(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】ろう付け補修
(51)【国際特許分類】
B23K 1/00 20060101AFI20250107BHJP
B23K 31/00 20060101ALI20250107BHJP
B23K 3/00 20060101ALI20250107BHJP
B23P 6/04 20060101ALI20250107BHJP
B23K 35/22 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
B23K1/00 330P
B23K31/00 D
B23K3/00 310P
B23P6/04
B23K35/22 310Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532964
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 PL2021050091
(87)【国際公開番号】W WO2023121488
(87)【国際公開日】2023-06-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】ドリエティ、ダニエル ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】クリムチュク、ピオトル アルトゥール
(72)【発明者】
【氏名】ガード、ジェレミー エリック
(72)【発明者】
【氏名】サルム、ジェイコブ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ、フレデリック ウッドロー ジュニア
(57)【要約】
【課題】ろう付け補修方法を提供する。
【解決手段】方法は、部品と拘束部材との間にゾーンを形成するために、部品上に拘束部材を位置決めすることを含む。第1の材料組成物が部品と拘束部材との間のゾーンに配置され、第2の材料組成物が部品と拘束部材との間のゾーンに配置される。第2の材料組成物は、第1の材料組成物上に配置される。部品、拘束部材、第1の材料組成物、及び第2の材料組成物を熱処理する。第2の材料組成物が第1の材料組成物に流れ込み、第3の材料組成物が形成される。拘束部材を部品及び第3の材料組成物から取り除く。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品に対して拘束部材を位置決めして、前記部品と前記拘束部材の間にゾーンを形成する工程と、
前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第1の材料組成物を配置する工程と、
前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第2の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第2の材料組成物は前記第1の材料組成物に接触して位置決めされる、前記工程と、
前記部品、前記拘束部材、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物を熱処理する工程であって、前記第2の材料組成物が前記第1の材料組成物中に流れ込み、第3の材料組成物を形成する、前記工程と、
前記拘束部材と前記第3の材料組成物の少なくとも一部を前記部品から取り除く工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記部品のニアネットシェイプを形成する部品から前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記拘束部材が、平面要素、可撓性要素、又は前記部品の輪郭に合わせた形状の要素のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の材料組成物が高融点粉末を含む、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1の材料組成物がバインダを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第2の材料組成物が低融点粉末を含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記第2の材料組成物は、高融点粉末を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記高融点粉末及び前記低融点粉末は、超合金材料を含む、請求項4、6、又は7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記低融点粉末の量が前記高融点粉末の量よりも多い、請求項4、6、7、又は8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記熱処理が、ろう付け熱サイクルでの熱処理を含む、請求項1乃至9のいずれかに記載の方。
【請求項11】
前記部品に対して前記拘束部材を位置決めして前記部品と前記拘束部材との間に前記ゾーンを形成する工程は、前記部品に前記拘束部材を溶接する工程と、前記部品に前記拘束部材をタック溶接する工程と、前記部品に前記拘束部材を抵抗スポット溶接すること、又は前記部品に前記拘束部材をろう付けする工程と、前記部品に前記拘束部材を機械的に取り付ける工程との少なくとも1つによって前記部品上に前記拘束部材を位置決めする工程を含む、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記ゾーンにおいて前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して前記部品のニアネットシェイプを形成する工程は、機械加工による除去、物理的分離、ブレンド、及び前記部品及び前記第3の材料組成物からの前記拘束部材の浸出のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記拘束部材が、前記部品、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物の少なくとも1つに適合する材料を含む、請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記拘束部材及び前記部品が超合金材料を含む、請求項1乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記部品がターボマシン部品を含む、請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記第1の材料を位置決めし、前記第2の材料を位置決めする前に、前記ブロック要素で前記部品の少なくとも1つの特徴をブロックすることをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記部品内にブロッキング要素を位置決めする工程と、熱処理後に前記ブロッキング要素を除去する工程とをさらに含む、請求項1乃至16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記ゾーンに前記部品上の損傷領域が含まれる、請求項1乃至17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
ターボマシン部品に対して拘束部材を位置決めして、前記ターボマシン部品と前記拘束部材との間にゾーンを形成する工程と、
前記ターボマシン部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第1の材料組成物を配置する工程であって、前記第1の材料組成物は、バインダと高融点粉末とを含むろう付けペーストを含む、前記工程と、
前記ターボマシン部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第2の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第2の材料組成物は低融点粉末を含み、前記第2の材料組成物は前記高融点粉末上に位置決めされる、前記工程と、
前記ターボ機械部品、前記拘束部材、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物を熱処理する工程であって、前記第2の材料組成物が前記第1の材料組成物中に流れ込み、前記ゾーン内に第3の材料組成物が形成される、前記工程と、
前記拘束部材を、前記ターボマシン部品に対し、また、前記第3の材料組成物に対して取り除く工程と、
前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して、前記ターボ機械部品のニアネットシェイプを形成する工程と、
を含む方法。
【請求項20】
前記第2の材料組成物は、高融点粉末及び低融点粉末の量を含み、前記低融点粉末の量は、前記高融点粉末の量よりも多い、請求項19に記載の方法。?
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ろう付け補修プロセス及びシステムに関する。より詳細には、本開示は、一般に、高温ガス経路部品などのターボマシン部品のろう付け補修プロセス及びシステムに関するものであるが、これらに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械の高温ガス経路部品の補修には、様々なプロセスが使用されてきた。そのような既知のプロセスの1つに、スラリーろう付け又はパテろう付け補修(slurry braze or putty braze repair)がある。別のプロセスでは、予備焼結プリフォーム(PSP:pre-sintered preforms)が使用される。スラリーろう付け補修又はPSPの使用は、ターボマシン部品の補修に適した密度を提供できない場合がある。密度を高めることで、既知の補修技術による補修と比較して、ターボマシンの高温動作や寿命の延長が可能になる場合がある。
【0003】
ろう付け補修又はPSPを利用するものを含む既知の補修方法は、ろう付け熱サイクルなどの熱処理中にろう付けが液化したときに、補修位置の自由端からのろう付けの「流れ:run」を緩和しようとする溶接又はプリフォーム(weld or pre-forms)を必要とする。ろう付け補修方法に溶接又はプリフォームを使用すると、補修方法の複雑さ及び/又はステップ数が増加する可能性がある。このような補修の複雑さ及び/又はステップの増加は、コスト、時間を増加させ、補修プロセス全体におけるエラーの機会を増加させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開EP1759799A2
【発明の概要】
【0005】
以下に述べるすべての態様、例及び特徴は、技術的に可能な任意の方法で組み合わせることができる。
【0006】
本開示の一態様は、方法を提供する。方法は、部品と拘束部材(constraining member)との間にゾーンを形成するために、部品に対して拘束部材を位置決めする工程と、前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第1の材料組成物(first material composition)を位置決めする工程と、前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第2の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第2の材料組成物は前記第1の材料組成物上に位置決めされる、前記工程と、前記部品、前記拘束部材、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物を熱処理して、前記第2の材料組成物が前記第1の材料組成物中に流れ込み、第3の材料組成物を形成する工程と、前記拘束部材及び前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して、前記部品のニアネットシェイプを形成する工程とを含む。
【0007】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して、前記部品のニアネットシェイプ(near net shape)を形成することをさらに含む。
【0008】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記拘束部材は、平面要素、可撓性要素、又は前記部品の輪郭に合わせて成形された要素のうちの少なくとも1つ(at least one of a planar element, a flexible element, or an element shaped to a contour of the component)を含む。
【0009】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記第1の材料組成物は高融点粉末(high melt powder)を含む。
【0010】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記第1の材料組成物はバインダ(binder)を含む。
【0011】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、第2の材料組成物は低融点粉末(low melt powder)を含む。
【0012】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記第2の材料組成物は高融点粉末を含む。
【0013】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記高融点粉末及び前記低融点粉末は超合金材料(superalloy materials)を含む。
【0014】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記低融点粉末の量は、前記高融点粉末の量よりも多い。
【0015】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記加熱処理は、ろう付け熱サイクル及び誘導ろう付けプロセスにおける熱処理を含む。
【0016】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記部品と前記拘束部材との間に前記ゾーンを形成するために前記部品に対して前記拘束部材を位置決めする工程は、前記拘束部材を部品に溶接する工程と、前記拘束部材を前記部品に抵抗スポット溶接又は鋲溶接する工程と、前記拘束部材を前記部品にろう付けする工程と、前記拘束部材を前記部品に機械的に取り付ける工程のうちの少なくとも1つによって前記部品上に前記拘束部材を位置決めする工程を含む。
【0017】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記部品のニアネットシェイプを形成するために前記ゾーン内の前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去する工程は、機械加工、物理的分離、ブレンド、及び浸出(leaching)のうちの少なくとも1つによる前記部品及び前記第3の材料組成物からの前記拘束部材の除去(at least one of removing by machining, physical separation, blending, and leaching the constraining member from the component and the third material composition)を含む。
【0018】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記拘束部材は、前記部品、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物のうちの少なくとも1つと適合する材料を含む。
【0019】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記拘束部材及び前記部品は超合金材料を含む。
【0020】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記部品はターボマシン部品(turbomachine component)を含む。
【0021】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、本方法は、前記第1の材料を位置決めし、前記第2の材料を位置決めする前にブロック要素(blocking element)で前記部品の前記少なくとも1つの特徴(at least one feature)をブロックすることをさらに含む。
【0022】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、熱処理後に前記ブロック要素を除去する工程をさらに含む。
【0023】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記ゾーンは前記部品上の損傷領域を含む。
【0024】
本開示のさらなる態様は、方法を提供する。方法は、ターボマシン部品と拘束部材との間にゾーンを形成するために、前記ターボマシン部品に対して前記拘束部材を位置決めする工程と、前記ターボマシン部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第1の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第1の材料組成物は、バインダ及び高融点粉末を含むろう付けペーストを含む、前記位置決めする工程と、前記ターボマシン部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第2の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第2の材料組成物は、低融点粉末を含み、前記第2の材料組成物は、前記高融点粉末上に位置決めされる、前記位置決めする工程と、前記ターボマシン部品、前記拘束部材、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物を熱処理して、前記第2の材料組成物が前記第1の材料組成物に流れ込み、前記ゾーン内に第3の材料組成物を形成する工程と、前記拘束部材を前記ターボマシン部品に対して、及び前記第3の材料組成物に対して除去する工程と、前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して、前記ターボマシン部品の構成要素のニアネットシェイプを形成する工程とを含む。
【0025】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記第2の材料組成物は、高融点粉末及び低融点粉末の量を含み、前記低融点粉末の量は、前記高融点粉末の量よりも多い。
【0026】
本開示の別の態様は、先行する態様のいずれかを含み、前記拘束部材が、前記ターボマシン部品、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物のうちの少なくとも1つに適合する材料を含む。
【0027】
本開示において説明される2つ以上の態様は、本要約セクションにおいて説明されるものを含め、本明細書において特に説明されない実施態様を形成するために組み合わされ得る。
【0028】
1つ又は複数の実施態様の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。他の特徴、目的及び利点は、説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、本開示の様々な実施形態を示す添付の図面と併せて取られる本開示の様々な態様の以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。
【
図1】本開示の実施形態による部品の断面概略図を示す。
【
図2】本開示の実施形態による損傷領域を有する部品の断面概略図を示す。
【
図3】本開示の実施形態による、部品に対して拘束部材が取り付けられた、損傷領域を有する部品の断面概略図を示す。
【
図4】本開示の実施形態による、第1の材料組成物及び第2の材料組成物が補修ゾーンに配置された部品に取り付けられた拘束部材を有する、損傷領域を有する部品の断面概略図を示す。
【
図5】第3の材料組成物が補修ゾーンに配置され、拘束部材が取り外された部品の断面概略図を示す。
【
図6】本開示の実施形態による、部品のニアネットシェイプを提供するために任意選択でいくつかの第3の材料組成物が除去された部品の断面概略図を示す。
【
図7】本開示の実施形態による、部品を補修するプロセスのフローチャートである。
【0030】
本開示の図面は必ずしも縮尺通りではないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを描写することを意図しており、したがって、本開示の範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。図面において、同様の番号は、図面間の同様の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
最初の事項として、本開示の主題を明確に説明するために、ターボマシン内の関連する冶金プロセス及び機械部品(metallurgical processes and machine components)に言及し説明する際に、特定の用語を選択することが必要になる。可能な限り、一般的な業界用語を使用し、その一般的な意味と一致する方法で採用する。特に断らない限り、このような用語は、本出願の文脈及び添付の特許請求の範囲と一致する広範な解釈が与えられるべきである。当業者であれば、特定の構成要素が複数の異なる用語又は重複する用語を用いて言及されることが多いことを理解するであろう。本明細書において単一の部品であると説明されるものは、別の文脈では複数の構成要素から構成されるものを含み、参照される場合がある。あるいは、本明細書において複数の構成要素を含むものとして説明されているものが、他の箇所では単一部品として言及されている場合もある。
【0032】
さらに、本明細書では、以下に説明するように、いくつかの説明的用語が規則的に使用され得る。用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、1つの構成要素を別の構成要素から区別するために互換的に使用され得、個々の構成要素の位置又は重要性を意味することを意図していない。
【0033】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的だけのためのものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかにそうでないことが示されない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される場合、用語「含む:comprises」及び/又は「含んでいる:comprising」は、記載された特徴、整数、工程、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群(features, integers, steps, operations, elements, components, and/or groups)の存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。「任意に:optional」又は「任意の:optionally」とは、その後に記述される事象又は状況が発生してもしなくてもよいこと、又はその後に記述される構成要素又は要素が存在してもしなくてもよいこと、及びその記述が、事象が発生する又は構成要素が存在する事例と、それが発生しない又は存在しない事例とを含むことを意味する。
【0034】
要素又は層が、他の要素又は層に「載っている」、「係合している」、「接続している」、又は「結合している」と称される場合、他の要素又は層に直接載っている、係合している、接続している、又は結合している可能性があり、又は介在する要素又は層が存在する可能性がある。対照的に、ある要素が他の要素や層の上に「直接」、「直接係合」、「直接接続」、「直接結合」されていると呼ばれる場合、介在する要素や層が存在しないこともある。要素間の関係を説明するために使用される他の単語も同様に解釈されるべきである(例えば、「間」対「直接間」、「隣接」対「直接隣接」など)。本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目の1つ又は複数の任意の及びすべての組み合わせを含む。
【0035】
図1は、部品(component:構成要素)100の非限定的な断面概略図を示す。本開示によって具体化されるように、部品100は、ターボマシンの高温ガス経路部品(hot gas path component)であり得る。このような高温ガス経路部品の例としては、燃焼ライナ、エンドキャップ、燃料ノズルアセンブリ、クロスファイアチューブ、トランジションピース、タービンノズル、パワーノズル、タービン固定シュラウド、及びタービンブレード(後者は「バケット」とも呼ばれる)(combustion liners, end caps, fuel nozzle assemblies, crossfire tubes, transition pieces, turbine nozzles, power nozzles, turbine stationary shrouds, and turbine blades (the latter also known as a “bucket”)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
図1に示されるように、部品100は、少なくとも1つの特徴102を含むことができる。部品100の特徴(feature:フィーチャ)102は、シールスロット、冷却孔、ガス経路通路(seal slots, cooling holes, gas path passages)、及びターボマシンの高温ガス経路部品100に見出され得る他のそのような特徴を含み得るが、これらに限定されない。
【0037】
図2は、端部又は周縁部に損傷領域(areas of damage)110を含む部品100を示す。これらの損傷領域110は、酸化、破片による衝撃損傷、欠陥、製造上の欠陥(oxidation, impact damages from debris, defects, manufacturing faults)などを含み得るが、これらに限定されない。上記のリストは、本開示によって例示されるように、高温ガス経路部品などの部品100において生じ得る損傷領域110の原因の単なる例示である。本開示によって具体化されるような損傷領域110は、部品100の使用の結果であってもよいし、部品100の製造上の欠陥によるものであってもよいし、代替的に、製造上の欠陥と使用による損傷との両方の組み合わせであってもよい。
【0038】
本開示によって具体化されるように、そのような損傷領域110を修復する方法が提供される。
図3~
図6を含む図、及びフローチャート
図7を参照すると、第1のステップS1は、部品100と拘束部材(constraining member)150との間にゾーン155を形成するために、部品100に対して拘束部材150を、例えば、損傷領域110の近傍又は損傷領域110に位置決めすることを含む。ゾーン155は、部品100上の損傷領域110を含むことができる。拘束部材150は、損傷領域110に近接して部品100上に配置される。
図3に示されるように、拘束部材150は、平坦なストック片として提供され得る。あるいは、いかなる方法においても本開示を限定することを意図するものではないが、拘束部材150は、拘束部材151によって点線で図示されるように、損傷領域110の近傍の部品100の形状及び輪郭に密接に近似するように、任意の形状の構成を含むことができる。
【0039】
したがって、本開示によって具体化されるように、拘束部材150は、シム又は類似の構造とすることができる。拘束部材150は、平坦なストック、湾曲したストック、不規則なストック、又は部品100の周辺部分に近似するように構成されるようにカスタマイズされたストックを含むことができる。しかしながら、実施形態の態様は、補修プロセスが、部品110に対してニアネットシェイプで補修されたプロファイルを提供するための後続の1以上のステップを含み得るので、拘束部材150が特定の構成を有することを必要としない。
【0040】
拘束部材150は、任意の適切な保持方法及びシステムによって部品100に対して位置決めすることができる。例えば、拘束部材150を部品100に固定することにより、以下に説明する補修材料がゾーン155内に留まることが可能になる。例えば、実施形態を限定するものではないが、拘束部材150は、機械的、冶金的、ろう付け又は溶接機構(mechanical, metallurgical, brazing or welding mechanisms)によって、部品100に対して位置決めされ、保持されてもよい。このステップには、例えば、抵抗スポット溶接又はタック溶接、拘束部材150を構成部品100に機械的に取り付けること、接着剤を使用すること、又は他の保持構造(図示せず)、あるいは現在知られている又は本明細書で後に開発される他の位置決め技術が含まれ得る。
【0041】
部品100は、補修プロセスから保護されるべき1つ又は複数の特徴102を含み得る。本開示のある態様では、部品100が少なくとも1つの特徴102を含む場合、方法は、特徴102を保護するためにブロッキング要素(blocking element)101(
図3)を提供することを含み得る。非限定的な例では、特徴102はスロットを含む。ここで、ブロッキング要素101はプラグを含んでもよい。ブロッキング要素101の、部品100内、又は部品100に接触する上方、又は部品100に接触しない上方(in or on or over component 100)、すなわち少なくとも1つの特徴102への位置決めは、後述するように、第1の材料の位置決め及びゾーン内の第2の材料の位置決めの前に行われ得る。ブロッキング要素101は、補修プロセスからの材料が少なくとも1つの特徴102に流入すること、少なくとも1つの特徴102の上に流入すること、又は少なくとも1つの特徴102の上に流入することを排除することができる。さらに、ブロッキング要素101が少なくとも1つの特徴102に設けられる場合、ブロッキング要素101の除去は、本明細書にも記載されるように、熱処理後に行われ得る。
【0042】
図4に示すように、補修プロセスのステップS2は、部品と拘束部材との間のゾーン155に第1の材料組成物170を位置決めすることを含む。第1の材料組成物粉末(First material composition powder)170はバインダを含んでいてもよく、ゾーン155の下部領域に位置決めされる。第1の材料組成物170の一部171は損傷領域110に対して位置決めされ、一方、第1の材料組成物170の別の第2の部分172は拘束部材150に対して位置決めされてもよい。
【0043】
第1の材料組成物170は、約1220℃~約1270℃の範囲の「高」融点温度を有するMARM247を含むことができるが、これに限定されない。したがって、第1の材料組成物170は、本明細書で議論するように、高融点粉末を含む高融点ろう材組成物であると考えることができる。
【0044】
更に、第1の材料組成物170は、ろう付けペースト又はろう付けパテ(braze paste or braze putty)として提供され得る。実施形態のこのろう付けペースト又はろう付けパテの態様では、第1の材料組成物170は、本質的にパテ状の粘稠度(consistency:コンシステンシー)を有する、ろう付けペーストを形成するためのバインダを含む。この態様において、ろう付けペースト又はろう付けパテとしての第1の材料組成物170は、高融点粉末などの1種以上のろう付け合金粉末と、中性でフラックスを含まないバインダ(neutral, flux-free binder)とを含むことができるが、これらに限定されない。
【0045】
特定の態様に従って、第1の材料組成物170のための他の材料組成物は、同様の融点を有する他のろう付け構成成分を含むことができる。例えば、何ら実施形態を限定する意図はないが、第1の材料組成物170は、Rene80、R142、MARM509、T800、又は現在知られている若しくは今後開発される任意の他のそのような類似の高融点ろう材成分を含むことができる。部品が高温ガス経路ターボマシン構成部品である実施形態の態様では、超合金材料が、そのような高温ガス経路ターボマシン構成部品を形成するためにしばしば使用される。したがって、超合金ベースのろう材であるMARM247のような材料では、ろう材と部品は適合する超合金ベースの材料である。
【0046】
実施形態のさらなる態様において、第1の材料組成物170は、本明細書に記載される第2の材料組成物160中の高融点粉末の割合よりも大きい高融点粉末の割合を少なくとも含むことができる。第1の材料組成物170は、重量%で、少なくとも60%の高融点粉末、少なくとも70%の高融点粉末、少なくとも80%の高融点粉末、少なくとも90%の高融点粉末、及び最大約100%の高融点粉末を含むことができ、残りはバインダである。バインダ含有量は、好ましくは約1重量%~約7重量%の範囲で提供することができる。この構成割合は、押出可能なろう付けペーストの形態を有する第1の材料組成物170をもたらし得る。本開示に従って、バインダは、水性又は有機性(water or organic based)であってもよいので、ろう付けペーストは、それらのベース粉末及び構成成分に応じて、速く又はゆっくりと乾燥することができる。この割合は、第1の材料組成物170中の高融点粉末を、第2の材料組成物160の前の熱処理工程で液化しない、本質的に「パテ粘稠度(putty consistency:パテコンシステンシー)」として提供する。この割合はまた、第1の材料組成物170中の高融点ろう材粉末を低い気孔率含量(low porosity content)で提供する。
【0047】
ステップS3は、
図4にも示されているように、部品100と拘束部材150との間のゾーン155に第2の材料組成物160を位置決めすることを含む。第2の材料組成物160は、第1の材料組成物170に接触して位置決めされても接触しない上方に位置決めされてもよい。第2の材料組成物160は、ステップS3において、第1の材料組成物170の第3の部分173に接触して位置決めされる。
【0048】
第2の材料組成物160は、DF4B及びD15などのろう材を含むことができるが、これらに限定されない。DF4Bは、例えば、約1120℃の「低」融点温度を有し、D15は、約1160℃の融点を有する。したがって、第2の材料組成物160は、低融点粉末を含む低融点ろう材組成物であってもよく、第2の材料組成物160の低融点粉末は、第1の材料組成物170の高融点粉末と比較して低い温度で溶融する。本明細書で述べたように、構成部品が高温ガス経路ターボマシン部品である場合、そのような高温ガス経路ターボマシン部品を形成するために超合金材料が使用されることが多い。従って、超合金ベースのろう材であるDF4B及びD15のような材料(ただし、これらに限定されない)では、ろう材及び構成部品は、適合する超合金ベースの材料である。
【0049】
また、特定の態様に従って、第2の材料組成物160のための他の材料組成物は、同様の融解温度を有する他のろう付け構成成分を含むことができる。例えば、いかなる態様でも実施形態を限定する意図はないが、第2の材料組成物160は、AMS4728、Amdry775、B1P、509B( AMS4728, Amdry775, B1P, 509B)、又は現在知られているか、もしくは今後開発される他のそのような類似の融点を有するろう材成分を含むことができる。
【0050】
さらに、特定の態様において、第2の材料組成物160は、第1の材料組成物170の一部を含み得る。第2の材料組成物160の量(重量%)は、第1の材料組成物170の量(重量%)よりも高いことが好ましい。従って、本開示によって具体化されるように、第2の材料組成物160は、より低い温度で液化し、ゾーン155において第1の材料組成物170に流入する。第2の材料組成物160がゾーン155に流れ込むと、第2の材料組成物160の流れは、溶融していない第1の材料組成物170を巻き込み、その溶融していない第1の材料組成物170をゾーン155に運び、ゾーン155内の第1の材料組成物170の間隙に運ぶ。
【0051】
第1の材料組成物170に対する第2の材料組成物160の比率は、60~80%の第2の材料組成物160に対して、20~40%の第1の材料組成物170の範囲であり得る。第2の材料組成物160対第1の材料組成物170の更なる混合比の態様は、25~35%の第1の材料組成物170対65~75%の第2の材料組成物160を含むであろう。本開示の実施形態のさらなる態様は、30%の第1の材料組成物170に対し70%の第2の材料組成物160を含む。
【0052】
第2の材料組成物160及び第1の材料組成物170がゾーン155に配置された後、ステップS4は、部品100、拘束部材150、第1の材料組成物160、及び第2の材料組成物170を熱処理することを含む。これが起こると、第2の材料組成物170が第1の材料組成物160に流れ込み、
図5に示されるように、第3の材料組成物180を形成する。より詳細には、ろう付け熱サイクル及び誘導ろう付けプロセスのうちの少なくとも1つなどのろう付けプロセスが、部品100と、第2の材料組成物160及び第1の材料組成物170(集合的に「補修材料:repair material」)と、拘束部材150とに対して実行されてもよい。ろう付け熱サイクル(braze thermal cycle)には、金属接合プロセスとしてのろう付けを伴う熱処理が含まれ、このプロセスでは、2つ以上の金属アイテムが、隣接する金属(ここでは第1の材料組成物170)よりも低い融点を有する一方の金属(ここでは第2の材料組成物160)を、溶融させて接合部に流入させることによって接合される。ろう付け熱処理中、第2の材料組成物160は液化し、流動することができる。第2の材料組成物160は、そのバインダを含む第1の材料組成物170の間の間隙に流動する。第2の材料組成物160と第1の材料組成物170は、その後、「第3の材料組成物180」を形成することができ、この「第3の材料組成物180」は、工程が完了すると、修復されたろう付け組成物となる。本開示によって具体化されるように、第3の材料組成物180は、間隙に流入し、ゾーン155において一部の第1の材料組成物170を取り囲む第2の材料組成物160を含む。第2の材料組成物160と第1の材料組成物170との組み合わせが、第3の材料組成物180を規定する。
【0053】
ろう付け熱処理が完了した後、部品100及び第2の材料組成物160及び第1の材料組成物170の第3の材料組成物180を有する補修ゾーン155は冷却されてもよい。冷却中又は冷却後、ステップS5は、拘束部材150を部品100から除去し、部品100上に形成された一部の第3の材料組成物180から拘束部材150を除去することを含む。より詳細には、拘束部材150は、
図5に図示されるように、第3の材料組成物180が少なくとも部分的に固化して部品100上のニアネットシェイプを維持すると、ステップS5でその位置から取り外されてもよい。さらに、拘束部材150は、第3の材料組成物180が部品100上で完全に固化したら、ステップS5でその位置から取り外されてもよい。拘束部材150は、ゾーン155内の構成を維持する(maintain its configuration)ように、第3の材料組成物180がもはや液状又は流動性でなくなった時点で取り外すことができる。
【0054】
本開示によって具体化されるように、拘束部材150は、任意の適切なプロセスによって除去され得る。部品100からの拘束部材150の除去は、機械的手段による除去を含み得る。これらの機械的手段には、機械加工による除去、物理的分離、混合、拘束部材150の部品100もしくは第3の材料組成物180に対する接着剤もしくは物理的接続を除去するための浸出、又は現在知られているかもしくは今後開発される他の手段による除去が含まれ得る。任意の手段による除去は、その手段がゾーン155における第3の材料組成物180の構成を維持することを可能にし、損傷領域110における第3の材料組成物180と構成部品100との接続に影響を与えない場合に可能である。
【0055】
図6に示されるように、拘束部材150が除去されると、任意のステップS6は、第3の材料組成物180の少なくとも一部を除去して、部品100のニアネットシェイプを形成することを含み得る。第3の材料組成物180の少なくとも一部の除去は、例えば、第3の材料組成物180を部品100の周縁部に適合させるためであってもよい。本開示によって具体化されるような第3の材料組成物180の除去は、ニアネットシェイプ、冶金学的に許容可能な補修形状、及び高密度の補修形状を、補修された部品100に提供することができる。
【0056】
さらに、実施形態のさらなる態様において、部品100が特徴102を含む場合、機械加工又は再加工は、第3の材料組成物180及び部品100に対して行うことができる。修理された部品100に対する機械加工又は再加工は、上述したように、そのような特徴102の構成のいずれかを改修又は再開(reform or reopen)することができる。
【0057】
前述の図面は、本開示のいくつかの実施形態に従って関連付けられる処理の一部を示す。これに関して、図面のフロー図内の各図面又はブロックは、記載された方法の実施形態に関連するプロセスを表す。また、いくつかの代替的な実施態様において、図面又はブロックに記された行為は、図に記された順序から外れて発生してもよく、又は例えば、関係する行為に応じて、実際には実質的に同時又は逆の順序で実行されてもよいことに留意すべきである。また、当業者であれば、処理を記述するブロックを追加してもよいことを認識するであろう。
【0058】
本明細書及び特許請求の範囲を通して使用される近似的な表現は、それが関連する基本的な機能に変化をもたらすことなく許容可能に変化し得る任意の定量的表現を修正するために適用することができる。したがって、「約:about」、「およそ:approximately」、「実質的に:substantially」などの用語によって修正される値は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似的な表現は、値を測定するための機器の精度に対応することがある。本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、範囲の限定は組み合わされ、及び/又は入れ替えられてもよい。このような範囲は、文脈上又は文言上そうでない場合を除き、特定され、そこに含まれるすべてのサブ範囲を含む。範囲の特定の値に適用される“およそ”は、両端値に適用され、値を測定する計器の精度に依存しない限り、記載された1以上の値の±10%を示す場合がある。
【0059】
以下の特許請求の範囲におけるすべての手段又はステッププラス機能要素の対応する構造、材料、行為、及び等価物は、具体的に特許請求されるように、他の特許請求される要素と組み合わせて機能を実行するための任意の構造、材料、又は行為を含むことを意図している。本開示の説明は、例示及び説明の目的で提示されたが、開示された形態での開示について網羅的又は限定的であることを意図するものではない。本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。実施形態は、本開示の原理及び実際的な適用を最もよく説明するために、また、当業者であれば、企図される特定の用途に適するように様々な変更を伴う様々な実施形態について本開示を理解することができるように、選択され、説明された。
【符号の説明】
【0060】
100:部品 101:ブロッキング要素 102:特徴 110:損傷領域 150、151:拘束部材 155:ゾーン 160:第2の材料組成物 170;第1の材料組成物 171、172:部分 180:第3の材料組成物
【手続補正書】
【提出日】2024-12-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品に対して拘束部材を位置決めして、前記部品と前記拘束部材の間にゾーンを形成する工程と、
前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第1の材料組成物を配置する工程と、
前記部品と前記拘束部材との間の前記ゾーンに第2の材料組成物を位置決めする工程であって、前記第2の材料組成物は前記第1の材料組成物に接触して位置決めされる、前記工程と、
前記部品、前記拘束部材、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物を熱処理する工程であって、前記第2の材料組成物が前記第1の材料組成物中に流れ込み、第3の材料組成物を形成する、前記工程と、
前記拘束部材と前記第3の材料組成物の少なくとも一部を前記部品から取り除く工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記部品のニアネットシェイプを形成する部品から前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記拘束部材が、平面要素、可撓性要素、又は前記部品の輪郭に合わせた形状の要素のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の材料組成物が高融点粉末を含む、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1の材料組成物がバインダを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第2の材料組成物が低融点粉末を含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記第2の材料組成物は、高融点粉末を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記高融点粉末及び前記低融点粉末は、超合金材料を含む、請求項4、6、又は7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記低融点粉末の量が前記高融点粉末の量よりも多い、請求項4、6、7、又は8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記熱処理が、ろう付け熱サイクルでの熱処理を含む、請求項1乃至9のいずれかに記載の方。
【請求項11】
前記部品に対して前記拘束部材を位置決めして前記部品と前記拘束部材との間に前記ゾーンを形成する工程は、前記部品に前記拘束部材を溶接する工程と、前記部品に前記拘束部材をタック溶接する工程と、前記部品に前記拘束部材を抵抗スポット溶接すること、又は前記部品に前記拘束部材をろう付けする工程と、前記部品に前記拘束部材を機械的に取り付ける工程との少なくとも1つによって前記部品上に前記拘束部材を位置決めする工程を含む、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記ゾーンにおいて前記第3の材料組成物の少なくとも一部を除去して前記部品のニアネットシェイプを形成する工程は、機械加工による除去、物理的分離、ブレンド、及び前記部品及び前記第3の材料組成物からの前記拘束部材の浸出のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記拘束部材が、前記部品、前記第1の材料組成物、及び前記第2の材料組成物の少なくとも1つに適合する材料を含む、請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記拘束部材及び前記部品が超合金材料を含む、請求項1乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記部品がターボマシン部品を含む、請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
【国際調査報告】