(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】電子埋込可能陰茎プロテーゼ
(51)【国際特許分類】
A61F 2/26 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
A61F2/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534513
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022082040
(87)【国際公開番号】W WO2023122606
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】スミス ノエル
(72)【発明者】
【氏名】マルコス ラランジェイラ エドゥアルド
(72)【発明者】
【氏名】ワチュケ ブライアン ピー
(72)【発明者】
【氏名】ノーラン ダラー
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA28
4C097BB01
4C097BB06
4C097BB08
4C097CC18
(57)【要約】
態様により、膨張可能陰茎プロテーゼ(100)は、流体を保持するように構成された流体リザーバ(102)と、膨張可能部材(104)と、流体を流体リザーバと膨張可能部材間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリ(106)とを含む。電子ポンプアセンブリは、ポンプ(120)と、ポンプと並列に配置された能動弁(118)と、ポンプ及び能動弁を制御するように構成されたコントローラ(114)とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を含む膨張可能陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリは、
ポンプと、
前記ポンプと並列に配置された能動弁と、
前記ポンプと前記能動弁とを制御するように構成されたコントローラと、
を含む、膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項2】
前記ポンプは、電磁ポンプを含む、請求項1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項3】
前記ポンプは、圧電ポンプ、を含む請求項1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項4】
前記電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線制御信号を受信するように構成されたアンテナを含み、前記コントローラは、前記無線制御信号に基づいて前記ポンプ又は前記能動弁のうちの少なくとも一方を制御するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項5】
前記ポンプは、第1のポンプであり、前記電子ポンプアセンブリは、第2のポンプを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項6】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと並列に配置されている、請求項5に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項7】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプとは位相がずれて作動するように構成されている、請求項6に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項8】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと直列に配置されている、請求項5に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項9】
前記ポンプは、1又は2以上の受動逆止弁を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項10】
前記能動弁は、前記流体が前記能動弁を通って流れる開放位置と前記流体が前記能動弁を通って流れることが防止された閉鎖位置との間で移行するように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項11】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能部材又は前記流体リザーバに接続された圧力センサを含み、
前記コントローラは、前記圧力センサによって測定された圧力に基づいて前記ポンプ又は前記能動弁のうちの少なくとも一方を制御するように構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項12】
前記電子ポンプアセンブリは、密封エンクロージャを含み、
前記密封エンクロージャは、密封流体チャンバを含み、
前記密封流体チャンバは、前記ポンプと前記能動弁を含み、
前記コントローラは、前記密封エンクロージャ内であるが前記密封流体チャンバの外側に含まれている、請求項1~11のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項13】
前記能動弁は、第1の能動弁であり、前記電子ポンプアセンブリは、第2の能動弁を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項14】
膨張可能陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリの能動弁を制御するための第1の制御信号を発生させる段階と、
前記コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリのポンプを制御するための第2の制御信号を発生させる段階と、
前記第1の制御信号に応答して、前記能動弁を閉鎖位置まで作動する段階と、
前記第2の制御信号に応答して、流体を流体リザーバから膨張可能部材まで、前記膨張可能部材内の圧力が閾値レベルに達するまで移送するように前記ポンプを作動する段階と、
を含む方法。
【請求項15】
前記コントローラにより、前記能動弁を制御するための第3の制御信号を発生させる段階と、
前記第3の制御信号に応答して、前記流体の少なくとも一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように前記能動弁を開放位置まで作動する段階と、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を含む膨張可能陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリは、
ポンプと、
前記ポンプと並列に配置された能動弁と、
前記ポンプと前記能動弁とを制御するように構成されたコントローラと、
を含む、膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項17】
前記ポンプは、電磁ポンプを含む、請求項16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項18】
前記ポンプは、圧電ポンプを含む、請求項16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項19】
前記電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線制御信号を受信するように構成されたアンテナを含み、前記コントローラは、前記無線制御信号に基づいて前記ポンプ又は前記能動弁のうちの少なくとも一方を制御するように構成されている、請求項16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項20】
前記ポンプは、第1のポンプであり、前記電子ポンプアセンブリは、第2のポンプを含む、請求項16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項21】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと並列に配置されている、請求項20に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項22】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプとは位相がずれて作動するように構成されている、請求項21に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項23】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと直列に配置されている、請求項20に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項24】
前記ポンプは、1又は2以上の受動逆止弁を含む、請求項16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項25】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を含む膨張可能陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリは、
第1のポンプと、
第2のポンプと、
能動弁と、
前記第1のポンプと前記第2のポンプと前記能動弁とを制御するように構成されたコントローラと、
を含む、膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項26】
前記第1のポンプと前記能動弁は互いに並列である、請求項25に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項27】
前記能動弁は、前記流体が前記能動弁を通って流れる開放位置と前記流体が前記能動弁を通って流れることが防止された閉鎖位置との間で移行するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項28】
前記電子ポンプアセンブリは、圧力センサを含み、
前記コントローラは、前記圧力センサによって測定された圧力に基づいて前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、又は前記能動弁のうちの少なくとも1つを制御するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項29】
前記圧力センサは、前記膨張可能部材に接続されている、請求項28に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項30】
前記圧力センサは、前記流体リザーバに接続されている、請求項28に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項31】
前記能動弁は、第1の能動弁であり、前記電子ポンプアセンブリは、第2の能動弁を含む、請求項25に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項32】
前記第2の能動弁は、前記第1のポンプと直列に配置されている、請求項31に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項33】
前記電子ポンプアセンブリは、密封エンクロージャを含み、
前記密封エンクロージャは、密封流体チャンバを含み、
前記密封流体チャンバは、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、及び前記能動弁を含み、
前記コントローラは、前記密封エンクロージャ内であるが前記密封流体チャンバの外側に含まれている、請求項25に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項34】
膨張可能陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリの能動弁を制御するための第1の制御信号を発生させる段階と、
前記コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリのポンプを制御するための第2の制御信号を発生させる段階と、
前記第1の制御信号に応答して、前記能動弁を閉鎖位置まで作動する段階と、
前記第2の制御信号に応答して、流体を流体リザーバから膨張可能部材まで、前記膨張可能部材内の圧力が閾値レベルに達するまで移送するように前記ポンプを作動する段階と、
を含む方法。
【請求項35】
前記コントローラにより、前記能動弁を制御するための第3の制御信号を発生させる段階と、
前記第3の制御信号に応答して、前記流体の少なくとも一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように前記能動弁を開放位置まで作動する段階と、
を更に含む、請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によってそれらの開示が全体的に組み込まれている2021年12月21日出願の「電子埋込可能陰茎プロテーゼ(ELECTRONIC IMPLANTABLE PENILE PROSTHESIS)」という名称の米国仮特許出願第63/265,808号に対する優先権を主張する2022年12月19日出願の「電子埋込可能陰茎プロテーゼ(ELECTRONIC IMPLANTABLE PENILE PROSTHESIS)」という名称の米国非仮特許出願第18/068,074号の継続出願であり、かつそれに対する優先権を主張するものである。
【0002】
この出願はまた、本明細書に引用によってその開示が全体的に組み込まれている2021年12月21日出願の米国仮特許出願第63/265,808号に対する優先権を主張するものである。
【0003】
この開示は、一般的に身体インプラントに関連し、より具体的には、電子埋込可能陰茎プロテーゼのような身体インプラントに関する。
【背景技術】
【0004】
男性の勃起機能障害に対する1つの治療は、陰茎を勃起させる陰茎プロテーゼの埋め込みである。一部の既存陰茎プロテーゼは、ポンプ機構を使用して膨張又は収縮させることができる膨張可能シリンダ又は部材を含む。ポンプ機構は、流体をリザーバからシリンダの中に移動して勃起を生じさせるためにユーザによって手動で押し潰すことができる陰嚢内に埋込可能なポンプを含む。一部の患者に対して、手動ポンピング手順は、比較的困難である場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
態様により、膨張可能陰茎プロテーゼは、流体を保持するように構成された流体リザーバと、膨張可能部材と、流体を流体リザーバと膨張可能部材の間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリとを含む。電子ポンプアセンブリは、ポンプと、ポンプと並列に配置された能動弁と、ポンプ及び能動弁を制御するように構成されたコントローラとを含む。
【0006】
一部の態様により、膨張可能陰茎プロテーゼは、以下の特徴のうちの1又は2以上(又はそのいずれかの組合せ)を含むことができる。ポンプは、電磁ポンプを含むことができる。ポンプは、圧電ポンプを含むことができる。電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線制御信号を受信するように構成されたアンテナを含むことができる。コントローラは、無線制御信号に基づいてポンプ又は能動弁のうちの少なくとも一方を制御するように構成される。一部の例では、ポンプは、第1のポンプであり、電子ポンプアセンブリは、第2のポンプを含む。第2のポンプは、第1のポンプと並列に配置することができる。第2のポンプは、第1のポンプとは位相がずれて作動するように構成することができる。第2のポンプは、第1のポンプと直列に配置することができる。ポンプは、1又は2以上の受動逆止弁を含むことができる。
【0007】
態様により、膨張可能陰茎プロテーゼは、流体を保持するように構成された流体リザーバと、膨張可能部材と、流体を流体リザーバと膨張可能部材の間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリとを含む。電子ポンプアセンブリは、第1のポンプと、第2のポンプと、能動弁と、第1のポンプ、第2のポンプ、及び能動弁を制御するように構成されたコントローラとを含む。
【0008】
一部の態様により、膨張可能陰茎プロテーゼは、上記/下記の特徴のうちのいずれか(又はそのいずれかの組合せ)を含むことができる。第1のポンプと能動弁とは、互いに並列とすることができる。能動弁は、能動弁を流体が通って流れる開放位置と流体が能動弁を通って流れることが防止される閉鎖位置との間で移行するように構成される。電子ポンプアセンブリは、圧力センサを含むことができ、コントローラは、圧力センサによって測定された圧力に基づいて第1のポンプ、第2のポンプ、又は能動弁のうちの少なくとも1つを制御するように構成される。圧力センサは、膨張可能部材に接続することができる。圧力センサは、流体リザーバに接続することができる。能動弁は、第1の能動弁とすることができ、電子ポンプアセンブリは、第2の能動弁を含むことができる。第2の能動弁は、第1のポンプと直列に配置することができる。電子ポンプアセンブリは、密封エンクロージャを含むことができ、密封エンクロージャは、密封流体チャンバを含む。密封流体チャンバは、第1のポンプと、第2のポンプと、能動弁とを含む。コントローラは、密封エンクロージャ内ではあるが、密封流体チャンバの外側に含められる。
【0009】
態様により、膨張可能陰茎プロテーゼを作動させる方法は、外部デバイスから無線制御信号を電子ポンプアセンブリのアンテナによって受信する段階と、電子ポンプアセンブリの能動弁を制御するための第1の制御信号をコントローラによって発生させる段階と、電子ポンプアセンブリのポンプを制御するための第2の制御信号をコントローラによって発生させる段階と、第1の制御信号に応答して能動弁を閉鎖位置まで作動する段階と、第2の制御信号に応答してポンプを作動して膨張可能部材内の圧力が閾値レベルに達するまで流体を流体リザーバから膨張可能部材まで移送する段階と、を含む。一部の例では、本方法は、能動弁を制御するための第3の制御信号をコントローラによって発生させる段階と、第3の制御信号に応答して能動弁を開放位置まで作動して流体の少なくとも一部分を膨張可能部材から流体リザーバまで移送する段階とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能陰茎プロテーゼを示す図である。
【
図2A】別の態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能陰茎プロテーゼを示す図である。
【
図2B】態様による電子ポンプアセンブリの密封流体チャンバの例を示す図である。
【
図3】態様による電子ポンプアセンブリの例を示す図である。
【
図4】別の態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能陰茎プロテーゼを示す図である。
【
図5】態様による電子ポンプアセンブリの例示的作動を描く流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の開示は、流体リザーバと膨張可能部材の間で流体を移送するための電子ポンプアセンブリを含む膨張可能陰茎プロテーゼに関する。電子ポンプアセンブリは、膨張可能陰茎プロテーゼを制御する(例えば、膨張可能部材を膨張又は収縮させる、1又は2以上の制御パラメータを更新する)ために外部デバイス(例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、ペンダント、キーフォブなど)と無線で通信することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、1次バッテリ(例えば、再充電不能バッテリ)を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、外部充電器によって再充電されるように構成された再充電可能バッテリを含む。
【0012】
電子ポンプアセンブリは、1又は2以上のポンプ(例えば、1又は2以上の電磁ポンプ又は圧電ポンプのような電子制御ポンプ)と、1又は2以上の能動弁と、コントローラとを含む。コントローラは、ポンプ及び能動弁を作動してそれらに送信する制御信号に基づいて膨張可能部材の膨張及び収縮を制御することができる。ポンプは、一方向又は双方向とすることができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、能動弁と並列な1又は2以上のポンプを含む。一部の例では、ポンプは、膨張サイクル中に流体を膨張可能部材まで移送することができ、能動弁は、収縮サイクル中に流体を流体リザーバに移送して戻すことを可能にするために開放位置まで移行することができる。ポンプは、オンデマンドで流体を膨張可能部材まで比較的高い圧力比で移送することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、第1のポンプ及び第2のポンプのような2又は3以上の並列ポンプを含み、第1のポンプ及び第2のポンプは、互いに位相がずれて作動するように構成され、それによってポンピング作動の効率を高めることができる。一部の例では、互いに位相がずれて作動する並列ポンプの使用は、ポンプがより低い頻度で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減してバッテリ寿命を改善することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、ポンプと直列の1又は2以上のポンプを含むことができ、それによって期間中に膨張可能部材まで移送することができる流体の量を増大することができる。
【0013】
個々のポンプは、膨張可能部材と流体リザーバの間の正圧に応答して閉鎖位置まで移行する1又は2以上の受動逆止弁を含むことができる。一部の例では、能動弁は、膨張可能部材内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ために閉鎖位置まで移行することができる。一部の例では、能動弁は、膨張可能部材内の圧力を解除するために及び/又は膨張可能部材への逆流を可能にするために開放位置まで移行することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、単一能動弁を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、複数の能動弁を含む。例えば、1又は2以上の能動弁は、ポンプと直列とすることができる。
【0014】
電子ポンプアセンブリは、膨張可能陰茎プロテーゼの圧力を感知するように構成された圧力センサを含むことができる。一部の例では、圧力センサは、膨張可能部材に結合される。圧力センサは、膨張可能部材内の圧力を測定することができる。コントローラは、圧力センサから測定圧力を受信し、膨張可能部材内の圧力を調整するように能動弁及び/又はポンプを自動的に制御することができる。一部の例では、圧力センサは、流体リザーバに接続される。一部の例では、圧力センサは、腹腔内圧(エクササイズのような活動中に増大する可能性がある)を検出することができ、コントローラは、偶発的な膨張を最小にするか又は防止するように能動弁及びポンプを制御することができる。
【0015】
図1は、態様による膨張可能陰茎プロテーゼ100を示しており、プロテーゼ100は、その膨張可能部材104の膨張及び/又は収縮作動を改善することができる電子ポンプアセンブリ106を有する。膨張可能陰茎プロテーゼ100は、流体リザーバ102と、膨張可能部材104と、流体リザーバ102と膨張可能部材104間で流体を移送するように構成された電子ポンプアセンブリ106とを含む。膨張可能部材104は、ユーザの海綿体の中に埋め込むことができ、流体リザーバ102は、ユーザの腹腔又は骨盤腔内に埋め込むことができる(例えば、流体リザーバ102は、ユーザの腹腔の下側部分又はユーザの骨盤腔の上側部分に埋め込むことができる)。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106の少なくとも一部分のみが患者の身体内に実施される場合がある。
【0016】
膨張可能部材104は、そのキャビティの中への流体の注入時に膨張する機能を有することができる。例えば、膨張可能部材104内への流体の注入時に、膨張可能部材104は、その長さ及び/又は幅を増大し、並びにその剛性を高めることができる。一部の例では、膨張可能部材104は、1ペアの膨張可能シリンダ又は少なくとも2つのシリンダ、例えば、第1のシリンダ部材と第2のシリンダ部材を含むことができる。膨張可能部材104の体積容量は、膨張可能シリンダのサイズに依存する場合がある。一部の例では、各シリンダ内の流体の体積は、より小さいシリンダでの約10ミリリットルからより大きいサイズでの約70ミリリットルまで変化する場合がある。一部の例では、第1のシリンダ部材は、第2のシリンダ部材よりも大きくすることができる。他の例では、第1のシリンダ部材は、第2のシリンダ部材と同じサイズを有することができる。
【0017】
流体リザーバ102は、膨張可能部材104を膨張させるのに使用される流体を保持又は収容するように構成された内部チャンバを有する容器を含むことができる。流体リザーバ102の体積容量は、膨張可能陰茎プロテーゼ100のサイズに依存して変化することが可能である。一部の例では、流体リザーバ102の体積容量は、3立方センチメートルから150立方センチメートルとすることができる。一部の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104と同じ材料から構成される。他の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104とは異なる材料から構成される。一部の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104よりも大きい流体体積を閉じ込める。
【0018】
膨張可能陰茎プロテーゼ100は、第1の導管コネクタ103と第2の導管コネクタ105を含むことができる。第1の導管コネクタ103及び第2の導管コネクタ105の各々は、流体をポンプアセンブリ106にかつそこから移送するように構成された管腔を定めることができる。第1の導管コネクタ103は、流体を電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で第1の導管コネクタ103を通して移送することができるように電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102とに結合することができる。例えば、第1の導管コネクタ103は、流体を電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で移送するように構成された第1の管腔を定めることができる。第1の導管コネクタ103は、流体を電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で移送するための1つ又は複数のチューブ部材を含むことができる。
【0019】
第2の導管コネクタ105は、流体を電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で第2の導管コネクタ105を通して移送することができるようにポンプアセンブリ106と膨張可能部材104とに結合することができる。例えば、第2の導管コネクタ105は、流体を電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で移送するように構成された第2の管腔を定めることができる。第2の導管コネクタ105は、流体を電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で移送するための1つ又は複数のチューブ部材を含むことができる。一部の例では、第1の導管コネクタ103及び第2の導管コネクタ105は、シリコーンゴム材料を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、流体リザーバ102に直接に接続することができる。
【0020】
電子ポンプアセンブリ106は、ユーザが手動でポンプを作動する(例えば、ポンプ球状体を押し潰す及び解除する)ことなく流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間で自動的に移送することができる。電子ポンプアセンブリ106は、1又は2以上のポンプ120と、1又は2以上の能動弁118と、ポンプ120及び能動弁118を制御するように構成されたコントローラ114と、1又は2以上の圧力センサ130とを含む。例えば、コントローラ114は、流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間でポンピングするようにポンプ120を制御することができる。コントローラ114は、能動弁118を開放位置と閉鎖位置間で移行するように制御することができる。ポンプ120は、流体を膨張可能部材104まで比較的高い圧力(例えば、約20重量ポンド毎平方インチ(PSI)まで)で移送する(オンデマンドで)ように構成される。
【0021】
電子ポンプアセンブリ106は、コントローラ114及び電子ポンプアセンブリ106上の他の構成要素に電力を供給するように構成されたバッテリ116を含むことができる。一部の例では、バッテリ116は再充電不能バッテリである。一部の例では、バッテリ116は再充電可能バッテリである。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106(又はその一部分)(又はコントローラ114)は、バッテリ116を充電するために外部充電器に接続されるように構成される。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、外部充電器に接続するように構成された充電インタフェースを定めることができる。一部の例では、充電インタフェースは、USB充電器を受け入れるように構成されたユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを含む。一部の例では、充電技術は、電磁的又は圧電的なものとすることができる。
【0022】
電子ポンプアセンブリ106は、無線信号109を外部デバイス101に無線で送信する(及びそこから受信する)ように構成されたアンテナ112を含むことができる。外部デバイス101は、電子ポンプアセンブリ106と通信することができるいずれかのタイプの構成要素とすることができる。外部デバイス101は、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、ペンダント、キーフォブなどである場合がある。ユーザは、外部デバイス101を使用して膨張可能陰茎プロテーゼ100を制御することができる。一部の例では、ユーザは、外部デバイス101を使用して膨張可能部材104を膨張又は収縮させることができる。例えば、ユーザが外部デバイス101を使用して膨張サイクルを起動する(例えば、外部デバイス101上のユーザコントローラを選択する)のに応答して、外部デバイス101は、膨張サイクルを開始するための無線信号109(アンテナ112を通して受信される)を電子ポンプアセンブリ106に送信することができ、コントローラ114は、膨張可能部材104をターゲット膨張圧力まで膨張させるように能動弁118及びポンプ120を制御することができる。一部の例では、コントローラ114は、能動弁を閉鎖位置にして流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104まで移動するようにポンプを作動することができる。
【0023】
一部の例では、ユーザが外部デバイス101を使用して収縮サイクルを起動する(例えば、外部デバイス101上のユーザコントローラを選択する)のに応答して、外部デバイス101は、収縮サイクルを開始するための無線信号109(アンテナ112を通して受信される)を電子ポンプアセンブリ106に送信することができ、コントローラ114は、流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送するように能動弁118(及び一部の例ではポンプ120)を制御することができる。例えば、コントローラ114は、能動弁118を開放位置まで移動して流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送することを可能にするように制御することができる。一部の例では、コントローラ114は、収縮サイクル中に流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで更に移動するように1又は2以上のポンプ120を制御することができる。一部の例では、収縮サイクル中に、流体は、膨張可能部材104内の圧力が部分膨張圧力に達するまで移送して戻される。一部の例では、コントローラ114は、収縮サイクルを開始することを自動的に決定することができ、その結果、流体を流体リザーバ102に移送して戻すように能動弁118(及び一部の例ではポンプ120)を制御する。
【0024】
コントローラ114は、ポンプ120及び能動弁118の作動を制御するように構成されたいずれかのタイプのコントローラとすることができる。一部の例では、コントローラ114は、マイクロコントローラである。一部の例では、コントローラ114は、ポンプ120及び能動弁118を駆動するように構成された1又は2以上のドライバを含む。一部の例では、ドライバは、コントローラ114とは別個の構成要素である。コントローラ114は、能動弁118、ポンプ120、及び圧力センサ130に通信的に結合することができる。一部の例では、コントローラ114は、能動弁118、ポンプ120、及び圧力センサ130に有線データラインを通じて接続される。コントローラ114は、プロセッサ113とメモリデバイス115を含むことができる。プロセッサ113は、1又は2以上の機械実行可能命令又はいくつかのソフトウエア、ファームウエア、又はその組合せを実行するように構成された基板内に形成することができる。プロセッサ113は、半導体ベースとすることができ、すなわち、プロセッサは、デジタル論理を実行することができる半導体材料を含むことができる。メモリデバイス115は、プロセッサ113によって読取及び/又は実行することができるフォーマットで情報を格納することができる。メモリデバイス115は、プロセッサ113によって実行された時にプロセッサ113に本明細書で議論するある一定の作動を実行させる実行可能命令を格納することができる。コントローラ114は、圧力センサ130及び/又は外部デバイス101を通してデータを受信し、能動弁118及び/又はポンプ120に制御信号を送信することによってこれらを制御することができる。
【0025】
メモリデバイス115は、ユーザ及び/又は医師が外部デバイス101を使用して設定又は修正することができる制御パラメータを格納することができる。一部の例では、制御パラメータは、ターゲット膨張圧力及び/又は部分膨張圧力を含むことができる。一部の例では、ターゲット膨張圧力は、膨張可能部材104内で許容可能な最高(又は所望)圧力である。一部の例では、部分膨張圧力は、ユーザの自然な体感及び/又は個人の快適性をより忠実に模擬することができる圧力閾値である。ユーザ又は医師は、外部デバイス101を使用して制御パラメータを更新することができ、アンテナ112を通してそれをコントローラ114に通信し、次に、メモリデバイス115内で更新を行うことができる。
【0026】
外部デバイス101は、電子ポンプアセンブリ106とネットワーク上で通信することができる。一部の例では、ネットワークは、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth、又は赤外線通信のような短距離無線ネットワークを含む。一部の例では、ネットワークは、インターネット(例えば、Wi-Fi)及び/又は他のタイプのデータネットワーク、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、又は他のタイプのデータネットワークを含むことができる。
【0027】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、ポンプ120-1のような単一ポンプ120を含む。ポンプ120-1は、能動弁118と並列に配置することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数のポンプ120を含む。例えば、ポンプ120は、ポンプ120-1とポンプ120-2を含む。一部の例では、ポンプ120-1は、膨張可能部材104を充填する(例えば、膨張サイクル中に)のに使用される流体通路125に配置される。一部の例では、ポンプ120-2は、膨張可能部材104を充填する(例えば、膨張サイクル中に)のに使用される流体通路127に配置される。一部の例では、ポンプ120-2は、ポンプ120-1と並列に配置される。ポンプ120-1は、流体を第1の流量に従って移送することができ、ポンプ120-1は、流体を第2の流量に従って移送することができる。一部の例では、第1の流量は、第2の流量と実質的に同じである。一部の例では、第1の流量は、第2の流量とは異なっている。
【0028】
一部の例では、ポンプ120は、2よりも多いポンプ120、例えば、3、4、5、6、又は6よりも多いポンプ120を含むことができる。例えば、ポンプ120は、ポンプ120-2と並列に第3のポンプ、第3のポンプと並列に第4のポンプ、及び以降類似のポンプを含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の他のポンプ120と直列に1又は2以上のポンプ120を含むことができる。例えば、1又は2以上のポンプ120は、ポンプ120-1と直列とすることができる。一部の例では、1又は2以上のポンプ120は、ポンプ120-2と直列とすることができる。
【0029】
各ポンプ120は、電子制御ポンプである。各ポンプ120は、コントローラ114によって電子的に制御することができる。例えば、各ポンプ120は、コントローラ114に接続することができ、それぞれのポンプ120を作動させるための信号を受信することができる。ポンプ120は、それが流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104まで(又は膨張可能部材104から流体リザーバ102まで)移送することができる一方向性とすることができる。一部の例では、ポンプ120は、それが流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104まで、かつ膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送することができる双方向性とすることができる。一部の例では、ポンプ120は、一方向又は双方向性のいずれかである。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の一方向ポンプと1又は2以上の双方向ポンプとの組合せを含む。
【0030】
一部の例では、ポンプ120は、流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間で電磁気を使用して移動する電磁ポンプである。電磁ポンプに関して、磁気流体は、流体が移動する方向に対してある角度に設定され、電流は、それを通過させられる。
【0031】
一部の例では、ポンプ120は圧電ポンプである。一部の例では、圧電ポンプは、流体を駆動するために隔膜の作動を使用する隔膜マイクロポンプとすることができる。一部の例では、圧電ポンプは、高電圧圧電要素の基板層(例えば、単一基板層)によって実施することができるか又は低電圧圧電要素の複数の基板層(例えば、積層基板層)によって実施することができる1又は2以上の圧電ポンプ(例えば、圧電要素)を含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の基板(例えば、ウェーハ)上に配置された複数のマイクロポンプ(例えば、圧電駆動マイクロポンプ)を含む。一部の例では、マイクロポンプは、シリコンベースの材料を含む。一部の例では、マイクロポンプは、金属(例えば、鋼鉄)ベースの材料を含む。一部の例では、ポンプ120は、非機械的である(例えば、移動部品を持たない)。
【0032】
一部の例では、複数のポンプ120の場合に、各ポンプ120は、同じタイプのポンプとすることができる(例えば、全てのポンプ120が電磁ポンプであるか又は圧電ポンプである)。一部の例では、1又は2以上のポンプ120は、1又は2以上の他のポンプ120とは異なる。例えば、ポンプ120は、様々なタイプの圧電ポンプを含むことができ、又は様々なタイプの電磁ポンプを含むことができる。ポンプ120-1は、第1の個数のマイクロポンプを有する圧電ポンプとすることができ、ポンプ120-2は、第2の個数のマイクロポンプを有する圧電ポンプとすることができる(この場合に、第2の個数は、第1の個数とは異なる)。ポンプ120-1は、電磁ポンプとすることができ、ポンプ120-2は、圧電ポンプとすることができる。
【0033】
ポンプ120は、1又は2以上の受動逆止弁を含むことができる。受動逆止弁は、膨張可能部材104内の圧力を維持することを助けることができる。一部の例では、ポンプ120は、単一受動逆止弁を含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、2つの受動逆止弁又は2よりも多い受動逆止弁のような複数の受動逆止弁を含むことができる。それぞれのポンプ120の受動逆止弁は、コントローラ114によって直接制御することができず、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の圧力に基づいて制御することができる。受動逆止弁は、開放位置(流体が受動逆止弁を通って流れることが許される)と閉鎖位置(流体が受動逆止弁を通って流れることが防止される)との間で移行することができる。一部の例では、受動逆止弁は、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の正圧に応答して閉鎖位置まで移行する。一部の例では、受動逆止弁は、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の負圧に応答して開放位置まで移行する。
【0034】
一部の例では、2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ120-1、ポンプ120-2)(又は2よりも多い並列ポンプ120)の使用は、膨張可能部材104まで移送することができる流体の量を増大することができる。一部の例では、ポンプ120は、電子ポンプアセンブリ106の効率を高めるために互いに位相をずらして作動させることができる。互いに位相がずれて(例えば、180度の位相ずれ)で作動する2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ120-1、ポンプ120-2)は、ポンプ120-1の出力圧がポンプ120-2の弁閉鎖を改善し、それによって全体の性能を改善する(その逆も同様である)ことを可能にすることができる。互いに位相がずれて作動する並列ポンプ120の使用は、ポンプ120がより低い頻度で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減する(従って、バッテリ寿命を延ばす)ことができる。更に、小さい振動及び改善された患者体感をもたらすより滑らかな流量を達成することができる。上記に示したように、1又は2以上のポンプ120は、1又は2以上の並列ポンプ120と直列とすることができる。例えば、追加のポンプ120は、ポンプ120-1と直列とすることができ、及び/又はポンプ120-2と直列とすることができる。直列ポンプ作動は、2つの類似の性能のポンプ120が利用される時に圧力の倍加を可能にすることができる。一部の例では、2又は3以上の直列配置のポンプ120は、同じ位相で作動させることができる。
【0035】
位相ずれは、1つの制御信号がその正のピークにあり、同時に他の制御信号がその負のピークにある(又はその近くにある)ような互いの位相関係を有する2又は3以上の制御信号を意味することができる。ポンプ120-1は、第1の制御信号(コントローラ114によって発生された)に従って作動させることができ、ポンプ120-2は、第2の制御信号(コントローラ114によって発生された)に従って作動させることができる。第1及び第2の制御信号は、互いに位相がずれて作動するようにポンプ120-1及びポンプ120-2をそれぞれ制御することができる。第1の制御信号及び第2の制御信号の各々は、一連の起動状態、例えば、第1の状態及び第2の状態を定めることができる。例えば、第1の制御信号及び第2の制御信号の各々は、一連の第1の状態(高状態又は低状態のうちの一方)及び第2の状態(低状態又は高状態のうちの一方)を有する波形を含むことができる。第1の状態は、隔膜要素が第1の方向に移動することを示すことができ、第2の状態は、隔膜要素が第2の方向(第1の方向と反対)に移動することを示すことができる。第1の信号は、第1の期間中の第1の状態、それに続く第2の期間中の第2の状態、それに続く第3の期間中の第1の状態、それに続く第4の期間中の第2の状態、以降同じく続く状態を示すことができる。第2の信号は、第1の期間中の第2の状態、それに続く第2の期間中の第1の状態、第3の期間中の第2の状態、第4の期間中の第1の状態、以降同じく続く状態を示すことができる。
【0036】
能動弁118は、電子制御弁とすることができる。能動弁118は、コントローラ114によって電子的に制御することができる。例えば、能動弁118は、コントローラ114に接続することができ、能動弁118は、そこを流体が通って流れる開放位置と流体が能動弁を通って流れることが防止される閉鎖位置との間で能動弁118を転位させるための信号を受信することができる。一部の例では、能動弁118は、膨張可能部材104を空にする(例えば、収縮サイクルにおいて)のに使用される流体通路124に配置される。一部の例では、能動弁118は、膨張可能部材104内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ために閉鎖位置まで移行することができる。一部の例では、能動弁118は、流体を流体リザーバ102に移送して戻すために、膨張可能部材104内の圧力を解除するために、及び/又は膨張可能部材104への逆流を可能にするために開放位置まで移行することができる。一部の例では、能動弁118を使用して部分膨張圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ことができる。
【0037】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、単一能動弁118を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数の能動弁118を含む。一部の例では、1又は2以上の追加の能動弁118は、ポンプ120-1及び/又はポンプ120-2と直列とすることができる。一部の例では、追加の能動弁118(例えば、直列能動弁118)は、流体リザーバ102に接続された部分流体通路117に配置することができる。一部の例では、追加の能動弁118(例えば、直列能動弁118)は、膨張可能部材104に接続された部分流体通路119に配置することができる。これら追加の能動弁118は、最高膨張圧力又は部分膨張圧力にある時の漏れを低減することができる。
【0038】
電子ポンプアセンブリ106は、膨張可能陰茎プロテーゼ100の圧力を感知するように構成された1又は2以上の圧力センサ130を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、単一圧力センサ130を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数の圧力センサ130を含む。例えば、圧力センサ130は、膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサ130、及び/又は流体リザーバ102の圧力を測定するように構成された圧力センサ130を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、その内部の様々な位置に位置付けることができる追加の圧力センサ130を含むことができる。例えば、圧力センサ130は、能動弁118間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、直列に接続された2つのポンプ120間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、並列に接続された2つのポンプ120間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、能動弁118とポンプ120間に配置することができる。圧力センサ130は、コントローラ114が圧力センサ130から信号を受信することができるようにコントローラ114に通信的に結合することができる。一部の例では、圧力センサ130は、膨張可能部材104に移送される流体の量を感知し、移送された流体の量を示す1又は2以上の信号をコントローラ114に送るように構成される。
【0039】
一部の例では、圧力センサ130は、
図1に示すようにポンプ120と膨張可能部材104間に配置される。圧力センサ130は、膨張可能部材104内の圧力を測定することができる。コントローラ114は、圧力センサ130から測定圧力を受信し、圧力を調整するように能動弁118及び/又はポンプ120を自動的に制御することができる。例えば、コントローラ114は、測定圧力がターゲット膨張圧力よりも高い場合に能動弁118を開放位置に転位させることができ(流体を流体リザーバ102に移送して戻すことを可能にするために)、測定圧力がターゲット膨張圧力に到達した時に能動弁118を閉鎖位置に転位させて膨張可能部材104内の圧力を維持することができる。一部の例では、圧力センサ130は、ポンプ120と流体リザーバ102間に配置される。一部の例では、圧力センサ130は、腹腔内圧(エクササイズのような活動中に増大する可能性がある)を検出することができ、コントローラ114は、偶発的な膨張を最小にするか又は防止するように能動弁118及びポンプを制御することができる。
【0040】
一部の例では、圧力センサ130は、膨張可能部材104の中に含められる。一部の例では、圧力センサ130は、膨張可能部材104のシリンダ壁の中に組み込まれる。一部の例では、圧力センサ130は、シリンダ壁の中に組み込まれている時に、シリンダ材料の状態をモニタすることができ、かつシリンダを交換しなければならない可能性があると考えられる点までのシリンダ材料の変化をモニタすることができる。この場合に、コントローラ114は、潜在的な要精査事項に関する情報をネットワーク上で外部デバイス101に送ることができる。
【0041】
一部の例では、圧力センサ130は、圧力レベルを感知し、かつ膨張可能部材104、流体リザーバ102、及び/又は膨張可能陰茎プロテーゼ100の他の場所での圧力レベルを示す1又は2以上の信号をコントローラ114に送るように構成される。一部の例では、圧力センサ130は、流量(例えば、双方向の流量)をモニタするように構成される。コントローラ114は、ポンプ120及び/又は能動弁118の起動(及び停止)を圧力センサ130から受信する信号に基づいて制御することができる。
【0042】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、電子ポンプアセンブリ106の構成要素を封入する密封エンクロージャ108を含む。密封エンクロージャ108は、気密(又は実質的に気密)な容器とすることができる。密封エンクロージャ108は、1又は2以上の金属ベースの材料を含むことができる。一部の例では、密封エンクロージャ108はチタン容器である。一部の例では、患者と接触している唯一の材料がチタンである。一部の例では、密封エンクロージャ108は、1又は2以上の非金属ベースの材料(例えば、セラミック)を含む。一部の例では、密封エンクロージャ108の一部分は、金属ベースの材料であり、一部分は、非金属ベースの材料である。一部の例では、密封エンクロージャ108は、無線信号を外部デバイス101から/に受信/送信するための貫通部(例えば、密封貫通部、電気貫通部、貫通部コネクタなど)を定める。一部の例では、貫通部は、金属ベースの材料と絶縁体ベースの材料(例えば、セラミック)とを含む。
【0043】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、密封エンクロージャ108の内側に配置された密封流体チャンバ110を含む。密封流体チャンバ110は、密封エンクロージャ108内の別個の気密(又は実質的に気密)の容器とすることができる。密封流体チャンバ110は、1又は2以上の金属ベースの材料を含むことができる。一部の例では、密封流体チャンバ110はチタン容器である。密封流体チャンバ110は、流体を電子機器(例えば、コントローラ114、バッテリ116など)から隔離することができる。言い換えれば、電子機器セクションは、密封流体チャンバ110によって流体から隔離する(例えば、完全に隔離する)ことができる。密封流体チャンバ110は、流体リザーバ102及び膨張可能部材104に流体的に接続することができる。密封流体チャンバ110は、能動弁118と、ポンプ120と、圧力センサ130とを含むことができる。一部の例では、密封流体チャンバ110は、信号をコントローラ114から/に受信/送信するための貫通部(例えば、密封貫通部、電気貫通部、貫通部コネクタなど)を定める。一部の例では、密封エンクロージャ108内に配置された密封流体チャンバ110は、二重密封システムを生成する。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、1つの密封エンクロージャ(例えば、密封エンクロージャ108)のみを含む。
【0044】
図2Aは、態様による電子ポンプアセンブリ206を有する膨張可能陰茎プロテーゼ200を示している。
図2Bは、態様による電子ポンプアセンブリ206の密封流体チャンバの例210を示す図である。
図2A及び
図2Bの膨張可能陰茎プロテーゼ200は、
図1の膨張可能陰茎プロテーゼ100の一例とすることができ、
図1を参照して議論した詳細のいずれをも含むことができる。
【0045】
膨張可能陰茎プロテーゼ200は、流体リザーバ202と、膨張可能部材204と、流体リザーバ202と膨張可能部材204間で流体を移送するように構成された電子ポンプアセンブリ206とを含む。電子ポンプアセンブリ206は、ユーザが手動でポンプを作動する(例えば、ポンプ球状体を押し潰す及び解除する)ことなく流体を流体リザーバ202と膨張可能部材204間で自動的に移送することができる。電子ポンプアセンブリ206は、電子ポンプアセンブリ206の構成要素を封入する密封エンクロージャ208を含む。密封エンクロージャ208は、気密(又は実質的に気密)の金属ベースの容器とすることができる。一部の例では、密封エンクロージャ208はチタン容器である。一部の例では、患者との接触している唯一の材料がチタンである。
【0046】
電子ポンプアセンブリ206は、能動弁218と、ポンプ220-1と、ポンプ220-2と、圧力センサ230と、能動弁218、ポンプ220-1、及びポンプ220-2を駆動するためのドライバ236と、コントローラ214を給電するためのバッテリ216(及び他の電気構成要素)とを含む。一部の例では、バッテリ216は、再充電不能バッテリである。一部の例では、バッテリ216は、再充電可能バッテリである。一部の例では、電子ポンプアセンブリ206(又はその一部分)は、バッテリ216を充電するために外部充電器234に接続されるように構成される。一部の例では、コントローラ214は、外部充電器234に接続されるように構成された充電インタフェース232を含むことができる。一部の例では、充電技術は、電磁的又は圧電的なものとすることができる。
【0047】
電子ポンプアセンブリ206は、無線信号を外部デバイス201に無線で送信する(及びそこから受信する)ように構成されたアンテナ212を含むことができる。一部の例では、外部デバイス201は、
図2Aに示すようにスマートフォンである。しかし、外部デバイス201は、電子ポンプアセンブリ206と通信することができるいずれかのタイプの構成要素、例えば、コンピュータ(ラップトップ又はデスクトップ)、タブレット、ペンダント、キーフォブなどである場合がある。ユーザは、外部デバイス201を使用して膨張可能陰茎プロテーゼ200を制御することができる。電子ポンプアセンブリ206は、アンテナ212を通して無線信号を受信/送信するために密封エンクロージャ208を通る貫通部240を含むことができる。例えば、アンテナ212は、コントローラ214に接続することができ(例えば、1又は2以上の有線接続ラインを通して)、有線接続ラインは、貫通部240を通って延びる。外部デバイス201は、コントローラ214とネットワーク上で通信することができる。一部の例では、ネットワークは、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth、又は赤外線通信のような短距離無線ネットワークを含む。一部の例では、ネットワークは、インターネット(例えば、Wi-Fi)及び/又は他のタイプのデータネットワーク、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、又は他のタイプのデータネットワークを含むことができる。
【0048】
コントローラ214は、ポンプ220-1、ポンプ220-2、及び能動弁218の作動を制御するように構成されたいずれかのタイプのコントローラとすることができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ206は、ポンプ220-1、ポンプ220-2、及び能動弁218をコントローラ214によって発生された制御信号に基づいて駆動するように構成された1又は2以上のドライバ236を含む。
【0049】
電子ポンプアセンブリ206は、密封エンクロージャ208の内側に配置された密封流体チャンバ210を含むことができる。密封流体チャンバ210は、密封エンクロージャ208内の別個の気密(又は実質的に気密)の容器とすることができる。密封流体チャンバ210は、1又は2以上の金属ベースの材料を含むことができる。一部の例では、密封流体チャンバ210はチタン容器である。密封流体チャンバ210は、流体を電子機器(例えば、コントローラ214、ドライバ236、バッテリ216など)から隔離することができる。言い換えれば、電子機器セクションは、密封流体チャンバ210によって流体から完全に隔離することができる。密封流体チャンバ210は、流体リザーバ202及び膨張可能部材204に流体的に接続することができる。密封流体チャンバ210は、能動弁218と、ポンプ220-1と、ポンプ220-1と、圧力センサ230とを含むことができる。
【0050】
密封流体チャンバ210は、コントローラ214と、ドライバ236と、密封流体チャンバ210内に含まれる構成要素、例えば、能動弁218、ポンプ220-1、ポンプ220-2、及び圧力センサ230との間で信号を交換するためにドライバ236及び/又はコントローラ214への貫通部238(例えば、密封貫通部、電気貫通部、貫通部コネクタなど)を定める。一部の例では、ドライバ236(及び/又はコントローラ214)は、能動弁218、ポンプ220-1、ポンプ220-2、及び圧力センサ230まで貫通部238を通って延びる1又は2以上の有線接続ラインを通して接続される。一部の例では、密封エンクロージャ208内に配置された密封流体チャンバ210は、二重密封システムを生成する。一部の例では、電子ポンプアセンブリ206は、1つの密封エンクロージャ(例えば、密封エンクロージャ208)のみを含む。
【0051】
ポンプ220-1は、入口と出口を含むことができる。ポンプ220-1の入口は、流体リザーバ202に流体的に接続することができ、ポンプ220-1の出口は、膨張可能部材204に流体的に接続することができる。ポンプ220-1は、入口と出口を含むことができる。ポンプ220-2の入口は、流体リザーバ202に流体的に接続することができ、ポンプ220-2の出口は、膨張可能部材204に流体的に接続することができる。能動弁218は、入口と出口を含むことができる。能動弁218の入口は、膨張可能部材204に流体的に接続することができ、能動弁218の出口は、流体リザーバ202に流体的に接続することができる。
【0052】
ポンプ220-1及びポンプ220-2は、電子制御ポンプである。ポンプ220-1及びポンプ220-2は、コントローラ114によって電子的に制御することができる。例えば、制御(駆動)信号を受信するために、ポンプ220-1及びポンプ220-2の各々は、ドライバ236及び/又はコントローラ214に接続することができる。一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-2は、流体を流体リザーバ202から膨張可能部材204まで移送することができる一方向性のものである。しかし、一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-2は、双方向性のものである。一部の例では、ポンプ220-1又はポンプ220-2は、流体を流体リザーバ202と膨張可能部材204間で電磁気を使用して移動する電磁ポンプである。電磁ポンプに関して、磁場は、流体が移動する方向に対してある角度に設定され、電流は、それを通過させられる。
【0053】
一部の例では、ポンプ220-1又はポンプ220-2は圧電ポンプである。一部の例では、圧電ポンプは、流体を駆動するために隔膜の作動を使用する隔膜マイクロポンプとすることができる。一部の例では、圧電ポンプは、高電圧圧電要素の基板層(例えば、単一基板層)によって実施することができるか又は低電圧圧電要素の複数の基板層(例えば、積層基板層)によって実施することができる1又は2以上の圧電ポンプ(例えば、圧電要素)を含むことができる。一部の例では、ポンプ220-1又はポンプ220-2は、1又は2以上の基板(例えば、ウェーハ)上に配置された複数のマイクロポンプ(例えば、圧電駆動マイクロポンプ)を含む。一部の例では、マイクロポンプは、シリコンベースの材料を含む。一部の例では、マイクロポンプは、金属(例えば、鋼鉄)ベースの材料を含む。一部の例では、ポンプ220-1又はポンプ220-2は、非機械的である(例えば、移動部品を持たない)。
【0054】
ポンプ220-1又はポンプ220-2は、受動逆止弁223と受動逆止弁225を含むことができる。受動逆止弁223及び受動逆止弁225は、膨張可能部材204内の圧力を維持することを助けることができる。ポンプ220-1は、能動弁218と並列に配置することができる。ポンプ220-2は、ポンプ220-1と並列に配置することができる。一部の例では、2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)の使用は、膨張可能部材204まで移送することができる流体の量を増大することができる。一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-1は、電子ポンプアセンブリ206の効率を高めるために互いに位相をずらして作動させることができる。一部の例では、互いに位相がずれて(例えば、180度の位相ずれ)で作動する2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)は、ポンプ220-1の出力圧がポンプ220-2の弁閉鎖を改善し、それによって全体の性能を改善する(その逆も同様である)ことを可能にすることができる。一部の例では、互いに位相がずれて作動する並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)の使用は、ポンプ220-1及びポンプ220-2がより低い頻度で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減する(従って、バッテリ寿命を延ばす)ことができる。更に、小さい振動及び改善された患者体感をもたらすより滑らかな流量を達成することができる。
【0055】
能動弁218は、電子制御弁とすることができる。能動弁218は、コントローラ214によって電子的に制御することができる。例えば、能動弁218は、ドライバ236(及び/又はコントローラ214)に接続することができ、能動弁218は、そこを流体が通って流れる開放位置と流体が能動弁を通って流れることが防止される閉鎖位置との間で能動弁218を転位させるための信号を受信することができる。一部の例では、能動弁218は、膨張可能部材204内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ために閉鎖位置まで移行することができる。一部の例では、能動弁218は、流体を流体リザーバ202に移送して戻すために、膨張可能部材204内の圧力を解除するために、及び/又は膨張可能部材204への逆流を可能にするために開放位置まで移行することができる。一部の例では、能動弁218を使用して部分膨張圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ことができる。
【0056】
圧力センサ230は、膨張可能部材204の圧力を測定するように構成される。圧力センサ230は、膨張可能部材204に接続された流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、能動弁218と膨張可能部材204の間である流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、ポンプ220-1と膨張可能部材204の間である流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、ポンプ220-2と膨張可能部材204の間である流体通路の部分に結合することができる。圧力センサ230は、コントローラ214が圧力センサ230から信号を受信することができるようにコントローラ214に通信的に結合される。コントローラ214は、圧力センサ230から測定圧力を受信し、能動弁218、ポンプ220-1、及びポンプ220-2を自動的に制御することができる。例えば、測定圧力がターゲット膨張圧力よりも低い場合に、コントローラ214は、ポンプ220-1及びポンプ220-2を作動して追加の流体を膨張可能部材204にポンピングすることができる。
【0057】
図3は、態様による電子ポンプアセンブリ306の一部分の例を例示している。電子ポンプアセンブリ306は、
図1の電子ポンプアセンブリ106及び/又は
図2A及び
図2Bの電子ポンプアセンブリ206の一例とすることができ、
図1の膨張可能陰茎プロテーゼ100及び/又は
図2A及び
図2Bの膨張可能陰茎プロテーゼ200を参照して議論した詳細のうちのいずれをも含むことができる。
【0058】
電子ポンプアセンブリ306は、流体リザーバ302と膨張可能部材304間で流体を移送するように構成される。電子ポンプアセンブリ306は、ユーザが手動でポンプを作動する(例えば、ポンプ球状体を押し潰す及び解除する)ことなく流体を流体リザーバ302と膨張可能部材304間で自動的に移送することができる。
【0059】
電子ポンプアセンブリ306は、流体通路327(例えば、充填通路)内に配置されたポンプ320-1と、流体通路324(例えば、排出通路)内に配置された能動弁318とを含む。ポンプ320-1は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。ポンプ320-1は、受動逆止弁323と受動逆止弁325を含むことができる。流体通路327は、流体通路324とは別個(かつ並列)の流体分枝とすることができる。流体通路327は、流体を流体リザーバ302から膨張可能部材304まで移送する通路である。流体通路324は、流体を膨張可能部材304から流体リザーバ302まで移送する通路である。ポンプ320-1は、能動弁318と並列に配置される。
【0060】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、ポンプ320-1と直列の能動弁319を含むことができる(例えば、ポンプ320-1及び能動弁319は、流体通路327内に配置される)。一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、能動弁318と直列のポンプ320-2を含むことができる(例えば、ポンプ320-2及び能動弁318は、流体通路324内に配置される)。ポンプ320-2は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。ポンプ320-2は、受動逆止弁323と受動逆止弁325を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、流体リザーバ302に流体的に接続された能動弁348を含む。能動弁348は、能動弁318(及びポンプ320-2)又はポンプ320-1(及び能動弁319)のいずれかと直列とすることができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、膨張可能部材304に流体的に接続された能動弁352を含む。能動弁352は、能動弁319(及びポンプ320-1)又はポンプ320-2(及び能動弁318)のいずれかと直列とすることができる。
【0061】
能動弁348、ポンプ320-1、能動弁318、能動弁352、能動弁318、及びポンプ320-2は、コントローラ及び/又はドライバ(例えば、
図1のコントローラ114、
図2A及び
図2Bのコントローラ214及びドライバ236)によって電子的に制御することができる。ポンプ320-1及びポンプ320-2は、一方向又は双方向性とすることができる。流体通路327に関して、一部の例では、ポンプ320-1と能動弁319は、位置を交換することができる(例えば、この場合に、能動弁319は、能動弁348とポンプ320-1間で直列である)。流体通路324に関して、一部の例では、能動弁318とポンプ320-2は、位置を交換することができる(例えば、この場合に、ポンプ320-1は、能動弁318と能動弁348間で直列である)。
【0062】
一部の例では、1又は2以上の追加の能動弁及び/又は1又は2以上の追加のポンプは、流体通路327内で直列に配置される。一部の例では、1又は2以上の追加の能動弁及び/又は1又は2以上の追加のポンプは、流体通路324内で直列に配置される。一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、1又は2以上の追加(かつ並列)の流体通路を含むことができ、この場合に、各追加(かつ並列)の流体通路は、1又は2以上の能動弁と1又は2以上のポンプとを含むことができる。
【0063】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、圧力センサ330と圧力センサ331を含むことができる。圧力センサ330及び圧力センサ331は、コントローラ(例えば、
図1のコントローラ114、
図2A及び
図2Bのコントローラ214)に接続され、コントローラは、圧力センサ330及び圧力センサ331から測定圧力を受信する。
【0064】
圧力センサ330は、膨張可能部材304内の圧力を測定するように構成される。コントローラは、圧力センサ330から測定圧力を受信し、圧力を調整するように能動弁及び/又はポンプを自動的に制御することができる。一部の例では、圧力センサ331は、流体リザーバ302内の圧力を測定するように構成される。一部の例では、圧力センサ331は、腹腔内圧(エクササイズのような活動中に増大する可能性がある)を検出することができ、コントローラは、偶発的な膨張を最小にするか又は防止するように能動弁及びポンプを制御することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ306は、その内部の他の場所に1又は2以上の圧力センサを含むことができる。例えば、圧力センサは、能動弁348とポンプ320-1の間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、ポンプ320-1と能動弁319の間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、能動弁348と能動弁318の間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、能動弁318とポンプ320-2の間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、膨張可能部材304と能動弁352の間に配置することができる。
【0065】
図4は、態様による電子ポンプアセンブリ406を有する膨張可能陰茎プロテーゼ400を概略で例示している。電子ポンプアセンブリ406は、本明細書で議論する電子ポンプアセンブリ(例えば、106、206、306)及び膨張可能陰茎プロテーゼ(例えば、100、200)の特徴のうちのいずれかを含むことができる。膨張可能陰茎プロテーゼ400は、1ペアの膨張可能シリンダ410を含むことができ、膨張可能シリンダ410は、陰茎内に埋め込まれるように構成される。例えば、膨張可能シリンダ410の一方は、陰茎の一方の側に配置することができ、他方の膨張可能シリンダ410は、陰茎の他方の側に配置することができる。各膨張可能シリンダ410は、第1の末端部分424と、キャビティ又は膨張チャンバ422と、後部先端432を有する第2の末端部分428とを含むことができる。
【0066】
電子ポンプアセンブリ406の少なくとも一部分は、患者の体内に埋め込むことができる。電子ポンプアセンブリ406が膨張可能シリンダ410との流体連通状態になるように、1ペアの導管コネクタ405は、電子ポンプアセンブリ406を膨張可能シリンダ410に取り付けることができる。同様に、電子ポンプアセンブリ406は、流体リザーバ450と導管コネクタ403を通して流体連通状態にすることができる。流体リザーバ450は、ユーザの腹部の中に埋め込むことができる。膨張可能シリンダ410の膨張チャンバ422は、陰茎内に配置することができる。膨張可能シリンダ410の第1の末端部分424は、陰茎の亀頭部分内に少なくとも部分的に配置することができる。第2の末端部分428は、後部先端432が恥骨PBに近い状態で患者の恥骨領域PRの中に埋め込むことができる。
【0067】
膨張可能シリンダ410を埋め込むために、外科医は、最初に患者の準備を整える。多くの場合に、外科医は、例えば、陰茎の基部が陰嚢の上部と接する陰茎陰嚢領域内に切開部を生成する。外科医は、患者が膨張可能シリンダ410を受け入れるための準備を整えるために陰茎陰嚢切開部から患者の海綿体を拡張することができる。この海綿体は、勃起組織の2つの平行な柱、例えば、実質的に陰茎の全長を延びる2つの細長柱のうちで陰茎の本体の背部を形成する方である。外科医は、患者が第2の末端部分428を受け入れるための準備を整えるために恥骨部位の2つの領域も拡張することになる。外科医は、切開部からの海綿体の長さ及び恥骨部位の拡張領域の長さを測定し、埋め込むべき膨張可能シリンダ410の適切なサイズを決定することができる。
【0068】
患者の準備が整った後に、膨張可能陰茎プロテーゼ400が患者の中に埋め込まれる。各膨張可能シリンダ410の第1の末端部分424の先端を縫合糸に接続することができる。縫合糸の他端は、針部材(例えば、Keith針)に接続することができる。針部材は、切開部の中に及び拡張海綿体の中に挿入される。次に、針部材は、陰茎の亀頭を通して押される。外科医は、縫合糸を引っ張って膨張可能シリンダ410を海綿体の中に引き込む。この引き込みは、ペアを構成する各膨張可能シリンダ410に対して行われる。膨張チャンバ422が定位置に来ると、外科医は、先端から縫合糸を取り外すことができる。次に、外科医は、第2の末端部分428を挿入する。外科医は、膨張可能シリンダ410の後端を切開部の中に挿入し、各膨張可能シリンダ410が定位置に来るまで第2の末端部分428を恥骨に向けて押す。
【0069】
ユーザは、外部デバイス401を使用して膨張可能陰茎プロテーゼ400を制御することができる。一部の例では、ユーザは、外部デバイス401を使用して膨張可能シリンダ410を膨張又は収縮させることができる。例えば、ユーザが外部デバイス401を使用して膨張サイクルを起動するのに応答して、外部デバイス401は、膨張サイクルを開始して流体を流体リザーバ450から膨張可能シリンダ410まで移送するための無線信号を電子ポンプアセンブリ406に送信することができる。一部の例では、ユーザが外部デバイス401を使用して収縮サイクルを起動するのに応答して、外部デバイス401は、収縮サイクルを開始して流体を膨張可能シリンダ410から流体リザーバ450まで移送するための無線信号を電子ポンプアセンブリ406に送信することができる。一部の例では、流体は、収縮サイクル中に膨張可能シリンダ410内の圧力が部分膨張圧力に達するまで移送して戻される。
【0070】
図5は、膨張可能陰茎プロテーゼの電子ポンプアセンブリを作動させる方法の例示的作動を描く流れ
図500を例示している。流れ
図500の例示的作動は、本明細書で議論した膨張可能陰茎プロテーゼ(例えば、100、200、400)及び/又は電子ポンプアセンブリ(例えば、106、206、306、406)のうちのいずれによっても実行することができる。
【0071】
作動502は、外部デバイスから無線制御信号を電子ポンプアセンブリのアンテナによって受信する段階を含む。作動504は、電子ポンプアセンブリの能動弁を制御するための第1の制御信号をコントローラによって発生させる段階を含む。作動506は、電子ポンプアセンブリのポンプを制御するための第2の制御信号をコントローラによって発生させる段階を含む。作動508は、第1の制御信号に応答して能動弁を閉鎖位置まで作動する段階を含む。作動510は、第2の制御信号に応答してポンプを作動して膨張可能部材内の圧力が閾値レベルに達するまで流体を流体リザーバから膨張可能部材まで移送する段階を含む。一部の例では、作動は、能動弁を制御するための第3の制御信号をコントローラによって発生させる段階を含むことができる。一部の例では、作動は、第3の制御信号に応答して能動弁を開放位置まで作動して流体の少なくとも一部分を膨張可能部材から流体リザーバまで移送する段階を含む。
【0072】
本明細書に詳細説明を議論した。しかし、本発明の開示の実施形態は、様々な形態に具現化することができる例に過ぎないことは理解される。従って、本明細書に議論した特定の構造的及び機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されず、特許請求の範囲に対する基礎としてかつこれらの実施形態を事実上あらゆる適切な詳細構造に様々に採用することを当業者に教示するための代表的な基礎としてのみ解釈されるものとする。更に、本明細書に使用する用語及び語句も限定的ではなく、本発明の開示の理解可能な説明を提供するように意図している。
【0073】
本明細書に使用する時の用語「a」、「an」は、1又は1よりも多いとして定めたものである。本明細書に使用する時の用語「別の」は、少なくとも第2又は第3以上として定めたものである。本明細書に使用する時の用語「including」及び/又は「having」は、comprising(すなわち、開放移行)として定めたものである。本明細書に使用する時の用語「結合された」又は「移動可能に結合された」は、必ずしも直接的かつ機械的とは限らないが接続として定めたものである。
【0074】
一般的に、実施形態は、身体インプラントに関するものである。用語患者又はユーザは、今後は本発明の開示に開示した医療デバイス又は方法から利益を得る個人に対して使用される場合がある。例えば、患者は、その身体に本発明の開示による医療デバイス又はそれを作動させるために開示した方法を用いて埋め込みが行われる個人とすることができる。例えば、一部の実施形態では、患者は、人間である場合がある。
【0075】
上述の実施のある一定の特徴を本明細書に上述したように例示したが、多くの修正、置換、変更、及び均等物がここで当業者に想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正及び変更を実施形態の範囲内に収まるとして網羅するように意図していることは理解されるものとする。
【符号の説明】
【0076】
100 膨張可能陰茎プロテーゼ
102 流体リザーバ
104 膨張可能部材
106 電子ポンプアセンブリ
118 能動弁
【手続補正書】
【提出日】2024-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を含む膨張可能陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリは、
ポンプと、
前記ポンプと並列に配置された能動弁と、
前記ポンプと前記能動弁とを制御するように構成されたコントローラと、
を含む、膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項2】
前記ポンプは、電磁ポンプを含む、請求項1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項3】
前記ポンプは、圧電ポンプ、を含む請求項1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項4】
前記電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線制御信号を受信するように構成されたアンテナを含み、前記コントローラは、前記無線制御信号に基づいて前記ポンプ又は前記能動弁のうちの少なくとも一方を制御するように構成されている、請求項
1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項5】
前記ポンプは、第1のポンプであり、前記電子ポンプアセンブリは、第2のポンプを含む、請求項
1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項6】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと並列に配置されている、請求項5に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項7】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプとは位相がずれて作動するように構成されている、請求項6に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項8】
前記第2のポンプは、前記第1のポンプと直列に配置されている、請求項5に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項9】
前記ポンプは、1又は2以上の受動逆止弁を含む、請求項
1に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項10】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を含む膨張可能陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリは、
第1のポンプと、
第2のポンプと、
能動弁と、
前記第1のポンプと前記第2のポンプと前記能動弁とを制御するように構成されたコントローラと、
を含む、膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項11】
前記第1のポンプと前記能動弁は互いに並列である、請求項
10に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項12】
前記能動弁は、前記流体が前記能動弁を通って流れる開放位置と前記流体が前記能動弁を通って流れることが防止された閉鎖位置との間で移行するように構成されている、請求項
10に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項13】
前記電子ポンプアセンブリは、圧力センサを含み、
前記コントローラは、前記圧力センサによって測定された圧力に基づいて前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、又は前記能動弁のうちの少なくとも1つを制御するように構成されている、請求項
10に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項14】
前記圧力センサは、前記膨張可能部材に接続されている、請求項
13に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項15】
前記圧力センサは、前記流体リザーバに接続されている、請求項
13に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項16】
前記能動弁は、第1の能動弁であり、前記電子ポンプアセンブリは、第2の能動弁を含む、請求項
10に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項17】
前記第2の能動弁は、前記第1のポンプと直列に配置されている、請求項
16に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項18】
前記電子ポンプアセンブリは、密封エンクロージャを含み、
前記密封エンクロージャは、密封流体チャンバを含み、
前記密封流体チャンバは、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、及び前記能動弁を含み、
前記コントローラは、前記密封エンクロージャ内であるが前記密封流体チャンバの外側に含まれている、請求項
10に記載の膨張可能陰茎プロテーゼ。
【請求項19】
膨張可能陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリの能動弁を制御するための第1の制御信号を発生させる段階と、
前記コントローラにより、前記電子ポンプアセンブリのポンプを制御するための第2の制御信号を発生させる段階と、
前記第1の制御信号に応答して、前記能動弁を閉鎖位置まで作動する段階と、
前記第2の制御信号に応答して、流体を流体リザーバから膨張可能部材まで、前記膨張可能部材内の圧力が閾値レベルに達するまで移送するように前記ポンプを作動する段階と、
を含む方法。
【請求項20】
前記コントローラにより、前記能動弁を制御するための第3の制御信号を発生させる段階と、
前記第3の制御信号に応答して、前記流体の少なくとも一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように前記能動弁を開放位置まで作動する段階と、
を更に含む、請求項
19に記載の方法。
【国際調査報告】