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特表2025-500849圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼ
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  • 特表-圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼ 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/26 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
A61F2/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535414
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 US2022082043
(87)【国際公開番号】W WO2023122609
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/265,812
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/068,108
(32)【優先日】2022-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】スミス ノエル
(72)【発明者】
【氏名】マルコス ラランゲイラ エドゥアルド
(72)【発明者】
【氏名】ワチュケ ブライアン ピー
(72)【発明者】
【氏名】ノーラン ダラー
(72)【発明者】
【氏名】シノット トーマス
(72)【発明者】
【氏名】マリーナ エヴァニア アン
(72)【発明者】
【氏名】ギルデア ジョン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA28
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC04
4C097DD01
4C097DD04
(57)【要約】
態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼ(100)は、流体を保持するように構成された流体リザーバ(102)と、膨張可能部材(104)と、流体を流体リザーバと膨張可能部材間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリ(106)とを含む。電子ポンプアセンブリは、ポンプ(120)と、能動バルブ(118)と、膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサ(130)と、測定圧力に基づいてポンプ又は能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラ(114)とを含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を備えた膨張可能な陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリが、
ポンプと、
能動バルブと、
前記膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
測定圧力に基づいて前記ポンプ又は前記能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラと、を含む、膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項2】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように、前記能動バルブを開放位置にするように構成されている、請求項1に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項3】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも低いことに応答して、前記流体の一部分を前記流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように、前記ポンプを作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項4】
前記流体リザーバは、前記ポンプを作動させることなく前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成された圧力調整可撓性部材を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項5】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項6】
前記コントローラは、測定加速度に基づいて前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの睡眠パターンを識別するように構成され、前記コントローラは、前記ユーザが寝ている時に前記膨張可能部材を少なくとも部分的に膨張させるように構成されている、請求項5に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項7】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの心拍数をモニタするように構成された心拍数センサを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項8】
前記電子ポンプアセンブリは、前記流体の温度を測定するように構成された温度センサを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項9】
前記コントローラは、一連の部分持続期間を定める試験持続期間中に膨張サイクルと収縮サイクルとを反復的に開始するように構成され、各後続の部分持続期間に前記膨張可能部材内の圧力が調節される、請求項1~8のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項10】
前記コントローラは、前記膨張可能部材の圧力が部分圧力閾値を超えないように前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成され、無線信号に応答して、前記コントローラは、膨張サイクル中に前記膨張可能部材を最大圧力閾値まで膨張させるように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項11】
前記コントローラは、最大圧力閾値又は部分圧力閾値のうちの少なくとも一方を格納するように構成されたメモリを含み、前記コントローラは、前記電子ポンプアセンブリのアンテナを通じて外部デバイスから受信された情報に基づいて、前記最大圧力閾値又は前記部分圧力閾値のうちの少なくとも一方の値を更新するように構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記圧力センサからの圧力読取値に基づいて、前記膨張可能な陰茎プロテーゼに関連した性能問題を検出するように構成され、前記コントローラは、前記性能問題が検出されていることに応答して、通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスにネットワーク上で送信するように構成されている、請求項1~11のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項13】
前記コントローラは、圧力センサレートに従って経時的に前記圧力センサから圧力読取値を取得するように構成され、前記コントローラは、第1の時間に第1の圧力脈動及び第2の時間に第2の圧力脈動を検出するように構成され、前記コントローラは、前記第1の時間の後に前記能動バルブを開放位置にするように構成され、前記コントローラは、前記第2の時間の前に前記能動バルブを閉鎖位置にするように構成されている、請求項1~12のいずれか1項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項14】
膨張可能な陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記無線制御信号に応答して前記電子ポンプアセンブリのポンプを起動し、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように流体を流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように作動させる段階と、
圧力センサにより、前記膨張可能部材の圧力を測定する段階と、
前記コントローラにより、測定圧力が前記閾値よりも高いことに応答して前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するために前記電子ポンプアセンブリの能動バルブを開放位置にあるように起動する段階と、
を含む方法。
【請求項15】
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応することを検出する段階と、
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応すると検出されていることに応答して前記能動バルブを閉鎖位置にあるように起動する段階と、
を更に含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を備えた膨張可能な陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリが、
ポンプと、
能動バルブと、
前記膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
測定圧力に基づいて前記ポンプ又は前記能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラと、を含む、膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項17】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように、前記能動バルブを開放位置にするように構成されている、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項18】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも低いことに応答して、前記流体の一部分を前記流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように、前記ポンプを作動させるように構成されている、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項19】
前記流体リザーバは、前記ポンプを作動させることなく前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成された圧力調整可撓性部材を含む、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項20】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含む、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項21】
前記コントローラは、測定加速度に基づいて前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの睡眠パターンを識別するように構成され、前記コントローラは、前記ユーザが寝ている時に前記膨張可能部材を少なくとも部分的に膨張させるように構成されている、請求項20に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項22】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの心拍数をモニタするように構成された心拍数センサを含む、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項23】
前記電子ポンプアセンブリは、前記流体の温度を測定するように構成された温度センサを含む、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項24】
前記コントローラは、一連の部分持続期間を定める試験持続期間中に膨張サイクルと収縮サイクルとを反復的に開始するように構成され、各後続の部分持続期間に前記膨張可能部材内の前記圧力が調節される、請求項16に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項25】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を備えた膨張可能な陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリが、
外部デバイスから無線信号を受信するように構成されたアンテナと、
ポンプと、
能動バルブと、
前記膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
測定圧力又は前記無線信号のうちの少なくとも一方に基づいて前記ポンプ又は前記能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラと、を含む、膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項26】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含み、前記コントローラは、測定加速度に基づいて活動のタイプを決定するように構成され、前記コントローラは、前記活動のタイプに基づいて前記圧力センサに関連付けられた圧力感知レートを調節するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項27】
前記コントローラは、前記膨張可能部材の圧力が閾値を超えないように前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成され、前記無線信号に応答して、前記コントローラは、膨張サイクル中に前記膨張可能部材を最大圧力閾値まで膨張させるように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項28】
前記電子ポンプアセンブリは、前記流体の温度を測定するように構成された温度センサを含み、測定温度が閾値よりも高いことに応答して、前記コントローラは、通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスにネットワーク上で前記アンテナを通じて送信するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項29】
前記コントローラは、最大圧力閾値又は部分圧力閾値のうちの少なくとも一方を格納するように構成されたメモリを含み、前記コントローラは、前記アンテナを通じて前記外部デバイスから受信された情報に基づいて前記最大圧力閾値又は前記部分圧力閾値のうちの少なくとも一方の値を更新するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項30】
前記コントローラは、前記圧力センサからの圧力読取値に基づいて、前記膨張可能な陰茎プロテーゼに関連した性能問題を検出するように構成され、前記コントローラは、前記性能問題が検出されていることに応答して、通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスにネットワーク上で送信するように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項31】
前記電子ポンプアセンブリは、前記コントローラに給電するように構成されたバッテリを含み、前記電子ポンプアセンブリは、前記バッテリの性能をモニタするように構成されたセンサを含む、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項32】
前記コントローラは、圧力センサレートに従って経時的に前記圧力センサから圧力読取値を取得するように構成され、前記コントローラは、第1の時間に第1の圧力脈動及び第2の時間に第2の圧力脈動を検出するように構成され、前記コントローラは、前記第1の時間の後に前記能動バルブを開放位置にするように構成され、前記コントローラは、前記第2の時間の前に前記能動バルブを閉鎖位置にするように構成されている、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項33】
前記電子ポンプアセンブリは、前記ポンプと直列にチェックバルブを含む、請求項25に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項34】
膨張可能な陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記無線制御信号に応答して前記電子ポンプアセンブリのポンプを起動し、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように流体を流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように作動させる段階と、
圧力センサにより、前記膨張可能部材の前記圧力を測定する段階と、
前記コントローラにより、測定圧力が前記閾値よりも高いことに応答して前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するために前記電子ポンプアセンブリの能動バルブを開放位置にあるように起動する段階と、
を含む方法。
【請求項35】
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応することを検出する段階と、
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応すると検出されていることに応答して前記能動バルブを閉鎖位置にあるように起動する段階と、
を更に含む請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によってその開示が全体的に組み込まれている2021年12月21日出願の「圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼ(ELECTRONIC IMPLANTABLE PENILE PROSTHESIS WITH PRESSURE REGULATION AND OTHER FUNCTIONS)」という名称の米国仮特許出願第63/265,812号に対する優先権を主張する2022年12月19日出願の「圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼ(ELECTRONIC IMPLANTABLE PENILE PROSTHESIS WITH PRESSURE REGULATION AND OTHER FUNCTIONS)」という名称の米国非仮特許出願第18/068,108号の継続出願であり、かつそれに対する優先権を主張するものである。
【0002】
この出願はまた、本明細書に引用によってその開示が全体的に組み込まれている2021年12月21日出願の米国仮特許出願第63/265,812号に対する優先権を主張するものである。
【0003】
この開示は、一般的に身体インプラントに関連し、より具体的には、圧力調整と他の機能とを有する電子埋め込み可能陰茎プロテーゼのような身体インプラントに関する。
【背景技術】
【0004】
男性勃起機能障害に対する1つの治療は、陰茎を勃起させる陰茎プロテーゼの埋め込みである。一部の既存陰茎プロテーゼは、ポンプ機構を用いて膨張又は収縮させることができる膨張可能シリンダ又は部材を含む。ポンプ機構は、流体をリザーバからシリンダの中に移動して勃起を発生させるためにユーザによって手動で押し潰すことができる陰嚢に埋め込み可能なポンプを含む。一部の患者に対して、手動ポンピング手順は比較的困難である場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼは、流体を保持するように構成された流体リザーバと、膨張可能部材と、流体を流体リザーバと膨張可能部材間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリとを含む。電子ポンプアセンブリは、ポンプと、能動バルブと、膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、測定圧力に基づいてポンプ又は能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラとを含む。
【0006】
一部の態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼは、以下の特徴のうちの1又は2以上(又はそのいずれかの組合せ)を含むことができる。コントローラは、測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、能動バルブを開放位置にして流体の一部分を膨張可能部材から流体リザーバまで移送するように構成される。コントローラは、測定圧力が閾値よりも低いことに応答して、ポンプを作動させて流体の一部分を流体リザーバから膨張可能部材まで移送するように構成される。流体リザーバは、ポンプを作動させることなく膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成された圧力調整可撓性部材を含む。電子ポンプアセンブリは、膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含む。コントローラは、測定加速度に基づいて膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの睡眠パターンを識別するように構成され、コントローラは、ユーザが寝ている時に膨張可能部材を少なくとも部分的に膨張させるように構成される。電子ポンプアセンブリは、膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの心拍数をモニタするように構成された心拍数センサを含む。電子ポンプアセンブリは、流体の温度を測定するように構成された温度センサを含む。コントローラは、期間中に膨張サイクルと収縮サイクルとを反復的に開始するように構成され、各次の反復では、膨張可能部材内の圧力が増大される。
【0007】
態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼは、流体を保持するように構成された流体リザーバと、膨張可能部材と、流体を流体リザーバと膨張可能部材間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリとを含む。電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線信号を受信するように構成されたアンテナと、ポンプと、能動バルブと、膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、測定圧力又は無線信号のうちの少なくとも一方に基づいてポンプ又は能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラとを含む。
【0008】
一部の態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼは、以下の特徴のうちの1又は2以上(又はそのいずれかの組合せ)を含むことができる。電子ポンプアセンブリは、膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含む。コントローラは、測定加速度に基づいて活動のタイプを決定するように構成され、コントローラは、活動のタイプに基づいて圧力センサに関連付けられた圧力感知速度を調節するように構成される。コントローラは、膨張可能部材の圧力が閾値を超えないように膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成され、無線信号に応答して、コントローラは、膨張サイクル中に膨張可能部材を最大圧力閾値まで膨張させるように構成される。電子ポンプアセンブリは、流体の温度を測定するように構成された温度センサを含み、測定温度が閾値よりも高いことに応答して、コントローラは、ネットワーク上でアンテナを通じて通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスに送信するように構成される。コントローラは、最大圧力閾値又は部分圧力閾値のうちの少なくとも一方を格納するように構成されたメモリを含み、コントローラは、外部デバイスからアンテナを通じて受信した情報に基づいて最大圧力閾値又は部分圧力閾値のうちの少なくとも一方の値を更新するように構成される。コントローラは、圧力センサからの圧力読取値に基づいて膨張可能な陰茎プロテーゼに関連付けられた性能問題を検出するように構成され、コントローラは、性能問題が検出されることに応答してネットワーク上で通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスに送信するように構成される。電子ポンプアセンブリは、コントローラに給電するように構成されたバッテリを含み、電子ポンプアセンブリは、バッテリの性能をモニタするように構成されたセンサを含む。コントローラは、圧力センサレートに従って経時的に圧力読取値を圧力センサから取得するように構成され、コントローラは、第1の時間に第1の圧力脈動及び第2の時間に第2の圧力脈動を検出するように構成され、コントローラは、第1の時間の後に能動バルブを開放位置にするように構成され、かつ第2の時間の前に能動バルブを閉鎖位置にするように構成される。電子ポンプアセンブリは、ポンプと直列にチェックバルブを含む。
【0009】
態様により、膨張可能な陰茎プロテーゼを作動させる方法は、電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、コントローラにより、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように無線制御信号に応答して流体を流体リザーバから膨張可能部材まで移送するように作動するように電子ポンプアセンブリのポンプを起動する段階と、圧力センサにより、膨張可能部材の圧力を測定する段階と、コントローラにより、測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、流体の一部分を膨張可能部材から流体リザーバまで移送するために電子ポンプアセンブリの能動バルブを開放位置にあるように起動する段階と、を含む。一部の例では、本方法は、コントローラにより、測定圧力が閾値に対応することを検出する段階を含む。一部の例では、本方法は、コントローラにより、測定圧力が閾値に対応するとして検出されていることに応答して能動バルブを閉鎖位置にあるように起動する段階を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能な陰茎プロテーゼを示す図である。
図1B】態様による電子ポンプアセンブリのコントローラを示す図である。
図2A】別の態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能な陰茎プロテーゼを示す図である。
図2B】態様による電子ポンプアセンブリのポンプと直列にチェックバルブを示す図である。
図2C】別の態様による電子ポンプアセンブリのポンプと直列にチェックバルブを示す図である。
図3】態様による電子ポンプアセンブリの例を示す図である。
図4】別の態様による電子ポンプアセンブリの例を示す図である。
図5】別の態様による電子ポンプアセンブリを有する膨張可能な陰茎プロテーゼを示す図である。
図6】態様による電子ポンプアセンブリの例示的作動を描く流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の開示は、流体リザーバと膨張可能部材間で流体を移送するための電子ポンプアセンブリを含む膨張可能な陰茎プロテーゼに関する。電子ポンプアセンブリは、膨張可能な陰茎プロテーゼを制御する(例えば、膨張可能部材を膨張又は収縮させる、1又は2以上の制御パラメータを更新する)ために外部デバイス(例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、ペンダント、キーフォブなど)と無線で通信することができる。電子ポンプアセンブリは、1次バッテリ(例えば、再充電不能バッテリ)又は外部充電器によって再充電されるように構成された再充電可能バッテリを含むことができる。
【0012】
電子ポンプアセンブリは、1又は2以上のポンプ(例えば、1又は2以上の電磁又は圧電ポンプのような電子制御式ポンプ)と、1又は2以上の能動バルブと、コントローラとを含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、加速度計と、心拍数モニタと、電子ポンプアセンブリ上のバッテリ又は他の電子機器をモニタするための1又は2以上のセンサとを含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、温度センサを含む。
【0013】
コントローラは、ポンプ及び能動バルブに送信された制御信号に基づいてポンプ及び能動バルブを作動させて膨張可能部材の膨張及び収縮を制御することができる。ポンプは、一方向又は双方向とすることができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、能動バルブと並列に1又は2以上のポンプを含む。一部の例では、ポンプは、膨張サイクル中に流体を膨張可能部材まで移送することができ、能動バルブは、収縮サイクル中に開放位置に移って流体が流体リザーバに戻ることを許すことができる。ポンプは、オンデマンドで流体を膨張可能部材まで比較的高い圧力速度又は圧力レートで移送することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、第1のポンプ及び第2のポンプのような2又は3以上の並列ポンプを含み、この場合に、第1のポンプと第2のポンプは、互いからずれた位相で作動するように構成され、それによってポンピング作動の効率を高めることができる。一部の例では、互いに異なる位相で作動する並列ポンプの使用は、ポンプが低周波数で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減してバッテリ寿命を改善することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、ポンプと直列に1又は2以上のポンプを含むことができ、それによって期間中に膨張可能部材まで移送することができる流体の量を増大することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、能動バルブと直列に1又は2以上のポンプ(例えば、排出ポンプ)を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、1又は2以上のポンプ(例えば、充填ポンプ)と直列にチェックバルブを含むことができる。
【0014】
個々のポンプは、膨張可能部材と流体リザーバ間の正圧に応答して閉鎖位置に移行する1又は2以上の受動チェックバルブを含むことができる。一部の例では、能動バルブは、閉鎖位置に移って膨張可能部材内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ことができる。一部の例では、能動バルブは、開放位置に移って膨張可能部材内の圧力を解除することができ、及び/又は膨張可能部材への逆流を許すことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、単一能動バルブを含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリは、複数の能動バルブを含む。例えば、1又は2以上の能動バルブは、ポンプと直列又はポンプと並列とすることができる。
【0015】
電子ポンプアセンブリは、膨張可能な陰茎プロテーゼの圧力を感知するように構成された圧力センサを含むことができる。一部の例では、圧力センサは、膨張可能部材に結合される。圧力センサは、膨張可能部材内の圧力を測定することができる。コントローラは、圧力センサから測定圧力を受信して膨張可能部材内の圧力を調整するように能動バルブ及び/又はポンプを自動的に制御することができる。
【0016】
例えば、電子ポンプアセンブリは、外部デバイスから無線信号を受信することができる。無線信号は、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように流体を流体リザーバから膨張可能部材まで移送する膨張サイクルをコントローラに開始させることができる。膨張サイクルを開始するために、コントローラは、能動バルブを閉鎖位置にあるように起動し、かつ1つのポンプ(又は複数のポンプ)を起動して膨張可能部材の圧力が閾値に達するまで流体を膨張可能部材に移動することができる。
【0017】
コントローラ及び圧力センサは、膨張可能部材の圧力を調整することができる(例えば、性的活動中に)。例えば、膨張可能部材の圧縮の場合に、圧力増大(又はスパイク)が発生する場合がある。しかし、本明細書で議論する圧力調整は、患者への損傷又はデバイスへの損壊を最小にするか又は防止することができる。例えば、コントローラは、圧力センサから圧力読取値を受信して測定圧力が閾値よりも高い(又は期間を超えて閾値よりも高い)ことに応答して、能動バルブを開放位置にして流体の一部分を膨張可能部材から流体リザーバに送り返すことができる。測定圧力が閾値に対応する(又は閾値よりも低い)ことに応答して、コントローラは、能動バルブを閉鎖位置に切り換えることができる。
【0018】
同じく、ポンプ、受動バルブ、及び能動バルブを通る小量の漏出がある場合があり、この漏出は、性的活動中のより高い圧力増大時に増加する場合がある。しかし、測定圧力がターゲット閾値よりも低いことに応答して、コントローラは、ターゲット圧力に到達することができるようにポンプを起動して追加の流体を膨張可能部材まで移送することができる。
【0019】
一部の例では、膨張可能部材がそのターゲット圧力まで膨張された時に(例えば、性的活動中に)、コントローラは、圧力読取値を受信する圧力感知速度又は圧力感知レートを増大させることができる(例えば、性的活動中には圧力が高速間隔で測定される)。膨張可能部材がそのターゲット圧力まで膨張されていない時に、コントローラは、電力及びバッテリエネルギを節約することができるように圧力感知速度を低減することができる。膨張可能な陰茎プロテーゼのこれらの圧力調整作動及び他の強化された作動を、図を参照して更に詳しく説明する。
【0020】
図1Aは、態様による膨張可能な陰茎プロテーゼ100を示しており、プロテーゼ100は、その性能を改善することができる電子ポンプアセンブリ106を有する。図1Bは、態様による電子ポンプアセンブリ106のコントローラ114の例を例示している。膨張可能な陰茎プロテーゼ100は、流体リザーバ102と、膨張可能部材104と、流体リザーバ102と膨張可能部材104間で流体を移送するように構成された電子ポンプアセンブリ106とを含む。膨張可能部材104は、ユーザの海綿体の中に埋め込むことができ、流体リザーバ102は、ユーザの腹腔又は骨盤腔内に埋め込むことができる(例えば、流体リザーバ102は、ユーザの腹腔の下側部分又はユーザの骨盤腔の上側部分の中に埋め込むことができる)。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106の少なくとも一部分は、患者の身体に実施される場合がある。
【0021】
膨張可能部材104は、そのキャビティ内への流体の注入時に膨張する機能を有することができる。例えば、膨張可能部材104内への流体の注入時に、膨張可能部材104は、その長さ及び/又は幅を増大させ、かつ自体の剛性を高めることができる。一部の例では、膨張可能部材104は、1ペアの膨張可能シリンダ又は少なくとも2つのシリンダ、例えば、第1のシリンダ部材と第2のシリンダ部材を含む。膨張可能部材104の体積容量は、膨張可能シリンダのサイズに基づく場合がある。各シリンダ内の流体の体積は、より小さいシリンダでの約10ミリリットルからより大きいサイズでの約70ミリリットルまで異なることが可能である。一部の例では、第1のシリンダ部材は、第2のシリンダ部材よりも大きくすることができる。一部の例では、第1のシリンダ部材は、第2のシリンダ部材と同じサイズを有することができる。
【0022】
流体リザーバ102は、膨張可能部材104を膨張させるのに使用される流体を保持又は収容するように構成された内部チャンバを有する容器を含むことができる。流体リザーバ102の体積容量は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100のサイズに依存して異なることが可能である。流体リザーバ102の体積容量は、3立方センチメートルから150立方センチメートルとすることができる。一部の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104と同じ材料から構成される。一部の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104とは異なる材料から構成される。一部の例では、流体リザーバ102は、膨張可能部材104よりも大きい体積の流体を閉じ込める。
【0023】
一部の例では、流体リザーバ102は、圧力調整可撓性部材111である(又はそれを含む)。圧力調整可撓性部材111は、ポンプ120のうちのいずれも起動することなく膨張可能部材104を部分的に膨張させることができる。一部の例では、圧力調整可撓性部材111は、拡張可能バルーンを含む。圧力調整可撓性部材111に重量ポンド毎平方インチ(PSI)圧力レベルを提供することにより、流体の一部を流体リザーバ102から膨張可能部材まで移送することができる。一部の例では、PSI圧力レベルは、1.0PSIから5.0PSIの範囲にある。一部の例では、PSI圧力レベルは、2.0PSIから4.0PSIの範囲にある。一部の例では、PSI圧力レベルは、3.0PSI(又はその前後)である。予備期間中(例えば、膨張サイクルの開始前)に、圧力調整可撓性部材111の圧力は、流体リザーバ102から膨張可能部材104への流体の移送を引き起こすことができる。一部の例では、流体リザーバ102は、拡張可能バルーンである。一部の例では、圧力調整可撓性部材111は、流体リザーバ102とは別個の構造体であるが、流体リザーバ102のキャビティの内側に配置される。一部の例では、圧力調整可撓性部材111は、流体リザーバ102のキャビティの内側に配置された拡張可能バルーンを含む。
【0024】
膨張可能な陰茎プロテーゼ100は、第1の導管コネクタ103と第2の導管コネクタ105とを含むことができる。第1の導管コネクタ103及び第2の導管コネクタ105の各々は、電子ポンプアセンブリ106まで及びそこから流体を移送するように構成された管腔を定めることができる。第1の導管コネクタ103は、それを通して電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で流体を移送することができるように電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102とに結合することができる。例えば、第1の導管コネクタ103は、電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で流体を移送するように構成された第1の管腔を定めることができる。第1の導管コネクタ103は、電子ポンプアセンブリ106と流体リザーバ102間で流体を移送するための1又は複数のチューブ部材を含むことができる。
【0025】
第2の導管コネクタ105は、それを通して電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で流体を移送することができるように電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104とに結合することができる。例えば、第2の導管コネクタ105は、電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で流体を移送するように構成された第2の管腔を定めることができる。第2の導管コネクタ105は、電子ポンプアセンブリ106と膨張可能部材104間で流体を移送するための1又は複数のチューブ部材を含むことができる。一部の例では、第1の導管コネクタ103及び第2の導管コネクタ105は、シリコーンゴム材料を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、流体リザーバ102に直接に接続することができる。
【0026】
電子ポンプアセンブリ106は、ユーザが手動でポンプを作動させる(例えば、ポンプ球状体を押し潰す及び解除する)ことなく流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間で自動的に移送することができる。電子ポンプアセンブリ106は、1又は2以上のポンプ120と、1又は2以上の能動バルブ118と、ポンプ120及び能動バルブ118を制御するように構成されたコントローラ114と、1又は2以上の圧力センサ130とを含む。例えば、コントローラ114は、流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間でポンピングするようにポンプ120を制御することができる。コントローラ114は、能動バルブ118を開放位置と閉鎖位置間で移行するように制御することができる。ポンプ120は、流体を膨張可能部材104に比較的高い圧力(例えば、約20.0PSIまで)で移送する(オンデマンドで)ように構成される。
【0027】
電子ポンプアセンブリ106は、コントローラ114と電子ポンプアセンブリ106上の他の構成要素とに給電するように構成されたバッテリ116を含むことができる。一部の例では、バッテリ116は、再充電不能バッテリである。一部の例では、バッテリ116は、再充電可能バッテリである。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106(又はその一部分)(又はコントローラ114)は、バッテリ116を充電するために外部充電器に接続されるように構成される。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、外部充電器に接続する(又はその周りに配置される)ように構成された充電インタフェースを定める。一部の例では、充電インタフェースは、USB充電器を受け入れるように構成されたユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを含む。一部の例では、充電技術は、電磁的又は圧電的である。
【0028】
電子ポンプアセンブリ106は、無線信号109を1つの外部デバイス101(又は複数の外部デバイス101)に無線で送信する(及びそこから受信する)ように構成されたアンテナ112を含むことができる。外部デバイス101は、電子ポンプアセンブリ106と通信することができるいずれかのタイプの構成要素とすることができる。外部デバイス101は、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、ペンダント、キーフォブなどとすることができる。例では、外部デバイス101は、膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザに関連付けられた1又は2以上のデバイスと、医師に関連付けられた1又は2以上のデバイスとを含む。一部の例では、外部デバイス101は、ネットワーク上でデータを受信するように構成されたサーバコンピュータを含む。一部の例では、外部デバイス101は、そのオペレーティングシステム又はブラウザによって実行可能なアプリケーション117を含む。アプリケーション117は、ユーザが膨張可能な陰茎プロテーゼ100を制御し、膨張可能な陰茎プロテーゼ100に関連付けられたより多くの設定値又は制御パラメータを設定(又は更新)することを可能にする1又は2以上のユーザインタフェースを定めることができる。
【0029】
ユーザは、外部デバイス101を用いて膨張可能な陰茎プロテーゼ100を制御することができる。ユーザは、外部デバイス101を用いて膨張可能部材104を膨張又は収縮させることができる。例えば、ユーザが外部デバイス101を用いて膨張サイクルを起動する(例えば、外部デバイス101上のユーザコントローラを選択する)のに応答して、外部デバイス101は、膨張サイクルを開始するための無線信号109(アンテナ112を通じて受信される)を電子ポンプアセンブリ106に送信することができ、コントローラ114は、最大圧力閾値160-1(医師によって定められる)又は最大圧力閾値160-2(患者によって定められる)までとすることができるターゲット膨張圧力まで膨張可能部材104を膨張させるように能動バルブ118及びポンプ120を制御することができる。コントローラ114は、能動バルブを閉鎖位置にし、ポンプを起動して流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104まで移動することができる。コントローラ114は、ポンプ周波数に従ってポンプ120を作動させることができる。一部の例では、ポンピングアーキテクチャは、音響周波数が最小にされるか又は回避されるように設計される。50hzから19khzの周波数範囲は、人間によって知覚することができる。コントローラ114は、50hz又はそれ未満のポンプ周波数に従ってポンプ120を作動させることができる。一部の例では、コントローラ114は、40hz又はそれ未満のポンプ周波数に従ってポンプ120を作動させる。一部の例では、コントローラ114は、30hz又はそれ未満のポンプ周波数に従ってポンプ120を作動させる。
【0030】
最大圧力閾値160-1は、医師によって定めることができ、かつ膨張可能部材104の最大許容膨張圧力である。一部の例では、最大圧力閾値160-1は、コントローラ114においてプログラムされる(かつコントローラ114に格納されている値を更新するために外部デバイス101を用いて調節することができる)。最大圧力閾値160-2は、患者によって定めることができ、かつ最大圧力閾値160-1よりも低い(又はその範囲内である)。例えば、最大圧力閾値160-1が20.0PSIである場合に、最大圧力閾値160-2は、20.0PSI又はそれ未満とすることができる(但し20.0PSIを超えない)。一部の例では、最大圧力閾値160-2は、コントローラ114においてプログラムされる(かつコントローラ114に格納されている値を更新するために外部デバイス101を用いて調節することができる)。
【0031】
ユーザが外部デバイス101を用いて収縮サイクルを起動する(例えば、外部デバイス101上のユーザコントローラを選択する)のに応答して、外部デバイス101は、収縮サイクルを開始するための無線信号109(アンテナ112を通じて受信される)を電子ポンプアセンブリ106に送信することができ、コントローラ114は、流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送するように能動バルブ118(及び一部の例ではポンプ120-3)を制御することができる。例えば、コントローラ114は、能動バルブ118を開放位置まで移動して流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送することを可能にするように制御することができる。一部の例では、コントローラ114は、収縮サイクル中に流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで更に移動するように1又は2以上のポンプ120を制御することができる。一部の例では、収縮サイクル中に、流体は、膨張可能部材104内の圧力が部分膨張閾値162―1(医師によって定められる)又は部分膨張閾値162―2(患者によって定められる)に達するまで送り返される。一部の例では、コントローラ114は、収縮サイクルを開始することを自動的に決定することができ、その結果、コントローラ114は、流体を流体リザーバ102に送り返すように能動バルブ118(及び一部の例ではポンプ120-3)を制御する。
【0032】
部分膨張圧力(例えば、部分膨張閾値162―1、部分膨張閾値162―2)は、ユーザの自然な体感及び/又は個人的な快適さをより忠実に模擬することができる圧力閾値である。部分膨張閾値162―1は、医師によって定めることができ、一部の例では収縮サイクルの終了時の膨張圧力である。一部の例では、部分膨張圧力は、0.5PSIから6.0PSIの範囲にある。一部の例では、膨張可能な陰茎プロテーゼ100は、部分膨張閾値(162―1又は162―2)を含まず、この場合に、収縮サイクルの終了時に膨張可能部材104内の圧力はゼロPSI前後である。一部の例では、部分膨張閾値(162―1又は162―2)は、ユーザによって選択可能である(例えば、外部デバイス101を用いて)オプションである。一部の例では、部分膨張閾値162―1は、コントローラ114においてプログラムされる(かつコントローラ114に格納されている値を更新するために外部デバイス101を用いて調節することができる)。部分膨張閾値162―2は、患者によって定めることができ、部分膨張閾値162―1よりも低い(又はその範囲内である)。例えば、部分膨張閾値162―1が5.0PSIである場合に、部分膨張閾値162―2は、5.0PSI又はそれ未満とすることができる。一部の例では、部分膨張閾値162―2は、コントローラ114においてプログラムされる(かつコントローラ114に格納されている値を更新するために外部デバイス101を用いて調節することができる)。
【0033】
コントローラ114は、アンテナ112を通じて受信される制御信号(例えば、無線信号109)の受信に応答して膨張可能部材104の圧力172を部分膨張閾値(例えば、162―1、162―2)(又はターゲット圧力)からより低い値に低減することができる。例えば、患者は、膨張可能部材104が部分膨張閾値(例えば、162―1、162―2)又はターゲット圧力にある時に排尿することが困難である場合がある。一部の例では、ユーザは、排尿に向けて膨張可能部材104の圧力172を予め決められた圧力レベルまで低減するための無線信号109を、外部デバイス101を用いて送ることができる。コントローラ114は、圧力172を部分膨張閾値(例えば、162―1、162―2)又はターゲット圧力から予め決められた圧力レベルまで低減するために流体を膨張可能部材104から移送するように能動バルブ118及び/又はポンプ120を制御することができる。その後に、ユーザは、圧力172を部分膨張閾値(例えば、162―1、162―2)又はターゲット圧力まで回復させるための無線信号109をコントローラ114に送信する回復制御を、外部デバイス101を用いて選択することができる。
【0034】
コントローラ114は、ポンプ120及び能動バルブ118の作動を制御するように構成されたいずれかのタイプのコントローラとすることができる。一部の例では、コントローラ114は、マイクロコントローラである。一部の例では、コントローラ114は、ポンプ120及び能動バルブ118を駆動するように構成された1又は2以上のドライバを含む。一部の例では、ドライバは、コントローラ114とは別個の構成要素である。コントローラ114は、能動バルブ118、ポンプ120、及び圧力センサ130に通信的に結合することができる。一部の例では、コントローラ114は、能動バルブ118、ポンプ120、及び圧力センサ130に有線データラインを通じて接続される。コントローラ114は、プロセッサ113とメモリデバイス115を含むことができる。プロセッサ113は、1又は2以上の機械実行可能命令又はソフトウエア、ファームウエア、又はその組合せの各部分を実行するように構成された基板内に形成することができる。プロセッサ113は、半導体ベースとすることができ、すなわち、プロセッサは、デジタル論理を実行することができる半導体材料を含むことができる。メモリデバイス115は、プロセッサ113によって読み取る及び/又は実行することができるフォーマットで情報を格納することができる。メモリデバイス115は、プロセッサ113によって実行された時にプロセッサ113に本明細書で議論するある一定の作動を実行させる実行可能命令を格納することができる。コントローラ114は、圧力センサ130及び/又は外部デバイス101を通じてデータを受信し、能動バルブ118及び/又はポンプ120に制御信号を送信することによってこれらを制御することができる。
【0035】
メモリデバイス115は、ユーザ及び/又は医師が外部デバイス101を使用することによって設定又は修正することができる制御パラメータを格納することができる。一部の例では、メモリデバイス115は、最大圧力閾値160-1、最大圧力閾値160-2、部分膨張閾値162―1、及び/又は部分膨張閾値162―2を格納することができる。ユーザ又は医師は、外部デバイス101を用いて制御パラメータを更新することができ、それを、アンテナ112を通じてコントローラ114に通信し、次にメモリデバイス115内で更新を行うことができる。一部の例では、コントローラ114は、メモリデバイス115に使用量統計164を格納することができる。使用量統計164は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100の使用量に関する1又は2以上の統計を含むことができる。例えば、使用量統計164は、膨張回数(例えば、勃起回数)、ターゲット圧力(膨張可能部材104が膨張された圧力)、及び/又はバッテリ116のバッテリ状態を含むことができる。一部の例では、コントローラ114は、使用量統計164を外部デバイス101に定期的に送信することができる。
【0036】
外部デバイス101は、電子ポンプアセンブリ106とネットワーク上で通信することができる。一部の例では、ネットワークは、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth、又は赤外線通信のような短距離無線ネットワークを含む。一部の例では、ネットワークは、インターネット(例えば、Wi-Fi)及び/又は他のタイプのデータネットワーク、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、又は他のタイプのデータネットワークを含むことができる。
【0037】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、ポンプ120-1のような単一ポンプ120を含む。ポンプ120-1は、能動バルブ118と並列に配置することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数のポンプ120を含む。例えば、ポンプ120は、ポンプ120-1とポンプ120-2を含むことができる。一部の例では、ポンプ120-1は、膨張可能部材104を充填する(例えば、膨張サイクル中に)のに使用される流体通路125に配置される。一部の例では、ポンプ120-2は、膨張可能部材104を充填する(例えば、膨張サイクル中に)のに使用される並列の流体通路127に配置される。一部の例では、ポンプ120-2は、ポンプ120-1と並列に配置される。ポンプ120-1は、第1の流量に従って流体を移送することができ、ポンプ120-1は、第2の流量に従って流体を移送することができる。一部の例では、第1の流量は、第2の流量と実質的に同じである。一部の例では、第1の流量は、第2の流量とは異なる。
【0038】
一部の例では、ポンプ120は、能動バルブ118と直列に配置されたポンプ120-3を含むことができる。ポンプ120-3は、膨張可能部材104から流体リザーバ102に流体を移送することができる(例えば、収縮サイクル中に)。例えば、収縮サイクル中に、コントローラ114は、能動バルブ118を開放位置にあるように起動することができ、かつポンプ120-3を起動して流体を膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送することができる。一部の例では、ポンプ120-3は、第3の流量に従って流体を移送することができる。一部の例では、第3の流量は、第1の流量及び/又は第2の流量よりも低い。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、1又は2以上の直列ポンプ120と1又は2以上の並列ポンプ120とを含むことができる。電子ポンプアセンブリ106は、ポンプ120-2と並列に第4のポンプ及び第4のポンプと並列に第5のポンプ等々を含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の他のポンプ120と直列に1又は2以上のポンプ120を含むことができる。例えば、1又は2以上のポンプ120は、ポンプ120-1と直列とすることができる。一部の例では、1又は2以上のポンプ120は、ポンプ120-2と直列とすることができる。一部の例では、1又は2以上のポンプ120は、ポンプ120-3と直列とすることができる。
【0039】
各ポンプ120は、電子制御式ポンプである。各ポンプ120は、コントローラ114によって電子的に制御することができる。例えば、各ポンプ120は、コントローラ114に接続することができ、それぞれのポンプ120を作動させるための信号を受信することができる。ポンプ120は、それが流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104まで(又は膨張可能部材104から流体リザーバ102まで)移送することができる一方向とすることができる。一部の例では、ポンプ120は、それが流体を流体リザーバ102から膨張可能部材104までかつ膨張可能部材104から流体リザーバ102まで移送することができる双方向とすることができる。一部の例では、ポンプ120は、一方向又は双方向のいずれかのものである。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の一方向ポンプと1又は2以上の双方向ポンプとの組合せを含む。
【0040】
一部の例では、ポンプ120は、流体を流体リザーバ102と膨張可能部材104間で電磁気を用いて移動する電磁ポンプである。電磁ポンプに関して、磁場は、流体が移動するかつ電流が通過させられる方向に対してある角度に設定される。
【0041】
一部の例では、ポンプ120は、圧電ポンプである。一部の例では、圧電ポンプは、流体を駆動するために隔膜の作動を使用する隔膜マイクロポンプとすることができる。一部の例では、圧電ポンプは、高電圧圧電要素の基板層(例えば、単一基板層)によって実施することができるか又は低電圧圧電要素の複数の基板層(例えば、積層基板層)によって実施することができる1又は2以上の圧電ポンプ(例えば、圧電要素)を含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、1又は2以上の基板(例えば、ウェーハ)上に配置された複数のマイクロポンプ(例えば、圧電駆動マイクロポンプ)を含む。一部の例では、マイクロポンプは、シリコンベースの材料を含む。一部の例では、マイクロポンプは、金属(例えば、鋼鉄)ベースの材料を含む。一部の例では、ポンプ120は、非機械的なものである(例えば、移動部品を持たない)。
【0042】
一部の例では、複数のポンプ120の場合に、各ポンプ120は、同じタイプのポンプとすることができる(例えば、全てのポンプ120が電磁ポンプであるか又は圧電ポンプである)。一部の例では、1又は2以上のポンプ120は、1又は2以上の他のポンプ120とは異なる。例えば、ポンプ120は、異なるタイプの圧電ポンプを含むことができるか又は異なるタイプの電磁ポンプを含むことができる。ポンプ120-1は、第1の個数のマイクロポンプを有する圧電ポンプとすることができ、ポンプ120-2は、第2の個数のマイクロポンプを有する圧電ポンプとすることができ、ポンプ120-3は、第3の個数のマイクロポンプを有する圧電ポンプとすることができる(この場合に、第1、第2、及び第3の個数のうちの少なくとも2つ(又は全て)は、互いに異なるか又は互いに同じである)。ポンプ120-1は、電磁ポンプとすることができ、ポンプ120-2は、圧電ポンプとすることができ、ポンプ120-3は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。
【0043】
ポンプ120は、1又は2以上の受動チェックバルブを含むことができる。受動チェックバルブは、膨張可能部材104内の圧力を維持するのを助けることができる。一部の例では、ポンプ120は、単一受動チェックバルブを含むことができる。一部の例では、ポンプ120は、2つの受動チェックバルブ又は2よりも多い受動チェックバルブのような複数の受動チェックバルブ(例えば、互いに直列に配置された)を含むことができる。それぞれのポンプ120の受動チェックバルブは、コントローラ114が直接制御するのではなく、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の圧力に基づいて制御することができる。受動チェックバルブは、開放位置(流体が受動チェックバルブを貫流することが許される)と閉鎖位置(流体が受動チェックバルブを貫流することが阻止される)間で移行することができる。一部の例では、ポンプ120-1及びポンプ120-2に関して受動チェックバルブは、流体リザーバ102から膨張可能部材104への方向には受動チェックバルブを通る受動流れを可能にするために順方向に付勢され、それに対して膨張可能部材104から流体リザーバ102への流れ方向に閉鎖位置にある。一部の例では、受動チェックバルブは、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の正圧に応答して閉鎖位置に移行する。一部の例では、受動チェックバルブは、膨張可能部材104と流体リザーバ102間の負圧に応答して開放位置に移行する。
【0044】
一部の例では、2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ120-1、ポンプ120-2)(又は2よりも多い並列ポンプ120)の使用は、膨張可能部材104まで移送することができる流体の量を増大することができる。一部の例では、ポンプ120は、電子ポンプアセンブリ106の効率を高めるために互いからずれた位相で作動させることができる。互いからずれた位相(例えば、180度の位相ずれ)で作動する2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ120-1、ポンプ120-2)は、ポンプ120-1の出力圧力がポンプ120-2のバルブ閉鎖を改善し、それによって完全性能を改善すること(及びその逆)を可能にすることができる。互いからずれた位相で作動する並列ポンプ120の使用は、ポンプ120がより低い周波数で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減する(それによってバッテリ寿命を延ばす)ことができる。更に、より滑らかな流量に関して、より小さい振動及び改善された患者の体感をもたらすことができる。上記に示したように、1又は2以上のポンプ120は、1又は2以上の並列ポンプ120と直列とすることができる。例えば、追加のポンプ120は、ポンプ120-1と直列とすることができ、及び/又はポンプ120-2と直列とすることができる。直列ポンプ作動は、2つの類似の性能のポンプ120が利用される時に圧力の倍増を可能にすることができる。一部の例では、2又は3以上の直列配置ポンプ120を同じ位相で作動させることができる。
【0045】
異なる位相は、1つの制御信号がその正のピークにあり、同時に他の制御信号がその負のピークにある(又はその近くにある)ような互いの位相関係を有する2又は3以上の制御信号を意味する場合がある。ポンプ120-1は、第1の制御信号(コントローラ114によって生成された)に従って作動させることができ、ポンプ120-2は、第2の制御信号(コントローラ114によって生成された)に従って作動させることができる。第1及び第2の制御信号は、互いに異なる位相で作動するようにポンプ120-1及びポンプ120-2をそれぞれ制御することができる。第1の制御信号及び第2の制御信号の各々は、一連の起動状態、例えば、第1の状態及び第2の状態を定めることができる。例えば、第1の制御信号及び第2の制御信号の各々は、一連の第1の状態(高状態又は低状態の一方)及び第2の状態(低状態又は高状態の一方)を有する波形を含むことができる。第1の状態は、隔膜要素が第1の方向まで移動することを示すことができ、第2の状態は、隔膜要素が第2の方向(第1の方向と反対の)まで移動することを示すことができる。第1の信号は、第1の期間中の第1の状態、それに続く第2の期間中の第2の状態、それに続く第3の期間中の第1の状態、それに続く第4の期間中の第2の状態、以降同じく続く状態を示すことができる。第2の信号は、第1の期間中の第2の状態、それに続く第2の期間中の第1の状態、第3の期間中の第2の状態、第4の期間中の第1の状態、以降同じく続く状態を示すことができる。
【0046】
能動バルブ118は、電子制御バルブとすることができる。能動バルブ118は、コントローラ114によって電子的に制御することができる。例えば、能動バルブ118は、コントローラ114に接続することができ、能動バルブ118を流体が貫流する開放位置と流体が貫流することが防止される閉鎖位置間で能動バルブ118を移行するための信号を受信することができる。一部の例では、能動バルブ118は、隔膜とリング部材(例えば、Oリング)を含む。一部の例では、閉鎖位置で、流路は、隔膜とリング部材間のインタフェースによって阻害される。一部の例では、開放位置で、隔膜は、リング部材から分離され(例えば、離間するように配置され)、それによって流体が能動バルブ118を貫流することが許される。能動バルブ118は双方向とすることができる。各能動バルブ118は、圧電隔膜作動又は電磁隔膜作動とすることができる。一部の例では、能動バルブ118は、膨張可能部材104を空にするのに使用される(例えば、収縮サイクルにおいて)流体通路124に配置される。一部の例では、能動バルブ118は、膨張可能部材104内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ために閉鎖位置に移行することができる。一部の例では、能動バルブ118は、流体を流体リザーバ102まで移送して戻すために、膨張可能部材104内の圧力を解除するために、及び/又は膨張可能部材104への逆流を可能にするために開放位置に移行することができる。一部の例では、能動バルブ118を用いて部分膨張圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ことができる。
【0047】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、単一能動バルブ118を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数の能動バルブ118を含む。一部の例では、1又は2以上の追加の能動バルブ118は、ポンプ120-1、ポンプ120-2、及び/又はポンプ120-3と直列とすることができる。一部の例では、追加の能動バルブ118(例えば、直列能動バルブ118)は、流体リザーバ102に接続された流体経路部分に配置することができる。一部の例では、追加の能動バルブ118(例えば、直列能動バルブ118)は、膨張可能部材104に接続された流体経路部分に配置することができる。これらの追加の能動バルブ118は、最大膨張圧力又は部分膨張圧力にある時の漏出を低減することができる。
【0048】
電子ポンプアセンブリ106は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100の圧力を感知するように構成された1又は2以上の圧力センサ130を含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、単一圧力センサ130を含む。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、複数の圧力センサ130を含む。
【0049】
圧力センサ130は、膨張可能部材104の圧力172を測定するように構成される。コントローラ114は、圧力感知速度(圧力感知レート)176に従って圧力センサ130から圧力読取値を受信する圧力コントローラ174を含むことができる。各圧力読取値は、圧力読取時の膨張可能部材104の圧力172を示すことができる。
【0050】
コントローラ114(例えば、圧力コントローラ174)及び圧力センサ130は、膨張可能部材104の圧力172を調整することができる。例えば、膨張可能部材104の圧縮時に、圧力増大(又はスパイク)が発生する場合がある。しかし、本明細書で議論する圧力調整は、患者への損傷又は膨張可能な陰茎プロテーゼ100への損壊を最小にするか又は防止することができる。圧力コントローラ174は、ポンプ120と能動バルブ118との組合せに基づいて膨張可能部材104の圧力172を制御することができる。
【0051】
例えば、圧力コントローラ174は、圧力センサ130から圧力読取値を受信することができ、測定圧力172が閾値よりも高いことに応答して、能動バルブ118を開放位置にあるように起動して流体の一部分を膨張可能部材104から流体リザーバ102に送り返すことができる。一部の例では、閾値は、最大圧力閾値160-1である。一部の例では、閾値は、最大圧力閾値160-2である。一部の例では、閾値は、最大圧力閾値160-1及び/又は最大圧力閾値160-2よりも高い圧力値である。一部の例では、圧力コントローラ174は、圧力172が予め決められた期間にわたって閾値よりも高かったことに応答して能動バルブ118を開放位置にすることができる。例えば、測定圧力172が予め決められた期間にわたって閾値を上回った場合に、圧力コントローラ174は、能動バルブ118を開放位置に切り換える。圧力172が閾値に対応する(又は閾値よりも低い)ものとして検出されるのに応答して、圧力コントローラ174は、能動バルブ118を閉鎖位置に切り換えることができる。
【0052】
一部の例では、ポンプ120、受動バルブ、及び能動バルブ118を通る少量の漏出がある場合があり、この漏出は、性的活動中のより高い圧力増大時に増加する場合がある。しかし、測定圧力172がターゲット圧力よりも低いことに応答して、圧力コントローラ174は、ターゲット圧力に到達することができるように1又は2以上のポンプ120を起動して追加の流体を膨張可能部材104まで移送することができる。一部の例では、ターゲット圧力は、患者によって設定される圧力である。
【0053】
一部の例では、膨張可能部材104がターゲット圧力まで膨張された時に(例えば、性的活動中に)、コントローラ114は、圧力読取値を受信する圧力感知速度176を高めることができる(例えば、性的活動中に圧力172が高速間隔で測定される)。例えば、コントローラ114は、圧力感知速度176を制御(例えば、調節)するように構成された圧力感知速度コントローラ(圧力感知レートコントローラ)180を含むことができる。一部の例では、圧力感知速度コントローラ180は、膨張サイクルが起動されたこと、膨張可能部材104内の圧力172がターゲット圧力に近いか又はターゲット圧力であること、及び/又は性的活動を示す活動レベル186及び/又は活動のタイプ190の検出に応答して、圧力感知速度176(例えば、より高い圧力感知速度176)を第1の値に設定する。活動レベル186及び/又は活動のタイプ190は、加速度計154によって取得された情報に基づいて決定することができ、この決定に関して本発明の開示で後に説明する。一部の例では、圧力感知速度コントローラ180は、収縮サイクルが起動されたこと、膨張可能部材104内の圧力172が比較的低い(例えば、部分膨張閾値162―1又は162-2にあるか又はゼロPSIにある)ことに応答して、圧力感知速度176を第2の値(例えば、より低い圧力感知速度176)に調節することができる。例えば、膨張可能部材104が膨張されていない(又はそのターゲット圧力まで膨張されていない)時に、圧力感知速度コントローラ180は、圧力感知速度176を低減することができ、それによってバッテリエネルギを節約することができる。
【0054】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、その内部の様々な位置に位置付けることができる追加の圧力センサ130を含むことができる。例えば、圧力センサ130は、能動バルブ118間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、直列接続した2つのポンプ120間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、並列接続した2つのポンプ120間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、能動バルブ118とポンプ120間に配置することができる。一部の例では、圧力センサ130は、流体リザーバ102に接続することができ、流体リザーバ102の圧力を測定することができる。圧力センサ130は、そこからの信号をコントローラ114が受信することができるようにコントローラ114と通信的に結合される。一部の例では、圧力センサ130は、膨張可能部材104まで移送される流体の量を感知するように構成され、移送された流体の量を示す1又は2以上の信号をコントローラ114に送るように構成される。
【0055】
電子ポンプアセンブリ106は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100のユーザの加速度182を測定するように構成された加速度計154を含むことができる。加速度計154は、1又は2以上の方向の加速度182の大きさと方向とを測定することができる。一部の例では、加速度計154は、複数の方向(例えば、x方向、y方向、及び/又はz方向)の大きさと方向とを測定することができる多軸加速度計である。加速度計154からの情報を用いて活動レベル186を決定することができる。例えば、コントローラ114は、加速度計154から加速度計読取値(この場合に、各加速度計読取値は、1よりも多い方向の加速度182の大きさと方向とを含む)を受信するように構成された活動レベル検出器184を含むことができ、活動レベル検出器184は、活動レベル186を決定することができる。一部の例では、活動レベル186に関する高い値(期間にわたる)は、ユーザがエクササイズしていることを示すことができる。一部の例では、活動レベル186に関する低い値(期間にわたる)は、ユーザが休息又は睡眠していることを示すことができる。
【0056】
一部の例では、コントローラ114は、活動レベル検出器184からの活動レベル186に基づいて活動のタイプ190を決定するように構成された活動のタイプ検出器184を含む。一部の例では、活動のタイプ190は、現在ユーザが例えばエクササイズ、休息、睡眠、移動のようなどの活動に従事しているかに関する分類とすることができる。一部の例では、活動レベル検出器184と活動のタイプ検出器188とは、加速度読取値を受信して活動レベル186及び/又は活動のタイプ190を決定する単一モジュールに組み合わされる。一部の例では、活動レベル検出器184及び/又は活動のタイプ検出器188は、測定加速度182(一部の例ではそれと時刻のような1又は2以上の他の信号との組合せ)に基づいて膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの睡眠パターンを識別するように構成される。ユーザが睡眠状態にある間に、コントローラ114は、膨張可能部材104を膨張させる(例えば、部分的に膨張させるか又はターゲット圧力まで膨張させる)ことができる。
【0057】
例えば、コントローラ114は、夜間勃起及び/又は不規則勃起を制御するように構成された膨張コントローラ194を含むことができる。夜間陰茎怒張は、睡眠中又は起床中の陰茎の自然勃起であり、陰茎の健康に寄与することができる。患者により忠実な体感を与えるために、膨張コントローラ194は、夜間勃起を実施することができる。一部の例では、膨張コントローラ194は、夜中の期間中(例えば、午前3時から午前6時まで)の設定(又は不規則)時間に膨張可能部材104を膨張させることができる。一部の例では、膨張コントローラ194は、そこに格納することができる(かつユーザが外部デバイス101を用いて変更することができる)不規則圧力閾値まで膨張可能部材104を膨張させることができる。一部の例では、膨張コントローラ194は、活動のタイプ検出器188から活動のタイプ190を受信してユーザが睡眠中であることを確認することができ、更に膨張可能部材104を膨張させるようにポンプ120及び能動バルブ118を制御することができる。一部の例では、膨張コントローラ194は、患者を目覚めさせないためにより低い周波数及び/又はより低いポンプ流量で(例えば、患者主導膨張サイクル中に使用される流量よりも低い周波数及び/又はポンプ流量で)作動するようにポンプ120(例えば、ポンプ120-1及びポンプ120-2)を制御することができる。
【0058】
一部の例では、膨張コントローラ194は、日中の不規則な時間に膨張可能部材104を膨張させることができる(例えば、不規則勃起)。一部の例では、膨張コントローラ194は、活動のタイプ検出器188から活動のタイプ190(又は活動レベル検出器184から活動レベル186)を受信してユーザがエクササイズのような活動に従事していないことを確かめ、その後にポンプ120(例えば、ポンプ120、ポンプ120-2)を起動して膨張可能部材104を膨張させる段階に進行することができる。一部の例では、膨張コントローラ194は、膨張可能部材104を不規則圧力閾値まで膨張させることができる。一部の例では、夜間勃起及び/又は不規則勃起の回数は、患者によって制御することができ、例えば、患者は、夜間勃起及び/又は不規則勃起が発生するのに適切な回数を選択することができる。
【0059】
一部の例では、コントローラ114は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100が患者の身体内に埋め込まれた後に膨張サイクル及び収縮サイクルを制御するように構成された試験期間コントローラ192を含むことができる。例えば、膨張可能な陰茎プロテーゼ100が体内に埋め込まれた後に、治癒期間が必要である。治癒期間の後に、患者は、自分のデバイスに膨張と収縮とのサイクルを開始するように命令を受ける場合がある。しかし、本明細書で議論する実施形態により、試験期間コントローラ192は、膨張/収縮サイクルを制御された区分で自動的に実行するスマートプロセスを実施することができる。例えば、試験期間コントローラ192は、試験持続期間(例えば、1(数)日間、1(数)週間、1(数)ヶ月間にわたる)中に膨張サイクルと収縮サイクルとを反復的に開始することができる。一部の例では、試験持続期間は、膨張及び収縮の設定が調節される一連の部分持続期間(例えば、4つの1週期間)を含む。例えば、各次の部分持続期間では、膨張可能部材104内の圧力172が調節(例えば、増大)される。
【0060】
例えば、1回目の部分持続期間では、試験期間コントローラ192は、膨張可能部材104を第1の圧力まで膨張させ、膨張可能部材104を第1の圧力に保持し、その後に膨張可能部材104を収縮させることができる。一部の例では、起動された時に、試験期間コントローラ192は、膨張及び収縮、並びにいつ収縮させるかのタイミングを制御する。一部の例では、試験期間コントローラ192は、ターゲット圧力を第1の圧力に設定することができ、ユーザは、膨張、収縮、及びタイミングを制御することが許されるが、最大圧力は第1の圧力である。2回目の部分持続期間(例えば、次の週)では、試験期間コントローラ192は、膨張可能部材104を第2の圧力まで膨張させ、膨張可能部材104を第2の圧力に保持し、その後に膨張可能部材104を収縮させることができる。一部の例では、第2の圧力は第1の圧力よりも高い。一部の例では、起動された時に、試験期間コントローラ192は、膨張及び収縮、並びにいつ収縮させるかのタイミングを制御する。一部の例では、試験期間コントローラ192は、ターゲット圧力を第2の圧力に設定することができ、ユーザは、膨張、収縮、及びタイミングを制御することが許されるが、最大圧力は第2の圧力である。3回目の部分持続期間では、試験期間コントローラ192は、膨張可能部材104を第3の圧力まで膨張させ、膨張可能部材104を第3の圧力に保持し、その後に膨張可能部材104を収縮させることができる。一部の例では、第3の圧力は第2の圧力よりも高い。一部の例では、起動された時に、試験期間コントローラ192は、膨張及び収縮、並びにいつ収縮させるかのタイミングを制御する。一部の例では、試験期間コントローラ192は、ターゲット圧力を第3の圧力に設定することができ、ユーザは、膨張、収縮、及びタイミングを制御することが許されるが、最大圧力は第2の圧力である。
【0061】
各部分持続期間中に、試験期間コントローラ192は、複数回の反復を実行することができる。同様に、試験期間コントローラ192は、各反復をいつ開始するかのタイミングを制御することができる。例えば、1回目の反復の後に、試験期間コントローラ192は、第1の期間だけ待機し、その後に2回目の反復を開始し、次に第2の期間だけ待機し、その後に3回目の反復を開始し、以降同じく続けることができる。これらの反復間の時間は、同じであるか又は異なる場合がある(例えば、反復間の時間は、反復回数が増加する時に短くなっても長くなってもよい)。同様に、各反復では、試験期間コントローラ192は、膨張可能部材104がそれぞれの圧力に保持される時間量を制御する(例えば、反復回数が増加する時に膨張サイクルと収縮サイクル間の時間を短縮又は延長する)ことができる。
【0062】
電子ポンプアセンブリ106は、その内部の流体の温度191を測定するように構成された温度センサ152を含むことができる。一部の例では、温度センサ152は、圧力センサ130の一部として含められる。一部の例では、温度センサ152は、圧力センサ130とは別個のセンサである。温度センサ152は、電子ポンプアセンブリ106内の流体通路の一部分に接続することができる。測定温度191が閾値よりも高いことに応答して、コントローラ114は、通知メッセージ198を1又は2以上の外部デバイス101にアンテナ112を通じてネットワーク上で送信することができる。例えば、コントローラ114は、1又は2以上の外部デバイス101に送信される通知メッセージ198を発生させるように構成された通知発生器196を含むことができる。通知メッセージ198は、患者の健康、膨張可能な陰茎プロテーゼ100の使用、及び/又は高レベルの温度191に関する警告を示すことができる。通知発生器196は、測定温度191が閾値よりも高い時に通知メッセージ198を発生させることができる。通知メッセージ198は、患者のデバイス及び/又は医師に関するデバイスに送信することができる。閾値レベルよりも高い値を有する温度191は、埋め込みデバイスの周りの感染又は考えられるデバイス機能不全のインジケータとすることができる。
【0063】
コントローラ114は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100に関する性能問題を圧力センサ130からの圧力読取値に基づいて検出することができる。例えば、圧力センサ130からの圧力読取値に基づいて漏れ(例えば、漏出事象)を検出することができる。更に、圧力センサ130からの圧力読取値からポンプ及び能動バルブの性能を推測することができる。例えば、圧力読取値は、ポンプ120及び/又は能動バルブ118が適正に作動していないことを示す場合がある。一部の例では、コントローラ114は、ポンプが予め決められた圧力に達するのに閾値時間量よりも多い時間量を要している場合に性能問題を検出することができる。例えば、コントローラ114は、圧力センサ130からの圧力読取値を時間スケールと共に用いてポンプのうちの1又は2以上に関連付けられた性能問題を検出することができる。圧力読取値に基づく性能問題の検出に応答して、通知発生器196は、陰茎プロテーゼ100が1又は2以上の性能問題を有することを示すことができる通知メッセージ198をネットワーク上で1又は2以上の外部デバイス101に送信することができる。
【0064】
電子ポンプアセンブリ106は、バッテリ116、コントローラ114、加速度計154、心拍数モニタ156、及び/又は電子ポンプアセンブリ106上の他の電子機器の性能をモニタするように構成された1又は2以上のセンサ158を含むことができる。1又は2以上のセンサ158によって受信されたデータに基づいて、コントローラ114は、バッテリ116、コントローラ114、加速度計154、心拍数モニタ156、及び/又は他の電子機器に関する1又は2以上の性能メトリック193がターゲット閾値に到達していないか否かを決定することができる。性能メトリック193がターゲット閾値に到達していない場合に、通知発生器196は、電子ポンプアセンブリ106上の電子機器のうちの1つに関連付けられた性能問題を示すことができる通知メッセージ198を発生させてネットワーク上で1又は2以上の外部デバイス101に送信することができる。
【0065】
電子ポンプアセンブリ106は、膨張可能な陰茎プロテーゼ100のユーザの心拍数をモニタするように構成された心拍数モニタ156を含むことができる。一部の例では、コントローラ114は、心拍数データ166を記録し、それをメモリデバイス115上に格納するように構成される。一部の例では、心拍数データ166は、膨張可能部材104が膨張された時及び/又は性的活動中の心拍数に関する情報を含むことができる。一部の例では、心拍数データ166は、圧力読取値からの圧力172をユーザの心拍数と相関させることができる。一部の例では、心拍数データ166は、圧力センサ130から受信した圧力変化を心拍数に関連付けることができる。一部の例では、心拍数データ166は、加速度計154からの加速度読取値からの加速度182を心拍数に関連付けることができる。コントローラ114は、心拍数データ166を1又は2以上の外部デバイス101に定期的に送信することができる。
【0066】
コントローラ114は、膨張可能部材104の圧力172が閾値(例えば、ゼロPSI)を超えないように膨張可能部材104を部分的に膨張させることができる。例えば、コントローラ114は、膨張可能部材104が閾値(例えば、ゼロPSI)を超えないように膨張可能部材104を膨張させるようにポンプ120及び能動バルブを制御する部分膨張コントローラ195を含むことができる。膨張可能部材104は、空又は満杯であるが、依然として両方がゼロPSIにあることが可能である。一部の例では、部分膨張コントローラ195は、能動バルブ118を閉鎖位置まで作動させてポンプ120に膨張可能部材104を流体で充填させ、依然として圧力172をゼロPSI(又は実質的にゼロPSIの前後(例えば、1PSI又は2PSI))に保持することができる。膨張可能な陰茎プロテーゼ100は、静的条件下の平衡状態で部分膨張圧力を維持することができ、圧力差が存在しないことで漏出は発生しないことになる。
【0067】
一部の例では、流体ポンプ120(例えば、ポンプ120-1、ポンプ120-2)は順方向に付勢される。流体リザーバ102と膨張可能部材104間の正圧力差の場合に、一部の流体(例えば、漏出流体)は、それぞれのポンプ120の受動バルブを通って移動することができる。この流体移動は、例えば、ある一定のジムトレーニング及び他のエクササイズ中に発生する場合があり、この場合に、腹圧が流体リザーバに印加される場合がある。順方向に付勢されたポンプを通じた順方向圧力は、膨張可能部材104内への圧力の蓄積を引き起こす場合があり、それによって患者に対して想定外の部分膨張を引き起こす場合がある。
【0068】
コントローラ114は、圧力脈動170を用いて排出ポンプ(例えば、ポンプ120-3)の起動及び/又は能動バルブ118の開放を調整するように構成された圧力解除コントローラ168を含むことができる。脈動170は、圧力センサ130によって測定することができる。脈動170は、圧力172の短い増大とすることができる。脈動170の直後に、圧力解除コントローラ168は、膨張可能部材104から圧力172を解除するための能動バルブ118の開放のタイミングを調節することができる。この開放に能動バルブ118の閉鎖が続き、その後に次の脈動170が続く。例えば、圧力解除コントローラ168は、圧力センサレート176に従って経時的に圧力センサ130から圧力読取値を取得することができる。圧力解除コントローラ168は、第1の時間に第1の圧力脈動170-1を検出し、第2の時間に第2の圧力脈動170-2を検出することができる。圧力解除コントローラ168は、第1の時間の後に能動バルブ118を開放位置にする(かつ一部の例ではポンプ120-3を起動する)ことができる。一部の例では、圧力解除コントローラ168は、通常収縮サイクル中にポンプ120-3を駆動するのに使用される周波数よりも低い周波数でポンプ120-3を作動させる。圧力解除コントローラ168は、第2の時間の前に能動バルブ118を閉鎖位置にする(かつ一部の例ではポンプ120-3を停止状態にする)ことができる。
【0069】
圧力解除コントローラ168は、高活動期間の後に能動バルブ118を開放位置にし、かつ一部の例では、ポンプ120-3を作動させることによって膨張可能部材104から流体を排出することができる。例えば、上記に示したように、順方向に付勢されたポンプを通じた順方向圧力は、膨張可能部材104の中への圧力の蓄積を引き起こす場合があり、それによって患者に対して想定外の部分膨張を引き起こす場合がある。しかし、圧力解除コントローラ168は、圧力センサ130からの圧力読取値、並びに活動レベル186及び/又は活動タイプ190を受信することができる。例えば、第1の期間中に、活動レベル186が比較的高く、かつエクササイズの活動のタイプ164-1を示す場合がある。第2の期間中に、活動レベル186が比較的低く、休息の活動のタイプ164-2を示す場合がある。一部の例では、第1の期間の終了時(又は第2の期間の開始時)に、圧力解除コントローラ168は、能動バルブ118を開放してポンプ120-3を作動させることができる。一部の例では、圧力解除コントローラ168は、収縮サイクル中に使用される周波数よりも低い周波数でポンプ120-3を駆動することができる。
【0070】
電子ポンプアセンブリ106は、その構成要素を封入する密封エンクロージャ108を含むことができる。密封エンクロージャ108は、気密(又は実質的に気密)の容器とすることができる。密封エンクロージャ108は、1又は2以上の金属ベースの材料を含むことができる。一部の例では、密封エンクロージャ108は、チタン容器である。一部の例では、患者と接触している唯一の材料がチタンである。一部の例では、密封エンクロージャ108は、無線信号を外部デバイス101から/に受信/送信するための貫通接続部140(例えば、密封貫通接続部、電気貫通接続部、貫通接続コネクタなど)を定める。一部の例では、貫通接続部140は、金属ベースの材料と絶縁体ベースの材料(例えば、セラミック)とを含む。
【0071】
電子ポンプアセンブリ106は、密封エンクロージャ108の内側に配置された密封流体チャンバ110を含むことができる。密封流体チャンバ110は、密封エンクロージャ108内の別個の気密(又は実質的に気密)の容器とすることができる。密封流体チャンバ110は、1又は2以上の金属ベースの材料を含むことができる。一部の例では、密封流体チャンバ110はチタン容器である。一部の例では、密封流体チャンバ110は、1又は2以上の非金属ベースの材料(例えば、セラミック)を含む。一部の例では、密封流体チャンバ110の一部分は金属ベースの材料(例えば、チタン)であり、一部分は非金属ベースの材料(例えば、セラミック)である。密封流体チャンバ110は、流体を電子機器(例えば、コントローラ114、加速度計154、心拍数モニタ156、1又は2以上のセンサ158、バッテリ116など)から分離することができる。言い換えれば、電子機器セクションは、密封流体チャンバ110によって流体から分離する(例えば、完全に分離する)ことができる。密封流体チャンバ110は、流体リザーバ102及び膨張可能部材104と流体的に接続することができる。密封流体チャンバ110は、能動バルブ118と、ポンプ120と、圧力センサ130と、温度センサ152とを含むことができる。一部の例では、密封流体チャンバ110は、信号をコントローラ114から/に受信/送信するための貫通接続部138(例えば、密封貫通接続部、電気貫通接続部、貫通接続コネクタなど)を定める。一部の例では、密封エンクロージャ108内に配置された密封流体チャンバ110は、二重密封システムを生成する。一部の例では、電子ポンプアセンブリ106は、1つの密封エンクロージャ(例えば、密封エンクロージャ108)のみを含む。
【0072】
図2Aは、態様による電子ポンプアセンブリ206を示している。図2Bは、態様によるポンプ220のうちの1つと直列に配置されたチェックバルブ221を示している。図2Cは、別の態様によるポンプ220のうちの1つと直列に配置されたチェックバルブ221を示している。電子ポンプアセンブリ206は、図1A及び図1Bの電子ポンプアセンブリ106の例とすることができ、かつこれらの図を参照して議論した詳細のうちのいずれかを含むことができる。
【0073】
電子ポンプアセンブリ206は、能動バルブ218と、ポンプ220-1と、ポンプ220-2と、圧力センサ230とを含む。ポンプ220-1は、入口と出口を含むことができる。ポンプ220-1の入口は、流体リザーバ202と流体的に接続することができ、ポンプ220-1の出口は、膨張可能部材204と流体的に接続することができる。ポンプ220-2は、入口と出口を含むことができる。ポンプ220-2の入口は、流体リザーバ202と流体的に接続することができ、ポンプ220-2の出口は、膨張可能部材204と流体的に接続することができる。能動バルブ218は、入口と出口を含むことができる。能動バルブ218の入口は、膨張可能部材204と流体的に接続することができ、能動バルブ218の出口は、流体リザーバ202と流体的に接続することができる。
【0074】
ポンプ220-1及びポンプ220-2は、電子制御式ポンプである。ポンプ220-1及びポンプ220-2は、コントローラ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)によって電子的に制御することができる。一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-2は、流体を流体リザーバ202から膨張可能部材204まで移送することができる一方向のものである。しかし、一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-2は双方向のものである。一部の例では、ポンプ220-1又はポンプ220-2は、電磁ポンプ又は圧電ポンプである。
【0075】
ポンプ220-1又はポンプ220-2は、受動チェックバルブ223と受動チェックバルブ225を含むことができる。受動チェックバルブ223及び受動チェックバルブ225は、膨張可能部材204内の圧力を維持するのを助けることができる。ポンプ220-1は、能動バルブ218と並列に配置することができる。ポンプ220-2は、ポンプ220-1と並列に配置することができる。一部の例では、2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)の使用は、膨張可能部材204まで移送することができる流体の量を増大することができる。一部の例では、ポンプ220-1及びポンプ220-1は、電子ポンプアセンブリ206の効率を高めるために互いに異なる位相で作動させることができる。一部の例では、互いに異なる位相(例えば、180度異なる位相)で作動する2つの並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)は、ポンプ220-1の出力圧力がポンプ220-2のバルブ閉鎖を改善し(その逆も同様である)、それによって全体の性能を改善することを可能にすることができる。一部の例では、互いに異なる位相で作動する並列ポンプ(例えば、ポンプ220-1、ポンプ220-2)の使用は、ポンプ220-1及びポンプ220-2がより低い周波数で作動することを可能にすることができ、それによって電力を低減する(従って、バッテリ寿命を延ばす)ことができる。小さい振動及び改善された患者体感をもたらすより滑らかな流量も達成することができる。
【0076】
能動バルブ218は、電子制御バルブとすることができる。能動バルブ218は、コントローラ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)によって電子的に制御することができる。例えば、能動バルブ218は、そこを流体が貫流する開放位置と流体が貫流することが防止される閉鎖位置間で能動バルブ218を移行するための信号を受信することができる。一部の例では、能動バルブ218は、膨張可能部材204内の圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ために閉鎖位置に移行することができる。一部の例では、能動バルブ218は、流体を流体リザーバ202まで移送して戻すために、膨張可能部材204内の圧力を解除するために、及び/又は膨張可能部材204への逆流を可能にするために開放位置に移行することができる。一部の例では、能動バルブ218を用いて部分膨張圧力を保持する(例えば、実質的に保持する)ことができる。
【0077】
圧力センサ230は、膨張可能部材204の圧力を測定するように構成される。圧力センサ230は、膨張可能部材204に接続された流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、能動バルブ218と膨張可能部材204間である流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、ポンプ220-1と膨張可能部材204間である流体通路の部分に結合することができる。一部の例では、圧力センサ230は、ポンプ220-2と膨張可能部材204間である流体通路の部分に結合することができる。圧力センサ230は、コントローラ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)によって圧力センサ230から信号を受信することができるようにこのコントローラと通信的に結合される。
【0078】
一部の例では、図2C及び図2Cに示すように、電子ポンプアセンブリ206は、ポンプ220(この場合に、ポンプ220はポンプ220-1又はポンプ220-2又はこれらの両方とすることができる)と直列に配置されたチェックバルブ221を含むことができる。一部の例では、図2Bに示すように、チェックバルブ221は、ポンプ220と膨張可能部材204間に配置される。一部の例では、図2Cに示すように、チェックバルブ221は、ポンプ220と流体リザーバ202間に配置される。チェックバルブ221は、クラッキング圧力227を定めることができる。チェックバルブ221の入口とチェックバルブ221の出口間の圧力差がクラッキング圧力227よりも高い時に、チェックバルブ221は、開いて流体の通過を許すように構成される。チェックバルブ221の入口とチェックバルブ221の出口間の圧力差がクラッキング圧力227よりも低い時に、チェックバルブ221は、閉じてそれによって流体の移送を阻止するように構成される。一部の例では、クラッキング圧力227は、1.0PSIから5.0PSIの範囲にある。一部の例では、クラッキング圧力227は、2.0PSIから4.0PSIの範囲にある。一部の例では、クラッキング圧力227は3.0PSIである。ポンプ220と直列に置かれたチェックバルブ221は、流体リザーバ202に対して腹圧を掛ける活動中に流体リザーバ202から膨張可能部材204への漏出又は不用意な流れを低減することができる。一部の例では、チェックバルブ221は、通常の非勃起期間中に閉鎖され、不用意な部分勃起が最小にされることを保証する。
【0079】
図3は、態様による電子ポンプアセンブリ306を示している。電子ポンプアセンブリ306は、図1A及び図1Bの電子ポンプアセンブリ106及び/又は図2Aから図2Cの電子ポンプアセンブリ206の例とすることができ、かつこれらの図を参照して議論した詳細のうちのいずれかを含むことができる。電子ポンプアセンブリ306は、そこに排出ポンプ(例えば、ポンプ320―3)が含まれることを除いて図2Aから図2Cの電子ポンプアセンブリ206と同じ(同様)とすることができる。
【0080】
電子ポンプアセンブリ306は、能動バルブ318と、ポンプ320―1と、ポンプ320―2と、ポンプ320―3と、圧力センサ230とを含む。ポンプ320―1は、入口と出口を含むことができる。ポンプ320-1の入口は、流体リザーバ302と流体的に接続することができ、ポンプ320-1の出口は、膨張可能部材304と流体的に接続することができる。ポンプ320―2は、入口と出口を含むことができる。ポンプ320-2の入口は、流体リザーバ302と流体的に接続することができ、ポンプ320-2の出口は、膨張可能部材304と流体的に接続することができる。ポンプ320―3は、入口と出口を含むことができる。ポンプ320-3の入口は、膨張可能部材と流体的に接続することができ、ポンプ320-3の出口は、能動バルブ318(及び流体リザーバ302)と流体的に接続することができる。能動バルブ318は、入口と出口を含むことができる。能動バルブ318の入口は、ポンプ320―2の出口(及び膨張可能部材304)と流体的に接続することができ、能動バルブ318の出口は、流体リザーバ302と流体的に接続することができる。
【0081】
ポンプ320―1、ポンプ320―2、及びポンプ320―3は、電子制御式ポンプである。ポンプ320―1、ポンプ320―2、及びポンプ320―3は、コントローラ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)によって電子的に制御することができる。一部の例では、ポンプ320―1及びポンプ320―2は、流体を流体リザーバ302から膨張可能部材304まで移送することができる一方向のものである。一部の例では、ポンプ320―3は、流体を膨張可能部材304から流体リザーバ302まで移送することができる一方向のものである。しかし、一部の例では、ポンプ320―1、ポンプ320―2、及びポンプ320―3は双方向のものである。一部の例では、ポンプ320―1、ポンプ320―2、及びポンプ320―3は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。
【0082】
ポンプ320―1、ポンプ320―2、又はポンプ320―3は、受動チェックバルブ323と受動チェックバルブ325とを含むことができる。受動チェックバルブ323及び受動チェックバルブ325は、膨張可能部材304内の圧力を維持するのを助けることができる。ポンプ320-1は、能動バルブ318と並列に配置することができる。ポンプ320-2は、ポンプ320―1と並列に配置することができる。ポンプ320―3は、能動バルブ318と並列に配置することができる。ポンプ320―3は、ポンプ320―1又はポンプ320―2と並列に配置することができる。
【0083】
図4は、態様による電子ポンプアセンブリ406の一部分の例を例示している。電子ポンプアセンブリ406は、図1A及び図1Bの電子ポンプアセンブリ106、図2Aから図2Cの電子ポンプアセンブリ206、及び/又は図3の電子ポンプアセンブリ306の例とすることができ、かつこれらの図を参照して議論した詳細のうちのいずれかを含むことができる。
【0084】
電子ポンプアセンブリ406は、流体リザーバ402と膨張可能部材404間で流体を移送するように構成される。電子ポンプアセンブリ406は、ユーザが手動でポンプを作動させる(例えば、ポンプ球状体を押し潰す及び解除する)ことなく流体を流体リザーバ402と膨張可能部材404間で自動的に移送することができる。
【0085】
電子ポンプアセンブリ406は、流体通路424(例えば、充填通路)内に配置されたポンプ420-1と、流体通路427(例えば、排出通路)内に配置された能動バルブ418とを含む。ポンプ420-1は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。ポンプ420-1は、受動チェックバルブ423と受動チェックバルブ425とを含むことができる。流体通路427は、流体通路424とは別個(かつ並列)の流体分枝とすることができる。流体通路427は、流体を流体リザーバ402から膨張可能部材404まで移送する通路である。流体通路424は、流体を膨張可能部材404から流体リザーバ402まで移送する通路である。ポンプ420-1は、能動バルブ418と並列に配置される。
【0086】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、ポンプ420-1と直列に能動バルブ419を含むことができる(ポンプ420-1及び能動バルブ419が、流体通路427内に配置される)。一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、能動バルブ418と直列にポンプ420-2を含むことができる(例えば、ポンプ420-2及び能動バルブ418が、流体通路424に配置される)。ポンプ420-2は、電磁ポンプ又は圧電ポンプとすることができる。ポンプ420-2は、受動チェックバルブ423と受動チェックバルブ425とを含むことができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、流体リザーバ402と流体的に接続された能動バルブ448を含む。能動バルブ448は、能動バルブ418(及びポンプ420-2)又はポンプ420-1(及び能動バルブ419)のうちのいずれかと直列とすることができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、膨張可能部材404と流体的に接続された能動バルブ452を含む。能動バルブ452は、能動バルブ419(及びポンプ420-1)又はポンプ420-2(及び能動バルブ418)のうちのいずれかと直列とすることができる。
【0087】
能動バルブ448、ポンプ420-1、能動バルブ418、能動バルブ452、能動バルブ418、及びポンプ420-2は、コントローラ及び/又はドライバ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)によって電子的に制御することができる。ポンプ420-1及びポンプ420-2は、一方向又は双方向とすることができる。流体通路427に関して、一部の例では、ポンプ420-1と能動バルブ419は、位置を入れ替えることができる(この場合に、能動バルブ419は、能動バルブ448とポンプ420-1間で直列である)。流体通路424に関して、一部の例では、能動バルブ418とポンプ420-2は、位置を入れ替えることができる(この場合に、ポンプ420-1は、能動バルブ418と能動バルブ448間で直列である)。
【0088】
一部の例では、1又は2以上の追加の能動バルブ及び/又は1又は2以上の追加のポンプが、流体通路427内で直列に配置される。一部の例では、1又は2以上の追加の能動バルブ及び/又は1又は2以上の追加のポンプが、流体通路424内で直列に配置される。一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、1又は2以上の追加(かつ並列)の流体通路を含むことができ、この場合に、各追加(かつ並列)の流体通路は、1又は2以上の能動バルブと1又は2以上のポンプとを含むことができる。
【0089】
一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、圧力センサ430と圧力センサ431を含むことができる。圧力センサ430及び圧力センサ431は、コントローラ(例えば、図1A及び図1Bのコントローラ114)に接続され、この場合に、コントローラは、圧力センサ430及び圧力センサ431から測定圧力を受信する。
【0090】
圧力センサ430は、膨張可能部材404内の圧力を測定するように構成される。コントローラは、圧力センサ430から測定圧力を受信し、この圧力を調整するように能動バルブ及び/又はポンプを自動的に制御することができる。一部の例では、圧力センサ431は、流体リザーバ402内の圧力を測定するように構成される。一部の例では、圧力センサ431は、腹腔内圧(エクササイズのような活動中に増大する場合がある)を検出することができ、コントローラは、偶発的な膨張を最小にするか又は防止するように能動バルブ及びポンプを制御することができる。一部の例では、電子ポンプアセンブリ406は、その内部の他の場所に1又は2以上の圧力センサを含むことができる。例えば、圧力センサは、能動バルブ448とポンプ420-1間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、ポンプ420-1と能動バルブ419間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、能動バルブ448と能動バルブ418間に配置することができる。一部の例では、圧力センサは、能動バルブ418とポンプ420-2間に配置することができる。
【0091】
図5は、態様による電子ポンプアセンブリ506を有する膨張可能な陰茎プロテーゼ500を概略で例示している。電子ポンプアセンブリ506は、本明細書で議論した電子ポンプアセンブリ(例えば、106、206、306、406)及び膨張可能な陰茎プロテーゼ(例えば、100、200)の特徴のうちのいずれかを含むことができる。膨張可能な陰茎プロテーゼ500は、1ペアの膨張可能シリンダ510を含むことができ、これらの膨張可能シリンダ510は、陰茎内に埋め込まれるように構成される。例えば、膨張可能シリンダ510の一方は、陰茎の一方の側に配置することができ、他方の膨張可能シリンダ510は、陰茎の他方の側に配置することができる。各膨張可能シリンダ510は、第1の末端部分524と、キャビティ又は膨張チャンバ522と、後部先端532を有する第2の末端部分528とを含むことができる。
【0092】
電子ポンプアセンブリ506の少なくとも一部分は、患者の身体内に埋め込むことができる。電子ポンプアセンブリ506が膨張可能シリンダ510と流体連通するように、1ペアの導管コネクタ505は、電子ポンプアセンブリ506を膨張可能シリンダ510に取り付けることができる。同様に、電子ポンプアセンブリ506は、流体リザーバ550と導管コネクタ503を通して流体連通状態にすることができる。流体リザーバ550は、ユーザの腹部の中に埋め込むことができる。膨張可能シリンダ510の膨張チャンバ522は、陰茎の中に配置することができる。膨張可能シリンダ510の第1の末端部分524は、陰茎の亀頭部分内に少なくとも部分的に配置することができる。第2の末端部分528は、後部先端532が恥骨PBに近い状態で患者の恥骨領域PRの中に埋め込むことができる。
【0093】
膨張可能シリンダ510を埋め込むために、外科医は、患者の準備を整える。多くの場合に、外科医は、例えば、陰茎の基部が陰嚢の上部と接する陰茎陰嚢領域内に切開部を生成する。外科医は、患者が膨張可能シリンダ510を受け入れるための準備を整えるために陰茎陰嚢切開部から患者の海綿体を拡張することができる。この海綿体は、勃起組織の2つの平行な柱、例えば、実質的に陰茎の全長を延びる陰茎の本体の背部を形成する2つの細長い柱の方である。外科医は、患者が第2の末端部分528を受け入れるための準備を整えるために恥骨部位の2つの領域も拡張することになる。外科医は、切開部からの海綿体の長さ及び恥骨部位の拡張領域の長さを測定し、埋め込むべき膨張可能シリンダ510の適切なサイズを決定することができる。
【0094】
患者の準備が整った後に、陰茎プロテーゼ500が患者の中に埋め込まれる。各膨張可能シリンダ510の第1の末端部分524の先端は、縫合糸に接続することができる。縫合糸の他端は、針部材(例えば、Keith針)に接続することができる。針部材は、切開部の中及び拡張海綿体の中に挿入される。次に、針部材は、陰茎の亀頭を通して押される。外科医は、縫合糸を引っ張って膨張可能シリンダ510を海綿体の中に引き込む。この引き込みは、ペアを構成する各膨張可能シリンダ510に対して行われる。膨張チャンバ522が定位置に来ると、外科医は、先端から縫合糸を取り外すことができる。次に、外科医は、第2の末端部分528を挿入する。外科医は、膨張可能シリンダ510の後端を切開部の中に挿入し、各膨張可能シリンダ510が定位置に来るまで第2の末端部分528を恥骨PBに向けて押す。
【0095】
ユーザは、外部デバイス501を用いて膨張可能な陰茎プロテーゼ500を制御することができる。一部の例では、ユーザは、外部デバイス501を用いて膨張可能シリンダ510を膨張又は収縮させることができる。例えば、ユーザが外部デバイス501を用いて膨張サイクルを起動するのに応答して、外部デバイス501は、膨張サイクルを開始して流体を流体リザーバ550から膨張可能シリンダ510まで移送するための無線信号を電子ポンプアセンブリ506に送信することができる。一部の例では、ユーザが外部デバイス501を用いて収縮サイクルを起動するのに応答して、外部デバイス501は、収縮サイクルを開始して流体を膨張可能シリンダ510から流体リザーバ550まで移送するための無線信号を電子ポンプアセンブリ506に送信することができる。一部の例では、収縮サイクル中に、膨張可能シリンダ510内の圧力が部分膨張圧力に達するまで流体が移送して戻される。
【0096】
図6は、膨張可能な陰茎プロテーゼの電子ポンプアセンブリを作動させる方法の例示的作動を描く流れ図600を例示している。流れ図600の例示的作動は、本明細書で議論する膨張可能な陰茎プロテーゼ及び/又は電子ポンプアセンブリ(例えば、106、206、306、406、506)のうちのいずれかによって実行することができる。
【0097】
作動602は、外部デバイスからの無線制御信号を電子ポンプアセンブリのアンテナによって受信する段階を含む。作動604は、無線制御信号に応答して、コントローラにより、電子ポンプアセンブリのポンプを起動し、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように流体を流体リザーバから膨張可能部材まで移送するように作動させる段階を含む。作動606は、膨張可能部材の圧力を圧力センサによって測定する段階を含む。作動608は、測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、コントローラにより、電子ポンプアセンブリの能動バルブを開放位置にあるように起動して流体の一部分を膨張可能部材から流体リザーバまで移送する段階を含む。一部の例では、作動は、測定圧力が閾値に対応することをコントローラによって検出する段階を含む。一部の例では、作動は、測定圧力が閾値に対応するとして検出されていることに応答して、コントローラにより、能動バルブを閉鎖位置にあるように起動する段階を含む。
【0098】
本明細書で詳細説明を議論した。しかし、本発明に開示した実施形態は、様々な形態に具現化することができる例に過ぎないことは理解される。従って、本明細書に開示した特定の構造的及び機能的な詳細は、限定的なものとして解釈すべきではなく、単に特許請求の範囲に対する基礎としてかつこれらの実施形態を事実上あらゆる適切な詳細構造に様々に採用することを当業者に教例示するための代表的な基礎として解釈しなければならない。更に、本明細書に使用する用語及び語句も限定的ではなく、本発明の開示の理解可能な説明を提供するように意図している。
【0099】
本明細書に使用する時の用語「a」及び「an」は、1又は1よりも多いとして定められる。本明細書に使用する時の用語「別の」は、少なくとも第2又は第3以上として定められる。本明細書に使用する時の用語「including」及び/又は「having」は、comprising(すなわち、開放移行)として定められる。本明細書に使用する時の用語「結合された」又は「移動可能に結合された」は、接続であるが、必ずしも直接的かつ機械的とは限らない接続として定められる。
【0100】
一般的に、実施形態は、身体インプラントに関連する。本明細書では、患者又はユーザという用語は、本発明の開示に開示する医療デバイス又は方法から利益を得る個人に対して使用される場合がある。例えば、患者は、本発明の開示によって開示される医療デバイス又はそれを作動させる方法を用いて身体に埋め込みが行われる個人とすることができる。例えば、一部の実施形態では、患者は、人間とすることができる。
【0101】
説明した実施のある一定の特徴を本明細書で上述したように示したが、ここで多くの修正、置換、変形、及び均等物が当業者には想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正及び変形を実施形態の範囲内として網羅するように意図していることは理解されるものとする。
【符号の説明】
【0102】
100 膨張可能な陰茎プロテーゼ
102 流体リザーバ
104 膨張可能部材
108 密封エンクロージャ
118 能動バルブ
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を備えた膨張可能な陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリが、
ポンプと、
能動バルブと、
前記膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
測定圧力に基づいて前記ポンプ又は前記能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラと、を含む、膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項2】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも高いことに応答して、前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するように、前記能動バルブを開放位置にするように構成されている、請求項1に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項3】
前記コントローラは、前記測定圧力が閾値よりも低いことに応答して、前記流体の一部分を前記流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように、前記ポンプを作動させるように構成されている、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項4】
前記流体リザーバは、前記ポンプを作動させることなく前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成された圧力調整可撓性部材を含む、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項5】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含む、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項6】
前記コントローラは、測定加速度に基づいて前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの睡眠パターンを識別するように構成され、前記コントローラは、前記ユーザが寝ている時に前記膨張可能部材を少なくとも部分的に膨張させるように構成されている、請求項5に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項7】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの心拍数をモニタするように構成された心拍数センサを含む、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項8】
前記電子ポンプアセンブリは、前記流体の温度を測定するように構成された温度センサを含む、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項9】
前記コントローラは、一連の部分持続期間を定める試験持続期間中に膨張サイクルと収縮サイクルとを反復的に開始するように構成され、各後続の部分持続期間に前記膨張可能部材内の圧力が調節される、請求項に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項10】
流体を保持するように構成された流体リザーバと、
膨張可能部材と、
前記流体を前記流体リザーバと前記膨張可能部材との間で移送するように構成された電子ポンプアセンブリと、を備えた膨張可能な陰茎プロテーゼであって、
前記電子ポンプアセンブリが、
外部デバイスから無線信号を受信するように構成されたアンテナと、
ポンプと、
能動バルブと、
前記膨張可能部材の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
測定圧力又は前記無線信号のうちの少なくとも一方に基づいて前記ポンプ又は前記能動バルブのうちの少なくとも一方を制御するように構成されたコントローラと、を含む、膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項11】
前記電子ポンプアセンブリは、前記膨張可能な陰茎プロテーゼのユーザの加速度を測定するように構成された加速度計を含み、前記コントローラは、測定加速度に基づいて活動のタイプを決定するように構成され、前記コントローラは、前記活動のタイプに基づいて前記圧力センサに関連付けられた圧力感知レートを調節するように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記膨張可能部材の圧力が閾値を超えないように前記膨張可能部材を部分的に膨張させるように構成され、前記無線信号に応答して、前記コントローラは、膨張サイクル中に前記膨張可能部材を最大圧力閾値まで膨張させるように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項13】
前記電子ポンプアセンブリは、前記流体の温度を測定するように構成された温度センサを含み、測定温度が閾値よりも高いことに応答して、前記コントローラは、通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスにネットワーク上で前記アンテナを通じて送信するように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項14】
前記コントローラは、最大圧力閾値又は部分圧力閾値のうちの少なくとも一方を格納するように構成されたメモリを含み、前記コントローラは、前記アンテナを通じて前記外部デバイスから受信された情報に基づいて前記最大圧力閾値又は前記部分圧力閾値のうちの少なくとも一方の値を更新するように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項15】
前記コントローラは、前記圧力センサからの圧力読取値に基づいて、前記膨張可能な陰茎プロテーゼに関連した性能問題を検出するように構成され、前記コントローラは、前記性能問題が検出されていることに応答して、通知メッセージを1又は2以上の外部デバイスにネットワーク上で送信するように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項16】
前記電子ポンプアセンブリは、前記コントローラに給電するように構成されたバッテリを含み、前記電子ポンプアセンブリは、前記バッテリの性能をモニタするように構成されたセンサを含む、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項17】
前記コントローラは、圧力センサレートに従って経時的に前記圧力センサから圧力読取値を取得するように構成され、前記コントローラは、第1の時間に第1の圧力脈動及び第2の時間に第2の圧力脈動を検出するように構成され、前記コントローラは、前記第1の時間の後に前記能動バルブを開放位置にするように構成され、前記コントローラは、前記第2の時間の前に前記能動バルブを閉鎖位置にするように構成されている、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項18】
前記電子ポンプアセンブリは、前記ポンプと直列にチェックバルブを含む、請求項10に記載の膨張可能な陰茎プロテーゼ。
【請求項19】
膨張可能な陰茎プロテーゼを作動させる方法であって、
電子ポンプアセンブリのアンテナにより、外部デバイスから無線制御信号を受信する段階と、
コントローラにより、前記無線制御信号に応答して前記電子ポンプアセンブリのポンプを起動し、膨張可能部材の圧力が閾値に達するように流体を流体リザーバから前記膨張可能部材まで移送するように作動させる段階と、
圧力センサにより、前記膨張可能部材の前記圧力を測定する段階と、
前記コントローラにより、測定圧力が前記閾値よりも高いことに応答して前記流体の一部分を前記膨張可能部材から前記流体リザーバまで移送するために前記電子ポンプアセンブリの能動バルブを開放位置にあるように起動する段階と、
を含む方法。
【請求項20】
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応することを検出する段階と、
前記コントローラにより、前記測定圧力が前記閾値に対応すると検出されていることに応答して前記能動バルブを閉鎖位置にあるように起動する段階と、
を更に含む請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】