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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】真空吸着式加熱器
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241226BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538067
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 CN2022126520
(87)【国際公開番号】W WO2023116161
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202111579514.3
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521548788
【氏名又は名称】拓荊科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 亞 新
(72)【発明者】
【氏名】荒見 淳一
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA01
5F131CA03
5F131CA18
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA04
5F131EB01
5F131EB54
5F131EB73
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB84
5F131JA12
5F131JA33
5F131KA06
5F131KA22
(57)【要約】
本願は、加熱皿を備える真空吸着式加熱器に関するものであり、加熱皿はウェハを載置する上面を有する略盤状の本体を備え、本体はさらに、上面から下方に延び、少なくとも一部は互いに流体連通する複数の凹部と、前記複数の凹部の少なくとも1つと流体連通する1つまたは複数のスルーホールと、前記ウェハを支持するために上面に配置された複数の凸部とを備える。この加熱器は、載置面上に載置されたウェハと載置面との間に均一な点接触を形成することができるので、作業中にウェハを効率的に吸着し、加熱器の載置面上にウェハが移動するのを防止するだけでなく、ウェハ全体を均一に加熱することができ、ウェハの製品品質を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱皿(10)を備える真空吸着式加熱器であって、
前記加熱皿(10)は、ウェハを載置する上面(11)を有する略盤状の本体(1)を備え、
前記本体(1)は、
前記上面(11)から下方に延び、少なくとも一部は互いに流体連通する複数の凹部(12)と、
前記複数の凹部(12)の少なくとも1つと流体連通する1つまたは複数のスルーホール(13)と、
前記ウェハを支持するために前記上面(11)に配置された複数の凸部(14)と、
をさらに備えることを特徴とする真空吸着式加熱器。
【請求項2】
各前記凸部(14)は略円形であり、直径が1.0~3.0mmであり、高さが0.2mm以下であり、隣接する前記凸部(14)間の間隔は3~20mmであることを特徴とする請求項1に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項3】
前記複数の凹部(12)は、
同心円状に配置された複数の環状凹部(121)と、
前記環状凹部(121)を流体連通する径方向凹部(122)と、を備え、
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が0.5~1.5mmであり、深さが1.0mm以下であり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は10~50mmであることを特徴とする請求項2に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項4】
各前記凸部(14)は、直径が1.5~2.5mmであり、高さが0.1mm以下であり、隣接する前記凸部(14)間の間隔は5~15mmであり、
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は、幅が0.5~1.0mmであり、深さが0.5mm以下であり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は15~50mmであることを特徴とする請求項3に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項5】
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は21.5mmであることを特徴とする請求項4に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項6】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は、円周方向に分布して、複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部(14)間の間隔、および隣接する円周間の間隔は7mmであることを特徴とする請求項5に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項7】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は三角形状に分布し、隣接する前記凸部(14)間の間隔は10mmまたは5mmであることを特徴とする請求項5に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項8】
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は43mmであることを特徴とする請求項4に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項9】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部(14)間の間隔、および隣接する円周間の間隔は7mmまたは15mmであることを特徴とする請求項8に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項10】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は三角形状に分布し、隣接する前記凸部(14)間の間隔は10mmまたは5mmであることを特徴とする請求項8に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項11】
前記複数の凹部(12)及び/又は前記複数の凸部(14)が前記上面(11)上にほぼ均一に分布していることを特徴とする請求項1に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項12】
前記加熱皿(10)は、
前記本体(1)の下方に位置され、中空構造として前記本体(1)と一体に形成される支持軸(2)を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項13】
前記支持軸(2)内部に配置され、順次積層された複数の石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロック(30)をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項14】
前記本体(1)内部に配置された加熱要素と、
前記加熱要素に電気的に接続された加熱棒(40)と、をさらに備え、
前記加熱棒(40)は、前記支持軸(2)内部に配置され、前記石英ブロック(20)および/またはポリエーテルエーテルケトンブロック(30)を貫通し、外部電源に電気的に接続可能であることを特徴とする請求項13に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項15】
前記石英ブロック(20)および/またはポリエーテルエーテルケトンブロック(30)を貫通し、前記スルーホール(13)と流体連通し、作業中に真空ポンプに流体結合できる貫通孔(131)をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項16】
前記本体(1)は、1つのスルーホール(13)のみを備え、
前記スルーホール(13)は、前記凹部(12)のいずれか1つに位置し、前記凹部(12)の幅よりも大きい直径を有することを特徴とする請求項1に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項17】
前記スルーホール(13)の直径が0.8~1.8mmであることを特徴とする請求項16記載の真空吸着式加熱器。
【請求項18】
前記貫通孔(131)の直径が2~3mmであり、各前記石英ブロック(20)又は前記ポリエーテルエーテルケトンブロック(30)における前記貫通孔(131)の深さは、20~25mmであることを特徴とする請求項15記載の真空吸着式加熱器。
【請求項19】
前記支持軸(2)外部に位置し、前記支持軸(2)を少なくとも部分的に取り囲む冷却ブロック(50)をさらに備えることを特徴とする請求項12記載の真空吸着式加熱器。
【請求項20】
前記冷却ブロック(50)外部に位置し、前記真空吸着式加熱器を機台に固定するために前記冷却ブロック(50)を挟む固定ブロック(60)をさらに備えることを特徴とする請求項19記載の真空吸着式加熱器。
【請求項21】
前記加熱棒(40)と前記石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロック(30)との間に位置するシールリング(15)をさらに備えることを特徴とする請求項14記載の真空吸着式加熱器。
【請求項22】
前記石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロックに配置され、前記貫通孔(131)の周囲に位置するシールリング(16)をさらに備えることを特徴とする請求項15記載の真空吸着式加熱器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、半導体処理チャンバ内でウェハを加熱する装置に関するものであり、特に真空吸着式加熱器に関するものである。本願はまた、真空吸着式加熱器と協働して使用することができる真空吸着システム、および真空吸着システムを用いてウェハを吸着する方法に関するものである。
【0002】
背景技術
ウェハまたは基板は、半導体装置を作製するための基材である。半導体装置(例えば、集積回路、半導体発光装置など)を作製するためには、ウェハまたは基板を半導体処理チャンバ(反応チャンバとも呼ばれる)に載置して、加熱および堆積処理(例えば、化学気相堆積(CVD)、プラズマ化学気相堆積(PECVD)など)を行い、ウェハまたは基板の表面に薄膜を堆積する必要がある。処理中は、ウェハを真空吸着等により処理チャンバ内の加熱器に固定することができる。
【0003】
しかし、従来の真空吸着式加熱器、真空吸着システム及びその吸着方法には多くの欠点がある。
【0004】
例えば、加熱器のウェハ載置面とウェハとが面接触しているため、接触不均一が発生しやすい。例えば、載置面及びウェハ自体の表面粗さ及び加工誤差などの原因により、ウェハを載置面に載置すると、両者は完全に均一に密着できず、一部の位置が空気に浮いたり、位置によって不均一な隙間が存在する可能性がある。
【0005】
このような場合、加熱器の加熱時にウェハの各位置が不均一に加熱されることがあり、そのため加熱効果が良くなく、ウェハの合格率にさえ影響を与える可能性がある一方、作業中にウェハへの真空吸着力が十分でなく、吸着効果が良好でなくなる可能性があり、ウェハは載置面上でさえ移動する可能性があり、特に空気流量が大きく、圧力が高い処理チャンバ内ではウェハの移動する可能性がより高い。
【0006】
また、真空吸着式加熱器上の真空吸着構造(例えば、加熱皿上のスルーホール、加熱皿内部の吸着管路など)には、そのサイズが小さかったり、深さが深かったりする等の原因で加工が容易でないものがあり、加工が困難でコスト高になる。
【0007】
また、従来の真空吸着システムは、一般に、加熱器内部の吸着管路内の気体(空気)を真空ポンプのみで吸引することにより、ウェハの裏面(すなわち、加熱器のウェハ載置面と接触する面)と表面との圧力差を制御することがあるので、ウェハの吸着および脱離の過程では、真空ポンプ(または真空ポンプ管路のバルブ)を操作することでしか、加熱器内部の吸着管路内の気圧を制御し、ウェハの裏面と表面との圧力差を制御することにより、ウェハへの吸着力を制御することができない。しかし、この方法は、ウェハへの吸着力を必要に応じて調整することが非常に不便であり(あるいは不可能であり)、また、ウェハを脱離する過程では、真空ポンプ(または真空ポンプ管路のバルブ)を閉じるとともに反応チャンバ内の気体を加熱器内部の吸着管路にウェハの裏面まで自動的に流すことでしか、ウェハ裏面の圧力を表面の圧力とほぼ同じにしてウェハを脱離できないが、この過程全体に時間がかかり、作業効率が低下する。
【0008】
したがって、上記技術的課題を解決するためには、従来技術における真空吸着式加熱器、真空吸着システム及び真空吸着システムを用いてウェハの吸着方法を改良する必要がある。
【0009】
発明の内容
本願の目的は、上述した従来技術の問題の少なくとも1つを解決することであり、改良された真空吸着式加熱器を提供することである。この加熱器は、載置面上に載置されたウェハと載置面との間に均一な点接触を形成することができるので、作業中においてウェハを効率的に吸着し、ウェハが加熱器の載置面上で移動することを防止するだけでなく(気体流量が多く、圧力が高い反応チャンバ内であっても)、ウェハ全体を均一に加熱することができ、ウェハの製品品質を向上させることができる。
【0010】
また、本願は、ウェハを吸着する真空吸着システムも提供し、ウェハを吸着および脱離のいずれの過程においても、加熱器内部の吸着管路内の気圧を容易に調整することができ、ウェハ裏面と表面との圧力差を調整する(すなわち、吸着力の大きさを調整する)ことができるので、ウェハの様々な吸着ニーズ(例えば、ウェハの処理工程によっては大きな吸着力を必要とする場合もあれば、小さな吸着力を必要とする場合もある)を満たすとともに、ウェハを脱離する過程において、気体を導入してウェハ裏面の圧力を表面の圧力と同等ないしそれ以上に急激に上昇させることができるので、短時間で吸着力を除去してウェハを脱離することができ、作業効率の向上に有利である。
【0011】
また、本願は、上記真空吸着システムを用いてウェハ吸着方法を提供するものであり、ウェハを吸着する吸着力を調整する目的を効果的に達成することができるので、適用範囲が広く、ウェハ処理の作業効率の向上に寄与することができる。
【0012】
本願のいくつかの実施形態は、加熱皿を備える真空吸着式加熱器を提供し、前記加熱皿はウェハを載置する上面を有する略盤状の本体を備え、前記本体は、さらに、前記上面から下方に延び、少なくとも一部が互いに流体連通する複数の凹部と、前記複数の凹部のうちの少なくとも1つと流体連通する1つまたは複数のスルーホールと、前記ウェハを支持するために前記上面に位置する複数の凸部とを備える。
【0013】
本願のいくつかの実施形態では、各前記凸部は略円形であり、直径が1.0~3.0mmであり、高さが0.2mm以下であり、隣接する前記凸部の間の間隔は3~20mmである。
【0014】
本願のいくつかの実施形態では、前記複数の凹部は、同心円状に配置された複数の環状凹部と、前記環状凹部を流体連通する径方向凹部とを備え、前記環状凹部と前記径方向凹部は、幅が0.5~1.5mmであり、深さが1.0mm以下であり、隣接する環状凹部の間の間隔は10~50mmである。
【0015】
本願のいくつかの実施形態では、各前記凸部は、直径が1.5~2.5mmであり、高さが0.1mm以下であり、隣接する前記凸部間の間隔は5~15mmであり、前記環状凹部と前記径方向凹部は、幅が0.5~1.0mmであり、深さが0.5mm以下であり、隣接する前記環状凹部の間の間隔は15~50mmである。
【0016】
本願のいくつかの実施形態では、前記環状凹部と前記径方向凹部は、幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部の間の間隔は21.5mmである。一実施形態では、各前記凸部は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の前記凸部は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部間の間隔、および隣接する円周間の間隔は7mmである。別の実施形態では、各前記凸部は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の前記凸部は三角形状に分布し、隣接する前記凸部間の間隔は10mmまたは5mmである。
【0017】
本願の他のいくつかの実施形態では、前記環状凹部と前記径方向凹部は、幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部の間隔は43mmである。一実施形態では、各前記凸部は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の前記凸部は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部間の間隔および隣接する円周間の間隔は7mmまたは15mmである。別の実施形態では、各前記凸部は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の前記凸部は三角形状に分布し、隣接する前記凸部間の間隔は10mmまたは5mmである。
【0018】
本願のいくつかの実施形態では、前記複数の凹部は、前記上面にほぼ均一に分布している。
【0019】
本願のいくつかの実施形態では、前記複数の凸部は、前記上面にほぼ均一に分布している。
【0020】
本願のいくつかの実施形態では、前記複数の凹部はおよび前記複数の凸部は、いずれも前記上面にほぼ均一に分布している。
【0021】
本願のいくつかの実施形態では、前記加熱皿は、前記本体の下方に配置され、中空構造として前記本体と一体的に形成される支持軸をさらに備える。
【0022】
本願のいくつかの実施形態では、この真空吸着式加熱器は、前記支持軸の内部に配置され、順次積層された複数の石英ブロックおよび/またはポリエーテルエーテルケトンブロックを備える。
【0023】
いくつかの実施形態では、この真空吸着式加熱器は、さらに、前記本体内部に配置された加熱要素と、前記加熱要素に電気的に接続された加熱棒とを備え、前記加熱棒は、前記支持軸内部に配置され、前記石英ブロック及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロックを貫通し、外部電源と電気的に接続可能である。
【0024】
いくつかの実施形態では、この真空吸着式加熱器は、前記石英ブロックおよび/またはポリエーテルエーテルケトンブロックを貫通し、前記スルーホールと流体連通し、作業中に真空ポンプに流体結合することができる貫通孔をさらに備える。いくつかの実施形態では、前記貫通孔は直径が2~3mmであり、各前記石英ブロック又は前記ポリエーテルエーテルケトンブロックにおける前記貫通孔の深さは20~25mmである。
【0025】
いくつかの実施形態では、前記加熱皿の前記本体には1つのスルーホールのみを備え、前記スルーホールは前記凹部のいずれか1つに位置し、前記スルーホールの直径は前記凹部の幅よりも大きい。いくつかの実施形態では、前記スルーホールの直径は0.8~1.8mmである。
【0026】
いくつかの実施形態では、前記真空吸着式加熱器はさらに、前記支持軸の外部に配置され、前記支持軸を少なくとも部分的に取り囲む冷却ブロックを備える。
【0027】
いくつかの実施形態では、前記真空吸着式加熱器はさらに、前記冷却ブロックの外部に位置し、前記真空吸着式加熱器を機台に固定するために前記冷却ブロックを挟む固定ブロックを備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、前記真空吸着式加熱器は、前記加熱棒と前記石英ブロックおよび/またはポリエーテルエーテルケトンブロックとの間に配置されたシールリングをさらに備える。
【0029】
いくつかの実施形態では、前記真空吸着式加熱器は、さらに、前記石英ブロックおよび/またはポリエーテルエーテルケトンブロックに配置され、前記貫通孔の周囲に位置するシールリングを備える。
【0030】
図面の説明
本願の具体的な実施形態及びその結果得られる技術的効果をより明確に説明するために、以下、添付図面と合わせて本願の具体的な実施形態を説明する。表示を明確にし、図面の配置を容易にするために、これらの添付図面は、例えば、一部の図面は、局所的な詳細を示すために拡大され、一部の図面は全体的な構造を示すために縮小されて、完全に比例して描かれているわけではない。明確化のために、添付の図面は、所与のデバイスまたは装置のすべての組立体が示されていない場合がある。最後に、明細書全体及び添付図面において、同一の添付図面の記号を使用して同一の特徴を表示する。図面において:
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本願のいくつかの実施形態による真空吸着式加熱器の全体構造の立体概略図である。
図2図2は、図1に示す真空吸着式加熱器の加熱皿の上面図であり、加熱皿本体の上面(すなわち、ウェハを載置する面)における凹部と凸部の第1分布方式をより明確に示している。
図2A図2Aは、図2のAにおける拡大図であり、特に、最も内側のリングの環状凹部内に配置され、環状凹部の幅よりも大きな直径を有する加熱皿のスルーホールを示している。
図3図3図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第2分布方式を示している。
図4図4図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第3分布方式を示している。
図5図5図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第4分布方式を示している。
図6図6図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第5分布方式を示している。
図7図7図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第6分布方式を示している。
図8図8図2と同様で、加熱皿の上面図であり、加熱皿の上面における凹部と凸部の第7分布方式を示している。
図9図9は、図1に示す真空吸着式加熱器の正面図であり、この真空吸着式加熱器の正面の構造を示している。
図10図10は、図9のB-B断面図であり、断面位置におけるこの真空吸着式加熱器の内部構造を示している。
図11図11は、図1に示す真空吸着式加熱器の左側面図であり、この加熱器の側面の構造を示している。
図12図12は、図11のC-C断面図であり、断面位置におけるこの真空吸着式加熱器の内部構造を示している。
図12A図12Aは、図12のDにおける拡大図であり、凸部、凹部、スルーホールの垂直方向の構造を概略的に示している。
図13図13は、本願のいくつかの実施形態による真空吸着システムの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
具体的な実施形態
以下、添付図面と合わせて、本願の実施形態を具体的に説明する。本願の様々な態様は、添付図面を参照して、以下の具体的な実施形態に関する説明を読むことによって、より容易に理解される。これらの実施形態は、単に例示的であり、本願の技術思案を解釈し、説明するためだけに使用されるものであり、本願を限定するものではない。当業者は、これらの実施形態に基づいて、様々な変形および変換(例えば、加熱皿本体の上面の凹部お凸部のサイズおよび/またはレイアウトの変更等)を行うことができる。均等な方式で変換して得られた技術方案はすべて本願の保護範囲に属する。
【0033】
本説明書に使用される各種部品の名称は説明の目的のみであり、限定的な役割を備えておらず、異なるメーカーは異なる名称を使用して同一の機能を備えた部品を指すことができる。
【0034】
真空吸着式加熱器
図1は、本願の一実施形態による真空吸着式加熱器の全体構造の立体概略図である。図1に示すように、この真空吸着式加熱器は、主に加熱皿10を備える。加熱皿10は、略盤状の本体1と、本体1の下方に配置された支持軸2とを備える。
【0035】
図1に示すように、本体1はウェハを載置するための上面11を有する。作業中では、加熱皿10の本体1が反応チャンバ内に配置され、ロボットハンド等の搬送装置によりウェハ(図示せず)を本体1の上面11に載置し、真空吸着により固定することができる。ウェハを固定した後、堆積処理などの操作を行うことができる。
【0036】
図1を参照し、図9図12とあわせて、本願のいくつかの実施形態において、加熱皿10の本体1と、本体1の下方に配置された支持軸2とが一体的に形成されている。例えば、両者をセラミックス製とし、接着や溶接などの方式で一体に形成することもできる。別体構造(すなわち、本体と支持軸とが着脱可能に組み付けられたもの)を採用した加熱皿に比べ、本願における一体に形成された構造は、両者を取り付けて固定しシールするステップが不要であるだけでなく、両者間のシール要素が不要であり、シール性能が大幅に向上し、真空吸着の効果を効果的に高めることができる。
【0037】
図1及び図9図12を参照し続けると、外部構造において、真空吸着加熱器は、支持軸2の外部に配置され、支持軸2を少なくとも部分的に取り囲む冷却ブロック50と、冷却ブロック50の外部に配置され、冷却ブロック50を挟む固定ブロック60とをさらに備える。固定ブロック60は、真空吸着式加熱器を機台に固定するために使用される。冷却ブロック50および固定ブロック60の具体的な構造は、当技術分野で知られた設計を採用することができるので、ここでは再度説明しない。
【0038】
内部構造において、真空吸着式加熱器は、本体1の内部に配置された加熱要素(図示せず)と、加熱要素に電気的に接続された加熱棒40とをさらに備える。加熱要素は、抵抗線を含むことができるが、これらに限定されない。加熱棒40は、銅、ニッケルなどの良好な導電性を有する材料を含むことができる。加熱要素、加熱棒40、およびそれらの間の電気的接続は、当技術分野で知られた設計を採用することができるので、ここでは再度説明しない。
【0039】
図10および図12に示すように、支持軸2は中空構造であり、内部に石英ブロック20および/またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)ブロック30を順次複数積層して収容可能である。加熱棒40は、支持軸2の内部に配置され、石英ブロック20および/またはPEEKブロック30を貫通し、外部電源と電気的に接続可能である。電源がオンになると、加熱要素が発熱し、加熱皿10の本体1上のウェハに熱を伝える。加熱棒40も熱を発生する。加熱棒40を取り囲む石英ブロック20およびPEEKブロック30は、支持軸2内部の熱をほとんど放散しないように維持し、熱をウェハに伝えて加熱するのに寄与する。石英ブロック20およびPEEKブロック30は、支持軸2内部の各組立体間の電気的絶縁を実現するためにも使用される。
【0040】
本願では、加熱皿10の本体1(特にウェハを載置する上面11)の構造に特別に設計されている。具体的には、以下の通りである。
【0041】
図1図2および図2Aを参照すると、図2図1に示する加熱皿10の上面図であり、図2A図2のAにおける拡大図である。本願では、加熱皿10の本体1は、さらに、以下の構造:
◆上面11から下方に延び、少なくとも一部は互いに流体連通する複数の凹部12と、
◆少なくとも1つの凹部12と流体連通する1つまたは複数のスルーホール13と、
◆ウェハを支持するために上面11上に配置された複数の凸部14とを備える。
【0042】
本願で与えられるいくつかの実施形態では、複数の凹部12および複数の凸部14は、いずれも上面11上にほぼ均一に分布している。当業者は、複数の凹部12および複数の凸部14が均一に分布していなくてもよく、いずれか一方が均一に分布していてもよいことが理解すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、複数の凹部12はほぼ均一に分布しているが、複数の凸部14は不均一に分布しており(例えば、中間部分の凸部は密で、周囲の凸部は疎である)、いくつかの実施形態では、複数の凸部14はほぼ均一に分布しているが、複数の凹部12は不均一に分布している(例えば、凹部は中間部分に近いほど密になり、外周に行くほど疎になる)。
【0043】
従来技術と異なり、本願では、上面11が凸部14を有するので、ウェハと加熱皿の本体の上面11とは均一な点接触を形成し、両者の間に均一な隙間を有することができ、すなわち、これらの凸部14は、ウェハとその載置面(すなわち本体1の上面11)との接触をより均一にするので、ウェハの各部分に均一な吸着力及び均一な加熱を与えるのに役立ち、それによってウェハの加工を容易にし、ウェハ表面の成膜品質の保証及びその合格率の向上に寄与する。
【0044】
本願のいくつかの実施形態では、図1および図2に示すように、複数の凹部12は、同心円状に配置された複数の環状凹部121と、環状凹部121を流体連通する径方向凹部122とを備える。一実施形態では、全ての径方向凹部122が隣接する環状凹部121を流体連通させ、それにより全ての環状凹部121と径方向凹部122とを流体連通させる。従って、全ての凹部12は完全に流体連通している。従って、1つの凹部12を真空にすることで、全ての凹部12を真空にすることができ、それによりウェハへの吸着力を得ることができる。
【0045】
本願のいくつかの実施形態では、環状凹部121および径方向凹部122は、幅が0.5~1.5mmであり、深さが1.0mm以下であり、隣接する環状凹部121間の間隔は10~50mmである。より好ましくは、環状凹部121及び径方向凹部122は、幅が0.5~1.0mmであり、深さが0.5mm以下であり、隣接する環状凹部121間の間隔は15~50mmである。上記サイズ範囲の凹部は、加工が容易であるとともに、ウェハへの吸着を効率的に行うことに寄与する。例示のみを目的として、本願の添付図面は、特定の数の環状凹部121および径方向凹部122を示す。加熱皿10は、任意の適当な数の環状凹部121と径方向凹部122とを有することができることを理解すべきである。
【0046】
さらに、図2および図2Aに示すように、本願のいくつかの実施形態では、本体1には、1つのみのスルーホール13を備えてもよく、このスルーホール13は1つの凹部12に配置され、例えば図2Aに示すように最も内側の環状凹部121上に配置され、環状凹部121と流体連通する。他の実施形態では、スルーホール13は他の凹部12にも配置されることがある。また、図2Aに示すように、このスルーホール13の直径は、凹部12の幅よりも大きく、例えば0.8~1.8mmとすることができる。このサイズ範囲内の直径のスルーホール13は、スルーホールが深いので加工が容易であり、良好な吸着効果を得ることができる。また、スルーホール13を1つだけ設けることにより、加工工程を簡単化、加工コストを節減することができる。他の実施形態では、本体1に複数のスルーホール13を設けることもできる。
【0047】
本願のいくつかの実施形態では、図に示するように、各凸部14はほぼ円形であってもよいが、本願はこれに限定されない。加熱皿1の本体10を作製する際に、凸部14を上面11に直接焼結成形することができる。いくつかの実施形態では、各凸部14は直径が1.0~3.0mmであり、高さが0.2mm以下であり、隣接する凸部14間の間隔が3~20mmである。この範囲のサイズを有する凸部は、加工成形を容易にする(例えば、加熱皿10の本体1の金型の設計を容易にする)とともに、ウェハとの均一な接触を効果的に実現することができる。好ましくは、各凸部14は直径が1.5~2.5mmであり、高さが0.1mm以下であり、隣接する凸部14間の間隔が5~15mmである。このサイズ範囲を有する凸部は、生産加工に寄与し、ウェハとの均一な接触を提供することにも寄与する。
【0048】
より優れた技術的効果を達成するためには、加熱皿10の本体1の上面11の構造を設計する際に、凹部12の分布と凸部14の分布との組み合わせを考慮する必要があり、以下、添付図面と合わせていくつかの例示的思案を説明する。凹部12および凸部14の分布方式は、これらのいくつかの思案に限定されるものではないことが理解されるべきである。
【0049】
第1思案では、図2図4に示すように、本体1の上面11に合計7個の環状凹部121を備える。環状凹部121と径方向凹部122はともに幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する環凹部12間1の間隔は21.5mmである。このような思案では、環状凹部121が密集しているので、作業中のの吸着力がより均一になり、ウェハの吸着効果が良好になる。
【0050】
このような思案の第1実施形態では、図2に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に配置された隣接する凸部14間の間隔及び隣接する円周間の間隔は7mmである。この構造により、ウェハを周方向から均一な支持を実現することができる。
【0051】
このような思案の第2実施形態では、図3に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は三角形状に分布し(例えば、最も近い3つの凸部14が正三角形を構成してもよい)、隣接する凸部14間の間隔は10mmである。
【0052】
このような思案の第3実施形態では、図4に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は三角形状に分布し(例えば、最も近い3つの凸部14が正三角形を構成してもよい)、隣接する凸部14間の間隔は5mmである。
【0053】
第2思案では、図5図8に示すように、本体1の上面11に合計4つの環状凹部121を備える。環状凹部121と径方向凹部122は幅が共に1.0mmであり、深さが共に0.5mmであり、隣接する環状凹部121間の間隔は43mmである。このような思案では、環状凹部121がより疎であり、このような構造を有する加熱皿10は、製造加工が容易であり、金型設計及び製造がより便利であり、したがって製造コストが低減される。
【0054】
このような思案の第1実施形態では、図5に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に配置された隣接する凸部14間の間隔、及び隣接する円周間の間隔は7mmである。この構造により、ウェハを円周方向から均一な支持を実現することができる。
【0055】
このような思案の第2実施形態では、図6に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmである;複数の凸部14は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に配置された隣接する凸部14及び隣接する円周間の間隔は15mmである。このような構成では、凸部14がより疎になるため、加工が容易になる。
【0056】
このような思案の第3実施形態では、図7に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は三角形状に分布し(例えば、最も近い3つの凸部14が正三角形を構成してもよい)、隣接する凸部14間の間隔は10mmである。
【0057】
このような思案の第4の実施形態では、図8に示すように、各凸部14は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、複数の凸部14は三角形状に分布し(例えば、最も近い3つの凸部14が正三角形を構成してもよい)、隣接する凸部14間の間隔は5mmである。
【0058】
当業者であれば、隣接する環状凹部121間の間隔は、2つの環状凹部121における対応する点間の距離、すなわち、一方の環状凹部121の最外縁(または中心線または最内縁)における対応する点と他方の環状凹部121の最外縁(または中心線または最内縁)における対応する点との距離であることが理解できる。凹部の幅は凹部の両縁の対応する点間の距離であり、深さは凹部の底面から凹部の上端までの距離である。同様に、隣接する凸部14間の間隔は、2つの凸部14における対応する点(例えば、凸部の円心)間の距離である。
【0059】
さらに図12及び図12Aを参照すると、図12はこの真空吸着式加熱器の内部構造の一部を示す断面図であり、図12A図12のDにおける拡大図であり、特に加熱皿10の本体1における凸部14、凹部12、スルーホール13の垂直方向の構造を示している。図12Aに示すように、スルーホール13の直径は凹部12の幅よりも大きい。いくつかの実施形態では、スルーホール13の直径は0.8~1.8mmであってもよい。このようなサイズ設計は、スルーホール13の加工が容易になるとともに、良好な吸着効果が得られる。
【0060】
図12に示すように、この真空吸着加熱器は、石英ブロック20および/またはPEEKブロック30を貫通する貫通孔131をさらに備え、この貫通孔131の上端はスルーホール13と流体連通し、その下端は作業中に真空ポンプに流体結合することができるので、真空ポンプは管路および貫通孔131、スルーホール13を介して凹部12内の気体を吸引し、ウェハの裏面と表面との間に圧力差を発生させてウェハを吸着することができる。いくつかの実施形態では、貫通孔131は直径が2~3mmであり、石英ブロック20又はPEEKブロック30ごとの貫通孔131は深さが、20~25mmである。この深さ及び直径を有する貫通孔は、加工生産が容易である。
【0061】
吸着効果を高めるために、図12に示すように、この真空吸着式加熱器は、石英ブロック20及び/又はPEEKブロックに、貫通孔131の周囲に配置されたシールリング16をさらに備え、シール効果を高め、気体漏れを防止又は低減する。
【0062】
また、図12に示すように、この真空吸着式加熱器は、加熱棒40と石英ブロック20及び/又はPEEKブロック30との間に配置されたシールリング15を備える。このシールリング15は、加熱棒40にソケットで設置され、隣接する石英ブロック20及び/又はPEEKブロック30の間に挟まれて強固に固定される。
【0063】
真空吸着システム及びウェハ吸着方法
以下、本願に係る真空吸着システム及びこの真空吸着システムを用いてウェハを吸着する方法について説明する。この真空吸着システムは、ウェハを吸着するために、本明細書に記載する真空吸着式加熱器と併用してもよいし、他の構造の真空吸着式加熱器と併用してもよい。
【0064】
図13を参照すると、本願の一実施形態による真空吸着システムを概略的に示している。このシステムは、反応チャンバ100内の真空吸着式加熱器200の載置面(例えば、図1に示す加熱皿10の本体1の上面11)上に配置されたウェハ(図示せず)を吸着および脱離するために使用される。反応チャンバ100は、抽気口101を有し、真空吸着式加熱器200は、通気口201を有する(例えば、通気口201は図12に示す貫通孔131と流体連通していてもよい)。図では、真空吸着式加熱器200の全体が反応チャンバ100内に配置されるように示しているが、実際の製品では、真空吸着式加熱器200の一部、例えば、図1に示す加熱皿10の本体1と支持軸2の一部(例えば、冷却ブロック50より上の部分(冷却ブロック50を含む))のみが反応チャンバ100内に配置されていてもよい。
【0065】
図13に示すように、この真空吸着システムは、
◆反応チャンバ100の抽気口101と真空ポンプ300とを流体結合するための第1管路Aと、
◆真空吸着式加熱器200の通気口201と真空ポンプ300とを流体結合するための第2管路Bと、
◆第2管路Bに接続され、気体源400からの気体を前記真空吸着システムに供給するための第3管路Cとを備える。
【0066】
いくつかの実施形態では、気体源400内の気体は、比較的安価で化学反応が起こりにくい窒素であってもよい。他の実施形態では、例えばヘリウムのような他の気体を採用することもできる。
【0067】
本願の実施形態によれば、気体源400内の気体は、気体源400と流体結合す第3管路Cを介して、作業中に必要に応じて真空吸着システム内に供給することができる。したがって、この真空吸着システムを用いてウェハを吸着する際に、ウェハの吸着および脱離の過程において、加熱器内部の吸着管路(例えば、図12に示すスルーホール13および貫通孔131)内の気圧を容易に調整することができ、これによりウェハの裏面と表面との圧力差を調整することができ、吸着力の大きさを調整することができる。このようにすれば、ウェハの様々な吸着ニーズを満たすのに役立つことは言うまでもありません。例えば、ウェハの処理工程がより大きな吸着力を必要とする場合には、真空吸着システムがウェハに対する吸着力を発生することを保証するために、気体源400からより少量の気体のみを導入するか、またはガスを導入しないことができる一方、より小さな吸着力を必要とするプロセスでは、真空ポンプ300によって生成される吸着力の一部を相殺するために、より大量の気体を気体源400から真空吸着システム内に導入することができる。
【0068】
第3管路Cの設置によるもう他の技術的効果は、ウェハを脱離する過程において、気体源400から真空吸着システムの内部に気体を導入することで、加熱器内部の吸着管路に気体を供給し、ウェハの裏面の圧力を表面の圧力以上に急激に上昇させることで、ウェハへの吸着力を短時間で除去してウェハを脱離することができる。従来技術における真空吸着システムのオフのみで反応チャンバ内の気体を自動的にウェハ裏面に流す思案と比べて、本願のほうが作業効率を大幅に向上させた。
【0069】
以下、本願のいくつかの実施形態に係る真空吸着システムの構成についてさらに説明する。
【0070】
図13を参照すると、真空吸着システムにおいて、第1管路Aには、真空ポンプ300による反応チャンバ100内の気体の吸引を制御するための絞りバルブTVが配置されている。いくつかの実施形態では、反応チャンバ100内の気圧Pcは、気圧測定装置102(例えば、気圧計または真空計)によって測定されてもよい。絞りバルブTVは、反応チャンバ100内の気圧Pcに応じて調整可能であり、第1管路内の気体流量を制御することができ、ひいては反応チャンバ100内の気圧Pcを所望のレベルに制御することができる。
【0071】
図13に示すように、第2管路Bにおける通気口201の近くに第1バルブCHCV-1が配置され、第2管路Bにおける第1バルブCHCV-1の下流(すなわち、真空ポンプ300に近い側)に第3管路Cが接続されている。第3管路Cには、第2バルブCHCV-2が配置される。一実施形態では、第3管路Cには、真空吸着システムに供給される気体の流量を調整するための気圧制御器401が配置される。図に示すように、気圧制御器401は、質量流量制御器MFM、流量調整可能バルブ402、および気圧測定装置403(気圧計または真空計)を備えることができる。当業者であれば、気圧制御器401は、図示する構成に限定されるものではなく、従来の気圧制御器または同様の機能を有する装置を気圧制御器401として使用できるが理解されるであろう。
【0072】
さらに図13を参照すると、第2管路Bは、第1バルブCHCV-1の下流で第1マニホールド管路B1と第2マニホールド管路B2に分岐し、反応チャンバ100の抽気口101と絞りバルブTVとの間の第1管路Aには第1マニホールド管路B1の他端が接続され、第1マニホールド管路B1には第3バルブCHCV-3が配置されている、第2マニホールド管路B2の他端は真空ポンプ300に接続されている。一実施形態では、第2マニホールド管路B2の他端は、真空ポンプ300と絞りバルブTVとの間の第1管路Aに接続可能である。第4バルブCHCV-4は、第2マニホールド管路B2上に配置される。一実施形態では、第2マニホールド管路B2には、第2マニホールド管路B2内の気圧Pb(加熱器内部の吸着管路内の気圧を反映させ)を測定するための気圧測定装置500(例えば、気圧計または真空計)が配置されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1バルブCHCV-1、第2バルブCHCV-2、第3バルブCHCV-3および第4のバルブCHCV-4は、それぞれの管路のオンオフの制御を可能にするために必要に応じて完全に開閉することができる電磁空気圧バルブである。電磁空気圧バルブを採用することでより精密な制御を実現することができる。他の実施形態では、他のタイプのバルブも採用することができる。
【0074】
本願はまた、上記の真空吸着システムを用いてウェハを吸着する方法を提供する。すなわち、本願の方法では、ウェハの吸着及び/又は脱離の過程において、第2管路B及び第3管路Cにより、加熱器内の吸着管路に気体源400からの気体を供給し、ウェハの裏面と表面との圧力差を調整することができる。
【0075】
本願のいくつかの実施形態によれば、ウェハを吸着する過程において、第2管路Bおよび第3管路Cにより、加熱器内の吸着管路に気体源400から気体を供給し、ウェハの裏面とその表面との間に所望の圧力差を維持することができ、例えば、ウェハの裏面の圧力をその表面の圧力よりも30~150Torr小さくなるように維持することができる。ウェハを脱離する工程において、第2管路B及び第3管路Cにより加熱器内部の吸着管路に気体源400からの気体を供給し、ウェハ裏面の圧力がその表面の圧力以上、例えばウェハ裏面の圧力がその表面の圧力よりも5~10Torr高くなるようにすることができる。このとき、吸着力は完全に除去され、ウェハの裏面には一定の押圧力があるので、ウェハを次のステージに容易に移動させることができる。
【0076】
全体として、本願のいくつかの実施形態によれば、上記の真空吸着システムを用いてウェハを吸着する方法は、主に、
(a)真空吸着システムがオフ状態(すなわち、第2管路Bおよび第3管路Cがオフ状態)にあるときに、反応チャンバ100内の真空吸着式加熱器200の載置面上にウェハを載置するウェハ載置ステップと、
(b)真空吸着システムを起動し、ウェハ裏面の圧力がその表面の圧力よりも小さくなるように真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内の気体を第2管路Bを介して連続的に吸引し、ウェハを真空吸着式加熱器200の載置面に吸着するウェハ吸着ステップと、
(c)ウェハに対する処理が終了した後、真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内の気体の吸引を停止し、ウェハ裏面の圧力がその表面の圧力以上に高くなるように第2管路B及び第3管路Cにより、気体源400からの気体を真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内に供給し、ウェハを脱離するウェハ脱離ステップとを備える。
【0077】
いくつかの実施形態では、上記方法はまた、
(a1)ステップ(a)の前に、真空吸着式加熱器200の載置面を加熱(例えば450~500℃に加熱)し、真空ポンプ300を介して反応チャンバ100を真空状態にするステップと、
(a2)ステップ(a)の後、ステップ(b)の前に、反応チャンバ100内に気体を導入し(図示されない他の管路を介してもよい)、反応チャンバ100内の気圧Pcを上昇させる(必要に応じて、Pcを200~600Torrまで上昇させることができ、絞りバルブTVの上方の気圧はいずれも200Torrまでとなることができる)ステップのうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0078】
本願の一実施形態では、ステップ(a2)において、反応チャンバ100内の気圧Pcが閾値(例えば100Torr)を超えて上昇すると、ステップ(b)を開始する。ステップ(b)において、真空ポンプ300を用いて第2管路Bを介して真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内の気体を連続的に吸引しながら、ウェハ裏面の圧力がその表面の圧力よりも30~150Torr小さくなるように気体源400からの気体を第2管路B及び第3管路Cを介して真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内に供給することができる。具体的な圧力差は、ウェハ吸着の必要に応じて調整することができる。
【0079】
前記したように、第1管路Aに絞りバルブTVが配置され、第2管路Bにおける通気口201の近くに第1バルブCHCV-1が配置され、第3管路Cは、第2管路Bの第1バルブCHCV-1の下流に接続され、第3管路Cに第2バルブCHCV-2が配置される;第2管路Bは、第1バルブCHCV-1の下流で第1マニホールド管路B1と第2マニホールド管路B2に分岐し、反応チャンバ100の抽気口101と絞りバルブTVとの間の第1管路Aには第1マニホールド管路B1の他端が接続され、第1マニホールド管路B1には第3バルブCHCV-3が配置され、第2マニホールド管路B2の他端は、真空ポンプ300に接続され(例えば、図13に示すように、真空ポンプ300と絞りバルブTVとの間の第1管路Aに接続され)、第4バルブCHCV-4が第2マニホールド管路に配置される。これらのバルブとそれに対応する管路は、具体的な作業過程は以下の通りである:
ステップ(a1)において、第1バルブCHCV-1、第2バルブCHCV-2、第3バルブCHCV-3、第4バルブCHCV-4がいずれもオフであり、絞りバルブTVがであり、第1管路Aのみが通路状態となり、真空ポンプ300が反応チャンバ100を真空状態に吸引する。ステップ(a)(すなわち、ウェハの載置ステップ)およびステップ(a2)においても、これらのバルブはこの状態を保持することができる。ステップ(b)(すなわち、ウェハ吸着ステップ)において、第1バルブCHCV-1、第2バルブCHCV-2、第4バルブCHCV-4がいずれもオンであり、第3バルブCHCV-3がオフである。なお、真空ポンプ300は、第1管路Aを介して反応チャンバ100内の気体を連続的に吸引し、反応チャンバ100内の気圧Pcを所望のレベル(例えば200Torr)に維持している。このとき、第2管路B、第2マニホールド管路B2および第3管路Cは通路状態なっており、これにより真空ポンプ300が真空吸着式加熱器200内部の吸着管路内の気体(すなわちウェハ裏面の気体)を吸引する。同時に、気体源400は、真空吸着システムに気体を導入してもよく、気圧制御器401を調整することにより、導入される気体の量(すなわち、第3管路Cにおける気体の流量)を制御してもよい。真空ポンプ300が真空吸着式加熱器200の吸着管路から第2管路B及び第2マニホールド管路B2を介して吸引した気体と、気体源400が第3管路Cを介して吸着管路に導入した気体により、ウェハ裏面の圧力がその表面の圧力よりも30Torr~150Torr小さくなる。具体的な圧力差は必要に応じて設定することができる。
【0080】
ステップ(c)(すなわち、ウェハ脱離ステップ)において、第1バルブCHCV-1、第2バルブCHCV-2、第3バルブCHCV-3がいずれもオンであり、第4バルブCHCV-4がオフである。なお、真空ポンプ300は、第1管路Aを介して反応チャンバ100内の気体を連続的に吸引し、反応チャンバ100内の気圧Pcを所望のレベル(例えば200Torr)に維持している。このとき、反応チャンバ100内の気体は、第1の管路A、第1のマニホールド管路B1および第2管路Bを介して真空吸着式加熱器内部の吸着管路に入ってウェハの裏面に到達する一方、気体源400からの外部気体(例えば窒素ガス)は、第3管路Cおよび第2管路Bを介して真空吸着式加熱器内部の吸着管路に入ってウェハの裏面に到達する。この両方の気体により、ウェハ裏面の圧力が急激に上昇し、表面との圧力差が急激に減少し、気圧制御器401を調整して第3管路C上の気体の流量を調整しても、ウェハ裏面の圧力が表面の圧力と同等以上、例えばウェハ裏面の圧力が表面の圧力より5~10Torr大きくなるように上昇し、吸着力の速やかな除去し、ウェハを速やかに脱離するという目的を達成する。この操作方式が作業効率を大幅に向上させていることは明らかである。
【0081】
本願の技術的内容および技術的特徴は、上記の関連実施形態によって説明されたが、上記の実施形態は、本願を実施するための例示にすぎない。当業者は、本願の教示及び開示に基づいて、本願の精神から逸脱しない様々な置換及び修飾を行うことができる。したがって、本願に開示された実施形態は、本願の範囲を限定するものではない。逆に、本願の精神及び範囲を逸脱しない補正及び均等な設定は、本願の範囲内に含まれる。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図12A
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-09-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略盤状の本体(1)と、前記本体(1)の下方に位置され、中空構造として前記本体(1)と一体に形成される支持軸(2)とを備える加熱皿(10)と、
前記支持軸(2)内部に配置され、順次積層された複数の石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロック(30)と、
前記本体(1)内部に配置された加熱要素と、
前記加熱要素に電気的に接続された加熱棒(40)と、を備え、
前記加熱棒(40)は、前記支持軸(2)内部に配置され、前記石英ブロック(20)および/またはポリエーテルエーテルケトンブロック(30)を貫通し、外部電源に電気的に接続可能であることを特徴とする真空吸着式加熱器。
【請求項2】
前記本体(1)は、ウェハを載置する上面(11)を有し、かつ、
前記上面(11)から下方に延び、少なくとも一部は互いに流体連通する複数の凹部(12)と、
前記複数の凹部(12)の少なくとも1つと流体連通する1つまたは複数のスルーホール(13)と、
前記ウェハを支持するために前記上面(11)に配置された複数の凸部(14)と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項3】
前記石英ブロック(20)および/またはポリエーテルエーテルケトンブロック(30)を貫通し、前記スルーホール(13)と流体連通し、作業中に真空ポンプに流体結合できる貫通孔(131)をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項4】
前記貫通孔(131)の直径が2~3mmであり、各前記石英ブロック(20)又は前記ポリエーテルエーテルケトンブロック(30)における前記貫通孔(131)の深さは、20~25mmであることを特徴とする請求項3記載の真空吸着式加熱器。
【請求項5】
各前記凸部(14)は略円形であり、直径が1.0~3.0mmであり、高さが0.2mm以下であり、隣接する前記凸部(14)間の間隔は3~20mmであることを特徴とする請求項2に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項6】
前記複数の凹部(12)は、
同心円状に配置された複数の環状凹部(121)と、
前記環状凹部(121)を流体連通する径方向凹部(122)と、を備え、
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が0.5~1.5mmであり、深さが1.0mm以下であり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は10~50mmであることを特徴とする請求項4に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項7】
各前記凸部(14)は、直径が1.5~2.5mmであり、高さが0.1mm以下であり、隣接する前記凸部(14)間の間隔は5~15mmであり、
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は、幅が0.5~1.0mmであり、深さが0.5mm以下であり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は15~50mmであることを特徴とする請求項5に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項8】
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は21.5mmであることを特徴とする請求項7に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項9】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は、円周方向に分布して、複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部(14)間の間隔、および隣接する円周間の間隔は7mmであることを特徴とする請求項8に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項10】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は三角形状に分布し、隣接する前記凸部(14)間の間隔は10mmまたは5mmであることを特徴とする請求項8に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項11】
前記環状凹部(121)と前記径方向凹部(122)は幅が1.0mmであり、深さが0.5mmであり、隣接する前記環状凹部(121)間の間隔は43mmであることを特徴とする請求項7に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項12】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は、円周方向に分布して複数の同心円を構成し、同一円周上に隣接する前記凸部(14)間の間隔、および隣接する円周間の間隔は7mmまたは15mmであることを特徴とする請求項11に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項13】
各前記凸部(14)は直径が2.0mmであり、高さが0.1mmであり、
複数の前記凸部(14)は三角形状に分布し、隣接する前記凸部(14)間の間隔は10mmまたは5mmであることを特徴とする請求項11に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項14】
前記複数の凹部(12)及び/又は前記複数の凸部(14)が前記上面(11)上にほぼ均一に分布していることを特徴とする請求項2に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項15】
前記本体(1)は、1つのスルーホール(13)のみを備え、
前記スルーホール(13)は、前記凹部(12)のいずれか1つに位置し、前記凹部(12)の幅よりも大きい直径を有することを特徴とする請求項2に記載の真空吸着式加熱器。
【請求項16】
前記スルーホール(13)の直径が0.8~1.8mmであることを特徴とする請求項15記載の真空吸着式加熱器。
【請求項17】
前記支持軸(2)外部に位置し、前記支持軸(2)を少なくとも部分的に取り囲む冷却ブロック(50)をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の真空吸着式加熱器。
【請求項18】
前記冷却ブロック(50)外部に位置し、前記真空吸着式加熱器を機台に固定するために前記冷却ブロック(50)を挟む固定ブロック(60)をさらに備えることを特徴とする請求項17記載の真空吸着式加熱器。
【請求項19】
前記加熱棒(40)と前記石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロック(30)との間に位置するシールリング(15)をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の真空吸着式加熱器。
【請求項20】
前記石英ブロック(20)及び/又はポリエーテルエーテルケトンブロックに配置され、前記貫通孔(131)の周囲に位置するシールリング(16)をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の真空吸着式加熱器。
【国際調査報告】