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特表2025-500541積層モジュールプリフォームを使用して電気部品及び機械部品を接合する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】積層モジュールプリフォームを使用して電気部品及び機械部品を接合する方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/52 20060101AFI20241226BHJP
   H01L 21/603 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H01L21/52 D
H01L21/603 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538750
(86)(22)【出願日】2023-01-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 EP2023025024
(87)【国際公開番号】W WO2023138902
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】63/301,204
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598085065
【氏名又は名称】アルファ・アセンブリー・ソリューションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALPHA ASSEMBLY SOLUTIONS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】フェネシュ、マウリツィオ
(72)【発明者】
【氏名】ハセレフ、オスカー
(72)【発明者】
【氏名】ソカラス、アンドレス
(72)【発明者】
【氏名】ジーベンヒューナー、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】シン、バワ
【テーマコード(参考)】
5F047
【Fターム(参考)】
5F047BA14
5F047BA15
5F047BA16
5F047BB05
5F047BB16
5F047BB19
5F047FA08
5F047FA51
(57)【要約】
表面実装技術(SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法は、基板を提供することと、支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面及び第1の表面の反対側の第2の表面を有し、支持膜は、第1の表面上には金属粒子(例えば、Ag、Ag合金、Au、Au合金、Cu、Cu合金、Rd、Rd合金、Ni、Ni合金、Al、Al合金、Ag被覆Cu、Cu被覆Ag)の焼結性膜が積層されているが、第2の表面上には積層されていない、提供することと、配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して、第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、ピックアンドプレース機を使用してプリフォームを基板と接触させて配置することであって、接触が焼結性膜を介する、配置することと、焼結性膜を基板に取り付けることと、焼結性膜から支持膜を分離することと、を含む。配置ヘッドは真空ノズルを備えてもよく、支持膜を介してプリフォームをピックアップすることは、真空ノズルを使用して第2の表面に真空を適用することを含む。支持膜を焼結性膜から分離することは、真空を維持しながらピックアンドプレース機の配置ヘッドを支持膜から離れるように移動させることによって行われてもよい。支持膜は、真空を除去することによってピックアンドプレース機から廃棄されてもよい。支持膜は、更なるプリフォームを製造するために使用されてもよい。プリフォームは、基板のキャビティ又は凹部と接触して配置されてもよい。プリフォームは、ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して、保持キャリア、好ましくはワッフルパック、キャリアテープ、又はスプールテープアンドリールステーションの形態の保持キャリアからピックアップされてもよい。支持膜は、ポリマー又はポリマー支持膜を含んでもよい。基板は、直接接合銅(DBC)基板、活性金属ろう付け(AMB)基板、ゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド、コレクタパッドの形態の半導体表面、シリコンウェハ基板、ヒートスプレッダ、金属コネクタ、及び圧電基板から選択することができる。プリフォームは、正方形、長方形、円形、及び基板の概寸法に適合する任意の多角形の形状であってもよい。金属粒子は、1~1000nm、好ましくは2~500nm、より好ましくは5~100nm、更により好ましくは10~60nmの最長寸法を有する。金属粒子は、好ましくは脂肪酸、脂肪アミン及びデンプンのうちの1つ以上から選択されるキャッピング剤でキャッピングされてもよい。焼結性膜は、被覆された形態又は被覆されていない形態の、炭素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び二酸化ケイ素のうちの1つ以上から選択され得る非金属粒子を含み得る。金属粒子は銀粒子を含んでもよく、焼結性膜は銅、アルミニウム、ガラス、炭素及びグラファイトの粒子を実質的に含まなくてもよい。焼結性膜は、銀箔層を含まなくてもよい。焼結性膜は、好ましくは50~170℃、より好ましくは70~120℃の軟化点を有する結合剤を含むことができる。結合剤は、樹脂及び/又はロジン、好ましくは水素化ロジンを含んでもよい。焼結性膜は、好ましくはテルピネオール、ブチルカルビトール及びイソプロパノールのうちの1つ以上から選択される溶媒を含んでもよい。焼結性膜の基板への取り付けは、130~170℃の温度及び/又は2~5MPaの圧力及び/又は100~2000ms、好ましくは100~800msの時間で行われる。焼結性膜の積層体は、上記の方法を使用して第1の焼結性膜を基板に適用し、第1の焼結性膜上に1つ以上の更なる焼結性膜を順次積層することによって基板上に形成されてもよく、1つ以上の更なる焼結性膜の各々は同様の方法によって積層される。第1の焼結性膜は、1つ以上の更なる焼結性膜と同じ材料、又は1つ以上の更なる焼結性膜のうちの少なくとも1つとは異なる機械的及び/又は熱的特性を有する材料から形成されてもよく、2つの更なる焼結性膜が第1の焼結性膜上に積層されて、内側焼結性膜及び2つの外側焼結性膜を有する積層体を形成してもよく、内側焼結性膜は、2つの外側焼結性膜を形成する材料とは異なる機械的及び/又は熱的特性を有する材料から形成される。添加粒子は、第1の焼結性膜と更なる焼結性膜との間、及び/又は更なる焼結性膜同士の間に含まれてもよく、添加粒子は、第1の焼結性膜及び例えばダイヤモンドを含む1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する粒子を含んでもよく、並びに/又は添加粒子は、第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料とは異なるヤング率を有する粒子を含む。ダイは、焼結性膜を基板に適用するか、又は上記の方法を使用して基板上に焼結性膜の積層体を形成することと、ダイを焼結性膜又は焼結性膜の積層体と接触させることと、焼結性膜又は焼結性膜の積層体を焼結してダイを基板に取り付けることと、を含む方法によって基板に取り付けることができる。焼結性膜の幅は、ダイの幅及び基板の幅よりも小さくてもよく、ダイは、エッジパッシベーションを備えてもよく、焼結性膜がエッジパッシベーションに接触しないように、焼結性膜と接触してもよい。クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法は、基板に取り付けられたダイを提供することと、焼結性膜をダイに適用することと、焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、焼結性膜を焼結して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付けることと、を含み、焼結性膜をダイに適用することは、支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されているが、第2の表面上には金属粒子の焼結性膜が積層されていない、提供することと、配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して、第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、ピックアンドプレース機を使用してプリフォームをダイと接触させて配置することであって、接触が第2の表面を介する、配置することと、焼結性膜をダイに取り付けることと、焼結性膜から支持膜を分離することと、を含む方法によって行われ、焼結性膜は、焼結性膜の積層体を含んでもよい。接合パッドは、ダイの敏感な上側金属と、強い力及び超音波エネルギーを必要とする銅線又は銅リボン接合などの過酷な相互接続方法との間の緩衝層からなってもよい。上側ブリッジ構造は、両面冷却モジュールをもたらすことができ、ダイのドレイン及びソース接続は、冷却ポテンシャルを改善し、パワーモジュールの体積密度を増加させるために平面基板に焼結される。ブリッジングコンタクタは、基板のキャビティ内のダイを基板のコンタクトに接続することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面実装技術(SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法であって、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記基板と接触させて配置することであって、前記接触が前記焼結性膜を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記基板に取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記配置ヘッドは真空ノズルを備え、
前記支持膜を介して前記プリフォームをピックアップすることは、前記真空ノズルを使用して前記第2の表面に真空を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することは、前記真空を維持しながら、前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを前記支持膜から離れるように移動させることによって行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記真空を除去することによって前記支持膜を前記ピックアンドプレース機から廃棄することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記真空ノズルはパージガスを供給可能であり、
前記真空ノズルは、前記真空を除去するのと同時にパージガスを供給する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記プリフォームを前記基板と接触させて配置することが、前記プリフォームを前記基板のキャビティ又は凹部と接触させて配置することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記支持膜を介して前記プリフォームをピックアップすることが、保持キャリア、好ましくはワッフルパック、キャリアテープ、又はスプールテープアンドリールステーションの形態の保持キャリアから前記プリフォームをピックアップすることを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、前記更なる支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記更なる支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して、前記更なる支持膜の前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記焼結性膜に取り付けることと、
更なる焼結性膜から更なる支持膜を分離することと、を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記支持膜がポリマーを含むか、又は前記支持膜がポリマー支持膜を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記基板が、直接接合銅(DBC)基板、活性金属ろう付け(AMB)基板、ゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド、コレクタパッドの形態の半導体表面、シリコンウェハ基板、ヒートスプレッダ、金属コネクタ、及び圧電基板から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記プリフォームが、0.5mm~40mmの最長寸法を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記プリフォームが、正方形、長方形、円形、及び前記基板の概寸法に適合する任意の多角形の形状である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記支持膜が40~80μmの厚さを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記焼結性膜が、30~120μmの厚さを有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記金属粒子が、銀、銀合金、金、金合金、銅、銅合金、パラジウム、パラジウム合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀被覆銅、銅被覆銀のうちの1つ以上から選択され、より好ましくは銀である、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記金属粒子が、1~1000nm、好ましくは2~500nm、より好ましくは5~100nm、更により好ましくは10~60nmの最長寸法を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記焼結性膜は、30~95重量%の金属粒子を含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記金属粒子が、好ましくは、脂肪酸、脂肪族アミン及びデンプンのうちの1つ以上から選択されるキャッピング剤でキャッピングされる、請求項15~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記焼結性膜が、0.1~20重量%のキャッピング剤、好ましくは0.5~0.8重量%のキャッピング剤、より好ましくは0.8~1.5重量%のキャッピング剤を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記焼結性膜が、非金属粒子を、好ましくは0超~30重量%の量で、より好ましくは1~30重量%の量で含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記非金属粒子が、被覆された形態又は被覆されていない形態の、炭素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び二酸化ケイ素のうちの1つ以上から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記金属粒子が銀粒子を含み、前記焼結性膜が銅、アルミニウム、ガラス、炭素及びグラファイトの粒子を実質的に含まない、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記焼結性膜が銀箔層を含まない、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記焼結性膜が、好ましくは50~170℃、より好ましくは70~120℃の軟化点を有する結合剤を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記結合剤が、樹脂及び/又はロジン、好ましくは水素化ロジンを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記焼結性膜は、0.5~5重量%の結合剤を含む、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記焼結性膜が、好ましくはテルピネオール、ブチルカルビトール及びイソプロパノールのうちの1つ以上から選択される溶媒を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記焼結性膜が、最大70重量%の溶媒、好ましくは1~60重量%の溶媒、より好ましくは10~30重量%の溶媒を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記取り付けが、130~170℃の温度、及び/又は2~5MPaの圧力、及び/又は100~2000ms、好ましくは100~800msの時間で行われる、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
表面実装技術(SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
前記プリフォームを前記基板と接触させて配置することであって、前記接触が前記焼結性膜を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記基板に取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含み、
前記配置は、ピックアンドプレース機を用いて行われ、
前記配置及び前記取り付けの間、前記ピックアンドプレース機は、前記支持膜の前記第2の表面に接触するが、前記焼結性膜には接触しない、方法。
【請求項31】
表面実装技術(SMT)プロセス中に基板上に焼結性膜の積層体を形成する方法であって、前記方法は、
請求項1~30のいずれか一項に記載の方法を使用して、第1の焼結性膜を基板に適用することと、
前記第1の焼結性膜上に1つ以上の更なる焼結性膜を順次積層することと、を含み、前記1つ以上の更なる焼結性膜の各々は、
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、前記更なる支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記更なる支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記更なるプリフォームをピックアップすることと、
前記1つ以上の更なる焼結性膜のうちの前記第1のものについて、
前記ピックアンドプレース機を使用して、それぞれの前記更なるプリフォームを前記第1の焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記第1の焼結性膜に取り付けることと、
前記更なる焼結性膜から前記支持膜を分離することと、
後続の前記更なる焼結性膜について、
前記ピックアンドプレース機を使用して、前記それぞれの更なるプリフォームを、直前の前記更なる焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が、前記第2の又は後続の更なる焼結性膜の前記それぞれのプリフォームの前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記直前の更なる焼結性膜に取り付けることと、
前記支持膜を前記更なる焼結性膜から分離することと、を含む方法を使用して積層される、方法。
【請求項32】
前記第1の焼結性膜は、前記1つ以上の更なる焼結性膜と同じ材料から形成される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の焼結性膜が、前記1つ以上の更なる焼結性膜のうちの少なくとも1つのものとは異なる機械的及び/又は熱的特性を有する材料から形成される、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
2つの更なる焼結性膜が、前記第1の焼結性膜上に積層されて、内側焼結性膜及び2つの外側焼結性膜を有する積層体を形成し、前記内側焼結性膜は、前記2つの外側焼結性膜を形成する材料とは異なる機械的及び/又は熱的特性を有する材料から形成される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の焼結性膜と更なる焼結性膜との間、及び/又は更なる焼結性膜同士の間に添加粒子を適用することを更に含む、請求項31~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記添加粒子が、前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する粒子を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する前記添加粒子がダイヤモンドを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記添加粒子が、前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料とは異なるヤング率を有する粒子を含む、請求項35~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
ダイを基板に取り付ける方法であって、
請求項1~30のいずれか一項に記載の方法を使用して焼結性膜を基板に適用するか、又は請求項31~38のいずれか一項に記載の方法を使用して焼結性膜の積層体を基板上に形成することと、
ダイを前記焼結性膜又は焼結性膜の積層体と接触させることと、
前記ダイを前記基板に取り付けるために、前記焼結性膜又は焼結性膜の積層体を焼結することと、を含む、方法。
【請求項40】
前記焼結性膜の幅が、前記ダイの幅及び前記基板の幅よりも小さい、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記ダイはエッジパッシベーションを含み、前記ダイは、前記焼結性膜が前記エッジパッシベーションと接触しないように前記焼結性膜と接触する、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法であって、前記方法は、
基板に取り付けられたダイを提供することと、
焼結性膜を前記ダイに適用することと、
前記焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと
前記焼結性膜を焼結して、前記クリップ、前記接合パッド、又は前記上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含み、
前記焼結性膜を前記ダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記ダイと接触させて配置することであって、前記接触が前記第2の表面を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記ダイに取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む、方法によって行われる、方法。
【請求項43】
前記焼結性膜が焼結性膜の積層体を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法であって、前記方法は、
請求項39~41のいずれか一項に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
焼結性膜を前記ダイに適用することと、
前記焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、
前記焼結性膜を焼結して、前記クリップ、前記接合パッド、又は前記上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含み、
前記焼結性膜を前記ダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記ダイと接触させて配置することであって、前記接触が前記焼結性膜を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記ダイに取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む、方法によって行われる、方法。
【請求項45】
前記焼結性膜が焼結性膜の積層体を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
電子デバイスを製造する方法であって、
請求項39~41のいずれか一項に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
請求項42~45のいずれか一項に記載の方法を使用して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、焼結性膜を基板に適用する方法と、基板上に焼結性膜の積層体を形成する方法と、ダイを基板に取り付ける方法と、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイ及び基板に取り付ける方法、並びに電子デバイスを製造する方法に関する。
【0002】
焼結粉末は、ナノ又はミクロンサイズの金属性粒子を含有する。それらは、電子部品間に焼結粉末を配置し、次いで焼結粉末を焼結することによって電子部品間に焼結接合部を形成するために使用され得る。焼結粉末の使用は、粉末の溶融温度及び従来の高温はんだの溶融温度よりも低い温度での接合部の形成を可能にし得る。焼結された銀の電子部品取り付け材料は、ナノ銀粉末の独特の物理的特性と、高度な化学的配合とを組み合わせた革新的な製品であり、これにより、様々な電子デバイスを接合して、極めて高い機能信頼性を有する高い熱伝導率及び電気伝導率の界面を生成することが可能になる。
【0003】
ペーストの形態の焼結材料を印刷方法によって適用することは、複雑な回路基板上又は高架デバイス上などの扱いにくい場所に適用する必要がある場合には特に困難である。印刷プロファイルの不均一性、凹んだ位置におけるステンシルのアクセスの困難さ、及びステンシル/基板の漏れなどの永続的な問題が一般的である。従来の印刷方法では、50μm~300μmの範囲の厚さを有し、スクリーン又はブランクの形態の開口部を有する金属ステンシルが、ターゲット表面の上部にキャビティを生成するために使用される。印刷プロセスは、専用ワイパーを使用して金属ステンシル上にある量のペーストを流すことを伴う。ペーストは開口部を充填し、そのX-Yパターン及びステンシル厚さの高さを呈する。ペーストを適用した後、ステンシルを除去し、ペーストを専用オーブン内で140℃~170℃の温度範囲で乾燥させた後、(パワーチップ、温度センサ、導電/絶縁スペーサなどの形態の)ターゲット構成要素を上部に配置し、圧力(10~25MPa)、熱(210~270℃)及び時間(60~480秒)を適用することによって焼結する。印刷技術は、平坦な表面上にペーストを適用するのに、またキャビティが15mm~400mmの範囲である場合によく適している。しかしながら、ペーストが(印刷アーチファクトのために)より小さい又はより大きい領域に適用される必要があるとき、又はペーストが3次元で適用される必要があるとき、ステンシルがすでに存在する構成要素と物理的に干渉し、重大な課題が存在する。また、ターゲット構成要素の表面上に印刷することも非常に困難であり、大量のペーストの浪費、ステンシル下の漏れ、及び印刷されたペーストの不均一な厚さを含む印刷アーチファクトに悩まされる3次元ステンシルの使用を必要とする。
【0004】
ペーストの代わりに膜又はプリフォームの形態で焼結粉末を適用することが可能であり、より良好な接合線制御、キャビティなどの他の方法ではアクセスできない場所へのアクセスを可能にし、モジュールを構築するモジュール手法を可能にする。銀膜は、ダイ、ウェハ、又は任意の他の互換性のある電子部品の裏面に適用又は積層することができる。
【0005】
米国特許第10710336(B2)号は、電子デバイスの取り付けに使用することができる自立型プリフォームを製造するための、粒子又は中間箔のいずれかによって強化されたナノ焼結材料からなる焼結膜の使用について記載している。焼結後、強化粒子又は中間箔が焼結接合部に残り、純粋なナノ銀焼結接合部を不可能にし、それによって焼結接合部の特性に悪影響を及ぼす可能性がある。強化粒子及び銀箔の両方は、材料及び処理ステップの追加を通じて膜のコストを増加させる。自立型膜は、典型的には、従来のピックアンドプレース機によって取り扱われるときに損傷を受ける。
【0006】
焼結膜は、米国特許出願公開第2012/0114927(A1)号にも記載されている。この文献は、焼結膜をダイ又は基板に転写する方法も記載している。これらの方法のうちの1つ(当該技術分野では「ダイ転写膜(Die Transfer Film)」又はDTFとして知られている)では、膜の形態の焼結性材料が、処理の準備ができている自動ピックアンドプレース作業空間内のゴム引きホルダの上部に配置される。準備された膜及びゴム引きホルダアセンブリは、膜ステーションと呼ばれる。処理中、(パワーチップ、温度センサ、導電/絶縁スペーサなどの形態の)ターゲット構成要素は、ピックアンドプレース接合ヘッドによってその保持ステーションからピックアップされ、準備された膜上に移動される。その後、2~5MPaの範囲の圧力、130℃~170℃の温度、及び100~500msの時間を用いて、ターゲット構成要素を膜上にプレスする。これらのプレス条件において、焼結性膜は、ターゲット構成要素の底面に積層される。積層プロセスに続いて、ターゲット構成要素は、膜ステーションから持ち上げられ、ターゲット表面上に移動され、そこで、3~5MPaの範囲の圧力、130℃~170℃の温度、及び200~800msの時間を使用してターゲット表面上にプレスされる。プレスプロセスの後、ターゲット構成要素は、未完成のパワーモジュールを焼結ステップに搬送するのに十分なゆるい取り付け強度でターゲット表面に取り付けられる。次いで、圧力(10~25MPa)、熱(210~270℃)及び時間(60~480秒)を適用することによって焼結を行って、完全に焼結された接合部を得る。ダイ転写膜技術は、ターゲット構成要素の底部を非常に均一な焼結性材料で積層するのによく適しているが、別個の焼結性構成要素の底部上で積層が達成されるプロセスに限定される。ターゲット構成要素の上部に積層するために、又はターゲット表面の特定の領域上に膜ベースの焼結性材料を置くために、ダイ転写膜の概念を適用することは、本質的に不可能である。
【0007】
本発明は、先行技術に関連する問題の少なくとも一部を解決すること、又は商業的に許容可能な代替策を提供することを目的とする。
【0008】
第1の態様では、本発明は、表面実装技術(surface mount technology、SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法を提供し、方法は、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、
ピックアンドプレース機を使用してプリフォームを基板と接触させて配置することであって、接触が焼結性膜を介する、配置することと、
焼結性膜を基板に取り付けることと、
支持膜を焼結性膜から分離することと、を含む。
【0009】
ここで、本発明を更に説明する。以下の節では、本発明の異なる態様が、より詳細に定義される。そのように定義される各態様は、別途明確に示されない限り、任意の他の1つ以上の態様と組み合わせることができる。特に、好ましい又は有利であると示される任意の特徴は、好ましい又は有利であると示される任意の他の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0010】
驚くべきことに、印刷方法とは対照的に、本発明の方法は、例えば、1mm~100mmの範囲のサイズのターゲット表面上への非常に均一かつ均質な焼結性材料の適用を可能にする。本発明の方法はまた、焼結性材料が完全に乾燥した状態で、すなわち溶媒が存在しない状態で適用されることを可能にすることができ、これは別個の乾燥ステップが必要とされないことを意味する。
【0011】
有利なことに、DTF法とは対照的に、本発明の方法は、焼結性材料が、基板の凹部内、又は基板にすでに取り付けられているダイもしくはクリップの上部など、到達しにくい場所に適用されることを可能にする。焼結性材料はまた、それが適用される表面の形状及びサイズに適合する必要のない所望の形状及びサイズで適用されてもよい。
【0012】
従来の表面実装技術(SMT)方法では、構成要素は、典型的には、焼結性膜で積層され、次いで基板上に配置される。本発明では、積層プロセスは構成要素取り扱いプロセスから分離されている。全ての構成要素が積層され得るわけではないので、本発明は、したがって、焼結性膜が特に必要とされる場所に配置されることを可能にする。
【0013】
本発明は、基板の同じ部分に複数の焼結性膜を連続して適用することを可能にし得る。これは、最終的な焼結性膜の厚さを制御することを可能にする。
【0014】
本方法は、粘着剤を使用することなく焼結性膜の取り付けを達成することができる。
【0015】
米国特許第10710336(B2)号の焼結性膜とは対照的に、本発明の焼結性膜は、好ましくは、支持体粒子(例えば、グラファイト、炭素又はガラスなどの非金属粒子)、すなわち金属粒子以外の固体粒子を実質的に含まない(より好ましくはまったく含まない)。このような支持体粒子は、支持膜の観点から、及び膜が自立している必要がないという事実の観点から、本発明の焼結性膜において必要ではない。更に、そのような支持体粒子は、最終的な焼結接合部の特性に悪影響を及ぼし、及び/又は焼結性膜のコストを増加させる場合がある。米国特許第10710336(B2)号の焼結性膜とは対照的に、本発明の焼結性膜は、好ましくは、銀箔層を含まない。このような銀箔層は、支持膜の観点から必要ではない。更に、ピックアンドプレース機が焼結性膜を取り扱う方法の観点から、それは自立型である必要はない。そのような銀層は、焼結性膜のコストを増加させ得る。
【0016】
本明細書で使用される「表面実装技術(SMT)プロセス」という用語は、電気部品がプリント回路基板(printed circuit board、PCB)の表面上に直接実装されるプロセスを包含し得る。
【0017】
本明細書で使用される「プリフォーム」という用語は、それが使用される用途のために特別に設計された焼結性粒子の予め作られた形状を包含し得る。プリフォームの支持膜は、第1及び第2の表面を有する。第1及び第2の表面は、膜の主要な、すなわち最大の表面である。支持膜は、第1の表面上に金属粒子の焼結性膜で積層される。典型的には、金属粒子の焼結性膜は、第1の表面の全体を覆う。
【0018】
焼結性膜の金属粒子は、例えば、球体、ロッド及び/又はプレートの形態であってもよい。
【0019】
プリフォームを提供することは、プリフォームが所望のサイズ及び形状であることを確実にするためにレーザ切断することを含んでもよい。例えば、その第1の表面上に焼結性粒子の膜を有するが、その第2の表面上には有さない大きな支持膜が提供されてもよい。次に、連続波又は短パルスアブレーションレーザ切断を使用して、大きな支持膜を所望のサイズ及び形状の1つ以上のプリフォームに切断することができる。レーザ切断は、プリフォームが高度の精度及び無視できるエッジ損傷で準備されることを可能にする。
【0020】
「ピックアンドプレース機」という用語は、当業者によって理解され、表面実装デバイス(surface-mount device、SMD)をプリント回路基板(PCB)上に配置するために使用されるロボット機械を包含し得る。適切なピックアンドプレース機の市販の例としては、Datacon EVO 2200、Infotech Die bonder、及びASM ForceVectorが挙げられる。ピックアンドプレース機は、配置ヘッド(接合ヘッド又はピックアップヘッドとしても知られる)を備える。配置ヘッドは、プリフォームをピックアップして位置決めし、焼結性膜を基板に取り付け、支持膜を焼結性膜から分離するために使用される。配置ヘッドは、通常、真空機能を備える。そのような機能は、プリフォームをピックアップするために使用され得る。配置ヘッドはまた、ガスパージ機能を備えてもよい。配置ヘッドはまた、加熱機能を備えてもよい。このような加熱機能は、プリフォームを加熱するために使用することができ、膜の粘着及び焼結性膜からの支持膜の分離を容易にすることができる。
【0021】
本方法は、ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して、第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることを含む。言い換えれば、ピックアップの間、配置ヘッドは、プリフォームの第2の表面のみに接触し、プリフォームの第1の表面又は焼結性膜には接触しない。その結果、ピックアップ及び配置の間の焼結性膜への損傷を回避することができる。これは、焼結膜がSMTプロセス中に焼結されるときに損なわれた接合部、例えば、好ましくない熱的、電気的及び/又は機械的特性を示すダイと基板との間の接合部の形成を回避することができる。
【0022】
本方法は、焼結性膜を基板に取り付けることを含む。取り付けは、典型的には、熱及び/又は圧力を加えることによって行われる。取り付けは、典型的には、基板への金属粒子のわずかな注入によって生じる。
【0023】
本方法は、支持膜を焼結性膜から分離することを含む。次いで、支持膜を廃棄することができる。あるいは、支持膜は、更なるプリフォームを製造するために使用されてもよい。分離は、例えば、焼結性膜に含まれる有機化合物(例えば、結合剤)の蒸発に起因して起こり得、これは、支持膜を焼結性膜から押し離す。
【0024】
好ましくは、配置ヘッドは真空ノズルを含み、支持膜を介してプリフォームをピックアップすることは、真空ノズルを使用して第2の表面に真空を適用することを含む。真空は、焼結性膜をピックアップするのに特に適し得、第2の表面、すなわち被覆されていない表面に適用されるとき、焼結性膜への損傷を回避することができる。第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることによって、焼結膜からの金属粒子は、ピックアンドプレース機内に、最終的には真空ポンプ内に吸引されない。
【0025】
支持膜を焼結性膜から分離することは、好ましくは、真空を維持しながらピックアンドプレース機の配置ヘッドを支持膜から離れるように移動させることによって行われる。
【0026】
好ましくは、本方法は、真空を除去することによってピックアンドプレース機から支持膜を廃棄することを更に含む。
【0027】
好ましい実施形態では、真空ノズルはパージガスを供給することができ、真空ノズルは真空を除去するのと同時にパージガスを供給する。
【0028】
プリフォームを基板と接触させて配置することは、好ましくは、プリフォームを基板のキャビティ又は凹部と接触させて配置することを含む。従来の方法とは対照的に、本発明の方法は、そのような到達困難な場所にプリフォームを配置することができる。したがって、従来の方法とは対照的に、本発明の方法は、より複雑なデバイスを製造するために使用することができ、及び/又はそのようなデバイスをより容易に製造するために使用することができる。
【0029】
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して支持膜を介してプリフォームをピックアップすることは、好ましくは、保持キャリア、より好ましくはワッフルパック、キャリアテープ、又はスプールテープアンドリールステーションの形態の保持キャリアからプリフォームをピックアップすることを含む。
【0030】
好ましい実施形態では、本方法は、
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、更なる支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、更なる支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して、更なる支持膜の第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、
ピックアンドプレース機を使用してプリフォームを焼結性膜と接触させて配置することであって、接触が更なる焼結性膜を介する、配置することと、
更なる焼結性膜を焼結性膜に取り付けることと、
更なる焼結性膜から更なる支持膜を分離することと、を更に含む。
【0031】
これは、焼結性膜及び更なる焼結性膜を使用して形成される焼結接合部の厚さを増加させ得る。
【0032】
支持膜は、好ましくはポリマーを含むか、又は支持膜はポリマー支持膜を含む。ポリマーは、焼結性膜を支持するのに特に適し得、ピックアンドプレース機によって取り扱われるのに特に適し得る。
【0033】
基板は、好ましくは、直接接合銅(Direct Bonded Copper、DBC)基板、活性金属ろう付け(Active Metal Brazed、AMB)基板、ゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド、コレクタパッドの形態の半導体表面、シリコンウェハ基板、ヒートスプレッダ、金属コネクタ、及び圧電基板から選択される。このような基板は、凹部などの到達困難な場所を含むことがある。上述したように、本発明の方法は、このような場所に焼結性膜を適用することができる。
【0034】
プリフォームは、0.5mm~40mmの最長寸法を有することが好ましい。プリフォームがディスクの形状である場合、最長寸法はディスクの直径である。
【0035】
プリフォームは、正方形、長方形、円形、及びターゲット基板の概寸法に適合する任意の多角形の形状であることが好ましい。
【0036】
支持膜の厚さは、40~80μmであることが好ましい。厚さが薄いほど、ピックアンドプレース機によって取り扱われるときに支持膜が破断することがある。厚さが厚いほど、支持膜のコストが増加し得る。
【0037】
焼結性膜の厚さは、30~120μmであることが好ましい。焼結性膜から形成された焼結接合部は、厚さが30μm未満である場合、好ましくない機械的及び/又は熱的特性を示すことがある。120μmを超える厚さは、最終デバイスのサイズを不利に増大させることがあり、焼結性膜のコストを増大させることがある。
【0038】
金属粒子は、好ましくは、銀、銀合金、金、金合金、銅、銅合金、パラジウム、パラジウム合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀被覆銅、銅被覆銀のうちの1つ以上から選択され、より好ましくは銀である。そのような金属は、それらの好ましい熱的、電気的及び機械的特性の観点から、焼結性粒子としての使用に特に適している。
【0039】
金属粒子は、好ましくは1~1000nm、好ましくは2~500nm、より好ましくは5~100nm、更により好ましくは10~60nmの最長寸法を有する。粒子が球の形態である場合、最長寸法は球の直径である。最長寸法は、レーザ回折法を用いて決定することができる。小さい粒子ほど、取り扱いがより困難になり得る。大きい粒子ほど、より高い焼結温度及び/又は圧力及び/又は時間を必要とし得る。
【0040】
焼結性膜は、好ましくは、30~95重量%の金属粒子を含む。量が少ないほど、焼結性膜から形成された焼結接合部が、好ましくない機械的、熱的及び/又は電気的特性を示すことを意味し得る。量が多いほど、金属粒子の酸化及び/又は凝集をもたらし得る。
【0041】
金属粒子は、好ましくはキャッピング剤でキャッピングされ、キャッピング剤は、より好ましくは脂肪酸、脂肪族アミン及びデンプンのうちの1つ以上から選択される。キャッピング剤の存在は、金属粒子の酸化及び/又は凝集を妨げ得る。
【0042】
焼結性膜は、好ましくは、0.1~20重量%のキャッピング剤、より好ましくは0.5~0.8重量%のキャッピング剤、又は0.8~1.5重量%のキャッピング剤を含む。キャッピング剤の量が少ないほど、金属粒子の酸化及び/又は凝集を妨げるのに不十分であり得る。量が多いほど、焼結性膜から形成された焼結性接合部中に存在する有機物の量が増加し、それによって接合部の機械的、熱的、又は電気的特性に悪影響を及ぼすことがある。
【0043】
好ましくは、金属粒子は銀粒子を含み、焼結性膜は、銅、アルミニウム、ガラス、炭素及びグラファイトの粒子を実質的に含まない(より好ましくはまったく含まない)。
【0044】
焼結性膜は、好ましくは銀箔層を含まない。
【0045】
焼結性膜は、好ましくは結合剤、より好ましくは50~170℃、更により好ましくは70~120℃の軟化点を有する結合剤を含む。軟化点が高くなると、焼結接合部中に残る結合剤の量が増加することがあり、それによって、焼結接合部の機械的、熱的及び/又は電気的特性に悪影響を及ぼす可能性がある。加えて、軟化点が高くなると、金属粉末の粒子が焼結しにくくなり得る。軟化点が低くなると、ピックアップ又は配置の間に焼結膜がその構造的完全性を失うことがあり得る。
【0046】
結合剤は、好ましくは樹脂及び/又はロジン、より好ましくは水素化ロジンを含む。そのような種の存在は、基板及び/又は金属粒子から表面酸化物を除去し得る。
【0047】
焼結性膜は、好ましくは、0.5~5重量%の結合剤を含む。量が少ないと、結合剤として作用するのに不十分になり得る。量が多いと、焼結接合部中に存在する有機材料の量が増加し得る。
【0048】
焼結性膜は、好ましくは溶媒を含み、より好ましくはテルピネオール、ブチルカルビトール及びイソプロパノールのうちの1つ以上から選択される。溶媒は、結合剤を溶解し得る。そのような溶媒は、典型的な焼結温度の間に実質的に蒸発し、それによって最終的な焼結接合部に存在する有機材料の量を減少させ得る。
【0049】
焼結性膜は、結合剤を溶解するのに十分な溶媒を含有することが好ましい。焼結性膜は、好ましくは最大70重量%の溶媒、より好ましくは1~60重量%の溶媒、更により好ましくは10~30重量%の溶媒を含む。溶媒の量が少ないと、結合剤を十分に溶解しないことがある。量が多いと、最終的な焼結接合部中に存在する有機材料の量が増加し得る。
【0050】
取り付けは、130~170℃の温度及び/又は2~5MPaの圧力及び/又は100~2000ms、好ましくは100~800msの時間で行われる。このような条件は、焼結性膜を基板に取り付けるのに特に有効であり得る。例えば、条件は、金属粒子が基板に注入されることを促進し得、及び/又は溶媒の蒸発をもたらし得る。より高い温度及び/又は圧力及び/又はより長い時間は、金属粒子の焼結をもたらし得る。より低い温度及び/又は圧力及び/又はより短い時間は、不十分な取り付けをもたらし得る。
【0051】
更なる態様では、本発明は、表面実装技術(SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法を提供し、方法は、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
プリフォームを基板と接触させて配置することであって、接触が焼結性膜を介する、配置することと、
焼結性膜を基板に取り付けることと、
支持膜を焼結性膜から分離することと、を含み、
配置は、ピックアンドプレース機を用いて行われ、
配置及び取り付けの間、ピックアンドプレース機は、支持膜の第2の表面に接触するが、焼結性膜には接触しない。
【0052】
第1の態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0053】
更なる態様において、本発明は、表面実装技術(SMT)プロセス中に基板上に焼結性膜の積層体を形成する方法を提供し、方法は、
本明細書に記載の方法を使用して、第1の焼結性膜を基板に適用することと、
第1の焼結性膜上に1つ以上の更なる焼結性膜を順次積層することと、を含み、1つ以上の更なる焼結性膜の各々は、
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、更なる支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、更なる支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して第2の表面を介して更なるプリフォームをピックアップすることと、
1つ以上の更なる焼結性膜のうちの第1のものについて、
ピックアンドプレース機を使用して、それぞれの更なるプリフォームを第1の焼結性膜と接触させて配置することであって、接触が更なる焼結性膜を介する、配置することと、
更なる焼結性膜を第1の焼結性膜に取り付けることと、
更なる焼結性膜から支持膜を分離することと、
後続の更なる焼結性膜について、
ピックアンドプレース機を使用して、それぞれの更なるプリフォームを、直前の更なる焼結性膜と接触させて配置することであって、接触が、第2の又は後続の更なる焼結性膜のそれぞれのプリフォームの更なる焼結性膜を介する、配置することと、
更なる焼結性膜を直前の更なる焼結性膜に取り付けることと、
支持膜を更なる焼結性膜から分離することと、を含む方法を使用して積層される。
【0054】
第1の態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0055】
積層焼結性膜の厚さは、積層される焼結性膜の数を制御することによって制御することができる。積層体の厚さを制御することにより、積層体から形成される焼結接合部の厚さを制御することが可能になる。より厚い焼結接合部は、例えば、接合部によって接合された基板及びダイが異なる熱膨張係数(coefficient of thermal expansion、CTE)を示すときに有益であり得る。
【0056】
好ましい実施形態では、第1の焼結性膜は、1つ以上の更なる焼結性膜と同じ材料から形成される。この場合、焼結接合部の機械的、熱的及び/又は電気的特性は、その厚さにわたって実質的に一定であってもよい。
【0057】
代替的な好ましい実施形態では、第1の焼結性膜は、1つ以上の更なる焼結性膜のうちの少なくとも1つとは異なる機械的及び/又は熱的及び/又は電気的特性を有する材料から形成される。この場合、焼結接合部の機械的、熱的及び/又は電気的特性は、その厚さにわたって変化してもよい。例えば、異なる熱膨張係数(CTE)を有する基板とダイとを接合するために接合部が使用される場合、焼結性膜中の金属粒子の金属のCTEは、焼結接合部のCTEがその厚さにわたって変化するように、すなわち、接合部の基板側部分のCTEが基板のCTEに近くなり、接合部のダイ側のCTEがダイのCTEに近くなるように制御することができる。好適な金属の例としては、鉄-ニッケル合金、銅-タングステン合金及び銅-モリブデン合金が挙げられる。別の例では、予測可能に破損を提供し、モジュール寿命予測を支援するように、接合部に犠牲破損領域を導入することが望ましい場合がある。そのような犠牲ゾーンは、焼結性膜のうちの少なくとも1つが金属粒子を含有し、その金属が他の焼結性膜中の金属粒子の金属よりも低い引張強度及び/又は降伏強度を有することを確実にすることによって導入することができる。
【0058】
好ましい実施形態では、2つの更なる焼結性膜が第1の焼結性膜上に積層されて、内側焼結性膜及び2つの外側焼結性膜を有する積層体を形成し、内側焼結性膜は、2つの外側焼結性膜を形成する材料とは異なる機械的及び/又は熱的特性を有する材料(すなわち金属粒子)から形成される。好ましくは、内側焼結性膜の金属粒子の金属は、外側焼結性膜の金属粒子の金属よりも低い引張強度及び/又は降伏強度を有する。積層体を焼結すると、内側焼結性膜は犠牲破損領域をもたらすことがある。
【0059】
好ましくは、本方法は、第1の焼結性膜と更なる焼結性膜との間、及び/又は更なる焼結性膜同士の間に添加粒子を適用することを更に含む。
【0060】
添加粒子は、好ましくは、第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する粒子を含む。これにより、焼結接合部の熱伝導率を高めることができる。これは、ダイから基板へ熱を除去する必要がある場合に有益であり得る。
【0061】
第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する粒子は、好ましくはダイヤモンドを含む。ダイヤモンドなどの粒子は、焼結性粒子の膜中に分散させることができる。
【0062】
添加粒子は、第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料とは異なるヤング率を有する粒子を含む。これは、焼結接合部上の全体的な応力を低減し、それによって接合部の信頼性を改善することができる。
【0063】
更なる態様において、本発明は、ダイを基板に取り付ける方法を提供し、方法は、
本明細書に記載の方法を使用して焼結性膜を基板に適用するか、又は本明細書に記載の方法を使用して焼結性膜の積層体を基板上に形成することと、
ダイを焼結性膜又は焼結性膜の積層体と接触させることと、
ダイを基板に取り付けるために、焼結性膜又は焼結性膜の積層体を焼結することと、を含む。
【0064】
この態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0065】
好ましい実施形態において、焼結性膜の幅は、ダイの幅及び基板の幅よりも小さい。これは、アンダーカットをもたらし得る。これは、例えば、ダイがエッジパッシベーションを含む場合に有益であり得る。
【0066】
好ましくは、ダイはエッジパッシベーションを含み、ダイは、焼結性膜がエッジパッシベーションと接触しないように焼結性膜と接触する。
【0067】
更なる態様では、本発明は、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法を提供し、方法は、
基板に取り付けられたダイを提供することと、
焼結性膜をダイに適用することと、
焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、
焼結性膜を焼結して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付けることと、を含み、
焼結性膜をダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、
ピックアンドプレース機を使用してプリフォームをダイと接触させて配置することであって、接触が第2の表面を介する、配置することと、
焼結性膜をダイに取り付けることと、
支持膜を焼結性膜から分離することと、を含む方法によって行われる。
【0068】
第1の態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0069】
上述したように、従来の方法とは対照的に、本発明の方法は、基板に取り付けられたダイに焼結性膜を適用することができる。これは、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造のダイへの取り付けを容易にし得る。
【0070】
この態様では、焼結性膜は好ましくは焼結性膜の積層体を含む。
【0071】
更なる態様では、本発明は、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法を提供し、方法は、
本明細書に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
焼結性膜をダイに適用することと、
焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、
焼結性膜を焼結して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付けることと、を含み、
焼結性膜をダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して第2の表面を介してプリフォームをピックアップすることと、
ピックアンドプレース機を使用してプリフォームをダイと接触させて配置することであって、接触が焼結性膜を介する、配置することと、
焼結性膜をダイに取り付けることと、
支持膜を焼結性膜から分離することと、を含む方法によって行われる。
【0072】
第1の態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0073】
上述したように、従来の方法とは対照的に、本発明の方法は、基板に取り付けられたダイに焼結性膜を適用することができる。これは、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造のダイへの取り付けを容易にし得る。
【0074】
この態様では、焼結性膜は好ましくは焼結性膜の積層体を含む。
【0075】
更なる態様において、本発明は、電子デバイスの製造方法を提供し、方法は、
本明細書に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
本明細書に記載の方法を使用して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付けることと、を含む。
【0076】
第1の態様の利点及び好ましい特徴は、この態様に等しく当てはまる。
【0077】
電子デバイスは、パワーモジュールであることが好ましい。
【0078】
本発明は、これより、以下の番号を付した条項に関して更に説明される。
1.基板に焼結性膜を適用する方法であって、方法は、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
プリフォームを基板と接触させて配置することであって、接触が焼結性膜を介する、配置することと、
焼結性膜を基板に取り付けることと、
支持膜を焼結性膜から分離することと、を含む。
2.支持膜がポリマーを含むか、又は支持膜がポリマー支持膜を含む、条項1に記載の方法。
3.基板が、直接接合銅(DBC)基板、活性金属ろう付け(AMB)基板、ゲートパッド、又はソースパッド、又はドレインパッド、又はコレクタパッドの形態の半導体表面、シリコンウェハ基板、シリコンウェハ基板、ヒートスプレッダ、金属コネクタ、及び圧電基板から選択される、条項1又は2に記載の方法。
4.プリフォームが、正方形、長方形、円形の形状、及び取り付けられた基板の概寸法に適合する形状で、0.5mm幅から40mm幅までの範囲の一般的な寸法を有する、条項1~3のいずれかに記載の方法。
5.支持膜が40~80μmの厚さを有する、条項1~4のいずれかに記載の方法。
6.焼結性膜が30~120μmの厚さを有する、条項1~5のいずれかに記載の方法。
7.焼結性膜が、好ましくは、銀、銀合金、金、金合金、銅、銅合金、パラジウム、パラジウム合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム及びアルミニウム合金のうちの1つ以上から選択される金属粒子を含む、条項1~6のいずれかに記載の方法。
8.金属粒子が、1~1000nm、好ましくは2~500nm、より好ましくは5~100nm、更により好ましくは10~60nmの最長寸法を有する、条項1~7のいずれかに記載の方法。
9.焼結性膜が、30~95重量%の金属粒子を含む、条項1~8のいずれかに記載の方法。
10.金属粒子が、好ましくは脂肪酸、脂肪アミン及びデンプンのうちの1つ以上から選択されるキャッピング剤でキャッピングされる、条項1~9のいずれかに記載の方法。
11.焼結性膜が、0.1~20重量%のキャッピング剤、好ましくは0.5~0.8重量%のキャッピング剤又は0.8~1.5重量%のキャッピング剤を含む、条項10に記載の方法。
14.焼結性膜が、好ましくは50~170℃、好ましくは70~120℃の軟化点を有する結合剤を含む、条項1~13のいずれかに記載の方法。
15.結合剤が樹脂及び/又はロジン、好ましくは水素化ロジンを含む、条項14に記載の方法。
16.焼結性膜は、0.5~5重量%の結合剤を含む、条項14又は15に記載の方法。
17.焼結性膜が、好ましくは、テルピネオール、ブチルカルビトール及びイソプロパノールのうちの1つ以上から選択される溶媒を含む、条項1~16のいずれかに記載の方法。
18.焼結性膜が、最大70重量%の溶媒、好ましくは1~60重量%の溶媒、より好ましくは10~30重量%の溶媒を含む、条項17に記載の方法。
19.取り付けることが、130~170℃の温度及び/又は2~5MPaの圧力で、及び/又は100~2000ms、好ましくは100~800msの時間にわたって行われる、条項1~18のいずれかに記載の方法。
20.
配置は、ピックアンドプレース機を使用して行われ、
配置及び取り付けの間、ピックアンドプレース機は、支持膜の第2の表面に接触するが、焼結性膜には接触しない、条項1~19のいずれかに記載の方法。
21.
配置は、自動ピックアンドプレース機を使用して行われ、
ピックアップ、配置、取り付けプロセスの間、ピックアンドプレース機は、支持膜の第2の表面に接触するが、焼結性膜には接触しない、条項1~20のいずれかに記載の方法。
22.ピックアンドプレース機は、真空及び空気パージ機能を有する接合ヘッドツールを備える、条項20又は21に記載の方法。
23.配置、取り付け及び/又は分離の間、ピックアンドプレース機、好ましくはピックアンドプレース機の接合ヘッドツールは、真空を使用して第2の表面と接触した状態に維持される、条項20~22のいずれかに記載の方法。
24.焼結性膜から支持膜を分離することが、真空を維持しながら、ピックアンドプレース機の配置ヘッドを焼結膜から離れるように移動させることによって行われる、条項23に記載の方法。
25.真空を除去/逆転することによって、支持膜がピックアンドプレース機から廃棄される、条項24に記載の方法。
26.表面実装技術(SMT)プロセス中に行われる、条項1~25のいずれかに記載の方法。
27.プリフォームを基板と接触させて配置することが、プリフォームを基板のキャビティ/凹部と接触させて配置することを含む、条項1~26のいずれかに記載の方法。
28.
支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、支持膜は、第1の表面及び第1の表面の反対側の第2の表面を有し、支持膜には、第2の表面上ではなく第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
更なるプリフォームを焼結性膜と接触させて配置することであって、接触が更なる焼結性膜を介する、配置することと、
更なる焼結性膜を焼結性膜に取り付けることと、
支持膜を更なる焼結性膜から分離することと、を更に含む、条項1~27のいずれかに記載の方法。
29.焼結性銀膜又は更なる焼結性銀膜を、好ましくは、ダイ、ウェハ、接合パッド、二次セラミック基板、銅線及び銅リボンから選択される構成要素と接触させることを更に含む、条項1~28のいずれかに記載の方法。
30.焼結性膜、及び任意選択で更なる焼結性膜を焼結して、構成要素を基板に取り付けることを更に含む、条項29に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0079】
これより、本発明を以下の図面に関して更に記載する。
図1】従来の方法に従ってダイの上部に印刷されたペーストの画像を示す。
図2】本発明によるプリフォームの概略図を示す。
図3】本発明による方法の概略図を示す。
図4図3に示される方法を用いて基板に適用された焼結性膜の画像を示す。
図5】本発明による方法の概略図を示す。
図6図5に示される方法を用いて基板に適用された焼結性膜の画像を示す。
図7】本発明による方法の概略図を示す。
図8図7の方法を用いて銅基板の上部に焼結されたダイのSEM画像を示す。
図9】本発明による方法の概略図を示す。
図10】本発明による方法の概略図を示す。
図11】本発明による方法の概略図を示す。
図12】本発明による方法の概略図を示す。
【0080】
図1を参照すると、従来の印刷方法を使用してダイに適用されたペーストが示されている。見て分かるように、ペースト漏れ及びステンシル分離に関する問題が存在する。
【0081】
図2を参照すると、第1の表面C及び第2の表面Dを有する支持膜Bを含むプリフォーム(概してAで示される)の概略図が示されている。第1の表面は、金属粒子Eの焼結性膜で積層されている。
【0082】
図3を参照すると、本発明による方法の概略図が示されている。ステップ1において、ピックアンドプレース接合ヘッドは、真空を使用して支持膜Bによって図2に示されるプリフォームAをピックアップする。ステップ2において、プリフォームAを150℃の温度の基板/ダイと接触させて、焼結性膜Eを取り付ける。ステップ3において、真空を保持しながら、接合ヘッドを基板/ダイから離して移動させ、支持膜を焼結性膜から分離する。最後に、図3の右側に示すように、支持膜は、真空を切ることによって廃棄される。
【0083】
図4を参照すると、図3に示される方法を使用してダイの上側に適用された焼結性膜の画像が示されている。左側の画像は、ポリマー支持膜が除去され、片側に設置されたマクロ画像を示す。右側のレーザ走査画像は、良好な均一性及び平面性を示す。
【0084】
図5を参照すると、表面実装技術(SMT)プロセス中に基板上に焼結性膜の積層体を形成する方法が示されている。プリフォームは、ピックアンドプレース機を使用して基板に適用される。次いで、支持膜を焼結性膜から除去する。次に、第2の焼結性膜が第1の焼結性膜に適用され、続いて第3の焼結性膜が第2の焼結性膜に適用される。次に、ダイを焼結性膜の積層体に適用する。第2の焼結性膜は、第1及び第3の焼結性膜とは異なる材料特性を有する。次に、焼結性膜を焼結して、ダイと基板との間に焼結接合部を形成する。図5において、ステップの順序は、積層プリフォームを配置し、剥離遮蔽ポリマーシートを配置し、第2の層を配置し、第3の層を配置し、ダイを配置し、多層プリフォームを焼結する。
【0085】
図6を参照すると、図5に示された方法の間に形成された5つの焼結性膜の積層体のSEM画像が示されている。
【0086】
図7を参照すると、本発明による方法の概略図が示されている。焼結性膜の幅は、ダイの幅と同じ(上部)であってもよいし、ダイの幅より小さくてもよい(下部)。焼結性膜の幅がダイの幅よりも小さい場合、アンダーカットが形成される。図6において、第1のステップは、積層プリフォームの配置プロセスである。上部スキームでは、第1のステップは、プリフォームと正確に同じサイズのダイを配置することであり、第2のステップは、オーバープリント/オーバーラミネーションなしで焼結することである。下部スキームでは、第1のステップはオーバーサイズダイを配置することであり、第2のステップはアンダーカットがある状態で焼結することである。図8は、約65μmのアンダーカットを達成するために本発明の方法を使用して銅基板の上部に焼結されたダイのSEM画像を示す。
【0087】
図9を参照すると、本発明による、クリップをダイに取り付ける方法の概略図が示されている。焼結性膜が基板に取り付けられ、次にダイが焼結性膜上に配置される。ステップの順序は、積層プリフォームを配置し、ダイを配置し、焼結に進み、基板及び焼結ダイ上に積層プリフォームを配置し、積層プリフォーム上にクリップを配置し、クリップを焼結する。クリップの取り付けは、高電流及び低インダクタンス回路を可能にし得る。
【0088】
図10を参照すると、本発明による、接合パッドをダイに取り付ける方法の概略図が示されている。ステップの順序は、積層プリフォームを配置し、ダイを配置し、積層プリフォームをダイ上に配置し、接合パッドを積層プリフォームの上部に配置し、両方のプリフォームを同時に焼結し、プリフォームをパッドの上部に接合する。接合パッドは、ダイの敏感な上側金属間の緩衝層と、強い力及び超音波エネルギーを必要とする銅線又は銅リボン接合などの過酷な相互接続方法とからなる。
【0089】
図11を参照すると、本発明による、上側ブリッジ構造体をダイに取り付ける方法の概略図が示されている。ステップの順序は、積層プリフォームを配置し、ダイ及びスペーサを配置し、スペーサ及びダイを焼結し、積層プリフォームを配置し、上側基板を配置し、基板をアタッチメントの上側に焼結する。本方法は、両面冷却モジュールをもたらすことができ、ダイのドレイン及びソース接続は、冷却能力を改善し、パワーモジュールの体積密度を増加させるために平面基板に焼結される。
【0090】
図12を参照すると、焼結性膜が基板のキャビティに適用される本発明による方法の概略図が示されている。ステップの順序は、キャビティ内に積層プリフォームを配置し、キャビティ内のプリフォーム上にダイを配置して焼結を行い、ダイ上に積層プリフォームを配置して接触させ、プリフォームの上部にブリッジングコンタクタを配置して焼結する。
【0091】
前述の詳細な説明は、説明及び図解によって提供されたものであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に示される現時点で好ましい実施形態の多くの変形例は、当業者に明らかであり、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に留まる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-06-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面実装技術(SMT)プロセス中に焼結性膜を基板に適用する方法であって、
基板を提供することと、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記基板と接触させて配置することであって、前記接触が前記焼結性膜を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記基板に取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む、方法。
【請求項2】
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、前記更なる支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記更なる支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して、前記更なる支持膜の前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記焼結性膜に取り付けることと、
前記更なる焼結性膜から前記更なる支持膜を分離することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記支持膜がポリマーを含むか、若しくは前記支持膜がポリマー支持膜を含み、並びに/又は
前記基板が、直接接合銅(DBC)基板、活性金属ろう付け(AMB)基板、ゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド、コレクタパッドの形態の半導体表面、シリコンウェハ基板、ヒートスプレッダ、金属コネクタ、及び圧電基板から選択され、並びに/又は
前記プリフォームが、0.5mm~40mmの最長寸法を有し、並びに/又は
前記プリフォームは、正方形、長方形、円形、及び前記基板の概寸法に適合する任意の多角形の形状であり、並びに/又は
前記支持膜の厚さが40~80μmであり、並びに/又は
前記焼結性膜の厚さは、30~120μmであり、並びに/又は
前記金属粒子が銀粒子を含み、前記焼結性膜が、銅、アルミニウム、ガラス、炭素及びグラファイトの粒子を実質的に含まない、並びに/又は
前記焼結性膜は、銀箔層を含まない、並びに/又は
前記焼結性膜が、非金属粒子を、好ましくは0超~30重量%の量で、より好ましくは1~30重量%の量で含み、より好ましくは、前記非金属粒子が、被覆された形態又は被覆されていない形態の、炭素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び二酸化ケイ素のうちの1つ以上から選択され、並びに/又は
前記取り付けが、130~170℃の温度及び/若しくは2~5MPaの圧力で、及び/若しくは100~2000ms、好ましくは100~800msの時間にわたって行われ、並びに/又は
前記プリフォームを前記基板と接触させて配置することは、前記プリフォームを前記基板のキャビティ若しくは凹部と接触させて配置することを含み、並びに/又は
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記支持膜を介して前記プリフォームをピックアップすることは、保持キャリア、好ましくはワッフルパック、キャリアテープ、若しくはスプールテープアンドリールステーションの形態の保持キャリアから前記プリフォームをピックアップすることを含み、並びに/又は
前記焼結性膜は、好ましくはテルピネオール、ブチルカルビトール及びイソプロパノールのうちの1つ以上から選択される溶媒を含み、好ましくは、前記焼結性膜は、最大70重量%の溶媒、好ましくは1~60重量%の溶媒、より好ましくは10~30重量%の溶媒を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属粒子が、銀、銀合金、金、金合金、銅、銅合金、パラジウム、パラジウム合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀被覆銅、銅被覆銀のうちの1つ以上から選択され、より好ましくは銀であり、
好ましくは、前記金属粒子が、1~1000nm、好ましくは2~500nm、より好ましくは5~100nm、更により好ましくは10~60nmの最長寸法を有し、
好ましくは、前記焼結性膜は、30~95重量%の金属粒子を含み、
好ましくは、前記金属粒子は、好ましくは、脂肪酸、脂肪族アミン及びデンプンのうちの1つ以上から選択されるキャッピング剤でキャッピングされ、
好ましくは、前記焼結性膜は、0.1~20重量%のキャッピング剤、好ましくは0.5~0.8重量%のキャッピング剤又は0.8~1.5重量%のキャッピング剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記焼結性膜が、好ましくは50~170℃、より好ましくは70~120℃の軟化点を有する結合剤を含み、
好ましくは、前記結合剤が、樹脂及び/又はロジン、好ましくは水素化ロジンを含み、好ましくは
前記焼結性膜は、0.5~5重量%の結合剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
表面実装技術(SMT)プロセス中に基板上に焼結性膜の積層体を形成する方法であって、前記方法は、
請求項1に記載の方法を使用して、第1の焼結性膜を基板に適用することと、
前記第1の焼結性膜上に1つ以上の更なる焼結性膜を順次積層することと、を含み、前記1つ以上の更なる焼結性膜の各々は、
更なる支持膜を含む更なるプリフォームを提供することであって、前記更なる支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記更なる支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の更なる焼結性膜が積層されている、提供することと、
ピックアンドプレース機の配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記更なるプリフォームをピックアップすることと、
前記1つ以上の更なる焼結性膜のうちの前記第1のものについて、
前記ピックアンドプレース機を使用して、それぞれの前記更なるプリフォームを前記第1の焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記第1の焼結性膜に取り付けることと、
前記更なる焼結性膜から前記支持膜を分離することと、
後続の前記更なる焼結性膜について、
前記ピックアンドプレース機を使用して、前記それぞれの更なるプリフォームを、直前の前記更なる焼結性膜と接触させて配置することであって、前記接触が、前記第2の又は後続の更なる焼結性膜の前記それぞれのプリフォームの前記更なる焼結性膜を介する、配置することと、
前記更なる焼結性膜を前記直前の更なる焼結性膜に取り付けることと、
前記支持膜を前記更なる焼結性膜から分離することと、を含む方法を使用して積層される、方法。
【請求項7】
前記第1の焼結性膜は、前記1つ以上の更なる焼結性膜と同じ材料から形成され、並びに/又は
前記第1の焼結性膜が、前記1つ以上の更なる焼結性膜のうちの少なくとも1つのものとは異なる機械的及び/若しくは熱的特性を有する材料から形成され、好ましくは、2つの更なる焼結性膜が前記第1の焼結性膜上に積層されて、内側焼結性膜及び2つの外側焼結性膜を有する積層体を形成し、前記内側焼結性膜は、前記2つの外側焼結性膜を形成する材料とは異なる機械的特性及び/又は熱的特性を有する材料から形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記第1の焼結性膜と更なる焼結性膜との間、及び/又は更なる焼結性膜同士の間に添加粒子を適用することを更に含み、好ましくは、前記添加粒子が、前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する粒子を含み、より好ましくは、前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料よりも高い熱伝導率を有する前記添加粒子がダイヤモンドを含み、好ましくは、前記添加粒子が、前記第1の焼結性膜及び1つ以上の更なる焼結性膜の材料とは異なるヤング率を有する粒子を含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
ダイを基板に取り付ける方法であって、
請求項1に記載の方法を用いて焼結性膜を基板に適用するか、又は請求項6に記載の方法を用いて焼結性膜の積層体を基板上に形成することと、
ダイを前記焼結性膜又は焼結性膜の積層体と接触させることと、
前記ダイを前記基板に取り付けるために、前記焼結性膜又は焼結性膜の積層体を焼結することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記焼結性膜の幅が前記ダイの幅及び前記基板の幅よりも小さく、好ましくは、前記ダイがエッジパッシベーションを含み、前記焼結性膜が前記エッジパッシベーションに接触しないように前記ダイが前記焼結性膜に接触する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法であって、前記方法は、
基板に取り付けられたダイを提供することと、
焼結性膜を前記ダイに適用することと、
前記焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、
前記焼結性膜を焼結して、前記クリップ、前記接合パッド、又は前記上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含み、
前記焼結性膜を前記ダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記ダイと接触させて配置することであって、前記接触が前記第2の表面を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記ダイに取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む、方法によって行われる、方法。
【請求項12】
前記焼結性膜が焼結性膜の積層体を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造をダイに取り付ける方法であって、前記方法は、
請求項9に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
焼結性膜を前記ダイに適用することと、
前記焼結性膜をクリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造と接触させることと、
前記焼結性膜を焼結して、前記クリップ、前記接合パッド、又は前記上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含み、
前記焼結性膜を前記ダイに適用することは、
支持膜を含むプリフォームを提供することであって、前記支持膜は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有し、前記支持膜には、前記第2の表面上ではなく前記第1の表面上に金属粒子の焼結性膜が積層されている、提供することと、
配置ヘッドを備えるピックアンドプレース機を提供することと、
前記ピックアンドプレース機の前記配置ヘッドを使用して前記第2の表面を介して前記プリフォームをピックアップすることと、
前記ピックアンドプレース機を使用して前記プリフォームを前記ダイと接触させて配置することであって、前記接触が前記焼結性膜を介する、配置することと、
前記焼結性膜を前記ダイに取り付けることと、
前記支持膜を前記焼結性膜から分離することと、を含む方法によって行われる、方法。
【請求項14】
前記焼結性膜が焼結性膜の積層体を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
電子デバイスを製造する方法であって、
請求項9に記載の方法を使用してダイを基板に取り付けることと、
請求項13に記載の方法を使用して、クリップ、接合パッド、又は上側ブリッジ構造を前記ダイに取り付けることと、を含む、方法。
【国際調査報告】