(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】汎用フロー・リミッタ組立体
(51)【国際特許分類】
A61M 39/28 20060101AFI20250107BHJP
【FI】
A61M39/28 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536291
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-08-06
(86)【国際出願番号】 US2022051421
(87)【国際公開番号】W WO2023121837
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワイン、ジェイソン アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD01
4C066LL30
4C066QQ26
(57)【要約】
汎用フロー・リミッタ組立体が、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含む。汎用フロー・リミッタ組立体は、コントロール・ノブの回転に基づいて、IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される。汎用フロー・リミッタ組立体を有するIVセット、及び汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
汎用フロー・リミッタ組立体であって、
静脈内(IV)チューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、
2つの対向するサイド・ビームと、
前記本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、
前記本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、
前記サイド・ビーム間に画定されるとともに前記ヒンジ部分と前記コントロール部分との間に配置された溝と、
を有する、本体と、
コントロール・ノブと、を備え、前記汎用フロー・リミッタ組立体は、前記IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される、
汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項2】
前記ヒンジ部分は、前記対向するサイド・ビームのU字状接合部である、請求項1に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項3】
前記ヒンジ部分は、前記ヒンジ部分における開口によって画定されたヒンジ軸を備え、前記ヒンジ部分は、前記対向するサイド・ビームに対して互いに向かう付勢力をもたらすように構成される、請求項2に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項4】
前記コントロール部分は、前記対向するサイド・ビームの鏡像端によって画定されたC字状コントロール部分を備え、前記C字状コントロール部分内にコントロール・レセプタクルが配置される、請求項1に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項5】
前記コントロール・ノブは、
前記コントロール・レセプタクル内に配置されるように構成されたコントロール本体と、
前記コントロール本体の第1の端に配置された手動インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、
前記コントロール本体の第2の端に配置されたマシン・インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を備える、請求項4に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項6】
前記コントロール・ノブは、前記コントロール本体から半径方向外側に延出する止め部材であって、前記コントロール・ノブが閉位置設定にある場合、第1のサイド・ビームの第1の止め面と係合し、前記コントロール・ノブが全開位置設定にある場合、第2のサイド・ビームの第2の止め面と係合するように構成された、止め部材を備える、請求項5に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項7】
前記第2のサイド・ビームは、前記第2のサイド・ビームの一端と前記第2の止め面との間に配置されたガイド面を含み、前記止め部材は、前記コントロール・ノブを回転させると前記ガイド面に沿って乗るように構成される、請求項6に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項8】
前記本体の前記第2の端は、前記C字状コントロール部分の2つの端部分間に配置されたチューブ開口を備え、前記チューブ開口は、前記IVチューブの一部を摺動可能に受け入れるように構成される、請求項4に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項9】
前記溝は、複数のチュービング・クランプ・スロットを備える、請求項1に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項10】
前記複数のチュービング・クランプ・スロットのそれぞれは、異なる溝幅を画定し、最も広い溝幅を有する第1のチュービング・クランプ・スロットが、前記コントロール部分に隣接して配置され、最も狭い溝幅を有する第2のチュービング・クランプ・スロットが、前記ヒンジ部分に隣接して配置される、請求項9に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項11】
前記ヒンジ部分は、前記対向するサイド・ビームの四角いU字状接合部であり、前記ヒンジ部分は、前記ヒンジ部分における開口によって画定されたヒンジ軸を備え、前記ヒンジ部分は、前記対向するサイド・ビームの互いに向かう付勢力をもたらすように構成される、請求項1に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項12】
各サイド・ビームは、
クランプ・ビームと、
前記クランプ・ビームの一端の一部の周りに半径方向に延在する弧状ガイド面と、を備える、請求項1に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項13】
前記コントロール部分は、
円筒外壁と、
前記クランプ・ビーム間に配置されているとともに、前記弧状ガイド面間に端開口が配置されているチュービング・クランプ・スロットと、
を備える、請求項12に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項14】
前記コントロール・ノブは、
前記コントロール部分の前記円筒外壁に取り外し可能に連結されるように構成された、円筒形状を有するコントロール本体と、
前記コントロール本体の周りに半径方向に配置された手動インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、
前記コントロール本体の外端に配置されたマシン・インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を備える、請求項13に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項15】
前記手動インターフェースは、前記コントロール本体から半径方向外側に突出する複数の線状突出部を備え、前記マシン・インターフェースは、前記モータのスロット状延出部を受け入れるように構成されたスロット状チャネルを備える、請求項14に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項16】
前記コントロール・ノブは、前記コントロール本体の内端に配置されているとともに前記コントロール本体の中央ボアへ半径方向内側に延出するコントロール部材を備え、前記コントロール部材は、前記コントロール・ノブが閉位置設定にある場合、各サイド・ビームに配置された止め面と係合するように構成される、請求項14に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項17】
前記コントロール部材は、前記コントロール・ノブを前記閉位置設定と全開位置設定との間で回転させると前記弧状ガイド面に沿って回転摺動するように構成される、請求項16に記載の汎用フロー・リミッタ組立体。
【請求項18】
静脈内(IV)セットであって、
IVチューブと、
前記IVチューブに連結される輸液構成要素と、
前記IVチューブに連結される汎用フロー・リミッタ組立体と、
を備え、前記汎用フロー・リミッタ組立体は、
静脈内(IV)チューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、
2つの対向するサイド・ビームと、
前記本体の第1の端に配置されたヒンジ部分であって、前記対向するサイド・ビームに対して互いに向かう付勢力をもたらすように構成された、ヒンジ部分と、
前記本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、
前記サイド・ビーム間に画定されているとともに前記ヒンジ部分と前記コントロール部分との間に配置された溝と、
を有する、本体と、
コントロール・ノブと、
を備え、前記コントロール・ノブは、
前記コントロール部分と連結するように構成されたコントロール本体と、
前記コントロール本体の第1の部分に配置された手動インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、
前記コントロール本体の第2の部分に配置されたマシン・インターフェースであって、前記コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、
を備え、
前記汎用フロー・リミッタ組立体は、前記IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される、静脈内(IV)セット。
【請求項19】
汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法であって、
請求項1の汎用フロー・リミッタ組立体の前記本体の前記第2の端における前記コントロール部分内のチューブ開口に側方からIVチューブを挿入することと、
前記IVチューブ内における流体流路の圧縮なく前記IVチューブが嵌まる最小幅を有する前記溝のチュービング・クランプ・スロットに前記IVチューブを摺動させることと、
前記汎用フロー・リミッタ組立体の前記コントロール・ノブを、前記汎用フロー・リミッタ組立体の前記コントロール部分のコントロール・レセプタクル内に連結することと、
前記コントロール・ノブを、
前記コントロール・ノブがモータに連結される際の前記モータによる機械回転、及び
手による手動回転
のうちの一方によって回転させることと、
前記ヒンジ部分の付勢力による前記サイド・ビーム間の撓みを前記ノブの回転によって調整して、前記IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、前記IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、
を備える、方法。
【請求項20】
汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法であって、
請求項1の汎用フロー・リミッタ組立体の前記ヒンジ部分における開口にIVチューブを挿通することと、
前記IVチューブ内における流体流路の圧縮なく前記IVチューブが嵌まる最小幅を有する溝のチュービング・クランプ・スロットに前記IVチューブを摺動させることと、
前記コントロール・ノブを、
前記コントロール・ノブがモータに連結される際の前記モータによる機械回転、及び
手による手動回転
のうちの一方によって回転させることと、
前記クランプ・ビームのガイド面に対する前記コントロール・ノブのコントロール部分の力による前記サイド・ビームのクランプ・ビーム間の撓みを前記ノブの回転によって調整して、前記IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、前記IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年12月21日に出願された「UNIVERSAL FLOW LIMITER ASSEMBLY」と題する米国仮特許出願第63/292,306号の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、重力式の静脈内(IV:intravenous)セット又は輸液ポンプ流量制御デバイスに関し、詳細には、汎用フロー・リミッタ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
ローラ・クランプ又はスライド・クランプの形態のフロー・コントローラが、静脈内(IV)用途のための医療分野において使用されている。典型的なローラ・クランプは、ローラ・ホイールと比較的短い長さを有する線形ハウジングとの間でIVチューブをクランプすることによってチューブを通る流量を制御する。しかしながら、この手法は通常、ハウジング及びローラ・ホイールがIVチュービングの特定のサイズに合わせてサイズ決めされることを必要とする。
【0004】
また、典型的なローラ・クランプには、チューブ内における流体圧力がローラ・ホイールを調整位置から後退させる場合などのローラ・ホイールの滑りに基づいた流量ドリフトの問題がある。さらに、典型的なローラ・クランプは、医療従事者などのユーザが手でローラ・クランプを調整することを必要とする手動デバイスである。加えて、典型的なローラ・クランプは、完全なクランプ(例えば、無流量)状態をもたらすためにローラ・ホイールを一方向にずっと操作していくことによって調整されねばならない。
【0005】
さらに、典型的なスライド・クランプが、IVチュービングの特定のサイズに合わせてサイズ決めされ、大まかな手動調整はもっぱら、最小の許容可能なチュービング・スロットと1つ又は複数のより大きなチュービング・スロットとの間でクランプ内において、及び/又はクランプ領域から完全に外へIVチューブを手動で移動させることによって可能である。したがって、典型的なスライド・クランプは、ほんの僅かの流量設定を提供し、制御用機械と相互作用しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、目標流量を達成するためにクランプ圧力を徐々に解放する方式を依然として提供しつつ、無流量の場合の完全なクランプ又は全開流量への迅速な設定変更を提供するクランプ組立体を提供することが望ましい。複数のチュービング・サイズとの使用を可能にするクランプ組立体を提供し、ヒューマン・インターフェース及びマシン・インターフェースの両方を提供して、流量への手動及び/又は機械駆動による調整を可能にするとともに流量ずれをなくす又は最小限にすることも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のいくつかの実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体は、静脈内(IV)チューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含み、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される。
【0008】
本開示のいくつかの実施例では、IVセットは、IVチューブと、IVチューブに連結される輸液構成要素と、IVチューブに連結される汎用フロー・リミッタ組立体と、を含み、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分であって、対向するサイド・ビームに対して互いに向かう付勢力をもたらすように構成された、ヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含み、コントロール・ノブは、コントロール部分と連結するように構成されたコントロール本体と、コントロール本体の第1の部分に配置された手動インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、コントロール本体の第2の部分に配置されたマシン・インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を有し、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される。
【0009】
本開示のいくつかの実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法は、汎用フロー・リミッタ組立体の本体の第2の端におけるコントロール部分内のチューブ開口に側方からIVチューブを挿入することであって、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含む、挿入することと、IVチューブ内における流体流路の圧縮なくIVチューブが嵌まる最小幅を有する溝のチュービング・クランプ・スロットにIVチューブを摺動させることと、汎用フロー・リミッタ組立体のコントロール・ノブを、汎用フロー・リミッタ組立体のコントロール部分のコントロール・レセプタクル内に連結することと、コントロール・ノブを、コントロール・ノブがモータに連結される際のモータによる機械回転及び手による手動回転のうちの一方によって回転させることと、ヒンジ部分の付勢力によるサイド・ビーム間の撓みを、ノブの回転によって調整して、IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、を含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法は、汎用フロー・リミッタ組立体のヒンジ部分における開口にIVチューブを挿通することとであって、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含む、挿通することと、IVチューブ内における流体流路を圧縮させることなくIVチューブが嵌まる最小幅を有する溝のチュービング・クランプ・スロットにIVチューブを摺動させることと、コントロール・ノブを、コントロール・ノブがモータに連結される際のモータによる機械回転及び手による手動回転のうちの一方によって回転させることと、クランプ・ビームのガイド面に対するコントロール・ノブのコントロール部分の力によるサイド・ビームのクランプ・ビーム間の撓みを、ノブの回転によって調整して、IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、を含む。
【0011】
開示される実施例の上記及び他の特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面からより明らかになる。
【0012】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれるとともに本明細書の一部をなす添付の図面は、本開示の実施例を示し、詳細な説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】典型的なローラ・クランプを有する例示的な輸液セットの斜視図を示す。
【
図2】
図1のローラ・クランプの側面断面図を示す。
【
図3】本開示の態様による、完全にクランプされた位置にある汎用フロー・リミッタ組立体の前面図を示す。
【
図4】本開示の態様による、
図3の汎用フロー・リミッタ組立体の後面斜視図を示す。
【
図5】本開示の態様による、調整された流量位置にある、
図3の汎用フロー・リミッタ組立体の前面図を示す。
【
図6】本開示の態様による、
図4の汎用フロー・リミッタ組立体の後面斜視図を示す。
【
図7】本開示の態様による、様々なIVチュービング位置を示す、汎用フロー・リミッタ組立体の本体の前面図を示す。
【
図8】本開示の態様による、汎用フロー・リミッタ組立体の斜視図を示す。
【
図9】本開示の態様による、
図8の汎用フロー・リミッタ組立体の分解斜視図を示す。
【
図10】本開示の態様による、
図8の汎用フロー・リミッタ組立体の別の分解斜視図を示す。
【
図11】本開示の態様による、閉位置にある、
図8の汎用フロー・リミッタ組立体の前面断面図を示す。
【
図12】本開示の態様による、クランプ力低減位置にある、
図8の汎用フロー・リミッタ組立体の前面断面図を示す。
【
図13】本開示の態様による、汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法を示す。
【
図14】本開示の態様による、2つの異なる隙間サイズ設定実例についてのチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に記載される詳細な説明は、主題の技術の様々な構成を説明しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供するために特定の詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な実例として特定の態様に関して提供される。しかしながら、主題の技術はこれらの特定の詳細なしに実践され得るということが当業者には明らかであろう。場合によって、よく知られた構造及び構成要素は、主題の技術の概念を曖昧にすることを避けるためにブロック図の形態で示されている。
【0015】
本開示は主題の技術の実例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないということを理解されたい。次に、特定の、ただし非限定的な実例にしたがって、主題の技術の様々な態様を開示する。本開示において説明される様々な実施例は、種々の方式及び変形例で所望の用途又は実施にしたがって実行され得る。
【0016】
本開示は、ローラ・クランプに関し、特に、重力注入において使用するためのローラ・クランプに関する。ローラ・クランプは、チューブを通って流れる医療用流体(例えば、患者に投与される薬剤の溶液、又は血液)の流量を調節する。典型的には、標準的な輸液セットを用いて流体を注入する。標準的な輸液セットの一実例を
図1に示す。
【0017】
輸液セットは、穿孔スパイク20を含み、穿孔スパイク20は、ゴム栓を穿孔するための鋭利なスパイクであってもよく、又はバッグへの挿入のために丸みがあってとがっていないものであってもよい。スパイクは、流体用の1つのチャネル、及び任意選択で通気用の第2のチャネルを含む。通常、空気が点滴チャンバ22に流れ込むことを可能にするために穿孔スパイク付近にベント21が存在する。ベント21には、細菌が設備に入り込むことを防ぐために細菌フィルタが配置され得る。
【0018】
点滴チャンバ22は、特定のサイズの液滴をつくり出す液滴発生器23を点滴チャンバ22の上部に有する。液滴発生器23からの液滴は、点滴チャンバ22が液体で部分的に満たされるように点滴チャンバ22内に落下する。これは、患者に害を及ぼすであろう、気泡がコネクタ・チューブ24に入り込むことを防ぐ。点滴チャンバ22の下穴に粒子フィルタが配置され得る。
【0019】
コネクタ・チューブ24は、点滴チャンバ22を患者と接続させる。コネクタ・チューブ24は通常、およそ150cm長であり、PVCから製造されることができる。チューブ24は、明確にするために
図1では短縮して示されている。コネクタ・チューブ24は典型的に、チューブの長さ全体を通じて連続した直径を有する。
【0020】
コネクタ・チューブ24の一端には、標準的なルアー・コーンを有する装置のすべての他の部片との接続のために規格化されているルアー・フィッティング25がある。ルアー・フィッティング25は患者の循環系に(例えば、静脈に)医療用流体を注入する皮下注射針(図示せず)に嵌まることができることを、当業者は理解するであろう。
【0021】
点滴チャンバ22とルアー・フィッティング25との間にローラ・クランプ26があり、コネクタ・チューブ24と係合している。本開示は、改善されたローラ・クランプ組立体に関するが、次に、背景情報のために、当該技術分野において知られている典型的なローラ・クランプ26を説明する。
【0022】
図2に示すローラ・クランプ26は、互いと位置合わせされているとともに互いに対面している一対のガイド溝30を有する2つの対向する側壁27を有する。流量調節ローラ28が、ローラ28の両側の中心から突出する軸方向突出シャフト29を有して配置されている。ローラ28は、明確にするために輪郭図で示されている。ローラ28のシャフト29は、ガイド溝30によって捕捉されているとともにガイド溝30に着座しているため、
図2に矢印によって示すようにローラ28がガイド溝30を行き来移動することができる。
【0023】
ローラ・クランプ26全体は、開放端の箱状構成の4つの壁(
図1を参照)を有し、コネクタ・チューブ24を受け入れるように寸法決め及び構成されている。使用中、チューブ24は、ローラ・クランプ26を通って、2つの対向する側壁27と、ローラ28と、ローラ28に対向するガイド壁31との間を通過する。
【0024】
ローラ・クランプ26内で、ガイド壁31の表面はその長さに沿って、ガイド溝30の位置へ向かってガイド溝30の下方方向に(例えば、
図2における矢印の方向に)収束する。これは、コネクタ・チューブ24を、ローラ・クランプ26内でガイド溝30へ向けて、したがってローラ28へ向けて付勢する傾向がある。
【0025】
したがって、ローラ28を矢印の方向でガイド壁31に徐々に近づく方向にガイド溝30に沿って下方に転動させることで、ローラ28をコネクタ・チューブ24に衝突させる。ローラ28がチューブ24に衝突するにつれ、チューブ24は、PVCなどの可撓性材料であるために押し潰され、したがって、輸液チューブ24の内腔が小さくなる。このようにして、内腔を狭めることによって、コネクタ・チューブ24中を通る液体の流量を調節することができる。
【0026】
したがって、ローラ・クランプ26は、ローラ28とガイド壁31との間で輸液チューブ24をクランプすることによって、輸液チューブ24を通る流量を制御する。上記で論じたように、これは、大まかな流量変化をもたらすが、その理由は、ローラ28の小さな移動が、チューブ24を通る流体の流量の大きな変化を引き起こすからである。また、チューブ24内の流体の力がローラ28に付勢力を及ぼし、これは多く場合、ローラ28が調整位置から滑る(例えば、ローラ28が後退する)ことにつながる。加えて、ローラ・クランプ26は、手動調整を必要とし、自動又はプロセッサ制御調整には適してない。
【0027】
本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体が、IVチュービング及びIVセット用のチュービング・クランプとして機能する。汎用フロー・リミッタ組立体は、広範囲のチュービング・サイズについて完全なクランプ(例えば、無流量)をもたらし、クランプ圧力のすべてを手動で迅速に解放してチュービングを通る全開流量をもたらす能力を提供し、また、クランプ圧力を徐々に解放して目標流量をもたらす能力を提供する。汎用フロー・リミッタ組立体はまた、徐々にクランプ圧力解放するためにコントロール要素に対してヒューマン・インターフェース及びマシン・インターフェースを提供し、したがって、目標流量への手動又は機械駆動による調整を提供する。
【0028】
図3~
図7を参照すると、汎用フロー・リミッタ組立体100が示されている。汎用フロー・リミッタ組立体100は、半剛性構造(例えば、硬質プラスチック)を有する本体110を含み、コネクタ・チューブ24(
図7を参照)などのチュービングを受け入れるように寸法決め及び構成されている。2つの対向するサイド・ビーム112が、複数のチュービング・クランプ・スロット120からなる溝114を画定している。溝114は、ヒンジ軸116とコントロール・レセプタクル118との間に配置されることができる。例えば、対向するサイド・ビーム112は、ヒンジ部分115においてU字状構成でともにつながっているものとすることができ、ヒンジ軸116は、ヒンジ部分115内に配置された開口である。したがって、ヒンジ部分115は、対向するサイド・ビーム112を互いに向かって付勢させる付勢力をもたらすことで、圧迫力又はクランプ力を提供することができる。
【0029】
加えて、コントロール・レセプタクル118は、チューブ開口119であって、チューブ24をチューブ開口119及びコントロール・レセプタクル118に通すように構成されたチューブ開口119を有する、本体110のC字状コントロール部分117内に配置されることができる。チューブ24は次いで、溝114に通され、チューブ24が嵌まる最小幅を有するチュービング・クランプ・スロット120に通され得る(
図7を参照)。
【0030】
コントロール・ノブ130が、コントロール・レセプタクル118内に配置されるようにサイズ決め及び形状決めされた本体132を含み得る。例えば、本体132は、円形状のコントロール・レセプタクル118内に回転嵌めするように円筒状に形状決め及びサイズ決めされることができる。本体132の一方の端に手動インターフェース134を配置することができ、手動インターフェース134は、ユーザの指で把持可能であるように構成される。例えば、
図3に示すように、手動インターフェース134は、本体110から外側へ突出する幾分矩形の突出部であるため、手で容易に位置付けられ、把持され、回されることができる。
【0031】
本体132の、手動インターフェース134とは反対側の端に、マシン・インターフェース136を配置することができる。例えば、
図4に示すように、マシン・インターフェース136は、本体132の一部内に配置されたスロット状チャネルとすることができ、マシン・インターフェース136は、モータに又はその一部に連結される突起(例えば、スロット状突起)を受け入れるように構成される。
【0032】
コントロール・ノブ130は、硬質プラスチックと軟質プラスチックとの組合せなどの、任意の適切な材料から形成されることができる。例えば、本体132及びマシン・インターフェース136は硬質プラスチックから形成されることができ、その一方、手動インターフェース134は、ユーザの手/指に対し、より快適な把持を提供するために、軟質プラスチックから形成されることができる。別の実例として、コントロール・ノブ130全体を硬質プラスチックから形成してもよく、手動インターフェース134をより軟質の材料(例えば、ゴム、軟質プラスチック)でオーバーモールドしてもよい。
【0033】
止め部材138が本体132から半径方向外側に突出し得る。止め部材138は、
図4に示すように、コントロール・ノブ130が閉位置(例えば、無流量設定)にある場合にC字状コントロール部分117の一部(例えば、半分)を形成する一方のサイド・ビーム112に配置された止め面137と係合するように構成され得る。止め部材138はまた、
図6に示すように、コントロール・ノブ130が開位置(例えば、最大流量設定)にある場合、C字状コントロール部分117の別の部分(例えば、もう半分)を形成する対向するサイド・ビーム112に配置された止め面139と係合するように構成され得る。止め部材138は、止め面139を含むサイド・ビーム112のガイド面111に沿って摺動する又は乗るように構成され得る。したがって、止め部材138が2つの止め面137、139間の、ガイド面111に沿った任意の位置にある場合、流量は、遮断(例えば、無流量)と最大開放(例えば、最大流量)との間で様々である。
【0034】
コントロール・ノブ130はまた、本体132から半径方向外側に延在しているとともにコントロール部分117の内面113と摺動係合するように構成されている1つ又は複数のカム面135を含み得る。例えば、コントロール・ノブ130を回すにつれ、カム面(複数可)135がコントロール部分117の内面113と相互作用することで、C字状コントロール部分117をてこ作用で開く。この場合、コントロール部分117をてこ作用で開くことの正味の効果は、チュービング・クランプ・スロット120の幅を増加させることであり、したがって、チューブ24が拡張する(例えば、チューブにかかるクランプ圧力が低減される)ことを可能にし、その結果、チューブ24のクランプ部分を通る流体の流れがより多くなる。この場合、C字状コントロール部分117の撓み量は、コントロール・レセプタクル118内のカム面135の位置に応じ、これにより、選択される種々の流量がもたらされる。
【0035】
使用の際、汎用フロー・リミッタ組立体(例えば、汎用フロー・リミッタ組立体100)の本体(例えば、本体110)をチューブ(例えば、チューブ24)に被せてクランプする。この場合、チューブを本体の開口(例えば、チューブ開口119及びコントロール・レセプタクル118)に通し、次いで溝(例えば、溝114)に入れ、その際、チューブを、チューブが嵌まる最小幅の溝(例えば、最小幅チュービング・クランプ・スロット120)に押し込む。次いで、コントロール・ノブ(例えば、コントロール・ノブ130)を本体に(例えば、コントロール・レセプタクル118に)挿入する。
【0036】
コントロール・ノブを回す(例えば、コントロール・レセプタクル118内で回転させる)につれ、カム(例えば、カム面135)が本体の内面(例えば、コントロール部分117の内面113)と相互作用して、本体のC字形状(例えば、C字状コントロール部分117)をてこ作用で開き、これにより、チューブと係合しているチュービング・クランプ・スロットの幅を増加させる。したがって、チューブにかかるクランプ圧力が低減され、増加した流体の流れが、その時点で半クランプされているチュービング領域を通ることができる。流量は、コントロール・ノブを回すことによって種々の流量に調整され、したがって、カムによるC字状エリアの撓み量を変えることができる。換言すると、C字形状の撓み量は、カムの位置に応じ、これにより、選択される種々の流量がもたらされる。
【0037】
本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体100は、典型的なチュービング・クランプに比して多様な利点を提供することができる。例えば、汎用フロー・リミッタ組立体100は、多様なチューブ厚さにわたる目標パーセンテージ圧迫範囲を提供するために3つの個々のクランプ領域を有することによって広範囲のチュービング・サイズに対して完全なクランプをもたらす。本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体100は、任意の適切な数の個々のクランプ領域又はチュービング・クランプ・スロット120(例えば、4つのスロット、5つのスロット)を含み得る。また、汎用フロー・リミッタ組立体100は、クランプ圧力のすべてを手動で迅速に解放してチュービングを通る全開流量を可能にする(例えば、チュービングをクランプ領域から外す)仕方を提供する。
【0038】
加えて、汎用フロー・リミッタ組立体100は、クランプ圧力を徐々に解放して目標流量が達成されることを可能にする(例えば、カム面135を有するコントロール・ノブ130が本体110と相互作用する)方式を提供する。さらに、汎用フロー・リミッタ組立体100は、ノブ・ハンドル(例えば、手動インターフェース134)及びスロット(例えば、マシン・インターフェース136)などの、ヒューマン・インターフェース及びマシン・インターフェースの両方を提供する。本開示の態様では、手動インターフェースは、任意の適切な把持機構(例えば、円形ダイヤル、単一のアーム)であってもよく、マシン・インターフェースは、任意の適切なモータ連結部(例えば、歯付き開口)であってもよい。
【0039】
図8~
図12を参照すると、汎用フロー・リミッタ組立体200が示されている。汎用フロー・リミッタ組立体200は、半剛性構造(例えば、硬質プラスチック)を有する本体210を含み、コネクタ・チューブ24などのチュービングを受け入れるように寸法決め及び構成されている。2つの対向するサイド・ビーム212が、複数のチュービング・クランプ・スロット220からなる溝214を画定しているクランプ・ビーム222を含む。溝214は、ヒンジ軸216とコントロール領域218(例えば、コントロール部分)との間に配置されることができる。例えば、対向するサイド・ビーム212は、ヒンジ部分215において四角いU字状構成でともにつながっているものとすることができ、ヒンジ軸216は、ヒンジ部分215内に配置された開口である。したがって、ヒンジ部分215は、対向するクランプ・ビーム222を互いに向かって付勢させる付勢力をもたらすことで、圧迫力又はクランプ力を提供することができる。
【0040】
本開示の態様では、コントロール領域218は、コントロール領域218の一端に開口したチュービング・クランプ・スロット220を有する本体210のコントロール部分217として構成され得る。本体210の、コントロール部分217とは反対側の端に、チューブ開口219が配置されており、チューブ24を開口219に通すように構成されている。本開示の態様では、チューブ24は、チューブ開口219から溝214に通され、チューブ24が嵌まる最小幅を有するチュービング・クランプ・スロット220に通され得、その後、コントロール・ノブ230が、本体210に連結され得る。本開示の態様では、コントロール・ノブ230が既に本体210に連結されてから、チューブ24が挿入されてもよい。本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体200には、例えば、予め組み立てられたIVセットなど、既に取り付けられたチューブ24が配置されてもよい。
【0041】
コントロール・ノブ230は、コントロール部分217と連結されるようにサイズ決め及び形状決めされたコントロール本体232を含み得る。例えば、コントロール本体232は、円形状のコントロール部分217(例えば、円筒外壁)内及びその周りに回転嵌めされるように円筒形に形状決め及びサイズ決めされることができる。本開示の態様では、コントロール・ノブ230が本体210のコントロール部分217に回転螺合するように構成されるよう、本体210は、コントロール部分217に配置されたねじ山を含むことができる。
【0042】
コントロール本体232の周りに手動インターフェース234を半径方向に配置することができ、手動インターフェース234は、ユーザの指で把持可能であるように構成される。例えば、
図9に示すように、手動インターフェース234はコントロール本体232から半径方向外側に突出する複数の線状突出部であるため、コントロール・ノブ230は手で容易に把持され、回されることができる。コントロール本体232の一端にマシン・インターフェース236を配置することができる。例えば、
図9に示すように、マシン・インターフェース236は、コントロール本体232の一部内に配置されたスロット状チャネルとすることができ、マシン・インターフェース236は、モータに又はその一部に連結される突起(例えば、スロット状突起)を受け入れるように構成される。
【0043】
コントロール・ノブ230は、硬質プラスチックと軟質プラスチックとの組合せなどの、任意の適切な材料から形成されることができる。例えば、コントロール本体232及びマシン・インターフェース236は硬質プラスチックから形成されることができ、その一方、手動インターフェース234は、ユーザの手/指に対し、より快適な把持を提供するために、軟質プラスチックから形成されることができる。別の実例として、コントロール・ノブ230全体を硬質プラスチックから形成してもよく、手動インターフェース234をより軟質の材料(例えば、ゴム、軟質プラスチック)でオーバーモールドしてもよい。
【0044】
コントロール本体232の内端にコントロール部材238を配置することができ、コントロール部材238は、コントロール本体232の中央ボア231へ半径方向内側に突出することができる。コントロール部材238は、
図11に示すように、コントロール・ノブ230が閉位置(例えば、無流量設定)にある場合、各サイド・ビーム212に配置された止め面237と係合するように構成され得る。コントロール部材238は、
図12に示すように、コントロール・ノブ230が完全に回転して開位置(例えば、最大流量設定)にある場合、クランプ・ビーム222の周りに半径方向に配置されたガイド面211に沿って回転摺動する又は乗るように構成され得る。例えば、各ガイド面211は、対応するクランプ・ビーム222の周りに部分的に配置された弧状面とすることができる。したがって、コントロール部材238が、止め面237とクランプ・ビーム222における全開位置との間の、ガイド面211に沿った任意の位置にある場合、流量は、遮断(例えば、無流量)と最大開放(例えば、最大流量)との間で様々である。
【0045】
本開示の態様では、コントロール・ノブ230を外側へ回転させる(例えば、緩める)につれ、
図11及び
図12に示すように、ビーム長(例えば、コントロール・ノブ230が閉位置にある場合の、コントロール部材238の軸方向内側にクランプ・ビーム222の長さによって画定されたビーム長L1)が、より長いビーム長(例えば、コントロール・ノブ230が開位置にある場合の、コントロール部材238の軸方向内側にクランプ・ビーム222の長さによって画定されたビーム長L2)に増加する。ビーム長がL1~L2に増加するにつれ、長い方のビーム長がクランプ・ビーム222のより大きい撓みを可能にし、この結果、チューブ24に対するクランプ圧力がより低くなる。
【0046】
使用の際、汎用フロー・リミッタ組立体(例えば、汎用フロー・リミッタ組立体200)の本体(例えば、本体210)を、チューブ(例えば、チューブ24)に被せてクランプする。ここで、チューブを本体の開口(例えば、チューブ開口219)に通し、次いで溝(例えば、溝214)に入れ、その際、チューブを、チューブが嵌まる最小幅の溝(例えば、最小幅を有するチュービング・クランプ・スロット220)に押し込む。次いで、コントロール・ノブ(例えば、コントロール・ノブ230)を本体に(例えば、コントロール・レセプタクル218に)被せる。本開示の態様では、上述したチューブ連結プロセスは、IVセットを使用する前に、汎用フロー・リミッタ組立体をIVセットのIVチューブに連結するように行われてもよく、又は、チューブ連結プロセスは、既に使用中であるIVチューブを用いて行われてもよい。
【0047】
回転ノブを回す(例えば、コントロール領域218の周りに回転させる)につれ、表面(例えば、コントロール部材238)が本体の表面(例えば、クランプ・ビーム222のガイド面211)と相互作用して、回転摺動して本体のヒンジ部分(例えば、ヒンジ部分215)から離れ、これにより、有効ビーム長を(例えば、L1からL2へ)増加させ、チュービングからの荷重を受けてより大きいビーム撓みをもたらす(例えば、チューブと係合しているチュービング・クランプ・スロット220の幅を増加させる)。例えば、チュービングの弾性及びチュービング内における流体圧力が強制的に、チュービングをチュービング・クランプ・スロットが可能にする限り完全に拡張させることができる。したがって、チューブにかかるクランプ圧力が低減されると、増加した流体の流れが、その時点で半クランプされているチュービング領域(例えば、拡大した内径)を通ることができる。流量は、コントロール・ノブを回すことによって種々の流量に調整され、したがって、クランプ・ビームのビーム長及び撓み量を変えることができる。この場合、ビーム長の微調整により流量の微調整がもたらされ得る。
【0048】
本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体200は、典型的なチュービング・クランプに比して多様な利点を提供することができる。例えば、汎用フロー・リミッタ組立体200は、多様なチューブ厚さにわたる目標パーセンテージ圧迫範囲を提供するために3つの個々のクランプ領域を有することによって広範囲のチュービング・サイズについて完全なクランプをもたらす。本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体200は、任意の適切な数の個々のクランプ領域又はチュービング・クランプ・スロット120(例えば、4つのスロット、5つのスロット)を含み得る。また、汎用フロー・リミッタ組立体200は、クランプ圧力のすべてを手動で迅速に解放してチュービングを通る全開流量を可能にする(例えば、チュービングをクランプ領域から外す)方式を提供する。
【0049】
加えて、汎用フロー・リミッタ組立体200は、クランプ圧力を徐々に解放して目標流量が達成されることを可能にする(例えば、コントロール部材238がクランプ・ビーム222のガイド面211と相互作用する)方式を提供する。さらに、汎用フロー・リミッタ組立体200は、複数の突起を有するノブ(例えば、手動インターフェース234)及びスロット(例えば、マシン・インターフェース236)などの、ヒューマン・インターフェース及びマシン・インターフェースの両方を提供する。本開示の態様では、手動インターフェースは、任意の適切な把持機構(例えば、延出アーム、テクスチャ加工された外面)であってもよく、マシン・インターフェースは、任意の適切なモータ連結部(例えば、歯付き開口)であってもよい。
【0050】
図13を参照すると、汎用フロー・リミッタ組立体(例えば、汎用フロー・リミッタ組立体100、200)を動作させる方法300が提供される。ステップ310において、チュービング(例えば、IVチューブ24)が溝(例えば、溝114、214)内に配置されるように本体(例えば、本体110、210)にチュービングを配設又は挿入する。ステップ320において、チュービングを、チューブが(例えば、チューブ内における流体流路を圧縮させることなく)嵌まることができる最小幅を有する溝のスロット(例えば、チュービング・クランプ・スロット120、220)に押し込む。
【0051】
ステップ330において、コントロール・ノブ(例えば、コントロール・ノブ130、230)を本体(例えば、コントロール・レセプタクル118、コントロール領域218)に挿入/連結する。ステップ340において、コントロール・ノブを手で(例えば、手動インターフェース134、234を把持するとともに回すことによって)又は機械によって(例えば、マシン・インターフェース136、236に連結された回転モータ要素によって)回転させる。
【0052】
ステップ350において、所望の流量を達成するために、チュービングを拡張又は圧迫するようにスロット幅が撓むまでコントロール・ノブを回転させることによってコントロール・ノブを所望の流量に調整する。例えば、汎用フロー・リミッタ組立体100に関して、コントロール・ノブ130を回すにつれ、カム面(複数可)135がコントロール部分117の内面113と相互作用することで、ヒンジ部分115の付勢力下で、コントロール・ノブ130をどちらの方向に回すかに応じてC字状コントロール部分117をてこ作用で開かせる又は後退させる。別の実例として、汎用フロー・リミッタ組立体200に関して、コントロール・ノブ230を回すにつれ、コントロール部材238がクランプ・ビーム222のガイド面211に沿って回転摺動する又は乗ることで、ヒンジ部分215の付勢力下で、コントロール・ノブ230をどちらの方向に回すかに応じてクランプ・ビーム222をてこ作用で開かせる又は後退させる。
【0053】
非圧力定格チュービングは典型的に、同様の厚みから作製される。本開示の態様では、汎用フロー・リミッタ組立体(例えば、チュービング・クランプ)は、3つの個々の圧迫ゾーン(例えば、チュービング・クランプ・スロットの隙間サイズ)を含み得る。したがって、汎用フロー・リミッタ組立体は、小、中及び大のチュービング直径又は厚さに対して機能するように構成され得る。例えば、
図14に示すように、第1の隙間サイズ設定バリエーションが、それぞれ0.027、0.036及び0.050の小、中及び大の隙間幅を含み得、その一方、第2の隙間サイズ設定バリエーションが、それぞれ0.015、0.020及び0.030の小、中及び大の隙間幅を含み得る。したがって、隙間サイズ設定は、必要とされるチューブ圧迫の所望のパーセントに応じて構成され得る。
【0054】
1つ又は複数の実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体は、静脈内(IV)チューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含み、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される。
【0055】
本開示の態様では、ヒンジ部分は、対向するサイド・ビームのU字状接合部である。本開示の態様では、ヒンジ部分は、ヒンジ部分における開口によって画定されたヒンジ軸を含み、ヒンジ部分は、対向するサイド・ビームに対して互いに向かう付勢力をもたらすように構成される。本開示の態様では、コントロール部分は、対向するサイド・ビームの鏡像端によって画定されたC字状コントロール部分を含み、C字状コントロール部分内にコントロール・レセプタクルが配置される。
【0056】
本開示の態様では、コントロール・ノブは、コントロール・レセプタクル内に配置されるように構成されたコントロール本体と、コントロール本体の第1の端に配置された手動インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、コントロール本体の第2の端に配置されたマシン・インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を有する。本開示の態様では、コントロール・ノブは、コントロール本体から半径方向外側に延出する止め部材であって、コントロール・ノブが閉位置設定にある場合、第1のサイド・ビームの第1の止め面と係合し、コントロール・ノブが全開位置設定にある場合、第2のサイド・ビームの第2の止め面と係合するように構成された、止め部材を有する。本開示の態様では、第2のサイド・ビームは、第2のサイド・ビームの一端と第2の止め面との間に配置されたガイド面を含み、止め部材は、コントロール・ノブを回転させるとガイド面に沿って乗るように構成される。
【0057】
本開示の態様では、本体の第2の端は、C字状コントロール部分の2つの端部分間に配置されたチューブ開口を含み、チューブ開口は、IVチューブの一部を摺動可能に受け入れるように構成される。本開示の態様では、溝が、複数のチューブ・クランプ・スロットを含む。本開示の態様では、複数のチュービング・クランプ・スロットのそれぞれは、異なる溝幅を画定し、最も広い溝幅を有する第1のチュービング・クランプ・スロットが、コントロール部分に隣接して配置され、最も狭い溝幅を有する第2のチュービング・クランプ・スロットが、ヒンジ部分に隣接して配置される。
【0058】
本開示の態様では、ヒンジ部分は、対向するサイド・ビームの四角いU字状接合部であり、ヒンジ部分は、ヒンジ部分における開口によって画定されたヒンジ軸を含み、ヒンジ部分は、対向するサイド・ビームの互いに向かう付勢力をもたらすように構成される。本開示の態様では、各サイド・ビームは、クランプ・ビームと、クランプ・ビームの一端の一部の周りに半径方向に延在する弧状ガイド面と、を含む。本開示の態様では、コントロール部分は、円筒外壁と、クランプ・ビーム間に配置されているとともに、弧状ガイド面間に端開口が配置されているチュービング・クランプ・スロットと、を含む。
【0059】
本開示の態様では、コントロール・ノブは、コントロール部分の円筒外壁に取り外し可能に連結されるように構成された、円筒形状を有するコントロール本体と、コントロール本体の周りに半径方向に配置された手動インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、コントロール本体の外端に配置されたマシン・インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を有する。本開示の態様では、手動インターフェースは、コントロール本体から半径方向外側に突出する複数の線状突出部を含み、マシン・インターフェースは、モータのスロット状延出部を受け入れるように構成されたスロット状チャネルを含む。本開示の態様では、コントロール・ノブは、コントロール本体の内端に配置されているとともにコントロール本体の中央ボアへ半径方向内側に延出するコントロール部を備え、コントロール部材は、コントロール・ノブが閉位置設定にある場合、各サイド・ビームに配置された止め面と係合するように構成される。本開示の態様では、コントロール部材は、コントロール・ノブを閉位置設定と全開位置設定との間で回転させると弧状ガイド面に沿って回転摺動するように構成される。
【0060】
1つ又は複数の実施例では、IVセットは、IVチューブと、IVチューブに連結される輸液構成要素と、IVチューブに連結される汎用フロー・リミッタ組立体と、を含み、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分であって、対向するサイド・ビームに対して互いに向かう付勢力をもたらすように構成された、ヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含み、コントロール・ノブは、コントロール部分と連結するように構成されたコントロール本体と、コントロール本体の第1の部分に配置された手動インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、手で操作されるように構成された、手動インターフェースと、コントロール本体の第2の部分に配置されたマシン・インターフェースであって、コントロール・ノブを回転させるよう、モータによって操作されるように構成された、マシン・インターフェースと、を有し、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブを通って流れる流体の流量を調節するように構成される。
【0061】
1つ又は複数の実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法は、汎用フロー・リミッタ組立体の本体の第2の端におけるコントロール部分内のチューブ開口に側方からIVチューブを挿入することであって、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含む、挿入することと、IVチューブ内における流体流路の圧縮なくIVチューブが嵌まる最小幅を有する溝のチュービング・クランプ・スロットにIVチューブを摺動させることと、汎用フロー・リミッタ組立体のコントロール・ノブを、汎用フロー・リミッタ組立体のコントロール部分のコントロール・レセプタクル内に連結することと、コントロール・ノブを、コントロール・ノブがモータに連結される際のモータによる機械回転、及び手による手動回転のうちの一方によって回転させることと、ヒンジ部分の付勢力によるサイド・ビーム間の撓みを、ノブの回転によって調整して、IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、を含む。
【0062】
1つ又は複数の実施例では、汎用フロー・リミッタ組立体を動作させる方法は、汎用フロー・リミッタ組立体のヒンジ部分における開口にIVチューブを挿通することであって、汎用フロー・リミッタ組立体は、IVチューブの一部を受け入れるように構成された本体であって、2つの対向するサイド・ビームと、本体の第1の端に配置されたヒンジ部分と、本体の第2の端に配置されたコントロール部分と、サイド・ビーム間に画定されているとともにヒンジ部分とコントロール部分との間に配置された溝と、を有する、本体と、コントロール・ノブと、を含む、挿通することと、IVチューブ内における流体流路の圧縮なくIVチューブが嵌まる最小幅を有する溝のチュービング・クランプ・スロットにIVチューブを摺動させることと、コントロール・ノブを、コントロール・ノブがモータに連結される際のモータによる機械回転、及び手による手動回転のうちの一方によって回転させることと、クランプ・ビームのガイド面に対するコントロール・ノブのコントロール部分の力によるサイド・ビームのクランプ・ビーム間の撓みを、ノブの回転によって調整して、IVチューブを拡張及び圧迫の一方をし、IVチューブを通る流体流量を所定の流量に設定することと、を含む。
【0063】
開示されているプロセスの方法におけるブロックのいかなる特定の順序又は階層も、例示的なアプローチの例示であることが理解される。設計又は実施の優先度に基づいて、プロセスにおけるブロックの特定の順序又は階層は配置換えされてもよいこと、又は、すべての図示のブロックが行われてもよいことが理解される。いくつかの実施態様では、ブロックのいずれも同時に実施されてもよい。
【0064】
本開示は、当業者がいずれも本明細書に記載された様々な態様を実践することを可能にするために提供される。本開示は、主題の技術の様々な実例を提供しており、主題の技術は、これらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書において定義される包括的な原理は他の態様に適用され得る。
【0065】
単数形の要素への言及は、具体的にそのように述べられていない限り、「1つ及びただ1つ」を意味するのではなく、「1つ又は複数」を意味することを意図されている。具体的にそうでないことが述べられていない限り、「いくつか」という用語は、1つ又は複数を指す。男性形の代名詞(例えば、彼の)は、女性及び中性(例えば、彼女の及びその)を含み、その逆もまた同様である。見出し及び小見出しがある場合、それらは単に便宜上使用されているにすぎず、本発明を限定しない。
【0066】
「例示的な」という語は、本明細書において「実例又は例示として役立つ」ことを意味するのに使用される。本明細書において「例示的な」として記載されるいかなる態様又は設計も、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると解釈されない。一態様では、本明細書において記載された様々な代替の構成及び動作は、少なくとも等価であるとみなされてもよい。
【0067】
本明細書において使用されるように、一連の事項に続く「~の少なくとも1つ」という語句は、それら事項の任意のものを分離するために用語「又は」を伴う場合、列挙されたものの各事項ではなく、全体として列挙されたものを修飾する。「~の少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つの事項を選択する必要はなく、むしろ、この語句は、事項の任意の1つの少なくとも1つ、及び/又は事項の任意の組合せの少なくとも1つ、及び/又は事項のそれぞれの少なくとも1つを含む意味を許容する。実例として、「A、B、又はCの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、或いは、A、B、及びCの任意の組合せを指すことができる。
【0068】
「態様」などの語句は、そのような態様が主題の技術に不可欠であることも、そのような態様が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。態様に関する開示は、すべての構成或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。態様は、1つ又は複数の実例を提供し得る。態様などの語句は、1つ又は複数の態様を指すことがあり、その逆もまた同様である。「実施例」などの語句は、そのような実施例が主題の技術に不可欠であることも、そのような実施例が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。実施例に関する開示は、すべての実施例或いは1つ又は複数の実施例に当てはまり得る。実施例は、1つ又は複数の実例を提供し得る。実施例などの語句は、1つ又は複数の実施例を指すことがあり、その逆もまた同様である。「構成」などの語句は、そのような構成が主題の技術に不可欠であることも、そのような構成が主題の技術のすべての構成に当てはまることも示唆しない。構成に関する開示は、すべての構成、或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。構成は、1つ又は複数の実例を提供し得る。構成などの語句は、1つ又は複数の構成を指すことがあり、その逆もまた同様である。
【0069】
一態様では、別段の記載がない限り、本明細書において記載されるすべての測定値、値、評点、位置、大きさ、寸法及び他の仕様は、以下に続く特許請求の範囲におけるものを含め、概略的なものであり、正確ではない。一態様では、それらは、それらが関連する機能及びそれらが属する技術分野の慣例であるものに矛盾しない合理的な範囲を有することを意図される。
【0070】
開示されているステップ、動作又はプロセスの特定の順序又は階層は、例示的なアプローチの例示であることが理解される。設計の優先度に基づいて、ステップ、動作又はプロセスの特定の順序又は階層は、配置換えされてもよいことが理解される。ステップ、動作又はプロセスのうちのいくつかは、同時に実施されてもよい。ステップ、動作又はプロセスのうちのいくつか又はすべては、ユーザの介入なく、自動的に実施されてもよい。添付の方法の請求項がある場合、それらは、様々なステップ、動作、又はプロセスの要素をサンプル順序で提示しており、提示されている特定の順序又は階層に限定されることを意味していない。
【0071】
当業者に知られているか又は後で知られることになる、本開示の全体を通して記載される様々な態様の要素に対するすべての構造的及び機能的な均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることを意図されている。さらに、本明細書に開示されているいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に供されることを意図されていない。請求項のいかなる要素も、その要素が「~ための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、又は、方法の請求項の場合において、その要素が「~ためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されるべきではない。さらに、「含む(include)」、「有する(have)」などの用語が使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える、有する、含む(comprise)」が請求項における移行句として用いられる場合に解釈されるように、「備える、有する、含む(comprise)」という用語と同様にして包括的であることが意図されている。
【0072】
本開示の発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明及び要約書はこれにより、本開示に組み込まれ、本開示の、限定的な説明としてではなく、例示的な実例として、提供される。本開示は、これらが請求項の範囲又は意味を限定するように使用されないという理解のもとで提出される。加えて、詳細な説明において、説明は、例示的な実例を提供していること、また、本開示をストリーミングする目的で様々な実施例において様々な特徴がともにグループ化されていることが分かる。本開示の方法は、特許請求されている主題が各請求項において明示的に記載されているよりも多くの特徴を要するという意図を指すものとして解釈されるべきではない。むしろ、添付の特許請求の範囲が示すように、本発明の主題は、単一の開示されている構成又は動作のすべての特徴よりも少ない特徴にある。添付の特許請求の範囲はこれにより、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別々に特許請求されている主題としてそれ自体に基づいている。
【0073】
特許請求の範囲は、本明細書において記載されている態様に限定されることを意図されるのではなく、特許請求の範囲の文言に矛盾しない完全な範囲を与えられるべきであり、すべての法的均等物を包含するものとする。しかしながら、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、又は第103条の要件を満たさない主題を包含することは意図されておらず、また、そのように解釈されるべきではない。
【国際調査報告】