(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】取付けユニットおよび対応するセンサユニット
(51)【国際特許分類】
F16B 43/00 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
F16B43/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540818
(86)(22)【出願日】2022-10-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 EP2022080094
(87)【国際公開番号】W WO2023131430
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】102022200054.4
(32)【優先日】2022-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルナー シュタインベルガー
【テーマコード(参考)】
3J034
【Fターム(参考)】
3J034AA07
3J034BA01
(57)【要約】
本発明は、取付けユニット(10)であって、取り付けようとする部品(3)に結合されておりかつ貫通開口(14)を有するプラスチックフランジ(12)と、ねじ山付き軸部(19.1)がプラスチックフランジ(12)の貫通開口(14)を貫通して、取付け箇所(7)に設けられたねじ山付き孔(7.1)に螺入された取付けねじ(19)とを備えており、貫通開口(14)の、ねじ山付き孔(7.1)に面した領域に、弾性的な狭小部(16)が形成されており、狭小部(16)の内側間隔(A)は、取付けねじ(19)のねじ山付き軸部(19.1)の外径(Da)よりも小さくなっており、ねじ山付き軸部(19.1)は、螺入動作中に狭小部(16)の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させ、これにより、取付けねじ(19)の螺入状態では、ねじ山付き軸部(19.1)のねじ山と、狭小部(16)の残りの弾性材料との間に力結合部(KS)が形成されており、力結合部(KS)は、取付けねじ(19)のゆるみに抗して作用する、取付けユニット(10)、ならびにこのような取付けユニット(10)を備えたセンサユニット(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付けユニット(10)であって、取り付けようとする部品(3)に結合されておりかつ貫通開口(14)を有するプラスチックフランジ(12)と、ねじ山付き軸部(19.1)が前記プラスチックフランジ(12)の前記貫通開口(14)を貫通して、取付け箇所(7)に設けられたねじ山付き孔(7.1)に螺入された取付けねじ(19)とを備えており、前記貫通開口(14)内に弾性的な狭小部(16)が形成されており、該狭小部(16)の内側間隔(A)は、前記取付けねじ(19)の前記ねじ山付き軸部(19.1)の外径(Da)よりも小さくなっており、前記ねじ山付き軸部(19.1)は、螺入動作中に前記狭小部(16)の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させ、これにより、前記取付けねじ(19)の螺入状態では、前記ねじ山付き軸部(19.1)のねじ山と、前記狭小部(16)の残りの前記弾性材料との間に力結合部(KS)が形成されており、該力結合部(KS)は、前記取付けねじ(19)のゆるみに抗して作用する、取付けユニット(10)。
【請求項2】
前記弾性的な狭小部(16)は、前記貫通開口(14)の、前記ねじ山付き孔(7.1)に面した端部領域に形成されている、請求項1記載の取付けユニット(10)。
【請求項3】
前記貫通開口(14)は、長孔(14A)として前記プラスチックフランジ(12)に形成されている、請求項1または2記載の取付けユニット(10)。
【請求項4】
前記狭小部(16)は、前記長孔(14A)の互いに向かい合う長辺に形成された少なくとも2つの狭小ウェブ(16A)を含む、請求項3記載の取付けユニット(10)。
【請求項5】
前記貫通開口(14)は、回転対称の開口(14B)として前記プラスチックフランジ(12)に形成されている、請求項1または2記載の取付けユニット(10)。
【請求項6】
前記狭小部(16)は、複数の狭小セグメント(16B)を有しており、該狭小セグメント(16B)は、前記貫通開口(14)の内周に、互いに間隔をあけて分散されて形成されている、請求項2または5記載の取付けユニット(10)。
【請求項7】
前記狭小部(16)は、前記貫通開口(14)の前記内周に環状に形成された狭小リップ(16C)を有している、請求項2または5記載の取付けユニット(10)。
【請求項8】
前記貫通開口(14)と前記狭小部(16)とを備えた前記プラスチックフランジ(12)は、プラスチック射出成形部品として形成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の取付けユニット(10)。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の取付けユニット(10)を介して取付け箇所(7)に取り付けられたセンサ(3A)を備えたセンサユニット(1)。
【請求項10】
前記センサ(3A)は、第1のハウジング部分(5.1)と、前記取付け箇所(7)に設けられた受容開口(7.2)に挿入された第2のハウジング部分(5.2)とを備えたハウジング(5)を含み、プラスチックフランジ(12)は、前記第1のハウジング部分(5.1)と前記第2のハウジング部分(5.2)との間において前記ハウジング(5)に結合されており、前記取付け箇所(7)に設けられたねじ山付き孔(7.1)に、取付けねじ(19)を介してねじ締結されている、請求項9記載のセンサユニット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付けユニットと、このような取付けユニットを備えた対応するセンサユニットとに関する。
【0002】
ホイール回転数センサおよび他の車両コンポーネントの多くは、車両にねじ締結されることが極めて多い。一般に、プラスチックフランジを有するコンポーネントの場合には、金属製のブシュが射出成形されるかまたは組み込まれる。その目的は、車両に外力が加えられた場合にねじ締結手段のゆるみを阻止する、完全に金属的に予張力が加えられたねじ締結手段を成すことにある。
【0003】
さらに従来技術から、対応するねじDaの外径よりも小さな内径を有するプラスチックリング(大抵はポリアミド)を備えた位置固定ナットが周知である。このプラスチックリングは、ねじの螺入に際して塑性変形すると共に弾性変形する。これにより、ねじ締結手段をゆるみに対して位置固定する力結合部もしくは摩擦結合部が生じる。
【0004】
独国特許発明第2638937号明細書から、ねじ山が装備された結合部材、特にねじ締結手段またはナット締結手段であって、実質的に半径方向に延在するリブを有する金属製の位置固定リングと、位置固定リングと結合部材との間に設けられたばね部材とを備えた結合部材が公知であり、ばね部材の体積は、結合部材と位置固定リングの内壁との間に形成された収容室の容積よりも小さく、ばね部材は、軸線方向の力、特に予張力の力が伝達されないように配置されている。この場合、結合部材、特にねじまたはナット自体も、半径方向に延在する、スパナ面の外側に配置された対応する突起を有している。ばね部材は、弾性的なプラスチックから成り、リブと突起との間に形成された収容室を、半径方向において部分的にのみ満たしているが、ただしプラスチックは、リブ同士の間の中空室内にも、突起同士の間の中空室内にも侵入することができる。
【0005】
独国実用新案第8609005号明細書から、ねじを位置固定するユニットが公知である。このユニットは、非円形の、特に六角形のねじ頭用の位置固定部材を含み、ねじ頭は、壁面がねじ頭から間隔をあけて延在している凹部に埋設されている。位置固定部材は、粘弾性のプラスチックから成り、ねじ頭を取り囲みかつねじ頭と壁面との間の空間内に圧入された環状体として形成されている。
【0006】
発明の開示
独立請求項1記載の特徴を備えた取付けユニットは、冒頭に述べた追加的な金属製のブシュを省くことができ、それにもかかわらず、取付けユニットの取付けねじが、車両における使用条件下で自発的にゆるむ恐れはなく、ねじ締結手段の残留予張力が保たれ続ける、という利点を有している。さらに、本発明による取付けユニットの実施形態には、特殊な取付けねじは必要とされない。これにより、顧客に受け入れられる可能性がより高くなり得る。
【0007】
本発明の実施形態は、取り付けようとする部品に結合されておりかつ貫通開口を有するプラスチックフランジと、ねじ山付き軸部がプラスチックフランジの貫通開口を貫通して、取付け箇所に設けられたねじ山付き孔に螺入された取付けねじとを備えた取付けユニットを提供する。この場合、貫通開口内に弾性的な狭小部が形成されており、狭小部の内側間隔は、取付けねじのねじ山付き軸部の外径よりも小さくなっている。ねじ山付き軸部は、螺入動作中に狭小部の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させ、これにより、取付けねじの螺入状態では、ねじ山付き軸部のねじ山と、狭小部の残りの弾性材料との間に力結合部もしくは摩擦結合部が形成されており、力結合部もしくは摩擦結合部は、取付けねじのゆるみに抗して作用する。
【0008】
さらに、このような取付けユニットを介して取付け箇所に取り付けられたセンサを備えたセンサユニットを提案する。
【0009】
取り付けようとする部品とは、例えばセンサ等の車両コンポーネントを意味し得る。取付け箇所とは、例えば保持部、車体部品等を意味し得る。
【0010】
従属請求項に記載の手段および改良により、独立請求項1に記載の取付けユニットおよび独立請求項9に記載のセンサユニットの有利な改良が可能である。
【0011】
特に有利には、弾性的な狭小部は、貫通開口の、ねじ山付き孔に面した端部領域に形成されていてもよい。貫通開口の下部領域における狭小部の好適な位置に基づき、取付けねじを、取付け時に既に有利には事前にセンタリングすることができる。
【0012】
取付けユニットの有利な構成では、貫通開口は、長孔としてプラスチックフランジに形成され得る。これにより、例えば受容開口内に挿入し、取付けねじを介してねじ山付き孔においてねじ締結しようとするセンサの取付けにおいて、受容開口とねじ山付き孔との間の間隔の製造誤差が、より良好に補償され得る。同時にセンサは、取付け孔内での回動に抗して改良されたガイドを有することができる。取付けねじのゆるみを阻止するために、狭小部は、例えば少なくとも2つの狭小ウェブを有していてもよく、これらの狭小ウェブは、長孔の互いに向かい合う長辺に形成されていてもよい。択一的に、貫通開口は、回転対称の開口としてプラスチックフランジに形成されていてもよい。
【0013】
取付けユニットの別の有利な構成では、狭小部は、複数の狭小セグメントを有していてもよく、これらの狭小セグメントは、貫通開口の内周に、好適には互いに均一な間隔をあけて分散されて形成されていてもよい。択一的に、狭小部は、貫通開口の内周に環状に形成されていてもよい狭小リップを有していてもよい。もちろん、狭小部の幾何学形状のさらに別の実施形態も考えられる。
【0014】
取付けユニットの別の有利な構成では、貫通開口と狭小部とを備えたプラスチックフランジは、プラスチック射出成形部品として形成されていてもよい。これにより、狭小部の幾何学形状を、追加的な部品なしで、取付けフランジまたは取り付けようとする部品の製造時に直接、射出成形型内でコストをかけずに製造することができる。
【0015】
センサユニットの有利な構成では、センサは、第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを備えたハウジングを含んでいてもよく、第2のハウジング部分は、取付け箇所に設けられた受容開口内に挿入されていてもよい。この場合、プラスチックフランジは、第1のハウジング部分と第2のハウジング部分との間においてハウジングに結合されており、取付け箇所に設けられたねじ山付き孔に、取付けねじを介してねじ締結されていてもよい。好適には、狭小部を備えたプラスチックフランジは、センサのハウジングの製造時に直接、射出成形型内でコストをかけずに製造され得る。
【0016】
本発明の実施例を図示し、以下の説明においてより詳細に説明する。図面において、同一もしくは類似の機能を果たすコンポーネントもしくは部材には、同一の参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明による取付けユニットの1つの実施例を備えた、本発明によるセンサユニットの1つの実施例を示す概略的な斜視図である。
【
図2】
図1に示した本発明による取付けユニットを示す概略的な斜視断面図である。
【
図3】
図1および
図2に示した本発明による取付けユニットのプラスチックフランジを示す断面図である。
【
図4】
図3に示したプラスチックフランジの第1の実施例を示す平面図である。
【
図5】
図3に示したプラスチックフランジの第2の実施例の一部を示す斜視図である。
【
図6】
図3に示したプラスチックフランジの第3の実施例の一部を示す斜視図である。
【0018】
発明の実施形態
図1~
図3から判るように、本発明による取付けユニット10の図示の実施例は、取り付けようとする部品3に結合されておりかつ貫通開口14を有するプラスチックフランジ12と、取付けねじ19とを含み、取付けねじ19のねじ山付き軸部19.1は、プラスチックフランジ12の貫通開口14を貫通し、取付け箇所7に設けられたねじ山付き孔7.1内に螺入されている。この場合、貫通開口14内に弾性的な狭小部16が形成されており、狭小部16の内側間隔Aは、取付けねじ19のねじ山付き軸部19.1の外径Daよりも小さくなっている。ねじ山付き軸部19.1は、螺入動作中に狭小部16の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させ、これにより、取付けねじ19の螺入状態では、ねじ山付き軸部19.1のねじ山と、狭小部16の残りの弾性材料との間に力結合部KSもしくは摩擦結合部が形成されており、力結合部KSもしくは摩擦結合部は、取付けねじ19のゆるみに抗して作用する。
【0019】
図1~
図6からさらに判るように、取り付けようとする部品3は、図示の実施例ではセンサ3Aであり、センサ3Aは、ここでは回転数センサとして形成されている。対応するセンサユニット1の図示の実施例では、センサ3Aは、本発明による取付けユニット10を介して取付け箇所7に取り付けられている。
図1~
図6からさらに判るように、センサ3Aは、ここではコネクタ受容部として形成された第1のハウジング部分5.1と、取付け箇所7に設けられた受容開口7.2内に導入された第2のハウジング部分5.2とを備えるハウジング5を含む。プラスチックフランジ12は、図示の実施例では第1のハウジング部分5.1と第2のハウジング部分5.2との間においてハウジング5に結合されており、取付け箇所7に設けられたねじ山付き孔7.1に、取付けねじ19を介してねじ締結されている。この場合、センサ3Aのハウジング5と、貫通開口14および狭小部16を備えたプラスチックフランジ12とは、1回の共通のプラスチック射出成形工程で製造されている。取付け箇所7は、図示の実施例では保持部7Aに相当し、保持部7Aには、ねじ山付き孔7.1と受容孔7.2とが互いに所定の間隔ABをあけて形成されている。
【0020】
図1~
図3からさらに判るように、弾性的な狭小部16は、貫通開口14の、ねじ山付き孔7.1に面した端部領域に形成されている。これにより、取付けねじ19は、貫通開口14内に挿入される際、狭小部に到達するまでに、事前にセンタリングされる。
図1および
図2からさらに判るように、取付けねじ19は、ねじ山付き軸部19.1に加えて、載置皿19.3を備えたねじ頭19.2を有している。取付け時に、ねじ山付き軸部は狭小部16を貫通して、ねじ山付き孔7.1内に螺入される。これにより、ねじ山付き軸部19.1は、狭小部16の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させるため、ねじ頭19.2の載置皿19.3がプラスチックフランジ12に載置された、図示の取付けねじ19の螺入状態では、ねじ山付き軸部19.1のねじ山と、狭小部16の残りの弾性材料との間に締め代18が生じている。結果として生じる力結合部KSもしくは摩擦結合部が、取付けねじ19をゆるまないように位置固定する。
【0021】
以下に、
図4~
図6を参照して、プラスチックフランジの様々な実施形態12,12A,12B,12Cを説明する。
【0022】
図4からさらに判るように、貫通開口14は、図示のプラスチックフランジの第1の実施例12Aでは、長孔14Aとしてプラスチックフランジ12Aに形成されている。この場合、狭小部16は、長孔14Aの互いに向かい合う長辺に形成された2つの狭小ウェブ16Aを含む。
【0023】
図5および
図6からさらに判るように、貫通開口14は、図示のプラスチックフランジ12B,12Cの実施例では、回転対称の開口14Bとしてプラスチックフランジ12B,12Cに形成されている。
【0024】
図5からさらに判るように、狭小部16は、プラスチックフランジの図示の第2の実施例12Bでは複数の狭小セグメント16Bを含み、これらの狭小セグメント16Bは、回転対称の開口14Bとして形成された貫通開口14の内周に、互いに均一な間隔をあけて分散されて形成されている。
【0025】
プラスチックフランジ12の1つの実施例(図示せず)では、これらの狭小セグメント16Bは、長孔14Aとして形成された貫通開口14の内周に、互いに均一な間隔をあけて分散されて形成されている。
【0026】
図6からさらに判るように、狭小部16は、プラスチックフランジの図示の第3の実施例12Cでは狭小リップ16Cを含み、狭小リップ16Cは、回転対称の開口14Bとして形成された貫通開口14の内周に環状に形成されている。
【0027】
プラスチックフランジ12の1つの実施例(図示せず)では、この狭小リップ16Cは、長孔14Aとして形成された貫通開口14の内周に環状に形成されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付けユニット(10)であって、取り付けようとする部品(3)に結合されておりかつ貫通開口(14)を有するプラスチックフランジ(12)と、ねじ山付き軸部(19.1)が前記プラスチックフランジ(12)の前記貫通開口(14)を貫通して、取付け箇所(7)に設けられたねじ山付き孔(7.1)に螺入された取付けねじ(19)とを備えており、前記貫通開口(14)内に弾性的な狭小部(16)が形成されており、該狭小部(16)の内側間隔(A)は、前記取付けねじ(19)の前記ねじ山付き軸部(19.1)の外径(Da)よりも小さくなっており、前記ねじ山付き軸部(19.1)は、螺入動作中に前記狭小部(16)の弾性材料を塑性変形させると共に弾性変形させ、これにより、前記取付けねじ(19)の螺入状態では、前記ねじ山付き軸部(19.1)のねじ山と、前記狭小部(16)の残りの前記弾性材料との間に力結合部(KS)が形成されており、該力結合部(KS)は、前記取付けねじ(19)のゆるみに抗して作用する、取付けユニット(10)。
【請求項2】
前記弾性的な狭小部(16)は、前記貫通開口(14)の、前記ねじ山付き孔(7.1)に面した端部領域に形成されている、請求項1記載の取付けユニット(10)。
【請求項3】
前記貫通開口(14)は、長孔(14A)として前記プラスチックフランジ(12)に形成されている、請求項1または2記載の取付けユニット(10)。
【請求項4】
前記狭小部(16)は、前記長孔(14A)の互いに向かい合う長辺に形成された少なくとも2つの狭小ウェブ(16A)を含む、請求項3記載の取付けユニット(10)。
【請求項5】
前記貫通開口(14)は、回転対称の開口(14B)として前記プラスチックフランジ(12)に形成されている、請求項1または2記載の取付けユニット(10)。
【請求項6】
前記狭小部(16)は、複数の狭小セグメント(16B)を有しており、該狭小セグメント(16B)は、前記貫通開口(14)の内周に、互いに間隔をあけて分散されて形成されている、請求項
2記載の取付けユニット(10)。
【請求項7】
前記狭小部(16)は、前記貫通開口(14)
の内周に環状に形成された狭小リップ(16C)を有している、請求項
2記載の取付けユニット(10)。
【請求項8】
前記貫通開口(14)と前記狭小部(16)とを備えた前記プラスチックフランジ(12)は、プラスチック射出成形部品として形成されている、請求項1
または2記載の取付けユニット(10)。
【請求項9】
請求項1
または2記載の取付けユニット(10)を介して取付け箇所(7)に取り付けられたセンサ(3A)を備えたセンサユニット(1)。
【請求項10】
前記センサ(3A)は、第1のハウジング部分(5.1)と、前記取付け箇所(7)に設けられた受容開口(7.2)に挿入された第2のハウジング部分(5.2)とを備えたハウジング(5)を含み、プラスチックフランジ(12)は、前記第1のハウジング部分(5.1)と前記第2のハウジング部分(5.2)との間において前記ハウジング(5)に結合されており、前記取付け箇所(7)に設けられたねじ山付き孔(7.1)に、取付けねじ(19)を介してねじ締結されている、請求項9記載のセンサユニット(1)。
【国際調査報告】