(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】マスタレス構成のN個の並列接続型電力コンバータにおける電流不平衡を低減させて単一電力コンバータにおける負荷安定度を向上させるマルチスロープ出力インピーダンスコントローラ
(51)【国際特許分類】
H02M 3/00 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
H02M3/00 W
H02M3/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535406
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 US2022052849
(87)【国際公開番号】W WO2023114303
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524059674
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ペリー,マーティー
(72)【発明者】
【氏名】シャラー,ロバート ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS01
5H730BB82
5H730DD04
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD11
5H730FD31
5H730FG05
5H730FG15
5H730FG22
(57)【要約】
マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、電力コンバータの実効インピーダンスZeff_nを変動させて、N個の並列接続された電源のマスタレス構成では電源間の電流不平衡を低減させるが、スタートアップ及び定常状態動作中に負荷安定度を維持するように構成される。概して、コントローラは、Iout_nが低い場合、高い値のZeff_nを命令して、電源間の電流共有を容易にし、電源間の電流不平衡Ibを低減させ、Iout_nが高い場合、低い値のZeff_nを命令して、負荷安定度を向上させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷端子に接続された共通負荷部に電力を供給するように構成された安定化電源であって、
前記負荷端子に電力を供給するように構成されたマスタレス構成の複数の(N個の)並列接続型された電源を含み、前記電源のそれぞれは、
コマンドVx_nに応答して、実効出力インピーダンスZeff_nの両端に制御可能な電圧Vc_nを発生させて、外部出力インピーダンスZext_nを介して前記負荷端子に結合される出力部に出力電流Iout_nを供給するための電力コンバータと、
負のフィードバックループを設けるように構成された負のフィードバックコントローラであって、前記負のフィードバックループでは、前記出力部の安定化電圧Vreg_nはセットポイント電圧Vsetpoint_nと比較されてコマンドVx_nを制御し、前記Vreg_n及び前記負荷端子の出力電圧Voutの安定度を維持して負荷電流ILを変動させる、前記負のフィードバックコントローラと、
前記Iout_nを指示する電流Isense_nに応答して、前記Iout_nが増加するにつれて前記Vreg_nが低下するように前記Vsetpoint_nを制御して前記複数の電源の間での負荷電流の共有を促し、前記電源間の電流不平衡Ibを低減させるように指定された値を前記Iout_nが下回る場合に高い値の前記Zeff_nを命令し、前記Iout_nが前記指定された値を上回る場合に低い値の前記Zeff_nを命令して、前記出力電圧Voutの前記安定度を向上させる、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラと、
を含む安定化電源。
【請求項2】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、
前記Isense_n及び電圧基準Vref_nに応答して、電流基準、ゲインコマンド、フィルタコマンド及びセットポイントコマンドを生成する係数生成器コントローラ(CGC)と、
前記Isense_nを前記電流基準と比較して、誤差信号を発生させる電流誤差アンプと、
前記ゲインコマンドに応答して前記高い値及び前記低い値の前記Zeff_nを命令し、前記誤差信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、
前記フィルタコマンドに応答して前記増幅された誤差信号をフィルタリングし、出力インピーダンス制御ループの帯域幅を、前記Vregを制御する前記負のフィードバックループの帯域幅よりも小さくするように制限するフィルタと、
前記フィルタリングされ増幅された誤差信号及び前記セットポイントコマンドに応答して、前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを発生させ、前記Isense_nが前記電流基準より大きい場合、前記セットポイント電圧Vsetpoint_nが低下するようにするアンプと、
を含む、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項3】
前記CGCは、前記出力インピーダンス制御ループの前記帯域幅が前記Vregを制御する前記負のフィードバックループの前記帯域幅を追跡するように、前記フィルタコマンドによって前記フィルタを構成する、請求項2に記載の安定化電源。
【請求項4】
前記CGCは、定常状態中に前記ゲインコマンドを生成し、負のゲイン、つまり負の値の前記Zeff_nを前記低い値として設定して、正の値の前記Zext_nを部分的に打ち消し、正の出力インピーダンスZout_nの合計を低減させ、前記複数の電源間での負荷電流の共有を促しながら安定度を向上させるように構成することが可能である、請求項2に記載の安定化電源。
【請求項5】
各電力コンバータは、前記Iout_nを前記負荷端子に排他的論理和(XOR)でシンク動作する、またはソース動作するようにパッシブ整流され、前記コントローラは、サポートされた負荷電流の指定された範囲にわたって前記負荷電流の前記シンク動作または前記ソース動作の際にN個のPCすべてが共有するように前記高い値及び前記低い値の前記Zeff_nを命令する、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項6】
各電力コンバータは前記負荷端子に対して前記Iout_nをシンク動作及びソース動作するように同期整流され、前記コントローラは、無負荷時でIout>2
*ICの場合には、負荷時の前記ICがほぼゼロであるように前記低い値の前記Zeff_nを命令し、前記ICは前記電源間の循環電流である、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項7】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのそれぞれは、同期開始コマンドに応答してスタートアッププロシージャを実施し、前記コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり前記安定化電圧Vreg_nを、前記セットポイント電圧Vsetpoint_nの初期開始値から初期値までランプアップするが、スタートアップ期間中に前記高い値から前記低い値へ移行させるように前記Zeff_nを命令する、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項8】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのすべては、前記スタートアッププロシージャを初期化するための共通の同期開始コマンドを受信するように構成される、請求項7に記載の安定化電源。
【請求項9】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのそれぞれは、前記スタートアッププロシージャのオンセット時に負荷電流の共有を促し、電流不平衡Ibを低減させるために前記高い値の前記Zeff_nを命令するように、及び、前記Iout_nが前記低い値の前記Zeff_nで負荷電流の共有を促すのに十分な大きさのものになると、定常状態動作の間の公称値に設定される、前記低い値の前記Zeff_nを命令するように構成される、請求項7に記載の安定化電源。
【請求項10】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのそれぞれは、定常状態プロシージャを実施するように構成され、前記定常状態プロシージャでは、コマンドVx_nが生成されて、前記Vc_nを制御して前記Voutの安定度を制御するが、前記Iout_nが増加するにつれて前記Zeff_nが減少するように前記Isenseが変化するにつれて、前記Isenseに応答して前記Zeff_nを、前記高い値と前記低い値との間で移行させるように命令する、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項11】
前記出力インピーダンスコントローラは、定常状態中に、前記Zeff_nに負の値を設定して前記Zext_nの正の値を部分的に打ち消し、正の出力インピーダンスZoutの合計を低下させて、前記電源間での前記負荷電流の共有を維持しながら安定度を向上させるように構成することが可能である、請求項10に記載の安定化電源。
【請求項12】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのそれぞれは、スタートアッププロシージャ及び定常状態プロシージャを実施するように構成され、
前記スタートアッププロシージャ中、前記コントローラは、同期開始コマンドに応答して、前記コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり前記安定化電圧Vreg_nをゼロボルトから前記セットポイント電圧Vsetpoint_nまでランプアップするが、前記Zeff_nを、スタートアップの高い値から、前記電流不平衡Ibを低減させるためにスタートアップの低い値まで移行させスタートアップ期間中の負荷安定度を向上させるように命令し、
前記定常状態プロシージャ中、前記コントローラは、前記Voutの安定度を制御するように前記Vx_nを命令するが、前記Isenseが変化するにつれて定常状態の高い値と低い値との間で移行させるように前記Zeff_nを命令し、その結果、前記Iout_nが増加するにつれて前記Zeff_nが減少し、前記Iout_nが低い場合に電流不平衡Ibを低減させ、前記Iout_nが高い場合に負荷安定度を向上させる、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項13】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、モード入力に応答して、単一または複数の電力コンバータ構成を選択し、
N>1の前記複数の構成では、前記コントローラは、出力電流Iout_nが増加するにつれて前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを低下させて前記複数の電源間での負荷電流の共有を促し、前記電流不平衡Ibを低減させるために前記指定された値を前記Iout_nが下回る場合に前記高い値の前記Zeff_nを命令し、負荷安定度を向上させるために前記指定された値を前記Iout_nが上回る場合に前記低い値の前記Zeff_nを命令するように構成され、
N=1の前記単一構成では、前記コントローラは、前記Zeff_nに負の値を設定し、前記Zext_nの正の値を実質的に打ち消し、出力電流Iout_nが増加するにつれて前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを増加させ、負荷安定度を向上させるように構成される、請求項1に記載の安定化電源。
【請求項14】
N>1の前記複数の構成では、前記コントローラはスタートアッププロシージャ及び定常状態プロシージャを実施するように構成され、
前記スタートアッププロシージャ中、前記コントローラは、同期開始コマンドに応答して、前記コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり前記安定化電圧Vreg_nをゼロボルトから前記セットポイント電圧Vsetpoint_nまでランプアップするが、前記Zeff_nを、スタートアップの高い値から、前記電流不平衡Ibを低減させるためにスタートアップの低い値まで移行させるように命令し、スタートアップ期間中の負荷安定度を向上させ、
前記定常状態プロシージャ中、前記コントローラは、前記Voutの安定度を制御するように前記Vx_nを命令するが、前記Iout_nが増加するにつれて前記Zeff_nが減少するように、前記Isenseが変化するにつれて定常状態の高い値と低い値との間で移行させるように、前記Isenseに応答して前記Zeff_nを命令し、前記Iout_nが低い場合に電流不平衡Ibを低減させ、前記Iout_nが高い場合に負荷安定度を向上させる、請求項13に記載の安定化電源。
【請求項15】
負荷端子に接続された共通負荷部に電力を供給するように構成された安定化電源であって、
前記負荷端子に電力を供給するように構成されたマスタレス構成の1つ以上(N個)の並列接続された電源を含み、前記電源のそれぞれは、
コマンドVx_nに応答して、実効出力インピーダンスZeff_nの両端に制御可能な電圧Vc_nを発生させて、外部インピーダンスZext_nを介して前記負荷端子に結合される出力部に出力電流Iout_nを供給する電力コンバータと、
負のフィードバックループを設けるように接続される負のフィードバックコントローラであって、前記負のフィードバックループでは、前記出力部の安定化電圧Vreg_nはセットポイント電圧Vsetpoint_nと比較されてコマンドVx_nを制御し、負荷電流Iloadを変動させるために前記Vreg_n及び前記負荷端子の出力電圧Voutを安定化させる、前記負のフィードバックコントローラと、
前記Iout_nを示す電流Isense_nを検知して前記Vsetpoint_nを制御し、前記Vreg_n及び前記Voutの前記安定度を制御するように構成されたマルチスロープ出力インピーダンスコントローラであって、モード入力に応答して、単一の電源か複数の電源かいずれかの構成を選択する、前記コントローラとを含み、
N>1の前記複数の構成では、前記コントローラは、出力電流Iout_nが増加するにつれて前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを低下させて前記複数の電源間での負荷電流の共有を促し、前記電源間の電流不平衡Ibを低減させるために指定された値を前記Iout_nが下回る場合に高い値の前記Zeff_nを命令し、安定度を向上させるために前記指定された値を前記Iout_nが上回る場合に低い値の前記Zeff_nを命令するように構成され、
N=1の前記単一構成では、前記コントローラは、前記Zeff_nに負の値を設定し、前記Zext_nの正の値を実質的に打ち消し、出力電流Iout_nが増加するにつれて前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを増加させ、負荷安定度を向上させるように構成される安定化電源。
【請求項16】
N>1の前記複数の構成では、前記コントローラはスタートアッププロシージャ及び定常状態プロシージャを実装するように構成され、
前記スタートアッププロシージャ中、前記コントローラは、同期開始コマンドに応答して、前記コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり前記安定化電圧Vreg_nを初期値から前記セットポイント電圧Vsetpoint_nまでランプアップするが、前記Zeff_nを、スタートアップの高い値から、前記電流不平衡Ibを低減させるためにスタートアップの低い値まで移行させるように命令し、スタートアップ期間中の負荷安定度を向上させ、
前記定常状態プロシージャ中、前記コントローラは、前記Voutの安定度を制御するように前記Vx_nを命令するが、前記Iout_nが増加するにつれて前記Zeff_nが減少するように前記Isense_nが変化するにつれて、前記Isenseに応答して前記Zeff_nを、定常状態の高い値と低い値との間で移行させるように命令し、前記Iout_nが低い場合に電流不平衡Ibを低減させ、前記Iout_nが高い場合に負荷安定度を向上させる、請求項15に記載の安定化電源。
【請求項17】
前記マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、
前記Isense_n及び電圧基準Vref_nに応答して、電流基準、ゲインコマンド、フィルタコマンド及びセットポイントコマンドを生成する係数生成器コントローラ(CGC)と、
前記Isense_nを前記電流基準と比較して、誤差信号を発生させる電流誤差アンプと、
前記ゲインコマンドに応答して前記高い値及び前記低い値の前記Zeff_nを命令し、前記誤差信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、
前記フィルタコマンドに応答して前記増幅された誤差信号をフィルタリングし、出力インピーダンス制御ループの帯域幅を、前記Vregを制御する前記負のフィードバックループの帯域幅よりも小さくするように制限するフィルタと、
前記フィルタリングされ増幅された誤差信号及び前記セットポイントコマンドに応答して、前記セットポイント電圧Vsetpoint_nを発生させ、前記Isense_nが前記電流基準より大きい場合、前記セットポイント電圧Vsetpoint_nが低下するようにするアンプと、
を含む、請求項15に記載の安定化電源。
【請求項18】
前記CGCは、前記出力インピーダンス制御ループの前記帯域幅が前記Vregを制御する前記負のフィードバックループの前記帯域幅を追跡するように、前記フィルタを構成する、請求項17に記載の安定化電源。
【請求項19】
前記CGCは、定常状態中にゲインコマンドを生成し、負のゲイン、つまり負の値の前記Zeff_nを設定して、正の値の前記Zext_nを部分的に打ち消し、正の出力インピーダンスZout_nの合計を低減させ、前記複数の電源間での負荷電流の共有を促しながら安定度を向上させるように構成可能である、請求項15に記載の安定化電源。
【請求項20】
各電力コンバータは前記負荷端子に対して前記Ioutをシンク動作及びソース動作するようにアクティブに整流され、N>1の間、前記コントローラは、無負荷時にIout>2
*ICの場合、前記低い値の前記Zeff_nを命令するため、負荷時の前記ICはほぼゼロであり、前記ICは前記電源間の循環電流である、請求項16に記載の安定化電源。
【請求項21】
負荷端子に接続された共通負荷部に電力を供給するように構成された安定化電源であって、
コマンドVxに応答して、実効インピーダンスZeffの両端に制御可能な電圧Vcを発生させて、外部インピーダンスZextを介して前記負荷端子に結合される出力部に出力電流Ioutを供給する電力コンバータと、
負のフィードバックループを設けるように接続される負のフィードバックコントローラであって、前記負のフィードバックループでは、前記出力部の安定化電圧Vregはセットポイント電圧Vsetpointと比較されてコマンドVxを制御し、前記負荷端子の出力電圧Voutの安定度を維持して負荷電流ILを変動させる、前記負のフィードバックコントローラと、
前記Ioutを示す電流Isenseを検知して前記Vsetpoint_nを制御し、前記Zeffを負の値に設定して正の値の前記Zextを実質的に打ち消し、前記出力電圧Voutの安定度を最適化するように構成されたマルチスロープ出力インピーダンスコントローラと、
を含む安定化電源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年3月14日に出願された米国出願第17/694,338号に対する優先権の利益を主張するものであり、この出願は、米国特許法第119条(e)の定めにより、「Multi Slope Output Impedance Controller」と題され、2021年12月15日に出願された米国仮出願第63/289,884号に対する優先権の利益を主張するものであり、それらの全内容は参照により援用されている。
【0002】
発明の背景
本発明は、負荷部に様々な負荷電流を供給することができる安定化電源に関し、さらに特に、負荷電流の共有を容易にし、出力電圧の安定度を維持するために負のフィードバックループに接続されたパッシブまたは同期整流型電力コンバータをそれぞれ含むN個の並列接続型電源のマスタレス構成に関する。
【背景技術】
【0003】
電源は電力コンバータを含み得、この電力コンバータは、負荷部に様々な負荷電流ILを供給するために、通常は異なるレベルで、非安定化DC入力電圧Vinを安定化DC出力電圧Voutに変換する。長年にわたり、電力コンバータには多種多様なトポロジが導入されてきた。さらに、小型サイズ及び高効率を必要とするため、利用可能なトポロジにさらなる制限が課される。サイズが小さいということは、電力密度が高いということであり、電力密度はコンバータの体積に対する出力電力能力の比率である。
【0004】
スイッチング電力コンバータ(SPC)は、エネルギー蓄積部、ならびにパルス幅変調器(PWM)、プライマリスイッチ、及び整流器などのスイッチング制御回路を有する。エネルギー蓄積部は、DC入力電圧の選択的印加に応答して、電流及び安定化DC出力電圧を発生させる。スイッチング制御回路、プライマリスイッチ及び整流器は、エネルギー蓄積部へのDC入力電圧の印加を制御して、安定化DC出力電圧の値を設定する。
【0005】
同期整流は、電力損失が低減して密度が高くなることに少なくとも部分的に起因して電力変換効率が向上するため、電力コンバータではパッシブ整流器の望ましい代替手段となっている。ダイオードは一方向にのみ電流を流すことを可能にするが、MOSFETなどの同期整流器、または他の同等のアクティブスイッチはどちらの方向にも電流を流すことを可能にする。
【0006】
モジュラ電力コンバータに基づいた電源は、複数のユニット間で電力負荷を共有することを可能にし、様々な用途向けにパワーソリューションを柔軟にスケーリングすることを可能にするため、望ましい。
図1に示されるように、電源100はN個の並列接続型電力コンバータ102を含み、これら電力コンバータは、電圧源Vinからエネルギーを引き出し、それらの出力は共通負荷部104に並列に電力を供給している。電源100は、負荷部104の両端に安定化出力電圧Voutを発生させ、指定された範囲の電流レベルにわたって負荷部に負荷電流Ilを供給する。各電力コンバータ102は、出力インピーダンスZout_nを介して安定化電圧Vreg_n及び出力電流Iout_nを発生させるように構成される。理想的には、各電力コンバータは負荷電流ILの1/Nを供給する。複雑さを最小にし、アレイレベルでのスケーラビリティを強化するには、負荷電流情報を様々なモジュールに通信する必要なく、または負荷の共有を管理する特別な制御モジュールを有することなく、コンバータが負荷電流を共有するマスタレス構成で電力コンバータを並列にすることが望ましい。
【0007】
図2に示されるように、電源200は、出力電圧Voutを安定化させて、負荷部204に負荷電流ILを供給するために、マスタレス構成でN=2個の並列接続型電力コンバータ202を含む。各電力コンバータ202は従属ソース205として示され、この従属ソース205では、コマンド電圧Vx_nは、ゲインα_nで乗算されて制御可能な電圧Vc_nを発生させ、開ループ出力インピーダンスZout_OLによって特徴付けられる。従属ソースではエネルギー源Vinの存在が推定される。
【0008】
安定度を向上させるために、通常、負のフィードバックによる閉ループ制御を開ループ電力コンバータに適用する。負のフィードバックコントローラ206は、電力コンバータの出力電圧Vreg_nが、基準電圧Vref_nからオフセットにあるセットポイント電圧V_setpoint_nと等しくなるように強制する。出力インピーダンスコントローラ208は、Vref_nに結合され、Iout_nを指示するセンス電流Isense_nに応答して、V_setpoint_nを形成するオフセットを生成する。負のフィードバックの特徴は、負のフィードバックコントローラのループゲインだけ電力コンバータの開ループ出力インピーダンスZout_OLを下げることである。負のフィードバックコントローラがTの開ループゲインを有する場合、電力コンバータの閉ループ出力インピーダンスは次のようになる:
【数1】
例えば、T+1=60dBの場合、コンバータの開ループ出力インピーダンスは1000分の1に低下する。
【0009】
出力インピーダンスコントローラ208は、Vref_nに結合され、Iout_nを指示するセンス電流Isense_nに応答して、V_setpoint_nを形成するオフセットを生成する。コントローラ208は、負荷電流の範囲にわたって、電力コンバータのZou CLから一定の実効出力インピーダンスZeff_nを維持する。一般的なコントローラ208は、Isense_nを電流基準(例えば、負荷電流範囲の中間点)と比較する電流アンプ、誤差信号を増幅する固定ゲインアンプ、出力インピーダンス制御ループの帯域幅を、Voutを制御する負のフィードバックループの帯域幅よりも小さくするように固定するフィルタ、及びオフセットを生成してV_setpoint_nを発生させるアンプを含む。通常、負荷電流が低下するにつれて、負のフィードバックループの帯域幅は減少する。したがって、制御ループ間の相互作用を避けるために、出力インピーダンス制御ループの固定帯域幅は、サポートされる最小負荷電流の負のフィードバックループの帯域幅よりも小さくなるように設定される必要がある。
【0010】
理想的には、すべての電力コンバータ202は、まったく同じ基準電圧、負のフィードバックループなどを有し、スタートアップ及び定常状態中、負荷電流のサポートされる全範囲にわたって負荷電流を均等に共有する。ただし、マスタレス構成では、各コンバータには独自のVrefがあり、指定された公差、非直線性などの内で変動する。これにより、電力コンバータ間で電流不平衡Ibが起こり、電力効率の低下、個々のコンバータにかかるストレス、または電源の不具合及びシャットダウンが起こる可能性がある。パッシブ整流型電力コンバータでは、負荷電流ILが低くIout_nが低い場合、1つの電力コンバータは、支配的になり得、100%の負荷電流を供給し得るが、その他の電力コンバータはオフになる。同期整流型電力コンバータでは、Iout_nが低い場合、循環電流Icは電力コンバータ間で流れる。Vx1とVx2との差またはα_1とα_2とのわずかな差により、Vc_1がVc_2と完全にマッチングしない場合、循環電流Icは2つのコンバータ間に流れる:
【数2】
式中、この時点では、Zout_n=Zeff_nである。電力コンバータの出力電圧は適切に安定化され、無負荷状態時にそれらの出力電流Iout_n>2
*ICであると、負荷時にIcはほぼゼロになる。
【0011】
図3に示されるように、N個の電力コンバータが平衡状態に達することを強制する一般的な技術は、「ドループシェア」と呼ばれ、この平衡状態では、すべての電力コンバータは、負荷電流ILを共有し、均等(例えば、(1/N)
*IL)に共有するように平衡がとられる。Vout対Iloadをプロットする出力負荷線300は、出力電流が増加するにつれて各電力コンバータの出力電圧が低下するような負の傾きを有する。負荷線の傾きは総出力インピーダンスである。個々の電力コンバータは、そのVref、つまりVsetpoint及びVregが比較的高い場合に支配的になる傾向がある。ただし、負のフィードバック制御ループによって実装される負荷線のため、総出力インピーダンスによって流れる出力電流Ioutは電圧を引き下げる傾向がある。Ioutが十分に高くなると、電力コンバータの出力電圧は、その他の電力コンバータがオンになり、負荷電流を供給し始める点まで降下する。マスタレス電力コンバータは、独立して応答するが、一斉に、すべてが負荷電流を共有して、そしてほぼ均等に共有して、供給する平衡状態に達する。
【0012】
図2に示されるように、各電力コンバータ202は、Zout_n=Zeff_n+Zext_nであるように、制御ループ接続部の外側に追加の外部出力インピーダンスZext_nを含み得る。この場合、コンバータの所望の出力インピーダンスは、標準のドループシェア技術が対応することができるものよりもはるかに複雑になる。制御ループの外側の出力インピーダンスは、並列アレイ電源システム、及びまたは一次側安定度を使用するコンバータでよく見られる。このインピーダンスはまた、電力コンバータの出力部と負荷端子との間の物理的な接続部によって設けられてもよい。すべての電源はある程度の外部出力インピーダンスを示すが、問題はそれが制御に影響を与えるほど大きいかどうかである。
【0013】
電力コンバータのスタートアップ中、各コンバータの出力電圧は、Vref_nをランプすることによって、初期値(例えば、ゼロボルト)から最終セットポイント電圧までランプされる。「ランプ」は線形、ステップシーケンス、またはより高次の関数であってもよい。マスタレスシステムで並列コンバータを始動させると、コンバータのランプレートのわずかな誤差及び非線形効果により、大きい電流不平衡Ibが起こる可能性がある。パッシブ整流型電力コンバータのマスタレス構成の場合、その結果、通常、出力電圧がランプアップされると、単一電力コンバータがオンになり、負荷電流を供給することになる。ドループシェアは、負荷電流、つまり個々の出力電流Iout_nが十分に高い場合にのみ、有効になり、その他の電力コンバータをオンにし、共有を強制する。
図4に示されるように、2つの同期整流型電力コンバータのマスタレス構成の場合、Vc_1及びVc_2の開始時間、直線性、及びランプレートが等しくない状態で始動すると、差分電圧400が発生することができるため、コンバータ間に大きい循環電流Ic402が流れる可能性がある。どちらの場合も、電力コンバータの出力インピーダンスZout_n404は、Zeff_n及びZext_nの合計に等しい固定値である。
【0014】
定常状態中、電源及び個々の電力コンバータは、出力電圧Voutの安定度を維持しながら、指定範囲にわたって様々な量の負荷電流ILをソースする必要がある。パッシブ整流型コンバータの場合、負荷電流IL、つまり個々の出力電流Iout_nが小さすぎると、ドループシェアは失敗し、1つでも少数でもコンバータが負荷電流を供給する場合がある。一般に、すべてのコンバータがオンになり負荷電流を共有するには、Iloadは特定の値を超える必要がある。
図5に示されるように、同期整流型コンバータの場合、負荷電流IL、つまり個々の出力電流Iout_nが小さすぎると、循環電流Ic500はコンバータ間に流れる。一般に、コンバータが適切に安定化されるため、定常状態中のIcはスタートアップ中のIcよりもはるかに低くなる。一般に、無負荷状態時にIload>2
*Icとなった後、負荷時にIcはゼロに近づく。どちらの場合も、電力コンバータの出力インピーダンスZout_n502は、Zeff_n及びZext_nの合計に等しい固定値である。
【0015】
既知の技術では、スタートアップ及び定常状態中に競合する要件の平衡をとるZeffの固定値を選択して、共有を容易にし、電流不平衡を制限し、負荷安定度を維持する。Zeffの値が大きいほど、ドループシェアが向上し、スタートアップ時または低レベルの負荷電流の間の共有が容易になり、電流不平衡Ibが低減するが、Zeffの値が小さいほど、負荷安定度が向上する。この2つを折衷しなければならない。
【発明の概要】
【0016】
以下は、本発明のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための、本発明の概要である。この要約は、本発明の重要または重大な要素を特定すること、または本発明の範囲を詳細に描写することを意図していない。その唯一の目的は、本発明のいくつかの概念を、後で提示される、より詳細な説明及び特許請求の範囲の定義の序文として、簡略化された形で提示することである。
【0017】
本発明はマルチスロープ出力インピーダンスコントローラを提供し、このマルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、電力コンバータの実効インピーダンスZeffを変動させて、負荷安定度を維持しながら、N個の並列接続型電源のマスタレス構成では電源間の電流不平衡を低減させること、または単一電力コンバータの負荷安定度を最適化するように負のZeffを設定することができる。
【0018】
実施形態では、安定化電源は、負荷端子に電力を供給するように構成されたマスタレス構成で複数のN個の並列接続型電源を含む。各電源は、独自の基準電圧Vref_nを有する負のフィードバックループに接続された電力コンバータを含み、外部出力インピーダンスZext_n(負のフィードバックループの外側)を介して出力電流Iout_nを負荷端子に供給する。独立して機能するN個の電源は、一斉に負荷電流ILを負荷電流の範囲にわたって共有し、その範囲にわたって安定化出力電圧Voutを与える。負のフィードバックループは、Iout_nに応答して電力コンバータの実効出力インピーダンスZeff_nを変動させて、負荷安定度を維持しながら、スタートアップ及び定常状態中に電源間の電流不平衡Ibを低減させるように構成可能である。
【0019】
N個の並列接続型電源のマスタレス構成の実施形態では、各電力コンバータはコマンドVx_nに応答して、Zeff_nの両端に制御可能な電圧Vc_nを発生させて、Zext_nを介して負荷端子に結合される出力部にIout_nを供給する。負のフィードバックコントローラは、負のフィードバックループを設けるように構成され、この負のフィードバックループでは、出力部での安定化電圧Vreg_nをセットポイント電圧Vsetpoint_n(Vref_nからオフセットにある)と比較して、コマンドVx_nを制御し、負荷電流ILを変動させるために、負荷端子でのVreg_n及び出力電圧Voutの安定度を維持する。マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、Iout_nを指示する電流Isense_nを検知して、Iout_nが増加するにつれてVreg_nが低下するようにVsetpoint_nを制御して複数の電源の間での負荷電流の共有(共通ドループシェア)を容易にし、電源間の電流不平衡Ibを低減させるように指定された値をIout_nが下回る場合に高い値のZeff_nを命令し、Iout_nが指定された値を上回る場合に低い値のZeff_nを命令し、Voutの安定度を向上させるように構成される。コントローラは、負である低い値のZeff_nを命令して定常状態中にZext_nを部分的に打ち消し、安定度を最適化し得る。
【0020】
実施形態では、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、Isense_n、スイッチング周波数及び電圧基準Vref_nに応答して、電流基準、ゲインコマンド、フィルタコマンド及びセットポイントコマンドを生成するための係数生成器コントローラ(CGC)を含む。電流誤差アンプは、Isense_nを電流基準と比較して誤差信号を発生させて、ゲインコマンドに応答してプログラマブルゲインアンプは高い値及び低い値のZeff_nを命令して誤差信号を増幅し、フィルタコマンドに応答してフィルタは増幅された誤差信号をフィルタリングして出力インピーダンス制御ループの帯域幅を、Vregを制御する負のフィードバックループの帯域幅より小さくするように制限し、フィルタリングされ増幅された誤差信号及びセットポイントコマンドに応答してアンプはセットポイント電圧Vsetpoint_nを発生させるため、Isense_nが電流基準よりも大きい場合、セットポイント電圧Vsetpoint_nが低下する。フィルタコマンドは、出力インピーダンス制御ループの帯域幅がVregを上下に制御する負のフィードバックループの帯域幅を追跡して、サポートされる負荷電流の範囲にわたってパフォーマンスをよりよく最適化するように好ましくは生成される。
【0021】
電力コンバータは、パッシブまたは同期整流型電力コンバータとして実装され得る。パッシブ整流型電力コンバータは、ダイオードが電流をシンクしても、またはソースしてもよいが、両方を実行し得ない単一象限コンバータである。スタートアップか定常状態かいずれかの間、Iout_nのレベルが低い場合、これは、1つの電力コンバータが負荷電流の100%を供給し、その他の電力コンバータがオフになることに現れることがある。Iout_nのレベルが低い場合にZeff_nを高い値にスイッチングすると、Iout_n及びILのレベルが低い場合でも、好ましくはサポートされる負荷電流の全範囲にわたって、すべての電力コンバータ間で負荷電流の共有が強制される。Iout_nが十分に大きい場合(及びVreg_nが十分に安定化される場合)、Zeff_nを低レベルにスイッチングすると、定常状態安定度が向上する。同期整流型電力コンバータは、アクティブスイッチ(同期整流器)が電流をシンクしても、またはソースしてもよい2象限コンバータである。スタートアップか定常状態かいずれかの間、Iout_nのレベルが低い場合、これは循環電流Icが電源間に流れることに現れることがある。Iout_nのレベルが低い場合にZeff_nを高い値にスイッチングすると、Icが最小になる。Iout_nが十分に大きい場合(及びVreg_nが十分に安定化される場合)、Icがほぼゼロである(例えば、無負荷時にIout_n>2*Icの場合)低レベルにZeff_nをスイッチングすると、定常状態安定度が向上する。パッシブ整流の場合、電流不平衡Ibは、各電源が供給する負荷電流の量の差である。同期整流の場合、電流不平衡Ibは循環電流Icである。
【0022】
スタートアップ時に、各コントローラは、同期開始コマンドに応答してスタートアッププロシージャを実装し、コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり安定化電圧Vreg_nをセットポイント電圧Vsetpoint_nの初期開始値(例えば、ゼロボルト)から初期値までランプアップするが、スタートアップ期間中に高い値から低い値に移行させるようにZeff_nを命令する。好ましくは、N個の電力コンバータは、Vc_nのランプアップを同期するために共通の同期開始コマンドを受信する。「ランプ」は線形、ステップシーケンス、またはより高次の関数であってもよい。Zeff_nの遷移部は、ステップ、ステップシーケンス、区分線形もしくは線形またはより高次の関数であってもよい。スタートアップが制御されるため、遷移部はIout_nの値の代わりとしてスタートアップ期間にわたる時間に結び付けられてもよい。代わりに、コントローラは、Iout_nを指示するIsense_nの関数として遷移部を実行してもよい。
【0023】
定常状態時に、コマンドVx_nを生成し、Vc_nを制御してVoutの安定度を制御するが、Iout_nが増加するにつれてZeff_nが低減するようにIsenseが変化するにつれて、Isenseに応答してZeff_nを、高い値と低い値との間で移行させるように命令し、共有を強制し、低レベルの負荷電流での電流不平衡を減少させて、高レベルの負荷電流での安定度を向上させる。Zeff_nの遷移部は、ステップ、ステップシーケンス、区分線形もしくは線形またはより高次の関数であってもよい。
【0024】
実施形態では、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、スタートアッププロシージャと定常状態プロシージャとの両方を実装して、電流不平衡を低減させて、負荷安定度を維持するように構成可能である。
【0025】
実施形態では、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、モード入力を介して、スタートアップ及び定常状態中に電流不平衡を減少させるためにマスタレス構成のN個の並列接続型電力コンバータの制御か、サポートされる負荷電流の範囲にわたって負荷安定度を最適化するための単一電力コンバータの制御かいずれかを実装するように構成可能である。
【0026】
本発明のこれら及び他の特徴及び利点は、添付の図面と併せた、好ましい実施形態の次の詳細な説明から当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】上述のように、マスタレス構成の並列接続型電源が共通の負荷部に電流を供給する安定化電源を示す。
【
図2】上述のように、一対の並列接続型電源を示し、各電源は電力コンバータ、固定出力インピーダンスを維持して安定度を向上させるための負のフィードバックループ、及び負荷端子に接続された外部インピーダンスを含む。
【
図3】上述のように、並列接続型電源間で負荷電流の共有を容易にするための共通ドループシェア特性を示す、出力電圧Vout対負荷電流Iloadのプロットである。
【
図4】上述のように、電力コンバータがアクティブにスイッチングされるスタートアップ中、アクティブスイッチング型電力コンバータ間の循環電流Icを示すプロットである。
【
図5】上述のように、定常状態中、アクティブスイッチング型電力コンバータ間の循環電流Icを示すプロットである。
【
図6】各電源が電力コンバータ、負のフィードバックループを含む本発明の実施形態を示し、負のフィードバックループは可変出力インピーダンスを制御して電源間の電流不平衡を低減させて、定常状態安定度を向上させる。
【
図7】異なる実効出力インピーダンスを指示するV/I平面における複数の負荷安定度の傾きのプロットである。
【
図8】可変出力インピーダンスを制御するためのマルチスロープ出力インピーダンスコントローラの実施形態を示す。
【
図9】スタートアップ中のアクティブスイッチング型電力コンバータ間の循環電流Icを示すプロットであり、スタートアップ期間にわたって、出力インピーダンスが高レベルと低レベルとの間で変動し、最初にIcを抑制してから、安定度を向上させる。
【
図10】定常状態中のアクティブスイッチング型電力コンバータ間の循環電流Icを示すプロットであり、出力インピーダンスは出力電流の関数として高レベルと低レベルとの間で変動し、電流レベルが低い場合にIcを抑制し、電流レベルが高い場合に安定度を向上させる。
【
図11】単一電源に最適な安定度をもたらすようにマルチスロープ出力インピーダンスコントローラを構成する能力を示す、出力電圧Vout対負荷電流ILのプロットである。
【
図12】一次側安定度及びパッシブ整流によるフライバック電力コンバータの実施形態である。
【
図13】一次側安定度及び同期整流によるフライバック電力コンバータの実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラを提供し、このマルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、電力コンバータの実効インピーダンスZeffを変動させて、N個の並列接続型電源のマスタレス構成では電源間の電流不平衡を低減させるが、スタートアップ及び定常状態動作中に負荷安定度を維持することができる。概して、コントローラは、Iout_nが低い場合、高い値のZeff_nを命令し、電流共有を容易にし、電流不平衡Ibを低減させ、Iout_nが高い場合、低い値のZeff_nを命令して、負荷安定度を向上させる。
【0029】
ここで
図6を参照すると、安定化電源600の実施形態は、負荷端子604に接続された共通負荷部602に電力(例えば、安定化出力電圧Voutでの負荷電流IL)を供給するように構成される。電源600は、負荷端子604に並列で電力を供給するように構成されたマスタレス構成での複数のN個の並列接続型電源606を含む。各電源は、電力コンバータ608、コンバータ出力電圧の安定度を維持するための負のフィードバックコントローラ610、及びドループシェアを実装してN個の電力コンバータ間での電流共有を容易にし、実効出力インピーダンスZeff_nを変動させて不平衡電流を低下させ、負荷安定度を向上させるためのマルチスロープ出力インピーダンスコントローラ612を含む。
【0030】
各電力コンバータ608は従属ソース614として示され、この従属ソース614では、コマンド電圧Vx_nは、ゲインで乗算されて制御可能な電圧Vc_nを発生させて、開ループ出力インピーダンスZ_OLによって特徴付けられる。α_n従属ソースではエネルギー源Vinの存在が推定される。電圧Vc_nを実効出力インピーダンスZeff_nの両端に印加し、外部出力インピーダンスZ_ext_nを介して負荷端子604に結合される出力部に出力電流Iout_nを供給する。総出力インピーダンスは次のとおりである:Zout_n=Zeff_n+Zext_n
【0031】
負のフィードバックコントローラ610は、負のフィードバックループを設けるように構成され、負のフィードバックループでは、出力部の安定化電圧Vreg_nはセットポイント電圧Vsetpoint_nと比較されてコマンドVx_nを制御し、負荷電流ILを変動させるためにVreg_n及び負荷端子の出力電圧Voutの安定度を維持する。出力電圧Vreg_nを制御する負のフィードバックループの帯域幅は、負荷電流、Vin、Vout及びスイッチング周波数によって変動し得、これらはモデル化されることか測定されることかいずれかができる。一般に、負荷電流が低下するにつれて帯域幅が低下し得る。
【0032】
マルチスロープ出力インピーダンスコントローラ612は、Iout_nを指示する電流Isense_nを検知して、Iout_nが増加するにつれてVreg_nが低下するようにVsetpoint_nを制御して複数の電源の間での負荷電流の共有(例えば、共通ドループシェア)を容易にし、電源間の電流不平衡Ibを低減させるように指定された値をIout_nが下回る場合に高い値のZ_eff_nを命令し、Iout_nが指定された値を上回る場合に低い値のZ_eff_nを命令して、出力電圧Voutの安定度を向上させるように構成される。「指定された値」は、Iout_nの実際の閾値であってもよく、または制御されたスタートアップの進行を指示する時間などのプロキシであってもよい。後述されるように、コントローラは、
図6に示されるような並列接続型構成または単一デバイスとして使用されるための電力コントローラを構成するためのモード入力、N個の電力コンバータのスタートアップを同期させるためのstart_sync入力、スタートアップの際にコンバータ出力電圧をランプアップするための入力を受信するsoft_start_1入力、及び電力コンバータのスイッチング周波数に応答する周波数入力を受信し得る。
【0033】
図7は、異なる電圧安定度(指示された傾きS1、S2、S3である(Δv/Δi)を生成する異なるZeff値(正、正未満及び負)を有する電圧/電流(V/I)平面のプロットである。一般に、S1は大きい負の傾き(高い正のZeff)を有し、この傾きは、電源スタートアップの早期段階中または負荷電流が低い間など、IL及びIout_nが小さい場合、ドループシェアを容易にし、電流不平衡を最小にするのに有用である。S2はより小さい負の傾き(より小さい正のZeff)を有し、この傾きは負荷安定度が向上する場合に、または負荷電流が増加する場合に共有を維持するのに有用である。S3は正の傾き(負のZeff)を有し得、この傾きは、外部出力インピーダンスZextを打ち消し、定常状態時の負荷安定度を最適化し得る。
【0034】
ここで
図8を参照すると、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラ800の実施形態には、係数生成器コントローラ802が含まれ、検知電流Isense_n、検知入力電圧(これからIout_nを計算することができる)、及びIout_nを計算することができるスイッチング周波数の関数として実効出力インピーダンスZeff_nを駆動する。コントローラは、
図7に示されるように複数のドループシェアの傾きになる、コントローラのコマンドセットポイントの関数として変動するZeff_nを生成する。
【0035】
コントローラ800には、CGC802が含まれ、Isense_n、入力電圧センス、スイッチング周波数、及び電圧基準Vref_nに応答して、電流基準、ゲインコマンド、フィルタコマンド及びセットポイントコマンドを生成する。電流誤差アンプ804は、Isense_nを電流基準と比較して、誤差信号806を発生させる。プログラマブルゲインアンプ808は、ゲインコマンドに応答して高い値及び低い値のZeff_nを命令し、誤差信号を増幅する。一般に、正のZeffが大きいほど、それに対応するゲインが高くなる。負のゲインを使用して負のZeffを設定することができる。フィルタ810は、フィルタコマンドに応答して増幅された誤差信号をフィルタリングし、出力インピーダンス制御ループの帯域幅を、Vreを制御する負のフィードバックループの帯域幅よりも小さくするように制限して、出力インピーダンスコントローラの所望の応答及び安定性を達成する。好ましい実施形態では、CGCは、出力インピーダンス制御ループの帯域幅が負のフィードバックループの帯域幅を上下に追跡するようにフィルタコマンドを生成するため、出力電圧帯域幅に干渉することなくインピーダンス帯域幅を可能な限り高くしてパフォーマンスを最適化する。アンプ812は、フィルタリングされ増幅された誤差信号及びセットポイントコマンドに応答して、セットポイント電圧Vsetpoint_nにオフセットを発生させるため、Isense_nが電流基準より大きい場合、セットポイント電圧Vsetpoint_nが低下する。コントローラは、アナログ機能、デジタルハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせによって実装され得る。
【0036】
ここで
図9を参照すると、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラのそれぞれは、
図6に示されるような同期開始コマンドに応答してスタートアッププロシージャを実装し、コマンドVx_nを生成し、電圧Vc_n、つまり安定化電圧Vreg_nをセットポイント電圧Vsetpoint_nの初期開始値から初期値までランプアップするが、スタートアップ期間中に高い値900から低い値902に移行させるようにZeff_nを命令する。スタートアップ期間中にランプを駆動する関数は、コントローラのSoft_Start_n入力に適用される。この関数は、線形、区分線形、ステップ関数、または初期値(例えば、0ボルト)から開始し、最終セットポイント電圧で終了するより高次の関数であってもよい。示されるように、例示的なランプ関数は線形である。好ましい実施形態では、Start_sync入力はすべてのコントローラに一斉に結び付けられるため、すべての電力コンバータは出力電圧のランプアップを開始し、電圧Vc_n間の差が縮小する。例えば、各電力コンバータは、enableコマンドをハイまたはローにスイッチングして、電力コンバータの準備ができたことを指示する。最後のものが有効になると、すべての電力コンバータはスタートアップを開始する。
【0037】
開始時、そして電力コンバータのすべての出力電圧が適切に安定化されるまで、出力電圧Vc_1とVc_2との差904は大きくなることができるため、電流不平衡が深刻になる可能性がある。同期整流型構成では、これにより循環電流Ic906は電力コンバータ間に流れる。したがって、コントローラは、プログラム可能なゲインを非常に高いレベルまで調整し、Zeffに高い値900を設定し、Ic906を駆動してゼロampsに近づける。スタートアップの進行時、Iout_nは増加し、セットポイント908を超える。これは、Isense_nを直接監視することによって、または制御されたスタートアッププロシージャの設計を介して決定され得る。ランプ関数がわかれば、スタートアップ期間にわたって十分な正確度及び信頼性でIout_nを計算することができ、Iout_nセットポイントをスタートアッププロシージャの進行または特異的な時間にマッピングすることができる。好ましくは、セットポイントは、無負荷状態時にIout_n>2*Icの値に対応する。この状態が満たされると、循環電流Icの誘導を懸念することなく、Zeffをローにスイッチングすることができる。
【0038】
この特定の例では、Zeff_nはその高い値から低い値に直接スイッチングしないが、セットポイント908にまたがる、高い値から低い値への遷移部910に従う。Zeff_nの高い値と低い値との間の遷移部は、特定の実装に応じて、単一ステップ、ステップシーケンス、線形遷移もしくは線形またはより高次の関数であることができる。スタートアップが完了すると、各電力コンバータは、例えば定常状態に入るためにその範囲の中央で負荷電流を供給するのに十分な、公称Iout_n値を与える。各コンバータの出力電圧はかなり適切に安定化され、電流レベルはサポートされている範囲内にある。この時点で、コントローラはプログラム可能なゲインを低レベル、場合によっては負の値に調整し、Zeffに低い値902を設定して、定常状態の動作中に負荷安定度を向上させる、または最適化する。負のZeff_nは、Zeff_nの正の値を部分的に打ち消し、より小さい正の出力インピーダンスZout_nを生成するが、それでも最適な負荷安定度による負荷電流の共有を容易にするのに十分である。
【0039】
パッシブ整流型電力コンバータの場合、スタートアップのオンセット時にZeff_nを高い値に設定し、スタートアップの完了時に低い値にスイッチングするという同じプロシージャに従う。オンセット時にZeff_nの高い値を有することの望ましい効果は、低レベルのIout_nでドループシェアを実装するため、電力コンバータがスタートアッププロシージャのかなり早い段階で負荷電流を共有し始めることで、電源の全体的な信頼性及び効率が向上することである。スタートアップの完了時にZeff_nが低い値であると、定常状態の動作の間の負荷安定度が向上する。
【0040】
ここで
図10を参照すると、各マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、定常状態中にIout_n及び負荷電流ILのインジケータとしてセンス電流Isense_nに応答する。負荷部の両端の出力電圧Vout1000、総出力インピーダンスZout_1 1002及びZout_2 1003、出力電流Iout_1 1004及びIout_2 1005、ならびに循環電流1006が負荷電流ILのレベルに対してプロットされる。同期整流の場合、無負荷時にIout<2
*ICであると、Vc_1とVc_2とのいずれかの差によって循環電流1006が発生する。定常状態では、この差はスタートアップ中よりもはるかに小さくなるため、Icもはるかに小さくなるが、それでも望ましくない。したがって、コントローラは、小さい負荷電流の間の循環電流Icを最小にするために、Zeff_1及びZeff_2、つまりZout_1及びZout_2に高い値1008を命令する。Icを除去するために負荷安定度が犠牲になる可能性があるが、必要な安定度内に留まる。負荷電流がセットポイント1010を上回る場合、コントローラは負荷安定度を向上させるために、Zeff_1及びZeff_2、つまりZout_1及びZout_2に低い値1012を命令する。示されるように、Zoutがローにスイッチングされると、負荷線1000の傾きは平坦になり、負荷安定度が向上したことを指示する。Zeff_nの高い値は負であり得ると、Zext_nの正の値が部分的に打ち消され、安定度が最適化され得る。Zeff_nの高い値と低い値との間の遷移部は、特定の実装に応じて、単一ステップ、ステップシーケンス、線形遷移もしくは線形またはより高次の関数であることができる。示されるように、最大電流Iout_nに寄与している電力コンバータ(ここではコンバータ2)は最初にローにスイッチングする。同期整流器の場合、セットポイントは電力コンバータごとにIout=2
*ICの無負荷時に設定されることができる。そのポイントより下では、Icを最小にするためにZeff_nをハイに留める必要がある。そのポイントより上では、Icはほぼゼロであるため、Zeff_nをローにスイッチングすることができる。Zeff_nの低い値は、既知の動作点におけるコンバータのVc_n電圧の既知の電位変動内での共有を確保するのに十分でなければならない。
【0041】
マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、電力コンバータのスタートアップと定常状態との両方の動作をサポートするために固定されたZeffを選択する必要があるシングルスロープ出力インピーダンスコントローラよりも全体的により良いパフォーマンスを達成する。マルチスロープ出力インピーダンスコントローラは、低レベルのIoutで、従来技術の固定されたZeffよりも高い、高い値のZeffを命令することで、電源間の電流不平衡を低減させるという望ましい効果が得られる。パッシブ整流型コンバータの場合、これは、スタートアップと定常状態との両方の間、コンバータが負荷電流をより低いレベルで共有するように強制するという望ましい効果を有する。同期整流型コンバータの場合、これは、スタートアップと定常状態との両方の間、循環電流を実質的に除去するという望ましい効果を有する。すべての場合において、定常-定常状態時の負荷電流の通常の動作範囲内に、コントローラは、従来技術の固定されたZeffよりも低い、低い値のZeffを命令し、負荷安定度を向上させる。コントローラは、負荷安定度を最適化するためにZeffを負に駆動してもよい。
【0042】
図6に戻り参照すると、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラには、モード入力が含まれ、コントローラを、N個の並列接続型電力コンバータのマスタレス構成で使用しているか、単一電力コンバータと使用しているかをコントローラに伝えるコマンド(例えば、0/1)を受信する。前者の場合、コントローラは、スタートアップ及び定常状態プロシージャを実装し、高レベル及び低レベルのZeff_nを設定して電流不平衡を低減させ、負荷安定度を向上させるが、すべての電力コンバータ間で負荷電流の共有を容易にする。後者の場合、コントローラは、プログラマブルゲインアンプに負のゲインを命令してZeffを負の値に設定し、Zextの正の値を大幅に打ち消して、出力電圧Voutの安定度を最適化する。
図11に示されるように、負のZeffが正のZestを打ち消す負荷線1100はほぼ平坦であり、負荷電流のサポートされる範囲にわたって最適化された負荷安定度を指示する。比較すると、ZeffがN個の並列接続型電力間の共有を強化するために選択された正の値であった負荷線1102は、最適でない負荷安定度を指示する明確な負の傾きを有する。重要なのは、基本的な制御アルゴリズムを変更することなく、マルチスロープ出力インピーダンスコントローラがN個の並列接続型電力コンバータまたは単一電力コンバータのいずれにも使用されることができるということである。コントローラは、スイッチングモードまたは線形モードのあらゆるタイプのコンバータトポロジに使用されてもよい。
【0043】
図12は、一次側安定度及びパッシブ整流によるフライバックコンバータ1200の実施形態を示す。フライバックコンバータは、アクティブスイッチS1がスイッチコントローラ1202によってオンに命令されている間、トランスT1にエネルギーを蓄積する。T1の巻線のドット極性により、S1がオンである場合、負荷部C1の両端の出力電圧Vout及びセンスVsense巻線整流器(それぞれD1及びD2)の両方は逆バイアスをかけられるため、エネルギーを導電しない。コンバータのVoutは、従属ソースモデルの制御可能な電圧Vc_nに相当する。スイッチコントローラによってS1がオフに命令されると、T1に蓄積されたエネルギーにより巻線電圧が反転される。この状態では、整流器D1及びD2は導電する。ドット極性により、電圧VsenseはVoutに比例している。例えば、T1のVout巻線とVsense巻線との巻数比が1であった場合、VsenseはVoutに等しくなる。負のフィードバックコントローラ1204は電圧Vsenseを検知し、スイッチコントローラ1202のデューティサイクルを調整して、コンバータを所望のセットポイントに安定化させる。マルチスロープ出力インピーダンスコントローラ1206は、セットポイント電圧Vsetpointを制御して、前述のように実効出力インピーダンスZeffを変動させる。
【0044】
図13は、同期整流による一次側安定度を有するフライバックコンバータ1300を示す。この場合、基本的な動作は同一であるが、パッシブ整流器(D1)はアクティブスイッチ(S2)に置換され、スイッチコントローラ1302は、S1を駆動する信号とは反転した制御信号をS2に与えるように変更される。アクティブ整流器を追加することにより、
図13のコンバータ1300は電流をシンクすることも、ソースこともできる。負のフィードバックコントローラ1304及びマルチスロープ出力インピーダンスコントローラ1306は、前述のように機能し、セットポイント電圧Vsetpointを制御して実効出力インピーダンスZeffを変動させ、コンバータを所望のセットポイントに安定化させる。
【0045】
本発明の幾つかの例示的な実施形態が示され説明されたが、当業者は多数の変形例及び代替の実施形態を考えつくであろう。そのような変形例及び代替の実施形態が企図されており、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく作られ得る。
【国際調査報告】