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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】電気機器の状態分析
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20241226BHJP
   G01R 31/00 20060101ALI20241226BHJP
   H01F 41/00 20060101ALI20241226BHJP
   H01F 29/02 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
G01R31/00
H01F41/00 D
H01F29/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537349
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-06
(86)【国際出願番号】 EP2022082715
(87)【国際公開番号】W WO2023117251
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】102021134031.4
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035459
【氏名又は名称】マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】フォアタ・マルク
(72)【発明者】
【氏名】フロッチャー・ライナー
(72)【発明者】
【氏名】アルバー・アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ドレス・マルクス
【テーマコード(参考)】
2G036
5G064
【Fターム(参考)】
2G036AA21
2G036AA23
2G036AA24
2G036BA03
2G036BA07
2G036BB06
2G036CA06
5G064AC09
5G064BA01
5G064BA07
5G064CB08
5G064DA02
(57)【要約】
給電システム1の電気機器2の状態を分析するための方法であって、
前記電気機器2は、絶縁液4を有するハウジング3を備え、当該方法は、以下の、
-前記絶縁液4中に溶解されたガスを示す測定値を収集するステップと、
-機器パラメータを特定するステップと、
-前記測定値を前記機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合するステップと、
-前記電気機器2の状態を当該適合された測定値に基づいて少なくとも1つの機械学習方法によって分析するステップと、
-前記電気機器2の少なくとも1つの状態を特定するステップと、
-少なくとも1つの状態を出力するステップと、
を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電システム(1)の電気機器(2)の状態を分析するための方法であって、
前記電気機器(2)は、絶縁液(4)を有するハウジング(3)を備え、以下の、
-前記絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値を収集するステップと、
-機器パラメータを特定するステップと、
-前記測定値を前記機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合するステップと、
-前記電気機器(2)の状態を当該適合された測定値に基づいて少なくとも1つの機械学習方法によって分析するステップと、
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態を特定するステップと、
-少なくとも1つの状態を出力するステップと、
を含む当該方法。
【請求項2】
-当該収集された測定値及び/又は前記機器パラメータは、妥当性に関してチェックされる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態が存在する確率が特定され、
-前記状態が、前記存在する確率と一緒に出力される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
以下の、
-前記状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を特定する他のステップと、
-この指標を出力する他のステップと、
を含む請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
-前記不確定性に関する指標は、当該収集された測定値及び/又は機器パラメータの可用性に依存して特定される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータが、少なくとも1つの統計分析方法によって特定される請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
-前記電気機器は、タップ切換器(2)として構成されていて、前記機器パラメータは、特にタップ切換器に固有のデータを含む請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
-前記タップ切換器に固有のデータに加えて、前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は稼働に関するデータ及び/又は変圧器に固有のデータが特定される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
-前記測定値を1つの一定の分析基準に適合するステップは、さらに前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は前記稼働に関するデータ及び/又は前記変圧器に固有のデータによって実行される請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータを特定するための統計分析方法は、代入法に基づく請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
-前記状態を分析するための機械学習方法は、回帰法及び/又はニューラルネットワーク及び/又はサポートベクトルマシン及び/又は線形判別法及び/又はガウス過程回帰に基づく請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
以下の、
-当該特定された状態及び/又は不確実性に関する指標に依存して、推奨される操作を出力する他のステップ及び/又は前記電気機器(2)の操作に関する行動を実行する他のステップを含む請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
-絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値及び/又は機器パラメータを収集するためのインターフェース(6)と、
-請求項1~12のいずれか1項にしたがって構成されている方法を実行するように構成されている分析装置(9)と、を含み、給電システム(1)の電気機器(2)が、前記絶縁液(4)を有するハウジングを備える、前記電気機器(2)の状態を分析するための装置(5)。
【請求項14】
-前記電気機器(2)の状態を出力するように構成されている出力装置(10)を含む請求項13に記載の装置(5)。
【請求項15】
-出力装置(10)は、状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を出力するようにさらに構成されている請求項13又は14に記載の装置(5)。
【請求項16】
-少なくとも1つの電気機器(2)と、
-請求項13~15のいずれか1項にしたがって構成されている少なくとも1つの電気機器(2)の状態を分析するための少なくとも1つの装置(5)と、
を含む給電システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電システムの電気機器の状態を分析するための方法、給電システムの電気機器の状態を分析するための装置、及び当該装置を有する給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電力技術では、給電システムが、電力を送電及び配電するためのネットワークを意味する。給電システムは、架空送電線路及び地下ケーブルのような送電線と、発電所、変電所のような関連施設と、当該関連施設の電気機器とを含む。
【0003】
給電システムの、例えば電力変圧器又はタップ切換器のような電気機器の監視及び分析は、電力網のスムーズな稼働を保証するための重要な手段である。
【0004】
電力変圧器又はタップ切換器の状態を推測するための信頼できる方法は、絶縁液の分析である。絶縁液の経年劣化に起因して、さらに特に当該稼働中の加熱又は漏電による異常に起因して、絶縁液中に溶解される分解ガスが、当該絶縁液から生成される。当該溶解されたガスの量及び種類、ガスの増加率、及びガスの複数の種類の相互の比率から、電気機器の異常な稼働が推測され得て、当該異常の種類も推測され得る。この専門分野では、当該分析は、いわゆる油中ガス分析(DGA)として知られている。
【0005】
絶縁液の経年劣化及び電気機器の異常な稼働に加えて、電気機器に固有のパラメータも、ガスの発生及びガスの成分並びにDGAデータの解釈(Interpretation)において重要な役割を果たす。
【0006】
したがって、高圧直流送電システムにおける変圧器のような、例えば変電所で使用される制御変圧器は、様々な要求を満たさなければならない。同じことが、それぞれの変圧器において巻線比を対応する使用範囲の要求に適合するように設計されている負荷時タップ切換器に対しても成立する。
【0007】
したがって、異なる機器パラメータに基づく油中ガス分析からのよく似た結果が、その電気機器の状態とは違う状態を推測させ得る。その結果、これは、ガス分析を間違って解釈させ得て、その電気機器の状態分析に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それ故に、本発明の課題は、状態分析時に電気機器に固有のパラメータを考慮し、したがって給電システムの電気機器の状態のより正確な分析を可能にする、当該状態を分析するための改良された概念を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、独立請求項に記載のそれぞれの対象及び方法によって解決される。他の実施の形態が、従属請求項に記載されている。
【0010】
当該改良された概念は、個々の電気機器と代表的な一群の電気機器との比較可能性を容易にし、当該比較可能性に基づいてDGAデータのより正確な解釈を達成するため、状態を分析するために受信されるデータを1つの一定の分析基準にする思想に基づく。
【0011】
当該改良された概念の特徴によれば、給電システムの電気機器の状態を分析するための方法が提供される。この場合、当該電気機器は、絶縁液を有するハウジングを備える。当該方法は、以下の、
-当該絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値を収集するステップと、
-機器パラメータを特定するステップと、
-当該測定値を当該機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合するステップと、
-当該電気機器(2)の状態を当該適合された測定値に基づいて少なくとも1つの機械学習方法によって分析するステップと、
-当該電気機器(2)の少なくとも1つの状態を特定するステップと、
-少なくとも1つの状態を出力するステップと、を含む。
【0012】
好ましくは、絶縁液中に溶解されたガスを示す測定値として、電気機器で実行されたDGA分析由来のDGAデータセットが使用される。
【0013】
好適な実施の形態によれば、測定値を特定するため、絶縁液の試料が採取され、当該試料が、実験室で分析される。この場合、実際のデータセットが、測定値として収集され得て、1つ以上の履歴データセットが、測定値として収集され得る。
【0014】
別の実施の形態によれば、測定値は、連続して、特に規則的な時間間隔で収集される。このため、例えば少なくとも1つのセンサが、絶縁液中の溶解されたガスを連続して測定するために設けられている。
【0015】
絶縁液は、好ましくは絶縁油として構成されている。
【0016】
好適な実施の形態によれば、機器パラメータは、電気機器の構成に固有のパラメータ及び設計に固有のパラメータ、電気機器の機能原理、絶縁液の体積及び特性、ハウジングの性質、処理能力、電気機器の稼働モード又は電気機器が存在する物理的な周囲条件を含む。
【0017】
別の実施の形態によれば、機器パラメータは、一回だけ特定される。
【0018】
別の実施の形態によれば、機器パラメータは、特に、電気機器の稼働中に及び/又は電気機器のメンテナンス中に特定されたデータセットを含む。
【0019】
好適な実施の形態によれば、当該収集された測定値及び/又は当該機器パラメータは、妥当性に関してチェックされる。これは、例えば所定の限界値及び/又は値範囲に基づく事前に確定された妥当性規則をチェックすることによって実行され得る。例えば局所外れ値因子法のような、当該妥当性チェックのための公知の方法が同様に使用され得る。
【0020】
別の実施の形態によれば、当該電気機器の少なくとも1つの状態が存在する確率が特定され、当該状態が、当該存在する確率と一緒に出力される。
【0021】
1つの実施の形態によれば、それぞれの状態が存在する確率を有する第1状態及び第2状態が出力される。例えば、第1状態は、電気機器の特定された異常のない状態を含み、第2状態は、電気機器の特定された異常のない状態を含む。
【0022】
別の実施の形態によれば、それぞれの状態が存在する確率を有する3つ以上の状態が出力される。例えば、これらの状態のうちの少なくとも2つの状態が、特定された異なる少なくとも2つの異常状態を含み、これらの状態のうちの少なくとも1つの状態が、特定された異常のない状態を含む。
【0023】
別の実施の形態によれば、当該方法は、以下の、
-当該状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を特定する他のステップと、
-この指標を出力する他のステップと、
を含む。
【0024】
1つの実施の形態によれば、指標は、数値として及び/又は百分率値として示されている。
【0025】
別の実施の形態によれば、当該不確定性に関する指標は、当該収集された測定値及び/又は当該特定された機器パラメータの可用性に依存して特定される。
【0026】
指標が、数値として示されている場合、好適な実施の形態によれば、当該収集された測定値及び/又は当該特定された機器パラメータの可用性が低下するにつれて、当該数位置はより大きくなる。
【0027】
別の実施の形態によれば、欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータが、少なくとも1つの統計分析方法によって特定される。
【0028】
好適な実施の形態によれば、当該欠損している測定値は、状態分析の実行時に補完される。
【0029】
別の実施の形態によれば、測定値及び欠損している測定値は、機器パラメータ及び欠損している機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合される。
【0030】
別の実施の形態によれば、当該電気機器は、タップ切換器として構成されていて、当該機器パラメータは、特にタップ切換器に固有のデータを含む。
【0031】
1つの実施の形態によれば、タップ切換器に固有のデータは、例えば、切換数若しくは切換頻度、使用期間、絶縁液の体積、典型的な負荷率、相数、基本構造及び設計に関するデータ、タップ切換器の回路トポロジー若しくは機能原理を含む。当該機能原理に関しては、例えば、タップ切換器が、真空切換技術に基づくか又はオイル切換技術に基づくかを識別することができる。さらに、タップ切換器に固有のデータは、タップ切換器の稼働中又はメンテナンス作業時に収集されたデータも含む。
【0032】
別の実施の形態によれば、タップ切換器に固有のデータに加えて、タップ切換器及び/又は変圧器の絶縁液に固有の特性変数及び/又はタップ切換器及び/又は変圧器の稼働に関するデータ及び/又は変圧器に固有のデータが特定される。稼働に関するデータは、特に、タップ切換器の稼働モード、例えば、密閉された変圧器、給電操作部、高圧直流送電システム若しくは製鋼所での使用と解され、又は変圧器及び/又はタップ切換器の周囲条件とも解される。
【0033】
ここでは、タップ切換器の絶縁液に固有の特性変数は、例えば、鉱油、合成油又は天然油との間の識別と解すことができ、又は、例えば使用期間、阻害物質、不動態化物及び/又はその他の添加物の割合のような、絶縁液の特性と解すこともできる。
【0034】
別の実施の形態によれば、当該測定値は、さらにタップ切換器及び/又は変圧器の絶縁液に固有の特性変数及び/又はタップ切換器及び/又は変圧器の稼働に関するデータ及び/又は変圧器に固有のデータによって1つの一定の分析基準に適合される。
【0035】
別の実施の形態によれば、欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータを特定するための統計分析方法は、代入法に基づき、特に単一代入法及び/又は多重代入法及び/又は最近隣補定法に基づく。
【0036】
別の実施の形態によれば、状態を分析するための機械学習方法は、回帰法及び/又はニューラルネットワーク及び/又はサポートベクトルマシン及び/又は線形判別法及び/又はガウス過程回帰に基づく。
【0037】
別の実施の形態によれば、当該方法は、以下の、
-特定された状態及び/又は不確実性に関する指標に依存して、状態メッセージ及び/又は警告メッセージ及び/又は推奨される操作を出力する他のステップ及び/又は電気機器の操作に関する行動を実行する他のステップを含む。
【0038】
改良された概念の第2の特徴によれば、給電システムの電気機器の状態を分析するための装置がさらに提唱される。この場合、当該電気機器は、絶縁液を有するハウジングを備える。
【0039】
当該装置の特徴は、改良された概念の第1の特徴による方法のステップに相当する。それ故に、改良された概念の第2の特徴による装置に関しては、第1の特徴による方法当該方法の対応する実施の形態に関して既に説明されている有益な説明、好適な特徴、技術的な効果及び/又は利点を同様に参照のこと。説明の繰り返しを省略する。
【0040】
当該装置は、絶縁液中に溶解されたガスを示す測定値及び/又は機器パラメータを収集するためのインターフェースを含む。
【0041】
インターフェースは、例えば電気機器に配置されたセンサによって、測定値及び/又は機器パラメータを自動的に且つ連続して収集するように構成され得る。
【0042】
また、インターフェースは、入力装置として測定値及び/又は機器パラメータを手動で収集するように構成され得る。
【0043】
また、インターフェースは、履歴測定値及び/又は機器パラメータを上位のネットワークから収集するように構成され得る。
【0044】
当該装置は、改良された概念の第1の特徴にしたがって構成されている方法を実行するように構成されている分析装置をさらに含む。
【0045】
1つの実施の形態によれば、当該装置は、電気機器の状態を出力するように構成されている出力装置をさらに含む。
【0046】
1つの実施の形態によれば、出力装置は、状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を出力するようにさらに構成されている。
【0047】
当該出力は、グラフ表示として好ましくは視覚的に実行される。
【0048】
改良された概念の第3の特徴によれば、少なくとも1つの電気機器と、改良された概念の第2の特徴にしたがって構成されている少なくとも1つの電気機器の状態を分析するための少なくとも1つの装置とを含む給電システムがさらに提唱される。
【0049】
当該システムの他の実施の形態及び実行は、当該方法及び装置の異なる実施の形態に直截に記載されている。
【0050】
以下に、図を参照しつつ代表的な実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。同一であるか若しくは機能的に同一であるか又は同一の効果を有する構成要素は、同一の符号によって付記され得る。同一の構成要素又は同一の機能を有する構成要素は、特に最初に出現する図に関してだけ説明する。当該説明は、後続する図において当然に繰り返さない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】電気機器とこの電気機器の状態を分析するための装置とを含む給電システムの好適な実施の形態を概略的に示す。
図2】改良された思想による方法の好適な実施の形態を示す。
図3a】電気機器の状態の出力を例示する。
図3b】電気機器の状態の出力を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1には、電気機能2と改良された思想にしたがった装置5とを含む給電システムの好適な実施の形態を概略的に示す。
【0053】
システム1は、この場合には電気機器を構成し、(図示されていない)変圧器の巻線タップ間を切り換えるために設けられているタップ切換器2を含む。システム1は、タップ切換器2及び変圧器に加えて、電力を送電及び配電するために複数の送電線と、発電所、変電所のような関連施設と、当該関連施設の電気機器とを含む。しかしながら、より分かりやすくするため、図1には、給電システム1の当該改良された思想にとって重要な構成要素だけが示されている。
【0054】
タップ切換器2は、絶縁液4によって満たされているハウジング3を有する。さらに、システム1は、タップ切換器2の状態を分析するために設けられている装置5を含む。装置5は、タップ切換器2に関する測定値を装置5に送信するインターフェース6を有する。測定値を収集するため、タップ切換器2は、当該収集された測定値を装置5にインターフェース6を介して送信する少なくとも1つの適切なセンサ7を有する。当該測定値は、絶縁液4中の特に溶解されたガスを含む。したがって、少なくとも1つのセンサ7が、DGAセンサとして構成されている。さらに、タップ切換器2に関するさらなる測定値が、例えば、システムの電圧、負荷電流、稼働時間、回転トルク、回転トルクの推移、タップ位置、切換時点、到達された位置又は巻線タップの数、1つの位置ごとのそれぞれの滞在期間、絶縁液4の温度、周囲温度又はその他のデータのような、タップ切換器2のリアルタイムデータとして収集され得て、状態分析時に考慮され得る。測定値の種類に応じて、当該収集は、一回又は規則的な間隔ごとに実行され得て、インターフェース6によって対応するセンサ7を介して装置5に自動的に送信され得るか、又は手動の入力によって装置5に送信され得る。オプションとして、例えば、切換数若しくは切換頻度、使用期間、絶縁液の体積、負荷率、相数、基本構造及び設計に関するデータ、タップ切換器の回路トポロジー若しくは機能原理のような、タップ切換器に固有のパラメータも、タップ切換器2の状態分析時に一緒に考慮され、又は、タップ切換器の稼働中若しくはメンテナンス時に収集された追加のデータも、タップ切換器2の状態分析時に一緒に考慮される。さらに、タップ切換器2の絶縁液4の固有の特性曲線、タップ切換器2の稼働に関するデータ、すなわちタップ切換器の使用分野に依存するデータが、状態分析時に考慮されてもよく、又は、例えば変圧器の構造若しくは設計に関するデータのような、変圧器に固有のパラメータが、状態分析時に考慮されてもよい。当該パラメータは、装置5のデータメモリ8に記録されている。さらに、状態分析中に実行される当該入力する測定値及びタップ切換器に固有のパラメータの妥当性チェックのために必要である追加のデータが、データメモリ8に記録されてもよい。このため、例えば、適切な妥当性規則、限界値、値の範囲又はプログラムコードが、妥当性チェックを自動的に実行するためにデータメモリ8に記録されてもよい。
【0055】
さらに、装置5は、タップ切換器2に対する状態分析を1つ以上の機械学習方法を使用して実行し、タップ切換器2の状態を出力装置10によって出力するように構成されている分析装置9を有する。さらに、分析装置9は、状態分析中にタップ切換器に固有のパラメータによって、収集された測定値の自動的な妥当性チェックを実行し、タップ切換器に固有のパラメータ及び/又は変圧器に固有のパラメータ及び/又は絶縁液に固有の特性変数及び/又は稼働に関するデータによって、当該収集された測定値を1つの一定の分析基準にするように構成されている。このため、分析装置9は、適切な統計分析方法を使用して、欠損している測定値及び/又は欠損しているタップ切換器に固有のパラメータ若しくは変圧器に固有のパラメータを特定するように構成されている。次いで、当該欠損している測定値は、状態分析の実行時に補完される。当該欠損しているタップ切換器又は変圧器に固有のパラメータは、完全な測定値を1つの一定の分析基準、例えばネットワーク内のタップ切換器の標準アプリケーションに適合させるために使用される。
【0056】
説明した分析装置9の機能は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、他の機械可読な命令コード又はこれらの組み合わせによって実行され得る。
【0057】
このため、状態を分析するための装置5は、インターフェース6を介して上位のネットワーク又はインターネット11に接続され得る。このとき、当該状態は、上記のように、局所的に装置5で出力装置10を介して出力され得るか、又は通信媒体としての上位のネットワーク11を介して、このネットワーク11に接続されている様々なその他の端末装置に出力され得る。上位のネットワーク11に接続するもう1つの利点は、同様に上位のネットワークに接続されている電気機器12からの別のデータへのアクセス又は当該収集後にインターフェース6を介してネットワーク11に送信された電気機器2の履歴DGAデータへのアクセスである。当該履歴測定値及び/又は電気機器12のデータは、状態分析で考慮され得るか、又は例えば、当該測定値を1つの一定の分析基準に適合させるために使用され得るか、若しくは欠損している測定値及びパラメータを特定し補完するために使用され得る。また、状態分析の実行、すなわち評価装置9の機能を、サーバ、クラウド又は上位のネットワーク若しくはインターネット11に接続されている別の計算装置に完全に移転することが、この接続によって可能である。
【0058】
図2には、改良された思想による方法の好適な実施の形態が、フローチャートとして示されている。
【0059】
この好適な実施の形態によれば、当該方法は、例えば図1に示されているように、給電システムの電気機器の状態を分析するために使用される。したがって、システム1は、タップ切換器2として構成されている少なくとも1つの電気機器と、絶縁液4を有するハウジング3とを含む。
【0060】
当該方法のステップaによれば、最初に、絶縁液中の溶解されたガスを示す測定値が収集される。一般に、当該測定値は、油中ガス分析中に分析されたデータである。ステップbにおいて、機器パラメータが特定される。この場合、この実施の形態によれば、機器パラメータは、タップ切換器に固有のパラメータとして構成されている。何故なら、当該電気機器は、タップ切換器であるからである。ステップcにおいて、タップ切換器に関するその他のデータ、すなわち、例えば絶縁液の化学組成及び特性のような絶縁液に固有の特性変数に関するその他のデータと、タップ切換器の使用領域に関するデータとが特定され、場合によってはタップ切換器が設置されている変圧器に関するデータも特定される。ステップdにおいて、当該収集されたデータは、例えば適切な妥当性規則、記録された限界値若しくは値範囲によって、又は自動化された妥当性チェックを実行するプログラムコードによっても妥当性に関してチェックされる。ステップeにおいて、欠損している測定値が、少なくとも1つの適切な代入法によって特定される。
【0061】
ステップb,c,d及びeが実行される順序は、当該方法の実行にとっては重要でない。例えば、ステップd及びeは、ステップa、ステップb又はステップcの後に実行されてもよく、又は図3に示されているようにステップb及びステップcに並行して実施されてもよい。
【0062】
次のステップfにおいて、欠損しているタップ切換器に固有のデータが、少なくとも1つの適切な代入法によって特定される。その後に、ステップgにおいて、ステップaで収集され、場合によってはステップeで補完された測定値が、ステップbで特定され、場合によってはステップfで補完されたタップ切換器に固有のパラメータと、ステップcでさらに特定されたデータ、特に絶縁液のデータ及び当該タップ切換器の使用状況のデータとによって、1つの一定の分析基準に適合される。例えば、固有のタップ切換器を別のタップ切換器と比較可能にするため、当該測定値は、所定の標準アプリケーションに適合され得る。こうして、当該データの改良された解釈が可能になり、したがってタップ切換器の状態の改良された分析も可能になる。
【0063】
その後に、次のステップhにおいて、状態分析が、収集され、ステップeにおいて適合され、場合によってはステップfにおいて補完された測定値と、ステップcにおいて収集された残りのデータとに基づいて、少なくとも1つの機械学習方法、例えばサポートベクトルマシンによって実行される。ステップf,g及びhが、この順序で何回も、例えば数千回繰り返される。
【0064】
その後に、ステップiにおける状態分析に依存して、タップ切換器の起こり得る複数の状態が、当該状態が存在するそれぞれの確率と当該それぞれの状態が存在する確立に対する不確実性を示す指標とによって特定される。最終的に、当該方法のステップjにおいて、これらの状態が、当該確率及び当該不確実性に関する指標と一緒に出力される。オプションとして、当該出力と一緒に且つ当該状態分析に依存して、対応する警告メッセージ及び推奨される行動が、タップ切換器のオペレータに対して出力されてもよく、又は、タップ切換器が自動操作されてもよく、例えば、動作が停止されてもよい。
【0065】
ステップjにおいて実行される出力の可能な表示が、図3a及び3bに示されている。それぞれ1つのグラフが、2つの棒グラフとして示されている。タップ切換器の状態が、x軸に沿って示されている。それぞれの棒は、起こり得る状態を示す。この例では、全部で5つの状態、すなわち「異常A」、「異常B」、「異常C」、「正常動作A」及び「正常動作B」が特定されてある。「異常A」は、例えば1つ以上のアークの発生を示し、「異常B」は、負荷時タップ切換器内の1つ以上の部分放電の発生を示し、「異常C」は、例えば、許されない加熱状態を示す。「正常状態A」の場合、負荷時タップ切換器は、異常がない状態とみなされる。「正常状態B」は、この例ではストレイガス現象(正常動作温度での絶縁液と負荷時タップ切換器の大抵は金属成分との相互作用に起因する望ましくないガスの発生)を表す状態を示す。しかしながら、ストレイガス現象は、或る程度までは重大な損傷を電気機器に引き起こさないので、この状態は、異常と解されない。
【0066】
それぞれの状態が存在する確率が、y軸に沿って示されている。したがって、棒の高さが、1つの状態が存在する確率を示す。
【0067】
図3aには、状態分析時に考慮される既知の測定データ及び/又は機器パラメータが、図3bに示されたときに比べてより少ない場合の結果が示されている。したがって、状態「異常A」が、少なくとも20パーセントの確率で存在することが、図3aから読み取られ得る。色彩的により薄く強調された棒領域が、それぞれの状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を形成する。状態「異常A」に存在する確率が、20パーセントと90パーセントとの間に存在することが、当該不確実性に関する指標を考慮することによって分かる。したがって、当該不確実性に関する指標の値は、約70パーセントである。これに対して、図3bからは、状態「異常A」が、少なくとも25パーセントの確率で実在することが、図3bから分かる。この場合、ここでは、当該不確実性に関する指標の割合は、著しくより小さく、すなわち10パーセントである。したがって、状態「異常A」に対応する確率は、23パラメータと22パーセントとの間に存在する。
【0068】
したがって、図3a及び3bの残りの棒、すなわち状態「異常B」、「異常C」「正常動作A」及び「正常動作B」も、同様に解することができる。
【0069】
当該2つのグラフの対比は、不確実性に関する指標が考慮した測定データ及び機器パラメータの可用性に依存することを明示している。具体的には、これは、より多くのデータが、入手可能であり、状態分析時に考慮されるほど、1つの状態が存在する確率の出力時の不確実性がより小さいことを意味する。
【符号の説明】
【0070】
1 給電システム
2 電気機器、タップ切換器
3 ハウジング
4 絶縁液
5 装置
6 インターフェース
7 センサ
8 データメモリ
9 分析装置
10 出力装置
11 ネットワーク
12 別の電気機器
図1
図2
図3a
図3b
【手続補正書】
【提出日】2024-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電システム(1)の電気機器(2)の状態を分析するための方法であって、
前記電気機器(2)は、絶縁液(4)を有するハウジング(3)を備え、以下の、
-前記絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値を収集するステップと、
-機器パラメータを特定するステップと、
-前記測定値を前記機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合するステップと、
-前記電気機器(2)の状態を当該適合された測定値に基づいて少なくとも1つの機械学習方法によって分析するステップと、
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態を特定するステップと、
-少なくとも1つの状態を出力するステップと、
を含む当該方法。
【請求項2】
-当該収集された測定値及び/又は前記機器パラメータは、妥当性に関してチェックされる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態が存在する確率が特定され、
-前記状態が、前記存在する確率と一緒に出力される請求項に記載の方法。
【請求項4】
以下の、
-前記状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を特定する他のステップと、
-この指標を出力する他のステップと、
を含む請求項1又は3に記載の方法。
【請求項5】
-前記不確定性に関する指標は、当該収集された測定値及び/又は機器パラメータの可用性に依存して特定される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータが、少なくとも1つの統計分析方法によって特定される請求項に記載の方法。
【請求項7】
-前記電気機器は、タップ切換器(2)として構成されていて、前記機器パラメータは、特にタップ切換器に固有のデータを含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
-前記タップ切換器に固有のデータに加えて、前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は稼働に関するデータ及び/又は変圧器に固有のデータが特定される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
-前記測定値を1つの一定の分析基準に適合するステップは、さらに前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は前記稼働に関するデータ及び/又は前記変圧器に固有のデータによって実行される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータを特定するための統計分析方法は、代入法に基づく請求項に記載の方法。
【請求項11】
-前記状態を分析するための機械学習方法は、回帰法及び/又はニューラルネットワーク及び/又はサポートベクトルマシン及び/又は線形判別法及び/又はガウス過程回帰に基づく請求項1又は2に記載の方法。
【請求項12】
以下の、
-当該特定された状態及び/又は不確実性に関する指標に依存して、推奨される操作を出力する他のステップ及び/又は前記電気機器(2)の操作に関する行動を実行する他のステップを含む請求項に記載の方法。
【請求項13】
-絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値及び/又は機器パラメータを収集するためのインターフェース(6)と、
-請求項にしたがって構成されている方法を実行するように構成されている分析装置(9)と、を含み、給電システム(1)の電気機器(2)が、前記絶縁液(4)を有するハウジングを備える、前記電気機器(2)の状態を分析するための装置(5)。
【請求項14】
-前記電気機器(2)の状態を出力するように構成されている出力装置(10)を含む請求項13に記載の装置(5)。
【請求項15】
-出力装置(10)は、状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を出力するようにさらに構成されている請求項14に記載の装置(5)。
【請求項16】
-少なくとも1つの電気機器(2)と、
-請求項13にしたがって構成されている少なくとも1つの電気機器(2)の状態を分析するための少なくとも1つの装置(5)と、
を含む給電システム(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
当該2つのグラフの対比は、不確実性に関する指標が考慮した測定データ及び機器パラメータの可用性に依存することを明示している。具体的には、これは、より多くのデータが、入手可能であり、状態分析時に考慮されるほど、1つの状態が存在する確率の出力時の不確実性がより小さいことを意味する。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下の構成も包含し得る。
1.
給電システム(1)の電気機器(2)の状態を分析するための方法であって、
前記電気機器(2)は、絶縁液(4)を有するハウジング(3)を備え、以下の、
-前記絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値を収集するステップと、
-機器パラメータを特定するステップと、
-前記測定値を前記機器パラメータによって1つの一定の分析基準に適合するステップと、
-前記電気機器(2)の状態を当該適合された測定値に基づいて少なくとも1つの機械学習方法によって分析するステップと、
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態を特定するステップと、
-少なくとも1つの状態を出力するステップと、
を含む当該方法。
2.
-当該収集された測定値及び/又は前記機器パラメータは、妥当性に関してチェックされる上記1に記載の方法。
3.
-前記電気機器(2)の少なくとも1つの状態が存在する確率が特定され、
-前記状態が、前記存在する確率と一緒に出力される上記1又は2に記載の方法。
4.
以下の、
-前記状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を特定する他のステップと、
-この指標を出力する他のステップと、
を含む上記1~3のいずれか1つに記載の方法。
5.
-前記不確定性に関する指標は、当該収集された測定値及び/又は機器パラメータの可用性に依存して特定される上記4に記載の方法。
6.
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータが、少なくとも1つの統計分析方法によって特定される上記1~5のいずれか1つに記載の方法。
7.
-前記電気機器は、タップ切換器(2)として構成されていて、前記機器パラメータは、特にタップ切換器に固有のデータを含む上記1~6のいずれか1つに記載の方法。
8.
-前記タップ切換器に固有のデータに加えて、前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は稼働に関するデータ及び/又は変圧器に固有のデータが特定される上記7に記載の方法。
9.
-前記測定値を1つの一定の分析基準に適合するステップは、さらに前記絶縁液に固有の特性変数及び/又は前記稼働に関するデータ及び/又は前記変圧器に固有のデータによって実行される上記1~8のいずれか1つに記載の方法。
10.
-欠損している測定値及び/又は欠損している機器パラメータを特定するための統計分析方法は、代入法に基づく上記1~9のいずれか1つに記載の方法。
11.
-前記状態を分析するための機械学習方法は、回帰法及び/又はニューラルネットワーク及び/又はサポートベクトルマシン及び/又は線形判別法及び/又はガウス過程回帰に基づく上記1~10のいずれか1つに記載の方法。
12.
以下の、
-当該特定された状態及び/又は不確実性に関する指標に依存して、推奨される操作を出力する他のステップ及び/又は前記電気機器(2)の操作に関する行動を実行する他のステップを含む上記1~11のいずれか1つに記載の方法。
13.
-絶縁液(4)中に溶解されたガスを示す測定値及び/又は機器パラメータを収集するためのインターフェース(6)と、
-上記1~12のいずれか1つにしたがって構成されている方法を実行するように構成されている分析装置(9)と、を含み、給電システム(1)の電気機器(2)が、前記絶縁液(4)を有するハウジングを備える、前記電気機器(2)の状態を分析するための装置(5)。
14.
-前記電気機器(2)の状態を出力するように構成されている出力装置(10)を含む上記13に記載の装置(5)。
15.
-出力装置(10)は、状態が存在する確率に対する不確実性を示す指標を出力するようにさらに構成されている上記13又は14に記載の装置(5)。
16.
-少なくとも1つの電気機器(2)と、
-上記13~15のいずれか1つにしたがって構成されている少なくとも1つの電気機器(2)の状態を分析するための少なくとも1つの装置(5)と、
を含む給電システム(1)。
【国際調査報告】