(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】ウィジェットを用いない缶入りの窒素注入型の飲料
(51)【国際特許分類】
A23L 2/54 20060101AFI20241226BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20241226BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20241226BHJP
A23F 3/16 20060101ALI20241226BHJP
A23F 5/24 20060101ALI20241226BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20241226BHJP
A23L 2/38 20210101ALI20241226BHJP
【FI】
A23L2/54
A23L2/52
A23L2/40
A23F3/16
A23F5/24
A23L2/60
A23L2/00 U
A23L2/38 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537316
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-08-15
(86)【国際出願番号】 US2022050230
(87)【国際公開番号】W WO2023121796
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500027208
【氏名又は名称】スターバックス・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】パトリック エム. ペニー
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ アール. ジェティー
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエラ エー. ゴンザレス-イスラエル
(72)【発明者】
【氏名】ルビー アメガー
【テーマコード(参考)】
4B027
4B117
【Fターム(参考)】
4B027FB13
4B027FB24
4B027FC10
4B027FE08
4B027FK01
4B027FK04
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4B117LC08
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4B117LK18
4B117LL01
4B117LP18
(57)【要約】
本明細書は、窒素注入型のノンアルコール飲料、およびそのような飲料を製造するための方法を開示する。本明細書が記載する方法は、起泡剤によって保たれた混合ガス飲料を製造することを含む。液体窒素および二酸化炭素を、キラヤ抽出物などの起泡剤の添加と共に、飲料に添加する。いくつかの実施形態において、この方法は、ウィジェットまたは亜酸化窒素の使用を必要とすることなく、ウィジェット缶を通して得られるナイトロ体感と同等の起泡およびカスケード性能を有する窒素注入型の飲料を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒素注入型のノンアルコール飲料を製造する方法であって、
ノンアルコール飲料を準備すること、
前記ノンアルコール飲料に起泡剤を添加すること、
前記ノンアルコール飲料を、ウィジェットを用いない缶内に定量供給すること、
前記ノンアルコール飲料に二酸化炭素(CO
2)を添加すること、および
前記ノンアルコール飲料に二酸化炭素を添加した後に、前記ノンアルコール飲料に窒素(N
2)を添加すること、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ノンアルコール飲料は、コーヒーを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ノンアルコール飲料は、低温抽出コーヒーを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記ノンアルコール飲料は、茶を含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記起泡剤は、キラヤ抽出物を含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記ノンアルコール飲料に添加される窒素は、液体窒素の形態である、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記ノンアルコール飲料に甘味料、フレーバー成分、および乳成分または代替乳成分のうちの少なくとも1つを添加することをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記甘味料は、砂糖を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記フレーバー成分は、バニラ、食感改良剤、または味覚調節剤を含む、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記ノンアルコール飲料に乳成分または代替乳成分を添加することと、
前記ノンアルコール飲料に、ペクチンを含む安定化剤を添加することと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記ノンアルコール飲料を、前記ウィジェットを用いない缶内に定量供給した際に、前記ウィジェットを用いない缶内に、約30g~約35gの液体ヘッドスペースが残される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
ノンアルコール飲料と、
キラヤ抽出物を含む起泡剤と、
二酸化炭素(CO
2)と、
前記ノンアルコール飲料に液体窒素の形態で添加される窒素(N
2)と、
を含む、窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項13】
前記ノンアルコール飲料は、コーヒーを含む、請求項12記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項14】
前記ノンアルコール飲料は、低温抽出コーヒーを含む、請求項13記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項15】
前記ノンアルコール飲料は、茶を含む、請求項12記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項16】
甘味料、フレーバー成分、および乳成分のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項12記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項17】
前記甘味料は、砂糖を含む、請求項16記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項18】
前記フレーバー成分は、バニラ、食感改良剤、または味覚調節剤を含む、請求項16記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項19】
N
2:CO
2の比は、約1:4~約4:1である、請求項12記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【請求項20】
N
2:CO
2の比は、約1:1である、請求項12記載の窒素注入型のノンアルコール飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先出願の参照による援用
本出願は、2021年12月20日に出願された「WIDGETLESS CANNED NITROGEN INFUSED BEVERAGES」と題する米国仮特許出願第63/265764号明細書の優先権を主張する、2022年11月4日に出願された「WIDGETLESS CANNED NITROGEN INFUSED BEVERAGES」と題する米国特許出願第18/052,810号明細書の利益を主張する。前記の各出願は、参照により、その全体を本明細書に援用するものとする。
【0002】
背景
分野
本明細書に記載する実施形態は、概して、窒素注入型の飲料および窒素注入型の飲料を調製するための方法に関する。
【0003】
説明
窒素注入型の飲料、ナイトロ飲料、またはナイトロドリンクは、窒素ガスが注入された飲料である。一般的にナイトロ、ナイトロコーヒー、またはナイトロコールドブリューと略される窒素低温抽出コーヒーは、窒素ガスが注入されたコーヒーを含む窒素注入型の飲料である。飲料に窒素を注入するために、さまざまなプロセスが採用されてきた。
【0004】
例えば、樽(keg)の中など比較的大量の飲料に注入する場合、窒素は、ビールを醸造する際に用いられるのと同様の方法で、タンクから樽へと定量供給してもよい。しかしながら、このような構成は、樽、窒素タンク、レギュレータ、冷却装置、およびタップなどのかさばる機器を必要とする。さらに、バッチ窒素注入プロセスを使用すると時間がかかり、注入に24時間以上かかる場合がある。消費者からは、家庭でストックして楽しめたり、店舗で個別に購入できる、一回分の窒素注入型の飲料がますます望まれている。したがって、一回分の窒素注入型の飲料の密閉缶をパッケージングするプロセスが開発されてきた。
【0005】
そのようなプロセスの1つは、「ウィジェット」装置を飲料一杯分の容器内に配置することを含む。ウィジェットの機能は、飲料の「ヘッド」の特性を管理することである。飲料の「ヘッド」とは、飲料を注ぐ際に表面へと上昇してくるガスの泡によって形成される、飲料上面のクリーミーな泡のことである。このようなウィジェットの例としては、「フローティングウィジェット」や、缶の底部に固定されたウィジェットが挙げられる。窒素注入型の飲料では、缶を密封した後に窒素が気化して体積が膨張し、それによってガスおよび飲料がウィジェットの孔を通ってウィジェットの中空内部に押し込まれることがある。製缶中にウィジェットに窒素を充填するといった他の方法も使用可能である。
【0006】
加えて、窒素の一部が飲料に溶解する。溶存窒素の存在により、形成される泡をより小さくすることができ、これにより、ヘッドのクリーミーさが高まる。というのも、気泡の半径に反比例するより大きな表面張力を相殺するために、より小さな気泡は、より高い内部圧力を必要とするからである。缶が開けられると、缶内部の圧力が急速に低下し、ウィジェット内部の加圧ガスおよび飲料が、孔から噴出する。この噴出により周囲の飲料が撹拌されることにより、飲料全体における気泡形成の連鎖反応が引き起こされる。その結果、缶から注がれると、グラス中で、非常に小さな気泡と液体との混合物のサージングが生じる。
【0007】
しかしながら、ウィジェットを用いる缶は、ウィジェットを用いない缶と比べ、さまざまな欠点を有している。ウィジェット用いる缶は、リサイクル不可能であり、製造コストがより高く、世界中の市場で広く入手可能なものではなく、製造するための製造プロセスの調整を必要とし、製品の安全性に関する更なる課題研究の対象とされている。したがって、窒素注入型の飲料は、ウィジェットを用いない缶でパッケージングすることが望ましい。
【0008】
ウィジェットを用いない缶のさまざまなパッケージング法が、窒素充填ビールに関して開発されてきた。これらの方法は、一般にビールにとって有利である。というのも、ビールは、発酵から生じた残留CO2を含み、かつその醸造レシピ(grain bill)に由来する多種多様なタンパク質を含むため、泡形成のための基質が提供されているからである。しかしながら、ノンアルコール飲料に関して高品質のナイトロ体感を提供するためには、ビールに利用される方法論では不十分である。低温抽出コーヒーなどのノンアルコール飲料は、残留CO2を含まない。したがって、このようなプロセスでは、結果として、泡と、上面から底面へと変動する泡のグラデーションである「カスケード」とが、消費者が窒素注入型の飲料に期待する基準を下回る品質となる。
【0009】
窒素注入型のノンアルコール飲料をパッケージングする他のプロセスとしては、ウィジェットを用いない特別な缶の底部に設けられたバルブからこの缶に亜酸化窒素を注入し、缶を開けた際に、クリーミーなナイトロ飲料を提供することが挙げられる。しかし。このような特別な缶もまた、標準的な缶を用いる場合に比べ、いくつかの欠点を有している。さらに、いくつかの市場では、食品および飲料製品への亜酸化窒素の使用が禁止されており、他の市場においても消費者の受け取り方はネガティブである。さらに、そのようなナイトロ飲料の体感は、樽およびタップシステムによるナイトロ飲料の体感よりも劣るものである。例えば、このような飲料では、カスケードの持続時間および生成が最小限となる。
【0010】
多くの飲料会社もまた、液体窒素を添加することで、製品に窒素を「注入」する。このプロセスは、窒素注入型の飲料に期待されるヘッドおよびカスケード体感を作り出すには不十分である。
【0011】
かくして、一回分の窒素注入型のノンアルコール飲料を製造およびパッケージングする新規なプロセスが必要とされている。
【0012】
概要
この概要に関して、いくつかの発明の態様、利点および新規の特徴が本明細書に記載されている。このような利点の全てが、必ずしも本発明のいずれかの特定の実施形態に従って達成され得るわけではないことが理解されるべきである。よって、例えば、本発明は、本明細書に教示された1つのまたは複数の利点を達成するように実現または実施され得るが、それが本明細書に教示または示唆され得る他の利点をも必ず達成するということではないことを、当業者は認識するであろう。
【0013】
本明細書のいくつかの実施形態は、窒素注入型のノンアルコール飲料を製造する方法であって、ノンアルコール飲料を準備すること、ノンアルコール飲料に起泡剤を添加すること、ノンアルコール飲料を、ウィジェットを用いない缶内に定量供給すること、ノンアルコール飲料に二酸化炭素(CO2)を添加すること、およびノンアルコール飲料に二酸化炭素を添加した後に、ノンアルコール飲料に窒素(N2)を添加すること、を含む、方法に関する。
【0014】
いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、コーヒーを含む。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、低温抽出コーヒーを含む。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、茶を含む。いくつかの実施形態において、起泡剤は、キラヤ抽出物を含む。
【0015】
いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料に炭酸水を添加することにより、二酸化炭素がノンアルコール飲料に添加される。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料に添加される窒素は、液体窒素の形態である。
【0016】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、ノンアルコール飲料に窒素を添加した後、缶を密閉し、かつ逆さにすること、および缶をレトルトすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、缶をレトルトすることは、缶を約121℃で約10分間加熱することを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、ノンアルコール飲料に甘味料、フレーバー成分、および乳成分または代替乳成分のうちの少なくとも1つを添加することをさらに含む。いくつかの実施形態において、甘味料は、砂糖を含む。いくつかの実施形態において、フレーバー成分は、バニラ、食感改良剤、または味覚調節剤を含む。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、ノンアルコール飲料に乳成分または代替乳成分を添加することと、ノンアルコール飲料にペクチンを含む安定化剤を添加することと、をさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、ノンアルコール飲料に緩衝剤を添加することを、さらに含む。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料をウィジェットを用いない缶に定量供給した際に、約30g~約35gの液体ヘッドスペースが、ウィジェットを用いない缶に残される。
【0019】
本明細書のいくつかの実施形態は、ノンアルコール飲料と、キラヤ抽出物を含む起泡剤と、二酸化炭素(CO2)と、ノンアルコール飲料に液体窒素の形態で添加される窒素(N2)と、を含む、窒素注入型のノンアルコール飲料に関する。
【0020】
いくつかの実施形態において、飲料はウィジェットを用いない缶に保存されている。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、コーヒーを含む。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、低温抽出コーヒーを含む。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、茶を含む。いくつかの実施形態において、飲料は、甘味料、フレーバー成分、および乳成分のうちの少なくとも1つをさらに含む。いくつかの実施形態において、甘味料は、砂糖を含む。いくつかの実施形態において、フレーバー成分は、バニラ、食感改良剤、または味覚調節剤を含む。
【0021】
いくつかの実施形態において、N2:CO2の比は、約1:4~約4:1である。いくつかの実施形態において、N2:CO2の比は約1:1である。いくつかの実施形態において、飲料は、約6.5~約7.5のpHを有する。いくつかの実施形態において、飲料は、約4.0~約4.2のpHを有する。いくつかの実施形態において、飲料は、高酸性飲料または酸性化飲料を含む。いくつかの実施形態において、飲料は、緩衝剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、飲料がウィジェットを用いない缶から定量供給されるとき、1時間以上視認可能な状態である泡のヘッドが生じる。いくつかの実施形態において、飲料は、安定化剤をさらに含み、安定化剤はペクチンを含む。いくつかの実施形態において、起泡剤は、約150ppmの量で存在する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図面は、例示的な実施形態を示すために提供され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記載のシステムおよび方法のより良い理解は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって得られるものである。
【
図1】本明細書のいくつかの実施形態による、窒素注入型の飲料を調製するための例示的なプロセスのフローチャートを示す図である。
【
図2】本明細書のいくつかの実施形態による、窒素注入型の飲料の経時的なカスケード効果を示す図である。
【
図3】本明細書のいくつかの実施形態による、窒素注入型の飲料のヘッドの経時的な比較を示す図である。
【0023】
詳細な説明
いくつかの好ましい実施形態および例を以下に開示するが、本発明の主題は、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替的な実施形態および/または使用ならびにそれらの改変および等価物にまで及ぶ。よって、本明細書に添付された特許請求の範囲は、以下に記載される特定の実施形態のいずれによっても限定されない。例えば、本明細書に開示された任意の方法またはプロセスにおいて、方法またはプロセスの行為または操作は、任意の適切な順序で実行することができ、必ずしも開示された順序に限定されるわけではない。さまざまな操作を、ある実施形態の理解に役立ち得る手法で、複数の別個のオペレーションとして順々に説明することができるが、記載の順序は、これらの操作が順序に依存することを示唆していると解釈されるべきではない。加えて、本明細書において説明される構造、システムおよび/または装置は、一体化された構成素子として、または別個の構成素子として具体化することができる。さまざまな実施形態を比較する目的で、これらの実施形態のいくつかの態様および利点について説明する。このような態様または利点の全てが、必ずしも、任意の特定の実施形態によって達成されるわけではない。したがって、例えば、さまざまな実施形態は、本明細書において教示される1つのまたは複数の利点を達成または最適化するように実施することができるが、本明細書においてさらに教示または示唆され得る他の態様または利点を必ず達成するというわけではない。
【0024】
次に、本明細書に開示する装置および方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全体的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態について説明する。これらの実施形態の1つまたは複数の例が、添付の図面によって示されている。当業者は、本明細書に具体的に記載され、かつ添付の図面に示された装置および方法は、非限定的かつ例示的な実施形態であり、本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するものである。1つの例示的な実施形態に関連して図示または説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような改変および変更は、本技術の範囲内に含まれることが意図されている。
【0025】
ナイトロ低温抽出コーヒーおよび他のナイトロ飲料には、三重の魅力、つまり質感的魅力、味覚的魅力、および視覚的魅力がある。二酸化炭素(CO2)は、従来、飲料を炭酸化するために使用されている。CO2により、なじみのあるフィジーな質感が作り出され、芳香族化合物が放出され、消費者が各自の飲料に固有のアロマを楽しむことができる。CO2は飲料に非常に溶けやすく、つまりCO2は水に良好に溶解し、溶液から比較的ゆっくりと拡散する。これによって飲料中に大きな泡が生じ、結果として、フィジーな質感および口当たりが作り出される。
【0026】
一方、窒素は、CO2に比べて約50倍水に溶けにくい。したがって、窒素ガスが飲料に注入されると、窒素ガスは溶液から急速に拡散し、より小さな気泡およびより微細なフィズを形成し、これは泡ヘッドと共に、滑らかで、わずかにとろみがある、ベルベットのような質感として現れる。消費者にとって、シルキーな質感および泡ヘッドは、ナイトロ飲料人気の重要な部分であり、すぐに飲み終えてしまうであろう薄い飲料を、味わい、吟味し、かつ楽しむことができるクリーミーな飲料へと変えるものである。ナイトロ低温抽出製品では、窒素注入プロセスにより、リッチでシルキーな質感と、濃厚でクリーミーな泡ヘッドとが生成される。窒素はコーヒー構造に浸透し、コーヒーに滑らかで濃厚なボディを与える。
【0027】
さらに、CO2とは異なり、窒素は酸味を生じさせず、酸味を飲料フレーバーの特徴から効果的に除去し、飲料を効果的に甘くする。これはまた、逆流性食道炎や胃の悩みを抱える人々がナイトロ飲料を飲用することができる可能性を高める。さらに、低温抽出コーヒーへの窒素または亜酸化窒素の注入により、低温抽出に普段は見られない、更なるフレーバーノートが明らかになる場合がある。
【0028】
本明細書のいくつかの実施形態は、樽およびタップシステムを使用した窒素飲料に匹敵する特性を有する、世界基準に適合するパッケージングされた窒素注入型の飲料を提供するプロセスに関する場合がある。上述のように、現在、一回分がパッケージングされた窒素注入型の飲料には、特別な缶、例えばウィジェット缶、または亜酸化窒素を含む窒素源の組み合わせの使用が必要とされる。しかしながら、本明細書における実施形態においては、際立つ泡およびカスケードを特徴とするパッケージングされたノンアルコールナイトロ飲料製品を、特別なウィジェット缶、または亜酸化窒素を使用することなく、提供することができる。
【0029】
ウィジェット缶の入手可能性は限られており、ウィジェット缶製造設備の設立は、缶製造業者にとって大きな資本を必要とする。さらに、ウィジェット缶はリサイクル不可能であり、従来の飲料用製缶ラインに調整を加える必要があり、製造業者は更なる資本支出を負うことになる。ウィジェット缶の使用はまた、従来の缶に比べて、食の安全を保証するために微生物の問題に関する更なる研究を必要とする。したがって、窒素注入型の飲料のパッケージングには、従来の缶の使用が望ましい。
【0030】
亜酸化窒素(N2O)は、窒素注入型の飲料の製造を可能とすることができるものの、一部のグローバル市場では食品成分としての使用が許可されていない。また、亜酸化窒素は、環境にとって有害なガスであると考えられる。したがって、亜酸化窒素ではなく窒素(N2)を使用して窒素注入型の飲料を製造することが望ましい。
【0031】
図1は、本明細書のいくつかの実施形態による窒素注入型の飲料を調製するための、例示的なプロセスのフローチャートを示している。いくつかの実施形態において、窒素注入型の飲料は、102で、ノンアルコール飲料を提供することによって調製することができる。本明細書で使用する場合、「ノンアルコール飲料」という用語は、その通常慣用的な意味を有し、特に、流動性の品質を有する任意の食用のノンアルコール性の液体、または実質的に液状の物質、または製品(例えば、ジュース、コーヒー飲料、茶、冷凍ヨーグルト、サイダー、ソフトドリンク、乳飲料、フレーバー水、エナジードリンク、スープ、だし汁、それらの組み合わせなど)を含む。いくつかの実施形態において、コーヒー飲料または低温抽出コーヒー飲料が使用される場合があるが、これは、コーヒー豆を使用して抽出することができる。
【0032】
本開示の範囲内において、幅広い種類のコーヒー豆を採用することができると理解される。例えば、いくつかの実施形態において、コーヒー豆は、挽いていないコーヒー豆を焙煎したものであってよく、例えば、黄色コーヒー豆、赤色コーヒー豆、部分焙煎コーヒー豆、深煎りコーヒー豆、浅煎りコーヒー豆、カフェイン除去していないコーヒー、一部カフェイン除去したコーヒー、完全にカフェイン除去したコーヒー、または未焙煎のコーヒー生豆がであってよい。使用されるコーヒーは、世界のあらゆる地域からの、そのブレンドを含むあらゆる品種であってよい。例えば、世界のあらゆる地域(例えばブラジル、インドネシア、中央アメリカ、アフリカなど)からのアラビカ、ロブスタ、およびそれらの任意のブレンドなどである。いくつかの構成において、コーヒー豆は、グリーンコーヒーチェリー、レッドコーヒーチェリー、コーヒーフラワー、コーヒーチェリースキン、コーヒーチェリーパルプ、コーヒーチェリーの花梗、コーヒーチェリー銀皮、コーヒーチェリーミューシレージ、コーヒーチェリーパーチメント、コーヒーチェリー外皮、コーヒーチェリー果肉などの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、豆を組み合わせて使用することができる。
【0033】
さまざまな構成において、コーヒー豆は粉砕されるか、または他の方法で粒子にされる。いくつかの実施形態において、いくつかの用途のために、低温抽出物の代わりに可溶性の低温抽出粉末(すなわち、抽出されたコーヒーに対するインスタントコーヒー粉末)が使用されてもよい。可溶性の低温抽出粉末は、当業者に公知の方法に従って形成することができる。コーヒー豆を粒子にするためのさまざまな方法が存在し、本開示の文脈において、ほぼ全てのタイプの粉砕装置を使用して、豆を粉砕することができる。粉砕装置の非限定的な例としては、ケージミル、ハンマーミル、単段ローラーグラインダー、多段ローラーグラインダー等が挙げられる。豆は、平均粒径により測定される約90μm~約2,000μmの範囲の平均粒度まで粉砕され、その範囲には、約90μm;約100μm;約120μm;約140μm;約150μm;約170μm;約180μm;約200μm;約220μm;約250μm;約275μm;約300μm;約330μm;約360μm;約400μm;約450μm;約500μm;約750μm;約1,000μm;約1,200μm;約1,400μm;約1,500μm;約1,750μm;約1,900μ;約2,000μm、およびその範囲内の任意の値が含まれる。粒径を小さくすると、得られる粒子の表面積が増加し、効率的な抽出が促進されることが理解される。したがって、実施形態によっては、コーヒー粒子の大きさを変更して、得られる飲料のフレーバーの特徴を調整するのに役立てることができる。
【0034】
さまざまな構成において、コーヒー豆粒子を抽出することで、コーヒー飲料または低温抽出コーヒー飲料を調製することができる。任意の適切な溶剤を使用して、コーヒー豆粒子を抽出することができる。典型的には、抽出は水を使用して行われるが、エタノール、ヘキサン、二酸化炭素などの任意の代替溶媒を使用して行ってもよい。いくつかの実施形態において、コーヒー豆粒子は、比較的低温の水、例えば約0℃~約80℃、例えば約0℃;約10℃;約15℃;約20℃;約25℃;約30℃;約35℃;約40℃;約45℃;約50℃;約55℃;約60℃;約70℃;約80℃;およびその範囲内の任意の値で抽出される。低温抽出コーヒー飲料は、例えば約30℃未満、約20℃未満または約10℃未満の水のような低温水中でコーヒー豆を抽出することで調製することができる。例えば、提供されるノンアルコール飲料が低温抽出コーヒーである場合、コーヒー豆粒子は、30℃を超える温度での水抽出に供されず、12時間以上抽出される場合がある。いくつかの実施形態において、コーヒー豆粒子は、約18℃~約22℃の温度の水中で約20時間抽出される場合がある。他のコーヒー飲料と比較して、低温抽出コーヒーは、一般的に苦味および酸味の少ないノートを有するクリーミーで滑らかな抽出物を含むので、いくつかの実施形態においては、低温抽出コーヒー飲料が好ましい場合がある。これらの特性には、コーヒー中を浮上する窒素ガスの泡のカスケードを作り出し、独特のフレーバーおよび鮮度を提供し、コーヒーのボディに厚みを加える窒素注入との相乗効果が期待される。特定の理論に制限されるものではないが、低温抽出によりコーヒー豆から抽出されるタンニンはより少なく、窒素注入型の飲料の酸味を低下させる。そのため、低温抽出コーヒーは、繊細でより複雑なフレーバーを引き出し、それらは窒素により保護され、新鮮なフレーバーを提供する。加えて、いくつかの実施形態において、酸味がないこと、およびナイトロ抽出飲料の自然なクリーミーさにより、一部の消費者は、任意にフレーバー成分、甘味料、または乳成分を追加することなく、飲料を楽しむことができる。いくつかの実施形態において、飲料は、可溶性コーヒーおよび1種以上のフレーバリング成分と混合された水を含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は茶を含むことができる。いくつかの実施形態において、茶は、植物であるチャノキ(camellia sinensis)から抽出された、または他の方法で処理された任意の飲料を含むことができる。いくつかの実施形態において、茶は、紅茶、緑茶、白茶、ウーロン茶、プーアール茶、紫茶、抹茶を含むことができる。いくつかの実施形態において、茶は、茶を1種以上のスパイス、ハーブ、果実、甘味料、添加剤および/または花と組み合わせることによって調製することができるフレーバーティーを含むことができる。いくつかの実施形態において、茶は、チャノキ(camellia sinensis)植物を使用して調製されたものではない飲料、例えばマテ茶、ルイボス茶、またはペパーミント茶やカモミール茶などのハーブティー(すなわち、ハーブ浸出液またはチザン液)を含むことができる。いくつかの実施形態において、茶は、任意の1種以上の茶固形分のブレンドを使用して調製された飲料を含むことができる。いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料が茶を含む場合、飲料は、乾燥基準で約0.2%~約0.8%の茶固形分を含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態において、ノンアルコール飲料は、104で、任意に緩衝されてもよい。例えば、天然のコーヒーには、さまざまな有機酸(例えば、コーヒー酸、クロロゲン酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、キナ酸、および酒石酸などの不揮発性酸)が含まれており、これによって飲料が非常に酸性になる場合がある。さらに、コーヒーがCO2に触れると、炭酸が形成される場合がある。いくつかの実施形態において、緩衝剤は、液体のpHを安定させるために使用される。上記のように、コーヒーは弱酸性であり、緩衝剤は、酸性化合物を共役パートナーに変換することで、中和することができる。いくつかの実施形態において、緩衝剤は、CO2の添加時に酸性に偏りすぎた可能性のあるコーヒーのフレーバーのバランスをとることができる。本明細書に記載される飲料および方法で使用される緩衝剤は、特に限定されず、例えば、炭酸塩または重炭酸塩を含むことができる。いくつかの実施形態において、緩衝剤を、約0.05重量%~約0.2重量%の量で含むことができる。
【0037】
いくつかの実施形態において、緩衝剤を加えて、飲料のpHを約6.5~約7.5に上昇させることができる。いくつかの実施形態において、緩衝剤を加えて、飲料のpHを約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、または上記の値の間の任意の値に上昇させることができる。いくつかの実施形態において、緩衝剤をノンアルコール飲料に添加しなくてもよい。緩衝剤を使用せずに、ノンアルコール飲料は、約4.0~約4.2のpHを有することができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、106で、甘味料、フレーバー成分、および/または乳成分を、コーヒーを緩衝する前または後のいずれかに、ノンアルコール飲料に添加することができる。本明細書に記載の方法で使用される甘味料は、特に限定されず、例えば、サトウキビ糖、フルクトース、コーンシロップ、結晶フルクトース、デキストロース、マルトデキストロース、マルトデキストリン、グリセリン、スレイトール、エリスリトール、レバウジオシドA、ステビア、キシリトール、アラビトール、リビトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、ラクチトール、水添イソマルツロース、水添デンプン、セラック、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、変性デンプン、カルボキシルセルロース、カラギーナン、セルロースアセタートフタラート、セルロースアセタートトリメリタート、キトサン、固形コーンシロップ、デキストリン、高級アルコール、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、ポリエチレングリコール、またはそれらの組み合わせを含むことができる。さらに、甘味料は、さまざまなレベルの粒状度を有することができる。例えば、グラニュー糖、ベーカーズシュガー(baker’s sugar)、サンディングシュガー(sanding sugar)などを使用することができる。いくつかの実施形態において、より高度に造粒された甘味料を使用することができる。
【0039】
いくつかの実施形態において、添加される甘味料の量は、約0重量%~約10重量%であり得る。いくつかの実施形態において、添加される甘味料の量は、約0重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、または上記の値の間の任意の値であってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、約2重量%であってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、CO2によって提供されるフレーバーを相殺するために使用することができる。
【0040】
さらに、追加のフレーバー成分を飲料に加えることが望ましい場合がある。幅広い種類の追加のフレーバーを、窒素注入型の飲料に対して注入の前または後のいずれかにおいて、添加してもよいことが理解される。フレーバーの非限定的な例としては、バニラ、チョコレート、ヘーゼルナッツ、キャラメル、シナモン、ミント、エッグノッグ、リンゴ、アプリコット、芳香性苦味剤、バナナ、ベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、セロリ、チェリー、クランベリー、イチゴ、ラズベリー、ジュニパーベリー、ブランデー、カシャーサ、ニンジン、シトラス、レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、タンジェリン、ココナツ、コーラ、メントール、ジン、ショウガ、リコリス、ホット、ミルク、ナッツ、アーモンド、マカデミアナッツ、ピーナッツ、ピーカン、ピスタチオ、クルミ、モモ、セイヨウナシ、コショウ、パイナップル、プラム、キニーネ、ラム、ホワイトラム、ダークラム、サングリア、シェルフィッシュ、クラム、茶、紅茶、緑茶、テキーラ、トマト、トップノート、トロピカル、ベルモット、ドライベルモット、スイートベルモット、ウイスキー、バーボンウイスキー、アイリッシュウイスキー、ライウイスキー、スコッチウイスキー、カナディアンウイスキー、赤トウガラシ、黒コショウ、セイヨウワサビ、ワサビ、ハラペーニョペッパー、チポトレペッパー精油、花香油(concretes)、アブソリュート(absolutes)、レジン、レジノイド、バルサム、チンキ、大豆油、ココナッツ油、パーム油、核油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ココアバター、アミリス油、アンゼリカ種子油、アンゼリカルート油、アニス油、吉草油、バジル油、タラゴン油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ファーニードル油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、ガイアックウッド油、ガイアックバルサム、ガイアックバルサム油、ヘリクリサムアブソリュート、ヘリクリサム油、ショウガ油、アイリスルートアブソリュート、アイリスルート油、ジャスミンアブソリュート、カラムス油、カモミールブルー油、ローマンカモミール油、ニンジン種油、カスカリラ油、ミント油、キャラウェー油(carvi oil)、ラダナム油、ラダナムアブソリュート、ラダナムレジン、ラバンディンアブソリュート、ラバンディン油、ラベンダーアブソリュート、ラベンダー油、レモングラス油、ブルセラ・ペニシラータ(Bursera penicillata)(リナロエ)油、リツェアクベバ油、月桂樹葉油、マシス油(macis oil)、マヨラナ油、マンダリン油、マソイリンデ油(massoirinde oil)、ミモザアブソリュート、アンブレットシード油、アンブレットチンキ(ambrette tincture)、クラリセージ油(muskatelle salbei oil)、ナツメグ油、オレンジブロッサムアブソリュート、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、パッチュリ油、えの油、パセリ葉油、パセリ種油、クローブ種油、ペパーミント油、ペッパー油、ピメンタ油、パイン油、ポレイ油(poley oil)、ローズアブソリュート、ローズウッド油、ローズ油、ローズマリー油、セージ油、ラバンディン、スパニッシュセージ油、サンダルウッド油、セロリ種油、ラベンダースパイク油、ダイウイキョウ油、スチラックス油、マリーゴールド油(tagetes oil)、松葉油、チャノキ油、テレビン油、サイム油、トルーバーム(tolu balm)、トンカアブソリュート(tonka absolute)、ツベローズアブソリュート、バニラ抽出物、バイオレットリーフアブソリュート(violet leaf absolute)、ヴァーベナ油、ベチバー油、ジュニパーベリー油、ワイン酵母油、ニガヨモギ油、ウインターグリーン油、イランイラン油、ヒソップ油、シベットアブソリュート、シナモンリーフ油、ケイヒ油など、他のあらゆる種類の食品フレーバリング物質、または食用物質、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0041】
いくつかの実施形態において、添加されるフレーバー成分の量は、約0重量%~約10重量%とすることができる。いくつかの実施形態において、添加されるフレーバー成分の量は、約0重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、または上記の値の間の任意の値であってよい。いくつかの実施形態において、フレーバー成分は、約0.1重量%とすることができる。いくつかの実施形態において、甘味料は、CO2によって提供されるフレーバーを相殺するために使用することができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、1つ以上の乳成分および/または代替乳成分を飲料に添加することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、乳成分および/または代替乳成分は、牛乳(全乳、2%乳、1%乳、低脂肪乳、無脂肪乳(すなわち、スキムミルク)、有機乳、無乳糖乳および生乳)、ヤギ乳、バターミルク、コンデンスミルク、カシューミルク、オーツミルク、アーモンドミルク、トーンミルク、バッファローミルク、ライスミルク、ヘンプミルク、ココナッツミルク、カシューミルク、豆乳、全脂乳、無糖練乳、フレーバーミルク、エンドウ豆ミルク、羊乳、ラクダ乳、ポテトミルク、キヌアミルク、またはその他あらゆる植物性もしくは動物性乳、または乳製品を含むことができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、1つ以上の乳成分および/または代替乳成分をナイトロ飲料に添加すると、飲料の処理がさらに複雑化する可能性がある。例えば、乳製品を窒素とCO2の両方を含む混合ガス系に導入すると、例えば炭酸などの望ましくない生成物が飲料中に形成される場合がある。さらに、乳製品を飲料に添加すると、乳製品または代替乳成分のタンパク質変性、および/または飲料の全般的な不安定性を招く場合がある。いくつかの実施形態において、これらの複雑化を回避するために、例えばペクチンなどの安定化剤を、1種以上の乳成分および/または代替乳成分と一緒に添加して、飲料を安定化させることができる。いくつかの実施形態において、安定化剤は、飲料の約0.05重量%~約0.5重量%の量で添加することができる。いくつかの実施形態において、安定化剤は、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.11%、約0.12%、約0.13%、約0.14%、約0.15%、約0.16%、約0.17%、約0.18%、約0.19%、約0.2%、約0.21%、約0.22%、約0.23%、約0.24%、約0.25%、約0.26%、約0.27%、約0.28%、約0.29%、約0.3%、約0.31%、約0.32%、約0.33%、約0.34%、約0.35%、約0.36%、約0.37%、約0.38%、約0.39%、約0.4%、約0.41%、約0.42%、約0.43%、約0.44%、約0.45%、約0.46%、約0.47%、約0.48%、約0.49%、約0.5%、または上記の値の間の任意の量で添加することができる。いくつかの実施形態において、添加されるペクチンの量は、飲料に添加される1種以上の乳成分および/または代替乳成分の量と共に増加し得る。いくつかの実施形態において、ナイトロ注入代替乳飲料は、より少量の安定化剤を添加して、または添加せずに調製することができる。いくつかの実施形態において、1種以上の乳成分および/または代替乳成分は、緩衝後に、水および/または安定化剤と一緒に溶液に添加される。いくつかの実施形態において、乳製品を含む溶液は、例えば約30分といった所定の時間、沸騰温度で維持される場合がある。いくつかの実施形態において、溶液は、沸騰させた後約100°Fに冷却し、1種以上の乳成分および/または代替乳成分と、約10分間せん断混合することができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、安定化剤は、ペクチンを含むことができる。いくつかの実施形態において、安定化剤は、安定剤、増粘剤、またはゲル化剤を含むことができる。いくつかの実施形態において、安定化剤は、親水コロイド(キサンタン、アラビアガム、およびアカシアガムなど)、化工デンプン、カラギーナン、カゼイン、またはイヌリンを含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、1つ以上の乳成分および/または代替乳成分を添加することにより、ナイトロ注入乳飲料、とりわけナイトロラテ、ナイトロカプチーノ、ナイトロマキアート、ナイトロフラットホワイト、ナイトロモカ、ナイトロコルタード、ナイトロブレベ、ナイトロビエナ(nitro vienna)、ナイトロアフォガート、ナイトロミルクティー、およびナイトロバブルティーなどを製造することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、1つ以上の乳成分および/または代替乳成分は、飲料の約10重量%~約15重量%の量で添加することができる。いくつかの実施形態において、1種以上の乳成分および/または代替乳成分は、約0%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または上記の値の間の任意の値の量で添加することができる。
【0047】
いくつかの実施形態において、108で、起泡剤はノンアルコール飲料に添加される。いくつかの実施形態において、樽およびタップシステムを使用して作られた飲料に匹敵する、十分な大きさと持続時間とを有する泡ヘッドを製造するためには、起泡剤が必要である。起泡剤とは、界面活性剤や発泡剤などの、泡の形成を促進する材料である。界面活性剤は、少量で存在する場合、飲料の表面張力を低下させるか、または気泡の凝集を阻害することにより、そのコロイド安定性を高める。発泡剤は、泡の気体部分を形成するガスである。いくつかの実施形態において、起泡剤は、界面活性剤または発泡剤を含む。いくつかの実施形態において、コーヒー飲料は、相当量のタンパク質を含有せず、ウィジェット缶のナイトロ体感で得られる官能的特徴を得るために、起泡剤の添加を必要とする。
【0048】
起泡剤は、キラヤ抽出物(キラヤ・サポナリア抽出物)を含むことが好ましい。いくつかの実施形態において、起泡剤は、植物ベースの食用抽出物を含む。いくつかの実施形態において、起泡剤は、ゼラチン、レシチン、寒天、スクロース界面活性剤、またはハイドロフォービン(hydrophobin)、イヌリン、チカリーエキス、またはアルギン酸プロピレングリコール(PGA)を含む。いくつかの実施形態において、起泡剤は、約150ppmの量で添加することができる。いくつかの実施形態において、起泡剤は、約75ppm~約1500ppmの量で添加してもよい。いくつかの実施形態において、起泡剤は、約75ppm、約100ppm、約125ppm、約150ppm、約175ppm、約200ppm、約225ppm、約250ppm、約275ppm、約300ppm、約325ppm、約350ppm、約375ppm、約400ppm、約425ppm、約450ppm、約475ppm、約500ppm、約525ppm、約550ppm、約575ppm、約600ppm、約625ppm、約650ppm、約675ppm、約700ppm、約725ppm、約750ppm、約775ppm、約800ppm、約825ppm、約850ppm、約875ppm、約900ppm、約925ppm、約950ppm、約975ppm、約1000ppm、約1025ppm、約1050ppm、約1075ppm、約1100ppm、約1125ppm、約1150ppm、約1175ppm、約1200ppm、約1225ppm、約1250ppm、約1275ppm、約1300ppm、約1325ppm、約1350ppm、約1375ppm、約1400ppm、約1425ppm、約1450ppm、約1475ppm、約1500ppmまたは上記の値の間の任意の値の量で添加することができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、二酸化炭素(CO2)をノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、CO2は、炭酸水の形態で添加することができる。他の実施形態において、気体のCO2を飲料内に注入することができる。いくつかの実施形態において、CO2の添加は必要である。なぜなら、CO2は飲料中への窒素の拡散を促進し、飲料が開けられ注がれるときに、窒素および起泡剤と一緒になって、泡ヘッドの理想的な高さおよび持続時間、カスケード持続時間および生成、ならびに気泡サイズを作り出すからである。いくつかの実施態様において、CO2の添加により、缶詰飲料内の窒素保持をより高めることが可能となり得る。いくつかの実施形態において、CO2は、カスケードの持続時間、ならびに泡の生成および保持を助けるのに必要であり、これにより、視覚的体感および口当たりの体感が、窒素を単独で用いた場合よりも向上する。本明細書の実施形態によれば、約5mm~約20mmの泡高さを有する窒素注入型の飲料を調製することができる。例えば、いくつかの実施形態において、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、約16mm、約17mm、約18mm、約19mm、約20mm、または上記の値の間の任意の値の泡高さを有する窒素注入型の飲料を調製することができる。
【0050】
本明細書の実施形態によれば、缶から飲料を注いだときから泡ヘッドがもはや見えなくなるまで測定した、約1分~約60分の泡持続時間を有する窒素注入型の飲料を調製することができる。例えば、いくつかの実施形態において、約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、または上記の値の間の任意の値の泡持続時間を有する窒素注入型の飲料を調製することができる。本明細書の実施形態によれば、約15秒~約60秒のカスケード持続時間を有する窒素注入型の飲料を調製することができる。例えば、いくつかの実施形態において、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、または上記の値の間の任意の値のカスケード持続時間を有する窒素注入型の飲料を調製することができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、炭酸水は、約3g/Lまたは約4g/Lの量でノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、炭酸水は、約1g/L~約10g/Lの量でノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、炭酸水は、約1g/L、約2g/L、約3g/L、約4g/L、約5g/L、約6g/L、約7g/L、約8g/L、約9g/L、約10g/Lの量で、または上述の値の間の任意の量で、ノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、飲料は、約1g/L~約2.5g/Lの溶解したCO2を含むことができる。
【0052】
ノンアルコール飲料にCO2を添加する前または後に、112で、飲料を密封されていない缶に入れることができる。いくつかの実施形態において、缶は、缶内の約15%~約20%のヘッドスペースを残して、約80%~約85%の容量まで充填される。いくつかの実施形態において、液体窒素を添加する前に、約30g~約35gの液体ヘッドスペースを缶内に残すことができる。いくつかの実施形態において、ヘッドスペースは、低温殺菌/滅菌中における溶解ガスの膨張を可能にし、飲料のパッケージを無傷に保つ。
【0053】
いくつかの実施形態において、CO2をノンアルコール飲料に添加した後に、114で、液体窒素(N2)を飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、N2は、約1:4~約4:1のN2:CO2比で添加することができる。例えば、いくつかの実施形態において、N2は、1:1のN2:CO2の比で添加することができる。いくつかの実施形態において、N2は、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1のN2:CO2比で、または上記の比の間の任意の比で添加することができる。好ましくは、N2は、約1:2~約1:3のN2:CO2比で添加することができる。いくつかの実施態様において、十分なヘッドおよびカスケード特性を有する窒素注入型の飲料を作り出すために必要とされる窒素を飲料中で保持するために、CO2を添加した後にN2を添加する必要がある。いくつかの実施形態において、液体窒素を、約0.8gの量の窒素を、約70ミリ秒添加することができる。
【0054】
いくつかの実施形態において、液体窒素は、約3g/Lまたは約4g/Lの量でノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、液体窒素は、約1g/L~約10g/Lの量でノンアルコール飲料に添加することができる。いくつかの実施形態において、液体窒素は、約1g/L、約2g/L、約3g/L、約4g/L、約5g/L、約6g/L、約7g/L、約8g/L、約9g/L、約10g/Lの量で、または上記の値の間の任意の値の量で、ノンアルコール飲料に添加することができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、液体窒素を飲料に添加した後、116で、缶を密封(例えば、シーム加工)し、反転させることができる。製品は、116で過圧する必要無しに、レトルト処理することができる。いくつかの実施形態において、レトルト処理には、レシピ、pH、Brix値、および現地の規制に基づいて、約121℃で5分~20分の間、缶を加熱することを含むことができる。レトルト処理の間、缶内のガスは膨張し、缶内に残された余剰のヘッドスペースを満たす。いくつかの実施形態において、緩衝剤を使用しない場合、高酸性飲料は、レトルト処理を必要としない場合がある。いくつかの実施形態において、当業者に公知のように、更なる熱高圧処理(HPP)を行うことができる。
【0056】
したがって、いくつかの実施形態において、このプロセスは、起泡剤によって保たれた混合ガス飲料を製造することを含む。液体窒素および二酸化炭素を、キラヤ抽出物などの起泡剤の添加と共に、飲料に添加する。いくつかの実施形態において、このプロセスは、ウィジェットまたは亜酸化窒素の使用を必要とすることなく、ウィジェット缶を通じて得られるナイトロ体感と同等の起泡およびカスケード性能を有する窒素注入型の飲料を提供する。いくつかの実施形態において、理想的な起泡およびカスケード効果を生じさせるために、缶を振とうまたは撹拌する必要がある場合がある。
【0057】
本明細書に記載される飲料は、ナイトロドラフトまたはウィジェット缶を使用して注がれた飲料と少なくとも同等のナイトロ体感と、亜酸化窒素または窒素単独と比較して、改善されたナイトロ体感とを提供する。本明細書のいくつかの実施形態によるプロセスは、ウィジェット缶よりも持続可能(例えば、完全にリサイクル可能)である。さらに、本明細書に記載のプロセスは、製造ラインの特別な調整を必要とせず、あらゆるパッケージに適用することができ、特別なパッケージ(例えば、ウィジェット缶)に関連するコストを削減する。この方法は、世界中の市場で、たとえそれが亜酸化窒素の飲料への使用が禁止されている市場であっても、使用することができる。本明細書に記載の窒素飲料は、更なる食品安全性リスクを示さず、環境に優しい。
【0058】
完全に窒素添加され適切に冷却されると、本明細書の実施形態による窒素注入型の飲料は、従来の缶から注がれたとき、飲料から静かに上昇し、飲料を流動させ、強制的に下方へと沈降させる、窒素の極微少な気泡を含み、これにより視認可能なカスケードまたは滝のような印象が、十分な時間にわたり生じる。次いで、窒素の泡が飲料の上に蓄積し、十分なサイズおよび持続時間のヘッドを作り出す。いくつかの実施形態において、ヘッド持続時間は、約1時間の場合がある。いくつかの実施形態において、ヘッド持続時間は、約5分~2時間の場合がある。いくつかの実施形態において、窒素注入型の飲料を注ぐことにより、結果として、飲料全体が占める容量の長さを流動するカスケードが生ずる。例えば、100mLの窒素注入製品が容量100mLのシリンダーに注入されると、カスケードは、シリンダーの底部から始まり、シリンダーの上面(100mLの印)まで連続的に上昇することができる。
【0059】
いくつかの実施形態において、蓄積された窒素の泡は、コーヒーに含まれる天然の糖および油に付着し、飲料のクリーミーな甘みを作り出す。いくつかの実施形態において、飲料は、クリーム、砂糖、他のフレーバー、および甘味料を加えることなく楽しむことができる滑らかで、幾分とろみのある口当たりを有する。
【0060】
本明細書に記載の実施形態による窒素注入型の飲料は、微生物の活動がない限りは、少なくとも約6ヶ月から少なくとも約1年間にわたり、安定を保つことができ、かつ注いだときに上記の特徴を提供することができる。いくつかの実施形態において、窒素は、二酸化炭素および酸素の排除に役立ち、抽出の安定性に寄与する。
【0061】
図2は本明細書の実施形態に従って調製された窒素注入型の飲料を示す。いくつかの実施形態において、本明細書における方法は、リッチでシルキーな風合いと濃厚でクリーミーな泡ヘッドを有する飲料を製造する。いくつかの実施形態において、泡ヘッドは、窒素注入型の飲料を定量供給した後、2cmを超える高さを、約17秒間有することができる。本明細書に記載の方法は、樽およびタップシステムを使用して作られた飲料に匹敵する、十分なサイズと持続時間とを有する泡ヘッドを有する窒素注入型の飲料を製造することができる。いくつかの実施形態において、泡ヘッドは、飲料を定量供給後、1cmを超える高さを約73秒間維持することができる。
【0062】
さらに、いくつかの実施形態において、飲料は、コーヒーの中を浮遊する窒素ガス気泡の視認可能なカスケードを呈することができる。この効果は、ウィジェットの缶を使用することなく達成され、飲料を定量供給した後、少なくとも約60秒間にわたって視認可能な状態で維持することができる。いくつかの実施形態において、時間T1において、窒素注入型の飲料204を、例えばグラス、マグ、またはカップなどの飲料容器202に、標準的な缶から直接注ぐことができる。時間T1において、窒素注入型の飲料204は、T1において視認可能なカスケード206を呈することができる。いくつかの実施形態において、T1後の時間T2において、カスケード206は、視認可能な状態であることができる。いくつかの実施形態において、視認可能なカスケードは、茶を含むナイトロ飲料については約90秒間~約120秒間、コーヒーを含むナイトロ飲料については約60秒間にわたって視認可能な状態であることができる。
【0063】
いくつかの実施形態において、時間T2は、時間T1の少なくとも約60秒後であってよい。いくつかの実施形態において、時間T2は、時間T1(すなわち、窒素注入型の飲料204が注がれる時間)の少なくとも約0秒、約5秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒、約70秒、約75秒、約80秒、約85秒、約90秒、約95秒、約100秒、約105秒、約110秒、約115秒、約120秒、約125秒、約130秒、約135秒、約140秒、約145秒、約150秒、約155秒、約160秒、約165秒、約170秒、約175秒、約180秒、約185秒、約190秒、約195秒、約200秒、約205秒、約210秒、約215秒、約220秒、約225秒、約230秒、約235秒、約240秒、約245秒、約250秒、約255秒、約260秒、約265秒、約270秒、約275秒、約280秒、約285秒、約290秒、約295秒、約300秒、約305秒、約310秒、約315秒、約320秒、約325秒、約330秒、約335秒、約340秒、約345秒、約350秒、約355秒、約360秒、約365秒、約370秒、約375秒、約380秒、約385秒、約390秒、約395秒、約400秒、約405秒、約410秒、約415秒、約420秒、約425秒、約430秒、約435秒、約440秒、約445秒、約450秒、約455秒、約460秒、約465秒、約470秒、約475、約480秒、約485秒、約490秒、約495秒、約500秒、約505秒、約510秒、約515秒、約520秒、約525秒、約530秒、約535秒、約540秒、約545秒、約550秒、約555秒、約560秒、約565秒、約570秒、約575秒、約580秒、約585秒、約590秒、約595秒、または約600秒後、または上述の値の間の任意の値の時間後であってよい。いくつかの実施形態において、T2後の時間T3において、カスケード206は消失する場合がある。
【0064】
いくつかの実施形態において、時間T3は、時間T2の少なくとも約0秒、約5秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒、約70秒、約75秒、約80秒、約85秒、約90秒、約95秒、約100秒、約105秒、約110秒、約115秒、約120秒、約125秒、約130秒、約135秒、約140秒、約145秒、約150秒、約155秒、約160秒、約165秒、約170秒、約175秒、約180秒、約185秒、約190秒、約195秒、約200秒、約205秒、約210秒、約215秒、約220秒、約225秒、約230秒、約235秒、約240秒、約245秒、約250秒、約255秒、約260秒、約265秒、約270秒、約275秒、約280秒、約285秒、約290秒、約295秒、約300秒、約305秒、約310秒、約315秒、約320秒、約325秒、約330秒、約335秒、約340秒、約345秒、約350秒、約355秒、約360秒、約365秒、約370秒、約375秒、約380秒、約385秒、約390秒、約395秒、約400秒、約405秒、約410秒、約415秒、約420秒、約425秒、約430秒、約435秒、約440秒、約445秒、約450秒、約455秒、約460秒、約465秒、約470秒、約475、約480秒、約485秒、約490秒、約495秒、約500秒、約505秒、約510秒、約515秒、約520秒、約525秒、約530秒、約535秒、約540秒、約545秒、約550秒、約555秒、約560秒、約565秒、約570秒、約575秒、約580秒、約585秒、約590秒、約595秒、または約600秒後、または上述の値の間の任意の値の時間後であってよい。
【0065】
図3は、本明細書のいくつかの実施形態による、窒素注入型の飲料ヘッドの経時的な比較を示している。いくつかの実施形態において、本明細書の方法に従って調製された窒素注入型の飲料は、同様の泡ヘッドの高さおよび持続時間を示すことができ、かつウィジェット缶から定量供給された飲料に匹敵する視認可能なカスケード効果を示すことができる。実際、本明細書の方法に従って調製された窒素注入型の飲料は、ウィジェット缶から定量供給される飲料よりも大きな泡ヘッドを有することができ、泡ヘッドは飲料の定量供給から少なくとも60分間にわたり、より大きくあり続けることができる。加えて、本明細書の方法に従って製造された窒素注入型の飲料は、ウィジェット缶から定量供給される飲料において作り出されるのに匹敵する、視認可能なカスケード効果を生じることができる。いくつかの実施形態において、時間T
1において、窒素注入型の飲料304を、例えばグラス、マグ、またはカップなどの飲料容器302に、標準的な缶から直接注ぐことができる。時間T
1において、窒素注入型の飲料304は、T
1においてH
1の高さの泡ヘッド306を呈することができる。いくつかの実施形態において、T
1後の時間T
2において、泡ヘッド306は視認可能な状態であることができ、かつ高さH
2を有することができる。いくつかの実施形態において、時間T
2における高さH
2は、泡ヘッドが時間の経過と共に消失するため、H
1と同じであるか、H
1よりも小さい場合がある。いくつかの実施形態において、T
2後の時間T
3において、泡ヘッド306は消失する場合がある。
【0066】
いくつかの実施形態において、時間T2は、時間T1の少なくとも約60秒後であってよい。いくつかの実施形態において、時間T2は、時間T1(すなわち、窒素注入型の飲料204が注がれる時間)の少なくとも約0秒、約5秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒、約70秒、約75秒、約80秒、約85秒、約90秒、約95秒、約100秒、約105秒、約110秒、約115秒、約120秒、約125秒、約130秒、約135秒、約140秒、約145秒、約150秒、約155秒、約160秒、約165秒、約170秒、約175秒、約180秒、約185秒、約190秒、約195秒、約200秒、約205秒、約210秒、約215秒、約220秒、約225秒、約230秒、約235秒、約240秒、約245秒、約250秒、約255秒、約260秒、約265秒、約270秒、約275秒、約280秒、約285秒、約290秒、約295秒、約300秒、約305秒、約310秒、約315秒、約320秒、約325秒、約330秒、約335秒、約340秒、約345秒、約350秒、約355秒、約360秒、約365秒、約370秒、約375秒、約380秒、約385秒、約390秒、約395秒、約400秒、約405秒、約410秒、約415秒、約420秒、約425秒、約430秒、約435秒、約440秒、約445秒、約450秒、約455秒、約460秒、約465秒、約470秒、約475、約480秒、約485秒、約490秒、約495秒、約500秒、約505秒、約510秒、約515秒、約520秒、約525秒、約530秒、約535秒、約540秒、約545秒、約550秒、約555秒、約560秒、約565秒、約570秒、約575秒、約580秒、約585秒、約590秒、約595秒、または約600秒後、または上述の値の範囲の任意の時間後であってよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、時間T3は、時間T2の少なくとも約0秒、約5秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒、約70秒、約75秒、約80秒、約85秒、約90秒、約95秒、約100秒、約105秒、約110秒、約115秒、約120秒、約125秒、約130秒、約135秒、約140秒、約145秒、約150秒、約155秒、約160秒、約165秒、約170秒、約175秒、約180秒、約185秒、約190秒、約195秒、約200秒、約205秒、約210秒、約215秒、約220秒、約225秒、約230秒、約235秒、約240秒、約245秒、約250秒、約255秒、約260秒、約265秒、約270秒、約275秒、約280秒、約285秒、約290秒、約295秒、約300秒、約305秒、約310秒、約315秒、約320秒、約325秒、約330秒、約335秒、約340秒、約345秒、約350秒、約355秒、約360秒、約365秒、約370秒、約375秒、約380秒、約385秒、約390秒、約395秒、約400秒、約405秒、約410秒、約415秒、約420秒、約425秒、約430秒、約435秒、約440秒、約445秒、約450秒、約455秒、約460秒、約465秒、約470秒、約475、約480秒、約485秒、約490秒、約495秒、約500秒、約505秒、約510秒、約515秒、約520秒、約525秒、約530秒、約535秒、約540秒、約545秒、約550秒、約555秒、約560秒、約565秒、約570秒、約575秒、約580秒、約585秒、約590秒、約595秒、または約600秒後、または上述の値の間の任意の値の時間後であってよい。
【0068】
上述の通り、ウィジェット缶の入手可能性は限られており、ウィジェット缶製造設備の設立は、缶製造業者にとって大きな資本を必要とする。さらに、ウィジェット缶はリサイクル不可能であり、従来の飲料用製缶ラインに調整を加える必要があり、製造業者は更なる資本支出を負うことになる。ウィジェット缶の使用はまた、従来の缶に比べて、食の安全を保証するために微生物の問題に関する更なる研究を必要とする。したがって、標準的な缶を使用して、ウィジェット缶からの窒素注入型の飲料と同様の視覚、風合い、およびフレーバー効果を示す窒素注入型の飲料を製造することが非常に望ましい。
【0069】
付加的な実施形態
上記の明細書において、発明は、その特定の実施形態に関して記載されている。しかしながら、本発明のより広い思想および範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に対してさまざまな修正および変更を成し得ることは明らかである。したがって、明細書および図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味を持つものとして見なされるべきである。
【0070】
実際、本発明は、特定の実施形態および例の文脈で開示されているが、本発明が、具体的に開示された実施形態を超えて、本発明の他の代替的な実施形態および/または使用ならびにその明らかな変更および等価物にまで及ぶことは、当業者によって理解されるであろう。さらに、本発明の実施形態のいくつかの変形形態が詳細に示され説明されてきたが、本発明の範囲内にある他の改変形態は、本開示に基づき、当業者には容易に明らかになるであろう。また、実施形態の特定の特徴および態様のさまざまな組み合わせまたはサブコンビネーションが、本発明の範囲内で行われてもよく、それらが依然として含まれうることも意図されている。開示された発明の実施形態のさまざまな形式を形成するために、開示された実施形態のさまざまな特徴および態様を互いに組み合わせるまたは互いに置き換えることができることが理解されるべきである。本明細書に開示されたいずれの方法も、記載された順序で実施される必要はない。したがって、本明細書に開示された本発明の範囲は、上記の特定の実施形態によって限定されるべきでないことが意図されている。
【0071】
本開示のシステムおよび方法は、それぞれいくつかの革新的な態様を有し、そのうちの1つの態様が、本明細書に開示された望ましい属性を単独で担うことがなく、またはそれらの属性に要求されないことが理解されるであろう。上記のさまざまな特徴およびプロセスは、互いに独立して使用されてもよいし、さまざまな手法で組み合わされてもよい。全ての可能な組み合わせおよびサブコンビネーションは、本開示の範囲内であることが意図されている。
【0072】
別々の実施形態に関連して本明細書に説明されているいくつかの特徴は、1つの実施形態において組み合わせて実施されてもよい。逆に、1つの実施形態に関連して説明されているさまざまな特徴を、複数の実施形態において別々に、またはあらゆる適切なサブコンビネーションで実施されてもよい。さらに、特徴は、ある組み合わせで機能するものとして上記に記載され、かつ最初はそのように特許請求されることもあるが、特許請求された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、組み合わせから削除されてもよく、特許請求された組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変化形に関することができる。いずれの実施形態においても、単一の特徴または特徴のグループが必要かつ不可欠というわけではない。
【0073】
本明細書で使用される条件を表す言い回し、例えばとりわけ、「できる/よい/場合がある(can)」、「であってもよい(could)」、「することもある(might)」、「よい/できる/場合がある(may)」、「例えば(e.g.,)」などは、特段詳述しないかまたは使用する文脈の範囲内で別様に解釈されない限り、概して、特定の実施形態が特定の特徴、要素および/または工程を含むのに対して、別の実施形態はそれらを含まないことを伝えることを意図するものである。したがって、このような条件を表す言い回しは、概して、特徴、要素および/または工程が1つ以上の実施形態にいずれにせよ必要であるという示唆を意図するものでもなければ、1つ以上の実施形態が、執筆者の入力またはプロンプトの有無にかかわらず、こういった特徴、要素および/または工程が、任意の特定の実施形態に含まれるか否かもしくは実施されるか否かを決定するための論理を必ず含むという示唆を意図するものでもない。「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などの用語は同義であり、包括的、非制限的に使用され、追加の要素、特徴、行為、操作などを除外するものではない。さらに、「または」という用語は、(排他的な意味ではなく)包括的な意味で使用されるので、例えば、要素のリストをつなぐために使用される場合、用語「または」は、リスト内の要素のうちの1つ、いくつか、または全てを意味する。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」、「an」および「the」は、特に明記しない限り、「1つ以上」または「少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきである。同様に、動作を特定の順序で図面に示す場合、望ましい結果を達成するために、そのような動作を、示されている特定の順序または連続した順序で実行する必要はないか、または示された全ての動作を実行する必要があるわけではないと認識されたい。さらに図面は、フローチャートの形態で、1つまたは複数の例示的なプロセスを概略的に示す場合がある。しかし、図示されていない他の動作を、概略的に図示されている例示的な方法およびプロセスに組み込むことができる。例えば、1つまたは複数の追加の操作は、例示された操作のいずれかの前、後、同時、またはそれらの間に実行されてもよい。さらに、他の実施形態において、操作を再編成または並べ替えることができる。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利な場合がある。さらに、上述の実施形態におけるさまざまなシステム構成要素の分離は、全ての実施形態においてこのような分離を必要とするものとして理解すべきではなく、記載されたプログラム構成要素およびシステムは、一般的に、単一のソフトウェア製品に統合することができるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージすることができると理解すべきである。さらに、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内である。場合によっては、特許請求の範囲に記載されている動作は、異なる順序で実行可能であり、依然として望ましい結果を得ることができる。
【0074】
さらに、本明細書に記載の方法および装置は、さまざまに変更され、代替形態へと変えられることができるものの、その具体例が図面に示されていて、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、本発明は、開示された特定の形態または方法に限定されるべきではなく、むしろ、本発明は、説明されたさまざまな実施例および添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に含まれる全ての変更、等価物、および代替物を網羅することを理解されたい。さらに、実施例または実施形態に関連するあらゆる特定の特徴、態様、方法、性質、特性、品質、属性、要素などの本明細書における開示は、本明細書に記載された他の全ての実施例または実施形態において使用することができる。本明細書に開示されたいずれの方法も、記載された順序で実施される必要はない。本明細書に開示される方法は、従業者によって行われるいくつかの動作を含み得るが、本方法は、明示的にまたは暗示的に、任意の第三者によるこれらの動作の指示を含むこともある。本明細書に開示された範囲は、あらゆる全ての重複、部分範囲、およびそれらの組み合わせも包含する。「まで(up to)」、「少なくとも(at least)」、「より大きい(greater than)」、「より小さい(less than)」、「間(between)」などの言い回しは、引用された数字を含む。「約(about)」または「ほぼ(approximately)」などの用語の後の数字は、引用された数字を含み、状況に基づき(例えば、状況下で合理的に可能な限り正確に、例えば、±5%、±10%、±15%などで)解釈されるべきである。例えば、「約3.5mm」は「3.5mm」を含む。「実質的に(substantially)」などの用語の後に続く句は、引用された句を含み、状況に基づいて(例えば、状況の下で合理的に可能な限り大きく)解釈されるべきである。例えば、「実質的に一定」は「一定」を含む。特に明記しない限り、全ての測定は、温度および圧力を含む標準的な条件で行われる。
【0075】
本明細書で使用する場合、アイテムのリストの「少なくとも1つ」に言及する句は、個々のアイテムを含むこれらのアイテムの任意の組み合わせを指す。一例として、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つ」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびにA、BおよびCを包含することを意図している。接続的な言い回し、例えば「X、YおよびZのうちの少なくとも1つ」のような句は、特段の記載がない限り、ある項目、用語などがX、YまたはZのうちの少なくとも1つであるかもしれないことを伝えるために一般的に使われるものとして、文脈と共に理解される。したがって、そのような接続的な言い回しは、一般的に、いくつかの実施形態が、Xの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、およびZの少なくとも1つがそれぞれ存在することを必要とすることを意味することを意図していない。本明細書で提供される見出しが存在する場合には、これらの見出しは便宜上のものにすぎず、必ずしも、本明細書で開示される装置および方法の範囲または意味に影響を及ぼすものではない。
【0076】
したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本開示、本明細書に開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲が認められるべきである。全体として、特許請求の範囲の文言は、特許請求の範囲で使用する文言に基づき広く解釈されるべきである。特許請求の範囲は、本開示に図示かつ記載されているか、または本願の手続中に論じる排他的でない実施形態および例に限定されるものではない。
【0077】
また当業者であれば、一部の実施形態において、上述した構成要素、構造、方法およびプロセスによって提供される機能性は、例えば、より多くの構成要素または方法に分割する、またはより少ない構成要素または方法へと統合するなどといった代替的な方法で提供することができると理解するであろう。さらに、さまざまな方法が特定の順序で実行されると示される場合があるが、当業者は、他の実施形態において、方法が他の順序および他の方法で実行され得ることを理解するであろう。
【0078】
また、上記、または本明細書の別のところに明示的に記載していない、本開示の範囲内の幾つかの実施形態が存在していてよいが、本開示は、本開示が示しかつ説明しているものの範囲内の全ての実施形態を想定していると共に含む。さらに、本開示は、本明細書のどこかに開示した任意の構造、材料、工程または別の特徴と、本明細書のどこかに開示した別の任意の構造、材料、工程または別の特徴との任意の合わせを含む実施形態を想定していると共に含む。
【0079】
さらに、本開示に別々の構成の文脈で記載した特定の特徴を組み合わせて、単独の構成で実現してもよい。逆に、単独の構成の文脈で記載した種々の特徴を複数の構成で別々に実現してもよいし、任意の適切なサブコンビネーションで実現してもよい。さらに、特徴を特定の組み合わせで作用するものとして上述している場合があるが、特許請求した組み合わせからの1つ以上の特徴を場合により組み合わせから削除してよく、その組み合わせをサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変化形として特許請求してよい。
【0080】
さらに、構成要素および操作を特定の配置および順序で図面に示すと共に本明細書に記載することができるが、所望の結果を達成するために、このような構成要素および操作は、図示の特定の配置および順序でも、連続した順序でも、配置かつ実施される必要はなく、全ての構成要素および操作を含む必要もない。図示または記載していない別の構成要素および操作が、実施形態および例に組み込まれてよい。例えば、1つ以上の付加的な作業が、記載のいずれかの作業前、作業後、作業と同時または作業同士の合間に実施されてよい。さらに、操作が別の構成において配置変更または順序変更されてよい。また、上述した構成における種々のシステム構成要素の分離について、このような分離が全ての構成において必要であると解釈されるべきではなく、当然ながら、記載した構成要素およびシステムは、概して、一緒に単一の製品に統合されてもよいし、複数の製品へとパッケージングされてもよい。
【0081】
まとめると、飲料調製システム、技術および方法の種々の例示的な実施形態および例を開示してきた。システム、技術および方法をこれらの実施形態および例の文脈で開示してきたが、本開示は、詳細に開示した実施形態を超えて、別の代替的な実施形態および/または実施形態の別の使用ならびにその特定の変更形態および等価物に及ぶものである。本開示は、開示した実施形態の種々の特徴および態様を互いに組み合わせてもよいし、互いに置き換えてもよいことを明確に想定している。したがって、本開示の範囲は、上述の開示した特定の実施形態によって限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲ならびにその等価物の全範囲の適正な解釈によってのみ決定されるものである。
【国際調査報告】