(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備
(51)【国際特許分類】
B23K 11/04 20060101AFI20250107BHJP
B23K 11/24 20060101ALI20250107BHJP
B23K 11/25 20060101ALI20250107BHJP
B23K 10/00 20060101ALI20250107BHJP
B23D 21/00 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
B23K11/04 101
B23K11/04 510
B23K11/24 346
B23K11/25 510
B23K10/00 501A
B23D21/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539793
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-08-05
(86)【国際出願番号】 IB2022062317
(87)【国際公開番号】W WO2023126746
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】102021000033134
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518088141
【氏名又は名称】グラフ シナジー エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヴァッカリ,アンドレア
【テーマコード(参考)】
4E001
【Fターム(参考)】
4E001BA04
4E001CA01
4E001CC03
(57)【要約】
プロセスは、以下のフェーズ、すなわち、少なくとも1つの金属材料から作られ、関連の縦方向に沿って延在して、それぞれ、第1の端表面(4)及び第2の端表面(5)が設けられた、少なくとも1つの第1のバー(2)及び第2のバー(3)を提供するフェーズと、第1のバー(2)を切断して、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素に挿入可能な1つの補強バー(100)と、第2の端表面(5)が設けられた残りのバー(7)とを取得するフェーズと、該縦方向と実質的に平行に前進運動方向(D)に対して残りのバー(7)と整列する第2のバー(3)を位置決めするフェーズであって、第2のバー(3)の第1の端表面(4)は残りのバー(7)の第2の端表面(5)に対面する、位置決めするフェーズと、互いに対面する端表面(4,5)を通る電流フローによって実施された第2のバー(3)及び残りのバー(7)を抵抗突き合わせ溶接して、溶接バー(10)を取得するフェーズと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセスであって、前記プロセスは、以下のフェーズ、すなわち、
少なくとも1つの金属材料から作られ、関連の縦方向に沿って延在して、それぞれ、前記関連の縦方向と実質的に垂直な第1の端表面(4)及び第2の端表面(5)が設けられた、少なくとも1つの第1のバー(2)及び少なくとも1つの第2のバー(3)を提供するフェーズと、
前記第1のバー(2)を切断して、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素に挿入可能な少なくとも1つの補強バー(100)と、前記第2の端表面(5)が設けられた残りのバー(7)とを取得するフェーズと、
前記縦方向と実質的に平行に前進運動方向(D)に対して前記残りのバー(7)と整列する前記第2のバー(3)を位置決めするフェーズであって、前記第2のバー(3)の前記第1の端表面(4)は前記残りのバー(7)の前記第2の端表面(5)に対面する、位置決めするフェーズと、
互いに対面する前記端表面(4,5)を通る電流フローによって実施された前記第2のバー(3)及び前記残りのバー(7)を抵抗突き合わせ溶接して、溶接バー(10)を取得するフェーズと、
を含むという事実によって特徴付けられる、プロセス。
【請求項2】
前記プロセスは、前記溶接バー(10)を切断、位置決め、及び溶接するためのフェーズを繰り返すことを含むという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記フェーズは、前記前進運動方向(D)に沿って延在する同じ作業ライン(13)で連続的に実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記溶接するフェーズは、前記関連の端表面(4,5)が前記電流フローを判定するために設置される点において、電極アセンブリ(14,15)を前記第2のバー(3)及び前記残りのバー(7)に適用するサブフェーズを含むという事実によって特徴付けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記電流は1KA~20KAに含まれる強度を有するという事実によって特徴付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記溶接するフェーズは、前記端表面(4,5)を互いに接合して、電気アークの形成を生じさせるサブフェーズを含むという事実によって特徴付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記接合するサブフェーズは、前記電極アセンブリ(14,15)を適用するフェーズの後に実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記接合するサブフェーズは、前記電極アセンブリ(14,15)を適用するフェーズの前に実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項6に記載のプロセス。
【請求項9】
前記接合するサブフェーズは、0.1秒~10秒、好ましくは1秒~5秒、さらにより好ましくは1.5秒~2秒の時間にわたって実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記溶接するフェーズは、前記端表面(4,5)を相互に圧縮するサブフェーズを含むという事実によって特徴付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記圧縮するサブフェーズは、0.5秒~7秒、好ましくは0.5秒~1.5秒の時間にわたって実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項1~10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
前記圧縮するサブフェーズは、1Pa~10MPaの圧力で実施されるという事実によって特徴付けられる、請求項1~11のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項13】
窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するための設備(1)であって、前記設備(1)は、
少なくとも1つの金属材料から作られ、関連の縦方向に沿って延在して、それぞれ、前記関連の縦方向と実質的に垂直な第1の端表面(4)及び第2の端表面(5)が設けられた、少なくとも1つの第1のバー(2)及び1つの第2のバー(3)を保持するように適応する保持手段(6)と、
前記第1のバー(2)を切断して、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素の内側に挿入可能な少なくとも1つの補強バー(100)と、前記第2の端表面(5)が設けられた関連の残りのバー(7)とを取得するように適応する切断手段(8)と、
前記関連の縦方向と実質的に平行な少なくとも1つの前進運動方向(D)に沿って、前記バー(2,3,7)のそれぞれを移動させるように適応する位置決め手段(9)と、
前記前進運動方向(D)に対して、互いに整列した前記残りのバー(7)及び前記第2のバー(3)を保持するように適応する保持手段(25)であって、前記残りのバー(7)の前記第2の端表面(5)は前記第2のバー(3)の前記第1の端表面(4)に対面する、保持手段(25)と、
互いに対面する前記端表面(4,5)を通る電流フローによって前記残りのバー(7)及び前記第2のバー(3)を突き合わせ溶接して、溶接バー(10)を取得するように適応する抵抗溶接手段(11)と、
を含むという事実によって特徴付けられる、設備(1)。
【請求項14】
前記保持手段(6)、前記抵抗溶接手段(11)、及び前記切断手段(8)は、同じ作業ライン(13)に沿って、前記前進運動方向(D)に沿って連続して配置されるという事実によって特徴付けられる、請求項13に記載の設備(1)。
【請求項15】
前記抵抗溶接手段(11)は、前記保持手段(25)と関連付けられた電極アセンブリ(14,15)を備え、前記電極アセンブリ(14,15)は、前記残りのバー(7)及び前記第2のバー(3)から離れて移動する定位置と、前記残りのバー(7)及び前記第2のバー(3)と接触して、前記電流フローを生じさせる作業位置と、の間で、前記保持手段(25)に対して移動可能であるという事実によって特徴付けられる、請求項13または14に記載の設備(1)。
【請求項16】
前記保持手段(25)は、前記残りのバー(7)の第1の保持アセンブリ(26)と、前記第2のバー(3)の第2の保持アセンブリ(27)とを備えるという事実によって、そして、前記抵抗溶接手段(11)は、前記端表面(4,5)が相互に離間する移動離間位置と、前記端表面(4,5)が互いに接合及び押圧される移動接近位置と、の間で、前記保持アセンブリ(26,27)を相互に移動させるように適応する変位システム(31)を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項13~15のいずれか一項に記載の設備(1)。
【請求項17】
前記変位システム(31)は電動アクチュエーター(33)を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項13~16のいずれか一項に記載の設備(1)。
【請求項18】
前記切断手段(8)はブレードツールを備えるという事実によって特徴付けられる、請求項13~17のいずれか一項に記載の設備(1)。
【請求項19】
前記切断手段(8)はプラズマデバイスを備えるという事実によって特徴付けられる、請求項13~17のいずれか一項に記載の設備(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓/ドアフレームのための補強バーを製造するためのプロセス及び設備に関する。
【背景技術】
【0002】
窓/ドアフレームの業界では、プラスチック材料から作られた窓/ドアフレーム用の成形要素を補強するために、バーを使用することが知られている。補強バーは、概して、鋼鉄または他の合金等の金属材料から作られ、より大きい強度及び靭性を最終製品の窓/ドアフレームに与えるために、成形要素の内部空洞内に挿入される。さらに、補強バーは、ヒンジ、ハンドル、ロッキングシステム等の窓/ドアフレームを動作するのに必要なさらなる機械部用の支持部として働く。
【0003】
既知の製造プロセス及び関連の設備は、補強される成形要素の長さに応じて、関連の補強バーを精密に取得するために、金属バーを切断することを含む。具体的には、例えば、溶融金属材料の押出によって、または金属シートを折り畳むことによって、金属バーを取得できる。
【0004】
金属バーは、概して、例えば、5~6メートル等の延在した長さであり、多くの補強バーを取得するために、何回も切断できる。
【0005】
補強バーは、各切断動作の終了において、関連の成形要素の中に直接徐々に挿入できる、または一緒に保管され、後で設置できる。
【0006】
しかしながら、既知のプロセス及び設備は、いくつかの欠点がある。
【0007】
前述に言及したように、金属バーには、約5~6メートルの長さを有する寸法が提供され、切断動作は、補強バーとして使用される、あまりに短いサイズの残りの端部の形成が生じるのが避けられない。
【0008】
したがって、そのような残りのバーは破棄され、新しい金属バーは切断を受ける。
【0009】
第1のバーを機械加工した後、次に、残存する残りのバーを生産ラインから除去して、第2のバーのためのスペースを作る必要がある。
【0010】
この動作は、生産動作の中断に加えて、その結果、関連のタイムスケジュールを延長し、また、補強バーの生産コストに著しく影響を与える大量の廃棄物の形成を生じさせる。
【0011】
実際に、不要な残りのバーは廃棄するために送られることによって、実際に使用できる材料の量が減る。さらに、この不便さが原因で、必要な数の補強バーの生産を確実にするために、過剰な数の金属バーの購入が必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の主な目的は、廃棄物の形成を回避することを可能にする窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備を考案することである。
【0013】
本発明の別の目的は、製造プロセスの中断を回避することと、運用スケジュールを最適化することと、を可能にする窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備を考案することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、生産を維持することと、生産設備の運営費を低くすることと、を可能にする、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備を考案することである。
【0015】
本発明の別の目的は、使用するのが単純、合理的、容易で、かつ効果的であり、同様に、コスト効率の良い解決策の構想の範囲内で前述の先行技術の欠点を克服できる、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備を考案することである。
【0016】
前述の目的は、請求項1の特徴を有する窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するための本発明のプロセスによって実現される。
【0017】
前述の目的は、さらに、請求項13の特徴を有する窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するための本発明のプロセスによって実現される。
【0018】
本発明の他の特徴及び利点は、付随の図面において、示唆的であるが非限定的な例として説明される、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するためのプロセス及び設備の好ましいが排他的ではない実施形態の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明に従ったプロセスの残りのバーを位置決めるフェーズの実行時における設備の不等角投影図である。
【
図3】本発明に従ったプロセスの第2のバーを位置決めるフェーズの実行時における設備の不等角投影図である。
【
図4】本発明に従ったプロセスの電極アセンブリの適用のサブフェーズの実行時における設備の不等角投影図である。
【
図5】本発明に従ったプロセスの接合するサブフェーズの実行時における設備の不等角投影図である。
【
図6】本発明に従ったプロセスの接合するサブフェーズの実行時における溶接手段の上面図である。
【
図7】本発明に従ったプロセスの圧縮のサブフェーズを実施する際の溶接手段の側面図である。
【
図8】本発明に従ったプロセスの残りのバーを切断するフェーズの実行時における設備の不等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
特にこれらの図に関して、符号1は、全体的に、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するための本プロセスの実施形態で使用可能な設備を示す。
【0021】
本発明に従ったプロセスは、最初に、少なくとも1つの金属材料から作られた少なくとも1つの第1のバー2及び少なくとも1つの第2のバー3を提供する1つのフェーズを含む。
【0022】
バー2,3は、少なくとも1つの金属材料、例えば、鉄、鋼鉄、または他の合金から作られた細長体であり、例えば、そのような溶融金属材料の押出によって、または金属シートを折り畳むことによって取得できる。
【0023】
図に示される実施形態では、バー2,3は中空であり、四角形断面を有する。
【0024】
しかしながら、バー2,3は、異なる形状、例えば、「U字形」、「L字形」の断面が設けられ、またはスラブ形状タイプであることを除外できない。同様に、バー2,3は固体であり、すなわち、中空ではないことを除外できない。
【0025】
バー2,3は、関連の縦方向に沿って延在して、それぞれ、関連の縦方向と実質的に垂直な第1の端表面4及び第2の端表面5が設けられる。
【0026】
設備1は、少なくとも第1のバー2及び第2のバー3を保持するように適応する保持手段6を備える。本開示で良好に後述されるように、適切に、保持手段6は、複数のバーを保持するように適応する。しかしながら、説明を簡略化するために、第1のバー2及び第2のバー3だけ、本開示の残りに言及される。
【0027】
本プロセスは、第1のバー2を切断して、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素に挿入可能な少なくとも1つの補強バー100と、第2の端表面5が設けられた残りのバー7とを取得するフェーズを含む。
【0028】
この目的のために、設備1には切断手段8が設けられ、切断手段8は第1のバー2を切断するように適応し、切断手段8によって、切断するフェーズが実施される。
【0029】
取得することを意図する補強バー100の長さに応じて、第1のバー2は、多くの補強バー100を取得するために数回切断できる。
【0030】
次に、本プロセスは、所望の補強バー100の長さに応じて、第1のバー2を切断するフェーズを繰り返すことを含む。
【0031】
残りのバー7は、切断動作から生じる第1のバー2の端セクションに対応し、第1のバー2は、補強バー100として使用されるのにかなり短い。
【0032】
したがって、本プロセスは、縦方向と実質的に平行に前進運動方向Dに対して残りのバー7と整列する第2のバー3を位置決めするフェーズを含み、第2のバー3の第1の端表面4は残りのバー7の第2の端表面5に対面する。
【0033】
この目的のために、設備1は、前進運動方向Dに沿って、バー2,3,7のそれぞれを移動させるように適応する位置決め手段9を備える。
【0034】
次に、本プロセスは、互いに対面する端表面4,5を通る電流フローによって実施された第2のバー3及び残りのバー7を抵抗突き合わせ溶接して、溶接バー10を取得するフェーズを含む。
【0035】
実際に、設備1は、この溶接フェーズを実施するように適応する抵抗溶接手段11を備える。
【0036】
本開示の文脈では、「突き合わせ溶接」という語句は、第2のバー3及び残りのバー7の端表面4,5を並置する手段によって実施された溶接のタイプを指す。
【0037】
当業界の技術者に知られているように、抵抗突き合わせ溶接は、金属材料が電気抵抗によって加熱される、自生加圧溶接法である。
【0038】
したがって、溶接バー10は、残りのバー7によって、かつ溶接エリア12で一緒に接合された第2のバー3によって形成される。
【0039】
有利に、本プロセスは、溶接バー10を切断し、位置決めし、及び溶接するフェーズの繰り返しを含む。
【0040】
次に、溶接バー10は、新しい補強バー100を生成するために再度切断するフェーズを受け、任意の新しい残りのバー7は、後続のバーに溶接される。
【0041】
したがって、本プロセスは、廃棄物の形成を回避して、補強バー100の連続生産を実施することを可能にする。
【0042】
第1のバー2の切断動作から生じる残りのバー7は、実際に、後続の第2のバー3への溶接によって、常に元の状態になる。
【0043】
有利に、それらのフェーズは、前進運動方向Dに沿って延在する同じ作業ライン13で連続的に実施される。
【0044】
より詳細には、図に示される設備1を参照すると、作業ライン13は、保持手段6によって、抵抗溶接手段11によって、かつ切断手段8によって、部分的によって画定され、これらの手段は、前進運動方向Dに沿って互いに連続して配置されている。
【0045】
本プロセスにより、生産プロセスで中断を回避するのが可能になることによって、生産に関連付けられる時間及びコストが減る。
【0046】
抵抗溶接手段11は電極アセンブリ14,15を備え、電極アセンブリ14,15は、第2のバー3及び残りのバー7に利用可能であり、電流フローを判定するように適応する。
【0047】
役立つように、溶接するフェーズは、関連の端表面4,5が電流フローを判定するために設置される点において、電極アセンブリ14,15を第2のバー3及び残りのバー7に適用するサブフェーズを含む。
【0048】
特に、電極アセンブリ14,15は、残りのバー7に利用可能である第1の電極アセンブリ14と、第2のバー3に利用可能である第2の電極アセンブリ15とを備える。
【0049】
抵抗溶接手段11は、また、電極アセンブリ14,15に接続された変圧器アセンブリ16も備える。簡略化するために、電極アセンブリ14,15と変圧器アセンブリ16との間の接続は図に示されない。
【0050】
また、溶接するフェーズは、端表面4,5を互いに接合して、電気アークの形成を生じさせるサブフェーズも含む。
【0051】
周知のように、電気アークは、一緒に近づいて移動して、電気回路に接続される2つの金属部品の間に生成される放電である。
【0052】
特に、接合するサブフェーズは、第2のバー3及び残りのバー7の相互アプローチによって実施される。
【0053】
端表面4,5が近づいて移動すると、電気回路は、必然的に発生する機械的反発により、繰り返して開閉する傾向がある。これにより、電気アークの形成が生じ、この特定の場合、高電流と組み合わされて高電圧が同時に生じる。
【0054】
電気アークにより、ジュール効果による、強力な熱の発生が同時に生じ、これにより、さらに超高温(3,000°C~4,000°C)に到達することを可能にし、金属材料を非常に速く軟化し、最終的に、溶解することをもたらす。
【0055】
より詳細には、電気アークは、プラズマの形成を生じさせ、発熱を引き起こす。
【0056】
これを実現するために、高強度電流を流す必要がある。
【0057】
有利に、電流は1KA~20KAの範囲である。
【0058】
好ましくは、電流は5KA~10KAの範囲である。
【0059】
そうすることによって、大量のエネルギーを生成して、溶接プロセスを最大限に最適化することが可能になることによって、動作時間を高速化する。
【0060】
動作時間の短縮により、また、金属材料の酸化物の形成を制限することを可能にする。温度が増加するにつれて、実際に、バーの金属材料に影響を与える酸化反応は、さらによりに有利に働き、大量の金属酸化物の発生をもたらし得る。金属酸化物の存在により、溶接エリアが機械的応力に対する耐性が不十分になることによって、溶接プロセス全体が損なわれる。
【0061】
電力が等しい場合、前述の電流強度値は、変圧器アセンブリ16を用いて、電圧を低減することによって取得される。
【0062】
役立つように、金属材料が軟化するように、接合するサブフェーズは実施される。
【0063】
役立つように、接合するサブフェーズは、0.1秒~10秒、好ましくは1秒~5秒、さらにより好ましくは1.5秒~2秒の時間にわたって実施される。
【0064】
特に、接合するサブフェーズは、溶接エリアに適切な強度を与える十分な量の軟化金属材料の形成を生じさせるように実施されるが、それにもかかわらず、過剰に突出する溶接ビードの作成がもたらされない。
【0065】
実際に、この抵抗溶接するフェーズにより、外向きに突出する溶接ビードの形成を最小にすることを可能にする。
【0066】
従来的な溶接プロセス、特に、例えば被覆電極溶接等の充填材の使用を含むプロセスは、溶接エリアから突出する十分な溶接ビードの形成を生じさせる可能性がある。
【0067】
この特定の場合、突出する溶接ビードの存在は、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素への補強バーの挿入を妨げ得る。実際に、補強バーは、概して、窓/ドアフレーム用の成形要素によって画定されたキャビティに収まるサイズのセクションが設けられており、突出する溶接ビードは、その挿入を防止するだろう。
【0068】
従来的な溶接プロセスが適用される場合、結果として、補強バーは、そのような溶接ビードの除去部にさらなる機械加工を受ける必要があるだろう。
【0069】
したがって、本プロセスは、この技術的問題をさらに解決することと、補強バー100の後続の機械加工を回避することと、を可能にし、この意味で、生産スケジュールをさらに短縮することを可能にする。
【0070】
より詳細には、接合するサブフェーズは、突出する溶接ビードの厚さが最小値未満になるように実施される。
【0071】
最小値は、窓/ドアフレーム用の成形要素の内部空洞の寸法と、補強バー100の断面寸法とに応じて判定される。結果として、例えば、いくつかの場合では、2mmの厚さの突出するビードは、依然として、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素の内側に、補強バー100を挿入することを可能にし得るが、他の場合、0.5mmの厚さの突出するビードでさえ、この動作を妨げ得る。
【0072】
役立つように、接合するサブフェーズは、電極アセンブリ14,15を適用するフェーズの後に実施される。
【0073】
このように、接合するサブフェーズ中、第2のバー3及び残りのバー7は、変圧器アセンブリ16に既に接続され、端表面4,5が必要な最小距離に到達するとすぐに、電気アークは形成され、溶接を極めて速くし、結果として前述の利点が生じる。
【0074】
しかしながら、接合するサブフェーズは、電極アセンブリ14,15を適用するフェーズの前に実施される代替の実施形態が提供される。言い換えれば、端表面4,5は最初に互いに接触して接合及び設置され、その後、電圧は、第2のバー3及び残りのバー7に印加される。
【0075】
最後に、溶接するフェーズは、端表面4,5を相互に圧縮するサブフェーズを含む。
【0076】
このフェーズ中、端表面4,5の軟化金属材料は密に接合し、冷却の結果として、溶接エリア12を形成する。
【0077】
特に、圧縮のサブフェーズ中、電極アセンブリ14,15は、第2のバー3から、かつ残りのバー7から離れて移動し、したがって、電流フローが中断され、金属材料が冷却することを可能にする。
【0078】
役立つように、圧縮のサブフェーズは、0.5秒~7秒、好ましくは0.5秒~1.5秒の時間にわたって実施される。
【0079】
同時に、圧縮のサブフェーズは、1Pa~10MPaの圧力で実施される。
【0080】
溶接のフェーズに続いて、第2のバー3及び残りのバー7は、実質的に連続的に、強力で、かつ抑制された溶接ビードが設けられる溶接エリア12によって一緒に接合される。
【0081】
さらに、本プロセスは自生溶接を可能にし、これは、当分野の技術者に知られるように、充填材を使用しないで、金属材料を結合することを可能にする。
【0082】
充填材は、溶解するまで加熱され、溶接対象エリアまで移送される材料である。固化されると、充填材は、溶接部の間にブリッジとして動作する。しかしながら、充填材は、必ずしも、溶接される金属部品と同じであるとは限らなく、異なる物理特性及び機械特性を有し得る。さらに、充填材を使用する溶接時間は、一般に、非常に長い。
【0083】
抵抗溶接するフェーズは、非常に短時間で、補強バー100の材料の連続性を実現することを可能にすることによって、溶接エリア12を十分に強力かつ頑強にし、充填材の使用によって生じる物理機械的な挙動の起こり得る差分を回避する。
【0084】
ここで、本プロセスは、設備1の構成要素を参照して、より詳細に説明される。
【0085】
設備1は、少なくとも第1のバー2及び第2のバー3を保持するように適応する保持手段6を備える。
【0086】
特に、保持手段6は、実質的に並んで互いに平行に配置されたバー2,3を受けて支持するように適応する保持面17を備える。
【0087】
より詳細には、保持手段6はアーム18のセットを備え、アーム18は、関連の展開方向に沿って延在し、互いに実質的に平行に配置され、保持面17を画定する。
【0088】
アーム18は、バー2,3を保持するように適応し、関連の縦方向は展開方向と実質的に垂直に延びる。
【0089】
また、設備1は位置決め手段9を備え、位置決め手段9は、保持手段6と関連付けられ、前進運動方向Dに沿ってバー2,3,7,10を移動させるように適応する。
【0090】
より詳細には、位置決め手段9は、バー2,3,7,10が切断手段8に向かって移動するように、それらのバーを移動させるように構成される。
【0091】
特に、位置決め手段9は、保持手段6に画定された動作台から、切断手段8に画定された切断台に、バー2,3,7,10のそれぞれを移動させるように適応する。
【0092】
本プロセスは、位置決め手段9によって実施された前進運動方向Dに沿った第1のバー2の運動のフェーズを含む(
図1)。
【0093】
より詳細には、位置決め手段9は、生産される補強バー100の長さに相当する距離にわたって、切断手段8に対して第1のバー2の前進運動を判定する。
【0094】
位置決め手段9は、第1のバー2の第2の端表面5に対して当接するように適応する少なくとも1つのプッシャー本体19を備える。
【0095】
プッシャー本体19は、前進運動方向Dに沿って摺動することによって移動可能になり、第1のバー2を動作台から切断台に押す。
【0096】
位置決め手段9は、また、保持手段6と関連付けられた少なくとも1つの誘導ユニット20を備え、誘導ユニット20は、前進運動方向Dと平行に延在し、摺動することによって、プッシャー本体19を支持する。
【0097】
次に、位置決め手段9は、前進運動方向Dに沿って摺動することによって、プッシャー本体19を移動させるように適応する少なくとも1つの運動ユニット21を備える。
【0098】
運動ユニット21は、前進運動方向Dと平行に延在するラック体22と、プッシャー本体19と関連付けられ、ラック体22で噛合するピニオンと、ピニオンに接続され、ピニオンを回転してセットするように適応するアクチュエーターデバイス23と、を備える。
【0099】
ピニオンの回転により、プッシャー本体19を前進運動方向Dに沿って摺動させる。
【0100】
運動ユニット21により、バー2,3,7,10の極めて精密かつ正確な運動が可能になり、取得することを望む補強バー100の長さに相当する距離にわたって、バーの前進運動を可能にする。
【0101】
設備1は、また、バー2,3,10を切断するように適応する切断手段8を備える。
【0102】
切断手段8は、関連の縦方向に対して横方向にある切断面に沿って、バー2,3,10を切断するように適応する切断デバイス24を備える。
【0103】
図に示される実施形態では、切断面は縦方向と実質的に垂直である。しかしながら、切断面は、縦方向に対して傾斜され得ることを除外できない。
【0104】
再度、図に示される実施形態を参照すると、切断デバイス24はブレードツールを備える。
【0105】
しかしながら、切断デバイス24がプラズマデバイスを備える代替の実施形態がある。
【0106】
切断動作の完了時、本プロセスは、溶接台の残りのバー7を位置決めるフェーズを含む(
図2)。
【0107】
溶接台は、保持手段6と切断手段8との間に位置決めされる抵抗溶接手段11によって画定される。
【0108】
残りのバー7を位置決めるフェーズは、位置決め手段9によって実施される。
【0109】
したがって、本プロセスは、残りのバー7と整列する第2のバー3を位置決めするフェーズを含み、第2のバー3の第1の端表面4は残りのバー7の第2の端表面5に対面する(
図3)。
【0110】
第2のバー3を位置決めるフェーズは、また、位置決め手段9によって実施される。
【0111】
設備1は、また、残りのバー7及び第2のバー3を保持するように適応する保持手段25を備える。
【0112】
保持手段25は、抵抗溶接手段11と関連付けられる。
【0113】
保持手段25は、残りのバー7の第1の保持アセンブリ26と、第2のバー3の第2の保持アセンブリ27と、を備える。
【0114】
保持アセンブリ26,27のそれぞれは、実質的に水平であり、関連のバー3,7を受けて支持するように適応するベアリング面28と、前進運動方向Dと実質的に垂直かつ平行であり、関連のバー3,7を当接して受けるように適応する当接壁29と、を備える。
【0115】
保持アセンブリのそれぞれは、また、クランプアセンブリ30を備え、クランプアセンブリ30は、バー3,7を関連の当接壁29に固定した状態を維持した状態で動作できる。
【0116】
クランプアセンブリ30はベアリング面28と関連付けられ、空気圧シリンダーによって水平に動作するデバイスのタイプである。
【0117】
保持手段25を用いて固定されると、バー3,7は一緒に溶接される。
【0118】
したがって、電極アセンブリ14,15は関連のバー3,7に適用される(
図4)。
【0119】
役立つように、電極アセンブリ14,15は、保持手段25と関連付けられる。
【0120】
特に、第1の電極アセンブリ14は、第1の保持アセンブリ26の当接壁29と関連付けられ、第2の電極アセンブリ15は、第2の保持アセンブリ27の当接壁29と関連付けられる。
【0121】
電極アセンブリ14,15は、残りのバー7及び第2のバー3から離れて移動する定位置と、残りのバー7及び第2のバー3と接触して、電流フローを生じさせる作業位置と、の間で、保持手段25に対して移動可能である。
【0122】
より詳細には、抵抗溶接手段11は、定位置と作業位置との間で電極アセンブリ14,15を移動させるように適応する空気式タイプの作動手段34を備える。
【0123】
図に示される実施形態によると、電極アセンブリ14,15は、それぞれ、実質的に平坦であり、バー3,7の表面に付着するように適応する複数の電極35を備える。具体的には、電極35は編組銅タイプの電極である。
【0124】
このように、電極アセンブリ14,15は、関連のバー3,7との延在した接触面を有し、これにより、効果的な電流伝達が可能になり、過度の発熱を回避する。
【0125】
次に、バー3,7は、互いに近くに運ばれ、電気アークを形成する(
図5及び
図6)。
【0126】
この目的のために、抵抗溶接手段11は、端表面4,5が相互に離間する移動離間位置と、端表面4,5が互いに接合及び押圧される移動接近位置と、の間で、保持アセンブリ26,27を相互に移動させるように適応する変位システム31を備える。
【0127】
特に、第1の保持アセンブリ26は抵抗溶接手段11に対して固定される一方、第2の保持アセンブリ27は移動離間位置と移動接近位置との間で移動可能である。
【0128】
しかしながら、逆の構成も除外できない。すなわち、その構成では、第1の保持アセンブリ27は抵抗溶接手段11に対して固定される一方、第2の保持アセンブリ26は移動離間位置と移動接近位置との間で移動可能である。
【0129】
また、保持アセンブリ26,27は両方とも移動可能であることを除外できない。
【0130】
変位システム31は、抵抗溶接手段11と関連付けられたガイド本体32を備え、ガイド本体32は、前進運動方向Dと平行に延在して、摺動することによって、第2の保持アセンブリ27のベアリング面28を支持する。
【0131】
次に、変位システム31は、抵抗溶接手段11と第2の保持アセンブリ27との間に位置決めされたアクチュエーター33を備える。
【0132】
特に、アクチュエーター33は、抵抗溶接手段11と関連付けられた固定部と、第2の保持アセンブリ27のベアリング面28に接続された可動部と、を備える。
【0133】
有利に、変位システム31は、電動アクチュエーター33を備える。
【0134】
したがって、アクチュエーター33は、極めて精密かつ正確な方式で、保持手段25を移動させることを可能にし、時間どおりに、その位置を調整することが可能になる。
【0135】
次に、本プロセスは、変位システム31によっても実施される圧縮のサブフェーズを含む(
図7)。
【0136】
特に、アクチュエーター33により、接合フェーズ中、保持アセンブリ26,27の位置を調整することと、圧縮フェーズ中、バー3,7に与えられた圧力を調整することと、が可能になる。
【0137】
溶接の終了時、電極アセンブリ14,15は、電極アセンブリがバー3,7から離れて移動する定位置に移動し、電気回路が開き、溶接エリア12の冷却を可能にする。
【0138】
その後、クランプアセンブリ30は、また、溶接バー10を解放するようにも動作する。
【0139】
この時点では、位置決め手段9は、前進運動方向Dに沿って前方に溶接バー10を移動させてように動作し、溶接バー10を切断、位置決め、及び溶接するフェーズを繰り返すことを可能にする(
図8)。
【0140】
さらなる態様に従って、本発明は、また、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バー100を製造するための設備1にも言及する。
【0141】
本発明に従った設備1は、
-少なくとも1つの金属材料から作られ、関連の縦方向に沿って延在して、それぞれ、関連の縦方向と実質的に垂直な第1の端表面4及び第2の端表面5が設けられた、少なくとも1つの第1のバー2及び1つの第2のバー3を保持するように適応する保持手段6と、
-第1のバー2を切断して、窓/ドアフレーム用の関連の成形要素の内側に挿入可能な少なくとも1つの補強バー100と、第2の端表面5が設けられた関連の残りのバー7とを取得するように適応する切断手段8と、
-関連の縦方向と実質的に平行な少なくとも1つの前進運動方向Dに沿って、バー2,3,7のそれぞれを移動させるように適応する位置決め手段9と、
-前進運動方向Dに対して、互いに整列した残りのバー7及び第2のバー3を保持するように適応する保持手段25であって、残りのバー7の第2の端表面5は第2のバー3の第1の端表面4に対面する、保持手段25と、
-互いに対面する端表面4,5を通る電流フローによって残りのバー7及び第2のバー3を突き合わせ溶接して、溶接バー10を取得するように適応する抵抗溶接手段11と、
を含む。
【0142】
実際には、説明される発明は意図された目的を実現していることが確認されており、具体的には、窓/ドアフレーム用の成形要素のための補強バーを製造するための本発明に従ったプロセス及び設備により、廃棄物の形成を回避することが可能になるという事実が強調されている。抵抗溶接手段によって実施された溶接のフェーズにより、残りのバーは、常に、後続のバーに溶接される。
【0143】
さらに、本発明のプロセス及び設備により、製造プロセスの中断を回避することと、運用スケジュールを最適化することとが可能になる。
【0144】
したがって、この意味で、本発明に従ったプロセス及び設備は、生産設備の生産コスト及び運営費を低く維持することを可能にする。
【国際調査報告】