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特表2025-500451アセチレン及びメタンガスを含むガス混合物からの炭素系ナノ材料組成物及びそれを形成する方法
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  • 特表-アセチレン及びメタンガスを含むガス混合物からの炭素系ナノ材料組成物及びそれを形成する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】アセチレン及びメタンガスを含むガス混合物からの炭素系ナノ材料組成物及びそれを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 32/15 20170101AFI20241226BHJP
【FI】
C01B32/15
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538094
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 US2022082138
(87)【国際公開番号】W WO2023122664
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/292,603
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/379,313
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524233012
【氏名又は名称】ネイバーズ エナジー トランジション ソリューションズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】NABORS ENERGY TRANSITION SOLUTIONS LLC
【住所又は居所原語表記】515 West Greens Road, Suite 1200, Houston, Texas 77067 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン, エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ヨリン, ポール
(72)【発明者】
【氏名】コック, ダイラン
【テーマコード(参考)】
4G146
【Fターム(参考)】
4G146AA01
4G146AB01
4G146AC02A
4G146AC16A
4G146AC16B
4G146BA12
4G146BA36
4G146BA48
4G146BC03
(57)【要約】
本開示は、ガス混合物から形成され得る炭素系ナノ材料組成物に関する。ガス混合物は、少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス、少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス、少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス、及び少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガスを含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有し得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス混合物から形成された炭素系ナノ材料組成物であって、前記ガス混合物は、
少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(前記AGmolは、前記ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、
少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(前記OGmolは、前記ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)、
少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(前記HGmolは、前記ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、前記GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)、及び
少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(前記MGmolは、前記ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)を含み、
前記炭素系ナノ材料が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、炭素系ナノ材料組成物。
【請求項2】
炭素系ナノ材料組成物を形成する方法であって、前記方法が、
ガス混合物であって、
少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(前記AGmolは、前記ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、
少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(前記OGmolは、前記ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)、
少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(前記HGmolは、前記ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、前記GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)、及び
少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(前記MGmolは、前記ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、前記ガス混合物中の前記ガスの総モル数に等しい)を含む、ガス混合物を供給することと、
前記ガス混合物を点火して前記炭素系ナノ材料組成物を形成することと、を含み、
前記炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、方法。
【請求項3】
炭素系ナノ材料組成物であって、
前記炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%かつ約100%以下の炭素含有量、及び
前記炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%かつ約25%以下の酸素含有量を含み、
前記炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.1かつ約2.0以下のD/G比を含み、
前記炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、炭素系ナノ材料組成物。
【請求項4】
前記炭素系ナノ材料組成物が、前記炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%の炭素含有量を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項5】
前記炭素系ナノ材料組成物が、前記炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて約100%以下の炭素含有量を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項6】
前記炭素系ナノ材料組成物が、前記炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて約25.0%以下の酸素含有量を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項7】
前記炭素系ナノ材料組成物が、約4.75以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する前記炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項8】
前記炭素系ナノ材料組成物が、約0.1以下のD/G比を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項9】
前記炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約2.0のD/G比を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項10】
前記炭素系ナノ材料組成物が、約50以下のアスペクト比を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項11】
前記炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約1のアスペクト比を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【請求項12】
前記炭素系ナノ材料組成物が、ガス混合物から形成される、請求項3に記載の炭素系ナノ材料組成物。
【請求項13】
前記ガス混合物が、少なくとも約1.2molの濃度のアセチレンガスを含む、請求項12に記載の炭素系ナノ材料組成物。
【請求項14】
前記ガス混合物が、約12mol以下の濃度のアセチレンガスを含む、請求項12に記載の炭素系ナノ材料組成物。
【請求項15】
前記炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料合成のためのシステムで形成され、前記システムが、
中空内部を含む密閉チャンバと、
前記チャンバに流体結合され、かつ前記中空内部に炭素系ガスを供給するように構成された炭素系ガス源と、
前記炭素系ガス源とは独立しており、かつ前記チャンバに流体結合され、前記中空内部に水素を供給するように構成されている水素源と、
前記炭素系ガス源とは独立しており、かつ前記チャンバに流体結合され、前記中空内部に酸素を供給するように構成されている酸素源と、
前記中空内部で、前記炭素系ガス、水素、及び酸素を点火するように構成された点火装置と、
前記炭素系ガス源に結合された第1の流量計、前記水素源に結合された第2の流量計、前記酸素源に結合された第3の流量計と、
前記第1、第2、及び第3の流量計と通信し、かつ前記第1、第2、及び第3の流量計からの流量データを受信するように構成されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記流量データに応じて、前記炭素系ガス源、前記水素源、及び/又は前記酸素源のうちの1つ以上からの流量を調整するように構成されている、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、炭素系ナノ材料組成物及びそれを形成する方法に関する。より具体的には、本開示は排気ガスを炭素系ナノ材料に変換する方法、システム、及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素、特にCO及びCOに複合した炭素、あるいは温室効果ガスに変換できるあらゆる形態の炭素が、世界的な気温上昇を引き起こしていることはよく知られている。人間の活動、主に産業プロセス、化石燃料、その他の乗り物(例えば、飛行機、車及びトラック、並びに商業及び住宅用途など)からの燃焼によって生じる炭素を回収するための様々な技術が開発されている。
【0003】
炭素系材料には、平面に沿った高い熱伝導性及び電気伝導性、独特の光学特性、高い機械的強度など、多くの望ましい特性を有する。これらの特性により、炭素系ナノ材料は、エネルギー貯蔵、電子機器、半導体、複合材料、膜など、様々な用途に使用されている。
【0004】
炭素系ナノ材料を製造するための既存の燃焼ベースの技術では、炭素系材料は、酸素及び炭素をベースとしたガス混合物を使用する。しかし、これらの技術では炭素が完全にかつ一貫して分解されないため、一貫性のない製品が生成される。
【発明の概要】
【0005】
第一の態様によれば、炭素系ナノ材料組成物は、ガス混合物から形成され得る。ガス混合物は、少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(AGmolは、ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(OGmolは、ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(HGmolは、ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、及び少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(MGmolは、ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比(carbon hybridization ratio)Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有し得る。
【0006】
別の態様によれば、炭素系ナノ材料組成物を形成する方法は、ガス混合物を供給することと、ガス混合物を点火して炭素系ナノ材料組成物を形成することと、を含み得る。ガス混合物は、少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(AGmolは、ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(OGmolは、ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(HGmolは、ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、及び少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(MGmolは、ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有し得る。
【0007】
更に別の態様によれば、炭素系ナノ材料組成物は、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%かつ約100%以下の炭素含有量、及び炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%かつ約25%以下の酸素含有量を含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.1かつ約2.0以下のD/G比を含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を更に有し得る。
【0008】
更に別の態様によれば、炭素系ナノ材料組成物は、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%かつ約100%以下の炭素含有量、及び炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%かつ約25%以下の酸素含有量を含み得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約1から約50以下のアスペクト比を有し得る。炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を更に有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態は、例として示されており、添付の図によって限定されるものではない。
【0010】
図1】本明細書に記載の実施形態による炭素系ナノ材料組成物の形成方法を示す図が挙げられる。
図2】本開示の実施形態よる炭素回収システムの概略図が挙げられる。
図3a】本開示の実施形態による試料の炭素系ナノ材料組成物の透過型電子顕微鏡(TEM)画像が挙げられる。
図3b】本開示の実施形態による試料の炭素系ナノ材料組成物の透過型電子顕微鏡(TEM)画像が挙げられる。
図4】本開示の実施形態による試料の炭素系ナノ材料組成物のラマンスペクトルを示すチャートを示す。
【0011】
当業者であれば、図中の要素は簡潔さ及び明瞭さのために描かれており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことを理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好ましい実施形態の詳細な説明
以下の議論では、教示の具体的な遂行及び実施形態に焦点を当てる。詳細な説明は、特定の実施形態の説明を支援するために提供されており、開示又は教示の範囲又は適用性を制限するものとして解釈されるべきではない。本明細書で提供される開示及び教示に基づいて、他の実施形態も使用できることが理解されるであろう。
【0013】
用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、又はその他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、特徴の列挙を含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴だけに限定されるわけではなく、明示的に列挙されていない、又はそのような方法、物品、又は装置に固有ではない他の特徴を含む場合がある。明示的に反対のことが述べられていない限り「又は」は、排他的な又はを指すのではなく、包括的な又はを指す。例えば、条件A又はBは以下のうちのいずれか1つによって満たされる:Aは真(又は存在)かつBは偽(又は非存在)である、Aは偽(又は非存在)かつBは真(又は存在)である、A及びBの両方が真(又は存在)である。
【0014】
「a」又は「an」の使用はまた、本明細書に記載される要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは単に便宜上、そして本発明の範囲の一般的な意味を伝えるために行われるものである。この説明は、特に別の意味であることが明示されていない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形には複数形も含まれるものと解釈され、又はその逆も含まれるものと解釈される。例えば、本明細書で単一の項目が説明されている場合、単一の項目の代わりに複数の項目が使用される場合もある。同様に、本明細書で複数の項目説明されている場合、複数の項目の代わりに単一の項目が使用される場合もある。
【0015】
本明細書で説明される実施形態は、一般に炭素系ナノ材料組成物を対象とする。特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、特定の炭素含有量及び特定の酸素含有量を含み得る任意の炭素系ナノ材料として定義され得る。
【0016】
まず、炭素系ナノ材料組成物を形成する方法について説明すると、図1には、本明細書に記載の実施形態に従って炭素系ナノ材料組成物を形成するための形成方法1000を示す図が含まれている。特定の実施形態によれば、形成方法1000は、ガス混合物を供給する第1のステップ1010と、ガス混合物を点火して炭素系ナノ材料組成物を形成する第2のステップ1020とを含むことができる。
【0017】
特定の実施形態によれば、第1のステップ1010に言及すると、ガス混合物には、アセチレンガス及び酸素ガスが含まれ得る。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物には更に水素ガスが含んでいてもよい。
【0018】
ある特定の実施形態によれば、ガス混合物は特定のモル比AGmol/GMmol(AGmolは、ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。例えば、ガス混合物は、少なくとも約0.25、例えば、少なくとも約0.26又は少なくとも約0.27又は少なくとも約0.28又は少なくとも約0.29又は少なくとも約0.30又は少なくとも約0.31又は少なくとも約0.32又は少なくとも約0.33又は少なくとも約0.34又は更には少なくとも約0.35のモル比AGmol/GMmolを含み得る。
【0019】
更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、約0.99以下、例えば、約0.95以下又は約0.90以下又は約0.85以下又は約0.80以下又は約0.75以下又は約0.70以下又は約0.65以下又は更には約0.60以下のモル比AGmol/GMmolを含み得る。ガス混合物には、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値のモル比AGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。更に、ガス混合物には、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内のモル比AGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。
【0020】
ある特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定のモル比OGmol/GMmol(OGmolは、ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。例えば、ガス混合物は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.02又は少なくとも約0.03又は少なくとも約0.04又は少なくとも約0.05又は少なくとも約0.06又は少なくとも約0.07又は少なくとも約0.08又は少なくとも約0.09又は少なくとも約0.10又は少なくとも約0.11又は少なくとも約0.12又は少なくとも約0.13又は少なくとも約0.14又は少なくとも約0.15又は少なくとも約0.16又は少なくとも約0.17又は少なくとも約0.18又は少なくとも約0.19又は少なくとも約0.20又は少なくとも約0.25又は少なくとも約0.30又は少なくとも約0.35又は更に少なくとも約0.40のモル比OGmol/GMmolを含み得る。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、約0.55以下、例えば、約0.54以下又は約0.53以下又は約0.52以下又は約0.51以下又は更に約0.50以下のモル比OGmol/GMmolを含み得る。ガス混合物には、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値のモル比OGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。更に、ガス混合物には、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内のモル比OGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。
【0021】
ある特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定のモル比HGmol/GMmol(HGmolは、ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。例えば、ガス混合物は、少なくとも約0.05、例えば、少なくとも約0.10又は少なくとも約0.15又は少なくとも約0.20又は少なくとも約0.25又は少なくとも約0.30又は更に少なくとも約0.35のモル比HGmol/GMmolを含み得る。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、約0.75以下、例えば、約0.70以下又は約0.65以下又は約0.60以下又は約0.55以下又は約0.50以下又は約0.45以下又は更に約0.40以下のモル比HGmol/GMmolを含み得る。ガス混合物には、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値のモル比HGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。更に、ガス混合物には、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内のモル比HGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。
【0022】
ある特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定のモル比MGmol/GMmol(MGmolは、ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み得る。例えば、ガス混合物は、少なくとも約0.25、例えば、少なくとも約0.26又は少なくとも約0.27又は少なくとも約0.28又は少なくとも約0.29又は少なくとも約0.30又は少なくとも約0.31又は少なくとも約0.32又は少なくとも約0.33又は少なくとも約0.34又は更には少なくとも約0.35のモル比MGmol/GMmolを含み得る。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、約0.99以下、例えば、約0.95以下又は約0.90以下又は約0.85以下又は約0.80以下又は約0.75以下又は約0.70以下又は約0.65以下又は更には約0.60以下のモル比MGmol/GMmolを含み得る。ガス混合物には、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値のモル比MGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。更に、ガス混合物には、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内のモル比MGmol/GMmolが含まれ得ることが理解されるであろう。
【0023】
特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定のアセチレンガスの含有量を含むことができる。例えば、ガス混合物は、アセチレンガスを少なくとも約1.2mol、例えば、少なくとも約1.4mol又は少なくとも約1.6mol又は少なくとも約1.8mol又は少なくとも約2.0mol又は少なくとも約2.05mol又は少なくとも約2.06mol又は少なくとも約2.07mol又は少なくとも約2.08mol又は少なくとも約2.09mol又は少なくとも約2.10mol又は少なくとも約2.11mol又は少なくとも約2.12mol又は少なくとも約2.13mol又は少なくとも約2.14mol又は少なくとも約2.15mol又は少なくとも約2.16mol又は少なくとも約2.17mol又は少なくとも約2.18mol又は少なくとも約2.19mol又は少なくとも約2.20mol又は少なくとも約2.25mol又は少なくとも約2.30mol又は少なくとも約2.35mol又は少なくとも約2.40mol又は少なくとも約2.45mol又は少なくとも約2.50mol又は少なくとも約2.75mol又は少なくとも約3.0mol又は少なくとも約3.5mol又は少なくとも約4.0mol又は少なくとも約4.5mol又は少なくとも約5.0mol又は少なくとも約5.5mol又は少なくとも約6.0mol又は更に少なくとも約6.5molの濃度で含むことができる。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、アセチレンガスを約12mol以下、例えば、約11.5mol以下又は約11.0mol以下又は約10.5mol以下又は約10.0mol以下又は約9.5mol以下又は約9.0mol以下又は約8.5mol以下又は約8.0mol以下又は約7.5mol以下又は更に約7.0mol以下の濃度で含むことができる。ガス混合物中のアセチレンガス濃度は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、ガス混合物中のアセチレンガス濃度は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0024】
特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定の酸素ガスの含有量を含むことができる。例えば、ガス混合物は、酸素ガスを少なくとも約0.3mol、例えば、少なくとも約0.31mol又は少なくとも約0.32mol又は少なくとも約0.33mol又は少なくとも約0.34mol又は少なくとも約0.35mol又は少なくとも約0.36mol又は少なくとも約0.37mol又は少なくとも約0.38mol又は少なくとも約0.39mol又は少なくとも約0.40mol又は少なくとも約0.41mol又は少なくとも約0.42mol又は少なくとも約0.43mol又は少なくとも約0.44mol又は少なくとも約0.45mol又は少なくとも約0.46mol又は少なくとも約0.47mol又は少なくとも約0.48mol又は更に少なくとも約0.49molの濃度で含むことができる。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、酸素ガスを約2.5mol、例えば、約2.25mol以下又は約2.0mol以下又は約1.75mol以下又は約1.5mol以下又は約1.25mol以下又は約1.0mol以下又は約0.75mol以下又は更に約0.5mol以下の濃度で含むことができる。ガス混合物中の酸素ガス濃度は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、ガス混合物中の酸素ガス濃度は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0025】
更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、特定の水素ガスの含有量を含むことができる。例えば、ガス混合物は、水素ガスを少なくとも約0.60mol、例えば、少なくとも約0.61mol又は少なくとも約0.62mol又は少なくとも約0.63mol又は少なくとも約0.64mol又は少なくとも約0.65mol又は少なくとも約0.66mol又は少なくとも約0.67mol又は少なくとも約0.68mol又は少なくとも約0.69mol又は少なくとも約0.70mol又は少なくとも約0.71mol又は少なくとも約0.72mol又は少なくとも約0.73mol又は少なくとも約0.74mol又は少なくとも約0.75mol又は少なくとも約0.76mol又は少なくとも約0.77mol又は少なくとも約0.78mol又は少なくとも約0.79mol又は更に少なくとも約0.80molの濃度で含むことができる。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、水素ガスを約5.0mol以下、例えば、約5.5mol以下又は約5.0mol以下又は約4.5mol以下又は約4.0mol以下又は約3.5mol以下又は約3.0mol以下又は約2.5mol以下又は約2.0mol以下又は約1.5mol以下又は更に約1.0mol以下の濃度で含むことができる。ガス混合物中の水素ガス濃度は、上記の最小値と最大値の間との任意の値(これらの値のうちのいずれかを含む)であってもよいことが理解されるであろう。更に、ガス混合物中の水素ガス濃度は、上記の最小値と最大値との間(これらの値のうちのいずれかを含む)の範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0026】
特定の実施形態によれば、ガス混合物は、特定のメタンガスの含有量を含むことができる。例えば、ガス混合物は、メタンガスを少なくとも約1.2mol、例えば、少なくとも約1.4mol又は少なくとも約1.6mol又は少なくとも約1.8mol又は少なくとも約2.0mol又は少なくとも約2.05mol又は少なくとも約2.06mol又は少なくとも約2.07mol又は少なくとも約2.08mol又は少なくとも約2.09mol又は少なくとも約2.10mol又は少なくとも約2.11mol又は少なくとも約2.12mol又は少なくとも約2.13mol又は少なくとも約2.14mol又は少なくとも約2.15mol又は少なくとも約2.16mol又は少なくとも約2.17mol又は少なくとも約2.18mol又は少なくとも約2.19mol又は少なくとも約2.20mol又は少なくとも約2.25mol又は少なくとも約2.30mol又は少なくとも約2.35mol又は少なくとも約2.40mol又は少なくとも約2.45mol又は少なくとも約2.50mol又は少なくとも約2.75mol又は少なくとも約3.0mol又は少なくとも約3.5mol又は少なくとも約4.0mol又は少なくとも約4.5mol又は少なくとも約5.0mol又は少なくとも約5.5mol又は少なくとも約6.0mol又は更に少なくとも約6.5molの濃度で含むことができる。更なる他の実施形態によれば、ガス混合物は、メタンガスを約12mol以下、例えば、約11.5mol以下又は約11.0mol以下又は約10.5mol以下又は約10.0mol以下又は約9.5mol以下又は約9.0mol以下又は約8.5mol以下又は約8.0mol以下又は約7.5mol以下又は更に約7.0mol以下の濃度で含むことができる。ガス混合物中のメタンガス濃度は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、ガス混合物中のメタンガス濃度は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0027】
形成方法1000に従って形成された炭素系ナノ材料組成物の実施形態を参照すると、炭素系ナノ材料組成物は、X線光電子分光法(XPS)を使用して実施される元素分析に基づいて特定の炭素含有量を含み得る。例えば、炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約75.0%、例えば、少なくとも約78.0%又は少なくとも約80.0%又は少なくとも約83%又は少なくとも約85%又は少なくとも約88%又は少なくとも約90%又は少なくとも約91%又は少なくとも約92%又は少なくとも約93%又は少なくとも約94.0%又は更に少なくとも約95.0%の炭素含有量を含み得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、約100%以下、例えば、約99.5%以下又は約99%以下又は約98.5%以下又は約98%以下又は約97.5%以下又は約97%以下又は約96.5%以下又は更には約96.0%以下の炭素含有量を含み得る。炭素系ナノ材料組成物中の炭素含有量は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、炭素系ナノ材料組成物中の炭素含有量は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0028】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、X線光電子分光法(XPS)を使用して実施される元素分析に基づいて特定の酸素含有量を含み得る。例えば、炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0%、例えば、少なくとも約0.5%又は少なくとも約1.0%又は少なくとも約1.5%又は少なくとも約2.0%又は少なくとも約2.5%又は少なくとも約3.0%又は少なくとも約3.5%又は少なくとも約4.0%又は少なくとも約4.5%又は更に少なくとも約5.0%の酸素含有量を含み得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、約25%以下、例えば、約23%以下又は約20%以下又は約18%以下又は約15%以下又は約13%以下又は約10%以下又は約8%以下又は更に約6.0%以下の酸素含有量を含み得る。炭素系ナノ材料組成物中の酸素含有量は、上記の最小値と最大値の間の任意の値(これらの値のうちのいずれかを含む)であってもよいことが理解されるであろう。更に、炭素系ナノ材料組成物中の酸素含有量は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0029】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、粉末サンプルに対してX線光電子分光法を実行し、生成されたスペクトルを解読する(detangling)ことによって測定される特定のD/G比を有することができる。例えば、炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.1、例えば、少なくとも約0.15又は少なくとも約0.20又は少なくとも約0.25又は少なくとも約0.30又は少なくとも約0.35又は少なくとも約0.40又は少なくとも約0.45のD/G比を有し得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、約2.0以下、例えば、約1.95以下又は約1.90以下又は約1.85以下又は約1.80以下又は約1.75以下又は約1.70以下又は約1.65以下又は約1.60以下又は約1.55以下又は約1.50以下又は約1.45以下又は約1.40以下又は約1.35以下又は約1.30以下又は約1.25以下又は約1.20以下又は約1.15以下又は約1.10以下又は約1.05以下又は約1.00以下又は約0.95以下又は約0.9以下又は約0.85以下又は約0.8以下又は約0.75以下又は約0.7以下又は約0.65又は更に約0.6以下のD/G比を有し得る。炭素系ナノ材料組成物中のD/G比は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、炭素系ナノ材料組成物中のD/G比は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0030】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、所定の試料の横方向のサイズを厚さで割ることによって測定される特定のアスペクト比を有することができる。例えば、炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約1.0、例えば、少なくとも約5又は少なくとも約10又は少なくとも約15のアスペクト比を有し得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、約100以下、例えば、約95以下又は約90以下又は約85以下又は約80以下又は約75以下又は約70以下又は約65又は更に約60以下のアスペクト比を有し得る。炭素系ナノ材料組成物中のアスペクト比は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、炭素系ナノ材料組成物中のアスペクト比は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0031】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、特定の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有し得る。例えば、炭素系ナノ材料組成物は、少なくとも約0.0、例えば、少なくとも約0.1又は少なくとも約0.2又は少なくとも約0.3又は少なくとも約0.4又は少なくとも約0.5又は少なくとも約0.6又は少なくとも約0.7又は少なくとも約0.8又は少なくとも約0.9又は少なくとも約1.0又は少なくとも約1.1又は少なくとも約1.2又は少なくとも約1.3又は少なくとも約1.4又は更に少なくとも約1.5の炭素混成比Psp3/Psp2を有し得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料組成物は、約5.00以下、例えば、約4.75以下又は約4.5以下又は約4.25以下又は約4.0以下又は約3.75以下又は約3.50以下又は約3.25以下又は約3.0以下又は約2.9以下又は約2.8以下又は約2.7以下又は約2.6以下又は約2.5以下又は約2.4以下又は約2.3以下又は約2.2以下又は約2.1又は更に約2.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2を有し得る。炭素系ナノ材料組成物中の炭素混成比Psp3/Psp2は、上記の最小値と最大値との間(これらの値を含む)のいずれかの任意の値であってもよいことが理解されるであろう。更に、炭素系ナノ材料組成物中の炭素混成比Psp3/Psp2は、上記の最小値と最大値の間(これらの値を含む)のいずれかの範囲内であってもよいことが理解されるであろう。
【0032】
ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、特定の炭素構造を有していてもよい。例えば、ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料には、炭素系ナノシートが含まれ得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノシートからなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、ナノシートは炭素の二次元同素体として定義することができる。更なる他の実施形態によれば、ナノシートは、多環芳香族環の六角格子内でシグマ結合及びパイ結合によって接続されたSp2混成炭素原子を有していてもよい。
【0033】
ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料には、炭素系ナノフレークが含まれ得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノフレークからなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、ナノフレークは、グラフェンのラメラなどの二次元炭素シートとして定義することができる。更なる他の実施形態によれば、ナノフレークは、約50nm~100nmの二次元炭素シートサイズを有し得る。
【0034】
ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料には、炭素系ナノスフェアが含まれ得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノスフェアからなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、ナノスフェアは、共有結合を介して球状構造に形成された炭素原子クラスターを有する炭素のSp2混成形態として定義することができる。ある特定の実施形態によれば、ナノスフェアの半径は約50nm~約250nmの範囲であり得る。
【0035】
ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノオニオン(carbon-based nano-onion)を含み得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノオニオンからなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、ナノオニオンは、球状構造を形成するように歪んだ六角格子シートの複数の同心シェルを含むナノ構造として定義され得る。更なる他の実施形態によれば、ナノオニオンには、オニオンの殻に似た折り重なった層が含まれており、少量の非晶質炭素を包含している場合もある。
【0036】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、カーボンブラックを含み得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、カーボンブラックからなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、カーボンブラックは、半径が1000nm未満の球形の材料として定義され得る。更なる他の実施形態によれば、カーボンブラックは、非晶質であり、黒色の微粉末であってもよい。
【0037】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、乱層(turbostratic)炭素を含み得る。ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、乱層炭素からなり得る。本明細書に記載の実施形態のため、乱層炭素は、sp2混成炭素及びsp3混成炭素の混合物を有する材料として定義され得、sp2混成面はsp3混成非晶質マトリックスに囲まれて接続されている。乱層炭素には、グラフェンのような炭素多環芳香族構造の湾曲したシートが含み得、ブドウのような一次粒子のフラクタル集合体を形成する。
【0038】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料には、炭素系ナノシート、炭素系ナノフレーク、炭素系ナノスフェア、炭素系ナノオニオン、カーボンブラック、又は乱層炭素の任意の組み合わせが含まれ得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、炭素系ナノシート、炭素系ナノフレーク、炭素系ナノスフェア、炭素系ナノオニオン、カーボンブラック、又は乱層炭素の任意の組み合わせからなり得る。
【0039】
ここで、本明細書に記載の実施形態による炭素系ナノ材料の合成システムについて説明すると、図2には、本明細書に記載の実施形態による炭素回収システムの図が含まれている。図2に示すように、本開示の実施形態による炭素回収システム100は、炭化水素ガス又は液体を炭素系ナノ材料に変換するための燃焼チャンバ10を含む。システム100は、必要に応じて規模をすることができ、例えば炭化水素掘削作業現場又はその他の好適な炭化水素原料現場に設置することができる。有利なことに、本明細書に開示された装置及び方法は、広範囲の炭化水素を原料として使用できるようにし、それによって、産業煙道ガス生成物などの多くのタイプの炭素含有流体を変換して、例えば炭素系ナノ材料などの貴重な製品を生成する。したがって、本明細書の開示は、産業生成物中の様々な炭素を回収し、そこからの温室効果ガスの排出を最小限に抑えると同時に、例えば炭素系ナノ材料でコーティングされた陽子電子膜など、更なる工業プロセス、材料、機器に有用な製品を提供することを有益に教示する。図2の燃焼チャンバ10は、炭化水素材料の制御された注入と、酸素及び水素の別々の注入とを行うための複数の注入ポートを備えた高耐久性のチャンバであってもよく、点火時に炭素、水素、酸素の再結合を強制して、炭素系ナノ材料及び水などの温室効果ガス排出に寄与しないその他の生成物を形成する。理論に縛られることなく、酸素及び水素の制御された別々の注入の使用により、従来の酸化剤に比べて炭化水素材料の燃焼がはるかに速くなり、これにより炭化水素材料をより完全な分解が可能になる。燃焼チャンバ10は、アルミニウム、チタンアルミニウム、ニッケルアルミニウム、鋳鉄、鋼などの任意の好適な材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10は、少なくとも1000psiの内圧に耐えるように構成されている。
【0040】
燃焼チャンバ10は、燃焼チャンバ10内の状態を監視及び測定するように構成された1つ以上のセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10は、燃焼チャンバ10内の温度を測定するように構成された温度センサ18を含む。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10は、低圧センサ16、圧力センサ14、及び高圧センサ12を含み、各々が燃焼チャンバ10内の圧力を測定するように構成されている。1つ以上の実施形態では、燃焼チャンバ10は、燃焼チャンバ10内の不透明度を測定するように構成された不透明度センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10は、反応物質(又は不活性ガス)を導入する前段階として燃焼チャンバ10内に真空を作り出すように構成された真空弁を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10は、燃焼チャンバ10から圧力を解放するように構成された圧力解放弁を含む。圧力解放弁は、燃焼チャンバ10内で閾値圧力に達すると作動し、かつ/又は例えば燃焼チャンバ10内での各燃焼後の設定された時間に要求に応じて作動してもよい。
【0041】
システムは、不活性ガス源40、煙道ガス源50、酸素源60、及び水素源70を含み、各々が燃焼チャンバ10と流体的に連通している。不活性ガス源40は、アルゴンなどの不活性ガスを加圧下で燃焼チャンバ10に供給するように配置されており、当該圧力は圧力センサ44によって監視することができる。不活性ガスは、燃焼チャンバ10内でのクリーンな燃焼のための不活性環境を提供する。例えば、不活性環境は、発生する可能性のあるNOx(窒素酸化物)の形成を防止又は抑制する可能性がある。不活性ガス源40と燃焼チャンバ10との間に流量計46が設けられ、流量計46は不活性ガス源40から燃焼チャンバ10への不活性ガスの流量を測定するように構成されている。不活性ガスは、燃焼チャンバ10内の圧力を維持し、逆火を回避するために一方向弁を含むことができる注入ポート48を介して燃焼チャンバ10に導入される。いくつかの実施形態では、一方向弁は、電磁弁である。
【0042】
煙道ガス源50は、燃焼チャンバ10に炭素系ガス又は液体を供給する。好適な炭素系ガス又は液体には、典型的には炭化水素中の炭素を含む様々な商業又は工業生成物が含まれ、二酸化炭素、メタン、プロパン、アセチレン、ブタン、又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。炭素系ガス又は液体の炭素含有量は特に制限されない。いくつかの実施形態では、煙道ガス源50は、石炭エネルギープラント、掘削作業、燃焼エンジン、又は埋立ごみ処理(landfill)などの産業反応プロセスからの排気流である。他の実施形態では、当該産業反応プロセスからの排気流は、後にシステム100で使用される可能性のあるタンク又は他の容器に収集され、貯蔵される可能性がある。いくつかの実施形態では、煙道ガス源50は、このような工業プロセスからの排気流を受け取って加圧し、本明細書の装置に一貫した原料圧力を供給するように構成された保持タンクを備える。いずれの実施形態においても、煙道ガス源50は、煙道ガス源50からの炭素系ガス又は液体の圧力を監視するように構成された、煙道ガス源50と連通する圧力センサ54を含み得る。煙道ガス源50と燃焼チャンバ10との間には、煙道ガス源50から燃焼チャンバ10への炭素系ガス又は液体の流量を測定するように構成された流量計56が設けられる。炭素系ガス又は液体は、燃焼チャンバ10内の圧力を維持し、逆火を回避するために一方向弁を含むことができる注入ポート58を介して燃焼チャンバ10に導入される。いくつかの実施形態では、一方向弁は、電磁弁である。いくつかの実施形態では、フラッシュアレスタ(flash arrester)52を、煙道ガス源50と燃焼チャンバ10との間、例えば圧力センサ54と煙道ガス源50との間に含む場合がある。フラッシュアレスタ52は、燃焼チャンバ10内の燃焼プロセス中に逆火を検出し、それに応じてシステム100をシャットダウンして爆発又は火災のリスクを最小限に抑えるか回避するように構成されたセンサを含む場合がある。
【0043】
酸素源60は、酸素ガスを燃焼チャンバ10に供給する。いくつかの実施形態では、酸素源60は、約50psi以上に加圧される。いくつかの実施形態では、酸素源60は、プロトン交換膜(PEM)電解装置から酸素を受け取り、任意選択的に酸素を加圧する。他の実施形態では、酸素源60は、酸素ボンベを含む。いずれの実施形態においても、酸素源60は、酸素源60からの酸素の圧力を監視するように構成された、酸素源60と連通する圧力センサ64を含み得る。酸素源60と燃焼チャンバ10との間には、酸素源60から燃焼チャンバ10への酸素の流量を測定するように構成された流量計66が設けられる。酸素は、燃焼チャンバ10内の圧力を維持し、逆火を回避するために一方向弁を含むことができる注入ポート68を介して燃焼チャンバ10に導入される。いくつかの実施形態では、一方向弁は、電磁弁である。いくつかの実施形態では、フラッシュアレスタ62が、酸素源60と燃焼チャンバ10との間、例えば圧力センサ64と酸素源60との間に含まれる場合もある。フラッシュアレスタ62は、燃焼チャンバ10内の燃焼プロセス中に逆火を検出し、それに応じてシステム100をシャットダウンするように構成されたセンサを含む場合がある。
【0044】
水素源70は、水素ガスを燃焼チャンバ10に供給する。いくつかの実施形態では、水素源70は、約50psi以上に加圧される。いくつかの実施形態では、水素源70は、プロトン交換膜(PEM)電解装置から水素を受け取り、任意選択的に水素を加圧する。他の実施形態では、水素源70は、水素ボンベを含む。いずれの実施形態においても、水素源70は、水素源70からの水素の圧力を監視するように構成された、水素源70と連通する圧力センサ74を含み得る。水素源70と燃焼チャンバ10との間には、水素源70から燃焼チャンバ10への酸素の流量を測定するように構成された流量計76が設けられる。水素は、燃焼チャンバ10内の圧力を維持し、逆火を回避するために一方向弁を含むことができる注入ポート78を介して燃焼チャンバ10に導入される。いくつかの実施形態では、一方向弁は、電磁弁である。いくつかの実施形態では、フラッシュアレスタ72が、水素源70と燃焼チャンバ10との間、例えば圧力センサ74と水素源70との間に含まれる場合もある。フラッシュアレスタ72は、燃焼チャンバ10内の燃焼プロセス中に逆火を検出し、それに応じてシステム100をシャットダウンするように構成されたセンサを含む場合がある。
【0045】
燃焼チャンバ10は、点火プラグなどの点火装置38を含む。点火装置38は、一連の正確なタイミングを合わせた燃焼を開始するように構成されている。例えば、各燃焼事象は約1ミリ秒続く可能性がある。燃焼間隔及び燃焼時間は、システム100の測定条件に基づいて適切に調整できる。1つ以上の実施形態では、点火装置38は、燃焼チャンバ10の中間点に配置される。この構成によれば、反応物質(煙道ガス、酸素、及び水素)の粒子が各方向に加速すると、粒子は各端に衝突し、炭素系ナノ材料を組み立てる。
【0046】
システム100はまた、システム100内のセンサからの入力を受信し、燃焼チャンバ10内の燃焼条件を制御するように構成されたコントローラ30も含む。いくつかの実施形態では、コントローラ30は、流量計46、56、66、76、温度センサ18、低圧センサ16、圧力センサ14、高圧センサ12、及び圧力センサ44、54、64、74のうちの1つ以上からの入力を受信するように構成されている。いくつかの実施形態では、コントローラ30は、当該入力をアナログ信号として受信してデジタル信号に変換するように構成されたコンバータ20を含む。
【0047】
コントローラ30は、ドライバ36を含む場合もある。いくつかの実施形態では、ドライバ36は、注入ポート48、58、68、78の電磁弁の1つ以上を作動させるように、及び/又は点火装置38を作動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、コントローラ30はまた、システム全体、例えば、注入ポート48、58、68、78の電磁弁及び点火装置38に電力を分配する電力分配器32も含む場合がある。
【0048】
1つ以上の実施形態では、システム100は、ユーザーインターフェース34を含む。ユーザーインターフェース34は、上記のセンサからの測定値の1つ以上を表示できる。いくつかの実施形態では、ユーザーインターフェース34は、流量、圧力、温度などの燃焼条件をカスタマイズできるように構成することができる。ユーザーインターフェース34は、システム100の各パラメータを個別に制御できるようにしたり、事前にプログラムされた機能を含めたりすることができる。
【0049】
1つ以上の実施形態では、燃焼チャンバ10は燃焼前に約100°F以下に維持され、これにより炭素系ナノ材料が生成されると、圧力が上昇するのを助ける。燃焼後、燃焼チャンバ10内の温度は約120°F程度になる可能性がある。いくつかの実施形態では、燃焼チャンバ10内の圧力は、燃焼前に約5~20psiに維持される。いくつかの実施形態では、燃焼前の燃焼チャンバ10内の圧力は、燃焼後の圧力の約半分、例えば約10~40psiであり、炭素系煙道ガスを炭素系ナノ材料製造に効率的に変換することを促進する。
【0050】
いくつかの実施形態では、システム100は自動化され、オンサイト又はオフサイトでコスト効率の高い炭素系ナノ材料製造方法を実現できる。自動化システム100は、炭素系ナノ材料を生成するためのチャンバ内の各内部燃焼の混合気をリアルタイムで決定する。他の実施形態では、ユーザーインターフェース34を使用することにより、システム100を手動で制御することができる。
【0051】
いずれの実施形態においても、システム100は、炭素系ガス又は液体の構成をリアルタイムで測定するように構成することができる。このような測定値は、例えば、燃焼中及び燃焼後の燃焼チャンバ10内の測定された温度及び圧力の変化から得られる。炭素系ガス又は液体、水素及び酸素の比を正確に調整して、一貫した炭素系ナノ材料製品を実現したり、炭素系原料から炭素系ナノマテリアルへの炭素の変換を変更してその収率を高めたり、理想的にはその両方を実現したりすることができる。各燃焼後、システム100は、必要に応じて1つ以上のパラメータを微調整して、炭素系ナノ材料の製造効率を向上させる。所与の炭素系ガス又は液体に対して最適な燃焼条件に達するには、複数回の燃焼が必要になる場合がある。ただし、各入力反応物を正確に制御することで、システム100は、可変の炭素源であっても、広範囲の炭素源で動作できるようになる。
【0052】
ここで、本明細書に記載の実施形態に従って形成された炭素系ナノ材料の特定の用途又は使用に目を向けると、炭素系ナノ材料は、様々な用途に使用することができる。例えば、ある特定の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、コンクリートの形成に使用することができる。特定の実施形態によれば、コンクリート混合物には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、スランプの低減、使用可能な硬化までの時間の延長、水需要の削減など、コンクリートの構造性能を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、コンクリートの熱特性を向上させることができる。
【0053】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、レンガなどの建築材料の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、建築材料には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。更なる他の実施形態によれば、レンガには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、建築材料又はレンガの伝導性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、建築材料又はレンガの構造性能を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、建築材料又はレンガの熱特性を向上させることができる。
【0054】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、油の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、油には、本明細書に記載された特性のうちのをいずれか有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、油の摩擦低減特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、油の熱特性を向上させることができる。
【0055】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、フィルターの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、フィルターには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、フィルターの性能を向上させることができる。
【0056】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、高周波エネルギーハーベスティングに使用することができる。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、長距離エネルギー伝達(long distance energy transfer)を向上させることができる。
【0057】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、コンデンサの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、コンデンサには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、コンデンサのエネルギー密度を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、コンデンサの充電及び放電速度を向上させることができる。
【0058】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、地熱プロセスで使用することができる。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、地熱プロセスの熱特性を向上させることができる。
【0059】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、塗料の形成、塗料の耐久性及び塗料の接着に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、塗料には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、塗料の耐腐食性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、塗料の熱特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、塗料の色特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、塗料の耐久性を向上させることができる。他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、塗料の接着性を向上させることができる。
【0060】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、冷却剤の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、冷却剤には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、冷却剤の熱特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、摩擦の低減により冷却剤の流れを改善させ得る。
【0061】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、金属の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、金属には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、金属の構造特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、金属の熱特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、金属の腐食特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、金属の可撓性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、金属の耐久性を向上させることができる。
【0062】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、タイヤ添加剤の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、タイヤ添加剤には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、タイヤ添加剤の摩耗、色、熱特性、グリップを向上させることができる。
【0063】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、様々な家庭用又は商業用カウンタートップの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、家庭用又は商業用カウンタートップには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、家庭用又は商業用カウンタートップの強度を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、家庭用又は商業用カウンタートップの耐傷性及び耐摩耗性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、家庭用又は商業用カウンタートップの熱特性を向上させることができる。
【0064】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、デジタルディスプレイの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、デジタルディスプレイには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0065】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、日焼け止めの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、日焼け止めには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、日焼け止めの熱特性を向上させることができる。
【0066】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、石鹸又はシャンプーの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、石鹸又はシャンプーには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、石鹸又はシャンプーの清浄性を向上させることができる。
【0067】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、深鍋及び平鍋の焦げ付き防止コーティング又は熱伝導性コーティングの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、深鍋及び平鍋の焦げ付き防止コーティング又は熱伝導性コーティングには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、深鍋及び平鍋の焦げ付き防止コーティング又は熱伝導性コーティングの熱特性を向上させることができる。
【0068】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、サングラスの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、サングラスには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、サングラスの熱特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、サングラスの紫外線吸収を向上させることができる。
【0069】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、Wi-Fiアンテナの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、Wi-Fiアンテナには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、Wi-Fiアンテナの信号受信を向上させることができる。
【0070】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、繊維製品の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、繊維製品には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0071】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ガラスの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、ガラスには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、ガラスの熱特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ガラスの構造特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ガラスの色特性を向上させることができる。
【0072】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、太陽光パネルの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、太陽光パネルには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、太陽光パネルの伝導性、光吸収性、又は強度を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、太陽光パネルの熱特性を向上させることができる。
【0073】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、太陽光エポキシ(solar epoxy)の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、エポキシには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、エポキシの引張強さ及び性能を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、エポキシの熱特性を向上させることができる。
【0074】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、太陽光発電窓の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、太陽光発電窓には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0075】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、セラミック添加剤の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、セラミック添加剤には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、セラミック添加剤の熱特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、セラミック添加剤の構造特性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、セラミック添加剤の色特性を向上させることができる。
【0076】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、生体医療インプラントの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、生体医療インプラントには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0077】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、紙・パルプ産業で使用することができる。
【0078】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、可逆的水素吸蔵材の形成に使用することができる。
【0079】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、研磨化合物添加剤の形成に使用することができる。
【0080】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、スポーツ産業で使用することができる。
【0081】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、隙間充填材(weather stripping)の形成に使用することができる。
【0082】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、軽量で弾力性に優れた防弾服である軽量兵員用防具の形成に使用することができる。
【0083】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、他の材料に構造的完全性を提供することができる炭素六角形の形成に使用することができる。
【0084】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、グリースの形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、グリースには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、グリースの熱特性を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、グリースの潤滑性を向上させることができる。更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、グリースの色特性を向上させることができる。
【0085】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、接着剤の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、接着剤には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。特定の理論に縛られることなく、炭素系ナノ材料は、接着剤の表面積を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、接着剤の熱特性を向上させることができる。
【0086】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、屋根板、タールコーティング、金属屋根材などの屋根材の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、屋根材には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、屋根材の構造性能を向上させることができる。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、屋根材の熱特性を向上させることができる。
【0087】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、土壌の形成に使用することができる。ある特定の実施形態によれば、土壌には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、土壌の安定化(抗水ファクション(anti-hydro faction))及び土壌改良(栄養素)を改善することができる。
【0088】
更なる他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、消火器又はブランケットなどの難燃性物の形成に使用することができる。
【0089】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、バッテリーの形成に使用することができる。
【0090】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、燃料電池触媒の形成に使用することができる。
【0091】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、原子力発電所の形成又は運用に使用することができる。
【0092】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、アルコール蒸留又は浄水に使用することができる。
【0093】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、薬物送達システムの形成に使用することができる。
【0094】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、がん治療の形成に使用することができる。
【0095】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、遺伝子送達の形成に使用することができる。
【0096】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、糖尿病のモニタリングに使用することができる。
【0097】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、バイオセンサの形成に使用することができる。
【0098】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、光発生器の形成に使用することができる。
【0099】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、トランジスタの形成に使用することができる。
【0100】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、防水加工材の形成に使用することができる。
【0101】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ウェアラブルプルーフィング(wearable proofing)の形成に使用することができる。
【0102】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ウェアラブル電子機器の形成に使用することができる。
【0103】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、タッチスクリーンの形成に使用することができる。
【0104】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、フレキシブルスクリーンの形成に使用することができる。
【0105】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、食品包装の形成に使用することができる。
【0106】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、脱塩プロセスで使用することができる。
【0107】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ガソリンの形成に又はガソリンと組み合わせて使用することができる。ある特定の実施形態によれば、ガソリンには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0108】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、エタノール若しくはエタノール系燃料の形成に又はエタノール若しくはエタノール系燃料と組み合わせて使用することができる。ある特定の実施形態によれば、エタノール又はエタノール系燃料には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0109】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、ペプチド、又は他の公知のタンパク質などのがん標的化材料の形成に又はがん標的化材料と組み合わせて使用することができる。ある特定の実施形態によれば、がん標的化材料には、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0110】
更にその他の実施形態によれば、炭素系ナノ材料は、医療用薬物送達システム、特にナノ薬物送達システムの形成に又はそれと組み合わせて使用することができる。ある特定の実施形態によれば、薬物送達システムには、本明細書に記載された特性のうちのいずれかを有する炭素系ナノ材料が含まれ得る。
【0111】
様々な態様及び実施形態が可能である。それらの態様及び実施形態のいくつかが本明細書に記載される。本明細書を読んだ後、当業者は、これらの態様及び実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を制限するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙する実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0112】
実施形態1.ガス混合物から形成される炭素系ナノ材料組成物であって、ガス混合物は、少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(AGmolは、ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(OGmolは、ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(HGmolは、ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、及び少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(MGmolは、ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、炭素系ナノ材料組成物。
【0113】
実施形態2.炭素系ナノ材料組成物を形成する方法であって、方法が、ガス混合物であって、少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比AGmol/GMmolのアセチレンガス(AGmolは、ガス混合物中のアセチレンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.01かつ約0.55以下のモル比OGmol/GMmolの酸素ガス(OGmolは、ガス混合物中の酸素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、少なくとも約0.05かつ約0.75以下のモル比HGmol/GMmolの水素ガス(HGmolは、ガス混合物中の水素ガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)、及び少なくとも約0.25かつ約0.99以下のモル比MGmol/GMmolのメタンガス(MGmolは、ガス混合物中のメタンガスのモル数に等しく、GMmolは、ガス混合物中のガスの総モル数に等しい)を含む、ガス混合物を供給することと、ガス混合物を点火して炭素系ナノ材料組成物を形成することと、を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、方法。
【0114】
実施形態3.炭素系ナノ材料組成物であって、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%かつ約100%以下の炭素含有量、及び炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%かつ約25.0%以下の酸素含有量を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.1かつ約2.0以下のD/G比を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、炭素系ナノ材料組成物。
【0115】
実施形態4.炭素系ナノ材料組成物であって、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%かつ約100%以下の炭素含有量、及び炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%かつ約25.0%以下の酸素含有量を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約1かつ約50以下のアスペクト比を含み、炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約0.0かつ約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、炭素系ナノ材料組成物。
【0116】
実施形態5.炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約75%の炭素含有量を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0117】
実施形態6.炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて約100%以下の炭素含有量を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0118】
実施形態7.炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて少なくとも約0.0%の酸素含有量を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0119】
実施形態8.炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料組成物の元素分析に基づいて約25.0%以下の酸素含有量を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0120】
実施形態9.炭素系ナノ材料が、少なくとも約0.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0121】
実施形態10.炭素系ナノ材料組成物が、約5.0以下の炭素混成比Psp3/Psp2(Psp3は、sp3混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントであり、Psp2は、sp2混成を有する炭素系ナノ材料組成物内の炭素のパーセントである)を有する、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0122】
実施形態11.炭素系ナノ材料組成物が、約0.1以下のD/G比を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0123】
実施形態12.炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約2.0のD/G比を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0124】
実施形態13.炭素系ナノ材料組成物が、約50以下のアスペクト比を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0125】
実施形態14.炭素系ナノ材料組成物が、少なくとも約1のアスペクト比を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0126】
実施形態15.炭素系ナノ材料組成物が、ガス混合物から形成される、実施形態3又は4に記載の炭素系ナノ材料組成物。
【0127】
実施形態16.ガス混合物が、少なくとも約1.2molの濃度のアセチレンガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0128】
実施形態17.ガス混合物が、約12.0mol以下の濃度のアセチレンガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0129】
実施形態18.ガス混合物が、少なくとも約0.3molの濃度の酸素ガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0130】
実施形態19.ガス混合物が、約2.5mol以下の濃度の酸素ガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0131】
実施形態20.ガス混合物が、少なくとも約0.6molの濃度の水素ガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0132】
実施形態21.ガス混合物が、約5.0mol以下の濃度の水素ガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0133】
実施形態22.ガス混合物が、少なくとも約1.2molの濃度のメタンガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0134】
実施形態23.ガス混合物が、約12.0mol以下の濃度のメタンガスを含む、実施形態1、2及び15のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0135】
実施形態24.炭素系ナノ材料組成物が、炭素系ナノ材料合成のためのシステムで形成され、システムが、中空内部を含む密閉チャンバと、チャンバに流体結合され、かつ中空内部に炭素系ガスを供給するように構成された炭素系ガス源と、炭素系ガス源とは独立しており、かつチャンバに流体結合され、中空内部に水素を供給するように構成されている水素源と、炭素系ガス源とは独立しており、かつチャンバに流体結合され、中空内部に酸素を供給するように構成されている酸素源と、中空内部で、炭素系ガス、水素、及び酸素を点火するように構成された点火装置と、炭素系ガス源に結合された第1の流量計、水素源に結合された第2の流量計、酸素源に結合された第3の流量計と、第1、第2、及び第3の流量計と通信し、かつ第1、第2、及び第3の流量計からの流量データを受信するように構成されたコントローラと、を備え、コントローラが、流量データに応じて、炭素系ガス源、水素源、及び/又は酸素源のうちの1つ以上からの流量を調整するように構成されている、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0136】
実施形態25.炭素系ガスが、産業反応プロセスから生じる煙道ガスである、実施形態24に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0137】
実施形態26.産業反応プロセスが、石炭エネルギープラント、掘削作業、燃焼エンジン、又は埋立ごみ処理である、実施形態25に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0138】
実施形態27.炭素系ガス源が、貯蔵タンク、入口ライン、及び出口ラインを備え、貯蔵タンクは、出口ラインを介してチャンバに結合され、煙道ガスは、産業反応プロセスから入口ラインを通って貯蔵タンクに送られる、実施形態25に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0139】
実施形態28.チャンバが、産業反応プロセスと同じ場所に配置される、実施形態25に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0140】
実施形態29.更に、チャンバに流体結合され、中空内部に不活性ガスを供給するように構成された不活性ガス源を備える、実施形態24に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0141】
実施形態30.炭素系ガス源が、第1の一方向弁を介してチャンバに結合され、水素源が、第2の一方向弁を介してチャンバに結合され、酸素源が、第3の一方向弁を介してチャンバに結合される、実施形態24に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0142】
実施形態31.チャンバが、排気弁を更に備える、実施形態30に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0143】
実施形態32.更に、中空内部の圧力を測定するように構成された圧力センサと、中空内部の温度を測定するように構成された温度センサとを備え、コントローラが、圧力センサと通信し、圧力センサから圧力データを受信するように構成され、コントローラが、温度センサと通信し、温度センサから温度データを受信するように構成され、コントローラが、流量データ、圧力データ、温度データ、又はそれらの組み合わせに応じて、炭素系ガス源、水素源、及び酸素源のうちの1つ以上からの流量を調整するように構成されている、実施形態24に記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0144】
実施形態33.炭素系ナノ材料が、レンガなどの建築材料の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0145】
実施形態34.建築材料が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0146】
実施形態35.炭素系ナノ材料が、油の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0147】
実施形態36.油が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0148】
実施形態37.炭素系ナノ材料が、フィルターの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0149】
実施形態38.フィルターが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0150】
実施形態39.炭素系ナノ材料が、高周波エネルギーハーベスティングに使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0151】
実施形態40.炭素系ナノ材料が、コンデンサの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0152】
実施形態41.コンデンサが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0153】
実施形態42.炭素系ナノ材料が、塗料の形成、塗料の耐久性及び塗料の接着に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0154】
実施形態43.塗料が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0155】
実施形態44.炭素系ナノ材料が、冷却剤の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0156】
実施形態45.冷却剤が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0157】
実施形態46.炭素系ナノ材料が、金属の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0158】
実施形態47.金属が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0159】
実施形態48.炭素系ナノ材料が、タイヤ添加剤の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0160】
実施形態49.タイヤ添加剤が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0161】
実施形態50.炭素系ナノ材料が、家庭用又は商業用カウンタートップの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0162】
実施形態51.家庭用又は商業用カウンタートップが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0163】
実施形態52.炭素系ナノ材料が、デジタルディスプレイの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0164】
実施形態53.デジタルディスプレイが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0165】
実施形態54.炭素系ナノ材料が、日焼け止めの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0166】
実施形態55.日焼け止めが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0167】
実施形態56.炭素系ナノ材料が、石鹸又はシャンプーの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0168】
実施形態57.石鹸又はシャンプーが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0169】
実施形態58.炭素系ナノ材料が、深鍋及び平鍋の焦げ付き防止コーティング又は熱伝導性コーティングの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0170】
実施形態59.焦げ付き防止コーティング又は熱伝導性コーティングが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0171】
実施形態60.炭素系ナノ材料が、サングラスの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0172】
実施形態61.サングラスが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0173】
実施形態62.炭素系ナノ材料が、Wi-Fiアンテナの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0174】
実施形態63.Wi-Fiアンテナが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0175】
実施形態64.炭素系ナノ材料が、繊維製品の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0176】
実施形態65.繊維製品が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0177】
実施形態66.炭素系ナノ材料が、ガラスの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0178】
実施形態67.ガラスが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0179】
実施形態68.炭素系ナノ材料が、太陽光パネルの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0180】
実施形態69.太陽光パネルが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0181】
実施形態70.炭素系ナノ材料が、太陽光エポキシの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0182】
実施形態71.エポキシが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0183】
実施形態72.炭素系ナノ材料が、太陽光発電窓の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0184】
実施形態73.太陽光発電窓が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0185】
実施形態74.炭素系ナノ材料が、セラミック添加剤の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0186】
実施形態75.セラミック添加剤が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0187】
実施形態76.炭素系ナノ材料が、生体医療インプラントの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0188】
実施形態77.生体医療インプラントが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0189】
実施形態78.炭素系ナノ材料が、紙・パルプ産業で使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0190】
実施形態79.炭素系ナノ材料が、可逆的水素吸蔵材の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0191】
実施形態80.水素吸蔵材が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0192】
実施形態81.炭素系ナノ材料が、研磨化合物添加剤の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0193】
実施形態82.研磨化合物が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0194】
実施形態83.炭素系ナノ材料が、スポーツ産業に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0195】
実施形態84.炭素系ナノ材料が、隙間充填材の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0196】
実施形態85.隙間充填材が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0197】
実施形態86.炭素系ナノ材料が、軽量で弾力性に優れた防弾服である軽量兵員用防具の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0198】
実施形態87.軽量兵員用防具又は防弾服が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0199】
実施形態88.炭素系ナノ材料が、他の材料に構造的完全性を提供することができる炭素六角形の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0200】
実施形態89.炭素六角形が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0201】
実施形態90.炭素系ナノ材料が、グリースの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0202】
実施形態91.グリースが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0203】
実施形態92.炭素系ナノ材料が、接着剤の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0204】
実施形態93.接着剤が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0205】
実施形態94.炭素系ナノ材料が、屋根板、タールコーティング、金属屋根材などの屋根材の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0206】
実施形態95.屋根材が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0207】
実施形態96.炭素系ナノ材料が、土壌の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0208】
実施形態97.土壌が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0209】
実施形態98.炭素系ナノ材料が、消火器又はブランケットなどの難燃性物の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0210】
実施形態99.消火器又は難燃性物が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0211】
実施形態100.炭素系ナノ材料が、バッテリーの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0212】
実施形態101.バッテリーが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0213】
実施形態102.炭素系ナノ材料が、燃料電池触媒の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0214】
実施形態103.燃料電池触媒が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0215】
実施形態104.炭素系ナノ材料が、原子力発電所の形成又は運用に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0216】
実施形態105.原子力発電所が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0217】
実施形態106.炭素系ナノ材料が、アルコール蒸留又は浄水に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0218】
実施形態107.炭素系ナノ材料が、薬物送達システムの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0219】
実施形態108.薬物送達システムが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0220】
実施形態109.炭素系ナノ材料が、がん治療の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0221】
実施形態110.がん治療が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0222】
実施形態111.炭素系ナノ材料が、遺伝子送達システムの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0223】
実施形態112.遺伝子送達システムが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0224】
実施形態113.炭素系ナノ材料が、糖尿病のモニタリングに使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0225】
実施形態114.炭素系ナノ材料が、バイオセンサの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0226】
実施形態115.バイオセンサが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0227】
実施形態116.炭素系ナノ材料が、光発生器の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0228】
実施形態117.光発生器が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0229】
実施形態118.炭素系ナノ材料が、トランジスタの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0230】
実施形態119.トランジスタが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0231】
実施形態120.炭素系ナノ材料が、防水加工材の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0232】
実施形態121.防水加工材が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0233】
実施形態122.炭素系ナノ材料が、ウェアラブル電子部品の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0234】
実施形態123.ウェアラブル電子部品が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0235】
実施形態124.炭素系ナノ材料が、タッチスクリーンの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0236】
実施形態125.タッチスクリーンが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0237】
実施形態126.炭素系ナノ材料が、フレキシブルスクリーンの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0238】
実施形態127.フレキシブルスクリーンが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0239】
実施形態128.炭素系ナノ材料が、食品包装の形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0240】
実施形態129.食品包装材が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0241】
実施形態130.炭素系ナノ材料が、脱塩プロセスに使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0242】
実施形態131.炭素系ナノ材料が、ガソリンの形成に又はガソリンと組み合わせて使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0243】
実施形態132.ガソリンが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0244】
実施形態133.炭素系ナノ材料が、エタノール若しくはエタノール系燃料の形成に又はエタノール若しくはエタノール系燃料と組み合わせて使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0245】
実施形態134.エタノール又はエタノール系燃料が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0246】
実施形態135.炭素系ナノ材料が、ペプチド、又は他のタンパク質などのがん標的化材料の形成に又はがん標的化材料と組み合わせて使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0247】
実施形態136.ペプチド、又は他の公知のタンパク質などのがん標的化材料が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0248】
実施形態137.炭素系ナノ材料が、医療用薬物送達システム、特にナノ薬物送達システムの形成に又は医療用薬物送達システムと組み合わせて使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0249】
実施形態138.薬物送達システムが、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0250】
実施形態139.炭素系ナノ材料が、コンクリートの形成に使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0251】
実施形態140.コンクリート混合物が、炭素系ナノ材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【0252】
実施形態141.炭素系ナノ材料が、地熱プロセスに使用される、実施形態1、2、3、及び4のいずれか1つに記載の炭素系ナノ材料組成物又は方法。
【実施例
【0253】
本明細書に記載された概念は、以下の実施例において更に説明されるが、これらの実施例は、請求項に記載された発明の範囲を限定するものではない。
【0254】
実施例1
試料の炭素系ナノ材料組成物S1を本明細書に記載された特定の実施形態に従って形成した。試料の炭素系ナノ材料組成物は、本明細書に記載の炭素回収ユニット内に配置され、点火されて炭素系ナノ材料組成物を形成するガス混合物から形成された。試料の炭素系ナノ材料組成物S1を形成するために使用されるガス混合物の組成を以下の表1にまとめる。
【表1】
【0255】
試料の炭素系ナノ材料組成物S1を形成するために、ガス混合物を点火するために使用される温度及び圧力条件を以下の表2にまとめる。
【表2】
【0256】
図3a及び3bは、試料の炭素系ナノ材料組成物S1の透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す。図5は、試料の炭素系ナノ材料組成物S1のラマンスペクトルを示すチャートを示す。図6a及び6bは、試料の炭素系ナノ材料組成物S1の官能基走査スペクトルを示すチャートを示す。
【0257】
特定の実施形態に関し、利益、その他の利点、及び問題の解決策を上記で説明してきた。ただし、利益、利点、問題の解決策、及び利益、利点、解決策の発生又は顕著化につながる可能性のある特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必須の、又は不可欠な特徴として解釈されるべきではない。
【0258】
本明細書に記載の実施形態の詳述及び図解は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。詳述及び図解は、本明細書で記載する構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴を網羅的かつ包括的に説明することを意図したものではない。別々の実施形態を単一の実施形態で組み合わせて提供することもでき、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴を、別々に、又は任意のサブコンビネーションで提供することもできる。更に、範囲内で指定された値への参照には、その範囲内のそれぞれ全ての値が含まれる。他の多くの実施形態は、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかになり得る。他の実施形態が使用され、開示から派生される可能性があり、その結果、構造的な置換、論理的な置換、又は別の変更が、本開示の範囲から逸脱することなく行われる可能性がある。したがって、本開示は限定的なものではなく、例示的なものとしてみなされるべきである。
図1
図2
図3a
図3b
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0256
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0256】
図3a及び3bは、試料の炭素系ナノ材料組成物S1の透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す。図は、試料の炭素系ナノ材料組成物S1のラマンスペクトルを示すチャートを示す
【国際調査報告】