(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】被検者の眼科装置に対するアライメントを支援するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/10 20060101AFI20250107BHJP
A61B 3/15 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
A61B3/10 100
A61B3/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535759
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 EP2022085846
(87)【国際公開番号】W WO2023111014
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503317201
【氏名又は名称】カール ツァイス メディテック インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Carl Zeiss Meditec Inc.
(71)【出願人】
【識別番号】502303382
【氏名又は名称】カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ワン、インジャン
(72)【発明者】
【氏名】シュトラウブ、ヨッヒェン
(72)【発明者】
【氏名】リーヒー、コナー
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA09
4C316AB02
4C316AB11
4C316AB16
4C316FA04
4C316FA06
4C316FY01
4C316FY05
(57)【要約】
第1の光源と画像センサとを含む眼科装置との被検者のアライメントを支援するためのシステム。システムは、第1および第2の光学特性を有する光を伝送するために第1の平面内に配置された第1および第2の固視目標を含む。また、第1および第2の開口は、第2の平面内に位置するとともに、第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするように構成される。少なくとも1つのレンズは、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するように構成されており、眼科装置が第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するためのシステムであって、
第1の平面内に位置するとともに、第1および第2の光学特性を有する光を伝送するようにそれぞれ構成される第1および第2の固視目標と、
第2の平面内に位置するとともに、前記第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするように構成される第1および第2の開口と、
前記第2の平面内にほぼ位置する第1および第2のフィルタであって、前記第1のフィルタは、前記第1の光学特性を有するように前記第1の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするように構成され、前記第2のフィルタは、前記第2の光学特性を有するように前記第2の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするように構成される、前記第1および第2のフィルタと、
前記第2の平面内の前記第1および第2の開口を、前記被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するように構成される少なくとも1つのレンズと、を備え、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取り、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、
前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の固視目標の像を受け取り、かつ
前記眼科装置の前記第1の光源からの光は、前記被検者の瞳に入射し、前記被検者の網膜で反射または散乱されて前記被検者の瞳から出射し、前記画像センサにより受光される、システム。
【請求項2】
前記第3の平面内で、前記第1および第2の固視目標の像は、前記第1の光源からの光に対して1組の端点を形成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1および第2の光学特性は、互いに異なる色を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の固視目標は、それぞれ異なるカラーフィルタを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の光学特性が赤色を含み、前記第2の光学特性が青色を含む、請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1および第2のフィルタは、それぞれ異なるカラーフィルタを備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1および第2の光学特性は、互いに異なる偏光を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1および第2の固視目標は、それぞれ互いに異なる偏光フィルタを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1および第2のフィルタは、それぞれ異なる偏光フィルタを備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の光源からの光は、前記第3の平面内の線分を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記線分は、前記被検者の瞳の幅にほぼ等しい長さを有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記線分の長さは、約1.8mm~2.0mmの範囲内である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1および第2の固視目標によって伝送される光を生成する第2の光源をさらに備える、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2の光源は、コヒーレント光を生成する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第2の光源は、非コヒーレント光を生成する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の平面と前記第2の平面との間に配置された対物レンズをさらに備え、前記対物レンズは、前記第1および第2の開口を通して前記第1および第2の固視目標を無限遠に投影するように構成される、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのレンズは、前記第2の平面と前記第3の平面との間に配置された瞳リレーレンズを備え、前記瞳リレーレンズは、前記第1および第2の開口を前記第3の平面に結像するように構成される、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の光源からの光を透過し、前記第1の光学特性を有する光を反射し、前記第2の光学特性を有する光を反射するように構成されるビームスプリッタをさらに備える、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記眼科装置は、光干渉断層撮影撮像装置を含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記眼科装置は、眼底撮像装置を含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
少なくとも1つの追加の固視目標、少なくとも1つの追加の開口、および少なくとも1つの追加のフィルタをさらに備える、請求項1乃至20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
被検者の眼科装置とのアライメントを支援する方法であって、
第1の平面内に位置する第1および第2の固視目標から第1および第2の光学特性を有する光をそれぞれ伝送するステップと、
第2の平面内に位置する第1および第2の開口を使用して、前記第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするステップと、
前記第1の光学特性を有するように、前記第1の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするステップと、
前記第2の光学特性を有するように、前記第2の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするステップと、
少なくとも1つのレンズを使用して、前記第2の平面内の前記第1および第2の開口を、前記被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するステップと、を含み、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、前記被検者の瞳は、前記第1のおよび第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取り、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、
前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の固視目標の像を受け取り、かつ
前記眼科装置の第1の光源からの光は、前記被検者の瞳に入射し、前記被検者の網膜で反射または散乱されて前記被検者の瞳から出射し、画像センサにより受光される、方法。
【請求項23】
光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するためのシステムであって、
第1の平面内に配置されたコヒーレント光光源と、
第2の平面内に配置されるとともに、前記コヒーレント光光源から伝送された光を空間的にフィルタリングするように構成される第1および第2の開口と、
前記第2の平面内の前記第1および第2の開口を、前記被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するように構成される少なくとも1つのレンズと、を備え、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取り、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、
前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の開口からの光によって生成される干渉パターンを受け取り、かつ
前記眼科装置の前記光源からの光は、前記被検者の瞳に入射し、前記被検者の網膜で反射または散乱され、前記被検者の瞳から出射し、前記画像センサによって受光される、システム。
【請求項24】
前記干渉パターンは、垂直線パターンを含む、請求項23に記載の眼科装置のセルフアライメントのためのシステム。
【請求項25】
前記被検者の網膜が前記第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取る場合、前記被検者の網膜は、均一な色の背景を受け取る、請求項23に記載の眼科装置のセルフアライメントのためのシステム。
【請求項26】
光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するための方法であって、
第2の平面内に位置する第1および第2の開口を使用して、第1の平面内の光源から伝送されたコヒーレント光を空間的にフィルタリングするステップと、
前記第2の平面内の前記第1および第2の開口を、前記被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するステップと、を含み、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取り、
前記眼科装置がほぼ前記第3の平面内で前記被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、
前記被検者の瞳は、前記第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、前記被検者の網膜は、前記第1および第2の開口からの光によって生成される干渉パターンを受け取り、かつ
前記眼科装置の前記光源からの光は、前記被検者の瞳に入射し、前記被検者の網膜で反射または散乱され、前記被検者の瞳から出射し、前記画像センサによって受光される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、眼科撮像システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、眼科撮像システムのユーザ操作を容易にするためのセルフアライメント技術に関する。
【背景技術】
【0002】
被検者の瞳のアライメントは、眼科装置を使用して許容可能な画質を得るために必要である。アライメントプロセスは、従来、眼科技術者によって、または自動化されたシステムによって行われているが、前者の場合、オペレータの訓練を必要とし、後者の場合、製造プロセスにおいて追加のコストが発生する可能性があり、これは購入者に転嫁される可能性がある。光干渉断層撮影(OCT: Optical Coherence Tomography)装置では、良好な画像を得るために、照明ストリップが眼の瞳を減衰せずに通過して眼底に到達することが望ましい。これのためは、OCT装置の眼科撮像装置(または、他の眼科検査システム)と眼の慎重なアライメントが必要である。従って、そのようなOCTシステムを使用する際に高レベルの能力を達成するためには、一般に装置のオペレータのより多くの訓練が必要とされる。
【0003】
被検者の網膜の画像を撮影する前に、オペレータが被検者の瞳をモニタリングして眼底カメラのアライメントを行うことなく、セルフアライメントを行う機構を実装することによって、OCT装置を動作させる際のコストを削減することが望ましい。
【0004】
被検者がオペレータの支援なしにアライメントのために瞳をモニタリングできるようにするために、自動フィードバック機構を実装することが望ましい。
被検者の瞳に対する眼科装置の初期アライメントを可能にするために、被検者の視線を誘導するための固視目標の使用を実施することが望ましく、これにより、時間を節約し、専門(例えば、OCT)装置を動作させる際にこのステップを行うためのオペレータの追加訓練を排除することができる。
【0005】
装置がOCTまたは眼底画像を撮影する前に、臨床医が周囲にいなくても、OCT装置および眼底撮像装置を含むがこれらに限定されない在宅ケア眼科装置に対して被検者がセルフアライメントおよび固視することができるセルフアライメントを実施することが望ましい。
【0006】
撮像操作プロセスに関するサイロ化環境またはより隔離された環境において、被検者および臨床医をウイルスの拡散から保護するために、セルフアライメント機能を備えた完全制御OCTまたは半遠隔制御OCTを可能にすることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の少なくとも1つの目的は、OCTシステムなどの眼科システムの被検者のセルフアライメントおよび固視を容易にするシステムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態では、第1の光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するためのシステムが提供される。システムは、第1の平面内に位置するとともに、第1および第2の光学特性を有する光を伝送するようにそれぞれ構成される第1および第2の固視目標と、第2の平面内に位置するとともに、第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするように構成される第1および第2の開口と、第2の平面内にほぼ位置する第1および第2のフィルタであって、第1のフィルタは、第1の光学特性を有するように第1の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするように構成され、第2のフィルタは、第2の光学特性を有するように第2の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするように構成される、第1および第2のフィルタと、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するように構成される少なくとも1つのレンズとを含み、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態(misaligned)であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取り、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とアライメント状態(aligned)であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標の像を受け取り、かつ眼科装置の第1の光源からの光は、被検者の瞳に入射し、被検者の網膜で反射または散乱されて被検者の瞳から出射し、画像センサにより受光される。
【0009】
様々な例示的な実施形態では、第3の平面内で、第1および第2の固視目標の像は、第1の光源からの光に対して1組の端点を形成する。
様々な例示的な実施形態では、第1および第2の光学特性は、互いに異なる色を含む。
【0010】
様々な例示的な実施形態では、第1および第2の固視目標は、それぞれ異なるカラーフィルタを含む。
様々な例示的な実施形態では、第1の光学特性は赤色を含み、第2の光学特性は青色を含む。
【0011】
様々な例示的な実施形態では、第1および第2のフィルタは、それぞれ異なるカラーフィルタを含む。
様々な例示的な実施形態では、第1および第2の光学特性は、互いに異なる偏光を含む。
【0012】
様々な例示的な実施形態では、第1および第2の固視目標は、それぞれ互いに異なる偏光フィルタを含む。
様々な例示的な実施形態では、第1および第2のフィルタは、それぞれ異なる偏光フィルタを含む。
【0013】
様々な例示的な実施形態では、第1の光源からの光は、第3の平面内の線分を含む。
様々な例示的な実施形態では、線分は、瞳の幅にほぼ等しい長さを有する。
様々な例示的な実施形態では、線分の長さは、約1.8mm~2.0mmの範囲である。
【0014】
様々な例示的な実施形態では、システムは、第1および第2の固視目標によって伝送される光を生成する第2の光源をさらに含む。
様々な例示的な実施形態では、第2の光源はコヒーレント光を生成する。
【0015】
様々な例示的な実施形態では、第2の光源は非コヒーレント光を生成する。
様々な例示的な実施形態では、システムは、第1の平面と第2の平面との間に配置された対物レンズをさらに含み、対物レンズは、第1および第2の開口を通して第1および第2の固視目標を無限遠に投影するように構成される。
【0016】
様々な例示的な実施形態では、少なくとも1つのレンズは、第2の平面と第3の平面との間に配置された瞳リレーレンズを含み、瞳リレーレンズは、第1および第2の開口を第3の平面に結像するように構成される。
【0017】
様々な例示的な実施形態では、システムは、第1の光源からの光を透過し、第1の光学特性を有する光を反射し、第2の光学特性を有する光を反射するように構成されるビームスプリッタをさらに備える。
【0018】
様々な例示的な実施形態では、眼科装置は、光干渉断層撮影撮像装置を含む。
様々な例示的な実施形態では、眼科装置は、眼底撮像装置を含む。
様々な例示的な実施形態では、システムは、少なくとも1つの追加の固視目標、少なくとも1つの追加の開口、および少なくとも1つの追加のフィルタをさらに備える。
【0019】
様々な例示的な実施形態では、眼科装置との被検者のアライメントを支援するための方法が提供される。方法は、第1の平面内に位置する第1および第2の固視目標から第1および第2の光学特性を有する光をそれぞれ伝送するステップと、第2の平面内に位置する第1および第2の開口を使用して、第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするステップと、第1の光学特性を有するように、第1の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするステップと、第2の光学特性を有するように、第2の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を光学的にフィルタリングするステップと、少なくとも1つのレンズを使用して、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するステップと、を含み、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取り、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標の像を受け取り、かつ眼科装置の第1の光源からの光は、被検者の瞳に入射し、被検者の網膜で反射または散乱されて被検者の瞳から出射し、画像センサにより受光される。
【0020】
様々な例示的な実施形態では、光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するためのシステムが提供される。システムは、第1の平面内に配置されたコヒーレント光光源と、第2の平面内に配置されるとともに、コヒーレント光光源から伝送された光を空間的にフィルタリングするように構成される第1および第2の開口と、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するように構成される少なくとも1つのレンズと、を含み、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取り、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口からの光によって生成される干渉パターンを受け取り、かつ眼科装置の光源からの光は、被検者の瞳に入射し、被検者の網膜で反射または散乱され、被検者の瞳から出射し、画像センサによって受光される。
【0021】
様々な例示的な実施形態では、干渉パターンは垂直線パターンを含む。
様々な例示的な実施の形態において、被検者の網膜が第1および第2の開口の多くとも1つから光を受ける場合、被検者の網膜は均一な色の背景を受け取る。
【0022】
様々な例示的な実施形態では、光源と画像センサとを備える眼科装置との被検者のアライメントを支援するための方法が提供される。方法は、第2の平面内に位置する第1および第2の開口を使用して、第1の平面内の光源から伝送されたコヒーレント光を空間的にフィルタリングするステップと、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像するステップと、を含み、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取り、眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とアライメント状態であることに基づいて、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口からの光によって生成される干渉パターンを受け取り、かつ眼科装置の光源からの光は、被検者の瞳に入射し、被検者の網膜で反射または散乱され、被検者の瞳から出射し、画像センサによって受光される。
【0023】
前述の特徴および要素は、本明細書で特に明示的に示されない限り、排他性なしに、任意の組合せで組み合わせられ得る。これらの特徴および要素、ならびに開示される実施形態の動作は、以下の説明および添付の図面を参照してより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の主題は、本明細書の結論部分において特に指摘され、明確に特許請求されている。しかしながら、本開示のより完全な理解は、以下の図面に関連して以下の詳細な説明および特許請求の範囲を参照することによって最もよく得ることができる。図面は、本明細書で説明される原理を使用する様々な実施形態を示すが、図面は、特許請求の範囲を限定するものではない。
【
図1】様々な実施形態による、OCT、眼底撮像、または他の眼科装置に組み込まれたセルフアライメント固視システムの例示的な図である。
【
図2A】様々な実施形態による、被検者の瞳アライメントおよび被検者に表示される固視目標の対応するフィードバック表示を示す図である。
【
図2B】様々な実施形態による、被検者の瞳ミスアライメントおよび被検者に表示される固視目標の対応するフィードバック表示を示す図である。
【
図3A】様々な実施形態による、光源としてレーザからのコヒーレント光を使用した瞳面の様々なアプローチおよび状態を示す図である。
【
図3B】様々な実施形態による、光源としてレーザからのコヒーレント光を使用した瞳面の様々なアプローチおよび状態を示す図である。
【
図3C】様々な実施形態による、光源としてレーザからのコヒーレント光を使用した瞳面の様々なアプローチおよび状態を示す図である。
【
図3D】様々な実施形態による、光源としてレーザからのコヒーレント光を使用した瞳面の様々なアプローチおよび状態を示す図である。
【
図4】様々な実施形態による、瞳の開口が眼科装置にアライメントされているか、またはアライメントされていない場合に、垂直パターンまたは均一な背景のフィードバック表示を実施する瞳セルフアライメントに対する別のアプローチを示す図である。
【
図5】様々な実施形態による、OCT、眼底撮像、または他の眼科装置に組み込まれた
図1の固視モジュールの動作のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書における様々な実施形態の以下の詳細な説明は、例示として様々な実施形態を示す添付の図面を参照する。これらの様々な実施形態は、当業者が本開示を実施することが可能となるように十分に詳細に説明されているが、他の実施形態が実現され得ること、および本開示の範囲から逸脱することなく変更が行われ得ることを理解されたい。従って、本明細書における詳細な説明は、限定ではなく、例示のみを目的として提示される。さらに、単数への任意の言及は、複数の実施形態を含み、2つ以上の構成要素またはステップへの任意の言及は、単数の実施形態またはステップを含み得る。また、取り付けられた、固定された、接続されたなどへの任意の言及は、永久的な、取り外し可能な、一時的な、部分的な、完全な、または任意の他の可能な取り付けオプションを含み得る。加えて、接触なし(または同様の語句)への任意の言及はまた、低減された接触または最小限の接触を含み得る。特に明記しない限り、「1つの(a)」、「1つの(an)」または「その(the)」への言及は、1つまたは2つ以上を含み得、単数形の項目への言及はまた、複数形の項目を含み得ることも理解されたい。さらに、全ての範囲は、上限値および下限値が含まれ得、本明細書に開示される全ての範囲および比率制限が組み合わされ得る。
【0026】
眼科システムおよび装置は、被検者の眼に対してアライメントされる必要があり、特に、被検者の瞳のアライメントを必要とする場合がある。異なる眼科システムは、異なるレベルのアライメント要件を有するが、全てのシステムは、一定レベルのアライメントを必要とし、一部のシステムは、適切な動作のために非常に高いアライメント要件を有する。一部の眼科システムは、被検者の眼の瞳に対して、3つの空間次元においてミリメートル未満の精度でアライメント要件を課す。典型的には、アライメント要件が高いほど、正確なアライメントを達成するためのシステム手順がより複雑になる/より入り組んだものになる。そのような場合、アライメント作業は、従来、眼科技術者によって、または自動位置決めシステムによって行われてきた。
【0027】
特に、自宅での使用、携帯型の使用、遠隔制御された使用、および/または個人的な使用などのために、システムが自己管理の眼科処置をサポートすることが望ましい場合、システムと被検者とのアライメントを達成することは困難であり得る。そのようなシステムは、システムと被検者とのアライメントを提供するためにオペレータに依存することができない。さらに、そのようなシステムは、多くの場合、低コスト要件を有しているが、自動アライメントサブシステムは、典型的に、複雑で、高価であり、信頼性に問題が生じやすいため、その使用は厳しく制限される。
【0028】
様々な種類の眼科システム/装置が知られており、それらは診断および/または治療(例えば、処置)の目的で使用されることが多い。眼科治療システム/装置の例としては、眼科薬剤送達システム(手動、自動、または半自動システム)、または眼科医療処置、例えば、眼科レーザ手術で使用されるシステムなどの眼科治療システムが挙げられる。眼科診断システム/装置の例としては、視野検査用ペリメータ、オートレフラクタ、角膜厚計、眼科用超音波装置、細隙灯、眼圧計、手術器具/ツール、および様々な眼科撮像システムが含まれ得る。眼科装置は、被検者の眼に対する装置のアライメントを必要とし、装置によっては、他の装置よりもアライメント要件が重要なものもある。本明細書では、眼科システムに好適であるが、より重要な用途のための高レベルの眼アライメントを繰り返し可能かつ一貫して提供することも可能な、セルフアライメントシステム/方法が提示される。
【0029】
本発明は、任意の特定のタイプの眼科システム(診断用および/または治療用)に限定されないが、簡潔にするために、本説明は、本発明を使用する例示的なシステムとしての眼科撮像システムに関し、本発明は、他のタイプの眼科システム(例えば、視野検査用ペリメータなど)に適用され得ることが理解される。
【0030】
様々な例示的な実施形態では、本発明は、感染性ウイルスの拡散を低減するために患者およびオペレータから分離することを可能にするスマートフォンおよびテーブル上の遠隔デスクトップアクセスソフトウェアおよび消費者向けビデオ会議技術を備えた市販のOCT装置を使用して行われるOCT撮像に適用され得る。
【0031】
眼科撮像システムの一例は、眼底撮像装置であり、これは、通常、眼の眼底(または網膜)を撮像するために使用される。眼底は、眼のレンズ(または水晶体)とは反対側の眼の内面であり、網膜、視神経乳頭、黄斑、中心窩、および後極を含み得る。眼底を撮像するために使用される眼底撮像装置の2つのカテゴリは、投光照明型撮像装置および走査型撮像装置である。走査型撮像装置はさらに、共焦点点走査型眼底撮像装置とライン走査型撮像装置とに分けられる。眼科撮像装置の別の例は、光干渉断層撮影(OCT)システムであり、これは、組織のその場でのリアルタイムの断面(例えば、深さ)撮像、例えば、眼の前方または後方の撮像が可能である。OCTシステムは、OCTビームがサンプル(例えば、眼底)に入射すると、OCTビームの散乱プロファイルを測定し、単一点における一次元(1D)深度情報、二次元(2D)断面画像および端面画像、ならびに三次元(3D)ボリューム画像を構築することができる。複数のOCT画像が、同じ場所で撮影され、流体(例えば、血液)の流れ等の運動情報を抽出するように処理され得る。血流情報を抽出するOCTシステムは、OCT血管造影(OCTA)システムと呼ばれ得る。
【0032】
眼科システムの種類に関係なく、眼科診断システムに対する人間の眼の正確なアライメントは、性能にとって重要であり得る。例えば、眼の瞳を眼科撮像システムの射出瞳(または開口)に正確に整列させることは、眼底カメラまたはOCTシステムを用いて人間の網膜を撮像する場合に重要である。眼底撮像装置では、これは、撮像システムの開口を、光が眼に入射する照明瞳と、眼から出射する光を撮像のために(例えば、画像データを収集するために)収集する収集瞳とに分割する必要があることによって複雑になる。一般的な眼科撮像システムは、通常、技術者によって操作され、技術者は、様々なフィードバック機構およびアライメント補助器具を使用して、典型的には調整可能な機械式ステージ上に搭載された眼科撮像システムを、その頭部が剛性の顎当てによって固定位置に保持されている被検者に対して位置決めする。アライメントのために様々なフィードバック機構を使用する自動制御システムが示されているが、そのような自動化されたシステムは、システムの複雑さおよびコストを増大させ、理想的な性能のために定期的な保守を必要とする。
【0033】
より小型で、より低コストで、携帯可能な、または手持ち式の眼科撮像システムが提案されている。しかし、そのようなシステムは、依然として、訓練されたオペレータを必要とし、また、通常、被検者の眼に対する撮像システムの反復可能な位置決めを達成するために、アイカップおよび安定化バーの使用を必要とする。それらの使用をさらに複雑にするのは、より低コストの携帯型システムは、オペレータのためのアライメント補助器具のセットが少なく、良好な画像データを実現するためには、より熟練を必要とすることである。
【0034】
眼科撮像システム装置のコストの大部分は、眼に対する撮像装置の機械的配置と、最良のアライメントを達成するために装置を移動させる方法をオペレータおよび/または自動化システムが知るのを補助するアライメント支援との両方に関して、装置と被検者とのアライメントを達成することに費やされる。
【0035】
様々な例示的な実施形態では、セルフアライメントアプローチにおいて、被検者は、自分自身および/または撮像装置を移動させて、両者の間のアライメントを達成する。一般に、セルフアライメントを容易にするために、撮像システムは、最小限の労力および訓練で正しいアライメントの変更を行い、高い再現性で良好な測定値を取得するためのフィードバックを被検者に提供するアライメント補助を有することが望ましい。そのようなシステムは、身体的な動きおよびフィードバックの精神的処理が含まれるが、これらに限定されない、被検者からの共同作業(例えば、自発的な協力)を必要とする。このアプローチが望ましい状況としては、個人ケア、遠隔ケア、および/または在宅ケアが挙げられる。
【0036】
在宅ケア、および/または介護付き生活ケアは、在宅ソリューションの必要性が高まるにつれて、特に眼科診断システムの様々な部品(例えば、デジタルカメラおよびコンピューティング機器)のコストが低下するにつれて、ますます重要な市場になると予想される。在宅ケアは、画像データを取得するのを補助するために補助オペレータ(例えば、技術者)が利用可能となる可能性が低くなるという特別な場合を提示する。ここで、被検者および眼科診断システムが連携して、コストを大幅に増加させることなく、または使用の容易さを低下させることなく、良好なデータを取得する必要がある。
【0037】
アライメントを補助するために、眼科撮像システムは、一般に、網膜が撮像されている人の眼にいくつかの形態の視覚刺激を与える。良好なアライメントは、眼の瞳がシステムの照明瞳(開口)および集光瞳(開口)に対して3次元的に正確に配置されていること、眼の視線が正しい角度方向にあること、および網膜に焦点が合っていることを必要とし得る。結像システムは、システムの照明瞳のみのためにアライメント補助(例えば、フィードバック機構)を提供することができる。
【0038】
装置が適切にアライメント状態であると、この光は、撮像システムの視野よりもわずかに広い網膜の領域をカバーし得る。被検者がある距離からシステムの開口に近づくと、被検者は、カメラの照明瞳を、結像システムの対物レンズから数センチメートル離れた空間に浮遊しているように見える直径が数ミリメートルの照明された仮想物体として視覚化することができる。被検者が眼底カメラを覗き込み、照明された仮想物体と重なるように自身の眼を動かして被検者が正しいアライメントに近づくと、その仮想物体に焦点を合わせることが不可能となり、被検者は、眼の近くの仮想物体によって照明された自身の眼の瞳の影を見始めることになり得る。これは、被検者が正しい軸方向位置に近づくにつれてサイズが増大し、横方向のアライメントに応じて横方向の位置がシフトする、円形に照明された領域として被検者に見え得る。照明が最大領域サイズおよび最大輝度に達するように被検者が眼を成功裏に配置した場合、眼の瞳は、撮像システムの照明瞳に関してアライメントされ、光の大部分は、抑制されずに通過していると仮定され得る。
【0039】
眼科システムは、被検者の眼の瞳に対して3次元的にミリメートル未満の精度でアライメントされる必要がある。この作業は、従来、訓練された眼科技術者によって行われており、かつ/または自動位置決めシステムによって容易にすることができる。これらのアプローチは両方とも、複雑さおよびコストの制約をもたらし、いずれも、家庭での使用(在宅ケア)のため等の自己管理の眼科処置には適していない。自宅にいる被検者は、機械のアライメントを提供するためにオペレータ(例えば、訪問技術者)に頼ることができず、自動化システムは、複雑であり、高価であり、被検者が対処することが期待できない信頼性の問題が生じやすい。これまでのセルフアライメントアプローチは、依然として、複雑であり、信頼性が低く、多くの場合、高齢者および体の不自由な人にとって困難であり、達成することができない傾向にある。
【0040】
本明細書に記載される好ましい実施形態は、光干渉断層撮影(OCT)の分野に焦点を当てる。OCTは、媒体内の光の後方散乱または反射率に基づく非侵襲的な生体内撮像技術である。OCTは、眼科検査において特に有用であり、OCT装置によって生成された光ビームが瞳を通して眼を走査し、画像形成プロセスによって各位置における光の後方散乱プロファイルが記録される。後方散乱光の強度は、組織および組織境界の散乱特性を示し、光ビームが視野(FOV)にわたって掃引するにつれて、グレースケールの断面画像が形成される。OCT撮像は、眼科診断能力を飛躍的に向上させ、また、眼の解剖学的構造のより良好な理解をもたらした。これは、日常的な眼科診療の基礎となる。
【0041】
様々な例示的な実施形態では、本開示は、被検者の瞳が瞳の開口とアライメントされることを確実にするために、テスト対象被検者に即時的かつ直感的なフィードバックを提供することができる、簡単で実施が容易な光学系レイアウトを実装するセルフアライメントのシステムおよび方法を説明する。
【0042】
様々な例示的な実施形態では、本開示は、容易な設定および被検者への直感的なフィードバックのために、固視目標とスペクトルまたは偏光が一致するスペクトルまたは偏光分割瞳結像を使用するシステムおよび方法を説明する。例えば、OCTまたは眼底撮像のプロービングビームが被検者自身の瞳によってケラレが生じる前に、被検者は、固視目標の特徴の一部を失うことになる。
【0043】
図1は、様々な実施形態による、OCT、眼底撮像、または他の眼科装置110に組み込まれたセルフアライメント固視モジュール(「固視モジュール」)100の例示的な図を示す。
図1には、OCT装置のビームスプリッタを介してOCT/眼底撮像経路または他の経路に組み込まれた固視モジュール100の例示的な実施態様が示されている。
【0044】
図1において、固視モジュール100は、眼科装置において撮像のために使用される一次光源に加えて任意の光源であり得るLEDなどの光源10を含む。任意選択的に、セルフアライメント動作の代替モードのための第2の光源12(例えば、コヒーレント光光源または非コヒーレント光光源)が固視モジュール100に設定され得る。光源10は、様々なレンズを通して撮像されるべきサンプルまたは検体(即ち、眼75の網膜70)に伝達される照明経路5に沿って、軸方向光路(即ち、主OCT経路または眼底撮像経路)を少なくとも部分的に辿るように構成される。
【0045】
照明経路5は、特定の光学特性(例えば、異なる色または異なる極性)で第1の平面17の網膜共役の像平面30に表示される第1の固視目標35および第2の固視目標40を含む一組の固視目標を構成する、マスク(フィルタ15)付き/マスク無しで構成された一組のカラーフィルタを通して光を送る。
【0046】
様々な例示的な実施形態では、固視目標35、40は、任意の数の異なるパターンで構成することができるとともに、異なるスペクトルまたは偏光状態を有する少なくとも2つのセクションを含み得る。様々な代替実施形態では、固視目標は、帯域通過フィルタまたは偏光子によって構成された静的ディスプレイとして構成され得る。いずれの場合も、固視目標は、網膜共役17(第1の平面)および瞳共役23(第2の平面)において、瞳面(第3の平面)76を表示するための複数のピンホールなどの開口を使用して、一対の整合するバンドパスフィルタまたは偏光子を組み込むことによって生成される。2つのピンホール(端点)によって画定される照明フットプリント77は、網膜70における照明光のフットプリントに対してわずかに過度に引き伸ばされている。
【0047】
様々な例示的な実施形態では、一組の固視目標(35、40)は、被検者の注視方向を眼のアライメントのための特定の方向に(2自由度で)向けるために使用される。固視目標35および40は、眼科装置110の光学系を通して、撮像される同じ眼に提示される。固視目標35,40は、網膜70の異なる部分がシステムの視野内に入るように被検者を誘導するために、眼科装置110の視野に対して横方向に移動され得る。固視目標35および40は、被検者に対して焦点が合うように提示されるとともに、被検者が自身の注視方向を高い精度で方向付けることができるように、角度範囲が小さい少なくともいくつかの特徴を備えて構成され得る。
【0048】
様々な実施形態では、眼科装置110は相対的に不動であり得、被検者は、卓上型顕微鏡と同様に、相対的に静止した機器の瞳に合うように眼を動かせる。装置は、従来の眼底カメラと同様に、被検者が装置の瞳を自身の眼の瞳に向けて位置合わせするように操作し得る制御を有し得る。装置は、双眼鏡またはスパイグラスと同様に、被検者が定位置に移動して、手で位置を制御するハンドヘルド式の装置であり得る。眼科装置110は、器具に対して患者を支持するための顎当ておよび/または額当てを含み得る。装置は、被検者と接触するとともに、被検者の眼を取り囲む1つまたは複数のアイカップを有することができる。このようなアイカップは、眼科装置110の恒久的な部品とすることができるか、または使い捨て部品とすることができる。アイカップは、プロセッサ95に動作可能に接続された多くのセンサを有することができる。
【0049】
固視目標35および40の両方が被検者に見えるとき、眼科装置110は適切に中心に置かれている。例えば、固視目標35および40からの光は、対物レンズ20を介して伝送され、対物レンズ20は、屈折レンズ、回折レンズ、反射レンズ、またはハイブリッドレンズを含むがこれらに限定されない任意の最先端のレンズであり得る。対物レンズ20は、瞳共役23のピンホールを介して表示対象を無限遠に投影するように構成されている。そして、瞳リレーレンズ45は、瞳共役23のピンホールを被検者の瞳65(即ち、結像瞳79)に結像させるためのものである。
【0050】
対物レンズ20は、照明光(即ち、フィルタ15によって構成された一組の特性を有する光)が対物レンズ20を通過するときに、様々な画像アーチファクト(例えば、光反射)の原因ともなり得る。対物レンズ20によって生じる反射またはその他の収差を補償または低減するために、開口マスク(ピンホールマスク)を備えた別の組のカラーフィルタ25が照明経路5に配置されて、光線をさらにフィルタリングおよび制限する。従って、対物レンズ20の間の光透過におけるアーチファクトまたは干渉を効果的に除去するための照明経路5は、焦点外光をより良好に除去するとともに、一組の固視目標35、40に関連する網膜70上の点位置の(カメラ90の)画像センサ85によるより良好な捕捉を可能にする、第1の組のフィルタ15および第2の組のフィルタ25のフィルタの二重構成を実装している。
【0051】
この実施形態では、第2の組のフィルタ25は、第1の組のフィルタ15によって光線が以前にフィルタリングされた各固視目標35および40に関する光透過を空間的にフィルタリングする瞳共役23の第2の平面を構成する。第1の組のフィルタ15は、設定された固視目標からの空間的にフィルタリングされた光を関連する第1の光学特性(周波数、極性、色など)により光学的にフィルタリングするように構成され、第2の組のフィルタ25は、第1の組のフィルタ15からの光透過に適用された周波数、色、または極性と一致して、フィルタリングプロセスを繰り返して、空間的フィルタリングが実行されるのとほぼ同じ平面で別の光学的フィルタリングのステップを提供するように構成される。
【0052】
次に、瞳65の結像面(瞳面)を構成する第3の平面上に空間的にフィルタリングされた光を結像するために、光が照明経路5の瞳リレーレンズ45によって受光される。瞳が適切にアライメント状態であることにより第2の平面(瞳共役23)内の第1および第2の開口の像が瞳によってケラレが生じない場合、固視目標35、40は、伝送経路を介してビームスプリッタ55へ、次いで網膜70の開口に向かって光を(折り返しミラー50によって)再指向することによって、その後、網膜70の視野(FOV)にほぼ対応する網膜平面内に結像される。ビームスプリッタ55は、光源10からの光を透過し、フィルタ15によって設定された光学特性を有する光を反射し、フィルタ25の光学特性を有する光を反射するように構成されている。ビームスプリッタ55からの光は、カメラ90の画像センサ85によって捕捉され、その後、プロセッサ95によって処理されて、GUI99を介してディスプレイ97に送られる。従って、画像センサ85は、光源10からの光であって、瞳の開口に入射し、被検者の網膜70によって反射または散乱され、それによって被検者の瞳を出射して、画像センサ85によって受光される光を捕捉する。光源10からの光は、第3の平面において線分(即ち、照射フットプリント77)を構成する。線分は、ほぼ瞳の幅であり、かつ約1.8mm(約0.07087インチ)~約2.0mm(約0.07874インチ)の範囲とすることができる。
【0053】
様々な実施形態では、各固視目標35、40は、コヒーレント光または非コヒーレント光のいずれかを生成する光源と見なすことができる。
様々な実施形態では、対物レンズ20は、フィルタ25の第1および第2の開口を通して第1および第2の固視目標を無限遠に投影するために第1および第2の平面間に配置される。
【0054】
ディスプレイ97は、OCT画像または眼底画像を取得するカメラおよび画像センサの動作の設定を可能にするグラフィカルユーザインタフェース99を含み得る。
眼科装置が被検者の網膜70に対してミスアライメント状態である場合、光の反射によって生成されるいずれかの固視目標を含む被検者に表示される画像は、瞳65によって遮断される。
【0055】
加えて、照明経路5では、レンズ系60が、ビームスプリッタ55と瞳65との間で眼75に近接して配置されて、両方のフィルタ15および25からの特性で構成された光線を眼の開口部に向けて集束させる。
【0056】
様々な実施形態では、プロセッサ95は、いくつかのプロセッサを備え得るか、またはいくつかのプロセッサコアを有する1つのプロセッサが提供され得る。プロセッサ95は、メモリ、例えば、ランダムアクセス(RAM)を有するメモリ、またはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせと接続される。メモリには、プロセッサ85および眼科装置110を動作させるためのデータおよびプログラムが記憶され得る。特に、異なるアプリケーションプログラム(アプリ)、例えば、開口アライメントの確認および固視目標の設定に関連する撮像アプリケーションおよび評価アプリケーションがメモリに記憶され得る。
【0057】
プロセッサ95は、情報、画像、グラフィックスなどをユーザが見るために表示することができるディスプレイ97にさらに接続されており、また、データ交換のためのネットワークインタフェースに接続され得、例えば、1つまたは複数のタイプの遠隔操作および開口アライメント関連情報の転送のための、携帯電話ネットワークを介した通信のための携帯電話インタフェース、Bluetooth(登録商標)インタフェース、またはWi-Fi/WLANインタフェースに接続され得る。
【0058】
図2Aは、様々な実施形態による、被検者の瞳アライメントおよび被検者に表示される固視目標の対応するフィードバック表示を図示する。
図2Aにおいて、被検者の瞳アライメントは、瞳結像79において両端点および円205、210を有する完全な照明フットプリント77を示す両組のフィルタ15、25からの特性を有する瞳共役または第3の平面200において示されている。カメラ画像センサ85は、網膜からの反射光を捕捉し、プロセッサ95によりアライメントが正しいことを決定する(即ち、許容可能なアライメントを決定する機構をトリガする)。例えば、プロセッサ95は、十分なFOVまたは点広がりが収集されたことを決定し得る。この決定が行われると、被検者は、アライメントが正しいというフィードバックとして、両方の固視目標35および40のフィードバックをグラフィカルユーザインタフェース99に表示する。各固視目標35および40は、十字の一部を構成するとともに、異なる色である。本開示は、両方の固視目標を表す十字形状の図形を示しているが、本開示は、この形状または構成に限定されるものではなく、固視目標としては、ラベルならびに可聴通知および他の通知を含む多数の他のインジケータが企図される。
【0059】
図2Bは、様々な実施形態による、被検者の瞳ミスアライメントおよび被検者に表示される固視目標の対応するフィードバック表示を図示する。
図2Bでは、単一の端点または円205のみが、画像センサ85において反射光によって捕捉される。第3の平面200の瞳結像79は、照明フットプリント77が中心から外れていることを示す。これに応じて、固視目標35,40のうちの1つのみが表示される。この場合、アライメントが左側に向かって横方向に中心から外れていることを被検者に通知するために、固視目標35が端点または円205に対応して表示される。ここで、被検者は、表示されたフィードバックに基づいて、眼75の左方に向かう横方向への移動によって調節して、他方の固視目標が見えるようにすることに気付かされる。さらに、アライメントを横方向に修正する方向を被検者に指示するために、各固視目標の強度が調節され得る。
【0060】
図3A、
図3B、
図3C、および
図3Dは、様々な実施形態による、光源としてレーザからのコヒーレント光を使用した瞳面の様々なアプローチおよび状態を図示する。
図3Aでは、遮断フィルタが、レーザを介して網膜70に伝送される光源10からのコヒーレント光を含む照明経路5内に構成されている。ここで、遮断フィルタは、フィルタ15またはフィルタ25、あるいはその両方で構成され得るとともに、カメラのFストップのように機能して、伝送光の特定の帯域幅を遮断して、反射点または円の異なる色に対して異なる周波数を含む開口(ピンホール)のみを画像センサ85によって捕捉されるようにする。両方の点が画像センサ85によって捕捉された場合、プロセッサ95は、適切なアライメントを示すように両方の固視目標35および40を表示する。
図3Bでは、瞳開口が円305として表されていることを除いて、
図3Aにおけるコヒーレント光の遮断フィルタの実装状態と同様である。ここで、被検者が円305内の円205および210の両方を見るか、または両方の固視目標を見る場合、アライメントは正しいことになる。
図3Cにおいて、コヒーレント反射光が円305内の単一の円210のみを示す場合、対応する単一の固視目標40が示され、被検者は、瞳開口がアライメントされていないと判定することができる。ここで、瞳開口は右側に中心がずれている。同様に、
図3Dでは、単一の円205が、円305内に表示され、瞳開口は、
図3Cとは反対の方向、即ち、左側に中心がずれていると被検者によって判定され得る。ここでも、表示されている円205は、表示されている固視目標35と色で対応している。
【0061】
図4は、様々な実施形態による、瞳の開口が眼科装置に対してアライメントされているか、またはアライメントされていない場合に、垂直パターンまたは均一な背景のフィードバック表示を実施する瞳セルフアライメントに対する別のアプローチを図示する。
図4のフィードバック表示によるアプローチは、
図1に記載されたアプローチと同様に動作するが、瞳共役平面内のフィルタ15を必要としない。
図4では、
図400において、2つの点(即ち、2つの円)が瞳面内にある場合に、垂直正弦波パターン(垂直パターン410)の画像が表示される。瞳面が2つの点のうちの1つのみをカバーしている場合、画像は、垂直線のない均一な背景420となる。
【0062】
図4では、フィードバック表示は、第2の光源12(
図1)またはコヒーレント光光源を使用する。ここで、コヒーレント光光源は、網膜平面内に光を伝送する第1の平面17内に配置され、同様に、第2の平面、即ち、第1および第2の開口(フィルタ25)で構成された瞳共役平面(または瞳面)23内に配置されており、第1および第2の開口もまた、コヒーレント光伝送を空間的にフィルタリングして、瞳リレーレンズ45を介して両方の開口を第3の平面76、即ち瞳面に結像するためのものである。眼科装置がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態である場合、被検者の瞳は、フィルタ25を介して伝送される第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取る。眼科装置がほぼ第3の平面(瞳面)76内で被検者の瞳とアライメント状態である場合、被検者の瞳は、第1および第2の開口(円205、210)の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口(円205、210)からの光によって生成される干渉パターンを受け取る。この干渉パターンは、画像センサ85によるコヒーレント光源12からの反射光の捕捉によって、均一な背景420の
図4のフィードバック表示で被検者に示される。開口が被検者の瞳とアライメント状態であり、反射光の大部分が被検者の瞳によって遮断されない場合、画像センサ85によって捕捉される反射光の量によって、プロセッサ95は、瞳の開口が正確にアライメント状態であると判定することが可能となる。この場合、画像平面におけるフィードバック表示は、垂直パターン410として構成される。被検者の網膜がフィルタ25の第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取る場合、被検者の網膜は均一な(色の)背景420を受け取る。
【0063】
対物レンズは、ピンホールを通して表示対象を無限遠に投影するためのものである。また、瞳リレーレンズは、ピンホールを被検者の瞳(システムの射出瞳)上にリレーするためのものである。
【0064】
図5は、様々な実施形態による、OCT、眼底撮像、または他の眼科装置110に組み込まれた
図1の固視モジュールの動作のフローチャートを示す。
フローチャート500は、被検者の眼科装置とのアライメントを支援するプロセスのためのステップを示す。ステップ510において、光源は、網膜共役の第1の平面に位置する第1および第2の固視目標から、第1および第2の光学特性の組で構成された第1のフィルタ15を介して、光線を照明経路5上に伝送する。ステップ520において、フィルタ25は、瞳共役の第2の平面内に位置する第1および第2の開口を使用して、第1および第2の固視目標から伝送される光を空間的にフィルタリングするように、照明経路5内に設定される。この場合、第1の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光は、第1の光学特性を有するように構成され、第2の固視目標からの空間的にフィルタリングされた光は、第2の光学特性を有するように構成される。次に、ステップ530において、瞳リレーレンズ45を介して、第2の平面内の第1および第2の開口から、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面への結像が行われる。眼科装置110がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態である場合、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標のうちの多くとも1つの像を受け取る。あるいは、眼科装置110がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とアライメント状態である場合、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の固視目標の像を受け取る。この場合、被検者の瞳に入射した眼科装置の第1の光源からの光の実質的に全ては、被検者の網膜で反射または散乱されて被検者の瞳から出射して、画像センサ85で受光される。
【0065】
ステップ540において、第1の平面内に位置するコヒーレント光光源を使用する代替の実施形態が実施される。この場合、ステップ550において、コヒーレント光光源から伝送された光を空間的にフィルタリングするように構成された第2の平面内に位置する第1および第2の開口を介してインコヒーレント光が伝送される。ステップ560において、瞳リレーレンズ45は、第2の平面内の第1および第2の開口を、被検者の瞳にほぼ対応する第3の平面に結像させるように構成される。眼科装置110がほぼ第3の平面内で被検者の瞳とミスアライメント状態である場合、被検者の瞳は、第1および第2の開口のうちの少なくとも1つの像を遮断し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取る。眼科装置110がほぼ第3の平面において被検者の瞳とアライメント状態である場合、被検者の瞳は、第1および第2の開口の像を実質的に伝送し、その結果、被検者の網膜は、第1および第2の開口からの光によって生成される干渉パターンを受け取り、眼科装置の光源からの光は、被検者の瞳に入射し、被検者の網膜によって反射または散乱され、被検者の瞳を出射して、画像センサによって受信される。干渉パターンは、垂直線パターンを含む。被検者の網膜が第1および第2の開口のうちの多くとも1つから光を受け取る場合、被検者の網膜は均一な色の背景を受け取る。
【0066】
様々な例示的な実施形態では、セルフアライメントプロセスにより、瞳が2つのピンホール画像内で良好にアライメントされている場合のみ、被検者は完全な固視目標を視認することが可能となる。眼の瞳が偏心して、ピンホールのうちの1つからの光を遮断する場合、色または偏光に対応する固視目標の一部がケラレ状態となり消失する。様々な例示的な実施形態では、他の可能性のある色または偏光の組み合わせもまた、説明されるプロセスフローに基づいて実施することができる。
【0067】
本発明をいくつかの特定の実施形態に関連して説明してきたが、前述の説明に照らして、多くのさらなる代替、変更、および変形が明らかであることは、当業者には明白である。従って、本明細書で説明する本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に含まれ得るすべてのそのような代替、変更、応用、および変形を包含することが意図されている。
【国際調査報告】