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特表2025-500622ホットコーヒーおよびアイスコーヒー用のコーヒーマシン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】ホットコーヒーおよびアイスコーヒー用のコーヒーマシン
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/10 20060101AFI20241226BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20241226BHJP
   A47J 31/54 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A47J31/10 106
A47J31/44 157
A47J31/44 165
A47J31/54 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540928
(86)(22)【出願日】2022-12-02
(85)【翻訳文提出日】2024-08-28
(86)【国際出願番号】 US2022051648
(87)【国際公開番号】W WO2023132901
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/297,488
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522310225
【氏名又は名称】ザ スチールストーン グループ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】THE STEELSTONE GROUP LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イツコヴィッツ ビニュメン
(72)【発明者】
【氏名】フリードマン メイレック
(72)【発明者】
【氏名】ドイチュ ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルツバルハー カールマーン
(72)【発明者】
【氏名】デ ルーカ ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ウェンホイ
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA13
4B104BA19
4B104BA20
4B104BA23
4B104BA68
4B104BA69
4B104EA27
4B104EA40
(57)【要約】
コーヒーマシンは、コーヒーを抽出するための温水を供給する温水源と、コーヒーを受ける容器を温めるための保温プレートと、前記温水源にある水と前記保温プレートの両方を加熱するための加熱素子と、を備える。さらに、前記保温プレートを前記容器に対して断熱する取り外し可能な断熱部材と、を備える。前記取り外し可能な断熱部材は、アイスコーヒー設定では、前記保温プレートを前記容器に対して断熱し、前記取り外し可能な断熱部材は、ホットコーヒー設定では、前記保温プレートから取り外される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒーを抽出するための温水を供給する温水源と、
コーヒーを受ける容器を温めるための保温プレートと、
前記温水源にある水および前記保温プレートの両方を加熱するための加熱素子と、
前記保温プレートを前記容器に対して断熱するための取り外し可能な断熱部材と、を備え、
前記取り外し可能な断熱部材は、アイスコーヒー設定では、前記保温プレートを前記容器に対して断熱し、
前記取り外し可能な断熱部材は、ホットコーヒー設定では、前記保温プレートから取り外される
ことを特徴とするコーヒーマシン。
【請求項2】
前記取り外し可能な断熱部材は、シリコーン製のパッドである
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーマシン。
【請求項3】
前記取り外し可能な断熱部材は、前記保温プレートと前記容器との間に複数のエアポケットが形成されるようにテクスチャ加工されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーマシン。
【請求項4】
前記保温プレートは、隆起した縁部を有し、
前記取り外し可能な断熱部材は、前記隆起した縁部内に収まる大きさに形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーマシン。
【請求項5】
前記容器を備え、
前記容器は、前記隆起した縁部内に収まる大きさに形成された基部を有し、
前記容器は、前記隆起した縁部内の面積よりも大きな断面積をもつ本体部を有し、
前記容器は、前記本体部と前記基部とをつなぐ肩部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のコーヒーマシン。
【請求項6】
さらに水源を備え、
前記温水源は、前記水源から抽出室まで延びるホースを備え、
前記ホースの一部分は、前記ホース内の水が前記抽出室に到達する前に加熱されるように、前記加熱素子と統合または隣接して配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーマシン。
【請求項7】
前記加熱素子は、前記ホースの前記一部分と前記保温プレートの間に配置される
ことを特徴とする請求項6に記載のコーヒーマシン。
【請求項8】
前記加熱素子は、前記保温プレートの下面に固定された細長い素子である
ことを特徴とする請求項7に記載のコーヒーマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年1月7日に出願された米国仮特許出願第63/297,488号の優先権を有しており、その出願の内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ホットコーヒーとアイスコーヒーの両方を作るために用いられるコーヒーマシンに関する。
【背景技術】
【0003】
多くのコーヒーマシンは、コーヒーを抽出するだけでなく、抽出したコーヒーを温かいまま保つようにも設計されている。そのため、コーヒーマシンには、その基部に保温パッドまたは保温プレートが組み込まれているものも多い。したがって、温水(お湯)が抽出室に供給され、そこでコーヒーが抽出されて供給される。コーヒーマシン内でコーヒーを受け取るためのカラフェなどの容器は、保温プレートの上、かつ、抽出室からコーヒーを供給するためのディスペンサーの下に置かれる。
【0004】
このようなコーヒーマシンのうち多くのものには、コーヒーを抽出するための水及び保温プレートの両方を加熱するために、一つの加熱素子が設けられている。これはホットコーヒーを抽出する場合には好適である。
しかし、ユーザがこのようなコーヒーマシンを使ってアイスコーヒーを淹れたい場合は、抽出したてのコーヒーがすぐに冷えるように容器を氷で満たしたいと考える可能性がある。コーヒーは、その場合もホットコーヒーとして抽出されて、その後、容器に供給された後に冷やされる。保温プレートが作動している場合は、容器内の氷は解ける。そのため、抽出プロセスが完了した後に保温プレートが作動しないようにしても、抽出されたコーヒーを受ける前に氷が溶けてしまう。
【0005】
さらに、一つの加熱素子が、水を加熱するためと、保温プレートを加熱するための両方に使用されるので、コーヒーマシンは保温プレートを作動させることなく水を加熱することはできない。
【0006】
ホットコーヒー用の保温プレートの利点、アイスコーヒーを淹れる能力、および保温プレートと抽出室の両方に単一の加熱素子を使用する効率性を提供できるコーヒーマシンが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
いくつかの実施形態では、コーヒーマシンは、コーヒーを抽出するための温水を供給する温水源と、コーヒーを受ける容器を温めるための保温プレートと、前記温水源にある水と前記保温プレートの両方を加熱するための加熱素子と、を備える。さらに、前記保温プレートを前記容器に対して断熱する取り外し可能な断熱部材も備える。前記取り外し可能な断熱部材は、アイスコーヒー設定では、前記保温プレートを前記容器に対して断熱し、前記取り外し可能な断熱部材は、ホットコーヒー設定では、前記保温プレートから取り外される。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な断熱部材は、シリコーン製のパッドである。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な断熱部材は、前記保温プレートと前記容器の間にエアポケットが形成されるようにテクスチャ加工されている。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記保温プレートは、隆起した縁部を有する。前記断熱部材は、前記隆起した縁部内に収まる大きさに形成される。いくつかのそのような実施形態では、前記容器も提供され、前記容器は、前記隆起した縁部内に収まる大きさに形成された基部を有する。前記容器は、前記隆起した縁部内の面積よりも大きな断面積をもつ本体部を有し、前記本体部と前記基部とをつなぐ肩部を有する。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記コーヒーマシンは、さらに水源を備える。前記温水源は、前記水源から抽出室まで延びるホースを備え、前記ホースの一部分は、前記加熱素子と統合または隣接して配置される。従って、前記ホース内の水が前記抽出室に到達する前に加熱される。
【0011】
いくつかのそのような実施形態では、前記加熱素子は、前記ホースの前記一部分と前記保温プレートとの間に配置される。いくつかのそのような実施形態では、前記加熱素子は、前記保温プレートの下面に固定された細長い素子である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】コーヒーを受ける位置に容器が配置された状態にある本開示によるコーヒーマシンを示す図である。
【0013】
図2】容器を取り外した状態のホットコーヒー設定の図1のコーヒーマシンを示す図である。
【0014】
図3】アイスコーヒー設定の図1のコーヒーマシンを示す図である。
【0015】
図4図1のコーヒーマシンにおいて使用される断熱部材を示す図である。
【0016】
図5図4の断熱部材の断面図である。
【0017】
図6図1のコーヒーマシンの断面図である。
【0018】
図7図6の断面図における加熱素子を含む一部を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の原理による例示的な実施形態の説明は、添付の図面と併せて読まれることが意図され、添付の図面は記述された説明全体の一部であるとみなされる。本明細書に開示される実施形態の説明において、方向または配向へのいかなる言及も、単に説明の便宜のためであって、本開示の範囲をいかなる形でも限定することを意図しない。「下」、「上」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」、「上へ」、「下へ」、「上端」、および「底」などの相対的な用語、並びにそれらの派生語(例えば、「水平に」、「下向きに」、「上向きに」など)は、そのとき説明中の記載または図面に示されるように配向について言及していると解釈されるべきである。これらの相対的な用語は説明の便宜上のものにすぎず、明示的に示されていない限り、装置が特定の向きで構成または動作されることを必要としない。同様に、「取り付けられ」、「固着され」、「接続され」、「結合され」、「相互接続され」、および同様の用語は、特に明記しない限り、構造が他の構造と、直接的に、または、介在する構造もしくは、可動もしくは固定された取り付け部材や結びつきを介して、間接的に、互いに固定または取り付けられる関係を指す。さらに、本発明の特徴および利点は、例示された実施形態を参照することによって例示される。したがって、本発明は単独でまたは他の特徴の組み合わせで存在し得る特徴のいくつかの実現可能かつ非限定的な組み合わせを例示する実施形態に明確に限定されるべきではなく、本発明の範囲は本明細書に添付される特許請求の範囲によって定義される。
【0020】
本開示では、現在企図されている本発明を実施する最良の形態を説明する。この説明は、限定的な意味で理解されることを意図するものではなく、本開示の利点および構成を当業者に助言するために、添付の図面を参照することによって、単に例示目的のために提示された本開示の例を提供する。図面の様々な図において、同様の符号は、同様または類似の部分を示す。
【0021】
図1は、抽出室610からコーヒーを受ける位置に、例えばカラフェなどの容器110が配置された状態にある本開示によるコーヒーマシン100を示す図である。図2は、容器110を取り外した状態のホットコーヒー設定のコーヒーマシン100を示す図である。図3はアイスコーヒー設定のコーヒーマシン100を示す図である。
【0022】
図4は、図1のコーヒーマシン100において使用される断熱部材400を示す図である。図5は断熱部材400の断面図である。
【0023】
図6は、図1のコーヒーマシン100の断面図である。図7は、図6の断面図における加熱素子600を含む一部を拡大した図である。
【0024】
図示のように、コーヒーマシン100は、抽出したコーヒーを受けるための容器110を含み、抽出用温水を供給する温水源120、容器110を温めるための保温プレート130、および温水源120にある水および保温プレート130の両方を加熱するための加熱素子600を備える。
【0025】
コーヒーマシン100は、さらに、保温プレート130を容器110に対して断熱するための取り外し可能な断熱部材400も含む。そして、コーヒーマシン100は、取り外し可能な断熱部材400が取り外され、保温プレート130が露出した図2に示すようなホットコーヒー設定を有する。コーヒーマシン100は、図3に示すような別のアイスコーヒー設定を有する。この設定では、容器が取り外し可能な断熱部材によって保温プレートに対して断熱されるように、取り外し可能な断熱部材400が保温プレート130の上に備えられ、容器110が取り外し可能な断熱部材の上に配置される。
【0026】
取り外し可能な断熱部材400は、シリコーンなどの断熱材料から形成されたパッドであってよい。取り外し可能な断熱部材400には、さらにテクスチャ加工が施されて、コーヒーマシン100が図3のアイスコーヒー設定の場合に、保温プレート130と容器110の間に複数のエアポケット410が形成されるようにしてもよい。
【0027】
図に示すようないくつかの実施形態では、コーヒーマシン100の保温プレート130は、隆起した縁部140を有する。隆起した縁部140により、保温プレート130の領域が画定される。そして、取り外し可能な断熱部材400は、隆起した縁部140内に収まる大きさに形成される。
【0028】
いくつかの実施形態では、容器110はコーヒーマシン100の一部品として備えられ、保温プレート130の隆起した縁部140内に収まる大きさに形成された基部150を備える。したがって、基部150の基部面積は、保温プレート130の面積以下である。容器110は、保温プレート130の面積よりも大きな断面積を有する本体部160と、本体部160と基部150とをつなぐ肩部170とをさらに有する。
【0029】
コーヒーマシン100の内部の部品は、図6および図7の断面図に示される。それにより、加熱素子600は加熱パッド130の下に配置されているのがわかる。
【0030】
温水源120は、水源125から加熱されていない水を受け取る。このような水源は、コーヒーマシン100に取り付けられた送水管、または、図示の実施形態のように、コーヒーマシンと一体化された水タンク125であってもよい。温水源120は、通常、水源125から抽出室610まで延びるホースを備える。水が水源125から抽出室に移動する際に、ホース内の水が抽出室610に到達する前に加熱されるように、ホース120の一部分620は、加熱素子600と統合または隣接して配置される。
【0031】
図示のように、加熱素子600は通常、ホース120の一部分620と保温プレート130の間に配置される。すなわち、ホース120の一部分620は、加熱素子600によって保温プレート130から間隔を置いて設けられる。
【0032】
いくつかの実施形態では、加熱素子600は、保温プレート130の下面に固定された細長い素子であってもよい。加熱素子600は抵抗素子でもよく、細長い構成により、加熱素子からホース内の水に熱が伝達されるように、ホース120の一部分620が、長い距離を加熱素子に沿って延びることが可能となる。同様に、加熱素子600細長いので、加熱素子はより広い領域にわたって保温プレート130の下面に接触または固定されることが可能になる。
【0033】
使用時には、抽出液として使用される水が水源125から引き出され、温水源120のホースに流入する。水は加熱素子600に隣接するホース120の一部分620を通過し、それにより加熱される。その後、水は抽出室610に供給され、抽出室610内でコーヒーを抽出するのに使用される。
【0034】
容器110がコーヒーマシン100内に配置されている場合、このような容器110は通常、供給バルブ630を押し上げる。抽出室610でコーヒーが抽出されている場合、または、コーヒーがすでに抽出された場合は、そのコーヒーは、供給バルブ630を介して容器110へ供給される。コーヒーマシン100がホットコーヒー設定の場合、コーヒーは容器110に供給され、そこで保温プレート130によって保温される。コーヒーマシン100がアイスコーヒー設定の場合、コーヒーは、通常は氷が入っていて、取り外し可能な断熱部材400によって保温プレート130に対して断熱されている容器に注がれる。
【0035】
本発明はいくつかの説明された実施形態に関して、ある長さで、ある特定事項を伴って説明されてきたが、本開示はそれらの特定事項、実施形態、または特定の実施形態に限定する意図はなく、先行技術に鑑みて、そのような特許請求の範囲の可能な限り広い解釈を提供し、したがって、本発明の意図された範囲を効果的に包含するように、添付の特許請求の範囲を参照して解釈されるべきである。さらに、上記では、発明者によって予見され、実施可能な説明が利用可能であった実施形態に関して本発明を説明したが、現時点では予期されていない本発明の実質的な変形も本発明と同等のものを表してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】