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特表2025-500700乾燥設備用の凝縮チャンネルおよび乾燥設備
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】乾燥設備用の凝縮チャンネルおよび乾燥設備
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20241226BHJP
   D06F 58/24 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
D06F58/02 F
D06F58/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542226
(86)(22)【出願日】2022-12-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 CN2022143444
(87)【国際公開番号】W WO2023134460
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】202210051236.2
(32)【優先日】2022-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】方 相九
(72)【発明者】
【氏名】李 涛
(72)【発明者】
【氏名】呂 佩師
(72)【発明者】
【氏名】楊 龍
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA04
3B166AB22
3B166AE01
3B166BA55
3B166BA72
3B166BA85
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB13
3B166EA03
3B166EA12
3B166EA17
3B166EB03
3B166EB16
3B166EB27
3B166EC44
(57)【要約】
本発明は、家電製品の技術分野に関し、具体的に乾燥設備用の凝縮チャンネルおよび乾燥設備を提供する。本発明の凝縮チャンネルは並列配置され且つ互いに独立した2つの二重螺旋チャンネルを含み、二重螺旋チャンネルの側壁には、冷却水が散らされて水飛沫になるように遮水構造が設けられ、水飛沫は、乾燥ルーチンを行うと同時に二重螺旋チャンネルの側壁を洗い流すことを実現できるし、循環気流における糸くずを水飛沫に溶解させることもできるものであり、そして、前側壁には第1弧状構造と、第2弧状構造と分流構造が設置され、二重螺旋チャンネルの左側壁と右側壁はともに弧状に設置され、吸気口から入った気体は分流構造によって2筋の気流に分けられ、2筋の気流は回転して上昇することができ、凝縮チャンネルにおけるストロークが長くなり、冷却効果が向上し、2筋の回転して上昇する気流は散らされた冷却水飛沫を持って凝縮チャンネル内に「旋風」状の水飛沫を形成することで、糸くずに対する濾過効果が向上することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥設備用の凝縮チャンネルであって、
前記凝縮チャンネルは、並列配置され且つ互いに独立した2つの二重螺旋チャンネルを含み、
前記二重螺旋チャンネルの側壁には、前記二重螺旋チャンネルに流入した冷却水流を散らすように遮水構造が設置されており、
前記二重螺旋チャンネルの前側壁には、第1弧状構造と、第2弧状構造と、前記第1弧状構造と前記第2弧状構造との間に位置する分流構造がさらに設置され、前記分流構造は前記遮水構造の下方に位置し、
前記二重螺旋チャンネルの後側壁には、吸気口が形成されており、
前記二重螺旋チャンネルの左側壁は弧状に設置され、前記左側壁の両端がそれぞれに前記第1弧状構造及び前記後側壁に滑らかに接続されており、
前記二重螺旋チャンネルの右側壁は弧状に設置され、前記右側壁の両端がそれぞれに前記第2弧状構造及び前記後側壁に滑らかに接続されており、
前記分流構造は前記吸気口に対向し、かつ前記分流構造は、前記吸気口から入った気体が第1気流と第2気流に分けられ、および、前記第1気流及び前記第2気流がそれぞれに前記第1弧状構造の接線方向及び前記第2弧状構造の接線方向に沿ってそれぞれに前記第1弧状構造及び第2弧状構造に入ることができるため、前記第1気流が前記第1弧状構造、前記左側壁及び前記後側壁の左側部分に沿って回転して上昇することができ、および、前記第2気流が前記第2弧状構造、前記右側壁及び前記後側壁の右側部分に沿って回転して上昇することができるように設置されていることを特徴とする乾燥設備用の凝縮チャンネル。
【請求項2】
前記凝縮チャンネルには、洗浄ノズルが設置されており、
前記洗浄ノズルの噴射口は前記凝縮チャンネルの内側壁に向かうことを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項3】
前記噴射口は、数が複数であり且つ異なる方向に向かって噴射することを特徴とする請求項2に記載の凝縮チャンネル。
【請求項4】
前記遮水構造は前記前側壁に設置され、三角形状であり、且つ中心線が前記分流構造の中心線に重なっており、冷却水が均一に分散するようにすることを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項5】
前記遮水構造は、前記前側壁に形成された遮水凸起であることを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項6】
前記後側壁には、前記第1気流及び前記第2気流がそれぞれに前記第1弧状構造及び前記第2弧状構造へ円滑に流れるように、第1弧状ガイド構造と第2弧状ガイド構造がさらに設置されていることを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項7】
前記分流構造は、前記第1気流と前記第2気流の量がほぼ等しくなるように、左右対称に設置され且つ中心線が前記吸気口の中心線に重なっていることを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項8】
前記分流構造は、一端が前記第1弧状構造に滑らかに接続される第1弧状分流部と、一端が前記第1弧状分流部の他端に滑らかに接続され、他端が前記第2弧状構造に滑らかに接続される第2弧状分流部を含むことを特徴とする請求項1に記載の凝縮チャンネル。
【請求項9】
前記前側壁にはメイン水案内槽とサブ水案内槽が設置されており、前記サブ水案内槽の数が2つであり、2つの前記サブ水案内槽の頂端がともに前記メイン水案内槽の底端と連通され、2つの前記サブ水案内槽の底端がそれぞれに前記二重螺旋チャンネルに位置する2つの前記遮水構造に接続されていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の凝縮チャンネル。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載の凝縮チャンネルを含むことを特徴とする乾燥設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電製品の技術分野に関し、具体的に乾燥設備用の凝縮チャンネルおよび乾燥設備を提供する。
【背景技術】
【0002】
乾燥設備とは、熱気を利用して衣類を乾燥させることができる機械を指す。乾燥設備は、主に洗濯乾燥機、衣類乾燥機又はドライヤーなどを含む。
【0003】
洗濯乾燥機を例に挙げると、洗濯乾燥機は、すすぎ、脱水及び乾燥の機能を同時に一体に備えたインテリジェント化設備であり、それは、コスパがよく、スペース利用性が高く、洗濯・乾燥が一体化となり手間がかからないことなどの特別な優位性があるため、現在、家電市場でユーザに幅広く人気がある。
【0004】
現在、洗濯乾燥機における糸くずの自己洗浄問題は依然として業界が直面している大きな難題となっている。衣類が内筒で絶えず擦れ合う過程では糸くず、毛羽立ちなどが発生し、これらの糸くず類不純物は気流とともにシステム内を絶えず循環して流れるので、乾燥システムの各部品に掛かって付着したり、詰まったりする現象が生じてしまい、糸くずがタイムリーに整理されなければ、エアダクトとファンが詰まり、流路断面積が減少することで、風量の低下を招き、衣類の乾燥効果に影響する恐れがある。
【0005】
従来の技術は、乾燥により発生した衣類の糸くずを遮断するために、循環風路の途中にフィルターメッシュを設置することが多かったが、フィルターメッシュが設置される位置の構造面積が限られているため、フィルターメッシュによる糸くずの阻止効果がよくない。
【0006】
そこで、本分野は、上述した課題を解決するために新しい技術案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した技術的課題を解決する趣旨であり、すなわち、従来の乾燥設備のエアダストとファンが糸くずで詰まりやすいという課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の局面において、本発明は乾燥設備用の凝縮チャンネルを提供し、前記凝縮チャンネルは並列配置され且つ互いに独立した2つの二重螺旋チャンネルを含み、前記二重螺旋チャンネルの側壁には、前記二重螺旋チャンネルに流入した冷却水流を散らすように遮水構造が設置されており、前記二重螺旋チャンネルの前側壁には、第1弧状構造と、第2弧状構造と、前記第1弧状構造と前記第2弧状構造との間に位置する分流構造がさらに設置され、前記分流構造は前記遮水構造の下方に位置し、前記二重螺旋チャンネルの後側壁には、吸気口が形成されており、前記二重螺旋チャンネルの左側壁は、弧状に設置され、前記左側壁の両端がそれぞれに前記第1弧状構造及び前記後側壁に滑らかに接続されており、前記二重螺旋チャンネルの右側壁は、弧状に設置され、前記右側壁の両端がそれぞれに前記第2弧状構造及び前記後側壁に滑らかに接続されており、前記分流構造は前記吸気口に対向し、かつ前記分流構造は、前記吸気口から入った気体が第1気流と第2気流に分けられ、および、前記第1気流及び前記第2気流がそれぞれに前記第1弧状構造の接線方向及び前記第2弧状構造の接線方向に沿ってそれぞれに前記第1弧状構造及び第2弧状構造に入ることができるため、前記第1気流が前記第1弧状構造、前記左側壁及び前記後側壁の左側部分に沿って回転して上昇することができ、および、前記第2気流が前記第2弧状構造、前記右側壁及び前記後側壁の右側部分に沿って回転して上昇することができるように設置されている。
【0009】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記凝縮チャンネルには、洗浄ノズルが設置されており、前記洗浄ノズルの噴射口は前記凝縮チャンネルの内側壁に向かう。
【0010】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記噴射口は、数が複数であり且つ異なる方向に向かって噴射する。
【0011】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記遮水構造は前記前側壁に設置され、三角形状であり、且つ中心線が前記分流構造の中心線に重なっており、冷却水が均一に分散するようにする。
【0012】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記遮水構造は、前記前側壁に形成された遮水凸起である。
【0013】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記後側壁には、前記第1気流及び前記第2気流がそれぞれに前記第1弧状構造及び前記第2弧状構造へ円滑に流れるように、第1弧状ガイド構造と第2弧状ガイド構造がさらに設置されている。
【0014】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記分流構造は、前記第1気流と前記第2気流の量がほぼ等しくなるように、左右対称に設置され且つ中心線が前記吸気口の中心線に重なっている。
【0015】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記分流構造は、一端が前記第1弧状構造に滑らかに接続される第1弧状分流部と、一端が前記第1弧状分流部の他端に滑らかに接続されており、他端が前記第2弧状構造に滑らかに接続される第2弧状分流部を含む。
【0016】
前記乾燥設備用の凝縮チャンネルの好ましい態様において、前記前側壁にはメイン水案内槽とサブ水案内槽が設置されており、前記サブ水案内槽の数が2つであり、2つの前記サブ水案内槽の頂端がともに前記メイン水案内槽の底端と連通され、2つの前記サブ水案内槽の底端がそれぞれに前記二重螺旋チャンネル内に位置する2つの前記遮水構造に接続されている。
【0017】
第2の局面において、上述した凝縮チャンネルを含む乾燥設備がさらに提供される。
【発明効果】
【0018】
上述した態様を採用する場合、本発明における凝縮チャンネルは、並列配置され且つ互いに独立した2つの二重螺旋チャンネルを含み、二重螺旋チャンネルの側壁には、冷却水流が散らされて水飛沫になるように遮水構造が設置されることにより、水飛沫は、乾燥ルーチンを行うと同時に二重螺旋チャンネルの側壁を洗い流すことを実現できるし、循環気流における糸くずを水飛沫に溶解させることもできるものであり、そして、前側壁には第1弧状構造と、第2弧状構造と分流構造が設置され、二重螺旋チャンネルの左側壁と右側壁はともに弧状に設置され、吸気口から入った気体は分流構造によって第1気流と第2気流に分けられ、第1気流及び第2気流は回転して上昇することができる。このような設置によって、凝縮チャンネルにおける第1気流と第2気流のストロークが長くなり、これによって冷却効果が向上することができ、そして、2筋の回転して上昇する気流は散らされた冷却水飛沫を持って、凝縮チャンネル内に「旋風」状の水飛沫を形成し、冷却水量をコントロールすることにより、凝縮チャンネル内に一定の液位高さを有する渦巻き状の水飛沫が形成され、気流がここを通過するときに、糸くずが水飛沫に溶解し、同時に、最も糸くずが堆積しやすい吸気口には、絶えず変動する水飛沫を利用して凝縮チャンネルの底部をリアルタイムで洗い流し、糸くずに対する濾過効果が向上することができる。
【0019】
さらに、凝縮チャンネルには、洗浄ノズルが設置されており、洗浄ノズルの噴射口は凝縮チャンネルの内側壁に向かう。このような設置によって、乾燥が完了した後、洗浄ノズルは凝縮チャンネル内に洗浄水流を噴射して洗浄・浄化の目的を達成する。
【0020】
さらに、噴射口は、数が複数であり且つ異なる方向に向かって噴射する。このような設置によって、凝縮チャンネルの内壁に対する洗浄効果が向上することができる。
【0021】
さらに、遮水構造は、二重螺旋チャンネルの前側壁にも設置され、且つ三角形状であり、中心線が分流構造の中心線に重なっており、冷却水が均一に分散するようにする。このような設置によって、2筋の螺旋状の気流がほぼ等しい量の冷却水飛沫を持ちながら上昇することができるため、除湿・濾過がより均一になり、糸くずに対する濾過効果及び気流に対する凝縮効果がさらに向上する。
【0022】
さらに、分流構造は左右対称に設置され、且つ分流構造の中心線は吸気口の中心線に重なっている。このような設置によって、第1気流と第2気流の量がほぼ等しくなるようにし、このようにすれば、第1気流と第2気流は後側壁に近い位置に出会った後、互いに押し流されることではなく、相互作用の下で前側壁に向かって平行に流れてから、それぞれが前側壁に設置された第1弧状構造と第2弧状構造に入ることができる。
【0023】
さらに、後側壁には、第1気流及び第2気流がそれぞれに第1弧状構造及び第2弧状構造へ円滑に流れるように、第1弧状ガイド構造と第2弧状ガイド構造が設置されている。このような設置によって、第1弧状ガイド構造と第2弧状ガイド構造のガイド作用の下で、第1気流と第2気流が直接に順方向に衝突することを避けられ、第1気流と第2気流が出会うときに、第1気流の運動傾向と第2気流の運動傾向がともに前側壁に向かうものであるため、第1気流と第2気流が出会った後、第1気流が第1弧状構造に向かって運動し第2気流が第2弧状構造に向かって運動するように相互作用することができる。
【0024】
なお、本発明は上述した態様の上でさらに提供した乾燥設備は、上述した凝縮チャンネルを採用したため、上述した凝縮チャンネルによる技術的効果を有し、従来の乾燥設備と比べると、本発明の乾燥設備は、糸くずをよりよく濾過することができ、且つ乾燥効率がより高い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下、図面を合わせて本発明の好ましい実施形態を記述し、図面においては、
図1図1は、本発明の洗濯乾燥機の構造模式図(1)である。
図2図2は、本発明の洗濯乾燥機の構造模式図(2)である。
図3図3は、本発明のコンデンサの構造模式図(1)である。
図4図4は、本発明のコンデンサの構造模式図(2)である。
図5図5は、図4においてA-A線における断面図である。
図6図6は、本発明のコンデンサの構造模式図(3)である。
図7図7は、図6においてB-B線における断面図である。
図8図8は、本発明の洗浄ノズルの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について記述する。当業者は、以下のこれらの実施形態がただ本発明の技術的原理を説明するために使用されており、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではないと理解すべきである。
【0027】
例えば、以下で記述するこれらの実施形態は、洗濯乾燥機を合わせて記述するものであるが、本発明は依然としてほかの乾燥設備、例えば衣類乾燥機、ドライヤーなどに適用され、このような適用対象の調整や変更は本発明の原理や範囲を逸脱するものではなく、すべては本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0028】
説明が必要なのは、本発明の記述において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの方向または位置関係を指示する用語は、図面に示す方向または位置関係に基づくものであり、これは単に記述の便宜のためであり、前記装置または要素が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成および動作しなければならないことを指示または暗示するものではないので、本発明を限定するものとして理解することができない。なお、「第1」、「第2」という用語は、単に目的を記述するためであり、相対的な重要性を指示または暗示するものとして理解することができない。
【0029】
なお、さらに説明が必要なのは、本発明の記述において、別に明確な規定や限定がない限り、「設置」、「連通」、「接続」という用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、一体的な接続でもよい。直接に接続してもよく、中間媒体を介して間接に接続してもよく、2つの要素の内部の連通でもよい。当業者にとって、具体的な状況に基づいて上述した用語の本発明における具体的な意味を理解してもよい。
【0030】
具体的に、本発明の洗濯乾燥機は、箱体を含み、箱体内には、内筒と、外筒と、凝縮チャンネルと、ファンブロワーと、ヒータとエアパイプが設置され、ヒータは、エアパイプ内に取り付けられ、エアパイプは、一端が外筒と連通され、他端がファンブロワーの送風口と連通され、ファンブロワーは凝縮チャンネルとエアパイプとの間に取り付けられている。
【0031】
洗濯乾燥機が乾燥ルーチンを実行する過程では、ファンブロワーの作用下で、空気は外筒、凝縮チャンネル、ヒータの間で循環して流れることができ、ヒータの作用下で、乾燥した空気は乾燥した熱気に加熱されてから、エアパイプに沿って外筒と内筒に入り、内筒内の濡れた衣類と熱交換を行うとともに、衣類の水分を奪い、比較的に湿った熱気を形成してから凝縮チャンネルに入り、凝縮チャンネルの凝縮作用を経て、比較的に湿った熱気における水分が凝縮されて水になり、凝縮された空気は相対的に乾燥した冷気になってから、エアパイプに入り、ヒータを経て乾燥した熱気に加熱された後に次の循環に入り、乾燥ルーチンが終了するまでこのように繰り返す。
【0032】
説明が必要なのは、実際の適用では、1つの独立したコンデンサを設け、コンデンサ内に凝縮チャンネルが形成されており、コンデンサは外筒の後壁に取り付けられてもよく、あるいは、1つのハウジングと外筒の後壁とが共同で囲んで凝縮チャンネルを形成してもよいなど、このような凝縮チャンネルの具体的な形成形態の調整及び変更は本発明の原理と範囲を逸脱するものではなく、すべては本発明の保護範囲に限定されるべきである。
【0033】
以下、1つの独立したコンデンサを設けてコンデンサ内に凝縮チャンネルが形成されることを例にして、本発明の技術案を紹介する。
【0034】
まず、図1及び図2を参照すると、そのうち、図1は本発明の洗濯乾燥機の構造模式図(1)であり、図2は本発明の洗濯乾燥機の構造模式図(2)である。
【0035】
図1及び図2に示すように、本発明の洗濯乾燥機は、箱体を含み、箱体内には、内筒4と、外筒5と、コンデンサと、ファンブロワー6と、ヒータ(図示省略)とエアパイプ7が設置され、ヒータは、エアパイプ7内に取り付けられ、エアパイプ7は一端が外筒5と連通され、他端がファンブロワー6の送風口と連通され、ファンブロワー6はコンデンサとエアパイプ7との間に取り付けられ、コンデンサ内に凝縮チャンネルが形成されている。
【0036】
図1及び図2を引き続き参照し次に図3図5を参照すると、本発明のコンデンサは、本体1と冷却水管2を含み、本体1の上部に排気口18が設けられ、排気口18がファンブロワー6の吸風口と連通され、本体1の下部に吸気口19が設けられ、吸気口19が蛇腹管8を介して外筒5と連通され、本体1の内部に凝縮チャンネルが形成され、凝縮チャンネルの頂部が排気口18と連通され、凝縮チャンネルの底部が吸気口19と連通され、冷却水管2が凝縮チャンネルと連通されている。
【0037】
洗濯乾燥機が乾燥ルーチンを実行する過程では、冷却水管2によって凝縮チャンネルに冷却水が提供され、内筒4と外筒5から排出されて濡れて暑い空気が吸気口19から凝縮チャンネルに入り、凝縮チャンネル内の冷却水と熱交換を行い、濡れて暑い空気における水分が凝縮されて水になり、凝縮された空気が相対的に乾燥した冷気になってから、排気口18から排出され、下部の吸気口19から冷却水及び凝縮水が排出される。
【0038】
図3図5を引き続き参照すると、凝縮チャンネルは並列配置され且つ互いに独立した2つの二重螺旋チャンネルを含む。
【0039】
例示的に、2つの二重螺旋チャンネルは左右に並列配置され、且つ2つの二重螺旋チャンネルは互いに独立し、吸気口19は数が2つであり、それぞれが2つの二重螺旋チャンネルと連通され、気体は、吸気口19から2つの二重螺旋チャンネルに入った後、二重螺旋チャンネルに沿って回転して上昇し、互いに干渉することは発生せず、最終的に排気口18から排出される。そのうち、コンデンサの本体1には、排気口18が1つだけ設置され、2つの二重螺旋チャンネルの頂端はともに当該排気口18と連通されている。
【0040】
説明が必要なのは、実際の適用では、2つの二重螺旋チャンネルに対してそれぞれに1つの独立した排気口が設置されてもよく、このような柔軟な調整や変更は本発明の原理や範囲を逸脱するものではなく、すべては本発明の保護範囲に限定されるべきである。
【0041】
なお、さらに説明が必要なのは、2つの二重螺旋チャンネルの構造は同様であり、以下、左側に位置する二重螺旋チャンネルを例にして引き続き紹介する。
【0042】
図4及び図5に示すように、二重螺旋チャンネルの内側壁には遮水構造10が設けられており、二重螺旋チャンネル内に流入した冷却水は遮水構造10まで流れたときに、散らされて水飛沫になり、水飛沫は、乾燥ルーチンを行うと同時に二重螺旋チャンネルの内側壁を洗い流すことを実現できるし、循環気流における糸くずを水飛沫に溶解させることもできるものであり、その後、糸くずが凝縮水とともに吸気口19から流出し、最終的に排水管によって機械から排出される。
【0043】
このような設置によって、コンデンサは凝縮を実現した上で、糸くずに対する濾過を実現でき、糸くずが乾燥システムにおいて絶えず循環することを減少させ、糸くずを持っている気流を「浄化」し、乾燥モジュールの各部品に糸くずが掛かって付着する現象を減少させ、乾燥エアダクトに糸くずが詰まる状況を軽減することができる。
【0044】
説明が必要なのは、実際の適用では、遮水構造10は、遮水リブ、遮水ブロック、遮水プレートなどの構造として設置されてもよく、このような遮水構造10の具体的な構造形態に対する調整や変更は本発明の原理や範囲を逸脱するものではなく、すべては本発明の保護範囲に限定されるべきである。
【0045】
図4及び図5を引き続き参照すると、二重螺旋チャンネルの前側壁には、第1弧状構造11と、第2弧状構造12と、第1弧状構造11と第2弧状構造12との間に位置する分流構造13と、が設置され、分流構造13は遮水構造10の下方に位置し、二重螺旋チャンネルの左側壁14と右側壁15はともに弧状に設置されており、左側壁14の両端はそれぞれに第1弧状構造11と後側壁16の左端に滑らかに接続されており、右側壁15の両端はそれぞれに第2弧状構造12と後側壁16の右端に滑らかに接続されている。
【0046】
図4及び図5を引き続き参照すると、吸気口19は二重螺旋チャンネルの後側壁16に設置されており、分流構造13は吸気口19に対向し、このような設置によって、吸気口19から入った気体は分流構造13にちょうど衝突するようにし、分流構造13によって気流を2筋の気流に分けられ、第1気流と第2気流と記し、そして、第1気流をほぼ第1弧状構造11の接線方向に沿って第1弧状構造11に入らせて、後続の気流の推進作用の下て、第1気流は第1弧状構造11、左側壁14、後側壁16の左側部分に沿って反時計回りに回転して上昇することができ、および第2気流をほぼ第2弧状構造12の接線方向に沿って第2弧状構造12に入らせて、後続の気流の推進作用の下で、第2気流は第2弧状構造12、右側壁15、後側壁16の右側部分に沿って時計回りに回転して上昇することができる。
【0047】
二重螺旋チャンネルは、第1弧状構造11、左側壁14及び後側壁16の左側部分からなる第1気体チャンネルと、第2弧状構造12、右側壁15及び後側壁16の右側部分からなる第2気体チャンネルの2つの気体チャンネルを含み、気体は吸気口19から二重螺旋チャンネルに入った後、分流構造13によって第1気流と第2気流に分けられており、第1気流は第1気体チャンネルの内壁に沿って回転して上昇することができ、第2気流は第2気体チャンネルの内壁に沿って回転して上昇することができると理解されてもよい。
【0048】
本発明のコンデンサは、二重螺旋チャンネルの前側壁に分流構造13が創造的に設置されており、分流構造13によって、吸気口19から入った気体を第1気流と第2気流に分けられ、第1気流及び第2気流がそれぞれに回転して上昇するようにし、第1気流と第2気流が回転して上昇するようにすることによって、凝縮チャンネルにおける第1気流と第2気流のストロークが長くなり、これによって冷却効果が向上することができる。
【0049】
なお、2筋の回転して上昇する気流は散らされた冷却水飛沫を持って、凝縮チャンネル内に「旋風」状の水飛沫を形成し、冷却水量をコントロールすることにより、凝縮チャンネル内に一定の液位高さを有する渦巻き状の水飛沫が形成され、気流がここを通過するときに、糸くずが水飛沫に溶解し、同時に、最も糸くずが堆積しやすい吸気口19には、絶えず変動する水飛沫を利用して凝縮チャンネルの底部をリアルタイムで洗い流し、糸くずに対する濾過効果が向上し、ルーチンのランニングが安定になった後、凝縮チャンネルに出入りする冷却水量は動的バランスに達する。
【0050】
図6及び図7に示すように、遮水構造10は分流構造13の頂端に近く設置されていることが好ましい。遮水構造10が分流構造13の頂端に近く設置されることにより、冷却水が散らされた直後に2筋の螺旋状の気流に出会うことができ、よりよい糸くずに対する濾過および凝縮効果を奏することができる。
【0051】
なお、このような設置によって、遮水構造10が排気口18から離れることができ、水飛沫が排気口18からファンブロワーまで飛び出すことを避けることができ、水飛沫が気流によって内筒4内まで持たれて乾燥効率の低下を招くことを避けることもできる。
【0052】
図4及び図5に示すように、分流構造13は、左端が第1弧状構造11に滑らかに接続される第1弧状分流部131と、左端が第1弧状分流部131の右端に滑らかに接続されており、右端が第2弧状構造12に滑らかに接続される第2弧状分流部132を含むことが好ましい。
【0053】
吸気口19から入った気体は、当該分流構造13に衝突して第1気流と第2気流に分けられ、第1気流が第1弧状分流部131に沿って第1弧状構造11へ流れ、第2気流が第2弧状分流部132に沿って第2弧状構造12へ流れる。
【0054】
図4及び図5に示すように、分流構造13は左右対称に設置され、かつ分流構造13の中心線は吸気口19の中心線に重なっていることが好ましい。
【0055】
このような設置によって、第1気流と第2気流の量がほぼ等しくなるようにし、このようにすれば、第1気流と第2気流は後側壁16に近い位置に出会った後、互いに押し流されることではなく、相互作用の下で前側壁に向かって共同で平行に流れてから、それぞれが前側壁に設置された第1弧状構造11と第2弧状構造12に入ることができる。
【0056】
図4及び図5に示すように、二重螺旋チャンネルの後側壁16に第1弧状ガイド構造161と第2弧状ガイド構造162が設置されており、第1弧状ガイド構造161のガイド作用の下で、第1気流が第1弧状構造11へ円滑に流れることができ、同様に、第2弧状ガイド構造162のガイド作用の下で、第2気流が第2弧状構造12へ円滑に流れることができることが好ましい。
【0057】
このような設置によって、第1弧状ガイド構造161と第2弧状ガイド構造162のガイド作用の下で、第1気流と第2気流が直接に順方向に衝突することを避けることができ、第1気流と第2気流が出会うときに、第1気流の運動傾向と第2気流の運動傾向がともに前側壁に向かうものであるため、第1気流と第2気流が出会った後、第1気流が第1弧状構造11に向かって円滑に運動し、第2気流が第2弧状構造12に向かって円滑に運動するように相互作用することができる。
【0058】
説明が必要なのは、第1気流と第2気流がそれぞれに独立して回転し上昇できることを保証するために、二重螺旋チャンネル内には、前側が第1弧状構造11及び第2弧状構造12にそれぞれ滑らかに接続され、後側が後側壁16の左側部分及び右側部分にそれぞれ接続される中仕切りを設けてもよい。中仕切りの設置によって、二重螺旋チャンネルを2つの独立したチャンバーに分けられ、第1気流が左側チャンバーの内壁に沿って回転して上昇することができ、第2気流が右側チャンバーの内壁に沿って回転して上昇することができる。
【0059】
二重螺旋チャンネルの後側壁16も弧状に設置されることがさらに好ましい。例示的に、図5に示すように、後側壁16は2つの弧状部分を含み、左側の弧状部分の両端がそれぞれに左側壁14と第1弧状ガイド構造161に滑らかに接続されており、右側の弧状部分の両端がそれぞれに右側壁15と第2弧状ガイド構造162に滑らかに接続されている。
【0060】
図6及び図7に示すように、二重螺旋チャンネルの前側壁にはメイン水案内槽171とサブ水案内槽172が設置されており、サブ水案内槽172の数が2つであり、2つのサブ水案内槽172の頂端がともにメイン水案内槽171の底端と連通され、2つのサブ水案内槽172の底端がそれぞれに二重螺旋チャンネルに位置する2つの遮水構造10に接続されていることが好ましい。
【0061】
洗濯乾燥機が乾燥ルーチンを実行する過程では、冷却水管2により二重螺旋チャンネルに冷却水が供給され、冷却水がメイン水案内槽171に入った後、メイン水案内槽171に沿って下へ流れてから、2つのサブ水案内槽172にそれぞれ流入し、これによって2つの二重螺旋チャンネルに流入し、冷却水が遮水構造10まで流れたときに散らされて水飛沫になる。
【0062】
図6及び図7に示すように、遮水構造10は二重螺旋チャンネルの前側壁にも設置され、且つ三角形状であり、頂端がサブ水案内槽172の底端に位置合わせされ、中心線が分流構造13の中心線に重なっており、冷却水が均一に分散するようにすることが好ましい。
【0063】
このような設置によって、2筋の螺旋状の気流がほぼ等しい量の冷却水飛沫を持ちながら上昇することができ、除湿・濾過がより均一になり、糸くずに対する濾過効果及び気流に対する凝縮効果がさらに向上する。そのうち、遮水構造10は前側壁に形成された遮水凸起であることが好ましい。
【0064】
図3及び図4に示すように、本発明のコンデンサは、凝縮チャンネルに設置される洗浄ノズルをさらに含み、洗浄ノズル3の噴射口31が凝縮チャンネルの内側壁に向かうことが好ましい。乾燥が完了した後、洗浄ノズル3はコンデンサ内に洗浄水流を噴射して、洗浄・浄化の目的を達成する。
【0065】
図8に示すように、噴射口31は数が複数であり、且つ異なる方向に向かって噴射することがさらに好ましい。異なる方向に向かって噴射する噴射口31を複数に設置することにより、コンデンサの内壁に対する洗浄効果が向上することができる。
【0066】
ここまでは、図面に示した好ましい実施形態を合わせて本発明の技術案を記述したが、当業者は、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に明らかに限定されないことを容易に理解する。本発明の原理を逸脱しない前提で、当業者は、関連の技術的特徴に対して等価の変更または置換を行うことができ、これらの変更または置換後の技術案はすべて本発明の保護範囲内に含まれている。
【符号の説明】
【0067】
1…本体
10…遮水構造
11…第1弧状構造
12…第2弧状構造
13…分流構造
14…左側壁
15…右側壁
16…後側壁
131…第1弧状分流部
132…第2弧状分流部
161…第1弧状ガイド構造
162…第2弧状ガイド構造
171…メイン水案内槽
172…サブ水案内槽
18…排気口
19…吸気口
2…冷却水管
3…洗浄ノズル
31…噴射口
4…内筒
5…外筒
6…ファンブロワー
7…エアパイプ
8…蛇腹管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】