(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】組み込みコントローラを使用する車両の侵入保護されたユーザインターフェース及び機能
(51)【国際特許分類】
B60W 50/10 20120101AFI20250107BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20250107BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20250107BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20250107BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20250107BHJP
B60K 35/22 20240101ALI20250107BHJP
B60K 35/10 20240101ALN20250107BHJP
【FI】
B60W50/10
G01C21/26 B
G08G1/0969
G06F3/0481
G06F3/0488
B60K35/22
B60K35/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527505
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 US2022049583
(87)【国際公開番号】W WO2023086497
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エックス,デビッド
(72)【発明者】
【氏名】シヴァプラサド,シュレヤス
(72)【発明者】
【氏名】ケスラー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】トロッター,ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】シャー,ジテッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ユエン,レオン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,スリュン
(72)【発明者】
【氏名】ルンデッドゥ,エドアルド
【テーマコード(参考)】
2F129
3D241
3D344
5E555
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
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(57)【要約】
組み込みコントローラを使用する車両の侵入保護されたユーザインターフェース及び機能のためのシステム及び方法。例示的なシステムは、組み込みコントローラであって、組み込みコントローラが、ディスプレイからタッチ入力情報を受信するように構成され、タッチ入力情報が、車両内の人によるディスプレイとの相互作用を反映する、組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムであって、インフォテインメントシステムが、組み込みコントローラと通信し、組み込みコントローラからタッチ入力情報を受信するように構成され、インフォテインメントシステムが、ディスプレイを介して提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングするように構成される、インフォテインメントシステムと、を含み、組み込みコントローラは、車両の現在選択されているギアを反映する静的画像の提示を実施させるように構成され、組み込みコントローラは、静的画像に関連する情報をディスプレイのタイミングコントローラに提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を含む組み込みコントローラによって実施される方法であって、
前記車両に配置したディスプレイから、前記ディスプレイを介して提示するユーザインターフェースに向けられたユーザ入力を受信するステップであって、前記ユーザインターフェースが、前記車両に含まれるインフォテインメントシステムによってレンダリングされる、ステップと、
前記ユーザ入力に基づいて、前記車両の推進方向の調整に関連するギアシフト要求を識別するステップと、
前記ギアシフト要求に関連する静的画像を含むように前記ユーザインターフェースを更新するステップであって、前記組み込みコントローラが、前記静的画像に関連する情報を前記ディスプレイのタイミングコントローラに提供する、ステップと、を含み、
前記組み込みコントローラが、前記車両の推進方向を制御する推進システムと通信し、前記組み込みコントローラが、前記ギアシフト要求を前記推進システムに転送する、方法。
【請求項2】
前記組み込みコントローラが、前記インフォテインメントシステムに前記ユーザ入力を提供し、前記インフォテインメントシステムが、前記ユーザ入力に基づいて前記ユーザインターフェースを更新する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信したユーザ入力が、前記ディスプレイに向けられたタッチ入力を示し、前記受信したユーザ入力が、タッチが発生した位置を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ギアシフト要求を識別するステップが、
前記ユーザ入力が、ギアの選択に関連する前記ユーザインターフェースの一部を対象としているか否かを決定するステップ、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ギアシフト要求を識別するステップが、
前記ユーザ入力が、前記ユーザインターフェース内の視覚的要素の特定の方向へのドラッグを反映していると決定するステップであって、前記特定の方向が、前記推進方向を示す、ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記静的画像が、前記ユーザインターフェースに含めるために前記組み込みコントローラを介して前記タイミングコントローラに直接提供され、前記ユーザインターフェースの残りの部分が、前記インフォテインメントシステムを介してレンダリングされ、前記インフォテインメントシステムが、レンダリングされた情報を前記ディスプレイの入力に提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記入力が、ディスプレイポートである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記入力が、HDMIポートである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記インフォテインメントシステムが前記推進システムと通信することが禁止される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記組み込みコントローラが、前記ユーザインターフェースに提示される特定の静的画像を識別する情報を提供し、前記タイミングコントローラが、読み出し専用メモリから前記特定の静的画像を取得する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記読み出し専用メモリが、無線更新を介して介して、更新された静的画像で更新されるように構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
車両プロセッサシステムによって実施される方法であって、前記車両プロセッサシステムが、組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムと、を備え、前記車両プロセッサシステムが、車両のディスプレイを介して提示するためのユーザインターフェースを提示するように構成され、
前記ユーザインターフェースが、
第1の部分を提示することであって、
前記第1の部分が、現在選択されているギアを示す静的画像を含み、前記現在選択されているギアが、特定の推進方向に関連付けられており、
前記静的画像が、前記組み込みコントローラを介して、前記ディスプレイのタイミングコントローラに提供される、第1の部分を提示することと、
第2の部分を提示することであって、前記第2の部分が、異なる車両機能に関連する動的ユーザインターフェースを含み、前記動的ユーザインターフェースが、前記インフォテインメントシステムによってレンダリングされる、第2の部分を提示することと、
前記現在選択されているギアの変更に関連する前記第1の部分に提供されたユーザ入力に応答することであって、前記ユーザ入力が、前記ディスプレイによって、前記組み込みコントローラに転送され、前記組み込みが、推進システムへの送信のためのギアチェンジ要求を生成する、応答することと、を実施する、方法。
【請求項13】
前記組み込みコントローラが、前記ギアチェンジ要求に基づいて、前記静的画像を更新する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記組み込みコントローラが、前記現在選択されているギアの変更を決定するために前記ユーザ入力を分析する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記インフォテインメントシステムが、前記現在選択されているギアの変更に関連するアニメーションを提示するために前記動的ユーザインターフェースを更新し、前記アニメーションに続いて、前記組み込みコントローラが、前記静的画像を更新する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
車両に含まれるための車両プロセッサシステムであって、前記車両プロセッサシステムが、ディスプレイと通信しており、前記車両プロセッサシステムが、
組み込みコントローラであって、前記組み込みコントローラが、前記ディスプレイからタッチ入力情報を受信するように構成され、前記タッチ入力情報が、前記車両内の人による前記ディスプレイとの相互作用を反映する、組み込みコントローラと、
インフォテインメントシステムであって、前記インフォテインメントシステムが、前記組み込みコントローラと通信し、前記組み込みコントローラから前記タッチ入力情報を受信するように構成され、前記インフォテインメントシステムが、前記ディスプレイを介して提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングするように構成される、インフォテインメントシステムと、を備え、
前記組み込みコントローラが、車両動作パラメータを反映する静的画像の提示を実施させるように構成され、前記組み込みコントローラが、前記静的画像に関連する情報を前記ディスプレイのタイミングコントローラに提供する、車両プロセッサシステム。
【請求項17】
前記インフォテインメントシステムが、入力ポートを介して前記ディスプレイに接続される、請求項16に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項18】
前記入力ポートが、ディスプレイポートである、請求項17に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項19】
前記車両動作パラメータが、前記車両の現在選択されているギアを反映し、前記組み込みコントローラが、前記ユーザ入力がギアチェンジ要求を反映していると決定するために、受信したタッチ入力を分析するように構成される、請求項16に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項20】
前記組み込みコントローラが、推進方向の変更を実現するために推進システムに前記ギアチェンジ要求を提供するように構成される、請求項19に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項21】
前記組み込みコントローラが、前記ギアチェンジ要求に基づいて、前記提示された静的画像を更新するように構成される、請求項19に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項22】
前記組み込みコントローラが、前記組み込みコントローラと、前記インフォテインメントシステムとの間のハートビート信号を監視し、前記ハートビート信号が、前記インフォテインメントシステムに関連する障害を決定するために使用可能である、請求項16に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項23】
前記組み込みコントローラが、前記ハートビート信号に基づいて前記インフォテインメントシステムに関連する障害を決定し、前記組み込みコントローラが、前記障害を反映する静的情報の提示を実施させる、請求項22に記載の車両プロセッサ。
【請求項24】
前記インフォテインメントシステムが、前記動的ユーザインターフェースの提示を実施させ、前記動的ユーザインターフェースが、現在選択されているギアを反映する情報を含み、前記決定した障害に基づいて、前記組み込みコントローラが、前記静的画像の提示を実施させる、請求項22に記載の車両プロセッサシステム。
【請求項25】
車両であって、
電気モータと、
電池パックと、
車両プロセッサシステムと通信するディスプレイと、
前記車両プロセッサシステムであって、
組み込みコントローラであって、前記組み込みコントローラが、前記ディスプレイからタッチ入力情報を受信するように構成され、前記タッチ入力情報が、前記車両内の人による前記ディスプレイとの相互作用を反映する、組み込みコントローラと、
インフォテインメントシステムであって、前記インフォテインメントシステムが、前記組み込みコントローラと通信し、前記組み込みコントローラから前記タッチ入力情報を受信するように構成され、前記インフォテインメントシステムが、前記ディスプレイを介して提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングするように構成される、インフォテインメントシステムと、を備える、前記車両プロセッサシステムと、を備え、
前記組み込みコントローラが、前記車両の現在選択されているギアを反映する静的画像の提示を実施させるように構成され、前記組み込みコントローラが、前記静的画像に関連する情報を前記ディスプレイのタイミングコントローラに提供する、車両。
【請求項26】
組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムと、を含む車両プロセッサシステムによって実施される方法であって、
車両に配置されたディスプレイを介して、車両動作パラメータの視覚的表現を含むユーザインターフェースを提示するステップと、
前記視覚的表現に関連するチェックサム値を決定するステップであって、前記チェックサム値が、前記視覚的表現を形成する画素情報に基づく、ステップと、
前記決定したチェックサム値が、前記車両動作パラメータの表示に関連する既知のチェックサム値と異なることを決定するステップと、
是正措置を講じるステップであって、前記是正措置が、前記ユーザインターフェースを更新するステップと、を含む、方法。
【請求項27】
前記ユーザインターフェースが、前記インフォテインメントシステムを介して提示される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記チェックサム値が、前記組み込みコントローラを介して決定される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記決定したチェックサム値が前記既知のチェックサム値と異なることを、前記組み込みコントローラが決定する、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記組み込みコントローラが、個々の車両動作パラメータと関連する個々の既知のチェックサム値にアクセスする、又は前記個々の既知のチェックサム値を記憶する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
車両動作パラメータが、前記車両の現在のギア、現在の推進方向、現在のHVAC制御、及び/又は現在の速度を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記組み込みコントローラが、推進システムと通信しており、前記インフォテインメントシステムが、前記推進システムとの通信を禁止される、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記是正措置が、警告を表示するように前記ユーザインターフェースを更新するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記是正措置が、前記インフォテインメントシステムをオフにするステップを含み、前記組み込みコントローラが、タイミングコントローラを介して前記ディスプレイを直接制御する、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
前記組み込みコントローラが、前記車両動作パラメータに関連する静的画像の表示を実施させる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記組み込みコントローラにより、前記ディスプレイのタイミングコントローラが、前記静的画像を表示する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記タイミングコントローラが、車両動作パラメータに関連する複数の静的画像を記憶する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記チェックサム値が、巡回冗長検査である、請求項26に記載の方法。
【請求項39】
1つ又は複数のプロセッサと、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサが請求項26から38のいずれか一項に記載の方法を実施する命令を記憶する非一時的コンピュータ記憶媒体と、を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年11月11日に出願された「INTRUSION PROTECTED USER INTERFACE AND FUNCTIONALITY FOR VEHICLE USING EMBEDDED CONTROLLER」と題する米国仮特許出願第63/263920号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車両の組み込みコントローラに関し、より詳細には、車両の機能性の安全を保証するための組み込みコントローラの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の車両は、車両の異なる機能を制御する多数のプロセッサを通常含む。例えば、車両は、車両内に配置されたディスプレイを制御するプロセッサを含むことがある。この例では、ディスプレイは、車両の動作に関連する情報を見るために運転者が使用するためのインターフェースを提示し得る。一例として、ディスプレイは、ラジオ又はサウンドシステムの調整を可能にする。別の例として、ディスプレイは、車両の現在位置に関連する地図を提示してもよい。
【0004】
上述のディスプレイプロセッサなどの特定のプロセッサは、外界からアクセス可能である。例えば、ディスプレイプロセッサは、提示したインターフェースに含めるために、無線ネットワーク(例えば、セルラネットワーク)を介して情報を取得してもよい。例示的な情報は、交通情報、地図情報などを含んでもよい。プロセッサは、車両の外部から送信された情報に応答するので、悪意のある者が、プロセッサの動作に不正を行い得るというセキュリティリスクがある。例えば、悪意のある者は、車載ディスプレイを制御し得ることがある。
【0005】
理解され得るように、車両が複雑になり、外界と接続されるにつれて、車両の動作に不正が行われるリスクが増加する。例えば、車両内のコントローラ・エリア・ネットワーク(CANバス)は、無線ネットワークを介してリモートにアクセス可能である。この例では、加速、制動などに、悪意のある攻撃によって不正が行われる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、組み込みコントローラが実施する方法を説明する。本方法は、車両に配置したディスプレイから、ディスプレイを介して提示するユーザインターフェースに向けられたユーザ入力を受信することであって、ユーザインターフェースが、車両に含まれるインフォテインメントシステムによってレンダリングされる、受信することと、ユーザ入力に基づいて、車両の推進方向の調整に関連するギアシフト要求を識別することと、ギアシフト要求に関連する静的画像を含むようにユーザインターフェースを更新することであって、組み込みコントローラが、静的画像に関連する情報をディスプレイのタイミングコントローラに提供する、更新することと、を含み、組み込みコントローラは、車両の推進方向を制御する推進システムと通信し、組み込みコントローラは、ギアシフト要求を推進システムに転送する。
【0007】
いくつかの実施形態では、車両プロセッサシステムが、組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムと、を含み、車両プロセッサシステムが、車両のディスプレイを介して提示するためのユーザインターフェースを提示するように構成される、車両プロセッサシステムによって実施される方法を説明する。ユーザインターフェースは、第1の部分を提示することであって、第1の部分が、現在選択されているギアを示す静的画像を含み、現在選択されているギアが、特定の推進方向に関連付けられており、静的画像が、組み込みコントローラを介して、ディスプレイのタイミングコントローラに提供される、提示することと、第2の部分を提示することであって、第2の部分が、異なる車両機能に関連する動的ユーザインターフェースを含み、動的ユーザインターフェースが、インフォテインメントシステムによってレンダリングされる、提示することと、現在選択されているギアの変更に関連する第1の部分に提供されたユーザ入力に応答することであって、ユーザ入力が、ディスプレイによって、組み込みコントローラに転送され、組み込みが、推進システムへの送信のためのギアチェンジ要求を生成する、応答することと、を実施する。
【0008】
いくつかの実施形態では、車両プロセッサシステムを説明する。車両プロセッサシステムは、組み込みコントローラであって、組み込みコントローラが、ディスプレイからタッチ入力情報を受信するように構成され、タッチ入力情報が、車両内の人によるディスプレイとの相互作用を反映する、組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムであって、インフォテインメントシステムが、組み込みコントローラと通信しており、組み込みコントローラからタッチ入力情報を受信するように構成され、インフォテインメントシステムが、ディスプレイを介して提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングするように構成される、インフォテインメントシステムと、を含み、組み込みコントローラは、車両の現在選択されているギアを反映する静的画像の提示を実施させるように構成されており、組み込みコントローラは、静的画像に関連する情報をディスプレイのタイミングコントローラに提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、車両を説明する。車両は、電気モータと、電池パックと、車両プロセッサシステムと通信するディスプレイと、車両プロセッサシステムであって、組み込みコントローラであって、組み込みコントローラが、ディスプレイからタッチ入力情報を受信するように構成され、タッチ入力情報が、車両内の人によるディスプレイとの相互作用を反映する、組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムであって、インフォテインメントシステムが、組み込みコントローラと通信し、組み込みコントローラからタッチ入力情報を受信するように構成され、インフォテインメントシステムが、ディスプレイを介して提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングするように構成される、インフォテインメントシステムと、を備える、車両プロセッサシステムと、を含み、組み込みコントローラは、車両の現在選択されているギアを反映する静的画像の提示を実施させるように構成され、組み込みコントローラは、静的画像に関連する情報をディスプレイのタイミングコントローラに提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、方法を説明する。本方法は、車両に配置されたディスプレイを介して、車両動作パラメータの視覚的表現を含むユーザインターフェースを提示することと、視覚的表現に関連するチェックサム値を決定することであって、チェックサム値が、視覚的表現を形成する画素情報に基づく、決定することと、決定したチェックサム値が、車両動作パラメータの表示に関連する既知のチェックサム値と異なることを決定(判定)することと、是正措置を講じることあって、是正措置が、ユーザインターフェースを更新することを含む、決定することと、を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ディスプレイ及び推進システムと通信する例示的な車両プロセッサシステムのブロック図である。
【0012】
【
図2A】静的画像を提示するようにユーザインターフェースを更新するディスプレイを含むタイミングコントローラのブロック図である。
【0013】
【
図2B】ユーザを更新するタイミングコントローラの別のブロック図である。
【0014】
【
図3】ユーザインターフェースを使用して運転者が与えるギアシフト要求を安全に処理するための例示的なプロセスの流れ図である。
【0015】
【
図4】インフォテインメントシステムの障害に基づいてユーザインターフェースを更新するための例示的なプロセスの流れ図である。
【0016】
【
図5A】ユーザインターフェースの出力を実施する車両プロセッサシステムを示すブロック図である。
【0017】
【
図5B】インフォテインメントシステムの障害に基づいてユーザインターフェースを更新する車両プロセッサシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【0018】
【
図5C】インフォテインメントシステムの障害に基づいてユーザインターフェースを更新する車両プロセッサシステムの別の実施形態を示すブロック図である。
【0019】
【
図6】ギアシフト要求を提供するために使用可能な例示的なユーザインターフェースの図である。
【0020】
【
図7】ギアシフト要求を提供するために使用可能な別の例示的なユーザインターフェースの図である。
【0021】
【
図8】車両動作パラメータの誤った表示に応答して措置を講じるための例示的なプロセスの流れ図である。
【0022】
【
図9】車両プロセッサシステムを含む例示的な車両を示すブロック図である。
【0023】
本開示の実施形態及びそれらの利点は、以下の詳細な説明を参照することによって好適に理解される。図面のうちの1つ又は複数に示す同様の要素を識別するために同様の参照番号が使用されており、その中の表示は、本開示の実施形態を説明するためのものであり、本開示を限定するためのものではないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書は、電気自動車など、車両の動作の安全を保証する技術について説明する。後述するように、車両に含まれるディスプレイ(例えば、タッチ感知ディスプレイ)は、車両の運転機能を調整するために、運転者が使用し得る。例えば、運転者が、現在のギア、現在の暖房、換気及び空調(HVAC)設定など、車両動作パラメータを変更させてもよい。ギアチェンジ又はギアシフトの例に関して、車両は、ドライブ、リバース、パーキング、ニュートラルなどの間で現在のギアを調整し得る。現在のギアは、トランスミッションに、又は(例えば、電気自動車に関する)推進方向に、関連するギアを表してもよい。悪意のある攻撃者が、例えば、ディスプレイの悪意のある侵害によって、車両の現在のギアの不適切な調整ができないように保証するために、本明細書では、(1)ディスプレイを介してユーザインターフェースの提示に使用可能なプロセッサ又はコンピュータと、(2)現在のギアの調整の実現に使用可能な組み込みコントローラと、の間の分離について説明する。プロセッサ又はコンピュータ(本明細書ではインフォテインメントシステムとも呼ぶ)は、いくつかの実施形態では、外界から無線接続(例えば、セルラネットワーク)を介して受信した情報に応答してもよい。対照的に、組み込みコントローラは、外界からブロックされて(例えば、ファイヤウォールで守られて)もよい。このようにして、車両は、厳密なセキュリティを確保しつつ、現在のギアの調整の使用を容易にする。
【0025】
車両の動作に関連する複雑さを低減するために、車両に含まれる多数の物理的制御の少なくとも一部を除外することが有利であり得る。例示的な物理的制御は、推進方向を変更するための制御を含んでもよい。自律的又は半自律的に動作する車両は、車両の動作中に、どの推進方向が適切であるかをインテリジェントに決定し得る。この例では、車両が、運転者の車庫に入っているときに、車両がガレージからバックして出るために、後退する必要があると決定してもよい。その後、車両は、運転者の目的地に向かって進むために車両を走行モードにするべきであると決定してもよい。したがって、物理的制御は、車両を動作するユーザ体験を損なうことなく除外され得る。
【0026】
理解され得るように、物理的制御を放棄することは、車両の製造を更に単純化し得る。例えば、推進方向を変更するための物理的制御は、通常、ハンドルに近接して配置された棒、又は運転者の右側に(例えば、右側の運転領域において)配置されたシフトレバーであってもよい。この例では、物理的制御を除外し、代わりに、制御に関連する機能を自律的に決定してもよい。
【0027】
自律型車両は、動作に関して利益があるが、現在のところ、それほどの車両数を表すものではない。しかしながら、推進方向を調整するための上述の物理的制御は、今でもなお除外されてもよく、その機能は、代わりにソフトウェア定義の制御に移されてもよい。例えば、車両に含まれるディスプレイは、現在のギアを調整し得るユーザインターフェースを提示してもよい。この例では、ユーザインターフェースは、現在のギアの変更(例えば、パーキングからドライブへ、リバースからドライブへなど)に関連するユーザ入力に応答してもよい。したがって、運転者は、物理的入力の操作とは対照的に、集中ディスプレイに単純なユーザ入力を与えてもよい。時間の経過と共に、例えば、自律ソフトウェアが更に一般的になるにつれて、車両は、推進方向又は現在のギアの自律動作を可能にする。したがって、上述の車両は、車両のギア設定を手動で制御する運転者の能力を維持しつつ、製造が簡素化されるという利点を含む。
【0028】
上述したように、車両のディスプレイは、外界から提供される情報に応答するプロセッサが通常制御し得る。例えば、車両が現実世界の環境を横断するとき、プロセッサは、表示したユーザインターフェースに含まれる地図上に情報をオーバーレイしてもよい。この例では、オーバーレイする情報は、運転者が辿るべき経路、交通情報、今後の危険などを示してもよい。この情報は、セルラネットワークなどの無線ネットワークを、又は車両が接続し、車両と通信し得る任意のネットワークを、使用して取得してもよい。
【0029】
通常、車両ディスプレイ上に提示されるユーザインターフェースは、(例えば、悪意のある攻撃者による)侵害の高いリスクがあるとはみなされない。例えば、車両ディスプレイは、車両の動作に関連する情報を通常提示するが、車両の運転を直接制御する機能を欠いている。したがって、この例では、ディスプレイは、運転者による使用の利便性を表し得るが、実際の運転機能(例えば、操舵、加速、制動、ギアチェンジなど)は、車両内の他の場所で(例えば、物理的制御の使用、別個の場所に配置されたタッチ制御の使用、車両による自律などで)実現してもよい。更に、セルラネットワークを介して車両を攻撃し得ることは、多大な技術的ハードルを提示する。例えば、悪意のある攻撃者は、ユーザインターフェースを制御するソフトウェア内のセキュリティ上の弱点を見つける必要があり得る。この例では、セキュリティ上の弱点は、セルラネットワークが提供する情報に応答するソフトウェアによって発見可能である必要がある。理解されるように、攻撃者は、無線又は有線のデータ接続を介して様々な他の技術を通してセキュリティ上の弱点を発見することが多い。
【0030】
したがって、現在のところ、研究環境外の悪意のある攻撃者による侵害の例は限られているが、高度な車両制御が物理的制御からソフトウェア定義の制御に移行するにつれて、車両のセキュリティポスチャーを改善する必要があり得る。本明細書の説明は、現在のギアを調整するためのソフトウェア定義の制御に焦点を当てているが、他の車両制御も本明細書の範囲内に含まれ得ることが理解されよう。例えば、クラクションを鳴らす、照明を調整する、緊急制動をオンにする、クルーズモードを設定するなどの機能は、ソフトウェア定義の制御が制御可能であり得る。
【0031】
セキュリティを強化するために、本出願は、車両のディスプレイを介して運転者が与えるユーザ入力を最初に受信する安全な組み込みコントローラの使用を説明する。例えば、組み込みコントローラは、ユーザインターフェースに与えた、運転者のプレス、スワイプ、ジェスチャなどを表すタッチベースの入力情報を受信してもよい。現在のギアの調整に関して、組み込みコントローラは、受信したユーザ入力を分析し、運転者が現在のギアを調整しようと意図しているか否かを決定してもよい。現在のギアを調整することは、現在の推進方向の変更を含んでもよい。肯定的な決定がなされると、組み込みコントローラは、現在のギアの調整に関連するプロセッサ又はシステム(以下、推進システムと呼ぶ)にギアチェンジ要求を(例えば、CANバス又は他のメッセージングプロトコル/バスを介して)送信してもよい。ユーザ入力は、ディスプレイ上に提示するための動的ユーザインターフェースをレンダリングする1つ又は複数のプロセッサ(以下、インフォテインメントシステムと呼ぶ)に更に転送されてもよい。
【0032】
後述するように、組み込みコントローラは、外界から分離されていてもよい。例えば、組み込みコントローラは、任意の無線通信を禁止してもよい。対照的に、無線通信は、インフォテインメントシステムに限定されてもよい。現代の車両ユーザインターフェースは、ネットワーク接続に依存する異なる機能を増加的に含むことが理解されよう。そのようなネットワーク接続は、インフォテインメントシステムに直接接続されてもよく、車両に直接接続されていないデバイス(例えば、携帯電話)を通過してもよく、又は任意の他の適切な方法でアクセスされてもよい。一例として、上述したように、ナビゲーション情報は、ネットワーク接続に依存してもよい。別の例として、ストリーミング・オーディオ・アプリケーションは、運転者の好みのオーディオをストリーミングするためにネットワーク接続に依存してもよい。したがって、インフォテインメントシステムは、ネットワーク情報を受信する能力を必要とする場合がある。インフォテインメントシステムが、外界からアクセス可能であるため、システムが侵害される可能性が高くなる。
【0033】
組み込みコントローラと、インフォテインメントシステムとの間の分離は、上述の現代のインフォテインメント機能を維持しつつ、車両のセキュリティポスチャーを強化する。例えば、インフォテインメントシステムは、車両制御の変更(例えば、ギアチェンジ)の実現を禁止してもよい。別の例として、インフォテインメントシステムは、組み込みコントローラに情報を提供することを禁止してもよい。代わりに、組み込みコントローラは、インフォテインメントシステムへのゲートウェイとして作用してもよく、したがって、悪意のある攻撃者がインフォテインメントシステムの悪意のある制御を通して運転機能を侵害する経路を備えないことを保証する。
【0034】
安全なギアチェンジを保証することに加えて、組み込みコントローラは、ディスプレイを介して提示するため情報を出力してもよい。例えば、後述するように、組み込みコントローラは、ディスプレイに含まれる要素に視覚的情報(以下、静的画像と呼ぶ)を直接提供することによってユーザインターフェースを更新してもよい。一例の要素は、ディスプレイを駆動するために使用されるタイミングコントローラを含む。このようにして、組み込みコントローラは、そうでなければユーザインターフェースをレンダリングし得るインフォテインメントシステムをバイパスしてもよい。
【0035】
例示的な静的画像は、現在のギア設定を含み得る。したがって、インフォテインメントシステムが侵害されても、ディスプレイは、正確なギア設定を引き続き反映する。例えば、運転者が現在のギアを調整するためにユーザ入力を与える場合、組み込みコントローラは、調整されたギアを反映する1つ又は複数の静的画像をタイミングコントローラに提供してもよい。この例では、運転者は、現在のギアをパーキングからドライブに調整することができる。したがって、組み込みコントローラにより、ユーザインターフェースは、現在の駆動ギアを示す静的画像を提示し得る。
【0036】
したがって、運転者に提示するユーザインターフェースは、組み込みコントローラからの静的画像を含む第1の部分と、インフォテインメントシステムによってレンダリングされた第2の部分と、を含んでもよい。したがって、悪意のある攻撃者は、車両制御の変更をブロックされることに加えて、ユーザインターフェースの上述の第1の部分を不適切に操作することを更にブロックされ得る。このようにして、運転者は、侵害され得ない情報を提供するものとして第1の部分に依存してもよい。
【0037】
以下の図は、ギアを変更する例を説明するが、理解され得るように、本明細書に記載の技術は、他の車両動作パラメータに使用することができる。例えば、HVAC制御に関して静的画像を使用してもよい。別の例として、静的画像を使用して、車両の現在の速度を表示してもよい。これらの静的画像は、車両の速度が調整されると(例えば、実質的にリアルタイムで)更新されてもよい。
ブロック図
【0038】
図1は、ディスプレイ110及び推進システム140と通信する例示的な車両プロセッサシステム100のブロック図である。本明細書に記載するように、車両プロセッサシステム100は、ディスプレイ110を介して提示するユーザインターフェース116を制御し、車両の動作を調整するために使用され得る。例えば、車両プロセッサシステム100を使用して、車両の現在のギアを調整するためのギアチェンジ要求124を提供してもよい。例示的なギアは、リバース、ドライブ、ニュートラル、パーキングなどを含んでもよい。理解され得るように、ギアは、広く解釈することができ、車両が伝達又は推進を制御するために物理的なギアを利用することを必要としない。例えば、「ドライブ」のギア設定は、トランスミッションの駆動設定、前方の推進方向などに関連付けられてもよい。
【0039】
図示の例では、ユーザインターフェース116は、第1の部分118Aと、第2の部分118Bと、を含む。第1の部分118Aは、ユーザによる車両の制御に関連付けられてもよい。例えば、第1の部分118Aは、車両の現在のギア設定を提示し、現在のギアの調整を可能にするために使用されてもよい。代わりに、第2の部分118Bは、ナビゲーション、オーディオ、暖房、換気、及び空調(HVAC)などを制御するために使用されてもよい。したがって、第1の部分118Aは、車両の運転に影響を及ぼす車両のデリケートな態様(例えば、ギアチェンジ)の制御を可能にする一方で、第2の部分118Bは、運転に直接影響しない車両の態様を制御するために使用可能にする。いくつかの実施形態では、第1の部分118Aは、HVAC制御/情報、車両の速度、重要な警報、自律警報/情報などを表してもよい。
【0040】
上述の分離を可能にするために、車両プロセッサシステム100は、組み込みコントローラ120と、インフォテインメントシステム130と、を含む。組み込みコントローラ120は、一例として、マイクロコントローラ、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などであってよい。後述するように、組み込みコントローラ120は、第1の部分118Aを更新するために使用可能なディスプレイ110に静的画像情報122を提供してもよい。インフォテインメントシステム130は、コンピュータ、1つ又は複数のプロセッサなどであってもよい。上記と同様に、インフォテインメントシステム130は、少なくとも第2の部分118Bを更新するために使用可能な動的ユーザインターフェース情報132を提供し得る。
【0041】
インフォテインメントシステム130は、上述したように、娯楽、ナビゲーション、車両の非運転態様の制御(例えば、HVAC)などに関連するアプリケーション、ソフトウェアなどを実行してもよい。例えば、インフォテインメントシステム130により、ユーザインターフェース116との相互作用を介して異なる機能を実施可能にする。いくつかの実施形態では、インフォテインメントシステム130は、運転者又は同乗者が好ましいアプリケーション(例えば、「アプリ」)を実行し得るオンラインアプリケーションストアに関連付けてもよい。異なる機能の少なくとも一部は、車両のネットワーク接続(例えば、セルラネットワーク)を使用してもよい。例えば、オーディオは、ネットワーク接続を介してストリーミングされてもよい。したがって、インフォテインメントエンジン130を介して実行されるアプリケーション、ソフトウェアなどは、ネットワーク接続を介して情報の提供及び受信を可能にする。
【0042】
対照的に、いくつかの実施形態では、組み込みコントローラ120は、ネットワーク接続を介して情報を提供又は受信することを制限されてもよい。このようにして、組み込みコントローラ120は、外界からアクセスできないように構成されてもよい。組み込みコントローラ120は、一例として、他の内部ネットワーク(例えば、CANバス)から分離され得る物理ネットワーク接続を通してアクセス可能であり得、それによってアクセスを制限する。理解されるように、このアクセス不能は、悪意のある攻撃者が組み込みコントローラに不正を行うことができ、したがって車両の機能(例えば、ギアチェンジ)を駆動する可能性を低減又は排除し得る。
【0043】
車両の動作中、運転者又は同乗者は、タッチベースの入力を与えることによってユーザインターフェース116と相互作用してもよい。例えば、ディスプレイ110は、タッチ感知ディスプレイを表してもよい。例示的な相互作用は、車両の客室内の温度を上昇又は低下させるようにHVAC設定を調整することを含んでもよい。別の例示的な相互作用は、インフォテインメントシステム130によって実行されているストリーミング・オーディオ・アプリケーションとの相互作用を介して、オーディオの選択を調整することを含んでもよい。別の例示的な相互作用は、車両の現在のギアを調整すること(例えば、リバースからドライブ、ドライブからパーキングなど)を含んでもよい。
【0044】
上述したタッチベースの入力は、入力情報112として車両プロセッサシステム100に提供されてもよい。有利には、入力情報112は、ディスプレイ110によって(例えば、I2C接続などの接続を介して)組み込みコントローラ120に転送されてもよい。このようにして、入力情報112が車両の現在のギアを変更する意図を反映しているか否かを決定するために、入力情報112は、組み込みコントローラ120によって分析されてもよい。一例として、入力情報112は、現在のギアを調整するためにユーザインターフェース118Aの第1の部分と相互作用する運転者を反映してもよい。したがって、組み込みコントローラ120は、運転者が現在のギアを調整しようと意図していると決定してもよい。
【0045】
これに応答して、コントローラ120は、調整を実現するために、ギアチェンジ要求124を推進システム140に送信してもよい。推進システム140は、本明細書に記載するように、車両のギア設定を制御するシステム又はプロセッサを表してもよい。入力情報112を分析してギアチェンジを決定する組み込みコントローラ120の一例を、
図3に関して以下に説明する。いくつかの実施形態では、推進システム140は、現在のギア142を組み込みコントローラ120に提供してもよい。例えば、後述するように、組み込みコントローラ120は、現在のギアを示す1つ又は複数の静的画像を、ユーザインターフェース116を介して提示させてもよい。提示した現在のギアの精度を保証するために、組み込みコントローラ120は、現在のギア142に関する情報を推進システム140から受信してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、組み込みコントローラ120は、入力情報が第1の部分118Aに関連付けられている場合、入力情報112を分析してもよい。例えば、第1の部分118Aは、ユーザインターフェース116の特定の画素に関連付けられてもよい。別の例として、第1の部分118Aは、1つ又は複数の境界によって画定されてもよい。したがって、画定された境界内に少なくとも1つのタッチイベント(例えば、閾値時間を超えるような、プレス、スワイプ、ジェスチャ)が含まれる場合、組み込みコントローラ120は、入力情報112を分析してもよい。有利には、
図4に関して以下で拡張されるように、組み込みコントローラ120は、少なくとも1つのタッチイベントに対応する入力情報112が、ギアを変更することを意図したユーザ相互作用を表すか、又は悪意のある攻撃者によるギアの変更の試みを表すか、を決定してもよい。
【0047】
次いで、入力情報112をインフォテインメントシステム130に転送してもよい。理解され得るように、運転者又は同乗者は、日常的にディスプレイと相互作用して、車両の運転に関連しない機能を調整してもよい。例えば、運転者又は同乗者は、ユーザインターフェース116に提示された地図と相互作用してもよい。この例では、相互作用は、目的地の選択、地図の拡大又は縮小などを含んでもよい。したがって、インフォテインメントシステム130は、ユーザインターフェース116を更新するために、入力情報112を分析してもよい。第1の部分118Aに関連するユーザ入力の場合、インフォテインメントシステム130は、ユーザ入力を放棄することができる。第2の部分118Bに関連するユーザ入力の場合、インフォテインメントシステム130は、ユーザインターフェースのレンダリングを更新するために、入力を使用してもよい。
【0048】
有利には、ギアチェンジ要求124の送信は、組み込みコントローラ120に限定されてもよい。したがって、インフォテインメントシステム130は、推進システム140と通信する、又はそれに要求を提供する、能力を欠いていてもよい。このようにして、悪意のある攻撃者は、ギアチェンジを制御する車両の要素と接続できなくなり得る。
【0049】
図示の例では、車両プロセッサシステム100は、静的画像情報122及び動的ユーザインターフェース情報132をディスプレイに提供している。動的ユーザインターフェース情報132は、グラフィック・プロセッサ・ユニット、プロセッサを介して、又はコンピュータメモリからなど、インフォテインメントシステム130を介してレンダリングし、相互作用型ユーザインターフェースを反映してもよい。例えば、動的ユーザインターフェース情報132を、ディスプレイポート(DisplayPort)、高精細マルチメディアインターフェース(HDMI)などを介して、ディスプレイ110の入力に提供してもよい。したがって、動的ユーザインターフェース情報132により、複雑にアニメーション化されたグラフィックス及びユーザインターフェース要素のディスプレイ110を介した提示を可能にする。
【0050】
静的画像情報122は、ユーザインターフェース116の第1の部分118Aに提示されるべき画像、又は画像の選択を含んでもよい。例示的な画像は、現在選択されているギアの表示と共に、車両が配置され得る様々なギア設定(例えば、ドライブ、リバース、パーキング、ニュートラル)の表現を含んでもよい。ユーザインターフェース116が現在選択されているギアを正確に反映することを保証するために、組み込みコントローラは、静的画像情報122をディスプレイに直接提供してもよい。例えば、静的画像情報122は、ディスプレイ110のタイミングコントローラ114に提供されてもよい。理解され得るように、タイミングコントローラは、ユーザインターフェース116を形成する光を出力させるために使用可能なディスプレイ110のドライバを設定してもよい。したがって、静的画像情報122により、タイミングコントローラ114は、ディスプレイ110の画素値を直接設定してもよい。このようにして、静的画像をユーザインターフェース116上にオーバーレイしてもよい。
【0051】
組み込みコントローラ120は、任意選択で、車両の動作中に第1の部分118Aに含めるために静的画像情報122を出力してもよい。したがって、ユーザインターフェース116が、ディスプレイ110を介して提示するすべてのフレームに1つ又は複数の静的画像を含むように、組み込みコントローラ120は、静的画像情報122を出力してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、組み込みコントローラ120は、ギアチェンジ要求124の検出まで、静的画像情報122を出力してもよい。例えば、組み込みコントローラ120は、車両がファーストギアにあることを反映する静的画像情報122を出力してもよい。この例では、第1の部分118Aは、ファーストギアを反映する画像を含んでもよい。運転者がギアの変更を意図していると決定すると、組み込みコントローラ120は、静的画像情報122の出力を停止してもよい。次いで、インフォテインメントシステム130は、第1の部分118Aに含めるために、ファーストギアからセカンドギアへの調整を反映したアニメーションをレンダリングしてもよい。アニメーションの後、組み込みコントローラ120は、セカンドギアが現在選択されていることを第1の部分118Aに示させる静的画像情報122を出力してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、組み込みコントローラ120は、ギアチェンジ要求124を決定した後、閾値時間にわたって静的画像情報122を出力してもよい。例えば、ユーザインターフェース116は、ギアチェンジ要求124の前に動的ユーザインターフェース情報132に基づいてレンダリングされてもよい。この例では、インフォテインメントシステム130は、第1の部分118Aと第2の部分118Bとの両方をレンダリングしてもよい。したがって、インフォテインメントシステム130は、現在のギアを反映する情報をレンダリングしてもよい。組み込みコントローラ120は、上述したように、入力情報112を分析し、運転者が車両のギアを後続のギアに調整しようと意図していると決定してもよい。次いで、組み込みコントローラ120は、少なくとも閾値時間にわたって後続のギアを反映する静的画像を出力してもよい。
【0054】
上述したように、いくつかの実施形態では、第1の部分118Aは、少なくとも一部の時間、インフォテインメントシステム130によってレンダリングされてもよい。例えば、インフォテインメントシステム130により、第1の部分118Aは、ギアチェンジを反映するアニメーションを提示してもよい。別の例として、インフォテインメントシステム130は、閾値時間にわたって第1の部分118Aの現在のギアを反映する視覚的情報をレンダリングしてもよい。これらの実施形態では、組み込みコントローラ120が静的画像情報122を提供しているときに、インフォテインメントシステム130は、視覚的情報を第1の部分118Aに含めるようにレンダリングすることを避けてもよい。任意選択で、システム130は、特定のカラー背景(例えば、灰色)をレンダリングしてもよく、静的画像情報122を、特定のカラー背景上にオーバーレイしてもよい。組み込みコントローラ120は、任意選択で、インフォテインメントシステム130が静的画像情報122を出力している時間を示す情報をインフォテインメントシステムに提供してもよい。したがって、インフォテインメントシステム130は、静的画像情報122と競合する動的ユーザインターフェース情報132を提供することを避けてもよい。
【0055】
更に、ユーザインターフェース116は、いくつかの実施形態では、常に静的画像を提示してもよい。例えば、タイミングコントローラ114は、現在のギアを反映した静的画像を出力してもよい。運転者が新規にギアを選択すると、又はギアが自律的に選択されると、ユーザインターフェース116は、変更を反映するアニメーションを出力してもよい。ディスプレイ110は、(例えば、古い又は新規のギアを反映する)静的画像の出力を維持してもよいが、静的画像は、0のアルファ値で提示されてもよい。したがって、静的画像は、アニメーションが運転者に見えるように透明であってもよい。アニメーションに続いて、静的画像が見えるように、静的画像は、1のアルファ値を有するように更新されてもよい。このようにして、アニメーションが悪意のある攻撃者によって侵害されたとしても、静的画像は、誤った又は不適切なアニメーションを無効にするために、1のアルファ値で自動的に提示される。
【0056】
したがって、組み込みコントローラ120は、インフォテインメントシステム130がユーザインターフェース116の少なくとも一部を柔軟にレンダリングする能力を維持しつつ、追加のセキュリティをもたらし得る。例えば、インフォテインメントシステム130は、ソフトウェア更新を介して(例えば、無線更新を介して)迅速に更新され、改善されてもよい。インフォテインメントシステム130が、車両の運転態様の実際の制御(例えば、ギアチェンジ)から除外されているので、急速な改善のいずれかが車両の制御に悪影響を及ぼす能力は限られている。
【0057】
図2Aは、静的画像206を提示するようにユーザインターフェース204を更新するタイミングコントローラ114のブロック図である。
図1で記載するように、タイミングコントローラ114は、組み込みコントローラ(例えば、コントローラ120)から静的画像情報122を受信してもよい。
図2Aの例では、タイミングコントローラ114は、ユーザインターフェース204に含めるために静的画像208を記憶するメモリ202を含んでも、又はそれと通信してもよい。
【0058】
メモリ202は、静的画像208を画素値(例えば、赤色、緑色、青色、値)として記憶してもよい。任意選択で、メモリ202は、静的画像208を、それらが含まれることになるユーザインターフェース204の一部(例えば、ユーザインターフェース204の特定の画素)に関連付けられて記憶してもよい。
【0059】
ユーザインターフェース204に静的画像206を含めるために、静的画像情報122は、記憶した静的画像208から静的画像206の選択を反映してもよい。一例として、組み込みコントローラは、運転者が特定のギア(例えば、例では「P」として表されるパーキング)を選択しようと意図していると決定してもよい。例えば、運転者は、ユーザインターフェース204において「P」記号を選択するためのユーザ入力を与えてもよい。組み込みコントローラは、推進システムに要求を提供してもよく、要求が承認された場合、コントローラは、静的画像206の更新を実施させてもよい。次いで、組み込みコントローラは、静的画像206の選択を識別する情報122を提供してもよい。一例として、静的画像情報122が、特定の識別子を含み得るように、静的画像208の各々は、識別子と関連付けられてもよい。
【0060】
次いで、選択した静的画像206は、ユーザインターフェース204に含めるためにタイミングコントローラ114に提供されてもよい。理解され得るように、静的画像208は、タイミングコントローラ114のメモリ202に記憶され、組み込みコントローラ120から静的画像情報122と共に送信されてもよく、又は静的画像情報122がタイミングコントローラ114に提供され得るか、若しくはそれによってアクセスされ得る、任意の他の適切な場所に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、運転者がギアを変更しようと意図していると、組み込みコントローラが決定するまで、タイミングコントローラ114は、選択した静的画像206を出力してもよい。いくつかの実施形態では、タイミングコントローラ114は、閾値時間(例えば、5秒、10秒、1分、1時間)の間、選択した静的画像206を出力してもよい。閾値時間の後、インフォテインメントシステム130(例えば、
図1に示す)は、同様の視覚的要素を選択した静的画像206にレンダリングしてもよい。このようにして、インフォテインメントシステムは、ギアチェンジ中を除いて、ユーザインターフェース204全体にわたって一貫した視覚的体験をもたらすことに依存し得る。いくつかの実施形態では、選択した静的画像206が後続の画像を受信するまで出力されるように、タイミングコントローラ114は、状態機械を実装してもよい。状態機械を実装するタイミングコントローラ114が、組み込みコントローラ120から静的画像情報122を受信したとき、タイミングコントローラは、新規の状態に調整し、利用可能な静的画像208から対応する選択した静的画像206を表示してもよい。
【0061】
図2Bは、静的画像を提示するようにユーザインターフェース204を更新するタイミングコントローラ114の別のブロック図である。図示の例では、静的画像情報122は、選択した静的画像206を含む。例えば、上述した組み込みコントローラ120は、運転者が、(例えば、運転者からのユーザ入力に基づいて)ギアの変更をパーキングにする意図があると決定してもよい。次いで、組み込みコントローラ120は、車両が駐車していることを反映する静的画像206を選択し、選択した静的画像206をタイミングコントローラ114に提供してもよい。例えば、選択した静的画像206は、ユーザインターフェース116内のその所望の位置(例えば、選択した静的画像206に関連する特定の画素)を示す情報と共に提供されてもよい。任意選択で、静的画像情報122を、特定の周波数(例えば、30Hz、60Hzなど)で受信してもよい。特定の周波数は、ディスプレイ110のリフレッシュレートに基づいてもよい。任意選択で、タイミングコントローラ114は、特定の周波数で選択した静的画像206を出力するように指示されてもよい。
【0062】
ユーザインターフェース204は、ギアチェンジに関連するアニメーションを更に提示してもよい。例えば、新規のギア(例えば、上記のようにパーキング)を選択すると、ユーザインターフェース204は、変更を反映するアニメーションをレンダリングしてもよい。閾値時間の後、ユーザインターフェース204は、パーキングに関連する選択した静的画像206を提示してもよい。更に、上述したように、いくつかの実施形態では、静的画像が常に提示され、静的画像に関連する(例えば、各画素又は画像全体と関連する)アルファ値が、0と1との間で切り替えられてもよい。したがって、静的画像は、アニメーション中に運転者には実質的に見えず、その後に見えるように切り替えられてもよい。
例示的な流れ図
【0063】
図3は、ユーザインターフェース、例えば、
図1のユーザインターフェース116を使用して、運転者が与えるギアチェンジ要求を安全に処理するための例示的なプロセス300の流れ図である。便宜上、プロセス300は、1つ又は複数のプロセッサのシステムが実施するものとして説明する。例えば、プロセス300は、車両プロセッサシステム100によって、又は車両プロセッサシステム100に含まれる組み込みコントローラ120によって、実施されてもよい。
【0064】
ブロック302において、システムは、車両に含まれるディスプレイからユーザ入力を受信する。ディスプレイは、車両の前方に配置されたタッチ感知ディスプレイ(例えば、
図1のディスプレイ110)であってもよい。上述したように、ディスプレイは、車両の異なる機能にアクセスするために使用可能なユーザインターフェースを提示してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、音楽の選択を可能にする。別の例として、ユーザインターフェースは、地図又はナビゲーションユーザインターフェース機能との相互作用を可能にする。
【0065】
したがって、ディスプレイは、ユーザインターフェースとの運転者の相互作用を反映する情報を出力してもよい。例えば、ディスプレイは、運転者がタッチしたユーザインターフェース内の位置を識別する情報、ディスプレイに関連するプロセッサによって認識された特定のジェスチャなどを提供してもよい。
図1で記載するように、ユーザ入力は、組み込みコントローラ(例えば、組み込みコントローラ120)に提供されてもよい。このようにして、ユーザインターフェースとのすべての相互作用は、組み込みコントローラによって最初に分析されてもよい。
【0066】
ブロック304において、システムは、ユーザ入力に基づいてギアシフト要求を識別する。本明細書に記載するように、ギアシフトなどの車両動作パラメータを、ユーザ入力を介して調整してもよい。以下の説明は、現在のギアの調整に関したものであるが、本明細書の説明は、他の車両動作パラメータに適用されてもよい。
【0067】
図2A~
図2Bのユーザインターフェース204などのユーザインターフェースは、車両の現在のギアを調整するための選択可能な選択肢を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェースは、現在選択されているギアと共に、各ギアを識別する部分を含んでもよい。この例では、システムは、ユーザ入力がその部分に含まれる特定のギアに提供されていると決定してもよい。ギアの例は、ドライブ、リバース、パーキング、ニュートラルなどを含んでもよい。その決定は、ユーザ入力に関連するユーザインターフェース内の位置に基づいてもよい。例えば、システムは、各ギアの選択に関連するユーザインターフェース内の位置を識別する情報を記憶してもよい。したがって、この例では、システムは、運転者が特定のギアの上に指をプレスしていると決定してもよい。更なる例として、ギアチェンジ要求を示すユーザ入力は、ディスプレイの境界領域に限定されても、されなくてもよい種類のユーザジェスチャ(例えば、スワイプ、プレス、長押しなど)を含んでもよい。したがって、特定のギアは、現在選択されているギアと異なる場合、特定のギアに変更するために、ギアシフト要求をトリガしてもよい。
【0068】
図6~
図7に示すような異なるユーザインターフェースは、視覚的要素(例えば、車両602)を特定の方向にスワイプすることによって、ギアの変更を可能にする。例えば、運転者は、車両を運転する意図を示すために、視覚的要素を上方にスワイプしてもよい。別の例として、運転者は、車両をバックさせる意図を示すために、下方にスワイプしてもよい。システムは、ユーザ入力が実質的に直線の経路に沿って上方又は下方に視覚的要素を移動させることに関連しているか否かを決定してもよい。システムはまた、ユーザ入力が閾値速度よりも大きかったか否か、及び/又は閾値距離よりも大きかったか否かを決定してもよい。システムはまた、ユーザ入力が閾値時間よりも大きかったか否かを決定してもよい(例えば、ユーザは、変更を実行するために3秒を超えて表示要素をプレスしてもよい)。上述の分析に基づいて、システムは、運転者が車両をドライブ又はリバースにしようと意図しているか否かを決定してもよい。任意選択で、ユーザインターフェースは、車両をパーキング又はニュートラルにすることに関連する選択可能なオブジェクト(例えば、
図6の駐車ボタンアイコン)を含んでもよい。
【0069】
ブロック306において、システムは、ギアシフト要求に関連する静的画像を提示するようにユーザインターフェースを更新する。
図1~
図2Bで記載するように、組み込みコントローラにより、運転者が選択した更新されたギアを反映する静的画像を、ディスプレイは出力する。例えば、組み込みコントローラは、更新されたギアを反映する静的画像をディスプレイのタイミングコントローラに提供してもよい。この例では、タイミングコントローラは、ドライバ、画素の値などを直接設定して、ディスプレイを介して静的画像を出力させてもよい。別の例として、組み込みコントローラは、更新されたギアを反映する静的画像を選択するために使用可能な情報を提供してもよい。タイミングコントローラは、静的画像を記憶してもよく、又はそれを記憶するメモリと通信してもよい。したがって、情報を、静的画像の中から選択するために使用してもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、システムは、ギアの変更に関連するアニメーションを最初に提示してもよい。例えば、
図6~
図7に関して、ユーザインターフェースは、視覚的要素を上方又は下方にドラッグする運転者のタッチ入力に基づいて更新されてもよい。
図1~
図2Bで記載するように、インフォテインメントシステムは、ユーザ入力に応答する動的ユーザインターフェースをレンダリングしてもよい。例えば、組み込みコントローラは、インフォテインメントシステムにユーザ入力を提供してもよい。この例では、インフォテインメントシステムは、ユーザ入力が視覚的要素のドラッグを対象としていると決定してもよい。したがって、インフォテインメントシステムは、ドラッグをアニメーション化する動的ユーザインターフェース情報をレンダリングしてもよい。アニメーションの後、組み込みコントローラは、更新されたギアを反映する静的画像を出力してもよい。
【0071】
ブロック308において、システムは、ギアシフト要求を推進システムに転送する。更新されたギアへのギアチェンジを実現するために、組み込みコントローラは、現在選択されているギアを更新するために、要求を推進システムに提供する。推進システムは、車両の推進方向を調整する、プロセッサ、コントローラなどを表してもよい。例えば、トランスミッションを有する車両は、更新されたギアを反映するように更新されてもよい。別の例として、電気自動車は、そのモータが更新された推進方向に関連する特定の方向に回転するように更新されてもよい。
インフォテインメントシステムの障害検出
【0072】
図4は、インフォテインメントシステムの障害に基づいて、ユーザインターフェースを更新するための例示的なプロセス400の流れ図である。便宜上、プロセス400は、1つ又は複数のプロセッサのシステムが実施するものとして説明する。例えば、プロセス400は、車両プロセッサシステム100によって、又は車両プロセッサシステム100に含まれる組み込みコントローラ120によって、実施されてもよい。
【0073】
ブロック402において、システムは、ディスプレイを介して動的ユーザインターフェースの提示を実施させる。
図1~
図2Bで記載するように、システムは、異なる機能を実施するために運転者又は同乗者によって使用可能な動的ユーザインターフェースを提示してもよい。動的ユーザインターフェースは、インフォテインメントシステムによってレンダリングされ、ディスプレイに提供されてもよい。
【0074】
ブロック404において、システムは、組み込みコントローラとインフォテインメントシステムとの間のハートビートを監視する。インフォテインメントシステムのクラッシュ又は障害を検出するために、組み込みコントローラは、インフォテインメントシステムからハートビートを受信してもよい。ハートビートは、インフォテインメントシステムによって、組み込みコントローラに提供される一定の信号であってもよい。ハートビートはまた、インフォテインメントシステムによって、組み込みコントローラに提供される周期的信号を表してもよい。ハートビートは、任意選択で、インフォテインメントシステムの適切な動作を反映する情報を含んでもよい。
【0075】
ブロック406において、システムは、インフォテインメントシステムに関連する障害を決定する。受信したハートビートの欠如に、組み込みコントローラが期待するものとは異なる受信したハートビートに、又はハートビートに含まれ、障害を示す情報に、基づいて、組み込みコントローラは、インフォテインメントシステムが誤動作していると決定する。例えば、ハートビートが組み込みコントローラに提供されないように、インフォテインメントシステムは、クラッシュする可能性がある。別の例として、インフォテインメントシステムは、エラー又は障害を被り、更にハートビート信号に情報(例えば、そのようなエラー又は障害に関連する情報)を含めてもよい。特定のエラー又は障害は、動的ユーザインターフェースの適切なレンダリングを中断する可能性がある。
【0076】
ブロック408において、システムは、現在のギアに関連する静的画像の提示を実施させる。インフォテインメントシステムが、ディスプレイを実質的に埋め尽くし得る動的ユーザインターフェースをレンダリングするので、システムのエラー又は障害により、ユーザインターフェースは、レンダリングされない、又は不適切にレンダリングされることがある。ディスプレイが車両の運転に関連する情報を提示することを保証するために、組み込みコントローラにより、ディスプレイは、車両の現在のギアに関連する静的画像を提示してもよい。静的画像は、静的画像を提示させるアルファ値(例えば、1の値)で提示されてもよい。いくつかの実施形態では、組み込みコントローラは、車両に残っているガス又は蓄積エネルギーの測定値を示す静的画像を更にレンダリングしてもよい。いくつかの実施形態では、組み込みコントローラは、車両が走行している速度を更にレンダリングし、更新してもよい。静的画像は、任意選択で、インフォテインメントシステムが機能しているときを含むすべての時間でディスプレイ上に存在してもよく、インフォテインメントシステムが機能しているときのように、アルファ値が0で、組み込みコントローラがレンダリングした一部又はすべての画像は、ユーザから隠される。
【0077】
いくつかの実施形態では、静的画像は、現在のギアの表現を形成する画素を含んでもよい。更に、静的画像は、表現の周囲の画素を含んでもよい。例えば、周囲の画素は、表現が見えることを保証するために特定の色であってもよい。一例として、周囲の画素は、白色、灰色などであってもよい。したがって、表現は、暗く提示されてもよく(例えば、黒色、濃い灰色)、ディスプレイが他に何も提示していなくても(例えば、そうでなければ背景が黒色になるように)、表現は、視認可能であってもよい。
【0078】
図5Aは、車両のディスプレイ上にユーザインターフェース504の出力を実施する車両プロセッサシステム100を示すブロック図である。本明細書に記載するように、車両プロセッサシステム100は、インフォテインメントシステム130と、組み込みコントローラ120と、を含んでもよい。
図4に記載するように、ハートビート信号502は、システム130が、組み込みコントローラ120に提供してもよい。例えば、システム130は、信号を周期的に出力してもよい。別の例として、組み込みコントローラ120は、ハートビート信号502を定期的に要求してもよい。
【0079】
図示の例では、車両プロセッサシステム100は、本明細書に記載するように、静的画像情報122、及び動的ユーザインターフェース情報132を提供している。したがって、ユーザインターフェース504は、動的にレンダリングされるユーザインターフェース508と共に静的画像506を含む。いくつかの実施形態では、インフォテインメントシステム130は、ユーザインターフェース504をレンダリングしてもよい。例えば、
図1に関して上述したように、いくつかの実施形態では、組み込みコントローラは、ギアチェンジ要求後の閾値時間にわたって現在のギア設定の静的画像を出力してもよい。
【0080】
図5Bは、インフォテインメントシステム130の障害に基づいて、ユーザインターフェース504を更新する車両プロセッサシステム100の一実施形態を示すブロック図である。図示のように、ハートビート信号502は、例えば、インフォテインメントシステム130の障害のために、又はインフォテインメントシステム130との悪意のある干渉のために、中断されている。したがって、障害に基づいて、ユーザインターフェース504は、現在選択されているギアの静的画像506を反映する。このようにして、運転者は、車両の運転に関連する情報を見ることができる。現在選択されているギアに加えて、いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース504は、HVAC設定、速度、重要な警報、自律警報又は情報、充電状態(例えば、充電レベル)、ウインカー情報(例えば、1つ又は複数のウインカーがオンであるか否か)などを反映する静的画像を提示してもよい。
【0081】
インフォテインメントシステム130がユーザインターフェース504をレンダリングしていた実施形態では、インフォテインメントシステム130の障害により、ユーザインターフェース504全体が除外される可能性がある。したがって、ハートビート信号502の欠如を検出すると、組み込みコントローラ120は静的画像506を出力してもよい。例えば、組み込みコントローラ120は、現在のギアを識別する情報を記憶してもよい。別の例として、組み込みコントローラ120は、
図1に示す推進システムから現在のギアを要求してもよい。このようにして、組み込みコントローラ120は、インフォテインメントシステム130の障害から迅速に回復し得る。
【0082】
図5Cは、インフォテインメントシステム130の障害に基づいて、ユーザインターフェース504を更新する車両プロセッサシステム100の別の実施形態を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、組み込みコントローラ120は、システム130の障害を反映する追加情報510を出力してもよい。例えば、情報510は、インターフェースが一時的に利用できないことを示すテキストを含んでもよい。
例示的なユーザインターフェース
【0083】
図6は、ギアシフト要求を提供するために使用可能な例示的なユーザインターフェース600である。
図3で記載するように、運転者は、視覚的要素602を上方又は下方にドラッグしてギアシフト要求をトリガするための入力を与えてもよい。例えば、下方にドラッグすると、ギアがリバース(例えば、推進方向が逆)になる。別の例として、上方にドラッグすると、ギアがドライブ(例えば、推進方向は前方)になる。
【0084】
上述の組み込みコントローラは、受信したユーザ入力を分析し、運転者がギアチェンジを意図していると決定してもよい。いくつかの実施形態では、ギアの調整を反映してアニメーションを提示してもよい。例えば、アニメーションは、選択されたギアが駆動しているときに視覚的要素602が上方に移動することを描写してもよい。その後、組み込みコントローラは、ユーザインターフェース600内の更に上にある視覚的要素602の静的画像を出力してもよい。別の例として、アニメーションは、選択されたギアがリバースであるときに、下方に移動する視覚的要素602を描写してもよい。その後、組み込みコントローラは、ユーザインターフェース600の更に下にある視覚的要素602の静的画像を出力してもよい。
【0085】
図7は、車両のディスプレイを介して提示される別の例示的なユーザインターフェース700である。図示の例では、視覚的要素702は、車両を運転状態にするためにユーザインターフェース700内で上方にドラッグされている。視覚的要素702は、組み込みコントローラが、ディスプレイのタイミングコントローラに提供する静的画像を表してもよい。
不正情報表示の検出と対応
【0086】
図8は、車両動作パラメータの誤った表示に応答して措置を講じるための例示的なプロセス800の流れ図である。便宜上、プロセス800を、一連の1つ又は複数のプロセッサが実施するものとして説明する。例えば、プロセス800は、車両プロセッサシステム100、又は車両プロセッサシステム100に含まれる組み込みコントローラ120が実施してもよい。
【0087】
ブロック802において、システムにより、インフォテインメントシステム130は、車両動作パラメータの視覚的表現を提示する。
図1~
図2Bで記載するように、車両動作パラメータは、ディスプレイ110上に静的画像情報122として表示される、現在のギア142、現在の推進方向、パーキングブレーキの現在の状態、現在のHVAC制御、現在の速度、異なる他の車両制御などであってもよい。
【0088】
ブロック804において、システム(例えば、組み込みコントローラ)は、車両動作パラメータの視覚的表現(例えば、赤色値、緑色値、青色値などの視覚的表現の画素値)を形成する画素情報に基づいてチェックサム値を決定する。チェックサム値は、いくつかの例として、巡回冗長検査、パリティ・バイト・アルゴリズム、フレーム・チェック・シーケンスなどを使用して決定されてもよい。チェックサム値は、エラー検出コードを使用して決定されてもよい。車両動作パラメータは、ディスプレイ110上に視覚的に(例えば、
図5の静的画像506、
図7の視覚的要素702などで)表され得る。一例では、画素情報は、タイミングコントローラ114によって決定されるか、そうでなければ識別され、チェックサム値の決定のために組み込みコントローラ120に送信されてもよい。
【0089】
別の例では、組み込みコントローラ120は、ディスプレイ110から(例えば、HDMIコントローラ、USBコントローラ、専用画像データデコーダなどから)直接表示されている車両動作パラメータに関連する画素情報にアクセスしてもよい。別の例では、ディスプレイ情報がディスプレイによって受信されるとき、組み込みコントローラが、インフォテインメントシステム130によって出力されたディスプレイ情報を直接監視し得るように、インフォテインメントシステム130は、ディスプレイ110を制御し、画素値をディスプレイ110と、組み込みコントローラ120との両方に直接送信してもよい。
【0090】
ブロック806において、システムは、表示された車両動作パラメータに関連する既知のチェックサム値にアクセスする。既知のチェックサム値は、タイミングコントローラ114のメモリ202、組み込みコントローラ120のメモリなどに記憶されてもよい。また、既知のチェックサム値を、組み込みコントローラ120、タイミングコントローラ114などによってリアルタイムで計算してもよい。例えば、リアルタイムに、既知のチェックサム値を計算するために、組み込みコントローラ120は、ディスプレイ110から静的情報(例えば、
図1の静的画像情報122)を受信してもよい。次いで、組み込みコントローラは、静的画像情報122の予想チェックサム値を記憶する車両プロセッサシステム100のメモリにアクセスしてもよい。
【0091】
ブロック808において、システムは、視覚的表現のチェックサム値を、ブロック806でアクセスされたその動作パラメータの既知のチェックサム値と比較する。
【0092】
ブロック810において、システムは、否定的な比較に応答して、是正措置(例えば、ディスプレイにエラーメッセージを表示する、ディスプレイに警告を表示する、インフォテインメントシステムをオフにする、ディスプレイをオフにする、推進システムの現在のギアを変更するなど)を講じる。例えば、インフォテインメントシステム130は、ディスプレイ110上の現在の視覚的表現を無効にして、表示されたシステムを警告又は静的画像で置換するように、組み込みコントローラ120によって指示されてもよい。別の例では、組み込みコントローラ120は、インフォテインメントシステム130からディスプレイ110の一部又は全部を直接制御し、車両動作パラメータの正しい値を表す選択した静的画像206を表示するように、タイミングコントローラ114に指示してもよい。例えば、組み込みコントローラ120は、本明細書に記載するように静的画像の提示を実施させてもよい(例えば、コントローラ120により、タイミングコントローラが、画素値を直接設定してもよい)。
例示的な車両
【0093】
図9は、車両900のブロック図を示している。車両900は、車両900を移動させる1つ又は複数の電気モータ902を含んでもよい。電気モータ902は、例えば、誘導モータ、永久磁石モータなどを含んでもよい。当業者に知られているように、エネルギー貯蔵デバイス904(例えば、電池パック、各々が多数の電池を備える1つ又は複数の電池パック、1つ又は複数のキャパシタ、又はスーパーキャパシタなど)が、電気モータ902に電力を供給するために使用されてもよい。
【0094】
車両900は、車両のギア(例えば、推進方向)を設定するために使用可能な推進システムを更に含む。電気車両に関して、推進システム140は、推進方向を変更するために電気モータ902の動作を調整してもよい。更に、車両は、上述の車両プロセッサシステム100と、ディスプレイ110と、を含む。
他の実施形態
【0095】
本明細書に記載のプロセスのすべては、1つ又は複数のコンピュータ又はプロセッサを含むコンピュータシステムによって実行されるソフトウェア・コード・モジュールで具現化され、ソフトウェア・コード・モジュールによって完全に自動化され得る。コードモジュールは、任意の種類の非一時的コンピュータ可読媒体又は他のコンピュータ記憶デバイスに記憶されてもよい。方法の一部又は全部は、専用のコンピュータハードウェアで具現化されてもよい。
【0096】
本明細書に記載したもの以外の多くの他の変形形態が本開示から明らかであろう。例えば、実施形態に応じて、本明細書に記載したアルゴリズムのいずれかの特定の動作、イベント、又は機能は、異なる順序で実施され、完全に、追加、マージ、又は除外されてもよい(例えば、記載したすべての動作又はイベントが、アルゴリズムの実施に必要であるとは限らない)。更に、特定の実施形態では、動作又はイベントは、順次ではなく、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理、又は複数のプロセッサ若しくはプロセッサコアを通して、あるいは他の並列アーキテクチャ上で、同時に実施されてもよい。更に、様々なタスク又はプロセスは、共に機能し得る異なるマシン及び/又はコンピュータシステムによって実施され得る。
【0097】
本明細書に開示した実施形態に関連して記載した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及びエンジンを、本明細書に記載の機能を実施するように設計された、処理ユニット若しくはプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組合せなどのマシンによって実装又は実施することができる。プロセッサは、マイクロプロセッサとし得るが、代替例では、プロセッサは、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシン、それらの組合せなどとし得る。プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成された電気回路を含むことができる。別の実施形態では、プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理することなく、論理演算を実施するFPGA又は他のプログラマブルデバイスを含む。プロセッサはまた、コンピュータデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として、実装することができる。本明細書では主にデジタル技術に関して記載しているが、プロセッサは、主にアナログ構成要素を含んでもよい。例えば、本明細書に記載の信号処理アルゴリズムの一部又は全部は、アナログ回路、又は混合アナログ及びデジタル回路で実装されてもよい。コンピュータ環境は、限定しないが、いくつか例を挙げると、マイクロプロセッサ、メインフレームコンピュータ、デジタル信号プロセッサ、ポータブル・コンピュータ・デバイス、デバイスコントローラ、又は機器内の計算エンジンに基づくコンピュータシステムを含む、任意の種類のコンピュータシステムを含むことができる。
【0098】
とりわけ、「できる(can)」、「し得る(could)」、「場合がある(might)」又は「してもよい(may)」などの条件付き言語は、特に明記しない限り、特定の実施形態が、特定の特徴、要素、及び/又はステップを含むが、他の実施形態はそれらを含まないことを伝えるために一般に使用される状況内で通常理解される。したがって、そのような条件付き言語は、一般に、特徴、要素及び/又はステップが、1つ又は複数の実施形態に何らかの形で必要とされることを意味するように、意図しない、あるいは、そのような条件付き言語は、一般に、ユーザ入力又はプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、要素及び/又はステップが、任意の特定の実施形態に含まれるか、又は任意の特定の実施形態で実施されるべきか否かを、1つ又は複数の実施形態が、決定するためのロジックを必然的に含むことを意味するように、意図しない。
【0099】
句「X、Y、又はZの少なくとも1つ」などの選言的な言語は、特に明記しない限り、項目、用語などがX、Y、又はZのいずれか、あるいはそれらの任意の組合せ(例えば、X、Y、及び/又はZ)であり得ることを提示するように、一般に使用される文脈で理解される。したがって、そのような選言的な言語は、一般に、特定の実施形態が、それぞれ存在するために、Xの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、又はZの少なくとも1つを必要とすることを意味するものではなく、意図するべきではない。
【0100】
本明細書に記載し、及び/又は添付の図面に示すフロー図における任意のプロセス記述、要素又はブロックは、プロセスにおける特定の論理機能又は要素を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント又は部分を潜在的に表すものとして理解されるべきである。当業者によって理解されるように、含まれる機能に応じて、代替の実装形態が、本明細書に記載の実施形態の範囲内に含まれ、それは、要素又は機能が、実質的に同時に又は逆の順序を含む、図示又は記載した順序で、削除、実行され得る。
【0101】
特に明記しない限り、「a」又は「an」などの冠詞は、一般に、1つ又は複数の記載した項目を含むと解釈されるべきである。したがって、「~するように構成されたデバイス」などの語句は、1つ又は複数の列挙したデバイスを含むように意図される。そのような1つ又は複数の列挙したデバイスはまた、述べた列挙を実行するように集合的に構成され得る。例えば、「列挙A、B、及びCを実行するように構成されたプロセッサ」は、列挙B及びCを実行するように構成された第2のプロセッサと連携して動作する、列挙Aを実行するように構成された第1のプロセッサを含むことができる。
【0102】
上述の実施形態に対して、多くの変形及び修正を行うことができ、その要素は他の許容可能な例の中にあると理解されるべきであることを強調する。そのような修正及び変形はすべて、本開示の範囲内で、本明細書に含まれることを意図している。
【国際調査報告】