(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20250107BHJP
A24F 40/85 20200101ALI20250107BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/85
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536487
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2022087130
(87)【国際公開番号】W WO2023118237
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー, ジョアナ
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン, ジョン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC11
4B162AC16
4B162AF01
(57)【要約】
消耗品(18)との併用に適する不燃性エアロゾル供給デバイス(2)が開示される。このデバイスは、消耗品(18)用の受容部(6)及び圧縮要素(12)を備え、受容部(6)が、消耗品(18)の当該受容部(6)への挿入及び当該受容部(6)からの取り出しを可能にするように構成されており、圧縮要素(12)が、消耗品(18)が受容部(6)から取り出されている間に、消耗品(18)の少なくとも一部の拭き取り又は少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品との併用に適する不燃性エアロゾル供給デバイスであって、
前記デバイスが、消耗品用の受容部及び圧縮要素を備え、
前記受容部が、消耗品の前記受容部への挿入及び前記受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、前記消耗品の少なくとも一部の拭き取り又は少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記消耗品が、前記受容部から取り出される場合、前記圧縮要素及び前記受容部に対して移動する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に前記消耗品の少なくとも一部が通過する圧縮ゾーンを少なくとも部分的に規定しており、前記圧縮ゾーンが、前記消耗品が前記圧縮ゾーンを通過する際に拭き取り又は前記圧縮力の印加がなされるように構成されている、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記圧縮ゾーンが、固定寸法である、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記圧縮ゾーンの少なくとも1つの寸法が、変化し得る、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記圧縮ゾーンの少なくとも1つの寸法が、変化し得、前記又は各寸法の変化が、前記消耗品の寸法によって決まる、請求項3に記載のデバイス。
【請求項7】
前記圧縮要素が、付勢手段により前記消耗品に向かって付勢される、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、予め定められた圧縮力を前記消耗品に加えるように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、予め定められた範囲内にある圧縮力を前記消耗品に印加するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記圧縮要素が、作動部及び固定部を備え、前記作動部が、前記固定部に対して接近又は後退し得る、請求項1~9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記圧縮要素が、1つ又は複数のローラーを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記圧縮要素が、一対のローラーを備え、前記消耗品が、前記受容部から取り出されている間に、前記ローラー間を通過する、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記圧縮要素の少なくとも1つの部分が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、前記圧縮要素の異なる部分に向かって付勢される、請求項1~12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記圧縮要素が、前記圧縮要素を通じる前記消耗品の前記受容部への挿入及び前記受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部に挿入されているとき、第1の圧縮力を前記消耗品に加え、前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されているとき、第2の圧縮力を前記消耗品に加え、前記第2の圧縮力が、前記第1の圧縮力よりも大きい、請求項1~13のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記受容部が、第1の開口部を通して前記消耗品を挿入させ、第2の開口部を通して前記消耗品を取り出させるように構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記受容部が、単一の開口部を通して前記消耗品の挿入及び取り出しを行わせるように構成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出される前記開口部中に配置されるか、又は、前記開口部に隣り合って配置されている、請求項15又は16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記デバイスが、液体回収要素を備え、前記液体回収要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出される際に前記圧縮要素により前記消耗品から拭き取られた液体又は前記消耗品から絞り出された液体を回収するように構成されている、請求項1~17のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記液体回収要素が、液体格納要素を備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記液体回収要素が、ユーザにより空にすることができる、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記液体回収要素が、ユーザにより交換可能である、請求項19に記載のデバイス。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載のデバイスとともに使用する消耗品であって、前記消耗品の少なくとも一部が、圧縮により変形可能である、消耗品。
【請求項23】
前記消耗品の少なくとも一部が、圧縮により弾性変形可能である、請求項22に記載の消耗品。
【請求項24】
前記消耗品の少なくとも一部が、凝縮物を吸収するように構成されている、請求項22又は23に記載の消耗品。
【請求項25】
前記消耗品の少なくとも一部が、多孔質である、請求項24に記載の消耗品。
【請求項26】
前記消耗品の少なくとも前記多孔質部分が、圧縮により変形可能である、請求項25に記載の消耗品。
【請求項27】
前記消耗品の少なくとも一部が、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、及び刻みラグタバコ、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物を含む、請求項22~26のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項28】
酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、刻みラグタバコのうちの前記1つ又は複数が、長手方向延伸材料ストリップ又は細片であり、前記ストリップ又は細片が、前記ストリップ又は細片によるマトリクスを構成するように混ぜ合わされている、請求項27に記載の消耗品。
【請求項29】
請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイスと、請求項22~28のいずれか一項に記載の消耗品と、を備えるエアロゾル供給システム。
【請求項30】
請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル生成デバイスを使用して、請求項22~28のいずれか一項に記載の消耗品からエアロゾルを生成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、不燃性エアロゾル供給デバイスの分野、特に、このようなデバイスの構造、このようなデバイスとともに使用する消耗品、並びにこのようなデバイス及び消耗品を含むエアロゾル供給システムに関する。
【背景】
【0002】
エアロゾル生成物品は、燃焼を伴わない加熱によって基板材料から化合物を放出させることにより、吸引可能なエアロゾル又は蒸気を放出させる。これらを不燃性品、エアロゾル生成アセンブリ、又はエアロゾル供給デバイスと称する場合もある。
【0003】
このような製品の一例は、固体エアロゾル生成材料と称する場合もあるエアロゾル化可能材料を加熱することによって化合物を放出させる加熱デバイスである。加熱によって、材料の少なくとも1つの成分が揮発することにより、通常は吸引可能なエアロゾルを構成する。これらの製品を非燃焼加熱式デバイスと称する場合もある。
【0004】
別の例として、混成デバイスが存在する。これらの混成デバイスは、加熱により気化して吸引可能な蒸気又はエアロゾルを生成する液体源(活性を含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい)を含む。また、このデバイスは、固体エアロゾル生成材料(植物性物質を含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい)を含み、この材料の成分が吸引可能な蒸気又はエアロゾルに取り込まれて吸引媒体を生成する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、消耗品との併用に適する不燃性エアロゾル供給デバイスであって、
当該デバイスが、消耗品用の受容部及び圧縮要素を備え、
受容部が、消耗品の当該受容部への挿入及び当該受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、
圧縮要素が、消耗品が受容部から取り出されている間に、消耗品の少なくとも一部の拭き取り又は少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように構成されている、デバイスが提供される。
【0006】
本開示の第2の態様によれば、少なくとも一部が多孔質の消耗品が提供される。
【0007】
本開示の第3の態様によれば、本開示の第1の態様に係るエアロゾル供給デバイスと、本開示の第2の態様に係る消耗品と、を備えるエアロゾル供給システムが提供される。
【0008】
本開示の第4の態様によれば、本開示の第1の態様に係るエアロゾル生成デバイスを使用して、本開示の第2の態様に係る消耗品からエアロゾルを生成する方法が提供される。
【0009】
本開示の別の特徴及び利点については、本開示の実施形態に関する以下の説明から明らかとなるであろうが、これは、添付の図面を参照しつつ、一例として示しているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示に係る、デバイスの第1の実施形態の模式図である。
【
図2】切断線A-A’に沿う
図1のデバイスの断面を示す図である。
【
図3】本開示に係る、デバイスの第2の実施形態の第1の詳細の模式図である。
【
図4】
図3のデバイスの第2の詳細を示す図である。
【
図5】
図3のデバイスの第3の詳細を示す図である。
【
図6】本開示に係る、デバイスとともに使用する消耗品の一実施形態の模式斜視図である。
【
図7】切断線B-B’に沿う
図6の消耗品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書の消耗品は、代替として物品と称する場合もある。
【0012】
いくつかの実施形態において、消耗品は、エアロゾル生成材料を含む。消耗品は、エアロゾル生成材料格納エリア、エアロゾル生成材料移動コンポーネント、エアロゾル生成器、エアロゾル生成エリア、ハウジング、ラッパー、エアロゾル変性剤、1つ若しくは複数の活性構成物質、1つ若しくは複数の香料、1つ若しくは複数のエアロゾル形成材料、及び/又は1つ若しくは複数の他の機能材料を備えていてもよい。
【0013】
消耗品がともに使用されるエアロゾル生成材料を加熱するための装置は、不燃性エアロゾル供給システムの一部である。不燃性エアロゾル供給システム(電子タバコ、タバコ加熱製品、及びエアロゾル生成材料の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成システム等)は、燃焼なしにエアロゾル生成材料から化合物を放出させる。
【0014】
本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは、少なくとも1つの物質のユーザへの送達を容易化するために、当該エアロゾル供給システムの構成物質であるエアロゾル生成材料(又は、その成分)が燃焼されないものである。
【0015】
いくつかの実施形態において、送達システムは、給電式不燃性エアロゾル供給システム等の不燃性エアロゾル供給システムである。
【0016】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、ベーピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではない。
【0017】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。このようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0018】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、エアロゾル生成材料(これらのうちの1つが加熱されるようになっていてもよいし、又は複数が加熱されるようになっていてもよい)の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成システムである。エアロゾル生成材料はそれぞれ、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、混成システムは、液体又はゲルエアロゾル生成材料及び固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えばタバコ又は非タバコ製品を含んでいてもよい。
【0019】
通常、不燃性エアロゾル供給システムは、不燃性エアロゾル供給デバイスと、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する消耗品と、を備えていてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル生成材料を含み、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに用いられるように構成されている消耗品に関する。本開示の全体を通して、これらの消耗品を物品と称する場合がある。
【0021】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システム(その不燃性エアロゾル供給デバイス等)は、動力源及びコントローラを備えていてもよい。動力源は、例えば電力源であってもよいし、又は発熱動力源であってもよい。いくつかの実施形態において、発熱動力源は、当該発熱動力源に近接するエアロゾル生成材料又は熱伝達材料に対して、熱の形の動力を供給するようにエネルギー供給可能な炭素基板を備える。
【0022】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、消耗品を受容するためのエリア、エアロゾル生成器、エアロゾル生成エリア、ハウジング、マウスピース、フィルタ、及び/又はエアロゾル変性剤を備えていてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料格納エリア、エアロゾル生成材料移動コンポーネント、エアロゾル生成器、エアロゾル生成エリア、ハウジング、ラッパー、フィルタ、マウスピース、及び/又はエアロゾル変性剤を備えていてもよい。
本開示の第1の態様によれば、消耗品との併用に適する不燃性エアロゾル供給デバイスであって、
当該デバイスが、消耗品用の受容部及び圧縮要素を備え、
受容部が、消耗品の当該受容部への挿入及び当該受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、
圧縮要素が、消耗品が受容部から取り出されている間に、消耗品の少なくとも一部の拭き取り又は少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように構成されている、デバイスが提供される。
【0024】
消耗品との関連で使用されるように構成されている不燃性エアロゾル供給デバイスが使用される場合は、消耗品がデバイス内に配置され、デバイス内の受容部内に配置されることが多い。受容部は通常、当該受容部内で生成されたエアロゾルをユーザが当該受容部から引き出せるようにする開口部と、ユーザが当該受容部からエアロゾルを引き出している場合に当該受容部への空気の流入を可能にする1つ又は複数の開口部と、を含むチャンバである。
【0025】
受容部の目的は通常、消耗品を使用のため正しい位置に保持すること、及び、使用時に生成されたエアロゾルを包含して、デバイスの他の部分への進入を防止することの両者である。
【0026】
消耗品の少なくとも一部の加熱によって、消耗品の一部を構成するエアロゾル生成材料を気化させると、デバイスによりエアロゾルが生成される。当該蒸気の少なくとも一部がその後、エアロゾルへと遷移する。エアロゾルは、ユーザによりチャンバから引き出される前の期間に、受容部に保持されるようになっていてもよい。この代替又は追加として、デバイスを使用しているユーザが受容部からエアロゾルをすべて引き出すことなく、受容部が残留エアロゾルを含んだままになっていてもよい。
【0027】
受容部内で生成された蒸気/エアロゾルの一部は、消耗品/受容部内で凝縮して凝縮物を形成することが分かっている。さらに、消耗品が使用後に受容部から取り出される際に、凝縮物が受容部から引き出され得る場合又は運び出され得る場合があることも分かっている。これにより、消耗品が受容部/デバイスから取り出される場合に、凝縮物がデバイスの外側、ユーザ、及び/又はユーザの衣類へと移動する可能性がある。この凝縮物の移動は、望ましくない。
【0028】
本開示のデバイスの利点として、消耗品が受容部から引き抜かれる際の消耗品の表面の拭き取り又は圧縮要素による消耗品への圧縮力の印加により、ユーザによる当該消耗品の取り扱いが必要となる前に、凝縮物の一部が消耗品から取り除かれる効果又は絞り出される効果が得られる。これにより、デバイスの外側、ユーザ、又はユーザの衣類に移動する凝縮物の量の低減又は移動の防止が図られる。
【0029】
上記実施形態の一実施形態において、消耗品は、受容部から取り出される場合、圧縮要素及び受容部に対して移動する。いくつかの実施形態において、圧縮要素は、一度に消耗品の一部にしか圧縮力を印加しないため、消耗品が受容部から取り出される際には、消耗品が徐々に圧縮される。この構成には、圧縮要素が消耗品よりも大幅に小さく、デバイス中のわずかな空間しか占有し得ない利点がある。
【0030】
いくつかの代替実施形態において、圧縮要素は、受容部から消耗品を取り出すプロセスにおいて、消耗品の全体に同時に圧縮力を印加する。
【0031】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、消耗品が受容部から取り出されている間に消耗品の少なくとも一部が通過する圧縮ゾーンを少なくとも部分的に規定する。圧縮ゾーンは、消耗品が当該圧縮ゾーンを通過する際に、例えば一端から他端まで、徐々に拭き取られるような構成又は圧縮力を徐々に受けるような構成である。いくつかの実施形態において、圧縮ゾーンは、(互いに反対側に存在する)少なくとも2つの対向面を有し、2つの対向面間を通過するには消耗品の圧縮が必要となるような対向面間の距離を有し、対向面の少なくとも一方が圧縮要素の少なくとも一部により形成されている容積である。
【0032】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮ゾーンは、固定寸法である。
【0033】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮ゾーンの少なくとも1つの寸法は、可変であってもよい。いくつかの実施形態において、圧縮ゾーンの少なくとも1つの寸法は、変化し得、上記又は各寸法の変化は、消耗品の寸法によって決まる。
【0034】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、付勢手段により消耗品に向かって付勢される。このような構成によれば、消耗品は、圧縮要素が圧縮力を消耗品に印加する方向において可変寸法を有し得る。
【0035】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、消耗品が受容部から取り出されている間に、予め定められたレベルの圧縮を消耗品に加えるように構成されている。いくつかの実施形態において、圧縮要素は、一定力の付勢手段により消耗品に向かって付勢される。
【0036】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、消耗品が受容部から取り出されている間に、予め定められた範囲内にある圧縮力を消耗品に印加するように構成されている。
【0037】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、作動部及び固定部を備え、作動部は、固定部に対して接近又は後退し得る。この構成において、消耗品は、圧縮要素の作動部と固定部との間を通過し、圧縮要素の作動部は、消耗品の拭き取り又は消耗品への圧縮力の印加に際して、消耗品を固定部に押し付ける。
【0038】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、1つ又は複数のローラーを備える。1つ又は複数のローラーの使用によって、消耗品が受容部から取り出されている間に消耗品と圧縮要素との間に生じる摩擦力が抑えられる。いくつかの実施形態において、ローラーは、当該ローラーが自由に取り付けられている軸周りに回転するように構成されている。他の実施形態において、ローラーは、当該ローラーが取り付けられている軸周りの回転に対して抵抗を与えるように構成されている。
【0039】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、一対のローラーを備え、消耗品は、受容部から取り出されている間に、ローラー間を通過する。
【0040】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、1つ又は複数のワイパーブレードを備える。いくつかの実施形態において、ワイパーブレードは、弾性変形可能な材料である。例えば、シリコーンゴムが挙げられるが、これに限定されない。
【0041】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素の少なくとも1つの部分は、消耗品が受容部から取り出されている間に、圧縮要素の異なる部分に向かって付勢される。
【0042】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、当該圧縮要素を通じる消耗品の受容部への挿入及び受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、圧縮要素は、消耗品が受容部に挿入されているとき、第1の圧縮力を消耗品に加え、圧縮要素は、消耗品が受容部から取り出されているとき、第2の圧縮力を消耗品に加え、第2の圧縮力は、第1の圧縮力よりも大きい。或いは、消耗品は、受容部に挿入されている間よりも受容部から取り出されている間に大きな圧縮力を受ける。
【0043】
いくつかの実施形態において、圧縮要素は、第1の端部及び第2の端部を有するアームを備え、アームの第1の端部は、消耗品の拭き取り又は消耗品への圧縮力の印加を行うように構成されており、アームの第2の端部は、枢動可能取り付け要素を介してデバイスの一部に枢動可能に取り付けられており、アーム及び枢動可能取り付け要素は、圧縮要素を通る消耗品の受容部への挿入によって、アームが枢動可能取り付け部の周りで枢動することにより、アームの第1の端部が消耗品から離れる方向に移動するとともに、圧縮要素を通る消耗品の受容部からの取り出しによって、アームが枢動可能取り付け部の周りで枢動することにより、アームの第1の端部が消耗品に近づく方向に移動させられるように構成及び配置されている。いくつかの実施形態において、アームの第1の端部は、消耗品又は受容部への挿入若しくは受容部からの引き抜きが行われる際の消耗品の位置に向かって付勢される。
【0044】
上記実施形態のいずれかの一実施形態においては、圧縮要素のある要素が弾性可撓性材料で形成され、弾性可撓性要素の第1の部分が消耗品の拭き取り又は消耗品への圧縮力の印加を行うように構成されており、弾性可撓性要素の第2の部分がデバイスの固定部に固定されており、弾性可撓性要素は、圧縮要素を通る消耗品の受容部への挿入によって、弾性可撓性要素が押されることにより、第1の部分が消耗品から離れる方向に移動し、圧縮要素を通る消耗品の受容部からの取り出しによって、弾性可撓性要素の第1の部分が消耗品に近づく方向に移動させられるように構成及び配置されている。いくつかの実施形態において、弾性可撓性要素の第1の部分は、消耗品又は受容部への挿入若しくは受容部からの引き抜きが行われる際の消耗品の位置に向かって付勢される。
【0045】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、受容部は、第1の開口部を通して消耗品を挿入させ、第2の開口部を通して消耗品を取り出させるように構成されている。
【0046】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、受容部は、単一の開口部を通して消耗品の挿入及び取り出しを行わせるように構成されている。
【0047】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、圧縮要素は、消耗品が受容部から取り出される開口部中に配置されるか、又は、開口部に隣り合って配置されている。
【0048】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、このデバイスは、液体回収要素を備え、液体回収要素は、消耗品が受容部から取り出される際に圧縮要素により消耗品から拭き取られた液体又は消耗品から絞り出された液体を回収するように構成されている。
【0049】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、液体回収要素は、液体格納要素を備える。これにより、回収された凝縮物は、ユーザによる廃棄の準備が整うまで、適当な場所に保持され得る。
【0050】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、液体回収要素は、ユーザにより空にすることができる。
【0051】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、液体回収要素は、ユーザにより交換可能である。
【0052】
本開示の第2の態様によれば、本開示の第1の態様に係るデバイスとともに使用する消耗品であって、当該消耗品の少なくとも一部が、圧縮により変形可能である、消耗品が提供される。いくつかの実施形態において、消耗品は、使用後に少なくとも一部が圧縮により変形可能である。消耗品の少なくとも一部の変形可能性により、消耗品が受容部から取り出されている間に消耗品の少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように圧縮要素が構成されている場合は、凝縮物が消耗品から絞り出され得る。
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品は、少なくとも一部が圧縮により弾性変形可能である
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品の少なくとも一部は、凝縮物を吸収するように構成されている。
【0053】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品の少なくとも一部は、多孔質である。
【0054】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品の少なくとも多孔質部分は、圧縮により変形可能である。
【0055】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品の少なくとも一部は、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、及び刻みラグタバコのうちの1つ若しくは複数、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物を含む。いくつかの実施形態において、消耗品の多孔質部分は、これらの材料のうちの1つ又は2つ以上の混合物により形成されている。
【0056】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、刻みラグタバコのうちの1つ又は複数は、長手方向延伸ストリップ又は細片であり、ストリップ又は細片は、当該ストリップ又は細片によるマトリクスを構成するように撚り合わされている。
【0057】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、消耗品の少なくとも多孔質部分は、圧縮により変形可能である。
【0058】
エアロゾル生成材料は、例えば加熱、照射、又はその他任意の方法でエネルギー供給された場合にエアロゾルを生成可能な材料である。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、又は半固体(ゲル等)の形態であってもよく、活性物質及び/又は香味料を含んでいてもよいし、又は含んでいなくてもよい。
【0059】
エアロゾル生成材料は、1つ若しくは複数の活性物質及び/若しくは香料、1つ若しくは複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択として、1つ若しくは複数の他の機能材料を含んでいてもよい。
【0060】
エアロゾル生成材料は、ゲル化剤等のバインダ及びエアロゾル形成剤を含んでいてもよい。また、任意選択として、送達される物質及び/又は充填剤が存在していてもよい。また、任意選択として、水等の溶媒が存在していてもよく、エアロゾル生成材料の1つ又は複数の他の成分が溶媒に溶解可能であってもよいし、又は溶解可能でなくてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、実質的に植物性物質を含まない。特に、いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、実質的にタバコを含まない。
【0061】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成膜を含んでいてもよいし、又はエアロゾル生成膜の形態であってもよい。エアロゾル生成膜は、ゲル化剤等のバインダ及びエアロゾル形成剤を含んでいてもよい。また、任意選択として、送達される物質及び/又は充填剤が存在していてもよい。エアロゾル生成膜は、実質的に植物性物質を含んでいなくてもよい。特に、いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、実質的にタバコを含まない。
【0062】
場合により、エアロゾル形成用エアロゾル生成材料層の厚さは、約0.015mm~約1.5mm、好適には約0.05mm~約1.5mm又は0.05mm~約1.0mmである。好適には、厚さが約0.1mm又は0.15mm~約1.0mm、0.5mm、又は0.3mmの範囲であってもよい。
【0063】
エアロゾル生成膜は、ゲル化剤等のバインダを水、エアロゾル形成剤、及び1つ又は複数の他の成分(例えば、1つ又は複数の送達物質)等の溶媒と組み合わせてスラリーを構成した後、スラリーを加熱して溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより形成されていてもよい。
【0064】
スラリーは、加熱によって、溶媒の少なくとも約60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、又は90wt%が除去されるようになっていてもよい。
【0065】
エアロゾル生成材料は、「アモルファス固体」を含んでいてもよいし、又は「アモルファス固体」であってもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、アモルファス固体であるエアロゾル生成膜を含む。アモルファス固体は、「モノリシック固体」であってもよい。アモルファス固体は、実質的に非繊維質であってもよい。いくつかの実施形態において、アモルファス固体は、乾燥ゲルであってもよい。アモルファス固体は、液体等の何らかの流体を内部の保持可能な固体材料である。いくつかの実施形態において、アモルファス固体は、例えば約50wt%、60wt%、又は70wt%~約90wt%、95wt%、又は100wt%のアモルファス固体を含んでいてもよい。
【0066】
アモルファス固体は、実質的に植物性物質を含んでいなくてもよい。アモルファス固体は、実質的にタバコを含んでいなくてもよい。
【0067】
サセプタは、交番磁場等の変動磁場の侵入により加熱可能な材料である。サセプタは、変動磁場の侵入によって、渦電流の結果としての抵抗加熱により当該サセプタの誘導加熱が生じるように、導電性材料であってもよい。サセプタは、変動磁場の侵入によって当該サセプタの磁気ヒステリシス加熱が生じるように、磁性材料であってもよい。サセプタは、導電性及び磁性の両加熱メカニズムで加熱可能となるように、両特性であってもよい。変動磁場を生成するように構成されているデバイスは、磁場生成器と称する。
【0068】
サセプタは、強磁性金属(鉄等)又は鉄合金(鋼等)若しくは鉄ニッケル合金を含んでいてもよい。いくつかの例示的な強磁性金属は、410グレードのステンレス鋼、420グレードのステンレス鋼、430グレードのステンレス鋼、又は同様のグレードのステンレス鋼等、400シリーズのステンレス鋼である。或いは、サセプタは、アルミニウム等の好適な非磁性、特に常磁性の導電性材料を含んでいてもよい。常磁性の導電性材料においては、渦電流による抵抗加熱のみで誘導加熱が生じる。或いは、サセプタは、非導電性のフェリ磁性セラミック等、非導電性のフェリ磁性材料を含んでいてもよい。この場合は、ヒステリシス損のみで熱が生成される。サセプタは、Phytherm 230(50wt%のNi、10wt%のCr、及びそれ以外のFeを含む組成(重量%=wt%単位))又はPhytherm 260(50wt%のNi、9wt%のCr、及びそれ以外のFeを含む組成)のような市販の合金を含んでいてもよい。
【0069】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、エアロゾル生成材料は、活性物質を含む。
【0070】
本明細書において使用する活性物質は、生理学的活性材料(生理学的反応の実現又は増強が意図される材料)であってもよい。活性物質は、例えば栄養補助食品、向精神薬、精神活性剤から選択されるようになっていてもよい。活性物質は、自然に存在するものであってもよいし、又は合成して得られるものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、非カンナビノイド起源のテルペン、テイン、B6、B12、若しくはC等のビタミン類、メラトニン、カンナビノイド、又はこれらの構成物質、誘導体、若しくは組み合わせを含んでいてもよい。活性物質は、タバコ、大麻、又は別の植物の1つ又は複数の構成物質、誘導体、又は抽出物を含んでいてもよい。
【0071】
活性物質は、1つ又は複数のカンナビノイド又はテルペン等の大麻の1つ又は複数の構成物質、誘導体、又は抽出物を含んでいてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態において、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの実施形態において、活性物質は、カフェイン、メラトニン、又はビタミンB12を含む。
【0073】
活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくは構成物質、その誘導体若しくは抽出物を含んでいてもよいし、又はこれらに由来していてもよい。本明細書において、用語「植物性物質(botanical)」は、草木に由来する任意の材料を含んでいてもよく、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、殻、さや等が挙げられるが、これらに限定されない。或いは、この材料は、植物中に自然に存在し、合成して得られる活性化合物を含んでいてもよい。この材料は、液体、気体、固体、粉末、粉塵、粉砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シート等の形態であってもよい。例示的な植物は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ジンジャー、イチョウ葉、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、リコリス(甘草)、抹茶、マテ、オレンジスキン、パパイヤ、ローズ、セージ、緑茶若しくは紅茶等の茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコ、バニラ、ウィンターグリーン、シオガマギク、クルクマ、ターメリック、ビャクダン、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミエン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、高麗人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はこれらの任意の組み合わせである。ミントは、Mentha Arventis、Mentha c.v.、Mentha niliaca、Mentha piperita、Mentha piperita citrata c.v.、Mentha piperita c.v、Mentha spicata crispa、Mentha cardifolia、Memtha longifolia、Mentha suaveolens variegata、Mentha pulegium、Mentha spicata c.v.、Mentha suaveolensといったミントの品種から選定可能である。
【0074】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくは構成物質、その誘導体若しくは抽出物を含むか、又は、これらに由来し、その植物はタバコである。
【0075】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくは構成物質、その誘導体若しくは抽出物を含むか、又は、これらに由来し、その植物は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及び麻から選択される。
【0076】
いくつかの実施形態において、活性物質は、1つ若しくは複数の植物性物質若しくは構成物質、その誘導体若しくは抽出物を含むか、又は、これらに由来し、その植物は、ルイボス及びフェンネルから選択される。
【0077】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、香料又は香味料を含む。
【0078】
本明細書において、用語「香料(flavour)」及び「香味料(flavourant)」は、地域の規制が許す場合に、大人の消費者向けの製品において所望の風味、香り、又は他の体感を生成するのに使用可能な材料を表す。これらには、自然に存在する香味材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成して得られた材料、又はこれらの組み合わせ(例えば、タバコ、大麻、甘草(リコリス)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メープル、抹茶、メンソール、ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドスパイス、アジアスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、りんご、オレンジ、マンゴー、クレメンティーン、レモン、ライム、熱帯フルーツ、パパイヤ、ダイオウ、ぶどう、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワール、キンマ、シーシャ、パイン、ハニーエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、桜の花、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン、ジンジャー、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属の任意種のミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ葉、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、マテ、オレンジスキン、ローズ、緑茶又は紅茶等の茶、タイム、ジュニパー、ニワトコ、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シオガマギク、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミエン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化因子若しくは刺激因子、糖類及び/若しくは代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤等の他の添加物を含む。これらは、模造品、合成若しくは天然成分、又はこれらの混合であってもよい。これらは、例えば油等の液体、粉末等の固体、又はゲル等、任意好適な形態であってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、香料は、メンソール、スペアミント、及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態において、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類、及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。いくつかの実施形態において、香料は、オイゲノールを含む。いくつかの実施形態において、香料は、タバコから抽出された香味成分を含む。いくつかの実施形態において、香料は、大麻から抽出された香味成分を含む。
【0080】
いくつかの実施形態において、香料は、嗅覚神経又は味覚神経の追加又は代替として、通例化学的に誘導され、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって知覚される体感の実現が意図される知覚物質を含んでいてもよく、これらには、加熱、冷却、うずき、麻痺効果をもたらす薬剤を含み得る。好適な熱効果剤は、バニリルエチルエーテルであってもよいが、これに限定されない。また、好適な冷却剤は、ユーカリプトール、WS-3であってもよいが、これらに限定されない。
【0081】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成剤を含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成剤は、エアロゾルを形成可能な1つ又は複数の構成物質を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。特定の例において、エアロゾル生成剤は、グリセロールを含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成剤は、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びグリセリン等の1つ若しくは複数の多価アルコール、グリセロールモノアセテート、ジアセテート、若しくはトリアセテート等の多価アルコールのエステル、並びに/又はジメチルドデカンジオエート及びジメチルテトラデカンジオエート等のモノカルボン酸、ジカルボン酸、若しくはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。
【0083】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約0.1wt%、0.5wt%、1wt%、3wt%、5wt%、7wt%、又は10wt%~約50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、30wt%、又は25wt%(すべて、乾燥重量ベースで計算)のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。エアロゾル生成剤は、可塑剤として作用し得る。例えば、エアロゾル生成材料は、0.5~40wt%、3~35wt%、又は10~25wt%のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。
【0084】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、27wt%、又は30wt%~約60wt%、55wt%、50wt%、45wt%、40wt%、又は35wt%のエアロゾル生成剤(DWB)を含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~60wt%、20~50wt%、25~40wt%、又は30~35wt%のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約40~80wt%、40~75wt%、50~70wt%、又は55~65wt%等、最大約80wt%のエアロゾル生成剤(DWB)を含んでいてもよい。
【0086】
また、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、親水コロイドを含む。いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、デンプン(及び、誘導体)、セルロース(及び、誘導体)、ガム、シリカ又はシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコール、及びこれらの組み合わせを含む群から選択される1つ又は複数の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、ヒュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つ又は複数を含む。場合により、ゲル化剤は、アルギン酸塩及び/又はペクチンを含み、エアロゾル生成材料の形成時に、硬化剤(カルシウム源等)と組み合わされるようになっていてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、カルシウム架橋アルギン酸塩及び/又はカルシウム架橋ペクチンを含んでいてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、セルロースゲル化剤、非セルロースゲル化剤、グアーガム、アカシアガム、及びこれらの混合物から選択される1つ又は複数の化合物を含む。
【0088】
いくつかの実施形態において、セルロースゲル化剤は、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース(CA)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、酢酸プロピオン酸セルロース(CAP)、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0089】
いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、又はアカシアガムのうちの1つ又は複数を含む(又は、これらのうちの1つ又は複数である)。
【0090】
いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、1つ又は複数の非セルロースゲル化剤を含み(又は、1つ若しくは複数の非セルロースゲル化剤であり)、寒天、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナン、デンプン、アルギン酸塩、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適な実施形態において、非セルロース系ゲル化剤は、アルギン酸塩又は寒天である。
【0091】
いくつかの実施形態において、ゲル化剤は、アルギン酸塩を含み、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料の10~30wt%(乾燥重量ベースで計算)の量でエアロゾル生成材料中に存在する。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料中に存在するゲル化剤は、アルギン酸塩のみである。他の実施形態において、ゲル化剤は、アルギン酸塩と、ペクチン等の少なくとも1つの別のゲル化剤と、を含む。
【0092】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%~約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、又は35wt%(すべて、乾燥重量ベースで計算)のゲル化剤を含む。例えば、エアロゾル生成材料は、1~50wt%、5~45wt%、10~40wt%、又は20~35wt%のゲル化剤を含んでいてもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約20wt%、22wt%、24wt%、又は25wt%~約30wt%、32wt%、又は35wt%(すべて、乾燥重量ベースで計算)のゲル化剤を含む。例えば、エアロゾル生成材料は、20~35wt%又は25~30wt%のゲル化剤を含んでいてもよい。
【0094】
場合により、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、又は20%~約60wt%、50wt%、40wt%、30wt%、又は25wt%のゲル化剤(DWB)を含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~40wt%、15~30wt%、又は20~25wt%のゲル化剤(DWB)を含んでいてもよい。
【0095】
例として、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤及び充填剤を併せて、当該エアロゾル生成材料の約10wt%、20wt%、25wt%、30wt%、又は35%~約60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%の量で含む。例として、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤及び充填剤を併せて、当該エアロゾル生成材料の約20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、又は35~45wt%の量で含む。
【0096】
例として、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、25wt%、30wt%、又は35%~約60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%の量でゲル化剤を含む(すなわち、充填剤の量を考慮に入れない)。例として、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約5~60wt%、20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、又は35~45wt%の量でゲル化剤を含む(すなわち、充填剤の量を考慮に入れない)。
【0097】
いくつかの例において、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料の約5~40wt%又は15~40wt%の量でゲル化剤に含まれている。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量で当該エアロゾル生成材料の約5~40wt%又は15~40wt%の量でアルギン酸塩を含む。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約20~40wt%又は約15wt%~35wt%の量でアルギン酸塩を含む。
【0098】
いくつかの例において、ペクチンは、エアロゾル生成材料の約3~15wt%の量でゲル化剤に含まれている。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量で当該エアロゾル生成材料の約3~15wt%の量でペクチンを含む。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量でペクチンを含む。
【0099】
いくつかの例において、グアーガムは、エアロゾル生成材料の約3~40wt%の量でゲル化剤に含まれている。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量で当該エアロゾル生成材料の約3~40wt%の量でグアーガムを含む。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量でグアーガムを含む。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約15~40wt%、又は約20~40wt%、又は約15~35wt%の量でグアーガムを含む。
【0100】
例として、アルギン酸塩は、ゲル化剤の少なくとも約50wt%の量で存在する。例として、エアロゾル生成材料は、アルギン酸塩及びペクチンを含み、ペクチンに対するアルギン酸塩の比は、1:1~10:1である。ペクチンに対するアルギン酸塩の比は通常、1:1よりも大きい。すなわち、アルギン酸塩は、ペクチンの量よりも多く存在する。例として、ペクチンに対するアルギン酸塩の比は、約2:1~8:1、若しくは約3:1~6:1、又は約4:1である。
【0101】
エアロゾル生成材料は、(a)当該エアロゾル生成材料又はその前駆体の成分を含むスラリーを構成し、(b)スラリーの層を形成し、(c)スラリーを硬化させてゲルを構成し、(d)乾燥させてエアロゾル生成材料を構成することにより形成されるようになっていてもよい。
【0102】
(b)スラリーの層の形成は通常、スラリーの噴霧、成型、又は押し出しを含む。例として、スラリー層は、スラリーのエレクトロスプレーにより形成される。例として、スラリー層は、スラリーの成型により形成される。
【0103】
いくつかの例においては、(b)、及び/又は(c)、及び/又は(d)が少なくとも部分的に、(例えば、エレクトロスプレーにおいて)同時に発生する。いくつかの例においては、(b)、(c)、及び(d)が順次発生する。
【0104】
いくつかの例において、スラリーは、支持部に適用される。層が支持部上に形成されるようになっていてもよい。
例として、スラリーは、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、及び活性物質を含む。スラリーは、エアロゾル生成材料の組成に関する本明細書に記載の割合のいずれかにて、これらの成分を含んでいてもよい。例えば、スラリーは、(乾燥重量ベースで)
ゲル化剤及び任意選択としての充填剤(ゲル化剤及び充填剤の量を併せて、当該スラリーの約10~60wt%である)と、
当該スラリーの約40~80wt%の量のエアロゾル形成材料と、
任意選択として、当該スラリーの最大約20wt%の量の活性物質と、
を含んでいてもよい。
第2の例において、スラリーは、(乾燥重量ベースで)
ゲル化剤及び任意選択としての充填剤(ゲル化剤及び充填剤の量を併せて、当該スラリーの約11~40wt%である)と、
当該スラリーの約12~42wt%の量のエアロゾル形成材料と、
任意選択として、当該スラリーの約32~70wt%の量の活性物質と、
を含んでいてもよい。
【0105】
ゲルの硬化(c)は、硬化剤をスラリーに供給することを含んでいてもよい。例えば、スラリーは、ゲル前駆体としてアルギン酸ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムを含んでいてもよく、カルシウム源(塩化カルシウム等)を含む硬化剤のスラリーへの添加によって、アルギン酸カルシウムゲルを構成するようにしてもよい。
【0106】
例として、硬化剤は、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、若しくはこれらの組み合わせを含むか、又は、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、若しくはこれらの組み合わせから成る。いくつかの例において、硬化剤は、ギ酸カルシウム及び/若しくは乳酸カルシウムを含むか、又は、ギ酸カルシウム及び/若しくは乳酸カルシウムから成る。特定の例において、硬化剤は、ギ酸カルシウムを含むか、又は、ギ酸カルシウムから成る。本発明者らは、ギ酸カルシウムを硬化剤として採用した場合には通常、エアロゾル生成材料の引張り強度及び伸長抵抗が高くなることを確認した。
【0107】
カルシウム源等の硬化剤の総量は、0.5~5wt%(乾燥重量ベースで計算)であってもよい。好適には、総量が約1wt%、2.5wt%、又は4wt%~約4.8wt%又は4.5wt%であってもよい。本発明者らは、硬化剤の添加量が少な過ぎると、エアロゾル生成材料の成分が安定せず、これらの成分がエアロゾル生成材料から脱落する可能性があることを見出した。また、本発明者らは、硬化剤の添加量が多過ぎると、エアロゾル生成材料の粘着性が非常に高くなる結果、取り扱いが困難になることを見出した。
【0108】
エアロゾル生成材料がタバコを含まない場合は、より多くの硬化剤を適用することが必要となり得る。したがって、場合により、硬化剤の総量は、乾燥重量ベースで計算して、0.5~12wt%(5~10wt%等)であってもよい。好適には、総量が約5wt%、6wt%、又は7wt%~約12wt%又は10wt%であってもよい。この場合、エアロゾル生成材料は一般的に、タバコを一切含まないことになる。
【0109】
一例として、硬化剤のスラリーへの供給は、スラリーの上面等、スラリーへの硬化剤の噴霧を含む。
【0110】
アルギン酸塩はアルギン酸の誘導体であり、通常は高分子量ポリマー(10~600kDa)である。アルギン酸は、β-D-マンヌロン酸(M)及びα-L-グルロン酸(G)単位(ブロック)が(1,4)-グリコシド結合により一体化されて多糖類を構成する共重合体である。カルシウムカチオンを加えると、アルギン酸塩は架橋してゲルを構成する。G単量体含有量が多いアルギン酸塩は、カルシウム源の添加によって、より容易にゲルを構成することが分かっている。したがって、場合により、ゲル前駆体は、アルギン酸共重合体中のモノマー単位の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、又は70%がα-L-グルクロン酸(G)単位であるアルギン酸塩を含んでいてもよい。
【0111】
例としては、乾燥(d)によって、スラリー中の約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、又は90wt%~約80wt%、90wt%、又は95wt%(WWB)の水が除去される。例としては、乾燥(d)によって、成型材料の厚さが少なくとも80%、好適には85%又は87%だけ減少する。例えば、スラリーは、2mmの厚さで成型され、結果としての乾燥エアロゾル生成材料は、0.2mmの厚さを有する。
【0112】
いくつかの例において、スラリー溶媒は、水から本質的に成るか、又は、水から成る。いくつかの例において、スラリーは、約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、又は90wt%の溶媒を含む(WWB)。
【0113】
溶媒が水から成る例において、スラリーの乾燥重量含有量は、エアロゾル生成材料の乾燥重量含有量に一致していてもよい。これにより、固体成分に関する本明細書の議論は、本発明のスラリーの態様との組み合わせで明確に開示される。
【0114】
エアロゾル生成材料は、香料を含んでいてもよい。エアロゾル生成材料は、最大約80wt%、70wt%、60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%の香料を含んでいてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、10wt%、20wt%、30wt%、35wt%、又は40wt%(すべて、乾燥重量ベースで計算)の香料を含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~80wt%、10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、35~55wt%、30~45wt%、又は7~14wt%の香料を含んでいてもよい。場合により、香料は、メンソールを含むか、メンソールから本質的に成るか、又はメンソールから成る。
【0115】
エアロゾル生成材料は、充填剤を含んでいてもよい。
【0116】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、1wt%~60wt%、又は5wt%~50wt%、又は5wt%~30wt%、又は10wt%~20wt%等、60wt%未満の充填剤を含む。
【0117】
他の実施形態において、エアロゾル生成材料は、20wt%未満、好適には10wt%未満又は5wt%未満の充填剤を含む。場合により、エアロゾル生成材料は、1wt%未満の充填剤を含み、場合によっては充填剤を含まない。
【0118】
場合によっては、エアロゾル生成材料が少なくとも1wt%の充填剤(例えば、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも20wt%、少なくとも30wt%、少なくとも40wt%、又は少なくとも50wt%の充填剤)を含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、5~25wt%の充填剤を含む。
【0119】
充填剤は、存在する場合、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイド状シリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び分子篩等の好適な無機吸着剤のような1つ又は複数の無機充填材料を含み得る。充填剤は、木材パルプ、セルロース、及びセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(CMC))等の1つ又は複数の有機充填材料を含んでいてもよい。特定の場合に、エアロゾル生成材料は、チョーク等の炭酸カルシウムを含まない。
【0120】
充填剤を含む特定の実施形態において、充填剤は、繊維質である。例えば、充填剤は、木材パルプ、麻繊維、セルロース、又はセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(CMC))等の繊維質有機充填材料であってもよい。
【0121】
理論に縛られることなく、繊維質の充填剤をエアロゾル生成材料に含む場合は、材料の引張り強度が高くなり得ると考えられる。これは、エアロゾル生成材料シートがエアロゾル化可能材料のロッドの境界を定める場合等、エアロゾル生成材料がシートとして提供される例において特に好都合となり得る。
【0122】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、タバコ繊維を含まない。特定の実施形態において、エアロゾル生成材料には、繊維質材料を含まない。
【0123】
エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質及び/又は香料、1つ又は複数のエアロゾル形成材料、並びに任意選択として、1つ又は複数の他の機能材料を含んでいてもよい。
【0124】
また、いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、活性物質を追加で含む。例えば、場合により、エアロゾル生成材料は、タバコ材料及び/又はニチコンを追加で含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、粉末状タバコ、及び/又はニコチン、及び/又はタバコ抽出物を含む。
【0125】
場合により、エアロゾル生成材料は、5~60wt%(乾燥重量ベースで計算)のタバコ材料及び/又はニコチンを含んでいてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%~約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%(乾燥重量ベースで計算)の活性物質を含んでいてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%~約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%(乾燥重量ベースで計算)のタバコ材料を含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、又は20~35wt%のタバコ材料を含んでいてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、約1wt%、2wt%、3wt%、又は4wt%~約20wt%、18wt%、15wt%、又は12wt%(乾燥重量ベースで計算)のニコチンを含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、又は3~12wt%のニコチンを含んでいてもよい。
【0126】
場合により、エアロゾル生成材料は、タバコ抽出物等の活性物質を含む。場合により、エアロゾル生成材料は、5~60wt%(乾燥重量ベースで計算)のタバコ抽出物を含んでいてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%~約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%(乾燥重量ベースで計算)のタバコ抽出物を含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、又は20~35wt%のタバコ抽出物を含んでいてもよい。タバコ抽出物は、エアロゾル生成材料が1wt%、1.5wt%、2wt%、又は2.5wt%~約6wt%、5wt%、4.5wt%、又は4wt%(乾燥重量ベースで計算)のニコチンを含むような濃度でニコチンを含んでいてもよい。場合によっては、タバコ抽出物からのニコチン以外、エアロゾル生成材料中にニコチンが存在していなくてもよい。
【0127】
いくつかの実施形態においては、エアロゾル生成材料がタバコ材料を含まず、ニコチンを含む。場合により、エアロゾル生成材料は、約1wt%、2wt%、3wt%、又は4wt%~約20wt%、18wt%、15wt%、又は12wt%(乾燥重量ベースで計算)のニコチンを含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、又は3~12wt%のニコチンを含んでいてもよい。
【0128】
場合により、活性物質及び/又は香料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、又は30wt%であってもよい。場合により、活性物質及び/又は香料の総含有量は、約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、又は40wt%未満(すべて、乾燥重量ベースで計算)であってもよい。場合により、タバコ材料、ニコチン、及び香料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、又は30wt%であってもよい。場合により、活性物質及び/又は香料の総含有量は、約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、又は40wt%未満(すべて、乾燥重量ベースで計算)であってもよい。
【0129】
エアロゾル生成組成物は、1つ又は複数の活性物質を含んでいてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質(例えば、当該エアロゾル生成材料の最大約20wt%)を含む。例として、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の約1wt%、5wt%、10wt%、又は15%~約20wt%、15wt%、15wt%、又は5wt%の量で活性物質を含む。
【0130】
活性物質は、生理学的及び/又は嗅覚的反応を実現するため、エアロゾル生成組成物に含まれる生理学的及び/又は嗅覚的活性物質を含んでいてもよい。
【0131】
タバコ材料は、約50~95wt%、又は約60~90wt%、又は約70~90wt%、又は約75~85wt%の量でエアロゾル生成組成物中に存在していてもよい。
【0132】
タバコ材料は、如何なる形態で存在していてもよいが、通常は細切り(例えば、切断による細片)である。細切タバコ材料は、エアロゾル生成材料との混合により、全体にタバコ材料及びエアロゾル生成材料が一様に分散したエアロゾル生成組成物を提供し得るため都合が良い。
【0133】
例として、タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコステム、再生タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含む。驚くべきことに、本発明者らは、比較的大量のラミナタバコをエアロゾル生成組成物において使用可能であり、不燃性エアロゾル供給システムにより加熱された場合でも依然として、許容範囲のエアロゾルを提供可能であることを確認した。ラミナタバコは通常、優れた感覚特性をもたらす。例として、タバコ材料は、当該タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、又は95wt%の量でラミナタバコを含む。特定の例において、タバコ材料は、当該タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、又は95wt%の量で刻みタバコを含む。
【0134】
タバコ材料の生成に用いられるタバコは、単一のグレード若しくはブレンド、カットラグ若しくはホールリーフ等の任意の好適なタバコであってもよく、Virginia、及び/又はBurley、及び/又はOrientalを含む。
【0135】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の他の機能材料は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、バインダ、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0136】
場合により、エアロゾル生成材料は、製造時に溶融香料を乳化する乳化剤を追加で含んでいてもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、約5wt%~約15wt%、好適には約10wt%(乾燥重量ベースで計算)の乳化剤を含んでいてもよい。乳化剤は、アカシアガムを含んでいてもよい。
【0137】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、ヒドロゲルであり、湿重量ベースで計算して約20wt%未満の水を含む。場合により、ヒドロゲルは、湿重量ベースで計算して約15wt%、12wt%、又は10wt%未満の水を含んでいてもよい。場合により、ヒドロゲルは、少なくとも約1wt%、2wt%、又は少なくとも約5wt%の水を含んでいてもよい(WWB)。
【0138】
エアロゾル生成材料は、1wt%~15wt%等、任意好適な含水量であってもよい。好適には、エアロゾル生成材料の含水量が約5wt%、7wt%、又は9wt%~約15wt%、13wt%、又は11wt%(WWB)、最も好適には約10wt%である。エアロゾル生成材料の含水量は、例えばKarl-Fischer滴定又はGas Chromatography with Thermal Conductivity Detector(GC-TCD)によって決まり得る。
【0139】
場合により、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香料、及び任意選択としての活性物質から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。
【0140】
場合により、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香料、並びに任意選択としてのタバコ材料及び/若しくはニコチン源から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。
【0141】
例として、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、活性物質、及び水から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。例として、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、及び水から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。
【0142】
例として、エアロゾル生成材料は、香味料を含まない、特定の例において、エアロゾル生成材料は、活性物質を含まない。
いくつかの実施形態において、上記エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料を含み、当該エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
0.1~50wt%のエアロゾル生成剤と、
0.1~80wt%の香料と、
を含み、
これらの重量は、乾燥重量ベースで計算されている。
【0143】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、1~80wt%(乾燥重量ベース)の香料を含む。
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、
1~50wt%のゲル化剤と、
0.1~50wt%のエアロゾル生成剤と、
30~60wt%の香料と、
を含み、
これらの重量は、乾燥重量ベースで計算されている。
代替実施形態において、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料を含み、当該エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
5~60wt%のエアロゾル生成剤と、
10~60wt%のゲル化剤と、
を含み、
これらの重量は、乾燥重量ベースで計算されている。
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
20~60wt%のエアロゾル生成剤と、
10~60wt%のタバコ抽出物と、
を含み、
これらの重量は、乾燥重量ベースで計算されている。
【0144】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、20~35wt%のゲル化剤と、10~25wt%のエアロゾル形成材料と、5~25wt%の繊維含有充填剤と、35~50wt%の香味料及び/又は活性物質と、を含む。
【0145】
場合により、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、タバコ抽出物、水、及び任意選択としての香料から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。場合により、エアロゾル生成材料は、グリセロール、アルギン酸塩及び/若しくはペクチン、タバコ抽出物、並びに水から本質的に成っていてもよいし、又はこれらの材料から成っていてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、以下のような組成物(DWB)、すなわち、約5wt%~約40wt%、又は約10wt%~30wt%、又は約15wt%~約25wt%の量のゲル化剤(アルギン酸塩を含むのが好ましい)と、約30wt%~約60wt%、又は約40wt%~55wt%、又は約45wt%~約50wt%の量のタバコ抽出物と、約10wt%~約50wt%、又は約20wt%~約40wt%、又は約25wt%~約35wt%(DWB)の量のエアロゾル生成剤(グリセロールを含むのが好ましい)と、を有していてもよい。
【0147】
一実施形態において、エアロゾル生成材料は、約20wt%のアルギン酸ゲル化剤と、約48wt%のVirginiaタバコ抽出物と、約32wt%のグリセロールと、を含む(DWB)。
【0148】
エアロゾル生成材料の「厚さ」は、第1の表面と第2の表面との間の最短距離を表す。エアロゾル生成材料がシートの形態の実施形態において、エアロゾル生成材料の厚さは、シートの第1の平面とシートの第1の平面の反対のシートの第2の表面との間の最短距離である。
【0149】
場合により、エアロゾル形成用エアロゾル生成材料層の厚さは、約0.015mm~約1.5mm、好適には約0.05mm~約1.5mm又は0.05mm~約1.0mmである。好適には、厚さが約0.1mm又は0.15mm~約1.0mm、0.5mm、又は0.3mmの範囲であってもよい。
【0150】
場合により、エアロゾル生成材料は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有していてもよい。好適には、厚さが約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm又は0.3mmの範囲であってもよい。
【0151】
厚さ0.2mmの材料が特に好適である。エアロゾル生成材料は、2つ以上の層を備えていてもよく、本明細書に記載の厚さは、これらの層の合計厚さを表す。
【0152】
エアロゾル生成材料が厚過ぎると、加熱効率が落ちてしまうことが分かっている。これは、使用時の電力消費に悪影響を及ぼす。逆に、エアロゾル生成材料が薄過ぎると、製造及び取り扱いが困難になる。材料が非常に薄くなると、成型がより困難で脆弱になる可能性もあり、使用時のエアロゾル形成が損なわれる。
【0153】
本明細書に規定の厚さは、材料の平均厚さである。場合により、エアロゾル生成材料の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%、又は1%以下の変動を伴い得る。
【0154】
いくつかの例において、シート形態のエアロゾル生成材料は、200N/m前後~900N/m前後の引張り強度を有していてもよい。エアロゾル生成材料が充填剤を含まないようないくつかの例において、エアロゾル生成材料は、200N/m~400N/m、又は200N/m~300N/m、又は約250N/mの引張り強度を有していてもよい。
【0155】
このような引張り強度は、エアロゾル生成材料がシートとして形成された後、細断され、エアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に好適と考えられる。エアロゾル生成材料が充填剤を含むようないくつかの例において、エアロゾル生成材料は、600N/m~900N/m、又は700N/m~900N/m、又は800N/m前後の引張り強度を有していてもよい。このような引張り強度は、好適にはチューブの形態のロールシートとしてエアロゾル生成材料がエアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる実施形態に特に好適と考えられる。
【0156】
いくつかの例において、シート形態のエアロゾル生成材料は、200N/m前後~2600N/m前後の引張り強度を有していてもよい。いくつかの例において、エアロゾル生成材料は、600N/m前後~2000N/m、又は700N/m~1500N/m、又は1000N/m前後の引張り強度を有していてもよい。このような引張り強度は、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成材料が形成され、シートとしてエアロゾル生成消耗品に組み込まれる実施形態に特に好適と考えられる。
【0157】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成材料は、30g/m2~350g/m2等の任意好適な面密度を有していてもよい。場合により、シートの単位面積当たりの質量は、50~250g/m2、又は約70~210g/m2、又は、約90~190g/m2、又は、好適には約100g/m2であってもよい(これにより、刻みラグタバコと同様の密度を有し、これらの物質の混合物は容易に分離しなくなる)。場合により、シートの単位面積当たりの質量は、約30~70g/m2、40~60g/m2、又は25~60g/m2であってもよく、また、タバコ等のエアロゾル化可能材料を包むために使用されるようになっていてもよい。
【0158】
本明細書に記載のすべての重量パーセント(wt%と表記)は、別段の明示的な記述のない限り、乾燥重量基準で計算したものである。また、すべての重量比についても、乾燥重量基準で計算したものである。乾燥重量基準で引用する重量は、水分以外の抽出物、又はスラリー、又は材料の全体を表し、グリセロール等、室温及び室内圧力ではそれ自体が液体である成分を含み得る。これに対して、湿重量基準で引用する重量パーセントは、水分を含むすべての成分を表す。
【0159】
本明細書において、用語「シート(sheet)」は、厚さよりも幅及び長さの方が実質的に大きい要素を示す。シートの主面は、シートが平坦である場合の幅及び長さの両寸法が延びる表面である。シートは、例えばストリップであってもよい。
【0160】
エアロゾル生成材料は、着色料を含んでいてもよい。着色料の添加によって、エアロゾル生成材料の視覚的外観が変えることができる。エアロゾル生成材料に着色料が存在すると、エアロゾル生成材料及びエアロゾル生成材料の視覚的外観が向上し得る。着色料をエアロゾル生成材料に添加することにより、エアロゾル生成材料は、当該エアロゾル生成材料の他のコンポーネント又は当該エアロゾル生成材料を含む物品の他のコンポーネントに色が整合し得る。
【0161】
エアロゾル生成材料の望ましい色に応じて、多様な着色料が用いられるようになっていてもよい。エアロゾル生成材料の色は、例えば白色、緑色、赤色、紫色、青色、茶色、又は黒色であってもよい。他の色も考えられる。天然又は合成染料、食品グレードの着色料及び医薬品グレードの着色料等、天然又は合成着色料が用いられるようになっていてもよい。特定の実施形態においては、着色料がカラメルであり、エアロゾル生成材料に茶色の外観を与えることができる。このような実施形態において、エアロゾル生成材料の色は、他のコンポーネント(タバコ材料等)の色に類似していてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料に着色料を添加すると、エアロゾル生成材料中の他の成分と視覚的に区別できなくなる。
【0162】
着色料は、エアロゾル生成材料の形成時(例えば、エアロゾル生成材料を構成する材料を含むスラリーの形成時)に組み込まれるようになっていてもよいし、又はエアロゾル生成材料の形成後に(例えば、エアロゾル生成材料への噴霧により)適用されるようになっていてもよい。
【0163】
上記実施形態のいずれかのいくつかの実施形態においては、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの離散部の露出面にタルク粉末、炭酸カルシウム粉末、又は他の粉末が適用される。これにより、エアロゾル生成材料の粘着性又は接着性のレベルが低下し得る。
【0164】
以下、添付の図面に関する議論において、2つ以上の実施形態に同じ要素が存在する場合は、全体を通して当該要素に同じ参照番号を使用し、類似要素が存在する場合は、類似する参照番号(同じ数字に100の倍数を加えたもの)を使用する。
【0165】
図1及び
図2を参照して、不燃性エアロゾル供給デバイス2は、受容部6、通路8、圧縮要素12、及び凝縮物格納タンク32が配置されているケース4を具備する。
【0166】
受容部6は、消耗品18の導入及び取り出しが可能な容積をケース4内に規定している。消耗品18は、受容部6の端部の開口及びケース4の隣り合う開口20を介して、受容部6への導入及び受容部6からの取り出しが行われるようになっていてもよい。
【0167】
開口20から離れた受容部6の端部からは、通路8が延びており、ケース4の外面に取り付けられているマウスピース10まで延びている。デバイス2の使用時、ユーザは、受容部6から通路8を通じて、マウスピース10からエアロゾルを引き出すことになる。
【0168】
また、ケース4内には、電源14、加熱器22、及びコントロールユニット16が配置されている。加熱器22は、受容部6に隣り合い、消耗品18が受容部6中に存在する場合に、消耗品18又はその少なくとも一部の加熱に用いられる。加熱器22は、好適な配線(図示せず)を介して、電源14(例えば、充電式バッテリ)により給電される。加熱器及び、任意選択として、デバイスの他の機能は、好適な回路(図示せず)を介して、コントロールユニット16により制御される。
【0169】
図2を参照して、圧縮要素12は、第1のローラー24及び関連する第1の付勢手段26と、第2のローラー28及び関連する付勢手段30と、を備える。第1及び第2の付勢手段26、30はそれぞれ、ケース4又はケース4内の他の固定要素に作用する第1の端部と、それぞれの関連するローラー24、28の軸(図示せず)と係合されている第2の端部と、を有する。第1及び第2の付勢手段26、30はそれぞれ、関連する第1及び第2のローラー24、28をそれぞれ他方側へと付勢する。第1及び第2の付勢手段26、30並びにそれぞれの関連するローラー24、28は、ローラー間に延び、消耗品18が当該第1及び第2の付勢手段26、30並びにそれぞれの関連するローラー24、28からの圧縮力を受ける圧縮ゾーンを一体的に構成する。
【0170】
消耗品18が受容部6に導入されると、デバイスのユーザは、開口20を通じて、消耗品18を第1及び第2のローラー24、28に対して押し付ける。消耗品18は、第1及び第2のローラー24、28を押しのけることにより、受容部6に進入する。
【0171】
消耗品18が受容部6に入れられると、ユーザはデバイスを使用可能になる。ユーザがコントロールユニット16によりデバイスを作動させると、加熱器22が消耗品18の少なくとも一部を加熱する。消耗品18の少なくとも一部の加熱によって、消耗品18の一部を構成するエアロゾル生成材料(図示せず)が気化し、受容部6内の雰囲気は空気及び蒸気の混合物となる。当該蒸気の少なくとも一部はその後、蒸気からエアロゾルの液滴(図示せず)へと遷移し、受容部6内の雰囲気は空気、エアロゾル、及び蒸気の混合物となる。こうして、デバイス2は、ユーザが受容部6から通路8及びマウスピース10を介して雰囲気を吸引する準備が整う。
【0172】
エアロゾル生成材料の加熱によって、エアロゾルの所望の成分の蒸気が発生するほか、水蒸気も発生する。水蒸気及び他の蒸気/エアロゾルの少なくとも一部は、受容部内で凝縮して凝縮物を構成することが予想される。水蒸気及び他の蒸気/エアロゾルが受容部6において保持される時間が長いほど、凝縮の可能性が高く、凝縮物の体積が大きくなる。
【0173】
消耗品18は、少なくとも一部が当該凝縮物で覆われることが予想される。
【0174】
消耗品18を使い切ったら、ユーザは、消耗品18を取り出して、新たな消耗品18と交換したくなる。消耗品18を取り出すため、ユーザは、受容部6から開口20を通じて消耗品18を引っ張り出すことになる。消耗品が受容部6から引っ張り出される際には、受容部6中の消耗品18の部分が第1及び第2のローラー24、28間を通過する。これらのローラーは、互いに付勢されているため、第1及び第2のローラー24、28間の消耗品18の部分に圧縮力を印加する。これにより、消耗品18上又は消耗品18中の凝縮物が第1及び第2のローラー24、28上に移動するか、又は、第1及び第2のローラー24、28の受容部6側に保持されるようになる。
【0175】
第1及び第2のローラー24、28の近くには、1つ又は複数の導管34を介して凝縮物格納タンク32に流体接続されている1つ又は複数の凝縮物回収手段(図示せず)が設けられている。凝縮物回収手段は、第1及び第2のローラー24、28から当該凝縮物回収手段への凝縮物の移動を補助する1つ又は複数のスクレーパを具備していてもよい。この追加又は代替として、凝縮物回収手段は、デバイス2が意図する使用配向にて保持され、消耗品18が受容部6から引き抜かれる場合に凝縮物が落下又は流入し得る開口レセプタクルを具備する。圧縮要素12には、消耗品18がケース4から取り出される場合に、凝縮物がユーザ又はユーザの衣類に移動しにくくなる効果がある。
【0176】
図3、
図4、及び
図5を参照して、デバイス102は、圧縮要素112との関連を除いて、上記
図1及び
図2との関連で説明したデバイス2と同じ全体構造を有する。圧縮要素112は、枢軸136及びラグ138を介してケース4に枢動可能に取り付けられている第1の端部を有するアーム134を具備する。アーム134の他端には、ローラー124が回転し得る軸140の取り付け又は一体化がなされている。ローラー124は、軸140周りの回転に対して抵抗するように構成されている。回転抵抗は、軸140とローラー124との間に摩擦があるためであり、これは、ローラーが軸140の周りで自由に回転しないことを意味する。
【0177】
ケース4上のアンカー142と、枢軸136と軸140との間のアーム134上の位置144との間には、付勢手段126が取り付けられて延びている。
図3及び
図4においては、当該位置144が枢軸136と軸140との略中間であるが、アーム134上の他の位置も可能である。付勢手段126は、当該付勢手段の延びを最大延伸に制限する手段(図示せず)を具備するように構成されている。
【0178】
本実施形態において、付勢手段126は、圧縮ばねと、アンカー142と圧縮ばねの一端との間に延びる第1のコネクタと、アーム134上の位置144と圧縮ばねの他端との間に延びる第2のコネクタと、を備える。付勢手段126は、圧縮ばねが非圧縮状態の場合に、当該付勢手段126がその最大延伸となって、消耗品18が受容部6への挿入及び受容部6からの取り出しに際して少なくとも部分的に通過する空間にローラー124が配置されるようなアーム134の位置となるように構成されている。
【0179】
ラグ138、アーム134、ローラー124、及び付勢手段126は、方向D(ケースに導入される場合に消耗品18が移動する方向)において、枢軸136が開口20とアーム134上の位置144との間になるように、ケース4中で開口20に対して配置されている。
【0180】
消耗品18は、受容部6に導入される場合、ベースプレート146によって少なくとも一部が受容部6へとガイドされる。ベースプレート146は、固定位置にあって、ケース4の開口20から導管34の口部に隣接する受容部6内の位置まで連続面を構成する。
【0181】
消耗品18が受容部6に導入される場合は、消耗品18の支持部80の第1の端部80Aがケース4の開口20に導入される(消耗品18の別途詳細については、
図6及び
図7参照)。消耗品18は、受容部6に向かう方向D(
図6に示す)において、ベースプレート146の表面に沿って摺動する。消耗品18は、付勢手段126によって当該消耗品18の経路中に付勢されているローラー124に隣接すると、アーム134を枢軸136の周りに揺動させるため、ローラー124が消耗品18の進路から逸脱して、付勢手段126が圧縮される。
図4に示すように、ローラー124はその後、消耗品が受容部6に導入される際に、消耗品18の表面に沿って摺動又は転動する。消耗品は、付勢手段126によるローラー124の当該消耗品に対する付勢によって、弾性変形する可能性がある。
【0182】
図5を参照して、エアロゾル生成材料を支持する消耗品18の部分全体が受容部6に入ると、ローラー124が摺動又は転動した消耗品18の部分によって、付勢手段126が圧縮される位置にアーム134がそれ以上置かれることはなくなり、付勢手段126によって、付勢手段が圧縮されない位置にアーム134が戻されることになる。その後、ローラー124は、デバイスの使用に望ましい位置に消耗品18を係止する。
【0183】
デバイス及び消耗品18の使用が完了した場合、ユーザは、使用済みの消耗品18を新たな消耗品18と交換するのが望ましい。このため、ユーザは、消耗品の端部80Bを把持して開口20から引っ張り出す。消耗品18は、受容部6から引っ張り出される際、最初にローラー124に隣接する。ここで、消耗品18が方向Dと反対の方向に移動していることから、ローラー124及びアーム136が枢軸136の周りに揺動して消耗品18の進路から逸脱することはない。ローラー124に加わる力は、付勢手段126がその最大延伸でない場合、ベースプレート146に向かって、(
図5に見られるように)枢軸136の周りに反時計回りの方向にアーム134を揺動させる。消耗品18に押されてローラー124が移動することのないように付勢手段126が作用することから、ローラー124によって、ローラー124が押している消耗品18の部分に圧縮力が印加される。
【0184】
図6を参照して、消耗品18が受容部6から引き抜かれる際に、ローラー124は、当該ローラー124とベースプレート146との間の消耗品18の通過に合わせて徐々に、圧縮ゾーン148を消耗品18に適用する。これにより、消耗品18に捕捉されている凝縮物150が消耗品の第1の端部80Aに向かって押される。消耗品18の第1の端部80Aが圧縮ゾーン148に近づくと、凝縮物150が消耗品18から絞り出され、液体152として導管34に流入した後、格納タンク32(
図3~
図6には示さず)に流入する。
【0185】
図示しない代替実施形態において、デバイス102は、ローラー124がワイパーブレードに置き換えられる点を除いて、上述の通りである。ワイパーブレードは、消耗品18が受容部6から引き抜かれる際に、消耗品18の表面から凝縮物を拭き取る。
【0186】
図7及び
図8を参照して、消耗品18は、支持部80、カバー82、エアロゾル生成材料離散部84、及び圧縮可能吸収性材料86で構成されている。支持部80は、単一の材料で形成されていてもよいし、又は2つ以上の材料層のラミネートであってもよい。支持部80は、第1及び第2の端部80A、80Bを有し、第1の端部80A側で複数のエアロゾル生成材料離散部84を支持する。これらの部分84は、支持部80の表面88上で規則的なアレイとして配置されている。
【0187】
エアロゾル生成材料離散部84には、圧縮可能吸収性材料86が重なっている。カバー82は、支持部80の第1及び第2の端部80A、80B間で延びる支持部80の縁部に隣り合って、支持部80の表面88に固定されている。支持部表面88及びカバー82は、エアロゾル生成材料離散部84及び圧縮可能吸収性材料86で満たされている通路を一体的に規定する。
【0188】
支持部80は、当該支持部の表面88を構成する非吸収性の材料によって少なくとも一部が形成されており、消耗品の使用により生じる凝縮物は、支持部の表面88を通して支持部80に吸収されることはない。本開示の消耗品18のいくつかの図示しない例において、表面88は、エアロゾル生成材料離散部84が適用される前に、非吸収性となるように処理されていてもよい。
図5及び
図6の消耗品18において、支持部は、紙層及びアルミニウム箔層を有するラミネート(ラミネートの各層は図示せず)であり、アルミニウム箔層が支持部80の表面88を構成している。
【0189】
圧縮可能吸収性材料86は、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、及び刻みラグタバコのうちの1つ又は2つ以上の混合物である。酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、刻みラグタバコのうちの1つ又は複数は、長手方向延伸ストリップ又は細片の形態であり、ストリップ又は細片は、3次元マトリクスを構成するように撚り合わされている。このマトリクスは、多孔質であり、受容部で生じた凝縮物を吸収して保持することができる。
【0190】
カバー82は、非剛性且つ多孔質の材料で形成されている。カバー82は、圧縮可能吸収性材料86により支持されているため、潰れてエアロゾル生成材料離散部84に達することはない。
【0191】
カバー82は、第1の端部80Aから第2の端部80Bに向かって延びる(ただし、第2の端部80Bには達しない)支持部80の部分を覆っている。カバー82と第2の端部80Bとの間には、エアロゾル生成材料離散部84を支持せず、圧縮可能吸収性材料86が重なっていない支持部80の部分が存在する。当該部分は、ユーザが消耗品18を受容部6に対して出し入れする場合のハンドルとして使用する。
【0192】
上記説明は、例示に過ぎないものであり、当業者であれば、開示の本発明の範囲から逸脱することなく、記載の実施形態を変更可能であることが認識されるであろう。本開示の精査に照らして、本発明の範囲に含まれるさらに他の改良が当業者には明らかとなるであろう。
【0193】
種々実施形態に開示のデバイス及び消耗品の種々態様は、単独で用いられるようになっていてもよいし、組み合わせて用いられるようになっていてもよいし、又は上述の実施形態において具体的に論じられていない多様な構成にて用いられるようになっていてもよい。したがって、本開示は、その適用において、上記説明又は図面に記載の構成要素の詳細及び構成に限定されない。例えば、一実施形態に記載の態様は、他の実施形態に記載の態様と如何様にも組み合わされ得る。特定の実施形態を図示及び説明したが、当業者には、本発明から逸脱することなく、より広い態様において変更及び改良が可能であることが明らかであろう。以下の特許請求の範囲は、上記例に記載の実施形態により制限されず、本明細書の全体で一貫する最も広い合理的な解釈が与えられるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品との併用に適する不燃性エアロゾル供給デバイスであって、
前記デバイスが、消耗品用の受容部及び圧縮要素を備え、
前記受容部が、消耗品の前記受容部への挿入及び前記受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、前記消耗品の少なくとも一部の拭き取り又は少なくとも一部への圧縮力の印加を行うように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記消耗品が、前記受容部から取り出される場合、前記圧縮要素及び前記受容部に対して移動する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に前記消耗品の少なくとも一部が通過する圧縮ゾーンを少なくとも部分的に規定しており、前記圧縮ゾーンが、前記消耗品が前記圧縮ゾーンを通過する際に拭き取り又は前記圧縮力の印加がなされるように構成されている、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記圧縮要素が、付勢手段により前記消耗品に向かって付勢される、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、予め定められた圧縮力を前記消耗品に加えるように構成されている、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記圧縮要素が、1つ又は複数のローラーを備える、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項7】
前記圧縮要素が、一対のローラーを備え、前記消耗品が、前記受容部から取り出されている間に、前記ローラー間を通過する、請求項
6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記圧縮要素の少なくとも1つの部分が、前記消耗品が前記受容部から取り出されている間に、前記圧縮要素の異なる部分に向かって付勢される、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項9】
前記圧縮要素が、前記圧縮要素を通じる前記消耗品の前記受容部への挿入及び前記受容部からの取り出しを可能にするように構成されており、前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部に挿入されているとき、第1の圧縮力を前記消耗品に加え、前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出されているとき、第2の圧縮力を前記消耗品に加え、前記第2の圧縮力が、前記第1の圧縮力よりも大きい、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項10】
前記受容部は1つまたは2つの開口部を備えるように構成されており、前記開口または各開口は、前記消耗品の挿入と、前記受容部へのまたは前記受容部からの前記消耗品の取り出しと、の一方または両方を可能にするように構成され、
前記圧縮要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出される前記開口部中に配置されるか、又は、前記開口部に隣り合って配置されている、請求項
1又は2に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスが、液体回収要素を備え、前記液体回収要素が、前記消耗品が前記受容部から取り出される際に前記圧縮要素により前記消耗品から拭き取られた液体又は前記消耗品から絞り出された液体を回収するように構成されている、請求項1
又は2に記載のデバイス。
【請求項12】
請求項1に記載のデバイスとともに使用する消耗品であって、前記消耗品の少なくとも一部が、圧縮により変形可能である、消耗品。
【請求項13】
前記消耗品の少なくとも一部が、圧縮により弾性変形可能である、請求項
12に記載の消耗品。
【請求項14】
前記消耗品の少なくとも一部が、凝縮物を吸収するように構成されている、請求項
12に記載の消耗品。
【請求項15】
前記消耗品の少なくとも一部が、多孔質である、請求項
14に記載の消耗品。
【請求項16】
前記消耗品の少なくとも前記多孔質部分が、圧縮により変形可能である、請求項
15に記載の消耗品。
【請求項17】
前記消耗品の少なくとも一部が、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、及び刻みラグタバコ、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物を含む、請求項
12~16のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項18】
酢酸セルロース、エアレイド紙、綿ベースの材料、細断紙、刻みラグタバコのうちの前記1つ又は複数が、長手方向延伸材料ストリップ又は細片であり、前記ストリップ又は細片が、前記ストリップ又は細片によるマトリクスを構成するように混ぜ合わされている、請求項
17に記載の消耗品。
【国際調査報告】