(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】TNFSFリガンドの細胞外ドメインを含有する抗原結合ポリペプチド複合体
(51)【国際特許分類】
C07K 19/00 20060101AFI20250107BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20250107BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250107BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20250107BHJP
C07K 16/46 20060101ALN20250107BHJP
C07K 16/28 20060101ALN20250107BHJP
C07K 14/705 20060101ALN20250107BHJP
C07K 16/30 20060101ALN20250107BHJP
C12N 15/62 20060101ALN20250107BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20250107BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20250107BHJP
【FI】
C07K19/00 ZNA
A61P37/04
A61P35/00
A61K39/395 N
A61K39/395 D
C07K16/46
C07K16/28
C07K14/705
C07K16/30
C12N15/62 Z
C12N15/13
C12N15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536126
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 US2022081745
(87)【国際公開番号】W WO2023114965
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524119314
【氏名又は名称】モードエックス セラピューティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】カンプ ヘザー ドーン
(72)【発明者】
【氏名】スン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ジー-ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ナベル ゲイリー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ロニー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ゼルフーニ イライアス
【テーマコード(参考)】
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C085AA13
4C085AA14
4C085BB01
4C085BB11
4C085EE01
4C085GG02
4C085GG04
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA50
4H045FA74
(57)【要約】
ある特定の構造的特徴を有する抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体及びその抗原結合断片)が開示される。そのようなポリペプチド複合体をコードするポリヌクレオチド及びベクター;そのようなポリペプチド複合体を含有する、細胞、医薬組成物、及びキット;ならびにそのようなポリペプチド複合体を使用する方法も開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
(a)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
(i)該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第3のポリペプチドが、
によって表される構造を有するか、
または
(ii)該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第3のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
ここで、
VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、
CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、
CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、
TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、
TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、
TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、
L1~L27が、アミノ酸リンカーであるか、
あるいは、
(b)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
(i)該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第3のポリペプチドが、
によって表される構造を有するか、
または
(ii)該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第3のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
ここで、
VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、
CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、
CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、
TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、
TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、
TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、
L1~L25が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項2】
第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
(i)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有するか、
または
(ii)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
ここで、
VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、
CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、
CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、
TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、
TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、
TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、
L1~L96が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項3】
第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
(i)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有するか、
または
(ii)該第1のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、かつ
該第2のポリペプチドが、
によって表される構造を有し、
ここで、
VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL3が、第3の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VL4が、第4の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、
VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH3が、第3の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
VH4が、第4の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、
Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、
TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、
TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、
TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、
L1~L64が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項4】
リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、約0アミノ酸~約50アミノ酸の長さを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項5】
リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、非免疫原性である、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項6】
リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、コンセンサスT細胞エピトープを含有しない、請求項1~5のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項7】
リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つのアミノ酸配列、または配列番号3~10及び148~175のいずれか1つに対して少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、もしくは少なくとも95%の同一性を有する配列を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項8】
VL1及びVH1が、CD3に特異的に結合する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項9】
VL1が、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
VH1が、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、
請求項8に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項10】
VL1が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号43または44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項11】
VL2及びVH2が、腫瘍関連抗原(TAA)または免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項1及び8~10のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項12】
前記腫瘍関連抗原が、チロシンタンパク質キナーゼMet(cMet)、絨毛細胞表面抗原2(Trop2)、CD20、CD19、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-2(HER2)、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-3(HER3)、アデノシンA2A受容体(A2AR)、増殖誘導リガンド(APRIL)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、B細胞活性化(BAFF)、BAFF受容体(BAFFR)、B細胞成熟抗原(BCMA)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、Bリンパ球及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、B7DC(プログラム死リガンド2)、B7ホモログ1(B7H1)、B7ホモログ4(B7H4)、デルタ様リガンド3(DLL3)、細胞外ヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1)、IgE受容体1aのFc断片(FCER1A)、IgE受容体1のFc断片(FCER1)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、葉酸ヒドロラーゼ1(FOLH1)、ムチン1(MUC-1)、CD133、ムチン16(MUC-16)、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP1)、CD38、プログラム死リガンド1(PD-L1)、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、前立腺6回膜貫通型上皮抗原1(STEAP1)、または上皮細胞接着分子(EpCAM)である、請求項11に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項13】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項11に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項14】
VL2が、配列番号34、40、274、282、290、314、または322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35、41、275、283、291、315、または323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号36、42、276、284、292、316、または324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
VH2が、配列番号31、37、270、278、286、310、または318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32、38、271、279、287、311、または319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号33、39、272、280、288、312、または320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、
請求項1及び8~13のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項15】
VL2が、配列番号47、49、273、281、289、313、または321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号46、48、269、277、285、309、または317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項16】
VL2及びVH2が、CD3に特異的に結合する、請求項1に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項17】
VL1及びVH1が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項16に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項18】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項17に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項19】
VL1及びVH1が、CD3に特異的に結合する、請求項2に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項20】
VL1が、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
VH1が、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、
請求項19に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項21】
VL1が、配列番号45、297、または305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号43、44、188、293、及び301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項20に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項22】
VL2及びVH2が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項2及び19~21のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項23】
前記TAAが、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである、請求項22に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項24】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項22に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項25】
(i)VL2が、配列番号34、40、274、282、290、314、及び322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35、41、275、283、291、315、及び323のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号36、42、276、284、292、316、及び324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
VH2が、配列番号31、37、270、278、286、310、及び318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32、38、271、279、287、311、及び319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号33、39、272、280、288、312、及び320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含むか、または
(ii)VL2が、配列番号47、49、273、281、289、313、もしくは321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号46、48、269、277、285、309、もしくは317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
請求項2及び19~24のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項26】
VL2及びVH2が、CD3に特異的に結合する、請求項2に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項27】
VL1及びVH1が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項2または26に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項28】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項27に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項29】
抗原結合ポリペプチドの前記VL1及びVH1が、CD3に特異的に結合し、前記VL2及びVH2が、TAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合するか、または
該抗原結合ポリペプチドの該VL2及びVH2が、CD3に特異的に結合し、該VL1及びVH1が、TAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合する、
請求項2に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項30】
VL1、VH1、VL3、及びVH3が、CD3に特異的に結合する、請求項3に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項31】
VL2、VH2、VL4、及びVH4が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項3または30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項32】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項31に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項33】
VL1、VH1、VL4、及びVH4が、CD3に特異的に結合する、請求項3に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項34】
VL2、VH2、VL3、及びVH3が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項3または30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項35】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項34に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項36】
VL2、VH2、VL4、及びVH4が、CD3に特異的に結合する、請求項3に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項37】
VL1、VH1、VL3、及びVH3が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項3または30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項38】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項37に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項39】
VL2、VH2、VL3、及びVH3が、CD3に特異的に結合する、請求項3に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項40】
VL1、VH1、VL4、及びVH4が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、請求項3または30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項41】
前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、請求項40に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項42】
CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
CD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、
請求項30~41のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項43】
CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号45、297、または305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、CD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号43、44、188、293、または301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項42に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項44】
TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号34、40、274、282、290、314、または322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35、41、275、283、291、315、または323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号36、42、276、284、292、316、または324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、
TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号31、37、270、278、286、310、または318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32、38、271、279、287、311、または319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号33、39、272、280、288、312、または320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、
請求項30~43のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項45】
TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号47、49、273、281、289、313、または321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号46、48、269、277、285、309、または317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項44に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項46】
TNF1、TNF2、及びTNF3が、OX40L(TNFSF4)、4-1BBL(TNFSF9)、TNF、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、CD40L(TNFSF5)、CD27L(TNFSF7)、CD30L(TNFSF8)、FasL(TNFSF6)、EDAM、LTA(TNFSF1)、LTB(TNFSF3)、CD153(TNFSF8)、RANKL(TNFSF11)、TWEAK(TNFSF12)、APRIL(TNFSF13)、BAFF(TNFSF13B)、LIGHT(TNFSF14)、VEGI(TNFSF15)、及びGITRL(TNFSF18)からなる群からそれぞれ選択される、請求項1~45のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項47】
TNF1、TNF2、及びTNF3が、それぞれOX40Lである、請求項1~46のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項48】
TNF1、TNF2、及びTNF3が、それぞれ4-1BBLである、請求項1~46のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項49】
抗体またはその抗原結合断片である、請求項1~48のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項50】
前記免疫グロブリンヒンジが、上部ヒンジ領域、中央部ヒンジ領域、下部ヒンジ領域、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1~49のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項51】
前記Fc領域が、少なくとも1つのノブ・イントゥ・ホール改変を含む、請求項1~50のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項52】
前記抗原結合ポリペプチド複合体が、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、前記ノブ・イントゥ・ホール改変が、EUナンバリングスキームに基づいて、
(i)S354C及びT366Wのノブ置換と、Y349C、T366S、L368A、及びY407Vのホール置換;
(ii)L234A、L235A、及びP329Aのホール置換;
(iii)L234A及びL235Aのホール置換;
(iv)M428L及びN433Sのホール置換;
(v)M252Y、S254T、及びT256Eのホール置換;または
(vi)これらの組み合わせ
を含む、請求項51に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【請求項53】
請求項1~52のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体を含む、抗体またはその抗原結合断片。
【請求項54】
請求項1~52のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体または請求項53に記載の抗体もしくはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項55】
免疫応答を誘導または増強するための方法であって、その必要のある対象に、請求項1~52のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体、請求項53に記載の抗体もしくはその抗原結合断片、または請求項54に記載の医薬組成物を投与することを含む、該方法。
【請求項56】
がん媒介免疫抑制を克服するための方法であって、その必要のある対象に、請求項1~52のいずれか1項に記載の抗原結合ポリペプチド複合体、請求項53に記載の抗体もしくは抗原結合ポリペプチド複合体、または請求項54に記載の医薬組成物を投与することを含む、該方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月17日に出願された米国特許仮出願第63/291,305号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
電子提出された配列表への言及
電子提出された配列表(名称:4850_008PC02_Seqlisting_ST26;サイズ:699,814バイト;作成日:2022年12月13日)の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0003】
分野
本開示は、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの細胞外ドメインを含有する抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体及びその抗原結合断片)に関する。本開示はまた、そのようなポリペプチド複合体をコードするポリヌクレオチド及びベクター、そのようなポリペプチド複合体を含有する、細胞、医薬組成物、及びキット;ならびにそのようなポリペプチド複合体を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
背景
T細胞は、白血球のサブタイプの1つであり、免疫系及びがんとの闘いにおいて重要な役割を果たす。がん細胞抗原は、抗原提示細胞(APC)によって提示され、それによってT細胞が活性化され、がん細胞を認識して殺滅することができる。T細胞活性化には、(i)APC上にあるペプチド保持主要組織適合遺伝子複合体複合体(MHC)とT細胞上にあるT細胞受容体(TCR)複合体を介した一次シグナル伝達と、(ii)CD28ファミリーまたは腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)メンバーによる共刺激性シグナル伝達、の2つのシグナル伝達事象が必要である。共刺激性シグナル伝達経路は、CD28がナイーブT細胞上の主要な共刺激経路であるのに対し、TNFRSFが抗原経験T細胞またはメモリーT細胞においてより重要な役割を果たすことから、互いに補完的である。
【0005】
T細胞を抗CD3抗体及び抗CD28抗体で処理すると、TCRに関与する共刺激性シグナルが生じることから、抗原誘発性T細胞活性化に利用することができる。CD3は、TCR複合体の保存メンバーであるため、一次T細胞活性化シグナルは、多くの場合、抗CD3抗体によって提供される。次いで、第2のシグナルは、多くの場合、抗CD28抗体またはCD28リガンド(B7.1、B7.2など)、及び抗TNF受容体(TNFR)メンバーまたはそのリガンドによって提供される。OX40及び4-1BBなどのTNFRSFメンバーは、アンタゴニストまたはアゴニストのいずれかのアプローチを使用した、がんの免疫調節及び免疫療法に対する生物学的治療薬の開発のために、よく研究されている。
【0006】
ナイーブT細胞上で恒常的に発現されるCD27を除き、他のTNFRSFは、T細胞が活性化されたときにのみ発現する。加えて、メモリーT細胞及び制御性T細胞(Treg)も、いくつかのファミリーメンバーを恒常的に発現する。これらの発現パターンは、TNFRSF/TNFSF軸がエフェクター応答及びメモリー応答の調節に重要である可能性を示唆している。共シグナル伝達受容体、特にTNFRSF共刺激受容体は、エフェクターT細胞応答の制御において大きな役割を担っている。CD27、OX40及びDR3を介した共刺激は、CD4+とCD8+の両方のエフェクターT細胞の増殖及び生存を促進するが、4-1BB及びGITRを介した共刺激は、CD8+エフェクターT細胞の増大及び生存を優先的に促進する。
【0007】
OX40は、そのリガンドであるOX40Lによる結合を介して活性化され、4-1BBは、そのリガンドである4-1BBLが結合することによってシグナルを伝達する。OX40L及び4-1BBLは、三量体分子であり、T細胞上で三量体OX40または4-1BBとホモ三量体複合体を形成することができる。
【0008】
TNFSFを介した共刺激は、抗腫瘍免疫応答を支援する有望な戦略として注目されてきた。しかしながら、特定の標的分子または標的分子の組み合わせに結合し、抗腫瘍免疫応答においてより効果的にT細胞を活性化することができる二重特異性抗体及び多重特異性抗体が依然として必要とされている。高い有効性が得られると同時に、より広い治療域とより良好な忍容性を提供する二重特異性抗体及び多重特異性抗体が更に必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
概要
本明細書で提供されるのは、第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含む抗原結合ポリペプチド複合体であって、第1のポリペプチドが、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、(i)第2のポリペプチドが、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L7-CH1-L8-Fc;もしくはVL1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、かつ第3のポリペプチドが、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3;もしくはVH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第2のポリペプチドが、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VH1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VL1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;もしくはVL1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、かつ第3のポリペプチドが、VL2-L24-VH2-L25-Fc;もしくはVH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L27が、アミノ酸リンカーである、抗原結合ポリペプチド複合体である。
【0010】
本明細書で提供されるのは、第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含む抗原結合ポリペプチド複合体であって、第1のポリペプチドが、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、(i)第2のポリペプチドが、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CH1-L6-Fc;VH1-CL-L7-Fc;VL1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CH1-L6-Fc;もしくはVL1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、かつ第3のポリペプチドが、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3;もしくはVH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第2のポリペプチドが、VH1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VH1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VL1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;もしくはVL1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、かつ第3のポリペプチドが、VL2-L22-VH2-L23-FcもしくはVH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L25が、アミノ酸リンカーである、抗原結合ポリペプチド複合体である。
【0011】
本明細書で提供されるのは、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む抗原結合ポリペプチド複合体であって、(i)第1のポリペプチドが、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;もしくはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、かつ第2のポリペプチドが、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-L42-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-L54-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-L54-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;もしくはVL2-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第1のポリペプチドが、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;もしくはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、かつ第2のポリペプチドが、VL2-L85-VH2-L86-Fc;VH2-L87-VL2-L88-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CL-L91-CH1-L92-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CH1-L91-CL-L92-Fc;VL2-L93-CL-L94-VH2-L95-CH1-L96-Fc;もしくはVL2-L93-CH1-L94-VH2-L95-CL-L96-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L96が、アミノ酸リンカーである、抗原結合ポリペプチド複合体である。
【0012】
本明細書で提供されるのは、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む抗原結合ポリペプチド複合体であって、(i)第1のポリペプチドが、Fc;VL1-L1-VL2-L2-VH2-L3-VH1-L4-Fc;VH1-L5-VH2-L6-VL2-L7-VL1-L8-Fc;Fc-L9-TNF1-L10-TNF2-L11-TNF3;VL1-L12-VL2-L13-VH2-L14-VH1-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3;もしくはVH1-L19-VH2-L20-VL2-L21-VL1-L22-Fc-L23-TNF1-L24-TNF2-L25-TNF3によって表される構造を有し、かつ第2のポリペプチドが、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3;もしくはVH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第1のポリペプチドが、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3;VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3;もしくはVH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、かつ第2のポリペプチドが、Fc;VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fc;もしくはVH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL3が、第3の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL4が、第4の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH3が、第3の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH4が、第4の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L64が、アミノ酸リンカーである、抗原結合ポリペプチド複合体である。
【0013】
本明細書で提供されるのは、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体を含む、抗体またはその抗原結合断片である。
【0014】
本明細書で提供されるのは、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体または抗体もしくは抗原結合断片と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物である。
【0015】
本明細書で提供されるのは、免疫応答を誘導または増強するための方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体もしくは抗体もしくは抗原結合断片、または医薬組成物を投与することを含む、方法である。
【0016】
本明細書で提供されるのは、がん媒介免疫抑制を克服するための方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体、抗体もしくは抗原結合ポリペプチド複合体、または医薬組成物を投与することを含む、方法である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】
図1A~1Fは、本開示の例示的な抗原結合ポリペプチド複合体を示す。Fv1及びFv2は、免疫活性化受容体または腫瘍関連抗原(TAA)に結合する領域を表す。いくつかの態様において、Fv1及びFv2は、ヒトCD3またはCD28に結合する。いくつかの態様において、Fv1及びFv2は、単鎖可変断片(scFv)の形態である。いくつかの態様において、Fv1及びFv2は、Fabまたは一本鎖Fab(scFab)の形態であり、任意選択により、CH1領域及びCL領域を含む。TNFSFは、Fcに融合された、TNFスーパーファミリーメンバーの細胞外ドメインの三量体を表す。いくつかの態様において、TNFSFは、融合ホモ三量体の形態である。いくつかの態様において、TNFSFは、融合ホモ三量体の二量体である。
【
図2A】OX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)のヒトCD3に対するELISA結合結果を示す。
【
図2B】OX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)のヒトCD28に対するELISA結合結果を示す。
【
図2C】OX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)のヒトOX40に対するELISA結合結果を示す。
【
図3A】異なる濃度のOX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)で一晩刺激した後にNF-κB(NFkb)プロモーターの制御下でルシフェラーゼを発現するJurkat細胞株で試験したT細胞活性化の変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。
【
図3B】異なる濃度のOX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)で一晩刺激した後にNFATプロモーターの制御下でルシフェラーゼを発現するJurkat細胞株で試験したT細胞活性化の変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。
【
図4】
図4A~4Fは、OX40L三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX169、MX368及びMX369)のうちの1つで処置した、3名の異なるドナーに由来する初代ヒトCD4+T細胞(
図4A~4C)及びCD8+T細胞(
図4D~4F)の増殖における変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。ヒト末梢血末梢血単核細胞(PBMC)を抗原結合ポリペプチド複合体とともに7日間インキュベートし、フローサイトメトリーのために染色した。CD4+及びCD8+T細胞を特定し、Precision Count Beads(商標)を使用して濃度を決定した。変化倍率を7日目と0日目の細胞濃度を除算することによって算出した。
【
図5A】4-1BBL三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX306、MX424及びMX425)のヒトCD3に対するELISA結合結果を示す。
【
図5B】4-1BBL三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX306、MX424及びMX425)のヒトCD28に対するELISA結合結果を示す。
【
図5C】4-1BBL三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX306、MX424及びMX425)のヒト4-1BBLに対するELISA結合結果を示す。
【
図6】
図6A~6Fは、4-1BBL三量体を含有する3つの例示的な抗原結合ポリペプチド複合体(MX306、MX424及びMX425)で処置した、3名の異なるドナーに由来する初代ヒトCD4+T細胞(
図6A~6C)及びCD8+T細胞(
図6D~6F)の増殖における変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。ヒトPBMCを抗原結合ポリペプチド複合体とともに7日間インキュベートし、フローサイトメトリーのために染色した。CD4+及びCD8+T細胞を特定し、Precision Count Beads(商標)を使用して濃度を決定した。変化倍率を7日目と0日目の細胞濃度を除算することによって算出した。
【
図7A】
図7A~7Bは、MX169及びMX240によってもたらされた、2名のドナー(それぞれ
図7A及び
図7B)に由来する末梢血単核細胞(PBMC)のCD4 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞増殖を示す。コントロール抗体(hIgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図8】MX169、MX368及びMX369によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD4 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図9】MX169及びMX240によってもたらされた、2名のドナーに由来するPBMCのCD8 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図10】MX169、MX368及びMX369によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD8 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図11】MX306及びMX321によってもたらされた、2名のドナーに由来するPBMCのCD4 Tcm及びTemまたはCD8 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図12】MX306、MX424及びMX425によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD4 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図13】MX306、MX424及びMX425によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD8 Tcm及びTemの変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図14A】MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図14B】MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369の構造を示す。
【
図15】MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図16】MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図17】MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図18A】MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図18B】MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425の構造を示す。
【
図19】MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図20】MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図21】MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【
図22A】MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされた非ヒト霊長類(NHP)のCD4及びCD8 T細胞の活性化を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図22B】MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622の構造を示す。
【
図23】MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされたCD4細胞及びCD8細胞の変化倍率を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図24】MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされたIFNガンマ、IL-6、IL-2及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図25A】MX368及びMX489によってもたらされたCD4及びCD8 NHP T細胞の活性化を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図25B】MX368及びMX489の構造を示す。
【
図26】MX368及びMX489によってもたらされたCD4及びCD8 NHP T細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図27】MX368及びMX489によってもたらされたNHP T細胞からのIFNガンマ、IL-6、IL-2及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【
図28】2匹のドナーをMX487で処置した後のNHPにおけるT細胞数及びT細胞活性化のパーセントを示す。
【
図29】MX487で処置した後の2匹の異なるNHPに由来するCD4及びCD8細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団のパーセンテージを示す。
【
図30】MX620で処置した2匹のNHPから得たT細胞数ならびにCD4及びCD8 T細胞活性化のパーセントを示す。矢印は、抗体投与を示す。
【
図31】MX620で処置した後の2匹のドナーに由来するCD4及びCD8 T細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団のパーセンテージを示す。
【
図32】MX620で処置した後の2匹のNHPから得たT細胞数の変化倍率ならびにCD4及びCD8 T細胞の活性化を示す。矢印は、抗体投与を示す。
【
図33】2匹のドナーNHPに由来するCD8 T細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団の変化倍率を示す。矢印は、抗体投与を示す。
【
図34】漸増濃度のMX582及びMX583で処置した後のZ138細胞の溶解パーセントを示す。コントロール抗体(hIgG1LALAPA)での処置も示す。
【
図35】漸増濃度のMX751、MX777及びMX778で処置した後のZ138細胞の溶解パーセントを示す。コントロール抗体(hIgG1LALAPA)での処置も示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
T細胞活性化及び抗腫瘍免疫応答における抗CD3抗体、OX40及び4-1BBの役割を考慮すれば、抗CD3抗体とOX40または4-1BB共刺激シグナルを組み合わせることで、様々なT細胞集団の活性化が広がり、T細胞生存及び長期的な増大への持続的な刺激が提供される可能性がある。そこで、1つ以上の抗CD3領域(例えば、相補性決定領域(CDR)、重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)、単鎖可変断片(scFv)、Fab、一本鎖Fab(scFab)、重鎖、または軽鎖)及び腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンド(例えば、OX40Lまたは4-1BBL)の細胞外ドメインの1つ以上の三量体を組み込んだ抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を開発した。いくつかの態様において、1つ以上の抗HER2結合領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)などの1つ以上の抗腫瘍関連抗原(TAA)領域が本開示の抗原結合ポリペプチド複合体に更に組み込まれた。いくつかの態様において、1つ以上の抗CD28結合領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)などの1つ以上の抗免疫刺激受容体領域が本発明の抗原結合複合体に更に組み込まれた。
【0019】
したがって、本発明は、改善された特徴を有する抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を対象とする。いくつかの態様において、本発明は、任意選択により特定のアミノ酸リンカーを付加した、アームあたり1つのポリペプチドで発現される相補的自己組織化重鎖及び軽鎖の発現を介して、多重特異性及び多機能性の抗原結合ポリペプチド複合体の作製を可能にするものである。この多機能性により、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、標的分子の特定の組み合わせに結合して選択性または広域性/中和をもたらし、2つ以上の細胞型を一緒にし、標的を一緒にして活性化シグナルを送達し、疾患の微小環境を改変し、結合アビディティを増強して効力を改善することができる。
【0020】
本明細書及び特許請求の範囲にわたり、本開示の態様に関する様々な用語が使用される。かかる用語は、特に指定のない限り、当該技術分野における通常の意味を有するものとする。具体的に定義される他の用語は、本明細書で提供される定義と一致する形で解釈されるものとする。
【0021】
I.定義
本明細書で使用される場合、「抗原結合ポリペプチド複合体」という用語は、2つ、3つ、または4つの会合したポリペプチドの群を指し、少なくとも1つのポリペプチドが1つ以上の抗原に特異的に結合する能力を有する。抗原結合ポリペプチド複合体は、抗体またはその抗原結合断片を含むが、これらに限定されない。
【0022】
「抗体」という用語は、限定するものではないが、抗原に特異的に結合し、ジスルフィド結合によって相互接続された少なくとも2本の重(H)鎖及び2本の軽(L)鎖を含む、糖タンパク質免疫グロブリンを含む。各H鎖は、重鎖可変領域(本明細書においてVHと略される)及び重鎖定常領域を含む。重鎖定常領域は、CH1、CH2及びCH3の3つの定常ドメインを含む。各L鎖は、軽鎖可変領域(本明細書においてVLと略される)及び軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は、1つの定常ドメインCLを含む。VH領域及びVL領域は、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性の領域と、その間に存在するフレームワーク領域(FR)と称されるより保存された領域に更に分けることができる。各VH及びVLは、3つのCDRと4つのFRを含み、アミノ末端からカルボキシ末端へ、次の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配列される。重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)及び古典的補体系の第1成分(C1q)を含む、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介することができる。重鎖は、C末端リジンを有していても、有さなくてもよい。本明細書で特に指示がない限り、可変領域のアミノ酸は、Kabatナンバリングシステムを使用してナンバリングされ、定常領域のアミノ酸は、EUシステムを使用してナンバリングされる。
【0023】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、B細胞の単一クローンによって産生され、同じエピトープに結合する抗体を指す。対照的に、「ポリクローナル抗体」という用語は、異なるB細胞によって産生され、同じ抗原の異なるエピトープに結合する抗体の集団を指す。「抗体」という用語は、例として、モノクローナル及びポリクローナル抗体、キメラ及びヒト化抗体、ヒトまたは非ヒト抗体、完全合成抗体、ならびに一本鎖抗体を含む。非ヒト抗体は、組み換え法によってヒト化し、ヒトにおける免疫原性を低減させることができる。
【0024】
抗体は、変更された抗体であり得る(例えば、変異、欠失、置換、非抗体部分へのコンジュゲーション)。例えば、抗体は、抗体の特性(例えば、機能的特性)を変化させる1つ以上のバリアントアミノ酸(天然に存在する抗体と比較して)を含み得る。例えば、半減期、エフェクター機能、及び/または患者における抗体に対する免疫応答に影響するそのようないくつかの変更は、当該技術分野において知られている。抗体という用語はまた、少なくとも1つの抗体に由来する抗原結合部位を含む、人工的なポリペプチド構築物を含む。
【0025】
「抗原結合断片」とは、抗体の1つ以上の断片または部分であって、完全な抗体が結合する抗原に特異的に結合する能力を保持しているものである。抗体の抗原結合機能は、全長抗体の断片または一部によって果たされることが示されている。抗原結合断片は、インタクト抗体の抗原決定領域(例えば、相補性決定領域(CDR))を含有し得る。抗体の抗原結合断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFv断片、線状抗体、及び一本鎖抗体が挙げられるが、これらに限定されない。抗体の抗原結合断片は、齧歯類(例えば、マウス、ラット、またはハムスター)及びヒトなどの任意の動物種から得てもよいし、人工的に産生されてもよい。
【0026】
更に、Fv断片の2つのドメインであるVL及びVHは、別々の遺伝子によってコードされているが、組み換え法を使用して、単一のタンパク質鎖の作製を可能にする合成リンカーによって接続することができ、VL領域とVH領域が対になって一価分子を形成する(一本鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423-426;及びHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883参照)。そのような一本鎖抗体はまた、抗体の「抗原結合断片」という用語の範囲内に包含されることが意図される。
【0027】
抗原結合断片は、当業者に知られている従来の技法を使用して得られ、これらの断片は、インタクト抗体と同じ様式で有用性についてスクリーニングされる。抗原結合断片は、組み換えDNA技法によって、またはインタクト免疫グロブリンの酵素的もしくは化学的切断によって作製することができる。
【0028】
本明細書で使用される場合、「可変領域」という用語は、典型的に、抗体の一部、一般に軽鎖または重鎖の一部、典型的にアミノ末端の約110~120アミノ酸、または成熟重鎖の110~125アミノ酸及び成熟軽鎖の約90~115アミノ酸を指し、抗体間で配列が大きく異なり、特定の抗原に対する特定の抗体の結合及び特異性に使用される。配列の可変性は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる領域に集中しており、可変ドメインの保存性の高い領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。いかなる特定の機序または理論に拘束されることを望むものではないが、軽鎖及び重鎖のCDRは、抗体と抗原の相互作用及び特異性に主に関与していると考えられている。いくつかの態様において、可変領域は、哺乳動物の可変領域、例えば、ヒト、マウスまたはウサギの可変領域である。いくつかの態様において、可変領域は、齧歯類またはマウスCDR及びヒトFRを含む。いくつかの態様において、可変領域は、霊長類(例えば、非ヒト霊長類)の可変領域である。いくつかの態様において、可変領域は、齧歯類またはマウスCDR及び霊長類(例えば、非ヒト霊長類)FRを含む。
【0029】
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、本明細書で使用される場合、配列が超可変であり、かつ/または構造的に定義されたループ(超可変ループ)を形成し、及び/または抗原接触残基を含有する、抗体可変ドメインの領域のそれぞれを指す。抗体は、6つのCDRを含み得、例えば、VHに3つ、VLに3つのCDRを含み得る。
【0030】
「VL」、「VL領域」、及び「VLドメイン」という用語は、本明細書において、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片の軽鎖可変領域を指すために区別なく使用される。いくつかの態様において、VL領域は、本明細書中、第1の軽鎖可変領域を示すVL1、第2の軽鎖可変領域を示すVL2、第3の軽鎖可変領域を示すVL3などと称される。列挙されたVL領域(例えば、VL1)は、別の列挙されたVL領域(例えば、VL2)と同じもしくは異なる抗原結合特性及び/または同じもしくは異なる配列を有し得る。
【0031】
「VH」、「VH領域」、及び「VHドメイン」という用語は、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片の重鎖可変領域を指すために、本明細書中で区別なく使用される。いくつかの態様において、VH領域は、本明細書中、第1の重鎖可変領域を示すVH1、第2の重鎖可変領域を示すVH2、第3の重鎖可変領域を示すVH3などと称される。列挙されたVH領域(例えば、VH1)は、別の列挙されたVH領域(例えば、VH2)と同じもしくは異なる抗原結合特性及び/または同じもしくは異なる配列を有し得る。
【0032】
本明細書で使用される場合、「Kabatナンバリング」及び同様の用語は、当該技術分野で認識されており、抗体またはその抗原結合断片の重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸残基をナンバリングするシステムを指す。いくつかの態様において、CDRは、Kabatナンバリングシステムに従って決定することができる(例えば、Kabat EA & Wu TT(1971)Ann NY Acad Sci 190:382-391及びKabat EA et al.,(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91-3242参照)。Kabatナンバリングシステムを使用すると、抗体重鎖分子内のCDRは、典型的に、アミノ酸位置31~35(35の後に1つまたは2つの追加のアミノ酸を任意選択により含み得る(Kabatナンバリングスキームでは35A及び35Bと称される))(CDR1)、アミノ酸位置50~65(CDR2)、及びアミノ酸位置95~102(CDR3)に存在する。Kabatナンバリングシステムを使用すると、抗体軽鎖分子内のCDRは、典型的に、アミノ酸位置24~34(CDR1)、アミノ酸位置50~56(CDR2)、及びアミノ酸位置89~97(CDR3)に存在する。
【0033】
本明細書で使用される場合、「定常領域」または「定常ドメイン」という用語は、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片の一部、例えば、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、Fc領域との相互作用などの様々なエフェクター機能を示すことができる軽鎖及び/または重鎖のカルボキシル末端部分を指すために区別なく使用される。定常領域は、一般に、可変領域と比べて、より保存されたアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)、及び補体依存性細胞傷害(CDC)に十分である、定常領域またはその部分を含む。
【0034】
本明細書で使用される場合、「断片結晶化領域」、「Fc領域」、または「Fcドメイン」という用語は、Fc受容体と呼ばれる細胞表面受容体及び補体系のいくつかのタンパク質と相互作用する抗体の尾部領域を指すために本明細書中で区別なく使用される。Fc領域は、典型的に、CH2領域及びCH3領域を含み、任意選択により、免疫グロブリンヒンジを含む。
【0035】
本明細書で使用される場合、「免疫グロブリンヒンジ」、「ヒンジ」、「ヒンジドメイン」または「ヒンジ領域」という用語は、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片のFab部分とFc部分との間の重鎖のストレッチを指すために区別なく使用される。ヒンジは、構造、位置及び柔軟性を提供し、抗体の正常な機能を補助する(例えば、2つの抗原の架橋または同じ抗原分子における2つの抗原決定基の結合)。免疫グロブリンヒンジは、上部、中央部、及び下部のヒンジ領域に分けられ、構造的及び/または遺伝的構成要素に基づいて分けることができる。本発明の免疫グロブリンヒンジは、これらの領域の1つ、2つまたは3つ全てを含有することができる。構造的に、上部ヒンジ領域は、CH1のC末端から第1のヒンジジスルフィド結合まで続く。中央部ヒンジ領域は、ヒンジの第1のシステインから最後のシステインまで続く。下部ヒンジ領域は、最後のシステインからCH2のグリシンまで延在する。ヒンジ中に存在するシステインは、鎖間ジスルフィド結合を形成し、免疫グロブリンモノマーを連結する。
【0036】
本明細書で使用される場合、「Fab」という用語は、抗原に結合する抗体の領域を指す。Fabは、典型的に、重鎖及び軽鎖のそれぞれの1つの定常ドメイン及び1つの可変ドメインで構成される。
【0037】
本明細書で使用される場合、「重鎖」という用語は、典型的に、重鎖可変領域(VH)、重鎖定常領域1(CH1)、重鎖定常領域2(CH2)、及び重鎖定常領域3(CH3)で構成される、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片の一部を指す。典型的な抗体は、2本の重鎖及び2本の軽鎖で構成される。抗体に関して使用される場合、重鎖は、定常領域のアミノ酸配列に基づいて、任意の別個のタイプ、例えば、アルファ(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)、及びミュー(μ)を指すことができ、これにより、それぞれIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMクラスの抗体が生じ、これには、IgGのサブクラス、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4も含まれる。重鎖アミノ酸配列は、当該技術分野において知られている。いくつかの態様において、重鎖は、ヒト重鎖である。
【0038】
本明細書で使用される場合、「軽鎖」という用語は、典型的に、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域(CL)で構成される、抗原結合ポリペプチド複合体、抗体またはその抗原結合断片の一部を指す。典型的な抗体は、2本の軽鎖及び2本の重鎖で構成される。抗体に関して使用される場合、軽鎖は、定常領域のアミノ酸配列に基づいて、任意の別個のタイプ、例えば、カッパ(κ)またはラムダ(λ)を指すことができる。軽鎖アミノ酸配列は、当該技術分野において知られている。いくつかの態様において、軽鎖は、ヒト軽鎖である。
【0039】
「キメラ」抗体またはその抗原結合断片という用語は、アミノ酸配列が2つ以上種に由来する抗体またはその抗原結合断片を指す。典型的に、軽鎖及び重鎖の両方の可変領域は、所望の特異性、親和性及び能力を有する、哺乳動物の1つの種(例えば、マウス、ラット、ウサギなど)に由来する抗体またはその抗原結合断片の可変領域に対応し、定常領域は、別の種(通常ヒト)において免疫応答を惹起しないように当該種に由来する抗体またはその抗原結合断片の配列と相同である。
【0040】
「ヒト化」抗体またはその抗原結合断片という用語は、特異的な免疫グロブリン鎖、キメラ免疫グロブリン、またはその断片である非ヒト(例えば、マウス)抗体または抗原結合断片の形態を指し、最小限の非ヒト(例えば、マウス)配列を含有する。典型的に、ヒト化抗体またはその抗原結合断片は、相補性決定領域(CDR)に由来する残基が、所望の特異性、親和性、及び能力を有する非ヒト種(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター)のCDRに由来する残基に置き換えられているヒト免疫グロブリンである(Jones et al.,Nature 321:522-525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323-327(1988);Verhoeyen et al.,Science 239:1534-1536(1988))。いくつかの態様において、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基は、所望の特異性、親和性、及び能力を有する非ヒト種に由来する抗体または断片中の対応する残基で置き換えられる。ヒト化抗体またはその抗原結合断片は、抗体またはその抗原結合断片の特異性、親和性、及び/または能力を改良及び最適化するために、Fvフレームワーク領域内及び/または置き換えられた非ヒト残基内のいずれかの残基の追加の置換によって更に改変することができる。一般に、ヒト化抗体またはその抗原結合断片は、非ヒト免疫グロブリンに対応するCDR領域の全てまたは実質的に全てを含有する、少なくとも1つ、典型的には2つまたは3つの可変ドメインの実質的に全てを含み、FR領域の全てまたは実質的に全ては、ヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体またはその抗原結合断片はまた、定常領域、典型的に、ヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含み得る。ヒト化抗体を作製するために使用される方法の例は、知られており、例えば、米国特許第5,225,539号;Roguska et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,91(3):969-973(1994)、及びRoguska et al.,Protein Eng.9(10):895-904(1996)に記載されている。
【0041】
「ヒト」抗体またはその抗原結合断片という用語は、本明細書で使用される場合、ヒト免疫グロブリン遺伝子座に由来するアミノ酸配列を有する抗体またはその抗原結合断片を意味し、そのような抗体または抗原結合断片は、当該技術分野において知られている組み換え技法を使用して生産される。このヒト抗体またはその抗原結合断片の定義は、インタクト抗体または全長抗体及びその断片を含む。
【0042】
「単離された」ポリペプチド複合体、抗体、その抗原結合断片、ポリヌクレオチド、ベクター、または細胞は、自然界に存在しない形態のポリペプチド複合体、抗体、その抗原結合断片、ポリヌクレオチド、ベクター、または細胞である。単離されたポリペプチド複合体、抗体、その抗原結合断片、ポリヌクレオチド、ベクター、または細胞は、それらが自然界に存在する形態ではない程度まで精製されたものを含む。いくつかの態様において、単離されたポリペプチド複合体、抗体、その抗原結合断片、ポリヌクレオチド、ベクター、または細胞は、実質的に純粋である。本明細書で使用される場合、「実質的に純粋」は、少なくとも50%純粋(すなわち、夾雑物を含まない)、少なくとも90%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも98%純粋、または少なくとも99%純粋である材料を指す。
【0043】
「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、任意の長さのアミノ酸の高分子を指すために、本明細書中で区別なく使用される。高分子は、直鎖状でも分枝状でもよく、改変アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸で中断されていてもよい。これらの用語はまた、天然にまたは介入により、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または任意の他の操作もしくは改変、例えば、標識成分とのコンジュゲーションによって改変されたアミノ酸高分子を包含する。この定義には、例えば、アミノ酸の1つ以上の類似体(例えば、非天然アミノ酸などを含む)及び当該技術分野において知られている他の改変を含有するポリペプチドも含まれる。本発明のポリペプチドは、抗体に基づいているため、いくつかの態様において、ポリペプチドは、単鎖または結合鎖として存在し得ることが理解される。
【0044】
選択肢(例えば、「または」)の使用は、選択肢のいずれか1つ、両方、またはこれらの任意の組み合わせを意味するものと理解されるべきである。本明細書で使用される場合、不定冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は、引用または列挙される任意の構成要素のうちの「1つ以上」を指すものと理解されるべきである。
【0045】
本明細書で使用される場合、「及び/または」という用語は、2つの指定された特徴または構成要素のそれぞれが、他方の特徴または構成要素の有無にかかわらず、具体的に開示されていると解釈されるものである。したがって、本明細書において、「A及び/またはB」などの文言中で使用される場合の「及び/または」という用語は、「A及びB」、「AまたはB」、「A」(単独)、及び「B」(単独)を含むことが意図される。同様に、「A、B、及び/またはC」などの文言中で使用される「及び/または」という用語は、次の態様:A、B、及びC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)のそれぞれを包含することが意図される。
【0046】
「含む(comprising)」、「有する(having)」などの言葉で態様が本明細書で記載される場合はいずれも、「からなる(consisting of)」及び/または「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語で記載される他の類似の態様も提供されることが理解される。
【0047】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、当業者により決定される特定の値または組成について許容される誤差範囲内内である値または組成を指し、部分的には、その値または組成を測定または決定する方法、すなわち、測定系の限界に依存する。例えば、「約」は、当該技術分野における慣例に従って、1以内または1より大きい標準偏差を意味することができる。あるいは、「約」は、10%または20%までの範囲(すなわち、±10%または±20%)を意味し得る。例えば、約3mgは、2.7mg~3.3mgの間(10%の場合)または2.4mg~3.6mgの間(20%の場合)の任意の数を含み得る。更に、具体的には生物学的システムまたはプロセスに関して、この用語は、最大1桁または最大5倍の値を意味し得る。特定の値または組成が本出願及び特許請求の範囲に提供される場合、特に記載のない限り、「約」の意味は、その特定の値または組成について許容可能な誤差範囲内であると想定されるべきである。
【0048】
本明細書に記載されるように、任意の数値範囲、濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲または整数範囲は、特に指定のない限り、列挙される範囲内の任意の整数の値を含み、適切な場合、その分数(整数の10分の1及び100分の1など)を含むものと理解される。
【0049】
別途の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が関係する技術分野の当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。例えば、the Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology, Juo, Pei-Show, 2nd ed., 2002, CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology, 5th ed., 2013, Academic Press;及びthe Oxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology, 2006, Oxford University Pressは、本開示で使用される用語の多くに関する一般的な辞書を当業者に提供するものである。
【0050】
単位、接頭辞、及び記号は、国際単位系(SI)に認められた形態で示される。数値範囲は、その範囲を定義する数を含むものとする。本明細書で提供される見出しは、本開示の様々な態様を制限するものではなく、本明細書全体を参照することによって理解され得る。したがって、本明細書で定義される用語は、本明細書全体を参照することによって、より完全に定義される。
【0051】
様々な態様については、以下の段落で更に詳細に説明される。
【0052】
II.抗原結合ポリペプチド複合体
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に更に記載される特定の構造的特徴を有する抗原結合ポリペプチド複合体を対象とする。いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、抗CD3領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)と、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの細胞外ドメインの1つ以上の三量体とを含む。いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、1つ以上の抗腫瘍関連抗原(TAA)領域、例えば、1つ以上の抗HER2結合領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)を更に含む。いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、1つ以上の抗免疫刺激受容体領域、例えば、1つ以上の抗CD28結合領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)を更に含む。いくつかの態様において、1つ以上の定常領域(例えば、CH1及び/またはCL)もまた、抗原結合ポリペプチド複合体のポリペプチドに組み込むことができる。
【0053】
A.TNFSFリガンドの細胞外ドメイン、及びリンカー
本明細書で使用される場合、「腫瘍壊死因子スーパーファミリーリガンドの細胞外ドメイン」または「TNFSFリガンドの細胞外ドメイン」は、三量体を形成する腫瘍壊死スーパーファミリーのリガンドの一部を含むペプチドを指す(TNF相同ドメインまたはエクトドメインとも称される)。したがって、TNFSFリガンドの細胞外ドメインはまた、全長TNFSFリガンド配列を含み得る。いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体の構造は、TNFSFリガンドの第1、第2及び/または第3の細胞外ドメインをそれぞれ表すTNF1、TNF2及び/またはTNF3という用語によって、TNFSFリガンドの細胞外ドメインを指すことができる。
【0054】
TNFSFリガンドの細胞外ドメインの例としては、OX40L(OX40リガンド、TNFSF4)、4-1BBL(4-1BBリガンド、TNFSF9)、TNF、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、CD40L(TNFSF5)、CD27L(TNFSF7)、CD30L(TNFSF8)、FasL(TNFSF6)、EDAM、LTA(TNFSF1)、LTB(TNFSF3)、CD153(TNFSF8)、RANKL(TNFSF11)、TWEAK(TNFSF12)、APRIL(TNFSF13)、BAFF(TNFSF13B)、LIGHT(TNFSF14)、VEGI(TNFSF15)、及びGITRL(TNFSF18)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、OX40Lまたは4-1BBLである。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、OX40Lである。いくつかの態様において、OX40Lは、配列番号1のアミノ酸配列、または配列番号1に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有する配列を含む。例えば、OX40Lは、配列番号1のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、4-1BBLである。いくつかの態様において、4-1BBLは、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有する配列を含む。例えば、4-1BBLは、配列番号2のアミノ酸配列を含み得る。
【0055】
いくつかの態様において、本開示の抗原結合ポリペプチド複合体は、TNFSFリガンドの3つの細胞外ドメインの三量体を含む。いくつかの態様において、三量体は、同じ種類のTNFSFリガンドの細胞外ドメイン(例えば、3つのOX40Lまたは3つの4-1BBL(ホモ三量体))を含むかまたはそれからなるか、あるいは、三量体は、2つもしくは3つの異なるTNFSFリガンドの細胞外ドメインの混合(例えば、任意の順序で、1つのOX40L及び2つの4-1BBL、または2つのOX40L及び1つの4-1BBL)を含み得るかまたはそれからなり得る。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体(例えば、ホモ三量体)を1つ含むかまたはそれからなる。例えば、抗原結合ポリペプチド複合体は、3つのOX40Lドメインの三量体を含み得、ここで、各OX40Lは、配列番号1のアミノ酸配列、もしくは配列番号1に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、三量体の各OX40Lは、配列番号1の配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。例えば、抗原結合ポリペプチド複合体は、3つの4-1BBLドメインの三量体を含み得、ここで、各4-1BBLは、配列番号2のアミノ酸配列、もしくは配列番号2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、三量体の各4-1BBLは、配列番号2の配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、本開示の抗原結合ポリペプチド複合体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体を2つ含む(例えば、ホモ三量体の二量体などの三量体の二量体)。例えば、抗原結合ポリペプチド複合体は、本明細書に記載されるOX40L三量体または4-1BBL三量体の二量体を含み得る。
【0056】
いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、配列番号1もしくは2のアミノ酸配列、もしくは配列番号1もしくは2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、配列番号1もしくは2の配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。TNFSFリガンドの細胞外ドメインの他の配列は、知られており、例えば、アクセッション番号XP_016857719.1、XP_016857718.1、XP_016857717.1、XP_011508266.2、NP_001284491.1、NP_003317.1、NP_003802.1、P41273.1、6A3V_X、6A3V_W、6A3V_V、6A3V_U、6A3V_S、6A3V_R、6A3V_Q、6A3V_P、6A3V_O、6A3V_N、6A3V_M、6A3V_L、及び6A3V_Kが挙げられる。
【0057】
いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体は、TNFSFリガンドの1つ以上の細胞外ドメイン間にアミノ酸リンカーを含有する(例えば、TNF1-L1-TNF2-L2-TNF3によって表される構造を有し、L1及びL2は、アミノ酸リンカーである)。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つのアミノ酸配列、もしくは配列番号3~10及び148~175のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、アミノ酸リンカーは、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つのアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3~10のいずれか1つのアミノ酸配列、もしくは配列番号3~10のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、アミノ酸リンカーは、配列番号3~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、アミノ酸リンカーは、配列番号3のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号10に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、アミノ酸リンカーは、配列番号10のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。例えば、アミノ酸リンカーは、配列番号4~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、OX40L(例えば、配列番号1に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる)であり、アミノ酸リンカーは、配列番号3のアミノ酸配列、もしくは配列番号3に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、三量体のTNFSFリガンドの細胞外ドメインは、配列番号1のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得、アミノ酸リンカーは、配列番号3のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、4-1BBL(例えば、配列番号2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる)であり、アミノ酸リンカーは、配列番号4~10のいずれか1つ、もしくは配列番号4~10のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、三量体のTNFSFリガンドの細胞外ドメインは、配列番号2のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得、アミノ酸リンカーは、配列番号4~10のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインは、4-1BBL(例えば、配列番号2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる)であり、アミノ酸リンカーは、配列番号10、もしくは配列番号10に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、三量体のTNFSFリガンドの細胞外ドメインは、配列番号2のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得、アミノ酸リンカーは、配列番号10のアミノ酸配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。
【0058】
いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体は、配列番号11~18のいずれか1つの配列、もしくは配列番号11~18のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含むかまたはその配列からなる。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体は、配列番号11~18のいずれか1つの配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体は、配列番号11の配列、もしくは配列番号11に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体は、配列番号18の配列、もしくは配列番号18に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含み得るかまたはその配列からなり得る。いくつかの態様において、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体の二量体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの2つの三量体を含むかまたはそれらからなり、それぞれは、配列番号11~18のいずれか1つ、または配列番号11~18のアミノ酸配列のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの態様において、二量体の2つの三量体は、同じである。いくつかの態様において、二量体の一方の三量体は、他方の三量体とは異なる。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体の二量体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの2つの三量体を含み得るかまたはそれらからなり得、それぞれは、配列番号11~18のアミノ酸配列のいずれか1つの配列を含む。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体の二量体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの2つの三量体を含み得るかまたはそれらからなり得、それぞれは、配列番号11の配列、または配列番号11のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含む。例えば、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの三量体の二量体は、TNFSFリガンドの細胞外ドメインの2つの三量体を含み得るかまたはそれらからなり得、それぞれは、配列番号18の配列、または配列番号18のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を含む。
【0059】
B.CD3
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、CD3に特異的に結合する少なくとも1つの領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)を含有する。
【0060】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合するVL及び/またはVHを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号19、25、182、294、及び312のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び313のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び314のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号298のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号306のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号312のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号313のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号314のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。例えば、VLは、配列番号45のアミノ酸配列を含み得、及び/またはVHは、配列番号43のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、VLは、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。例えば、VLは、配列番号45のアミノ酸配列を含み得、及び/またはVHは、配列番号44のアミノ酸配列を含み得る。
【0061】
いくつかの態様において、VHは、配列番号188に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号297もしくは305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号188、293もしくは301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0062】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号54または176に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号176に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号176のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号55または177に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号55に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号177に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号55のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号177のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含み得る。
【0063】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178のアミノ酸配列を含む。
【0064】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖及びCD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号176に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号176のアミノ酸配列を含む。
【0065】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120のアミノ酸配列を含む。
【0066】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖及びCD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。
【0067】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号56(ahCD3_h34L鎖)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号56のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号57(ahCD3_h34L鎖)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号57のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含み得る。
【0068】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120のアミノ酸配列を含む。
【0069】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖及びCD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号98のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号104のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号120のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号54のアミノ酸配列を含む。
【0070】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号188に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。例えば、重鎖は、配列番号188のアミノ酸配列を含み得る。
【0071】
CD3に特異的に結合する配列の他の例は、よく知られており、例えば、米国特許第11,186,650号;同第11,155,621号;同第11,098,120号;同第11,072,656号;同第11,007,267号;同第10,968,276号;同第10,961,315号;同第10,906,978号;同第10,865,251号;同第10,759,858号;同第10,690,678号;同第10,688,186号;同第10,669,33号;同第10,640,572号;同第10,174,124号;同第9,850,304号;同第9,657,102号;同第8,551,478号;同第7,994,289号;及び同第7,993,641号に記載されている。
【0072】
C.腫瘍関連抗原及び免疫活性化受容体
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、免疫活性化受容体または腫瘍関連抗原(TAA)に特異的に結合する1つ以上の領域(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖)を含有する。
【0073】
本明細書で使用される場合、「腫瘍関連抗原」またはTAAは、正常細胞と比較してがん細胞に多く存在するタンパク質または分子である。TAAの例としては、チロシンタンパク質キナーゼMet(cMet)、絨毛細胞表面抗原2(Trop2)、CD20、CD19、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-2(HER2)、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-3(HER3)、アデノシンA2A受容体(A2AR)、増殖誘導リガンド(APRIL)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、B細胞活性化(BAFF)、BAFF受容体(BAFFR)、B細胞成熟抗原(BCMA)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、Bリンパ球及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、B7DC(プログラム死リガンド2)、B7ホモログ1(B7H1)、B7ホモログ4(B7H4)、デルタ様リガンド3(DLL3)、細胞外ヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1)、IgE受容体1aのFc断片(FCER1A)、IgE受容体1のFc断片(FCER1)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、葉酸ヒドロラーゼ1(FOLH1)、ムチン1(MUC-1)、CD133、ムチン16(MUC-16)、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP1)、CD38、プログラム死リガンド1(PD-L1)、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、前立腺6回膜貫通型上皮抗原1(STEAP1)、ならびに上皮細胞接着分子(EpCAM)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0074】
本明細書で使用される場合、「免疫刺激受容体」は、T細胞に提供される初期活性化シグナル(例えば、抗原/主要組織適合遺伝子複合体(MHC)との相互作用後のT細胞受容体(TCR)からのシグナル)を増幅または打ち消すように作用し、それによって、T細胞の分化、活性化及び/または増殖に影響を与える、異種の細胞表面分子の群である。免疫刺激受容体の例は、よく知られており、CD3及びCD28が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、TAAまたは免疫刺激受容体(例えば、CD28)に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。例えば、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD28に特異的に結合するVH及び/またはVLを含み得る。いくつかの態様において、VLは、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号40に対して少なくとも90%を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号47もしくは49のアミノ酸配列、または配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、もしくは少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有する配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有する配列を含む。例えば、VLは、配列番号47のアミノ酸配列を含み得る。例えば、VLは、配列番号49のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、VHは、配列番号46もしくは48のアミノ酸配列、または配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、もしくは少なくとも95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの態様において、VHは、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有する配列を含む。いくつかの態様において、VHは、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有する配列を含む。例えば、VHは、配列番号46のアミノ酸配列を含み得る。例えば、VHは、配列番号48のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、配列番号47のアミノ酸配列(または配列番号47に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有する配列)を含むVL;及び配列番号46のアミノ酸配列(または配列番号46に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有する配列)を含むVHを含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、配列番号49のアミノ酸配列(または配列番号49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有する配列)を含むVL;及び配列番号48のアミノ酸配列(または配列番号48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の同一性を有する配列)を含むVHを含む。
【0076】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号50または52に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号50に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号52に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号50のアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号52のアミノ酸配列を含み得る。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号51または53に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号51に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、軽鎖は、配列番号53に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含む。例えば、軽鎖は、配列番号51のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含み得る。例えば、軽鎖は、配列番号53のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含み得る。
【0077】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD20に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号314もしくは322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315もしくは323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316もしくは324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号310もしくは318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311もしくは319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312もしくは320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号313もしくは321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号309もしくは317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号313に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号309に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0078】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、cMetに特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号273に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号269に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0079】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、Trop2に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号281に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号277に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0080】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD19に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号289に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号285に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0081】
TAAに特異的に結合する配列の他の例は、よく知られており、GenBankアクセッション番号AAA39272.1、AAA39159.1、ABN79462.1、AVW80143.1、AVW80142.1、AVW80141.1、AAB34430.1、AAB34429.1、CAD45042.1、4CMH_C及び4CMH_Bが挙げられるが、これらに限定されない。そのような配列はまた、例えば、Wernly et al.,Cells,9(2):295,2020;Arakawa et al.,Journal of Biochemistry,120(3):657-662,1996;Cole et al.,Transplantation,68(4):563-571,1999;Li et al.,International Immunopharmacology,62:299-308,2018;Castella et al.,Methods & Clinical Development,12:134-144,2019;Sun et al.,Molecular Immunology,41(9):929-938,2004;Iwaszkiewicz-Grzes et al.,Cytotherapy,22(11):629-641,2020,Rosinski et al.,Transplant Direct,1(2):e7,2015;Ellis et al.,J Immunology,155(2):925-937,1995;Stevenson et al.,Blood,77(5):1071-1079,1991;Chillemi et al.,Molecular Medicine,19:99-108,2013、及び国際公開第WO2020/076853号にも記載されている。
【0082】
D.抗原結合ポリペプチド複合体構造
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含み、ここで、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、ここで、(i)第2のポリペプチドは、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L7-CH1-L8-Fc;もしくはVL1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3;もしくはVH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第2のポリペプチドは、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VH1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VL1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;もしくはVL1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fc;もしくはVH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1は、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2は、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1は、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2は、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcは、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1は、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLは、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1は、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2は、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3は、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L27は、アミノ酸リンカーである。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって
表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含み、ここで、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、ここで、(i)第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CH1-L6-Fc;VH1-CL-L7-Fc;VL1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CH1-L6-Fc;もしくはVL1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3;もしくはVH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VH1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VL1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;もしくはVL1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L22-VH2-L23-FcもしくはVH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1は、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2は、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1は、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2は、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcは、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1は、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLは、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1は、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2は、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3は、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L26は、アミノ酸リンカーである。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L6-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L6-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L6-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L6-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプ
チドは、VL1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNFによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L22-VH2-L23-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L22-VH2-L23-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L22-VH2-L23-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L22-VH2-L23-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有する。
【0083】
いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。
【0084】
いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L7-CH1-L8-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L24-VH2-L25-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L6-CH1-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L6-CH1-L7-Fcによって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L18-CH1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VL2-L23-VH2-L24-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH1-L18-CH1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3によって表される構造を有し、第3のポリペプチドは、VH2-L25-VL2-L26-Fcによって表される構造を有する。
【0085】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVH1は、CD3に特異的に結合する。
【0086】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号25のアミノ酸配列;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号298のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号294のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号306のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号302のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0087】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。
【0088】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号297もしくは305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号188、293もしくは301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0089】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVH2は、腫瘍関連抗原(TAA)または免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、チロシンタンパク質キナーゼMet(cMet)、絨毛細胞表面抗原2(Trop2)、CD20、CD19、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-2(HER2)、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-3(HER3)、アデノシンA2A受容体(A2AR)、増殖誘導リガンド(APRIL)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、B細胞活性化(BAFF)、BAFF受容体(BAFFR)、B細胞成熟抗原(BCMA)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、Bリンパ球及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、B7DC(プログラム死リガンド2)、B7ホモログ1(B7H1)、B7ホモログ4(B7H4)、デルタ様リガンド3(DLL3)、細胞外ヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1)、IgE受容体1aのFc断片(FCER1A)、IgE受容体1のFc断片(FCER1)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、葉酸ヒドロラーゼ1(FOLH1)、ムチン1(MUC-1)、CD133、ムチン16(MUC-16)、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP1)、CD38、プログラム死リガンド1(PD-L1)、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、前立腺6回膜貫通型上皮抗原1(STEAP1)、ならびに上皮細胞接着分子(EpCAM)である。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0090】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0091】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。
【0092】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVH2は、CD3に特異的に結合する。
【0093】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19、25、182、294、及び312のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び313のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び314のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号312に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号313に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号314に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0094】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。
【0095】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0096】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0097】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVH1は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0098】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0099】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。
【0100】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD20に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号314もしくは322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315もしくは323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316もしくは324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号310もしくは318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311もしくは319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312もしくは320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号313もしくは321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号309もしくは317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号313に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号309に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0101】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、cMetに特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号273に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号269に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0102】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、Trop2に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号281に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号277に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0103】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD19に特異的に結合するVH及び/またはVLを含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVHは、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VLは、配列番号289に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVHは、配列番号285に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0104】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含み、ここで、(i)第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;もしくはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-L42-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;もしくはVL2-L54-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-L54-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;もしくはVL2-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;もしくはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L85-VH2-L86-Fc;VH2-L87-VL2-L88-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CL-L91-CH1-L92-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CH1-L91-CL-L92-Fc;VL2-L93-CL-L94-VH2-L95-CH1-L96-Fc;もしくはVL2-L93-CH1-L94-VH2-L95-CL-L96-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1は、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2は、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1は、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2は、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcは、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1は、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLは、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1は、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2は、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3は、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1-L96は、アミノ酸リンカーである。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TN
F3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L42-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L47-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L54-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L47-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-
TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L54-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L2
8-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;またはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有する。例えば、第1のポリペプチドは、VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有し得、第2のポリペプチドは、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3によって表される構造を有し得る。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L85-VH2-L86-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L87-VL2-L88-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L89-VH2-L90-CL-L91-CH1-L92-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L93-CL-L94-VH2-L95-CH1-L96-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH
1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;またはVL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L89-VH2-L90-CH1-L91-CL-L92-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;またはVL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;またはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L93-CH1-L94-VH2-L95-CL-L96-Fcによって表される構造を有する。
【0105】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVH1は、CD3に特異的に結合する。
【0106】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0107】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。
【0108】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0109】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0110】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVH2は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0111】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0112】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。
【0113】
いくつかの態様において、VL2は、配列番号314もしくは322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315もしくは323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316もしくは324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号310もしくは318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311もしくは319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312もしくは320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号313もしくは321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号309もしくは317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号313に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号309に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号321に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号317に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0114】
いくつかの態様において、VL2は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号273に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号269に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0115】
いくつかの態様において、VL2は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号281に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号277に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0116】
いくつかの態様において、VL2は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、VL2は、配列番号289に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2は、配列番号285に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。
【0117】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVH2は、CD3に特異的に結合する。
【0118】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0119】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0120】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVH1は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0121】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0122】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0123】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL1及びVH1は、CD3に特異的に結合し、VL2及びVH2は、TAA(例えば、HER2)または免疫刺激受容体(例えば、CD28)に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL1及びVH1は、CD3に特異的に結合し、VL2及びVH2は、HER2に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL1及びVH1は、CD3に特異的に結合し、VL2及びVH2は、CD28に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL2及びVH2は、CD3に特異的に結合し、VL1及びVH1は、TAA(例えば、HER2)または免疫刺激受容体(例えば、CD28)に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL2及びVH2は、CD3に特異的に結合し、VL1及びVH1は、HER2に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチドのVL2及びVH2は、CD3に特異的に結合し、VL1及びVH1は、CD28に特異的に結合する。
【0124】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含み、ここで、(i)第1のポリペプチドは、Fc;VL1-L1-VL2-L2-VH2-L3-VH1-L4-Fc;VH1-L5-VH2-L6-VL2-L7-VL1-L8-Fc;Fc-L9-TNF1-L10-TNF2-L11-TNF3;VL1-L12-VL2-L13-VH2-L14-VH1-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3;もしくはVH1-L19-VH2-L20-VL2-L21-VL1-L22-Fc-L23-TNF1-L24-TNF2-L25-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3;もしくはVH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第1のポリペプチドは、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3;VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3;もしくはVH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、Fc;VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fc;もしくはVH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1は、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2は、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL3は、第3の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL4は、第4の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1は、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2は、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH3は、第3の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH4は、第4の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcは、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、TNF1は、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2は、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3は、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L64は、アミノ酸リンカーである。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VL2-L2-VH2-L3-VH1-L4-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VL2-L2-VH2-L3-VH1-L4-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L5-VH2-L6-VL2-L7-VL1-L8-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L5-VH2-L6-VL2-L7-VL1-L8-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fc-L9-TNF1-L10-TNF2-L11-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fc-L9-TNF1-L10-TNF2-L11-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L12-VL2-L13-VH2-L14-VH1-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L12-VL2-L13-VH2-L14-VH1-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L19-VH2-L20-VL2-L21-VL1-L22-Fc-L23-TNF1-L24-TNF2-L25-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L19-VH2-L20-VL2-L21-VL1-L22-Fc-L23-TNF1-L24-TNF2-L25-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有する。
【0125】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL3、及びVH3は、CD3に特異的に結合する。
【0126】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び394のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0127】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0128】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2、VH2、VL4、及びVH4は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0129】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0130】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0131】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL4、及びVH4は、CD3に特異的に結合する。
【0132】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号298のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号294のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0133】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0134】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2、VH2、VL3、及びVH3は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0135】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0136】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0137】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2、VH2、VL4、及びVH4は、CD3に特異的に結合する。
【0138】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号22、28、185、298及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号19、25、182、294及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0139】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL4は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH4は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0140】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL3、及びVH3は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0141】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0142】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号273に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号269に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号281に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号277に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号289に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号285に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号313に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号309に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号321に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号317に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。
【0143】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2、VH2、VL3、及びVH3は、CD3に特異的に結合する。
【0144】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0145】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVL3は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2及びVH3は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0146】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL4、及びVH4は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0147】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0148】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL4は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH4は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0149】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含み、ここで、(i)第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-Fc-L7-TNF1-L8-TNF2-L9-TNF3;もしくはVH1-L10-VL1-L11-Fc-L12-TNF1-L13-TNF2-L14-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L15-VL3-L16-VH3-L17-VH2-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;もしくはVH2-L22-VH3-L23-VL3-L24-VL2-L25-Fc-L26-TNF1-L27-TNF2-L28-TNF3によって表される構造を有するか、または(ii)第1のポリペプチドは、VL1-L29-VH1-L30-Fc-L31-TNF1-L32-TNF2-L33-TNF3;もしくはVH1-L34-VL1-L35-Fc-L36-TNF1-L37-TNF2-L38-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L39-VL3-L40-VH3-L41-VH2-L42-Fc;もしくはVH2-L43-VH3-L44-VL3-L45-VL2-L46-Fcによって表される構造を有し、ここで、VL1は、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2は、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL3は、第3の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1は、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2は、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH3は、第3の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcは、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、TNF1は、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインTNF2は、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインTNF3は、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインL1~L46は、アミノ酸リンカーである。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L15-VL3-L16-VH3-L17-VH2-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L1-VH1-L2-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L22-VH3-L23-VL3-L24-VL2-L25-Fc-L26-TNF1-L27-TNF2-L28-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L3-VL1-L4-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L15-VL3-L16-VH3-L17-VH2-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L3-VL1-L4-Fcによって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L22-VH3-L23-VL3-L24-VL2-L25-Fc-L26-TNF1-L27-TNF2-L28-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L5-VH1-L6-Fc-L7-TNF1-L8-TNF2-L9-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L15-VL3-L16-VH3-L17-VH2-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L5-VH1-L6-Fc-L7-TNF1-L8-TNF2-L9-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L22-VH3-L23-VL3-L24-VL2-L25-Fc-L26-TNF1-L27-TNF2-L28-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L10-VL1-L11-Fc-L12-TNF1-L13-TNF2-L14-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L15-VL3-L16-VH3-L17-VH2-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L10-VL1-L11-Fc-L12-TNF1-L13-TNF2-L14-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L22-VH3-L23-VL3-L24-VL2-L25-Fc-L26-TNF1-L27-TNF2-L28-TNF3によって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L29-VH1-L30-Fc-L31-TNF1-L32-TNF2-L33-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L39-VL3-L40-VH3-L41-VH2-L42-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VL1-L29-VH1-L30-Fc-L31-TNF1-L32-TNF2-L33-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L43-VH3-L44-VL3-L45-VL2-L46-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L34-VL1-L35-Fc-L36-TNF1-L37-TNF2-L38-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VL2-L39-VL3-L40-VH3-L41-VH2-L42-Fcによって表される構造を有する。いくつかの態様において、第1のポリペプチドは、VH1-L34-VL1-L35-Fc-L36-TNF1-L37-TNF2-L38-TNF3によって表される構造を有し、第2のポリペプチドは、VH2-L43-VH3-L44-VL3-L45-VL2-L46-Fcによって表される構造を有する。
【0150】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL2及びVH2は、CD3に特異的に結合する。
【0151】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0152】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL2は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH2は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0153】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3及びVH3は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0154】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0155】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL3は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH3は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0156】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1、VH1、VL3、及びVH3は、CD3に特異的に結合する。
【0157】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0158】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL1及びVL3は、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH1及びVH3は、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0159】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2及びVH2は、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する。いくつかの態様において、免疫刺激受容体は、CD28である。いくつかの態様において、TAAは、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、またはEpCAMである。いくつかの態様において、TAAは、HER2である。
【0160】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号311に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号312に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0161】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のVL2は、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または抗原結合ポリペプチド複合体のVH2は、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0162】
いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号298に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号299に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号300に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号306に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号307に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号308に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0163】
いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号294に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号295に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号296に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号302に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号303に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号304に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0164】
いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号43に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号45に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号44に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号43のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号45のアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号44のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、CD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0165】
いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号34もしくは40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35もしくは41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36もしくは42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号274に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号275に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号276に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号282に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号283に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号284に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号290に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号291に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号292に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号314に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号315に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号316に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号322に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号323に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号324に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0166】
いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号31もしくは37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32もしくは38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33もしくは39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。本明細書で使用される場合、「少なくとも90%の同一性」は、列挙される参照配列に対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の同一性を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号270に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号271に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号272に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号278に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号279に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号280に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号286に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号287に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号288に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号310に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号312に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号313に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVHは、配列番号318に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号319に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号320に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0167】
いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号47もしくは49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号46もしくは48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%などの同一性)を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAもしくは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号48のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号273に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号269に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号281に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号277に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号289に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号285に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号313に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号309に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する抗原結合ポリペプチド複合体のVLは、配列番号321に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/またはTAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合するVHは、配列番号317に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0168】
誤解を避けるために記すと、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造は、本明細書に記載される標的のいずれか1つ以上と組み合わせることができる。本発明の抗原結合ポリペプチド複合体の標的に関する本明細書のあらゆる開示は、全般的に適用可能であり、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体のそれぞれ及び全てに対して等しくかつ留保なく適用される。誤解を避けるために記すと、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体のそれぞれ及び全てのVL1、VL2、VL3、VL4、VH1、VH2、VH3、及び/またはVH4は、独立して、前述の特に好ましい標的のいずれか1つに結合し得る。
【0169】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造のTNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれTNFSFリガンドの細胞外ドメインである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、OX40L(TNFSF4)、4-1BBL(TNFSF9)、TNF、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、CD40L(TNFSF5)、CD27L(TNFSF7)、CD30L(TNFSF8)、FasL(TNFSF6)、EDAM、LTA(TNFSF1)、LTB(TNFSF3)、CD153(TNFSF8)、RANKL(TNFSF11)、TWEAK(TNFSF12)、APRIL(TNFSF13)、BAFF(TNFSF13B)、LIGHT(TNFSF14)、VEGI(TNFSF15)、及びGITRL(TNFSF18)からなる群から選択される。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれOX40Lまたは4-1BBLである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれOX40Lである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれ4-1BBLである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれOX40L、OX40L、及び4-1BBLである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれOX40L、4-1BBL、及び4-1BBLである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれOX40L、4-1BBL、及びOX40Lである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれ4-1BBL、OX40L、及びOX40Lである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれ4-1BBL、OX40L、及び4-1BBLである。いくつかの態様において、TNF1、TNF2、及びTNF3は、それぞれ4-1BBL、4-1BBL、及びOX40Lである。使用することができる例示的なOX40L及び4-1BBL配列は、知られており、本明細書で更に記載される。
【0170】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体は、配列番号58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、178、180、及び188~228のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号58に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号64に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号118に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号120に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号176に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号178に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号180に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号58のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号64のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号118のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号120のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号176のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号178のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号180のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
【0171】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178のアミノ酸配列を含む。
【0172】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、CD3に特異的に結合する重鎖及びCD3に特異的に結合する軽鎖を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号176に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、重鎖は、配列番号178のアミノ酸配列を含み、軽鎖は、配列番号176のアミノ酸配列を含む。
【0173】
いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号58に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドと、配列番号64に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドとを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号178に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドと、配列番号58に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドとを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号118に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドと、配列番号120に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドとを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号118に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドと、配列番号180に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドとを含む。
【0174】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体は、配列番号59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、179、181、及び229~268のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号59に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号65に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号119に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号121に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号177に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号179に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号181に対して少なくとも80%(少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号59のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号65のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号119のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号121のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号177のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号179のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの態様において、抗原結合複合体は、配列番号181のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。
【0175】
そのような配列を含有する抗原結合複合体及び抗体を生産、スクリーニング及び操作するための分子生物学及び組み換えDNA方法は、よく知られており、例えば、Adair et al.Human Antibodies,5(1-2):41-47,1994;Kostelny et al.,J Immunol,148(5):1547-1553(1992),Shiraiwa et al.,Methods,154:10-20,2019;及びZola,“Monoclonal Antibodies:A Manual of Techniques,” 1987,1st Ed.,CRC Press;及びSteinitz,Human Antibodies,18(1-2):1-10,2009に記載されている。
【0176】
いくつかの態様において、本開示の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、免疫グロブリンヒンジを含む。いくつかの態様において、免疫グロブリンヒンジは、上部ヒンジ領域、中央部ヒンジ領域、下部ヒンジ領域、またはこれらの組み合わせを含む。
【0177】
本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、またはその領域もしくはドメインは、その抗原結合ドメインがエピトープと会合し、抗原結合ドメインとエピトープとの間に何らかの相補性があることを指す。エピトープへの特異的結合は、抗原結合ドメインを介したエピトープへの結合が、ランダムで無関係なエピトープへの結合よりも容易である場合に生じる。
【0178】
本明細書で使用される場合、「エピトープ」とは、抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)が特異的に結合することができる抗原の局所的な領域を指す。エピトープは、例えば、ポリペプチドの連続したアミノ酸であってもよいし(線状または連続エピトープ)、エピトープは、例えば、1つまたは複数のポリペプチドの2つ以上の非連続領域から形成されてもよい(高次構造、非線状、不連続、または非連続エピトープ)。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片が結合するエピトープは、例えば、NMR分光法、X線回折結晶学研究、ELISAアッセイ、水素/重水素交換と組み合わせた質量分析(例えば、液体クロマトグラフィーエレクトロスプレー質量分析)、アレイベースのオリゴペプチドスキャニングアッセイ、及び/または変異導入マッピング(例えば、部位特異的変異導入マッピング)によって決定することができる。例えば、Giege R et al.,(1994)Acta Crystallogr D Biol Crystallogr 50(Pt 4):339-350;McPherson A(1990)Eur J Biochem 189:1-23;Chayen NE(1997)Structure 5:1269-1274;McPherson A(1976)J Biol Chem 251:6300-6303;Meth Enzymol(1985)volumes 114 & 115,eds Wyckoff HW et al.,米国特許公開第2004/0014194号)、Bricogne G(1993)Acta Crystallogr D Biol Crystallogr 49(Pt 1):37-60、Bricogne G(1997)Meth Enzymol 276A:361-423,ed Carter CW、及びRoversi et al.,(2000)Acta Crystallogr D Biol Crystallogr 56(Pt 10):1316-1323(X線回折結晶学研究);ならびにChampe et al.,(1995)J Biol Chem 270:1388-1394及びCunningham BC & Wells JA(1989)Science 244:1081-1085(変異導入マッピング)を参照されたい。
【0179】
特異的結合は、「結合親和性」によって表すことができる。結合親和性とは、結合ペア(例えば、抗原結合ポリペプチド複合体と抗原)のメンバー間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。結合親和性は、平衡解離定数(KD)を含むが、これに限定されない、当該技術分野において知られているいくつかの方式で測定及び/または表現することができる。KDは、koff/konの商から算出され、konは、例えば、抗原結合ポリペプチド複合体の抗原に対する会合速度定数を指し、koffは、例えば、抗原結合ポリペプチド複合体の抗原からの解離速度定数を指す。kon及びkoffは、Octet BLI、BIAcore(登録商標)またはKinExAなどの当業者に知られている技法によって決定することができる。
【0180】
したがって、いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体は、抗体またはその抗原結合断片である。
【0181】
いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、約10μM~約1pMの平衡解離定数(KD)で抗原に特異的に結合する。いくつかの態様において、抗体は、IgG、IgM、IgE、IgAまたはIgDである。例えば、抗体は、IgGであり得る。例えば、抗体は、IgMであり得る。例えば、抗体は、IgEであり得る。例えば、抗体は、IgAであり得る。例えば、抗体は、IgDであり得る。いくつかの態様において、IgGは、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4である。例えば、抗体は、IgG1であり得る。例えば、抗体は、IgG2であり得る。例えば、抗体は、IgG3であり得る。例えば、抗体は、IgG4であり得る。いくつかの態様において、抗原結合断片は、Fab、scFab、Fab’、F(ab’)2、FvまたはscFvである。例えば、抗原結合断片は、Fabであり得る。例えば、抗原結合断片は、scFabであり得る。例えば、抗原結合断片は、Fab’であり得る。例えば、抗原結合断片は、F(ab’)2であり得る。例えば、抗原結合断片は、Fvであり得る。例えば、抗原結合断片は、scFvであり得る。いくつかの態様において、抗体は、ヒト抗体またはヒト化抗体である。例えば、抗体は、ヒト抗体であり得る。例えば、抗体は、ヒト化抗体であり得る。
【0182】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、二価、三価、四価、五価または六価である。
【0183】
III.アミノ酸リンカー
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、抗原結合ポリペプチド複合体の1つ以上の領域間に1つ以上のアミノ酸リンカーを含む。
【0184】
本明細書で使用される場合、「アミノ酸リンカー」は、本明細書に記載される本発明の2つのポリペプチド領域を、ポリペプチド領域に付随する機能が維持または促進される安定した様式で連結することが可能である単一のアミノ酸または短いアミノ酸配列を指す。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体の構造におけるアミノ酸リンカーは、本明細書において、「l」または「L」という略語及び数によって表される(例えば、L1は第1のリンカーを示し、L2は第2のリンカーを示し、L3は第3のリンカーを示し、L4は第4のリンカーを示し、L5は第5のリンカーを示し、L6は第6のリンカーを示し、L7は第7のリンカーを示し、L8は第8のリンカーを示すなどである)。いくつかの態様において、そのように列挙されるアミノ酸リンカー(例えば、L1)は、任意の他の列挙されるアミノ酸リンカー(例えば、L2など)と同じ配列または異なる配列を有し得る。更に、いくつかの態様において、あるポリペプチド中に存在する列挙されるアミノ酸リンカー(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1のポリペプチド上のL1)は、別のポリペプチド中に存在する同じように列挙されるアミノ酸リンカー(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第2のポリペプチド、第3のポリペプチド上などのL1)と同じ配列または異なる配列を有し得る。
【0185】
いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、0アミノ酸(すなわち、アミノ酸リンカーは存在しない)から約50アミノ酸の長さを有する(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1、第2、第3、第4のポリペプチドなどのL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20など~L96以上のうちの1つ以上)。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、0アミノ酸~約45アミノ酸、0アミノ酸~約40アミノ酸、0アミノ酸~約35アミノ酸、0アミノ酸~約30アミノ酸、0アミノ酸~約25アミノ酸、0アミノ酸~約20アミノ酸、0アミノ酸~約15アミノ酸、0アミノ酸~約10アミノ酸、0アミノ酸~約5アミノ酸、約1アミノ酸~約45アミノ酸、約1アミノ酸~約40アミノ酸、約1アミノ酸~約35アミノ酸、約1アミノ酸~約30アミノ酸、約1アミノ酸~約25アミノ酸、約1アミノ酸~約20アミノ酸、1アミノ酸~約15アミノ酸、約1アミノ酸~約10アミノ酸、約1アミノ酸~約5アミノ酸、約5アミノ酸~約50アミノ酸、約5アミノ酸~約45アミノ酸、約5アミノ酸~約40アミノ酸、約5アミノ酸~約35アミノ酸、約5アミノ酸~約30アミノ酸、約5アミノ酸~約25アミノ酸、約5アミノ酸~約20アミノ酸、約5アミノ酸~約15アミノ酸、約5アミノ酸~約10アミノ酸、約10アミノ酸~約50アミノ酸、約10アミノ酸~約45アミノ酸、約10アミノ酸~約40アミノ酸、約10アミノ酸~約35アミノ酸、約10アミノ酸~約30アミノ酸、約10アミノ酸~約25アミノ酸、約10アミノ酸~約20アミノ酸、約10アミノ酸~約15アミノ酸、約15アミノ酸~約50アミノ酸、約15アミノ酸~約45アミノ酸、約15アミノ酸~約40アミノ酸、約15アミノ酸~約35アミノ酸、約15アミノ酸~約30アミノ酸、約15アミノ酸~約25アミノ酸、約15アミノ酸~約20アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約45アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約35アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約20アミノ酸~約25アミノ酸、約25アミノ酸~約50アミノ酸、約25アミノ酸~約45アミノ酸、約25アミノ酸~約40アミノ酸、約25アミノ酸~約35アミノ酸、約25アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約50アミノ酸、約30アミノ酸~約45アミノ酸、約30アミノ酸~約40アミノ酸、約30アミノ酸~約35アミノ酸、約40アミノ酸~約50アミノ酸、約40アミノ酸~約45アミノ酸、または約45アミノ酸~約50アミノ酸の長さを有する。
【0186】
いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、0アミノ酸(すなわち、アミノ酸リンカーは存在しない)であるか、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約25、約30、約35、約40、約45、もしくは約50アミノ酸を有する(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1、第2、第3、第4のポリペプチドなどのL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20など~L96以上のうちの1つ以上)。
【0187】
いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、1つ以上のアミノ酸残基からなる(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1、第2、第3、第4のポリペプチドなどのL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20など~L96以上のうちの1つ以上)。いくつかの態様において、アミノ酸残基は、グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、及びチロシンからなる群から選択される。
【0188】
いくつかの態様において、本発明のアミノ酸リンカーは、非免疫原性である。いくつかの態様において、非免疫原性リンカーは、セリン、グリシン及び/またはアラニン残基からなるか、またはセリン及び/またはグリシン残基からなる。いくつかの態様において、本発明のアミノ酸リンカーは、T細胞エピトープまたはコンセンサスT細胞エピトープを含有しない。
【0189】
いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、アラニン、システイン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシン、バリンのうちの1つ以上の残基からなる(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1、第2、第3、第4のポリペプチドなどのL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20など~L96以上のうちの1つ以上)。
【0190】
本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)とともに使用することができるアミノ酸リンカー配列は、よく知られており、通常の分子生物学及び組み換えDNA技法を使用して、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体に組み込むことができる。例えば、Chen et al.,Adv Drug Deliv Rev.,65(10):1357-1369,2013;及びChichili et al.,Protein Sci.,22(2):153-167,2013を参照されたい。
【0191】
いくつかの態様において、アミノ酸リンカー(例えば、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造の第1、第2、第3、第4のポリペプチドなどのL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20など~L96以上のうちの1つ以上)は、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つの配列または配列番号3~10及び148~175のいずれか1つに対して少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%,少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列を有する。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つの配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号10に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)同一であるアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号10の配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)同一であるアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号3の配列を含むかまたはその配列からなる。
【0192】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体のポリペプチド構造中のVHとVLとの間のアミノ酸リンカーは、GGGGSGGSGSGGGGSASGSG(配列番号168)または配列番号168に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列である。いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体のポリペプチド構造におけるVHとVLとの間のアミノ酸リンカーは、配列番号168の配列を含むかまたはその配列からなる。
【0193】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体のポリペプチド構造中のFcとTNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインとの間のアミノ酸リンカーは、GGSGSGGGSGG(配列番号149)、GGSSGSGSGGSGSSG(配列番号150)、もしくはGGSGSGGGSGLREGPELSPDDPAGLLDLRQG(配列番号151)または配列番号149~151のいずれか1つに対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列である。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号149に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)同一であるアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号150に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)同一であるアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号151に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)同一であるアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号149の配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号150の配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号151の配列を含むかまたはその配列からなる。
【0194】
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体のポリペプチド構造中のVHとFcとの間またはCH1とFcとの間のリンカーは、ASGGSG(配列番号161)または配列番号161に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%の同一性を有する配列である。いくつかの態様において、アミノ酸リンカーは、配列番号161の配列を含むかまたはその配列からなる。
【0195】
IV.検出可能な標識及び薬物コンジュゲート
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、1つ以上の検出可能な標識を含む。検出可能な標識を含有する抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、治療、診断、撮像(例えば、放射線撮像)、または基礎研究の用途に有用である。
【0196】
いくつかの態様において、検出可能な標識は、放射性標識である。放射性標識の例としては、同位体3H、14C、32P、35S、36Cl、51Cr、57Co、58Co、59Fe、90Y、121I、124I、125I、131I、111In、117Lu、211At、198Au、67Cu、225Ac、213Bi、99Tc、186Re及び89Zrが挙げられるが、これらに限定されない。
【0197】
いくつかの態様において、検出可能な標識は、化学発光標識、蛍光標識、酵素、ビオチン、またはこれらの組み合わせである。
【0198】
いくつかの態様において、検出可能な標識は、ペプチドタグである。いくつかの態様において、ペプチドタグは、ポリペプチドまたはポリペプチド複合体のN末端に位置する。いくつかの態様において、ペプチドタグは、ポリペプチドまたはポリペプチド複合体のC末端に位置する。いくつかの態様において、ペプチドタグは、アフィニティータグまたは融合タグである。
【0199】
いくつかの態様において、検出可能な標識は、ポリヒスチジンタグ、ポリアルギニンタグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、Strepタグ、チオレドキシン(TRX)、ポリ(NANP)、FLAGタグ、ALFAタグ、V5タグ、Mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、Spotタグ、T7タグ、NEタグ、または緑色蛍光タンパク質(GFP)、またはこれらの組み合わせである。いくつかの態様において、ポリヒスチジンタグは、約4~約10のヒスチジン残基からなる。いくつかの態様において、ポリヒスチジンタグは、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10のヒスチジン残基からなる。
【0200】
検出可能な標識及び検出可能な標識をポリペプチドに導入するための方法の追加の例は、知られており、通常の化学、分子生物学、及び組み換えDNA技法が挙げられる。例えば、Hnatowich et al.,Science,220(4597):613-615,1983;Yao et al.,Int.J.Mol.Sci.,17(2):194,2016;Kimple et al.,Curr.Protoc. Protein Sci.,73:Unit 9.9,2013;Sambrook J,Fritsch EF. Molecular Cloning:A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laboratory Press;Cold Spring Harbor,N.Y.:1989;Molecular Cell Biology,4th edition,Section 3.5,Purifying,Detecting and Characterizing Proteins;及びMahmoodi et al.,Cogent Biology,5(1):DOI:10/1080/23312025.2019.1665406を参照されたい。
【0201】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、抗体薬物コンジュゲート(ADC)として薬剤にコンジュゲートされる。本発明のADCは、治療、診断、撮像(例えば、放射線撮像)、または基礎研究の用途に有用である。
【0202】
いくつかの態様において、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)は、細胞傷害性剤、免疫調節剤、撮像剤、または治療タンパク質、典型的に、リンカーを介してコンジュゲートされる。リンカーは、切断可能なユニットを含んでもよいし、切断不可能であってもよい。切断可能なユニットとしては、例えば、ジスルフィド交換によって切断可能なジスルフィド含有リンカー、酸性pHで切断可能な酸不安定性リンカー、ならびに加水分解酵素、エステラーゼ、ペプチダーゼ、及びグルクロニダーゼによって切断可能なリンカー(例えば、ペプチドリンカー及びグルコロニドリンカー)が挙げられる。切断不可能なリンカーは、タンパク質分解による抗体分解機序を介して薬物を放出すると考えられる。
【0203】
ADCを生産するための方法は、知られており、チオール、アミド、アルデヒド、またはアジドを介したコンジュゲーション、ならびに他の通常の化学、分子生物学、及び組み換えDNA技法が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Yao et al.,Int.J.Mol.Sci.,17(2):194,2016;Sambrook J,Fritsch EF. Molecular Cloning:A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laboratory Press;Cold Spring Harbor,N.Y.:1989;Molecular Cell Biology,4th edition,Section 3.5,Purifying,Detecting and Characterizing Proteins;及びMahmoodi et al.,Cogent Biology,5(1):DOI:10/1080/23312025.2019.1665406を参照されたい。
【0204】
V.改変
いくつかの態様において、本発明は、エフェクター機能変異または半減期延長変異を含む抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を対象とする。
【0205】
エフェクター機能は、体液性免疫応答の重要な部分であり、自然免疫と適応免疫との間のつながりを形成する。ほとんどのエフェクター機能は、抗体のFc領域を介して誘導され、Fc領域は、補体タンパク質及び特化されたFc受容体と相互作用することができる。本明細書で使用される場合、「エフェクター機能変異」は、典型的にFc領域におけるアミノ酸配列の変化であって、エフェクター機能を増加または減少させるもの、例えば、特定のFc受容体に対するFcの結合親和性を増加させるもの、または抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)活性を増加させるものを指す。
【0206】
薬学的に活性な物質の「半減期」とは、体内に投与された際に、物質の量が半減するまでにかかる時間である。本発明の抗原結合ポリペプチド複合体の「半減期延長変異」とは、典型的にFc領域におけるアミノ酸配列の変化であって、抗原結合ポリペプチド複合体の半減期を増加させるものを指す(例えば、Fc受容体結合親和性を増加させること、Fc及びFc受容体のオフレートを遅くすること、及び/またはシアリル化を増加させること)。
【0207】
機能を増加させるエフェクター機能変異の例としては、EUナンバリングスキームに基づく、Fc領域における次の置換が挙げられるが、これらに限定されない:S298A/E333A/K334A、S239D/I332E、S239D/A330L/I332E、及びG236A/S239D/I332E。機能を減少させるエフェクター機能変異の例としては、EUナンバリングスキームに基づく、Fc領域における次の置換が挙げられるが、これらに限定されない::N297A及びL234A/L235A。エフェクター機能変異、半減期延長変異、及びアミノ酸配列に変異を組み込むための方法の追加の例は、知られており、例えば、Saunders,“Conceptual Approaches to Modulating Antibody Effector Functions and Circulation Half-Life,” Front. Immunol. June 7,2019に記載されている。
【0208】
いくつかの態様において、本発明は、1つ以上のノブ・イントゥ・ホール改変を含む抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)を対象とする。
【0209】
本明細書で使用される場合、「ノブ・イントゥ・ホール改変」という用語は、ヘテロ二量体化を促進するように2つのポリペプチドの対合を誘導する遺伝子改変を指す。いくつかの態様において、この改変は、2つのポリペプチドが相互作用する界面において、一方のポリペプチドに突起(ノブ)を導入し、他方のポリペプチドに空隙(ホール)を導入するものである。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、ホール改変のみを導入することによって、例えば、あるアミノ酸残基を、元のアミノ酸残基よりも小さい側鎖によって置き換えることによって(例えば、1つ以上のセリン、トレオニン、バリンもしくはアラニン残基またはこれらの組み合わせの置換)、作製することができる。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、ノブ改変のみを導入することによって、例えば、あるアミノ酸残基を、元のアミノ酸残基よりも大きい側鎖によって置き換えることによって(例えば、1つ以上のトリプトファンもしくはチロシン残基またはこれらの組み合わせの置換)、作製することができる。
【0210】
いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、2つのFc領域の結合界面、2つのCH2領域の結合界面、2つのCH3領域の結合界面、CL領域とCH1領域の結合界面、またはVH領域とVL領域の結合界面にある。例えば、米国特許公開第2007/0178552号、国際公開第WO96/027011号、国際公開第WO98/050431号及びZhu et al.,ProteinScience 6:781-788,1987を参照されたい。
【0211】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上のノブ・イントゥ・ホール改変を含む。
【0212】
ノブ・イントゥ・ホール改変は、よく知られており、通常の分子生物学及び組み換えDNA技法を使用して、本発明の抗原結合ポリペプチド複合体に組み込むことができる。例えば、米国特許公開第2003/0078385号;国際公開第WO96/027011号;Ridgway et al.,Protein Eng.,9:617-621,1996;及びMerchant et al.,Nat.Biotechnol.,16:677-681,1998を参照されたい。
【0213】
いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、アミノ酸置換である。本明細書で使用される場合、そのような置換は、Protein Data Bank(PDB)におけるナンバリングに対応するKabatのEUナンバリングスキームに基づいて記載される。
【0214】
いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、S354C及び/またはT366Wのノブ置換である。
【0215】
いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、Y349C、T366S、L368A、Y407V、L234A、L235A、P329A、M428L、N433S、M252Y、S254T、T256E、またはこれらの任意の組み合わせのホール置換である。
【0216】
いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、Y349C、T366S、L368A、及びY407Vのホール置換である。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、L234A、L235A、及びP329Aのホール置換である。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、L234A及びL235Aのホール置換である。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、M428L及びN433Sのホール置換である。いくつかの態様において、ノブ・イントゥ・ホール改変は、EUナンバリングスキームに基づいて、M252Y、S254T、及びT256Eのホール置換である。
【0217】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、ノブ・イントゥ・ホール改変は、S354C及びT366Wのノブ置換と、Y349C、T366S、L368A、及びY407Vのホール置換である。
【0218】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、ノブ・イントゥ・ホール改変は、L234A、L235A、及びP329Aのホール置換である。
【0219】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、ノブ・イントゥ・ホール改変は、L234A及びL235Aのホール置換である。
【0220】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、ノブ・イントゥ・ホール改変は、M428L及びN433Sのホール置換である。
【0221】
いくつかの態様において、抗原結合ポリペプチド複合体は、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、ノブ・イントゥ・ホール改変は、M252Y、S254T、及びT256Eのホール置換である。
【0222】
VI.ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、及びタンパク質産生方法
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)の一部をコードするポリペプチドを対象とする。
【0223】
いくつかの態様において、本発明は、配列番号1~228及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列、もしくは配列番号1~228及び269~324のうちの1つ以上に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなるポリペプチドを対象とする。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号58に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号64に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号118に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号120に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号176に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号178に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号180に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号1~228及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号58のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号64のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号118のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号120のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号176のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号178のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号180のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。
【0224】
いくつかの態様において、本発明は、配列番号12~18、58~147、178、180、188~228、及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列、もしくは配列番号12~18、58~147、178、及び180のうちの1つ以上に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなるポリペプチドを対象とする。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号12~18、58~147、178、180、188~228及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。
【0225】
いくつかの態様において、本発明は、配列番号58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、178、180、188~228、及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列、もしくは配列番号58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、178、180、188~228、及び269~324のうちの1つ以上に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなるポリペプチドを対象とする。いくつかの態様において、ポリペプチドは、配列番号58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、178、180、188~228及び269~324のうちの1つ以上のアミノ酸配列を含むかまたはその配列からなる。
【0226】
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)の一部をコードするポリヌクレオチドを対象とする。本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」は、DNA及びRNA(例えば、mRNA)を含む。
【0227】
いくつかの態様において、本発明は、配列番号1~175及び229~268のうちの1つ以上のポリヌクレオチド配列、もしくは配列番号1~175及び229~268のうちの1つ以上に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチドを含むかまたはその配列からなるポリペプチドを対象とする。いくつかの態様において、本発明は、配列番号1~175及び229~268のうちの1つ以上のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを対象とする。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号59に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号65に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号119に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号121に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号177に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号179に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号181に対して少なくとも80%(少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%など)の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号59のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号65のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号119のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号121のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号177のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号179のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号181のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなる。
【0228】
いくつかの態様において、本発明は、配列番号59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、179、181、及び229~268のうちの1つ以上のポリヌクレオチド配列、もしくは配列番号59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、179、181、及び229~268のうちの1つ以上に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチドを含むかまたはその配列からなるポリペプチドを対象とする。いくつかの態様において、本発明は、配列番号59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、179、181、及び229~268のうちの1つ以上のポリヌクレオチド配列を含むかまたはその配列からなるポリヌクレオチドを対象とする。
【0229】
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される1つ以上のポリヌクレオチドを含むベクターを対象とする。
【0230】
更にいくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される1つ以上のポリヌクレオチド及び/またはベクターを含む宿主細胞を対象とする。
【0231】
本明細書で使用される場合、「宿主細胞」という用語は、任意の種類の細胞、例えば、初代細胞、培養細胞、または細胞株由来の細胞であり得る。いくつかの態様において、「宿主細胞」という用語は、外来遺伝子を含有する細胞[例えば、遺伝子送達に供した細胞または遺伝子をコードするポリヌクレオチド(例えば、DNAまたはmRNA)をトランスフェクトした細胞]及びかかる細胞の子孫または潜在的な子孫を指す。かかる細胞の子孫は、核酸分子をトランスフェクトした親細胞と同一ではないことがあり、これは、例えば、後世代に起こり得る変異もしくは環境的影響、または核酸分子が宿主細胞ゲノムに組み込まれることに起因する。
【0232】
抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、CDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖または軽鎖をコードする配列、ならびに適切な転写及び翻訳を制御するシグナル)をコードするベクターを構築するには、当業者によく知られている方法を使用することができる。これらの方法としては、例えば、インビトロ組み換えDNA技法、合成技法、及びインビボ遺伝子組み換えが挙げられる。
【0233】
ベクターは、従来の技法によって宿主細胞に導入することができ、次いで、得られた細胞を従来の技法によって培養して、例えば、6つのCDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖もしくは軽鎖、またはそのドメインを含む抗原結合ポリペプチド複合体を産生することができる。したがって、本明細書で提供されるのは、例えば、6つのCDR、VH、VL、scFv、Fab、scFab、重鎖もしくは軽鎖、またはそのドメインを含む抗原結合ポリペプチド複合体をコードするポリヌクレオチドを含有する宿主細胞であり、これらは、宿主細胞内でかかる配列が発現するためのプロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの態様において、重鎖及び軽鎖の両方、またはそれらのドメインをコードするベクターは、個々に、発現用の宿主細胞において共発現させることができる。いくつかの態様において、宿主細胞は、重鎖及び軽鎖の両方、またはそれらのドメインをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを含有する。いくつかの態様において、宿主細胞は、重鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、軽鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第2のベクターの2つの異なるベクターを含有する。いくつかの態様において、第1の宿主細胞は、重鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第1のベクターを含み、第2の宿主細胞は、軽鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む。いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、そのような第1の宿主細胞及びそのような第2の宿主細胞を含む、宿主細胞の集団である。
【0234】
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、軽鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第1のベクター及び重鎖またはそのドメインをコードするポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、ベクターの集団である。あるいは、重鎖及び軽鎖ポリペプチドの両方またはそれらのドメインをコードし、発現可能である単一ベクターを使用することもできる。
【0235】
本明細書に記載されるポリペプチド及びポリペプチド複合体を発現させるには、様々な宿主ベクター系を利用することができる。そのような宿主ベクター系は、目的のコード配列を産生し、その後、精製することができる手段を表すが、適切なヌクレオチドコード配列で形質転換またはトランスフェクトされる場合、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体をin situで発現することができる細胞も表す。これらには、微生物、例えば、抗体コーディング配列を含有する組み換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNAもしくはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌(例えば、E.coli及びB.subtilis);抗体コーディング配列を含有する組み換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母(例えば、Saccharomyces pichia);抗体コーディング配列を含有する組み換えウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)に感染した昆虫細胞系;抗体コーディング配列を含有する組み換えウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルスCaMV;タバコモザイクウイルスTMV)に感染したもしくは組み換えプラスミド発現ベクター(例えば、Tiプラスミド)で形質転換された植物細胞系(例えば、Chlamydomonas reinhardtiiなどの緑藻);または哺乳動物細胞のゲノムに由来するプロモーター(例えば、メタロチオネインプロモーター)もしくは哺乳動物ウイルスに由来するプロモーター(例えば、アデノウイルス後期プロモーター;ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター)を含有する組み換え発現コンストラクトを保持する哺乳動物細胞系(例えば、COS(例えば、COS1またはCOS)、CHO、BHK、MDCK、HEK 293、NS0、PER.C6、VERO、CRL7O3O、HsS78Bst、HeLa、及びNIH 3T3、HEK-293T、HepG2、SP210、R1.1、B-W、L-M、BSC1、BSC40、YB/20、及びBMT10細胞)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体を発現させるための細胞は、CHO細胞、例えば、CHO GS System(商標)(Lonza)のCHO細胞である。いくつかの態様において、本発明のポリペプチドまたはポリペプチド複合体を発現させるための細胞は、ヒト細胞、例えば、ヒト細胞株である。いくつかの態様において、哺乳動物発現ベクターは、pOptiVEC(商標)またはpcDNA3.3である。いくつかの態様において、組み換えポリペプチドの発現には、Escherichia coliなどの細菌細胞または真核細胞(例えば、哺乳動物細胞)が使用される。例えば、ヒトサイトメガロウイルスに由来する主要中間初期遺伝子プロモーター要素などのベクターと組み合わせたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳動物細胞は、ポリペプチドの効果的な発現系である(Foecking MK & Hofstetter H(1986)Gene 45:101-105;及びCockett MI et al.,(1990)Biotechnology 8:662-667)。いくつかの態様において、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、HEK-293T細胞によって産生される。
【0236】
加えて、挿入された配列の発現を調節するか、または遺伝子産物を所望の特定の様式で改変及びプロセシングする、宿主細胞株を選択することができる。タンパク質産物のそのような改変(例えば、グリコシル化)及びプロセシング(例えば、切断)は、タンパク質の機能に寄与し得る。この目的のために、一次転写物の適切なプロセシング、遺伝子産物のグリコシル化及びリン酸化のための細胞機構を有する真核生物宿主細胞を使用することができる。そのような哺乳動物宿主細胞としては、CHO、VERO、BHK、Hela、MDCK、HEK293、NIH 3T3、W138、BT483、Hs578T、HTB2、BT2O及びT47D、NS0(いかなる免疫グロブリン鎖も内因的に産生しないマウス骨髄腫細胞株)、CRL7O3O、COS(例えば、COS1またはCOS)、PER.C6、VERO、HsS78Bst、HEK-293T、HepG2、SP210、R1.1、B-W、L-M、BSC1、BSC40、YB/20、BMT10及びHsS78Bst細胞が挙げられるが、これらに限定されない。
【0237】
本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体が組み換え発現によって産生されたら、タンパク質または免疫グロブリン分子の精製について当該技術分野において知られている任意の方法によって、例えば、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティー、特にプロテインA後の特異的抗原に対するアフィニティー、及びサイズ排除クロマトグラフィー)、遠心分離、溶解度の差によって、またはタンパク質精製のための任意の他の標準的な技法によって精製することができる。更に、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、精製を容易にするために、本明細書に記載されるまたは当該技術分野において別途知られている異種ポリペプチド配列(例えば、タグ)に融合することができる。
【0238】
いくつかの態様において、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、単離または精製される。一般に、単離されたポリペプチドまたはポリペプチド複合体は、抗原特異性の異なる他のポリペプチドまたはポリペプチド複合体を実質的に含まないものである。例えば、いくつかの態様において、本明細書に記載されるポリペプチドまたはポリペプチド複合体の調製物は、細胞物質及び/または化学前駆体を実質的に含まない。
【0239】
VII.医薬組成物及びキット
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド(複数可)、ポリヌクレオチド(複数可)、ベクター(複数可)、または細胞(複数可)を含む、医薬組成物を対象とする。
【0240】
いくつかの態様において、本発明は、(1)本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリヌクレオチド、ベクター、または細胞と、(2)薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を対象とする。「薬学的に許容される担体」という用語は、生物学的または別様に望ましくないものではない、あらゆる全ての溶媒、共溶媒、錯化剤、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを含む。薬学的活性物質のためのそのような媒体及び剤の使用は、当該技術分野において知られている。いずれかの従来の媒体または剤が活性成分と適合しない場合を除き、治療用製剤におけるその使用が企図される。また、補助的な活性成分も本発明の医薬組成物に組み込むことができる。加えて、当該技術分野において一般的に使用されているものなどの様々な賦形剤も含めることができる。これらの化合物及び他の同様の化合物は、例えば、Merck Index,Merck & Company,Rahway,NJの文献に記載されている。医薬組成物に様々な構成成分を含める際の考慮事項は、例えば、Gilman et al.(Eds.)(2010);Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Basis of Therapeutics,12th Ed.,The McGraw-Hill Companiesに記載されている。いくつかの態様において、医薬組成物は、非経口、静脈内または皮下投与用である。
【0241】
医薬組成物は、製剤化されたら、溶液、懸濁液、ゲル、懸濁液、固体、結晶として、または脱水もしくは凍結乾燥された粉末として、滅菌バイアル中で保存することができる。そのような製剤は、即時使用可能な形態または投与前に再構成される形態(例えば、凍結乾燥)のいずれかで保存することができる。
【0242】
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド(複数可)、ポリヌクレオチド(複数可)、ベクター(複数可)、細胞(複数可)、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを、任意選択により使用説明書とともに含む、キットを対象とする。いくつかの態様において、本発明は、単回投与単位をもたらすキットを提供する。いくつかの態様において、本発明のキットは、乾燥タンパク質を有する第1の容器及び水性製剤を有する第2の容器の両方を含有することができる。いくつかの態様において、単一チャンバー及び複数のチャンバーを持つプレフィルドシリンジ(例えば、液体シリンジ及び凍結乾燥シリンジ)を備えるキットも提供される。いくつかの態様において、キットは、静脈内または皮下投与用の構成要素を備える。
【0243】
VIII.使用方法
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド(複数可)、ポリヌクレオチド(複数可)、ベクター(複数可)、細胞(複数可)、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせのいくつかの使用方法を対象とする。本明細書に記載される標的のうちの1つ以上を標的とする本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体構造のいずれもが、本発明の方法及び使用のいずれにも使用され得る。
【0244】
いくつかの態様において、本発明は、疾患または状態を治療または予防する方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを投与することを含む、方法を対象とする。いくつかの態様において、本発明は、疾患または状態を治療または予防する方法であって、その必要のある対象に、治療上有効な量の本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを投与することを含む、方法を対象とする。本発明は、対象における疾患または状態の治療または予防に使用するための、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを更に提供する。本発明は、対象における疾患または状態の治療または予防のための医薬品の製造における、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせの使用を更に提供する。当該治療は、対象における免疫応答を誘導もしくは増強することを含み得るかまたはそれらからなり得る。したがって、本発明は、対象における免疫応答を誘導または増強して、当該対象における疾患または状態を治療または予防するのに使用するための、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを提供する。本発明は、対象における免疫応答を誘導または増強して、当該対象における疾患または状態を治療または予防するための医薬品の製造における、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせの使用を更に提供する。
【0245】
いくつかの態様において、本発明は、免疫応答を誘導または増強するための方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体、抗体もしくはその抗原結合断片、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または医薬組成物を投与することを含む、方法を対象とする。本発明は、対象における免疫応答の誘導または増強に使用するための、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを更に提供する。本発明は、対象における免疫応答の誘導または増強のための医薬品の製造における、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、歳尾部、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせの使用を更に提供する。
【0246】
本明細書で使用される場合、「免疫応答の誘導または増強」とは、免疫細胞(例えば、リンパ球(T細胞、B細胞及び/またはNK細胞)、好中球、及び/または単球/マクロファージ)の活性化、増殖、分化、及び/または成熟を増加させることを含むが、これらに限定されない。したがって、「免疫応答の誘導または増強」とは、誘導または増強された免疫応答が臨床上の利益をもたらす可能性がある、本明細書に記載されるがんまたは他の疾患もしくは障害の治療などの疾患の治療または予防に有用であり得る。本開示の抗原結合ポリペプチド複合体は、腫瘍関連抗原(TAA)またはがんに対する免疫応答の大きさ、持続時間、及び/または質を調節するために使用することができる。免疫細胞の活性化、免疫細胞の増殖、分化、及び/または成熟の増強は、本明細書に記載されるT細胞増殖及び結合アッセイなどの通常のアッセイによって決定することができる。
【0247】
いくつかの態様において、方法は、TAAまたはがんを認識する抗体の産生を増強する。抗体産生の増強は、本開示の抗原結合ポリペプチド複合体で治療した対象の抗体レベルが、抗原結合ポリペプチド複合体を投与していない対象の抗体レベルと比較して増加していることを検出することなどの通常のアッセイによって決定することができる。
【0248】
本発明の方法は、予防的にも治療的にも、免疫応答を調節または増強するために使用することができる。
【0249】
したがって、いくつかの態様において、本発明は、がん媒介免疫抑制を克服するための方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体、抗体もしくはその抗原結合断片、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または医薬組成物を投与することを含む、方法を対象とする。
【0250】
いくつかの態様において、本発明は、がんを治療する方法であって、その必要のある対象に、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを投与することを含む、方法を対象とする。本発明は、対象におけるがんの治療または予防に使用するための、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせを更に提供する。本発明は、対象におけるがんの治療または予防のための医薬品の製造における、本明細書に記載される抗原結合ポリペプチド複合体(例えば、抗体またはその抗原結合断片)、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、もしくは医薬組成物、またはこれらの組み合わせの使用を更に提供する。当該治療は、本明細書に記載されるように、対象における「免疫応答の誘導または増強」を含み得るかまたはそれらからなり得る。本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒト、または非ヒト哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、非ヒト霊長類、もしくは鳥類、例えば、ニワトリ、及び任意の他の脊椎動物または無脊椎動物を意味する。いくつかの態様において、対象は、ヒトである。いくつかの態様において、対象は、獣医動物である。いくつかの態様において、対象は、哺乳動物である。
【0251】
【0252】
【0253】
本開示の態様に関連する項目
1.第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
該第1のポリペプチドが、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、
(i)該第2のポリペプチドが、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VH1-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L2-CL-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3;VL1-L7-CH1-L8-Fc;もしくはVL1-L7-CL-L8-Fcによって表される構造を有し、かつ該第3のポリペプチドが、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3;もしくはVH2-L14-VL2-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3によって表される構造を有するか、または
(ii)該第2のポリペプチドが、VH1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VH1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;VL1-L19-CH1-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3;もしくはVL1-L19-CL-L20-Fc-L21-TNF1-L22-TNF2-L23-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第3のポリペプチドが、VL2-L24-VH2-L25-Fc;もしくはVH2-L26-VL2-L27-Fcによって表される構造を有し、
ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L27が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【0254】
2.第1のポリペプチド、第2のポリペプチド、及び第3のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
該第1のポリペプチドが、VL1-L1-CL;VL1-L1-CH1;VH1-L1-CL;またはVH1-L1-CH1によって表される構造を有し、
(i)該第2のポリペプチドが、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VH1-CH1-L6-Fc;VH1-CL-L7-Fc;VL1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CL-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3;VL1-CH1-L6-Fc;もしくはVL1-CL-L7-Fcによって表される構造を有し、かつ該第3のポリペプチドが、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3;もしくはVH2-L13-VL2-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有するか、または
(ii)該第2のポリペプチドが、VH1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VH1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;VL1-CH1-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3;もしくはVL1-CL-L18-Fc-L19-TNF1-L20-TNF2-L21-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第3のポリペプチドが、VL2-L22-VH2-L23-FcもしくはVH2-L24-VL2-L25-Fcによって表される構造を有し、
ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)リガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L25が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【0255】
3.前記第1のポリペプチドが、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、前記第2のポリペプチドが、VH1-L2-CH1-L3-Fc-L4-TNF1-L5-TNF2-L6-TNF3によって表される構造を有し、かつ前記第3のポリペプチドが、VL2-L9-VH2-L10-Fc-L11-TNF1-L12-TNF2-L13-TNF3によって表される構造を有する、項目1に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0256】
4.前記第1のポリペプチドが、VL1-L1-CLによって表される構造を有し、前記第2のポリペプチドが、VH1-CH1-L2-Fc-L3-TNF1-L4-TNF2-L5-TNF3によって表される構造を有し、かつ前記第3のポリペプチドが、VL2-L8-VH2-L9-Fc-L10-TNF1-L11-TNF2-L12-TNF3によって表される構造を有する、項目2に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0257】
5.第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
(i)該第1のポリペプチドが、VL1-L1-VH1-L2-Fc;VH1-L3-VL1-L4-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VL1-L5-VH1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CL-L7-CH1-L8-Fc;VH1-L5-VL1-L6-CH1-L7-CL-L8-Fc;VL1-L9-CL-L10-VH1-L11-CH1-L12-Fc;VL1-L9-CH1-L10-VH1-L11-CL-L12-Fc;VH1-L9-CL-L10-VL1-L11-CH1-L12-Fc;VH1-L9-CH1-L10-VL1-L11-CL-L12-Fc;VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-L18-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L23-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-L23-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3;VH1-VL1-L19-Fc-L20-TNF1-L21-TNF2-L22-TNF3;VL1-VH1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-VH1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CL-L25-CH1-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VH1-VL1-L24-CH1-L25-CL-L26-Fc-L27-TNF1-L28-TNF2-L29-TNF3;VL1-L30-CL-L31-VH1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VL1-L30-CH1-L31-VH1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;VH1-L30-CL-L31-VL1-L32-CH1-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3;もしくはVH1-L30-CH1-L31-VL1-L32-CL-L33-Fc-L34-TNF1-L35-TNF2-L36-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第2のポリペプチドが、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-L42-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-L54-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-L47-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-L54-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3;VH2-VL2-L43-Fc-L44-TNF1-L45-TNF2-L46-TNF3;VL2-VH2-L48-CL-L49-CH1-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;VL2-CL-L55-VH2-L56-CH1-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3;VL2-VH2-L48-CH1-L49-CL-L50-Fc-L51-TNF1-L52-TNF2-L53-TNF3;もしくはVL2-CH1-L55-VH2-L56-CL-L57-Fc-L58-TNF1-L59-TNF2-L60-TNF3によって表される構造を有するか、または
(ii)該第1のポリペプチドが、VL1-L61-VH1-L62-Fc-L63-TNF1-L64-TNF2-L65-TNF3;VH1-L66-VL1-L67-Fc-L68-TNF1-L69-TNF2-L70-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CL-L73-CH1-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L71-VH1-L72-CH1-L73-CL-L74-Fc-L75-TNF1-L76-TNF2-L77-TNF3;VL1-L78-CL-L79-VH1-L80-CH1-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3;もしくはVL1-L78-CH1-L79-VH1-L80-CL-L81-Fc-L82-TNF1-L83-TNF2-L84-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第2のポリペプチドが、VL2-L85-VH2-L86-Fc;VH2-L87-VL2-L88-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CL-L91-CH1-L92-Fc;VL2-L89-VH2-L90-CH1-L91-CL-L92-Fc;VL2-L93-CL-L94-VH2-L95-CH1-L96-Fc;もしくはVL2-L93-CH1-L94-VH2-L95-CL-L96-Fcによって表される構造を有し、
ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、CH1が、免疫グロブリン重鎖定常領域1であり、CLが、免疫グロブリン軽鎖定常領域であり、TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L96が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【0258】
6.前記第1のポリペプチドが、VL1-L13-VH1-L14-Fc-L15-TNF1-L16-TNF2-L17-TNF3によって表される構造を有し、かつ前記第2のポリペプチドが、VL2-L37-VH2-L38-Fc-L39-TNF1-L40-TNF2-L41-TNF3によって表される構造を有する、項目5に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0259】
7.第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドを含む、抗原結合ポリペプチド複合体であって、
(i)該第1のポリペプチドが、Fc;VL1-L1-VL2-L2-VH2-L3-VH1-L4-Fc;VH1-L5-VH2-L6-VL2-L7-VL1-L8-Fc;Fc-L9-TNF1-L10-TNF2-L11-TNF3;VL1-L12-VL2-L13-VH2-L14-VH1-L15-Fc-L16-TNF1-L17-TNF2-L18-TNF3;もしくはVH1-L19-VH2-L20-VL2-L21-VL1-L22-Fc-L23-TNF1-L24-TNF2-L25-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第2のポリペプチドが、VL3-L26-VL4-L27-VH4-L28-VH3-L29-Fc-L30-TNF1-L31-TNF2-L32-TNF3;もしくはVH3-L33-VH4-L34-VL4-L35-VL3-L36-Fc-L37-TNF1-L38-TNF2-L39-TNF3によって表される構造を有するか、または
(ii)該第1のポリペプチドが、Fc-L40-TNF1-L41-TNF2-L42-TNF3;VL1-L43-VL2-L44-VH2-L45-VH1-L46-Fc-L47-TNF1-L48-TNF2-L49-TNF3;もしくはVH1-L50-VH2-L51-VL2-L52-VL1-L53-Fc-L54-TNF1-L55-TNF2-L56-TNF3によって表される構造を有し、かつ該第2のポリペプチドが、Fc;VL3-L57-VL4-L58-VH4-L59-VH3-L60-Fc;もしくはVH3-L61-VH4-L62-VL4-L63-VL3-L64-Fcによって表される構造を有し、
ここで、VL1が、第1の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL2が、第2の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL3が、第3の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VL4が、第4の免疫グロブリン軽鎖可変領域であり、VH1が、第1の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH2が、第2の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH3が、第3の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、VH4が、第4の免疫グロブリン重鎖可変領域であり、Fcが、免疫グロブリン重鎖定常領域2(CH2)、免疫グロブリン重鎖定常領域3(CH3)、及び任意選択により免疫グロブリンヒンジ、を含む領域であり、TNF1が、TNFSFリガンドの第1の細胞外ドメインであり、TNF2が、TNFSFリガンドの第2の細胞外ドメインであり、TNF3が、TNFSFリガンドの第3の細胞外ドメインであり、L1~L64が、アミノ酸リンカーである、
該抗原結合ポリペプチド複合体。
【0260】
8.リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、約0アミノ酸~約50アミノ酸の長さを有する、項目1~7のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0261】
9.リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、非免疫原性である、項目1~8のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0262】
10.リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、コンセンサスT細胞エピトープを含有しない、項目1~9のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0263】
11.リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号3~10及び148~175のいずれか1つのアミノ酸配列、または配列番号3~10及び148~175のいずれか1つに対して少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、もしくは少なくとも95%の同一性を有する配列を含む、項目1~10のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0264】
12.(i)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号3に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、
(ii)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号10に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、
(iii)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号150に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、
(iv)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号151に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、
(v)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号161に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、及び/または
(vi)リンカーL1~L96のうちの1つ以上が、配列番号168に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
項目11に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0265】
13.VL1及びVH1が、CD3に特異的に結合する、項目1~6及び8~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0266】
14.VL1が、配列番号22、28、及び185のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、及び186のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、及び187のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、VH1が、配列番号19、25、及び182のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、及び183のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、及び184のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目13に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0267】
15.VL1が、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL1が、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目14に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0268】
16.VL1が、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL1が、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目14に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0269】
17.VL1が、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL1が、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目14に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0270】
18.VL1が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号43もしくは44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、任意選択により、VL1が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号43に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、またはVL1が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目14に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0271】
19.VL2及びVH2が、腫瘍関連抗原(TAA)または免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目1~6及び8~18のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0272】
20.前記腫瘍関連抗原が、チロシンタンパク質キナーゼMet(cMet)、絨毛細胞表面抗原2(Trop2)、CD20、CD19、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-2(HER2)、受容体型チロシンタンパク質キナーゼerbB-3(HER3)、アデノシンA2A受容体(A2AR)、増殖誘導リガンド(APRIL)、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、B細胞活性化(BAFF)、BAFF受容体(BAFFR)、B細胞成熟抗原(BCMA)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、Bリンパ球及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、B7DC(プログラム死リガンド2)、B7ホモログ1(B7H1)、B7ホモログ4(B7H4)、デルタ様リガンド3(DLL3)、細胞外ヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1)、IgE受容体1aのFc断片(FCER1A)、IgE受容体1のFc断片(FCER1)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、葉酸ヒドロラーゼ1(FOLH1)、ムチン1(MUC-1)、CD133、ムチン16(MUC-16)、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP1)、CD38、プログラム死リガンド1(PD-L1)、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、前立腺6回膜貫通型上皮抗原1(STEAP1)、もしくは上皮細胞接着分子(EpCAM)であるか、または前記免疫刺激受容体が、CD28である、項目19に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0273】
21.前記VL2及びVH2が、HER2に特異的に結合する、項目19または項目20に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0274】
22.前記VL2及びVH2が、免疫刺激受容体CD28に特異的に結合する、項目19に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0275】
23.VL2が、配列番号34または40に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35または41に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号36または42に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、VH2が、配列番号31または37に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32または38に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号33または39に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目19~21のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0276】
24.VL2が、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL2が、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目23に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0277】
25.VL2が、配列番号40に対して少なくとも90%を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL2が、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目23に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0278】
26.VL2が、配列番号47または49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号46または48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目23に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0279】
27.VL2が、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/またはVH2が、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、VL2が、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2が、配列番号46のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0280】
28.VL2が、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/またはVH2が、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、VL2が、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/またはVH2が、配列番号48のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0281】
29.VL2及びVH2が、CD3に特異的に結合する、項目1~6及び8~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0282】
30.VL2が、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、VH2が、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目29に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0283】
31.VL2が、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL2が、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0284】
32.VL2が、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL2が、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0285】
33.VL2が、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL2が、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH2が、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0286】
34.VL2が、配列番号45、297及び305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号43、44、188、293及び301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、任意選択により、VL2が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号43に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、VL2が、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、VL2が、配列番号297に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号293に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、またはVL2が、配列番号305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH2が、配列番号301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目30に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0287】
35.VL1及びVH1が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目1~6、8~12及び29~34のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0288】
36.前記VL1及びVH1が、cMet、Trop2、CD20、CD19、HER2、HER3、A2AR、APRIL、EGFR、FGFR、BAFF、BAFFR、BCMA、BTK、BTLA、B7DC、B7H1、B7H4、DLL3、ENTPD1、FCER1A、FCER1、FLAP、FOLH1、MUC-1、CD133、MUC-16、LAMP1、CD38、PD-L1、CEACAM5、STEAP1、及びEpCAMから選択されるTAAに特異的に結合する、項目35に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0289】
37.前記TAAが、HER2である、項目35または項目36に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0290】
38.前記VL1及びVH1が、免疫刺激受容体CD28に特異的に結合する、項目35に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0291】
39.VL1が、配列番号34、40、274、282、290、314、または322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35、41、275、283、291、315、または323のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号36、42、275、284、292、316、または324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、VH1が、配列番号31、37、270、278、286、310、または318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32、38、271、279、287、311、または319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号33、39、272、280、288、312、または320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目35~38のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0292】
40.VL1が、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL1が、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目39に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0293】
41.VL1が、配列番号40に対して少なくとも90%を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、VL1が、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはVH1が、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目39に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0294】
42.VL1が、配列番号47または49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、VH1が、配列番号46または48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目39に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0295】
43.VL1が、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/またはVH1が、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、VL1が、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/またはVH1が、配列番号46のアミノ酸配列を含む、項目42に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0296】
44.VL1が、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/またはVH1が、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、VL1が、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/またはVH1が、配列番号48のアミノ酸配列を含む、項目42に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0297】
45.抗原結合ポリペプチドの前記VL1及びVH1が、CD3に特異的に結合し、前記VL2及びVH2が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目1~6及び8~28のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0298】
46.抗原結合ポリペプチドの前記VL2及びVH2が、CD3に特異的に結合し、前記VL1及びVH1が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目1~6、8~12及び29~44のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0299】
47.VL1、VH1、VL3、及びVH3が、CD3に特異的に結合する、項目7~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0300】
48.VL2、VH2、VL4、及びVH4が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目7~12及び47のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0301】
49.前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、項目48に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0302】
50.VL1、VH1、VL4、及びVH4が、CD3に特異的に結合する、項目7~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0303】
51.VL2、VH2、VL3、及びVH3が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目7~12及び50のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0304】
52.前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、項目51に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0305】
53.VL2、VH2、VL4、及びVH4が、CD3に特異的に結合する、項目7~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0306】
54.VL1、VH1、VL3、及びVH3が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目7~12及び53のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0307】
55.前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、項目54に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0308】
56.VL2、VH2、VL3、及びVH3が、CD3に特異的に結合する、項目7~12のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0309】
57.VL1、VH1、VL4、及びVH4が、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する、項目7~12及び56のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0310】
58.前記TAAがHER2であるか、または前記免疫刺激受容体がCD28である、項目57に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0311】
59.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号22、28、185、298、及び306のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23、29、186、299、及び307のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号24、30、187、300、及び308のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、CD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号19、25、182、294、及び302のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20、26、183、295、及び303のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;ならびに配列番号21、27、184、296、及び304のいずれか1つに対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目47~58のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0312】
60.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号22に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号19に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、該VLが、配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または該VHが、配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目59に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0313】
61.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号28に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号25に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、該VLが、配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または該VHが、配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目59に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0314】
62.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号185に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはCD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号182に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、該VLが、配列番号185のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号186のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号187のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または該VHが、配列番号182のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号183のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号184のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目59に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0315】
63.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号45、297、または305に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、CD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号43、44、188、293、または301に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目59に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0316】
64.CD3に特異的に結合する前記VLが、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、CD3に特異的に結合する前記VHが、配列番号43に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、またはCD3に特異的に結合する該VLが、配列番号45に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、CD3に特異的に結合する該VHが、配列番号44に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目63に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0317】
65.TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号34、40、274、282、289、314、または322に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35、41、275、283、290、315、または323に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号36、42、276、284、291、316、または324に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号31、37、270、278、286、310、または318に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32、38、271、279、287、311、または319に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び配列番号33、39、272、280、288、312、または320に対して少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目47~64のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0318】
66.免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号34に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号31に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、該VLが、配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または該VHが、配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目65に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0319】
67.TAAに特異的に結合する前記VLが、配列番号40に対して少なくとも90%を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/またはTAAに特異的に結合する前記VHが、配列番号37に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むCDR3を含み、任意選択により、該VLが、配列番号40のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号41のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号42のアミノ酸配列を含むCDR3を含み、及び/または該VHが、配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR2;及び/または配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、項目65に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0320】
68.TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号47または49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、TAAまたは免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号46または48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、項目65に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0321】
69.免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VLが、配列番号47に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/または免疫刺激受容体に特異的に結合する前記VHが、配列番号46に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、該VLが、配列番号47のアミノ酸配列を含み、及び/または該VHが、配列番号46のアミノ酸配列を含む、項目68に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0322】
70.TAAに特異的に結合する前記VLが、配列番号49に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、及び/またはTAAに特異的に結合する前記VHが、配列番号48に対して少なくとも80%の同一性を有する配列を含み、任意選択により、該VLが、配列番号49のアミノ酸配列を含み、及び/または該VHが、配列番号48のアミノ酸配列を含む、項目68に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0323】
71.TNF1、TNF2、及びTNF3が、OX40L(TNFSF4)、4-1BBL(TNFSF9)、TNF、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、CD40L(TNFSF5)、CD27L(TNFSF7)、CD30L(TNFSF8)、FasL(TNFSF6)、EDAM、LTA(TNFSF1)、LTB(TNFSF3)、CD153(TNFSF8)、RANKL(TNFSF11)、TWEAK(TNFSF12)、APRIL(TNFSF13)、BAFF(TNFSF13B)、LIGHT(TNFSF14)、VEGI(TNFSF15)、及びGITRL(TNFSF18)からなる群からそれぞれ選択される、項目1~70のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0324】
72.TNF1、TNF2、及びTNF3が、それぞれOX40Lである、項目1~71のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0325】
73.TNF1、TNF2、及びTNF3が、それぞれ4-1BBLである、項目1~72のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0326】
74.抗体またはその抗原結合断片である、項目1~73のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0327】
75.前記免疫グロブリンヒンジが、上部ヒンジ領域、中央部ヒンジ領域、下部ヒンジ領域、またはこれらの組み合わせを含む、項目1~74のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0328】
76.前記Fc領域が、少なくとも1つのノブ・イントゥ・ホール改変を含む、項目1~75のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0329】
77.前記抗原結合ポリペプチド複合体が、IgG1抗体またはIgG4抗体であり、前記ノブ・イントゥ・ホール改変が、EUナンバリングスキームに基づいて、(i)S354C及びT366Wのノブ置換とY349C、T366S、L368A及びY407Vのホール置換;(ii)L234A、L235A及びP329Aのホール置換;(iii)L234A及びL235Aのホール置換;(iv)M428L及びN433Sのホール置換;(v)M252Y、S254T及びT256Eのホール置換;または(vi)これらの組み合わせを含む、項目76に記載の抗原結合ポリペプチド複合体。
【0330】
78.項目1~77のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体を含む、抗体またはその抗原結合断片。
【0331】
79.項目1~77のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体または項目78に記載の抗体もしくはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【0332】
80.対象における疾患または状態の治療または予防に使用するための、項目1~77のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体、項目78に記載の抗体もしくはその抗原結合断片、または項目79に記載の医薬組成物。
【0333】
81.患者におけるがんの治療に使用するための、項目1~77のいずれか1つに記載の抗原結合ポリペプチド複合体、項目78に記載の抗体もしくは抗原結合ポリペプチド複合体、または項目79に記載の医薬組成物。
【実施例】
【0334】
以下の実施例は、本開示の態様を更に説明するために提供されるものであり、本開示を任意の特定の用途またはその動作理論に限定することを意味するものではない。
【0335】
実施例1
多重特異性TNFSF融合抗体の発現及び精製
本開示の多重特異性腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFSF)融合抗体を、ポリエチレンイミン(PEI)(Polyscience)を使用して、発現プラスミドを2.5~3.0×106/mLの密度でExpi293F細胞に一過性トランスフェクションすることによって産生した。プラスミドDNA及びPEIを別々にOPTi-MEM(LifeTech)で希釈し、その後、混合した。1:3(w:w)の比率のプラスミド/PEI混合物を、混合10分後、細胞培養物に加えた。トランスフェクションから16~20時間後、バルプロ酸及びプロピオン酸ナトリウムをそれぞれ最終濃度0.5mM及び5mMまで加えた。トランスフェクションから5日後に上清を回収し、0.45μmフィルターに通して濾過した。
【0336】
次いで、多重特異性抗体を、まず、製造元の標準的な手順に従って、バッチモードでプロテインA樹脂を使用するアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。3M塩化マグネシウムを使用してプロテインAから抗体を溶出した後、10mMヒスチジン(pH6.0)+150mM NaClに一晩透析して、緩衝液を2回交換した。抗体を、Hiload 16/600 Superdex 200 PGまたはSuperdex 200 Increase 10/300 GL(Cytiva Lifesciences)を使用するサイズ排除クロマトグラフィーによって更に精製した。正しい溶出プロファイルを持つフラクションを集め、更なる特性評価のために濃縮した。
【0337】
実施例2
多重特異性OX40L融合抗体のELISA結合分析
実施例1に説明するとおり、CD3及びCD28に結合し、OX40L三量体の二量体を含有する3つの多重特異性抗体を調製し、精製した(MX169、MX368及びMX369)。抗体のその標的タンパク質への結合を評価するために、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を実施した。
【0338】
96ウェルイムノプレート(Thermo Fisher Scientific)のウェルに多重特異性抗体の各結合部位の標的タンパク質を4℃で一晩コーティングした。コーティングしたプレートを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)+0.25%Tween中の5%スキムミルク+2%ウシ血清アルブミン(BSA)を使用して室温で1時間ブロッキングし、次いで、PBS+0.25%Tween20で3回洗浄した。連続希釈した抗体及びコントロール分子をプレートに加え、室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS+0.25%Tween20で3回洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合検出抗体とともに室温で1時間インキュベートし、再度洗浄し、次いで、ペルオキシダーゼ基質(KPL,Gaithersburg,MD,USA)で発色させた。100μlのKPL TMB BlueSTOP溶液を加えることによって反応を終了させた後、プレートリーダーを使用してOD650でプレートを読み取り、データをGraphPad Prismで分析した。
【0339】
図2Aは、ヒトCD3に対するMX169、MX368及びMX369のELISA結合結果を示す。
図2Bは、ヒトCD28に対するMX169、MX368及びMX369のELISA結合結果を示す。
図2Cは、ヒトOX40に対するMX169、MX368及びMX369のELISA結合結果を示す。これらの結果は、3つの全ての多重特異性抗体が機能的に活性であり、CD3、CD28及びOX40標的タンパク質に結合することを示している。
【0340】
実施例3
ルシフェラーゼレポーターアッセイ-MX169、MX368及びMX369
多重特異性抗体MX169、MX368及びMX369のT細胞活性化に対する効果を評価するために、インビトロでルシフェラーゼレポーターアッセイを実施した。NF-kB Luciferase Reporter Jurkat Stable Cell Line(Signosis,CA,USA)及びJurkat-Lucia(商標)NFAT細胞(InvivoGen,CA,USA)を製造元のプロトコルに従って調製した。簡潔に述べると、細胞を37℃の水浴中で2分間解凍し、予め温めたR10培地を10mL入れた15mLコニカル遠心チューブに穏やかに移した。室温で5分間、細胞を300gでペレット化した。上清を除去した後、予め温めた培養培地20mL中に細胞を再懸濁し、75cm2培養フラスコに移し、続いて、細胞が成長して安定するまで、哺乳動物組織培養用インキュベーター内でインキュベーションした(約3~4日間)。細胞を細胞培地+選択用抗生物質中に維持し、解凍からおよそ7日後に使用した。
【0341】
抗体刺激のために、多重特異性抗体またはコントロール抗体をPBSで連続希釈し、37℃の組織培養インキュベーター内で2~4時間インキュベートすることによって、96ウェル平底培養プレートにコーティングした。NF-kB Luciferase Reporter Jurkat Stable Cellを2×106細胞/mLに再懸濁し、100μLの細胞を、抗体が入った各ウェルに加え、哺乳動物用インキュベーター内で24時間インキュベートした。次いで、アッセイプレートを取り出し、周囲温度に平衡化させた(10~15分)。Bio-Glo(商標)試薬(Promegaカタログ番号G7941)(周囲温度)をアッセイプレートの各ウェルに50μLで加えた。5分後、Varioskanマイクロプレートリーダー(Thermo Fisher)を使用して、発光活性を測定した。GraphPad Prismソフトウェアを使用して、データをプロットした。
【0342】
Jurkat-Lucia(商標)NFAT細胞を7.5×105細胞/mLに再懸濁し、200μLの細胞を、抗体が入った各ウェルに加え、哺乳動物用インキュベーター内で24時間インキュベートした。20uLの細胞培養上清を新しい96ウェル白壁マイクロタイタープレートにピペットで注入した。次いで、50uLのQuanti-Luc溶液(InvivoGen)を各ウェルに加えた後、Varioskanマイクロプレートリーダー(Thermo Fisher)を使用して、発光活性を測定した。GraphPad Prismソフトウェアを使用して、データをプロットした。
【0343】
図3Aは、MX169、MX368及びMX369に対するNF-κB(NFkB)プロモーターの制御下でルシフェラーゼを発現するJurkat細胞株で試験したT細胞活性化の変化倍率を示す。
図3Bは、MX169、MX368及びMX369に対するNFATプロモーターの制御下でルシフェラーゼを発現するJurkat細胞株で試験したT細胞活性化の変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。これらの結果は、3つの全ての多重特異性抗体が機能的に活性であり、いずれのプロモーターの使用でも、T細胞の用量依存的な活性化が得られたことを示している。
【0344】
実施例4
T細胞増殖アッセイ-MX169、MX368及びMX369
多重特異性抗体MX169、MX368及びMX369のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。精製したヒト末梢血単核細胞(PBMC)(Blood Research Component,Brookline,MA,USA)を培養培地(10%ウシ胎児血清(FBS)を含み、ペニシリンストレプトマイシンを加えたRPMI1640)(Gibco)中に再懸濁した(2.5×105細胞/ml)。連続希釈した多重特異性抗体及びコントロール抗体を、まず、37℃の組織培養インキュベーター内で2~4時間インキュベートすることによって、96ウェル平底培養プレートにコーティングした。次いで、PBMC(200μL)を、抗体が入った各ウェルに加え、37℃の組織培養インキュベーター内で7日間インキュベートした。
【0345】
インキュベーション中、4日後に細胞培養培地を交換した。細胞を遠心分離し、洗浄し、CD2、CD4及びCD8などのT細胞マーカーに対する蛍光標識抗体、生存用色素及びPrecision Count Beads(商標)(Biolegend)で染色し、Attuneフローサイトメーター(Thermo Fisher Scientific,USA)で取得した。FlowJoソフトウェアを使用して、データを分析した。処置によるCD4+及びCD8+T細胞増殖の変化倍率は、7日目と0日目の細胞濃度を除算することによって算出した。
【0346】
図4A~4Fは、MX169、MX368及びMX369で処置した、3名の異なるドナーに由来する初代ヒトCD4+T細胞(
図4A~4C)及びCD8+T細胞(
図4D~4F)の増殖における変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。これらの結果は、3つの全ての多重特異性抗体がCD4+及びCD8+T細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0347】
実施例5
多重特異性4-1BBL融合抗体のELISA結合分析
実施例1に説明するとおり、CD3及びCD28に結合し、4-1BBL三量体を含有する3つの多重特異性抗体を調製し、精製した(MX306、MX424及びMX425)。抗体のその標的タンパク質への結合を評価するために、ELISA結合アッセイを実施した。
【0348】
96ウェルイムノプレート(Thermo Fisher Scientific)のウェルに多重特異性抗体の各結合部位の標的タンパク質を4℃で一晩コーティングした。コーティングしたプレートを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)+0.25%Tween中の5%スキムミルク+2%ウシ血清アルブミン(BSA)を使用して室温で1時間ブロッキングし、次いで、PBS+0.25%Tween20で3回洗浄した。連続希釈した抗体及びコントロール分子をプレートに加え、室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS+0.25%Tween20で3回洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合検出抗体とともに室温で1時間インキュベートし、再度洗浄し、次いで、ペルオキシダーゼ基質(KPL,Gaithersburg,MD,USA)で発色させた。100μlのKPL TMB BlueSTOP溶液を加えることによって反応を終了させた後、プレートリーダーを使用してOD650でプレートを読み取り、データをGraphPad Prismで分析した。
【0349】
図5Aは、ヒトCD3に対するMX306、MX424及びMX425のELISA結合結果を示す。
図5Bは、ヒトCD28に対するMX306、MX424及びMX425のELISA結合結果を示す。
図5Cは、ヒト4-1BBLに対するMX306、MX424及びMX425のELISA結合結果を示す。これらの結果は、3つの全ての多重特異性抗体が機能的に活性であり、CD3、CD28及び4-1BBL標的タンパク質に結合することを示している。
【0350】
実施例6
T細胞増殖アッセイ-MX306、MX424及びMX425
多重特異性抗体MX306、MX424及びMX425のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。PBMC(Blood Research Component,Brookline,MA,USA)を培養培地(10%ウシ胎児血清(FBS)を含み、ペニシリンストレプトマイシンを加えたRPMI1640)(Gibco)中に再懸濁した(2.5×105細胞/ml)。連続希釈した多重特異性抗体及びコントロール抗体を、まず、37℃の組織培養インキュベーター内で2~4時間インキュベートすることによって、96ウェル平底培養プレートにコーティングした。次いで、PBMC(200μL)を、抗体が入った各ウェルに加え、37℃の組織培養インキュベーター内で7日間インキュベートした。
【0351】
インキュベーション中、4日後に細胞培養培地を交換した。細胞を遠心分離し、洗浄し、CD2、CD4及びCD8などのT細胞マーカーに対する蛍光標識抗体、生存用色素及びPrecision Count Beads(商標)(Biolegend)で染色し、Attuneフローサイトメーター(Thermo Fisher Scientific,USA)で取得した。FlowJoソフトウェアを使用して、データを分析した。処置によるCD4+及びCD8+T細胞増殖の変化倍率は、7日目と0日目の細胞濃度を除算することによって算出した。
【0352】
図6A~6Fは、MX306、MX424及びMX425で処置した、3名の異なるドナーに由来する初代ヒトCD4+T細胞(
図6A~6C)及びCD8+T細胞(
図6D~6F)の増殖における変化倍率を示す。コントロールIgG1アイソタイプ抗体の結果も示す(IgG1アイソタイプ)。これらの結果は、3つの全ての多重特異性抗体がCD4+及びCD8+T細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0353】
実施例7
OX40L融合抗体によるヒトCD4メモリーT細胞の増殖
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX169を実施例1に説明するとおりに調製した。MX240も実施例1に説明するとおりに調製した。
図7A~7Bに示すように、OX40L三量体の二量体と、CD3及びCD28に対する結合部位を含有する。
【0354】
アッセイのために、精製したヒトPBMC(Blood Research Component,Brookline,MA,USA)を培養培地(10%FBSを含み、ペニシリンストレプトマイシンを加えたRPMI1640)(Gibco)中に再懸濁した(2.5×105細胞/ml)。あるいは、精製したカニクイザルPBMC(Humancells Biosciences)を培養培地(10%FBSを含み、ペニシリンストレプトマイシン及びrIL-2(50単位/mL)を加えたRPMI1640(Gibco)中に再懸濁した。連続希釈した多重特異性抗体及びコントロール抗体(IgG1アイソタイプ)を、まず、37℃の組織培養インキュベーター内で2~4時間インキュベートすることによって、96ウェル平底培養プレートにコーティングした。次いで、PBMC(200μL)を、抗体が入った各ウェルに加え、37℃の組織培養インキュベーター内で様々な時間(最大10日間)インキュベートした。4日のインキュベーション後に細胞培養培地を交換した。細胞を遠心分離し、洗浄し、CD4及びCD8などのT細胞マーカーに対する蛍光標識抗体、生存用色素及びPrecision Count Beads(商標)(Biolegend)で染色し、Attuneフローサイトメーター(Thermo Fisher Scientific,USA)で取得した。CD4及びCD8 T細胞を特定し、メモリーT細胞サブセットをCD45RA及びCCR7の発現によって特徴付けた。変化倍率を7日目と0日目の細胞濃度を除算することによって算出した。FlowJoソフトウェアを使用して、データを分析した。
【0355】
図7A~7Bは、MX169及びMX240によってもたらされた、2名のドナー(それぞれ
図7A及び
図7B)に由来するPBMCのCD4の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX169及びMX240の両方がCD4メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0356】
実施例8
OX40L融合抗体によるヒトCD4メモリーT細胞の増殖の時間経過
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX169、MX368及びMX369を実施例1に説明するとおりに調製した。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。PBMCを多重特異性抗体とともに3、7、及び10日間インキュベートした。
【0357】
図8は、MX169、MX368及びMX369によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD4の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX169、MX368及びMX369がCD4メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0358】
実施例9
OX40L融合抗体によるヒトCD8メモリーT細胞の増殖
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX169を実施例1に説明するとおりに調製した。MX240を実施例7に説明するとおりに調製した。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。
【0359】
図9は、MX169及びMX240によってもたらされた、2名のドナーに由来するPBMCのCD8の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX169及びMX240がCD8メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0360】
実施例10
OX40L融合抗体によるヒトCD8メモリーT細胞の増殖の時間経過
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX169、MX368及びMX369を実施例1に説明するとおりに調製した。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。PBMCを多重特異性抗体とともに3、7、及び10日間インキュベートした。
【0361】
図10は、MX169、MX368及びMX369によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD8の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX169、MX368及びMX369がCD8メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0362】
実施例11
41BBL融合抗体によるヒトCD4及びCD8メモリーT細胞の増殖
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX306を実施例5に説明するとおりに調製した。MX321も実施例5に説明するとおりに調製した。
図11に示すように、4-1BBL三量体の二量体と、CD3及びCD28に対する結合部位を含有する。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。
【0363】
図11は、MX306及びMX321によってもたらされた、2名のドナーに由来するPBMCのCD4またはCD8の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX306及びMX321がCD4及びCD8メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0364】
実施例12
4-1BBL融合抗体によるヒトCD4メモリーT細胞の増殖の時間経過
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX306、MX424及びMX425を実施例5に説明するとおりに調製した。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。PBMCを多重特異性抗体とともに3、7、及び10日間インキュベートした。
【0365】
図12は、MX306、MX424及びMX425によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD4の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX306、MX424及びMX425がCD4メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0366】
実施例13
4-1BBL融合抗体によるヒトCD8メモリーT細胞の増殖の時間経過
多重特異性抗体のT細胞に対する効果を評価するために、インビトロにおけるT細胞増殖アッセイ及びフローサイトメトリーを実施した。MX306、MX424及びMX425を実施例5に説明するとおりに調製した。アッセイを実施例7に説明するとおりに実施した。PBMCを多重特異性抗体とともに3、7、及び10日間インキュベートした。
【0367】
図13は、MX306、MX424及びMX425によってもたらされた、3名のドナーに由来するPBMCのCD8の変化倍率として測定されたT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。これらの結果は、MX306、MX424及びMX425がCD4メモリーT細胞の増殖を誘導したことを示している。
【0368】
実施例14
OX40L融合抗体による初代ヒトT細胞ドナーからのTh1サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX169、MX368及びMX369を上記のとおりに調製した。MX170及びMX250も上に説明した方法で調製した。得られる構造を
図14Bに示す。
【0369】
アッセイのために、Drop Arrayシステム(Curiox Biosystems,Singapore)を導入したMILLIPLEX(登録商標)MAPマルチプレックスアッセイ(Millipore Sigma)を使用して、細胞培養上清をアッセイした。Drop Arrayシステムを導入したProcartaPlex(商標)イムノアッセイ(Thermo Fisher)を使用して、血漿サンプルをアッセイした。簡潔に述べると、磁気アナライトビーズ混合物をDropArrayアッセイプレートのウェルに加えた。次いで、標準、品質管理、及び希釈したサンプルをプレートに加え、全ての標準及び品質管理をデュプリケートで試験し、サンプルを複数回で反復試験した。プレートを加湿チャンバー内の磁気スタンドに置き、4℃で一晩振盪した。プレートをDropArray LT210洗浄ステーション(Curiox Biosystems)で洗浄した。検出抗体及びストレプトアビジンPE基質を各ウェルに加え、振盪しながらインキュベートした。プレートを洗浄した後、Luminex MAGPIX装置で読み取った。EMD Millipore Milliplex AnalystソフトウェアまたはThermofisher Procartaplex Analysis Toolを使用して、データを分析した。
【0370】
図14Aは、MX169、MX170、MX250、MX369及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0371】
実施例15
OX40L融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー50からのTh2サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0372】
図15は、MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0373】
実施例16
OX40L融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー51からのTh1サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0374】
図16は、MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0375】
実施例17
OX40L融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー51からのTh2サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0376】
図17は、MX169、MX170、MX250、MX368及びMX369によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0377】
実施例18
41BBL融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー50からのTh1サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出の効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX306、MX170、MX424及びMX425を上記のとおりに調製した。MX318も上に説明した方法で調製した。得られる構造を
図18Bに示す。実施例14に記載される方法を使用して、多重特異性抗体をアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0378】
図18Aは、MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0379】
実施例19
41BBL融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー50からのTh2サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0380】
図19は、MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0381】
実施例20
41BBL融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー51からのTh1サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0382】
図20は、MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIFNガンマ、IL-2、IL-6及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【0383】
実施例21
41BBL融合抗体による初代ヒトT細胞ドナー51からのTh2サイトカイン放出濃度
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425を上に記載されるとおりに調製し、実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに4日間及び7日間インキュベートした。
【0384】
図21は、MX306、MX170、MX318、MX424及びMX425によってもたらされた初代ヒトT細胞からのIL-4、IL-5及びIL-10の放出を示す。コントロール抗体(IgGアイソタイプ)の結果も示す。
【0385】
実施例22
41BBL融合抗体によるサルT細胞の活性化
多重特異性抗体のサイトカイン放出に対する効果を評価するために、以下のアッセイを実施した。MX424を上に記載されるとおりに調製した。MX485、MX487、MX620及びMX622も上に記載されるとおりに調製した。
図22Bに示される構造を有する。多重特異性抗体を実施例14に記載される方法を使用してアッセイした。次の変更を加えた:rIL-2を加えた培養培地中、NHP PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに3日間インキュベートした。次いで、細胞をフローサイトメトリーのために染色した。CD4細胞及びCD8細胞を特定し、CD25発現のパーセンテージによって活性化状態を決定した。NHPに反応する抗CD3の抗体のみがT細胞活性化を示した。
【0386】
図22Aは、MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされたサルCD4及びCD8 T細胞の活性化を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0387】
実施例23
41BBL融合抗体によるサルT細胞の増殖
MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622で処置した後のサルT細胞の増殖を試験した。rIL-2を加えた培養培地中、カニクイザル非ヒト霊長類(NHP)PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに8日間インキュベートした。次いで、細胞をフローサイトメトリーで染色した。CD4細胞及びCD8細胞を特定し、Precision Count Beads(商標)(Biolegend)を使用して濃度を決定した。各時点の細胞濃度を0日目の細胞濃度で除算することによって、変化倍率を算出した。NHPに反応する抗CD3の抗体のみがT細胞の増殖を示した。探索的なNHP試験では、カニクイザルを使用した。全ての動物の手順及び実験は、Institutional Animal Care and Use Committeeによって承認されているプロトコルに従って実施した。MX487及びMX620を、複数回の1時間の静脈注入投与(10-30-100μg/kg)により投与するか、またはMX620を、複数回の1時間の静脈注入投与(100-300μg/kg)により投与した。全血サンプルを、注入前と、投与から14日目までの複数の計画時点で採取した。細胞サブ集団(CD2、CD4、CD8、CD45RA、及びCCR7)を特定するために、細胞表面マーカーのパネルを使用して、フローサイトメトリーによる循環細胞の免疫表現型解析を実施した。
【0388】
図23は、MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされたCD4細胞及びCD8細胞の変化倍率を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0389】
実施例24
41BBL融合抗体とともにインキュベートしたサルT細胞からのサイトカイン放出濃度
MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622で処置した後のサルT細胞のサイトカイン放出を試験した。rIL-2を加えた培養培地中、カニクイザル非ヒト霊長類(NHP)PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに3日間インキュベートした。上清を集め、Luminex(登録商標)アッセイを使用してマルチプレックス化して、サイトカイン濃度を決定した(rIL-2添加がこのアッセイで検出された)。
【0390】
図24は、MX424、MX485、MX487、MX620及びMX622によってもたらされたIFNガンマ、IL-6、IL-2及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0391】
実施例25
OX40L融合抗体によるサルT細胞の活性化
MX368及びMX489で処置した後のサルT細胞の活性化を試験した。MX368を上に記述されるとおりに調製した。MX489も上に記述されるとおりに調製した。
図25Bに示される構造を有する。活性化を試験するために、rIL-2を加えた培養培地中、カニクイザル非ヒト霊長類(NHP)PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに3日間インキュベートした。次いで、細胞をフローサイトメトリーのために染色した。CD4細胞及びCD8細胞を特定し、CD25発現のパーセンテージによって活性化状態を決定した。NHPに反応する抗CD3の抗体のみがT細胞活性化を示した。
【0392】
図25Aは、MX368及びMX489によってもたらされたCD4及びCD8サルT細胞の活性化を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0393】
実施例26
OX40L融合抗体によるサルT細胞の増殖
MX368及びMX489で処置した後のサルT細胞の増殖を上に説明されるとおりに試験した。rIL-2を加えた培養培地中、カニクイザル非ヒト霊長類(NHP)PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに8日間インキュベートした。次いで、細胞をフローサイトメトリーのために染色した。CD4細胞及びCD8細胞を特定し、Precision Count Beads(商標)(Biolegend)を使用して濃度を決定した。各時点の細胞濃度を0日目の細胞濃度で除算することによって、変化倍率を算出した。NHPに反応する抗CD3の抗体のみがT細胞の増殖を示した。
【0394】
図26は、MX368及びMX489によってもたらされたCD4及びCD8サルT細胞の増殖を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0395】
実施例27
OX40L融合抗体とともにインキュベートしたサルT細胞からのサイトカイン放出濃度
MX368及びMX489で処置した後のサルT細胞からのサイトカイン放出を上に説明されるとおりに試験した。培養培地中、カニクイザル非ヒト霊長類(NHP)PBMCを1nMの多重特異性抗体とともに3日間インキュベートした。上清を集め、Luminex(登録商標)アッセイを使用してマルチプレックス化して、サイトカイン濃度を決定した。
【0396】
図27は、MX368及びMX489によってもたらされたサルT細胞からのIFNガンマ(IFNg)、IL-6、IL-2及びTNFaの放出を示す。コントロール抗体(IgG1アイソタイプ)の結果も示す。
【0397】
実施例28
NHPのT細胞は、41BBL融合抗体MX487の投与後に増大し、その後、ベースラインに戻る
2匹のカニクイザル非ヒト霊長類(NHP)に対する41BBL融合抗体MX487の投与を、0.01、0.03、及び最終用量0.1mg/kgの3つの動物内漸増用量で行った。様々な時点で血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。結果を
図28に示す。矢印は、抗体投与を示す。これらの結果は、霊長類のT細胞がMX487の投与後に増大し、その後、ベースラインに戻ることを示している。
【0398】
実施例29
41BBL融合抗体MX487を投与した後のNHPでは、ナイーブT細胞メモリーサブセットが優勢となる
カニクイザルNHPに対する41BBL融合抗体MX487の投与を、0.01、0.03、及び0.1mg/kgの最終用量の3つの動物内漸増用量で行った。初回投与から1週間後に血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。メモリーT細胞サブセットをCD45RA及びCCR7の発現によって特徴付けた。
【0399】
図29は、2匹の異なる動物に由来するCD4及びCD8 T細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団のパーセンテージを示す。これらの結果は、MX487で処置した後の霊長類において、ナイーブCD4及びCD8メモリーT細胞が主要な集団であることを示している。
【0400】
実施例30
NHPのT細胞は、41BBL融合抗体MX620の投与後に大幅に増大する
カニクイザルNHPに対する41BBL融合抗体MX620の投与を、0.01、0.03、及び0.1mg/kgの最終用量の3つの動物内漸増用量で行った。様々な時点で血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。
【0401】
図30は、MX620で処置した2匹のNHPから得たT細胞数ならびにCD4及びCD8 T細胞の活性化を示す。矢印は、抗体投与を示す。これらの結果は、MX620で処置した後にT細胞が大幅に増大したことを示している。
【0402】
実施例31
41BBL融合抗体MX620を投与した後のNHPでは、エフェクターメモリーT細胞サブセットが優勢となる
カニクイザルNHPに対する41BBL融合抗体MX620の投与を、0.01、0.03、及び0.1mg/kgの最終用量の3つの動物内漸増用量で行った。初回投与から1週間後に血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。メモリーT細胞サブセットをCD45RA及びCCR7の発現によって特徴付けた。
【0403】
図31は、2匹の異なる動物に由来するCD4及びCD8 T細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団のパーセンテージを示す。
【0404】
実施例32
NHPのT細胞は、41BBL融合抗体MX620の投与後に増大する
カニクイザルNHPに対する41BBL融合抗体MX620の投与を、0.1及び0.3mg/kgの2つの動物内漸増用量で行った。様々な時点で血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。Precision Count Beads(商標)(Biolegend)を使用して細胞濃度を決定した。各時点の細胞濃度を-2日目の値で除算することによって、変化倍率を算出した。
【0405】
図32は、MX620で処置した後の2匹のNHPから得たT細胞数の変化倍率ならびにCD4及びCD8 T細胞の活性化を示す。矢印は、抗体投与を示す。これらの結果は、NHP由来のT細胞がMX620の投与後に増大したことを示している。
【0406】
実施例33
41BBL融合抗体MX620を投与した後のNHPでは、エフェクターメモリーCD8 T細胞サブセットが優勢となる
カニクイザルNHPに対する41BBL融合抗体MX620の投与を、0.1及び0.3mg/kgの2つの動物内漸増用量で行った。様々な時点で血液を採取し、フローサイトメトリーによって免疫表現型解析を実施した。メモリーT細胞サブセットをCD45RA及びCCR7の発現によって特徴付けた。Precision Count Beads(商標)(Biolegend)を使用して細胞濃度を決定した。各時点の細胞濃度を-2日目の値で除算することによって、変化倍率を算出した。
【0407】
図33は、2匹の異なるNHPに由来するCD8 T細胞におけるナイーブ、Tcm、Teff及びTem集団の変化倍率を示す。矢印は、抗体投与を示す。
【0408】
実施例34
Z138細胞のインビトロ殺滅は、CD19×CD20/CD3_4-1BBL融合抗体によって媒介される
MX582及びMX583融合抗体を、
図34に示される構造を持つように上に記載されるとおりに調製した。MX582及びMX583で48時間処置した(E:T比は3:1)後のZ138細胞の殺滅を以下のアッセイを使用して試験した。Z138腫瘍標的細胞をPKH26色素で標識し、次いで、培養培地で洗浄した。標的細胞を96ウェルU底プレートに2×10
4細胞の最終濃度でプレーティングした。Pan-T細胞を調製し、最終濃度6×10
4細胞/ウェルで3:1のE:T比で加えた。抗体を培地で連続希釈し、2.5nMから0.8pMまでの最終濃度で加えた。プレートを37℃で5%CO
2中、48時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞をペレット化し、Violet死染色1:1000で20分間染色した。染色を洗浄し、細胞をFACS固定緩衝液に再懸濁した。細胞をAttune Cytpixフローサイトメーターによって分析し、続いて、FloJoソフトウェアを使用して分析した。標的細胞をPEポジティブとしてゲーティングした。死滅した標的細胞をAPC陽性として特定した。インビトロ殺滅活性効果を細胞溶解活性のパーセンテージとして算出した。溶解%=100-(実験の標的生細胞/コントロール抗体群の標的生細胞の平均)*100。細胞傷害のパーセンテージは、GraphPad Prismで処理した。
【0409】
図34は、漸増濃度のMX582及びMX583で処置した後のZ138細胞の溶解パーセントを示す。コントロール抗体(hIgG1LALAPA)での処置も示す。これらの結果は、MX582及びMX583がZ138細胞に対する細胞殺滅を媒介することを示している。
【0410】
実施例35
Z138細胞のインビトロ殺滅は、CD19×CD20/CD3の4-1BBL融合抗体によって媒介される
MX751、MX777及びMX778融合抗体を、
図35に示される構造を持つように上に記載されるとおりに調製した。MX751、MX777及びMX778で48時間処置した(E:T比は3:1)後のZ138細胞の殺滅を上に記載されるとおりに試験した。
【0411】
図35は、漸増濃度のMX751、MX777及びMX778で処置した後のZ138細胞の溶解パーセントを示す。コントロール抗体(hIgG1LALAPA)での処置も示す。これらの結果は、MX751、MX777及びMX778がZ138細胞に対する細胞殺滅を媒介することを示している。
【0412】
本出願で言及される全ての公開物、特許、特許出願及び生物学的寄託は、本明細書中、それぞれ個々の公開物、特許、特許出願または生物学的寄託が参照により本明細書に援用されることが具体的かつ個別に示される場合と同様に、それらの全体が参照により本明細書に援用される。加えて、本出願における参考文献の引用または特定は、いかなるものも、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることの自認を構成するものとして解釈されるべきではない。段落の見出しが使用される場合、そのような見出しは、必ずしも限定的なものとして解釈されるべきではない。
【配列表】
【国際調査報告】