(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】脱毛装置、脱毛方法及び関連デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 18/18 20060101AFI20250107BHJP
A45D 26/00 20060101ALI20250107BHJP
A61N 5/06 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
A61B18/18 200
A45D26/00 Z
A61N5/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534368
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2022125943
(87)【国際公開番号】W WO2023103596
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111501079.2
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523287919
【氏名又は名称】▲じゃん▼州松霖智能家居有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhangzhou Solex Smart Home Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 12 Shunxiang Road, Gunong Farm, Changtai County, Zhangzhou City, Fujian Province, 363900, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】黄双斌
(72)【発明者】
【氏名】魏凡
(72)【発明者】
【氏名】李傳良
【テーマコード(参考)】
4C082
4C160
【Fターム(参考)】
4C082PC10
4C082PJ04
4C160MM22
(57)【要約】
脱毛装置及び脱毛方法に関し、脱毛装置は、ハウジング(10)、光出口(20)、ランプアセンブリ(30)、カメラアセンブリ、遮光板(40)、及び制御モジュールを含み;光出口(20)はハウジング(10)の前端に配置され;ランプアセンブリ(30)は光出口(20)の内部に配置され;遮光板(40)は光出口(20)の外部に配置され;制御モジュールは、カメラアセンブリに接続されて、皮膚画像の収集を制御し、皮膚画像に基づいて皮膚特徴を識別し;制御モジュールは、ランプアセンブリ(30)に接続されて、皮膚特徴に応じて光出力レベルを調整することで、光出力強度及び/又は光出力時間を制御し;制御モジュールは、皮膚特徴に応じて遮光板(40)の位置を調整することで、皮膚に照射する面積を制御する。脱毛装置は、ユーザーの皮膚特徴に合わせて光出力レベルを自動的に調整し、皮膚に照射する面積を調整し、皮膚の赤み、腫れ、ヒリヒリ感、脱毛不完全さを防ぎ、脱毛の必要のない部分へのダメージを防ぎ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを含む脱毛装置であって、
光出口、ランプアセンブリ、カメラアセンブリ、遮光板、及び制御モジュールをさらに含み;前記光出口は前記ハウジングの前端に配置され;前記ランプアセンブリは前記光出口の内部に配置され;前記遮光板は前記光出口の外部に配置され;前記制御モジュールは、前記カメラアセンブリに接続されて、皮膚画像の収集を制御し、前記皮膚画像に基づいて皮膚特徴を識別し;前記制御モジュールは、前記ランプアセンブリに接続されて、前記皮膚特徴に応じて光出力レベルを調整するか、或いは、前記制御モジュールは、前記皮膚特徴に応じて前記遮光板の位置を調整することで、皮膚に照射する面積を制御する
ことを特徴とする脱毛装置。
【請求項2】
前記遮光板は、1枚以上を含み;前記遮光板は、伸縮アセンブリを介して前記制御モジュールに接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の脱毛装置。
【請求項3】
前記カメラアセンブリは、前記ハウジング又は遮光板に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の脱毛装置。
【請求項4】
前記カメラアセンブリは、1セット以上を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の脱毛装置。
【請求項5】
脱毛装置の光出口が皮膚に密着又は近づいたことを検出すると、カメラアセンブリが皮膚画像を収集するように制御するステップと、
収集された皮膚画像に基づいて現在の皮膚の皮膚特徴を識別し、皮膚特徴には、皮膚色、毛包サイズ、毛包密度、メラニン色素沈着、ほくろ及び開放創傷のうちの1つ又は複数が含まれるステップと、
前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップと、を含む
ことを特徴とする脱毛方法。
【請求項6】
前記皮膚特徴が毛包サイズを含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断するステップと、
前記毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の脱毛方法。
【請求項7】
前記皮膚特徴が毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断するステップと、
前記毛包密度グレード基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の脱毛方法。
【請求項8】
前記皮膚特徴が毛包サイズ及び毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断するステップと、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断するステップと、
前記毛包密度グレードと毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の脱毛方法。
【請求項9】
前記皮膚特徴が皮膚色をさらに含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
収集された皮膚画像に基づいて皮膚色が赤くなったかどうかを判断し、赤くなっている場合は、光出力レベルを調整するステップと、
調整された光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項6、7又は8に記載の脱毛方法。
【請求項10】
前記皮膚特徴が毛包サイズ及び/又は毛包密度を含み、そして毛包のメラニン色素沈着、ほくろ又は開放創傷を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
皮膚画像内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の位置に従って、脱毛領域内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の実際の位置を取得するステップと、
光出口の外部に設けられた遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させるステップと、
前記毛包密度及び/又は毛包サイズに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の脱毛方法。
【請求項11】
前記遮光板は対称的な2枚を含み、且つ各遮光板にはカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【数8】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域が占めるセルの数を表す
ことを特徴とする請求項10に記載の脱毛方法。
【請求項12】
前記遮光板が1枚を含み、且つ前記遮光板にカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域に位置する場合、遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【数9】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が占めるセルの数を表す
ことを特徴とする請求項10に記載の脱毛方法。
【請求項13】
前記遮光板は対称的な2枚を含み、且つ1枚の遮光板のみにカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷が脱毛領域の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御してメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【数10】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域が占めるセルの数を表す
ことを特徴とする請求項10に記載の脱毛方法。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリとを備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することによって、請求項5から13のいずれか一項に記載の脱毛方法を実行するように構成される
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項15】
コンピュータプログラムが格納されており、プロセッサにより前記コンピュータプログラムが実行されることにより、請求項5から13のいずれか一項に記載の脱毛方法が実現される
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
コンピュータプログラムを含み、プロセッサによって前記コンピュータプログラムが実行されることにより、請求項5から13のいずれか一項に記載の脱毛方法が実現される
ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連アプリケーションへの相互参照〕
本開示は、2021年12月9日に提出された出願番号202111501079.2で、名称が「脱毛装置及び脱毛方法」という中国特許出願に対する優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、パーソナルデバイスケアの技術分野に関し、特に、脱毛装置、脱毛方法及び関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
脱毛とは、脱毛技術及び製品を使って脇、脚、手などの部位の毛を除去し、清潔で美しい効果をもたらすことを指す。現在、ファッション性の追求により、家庭生活での日常的な脱毛には手持ち式の脱毛器が多く使用されている。しかし、現在市販されているほとんどの脱毛器は、使用中に光のエネルギーレベルをユーザーが能動的に調整する必要があり、光の出口の方向や角度は固定されており、実際の使用ではユーザーは脱毛の状態と皮膚の特徴を監視することができないため、継続的に強い光を照射すると、毛包周囲の皮膚が赤くなったり腫れたりすることが多く、その結果、ヒリヒリとした感覚が生じ、ユーザーエクスペリエンスを悪化させる。また、脱毛の過程では、体毛の濃さや皮膚の状態、分布の個人差により、脱毛が必要な皮膚への光源の集中が確保できず、脱毛が不完全になったり、脱毛の必要のない部分にダメージを与えてしまう。また、メラニン色素沈着、ほくろ、傷口のある皮膚には強い光を照射することができず、脱毛器の使用中、皮膚のこの部分が覆われていないと、ユーザーの皮膚に損傷を与える可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の主な目的は、従来技術の脱毛装置の欠点を克服し、ユーザーの皮膚特徴に合わせて光の出力レベルを自動的に調整し、照射する皮膚の面積を調整し、皮膚の赤み、腫れ、ヒリヒリ感、脱毛不完全さを防ぎ、脱毛の必要のない部分へのダメージを防ぎ、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができる脱毛装置、脱毛方法及び関連デバイスを提案することである。
【0005】
本開示では、次の技術的解決策が採用されている。
【0006】
本開示の一形態によれば、ハウジングを含む脱毛装置を提供し、光出口、ランプアセンブリ、カメラアセンブリ、遮光板、及び制御モジュールをさらに含み;前記光出口は前記ハウジングの前端に配置され;前記ランプアセンブリは前記光出口の内部に配置され;前記遮光板は前記光出口の外部に配置され;前記制御モジュールは、前記カメラアセンブリに接続されて、皮膚画像の収集を制御し、前記皮膚画像に基づいて皮膚特徴を識別し;前記制御モジュールは、前記ランプアセンブリに接続されて、前記皮膚特徴に応じて光出力レベルを調整するか、或いは、前記制御モジュールは、前記皮膚特徴に応じて前記遮光板の位置を調整することで、皮膚に照射する面積を制御する。
【0007】
好ましくは、前記遮光板は、1枚以上を含み;前記遮光板は、伸縮アセンブリを介して前記制御モジュールに接続される。
【0008】
好ましくは、前記カメラアセンブリは、前記ハウジング又は遮光板に配置される。
【0009】
好ましくは、前記カメラアセンブリは、1セット以上を含む。
【0010】
本開示の別の形態によれば、さらに脱毛方法を提供し、
脱毛装置の光出口が皮膚に密着又は近づいたことを検出すると、カメラアセンブリが皮膚画像を収集するように制御するステップと、
収集された皮膚画像に基づいて現在の皮膚の皮膚特徴を識別し、皮膚特徴には、皮膚色、毛包サイズ、毛包密度、メラニン色素沈着、ほくろ及び開放創傷のうちの1つ又は複数が含まれるステップと、
前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップと、を含む。
【0011】
好ましくは、前記皮膚特徴が毛包サイズを含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断するステップと、
前記毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む。
【0012】
好ましくは、前記皮膚特徴が毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断するステップと、
前記毛包密度グレード基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記皮膚特徴が毛包サイズ及び毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断するステップと、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断するステップと、
前記毛包密度グレードと毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記皮膚特徴が皮膚色をさらに含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
収集された皮膚画像に基づいて皮膚色が赤くなったかどうかを判断し、赤くなっている場合は、光出力レベルを調整するステップと、
調整された光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、をさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記皮膚特徴が毛包サイズ及び/又は毛包密度を含み、そして毛包のメラニン色素沈着、ほくろ又は開放創傷を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整するステップは、
皮膚画像内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の位置に従って、脱毛領域内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の実際の位置を取得するステップと、
光出口の外部に設けられた遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させるステップと、
前記毛包密度及び/又は毛包サイズに基づいて、対応する光出力レベルを取得するステップと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御するステップと、を含む。
【0016】
好ましくは、前記遮光板は対称的な2枚を含み、且つ各遮光板にはカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【0017】
【0018】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域が占めるセルの数を表す。
【0019】
好ましくは、前記遮光板が1枚を含み、且つ前記遮光板にカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域に位置する場合、遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【0020】
【0021】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が占めるセルの数を表す。
【0022】
好ましくは、前記遮光板は対称的な2枚を含み、且つ1枚の遮光板のみにカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷が脱毛領域の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御してメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りであり、
【0023】
【0024】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域が占めるセルの数を表す。
【0025】
本開示の別の形態によれば、さらに電子デバイスを提供し、前記電子デバイスは、プロセッサーと、前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリとを備え、前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することによって、上記のいずれかの脱毛方法を実行するように構成される。
【0026】
本開示の別の形態によれば、さらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムが格納されており、プロセッサにより前記コンピュータプログラムが実行されることにより、上記のいずれかの脱毛方法が実現される。
【0027】
本開示の別の形態によれば、さらにコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラムを含み、プロセッサによって前記コンピュータプログラムが実行されることにより、上記のいずれかの脱毛方法が実現される。
【0028】
従来技術と比較して、本開示の有利な効果は次のとおりである。
【0029】
(1)本開示は、カメラアセンブリを通じて皮膚画像を収集し、制御モジュールを通じて皮膚特徴を識別し、皮膚特徴に応じて光出力レベルを自動的に調整し(つまり、光出力強度と光出力時間を調整し)、遮光板を通じて皮膚に照射する面積を調整するので、皮膚の赤み、腫れ、ヒリヒリ感、脱毛不完全さを防ぎ、脱毛の必要のない部分へのダメージを防ぎ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0030】
(2)本開示の遮光板は、1枚以上を含み、複数枚を含む場合、一方で、メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷に最も近い遮光板が移動してこの部分の皮膚を覆うように制御することができ、他方では、他の皮膚への脱毛効果に影響を与えないように、覆われた皮膚の面積を可能な限り小さくすることができる。
【0031】
(3)本開示は、皮膚画像をゾーニングし、実際の脱毛領域に対する皮膚画像のサイズの比率に基づいて、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の位置を正確に計算し、それによって遮光板の移動距離を正確に制御することができる。一方では、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の領域を覆うことができ、他方では、他の皮膚への脱毛効果に影響を与えないように、覆われた皮膚の面積を可能な限り小さくすることができる。
【0032】
(4)本開示のカメラアセンブリは、遮光板上に直接取り付けることができ、画像を収集する必要がある場合、遮光板の拡張を制御するとともにカメラアセンブリを起動し、照明が必要な場合には遮光板を縮めるように制御してカメラアセンブリを保護する。
【0033】
上記の説明は、本開示の技術的解決策の概要にすぎず、本開示の技術的手段をより明確に理解し、明細書の内容に従ってそれらを実装するため、また、本開示の上記及び他の目的、特徴および利点をより明確かつ理解しやすくするために、本開示の特定の実施形態を以下に列挙する。
【0034】
添付の図面と併せて本開示の特定の実施形態についての以下の詳細な説明から、当業者は本開示の上記及び他の目的、利点及び特徴をさらに理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本開示と一致する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。明らかに、以下の説明における図面は本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば創造的な努力をすることなくこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の実施例1に係る脱毛装置の遮光板を開いたときの断面図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る脱毛装置の遮光板を閉じたときの断面図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る遮光板を開いたときの部分構造図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る遮光板を閉じたときの部分構造図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る遮光板を開いたときの内部構造図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る遮光板の閉じた状態の内部構造図である。
【
図7】本発明の実施例1に係る光出口が光を完全に放射する構造図である。
【
図8】本開示の実施例1に係るメラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷領域を含む皮膚の光出力部をカバーした構造図である。
【
図9】本開示の実施例に係る脱毛方法のフローチャートである。
【
図10】本開示の実施例に係る脱毛方法の詳細なフローチャートである。
【
図11】本発明の実施例1に係る、メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷領域を含む場合の片面遮光板の移動距離の計算模式図である。
【
図12】本発明の実施例2に係る脱毛装置の遮光板を開いたときの断面図である。
【
図13】本発明の実施例2に係る脱毛装置の遮光部を閉じたときの断面図である。
【
図14】本発明の実施例2に係る遮光板を開いたときの部分構造図である。
【
図15】本発明の実施例2に係る遮光板が閉じたときの部分構造図である。
【
図16】本発明の実施例2に係る遮光板を開いたときの内部構造図である。
【
図17】本発明の実施例2に係る遮光板を閉じたときの内部構造図である。
【
図18】本発明の実施例2に係る光出口が光を完全に放射する構造図である。
【
図19】本発明の実施例2に係る、メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷領域を含む皮膚の光出力部をカバーした構造図である。
【
図20】本発明の実施例2に係る、メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷領域を含む場合の片面遮光板の移動距離の計算模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示の実施例における技術的解決策は、本開示の実施例の添付図面を参照して以下に明確かつ完全に説明されるが、明らかに、説明される実施例は、本開示のすべての実施例ではなく、一部にすぎない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得た他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲内にある。
〔実施例1〕
図1から
図8を参照すると、本実施例における脱毛装置は、ハウジング10を含み、光出口20、ランプアセンブリ30、カメラアセンブリ、遮光板40、及び制御モジュール(図示せず)をさらに含む。前記光出口20は前記ハウジング10の前端に配置され、前記ランプアセンブリ30は前記光出口20の内部に配置され、前記遮光板40は前記光出口20の外部に配置され、前記制御モジュールはカメラアセンブリに接続されて、皮膚画像の収集を制御し、前記皮膚画像に基づいて皮膚の特徴を識別し、前記制御モジュールは、前記ランプアセンブリ30に接続されて、前記皮膚の特徴に応じて光出力レベルを調整することで、光出力強度及び/又は光出力時間を制御し、前記制御モジュールは、前記皮膚の特徴に応じて前記遮光板40の位置を調整することで、皮膚に照射する面積90を制御する。
【0037】
本実施例では、前記制御モジュールはMCUチップを含む。前記MCUチップは、前記カメラアセンブリによって収集された皮膚画像を受信し、記憶されたアルゴリズムとデータに基づいて(既存のあらゆる技術を使用可能)皮膚の特徴を識別する。前記皮膚の特徴には、皮膚色、毛包サイズ、毛包密度、メラニン色素沈着、ほくろ、及び開放創傷のうちの1つ又は複数が含まれる。毛包サイズ、毛包密度などの皮膚の特徴に応じて、光出力レベルが自動的に調整され、即ち光出力強度及び/又は光出力時間が制御される。さらに、前記MCUチップは、皮膚の特徴を通じて、皮膚上にメラニン色素沈着、ほくろ、及び開放創傷領域100があるかどうかを判断し、それらが存在する場合には、これらの皮膚への損傷を防ぐために、これらの領域を覆ってから光に当てる必要がある。さらに、前記MCUチップは皮膚色に基づいて脱毛の過程で皮膚に赤みや腫れがあるかどうかを判断し、赤みや腫れがある場合は、自動的に光出力レベルを下げ、光出力強度を下げ、及び/又は光出力時間を短縮する。
【0038】
別の実施例では、前記制御モジュールは、携帯電話端末、コンピュータ端末などのネットワーク端末デバイスも含む。前記MCUチップは、収集した皮膚画像と認識結果を前記ネットワーク端末デバイスに送信し、ネットワーク端末デバイスのソフトウェアインターフェイスに皮膚画像と認識結果を表示して保存するため、ユーザーは皮膚の特徴と脱毛状態を直感的に観察できる。また、前記MCUチップは、収集した皮膚画像を画像認識のためにネットワーク端末デバイスにアップロードして結果を取得したり、皮膚画像を直接解析して結果を取得したりすることも可能である。
【0039】
さらに、前記遮光板40は、1つ又は複数の遮光板を含み、前記遮光板40は、伸縮アセンブリを介して前記制御モジュールに接続される。
【0040】
本実施例では、前記遮光板40は左右に2枚配置されている。もちろん、前記遮光板40は、上下に2枚配置することもできる。本実施例における遮光板40は、2枚で構成されているため、一方では、構造の実装が容易であり、他方では、皮膚に含まれるメラニン色素沈着、ほくろ及び開放創傷領域が光出口20の片側にある場合には、余分な光が遮断されて不十分な脱毛や低い脱毛効率が生じることを防ぐために、遮光板40のうちの1枚を制御して移動させるだけでよい。他の実施例では、必要に応じて、左、右、上、下の4枚のように複数の遮光板40を設けることができ、又はより多くの小さな遮光板40を設け、より多くの遮光板40が設けられるほど、メラニン色素沈着、ほくろ、及び開放創傷領域をカバーしながら、カバーされる面積がより小さくなる。
【0041】
さらに、前記カメラアセンブリには、カメラ50及びフィルライト60が含まれる。前記カメラアセンブリは、前記ハウジング又は遮光板40上に配置される。カメラアセンブリをハウジング上に配置することは既存の実装方法であるため、本実施例では詳細な説明を省略する。本実施例では、前記カメラアセンブリは遮光板40上に配置され、特に、前記カメラ50及びフィルライト60は遮光板40の中心に配置され得る。
【0042】
本実施例では、前記カメラアセンブリは2セットを含む。即ち、各遮光板40には、1セットのカメラアセンブリが設けられている。
【0043】
本実施例では、前記脱毛装置は、前記遮光板40を移動させるように駆動するための伸縮アセンブリをさらに含む。具体的には、前記伸縮アセンブリは、モータ70、スクリュー80などを含むことができる。前記制御モジュールは、前記モータ70が前記スクリュー80を移動させるように制御し、前記スクリュー80は前記遮光板40を移動させる。
【0044】
上記の脱毛装置に基づいて、
図9に示すように、本実施例に係る脱毛方法は以下を含む。
【0045】
S901、脱毛装置の光出口が皮膚に密着又は近づいたことを検出すると、カメラアセンブリが皮膚画像を収集するように制御する。
【0046】
S902、収集された皮膚画像に基づいて現在の皮膚の皮膚特徴を識別し、前記皮膚特徴には、皮膚色、毛包サイズ、毛包密度、メラニン色素沈着、ほくろ及び開放創傷のうちの1つ又は複数が含まれる。
【0047】
S903、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整する。
【0048】
具体的には、前記脱毛方法の制御主体は、制御モジュールであってもよく、具体的には、MCUチップ等を含む。具体的には、光出口に位置する静電容量センシングを使用して、皮膚に密着又は近づいたかどうかを検出できる。本実施例の脱毛装置の電源が入った後、脱毛装置の光出口が皮膚に密着又は近づいたことが検出されると、カメラアセンブリは皮膚画像を収集するように制御され、前記制御モジュールは画像を受信して皮膚特徴を識別し、その後、ランプアセンブリが光を出力するように起動する。
【0049】
一実施例では、識別された皮膚特徴が毛包サイズのみを含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することは、具体的に、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断することと、
前記毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得することと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御することを含む。
【0050】
別の実施例では、識別された皮膚特徴が毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することは、具体的に、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断することと、
前記毛包密度グレード基づいて、対応する光出力レベルを取得することと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御することを含む。
【0051】
さらに別の実施例では、識別された皮膚特徴が毛包サイズ及び毛包密度を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することは、具体的に、
識別された毛包密度を事前設定された毛包密度と比較して、毛包密度グレードを判断することと、
識別された毛包サイズを事前設定された毛包サイズと比較して、毛包サイズグレードを判断することと、
前記毛包密度グレードと毛包サイズグレードに基づいて、対応する光出力レベルを取得することと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御することを含む。
【0052】
以下は、皮膚特徴が毛包サイズと毛包密度を含む例に基づいて説明する。現在の皮膚領域の毛包のサイズと密度に応じて、毛包サイズは細い、中程度、太いという3種類を含むことに定義され、毛包密度は薄い、中程度、密いという3種類を含むことに定義される。すると、光出力レベルは9つのレベルに分割されており、まず、毛包の密度に基づいて3つの大レベルに分割され、各大レベルにおいて毛包サイズに基づいて3つの小レベルに分割される。現在の毛包サイズが太いであり、毛包密度が密いである場合、現在の設定レベルを自動的に1レベル上げて、脱毛効果を保証する。現在の毛包サイズが細いであり、毛包密度が薄いである場合、現在の設定レベルを自動的に1レベル下げて、皮膚損傷のリスクを軽減する。
【0053】
さらに、前記皮膚特徴に皮膚色も含まれる場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することは、
収集された皮膚画像に基づいて皮膚色が赤くなったかどうかを判断し、赤くなっている場合は、光出力レベルを調整することと、調整された光出力レベルに基づいてランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御することをさらに含む。
【0054】
具体的には、使用中の繰り返しの曝露により皮膚の特定の位置が赤く腫れ、制御モジュールは現在の検出位置の皮膚色が以前に記録された皮膚色よりも著しく赤いと認識した場合、現在の設定レベルを自動的に1レベル下げ、脱毛装置が音/光を発して警告するように制御し、ユーザーに現在の皮膚状態に注意を払うよう警告する。
【0055】
さらに、前記皮膚特徴が毛包サイズ及び/又は毛包密度を含み、そして毛包のメラニン色素沈着、ほくろ又は開放創傷を含む場合、前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することは、具体的に、
皮膚画像内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の位置に従って、脱毛領域内のメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷の実際の位置を取得することと、
光出口の外部に設けられた遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させることと、
前記毛包密度及び/又は毛包サイズに基づいて、対応する光出力レベルを取得することと、
前記光出力レベルに基づいて、ランプアセンブリの光出力強度及び/又は光出力時間を制御することを含む。
【0056】
本実施例に係る脱毛方法の詳細なフローチャートを
図10に示す。
【0057】
本実施例では、前記遮光板は対称的な2枚を含み、各遮光板にはカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御して(つまり、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が左側にあると識別される場合は、左側の遮光板を制御して移動させる。メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が右側にあると識別される場合は、右側の遮光板を制御して移動させる)、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させる。前記遮光板の移動距離Lは以下の通りである。
【0058】
【0059】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が占めるセルの数を表す。前記X、M、Nは整数である。
【0060】
詳細は
図11に示すように、上で計算された移動距離は片面遮光板の移動距離のみである。左側と右側の両方にメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が含まれる場合、両方の遮光板はいずれも両側のこれらの領域のサイズと位置に基づいて、対応する距離だけ移動する必要がある。特に、2枚の遮光板と2つのカメラの例では、前記Xは1であってもよいし、即ち、皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率は1であり、このとき、
【0061】
【0062】
である。
【0063】
なお、前記遮光板の移動は、中央から両側への移動であってもよいし、両側から中央への移動であってもよい。カメラが画像を収集した後(遮光板を完全に閉じてから収集を開始するように制御できる)、制御モジュールが直接にメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域に応じて、対応する遮光板が左右に移動するように制御する場合、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域がないと、光出口が完全に開くように遮光板を端まで移動させる。この場合、前記Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の、中央から始まる開始位置が位置するセルの数を指す。カメラが画像を収集した後(遮光板を完全に閉じてから収集を開始するように制御できる)、制御モジュールはまず前記遮光板を端まで移動して光出口を完全に開き、次にメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域に応じて、対応する遮光板を内側に向けて左右に移動させる。この場合、前記Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の、側面から始まる開始位置が位置するセルの数を指す。
【0064】
また、前記遮光板が1枚のみを含む例について、且つ前記遮光板にカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷が脱毛領域に位置する場合、遮光板を制御して、メラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは以下の通りである。
【0065】
【0066】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が占めるセルの数を表す。前記X、M、Nは整数である。
【0067】
即ち、1枚の遮光板に1つのカメラアセンブリが設けられている例において、前記遮光板の移動の計算式は、2枚の遮光板と2つのカメラアセンブリの例と同じである。
【0068】
当業者であれば、本実施例で提供される脱毛方法がソフトウェアによって実現可能であること、又はソフトウェアと必要なハードウェアとの組み合わせによって実現可能であることを容易に理解することができる。したがって、本開示の実施形態による技術的解決策は、ソフトウェア製品の形で具体化することができ、前記ソフトウェア製品は、不揮発性記憶媒体(CD-ROM、Uディスク、モバイルハードディスクなど)又はネットワークに記憶でき、コンピューティングデバイスコンピューティングデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー、端末装置、ネットワークデバイスなどであり得る)に本開示の実施形態による方法を実行させるためのいくつかの命令を含む。
〔実施例2〕
図12乃至
図19を参照すると、本実施例に係る脱毛装置は、ハウジング10を含み、光出口20、ランプアセンブリ30、カメラアセンブリ、遮光板40、及び制御モジュール(図示せず)をさらに含む。前記光出口20は前記ハウジング10の前端に配置され、前記ランプアセンブリ30は前記光出口20の内部に配置され、前記遮光板40は前記光出口20の外部に配置され、前記制御モジュールはカメラアセンブリに接続されて、皮膚画像の収集を制御し、前記皮膚画像に基づいて皮膚の特徴を識別し、前記制御モジュールは、前記ランプアセンブリ30に接続されて、前記皮膚の特徴に応じて光出力レベルを調整することで、光出力強度及び/又は光出力時間を制御し、前記制御モジュールは、前記皮膚の特徴に応じて前記遮光板40の位置を調整することで、皮膚に照射する面積を制御する。
【0069】
本実施例と実施例1との相違点は、前記カメラアセンブリが1セットのみを含むことである。即ち、2枚の遮光板40のうちのいずれか1つにカメラアセンブリが設けられている。
【0070】
本実施例では、
図20に示すように、前記遮光板は対称の2枚で構成されており、且つ1枚の遮光板のみにカメラアセンブリが設けられ、前記メラニン色素沈着、ほくろ、開放創傷が脱毛領域100の片側に位置する場合、対応する側の遮光板を制御してメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷を覆う位置に移動させ、前記遮光板の移動距離Lは具体的には以下の通りである。
【0071】
【0072】
ここで、Dは取得した皮膚画像の幅を表し、Xは皮膚画像のサイズに対する実際の脱毛領域のサイズの比率を表し、Mは肌画像の幅を等分するセルの数を表し、Nはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域の開始位置が位置するセルの数を表し、ΔNはメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が占めるセルの数を表す。前記X、M、Nは整数である。
【0073】
なお、上記で算出した移動距離は片面遮光板の移動距離のみである。左側と右側の両方にメラニン色素沈着、ほくろ、又は開放創傷領域が含まれる場合、両方の遮光板はいずれも両側のこれらの領域のサイズと位置に基づいて、対応する距離だけ移動する必要がある。上記Xは必要に応じて調整できる。
【0074】
本実施例に係る脱毛装置のその他の構成及び脱毛方法の具体的な実施は、実施例1と同様であるため、本実施例は再び繰り返されない。
〔実施例3〕
本実施例は、一般的なコンピューティングデバイスの形態をとる電子デバイスを提供する。電子デバイスのコンポーネントには、少なくとも1つの処理ユニット、少なくとも1つの記憶ユニット、及び異なるシステムコンポーネント(記憶ユニット及び処理ユニットを含む)を接続するバスが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0075】
ここで、前記記憶ユニットにはプログラムコードが記憶されており、前記プログラムコードは前記処理ユニットによって実行可能であり、その結果、前記処理ユニットは本明細書の前述した「例示的な方法」の部分で説明される本開示による様々な例示的な実施形態によるステップを実行する。例えば、前記処理ユニットは、上記の方法の実施例の以下のステップを実行することができる。即ち、脱毛装置の光出口が皮膚に密着又は近づいたことを検出すると、カメラアセンブリが皮膚画像を収集するように制御すること;収集された皮膚画像に基づいて現在の皮膚の皮膚特徴を識別し、前記皮膚特徴には、皮膚色、毛包サイズ、毛包密度、メラニン色素沈着、ほくろ及び開放創傷のうちの1つ又は複数が含まれること;前記皮膚特徴に応じて光出力レベル及び/又は照射面積を調整することである。
【0076】
記憶ユニットは、ランダムアクセス記憶ユニット(RAM)及び/又はキャッシュ記憶ユニットなどの揮発性記憶ユニットの形態の読み取り可能な媒体を含んでもよいし、読み取り専用記憶ユニット(ROM)をさらに含んでもよい。
【0077】
記憶ユニットはまた、1組(少なくとも1つ)のプログラムモジュールを備えたプログラム/ユーティリティを含んでもよいし、このようなプログラムモジュールは、オペレーティングシステム、1つまたは複数のアプリケーション、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータを含むが、これらに限定されない。これらの例のそれぞれ、又はいくつかの組み合わせには、ネットワーク環境の実装が含まれる場合がある。
【0078】
バスは、いくつかのタイプのバス構造のうち1つ以上を表すことができ、記憶ユニットバス又は記憶ユニットコントローラ、周辺バス、グラフィックスアクセラレーションポート、処理ユニット、又はさまざまなバス構造のいずれかを使用するローカルバスを含む。
【0079】
電子デバイスは、1つ又は複数の外部デバイス(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、Bluetoothデバイスなど)と通信することもでき、ユーザーが当該電子デバイスと対話できるようにする1つ又は複数のデバイスと通信することもでき、及び/又は電子デバイスが1つ以上の他のコンピューティングデバイスと通信できるようにする任意のデバイス(例えば、ルーター、モデムなど)と通信する。このような通信は、入出力(I/O)インターフェイスを通じて行うことができる。さらに、電子デバイスは、ネットワークアダプタを介して、1つ又は複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又はインターネットなどの公衆ネットワーク)と通信することもできる。図に示すように、ネットワークアダプタはバスを介して電子デバイスの他のモジュールと通信する。図には示されていないが、以下を含むがこれらに限定されない他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールが電子デバイスと併せて使用され得ることが理解されるであろう。即ち、マイクロコード、デバイスドライバー、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、データバックアップストレージシステムなどである。
〔実施例4〕
本実施例は、読み取り可能な信号媒体又は読み取り可能な記憶媒体であり得るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、本開示の上記の方法を実装することができるプログラム製品が格納される。いくつかの可能な実施形態では、本開示の様々な態様は、プログラムコードを含むプログラム製品の形で実装することもできる。前記プログラム製品が端末デバイス上で実行されるとき、前記プログラムコードは、本明細書の上記の「例示的な方法」の部分で説明した本開示のさまざまな例示的な実施形態によるステップを前記端末デバイスに実行させる。
【0080】
本開示におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例としては、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0081】
本開示では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ベースバンド内で伝播されるデータ信号、又は搬送波の一部として伝播されるデータ信号を含むことができ、その中には読み取り可能なプログラムコードが含まれている。このように伝播されるデータ信号は、多くの形式をとることができ、電磁信号、光信号、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。読み取り可能な信号媒体は、読み取り可能な記憶媒体以外の任意の読み取り可能な媒体であってもよいし、当該読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを送信、伝播、又は移送することができる。
【0082】
オプションとして、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に含まれたプログラムコードは、無線、有線、光ケーブル、RFなど、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0083】
具体的な実装では、本開示の操作を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得、前記プログラミング言語には、Java、C++などのオブジェクト向けのプログラミング言語を含み、さらに「C」言語又は同様のプログラミング言語など、従来の手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、ユーザーのコンピューティングデバイス上で完全に実行することも、ユーザーデバイス上で部分的に実行することも、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行することも、一部はユーザーのコンピューティングデバイスで一部はリモートコンピューティングデバイスで実行することも、リモートコンピューティングデバイス又はサーバーで完全に実行することもできる。リモートコンピューティングデバイスが関係する状況では、リモートコンピューティングデバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含むあらゆる種類のネットワークを介してユーザーコンピューティングデバイスに接続されるか、外部コンピューティングデバイスに接続できる(例えば、インターネットサービス事業者を利用してインターネットを介して接続する)。
〔実施例5〕
本実施例は、コンピュータプログラム製品を提供し、当該コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、上記の脱毛方法が実現されるコンピュータプログラムを含む。
【0084】
本開示の説明において、「含む」、「備える」という用語、又はその任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図していることに留意すべきである。それによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスなどは、それらの要素が含まれるだけでなく、明示的にリストされていない他の要素も含まれ、又はそのようなプロセス、方法、物品、又はデバイスに固有の要素も含まれる。さらなる制限なしに、「…を含む」という記述によって定義される要素は、記載された要素を含むプロセス、方法、物品、又はデバイスにおける追加の同一要素の存在を排除するものではない。
【0085】
なお、本発明の説明において、「上」、「下」、「内」、「外」、「上端/下端」等の用語で示される向き又は位置関係は、単に本開示の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものであり、言及される装置又は要素が特定の向きを有し、特定の向きで構築され、動作しなければならないことを示唆又は示唆することを意図したものではない。従って、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、「第1の」及び「第2の」という用語は、説明の目的でのみ使用されており、相対的な重要性を示したり暗示したりするものとして解釈されるべきではない。
【0086】
本開示の説明において、特に明示的に記載及び限定されない限り、「実装」、「設ける」、「ソケット/ソケット接続」、「接続」などの用語は、広い意味で理解すべきであり、例えば、「接続」は、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体型接続、機械的接続、電気的接続、直接的接続、又は中間媒体を介した間接的接続、2つのコンポーネント間の内部接続であり得る。当業者は、特定の状況に応じて、本開示における上記の用語の特定の意味を理解することができる。
【0087】
上記は本発明の好ましい実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに限定されない。技術分野に精通した者は、本開示によって開示された技術的範囲内で、本開示の技術的解決策及び改善概念に基づいて行われる同等の置換又は変更は、すべてが本開示の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】