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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20241226BHJP
   H05K 1/09 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H05K1/02 K
H05K1/02 C
H05K1/09 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540653
(86)(22)【出願日】2023-01-03
(85)【翻訳文提出日】2024-07-03
(86)【国際出願番号】 KR2023000071
(87)【国際公開番号】W WO2023128729
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0000591
(32)【優先日】2022-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,オムジ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】イ,スミン
【テーマコード(参考)】
4E351
5E338
【Fターム(参考)】
4E351AA03
4E351BB36
4E351CC03
4E351CC07
4E351CC08
4E351DD04
4E351DD05
4E351DD06
4E351DD11
4E351DD12
4E351DD19
4E351DD20
4E351GG13
4E351GG20
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB03
5E338BB19
5E338BB75
5E338CC07
5E338EE31
5E338EE60
(57)【要約】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に配置された第1パターン層と、前記第1絶縁層の上面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1パターン層のうち前記キャビティと垂直に重なる第1パターン層上に配置されたバリア層と、を含み、前記第1絶縁層の上面は、前記キャビティの下面と垂直に重なる第1上面と、前記キャビティの下面と垂直に重ならない第2上面と、を含み、前記第1パターン層は、前記第1絶縁層の前記第1上面に配置された第1パターン部と、前記第1絶縁層の前記第2上面に配置された第2パターン部と、を含み、前記第1パターン部の上面は、前記第1および第2絶縁層と接触せず、前記キャビティを介して露出され、前記バリア層は、前記第1パターン部の前記上面に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面に配置された第1パターン層と、
前記第1絶縁層の上面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、
前記第1パターン層のうち前記キャビティと垂直に重なる第1パターン層上に配置されたバリア層と、を含み、
前記第1絶縁層の上面は、
前記キャビティの下面と垂直に重なる第1上面と、
前記キャビティの下面と垂直に重ならない第2上面と、を含み、
前記第1パターン層は、
前記第1絶縁層の前記第1上面に配置された第1パターン部と、
前記第1絶縁層の前記第2上面に配置された第2パターン部と、を含み、
前記第1パターン部の上面は、前記第1および第2絶縁層と接触せず、前記キャビティを介して露出され、
前記バリア層は、前記第1パターン部の前記上面に配置される、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記キャビティの下面を構成し、
前記第1絶縁層の前記第2上面は、前記第1上面と段差を有し、
前記第1パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さく、
前記第1パターン部の側面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層で覆われる、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1パターン部の側面は、全体的に前記第1絶縁層で覆われ、
前記バリア層は、
前記第1パターン部の上面に配置される第1部分と、
前記第1部分から延び、前記第1絶縁層の前記第1上面に配置される第2部分と、を含む、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さく、
前記第1パターン部の上面は、前記第2パターン部の上面よりも低く位置し、
前記第1パターン部の下面は、前記第2パターン部の下面と同一平面上に位置する、請求項2に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1パターン層は、
前記第1絶縁層の前記第1上面と前記第2上面との間の境界領域に配置された第3パターン部を含み、
前記第3パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さい、請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接せず、
前記第2および第3パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接し、
前記第3パターン部の上面は、前記第1パターン部の上面よりも高く位置しつつ、前記第2パターン部の上面と同一平面上に位置し、
前記第3パターン部の下面は、前記第2パターン部の下面よりも高く位置しつつ、前記第1パターン部の上面の高さ以上である、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第2パターン部は、
前記第1パターン部と水平に重なる第1金属層と、
前記第1金属層上に配置され、前記第1絶縁層の前記第2上面に接する第2金属層と、を含み、
前記第2パターン部の前記第1金属層の厚さは、前記第1パターン部の厚さに対応し、
前記第2パターン部の前記第2金属層の厚さは、前記第3パターン部の厚さに対応する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第2上面、前記第2パターン部の上面、および前記第3パターン部の上面よりも低く位置する、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1パターン部の上面よりも低く位置し、
前記第1パターン部の側面は、
前記第1絶縁層で覆われる第1側面と、
前記第1絶縁層で覆われず、前記キャビティを介して露出された第2側面と、を含み、
前記バリア層は、
前記第1パターン部の上面に配置される第1部分と、
前記第1パターン部の前記第2側面に配置される第2部分と、を含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1パターン部の上面よりも高く位置し、
前記第1絶縁層は、前記第1上面と前記第1パターン部の上面との間の段差によって形成された陥没部を含み、
前記バリア層は、前記陥没部内に配置される、請求項1に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板およびこれを含む半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、無線データトラフィックの需要を満たすために、改善された5G(5世代)通信システムまたはpre-5G通信システムを開発するための努力がなされている。
【0003】
高いデータ伝送率を達成するために、5G通信システムは、超高周波(mmWave)帯域(sub6ギガ(6GHz)、28ギガ(28GHz)、38ギガ(38GHz)またはそれ以上の周波数)を使用する。このような高い周波数帯域は、波長の長さによってmmWaveと呼ばれる。
【0004】
超高周波帯域における電波の経路損失の緩和および電波の伝送距離を増加させるために、5G通信システムでは、ビームフォーミング(beamforming)、巨大配列多重入出力(massive MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)などの集積化技術が開発されている。
【0005】
このような周波数帯域で波長の何百個のアクティブアンテナで構成できることを考慮すると、アンテナシステムが相対的に大きくなることがある。
【0006】
これは、アクティブアンテナシステムを構成する複数の基板、即ちアンテナ基板、アンテナ給電基板、送受信機(transceiver)基板、そして基底帯域(baseband)基板が一つの小型装置(one compactunit)に集積されなければならないということを意味する。
【0007】
これにより、従来の5G通信システムに適用される回路基板は、複数の基板が集積化された構造を有し、これにより、相対的に厚い厚さを有していた。
【0008】
一方、従来は、回路基板の厚さを減らすために、前記回路基板にキャビティを形成し、前記形成されたキャビティ内に多様な部品素子を配置している。このとき、前記回路基板は、前記多様な部品素子が実装されるパッドを含む。そして、前記パッドは、前記キャビティを介して表面が露出される構造を有する。
【0009】
しかし、上記のようなキャビティを含む回路基板では、前記キャビティを介して露出されたパッドの場合、後続工程で継続的に露出されてダメージ(例えば、化学的ダメージ)を受けるという問題がある。そして、前記ダメージにより、前記パッドは、目標厚さよりも薄い厚さを有するか、形状の変形が発生し、これによる物理的または電気的信頼性の問題が発生する。
【0010】
また、従来は、前記パッドの厚さの変化を補償するために前記パッドの厚さを設定している。例えば、目標とする前記パッドの最終厚さが10μmの場合、前記化学的ダメージを勘案して前記パッドの最初の厚さを15μm~20μm程度に形成している。しかし、前記パッドの厚さが厚くなる場合、前記パッドを含む回路パターン層の微細化に限界があり、これによって全体的な回路基板の体積が大きくなるという問題がある。
【0011】
これにより、新しい構造の回路基板および半導体パッケージが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
実施例は、新しい構造の回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0013】
また、実施例は、キャビティを形成するレーザ工程中に発生するパッドの損傷を防止できる回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0014】
また、実施例は、キャビティを介して露出されるパッドの微細化が可能な回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0015】
また、実施例は、キャビティ形成後の後続工程で発生するパッドの損傷を防止できる回路基板およびこれを含むパッケージ基板を提供する。
【0016】
実施例で解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に配置された第1パターン層と、前記第1絶縁層の上面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1パターン層のうち前記キャビティと垂直に重なる第1パターン層上に配置されたバリア層と、を含み、前記第1絶縁層の上面は、前記キャビティの下面と垂直に重なる第1上面と、前記キャビティの下面と垂直に重ならない第2上面と、を含み、前記第1パターン層は、前記第1絶縁層の前記第1上面に配置された第1パターン部と、前記第1絶縁層の前記第2上面に配置された第2パターン部と、を含み、前記第1パターン部の上面は、前記第1および第2絶縁層と接触せず、前記キャビティを介して露出され、前記バリア層は、前記第1パターン部の前記上面に配置される。
【0018】
また、前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記キャビティの下面を構成し、前記第1絶縁層の前記第2上面は、前記第1上面と段差を有し、前記第1パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さく、前記第1パターン部の側面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層で覆われる。
【0019】
また、前記第1パターン部の側面は、全体的に前記第1絶縁層で覆われ、前記バリア層は、前記第1パターン部の上面に配置される第1部分と、前記第1部分から延び、前記第1絶縁層の前記第1上面に配置される第2部分と、を含む。
【0020】
また、前記第1パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さく、前記第1パターン部の上面は、前記第2パターン部の上面よりも低く位置し、前記第1パターン部の下面は、前記第2パターン部の下面と同一平面上に位置する。
【0021】
また、前記第1パターン層は、前記第1絶縁層の前記第1上面と前記第2上面との間の境界領域に配置された第3パターン部を含み、前記第3パターン部の厚さは、前記第2パターン部の厚さよりも小さい。
【0022】
また、前記第1パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接せず、前記第2および第3パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接し、前記第3パターン部の上面は、前記第1パターン部の上面よりも高く位置しつつ、前記第2パターン部の上面と同一平面上に位置し、前記第3パターン部の下面は、前記第2パターン部の下面よりも高く位置しつつ、前記第1パターン部の上面の高さ以上である。
【0023】
また、前記第2パターン部は、前記第1パターン部と水平に重なる第1金属層と、前記第1金属層上に配置され、前記第1絶縁層の前記第2上面に接する第2金属層と、を含み、前記第2パターン部の前記第1金属層の厚さは、前記第1パターン部の厚さに対応し、前記第2パターン部の前記第2金属層の厚さは、前記第3パターン部の厚さに対応する。
【0024】
また、前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第2上面、前記第2パターン部の上面、および前記第3パターン部の上面よりも低く位置する。
【0025】
また、前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1パターン部の上面よりも低く位置し、前記第1パターン部の側面は、前記第1絶縁層で覆われる第1側面と、前記第1絶縁層で覆われずに前記キャビティを介して露出された第2側面と、を含み、前記バリア層は、前記第1パターン部の上面に配置された第1部分と、前記第1パターン部の前記第2側面に配置される第2部分と、を含む。
【0026】
また、前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1パターン部の上面よりも高く位置し、前記第1絶縁層は、前記第1上面と前記第1パターン部の上面との段差によって形成された陥没部を含み、前記バリア層は、前記陥没部内に配置される。
【0027】
また、前記第1パターン部は、前記第1絶縁層の前記第1上面の上に突出し、前記第1パターン部の側面は、前記第2絶縁層で覆われる第1側面と、前記第2絶縁層で覆われずに前記キャビティを介して露出された第2側面と、を含み、前記バリア層は、前記第1パターン部の上面に配置される第1部分と、前記第1パターン部の前記第2側面に配置される第2部分と、を含む。
【0028】
また、前記第1パターン部は、前記第1絶縁層の前記第1上面ので、上に突出し、前記第1パターン部の側面は、全体的に前記第1絶縁層および前記第2絶縁層と接触せず、前記キャビティを介して露出され、前記バリア層は、前記第1パターン部の上面に配置された第1部分と、前記第1パターン部の側面に配置された第2部分と、を含む。
【0029】
また、前記バリア層は、前記第1パターン部上に複数の層構造を有して配置される。
【0030】
また、前記バリア層は、前記第1パターン部上に配置され、ニッケルを含む第1層と、前記第1層上に配置され、パラジウムを含む第2層と、前記第2層上に配置され、金を含む第3層と、を含む。
【0031】
一方、実施例に係る半導体パッケージは、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の一面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間に配置され、前記キャビティと垂直に重なる第1領域に配置された前記第1パターン部と、前記キャビティと垂直に重ならない第2領域に配置された第2領域に配置された第2パターン部と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域に配置された第3パターン部とを含む第1パターン層と、前記第1絶縁層の他面に配置された第2パターン層と、前記第2絶縁層の上面に配置された第3パターン層と、前記第1パターン層の前記第1パターン部上に配置されるバリア層と、前記バリア層上に配置された接続部と、前記接続部に実装された素子と、を含み、前記第1パターン部の上面は、前記第2および第3パターン部の上面よりも低く位置し、前記第2パターン部の上面は、前記第3パターン部の上面と同一平面上に位置し、前記第3パターン部の下面は、前記第1および第2パターン部の下面よりも高く位置し、前記第1パターン部の下面は、前記第2パターン部の下面と同一平面上に位置する。
【発明の効果】
【0032】
上記のような実施例によれば、回路基板は、キャビティを介して上面が露出された第1パターン部を含む。そして、前記第1パターン部上には、バリア層が配置される。前記バリア層は、複数の層で構成され得る。一例として、前記バリア層は、第1~第3層を含むことができる。前記バリア層は、前記キャビティが形成された後の後続工程で前記第1パターン部を保護する機能を果たすことができる。これにより、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部の厚さの変化を考慮して、前記第1パターン部の厚さを増加させなくてもよい。これにより、実施例では、前記第1パターン部の微細化が可能である。さらに、実施例では、前記第1パターン部の厚さを減らすことができるので、これによる製造コストを減らすことができる。また、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部の形状変化を防止することができる。これにより、実施例では、前記第1パターン部上にチップを安定して実装できるようにする。これにより、実施例では、回路基板の物理的および電気的信頼性を向上させることができる。
【0033】
また、上記のような実施例によれば、回路基板は、第1基板層と第2基板層とを含む。前記第2基板層は、キャビティを含む。前記第1基板層は、前記第1基板層に最も隣接して配置された第1-1絶縁層と前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1パターン層とを含む。このとき、前記第1パターン層は、前記キャビティと垂直に重なる第1領域に配置された第1パターン部と、前記キャビティと垂直に重ならない第2領域に配置された第2パターン部と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域に形成された第3パターン部と、を含む。このとき、実施例における前記第1~第3パターン部の少なくとも一つの厚さは、少なくとも他の一つの厚さとは異なる。また、実施例における前記第1~第3パターン部の少なくとも一つの上面または下面は、少なくとも他の一つの上面または下面とは異なる平面上に位置する。上記のように実施例では、キャビティと隣接する領域に配置された第1パターン層が互いに異なる厚さまたは表面が互いに異なる位置に配置される構造を有することにより、キャビティ形成工程性を向上させることができ、キャビティ工程時に発生し得る信頼性の問題を解決することができる。
【0034】
具体的には、実施例では、前記第1パターン層を形成する工程において、これを2段めっきを通じて第1金属層および第2金属層を含む2層構造を有するようにし、前記第1金属層および第2金属層のうちいずれか一つを実装パッドである第1パターン部として用い、他の一つをレーザストッパである第3パターン部として用い、これらを全て利用して第2パターン部を構成するようにする。これにより、実施例では、実装パッドとストッパとが同一平面上に配置されることによって発生する信頼性の問題を解決することができる。例えば、比較例では、キャビティを形成するレーザ工程において、前記実装パッドの損傷を防止するために、前記実装パッド上に別の保護層(図示せず)を形成し、その後これを除去する工程を行う。これに対して、実施例では、前記レーザストッパとして利用される第3パターン部の一部を前記実装パッドである第1パターン部の保護部として活用可能であり、これにより前記キャビティを形成する工程で前記実装パッドである第1パターン部が損傷されることを防止しつつ、前記第1パターン部を保護するための追加の保護層の形成工程を省略することができる。
【0035】
そして、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なる第1領域と前記第1領域を除いた第2領域とを含む。また、前記第2基板層は、前記キャビティに対応する第3領域と前記第3領域を除いた第4領域とを含む。ここで、実施例における前記第2基板層の第3領域は、駆動素子が配置される領域であり、前記第4領域は、アンテナパターン層が配置される領域である。上記のような実施例では、第2基板層のキャビティを利用して駆動素子を配置しつつ、前記駆動素子と水平方向に隣接する第2基板層の第4領域にアンテナパターン層を配置するようにする。これにより、実施例では、前記アンテナパターン層と前記駆動素子との間の信号伝送距離を最小化することができ、これによる信号伝送損失を最小化することができる。例えば、実施例では、比較例における駆動素子が配置される基板とアンテナパターン層が配置される基板とを別の接続手段を利用して連結させることに比べて、信号伝送距離を減らすことができ、これによる別の接続手段によって発生する信号伝送損失を減少させることができる。また、実施例では、前記アンテナパターン層と駆動素子が水平方向に配置される構造を有することにより、前記第2基板層の第4領域と垂直に重なる第1基板層の第2領域を第2アンテナパターン層として活用することができ、これにより、一つの回路パターンにおいて、互いに異なる方向へのアンテナパターン放射および信号受信を可能にすることができる。
【0036】
また、実施例では、第2基板層のキャビティ内に駆動素子を配置することにより、前記キャビティが有する深さに対応するように回路基板の全体積を減らすことができる。
【0037】
また、実施例におけるキャビティは、第1傾斜を有する第1パートと前記第1傾斜とは異なる第2傾斜を有する第2パートとを含む。このとき、キャビティの底面に対して、前記第2傾斜は、前記第1傾斜よりも小さい傾斜角を有する。また、実施例における前記第2傾斜を有する第2パートの垂直長さは、前記第1傾斜を有する第1パートの垂直長よりも長い。これにより、実施例では、前記比較例に比べて、前記キャビティが占める空間を減らすことができ、これによって回路集積度を向上させることができる。例えば、実施例では、前記キャビティが占める空間を減らすことによって、比較例と同じサイズを有する基板内で、アンテナパターン層の長さを長くすることができ、これによる通信性能を向上させることができる。
【0038】
また、実施例では、貫通電極の厚さを回路層と同じ厚さまたはそれよりも小さい厚さにすることができる。これにより、実施例では、貫通電極の厚さを回路層と同じ厚さまたは回路層よりも小さい厚さにすることができ、これによって回路基板の厚さを減らすことができる。また、実施例では、前記貫通電極の厚さを減らすことによって、前記貫通電極を含む信号伝送路における信号伝送距離を減らすことができ、これによる信号伝送損失を最小限に抑えることができる。
【0039】
また、実施例では、比較例と同じ厚さを有する回路基板の構造において、絶縁層および貫通電極の厚さを減らすことによって、回路層の層数を増加させることができ、これによって回路集積度および通信性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】実施例に係る回路基板を示す図である。
図2図1のキャビティ領域を拡大した図である。
図3a】第1実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図である。
図3b】第2実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図である。
図3c】第3実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図である。
図4a】第2基板層を上側から見た平面図を示す図である。
図4b】第2基板層を上側から見た平面図を示す図である。
図5a】第1変形例に係る回路基板を示す図である。
図5b】第2変形例に係る回路基板を示す図である。
図5c】第3変形例に係る回路基板を示す図である。
図6】第2実施例に係る回路基板を示す図である。
図7図6の一部領域を拡大した拡大図である。
図8】第3実施例に係る回路基板を示す図である。
図9】第4実施例に係る回路基板を示す図である。
図10】実施例に係る半導体パッケージを示す図である。
図11a図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11b図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11c図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11d図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11e図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11f図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11g図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11h図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11i図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11j図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11k図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11l図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11m図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11n図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11o図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11p図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
図11q図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付された図面を参照して、本明細書の望ましい実施例を詳しく説明する。
【0042】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されず、互いに異なる多様な形態で実現され得、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0043】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明らかに特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者にとって一般的に理解され得る意味と解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができるであろう。
【0044】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文句で特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0045】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または手順などが確定されない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または連結される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にあるまた他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0046】
また、各構成要素の「上(うえ)または、下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合のみならず、一つ以上のまた他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0047】
実施例の説明に先立ち、実施例の回路基板およびこれを含む半導体パッケージが 適用される電子デバイスについて説明する。
【0048】
-電子デバイス-
【0049】
実施例の説明に先立ち、実施例の回路基板にチップを実装した構造を有する半導体パッケージは、電子デバイスに適用することができる。このとき、回路基板は、アンテナ装置を駆動するための駆動チップが実装されるアンテナ基板として使用することができるが、これに限定されない。
【0050】
電子デバイスは、メインボード(図示せず)を含む。前記メインボードは、多様な部品と物理的および/または電気的に連結され得る。例えば、メインボードは、実施例のパッケージ基板と電気的に連結され得る。前記パッケージ基板には、多様なチップが実装され得る。主に、前記パッケージ基板には、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、アンテナチップ、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーション前記プロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが実装され得る。そして、実施例の回路基板は、メモリチップやロジックチップが実装されるパッケージ基板としても使用され得る。
【0051】
実施例の回路基板は、キャビティを含みながら、前記キャビティ内に少なくとも一つ、さらに少なくとも2つ以上のチップを実装できるようにする。一例として、前記チップは、アンテナ装置の送信チップおよび受信チップを含むRFICであり得る。
【0052】
このとき、前記電子デバイスは、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであり得る。但し、これに限定されず、これらに加えてデータを処理する任意の他の電子機器であり得ることは言うまでもない。
【0053】
図1は、実施例に係る回路基板を示す図であり、図2は、図1のキャビティ領域を拡大した図である。
【0054】
以下では、図1および図2を参照して実施例に係る回路基板100について説明する。ここで、本発明の説明の便宜上、回路基板100をアンテナ装置に適用したものとして説明する。
【0055】
実施例の回路基板100は、アンテナ部の駆動、給電、および支持のために提供され得る。例えば、前記回路基板100は、印刷回路基板PCB(Printed Circuit Board)であり得る。このような回路基板100は、平板構造を有する。このような回路基板100は、複数の層が積層された多層構造を有することができる。
【0056】
前記回路基板100は、接地のための接地層(図示せず)と給電のための給電部(図示せず)とを含むことができる。
【0057】
実施例の回路基板100は、導電性アンテナパターン層が配置されるアンテナ部と、前記アンテナ部を駆動するための駆動素子が配置される駆動部とに区分され得る。前記導電性アンテナパターン層は、以下で説明する複数の回路層のうちいずれか一つを意味することができる。
【0058】
実施例の回路基板では、導電性アンテナパターン層が信号送受信のために提供され得る。例えば、導電性アンテナパターン層は、予め定められた共振周波数帯で信号を送受信することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、共振周波数帯で動作して電磁波を送受信することができる。前記導電性アンテナパターン層は、前記回路基板100の給電部(図示せず)から電源が供給されることにより動作することができ、前記給電部の電源供給動作は、前記駆動部の制御によりなされ得る。
【0059】
前記導電性アンテナパターン層は、複数の共振周波数帯域で共振することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、互いに異なる共振周波数帯域で共振するデュアル共振アンテナであり得る。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域および27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナであり得るが、これに限定されない。前記導電性アンテナパターン層の共振周波数帯域は、前記回路基板が適用されるアンテナ装置の通信規格によって変わり得る。
【0060】
実施例の回路基板100は、第1基板層200および第2基板層300を含むことができる。
【0061】
このとき、前記第1基板層200および前記第2基板層300は、互いに分離された状態で製造された後に接合層を介して結合される複数の基板を意味するのではなく、1回の製造工程を通じて製造された一つの基板を意味する。即ち、前記第1基板層200および第2基板層300は、一つの回路基板において、キャビティCが形成された第1基板領域と前記第1基板領域以外の第2基板領域とを区分するためのものである。
【0062】
前記第1基板層200は、一つの単一の絶縁層を含むことができ、これとは異なり、厚さ方向に順次積層された複数の絶縁層を含むことができる。
【0063】
このとき、前記第1基板層200は、少なくとも一つのチップと連結され、前記チップと回路層との間を連結しつつ、実施例の回路基板を含むアンテナ装置(例えば、電子デバイス)のメインボード(図示せず)と連結され得る。
【0064】
このとき、前記第1基板層200の絶縁層が1層構造を有することもできるが、1層構造の第1基板層200に複数の信号線を配置するためには、前記第1基板層200の水平方向の幅が増加し、これにより、アンテナ装置で回路基板の占有面積が増加することができる。これにより、前記第1基板層200は、回路基板の水平方向の幅を減らしつつ、信号連結ラインの距離を最小化するために、2層以上の絶縁層を含むことができる。以下では、前記第1基板層200が2層以上の層構造を有するものとして説明する。但し、実施例はこれに限定されず、前記第1基板層200が単一の絶縁層構造を有することもある。
【0065】
第2基板層300は、前記第1基板層200上に配置され得る。前記第2基板層300は、少なくとも2層以上の層構造を有することができる。前記第2基板層300は、回路層およびキャビティCを提供する。このとき、前記第2基板層300の回路層は、アンテナ機能を果たす導電性アンテナパターン層である。
【0066】
前記第2基板層300が1層構造を有する場合、前記第2基板層300に形成されたキャビティCの十分な深さが確保されないことがあり、これによりチップが実装された半導体パッケージにおける厚さの低減効果が不十分なことがある。また、前記第2基板層300が1層構造を有する場合、限られた空間内で前記回路層の配置面積を十分に確保できず、通信性能が低下することがある。即ち、前記アンテナパターンの通信性能は、アンテナパターンの長さに比例して増加する。このとき、前記第2基板層300が1層構造を有する場合、これに対応して前記アンテナパターンの長さが減少して通信性能が低下するという問題が発生することがある。
【0067】
これにより、実施例では、アンテナパターンの通信性能を満足しながら、チップの実装が可能な十分な空間(例えば、十分な深さ)のキャビティCを提供するために、前記第2基板層300が2層以上の絶縁層を含むようにする。但し、実施例はこれに限定されず、実施例の回路基板が適用される製品や、前記キャビティCに実装されるチップの厚さなどに応じて、前記第2基板層300が1層の絶縁層のみを含むこともできる。
【0068】
以下では、実施例に係る第1基板層200および第2基板層300について具体的に説明する。
【0069】
第1基板層200は、絶縁層、回路層、および貫通電極を含むことができる。前記貫通電極は、互いに異なる層に配置された回路パターン間を連結する機能を果たす「連結部」または「ビア」とも称することができる。
【0070】
前記第1基板層200は、前記第1絶縁層を含むことができる。前記第1絶縁層は、1層または2層以上の層構造を有することができる。図面上には、前記第1基板層200の第1絶縁層が3層構造を有するものとして示したが、これに限定されない。
【0071】
前記第1絶縁層は、第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213を含むことができる。例えば、前記第1絶縁層は、前記第2基板層300に隣接する領域から第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213を含むことができる。
【0072】
前記第1-1絶縁層211は、前記第1絶縁層のうち前記第2基板層300に最も隣接して配置された第1最上側絶縁層を意味することができる。また、前記第1-3絶縁層213は、前記第1絶縁層のうち前記第2基板層300から最も遠く離れた第1最下側絶縁層を意味することができる。また、前記第1-2絶縁層212は、前記第1最上側絶縁層と第1最下側絶縁層との間に配置される第1内側絶縁層を意味することができる。そして、前記第1基板層200が4層以上の絶縁層構造を有する場合、前記第1内側絶縁層は、複数の層で構成され得る。
【0073】
前記第1絶縁層は、プリプレグPPG(prepreg)を含むことができる。前記プリプレグは、ガラス繊維糸(glass yarn)で織られたガラスファブリック(glass fabric)のような織物シート(fabric sheet)形態の繊維層にエポキシ樹脂などを含浸した後、熱圧着を行うことによって形成され得る。但し、実施例はこれに限定されず、前記第1絶縁層を構成するプリプレグは、炭素繊維糸に織られた織物シートの形態の繊維層を含むことができる。
【0074】
前記第1絶縁層は、樹脂および前記樹脂内に配置される強化繊維を含むことができる。前記樹脂は、エポキシ樹脂であり得るが、これに限定されない。前記樹脂は、エポキシ樹脂に特に限定されず、例えば、分子内にエポキシ基を1個以上含むことができ、これと異なり、エポキシ基を2個以上含むことができ、これと異なり、エポキシ基を4個以上含むことができる。また、前記第1絶縁層の樹脂は、ナフタレン(naphthalene)基を含むことができ、例えば、芳香族アミン型であり得るが、これに限定されない。例えば、前記樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アルアルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ゴム変性型エポキシ樹脂、およびリン(phosphorous)系エポキシ樹脂などを挙げることができ、ナフタレン系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、およびリン(phosphorous)系エポキシ樹脂を含むことができる。また、前記強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えば、アラミド系の有機材料)、ナイロン(nylon)、シリカ(silica)系の無機材料、またはチタニア(titania)系の無機材料が使用され得る。前記強化繊維は、樹脂内で平面方向に互いに交差する形態で配列され得る。
【0075】
一方、前記ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えば、アラミド系の有機材料)、ナイロン(nylon)、シリカ(silica)系の無機材料、またはチタニア(titania)系の無機材料が使用され得る。
【0076】
但し、実施例はこれに限定されず、前記第1絶縁層は、前記プリプレグではない 他の絶縁物質で構成されることもできる。
【0077】
また、これとは異なり、前記第1絶縁層を構成する複数の絶縁層のうち少なくとも一つの絶縁層は、プリプレグを含み、他の一つの絶縁層は、前記プリプレグではない絶縁物質を含むことができる。
【0078】
例えば、前記第1絶縁層の複数の絶縁層のうち少なくとも一つは、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であり得る。例えば、前記第1絶縁層の複数の絶縁層のうち少なくとも一つは、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳細には、前記第1絶縁層の少なくとも一つは、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラスなどの化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミドPI(Polyimide)、ポリエチレンテレフタレートPET(polyethylene terephthalate)、プロピレングリコールPPG(propylene glycol)、ポリカーボネート(PC)などの強化或は延性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。例えば、前記第1絶縁層の複数の絶縁層のうち少なくとも一つは、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記第1絶縁層の複数の絶縁層の少なくとも一つは、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方性ポリカーボネートPC(polycarbonate)または光等方性ポリメチルメタクリレート(PMMA)などを含むことができる。例えば、前記第1絶縁層の複数の絶縁層のうち少なくとも一つは、無機フィラーおよび絶縁樹脂を含む材料で形成され得る。例えば、前記第1絶縁層の複数の絶縁層の少なくとも一つは、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂とともにシリカ、アルミナなどの無機フィラーなどの補強材が含まれた樹脂、具体的にはABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、PID(Photo Imagable Dielectric resin)、BTなどが使用され得る。一例として、前記第1絶縁層の複数の絶縁層のうち少なくとも一つは、RCC(Resin coated copper)で構成され得る。
【0079】
前記第1絶縁層の各絶縁層は、10μm~60μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213は、それぞれ10μm~60μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213は、それぞれ12μm~45μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213のそれぞれは、15μm~30μmの厚さを有することができる。
【0080】
第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さは、隣接する互いに異なる回路層間の垂直距離を意味することができる。前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さが10μm未満であると、これに対応じて隣接する互いに異なる回路層間の距離が近くなり、これにより、相互間の信号干渉によってノイズに弱くなることがある。前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さが60μmを超えると、回路基板の全体的な厚さが増加することがある。また、前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212、および第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さが60μmを超えると、これに対応して貫通電極の厚さも増加し、これによって信号伝送距離が増加して、信号伝送損失が増加することがある。
【0081】
実施例の前記第1基板層200は、第1回路層を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、第1絶縁層の複数の絶縁層にそれぞれ配置された複数のパターン層を含む第1回路層を含むことができる。
【0082】
例えば、前記第1基板層200は、第1-1絶縁層211の上面に配置された第1パターン層221を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-1絶縁層211の下面と前記第1-2絶縁層212の上面との間に配置される第2パターン層222を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-2絶縁層212の下面と前記第1-3絶縁層213の上面との間に配置される第3パターン層223を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-3絶縁層213の下面に配置される第4パターン層224を含むことができる。
【0083】
前記第1パターン層221は、第1-1絶縁層211内に配置され得る。例えば、前記第1パターン層221の側面の少なくとも一部は、前記第1-1絶縁層211で覆われ得る。好ましくは、前記第1パターン層221は、上面が露出しながら側面の少なくとも一部および下面が前記第1-1絶縁層211で覆われる埋め込み構造を有することができる。
【0084】
前記第1パターン層221は、前記第1基板層の回路層のうち最上側に配置された回路層を意味することができる。
【0085】
前記第1パターン層221は、位置によって互いに異なる高さを有することができる。例えば、前記第1パターン層221は、複数のパターン部を含み、前記複数のパターン部のうち少なくとも一つの上面の高さは、少なくとも他の一つの上面の高さとは異なり得る。例えば、前記第1パターン層221の複数のパターン部のうち少なくとも一つの上面は、少なくとも他の一つの上面と段差を有することができる。また、前記第1パターン層221の複数のパターン部のうち少なくとも一つの下面は、少なくとも他の一つの下面と互いに異なる高さまたは段差を有することができる。また、前記第1パターン層221の複数のパターン部のうち少なくとも一つの厚さは、少なくとも他の一つの厚さとは異なり得る。
【0086】
例えば、前記第1基板層200は、幅方向または長手方向に複数の領域に区分され得る。
【0087】
前記第1基板層200は、キャビティCと垂直に重なる第1領域RB1および前記第1領域RB1以外の第2領域RB2を含むことができる。このとき、前記キャビティCは、厚さ方向に幅が変化する領域を含むことができる。そして、前記第1領域RB1は、前記キャビティCの全領域のうち最も大きい幅を有する領域と垂直に重なる領域を意味することができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記第1領域RB1は、前記キャビティCの全領域のうち最も小さい幅を有する領域と垂直に重なる領域を意味することができ、これとは異なり、前記キャビティCの上部領域と下部領域との間の一領域と垂直に重なる領域を意味することもできる。
【0088】
前記第1パターン層221は、複数のパターン部を含む。例えば、前記第1パターン層221は、前記第1-1絶縁層211の第1領域RB1の上面に配置される第1パターン部221-1と、前記第1-1絶縁層211の第2領域RB2の上面に配置された第2パターン部221-2を含むことができる。また、前記第1基板層200は、前記第1領域RB1と第2領域RB2との間の境界領域を含む。前記境界領域は、前記第1領域RB1および/または第2領域RB2の少なくとも一部と重なり得る。前記境界領域は、前記キャビティCの内壁の少なくとも一部と垂直に重なる領域を意味することができる。そして、前記第1パターン層221は、前記境界領域に配置される第3パターン部221-3を含むことができる。
【0089】
このとき、前記第1パターン層221の第1~第3パターン部221-1、221-2、221-3のうち少なくとも一つの厚さは、少なくとも他の一つの厚さとは異なり得る。また、前記第1パターン層221の第1~第3パターン部221-1、221-2、221-3のうち少なくとも一つの上面は、少なくとも他の一つの上面と互いに異なる平面に位置することができる。また、前記第1パターン層221の第1~第3パターン部221-1、221-2、221-3のうち少なくとも一つの下面は、少なくとも他の一つの下面と互いに異なる平面に位置することができる。
【0090】
好ましくは、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第2パターン部221-2の上面および第3パターン部221-3の上面よりも低く位置することができる。そして、前記第1パターン部221-1は、チップが実装される実装パッドとして機能する。このとき、実施例では、前記第1パターン部221-1が前記第2パターン部221-2および第3パターン部221-3よりも低く位置するようにすることにより、キャビティCを形成するためのレーザ工程では、前記第1パターン部221-1が損傷することを防止することができ、これを通じてチップの実装信頼性を向上させることができるようにする。
【0091】
前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれの厚さおよびそれぞれの上面と下面との位置関係については以下で詳しく説明する。
【0092】
一方、前記第1パターン層221、第2パターン層222、第3パターン層223、および第4パターン層224を含む第1回路層は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、および亜鉛(Zn)から選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。前記第1回路層は、ボンディング力に優れた金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、および亜鉛(Zn)から選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダーペーストで形成され得る。好ましくは、第1回路層は、電気導電性が高く、かつ価格が比較的安価な銅(Cu)で形成され得る。
【0093】
前記第1回路層は、それぞれ5μm~50μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1回路層は、それぞれ10μm~40μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1回路層は、15μm~30μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1回路層の厚さが5μm未満であると、回路層の抵抗が増加し、これによる信号伝送損失が増加することがある。前記第1回路層の厚さが5μm未満であると、前記第1回路層に伝達できる信号の許容電流が減少し、これによる信号伝送速度が減少するなどの通信性能に問題が発生することがある。また、前記第1回路層の厚さが50μmを超えると、これによる第1回路層のそれぞれのパターン部の線幅が増加し、これによるパターン部の微細化が困難であり得る。また、前記第1回路層の厚さが50μmを超えると、これに対応するように回路基板の厚さが増加することがある。
【0094】
一方、前記第1回路層は、通常の回路基板の製造工程であるアディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、およびSAP(Semi Additive Process)工法などで可能であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0095】
一方、前記第1基板層200は、貫通部を含む。例えば、前記貫通部は、前記第1基板層200のそれぞれの絶縁層を貫通して形成され得る。
【0096】
例えば、前記貫通部は、前記第1-1絶縁層211を貫通する第1貫通電極231を含むことができる。例えば、前記貫通部は、前記第1-1絶縁層211を貫通し、前記第1パターン層221と第2パターン層222との間を電気的に連結する第1貫通電極231を含むことができる。
【0097】
また、前記貫通部は、前記第1-2絶縁層212を貫通する第2貫通電極232を含むことができる。例えば、前記貫通部は、前記第1-2絶縁層212を貫通し、前記第2パターン層222と前記第3パターン層223との間を連結する第2貫通電極232を含むことができる。
【0098】
前記貫通部は、第1~3絶縁層213を貫通する第3貫通電極233を含むことができる。例えば、前記貫通部は、前記第1~3絶縁層213を貫通し、前記第3パターン層223と第4パターン層224との間を電気的に連結する第3貫通電極233を含むことができる。
【0099】
上記のような貫通部は、前記第1絶縁層のそれぞれの絶縁層を貫通する貫通孔の内部を導電性物質で充填して形成され得る。前記貫通孔は、機械、レーザ、および化学加工のうちいずれか1つの加工方式によって形成され得る。前記貫通孔が機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)、およびルーティング(Routing)などの方式を使用することができ、レーザ加工によって形成される場合には、UVやCOレーザ方式を使用することができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類などを含む薬品を利用して絶縁層110を開放することができる。
【0100】
一方、前記レーザによる加工は、光学エネルギーを表面に集中させて材料の一部を溶かし蒸発させて、所望の形態をとる切断方法である。これは、コンピュータプログラムによる複雑な形成も容易に加工することができ、他の方法では切断しにくい複合材料も加工することができる。
【0101】
また、前記レーザによる加工は、切断直径が最小0.005mmまで可能であり、加工可能な厚さ範囲が広いという長所がある。前記レーザードリルは、YAG(Yttrium Alumium Garnet)レーザやCOレーザや紫外線(UV)レーザを含むことができる。YAGレーザは、銅箔層および絶縁層の両方を加工できるレーザであり、COレーザは、絶縁層のみを加工できるレーザである。
【0102】
前記貫通孔が形成されると、前記貫通孔の内部を導電性物質で充填してそれぞれの貫通電極を形成することができる。前記貫通電極を形成する金属物質は、銅(Cu)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、およびパラジウム(Pd)のうちから選択されるいずれか一つの物質であり得、前記導電性物質の充填は、無電解めっき、電解めっき、スクリーン印刷(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェットティング、およびディスフェンシングのうちいずれか一つまたはこれらの組み合わせた方式を利用することができる。
【0103】
第2基板層300は、複数の第2絶縁層を含むことができる。例えば、前記第2基板層300は、第2-1絶縁層311、第2-2絶縁層312、第2-3絶縁層313、および第2-4絶縁層314を含むことができる。
【0104】
例えば、第2基板層300は、4層の絶縁層を含むことができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記第2基板層300を構成する前記第2絶縁層は、3層以下の絶縁層を含むことができ、5層以上の絶縁層を含むこともできる。
【0105】
前記第2-1絶縁層311は、前記第1基板層200上に配置され得る。例えば、第2-1絶縁層311は、前記第1基板層200の最上側に配置された第1-1絶縁層211の上面に配置され得る。
【0106】
第2-2絶縁層312は、前記第2-1絶縁層311の上に配置され得る。また、第2-3絶縁層313は、第2-2絶縁層312の上に配置され得る。また、第2-4絶縁層314は、第2-3絶縁層313の上に配置され得る。
【0107】
前記第2基板層300を構成する4層の前記第2絶縁層は、前記第1基板層200を構成する第1絶縁層と同じ絶縁物質を含むことができるが、これに限定されない。
【0108】
前記第2基板層300は、第2回路層を含むことができる。
【0109】
例えば、前記第2回路層は、第2-1絶縁層311の上面に配置された第5パターン層321を含むことができる。例えば、前記第2回路層は、前記第2-2絶縁層312の上面に配置された第6パターン層322を含むことができる。例えば、前記第2回路層は、前記第2-3絶縁層313の上面に配置された第7パターン層323を含むことができる。例えば、前記第2回路層は、前記第2-4絶縁層314の上面に配置された第8パターン層324を含むことができる。
【0110】
このとき、前記第2基板層300を構成する第2回路層は、アンテナ機能を果たす導電性アンテナパターン層であり得る。例えば、前記第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第8パターン層324は、前記第1基板層200の第1回路層と連結され、これにより外部に送信信号を送信するか、外部から送信される信号を受信するアンテナ機能を果たすアンテナ部であり得る。
【0111】
前記第2基板層300は、第2貫通部を含むことができる。例えば、前記第2基板層300は、前記第2絶縁層をそれぞれ貫通する複数の貫通電極を含むことができる。
【0112】
例えば、前記第2貫通部は、前記第2-1絶縁層311を貫通する第4貫通電極331を含むことができる。前記第4貫通電極331は、前記第1基板層200の第1パターン層221と前記第5パターン層321との間を電気的に連結することができる。例えば、第2貫通部は、第2-2絶縁層312を貫通する第5貫通電極332を含むことができる。前記第5貫通電極332は、前記第5パターン層321と第6パターン層322との間を電気的に連結することができる。例えば、第2貫通部は、第2-3絶縁層313を貫通する第6貫通電極333を含むことができる。前記第6貫通電極333は、前記第6パターン層322と第7パターン層323との間を電気的に連結することができる。例えば、第2貫通部は、第2-4絶縁層314を貫通する第7貫通電極334を含むことができる。前記第7貫通電極334は、前記第7パターン層323と第8パターン層334との間を電気的に連結することができる。
【0113】
一方、前記第2基板層300は、キャビティCを含む。
【0114】
これにより、前記第2基板層300は、前記キャビティCが形成された領域、例えば、前記キャビティCと垂直に重なる第3領域RT1および前記第3領域RT1以外の第4領域RT2を含むことができる。
【0115】
前記第3領域RT1は、第1基板層200の第1領域RB1と垂直に重なる領域であり得る。前記第4領域RT2は、前記第1基板層200の第2領域RB2と垂直に重なる領域であり得る。
【0116】
そして、前記第2基板層300の第3領域RT1には、パッケージ基板において、駆動素子や受動素子などのチップが実装される実装空間のキャビティCが形成され得る。そして、前記第2基板層300の第4領域RT2には、アンテナ機能を果たすアンテナパターンである第2回路層を形成され得る。
【0117】
このとき、本願の回路基板100がアンテナ装置に適用されるアンテナ基板である場合、回路基板のそれぞれの層に配置された回路層は、互いに異なる機能を果たすことができる。
【0118】
例えば、前記第1基板層200の第1回路層の第1パターン層221、第2パターン層222、第3パターン層223、および第4パターン層224のそれぞれは、第1領域RB1と垂直に重なる第1回路部を含むことができる。そして、前記第1回路部は、前記キャビティCと垂直に重なり得る。前記第1回路部は、駆動素子や受動素子などのチップが実装される実装パッドとして機能するか、実施例の回路基板と外部基板(例えば、端末機のメインボード)との間を連結する端子パッドとして機能することができる。
【0119】
また、前記第1回路層の第1パターン層221、第2パターン層222、第3パターン層223、および第4パターン層224のそれぞれは、第2領域RB2と垂直に重なる第2回路部を含むことができる。そして、前記第2回路部は、前記第2基板層300の第4領域RT2に形成された第2回路層と垂直に重なり得る。
【0120】
このとき、一実施例では、前記第1回路層の第2回路部は、前記第1回路部と共に端子パッドとして機能することができる。そして、前記第2回路部が前記第1回路部と共に端子パッドとして機能する場合、実施例の回路基板は、第2基板層300の第4領域RT2でのみアンテナ機能を果たすことができる。例えば、前記第1回路層の第2回路部がアンテナ機能を果たすアンテナパターン層でない場合、実施例の回路基板は、前記第2基板層300の第4領域RT2の上側に送信信号を送信するか、前記第4領域RT2の上側から送信される信号を受信することができる。
【0121】
また、他の実施例では、前記第2回路部は、前記第2基板層300の第4領域RT2に配置された第2回路層と連結され、これにより信号送信または信号受信の機能を果たすアンテナパターンとして機能することができる。
【0122】
例えば、前記第2基板層300の第4領域RT2に第2回路層を第1アンテナパターン層と呼ぶことができ、前記第1基板層200の第1回路層のうち、前記第2領域RB2と垂直に重なる領域に配置された第2回路部は、前記第1アンテナパターン層と連結される第2アンテナパターン層であり得る。これにより、実施例では、回路基板の両側方向に信号を送信するか、前記回路基板の両側方向に送信される信号を受信することができる。例えば、実施例では、第1アンテナパターン層の上側に信号を送信することができ、前記第2アンテナパターン層の下側に信号を送信することができる。また、実施例では、前記第1アンテナパターン層の上側から伝送される信号を受信することができ、第2アンテナパターン層の下側から伝送される信号を受信することができる。
【0123】
一方、実施例では、前記第1基板層200の第1回路層のうち、前記第1領域RB1と垂直に重なる第1回路部は、全て実装パッドまたは端子パッドとして機能するものとしたが、これに限定されない。例えば、前記第1基板層200の第1領域RB1に配置された第1回路部の一部は、実装パッドまたは端子パッドとして機能することができ、残りの一部は、前記第2アンテナパターン層と共にアンテナパターンとして機能することもできる。
【0124】
一方、前記回路基板100は、保護層を含むことができる。例えば、回路基板100は、第1基板層200の最下側に配置された絶縁層の下面に配置された第1保護層110を含むことができる。例えば、回路基板100は、第2基板層300の最上側に配置された絶縁層の上面に配置された第2保護層120を含むことができる。
【0125】
前記第1保護層110および第2保護層120は、レジスト(resist)層であり得る。例えば、前記第1保護層110および第2保護層120は、有機高分子物質を含むソルダーレジスト層であり得る。一例として、前記第1保護層110および第2保護層120は、エポキシアクリレート系の樹脂を含むことができる。詳細には、前記第1保護層110および第2保護層120は、樹脂、硬化剤、光開始剤、顔料、溶媒、フィラー、添加剤、アクリル系のモノマーなどを含むことができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層110および第2保護層120は、フォトソルダーレジスト層、カバーレイ(cover-lay)、および高分子物質のうちいずれか一つであり得ることは言うまでもない。
【0126】
前記第1保護層110および第2保護層120の厚さは、1μm~20μmであり得る。前記第1保護層110および第2保護層120の厚さは、1μm~15μmであり得る。例えば、前記第1保護層110および第2保護層120の厚さは、5μm~20μmであり得る。前記第1保護層110および第2保護層120の厚さが20μmを超える場合には、回路基板の厚さが増加することがある。前記第1保護層110および第2保護層120の厚さが1μm未満の場合には、回路基板に含まれた回路パターン層が安定して保護されないことによる電気的信頼性または物理的信頼性が低下することがある。
【0127】
一方、回路基板100は、バリア層130を含む。前記バリア層130は、前記キャビティCと垂直に重なる領域に形成され得る。
【0128】
具体的には、前記バリア層130は、前記第1パターン層221のうち前記第1パターン部221-1上に配置され得る。好ましくは、前記バリア層130は、前記キャビティCを介して露出された前記第1パターン部221-1の表面に配置され得る。このとき、図1および図2における前記第1パターン部221-1は、前記キャビティCを介して上面が露出される構造を有する。例えば、一実施例における前記第1パターン部221-1の側面および下面は、前記第1絶縁層で覆われ、上面が前記キャビティCを介して露出された構造を有する。そして、前記バリア層130は、前記キャビティCを介して露出された前記第1パターン部221-1の上面に配置され得る。
【0129】
前記バリア層130は、前記キャビティCを介して露出された前記第1パターン部221-1の上面を保護するための表面処理層とも言える。前記バリア層130は、表面処理方式によって異なる層構造を有することができる。一例として、前記バリア層130は、ENEPIG(Electroless Nickel Electroless Palladium Immersion Gold)方式で形成され得る。これにより、前記バリア層130は、第1~第3バリア層を含むことができる。これとは異なり、前記バリア層130は、ENIG(Electroless Nickel Immersion Gold)方式で形成され得る。これにより、前記バリア層130は、第1および第2バリア層を含むことができる。前記バリア層130の詳細な層構造は、以下でより詳細に説明する。
【0130】
以下では、実施例の前記キャビティCおよび第1パターン層221のそれぞれのパターン部の厚さと位置関係、そしてバリア層130の層構造について具体的に説明する。
【0131】
図2を参照すると、実施例におけるキャビティCは、前記第2基板層300を貫通する。例えば、前記キャビティCは、第2絶縁層を貫通する。前記第2絶縁層が複数の層構造を有する場合、前記キャビティCは、前記複数の層の第2絶縁層を共通に貫通することができる。前記キャビティCは、複数のパートを含むことができる。例えば、前記キャビティCは、厚さ方向に複数のパートに区分され得る。このとき、前記キャビティCの複数のパートは、前記キャビティCの内壁IWの傾斜を基準に区分され得る。
【0132】
例えば、キャビティCは、前記第2基板層300の上面に隣接する第1パートP1を含むことができる。また、前記キャビティCは、前記第2基板層300の下面に隣接し、前記第1パートP1の下の第2パートP2を含むことができる。
【0133】
このとき、前記第1パートP1は、前記第2基板層300の下面に向かって幅が減少する領域を含むことができる。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1は、前記第1基板層200に向かうほど幅が減少する第1傾斜を有することができる。前記第1パートP1の内壁IWが有する第1傾斜は、前記内壁IWと連結される仮想の直線と基準線BLとの間の内角を意味することができる。前記基準線BLは、前記キャビティCと垂直に重なる第1基板層200の上面と平行とすることができる。
【0134】
一方、前記第1パートP1の内壁IW1が有する第1傾斜θ1は、115度~150度の範囲を有することができる。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1は、118度~148度の範囲を有することができる。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1は、120度~145度の範囲を有することができる。
【0135】
前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度よりも小さい場合、実施例に係る前記キャビティCを形成するのに要する工程時間が増加することがある。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度よりも小さいということは、以下で説明する一次キャビティを形成する工程で使用されるレーザビーム幅(例えば、レーザマスク)が小さいことを意味し、これによるキャビティCの形成に要する時間が増加することがある。
【0136】
また、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が150よりも大きいと、前記キャビティCの上部の幅が増加することによる回路集積度が減少することがある。例えば、前記キャビティCの幅は、実装される素子の配置空間に対応するように前記キャビティCの下部幅を決定し、前記決定された下部幅を中心にキャビティ形成工程を行う。このとき、前記キャビティCの上部幅が増加する場合、無意味に無駄な空間が増加するということを意味し、これによって前記キャビティCの上部幅が増加した分だけ回路層の配置空間が減少することがある。これにより、実施例では、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度~150度の範囲を有するようにする。
【0137】
一方、実施例のキャビティCは、前記第1パートP1の下の第2パートP2を含む。前記第2パートP2は、前記第2基板層300の下面に行くほど幅が減少する領域を含むことができる。例えば、前記第2パートP2は、前記第1基板層200に向かうほど幅が減少しつつ、前記第1パートP1の内壁IW1が有する第1傾斜θ1とは異なる第2傾斜θ2を有する内壁IW2を含むことができる。例えば、前記第2パートP2の第2傾斜θ2は、前記第1パートP1の第1傾斜θ1よりも小さくてもよい。
【0138】
このとき、前記第2傾斜θ2は、前記第2パートP2の内壁IW2が有する傾斜を意味することができる。例えば、前記第2傾斜θ2は、前記第2パートP2の内壁IW2から延びる仮想直線と基準線BLとの間の内角を意味することができる。
【0139】
前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1よりも小さく、91度~120度の範囲を有することができる。例えば、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1よりも小さく、95度~118度の範囲を有することができる。例えば、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1よりも小さく、98度~115度の範囲を有することができる。
【0140】
前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が91度よりも小さい場合、前記キャビティC内に駆動素子や受動素子などのチップが安定して配置されないことがある。具体的には、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が91度よりも小さいと、前記第2パートP2が前記第2基板層300の上面に行くほど幅が減少する形状を有することができ、前記キャビティCの中間領域にチップ配置空間が十分に設けられないことがある。これにより、前記キャビティCの中間領域で前記キャビティCの内壁とチップが接触することがあり、これにより前記チップの実装工程で前記チップの実装位置がずれるか、前記チップが傾いた状態で装着されるという問題が発生することがある。
【0141】
また、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が120度よりも大きい場合、素子実装空間に必要な空間よりも大きいサイズを有し、前記キャビティCが形成され得る。これにより、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が120度よりも大きいということは、前記第2パートP2の下部領域の幅と上部領域の幅との差が大きいということを意味する。そして、一般的なキャビティの幅は、チップのサイズに対応するように前記第2パートP2の下部領域の幅を決定する。前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が120度よりも大きい場合、チップのサイズに比べて前記キャビティCが占める空間または面積が増加することがあり、これにより回路集積度が減少するか、回路基板の水平方向の幅や垂直方向の厚さが増加するという問題が発生することがある。
【0142】
一方、前記キャビティCの第1パートP1および第2パートP2の長さは、互いに異なり得る。例えば、前記キャビティCの第1パートP1は、第1長さL1を有し、前記第2パートP2は、前記第1長さL1よりも長い第2長さL2を有することができる。このとき、前記第1長さL1は、前記第1パートP1の垂直方向の深さを意味することができる。例えば、前記第1長さL1は、前記第1パートP1の垂直距離を意味することができる。また、前記第2長さL2は、前記第2パートP2の深さを意味することができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第2パートP2の垂直方向の深さまたは垂直距離を意味することができる。
【0143】
このとき、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の1.5倍以上であり得る。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の3倍以上であり得る。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の5倍以上であり得る。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の10倍以上であり得る。
【0144】
例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の1.5倍~30倍の範囲を満たすことができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の3倍~28倍の範囲を満たすことができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の5倍~25倍の範囲を満たすことができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の10倍~20倍の範囲を満たすことができる。
【0145】
このとき、前記第2長さL2が前記第1長さL1の1.5倍未満であると、前記第1パートP1の第1傾斜と前記第2パートP2の第2傾斜との差によって発生する効果が不十分なことがある。また、前記第2長さL2が前記第1長さL1の30倍以上であると、これを満たすための第2基板層300の厚さが増加し、これによる回路基板の全体的な厚さが増加することがある。
【0146】
一方、実施例の前記キャビティCは、前記第2パートP2の下の第3パートP3を含むことができる。前記第3パートP3は、前記第2基板層300よりも低く位置することができる。前記キャビティCの第3パートP3は、前記第2基板層300に形成された構成ではなく、前記第1基板層200に形成された構成を意味することができる。例えば、前記キャビティCの第3パートP3は、前記第1基板層200の第1パターン層221の少なくとも一部と水平方向に重なり得る。即ち、前記第3パートP3は、前記第1パターン層221の少なくとも一つのパターン部をエッチングにより除去することによって形成され得る。さらに、前記第3パートP3は、前記第1パターン層221の一部と共に、前記第1基板層200の最上側に配置された第1-1絶縁層211の第1領域RB1の一部を除去することによって形成され得る。具体的には、前記第3パートP3は、前記第1基板層200の第1パターン層221のうち、キャビティCと垂直に重なる領域に形成されたレーザストッパ層(例えば、第1パターン層221の第3パターン部221-3の一部)を除去することによって形成された部分であり得る。
【0147】
例えば、前記キャビティCの全深さは、前記第2基板層300を構成する第2絶縁層の全厚よりも大きくてもよい。例えば、第1実施例における前記キャビティCの深さは、前記第2絶縁層の全厚から前記第3パターン部221-3の厚さを合わせた分だけ大きくてもよい。
【0148】
これにより、前記キャビティCの底面は、前記第2基板層300の下面よりも低く位置することができる。
【0149】
前記第3パートP3は、第3傾斜を有することができる。前記第3傾斜は、前記第3パートP3の内壁IW3が有する傾斜を意味することができる。このとき、前記第1パートP1の内壁IW1および前記第2パートP2の内壁IW2は、前記第2基板層300を構成する第2絶縁層の内壁を意味する。これとは異なり、第1実施例における前記第3パートP3の内壁IW3は、前記第1パターン層221の第3パターン部221-3の側面が有する傾斜を意味することができる。
【0150】
具体的には、前記第1基板層200の第1パターン層221は、前記第1領域RB1と前記第2領域RB2との間の境界領域を囲んで配置される第3パターン部221-3を含む。前記第3パターン部221-3は、キャビティCを形成するレーザ工程でレーザストッパとして使用されたストッパ層の一部であり得る。そして、キャビティCの下部幅は、前記ストッパ層が有する幅よりも小さくてもよい。もし、前記ストッパ層の幅と同じ下部幅を有するキャビティCを形成する場合、レーザ工程における工程偏差により、前記ストッパ層の縁部に隣接する前記第1-1絶縁層211の上面の一部がレーザで加工されるという問題が発生することがあり、これにより信頼性の問題が発生する。これにより、実施例では、前記キャビティCは、前記ストッパ層の幅よりも小さい下部幅を有する。これにより、前記ストッパ層の一部は、前記キャビティCを介して上面が露出されることがあり、残りの部分は、前記キャビティCを介して上面が露出されないことがある。このとき、前記キャビティCを介して上面が露出されるストッパ層は、エッチングにより除去されて前記キャビティCの第3パートP3を形成することができる。そして、前記キャビティCを介して上面が露出されないストッパ層は、前記エッチング工程時に除去されず、これにより前記第1パターン層221の第3パターン部221-3を構成することができる。そして、前記キャビティCの第3パートP3の内壁IW3は、前記第3パターン部221-3の側面の傾斜角を意味することができる。前記第3パートP3の内壁IW3の第3傾斜は、前記ストッパ層の エッチング条件によって決定され得る。
【0151】
例えば、第1実施例において前記第3パートP3の内壁IW3の第3傾斜は、前記基準線BLに対して直角であり得る。
【0152】
一方、実施例では、前記第1基板層200の上面は、段差を有することができる。例えば、第1-1絶縁層211の上面は、段差を有することができる。具体的には、前記第1-1絶縁層211の上面は、第1上面211T1と、前記第1上面211T1と段差を有する第2上面211T2とを含むことができる。前記第1-1絶縁層211の前記第1上面211T1は、キャビティCの下面または底面を形成することができる。
【0153】
例えば、前記第1-1絶縁層211の上面は、前記キャビティCと垂直に重なる第1上面211T1と、前記キャビティCと垂直に重ならない第2上面211T2とを含むことができる。即ち、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第1基板層200の第1領域RB1に対応し、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記第1基板層200の第2領域RB2に対応し得る。また、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記キャビティCの下面を構成し、前記第2基板層300に接していない部分を意味することができる。また、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記キャビティCの下面と段差を有し、前記第2基板層300に接する部分を意味することができる。前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、第1上面211T1と垂直に重ならないことがある。
【0154】
このとき、前記第1上面211T1は、第1パターン部221-1と垂直に重なる第1重畳領域と、前記第1パターン部221-1と垂直に重ならない第1非重畳領域とを含むことができる。
【0155】
また、前記第2上面211T2は、前記第2パターン部221-2と垂直に重なる第2重畳領域と、前記第3パターン部221-3と垂直に重なる第3重畳領域と、前記第2パターン部221-2および第3パターン部221-3と垂直に重ならない第2非重畳領域を含む。
【0156】
このとき、比較例の回路基板において、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1の第1非重畳領域は、前記第2上面211T2の第2非重畳領域と同一平面に位置する。これとは異なり、実施例における第1-1絶縁層211の第1上面211T1の第1非重畳領域は、前記第2上面211T2の第2非重畳領域とは互いに異なる平面に位置することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1の第1非重畳領域は、前記第2上面211T2の第2非重畳領域よりも低く位置することができる。例えば、第1実施例における前記第1非重複領域は、前記第2非重複領域に比べて前記第3パターン部221-3の厚さ分だけ低く位置することができる。以下では、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1が前記第1非重畳領域を意味し、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2が前記第2非重複領域を意味するものとして説明する。
【0157】
前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2の下面よりも高く位置することができる。前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第1パターン層221の第3パターン部221-3の下面と同一平面上に位置することができる。このとき、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が1μm以下、または0.5μm以下、または0.1μm以下であることを意味することができる。あるいは、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が前記第3パターン部221-3の厚さの5%以下、または3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0158】
前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記第1パターン層221の第1パターン部221-1の上面よりも高く位置することができる。前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記第3パターン部221-3の上面と同一平面上に位置することができる。このとき、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が1μm以下、または0.5μm以下、または0.1μm以下であることを意味することができる。あるいは、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が、前記第3パターン部221-3の厚さの5%以下、または3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0159】
前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と第2上面211T2とは互いに異なる表面粗さを有することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、めっき工程を通じて形成された前記第1パターン層221の下面の表面粗さに対応する表面粗さを有することができる。これとは異なり、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記第2-1絶縁層311の下面の表面粗さに対応する表面粗さを有することができる。
【0160】
第1実施例における第1パターン層221の前記第1パターン部221-1は、前記キャビティCと垂直に重なる第1領域RB1に配置される。また、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2は、前記キャビティCと垂直に重ならない第2領域RB2に配置される。また、前記第1パターン層221の第3パターン部221-3は、前記第1領域RB1と第2領域RB2との間の境界領域に配置される。
【0161】
前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2および第3パターン部221-3のうちいずれか一つは、他の一つとは異なる厚さを有することができる。前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のうちいずれか一つの上面は、他の一つの上面とは異なる平面に位置することができる。例えば、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、第3パターン部221-3のうちいずれか一つの下面は、他の一つの下面とは異なる平面に位置することができる。
【0162】
以下では、図面を参照して、第1パターン層221の第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれの厚さと、これらの位置関係、およびバリア層130の層構造について説明する。
【0163】
図3aは、第1実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図であり、図3bは、第2実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図であり、図3cは、第3実施例に係る回路基板の第1パターン層の配置領域を拡大した拡大図である。
【0164】
図3aを参照すると、前記第1パターン層221は、第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3を含む。
【0165】
前記第1パターン部221-1は、前記第1-1絶縁層211の第1領域RB1に配置される。即ち、前記第1パターン部221-1は、前記キャビティCと垂直に重なり得る。前記第1パターン部221-1の上面は、前記第1パターン層221の他のパターン部(例えば、第2パターン部221-2および第3パターン部221-3)の上面よりも低く位置することができる。例えば、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2よりも低く位置することができる。例えば、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第2基板層300の最下側よりも低く位置することができる。前記第1パターン部221-1は、第1厚さT1を有することができる。前記第1厚さT1に対する具体的な特徴は、以下で説明する。
【0166】
前記第2パターン部221-2は、前記第1-1絶縁層211の第2領域RB2に配置され得る。前記第2パターン部221-2は、キャビティCと垂直に重ならないことがある。前記第2パターン部221-2の上面は、前記第1パターン部221-1の上面よりも高く位置することができる。前記第2パターン部221-2の上面は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1よりも高く位置することができる。前記第2パターン部221-2の上面は、前記第3パターン部221-3の上面と同一平面上に位置することができる。前記第2パターン部221-2の上面は、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2と同一平面上に位置することができる。前記第2パターン部221-2の下面は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1よりも低く位置することができる。前記第2パターン部221-2の下面は、前記第1パターン部221-1の上面よりも低く位置することができる。前記第2パターン部221-2の下面は、前記第1パターン部221-1の下面と同一平面上に位置することができる。前記第2パターン部221-2の下面は、前記第3パターン部221-3の下面よりも低く位置することができる。前記第2パターン部221-2は、複数の層構造を有することができる。例えば、前記第2パターン部221-2は、2段めっき工程を通じて形成された2層構造を有することができる。このとき、前記第2パターン部221-2が2層構造であるということは、前記第2パターン部221-2がSAPまたはMSAP工程で形成する場合、シード層として使用された銅箔層および化学銅めっき層を除いた電解めっき層が2層で構成されたことを意味することができる。このとき、前記第2パターン部221-2は、第1厚さT1よりも大きい第2厚さT2を有することができる。このとき、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が1μm以下、または0.5μm以下、または0.1μm以下であることを意味することができる。あるいは、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、または第3パターン部221-3の厚さの5%以下、または3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0167】
前記第3パターン部221-3は、前記第1領域RB1と第2領域RB2との間の境界領域に形成され得る。これにより、前記第3パターン部221-3は、一部が前記キャビティCと垂直に重なることがあり、これとは異なり、垂直に重ならないことがある。好ましくは、前記第3パターン部221-3の少なくとも一部は、前記キャビティCの内壁IWの少なくとも一部と垂直に重なり得る。
【0168】
前記第3パターン部221-3の上面は、前記第1パターン部221-1の上面よりも高く位置することができる。前記第3パターン部221-3の上面は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1よりも高く位置することができる。前記第3パターン部221-3の上面は、前記第2パターン部221-2の上面と同一平面上に位置することができる。前記第3パターン部221-3の上面は、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2と同一平面上に位置することができる。前記第3パターン部221-3の下面は、前記第1-1絶縁層211の上面または第1パターン部221-1の上面と同一平面上に位置することができる。前記第3パターン部221-3の下面は、前記第1パターン部221-1の下面および前記第2パターン部221-2の下面よりも高く位置することができる。前記第3パターン部221-3は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2よりも小さい第3厚さT3を有することができる。このとき、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が1μm以下、または0.5μm以下、または0.1μm以下であることを意味することができる。あるいは、前記同一平面上に位置するということは、相互間の高さ差が、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、または第3パターン部221-3の厚さの5%以下、または3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0169】
前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2を基準に決定され得る。
【0170】
即ち、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2は、実施例の回路基板において、第1パターン部221-1および第3パターン部221-3を除いた他のパターン層が有する厚さに対応することができる。このとき、厚さに対応できるということは、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2とは異なるパターン層が有する厚さの差が異なるパターン層が有する厚さの10%以下、5%以下、3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0171】
例えば、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2は、5μm~50μmの範囲を満たすことができる。例えば、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2は、10μm~40μmの範囲を満たすことができる。例えば、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2は、15μm~30μmの範囲の厚さを有することができる。
【0172】
そして、第1実施例における第1パターン部221-1の第1厚さT1と第3パターン部221-3の第3厚さT3の和(T1+T3)は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2に対応することができる。
【0173】
即ち、実施例では、2段めっき工程を通じて、前記第1パターン層221が第1金属層および第2金属層を含むようにし、前記2段めっき工程で形成された第1金属層は、前記第1パターン部221-1と第3パターン部221-3として利用し、前記第2金属層は、前記第2パターン部221-2と第3パターン部221-3として利用する。
【0174】
これにより、実施例における前記第1パターン部221-1は、前記第1金属層のみを含むことができ、前記第3パターン部221-3は、前記第2金属層のみを含むことができる。そして、前記第2パターン部221-2は、前記第1金属層221-21と第2金属層221-22の両方を含むことができる。これにより、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21は、前記第1パターン部221-1に対応する第1厚さT1を有することができる。このとき、厚さに対応できるということは、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21の厚さと前記第1厚さT1との差が前記第1厚さT1の10%以下、5%以下、3%以下、または1%以下であることを意味することができる。前記第2パターン部221-2の第2金属層221-22は、前記第3パターン部221-3に対応する第3厚さT3を有することができる。このとき、厚さに対応できるということは、前記第2金属層221~22の厚さと前記第3厚さT3との差が前記第3厚さT3の10%以下、5%以下、3%以下、または1%以下であることを意味することができる。
【0175】
上記のように、実施例では、前記第1パターン層221を2層に分けて形成し、これをそれぞれ実装パッドとレーザストッパ層として活用するようにする。これにより、実施例では、前記実装パッドに対応する第1パターン部221-1と前記ストッパ層に対応する第3パターン部221-3とが互いに異なる平面に配置される構造を有することができる。これにより、実施例では、キャビティCを形成する工程で実装パッドである前記第1パターン部221-1が損傷されることを防止することができる。
【0176】
前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の51%~85%の厚さを満たすことができる。前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の53%~83%の範囲を満たすことができる。例えば、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の55%~80%の範囲を満たすことができる。
【0177】
前記第1パターン部221-1の第1厚さT1が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の51%よりも小さいと、これに対応するように前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が増加することがある。そして、前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が増加する場合、前記キャビティCの形成が完了した後に、前記キャビティCと垂直に重なる領域で前記第3パターン部221-3をエッチングにより除去するために要する時間が増加し、これによる工程性が低下することがある。また、前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が増加する場合、前記エッチング工程において前記キャビティCと垂直に重なる領域における第3パターン部221-3の一部が除去されないことがあり、これにより、前記第1パターン部221-1が前記第3パターン部221-3と電気的に連結されることによるショートなどの信頼性の問題が発生することがある。また、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の51%よりも小さいと、前記第1パターン部221-1の許容電流が減少し、これによる通信性能が低下することがある。一方、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の85%を超えると、これに対応するように前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が減少することがある。これにより、前記キャビティCを形成するレーザ工程では、レーザが前記第3パターン部221-3を貫通するという問題が発生することがあり、これにより前記キャビティCを形成する工程において第1-1絶縁層211の上面が損傷されるという問題が発生することがある。好ましくは、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、2.7μm~42.5μmの範囲を満たすことができる。例えば、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、5.1μm~33.2μmの範囲を満たすことができる。例えば、前記第1パターン部221-1の第1厚さT1は、7.65μm~25.5μmの範囲を満たすことができる。
【0178】
前記第3パターン部221-3の第3厚さT3は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の15%~49%の厚さを満たすことができる。前記第3パターン部221-3の第3厚さT3は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の17%~47%の範囲を満たすことができる。例えば、前記第3パターン部221-3の第3厚さT3は、前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の20%~45%の範囲を満たすことができる。
【0179】
前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の15%よりも小さいと、前記キャビティCを形成するレーザ工程では、レーザが前記第3パターン部221-3を貫通するという問題が発生することがあり、これにより、前記キャビティCを形成する工程において第1-1絶縁層211の上面が損傷されるという問題が発生することがある。
【0180】
前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の49%よりも大きいと、前記キャビティCと垂直に重なる領域で前記第3パターン部221-3をエッチングにより除去するために要する時間が増加し、これによる工程性が低下することがある。また、前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の49%よりも大きいと、前記エッチング工程で前記キャビティCと垂直に重なる領域における第3パターン部221-3の一部が除去されないことがあり、これにより前記第1パターン部221-1が前記第3パターン部221-3と電気的に連結されることによるショートなどの信頼性の問題が発生することがある。前記第3パターン部221-3の第3厚さT3が前記第2パターン部221-2の第2厚さT2の49%よりも大きいと、前記第1パターン層221の第1金属層および第2金属層において、前記第2金属層に対応する厚さほど精密なエッチングを行うことが困難であり、これにより、前記エッチング工程で前記第2金属層も一部エッチングされるため、前記第1パターン部221-1の厚さが減少することによる通信性能の問題が発生することがある。
【0181】
一方、上記では、第1パターン部221-1の厚さT1が第3パターン部221-3の厚さT3よりも大きいと説明したが、前記第1パターン部221-1の厚さと第3パターン部221-3の厚さとを同じにすることもできる。例えば、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21と第2金属層221-22の厚さとが互いに同じであってもよい。但し、回路基板の通信性能は、前記第1パターン部221-1の厚さが増加するほど向上し、これにより、実施例では、前記第3パターン部221-3の厚さに比べて前記第1パターン部221-1の厚さを大きくする。これにより、実施例では、前記第3パターン部221-3のエッチング工程に要する時間を減らしながら、前記第1パターン部221-1の厚さ増加による通信性能を最大化できるようにする。
【0182】
上記のように、実施例では、前記第1パターン層221を形成する工程において、これを2段めっきを通じて第1金属層および第2金属層を含む2層構造を有するようにし、前記第1金属層および第2金属層のうちいずれか一つを実装パッドとして利用し、他の一つをストッパとして利用して、これらを全て利用して第2パターン部を構成するようにする。これにより、実施例では、実装パッドとストッパが同一平面上に配置されることによって発生する信頼性の問題を解決することができる。例えば、比較例では、キャビティを形成するレーザ工程において、前記実装パッドの損傷を防止するために、前記実装パッド上に別の保護層(図示せず)を形成し、その後これを除去する工程を行う。これに対して、実施例では、前記レーザストッパとして利用される第3パターン部221-3の一部を前記実装パッドである第1パターン部221-1の保護部として活用可能であり、これにより前記キャビティを形成する工程で前記実装パッドである第1パターン部221-1が損傷されることを防止しながら、前記第1パターン部221-1を保護するための追加の保護層の形成工程を省略することができる。
【0183】
一方、図面上には、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3が第1絶縁層(より明確に、第1-1絶縁層211)に完全に埋め込まれるものと示したが、これに限定されない。具体的には、図面上には、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれの側面の全領域が第1絶縁層(より明確に、第1-1絶縁層211)で覆われるものと示したが、これに限定されない。
【0184】
例えば、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれの厚さ方向の全領域のうち一部領域のみが前記第1絶縁層に埋め込まれ得る。そして、前記第1パターン部221-1の厚さ方向の全領域のうち一部領域を除いた残りの領域は、前記第1上面211T1上に突出し得る。そして、前記第2パターン部221-2および第3パターン部221-3の厚さ方向の全領域のうち前記一部領域を除いた残りの領域は、前記第2絶縁層(明確に、第2-1絶縁層311)内に埋め込まれ得る。
【0185】
但し、実施例では、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3の物理的信頼性および電気的信頼性を確保するために、前記第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれの前記一部領域の厚さが前記残りの領域の厚さよりも大きくする。例えば、第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれは、厚さ方向の全領域の80%以上の領域が前記第1絶縁層に埋め込まれ得る。例えば、第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれは、厚さ方向の全領域のうち90%以上の領域が前記第1絶縁層に埋め込まれ得る。例えば、第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3のそれぞれは、厚さ方向の全領域の98%以上の領域が前記第1絶縁層に埋め込まれ得る。
【0186】
一方、前記第1パターン層221を除いた他のパターン層は、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2が有する第2厚さT2を有することができる。
【0187】
具体的には、前記第2パターン層222、第3パターン層223、第4パターン層224、第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第8パターン層324は、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2と同じ第2厚さT2を有することができる。このとき、同じ厚さを有するということは、第2厚さT2との差が第2厚さT2の10%以下、5%以下、3%以下、1%以下であることを意味する。
【0188】
但し、前記第2パターン層222、第3パターン層223、第4パターン層224、第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第8パターン層324は、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2とは異なる層構造を有することができる。例えば、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2は、ストッパと実装パッドとを区分するために、2段めっき工程を通じて前記第2厚さT2を有するように形成された。前記第2パターン層222、第3パターン層223、第4パターン層224、第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第2 8パターン層324は、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2とは異なり、層区分が不要であり、これにより1回のめっき工程を通じて形成され得る。例えば、前記第2パターン層222、第3パターン層223、第4パターン層224、第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第8パターン層324は、電解めっき層を基準に1層構造を有することができる。但し、実施例はこれに限定されず、前記第2パターン層222、第3パターン層223、第4パターン層224、第5パターン層321、第6パターン層322、第7パターン層323、および第8パターン層324も、前記第1パターン層221の第2パターン部221-2のように、2段めっきを進行して形成することができ、これにより、電解めっき層を基準に2層構造を有することができる。
【0189】
第1実施例における前記第1貫通電極231は、第4厚さT4を有することができる。例えば、前記第1貫通電極231は、第1回路層と垂直に重なる領域における第1-1絶縁層211の厚さと同じであってもよい。
【0190】
例えば、第1貫通電極231は、それぞれ10μm~60μmの範囲の第4厚さT4を有することができる。例えば、第1貫通電極231は、それぞれ12μm~45μmの範囲の厚さT4を有することができる。例えば、第1貫通電極231は、15μm~30μmの厚さを有することができる。
【0191】
一方、前記キャビティCと水平に重なりつつ、前記キャビティCと対向する前記第3パターン部221-3の一側面221-3S1は、前記キャビティCの第3パートP3の内壁IW3を構成する。このとき、図3aのように、前記第3パートP3の内壁IW3である前記第3パターン部221-3の一側面221-3S1は、前記第2パートP2の内壁IW2と連結されて、前記基準線BLに対して垂直な第3傾斜を有することができる。
【0192】
一方、キャビティCを介して露出された第1パターン部221-1の上面には、バリア層130が配置され得る。前記バリア層130は、複数の層構造を有することができる。
【0193】
例えば、前記バリア層130は、第1層131、第2層132、および第3層133を含むことができる。
【0194】
前記第1層131は、ニッケルを含むことができる。前記第1層131は、前記第1層131の上面に配置され得る。このとき、前記第1層131は、前記第1パターン部221-1の上面にニッケルを含む金属を無電解めっきして形成することができる。これにより、前記第1層131の下面の少なくとも一部は、前記第1パターン部221-1と接触しないことがある。例えば、前記第1層131の少なくとも一部は、垂直方向に前記第1パターン部221-1と重ならないことがある。例えば、前記第1層131の下面は、前記第1パターン部221-1の上面と接触する第1部分と、前記第1部分から外側方向に延びて前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と接触する第2部分とを含むことができる。例えば、前記第1層131の幅は、前記第1パターン部221-1の幅よりも大きくてもよい。これにより、前記第1層131は、前記第1パターン部221-1の上面および前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と部分的に接触することがある。
【0195】
前記第1層131は、前記第1パターン部221-1を構成する金属の拡散を防止することができる。例えば、前記第1層131は、前記第1パターン部221-1を構成する銅が前記バリア層130の前記第3層133に拡散することを防止することができる。前記第1層131は、0.1μm~1μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1層131は、0.2μm~0.9μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1層131は、0.3μm~0.8μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1層131の厚さが0.1μmよりも小さいと、前記拡散防止効果が不十分なことがある。前記第1層131の厚さが1μmよりも大きいと、前記バリア層130の全体的な厚さが増加することがある。
【0196】
前記第2層132は、前記第1層131上に配置され得る。前記第2層132は、パラジウムを含むことができる。例えば、前記第2層132は、前記第1層131上にパラジウムを含む金属を無電解めっきして形成することができる。前記第2層132は、ソルダーとの接合性を向上させながら、高温のリフロー工程における信頼性のために形成され得る。前記第2層132は、0.01μm~0.1μmの範囲の厚さを有することができる。前記第2層132は、0.02μm~0.08μmの範囲の厚さを有することができる。前記第2層132は、0.03μm~0.06μmの範囲の厚さを有することができる。
【0197】
前記第3層133は、前記第2層132上に配置され得る。前記第2層132は、金を含むことができる。例えば、前記第3層133は、前記第2層132上に金を含む金属を置換めっきして形成することができる。前記第3層133は、前記第1パターン部221-1の酸化を防止する機能を有することができる。また、前記第3層133は、チップ実装時にソルダーまたはワイヤとのボンディング性を向上させるために形成され得る。好ましくは、前記第3層133は、実施例の回路基板の製造工程において、前記キャビティCが形成された後の後続工程で、前記第1パターン部221-1の厚さ変化や形状変化を防止するために形成され得る。前記第3層133は、0.01μm~0.1μmの範囲の厚さを有することができる。前記第3層133は、0.02μm~0.08μmの範囲の厚さを有することができる。前記第3層133は、0.03μm~0.06μmの範囲の厚さを有することができる。
【0198】
上記のように、実施例における第1パターン部221-1上には、バリア層130が配置される。そして、前記バリア層130は、第1層131、第2層132、および第3層133を含む。前記バリア層130は、前記キャビティCが形成された後の後続工程で前記第1パターン部221-1を保護する機能を果たすことができる。これにより、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部221-1の厚さの変化を考慮して、前記第1パターン部221-1の厚さを増加させなくてもよい。これにより、実施例では、前記第1パターン部221-1の微細化が可能である。さらに、実施例では、前記第1パターン部221-1の厚さを減らすことができるので、これによる製造単価を減らすことができる。また、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部221-1の形状変化を防止することができる。これにより、実施例では、前記第1パターン部221-1上にチップを安定して実装できるようにする。これにより、実施例では、回路基板の物理的および電気的信頼性を向上させることができる。
【0199】
上記のように、バリア層130は、第1層131、第2層132、および第3層133を含む。そして、前記バリア層130は、化学的ダメージから前記第1パターン部221-1を保護するだけでなく、物理的ダメージから前記第1パターン部221-1を保護することができる。このとき、前記化学的または物理的ダメージから前記バリア層130の第3層133および第2層132の一部が損傷または腐食しても、前記バリア層130の第1層131を通じて前記第1パターン部221-1を安定して保護することができる。例えば、前記第1層131は、ニッケルを含む。このとき、前記ニッケルの還元電位は、-0.25V程度である。これは、前記第1パターン部221-1を構成する銅の還元電位である+0.16Vよりも低い値を有する。これにより、実施例では、ガルバニック腐食(Galvanic corrosion)の原理で、前記第1パターン部221-1は、前記第1層131から電子を供給される。これにより、実施例では、前記第1パターン部221-1上に第1層131が存在しない場合に比べて、前記第1パターン部221-1の耐食性を向上させることができる。
【0200】
一方、前記第3パターン部221-3の一側面の傾斜および形状は、前記エッチング工程におけるエッチング条件に応じて変わり得る。
【0201】
例えば、図3bに示すように、前記第3パターン部221-3の一側面221-3S2は、基準線に対して傾斜した一定傾斜を有することができる。例えば、前記第3パターン部221-3は、下面から上面に行くほど幅が減少することがある。即ち、前記キャビティCの第3パートP3は、前記第1-1絶縁層211に隣接するほど幅が減少する傾斜を有することができる。
【0202】
また、図3cに示すように、実施例では、前記第3パターン部221-3は、凹部221-3Uを含むことができる。これは、前記キャビティCの形成が完了した後に、前記キャビティCと垂直に重なる前記第3パターン部221-3の一部をエッチングにより除去する工程において、エッチング条件を調節することによって達成され得る。例えば、前記第3パターン部221-3の側面は、前記キャビティCの第2パートP2の内壁IW2の下端から前記キャビティCから離れる水平方向に離隔し得る。これにより、前記キャビティCの第3パートP3は、前記凹部221-3Uに対応する領域だけ、前記第2パートP2の下部領域の幅よりも大きくてもよい。
【0203】
前記凹部221-3Uの水平距離は、1μm~12μmの範囲を有することができる。前記凹部221-3Uの水平距離は、2μm~10μmの範囲を有することができる。前記凹部221-3Uの水平距離は、3μm~8μmの範囲を有することができる。
【0204】
ここで、前記水平距離は、前記凹部221-3Uに隣接する前記キャビティCの内壁から前記第3パターン部221-3の一側面までの水平距離を意味することができる。このとき、前記第3パターン部221-3は、エッチング条件によって下面から上面に行くほど幅が変化(例えば、増加または減少)する領域を含むことができる。そして、前記水平距離は、前記凹部221-3Uの全領域のうち最も多く凹んだ領域の最大水平距離、最も少なく凹んだ領域の最小水平距離、および全領域の水平距離に対する平均距離のうちいずれか一つを意味することができるであろう。
【0205】
一方、実施例では、前記エッチング工程で前記第3パターン部221-3を除去することができる。例えば、実施例では、前記凹部221-3Uに前記第3パターン部221-3が存在しないように前記エッチング工程で前記第3パターン部221-3を全体的に除去することもできる。
【0206】
図4aおよび図4bは、前記第2基板層を上側から見た平面図を示す図である。
【0207】
図4aを参照すると、第2基板層300は、第3領域RT1および第4領域RT2を含む。そして、前記第3領域RT1は、前記第2基板層300を貫通するキャビティCが形成された領域である。このとき、前記第3領域RT1および第4領域RT2は、前記第2基板層300の幅方向または長手方向にそれぞれ形成され得る。例えば、前記第3領域RT1は、前記第4領域RT2の一側に配置され得る。
【0208】
これとは異なり、図4bを参照すると、前記第3領域RT1は、第2基板層300の中央に配置され得る。そして、前記第4領域RT2は、前記第3領域RT1の周囲を囲んで形成され得る。
【0209】
以下では、実施例に係る第1-1絶縁層211および第1パターン層221の第1パターン部の変形例およびこれによるバリア層の構造について説明する。
【0210】
図5aは、第1変形例に係る回路基板を示す図であり、図5bは、第2変形例に係る回路基板を示す図であり、図5cは、第3変形例に係る回路基板を示す図である。
【0211】
第1~第3変形例の説明に先立ち、実施例における第1パターン層221の第1パターン部221-1および第3パターン部221-3の製造工程について簡略に説明する。
【0212】
前記キャビティCが形成される前に、前記第3パターン部221-3は、前記第1パターン部221-1上で前記キャビティCと垂直に重なる第1領域RB1と前記境界領域全体とに配置される。
【0213】
そして、レーザ工程を通じて行う前記キャビティCが形成された後、前記第3パターン部221-3の全領域のうち、前記キャビティCと垂直に重なる前記第1領域RB1にエッチング工程が行われる。このとき、理想的な工程条件では、前記第1パターン部221-1上に配置された前記第3パターン部221-3のみを選択的に除去することができる。これにより、前記第1パターン部221-1および第3パターン部221-3は、図3aに示すような位置関係および厚さ関係を有することができる。
【0214】
このとき、実施例では、前記第3パターン部221-3を除去するエッチング工程において、エッチング 条件に応じて前記第3パターン部221-3の厚さ以上にエッチング行われ得る。
【0215】
図5aに示すように、前記第1パターン部221-1は、図3aの第1パターン部に比べて第1厚さT1よりも小さい第1 '厚さT1aを有することができる。即ち、実施例では、前記第3パターン部221-3をエッチングする工程において、前記第1パターン部221-1の一部も一緒にエッチングを行う。これにより、前記第1パターン部221-1は、第1 '厚さT1aを有することができる。
【0216】
これにより、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1よりも低く位置することができる。また、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第3パターン部221-3の下面よりも低く位置することができる。また、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第2パターン部221-2の前記第1金属層221-21の上面よりも低く位置することができる。例えば、図3aの第1パターン部221-1の厚さT1は、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21の厚さに対応する。これとは異なり、第1変形例における前記第1パターン部221-1の第1'厚さT1aは、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21の厚さ T1よりも小さくてもよい。
【0217】
一方、上述したように、前記エッチング工程前の前記第3パターン部221-3は、前記キャビティCと垂直に重なる第1領域RB1に全体的に形成される。このとき、前記第3パターン部221-3の全領域のうち前記第1領域RB1と垂直に重なる領域のエッチングが全体的に行われない場合、前記第1領域RB1上に前記第3領域パターン部221-3の一部が残存することがある。そして、前記残存する第3パターン部221-3の一部によって複数の第1パターン部221-1間が連結されることによる電気的ショート問題が発生することがある。これにより、実施例では、上記のように第1領域RB1上の第3パターン部221-3の一部が残存するという問題を解決するために、エッチング条件を調節して前記第1領域RB1上における第3パターン部221-3と共に前記第1パターン部221-1の一部も共にエッチングが行われるようにする。これにより、実施例では、前記第3パターン部221-3の一部が残存することによる電気的信頼性の問題を解決することができ、これにより製品の信頼性を向上させることができる。
【0218】
また、第1変形例では、上述したように、第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1との間に段差が形成される。例えば、第1変形例における第1パターン部221-1の上面には、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1を基準に下側方向に陥没した陥没部(図示せず)を含むことができる。
【0219】
例えば、前記第1パターン部221-1の上面は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1よりも低く位置することができる。例えば、前記第1パターン部221-1上には、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と段差を有する陥没部が形成され得る。
【0220】
そして、実施例における前記バリア層130は、前記陥没部内に配置され得る。例えば、前記バリア層130の第1層131、第2層132、および第3層133は、それぞれ前記陥没部に配置され得る。
【0221】
一方、前記第3パターン部221-3の下面または前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と前記第1パターン部221-1の上面との間の垂直距離(例えば、T1-T1a)は、前記第1厚さT1の2%~10%の範囲を満たすようにする。前記第3パターン部221-3の下面または前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と前記第1パターン部221-1の上面との間の垂直距離(例えば、T1-T1a)は、前記第1厚さT1の3%~9%の範囲を満たすようにする。前記第3パターン部221-3の下面または前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と前記第1パターン部221-1の上面との間の垂直距離(例えば、T1-T1a)は、前記第1厚さT1の3.5%~8%の範囲を満たすようにする。前記第3パターン部221-3の下面または前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1と前記第1パターン部221-1の上面との間の垂直距離(例えば、T1-T1a)が前記第1厚さT1の2%未満であると、前記第1パターン部221-1の陥没部の深さが小さいので、前記ダム機能による効果が不十分なことがある。また、前記第3パターン部221-3の下面または第前記1-1絶縁層211の第1上面211T1と前記第1パターン部221-1の上面との間の垂直距離(例えば、T1-T1a)が前記第1厚さT1の10%を超えると、前記第1パターン部221-1の厚さT1aの減少による第1パターン部221-1の許容電流が減少し、これによる通信性能が低下することがある。
【0222】
一方、図5bに示すように、第2変形例は、図3aの回路基板に比べて第1-1絶縁層211の第1上面211T1aの高さに差があり得る。
【0223】
即ち、第2変形例では、前記第3パターン部221-3をエッチングした後に、前記第1-1絶縁層211aの第1領域RB1に対する追加のエッチング工程を行うことができる。これにより、前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1は、前記第1パターン部221-1の上面よりも低く位置することができる。
【0224】
即ち、第1-1絶縁層211aの第1上面211T1は、前記第3パターン部221-3の下面よりも低く位置することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1は、前記第2パターン部221-2の第1金属層221-21の上面よりも低く位置することができる。
【0225】
即ち、第2変形例では、第1変形例とは異なり、前記第1パターン部221-1の一部をエッチングして前記第3パターン部221-3の残存問題を解決せず、前記第1領域RB1と垂直に重なる前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1の一部をエッチングして前記残存問題を解決するようにする。
【0226】
一方、前記第3パターン部221-3の下面または前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1との間の垂直距離T5は、前記第1厚さT1の2%~10%の範囲を満たすようにする。例えば、前記第3パターン部221-3の下面または前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1との間の垂直距離T5は、前記第1厚さT1の3%~9%の範囲を満たすようにする。例えば、前記第3パターン部221-3の下面または前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1との間の垂直距離T5は、前記第1厚さT1の3.5%~8%の範囲を満たすようにする。
【0227】
前記第3パターン部221-3の下面または前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1との間の垂直距離T5が前記第1厚さT1の2%未満であると、前記残存問題の解決が完全にできないことがある。また、前記第3パターン部221-3の下面または前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211aの第1上面211T1との間の垂直距離T5が前記第1厚さT1の10%を超えると、前記第1パターン部221-1の側面で前記第1-1絶縁層211aによって覆われない領域(例えば、露出される領域)が増加し、これによって前記第1パターン部221-1に対する物理的信頼性の問題が発生することがある。
【0228】
一方、第2変形例における前記第1パターン部221-1の側面の少なくとも一部は、前記第1-1絶縁層211で覆われない。
【0229】
これにより、バリア層130は、前記第1パターン部221-1の側面の少なくとも一部を覆うことができる。前記バリア層130の第1層131は、前記第1パターン部221-1の上面に配置される第1部分と、前記第1部分から下側方向に延びて前記第1パターン部221-1の側面上に配置される第2部分とを含むことができる。また、前記バリア層130の第2層132は、前記第1層131の第1部分および第2部分上に配置され得る。また、前記バリア層130の第3層133は、前記第2層132の第1部分および第2部分上に配置され得る。
【0230】
一方、図5cに示すように、第3変形例では、第1変形例と第2変形例の両方を適用して、前記第1パターン部221-1の上面と前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1を同一平面上に位置するようにすることができる。
【0231】
これにより、前記第1パターン部221-1の上面および前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1aは、前記第3パターン部221-3の下面、第2パターン部221-2の第1金属層221-21の上面、および前記第2パターン部221-2の第2金属層221-22の下面よりも低く位置することができる。
【0232】
図6は、第2実施例に係る回路基板を示す図であり、図7は、図6の一部領域を拡大した拡大図である。
【0233】
図6および図7による回路基板は、図1の回路基板と全体的な構造は同一であり、単に第1基板層と第2基板層の貫通電極の厚さおよびこれによる第1絶縁層と第2絶縁層の厚さにおいて差がある。
【0234】
図6および図7を参照すると、回路基板1100は、第1基板層1200および第2基板層1300を含む。
【0235】
第1基板層1200および第2基板層1300の全体構造は、図1に示した第1実施例の第1基板層200および第2基板層300と同一であり、これについての詳細な説明は省略する。
【0236】
一方、図1の回路基板における貫通電極の厚さは、回路層の厚さよりも大きい。
【0237】
これとは異なり、第2実施例の回路基板における貫通電極の厚さは、前記回路層の厚さと同じでもよく、これよりも小さくてもよい。
【0238】
これは、図1における回路基板の回路層の厚さは、そのまま維持しながら、絶縁層の厚さおよびこれによる貫通電極の厚さを減らすことによって達成され得る。
【0239】
即ち、実施例では、第2基板層にキャビティCを形成し、前記キャビティCに駆動部の駆動素子および受動素子などのチップを配置する。これにより、実施例における駆動部は、アンテナ部の垂直方向ではなく水平方向に配置される。例えば、前記駆動部は、アンテナ部のアンテナパターン層の信号放射方向とは異なる方向(例えば、その垂直方向)に配置される。これにより、実施例では、アンテナ部と駆動部との間の信号干渉を解決することができる。これにより、実施例では、絶縁層の厚さおよび貫通電極の厚さを増加させて、アンテナと駆動部との間の間隔を十分に維持しなくても通信性能に影響を与えないことができる。これにより、実施例では、第1基板層および第2基板層のそれぞれの絶縁層の厚さを減らすことができ、これにより、前記絶縁層を貫通する貫通電極の厚さを減らすことができる。
【0240】
以下では、第2実施例の第1基板層1200および第2基板層1300において、第1-1絶縁層1211および前記第1-1絶縁層1211に配置される第1貫通電極1231について説明する。但し、第1-1絶縁層1211および第1貫通電極1231を除いた他の絶縁層および貫通電極も以下で説明される厚さを有することができる。
【0241】
第1基板層1200は、第1-1絶縁層1211、第1パターン層1221、第2パターン層1222、および第1貫通電極1231を含むことができる。
【0242】
前記第1パターン層1221は、第1パターン部1221-1、第2パターン部1221-2、および第3パターン部1221-3を含む。
【0243】
前記第1パターン層1221の第1パターン部1221-1、第2パターン部1221-2、および第3パターン部1221-3は、第1実施例で説明した第1パターン部221-1、第2パターン部221-2、および第3パターン部221-3と実質的に同一であり、これにより、これについての詳細な説明は省略する。また、第2パターン層1222は、第1実施例で説明した第2パターン層222と実質的に同一であり、これにより、これについての説明は省略する。
【0244】
一方、第1貫通電極1231は、第1-1絶縁層1211内に配置される。前記第1貫通電極1231は、前記第1パターン層1221と前記第2パターン層1222との間を連結することができる。
【0245】
第1貫通電極1231は、第1実施例の第1貫通電極231の第4厚さT4よりも小さい第4'厚さT4aを有することができる。
【0246】
例えば、前記第1貫通電極1231は、前記第1パターン層1221の第1パターン層1221のパターン部のうち少なくとも一つの厚さと同じてあってもよい。
【0247】
例えば、前記第1貫通電極1231は、第1パターン層1221の第1パターン層1221と同じ厚さを有することができる。例えば、第1貫通電極1231は、第1パターン層1221の第2パターン部1221-2と同じ厚さを有することができる。
【0248】
好ましくは、前記第1貫通電極1231の第4 '厚さT4aは、前記第1パターン層1221の第2パターン部1221-2の第2厚さT2以下であり得る。即ち、前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aは、前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2と同じでもよく、これよりも小さくてもよい。
【0249】
前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aは、前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2の51%~100%の範囲を満たすことができる。例えば、前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aは、前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2の60%~95%の範囲を満たすことができる。前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aは、前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2の65%~90%の範囲を満たすことができる。
【0250】
前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aが前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2の51%未満であると、前記第1パターン層1221と第2パターン層1222との間の距離が近すぎるにつれて、相互間の信号干渉が発生することがあり、これによる信号伝送損失が増加することがある。前記第1貫通電極1231の第4'厚さT4aが前記第2パターン部1221-2の第2厚さT2の100%を超えると、実施例に係る回路基板の厚さの減少効果が不十分なことがある。
【0251】
上記のように、実施例では、第1貫通電極1231の第4'厚さT4aを第1回路層と同じ厚さまたは第1回路層よりも小さい厚さを有するようにすることができ、これにより回路基板の厚さを減らすことができる。また、実施例では、前記第1貫通電極の厚さを減らすことによって、前記第1貫通電極を含む信号伝送経路における信号伝送距離を減らすことができ、これによる信号伝送損失を最小限に抑えることができる。
【0252】
一方、実施例では、前記キャビティC上にチップが実装され、これにより、前記キャビティCに隣接する領域に配置された貫通電極の厚さを減らすことによって、前記チップから伝達される信号または前記チップに提供する信号の伝送経路を最小化し、これによる信号伝送損失を最小限に抑えることができる。
【0253】
これにより、実施例では、それぞれの絶縁層に配置された貫通電極のうち前記キャビティCに最も隣接して配置された第1貫通電極1231に対してのみ第4 '厚さT4aを有するようにすることができる。そして、前記第1貫通電極1231を除いた残りの貫通電極(例えば、第2絶縁層内にそれぞれ配置された貫通電極、第1-2絶縁層内に配置された貫通電極、第1-3絶縁層に配置された貫通電極)は、前記第1貫通電極1231が有する第4 '厚さT4aよりも大きい厚さ(例えば、T4)を有することができる。特に、前記キャビティCと水平方向に重なる第2絶縁層に配置される貫通電極は、アンテナパターンを介して信号を送信または受信することができる。このとき、アンテナパターンを介した信号の送信強度または受信強度は、信号送信経路に比例して増加することがある。これにより、実施例では、前記第1貫通電極1231を除いた第2絶縁層内にそれぞれ配置された貫通電極、第1-2絶縁層内に配置された貫通電極、および第1-3絶縁層に配置された貫通電極は、第4厚さT4を有するようにして、これによる通信性能を最大化することができる。
【0254】
また、実施例では、比較例と同じ厚さを有する回路基板の構造において、絶縁層および貫通電極の厚さを減らすことによって、回路層の層数を増やすことができ、これにより回路集積度および通信性能を向上させることができる。
【0255】
一方、図1における第1パターン部は、第1絶縁層内に埋め込まれた構造を有していた。例えば、図1における第1パターン部の側面は、第1絶縁層で覆われた。また、図5bの第1パターン部の側面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層で覆われ、残りの少なくとも一部は、前記第1絶縁層で覆われない構造を有していた。
【0256】
これとは異なり、前記第1パターン部の側面は、部分的に絶縁層で覆われるが、前記第1パターン部の側面の少なくとも一部の側面を覆う絶縁層は、図5bとは異なり、第2絶縁層であり得る。また、前記第1パターン部は、前記第1絶縁層上に突出した構造を有することができる。
【0257】
図8は、第3実施例に係る回路基板を示す図であり、図9は、第4実施例に係る回路基板を示す図である。
【0258】
図8を参照すると、回路基板の全体的な構造は、前の実施例の構造と同じである。
【0259】
但し、第1パターン層2221は、前記第1絶縁層2211の上面の上に突出した構造を有することができる。
【0260】
そして、第2絶縁層2311は、前記第1絶縁層2211上に配置され、キャビティCを含むことができる。このとき、前記キャビティCの底面は、前記第1絶縁層2211の上面よりも高く位置することができる。例えば、前記第2絶縁層2311の少なくとも一部は、前記キャビティCを介して上面が露出された第1パターン部2221-1の側面の少なくとも一部を覆うことができる。
【0261】
そして、前記バリア層2130は、前記第1パターン部2221-1の上面に配置される第1部分と、前記第2絶縁層2311で覆われていない前記第1パターン部2221-1の側面に配置される第2部分とを含むことができる。例えば、前記バリア層2130の構造は、図5bのバリア層の構造と同じである。但し、図5bと比較して、前記第1パターン部2221-1の側面の少なくとも一部は、第1絶縁層ではなく第2絶縁層で覆われる構造を有することができる。
【0262】
一方、図9を参照すると、回路基板は、第1絶縁層3211、第2絶縁層3311、および第1パターン層3221を含む。そして、前記第2絶縁層3311は、キャビティCを含む。また、前記第1パターン層3221は、前記第1パターン部3221-1を含む。
【0263】
このとき、前の実施例における前記第1パターン部3221-1の側面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層または第2絶縁層によって覆われる構造を有していた。
【0264】
これとは異なり、図9における前記第1パターン部3221-1の側面は、前記第1絶縁層および第2絶縁層と覆われない構造を有することができる。
【0265】
これにより、バリア層3130は、前記第1パターン部3221-1の上面を全体的に覆う第1部分と、前記第1パターン部3221-1の側面を全体的に覆う第2部分とを含むことができる。
【0266】
上記のような実施例によれば、回路基板は、キャビティを介して上面が露出された第1パターン部を含む。そして、前記第1パターン部上には、バリア層が配置される。前記バリア層は、複数の層で構成され得る。一例として、前記バリア層は、第1~第3層を含むことができる。前記バリア層は、前記キャビティが形成された後の後続工程で前記第1パターン部を保護する機能を果たすことができる。これにより、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部の厚さの変化を考慮して、前記第1パターン部の厚さを増加させなくてもよい。これにより、実施例では、前記第1パターン部の微細化が可能である。さらに、実施例では、前記第1パターン部の厚さを減らすことができるので、これによる製造コストを低減することができる。また、実施例では、前記後続工程で発生する前記第1パターン部の形状変化を防止することができる。これにより、実施例では、前記第1パターン部上にチップが安定して実装できるようにする。これにより、実施例では、回路基板の物理的および電気的信頼性を向上させることができる。
【0267】
また、上記のような実施例によれば、回路基板は、第1基板層と第2基板層とを含む。前記第2基板層は、キャビティを含む。前記第1基板層は、前記第1基板層に最も隣接して配置された第1-1絶縁層と、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1パターン層とを含む。このとき、前記第1パターン層は、前記キャビティと垂直に重なる第1領域に配置された第1パターン部と、前記キャビティと垂直に重ならない第2領域に配置された第2パターン部と、前記第1領域と第2領域との間の境界領域に形成された第3パターン部と、を含む。このとき、実施例における前記第1~第3パターン部の少なくとも一つの厚さは、少なくとも他の一つの厚さとは異なる。また、実施例における前記第1~第3パターン部の少なくとも一つの上面または下面は、少なくとも他の一つの上面または下面とは異なる平面上に位置する。上記のように実施例では、キャビティと隣接する領域に配置された第1パターン層が互いに異なる厚さまたは表面が互いに異なる位置に配置される構造を有することにより、キャビティ形成工程性を向上させることができ、キャビティ工程時に発生し得る信頼性の問題を解決することができる。
【0268】
具体的には、実施例では、前記第1パターン層を形成する工程において、これを2段めっきを通じて第1金属層と第2金属層とを含む2層構造を有するようにし、前記第1金属層および第2金属層のうちいずらか一つを実装パッドである第1パターン部として利用し、他の一つをレーザストッパである第3パターン部として利用し、これらを全て利用して第2パターン部を構成するようにする。これにより、実施例では、実装パッドとストッパとが同一平面上に配置されることによよって発生する信頼性の問題を解決することができる。例えば、比較例では、キャビティを形成するレーザ工程において、前記実装パッドの損傷を防止するために、前記実装パッド上に別の保護層(図示せず)を形成し、その後これを除去する工程を行う。これに対して、実施例では、前記レーザストッパとして利用される第3パターン部の一部を前記実装パッドである第1パターン部の保護部として活用可能であり、これにより、前記キャビティを形成する工程で前記実装パッドである第1パターン部が損傷されることを防止しながら、前記第1パターン部を保護するための追加の保護層の形成工程を省略することができる。
【0269】
そして、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なる第1領域と、前記第1領域を除いた第2領域とを含む。また、前記第2基板層は、前記キャビティに対応する第3領域および前記第3領域を除いた第4領域を含む。このとき、実施例における前記第2基板層の第3領域は、駆動素子が配置される領域であり、前記第4領域は、アンテナパターン層が配置される領域である。上記のような実施例では、第2基板層のキャビティを利用して駆動素子を配置しながら、前記駆動素子と水平方向に隣接する第2基板層の第4領域にアンテナパターン層を配置するようにする。これにより、実施例では、前記アンテナパターン層と前記駆動素子との間の信号伝送距離を最小化することができ、これによる信号伝送損失を最小限に抑えることができる。例えば、実施例では、比較例における駆動素子が配置される基板とアンテナパターン層が配置される基板とを別の接続手段を利用して連結させることに比べて、信号伝送距離をへらすことができ、これによる別の接続手段によって発生する信号伝送損失を減少させることができる。また、実施例では、前記アンテナパターン層と駆動素子とが水平方向に配置される構造を有することにより、前記第2基板層の第4領域と垂直に重なる第1基板層の第2領域を第2アンテナパターン層として活用することができ、これにより、一つの回路パターンにおいて、互いに異なる方向へのアンテナパターン放射および信号受信を可能にすることができる。
【0270】
また、実施例では、第2基板層のキャビティ内に駆動素子を配置することにより、前記キャビティが有する深さに対応するように回路基板の全体積を減らすことができる。
【0271】
また、実施例におけるキャビティは、第1傾斜を有する第1パートと、前記第1傾斜とは異なる第2傾斜を有する第2パートとを含む。このとき、前記キャビティの底面に対して、前記第2傾斜は、前記第1傾斜よりも小さい傾斜角を有する。また、実施例における前記第2傾斜を有する第2パートの垂直長さは、前記第1傾斜を有する第1パートの垂直長よりも長い。これにより、実施例では、前記比較例に比べて、前記キャビティが占める空間を減らすことができ、これによって回路集積度を向上させることができる。例えば、実施例では、前記キャビティが占める空間を減らすことによって、比較例と同じサイズを有する基板内で、アンテナパターン層の長さを増加させることができ、これによる通信性能を向上させることができる。
【0272】
また、実施例では、貫通電極の厚さを回路層と同じ厚さまたはこれよりも小さい厚さを有するようにすることができる。これにより、実施例では、貫通電極の厚さを回路層と同じ厚さまたは回路層よりも小さい厚さを有するようにすることができ、これによって回路基板の厚さを減らすことができる。また、実施例では、前記貫通電極の厚さを減らすことによって、前記貫通電極を含む信号伝送経路における信号伝送距離を減らすことができ、これによる信号伝送損失を最小限に抑えることができる。
【0273】
また、実施例では、比較例と同じ厚さを有する回路基板の構造において、絶縁層および貫通電極の厚さを減らすことによって、回路層の層数を増やすことができ、これにより回路集積度および通信性能を向上させることができる。
【0274】
図10は、実施例に係る半導体パッケージを示す図である。
【0275】
図10を参照すると、半導体パッケージは、図1に示す回路基板100を含む。
【0276】
半導体パッケージは、第1基板層200の第1パターン層221のうち前記キャビティCと垂直に重なる領域に配置された第1パターン部221-1上に配置されるバリア層130を含む。そして、前記バリア層130上には、第1接続部410が配置され得る。
【0277】
前記第1接続部410の平面形状は、円形であり得る。これとは異なり、前記第1接続部410の平面形状は、四角形であり得る。前記第1接続部410は、前記第1パターン部221-1上に配置されて、前記第1パターン部221-1と素子420の端子425との間を連結することができる。前記第1接続部410は、一例として、ソルダーボールであり得る。前記第1接続部410は、ソルダーに異種成分の物質が含まれ得る。前記ソルダーは、SnCu、SnPb、SnAgCuの少なくともいずれか一つで構成され得る。そして、前記異種成分の物質は、Al、Sb、Bi、Cu、Ni、In、Pb、Ag、Sn、Zn、Ga、Cd、およびFeのうちいずれか 一つを含むことができる。
【0278】
前記第1接続部410上には、素子420が配置される。前記素子420は、ドライバ素子であり得る。例えば、前記素子420は、前記回路基板に含まれたアンテナパターン層を駆動する駆動素子であり得る。なお、図面上では、前記キャビティC内には、一つの素子のみが実装されるものとして示したが、これに限定されない。例えば、前記キャビティC内には、前記素子420以外にも、前記素子420を動作させるための受動素子(図示せず)がさらに実装され得る。
【0279】
一方、前記キャビティC内には、前記素子420を覆ってモールディング層430が形成され得る。前記モールディング層430は、EMC〈Epoxy Molding Compound〉であり得るが、これに限定されない。
【0280】
また、実施例は、第1基板層200の第1領域RB1の下面に配置されたパターン層の下面に配置された第2接続部440を含む。前記第2接続部440は、前記半導体パッケージと外部の基板(例えば、端末機のメインボード)との間を連結することができる。
【0281】
以下では、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に説明する。
【0282】
このとき、実施例における回路基板は、図1に示すようにコアレス構造を有することができる。
【0283】
但し、実施例はこれに限定されない。例えば、実施例の回路基板は、コア絶縁層を含むコア基板であり得る。例えば、実施例の回路基板は、ETS(Embedded Trace Substrate)工法で製造されたETS構造を有することができる。但し、実施例は説明の便宜上、前記回路基板がコアレス基板構造を有するものとして説明する。
【0284】
図11a~図11qは、図1に示す実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【0285】
以下では、図11a~図11qを参照して、図1の第1実施例に係る回路基板の製造方法について説明する。但し、以下で説明される工程を利用して第1実施例を除いた他の実施例の回路基板を製造することもできる。
【0286】
本願の実施例の回路基板の製造工程は、大きくキャリアボードを利用して第1基板層の一部および第2基板層の一部を製造する第1工程と、前記第1工程を通じて製造された基板層の上下でそれぞれ第1基板層の残りの部分および第2基板層の残りの一部を製造する工程と、前記第2基板層にキャビティを形成する工程と、前記キャビティと垂直に重なる領域におけるストッパ層とを除去する工程と、を含むことができる。
【0287】
先ず、図11aを参照すると、実施例に係る回路基板を製造するための基礎資材であるキャリアボードを用意することができる。
【0288】
前記キャリアボードは、キャリア絶縁層510および前記キャリア絶縁層510の一面に配置されたキャリア銅箔層520を含むことができる。
【0289】
前記キャリア銅箔層520は、前記キャリア絶縁層510の一面に配置され得、これとは異なり、両面にすべて配置され得る。前記キャリア絶縁層510の両面に前記キャリア銅箔層520がすべて配置される場合、以下の工程において、前記キャリアボードが除去されるまで、前記キャリアボードの両側でそれぞれ回路基板の製造工程が行われ得る。
【0290】
前記キャリア銅箔層520は、前記キャリア絶縁層510の表面に無電解めっきを行って形成され得る。これとは異なり、前記キャリア絶縁層510および前記キャリア銅箔層520は、CCL(copper clad laminate)であり得る。
【0291】
このとき、前記キャリアボードは、前記第1基板層200の第1領域RB1および第2領域RB2に対応するように複数の領域に区分され得る。
【0292】
次に、実施例では、前記キャリア銅箔層520の下面にマスク530を形成する工程を行うことができる。このとき、前記マスク530に開口部540を形成する工程を行うことができる。前記マスク530の開口部540は、前記キャリア銅箔層520の下面のうち第5パターン層321が形成される領域と垂直に重なり得る。
【0293】
次に、図11bに示すように、前記キャリア銅箔層520をシード層として電解めっきを行い、前記マスク530の開口部540を充填する第5パターン層321を形成する工程を行うことができる。
【0294】
そして、実施例では、前記第5パターン層321が形成されると、前記マスク530を除去する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記マスク530が除去されることにより、前記キャリア銅箔層520の下面および前記第5パターン層321の下面に第2基板層300の第2絶縁層の一部である第2-1絶縁層311を形成する工程を行うことができる。
【0295】
次に、図11cに示すように、実施例では、前記第2-1絶縁層311を貫通する貫通孔(図示せず)を形成する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記第2-1絶縁層311の下面に第1ドライフィルムDF1を形成する工程を行うことができる。前記第1ドライフィルムDF1は、第1パターン層221が形成される領域と垂直に重なる開口(図示せず)を含むことができる。次に、実施例では、前記第2-1絶縁層311の前記貫通孔を充填する第4貫通電極331および第1基板層200の第1パターン層221の一部を形成する工程を行うことができる。
【0296】
好ましくは、前記第1パターン層221は、2段めっき工程を通じて行われる。ここで、2段めっきとは、シード層を除いた電解めっき層のめっき工程が2回行われることを意味することができる。例えば、一般的な回路基板の製造工程では、シード層上に電解めっきを行ってパターン層を形成しており、これにより前記パターン層が有する電解めっき層は、1層構造を有する。これとは異なり、実施例では、前記第1パターン層221の領域ごとの機能が互いに異なるため、それぞれの機能に合うパターン部を形成するために、前記第1パターン層221を2段めっきを通じて形成し、これにより、前記第1パターン層221の電解めっき層が2層構造を有するようにすることができる。
【0297】
例えば、実施例では、前記第2-1絶縁層311の下面に前記第1ドライフィルムDF1の開口の少なくとも一部を充填する第1電解めっき層221aを形成する工程を行うことができる。このとき、前記第1電解めっき層221aは、第1パターン層221の第2パターン部221-2の第2金属層221-22および第3パターン部221-3に対応し得る。
【0298】
次に、図11dに示すように、実施例では、前記第1電解めっき層221aの下面の少なくとも一部に第2ドライフィルムDF2を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第2ドライフィルムDF2は、前記第1電解めっき層221aの少なくとも一部を覆って形成される。言い換えれば、前記第2ドライフィルムDF2は、前記第1電解めっき層221aの下面の少なくとも一部と垂直に重なる開口部(図示せず)を含む。
【0299】
次に、図11eに示すように、実施例では、前記第1電解めっき層221aの下面に2次電解めっきを行って、前記第2ドライフィルムDF2の開口の少なくとも一部を充填する第2電解めっき層221bを形成する工程を行うことができる。
【0300】
このとき、前記第2電解めっき層221bは、第1パターン層221の第1パターン部221-1および第2パターン部221-2の第1金属層221-21に対応し得る。これにより、前記第1電解めっき層221aの平面面積は、第2電解めっき層221bの平面面積とは異なり得る。例えば、前記第1電解めっき層221aの平面面積は、第2電解めっき層221bの平面面積よりも大きくてもよい。具体的には、前記第2電解めっき層221bの全領域は、前記第1電解めっき層221aと垂直に重なり得る。但し、前記第1電解めっき層221aは、前記第2電解めっき層221bと垂直に重なる重畳領域と、前記第2電解めっき層221bと垂直に重ならない非重畳領域とを含むことができる。例えば、実施例では、前記第1電解めっき層221aは、レーザストッパに対応しながら、レーザ工程時に第1パターン部221-1に対応する第2電解めっき層221bの上面を保護する機能を果たすことができる。これにより、前記第1電解めっき層221aの平面面積は、前記第2電解めっき層221bの平面面積に比べてキャビティCが形成される領域の平面面積に対応するように大きくてもよい。
【0301】
次に、図11fに示すように、実施例では、前記第1ドライフィルムDF1および第2ドライフィルムDF2を除去する工程を行うことができる。また、実施例では、前記キャリア絶縁層510と前記キャリア銅箔層520とを除去する工程を行うことができる。
【0302】
その後、実施例では、前記第2-1絶縁層311の上部および下部において、それぞれ第2基板層300の一部および第1基板層200の一部を製造する工程を行うことができる。
【0303】
例えば、図11gに示すように、実施例では、前記第2-1絶縁層311の下面に第1-1絶縁層211を形成し、前記第1-1絶縁層211を貫通する第1貫通電極231と、前記第1-1絶縁層211の下面に第2パターン層222とを形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第2-1絶縁層311の上面に第2-2絶縁層312を形成し、前記第2-2絶縁層312を貫通する第5貫通電極332および前記第2-2絶縁層312の上面に第6パターン層322を形成する工程を行うことができる。
【0304】
また、図11hに示すように、実施例では、前記第1-1絶縁層211の下面に第1-2絶縁層212を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第1-2絶縁層212を貫通する第2貫通電極232および前記第1-2絶縁層212の下面に第3パターン層223を形成する工程を行うことができる。
【0305】
また、実施例では、前記第2-2絶縁層312の上面に第2-3絶縁層313を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第2-3絶縁層313を貫通する第6貫通電極333および前記第2-3絶縁層313の上面に第7パターン層323を形成する工程を行うことができる。
【0306】
次に、実施例では、図11iに示すように、実施例では、第1-2絶縁層212の下面に第1-3絶縁層213を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第1-3絶縁層213を貫通する第3貫通電極233および前記第1-3絶縁層213の下面に第4パターン層224を形成する工程を行うことができる。
【0307】
また、実施例では、前記第2-3絶縁層313の上面に第2-4絶縁層314を形成する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記第2-4絶縁層314を貫通する第7貫通電極334および前記第2-4絶縁層314上に第8パターン層324を形成する工程を行うことができる。
【0308】
これにより、実施例では、キャビティCが形成される前の第1基板層200および第2基板層300を含む回路基板100の製造が完了し得る。
【0309】
一方、実施例では、図11jに示すように、前記第8パターン層324を形成する工程において、前記第8パターン層324のシード層を一部除去せずに残しておき、これを利用してキャビティCを形成する工程でマスクとして活用できるようにする。
【0310】
例えば、図11kに示すように、前記第8パターン層324の製造工程を見ると、前記第2-4絶縁層314の上面には、前記第8パターン層324を電解めっきで形成するためのシード層324-1が位置する。そして、前記シード層324-1は、前記第8パターン層324を電解めっきするためのシード層として利用され得る。
【0311】
次に、図11lに示すように、実施例では、前記第8パターン層324が形成されることによって、前記シード層324-1のうち前記第8パターン層324と垂直に重ならない領域を除去する工程を行うことができる。このとき、実施例では、前記シード層324-1のうち前記キャビティCが形成される領域と隣接する領域324-1aは除去せずに残しておく。そして、実施例では、以下のキャビティ形成工程において、前記シード層324-1の前記領域324-1aをレーザマスクとして利用して前記第3領域RT1に対応する部分のみにキャビティ形成工程を行うことができる。このとき、前記シード層324-1の領域RB1は、前記キャビティCが形成される領域である第3領域RT1の一部を覆うことができる。これは、レーザ形成工程で発生する工程偏差によるアンダーカットを考慮したものであり得る。
【0312】
次に、図11mに示すように、実施例では、前記シード層324-1の領域RB1を活用して、前記第2基板層300の第2絶縁層を貫通する第1キャビティC1を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第1キャビティC1は、前記第1基板層200の第1パターン層221の一部である第1電解めっき層221aの上面(例えば、第3パターン部221-3の上面)の上面まで形成され得る。このとき、前記第1キャビティC1の内壁IW1は、第1傾斜を有することができる。例えば、実施例では、一次キャビティ工程を行うことができる。このとき、前記一次キャビティ工程におけるレーザマスクの幅は、第1幅を有することができる。前記レーザマスクは、レーザ装置でレーザビームの幅を決定する。このとき、実施例では、キャビティが形成される領域を全体的に開放するために、相対的に大きい幅を有する第1レーザビームを利用して前記一次キャビティ工程を行うことができる。これにより、前記一次キャビティ工程によって形成された第1キャビティC1の内壁IW1は、全体的に前記第1レーザビームに対応する第1傾斜を有するようになる。
【0313】
次に、図11nに示すように、実施例では、前記第1キャビティC1上に2次キャビティ工程を行って第2キャビティC2を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第2キャビティ工程におけるレーザマスクの幅は、前記第1幅よりも小さい第2幅を有することができる。そして、前記第2キャビティ工程は、前記第1キャビティ工程で形成された第1キャビティC1の内壁に対応する部分にのみ行われ得る。前記第2キャビティ工程におけるレーザマスクの幅は、前記第1幅よりも小さい第2幅を有するので、前記第2キャビティC2の内壁は、複数の傾斜を有することができる。例えば、前記第2キャビティC2の内壁は、前記第1キャビティ工程によって形成された第1傾斜と、前記第2キャビティ工程によって形成された第2傾斜とを含むことができる。
【0314】
例えば、図11oを参照すると、実施例では、280μm程度の第1幅を有するマスクを利用してこれに対応する第1レーザビームL1を照射して前記第1キャビティC1を形成する工程を行うことができる。その後、実施例では、前記第1幅よりも小さい100μm程度の第2幅を有するマスクを利用してこれに対応する第2レーザビームL2を照射して前記第2キャビティC2を形成する工程を行うことができる。これにより、実施例におけるキャビティは、前記第1レーザビームL1に対応する第1傾斜および第2レーザビームL2に対応する第2傾斜を含んでいる。このとき、キャビティの全体的な傾斜が前記第2傾斜を有するようにすることができるが、前記第1キャビティ形成工程において、前記第1レーザビームL1が前記シード層324-1の領域RB1の下面に浸透し、これによるアンダーカット領域を含むようになる。そして、前記キャビティCにおける前記第1傾斜に対応する部分は、前記第1キャビティ工程で形成されたアンダーカット領域に対応することができる。
【0315】
次に、図11pに示すように、前記第2キャビティ工程を通じて露出された第3パターン部221-3の一部を除去する工程を行うことができる。例えば、前記第3パターン部221-3は、前記キャビティCの形成工程が完了した後、前記キャビティCと垂直に重なる領域で除去され得る。但し、前記第3パターン部221-3は、前記キャビティCの下部領域の面積よりも大きい面積を有することができる。これにより、前記エッチング工程において、前記第3パターン部221-3の少なくとも一部は、除去されずに残ることがある。例えば、前記キャビティCと垂直に重なる第1領域RB1および前記第1領域RB1を除いた第2領域RB2の境界領域における第3パターン部221-3は、除去されないことがある。そして、実施例では、前記第3パターン部221-3の一部が除去されることによって、キャビティCの第3パートを形成することができる。このとき、前記第3パートの内壁は、第3パターン部221-3の側面であり得る。
【0316】
次に、図11qに示すように、本実施例では、前記キャビティCが形成された後、前記キャビティCを介して露出された第1パターン部221-1上にバリア層130を形成する工程を行うことができる。前記バリア層130は、前記第1パターン部221-1の露出された表面(例えば、上面および/または少なくとも側面の一部)を覆って形成され得る。前記バリア層130は、前記キャビティCが形成された後の後続工程で前記第1パターン部221-1の厚さ変化や形状変化を防止する。次に、実施例では、第1保護層110および第2保護層120を形成する工程を行うことができる。
【0317】
一方、上述した発明の特徴を有する回路基板がスマートフォン、サーバ用コンピュータ、TVなどのIT装置や家電製品に用いられる場合、信号伝送または電力供給などの機能を安定的に果たすことができる。例えば、本発明の特徴を有する回路基板が半導体パッケージ機能を果たす場合、半導体チップを外部の湿気や汚染物質から安全に保護する機能を果たすことができ、漏れ電流あるいは端子間の電気的な短絡問題や、あるいは半導体チップに供給する端子の電気的な開放の問題を解決することができる。また、信号伝送の機能を担う場合、ノイズ問題を解決することができる。これを通じて、上述した発明の特徴を有する回路基板は、IT装置や家電製品の安定した機能を維持できるようにすることにより、全体製品と本発明が適用された回路基板とは、互いに機能的一体性または技術的連動性を成すことができる。
【0318】
上述した発明の特徴を有する回路基板を車両等の輸送装置に利用される場合、輸送装置に伝送される信号の歪みの問題を解決することができ、または輸送装置を制御する半導体チップを外部から安全に保護し、漏洩電流あるいは端子間の電気的な短絡の問題や、あるいは半導体チップに供給する端子の電気的な開放の問題を解決して、輸送装置の安定性をさらに改善することができる。したがって、輸送装置と本発明が適用された回路基板とは、互いに機能的一体性または技術的連動性を成すことができる。
【0319】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは、少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例に例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施例に対しても組合せまたは変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関連した内容は、実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0320】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが理解できるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に関連した差異点は、添付された請求範囲で設定する実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図6
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図11c
図11d
図11e
図11f
図11g
図11h
図11i
図11j
図11k
図11l
図11m
図11n
図11o
図11p
図11q
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間に配置された第1回路パターン層と、
前記第1回路パターン層のうち前記キャビティと垂直に重なる第1回路パターン層上に配置されたバリア層と、を含み、
前記第1回路パターン層は、
垂直方向に沿って前記キャビティと重なる第1回路パターン部と、前記垂直方向に沿って前記キャビティと重ならない第2回路パターン部と、前記第1回路パターン部と前記第2回路パターン部との間に配置され、前記キャビティを介して露出された側面を含む第3回路パターン部と、を含み、
前記バリア層は、前記第1回路パターン部上に配置され、
前記第1回路パターン部、前記第2回路パターン部、および前記第3回路パターン部それぞれの前記垂直方向の厚さは、互いに異なる、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層は、前記垂直方向に沿って前記キャビティと重なり、前記キャビティの底面を構成する第1上面と、前記垂直方向に沿って前記キャビティと重ならず、前記第1の上面と段差を有する第2上面と、を含み、
前記第1回路パターン部の厚さは、前記第2回路パターン部の厚さよりも小さく、
前記第1回路パターン部の側面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層で覆われる、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1回路パターン部の側面は、全体的に前記第1絶縁層で覆われ、
前記バリア層は、
前記第1回路パターン部の上面に接触する第1部分と、
前記第1部分から延び、前記第1絶縁層の前記第1上面と接触する第2部分と、を含む、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1回路パターン部の厚さは、前記第2回路パターン部の厚さよりも小さく、
前記第1回路パターン部の上面は、前記第2回路パターン部の上面よりも低く位置し、
前記第1回路パターン部の下面は、前記第2回路パターン部の下面と同一平面上に位置する、請求項2に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第3回路パターン部の厚さは、前記第2回路パターン部の厚さよりも小さい、請求項2に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1回路パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接せず、
前記第2および第3回路パターン部の上面は、前記第2絶縁層と接し、
前記第3回路パターン部の上面は、前記第1回路パターン部の上面よりも高く位置しつつ、前記第2回路パターン部の上面と同一平面上に位置し、
前記第3回路パターン部の下面は、前記第2回路パターン部の下面よりも高く位置しつつ、前記第1回路パターン部の上面の高さ以上である、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第2回路パターン部は、
前記第1回路パターン部と水平に重なる第1金属層と、
前記第1金属層上に配置され、前記第1絶縁層の前記第2上面に接する第2金属層と、を含み、
前記第2回路パターン部の前記第1金属層の厚さは、前記第1回路パターン部の厚さに対応し、
前記第2回路パターン部の前記第2金属層の厚さは、前記第3回路パターン部の厚さに対応する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第2上面、前記第2回路パターン部の上面、および前記第3回路パターン部の上面よりも低く位置する、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1回路パターン部の上面よりも低く位置し、
前記第1回路パターン部の側面は、
前記第1絶縁層で覆われる第1側面と、
前記第1絶縁層で覆われず、前記キャビティを介して露出された第2側面と、を含み、
前記バリア層は、
前記第1回路パターン部の上面に配置される第1部分と、
前記第1回路パターン部の前記第2側面に配置される第2部分と、を含む、請求項2に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1絶縁層の前記第1上面は、前記第1回路パターン部の上面よりも高く位置し、
前記第1絶縁層は、前記第1上面と前記第1回路パターン部の上面との間の段差によって形成された陥没部を含み、
前記バリア層は、前記陥没部内に配置される、請求項2に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1回路パターン部は、
前記第1絶縁層の前記第1上面の上に突出し、
前記第1回路パターン部の側面は、
前記第2絶縁層で覆われる第1側面と、
前記第2絶縁層で覆われず、前記キャビティを介して露出された第2側面と、を含み、
前記バリア層は、前記第1回路パターン部の上面に配置される第1部分と、
前記第1回路パターン部の前記第2側面に配置される第2部分と、を含む、請求項2に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第1回路パターン部は、
前記第1絶縁層の第1上面の上に突出し、
前記第1回路パターン部の側面は、全体的に前記第1絶縁層および前記第2絶縁層と接触せず、前記キャビティを介して露出され、
前記バリア層は、
前記第1回路パターン部の上面に配置された第1部分と、
前記第1回路パターン部の側面に配置された第2部分と、を含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項13】
前記バリア層は、
前記第1回路パターン部上に複数の層構造を有して配置される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項14】
前記バリア層は、
前記第1回路パターン部上に配置され、ニッケルを含む第1層と、
前記第1層上に配置され、パラジウムを含む第2層と、
前記第2層上に配置され、金を含む第3層と、を含む、請求項13に記載の回路基板。
【請求項15】
前記キャビティを形成する前記第2絶縁層の内壁は、前記第1絶縁層の上面に対して第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁上に配置され、前記第1絶縁層の上面に対して前記第1傾斜角とは異なる第2傾斜角を有する第2内壁と、を含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項16】
前記キャビティの内壁は、前記第1内壁の下に備えられ、前記第1絶縁層の上面に対して前記第1傾斜角および前記第2傾斜角とは異なる第3傾斜角を有する第3内壁を含む、請求項15に記載の回路基板。
【請求項17】
前記第1内壁の垂直長さは、前記第2内壁の垂直長さよりも大きい、請求項15に記載の回路基板。
【請求項18】
前記第3内壁の垂直長さは、前記第1内壁および前記第2内壁それぞれの垂直長さよりも小さい、請求項16に記載の回路基板。
【請求項19】
前記第1絶縁層の少なくとも一部の領域を貫通して備えられ、前記第1回路パターン層の第1回路パターン部および第2回路パターン部のうちいずれか一つに連結された第1貫通電極をさらに含み、
前記第1貫通電極の厚さは、前記第1回路パターン層の前記第2回路パターン部の厚さ以下である、請求項1に記載の回路基板。
【請求項20】
前記第2絶縁層の少なくとも一部の領域を貫通して前記第2内壁と水平方向に沿って重なる第2貫通電極をさらに含み、
前記第2貫通電極の垂直方向の厚さは、前記第2内壁の垂直長さよりも大きい、請求項15に記載の回路基板。
【国際調査報告】