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特表2025-500859バックコンタクト型の太陽電池を用いた太陽光パネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】バックコンタクト型の太陽電池を用いた太陽光パネル
(51)【国際特許分類】
   H10F 19/90 20250101AFI20250107BHJP
   H10F 19/80 20250101ALI20250107BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 560
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535517
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-08-13
(86)【国際出願番号】 EP2022085856
(87)【国際公開番号】W WO2023111020
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】2030125
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523310789
【氏名又は名称】ライトイヤー・レイヤー・イーペーセーオー・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリク・ニコラス・スリンゲルランド
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251AA01
5F251BA05
5F251DA10
5F251EA17
5F251FA30
5F251JA03
5F251JA04
5F251JA05
(57)【要約】
透明プレート、前記透明プレートに付着するバックコンタクト型の太陽電池、前記太陽電池に電気的及び機械的に接続され、前記太陽電池に面するメタライゼーションパターンを備えるバックコンタクトフォイル(302)、および前記バックコンタクトフォイルに取り付けられる積層体(202)を備えるソーラーパネルであって、前記バックコンタクトフォイルは、1つ以上のフラップ(104,304)を示し、前記フラップの端部は、前記積層体からよりも、前記透明プレートから、より離れていることを特徴とする、ソーラーパネル。バックコンタクトフォイルは、封止材内に埋め込まれる。フラップをバックコンタクトフォイルに加えることによって、フラップの端部が封止材の外に延在させることを可能にする。これは、例えば、フラップの端部に電気的に接触させるためのコネクタの使用が可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明プレート、
前記透明プレートに付着するバックコンタクト型の太陽電池、
前記太陽電池に電気的及び機械的に接続され、前記太陽電池に面するメタライゼーションパターンを備えるバックコンタクトフォイル(102,302)、および
前記バックコンタクトフォイルに取り付けられる積層体(202)を備えるソーラーパネルであって、
前記バックコンタクトフォイルは、1つ以上のフラップ(104,304)を示し、前記フラップの端部は、前記積層体からよりも、前記透明プレートから、より離れていることを特徴とする、ソーラーパネル。
【請求項2】
前記ソーラーパネルは、少なくとも局所的に2つの方向に湾曲している、請求項1に記載のソーラーパネル。
【請求項3】
前記透明プレートは、ガラスプレートまたはポリカーボネートプレートである、請求項1または2に記載のソーラーパネル。
【請求項4】
前記積層体(202)は、1つ以上のガラス繊維層及び1つ以上の炭素繊維層の両方又はいずれか一方を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項5】
前記フラップ(104,304)上にコネクタがクランプされている、請求項1から4のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項6】
前記フラップ(104,304)のメタライゼーションがコネクタと接触するために使用される、請求項1から5のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項7】
前記フラップ(104,304)のメタライゼーションが、前記コネクタとの取り外し可能な接続をするために使用される、請求項6に記載のソーラーパネル。
【請求項8】
前記フラップ(104,304)は、前記積層体を越えて折られる、請求項1から7のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項9】
ワイヤまたはバスバーが、前記フラップ(104,304)のメタライゼーションにはんだ付けされる、請求項1から8のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項10】
前記積層体(202)は、繊維が前記バックコンタクトフォイル(102,302)を傷つけることを回避するための凹部(204)を示す、請求項1から9のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項11】
前記フラップ(104,304)のそれぞれは、折り線(106)で折られ、前記積層体は、凹部(204)を備え、前記凹部の位置において、前記積層体の周縁部は、前記各折り線(106)から距離を置いた位置にある、請求項8に記載のソーラーパネル。
【請求項12】
前記積層体(202)は、凹部(204)を示す、請求項1から9のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項13】
封止材の層が、前記太陽電池を前記透明プレートに付着させる、請求項1から12のいずれか一項に記載のソーラーパネル。
【請求項14】
前記封止材は、EVAである、請求項13に記載のソーラーパネル。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のソーラーパネルを備える、車両。
【請求項16】
前記車両のボンネット、ルーフ、及びトランクのうちの少なくとも1つの少なくとも一部が前記ソーラーパネルである、請求項15に記載の車両。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか一項に記載のソーラーパネルを備えるヨットまたはボート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、透明パネルと、透明パネルに付着するバックコンタクト型の太陽電池と、太陽電池に電気的および機械的に接続され、太陽電池に面するメタライゼーションパターンを備えるバックコンタクトフォイルと、バックコンタクトフォイルに取り付けられる積層体と、を備える太陽光パネルに関する。
【0002】
本願発明は、さらに、そのようなパネルを備える車両、ヨット又ボートに関する。
【背景技術】
【0003】
太陽エネルギーは、一般的にシリコン太陽電池のような太陽電池によって生成される。以前の技術では、両面に金属電極を用いている一方で、現代の太陽電池、いわゆるバックコネクテッド型電池は、一面にだけ電極を示している。これらの電池の受光面には、現在金属トレース(metal trace)は完全になくなり、したがって、感光性シリコンの表面が増加した。
【0004】
これらのバックコネクテッド型電池は、一般に銅層であるパターン化されたメタライゼーション層で一面が覆われたポリマーフィルム(一般にPET)であるバックコンタクトフォイルを用いて相互接続(直列化、並列化)され得る。したがって、バックコンタクトフォイルは、フレキシブルプリント基板に似ている。バックコンタクト型電池との電気的接触は、一般に高温で硬化する導電性接着剤またはペーストによって行われる。
【0005】
ソーラーパネルは、ガラスプレートと金属取付構造との間に太陽電池として設置される静的で、平らなソーラーパネルとして使用されるだけでなく、Atlas Technologies社(へルモント、オランダ)によって販売されるLightyear Oneのような、例えば、ソーラーカーのルーフやボンネットとしても使用される。好ましくは、1キロメートル当たりの使用電力を下げるために、このような自動車は軽量であるべきであり、太陽電池による発電量を最適化するために、ソーラーパネルの面積をできるだけ大きくすべきである。そのため、完全なボンネット、ルーフ及びトランクの使用が必要不可欠である。一般に、ボンネット(ルーフ及びトランクも同様)は、少なくとも局所的に2つの方向に湾曲したガラスプレートを備え、例えば、国際公開第2020/064474号に記載されているような太陽電池の形態の太陽光発電装置が封入されている。ポリカーボネートプレートの使用もよく知られていることにも留意されたい。
【0006】
さらなる強度のために、積層体、好ましくは蘭国特許出願公開第2026972号明細書に記載されているような複合積層体が、透明パネルとは反対側を支持するために使用される。他の需要は、車両が安全で、十分に頑丈であることである。特に、車両のボンネットは、歩行者との衝撃に耐えるものでなければならない。複合積層体は、パネルを強化し、ガラスはEVA(エチレン酢酸ビニル)などの封止材を介して積層体に付着されているため、ガラスが破壊しても、すべての破片は、共に留まり(積層体に結合し)、したがって、例えば歩行者への被害を軽減することができる。
【0007】
先に述べたすべての要素は、EVAなどの封止材で互いに結合される。結合は、例えば120℃~140℃の高温で封止材を架橋することによって行われる。この温度では、導電性接着剤も太陽電池とバックコンタクトフォイルとの間に結合を形成する。すべての結合は、1回のセッションで行われることもあれば、複数回のセッションで行われ得ることもあることに留意されたい。
【0008】
ソーラーパネルと接触させるために、現在のワイヤは、バックコンタクトフォイルの銅層にはんだ付けされている。銅層へのはんだ付けは、PETの溶融、ひいてはバックコンタクトフォイルの損傷の危険をもたらす。他のタイプの接続、例えば接着が好ましい。しかしながら、これは、応力によって接続部に亀裂をもたらすという欠点を有する。また、コネクタは封止材の中に埋め込まれることになるため、コネクタはほとんど使用できない。さらに、そのようなコネクタは、封止材に望ましくない高低差を生じさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明は、これらの欠点を回避し、または、少なくとも軽減させることを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのためにも、本願発明におけるパネルは、バックコンタクトフォイルが、1つまたは複数のフラップを示し、フラップの端部が積層体からよりも、透明プレートから、より離れていることを特徴とする。
【0011】
フラップの端部が、透明プレートから離れ、封止材の外に突き出ることによって、ポイント溶接、レーザー溶接、はんだ付け、またはコネクタを用いた接続が、太陽光プレートを封止(硬化)後に用いられる。
【0012】
一実施形態では、パネルは、少なくとも2つの方向に局所的に湾曲している。
【0013】
ソーラーパネルは、ガラスプレートと金属取付構造との間に太陽電池として設置される静的で、平らなソーラーパネルとして使用されるだけでなく、Atlas Technologies(へルモント、オランダ)によって販売されるLightyear Oneのような、例えば、ソーラーカーのルーフやボンネットとしても使用される。また、建材一体型太陽光発電システム(BIPS)でも、湾曲したパネルが用いられる。
【0014】
別の実施形態では、透明プレートは、ガラスプレートまたはポリカーボネートプレートである。
【0015】
透明プレート(赤外線及び可視光線に対して透明)は、好ましくは、ガラス、または安価なソリューションとしてはPC(ポリカーボネート)から作られる。プレートが赤外線に対しても透明でなければならない理由は、例えばシリコン太陽電池のような高効率太陽電池が、一部の電力を赤外線スペクトルの光子から得ているからである。
【0016】
さらに別の実施形態では、積層体は、1つ以上のガラス繊維層及び1つ以上の炭素繊維層の両方又はいずれか一方を含む。
【0017】
1つ以上のガラス繊維層及び/又は1つ以上の炭素繊維層を含む積層体を用いると、ガラスに近い熱膨張係数を有する積層体を作ることができ、したがって、応力の蓄積を回避することができる。これは、蘭国特許出願公開第2026972号明細書に記載されている。
【0018】
別の実施形態では、フラップにコネクタがクランプされている。
【0019】
フラップ上にコネクタをクランプすることによって、バックコンタクトフォイルの銅とコネクタのワイヤ端部との間に確かな接続をさせることができる。
【0020】
さらなる実施形態では、フラップのメタライゼーションが、コネクタとの取り外し可能な接続をするために使用される。
【0021】
その接続は、固定接続でもよく、取り外し可能な接続であってもよい。これは例えば、屋根瓦のような交換可能な建材一体型太陽光発電システム(BIPS)に特に役に立つ。
【0022】
別の実施形態では、フラップは積層体を越えて折られる。
【0023】
本実施形態では、メタライゼーションは、透明プレートから最も離れているため、視認できるようになる。バックコンタクトフォイルを使用する場合、PETの使用のときは難しいが、より柔軟なフォイルが使用を使用すれば、より簡単にはんだ付けすることを可能にする。
【0024】
PETはかなり堅いので、PETを形成(変形)させるには局所的な加熱が必要となり得る。しかしながら、より柔軟な他の材料を用いれば、場合によっては局所的な加熱なしで同様に使用可能であり得る。
【0025】
さらに別の実施形態では、ワイヤまたはバスバーがフラップのメタライゼーションにはんだ付けされる。
【0026】
ここで、バックコンタクトフォイルのメタライゼーション(銅)にはんだを使用して、取り外し不可能な接続が行われる。その接続は、その後の封止材を硬化させる前に、はんだ付けされ得る。
【0027】
さらに他の実施形態では、積層体は凹部を示す。これらの凹部は、繊維がバックコンタクトフォイルを傷つけることを回避することができる。様々な本実施形態では、積層体は、繊維がバックコンタクトフォイルを傷つけることを回避するために、凹部を示す。
【0028】
もし積層体がガラス繊維または炭素繊維含む場合、積層体の端部において延在するとき、繊維はバックコンタクトフォイルを傷つけ得る。炭素繊維には、導電性があり、ショートを引き起こし得るので、炭素繊維に関係するときに特に有害である。凹部を有する積層体を製造することによって、バックコンタクトフォイルが曲がる位置から例えば1センチメートルの距離を積層体の周縁部と離し、損傷ひいてはショートの可能性が大幅に軽減される。そこで、任意に本実施形態では、凹部の位置において、積層体の周縁部は、バックコンタクトフォイルが曲がる位置、すなわちフラップが折られる折り線から距離を置いた位置にある。
【0029】
さらに別の実施形態では、封止材の層が、太陽電池を透明プレートに付着させる。
【0030】
一般に硬化エラストマーポリマーである封止材は、太陽電池を透明プレートに付着させる。
【0031】
さらなる実施形態では、封止材は、EVAである。
【0032】
EVA(エチレンと酢酸ビニルの共重合体)は、透明で、耐紫外線性があり、封止材に適していることでよく知られている。硬化温度は120℃から140℃である。
【0033】
一態様では、車両が、前述したうちのいずれかのソーラーパネルを備える。
【0034】
ソーラーパネルは、推進力の一部が太陽電池によって生成される、いわゆるソーラーカーに使用することができ、もしくはオーディオ、エアコンなどの補助機能に必要なエネルギーの少なくとも一部をソーラーパネルが生成する車両に使用することができる。
【0035】
別の実施形態では、パネルは、車両のボンネット、ルーフ、及びトランクのうちの少なくとも1つの少なくとも一部である。
【0036】
ルーフ、トランク及びボンネットは、最も効率よく太陽エネルギーを生成できる場所である。しかしながら、サイドパネルを使用することもよく知られている。
【0037】
別の態様では、ヨットまたはボートが、前述したうちのいずれかのソーラーパネルを備える。
【0038】
ここで、本発明は、同一の参照符号が対応する特徴を示す図を用いて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、本願発明におけるバックコンタクトフォイルの底面図を模式的に示している。
図2図2は、本願発明におけるバックコンタクトフォイルと積層体との挟み込みを模式的に示している。
図3図3は、ソーラーパネルの断面図を模式的に示している。
図4図4は、本願発明におけるバックコンタクトフォイルの別の形態を模式的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、本願発明におけるバックコンタクトフォイル102の底面図、すなわち透明プレートから最も離れている面の図を模式的に示している。
【0041】
バックコンタクトフォイル(もしくはback-contact foil:BCF)102は、概ね四角形で、上部にパターン化された導電層、一般に50~100μmの厚さの銅層を有する、例えばPETのような基材フィルムである。フォイルは、折り線106に沿って(透明プレートから遠ざかる方へ)下向きに折られ得るフラップ104を示す。フラップは、1つの銅製トラック(track)を備え、または、複数のトラックを備えてもよい。
【0042】
ポリイミドやポリエステルフィルムなど、PET以外の基材を使用することもできることに留意されたい。導電層には通常銅が使用されるが、アルミニウム、ニッケル、金、銀などの(合金の)使用も知られている。
【0043】
図2は、本願発明におけるバックコンタクトフォイル102と積層体202との挟み込みを模式的に示している。
【0044】
図2は、底面からの図を示しているが、積層体202は、BCF102上に配置されている。フラップ104は、下向き(読者に向かって)に折られている。積層体202は、BCFと積層体との間の距離を局所的に増加させ、それによって、積層体の繊維(ガラス繊維又は炭素繊維)のいずれかがBCFのフラップに孔をあけるのを回避するための凹部204を示す。特に、炭素繊維は導電性があり、ひいてはショートを引き起こす可能性があるため、他の問題を引き起こし得る。
【0045】
図3は、透明プレート401、透明プレート401に付着するバックコンタクト型の太陽電池301、太陽電池301に電気的及び機械的に接続され、太陽電池301に面するメタライゼーションパターンを備えるバックコンタクトフォイル102、及びバックコンタクトフォイル102に取り付けられる積層体202を有するソーラーパネル100の断面を示す。バックコンタクトフォイル102は、フラップ104を示し、フラップ104の端部が積層体202からよりも、透明プレート401から、より離されている。
【0046】
本実施形態では、フラップ104は、折り線106に沿って、透明プレート401から遠ざかる方へ折られる。折り線106は、鋭い折り目として示されている。実際には、より漸進的に折られてもよい。積層体202は、BCF102と積層体202との間の距離を局所的に、少なくともフラップ104の折り線106の位置において増加させ、それによって積層体の繊維(ガラス繊維又は炭素繊維)のいずれかがBCF102のフラップ104に孔をあけるのを回避するための凹部204を示す。したがって、凹部204の位置では、図2にも示されるように、積層体202の周縁部は、それぞれの折り線106から距離を置いた位置にある。
【0047】
凹部204は、積層体202の製造中に積層体202に形成されてもよく、または例えば、積層体202に凹部204を切り込むことによって製造後に形成されてもよい。
【0048】
図3のソーラーパネル100は平らであるが、代替の実施形態では、ソーラーパネル100は、1つ以上の方向に湾曲していてもよい。
【0049】
図4は、本願発明におけるバックコンタクトフォイルの代替の形態を模式的に示している。
【0050】
ここで、フラップ304は、BCF302から延在していないが、BCFの側部に平行に配置されている。その結果として、フラップは、それほど鋭く折る必要がなく、例えばPETの剛性はそれほど重要ではない。わずかな曲げが、線306から始まり、フラップ304の端部まで延びる。フラップの端部は、多かれ少なかれBCF302及び積層体(この図には図示されていない)に平行であることが好ましく、コネクタはその上にクランプされ得る。
【0051】
図1,2,3及び4において、フラップはBCFの2つの対する側部に形成されているが、フラップは、4つの側部のうち、1つ,2つ又は3つの側部に形成されてもよく、互いに向かい合う必要はないことに留意されたい。
【0052】
BCFは、一面がメタライゼーションされる(通常はこの場合である)だけでなく、両面のメタライゼーションも知られている。これは、両面メタライゼーション用のコネクタの使用を可能にする。
【0053】
BCFの外周にフラップを位置させることが最も便利であるが、BCFの中央に位置するフラップでさえも考えられ得る。ただし、これは積層体に切込みが入ることとなる。
【0054】
ソーラーパネルの異なる要素は、EVAのような封止材の硬化層によって封入される。透明プレートは、ガラス、ポリカーボネート、被覆ポリカーボネート、プレキシガラス(登録商標)、アクリルなどの(平らな又は湾曲した)プレートであってもよい。
【0055】
太陽電池の電極とBCFとの間の電気的接触は、例えば、(硬化性の)導電性接着剤または、はんだ付けによって行われるが、レーザー溶接が使用されることも知られている。
【0056】
フラップと、ワイヤ及びバスバーの両方又はいずれか一方との間の電気的接触は、一般に、(硬化性の)導電性接着剤、はんだ付け又はコネクタによって行われるが、スポット溶接、レーザー溶接及びその他の技術によっても行われてもよい。
【0057】
多くのタイプの太陽電池が知られており、ほとんどはシリコン(単結晶及び多結晶)をベースとしているが、ガリウム、テルル化カドミウム、銅インジウム-ジセレニド、ペロブスカイト、多接合型等で構成されるPV電池もまた知られており、その他多くのものも続くと期待されている。
【符号の説明】
【0058】
バックコンタクトフォイル(BCF) 102,302
フラップ 104,304
折り線 106
積層体 202
ソーラーパネル 100
透明プレート 401
バックコンタクト型の太陽電池 301
凹部 204
線 306
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】