(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】コンピュータビジョンおよび機械学習を使用する創傷管理および治療
(51)【国際特許分類】
G16H 30/00 20180101AFI20241226BHJP
【FI】
G16H30/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539015
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 US2022082068
(87)【国際公開番号】W WO2023129843
(87)【国際公開日】2023-07-06
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524181791
【氏名又は名称】マトリックスケア, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロックニー, ジェシカ
(72)【発明者】
【氏名】クマール, ヴィヴェク
(72)【発明者】
【氏名】プラジャパティ, アディラジ ガンパット
(72)【発明者】
【氏名】プライス, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】カダム, ケダール マンゲシュ
(72)【発明者】
【氏名】ヘーレン, ティモシー ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ガンディー, ニティン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエルソン, コリーン パトリス
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
本開示のある側面は、創傷管理および治療のための技法を提供する。これは、第1のMLモデルを使用して画像を分析することに基づいて、特性を検出することを含む、創傷の画像に基づいて、患者に関する創傷の特性を決定することを含む。本技法はさらに、患者に関する病歴に関連する特性を含む、患者医療データを識別することと、創傷の特性および患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第1の処置計画を予測することとを含む。第1の処置計画は、患者に関する創傷を治療するために使用されるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
創傷の画像に基づいて、患者に関する前記創傷の複数の特性を決定することであって、
第1の機械学習(ML)モデルを使用して前記画像を分析することに基づいて、前記複数の特性を検出すること
を含む、ことと、
前記患者に関する病歴に関連する複数の特性を備える患者医療データを識別することと、
前記創傷の複数の特性および前記患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第1の処置計画を予測することであって、
前記第1の処置計画は、前記患者に関する前記創傷を治療するために使用されるように構成される、ことと、
前記創傷の複数の特性または前記処置計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記創傷に関する予防的治療タスクを識別することと、
前記治療タスクに関連する電子アラートを伝送することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記予防的治療タスクを識別することは、前記創傷の複数の特性のうちの少なくとも1つに基づき、前記第2のMLモデルを使用して識別され、さらに、
前記患者に関する前記処置計画を予測することを完了することに先立って、通信ネットワークを使用して、前記患者に関する処置提供者に前記アラートを電子的に伝送すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
方法であって、
創傷の画像に基づいて、患者に関する前記創傷の複数の特性を決定することであって、
第1の機械学習(ML)モデルを使用して前記画像を分析することに基づいて、前記複数の特性を検出すること
を含む、ことと、
前記患者に関する病歴に関連する複数の特性を備える患者医療データを識別することと、
前記創傷の複数の特性および前記患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第1の処置計画を予測することであって、
前記第1の処置計画は、前記患者に関する前記創傷を治療するために使用されるように構成される、ことと
を含む、方法。
【請求項4】
前記第1のMLモデルを使用して、前記予測された第1の処置計画に関連する前記創傷の治療の間に捕捉される前記創傷の第2の画像を分析することに基づいて、前記患者に関する前記創傷の第2の複数の特性を決定することと、
前記創傷の第2の複数の特性を前記第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第2の処置計画を予測することと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記創傷の第2の複数の特性はさらに、前記第2の複数の特性および前記第1の処置計画に基づくさらなる訓練を通して、前記第2のMLモデルを修正するために使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記創傷の複数の特性または前記処置計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記創傷に関する予防的治療タスクを識別すること
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記創傷の複数の特性を検出することはさらに、
前記創傷の画像に基づいて、前記創傷の深さ、色、またはサイズのうちの少なくとも1つを決定すること
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のMLモデルは、複数の事前の患者に関連する複数の過去の創傷毎の創傷特性、治療、および解決を反映するデータを備える事前の創傷処置転帰データを使用して訓練される、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記創傷の治療または査定の間にセンサによって捕捉された付加的データを識別すること
をさらに含み、
前記第1の処置計画を予測することはさらに、前記識別された付加的データを前記第2のMLモデルに提供することに基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記処置計画は、前記創傷を治療するための処方薬、患者アクション、または処置提供者アクションのうちの少なくとも1つを備える前記創傷に関する1つまたはそれを上回る推奨される治療タスクを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたはそれを上回る推奨される治療タスクに基づいて、前記創傷の治療を修正すること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
装置であって、
メモリと、
前記メモリに通信可能に結合されるハードウェアプロセッサであって、前記ハードウェアプロセッサは、
創傷の画像に基づいて、患者に関する前記創傷の複数の特性を決定することであって、
第1の機械学習(ML)モデルを使用して前記画像を分析することに基づいて、前記複数の特性を検出すること
を含む、ことと、
前記患者に関する病歴に関連する複数の特性を備える患者医療データを識別することと、
前記創傷の複数の特性および前記患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第1の処置計画を予測することであって、
前記第1の処置計画は、前記患者に関する前記創傷を治療するために使用されるように構成される、ことと
を含む動作を実施するように構成される、ハードウェアプロセッサと
を備える、装置。
【請求項13】
前記動作はさらに、
前記第1のMLモデルを使用して、前記予測された第1の処置計画に関連する前記創傷の治療の間に捕捉される前記創傷の第2の画像を分析することに基づいて、前記患者に関する前記創傷の第2の複数の特性を決定することと、
前記創傷の第2の複数の特性を前記第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第2の処置計画を予測することと
を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記創傷の第2の複数の特性はさらに、前記第2の複数の特性および前記第1の処置計画に基づくさらなる訓練を通して、前記第2のMLモデルを修正するために使用される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記動作はさらに、
前記創傷の複数の特性または前記処置計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記創傷に関する予防的治療タスクを識別することと、
前記治療タスクに関連する電子アラートを伝送することと
を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記予防的治療タスクを識別することは、前記創傷の複数の特性のうちの少なくとも1つに基づき、前記第2のMLモデルを使用して識別され、前記動作はさらに、
前記患者に関する前記処置計画を予測することを完了することに先立って、通信ネットワークを使用して、前記患者に関する処置提供者に前記アラートを電子的に伝送すること
を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2のMLモデルは、複数の事前の患者に関連する複数の過去の創傷毎の創傷特性、治療、および解決を反映するデータを備える事前の創傷処置転帰データを使用して訓練される、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を備え、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
創傷の画像に基づいて、患者に関する前記創傷の複数の特性を決定することであって、
第1の機械学習(ML)モデルを使用して前記画像を分析することに基づいて、前記複数の特性を検出すること
を含む、ことと、
前記患者に関する病歴に関連する複数の特性を備える患者医療データを識別することと、
前記創傷の複数の特性および前記患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第1の処置計画を予測することであって、
前記第1の処置計画は、前記患者に関する前記創傷を治療するために使用されるように構成される、ことと
を含む動作を実施させる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記動作はさらに、
前記第1のMLモデルを使用して、前記予測された第1の処置計画に関連する前記創傷の治療の間に捕捉される前記創傷の第2の画像を分析することに基づいて、前記患者に関する前記創傷の第2の複数の特性を決定することと、
前記創傷の第2の複数の特性を前記第2のMLモデルに提供することに基づいて、前記患者に関する第2の処置計画を予測することであって、
前記創傷の第2の複数の特性はさらに、前記第2の複数の特性および前記第1の処置計画に基づくさらなる訓練を通して、前記第2のMLモデルを修正するために使用される、ことと
を含む、請求項18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記動作はさらに、
前記第2のMLモデルを使用して、前記創傷の複数の特性に基づいて、前記創傷に関する予防的治療タスクを識別することと、
前記患者に関する前記処置計画を予測することを完了することに先立って、通信ネットワークを使用して、前記患者に関する処置提供者に電子アラートを電子的に伝送することと
を含む、請求項18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記第2のMLモデルは、複数の事前の患者に関連する複数の過去の創傷毎の創傷特性、治療、および解決を反映するデータを備える事前の創傷処置転帰データを使用して訓練される、請求項18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その内容が、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる、2021年12月27日に出願された、米国特許出願第17/562,908号の優先権を主張する。
【0002】
緒言
本開示の側面は、人工知能および保健医療に関し、より具体的には、コンピュータビジョンおよび機械学習(ML)を使用する改善された創傷管理および治療に関する。
【背景技術】
【0003】
患者における創傷を管理および治療することは、一般的な保健医療の目標である。例えば、患者が、創傷を負い得、保健医療施設において創傷のための治療を求め得る、または患者は、保健医療施設に入所する、または外来患者施設において管理された処置を受ける間に、創傷を負う、または悪化させ得る。これらの創傷を管理および治療することは、異なる創傷が、創傷および患者の特性に応じて、異なる治療を要求し得、治癒させるために異なる時間量を要し得るため、困難である。さらに、治療に関する処置計画を発生させることは、典型的には、処置提供者によって手動で行われる。これは、創傷の対面検査および査定、および創傷を治療するための処置計画の手動作成または修正を要求する。しかし、本アプローチは、例えば、人的過誤に関する潜在性のため、不正確になりやすく、これが処置提供者による現場査定および処置計画発生を要求するため、非効率的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ある実施形態は、方法を提供する。本方法は、第1の機械学習(ML)モデルを使用して画像を分析することに基づいて、複数の特性を検出することを含む、創傷の画像に基づいて、患者に関する創傷の複数の特性を決定することを含む。本方法はさらに、患者に関する病歴に関連する複数の特性を含む、患者医療データを識別することを含む。本方法はさらに、創傷の複数の特性および患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第1の処置計画を予測することを含む。第1の処置計画は、患者に関する創傷を治療するために使用されるように構成される。
【0005】
さらなる実施形態は、メモリと、メモリに通信可能に結合される、ハードウェアプロセッサであって、動作を実施するように構成される、ハードウェアプロセッサとを含む、装置を提供する。動作は、MLモデルを使用して画像を分析することに基づいて、複数の特性を検出することを含む、創傷の画像に基づいて、患者に関する創傷の複数の特性を決定することを含む。動作はさらに、患者に関する病歴に関連する複数の特性を含む、患者医療データを識別することを含む。動作はさらに、創傷の複数の特性および患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第1の処置計画を予測することを含む。第1の処置計画は、患者に関する創傷を治療するために使用されるように構成される。
【0006】
さらなる実施形態は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、動作を実施させる、命令を含む、非一過性コンピュータ可読媒体を提供する。動作は、MLモデルを使用して画像を分析することに基づいて、複数の特性を検出することを含む、創傷の画像に基づいて、患者に関する創傷の複数の特性を決定することを含む。動作はさらに、患者に関する病歴に関連する複数の特性を含む、患者医療データを識別することを含む。動作はさらに、創傷の複数の特性および患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第1の処置計画を予測することを含む。第1の処置計画は、患者に関する創傷を治療するために使用されるように構成される。
【0007】
以下の説明および関連する図面は、1つまたはそれを上回る実施形態のある例証的特徴を詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付される図は、1つまたはそれを上回る実施形態のある側面を描写し、したがって、本開示の範囲の限定と見なされるものではない。
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療のためのコンピューティング環境を描写する。
【0010】
【
図2】
図2は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療のための予測コントローラに関するブロック図を描写する。
【0011】
【
図3】
図3は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療を図示する、フローチャートである。
【0012】
【
図4】
図4は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用して捕捉された画像から創傷特性を検出することを図示する。
【0013】
【
図5】
図5は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用して捕捉された画像から創傷特性を検出することの実施例を描写する。
【0014】
【
図6】
図6は、一実施形態による、創傷管理および治療のためのコンピュータビジョンMLモデルを訓練することを図示する、フローチャートである。
【0015】
【
図7】
図7は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測することを描写する。
【0016】
【
図8】
図8は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための創傷特性を描写する。
【0017】
【
図9】
図9は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための患者特性を描写する。
【0018】
【
図10】
図10は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための患者病歴を描写する。
【0019】
【
図11】
図11は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための履歴創傷処置インシデントデータを描写する。
【0020】
【
図12】
図12は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用する創傷管理および治療のためのMLモデルを訓練することを図示する、フローチャートである。
【0021】
【
図13】
図13は、一実施形態による、MLモデルを使用して発生された創傷処置計画を使用することを描写する。
【0022】
【
図14】
図14は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用する創傷管理および治療のための患者処置の進行中の監視を描写する。
【0023】
理解を促進するために、同じ参照数字が、図面に共通する同じ要素を指定するために、可能である場合、使用されている。1つの実施形態の要素および特徴が、有益なこととして、さらなる列挙を伴わずに、他の実施形態に組み込まれ得ることが想定される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明
本開示の側面は、コンピュータビジョンおよびMLを使用する改善された創傷管理および治療のための装置、方法、処理システム、および非一過性コンピュータ可読媒体を提供する。上記に議論されるように、患者創傷は、典型的には、種々の治療タスクを概説する処置計画を使用して治療される。本処置計画は、既存の慣行では、一般的に、(例えば、対面で)創傷を検査した後、処置提供者によって手動で作成される。しかし、これは、これが手動介入を要求するため、非効率的であり、これは、これが人的過誤および処置専門家の間の相違に曝されるため、効果的ではない場合がある。代替として、既存の慣行では、処置計画は、事前定義されたルールを伴う事前定義されたルーブリックまたはアルゴリズムを使用して作成され得る。これもまた、これが非常に多数の事前定義されたルールおよび有意な手動監督を要求するため、非効率的であり、具体的ルーブリックまたはアルゴリズムを使用することが、全ての患者および全ての創傷に関して効果的である可能性が極めて低いため、効果的ではない。故に、既存の慣行は、概して、一貫せず、効果的ではない患者処置転帰につながり得る。
【0025】
本明細書に説明される側面では、患者創傷を治療するための処置計画は、代わりに、創傷の捕捉された画像または他の捕捉されたセンサデータに基づいて、訓練されたMLモデルを使用して自動的に作成されることができる。例えば、患者または処置提供者が、患者創傷の画像を捕捉することができる。コンピュータビジョン技法(例えば、下記にさらに議論されるような好適なMLモデル)が、画像を分析し、画像から創傷の種々の特性を検出するために使用されることができる。好適な予測MLモデル(例えば、深層学習ニューラルネットワーク(DNN))が、検出された創傷特性および患者についての付加的情報に基づいて、患者創傷に関する処置計画を予測するように訓練されることができる。例えば、予測MLモデルは、検出された創傷特性とともに、患者特性(例えば、人口統計情報、処方薬情報、および査定情報)および患者病歴(例えば、患者に関する事前の医学的条件および治療)を使用し、創傷に関する処置計画を予測することができる。本処置計画は、創傷を治療する際に従うべき治療タスクのセットを概説することができる。有益なこととして、これは、技術的利点および患者を治療する際の利点の両方を提供することができる。例えば、下記にさらに議論されるように、これは、算出負担を低減させ、算出負担を予測時間(算出リソースが使用中であり得、結果が時間依存である可能性が高いとき)から、より早期の訓練段階(算出リソースがスケジューリングされることができ、より自由に利用可能である可能性が高いとき)に偏移させることによって、保健医療分野における従来の技法に優る技術的利点を提供することができる。さらに、また、下記にさらに議論されるように、これは、より正確かつ一貫した処置計画を提供し、優先順位の高い問題が識別されるときに予防的な早期治療を可能にし、リアルタイム監視に基づいて、処置計画の迅速な調節を可能にすることによって、患者に治療利益を提供する。
【0026】
ある実施形態では、予測MLモデルは、履歴創傷処置インシデントについてのデータを使用して、処置計画を予測するように訓練されることができる。例えば、予測MLモデルは、関連する患者および創傷の特性、使用された処置計画、使用された施設、および治療の解決を含む、事前の患者創傷についてのデータを受信することができる。上記に記述されるように、本データは、MLモデルを訓練し、創傷(例えば、コンピュータビジョン技法を使用して画像から検出される)および患者の特性に基づいて、新しく識別された創傷に関する処置計画を予測するために使用されることができる。
【0027】
さらに、患者は、(例えば、好適なセンサを使用して自動的に、または処置提供者によって手動で)創傷の治療の間に連続的に監視されることができ、予測MLモデルは、監視データに基づいて、予測された処置計画を更新することができる。例えば、創傷の付加的画像が、治療の間に捕捉されることができ、コンピュータビジョン技法が、捕捉された画像から、これが治療される際に創傷の特性を検出するために使用されることができ、予測MLモデルは、更新された特性を使用して、創傷に関する改訂された処置計画を予測することができる。さらに、創傷の治療の進行が、予測MLモデルを連続的に訓練し、将来の予測を改善するために使用されることができる。
【0028】
したがって、本明細書に説明される側面は、処置計画を発生させるための従来のアプローチと比較して、有意な利点を提供する。例えば、創傷の捕捉された画像または他の捕捉されたセンサデータに基づいて、訓練されたMLモデルを使用して、患者創傷を治療するための処置計画を自動的に予測することは、予測のための必要とされる算出リソースを最小限にし、算出負担を予測時間(例えば、ほぼリアルタイムの応答が必要とされ得るとき)からより早期の訓練時間(例えば、リソースが容易に訓練の専用となることができるとき)に偏移させながら、正確な処置計画を提供する。ある実施形態では、事前定義されたルールを伴う具体的ルーブリックまたはアルゴリズムを使用して処置計画を発生させることは、非常に多数のルールが、必要とされ、ルールを解析し、それに従うことが、算出的に高価であるため、算出的に高価であり得る。さらに、本算出的に高価な分析は、(例えば、患者が迅速に治療され得るように)迅速な応答が必要とされる可能性が高いときの処置計画が発生される時点で行われる。
【0029】
訓練されたMLモデルを使用して、患者創傷を治療するための処置計画を自動的に予測することは、対照的に、処置計画が発生される時点で有意に算出的にあまり高価ではない。例えば、予測MLモデルは、迅速な応答が必要ではなく、算出リソースが容易に利用可能であるときの訓練段階の間に前もって訓練されることができる。訓練されたMLモデルは、次いで、患者に関する処置計画を迅速かつ算出的に比較的に安価に予測するために使用されることができる。これは、算出負担を、迅速な応答が必要とされ、算出リソースが他のタスクに従事し得るときの予測時間から、迅速な応答が必要ではなく、算出リソースが利用可能であるときの計画された訓練時間に偏移させることによって、従来技法に優る有意な技術的利点を提供する。
【0030】
別の実施例として、創傷の捕捉された画像または他の捕捉されたセンサデータに基づいて、訓練されたMLモデルを使用して、患者創傷を治療するための処置計画を自動的に予測することは、より正確かつ明確に定義された予測を提供する。ある実施形態では、創傷に関する処置計画は、処置提供者によって手動で作成され得る。しかし、これは、人的過誤のリスクを残し、人間の施術者間の有意な相違を可能にし、これは、処置計画の正確度における確実性の欠如をもたらし得る。訓練されたMLモデルを使用して処置計画を予測することは、人的過誤のリスクの軽減および処置計画の正確度のレベルにおけるさらなる確実性の提供の両方をもたらすことができる。さらに、予測された処置計画自体が、処置提供者によって精査および精緻化されることができる。これは、より確実なレベルの正確度を伴う処置提供者にとっての出発点を提供し、処置提供者自身が処置計画を発生させる負担を低減させる。
【0031】
例示的コンピューティング環境
図1は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療のためのコンピューティング環境100を描写する。ある実施形態では、捕捉された創傷画像102が、検出層110に提供される。例えば、患者が、画像捕捉デバイスを使用して検出可能である創傷(例えば、褥瘡、縫合創、擦傷、損傷、または任意の他の可視の創傷)を有し得る。患者、保健医療者、介護者、または任意の他の人物は、画像捕捉デバイス(例えば、デジタルカメラ)を使用して、創傷の画像を捕捉することができる。例えば、患者または保健医療専門家が、スマートフォンまたはタブレットコンピュータに統合されたカメラを使用し、創傷画像102を捕捉することができ、好適なセキュアなアプリケーションを使用し、画像を検出層110に提供することができる。これは、単に、一実施例であり、任意の好適な画像捕捉デバイスが、創傷画像102を捕捉するために、任意の好適な人物または実体によって使用されることができる。例えば、自動化センサが、(例えば、医療検査の間に)創傷画像102の画像捕捉を自動的にトリガするために使用され得る。さらに、画像捕捉デバイスは、可視スペクトル外で動作することができる(例えば、赤外線センサ、X線センサ、または任意の他の好適なセンサ)。
【0032】
ある実施形態では、捕捉された創傷画像102は、好適な通信ネットワークを使用して、検出層110に提供される。例えば、創傷画像102は、コンピューティングデバイス内のカメラ(例えば、スマートフォンまたはタブレットコンピュータカメラ)を使用して捕捉されることができ、コンピューティングデバイスを使用して検出層に転送されることができる。コンピューティングデバイスは、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはセルラーネットワークを含む、任意の好適な通信ネットワークを使用することができ、任意の好適な有線または無線通信技法(例えば、WiFiまたはセルラー通信)を使用することができる。これは、単に、一実施例であり、創傷画像102は、カメラによって捕捉され、任意の好適な技法を使用して(例えば、記憶媒体を使用して、またはカメラからコンピューティングデバイスへの有線または無線伝送を通して)コンピューティングデバイスに提供されることができる。
【0033】
検出層110は、創傷検出MLモデル114を含む、創傷検出サービス112を含む。ある実施形態では、創傷検出サービス112は、着信する患者データ(例えば、創傷画像102)の変換を促進する。例えば、
図2に関して下記に議論されるように、創傷検出サービス112は、好適なコントローラ(例えば、
図2に図示される予測コントローラ200)またはコントローラの組み合わせにおいて実装される、コンピュータソフトウェアサービスであり得る。ある実施形態では、検出層110および創傷検出サービス112は、物理的算出システム、クラウド算出ノードおよび記憶場所、または任意の他の好適な実装の任意の好適な組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、検出層110は、サーバまたはサーバのクラスタを使用して実装され得る。別の実施例として、検出層110は、好適なクラウド環境内の算出ノードおよび記憶場所の組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、検出層110のコンポーネントのうちの1つまたはそれを上回るものは、公衆クラウド、私設クラウド、ハイブリッドクラウド、または任意の他の好適な実装を使用して実装されることができる。
【0034】
一実施例として、創傷検出サービス112は、創傷画像102のコンピュータビジョン分析を促進することができる。本実施例では、創傷検出MLモデル114は、好適なコンピュータビジョンMLモデル(例えば、DNN、サポートベクターマシン(SVM)、または任意の他の好適なMLモデル)であり得る。ある実施形態では、創傷検出MLモデル114は、創傷画像102を受信し、画像内に描写される創傷の種々の特性を認識または検出するように訓練されることができる。これらは、外部特性(例えば、サイズおよび色)、内部特性(例えば、サイズ、色、および深さ)、場所、および任意の他の好適な特性を含むことができる。これは、
図4-5および8に関して下記にさらに議論される。
【0035】
ある実施形態では、創傷画像102は、単に、検出層110を使用して(例えば、創傷検出サービス112および創傷検出MLモデル114を使用して)分析され得る患者データの一実施例である。例えば、捕捉されたセンサデータ104もまた、検出層110に提供されることができる。ある実施形態では、捕捉されたセンサデータ104は、患者の治療またはリハビリの間に使用されるセンサによって捕捉された(例えば、創傷の治療の間に捕捉された)データを含む。例えば、捕捉されたセンサデータ104は、負圧創傷療法デバイス、酸素および挿管デバイス、監視される圧力およびドレナージデバイス、または任意の他の好適なデバイスからのデータを含むことができる。
【0036】
ある実施形態では、創傷検出サービス112はさらに、捕捉されたセンサデータ104の分析を促進することができる。例えば、創傷検出サービス112は、創傷検出MLモデル114を使用し、捕捉されたセンサデータに基づいて、患者の創傷の特性を検出および識別することができる。ある実施形態では、創傷検出MLモデル114は、患者の創傷の特性を検出および識別するように訓練される、任意の好適なMLモデル(例えば、DNN、決定木、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、および他のMLモデルタイプ)であり得る。
【0037】
さらに、ある実施形態では、創傷検出MLモデル114は、異なるデータから創傷特性を検出するように訓練される、複数のMLモデルを含むことができる。例えば、1つのMLモデルは、コンピュータビジョン技法を使用し、創傷画像102から創傷特性を識別するように訓練され得、別のMLモデルは、創傷療法デバイスからのセンサデータに基づいて、創傷特性を検出するように訓練され得、別のMLモデルは、監視される圧力デバイスからのセンサデータに基づいて、創傷特性を検出するように訓練され得る。いくつかの側面では、これらの異なるモデルは、予測を生産するためにアンサンブルされてもよい。これは、単に、実施例であり、創傷検出MLモデルは、代わりに、複数の源からのデータ(例えば、創傷画像102および捕捉されたセンサデータ104)をともに使用し、患者の創傷の特性を検出および識別するように訓練され得る。
【0038】
ある実施形態では、検出層110は、創傷検出データを予測層120に提供する。例えば、創傷検出サービス112は、創傷検出MLモデル114を使用し、創傷画像102、捕捉されたセンサデータ104、または両方を使用して、患者創傷の特性を検出することができる。検出層110は、これらの創傷特性を予測層120に提供することができる。
【0039】
予測層120は、創傷予測サービス122と、創傷予測MLモデル124とを含む。ある実施形態では、創傷予測サービス122は、患者創傷に関する治療およびリハビリ情報の予測を促進する。例えば、創傷予測サービス122は、創傷予測MLモデル124を使用し、治療予測150(例えば、創傷処置計画)を決定し、患者創傷に関する任意の他の好適な治療およびリハビリ情報を予測することができる。これは、
図7に関して下記にさらに議論される。
【0040】
図2に関して下記に議論されるように、創傷予測サービス122は、好適なコントローラ(例えば、
図2に図示される予測コントローラ200)またはコントローラの組み合わせにおいて実装される、コンピュータソフトウェアサービスであり得る。ある実施形態では、予測層120および創傷予測サービス122は、物理的算出システム、クラウド算出ノードおよび記憶場所、または任意の他の好適な実装の任意の好適な組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、予測層120は、サーバまたはサーバのクラスタを使用して実装され得る。別の実施例として、予測層120は、好適なクラウド環境内の算出ノードおよび記憶場所の組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、予測層120のコンポーネントのうちの1つまたはそれを上回るものは、公衆クラウド、私設クラウド、ハイブリッドクラウド、または任意の他の好適な実装を使用して実装されることができる。
【0041】
上記に議論されるように、予測層120は、患者創傷の検出された特性(例えば、検出層110からの出力)を使用し、患者創傷に関する治療およびリハビリ情報を予測する。しかしながら、ある実施形態では、検出層110によって検出される創傷特性は、予測層120が患者創傷に関する治療およびリハビリ情報を正確に予測することを可能にするために十分ではない。例えば、単に創傷の特性を識別することは、患者に関する好適な治療計画を識別するために十分ではない場合があり、患者に関する好適な治療施設を識別するために十分ではない場合がある。
【0042】
ある実施形態では、予測層120はさらに、患者医療データ130および履歴創傷処置データ140を受信および使用することができる。例えば、患者医療データ130は、患者特性132と、患者病歴134とを含むことができる。ある実施形態では、患者特性132は、患者人口統計(例えば、年齢、身長、体重)、患者処方薬(例えば、患者に関する処方薬の一覧表)、患者査定データ(例えば、入院査定データ、退院査定データ、日常生活活動(ADL)査定データ)、または任意の他の好適な患者特性を含むことができる。これは、
図9に関して下記にさらに議論される。ある実施形態では、患者病歴134は、任意の事前の医学的条件に関する医学的条件データ(例えば、診断、発症、治療、および解決)を含むことができる。これは、
図10に関して下記にさらに議論される。
【0043】
ある実施形態では、履歴創傷処置データ140は、種々の患者および種々の創傷に関する入院患者転帰142および外来患者転帰144についてのデータを含むことができる。例えば、履歴創傷処置データ140は、創傷に関する創傷特性(例えば、外部特性、内部特性、および場所)、創傷を伴う患者に関する患者特性(例えば、人口統計、処方薬、査定、および病歴)、創傷に関する処置計画履歴(例えば、使用された治療)、創傷の治療に関する施設特性(例えば、施設のタイプ、施設における人員配置、および施設における利用可能なリソース)、解決データ(例えば、治療において使用された時間およびリソース、および治療の結果)、および任意の他の好適な履歴創傷処置データを含むことができる。ある実施形態では、患者医療データ130は、創傷を伴う特定の患者についてのデータを提供する一方、履歴創傷処置データ140は、様々な創傷および患者に関する履歴治療および解決についてのデータを提供する。さらに、ある実施形態では、履歴創傷処置データ140は、いかなる個人識別患者情報も除去されている。
【0044】
ある実施形態では、患者医療データ130および履歴創傷処置データ140は、好適な通信ネットワークを使用して、予測層120に提供される。例えば、患者医療データ130および履歴創傷処置データ140は、1つまたはそれを上回る好適な電子データベース(例えば、リレーショナルデータベース、グラフデータベース、または任意の他の好適なデータベース)または他の電子リポジトリ(例えば、クラウド記憶場所、オンプレミスネットワーク記憶場所、または任意の他の好適な電子リポジトリ)内に記憶されることができる。患者医療データ130および履歴創傷処置データ140は、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはセルラーネットワークを含む、任意の好適な通信ネットワークを使用して、個別の電子リポジトリから予測層120に提供されることができ、任意の好適な有線または無線通信技法(例えば、WiFiまたはセルラー通信)を使用することができる。
【0045】
上記に議論されるように、ある実施形態では、創傷予測サービス122は、創傷予測MLモデル124を使用し、患者創傷に関する治療およびリハビリ情報を予測する。例えば、創傷予測MLモデル124は、問題となっている特定の創傷に関する創傷特性(例えば、検出層110からの出力)、患者医療データ130、および履歴創傷処置データ140の組み合わせから、患者創傷に関する治療予測150を発生させるように訓練される、好適な教師ありMLモデル(例えば、DNN)であり得る。これは、
図3に関して下記にさらに議論される。例えば、創傷予測MLモデル124は、入力データ(例えば、創傷特性、患者医療データ130、および履歴創傷処置データ140)の初期分析に基づいて選択されることができる。ある実施形態では、基本的技法が、最初に選定されることができ(例えば、ロジスティック回帰)、データが、数値フォーマットに変換されることができ、初期分析に基づいて、データ変換およびML技法が、選定されることができる。これは、単に、実施例であり、任意の好適な教師ありまたは教師なし技法が、使用されることができる。
【0046】
例えば、創傷予測MLモデルは、推奨される治療および処方薬を含む、創傷に関する処置計画を予測することができる。これは、治療予測150の一実施例である。ある実施形態では、処置計画(または任意の他の好適な治療予測150)は、治療施設160に提供されることができる。ある実施形態では、治療施設160は、任意の好適な入院患者または外来患者治療施設であり得る。さらに、ある実施形態では、処置計画は、患者または患者の医療処置提供者に直接提供されることができる。これは、
図13に関して下記にさらに議論される。ある実施形態では、治療予測150は、好適な通信ネットワークを使用して、治療施設、患者、および処置提供者のうちのいずれかまたは全てに提供される。例えば、治療予測150は、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはセルラーネットワークを含む、任意の好適な通信ネットワークを使用して、予測層120から宛先(例えば、治療施設、患者、または処置提供者)に提供されることができ、任意の好適な有線または無線通信技法(例えば、WiFiまたはセルラー通信)を使用することができる。
【0047】
ある実施形態では、治療予測150は、患者を治療するために使用される。例えば、治療予測150は、治療施設160に提供される創傷処置計画であり得る。治療施設160における処置提供者または患者自身が、(例えば、識別された治療および処方薬を使用して)創傷を治療するために、創傷処置計画を使用することができる。ある実施形態では、創傷の治療は、監視されることができ、進行中の患者監視データ170が、集められることができる。例えば、創傷の繰り返し画像が、捕捉されることができ、他のセンサデータが、提供されることができ、処置提供者が、査定データを提供することができ、任意の他の好適なデータが、集められることができる。さらに、ある実施形態では、捕捉されたデータは、好適なリポジトリ(例えば、電子データベース)内に維持され、訓練(例えば、創傷予測MLモデル124を訓練すること)のために使用されることができる。本データおよび全ての訓練データは、いかなる個人識別患者情報も取り除かれることができる。
【0048】
ある実施形態では、本進行中の患者監視データ170は、検出層110、予測層120、または両方に提供され、治療予測150を精緻化するために使用されることができる。例えば、捕捉された画像または他の捕捉されたセンサデータが、検出層110に提供され、(例えば、創傷が治療される際に進行中の創傷特性を識別するために)創傷画像102および捕捉されたセンサデータ104と同一の方法において分析されることができる。別の実施例として、更新された患者医療データが、予測層120に提供され、患者医療データ130と同一の方法において分析されることができる。
【0049】
さらに、ある実施形態では、進行中の患者監視データ170は、創傷予測MLモデル124を連続的に訓練するために使用されることができる。例えば、創傷予測MLモデル124は、進行中の患者監視データ170から(例えば、これが治療される際の創傷の付加的な捕捉された画像の検出された創傷特性から)、創傷が治療において進行しているかどうか、およびこれが進行している速さを決定することができる。一実施例として、創傷の色、形状、サイズ、条件(例えば、滲出または乾燥)、または深さは、治療の間に変化し、治癒における進行を示し得る。創傷予測サービス122は、付加的訓練データとして、事前の予測された処置計画、および進行中の患者監視データによって示されるような処置の結果を使用し、創傷予測MLモデル124をさらに訓練し、成功した治療を患者に提供する処置計画を予測することができる。
【0050】
図2は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療のための予測コントローラ200に関するブロック図を描写する。コントローラ200は、プロセッサ202と、メモリ210と、ネットワークコンポーネント220とを含む。メモリ210は、任意の非一過性コンピュータ可読媒体の形態をとってもよい。プロセッサ202は、概して、メモリ210内に記憶されるプログラミング命令を読み出し、実行する。プロセッサ202は、単一の中央処理ユニット(CPU)、複数のCPU、複数の処理コアを有する単一のCPU、複数の実行経路を有するグラフィック処理ユニット(GPU)、および同等物を表す。
【0051】
ネットワークコンポーネント220は、コントローラ200が好適な通信ネットワーク(例えば、
図1に図示されるコンピューティング環境100の種々のコンポーネントを相互接続する、またはコンピューティング環境100を他のコンピューティングシステムと相互接続する通信ネットワーク)とインターフェースをとるために必要なコンポーネントを含む。例えば、ネットワークコンポーネント220は、有線、WiFi、またはセルラーネットワークインターフェースコンポーネントおよび関連付けられるソフトウェアを含むことができる。メモリ210は、単一のエンティティとして示されるが、メモリ210は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、または他のタイプの揮発性および/または不揮発性メモリ等の物理アドレスと関連付けられるメモリのブロックを有する、1つまたはそれを上回るメモリデバイスを含んでもよい。
【0052】
メモリ210は、概して、予測コントローラ200の使用に関連する種々の機能を実施するためのプログラムコードを含む。プログラムコードは、概して、メモリ210内の種々の機能的「アプリケーション」または「モジュール」として説明されるが、代替実装が、異なる機能および/または機能の組み合わせを有してもよい。メモリ210内で、創傷検出サービス112は、創傷検出MLモデル114を使用して、捕捉されたセンサデータ(例えば、捕捉された画像および他の捕捉されたセンサデータ)から創傷特性を検出することを促進する。これは、
図4-6に関して下記にさらに議論される。創傷予測サービス122は、創傷予測MLモデル124を使用して、創傷に関する治療およびリハビリ情報を予測することを促進する。これは、
図3および7に関して下記にさらに議論される。
【0053】
コントローラ200は、単一のエンティティとして図示されるが、ある実施形態では、種々のコンポーネントは、物理的算出システム、クラウド算出ノードおよび記憶場所、または任意の他の好適な実装の任意の好適な組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、コントローラ200は、サーバまたはサーバのクラスタを使用して実装され得る。別の実施例として、コントローラ200は、好適なクラウド環境内の算出ノードおよび記憶場所の組み合わせを使用して実装されることができる。例えば、コントローラ200のコンポーネントのうちの1つまたはそれを上回るものは、公衆クラウド、私設クラウド、ハイブリッドクラウド、または任意の他の好適な実装を使用して実装されることができる。
【0054】
図2は、創傷検出サービス112、創傷予測サービス122、創傷検出MLモデル114、および創傷予測MLモデル124をメモリ210内に相互に共同設置されるものとして描写するが、その表現もまた、単に、明確化のための図示として提供される。より一般的には、コントローラ200は、共同設置され得る、または、例えば、クラウドベースのシステム等の双方向的にリンクされるが、分散されるシステムを形成し得る、例えば、コンピュータサーバ等の1つまたはそれを上回るコンピューティングプラットフォームを含んでもよい。結果として、プロセッサ202およびメモリ210は、コンピューティング環境100内の分散プロセッサおよびメモリリソースに対応してもよい。したがって、創傷検出サービス112、創傷予測サービス122、創傷検出MLモデル114、および創傷予測MLモデル124のうちのいずれかまたは全てが、コンピューティング環境100の分散メモリリソース内に相互から遠隔で記憶され得ることを理解されたい。
【0055】
図3は、一実施形態による、コンピュータビジョンおよびMLを使用する創傷管理および治療を図示する、フローチャート300である。ブロック302では、創傷検出サービス(例えば、
図1-2に図示される創傷検出サービス112)が、患者創傷に関連する捕捉されたセンサデータを受信する。例えば、
図1に関連して上記に議論されるように、ある実施形態では、創傷検出サービスは、捕捉された創傷画像(例えば、
図1に図示される創傷画像102)、捕捉されたセンサデータ(例えば、
図1に図示される捕捉されたセンサデータ104)、または両方を受信することができる。
【0056】
ブロック304では、創傷検出サービスは、MLモデルを使用して、捕捉されたデータから創傷特性を検出する。例えば、創傷検出サービスは、捕捉された画像、センサデータ、または両方を使用し、創傷の外部特性(例えば、サイズおよび色)、内部特性(例えば、サイズ、色、および深さ)、場所、および任意の他の好適な特性を検出することができる。
図1に図示される創傷検出MLモデル114に関連して上記に議論されるように、創傷検出サービスは、任意の好適なMLモデルまたはMLモデルの組み合わせを使用し、捕捉されたセンサデータから創傷特性を検出することができる。これは、
図4-6に関して下記にさらに議論される。
【0057】
ブロック306では、予測サービス(例えば、
図1-2に図示される創傷予測サービス122)が、患者医療データを受信する。例えば、予測サービスは、
図1に図示される患者医療データ130を受信することができる。これは、患者特性(例えば、患者人口統計、患者処方薬、患者査定データ、または任意の他の好適な患者特性)と、患者病歴(例えば、任意の事前の医学的条件に関する医学的条件データ)とを含むことができる。これは、
図9-10に関して下記にさらに議論される。
【0058】
ブロック308では、予測サービスは、履歴創傷処置データを受信する。例えば、予測サービスは、
図1に図示される履歴創傷処置データ140を受信することができる。これは、種々の患者および種々の創傷に関する入院患者転帰および外来患者転帰についての履歴データを含むことができる。これは、
図11に関して下記にさらに議論される。ある実施形態では、予測サービスは、予測MLモデルの進行中の訓練のために履歴創傷処置データを使用する。代替として、予測サービスは、履歴創傷処置データを受信しない。本実施例では、履歴創傷処置データは、予測MLモデル(例えば、
図12に関連して下記に議論されるような)を訓練するために使用されるが、推論のために(例えば、予測のために)使用されない。
【0059】
ブロック310では、予測サービスは、MLモデルを使用して、患者創傷に関する処置計画を予測する。例えば、予測サービスは、
図1-2に図示される創傷予測MLモデル124を使用し、処置計画を予測することができる。予測MLモデルは、創傷特性(例えば、ブロック304においてMLモデルを使用して捕捉されたセンサデータから検出される)、ブロック306において受信された患者医療データ、およびブロック308において受信された履歴創傷処置データを使用し、患者創傷に関する処置計画を予測するように訓練される、任意の好適なMLモデルであり得る。これは、患者創傷に関する治療、処方薬、および任意の他の好適な処置を予測することを含むことができる。これは、
図7に関して下記にさらに議論される。
【0060】
図示されるように、予測MLモデルは、創傷特性、患者医療データ、および履歴創傷処置データの全てを使用し、処置計画を予測する。しかし、これは、単に、実施例である。代替として、または加えて、予測MLモデルは、(例えば、本データの一部が、所与の患者創傷に関して利用不可能である場合)本データの任意のサブセットを使用することができる。例えば、予測MLモデルは、履歴創傷処置データを伴わずに、創傷特性および患者医療データ、または患者医療データを伴わずに、創傷特性および履歴創傷処置データを使用することができる。ある実施形態では、これは、処置計画を予測する際の正確度のわずかな損失をもたらし得るが、予測された処置計画は、依然として、従来技法(例えば、処置計画の手動作成)に優って有意に改善される。
【0061】
ある実施形態では、予測サービスはさらに、創傷に関する予防的治療タスク(例えば、創傷に伴うさらなる疾患または問題を迅速に防止することを意図する治療タスク)を識別することができる。例えば、予測サービスは、創傷特性、限定ではないが、年齢、体重、医学的条件、人口統計、または他のそのようなデータ等の1人またはそれを上回る患者と関連付けられる具体的健康関連データを含む、患者医療データ、または両方を使用し、創傷(例えば、褥瘡、縫合創、擦傷、損傷、または任意の他の創傷)のために必要とされる優先順位の高い治療タスク(例えば、処方薬、包帯、または別の医療手技)を識別することができる。一実施例として、創傷は、創傷に伴うさらなる疾患または問題を防止するために、即時の医療治療(例えば、包帯、外科的手技、特定の処方薬、または任意の他の好適な治療)を要求するものとして識別され得る。したがって、例えば、褥瘡、縫合創、擦傷、または損傷は、即時の投薬、即時の包帯、または別の即時の医療手技を要求するものとして識別され得る。予測サービスは、治療タスクを記述するアラート(例えば、電子メール、SMSメッセージ、電話呼出、または別の形態の電子メッセージ)を(例えば、患者に関する処置施設を介して)患者に関する処置提供者に、または患者自身に伝送することができる。処置提供者または患者は、次いで、治療タスクを使用して創傷を治療することができる。ある実施形態では、予測サービスは、処置計画の予測を完了することに先立って、本治療タスクを識別することができる。例えば、予測サービスは、処置計画を予測しながら、優先順位の高い治療タスクを識別することができ、処置計画の予測を完了することに先立って、アラートを伝送することができる。ある実施形態では、これは、処置計画の完全な予測を待機することなく、治療タスクに関する迅速なアラートを可能にする。
【0062】
ブロック312では、予測サービスは、治療監視から進行中のデータを受信する。例えば、予測サービスは、患者創傷の治療およびリハビリの間に捕捉された付加的センサデータ(例えば、付加的画像)を受信することができる。本データは、好適な医療専門家によって、または患者自身によって、治療施設(例えば、入院患者または外来患者施設)において捕捉されることができる。ある実施形態では、予測サービスは、進行中のデータを使用し、創傷処置計画をさらに精緻化することができる。
【0063】
捕捉された画像から創傷特性を検出することの実施例
図4は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用して捕捉された画像から創傷特性を検出することを図示する。ある実施形態では、
図4は、
図3に図示されるブロック304に関連して上記に議論される、MLモデルを使用して、捕捉されたデータから創傷特性を検出することの一実施例を提供する。創傷画像102(例えば、
図1に関連して上記に議論されるような)が、コンピュータビジョンサービス410およびコンピュータビジョンMLモデル412に提供される。ある実施形態では、創傷画像102は、任意の好適な画像捕捉デバイス(例えば、カメラ、医療撮像デバイス、または任意の他の好適な画像捕捉デバイス)を使用して捕捉された患者創傷の画像である。
【0064】
ある実施形態では、コンピュータビジョンサービス410は、創傷検出サービス112の一実施例であり、コンピュータビジョンMLモデル412は、創傷検出MLモデル114の一実施例であり、両方とも、
図1-2に図示される。上記に議論されるように、ある実施形態では、創傷検出サービス112は、創傷検出MLモデルを使用して、治療デバイスからの捕捉された画像または捕捉されたセンサデータを含む、様々な捕捉されたセンサデータから創傷特性を検出することができる。コンピュータビジョンサービス410は、コンピュータビジョンMLモデル412を使用して、創傷画像102から創傷特性420を検出する。
【0065】
ある実施形態では、コンピュータビジョンMLモデル412は、任意の好適なMLモデルであり得る。例えば、非ニューラルネットワークMLモデルが、使用されることができる(例えば、SVM)。これは、任意の好適な物体検出、認識、または識別技法を使用することができる。別の実施例として、ニューラルネットワークMLモデルが、使用されることができ(例えば、CNN)、任意の好適な物体検出、認識、または識別技法を使用することができる。
【0066】
上記に議論されるように、創傷特性420は、任意の好適な創傷特性を含むことができる。これらは、外部特性(例えば、サイズおよび色)、内部特性(例えば、サイズ、色、および深さ)、場所、および任意の他の好適な特性を含むことができる。これは、
図8に関して下記にさらに議論される。
【0067】
図5は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用して捕捉された画像から創傷特性を検出することの実施例を描写する。ある実施形態では、捕捉された画像は、患者上の創傷を描写する。上記に議論されるように、好適な創傷検出サービス(例えば、
図4に図示されるコンピュータビジョンサービス410)が、好適な創傷検出MLモデル(例えば、
図4に図示されるコンピュータビジョンMLモデル412)を使用して、画像から創傷の特性を検出する。例えば、創傷検出サービスは、外部サイズ502および外部色508を検出することができる。別の実施例として、創傷検出サービスは、内部サイズおよび色506および深さ504を検出することができる。
【0068】
コンピュータビジョンMLモデルを訓練することの実施例
図6は、一実施形態による、創傷管理および治療のためのコンピュータビジョンMLモデルを訓練することを図示する、フローチャート600である。これは、単に、実施例であり、ある実施形態では、好適な教師なし技法が、(例えば、訓練を要求することなく)使用され得る。ブロック602では、訓練サービス(例えば、人間の管理者またはソフトウェアまたはハードウェアサービス)が、履歴創傷画像データを収集する。例えば、創傷検出サービス(例えば、
図1および2に図示される創傷検出サービス112)が、訓練サービスとして作用し、患者創傷の以前に捕捉された(例えば、経時的に集められた)画像を収集するように構成されることができる。これは、単に、実施例であり、任意の好適なソフトウェアまたはハードウェアサービスが、使用されることができる(例えば、創傷検出訓練サービス)。
【0069】
ブロック606では、訓練サービス(または他の好適なサービス)は、収集された履歴創傷画像データを前処理する。例えば、訓練サービスは、収集された創傷画像毎に、種々の特徴の値を反映する特徴ベクトルを作成することができる。ブロック608では、訓練サービスは、特徴ベクトルを受信し、それらを使用し、訓練されたコンピュータビジョンMLモデル412(例えば、
図4に図示されるコンピュータビジョンモデル412)を訓練する。
【0070】
ある実施形態では、ブロック604では、訓練サービスはまた、付加的創傷データ(例えば、創傷の対面評価から発生されたデータ)を収集する。ブロック606では、訓練サービスはまた、本付加的創傷データを前処理することができる。例えば、履歴創傷画像データに対応する特徴ベクトルはさらに、付加的創傷データを使用して、注釈を付けられることができる。代替として、または加えて、付加的創傷データに対応する付加的特徴ベクトルが、作成されることができる。ブロック608では、訓練サービスは、訓練の間に前処理された付加的創傷データを使用し、訓練されたコンピュータビジョンMLモデル412を発生させる。
【0071】
ある実施形態では、前処理および訓練は、バッチ訓練として行われることができる。本実施形態では、全てのデータは、一度に前処理され(例えば、全ての履歴創傷画像データおよび付加的創傷データ)、ブロック608では、訓練サービスに提供される。代替として、前処理および訓練は、ストリーミング様式において行われることができる。本実施形態では、データは、ストリーミングであり、連続的に前処理され、訓練サービスに提供される。例えば、拡張性のためにストリーミングアプローチをとることが、望ましくあり得る。訓練データのセットは、非常に大きくあり得、したがって、(例えば、算出および記憶限定を回避するために)ストリーミング様式において、データを前処理し、これを訓練サービスに提供することが、望ましくあり得る。さらに、ある実施形態では、複数の保健医療実体が、共有モデルを訓練することに寄与する、連合学習アプローチが、使用され得る。
【0072】
創傷処置計画を予測することの実施例
図7は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測することを描写する。ある実施形態では、
図7は、上記の
図3に図示されるブロック310と対応する。
図1-2に関連して上記に議論されるような創傷予測サービス122が、処置計画予測MLモデル712と関連付けられる。ある実施形態では、処置計画予測MLモデル712は、創傷予測MLモデルの一実施例(例えば、
図1-2に図示される創傷予測MLモデル124の一実施例)である。例えば、図示されるように、創傷予測サービス122は、処置計画予測MLモデル712を使用し、創傷処置計画720を予測する。
【0073】
ある実施形態では、創傷予測サービス122は、複数のタイプのデータを使用し、処置計画予測MLモデル712を使用して、創傷処置計画720を予測する。例えば、創傷予測サービス122は、検出された創傷特性702を使用することができる。ある実施形態では、検出された創傷特性702は、創傷検出MLモデル(例えば、
図1-2に図示される創傷検出MLモデル114)を使用する創傷検出サービス(例えば、
図1-2に図示される創傷検出サービス112)によって、捕捉されたデータ(例えば、創傷画像102、捕捉されたセンサデータ104、または両方)から創傷特性を検出することによって発生される。例えば、
図4に図示されるように、コンピュータビジョンサービス410が、コンピュータビジョンMLモデル412を使用し、創傷画像102から創傷特性420を検出することができる。
図8に関連して下記に議論されるように、ある実施形態では、検出された創傷特性702は、外部特性(例えば、サイズ、色)、内部特性(例えば、サイズ、色、深さ)、場所、および任意の他の好適な特性を含むことができる。
【0074】
加えて、創傷予測サービス122は、患者特性132(例えば、
図1に関連して上記に議論されるような)を使用し、処置計画予測MLモデル712を使用して、創傷処置計画720を予測することができる。
図9に関連して下記に議論されるように、患者特性132は、患者人口統計(例えば、年齢、身長、体重)、患者処方薬(例えば、患者に関する処方薬の一覧表)、患者査定データ(例えば、入院査定データ、退院査定データ、日常生活活動(ADL)査定データ)、または任意の他の好適な患者特性を含むことができる。
【0075】
さらに、創傷予測サービス122は、患者病歴134(例えば、
図1に関連して上記に議論されるような)を使用し、処置計画予測MLモデル712を使用して、創傷処置計画720を予測することができる。
図10に関連して下記に議論されるように、患者病歴134は、任意の事前の医学的条件に関する医学的条件データ(例えば、診断、発症、治療、および解決)を含むことができる。
【0076】
創傷予測サービス122はさらに、履歴創傷処置データ140(例えば、
図1に関連して上記に議論されるような)を使用し、処置計画予測MLモデル712を使用して、創傷処置計画720を予測することができる。
図11に関連して下記に議論されるように、履歴創傷処置データ140は、創傷に関する創傷特性(例えば、外部特性、内部特性、および場所)、創傷を伴う患者に関する患者特性(例えば、人口統計、処方薬、査定、および病歴)、創傷に関する処置計画履歴(例えば、使用された治療)、創傷の治療に関する施設特性(例えば、施設のタイプ、施設における人員配置、および施設における利用可能なリソース)、解決データ(例えば、治療において使用された時間およびリソース、および治療の結果)、および任意の他の好適な履歴創傷処置データを含むことができる。
図1に関連して上記に議論されるように、ある実施形態では、患者特性132および患者病歴134は、創傷を伴う特定の患者についてのデータを提供する一方、履歴創傷処置データ140は、様々な創傷および患者に関する履歴治療および解決についてのデータを提供する。
【0077】
ある実施形態では、創傷予測サービス122は、処置予測MLモデル712の進行中の訓練のために履歴創傷処置データ140を使用する。例えば、処置予測MLモデル712を訓練することは、算出的に高価であり得るため、創傷予測サービスは、好適な間隔において(例えば、毎時間、毎日、毎週)、またはトリガイベントに基づいて(例えば、閾値数の新しい観察が受信された後、管理者からの要求に応じて、または任意の他の好適な間隔において)、処置予測MLモデル712を訓練することができる。代替として、創傷予測サービス122は、履歴創傷処置データ140を受信しない。本実施例では、履歴創傷処置データ140は、予測MLモデル(例えば、
図12に関連して下記に議論されるような)を訓練するために使用されるが、推論のために(例えば、創傷処置計画720の予測のために)使用されない。
【0078】
ある実施形態では、創傷処置計画720は、患者創傷を治療するための治療計画を提供する。例えば、創傷処置計画720は、患者、患者の保健医療提供者、患者の介護者、または他の支援人員が実施するべきタスク(例えば、投薬タスク、治療タスク、リハビリタスク、身体訓練タスク、または任意の他の好適なタスク)のセットを含むことができる。創傷処置計画720は、創傷処置計画720を順守することが、最適な、または好ましい治療を患者に提供するであろうように、処置計画予測MLモデル712によって予測されることができる。上記に議論されるように、処置計画は、典型的には、(例えば、保健医療提供者によって)手動で、または具体的ルーブリックまたはアルゴリズムを使用してプログラムで発生される。これは、非効率的(例えば、これが手動介入を要求するため)であり、効果的ではない場合がある。ある実施形態では、処置計画予測MLモデル712を使用して発生された創傷処置計画720は、効果的かつ効率的の両方である治療を提供する。さらに、ある実施形態では、保健医療提供者は、発生された創傷処置計画720を精査し、任意の好適な改訂を提供することができる。これは、保健医療提供者を支援することによって、処置計画を作成する際の効率および有効性をさらに大幅に改善することができる。
【0079】
ある実施形態では、創傷処置計画720は、患者によって行われるべきアクションに関連する治療タスクを含むことができる。例えば、創傷処置計画720は、患者のための好ましい栄養に関連する情報を含むことができる。本実施例では、好ましい栄養への患者のコンプライアンスがさらに、(例えば、患者が治療されている場所において利用可能なセンサを使用して)治療の間に識別されることができる。別の実施例として、創傷処置計画720は、患者の創傷を治療するための好ましい湿度レベルについての情報を含むことができる。患者の生活施設における湿度レベルは、(例えば、好適なセンサを使用して)監視されることができ、患者は、創傷の治療のための好ましい湿度レベルを維持することを促される、または支援されることができる。
【0080】
別の実施例として、創傷処置計画720は、睡眠治療タスクを含むことができる。例えば、創傷処置計画720は、睡眠の量および睡眠の姿勢を概説することができる。本実施例では、自身の身体上の特定の場所上に創傷(例えば、褥瘡)を伴う患者は、創傷を治療することを支援するための患者に関する睡眠の姿勢、持続時間、または両方(例えば、創傷に対する圧力を緩和する姿勢または持続時間)を記述することによって、治療され得る。患者の睡眠は、監視され得、患者は、睡眠治療タスクを遵守することを支援され得る。例えば、1つまたはそれを上回るセンサ(例えば、スマートウェアラブルデバイス、スマート睡眠デバイス、画像捕捉センサ、または任意の他の好適なセンサを含む)が、眠っている間に患者を監視し、患者がREM睡眠中ではないときを識別し得る。患者が、患者の創傷を治療するために推奨されない姿勢で眠っている場合、患者は、REM睡眠中ではないときに覚醒させられ、さらなる睡眠のために治療姿勢に移動するように促される、または支援され得る。
【0081】
例示的創傷および患者特性
図8は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための例示的創傷特性800を描写する。ある実施形態では、創傷特性800は、
図7に図示され、捕捉された創傷データ(例えば、捕捉された創傷画像)から特性を検出するために好適な創傷検出MLモデルを使用して発生された、検出された創傷特性702に関する実施例を提供する。例えば、創傷特性800は、1つまたはそれを上回る創傷802を含むことができる。
【0082】
ある実施形態では、各創傷802は、外部特性810を含む。外部特性810は、サイズ812を含む。例えば、サイズ812は、創傷802の外部サイズ(例えば、創傷の開放エリアを囲繞する、または創傷のより重傷を負った部分を囲繞するエリアのサイズ)を記述することができる。ある実施形態では、サイズ812は、面積(例えば、mm2)、寸法、外周円周において、または任意の他の好適な技法を使用して記述されることができる。例えば、サイズ812は、創傷の外部サイズを記述する関数として表されることができる。
【0083】
外部特性810はさらに、色814を含むことができる。例えば、色814は、創傷の外部部分の色を記述することができる。色814は、外部エリアにわたる平均色、外部エリアにわたる最も極端な色(例えば、最暗色、最明色、特定の色調の最大割合を含む色等)、または任意の他の好適な色であり得る。さらに、色814は、数値、タプル(例えば、赤色、緑色、青色(RGB)値)、テキスト標識を使用して、または任意の他の好適な技法を使用して表されることができる。
【0084】
ある実施形態では、外部特性はさらに、規則性816(例えば、創傷の形状の規則性)と、条件818(例えば、創傷の外部の条件)とを含むことができる。例えば、条件818は、創傷が乾燥または浸出しているかどうか、これが縫合またはステープル留めされているかどうか、または任意の他の好適な条件を記述することができる。これらは、単に、実施例であり、外部特性810は、任意の好適な特性を含むことができる。
【0085】
ある実施形態では、創傷802はさらに、内部特性820を含む。内部特性820は、サイズ822を含む。例えば、サイズ812は、創傷の内部サイズ(例えば、創傷の開放エリアまたは創傷のより重傷を負った部分のサイズ)を記述することができる。ある実施形態では、サイズ822は、面積(例えば、mm2)、寸法、外周円周において、または任意の他の好適な技法を使用して記述されることができる。例えば、サイズ822は、創傷の内部サイズを記述する関数として表されることができる。
【0086】
内部特性820はさらに、色824を含むことができる。例えば、色824は、創傷の内部部分の色を記述することができる。色824は、内部エリアにわたる平均色、内部エリアにわたる最も極端な色(例えば、最暗色、最明色、特定の色調の最大割合を含む色等)、または任意の他の好適な色であり得る。さらに、色824は、数値、タプル(例えば、赤色、緑色、青色(RGB)値)、テキスト標識を使用して、または任意の他の好適な技法を使用して表されることができる。
【0087】
内部特性820はさらに、深さ826を含むことができる。例えば、深さ826は、創傷の深さを記述することができる。これは、開放する、または閉鎖される創傷に関する組織深さを含むことができ、測定値(例えば、mm)を使用して、皮膚の表面部分に対して、標識を使用して、または任意の他の好適な技法を使用して表されることができる。これらは、単に、実施例であり、内部特性820は、任意の好適な特性を含むことができる。
【0088】
ある実施形態では、内部特性はさらに、規則性828(例えば、創傷の形状の規則性)と、条件830(例えば、創傷の内部の条件)とを含むことができる。例えば、条件830は、創傷が乾燥または浸出しているかどうか、これが縫合またはステープル留めされているかどうか、または任意の他の好適な条件を記述することができる。
【0089】
ある実施形態では、創傷802はさらに、場所840を含む。例えば、場所840は、患者の身体上の創傷の場所を記述することができる。ある実施形態では、場所840は、患者の身体の一部に対して、測定システムを使用して、または任意の他の好適な技法を使用して記述されることができる。外部特性810、内部特性820、および場所840は、単に、実施例であり、創傷802は、任意の好適な様式において編成される、任意の好適な特性を含むことができる。
【0090】
図9は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための患者特性900を描写する。ある実施形態では、創傷特性900は、
図1に関連して上記に説明される、患者特性132に関する実施例を提供する。患者902は、患者人口統計910を含む。例えば、患者人口統計910は、年齢912と、身長914と、体重916とを含むことができる。これらは、単に、実施例であり、患者人口統計910は、任意の好適な特性を含むことができる。
【0091】
患者902はさらに、患者処方薬920を含むことができる。ある実施形態では、患者処方薬920は、1つまたはそれを上回る処方薬922A-Nを含む。これらは、単に、実施例であり、患者処方薬920は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0092】
さらに、患者902は、1つまたはそれを上回る患者査定930(例えば、それに患者が入院している各保健医療施設に対応する患者査定930)を含むことができる。ある実施形態では、患者査定930は、入院査定932を含む。例えば、入院査定は、保健医療施設への入院に応じて患者のために実施される(例えば、好適な保健医療専門家によって、好適な自動化査定システムを使用して、または両方で実施される)ことができる。入院査定は、入院査定932として記録されることができる。
【0093】
ある実施形態では、患者査定930はさらに、退院査定934を含む。例えば、退院査定は、保健医療施設からの退院に応じて患者のために実施される(例えば、好適な保健医療専門家によって、好適な自動化査定システムを使用して、または両方で実施される)ことができる。退院査定は、退院査定934として記録されることができる。
【0094】
患者査定930はさらに、日常生活活動(ADL)査定936を含むことができる。例えば、ADL査定は、服を着る、食事をする、歩行する、排泄する、および彼ら自身の衛生管理を実施するための患者の能力を記録することができる。ADL査定は、ADL査定936として記録されることができる。これらは、単に、実施例であり、患者査定930は、任意の好適なデータを含むことができる。さらに、患者人口統計910、患者処方薬920、および患者査定930は、単に、実施例である。患者902は、任意の好適な方式において編成される、任意の好適な患者データを含むことができる。
【0095】
図10は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための患者病歴1000を描写する。ある実施形態では、患者病歴1000は、
図1に関連して上記に説明される、患者病歴134に関する実施例を提供する。
【0096】
患者1002は、1つまたはそれを上回る医学的条件1010A-Nを含む。各医学的条件は、個別の診断1012A-Nと、個別の発症記述1014A-N(例えば、日付またはテキスト記述)と、個別の治療1016A-N(例えば、医学的条件に関する治療履歴)と、個別の解決1018A-N(例えば、解決の日付または医学的条件が進行中であるという表記)とを含む。これらは、単に、実施例であり、各医学的条件1010A-Nは、任意の好適なデータを含むことができる。さらに、医学的条件1010A-Nは、単に、実施例であり、患者1002は、任意の好適な病歴データを含むことができる。
【0097】
図11は、一実施形態による、MLモデルを使用して創傷処置計画を予測する際の使用のための履歴創傷処置インシデントデータ1100を描写する。ある実施形態では、履歴創傷処置インシデントデータ1100は、
図1に関連して上記に説明される、履歴創傷処置データ140に関する実施例を提供する。さらに、ある実施形態では、履歴創傷処置インシデントデータ1100は、(例えば、創傷が治療されている患者に加えて)任意の好適な患者に対応する。例えば、履歴創傷処置インシデントデータ1100は、保健医療提供者によって(例えば、好適な匿名化または非公開フォーマットにおいて)維持されることができる。
【0098】
履歴創傷処置インシデント1102は、患者特性1110を含む。ある実施形態では、患者特性1110は、(例えば、履歴創傷を伴う患者に関する)
図9に図示される患者特性900と対応する。患者特性1110は、人口統計1112(例えば、年齢、身長、体重)と、病歴1114とを含む。これらは、単に、実施例であり、患者特性1110は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0099】
履歴創傷処置インシデント1102はさらに、創傷特性1120を含む。ある実施形態では、創傷特性1120は、(例えば、関連する履歴創傷に関する)
図8に図示される患者特性800と対応する。創傷特性1120は、外部特性1122(例えば、サイズ、色)と、内部特性1124(例えば、サイズ、色、深さ)と、場所1126とを含む。これらは、単に、実施例であり、創傷特性1120は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0100】
履歴創傷処置インシデント1102はさらに、処置計画履歴1130を含む。例えば、処置計画履歴1130は、関連する創傷を治療するために使用された1つまたはそれを上回る治療1132A-Nを記述することができる。これらは、単に、実施例であり、処置計画履歴1130は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0101】
履歴創傷処置インシデント1102はさらに、1つまたはそれを上回る施設特性1140(例えば、外来患者および入院患者施設を含む、創傷を治療するために使用された任意の施設を記述する)を含む。施設特性1140は、タイプ1142(例えば、入院患者、外来患者、または任意の他の好適なタイプ)と、人員配置データ1144(例えば、施設における人員配置の数およびタイプを記述する)と、リソースデータ1146(例えば、機器、人員配置、処方薬、および任意の他の好適なリソースを含む、利用可能なリソースを記述する)とを含む。これらは、単に、実施例であり、施設特性1140は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0102】
履歴創傷処置インシデント1102はさらに、解決1150を含む。例えば、解決1150は、時間1152(例えば、解決の時間)と、リソース1154(例えば、解決において使用された機器、人員配置、および他のリソース)と、結果1156(例えば、治療の最終結果)とを含むことができる。これらは、単に、実施例であり、解決1150は、任意の好適なデータを含むことができる。さらに、患者特性1110、創傷特性1120、処置計画履歴1130、施設特性1140、および解決1150は、単に、実施例である。履歴創傷処置インシデント1102は、任意の好適なデータを含むことができる。
【0103】
創傷処置計画を予測するためのMLモデルを訓練することの実施例
図12は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用する創傷管理および治療のためのMLモデルを訓練することを図示する、フローチャート1200である。
【0104】
ブロック1202では、訓練サービス(例えば、人間の管理者またはソフトウェアまたはハードウェアサービス)が、履歴創傷処置データを収集する。例えば、創傷予測サービス(例えば、
図1および2に図示される創傷予測サービス122)が、訓練サービスとして作用し、履歴創傷処置データを収集するように構成されることができる。これは、単に、実施例であり、任意の好適なソフトウェアまたはハードウェアサービスが、使用されることができる(例えば、創傷予測訓練サービス)。
【0105】
ブロック1204では、訓練サービス(または他の好適なサービス)は、収集された履歴創傷処置データを前処理する。例えば、訓練サービスは、履歴創傷毎に、種々の特徴の値を反映する特徴ベクトルを作成することができる。
【0106】
ブロック1206では、訓練サービスは、特徴ベクトルを受信し、それらを使用し、訓練された処置計画予測MLモデル712(例えば、
図7に関連して上記に議論されるような)を訓練する。
【0107】
ある実施形態では、前処理および訓練は、バッチ訓練として行われることができる。本実施形態では、全てのデータは、一度に前処理され(例えば、全ての履歴創傷画像データおよび付加的創傷データ)、1206において、訓練サービスに提供される。代替として、前処理および訓練は、ストリーミング様式において行われることができる。本実施形態では、データは、ストリーミングであり、連続的に前処理され、訓練サービスに提供される。例えば、拡張性のためにストリーミングアプローチをとることが、望ましくあり得る。訓練データのセットは、非常に大きくあり得、したがって、(例えば、算出および記憶限定を回避するために)ストリーミング様式において、データを前処理し、これを訓練サービスに提供することが、望ましくあり得る。
【0108】
予測された創傷処置計画を使用することの実施例
図13は、一実施形態による、MLモデルを使用して発生された創傷処置計画を使用することを描写する。ある実施形態では、予測コントローラ1310(例えば、
図2に図示される予測コントローラ200)が、予測された処置計画1320を発生させる。例えば、
図3および
図7のブロック310に関連して上記に議論されるように、創傷予測サービス(例えば、
図1-2に図示される創傷予測サービス122)が、創傷予測MLモデル(例えば、
図1-2に図示される創傷予測MLモデル124)を使用し、処置計画を予測することができる。
【0109】
例えば、創傷予測サービスは、捕捉されたセンサデータ(例えば、創傷の捕捉された画像)から創傷検出サービス(例えば、
図1に図示される創傷検出サービス112)および創傷検出MLモデル(例えば、
図1-2に図示される創傷検出MLモデル114)を使用して発生される、検出された創傷特性を使用することができる。上記に議論されるように、
図8は、創傷特性の実施例を提供する。創傷予測サービスはさらに、患者特性(例えば、
図9に図示されるような)、患者病歴(例えば、
図10に図示されるような)、および履歴創傷処置インシデント(例えば、
図11に図示されるような)のうちのいずれかまたは全てを使用することができる。ある実施形態では、創傷予測サービスは、創傷検出MLモデルの進行中の訓練のために履歴創傷処置データを使用する。代替として、創傷予測サービスは、履歴創傷処置データを受信しない。
【0110】
ある実施形態では、予測コントローラ1310は、予測された処置計画1320を、通信ネットワーク1330を経由して、患者1340、処置提供者1350、および保健医療施設1360のうちのいずれかまたは全てに伝送する。通信ネットワーク1330は、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはセルラーネットワークを含む、任意の好適な通信ネットワークであり得、任意の好適な有線または無線通信技法(例えば、WiFiまたはセルラー通信)を使用することができる。
【0111】
ある実施形態では、患者1340、処置提供者1350、および保健医療施設1360のうちのいずれかまたは全ては、予測された処置計画を受信する。予測された処置計画1320は、次いで、患者創傷を治療するために使用されることができる。例えば、患者1340は、好適な電子デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、または任意の他の好適なデバイス)において予測された処置計画1320を受信することができ、(例えば、患者デバイス上で実行されるモバイルアプリケーションまたはローカルアプリケーションを使用して、または通信ネットワーク1330を経由して予測された処置計画1320にアクセスして)治療のためにこれを使用することができる。
【0112】
同様に、処置提供者1350または保健医療施設1360(例えば、保健医療施設1360における保健医療専門家)は、予測された処置計画1320を受信することができる。ある実施形態では、患者1340、処置提供者1350、および保健医療施設1360のうちのいずれかまたは全ては、予測された処置計画1320を記憶する。例えば、これは、受信者が、連続的なネットワーク接続を要求することなく、予測された処置計画1320にアクセスすることを可能にすることができる。
【0113】
図14は、一実施形態による、コンピュータビジョンを使用する創傷管理および治療のための患者処置の進行中の監視を描写する。
図1に図示される進行中の患者監視データ170に関連して上記に議論されるように、ある実施形態では、患者処置計画は、患者の創傷に関する治療進行の進行中の監視に基づいて、改訂されることができる。ある実施形態では、患者が、外来患者施設1430において治療される。外来患者施設1430は、創傷の治療を監視し続ける。
【0114】
例えば、患者または処置提供者は、これが治療される際に創傷の電子画像を捕捉し続ける、または治療の間に電子センサデータを捕捉することができる。患者または処置提供者は、通信ネットワーク1420を使用して、本外来患者監視データ1432(例えば、捕捉された画像または他のセンサデータ)を予測コントローラ1410(例えば、
図2に図示される予測コントローラ200)に伝送することができる。通信ネットワーク1420は、インターネット、広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、またはセルラーネットワークを含む、任意の好適な通信ネットワークであり得、任意の好適な有線または無線通信技法(例えば、WiFiまたはセルラー通信)を使用することができる。
【0115】
ある実施形態では、予測コントローラ1410は、外来患者監視データ1432を使用し、予測された処置計画を改訂することができる。例えば、
図4に関連して上記に議論されるように、コンピュータビジョンサービスが、コンピュータビジョンMLモデルを使用し、捕捉された創傷画像から創傷特性を識別することができる。これらの創傷特性は、次いで、処置計画予測MLモデル(例えば、
図7に関連して上記に議論されるような)を使用して、創傷処置計画を予測するために使用されることができる。外来患者監視データ1432は、創傷の1つまたはそれを上回る付加的な捕捉された画像を含むことができ、好適なコンピュータビジョンMLモデルが、これらの画像から創傷特性を検出するために使用されることができる。予測コントローラ1410は、次いで、更新された創傷特性を使用し、更新された創傷処置計画を予測することができる。
【0116】
代替として、または加えて、患者は、保健医療施設1440において治療される。外来患者施設1430におけるように、患者の創傷は、保健医療施設1440において(例えば、処置提供者によって、または患者によって)連続的に監視されることができる。処置提供者または患者は、通信ネットワーク1420を使用して、施設監視データ1442(例えば、創傷に関する更新された捕捉されたセンサデータ)を予測コントローラ1410に伝送することができる。予測コントローラ1410は、施設監視データ1442を使用し、予測された処置計画を改訂することができる。例えば、
図4に関連して上記に議論されるように、コンピュータビジョンサービスが、コンピュータビジョンMLモデルを使用し、捕捉された創傷画像から創傷特性を識別することができる。これらの創傷特性は、次いで、処置計画予測MLモデル(例えば、
図7に関連して上記に議論されるような)を使用して、創傷処置計画を予測するために使用されることができる。施設監視データ1442は、創傷の1つまたはそれを上回る付加的な捕捉された画像を含むことができ、好適なコンピュータビジョンMLモデルが、これらの画像から創傷特性を検出するために使用されることができる。予測コントローラ1410は、次いで、更新された創傷特性を使用し、更新された創傷処置計画を予測することができる。
【0117】
さらに、ある実施形態では、外来患者監視データ1432および施設監視データ1442は、処置計画予測MLモデルを連続的に訓練するために使用されることができる。例えば、外来患者監視データ1432および施設監視データ1442は、治療の間の創傷の付加的な捕捉された画像を含むことができる。コンピュータビジョンサービスは、これらの創傷の特性を識別するために使用されることができ、予測MLモデルは、これらの特性から、患者に関する治療が進行している程度を識別することができる。進行の本インジケーションは、以前に予測された処置計画とともに、処置計画予測MLモデルをさらに精緻化するための訓練データとして使用されることができる。
【0118】
実施例付記
実装実施例が、以下の付番された付記に説明される。
【0119】
付記1:方法であって、創傷の画像に基づいて、患者に関する創傷の複数の特性を決定することであって、捕捉された画像から創傷特性を検出するように訓練される、第1の機械学習(ML)モデルを使用して画像を分析することに基づいて、複数の特性を検出することを含む、ことと、患者に関する病歴に関連する複数の特性を備える、患者医療データを識別することと、創傷の複数の特性および患者医療データを第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第1の処置計画を予測することであって、第2のMLモデルは、複数の事前の患者に関連する複数の事前の創傷処置転帰を備える、事前の創傷処置転帰データを使用して、第1の処置計画を予測するように訓練され、第1の処置計画は、患者に関する創傷を治療するために使用されるように構成される、こととを含む、方法。
【0120】
付記2:第1のMLモデルを使用して、予測された第1の処置計画に関連する創傷の治療の間に捕捉される、創傷の第2の画像を分析することに基づいて、患者に関する創傷の第2の複数の特性を決定することと、創傷の第2の複数の特性を第2のMLモデルに提供することに基づいて、患者に関する第2の処置計画を予測することとをさらに含む、付記1または3-10のいずれかに記載の方法。
【0121】
付記3:創傷の第2の複数の特性はさらに、第2の複数の特性および第1の処置計画に基づくさらなる訓練を通して、第2のMLモデルを修正するために使用される、付記1-2または4-10のいずれかに記載の方法。
【0122】
付記4:創傷の複数の特性または処置計画のうちの少なくとも1つに基づいて、創傷に関する予防的治療タスクを識別することと、治療タスクに関連する電子アラートを伝送することとをさらに含む、付記1-3または5-10のいずれかに記載の方法。
【0123】
付記5:予防的治療タスクを識別することは、創傷の複数の特性のうちの少なくとも1つに基づき、第2のMLモデルを使用して識別され、さらに、患者に関する処置計画を予測することを完了することに先立って、通信ネットワークを使用して、患者に関する処置提供者にアラートを電子的に伝送することを含む、付記1-4または6-10のいずれかに記載の方法。
【0124】
付記6:創傷の複数の特性を検出することはさらに、創傷の画像に基づいて、創傷の深さ、色、またはサイズのうちの少なくとも1つを決定することを含む、付記1-5または7-10のいずれかに記載の方法。
【0125】
付記7:事前の創傷処置転帰データは、複数の事前の患者に関連する複数の過去の創傷毎の創傷特性、治療、および解決を反映するデータを備える、付記1-6または8-10のいずれかに記載の方法。
【0126】
付記8:処置計画は、創傷を治療するための処方薬、患者アクション、または処置提供者アクションのうちの少なくとも1つを備える、創傷に関する1つまたはそれを上回る推奨される治療タスクを備える、付記1-7または9-10のいずれかに記載の方法。
【0127】
付記9:1つまたはそれを上回る推奨される治療タスクに基づいて、創傷の治療を修正することをさらに含む、付記1-8または10のいずれかに記載の方法。
【0128】
付記10:創傷の治療または査定の間にセンサによって捕捉された付加的データを識別することをさらに含み、第1の処置計画を予測することはさらに、識別された付加的データを第2のMLモデルに提供することに基づく、付記1-9のいずれかに記載の方法。
【0129】
付記11:処理システムであって、コンピュータ実行可能命令を備える、メモリと、コンピュータ実行可能命令を実行し、処理システムに、付記1-10のいずれか1項に記載の方法を実施させるように構成される、1つまたはそれを上回るプロセッサとを備える、処理システム。
【0130】
付記12:処理システムであって、付記1-10のいずれか1項に記載の方法を実施するための手段を備える、処理システム。
【0131】
付記13:非一過性コンピュータ可読媒体であって、処理システムの1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、処理システムに、付記1-10のいずれか1項に記載の方法を実施させる、コンピュータ実行可能命令を備える、非一過性コンピュータ可読媒体。
【0132】
付記14:コンピュータプログラム製品であって、付記1-10のいずれか1項に記載の方法を実施するためのコードを備える、コンピュータ可読記憶媒体上で具現化される、コンピュータプログラム製品。
【0133】
付加的考慮事項
先述の説明は、任意の当業者が、本明細書に説明される種々の実施形態を実践することを可能にするために提供される。本明細書に議論される実施例は、請求項に記載される範囲、適用性、または実施形態の限定ではない。これらの実施形態の種々の修正は、当業者に容易に明白であり、本明細書に定義される一般的原理は、他の実施形態に適用されてもよい。例えば、変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、議論される要素の機能および配列において行われてもよい。種々の実施例は、適宜、種々の手順またはコンポーネントを省略、代用、または追加してもよい。例えば、説明される方法は、説明されるものと異なる順序において実施されてもよく、種々のステップが、追加される、省略される、または組み合わせられてもよい。また、いくつかの実施例に関して説明される特徴は、いくつかの他の実施例において組み合わせられてもよい。例えば、装置が、本明細書に記載される任意の数の側面を使用して、実装されてもよい、または方法が、実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載される本開示の種々の側面に加えた、またはそれ以外の他の構造、機能性、または構造および機能性を使用して実践される、そのような装置または方法を網羅することを意図している。本明細書に開示される本開示の任意の側面が、請求項の1つまたはそれを上回る要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0134】
本明細書に使用されるように、単語「例示的」は、「実施例、事例、または例証としての役割を果たすこと」を意味する。「例示的」として本明細書に説明される任意の側面は、必ずしも、他の側面よりも好ましい、または有利であるとして解釈されるものではない。
【0135】
本明細書に使用されるように、アイテムのリスト「のうちの少なくとも1つ」に言及する語句は、単一の部材を含む、それらのアイテムの任意の組み合わせを指す。実施例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに同一の要素の複数のものとの任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、またはa、b、およびcの任意の他の順序付け)を網羅することを意図している。
【0136】
本明細書に使用されるように、用語「決定すること」は、多種多様なアクションを包含する。例えば、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(例えば、テーブル、データベース、または別のデータ構造においてルックアップすること)、確認すること、および同等物を含んでもよい。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)、および同等物を含んでもよい。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立すること、および同等物を含んでもよい。
【0137】
本明細書に開示される方法は、本方法を達成するための1つまたはそれを上回るステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、請求項の範囲から逸脱することなく、相互と入れ替えられてもよい。言い換えると、ステップまたはアクションの具体的順序が規定されない限り、具体的ステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、請求項の範囲から逸脱することなく、修正されてもよい。さらに、上記に説明される方法の種々の動作は、対応する機能を実施することが可能な任意の好適な手段によって実施されてもよい。手段は、限定ではないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、種々のハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよび/またはモジュールを含んでもよい。概して、図に図示される動作が、存在する場合、それらの動作は、類似する付番を伴う対応する対応物の手段+機能コンポーネントを有してもよい。
【0138】
以下の請求項は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図しておらず、請求項の言語と一貫する全範囲を与えられるものである。請求項内で、単数形における要素への言及は、具体的にそのように記載されない限り、「1つかつ1つに限る」を意味すること意図しておらず、むしろ、「1つまたはそれを上回るもの」を意味することを意図している。別様に具体的に記載されない限り、用語「いくつか」は、1つまたはそれを上回るものを指す。いかなる請求項要素も、要素が語句「~のための手段」を使用して明確に列挙されない、または方法請求項の場合に、要素が語句「~のためのステップ」を使用して列挙されない限り、35 U.S.C. §112(f)(米国特許法第112条(f))の条項の下で解釈されるものではない。当業者に公知である、または後に公知となる、本開示全体を通して説明される種々の側面の要素に対する全ての構造的および機能的均等物は、参照することによって明確に本明細書に組み込まれ、請求項によって包含されることを意図している。また、本明細書に開示されるいかなるものも、そのような開示が請求項に明示的に列挙されるかどうかにかかわらず、公衆に供されることを意図していない。
【国際調査報告】