(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-15
(54)【発明の名称】圧縮冷却ファイバレーザ
(51)【国際特許分類】
H01S 3/042 20060101AFI20250107BHJP
H01S 3/067 20060101ALI20250107BHJP
【FI】
H01S3/042
H01S3/067
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024558168
(86)(22)【出願日】2022-12-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2022138227
(87)【国際公開番号】W WO2023109721
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111586037.3
(32)【優先日】2021-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524232853
【氏名又は名称】光恵(上海)激光科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】張先明
(72)【発明者】
【氏名】劉進輝
(72)【発明者】
【氏名】丁建武
【テーマコード(参考)】
5F172
【Fターム(参考)】
5F172AM08
5F172EE15
5F172NQ44
5F172NQ49
5F172NS01
5F172NS02
5F172NS03
5F172NS18
5F172NS19
(57)【要約】
圧縮冷却ファイバレーザであって、ハウジング、光学部、レーザ冷却装置、レーザ駆動部、光電インタフェース部を有する。レーザハウジング内のファイバレーザと圧縮冷却装置の構造と相対的な位置を合理的に配置することにより、レーザの熱が迅速に除去されてレーザの安定性を破壊しないようにする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを含み、ハウジング内にはファイバーレーザの光学部及びレーザ冷却装置が設けられており、光学部は、コールドプレートと、コールドプレートに設けられたポンプレーザと、増幅光ファイバー部とを含み、レーザ冷却装置が圧縮機、凝縮器、冷媒配管、膨張弁、ファンを含む圧縮冷却ファイバレーザであって、
ハウジング内には第1内部空間と第2内部空間を有し、光学部は第1内部空間に位置し、レーザ冷却装置は第2内部空間に位置し、コールドプレートはコールドプレート冷媒配管を含み、コールドプレート冷媒配管はレーザ冷却装置の冷媒配管に接続されており、冷媒の流通と循環に使用されることを特徴とする圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項2】
コールドプレートは、配管が埋設された平板状構造であり、半導体レーザが実装された第1コールドプレート表面と、第1コールドプレート表面に対向する第2コールドプレート表面とを有し、コールドプレートはレーザハウジングの内部片側に垂直方向に取り付けられ、コールドプレートの第2コールドプレート表面を第1内部空間と第2内部空間との分割面とすることを特徴とする請求項1に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項3】
ハウジングは上側キャビネットプレートと、上側キャビネットプレートに対応する下側キャビネットプレートを有し、上側キャビネットプレートと下側キャビネットプレートの間には、それぞれ順に接続された第1側板、第2側板、第3側板、第4側板の4つの側板を有し、第1側板は第3側板に対向し、第2側板は第4側板に対向し、ハウジングは一つの内部空間に囲まれており、該内部空間は、第1側板に隣接する第1内部空間と、第3側板に隣接する第2内部空間に分けられ、コールドプレートの第1コールドプレート表面はハウジングの第1側板の内側に向かい、コールドプレートの第2コールドプレート表面はハウジングの第3側板に向かうことを特徴とする請求項2に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項4】
ハウジングの上側キャビネットプレートには第1通風孔が設けられ、ハウジングの下側キャビネットプレートには第2通風孔が設けられ、2つの通風孔の間に空気の下から上への流通路が形成され、上側キャビネットプレートの下側には第1ファングループ及び/又は下側キャビネットプレートの上側には第2ファングループが取り付けられ、ファンの回転方向は、空気をレーザハウジングの下部の通風孔からの流入や、レーザハウジングの上部の通風孔からの流出を加速させるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項5】
コールドプレートの周囲の4つの側縁はそれぞれハウジングの上側キャビネットプレート、下側キャビネットプレート、第2側板、第4側板と接触し、コールドプレートとハウジングは共に密封可能な第1内部空間を囲んで形成し、コールドプレートの第2コールドプレート表面は完全な第1内部空間と第2内部空間の分割面を形成し、第1通風孔と第2通風孔の間に流れる空気が第1内部空間を通過しないようにすることを特徴とする請求項3に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項6】
レーザ冷却装置は第2内部空間内に設けられ、凝縮器は第2内部空間の上側に位置し、凝縮器は冷媒配管が埋め込まれた凝縮フィン装置を含み、凝縮フィン装置は圧縮機装置と第1通風孔との間に位置し、第1通気孔は第2内部空間の上側に位置し、第2通気孔は第2内部空間の下側に位置し、凝縮フィン装置が上側キャビネットプレートの第1通風孔の下側に取り付けられ、凝縮フィン装置はフィン間の複数の隙間を有し、複数の隙間が下から上への風路を構成することを特徴とする請求項4に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項7】
コールドプレートは片面配管埋設コールドプレートまたは両面配管埋設コールドプレートであり、第1通風孔は上側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置し、第2通風孔は下側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置し、第1ファングループは、第1通気孔の下側及び凝縮フィングループの上側に位置し、及び/又は第2ファングループは、圧縮機と第2通気孔との間に位置することを特徴とする請求項6に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項8】
空冷レーザは光電インタフェース部を含み、光電インタフェース部は複数の光電インタフェースを含み、ハウジングの第2側板には、第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアと、第3側板に隣接する放熱表面エリアとを有し、光電インタフェース取付エリアは光電インタフェース部の少なくとも一部または全部のインタフェースを取り付けるために使用され、第2側板の光電インタフェース取付エリアは第1内部空間の側面に対応し、第2側板の放熱表面エリアは第2内部空間の側面に対応し、第2側板の放熱表面エリアには放熱を強化する表面構造が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項9】
光電インタフェース部は、レーザ本体を外部と光電接続するために使用され、設備電源入力インタフェース、セキュリティロックインタフェース、制御信号入力インタフェース、出力光ケーブルインタフェースを含み、光電インタフェース取付エリアが光電インタフェース部のすべてのインタフェースを取り付けるために使用されることを特徴とする請求項8に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【請求項10】
レーザ駆動部を含み、ポンプレーザユニットは1以上の半導体レーザであり、さらにN+1正逆方向光ファイバー結合器を含み、増幅光ファイバー部はドーパント増幅光ファイバーと、ドーパント増幅光ファイバーの両端に位置する第1格子及び第2格子に分けられ、N+1正逆方向光ファイバー結合器はポンプレーザユニットから射出されたポンプ光結合ビームを増幅光ファイバー部に結合するために使用され、レーザ冷却装置は電磁四方切換弁、冷媒貯液タンクをさらに含み、周波数変換圧縮機は冷媒配管を介して凝縮器とコールドプレート冷媒配管に接続され、冷媒配管とコールドプレート冷媒配管内には冷却剤が収容され、レーザ冷却装置はドライフィルターをさらに含み、前記ドライフィルターは前記凝縮器と熱膨張弁の間に設けられ、凝縮器はアルミニウム製パラレルフロー型熱交換器を採用することを特徴とする請求項9に記載の圧縮冷却ファイバレーザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮冷却ファイバレーザに関し、圧縮冷却によるマシンボックス内ポンプ光源の温度を制御するものである。
【背景技術】
【0002】
高出力レーザの使用過程では、冷却機構に非常に依存している。従来のレーザ冷却では、水冷機構を用いて冷却を行うことが多く、水冷機構は巨大で設置条件が厳しく、屋外の携帯溶接に不利である。
【0003】
現在は、一部のレーザは空冷機構を用いて放熱しているが、直接ファンを用いて熱源や熱沈下した放熱フィンに対して放熱したことが多い。例えばCN2114287Uでは、光学設備が比較的精密機器であるため、風路が直接光学装置傍を流れることにより、その付近の光学設備に影響を与えやすく、いくつかの指標の低下をもたらし、装置の信頼性に影響を与える。従来技術には圧縮冷凍を採用した空冷放熱ファイバレーザを採用したことがあり、例えばCN1032799Aは圧縮機の冷凍と暖房サイクルを用いてレーザを恒温化させる構造を開示し、文献CN203071389Uは周波数変換圧縮機圧縮冷凍を用いた小型レーザ装置を開示しているが、いずれも単純な周波数変換圧縮の原理しか使用しておらず、ファイバレーザの特徴と圧縮冷却の原理に基づいて構造の最適化を行っておらず、その冷却システムの構造は複雑で不合理であり、熱除去能力は比較的に悪く、システム全体の冷却性能に影響を与え、出力電力は小さく、風路分離効果は悪く、装置の安定性に影響を与える。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来技術の不足に対して、本発明は圧縮冷却ファイバレーザを提供し、従来技術の不足を克服し、設計が合理的である。
【0005】
以上の目的を達成するために、本発明は以下の技術案によって実現され、
本発明の圧縮冷却ファイバレーザでは、レーザ本体を含み、レーザ本体は、レーザハウジングを含み、ハウジング内にはファイバーレーザの光学部、レーザ冷却装置、レーザ駆動部、光電インタフェース部が設けられている。
【0006】
光学部は、光ファイバレーザ信号を射出するために使用され、ポンプレーザユニット、増幅光ファイバー部、温度制御板、光学部駆動装置を含み、好ましくは、N+1正逆方向光ファイバー結合器をさらに含む。
【0007】
ポンプレーザユニットは1以上の半導体レーザであり、好ましくは、半導体レーザはある温度範囲に増幅室に吸収された976nmポンプレーザをを提供するために使用される。
【0008】
増幅光ファイバー部はドーパント増幅光ファイバーと、ドーパント増幅光ファイバーの両端に位置する第1格子及び第2格子に分けられる。
【0009】
温度制御板はコールドプレートであり、半導体レーザ及び/または増幅光ファイバー部はコールドプレートに取り付けられ、コールドプレートは、配管が埋設されたコールドプレートであり、片面配管(銅)埋設コールドプレートまたは両面配管(銅)埋設コールドプレート(コールドプレートは冷却中に蒸発器として機能する)である。
【0010】
N+1正逆方向光ファイバー結合器はポンプレーザユニットから射出されたポンプ光結合ビームを増幅光ファイバー部に結合するために使用される。
【0011】
好ましくは、光学部のポンプレーザユニット、増幅光ファイバー部、N+1正逆方向光ファイバー結合器はいずれも温度制御板のコールドプレートに統合して取り付けられ、コールドプレートは、コールドプレート冷媒(銅)配管が埋設された平板状構造である。
【0012】
レーザ冷却装置は(周波数変換)圧縮機、凝縮器、冷媒配管、膨張弁、(周波数変換)ファンから構成され(電磁四方切換弁、冷媒貯液タンクをさらに含むこともできる)、半導体レーザに温度差の大きい温度冷却を提供するための相転移式周波数変換圧縮温度制御システムであり、ここで、コールドプレート冷媒配管はレーザ冷却装置の冷媒配管に接続されており、冷媒の流通と循環に使用され、周波数変換圧縮機は冷媒配管を介して凝縮器とコールドプレート冷媒配管に接続され、冷媒配管とコールドプレート冷媒配管内には冷却剤が収容される。
【0013】
好ましくは、レーザ冷却装置はドライフィルターをさらに含み、前記ドライフィルターは前記凝縮器と熱膨張弁の間に設けられる。
【0014】
好ましくは、凝縮器はアルミニウム製パラレルフロー型熱交換器を採用する。
【0015】
レーザ駆動部は、レーザ冷却装置及び光学部の駆動に使用される。
【0016】
光電インタフェース部は、レーザ本体を外部と光電接続するために使用され、設備電源入力インタフェース、セキュリティロックインタフェース、制御信号入力インタフェース、出力光ケーブルインタフェースを含む。
【0017】
設備電源入力インタフェースは外部電力供給に使用され、セキュリティロックインタフェースはレーザの安全なインターロックに使用され、制御信号入力インタフェースは外部制御信号の入力に使用される。
【0018】
ハウジングは略矩形のハウジングであり、前側キャビネットプレート、後側キャビネットプレート、上側キャビネットプレート、下側キャビネットプレート、左側キャビネットプレート及び右側キャビネットプレートで囲まれてなる。
【0019】
ハウジングは上側キャビネットプレートと、上側キャビネットプレートに対応する下側キャビネットプレートを有し、上側キャビネットプレートと下側キャビネットプレートの間には、それぞれ順に接続された第1側板(即ち左側キャビネットプレート)、第2側板(即ち前側キャビネットプレート)、第3側板(即ち右側キャビネットプレート)、第4側板(即ち後側キャビネットプレート)の4つの側板を有し、第1側板は第3側板に対向し(即ち左側キャビネットプレートは右側キャビネットプレートに対向)、第2側板は第4側板に対向する(即ち前側キャビネットプレートは後側キャビネットプレートに対向)。
【0020】
第1側板の面積が第2側板の面積よりも大きく、第1側板の面積が第4側板の面積よりも大きい、第3側板の面積は第2側板の面積よりも大きく、第3側板の面積は第4側板の面積よりも大きい。
【0021】
上側キャビネットプレートと下側キャビネットプレートにはそれぞれ第1通風孔と第2通風孔が設けられ、2つの通風孔の間に空気の下から上への流通路が形成される。好ましくは、上側キャビネットプレートには第1ファングループが取り付けられ、下側キャビネットプレートには第2ファングループが取り付けられ、オプションとして、上側キャビネットプレートの第1ファングループのみ、または下側キャビネットプレートの第2ファングループのみが設置できる。空気は熱を受けると通常上昇する傾向にあるため、気流の乱れを防止したりや熱の流出を加速したりするために、ファンの回転方向は、空気をレーザハウジングの下部の通風孔からの流入や、レーザハウジングの上部の通風孔からの流出を加速させるように設定されている。
【0022】
コールドプレートは、平板状構造であり、4つの側面と、半導体レーザが実装された第1コールドプレート表面と、第1コールドプレート表面に対向する第2コールドプレート表面とを有し、コールドプレートはレーザハウジングの内部片側に垂直方向に取り付けられる。
【0023】
ハウジングは、上キャビネットと下キャビネットとの間に内部空間(すなわち、ハウジングの6つのパネルで囲まれた空間)を有し、該内部空間は、第1側板に隣接する第1内部空間と第3側板に隣接する第2内部空間に分けられる。
【0024】
第1通風孔は上側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置し、第2通風孔は下側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置する。
【0025】
コールドプレートが含まれる光学部は、第1内部空間内に取り付けられ、コールドプレートは第1側板(すなわち左側キャビネットプレート)と略平行であり、コールドプレートの第1コールドプレート表面はハウジングの第1側板(すなわち左側キャビネットプレート)の内側に向かい、コールドプレートの第2コールドプレート表面はハウジングの第3側板に向かい、コールドプレートの第2コールドプレート表面は第1内部空間と第2内部空間の分割面とする。
【0026】
コールドプレートの周囲の4つの側縁はそれぞれハウジングの上側キャビネットプレート、下側キャビネットプレート、第2側板、第4側板と接触し、コールドプレートとハウジングは共に密封可能な第1内部空間を囲んで形成し、コールドプレートの第2コールドプレート表面は完全な第1内部空間と第2内部空間の分割面を形成し、第1内部空間と第2内部空間を完全に分割し、第1通風孔と第2通風孔の間に流れる空気が第1内部空間を通過しないようにし、光学部に影響を与えることを回避する。
【0027】
コールドプレートにおいてかつ第2空間に向かう側面(第2コールドプレート表面)には、コールドプレート放熱フィン突起構造を配置することが好ましい。好ましくは、コールドプレート放熱フィン突起構造は、垂直方向に沿って延びるフィン突起を複数本形成し、複数本のフィン突起の間に垂直方向に沿って延びる垂直溝を形成する。
【0028】
レーザ冷却装置は第2内部空間内に取り付けられ、すなわち圧縮機、凝縮器、冷媒配管、膨張弁、ファン(いくつかの実施形態では電磁四方切換弁、冷媒貯液タンクをさらに含む)などの装置が第2内部空間内に設置され、ここで、凝縮器は第2内部空間の上側に位置し(熱の除去を容易にする)、凝縮器は冷媒配管が埋め込まれた凝縮フィン装置を含み、凝縮フィン装置は圧縮機装置と第1の通風孔との間に位置する。
【0029】
凝縮フィン装置は、上側キャビネットプレートの第1通風孔の下側に取り付けられ、凝縮フィン装置はフィン間の複数の隙間を有し、複数の隙間は、空気の流通路が凝縮フィン装置に遮られないように下から上への風路を構成する。
【0030】
第1通気孔は第2内部空間の上側に位置し、第2通気孔は第2内部空間の下側に位置する。
【0031】
好ましくは、第1ファングループは凝縮フィングループの下側と圧縮機の上側、すなわち凝縮フィングループと圧縮機との間に位置し、もちろん、第1ファングループは、通路内の気流をより安定させるように、第1通気孔の下側と凝縮フィングループの上側、すなわち第1通気孔と凝縮装置との間に位置してもよい。
【0032】
好ましくは、第2のファングループは圧縮機と第2通気孔との間に位置する。
【0033】
ハウジングの第2側板には、第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアと、第3側板に隣接する放熱表面エリアとを有し、光電インタフェース取付エリアは光電インタフェース部の少なくとも一部または全部のインタフェースを取り付けるために使用される。
【0034】
第2側板の光電インタフェース取付エリアは、第1内部空間の側面に対応し、第1内部空間内にポンプ光源、増幅光ファイバーなどの光学部品を有するため、光電インタフェースを第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアに取り付けることで、第1内部空間に位置する光学部品を直接接続することができ、内部の長く複雑な光電経路を回避することができる。
【0035】
第2側板の放熱表面エリアは第2内部空間の側面に対応し、第2内部空間内には冷却装置が取り付けられており空冷通路が形成されているため、第2側板の放熱表面エリアに放熱を強化する表面構造を設け、装置の放熱を強化することができる。放熱表面エリアには複数の放熱突起が設けられており、好ましくは、放熱突起は、放熱表面エリアにおいてかつハウジング外に向かう側、及び/又は、ハウジング内に向かう側に設けられてもよい。
【0036】
同様に、ハウジングの第4側板も第2側板と同様に設けることが好ましい。
【0037】
第4側板には、第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアと、第3側板に隣接する放熱表面エリアとを有し、光電インタフェース取付エリアは光電インタフェース部の少なくとも一部または全部のインタフェースを取り付けるために使用される。
【0038】
第4側板の光電インタフェース取付エリアは、第1内部空間の側面に対応し、第1内部空間内にポンプ光源、増幅光ファイバーなどの光学部品を有するため、光電インタフェースを第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアに取り付けることで、第1内部空間に位置する光学部品を直接接続することができ、内部の長く複雑な光電経路を回避することができる。
【0039】
第4側板の放熱表面エリアは第2内部空間の側面に対応し、第2内部空間内には冷却装置が取り付けられており空冷通路が形成されているため、第4側板の放熱表面エリアに放熱を強化する表面構造を設け、装置の放熱を強化することができる。放熱表面エリアには複数の放熱突起が設けられており、好ましくは、放熱突起は、放熱表面エリアにおいてかつハウジング外に向かう側、及び/又は、ハウジング内に向かう側に設けられてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、ハウジングの第3側板においてかつハウジング外に向かう表面及び/又はハウジング内に向かう表面には、放熱を高める突起構造を有する。
【0041】
好ましくは、前記キャビネットの寸法は650mm×300mm×570mmである。好ましくは、前記キャビネットの下部キャビネットプレートの4つの角には、それぞれ一つのユニバーサルホイールが取り付けられている。ハウジングはアルミニウム形材構造を採用し、組み立て、分解修理が便利で、放熱を保証すると同時に、キャビネットのスペースも節約した。好ましくは、圧縮冷却ファイバレーザは、携帯用ハンドヘルドファイバ溶接機に使用される。
【発明の効果】
【0042】
本発明は圧縮冷却ファイバレーザを提供し、その合理的な構造はファイバレーザと圧縮冷却装置の構造を構成し、レーザの熱が迅速に除去されてレーザの安定性を破壊しないようにする。
ファイバレーザのポンプ光源、光ファイバー結合器、増幅光ファイバ全体をコールドプレートに統合することによって、レーザをより集積し、冷却しやすくし、ポンプレーザは大面積コールドプレートに分布されており、熱伝達がより速く、そして、コールドプレートの側面をレーザハウジングの側面に取り付け、冷却装置をハウジング内の反対側に取り付け、配管が埋設されたコールドプレート内の冷媒を通じて迅速に熱を除去し、圧縮機を通じて熱を凝縮器に持ち込む。下から上への風路を構成することにより、空気が熱を受けて自然に上昇するとともに、ファンが空気の下から上への流入を加速させしたり、熱のファンによる風に吹き出せたりするように設定されている。コールドプレートによって光学部の第1の内部空間と冷却装置の第2の内部空間を分離し、光学装置空間と放熱空間を区分し、凝縮装置が急速に放熱されると同時にレーザに影響を与えないようにする。同時に風がコールドプレートの第2コールドプレート表面を流すことで、コールドプレートの第2コールドプレート表面も放熱することができ、放熱の表面積も大きくなった。すなわち、同一風路下において、冷媒を用いた熱伝導放熱構造と第2コールドプレート表面放熱エリアが同時に同一の高速風流によって熱を除去し、二重高効率放熱(風路の順方向経路上の凝縮フィングループと風路側方向上の第2コールドプレート表面の熱伝導放熱)を実現すると同時に、マシンボックス内レイアウトが複雑化されていない(大風量風路全体が複数の個別の風路に対して効率が高く騒音が小さい)、同時にハウジングの第2側面または第4側面にはインターフェース取付エリアと放熱エリアを区分し、ハウジングの放熱能力を増大させると同時に光電接続をより直接的にし、光電接続の複雑性と可能な光減衰を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明または先行技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下では先行技術の説明において使用する必要がある図面について簡単に説明する。
【
図2】ハウジング外から第4側板(又は第2側板)に向かって見たハウジング内レイアウトの概略図である。
【
図4】本発明に係る第2側板(又は第4側板)の概略図である
【
図5】
図2におけるコールドプレートの拡大図である。
【
図7】ハウジングの上側(または下側)から見たレイアウトの概略図である。
【
図8】コールドプレートの第2コールドプレート表面の放熱構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本発明の図面を結合して、本発明の技術案を明確に、完全に説明する。
【0045】
図1に示すように、本発明の圧縮冷却ファイバレーザでは、レーザ本体を含み、レーザ本体は、レーザハウジングを含み、ハウジング内にはファイバーレーザの光学部、レーザ冷却装置、レーザ駆動部、光電インタフェース部が設けられている。
【0046】
光学部は、光ファイバレーザ信号を射出するために使用され、ポンプレーザユニット101、増幅光ファイバー部102、温度制御板103、光学部駆動装置を含み、いくつかの実施形態では、N+1正逆方向光ファイバー結合器をさらに含む。
【0047】
ポンプレーザユニット101は1以上の半導体レーザであり、いくつかの実施形態では、半導体レーザはある温度範囲に増幅室に吸収された976nmポンプレーザをを提供するために使用される。
【0048】
増幅光ファイバー部102はドーパント増幅光ファイバーと、ドーパント増幅光ファイバーの両端に位置する第1格子及び第2格子に分けられる。
【0049】
温度制御板103はコールドプレートであり、半導体レーザ及び/または増幅光ファイバー部はコールドプレートに取り付けられ、コールドプレートは、配管が埋設されたコールドプレートであり、片面配管(銅)埋設コールドプレートまたは両面配管(銅)埋設コールドプレート(コールドプレートは冷却中に蒸発器として機能する)である。
【0050】
N+1正逆方向光ファイバー結合器はポンプレーザユニットから射出されたポンプ光結合ビームを増幅光ファイバー部に結合するために使用される。
【0051】
いくつかの実施形態では、光学部のポンプレーザユニット101、増幅光ファイバー部102、N+1正逆方向光ファイバー結合器はいずれも温度制御板のコールドプレート103に統合して取り付けられ、コールドプレートは、コールドプレート冷媒(銅)配管1031が埋設された平板状構造である。
【0052】
レーザ冷却装置は(周波数変換)圧縮機、凝縮器、冷媒配管、膨張弁、(周波数変換)ファンから構成され(電磁四方切換弁、冷媒貯液タンクをさらに含むこともできる)、半導体レーザに温度差の大きい温度冷却を提供するための相転移式周波数変換圧縮温度制御システムであり、ここで、コールドプレート冷媒配管1031はレーザ冷却装置の冷媒配管に接続されており、冷媒の流通と循環に使用され、周波数変換圧縮機は冷媒配管を介して凝縮器とコールドプレート冷媒配管1031に接続され、冷媒配管とコールドプレート冷媒配管1031内には冷却剤が収容される。
【0053】
いくつかの実施形態では、レーザ冷却装置はドライフィルターをさらに含み、前記ドライフィルターは前記凝縮器と熱膨張弁の間に設けられる。
【0054】
いくつかの実施形態では、凝縮器はアルミニウム製パラレルフロー型熱交換器を採用する。
【0055】
レーザ駆動部は、レーザ冷却装置及び光学部の駆動に使用される。
【0056】
光電インタフェース部は、レーザ本体を外部と光電接続するために使用され、設備電源入力インタフェース、セキュリティロックインタフェース、制御信号入力インタフェース、出力光ケーブルインタフェースを含む。
【0057】
設備電源入力インタフェース4は外部電力供給に使用され、セキュリティロックインタフェース5はレーザの安全なインターロックに使用され、制御信号入力インタフェース6は外部制御信号の入力に使用される。
【0058】
図1を参照して、ハウジングは略矩形のハウジングであり、前側キャビネットプレート、後側キャビネットプレート、上側キャビネットプレート、下側キャビネットプレート、左側キャビネットプレート及び右側キャビネットプレートで囲まれてなる。
【0059】
ハウジングは上側キャビネットプレート1011と、上側キャビネットプレート1011に対応する下側キャビネットプレート1012を有し、上側キャビネットプレートと下側キャビネットプレートの間には、それぞれ順に接続された第1側板1013(即ち左側キャビネットプレート)、第2側板1014(即ち前側キャビネットプレート)、第3側板1015(即ち右側キャビネットプレート)、第4側板1016(即ち後側キャビネットプレート)の4つの側板を有し、第1側板1013は第3側板1015に対向し(即ち左側キャビネットプレートは右側キャビネットプレートに対向)、第2側板1014は第4側板1016に対向する(即ち前側キャビネットプレートは後側キャビネットプレートに対向)。
【0060】
第1側板の面積が第2側板の面積よりも大きく、第1側板の面積が第4側板の面積よりも大きい、第3側板の面積は第2側板の面積よりも大きく、第3側板の面積は第4側板の面積よりも大きい。
【0061】
上側キャビネットプレート1011と下側キャビネットプレート1012にはそれぞれ第1通風孔と第2通風孔が設けられ、2つの通風孔の間に空気の下から上への流通路が形成される。いくつかの実施例では、上側キャビネットプレート1011には第1ファングループが取り付けられ、下側キャビネットプレート1012には第2ファングループが取り付けられ、オプションとして、上側キャビネットプレートの第1ファングループのみ、または下側キャビネットプレートの第2ファングループのみが設置できる。空気は熱を受けると通常上昇する傾向にあるため、気流の乱れを防止したりや熱の流出を加速したりするために、
図3に示すように、ファンの回転方向は、空気をレーザハウジングの下部の通風孔からの流入や、レーザハウジングの上部の通風孔からの流出を加速させるように設定されている。
【0062】
コールドプレートは、平板状構造であり、4つの側面と、半導体レーザが実装された第1コールドプレート表面と、第1コールドプレート表面に対向する第2コールドプレート表面とを有し、コールドプレートはレーザハウジングの内部片側に垂直方向に取り付けられる。
【0063】
図2を参照すると、ハウジングは、上キャビネット1011と下キャビネット1012との間に内部空間(すなわち、ハウジングの6つのパネルで囲まれた空間)を有し、該内部空間は、第1側板1013に隣接する第1内部空間と第3側板に隣接する第2内部空間に分けられる。
【0064】
第1通風孔は上側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置し、第2通風孔は下側キャビネットプレートにおいてかつ第2内部空間に対応する部分に位置する。
【0065】
コールドプレートが含まれる光学部は、第1内部空間内に取り付けられ、コールドプレートは第1側板(すなわち左側キャビネットプレート)と略平行であり、コールドプレートの第1コールドプレート表面はハウジングの第1側板(すなわち左側キャビネットプレート)の内側に向かい、コールドプレートの第2コールドプレート表面はハウジングの第3側板に向かい、コールドプレートの第2コールドプレート表面は第1内部空間と第2内部空間の分割面とする。
【0066】
コールドプレートの周囲の4つの側縁はそれぞれハウジングの上側キャビネットプレート、下側キャビネットプレート、第2側板、第4側板と接触し、コールドプレートとハウジングは共に密封可能な第1内部空間を囲んで形成し、コールドプレートの第2コールドプレート表面は完全な第1内部空間と第2内部空間の分割面を形成し、第1内部空間と第2内部空間を完全に分割し、第1通風孔と第2通風孔の間に流れる空気が第1内部空間を通過しないようにし、光学部に影響を与えることを回避する。
【0067】
風がコールドプレートの第2コールドプレート表面を流すため、コールドプレートの第2コールドプレート表面も放熱することができ、放熱の表面積も大きくなった。
【0068】
コールドプレートの熱を冷媒による除去する一方、効率的に高速風流による除去するために、コールドプレートにおいてかつ第2空間に向かう側面(第2コールドプレート表面)には、コールドプレート放熱フィン突起構造を配置することが好ましい。好ましくは、コールドプレート放熱フィン突起構造は、垂直方向に沿って延びるフィン突起を複数本形成し、複数本のフィン突起の間に垂直方向に沿って延びる垂直溝を形成し、空冷の放熱効率を高める。
【0069】
コールドプレート及びコールドプレート放熱フィン突起構造は一体構造であるのが好ましく、コールドプレート及び/又はコールドプレート放熱フィン突起構造は、高熱伝導材料を用いて作製されるのが好ましい。
【0070】
レーザ冷却装置は第2内部空間内に取り付けられ、すなわち圧縮機、凝縮器、冷媒配管、膨張弁、ファン(いくつかの実施形態では電磁四方切換弁、冷媒貯液タンクをさらに含む)などの装置が第2内部空間内に設置され、ここで、凝縮器は第2内部空間の上側に位置し(熱の除去を容易にする)、凝縮器は冷媒配管が埋め込まれた凝縮フィン装置を含み、凝縮フィン装置は圧縮機装置と第1の通風孔との間に位置する。
【0071】
凝縮フィン装置は、上側キャビネットプレート1011の第1通風孔の下側に取り付けられ、凝縮フィン装置はフィン間の複数の隙間を有し、複数の隙間は、空気の流通路が凝縮フィン装置に遮られないように下から上への風路を構成する。
【0072】
いつくかの実施形態では、第2内部空間の体積は第1の内部空間の体積よりも大きい。
【0073】
第1通気孔は第2内部空間の上側に位置し、第2通気孔は第2内部空間の下側に位置する。
【0074】
いつくかの実施形態では、第1ファングループは凝縮フィングループの下側と圧縮機の上側、すなわち凝縮フィングループと圧縮機との間に位置し、もちろん、第1ファングループは、通路内の気流をより安定させるように、第1通気孔の下側と凝縮フィングループの上側、すなわち第1通気孔と凝縮装置との間に位置してもよい。
【0075】
いつくかの実施形態では、第2のファングループは圧縮機と第2通気孔との間に位置する。
【0076】
図4を参照すると、ハウジングの第2側板1014には、第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアと、第3側板に隣接する放熱表面エリアとを有し、光電インタフェース取付エリアは光電インタフェース部の少なくとも一部または全部のインタフェースを取り付けるために使用される。
【0077】
第2側板の光電インタフェース取付エリアは、第1内部空間の側面に対応し、第1内部空間内にポンプ光源、増幅光ファイバーなどの光学部品を有するため、光電インタフェースを第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアに取り付けることで、第1内部空間に位置する光学部品を直接接続することができ、内部の長く複雑な光電経路を回避することができる。
【0078】
第2側板の放熱表面エリアは第2内部空間の側面に対応し、第2内部空間内には冷却装置が取り付けられており空冷通路が形成されているため、第2側板の放熱表面エリアに放熱を強化する表面構造を設け、装置の放熱を強化することができる。
図4を参照すると、放熱表面エリアには複数の放熱突起が設けられており、好ましくは、放熱突起は、放熱表面エリアにおいてかつハウジング外に向かう側、及び/又は、ハウジング内に向かう側に設けられてもよい。
【0079】
同様に、いくつかの実施形態では、ハウジングの第4側板1016も第2側板と同様に設けることができる。
【0080】
第4側板1016には、第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアと、第3側板に隣接する放熱表面エリアとを有し、光電インタフェース取付エリアは光電インタフェース部の少なくとも一部または全部のインタフェースを取り付けるために使用される。
【0081】
第4側板の光電インタフェース取付エリアは、第1内部空間の側面に対応し、第1内部空間内にポンプ光源、増幅光ファイバーなどの光学部品を有するため、光電インタフェースを第1側板に隣接する光電インタフェース取付エリアに取り付けることで、第1内部空間に位置する光学部品を直接接続することができ、内部の長く複雑な光電経路を回避することができる。
【0082】
第4側板の放熱表面エリアは第2内部空間の側面に対応し、第2内部空間内には冷却装置が取り付けられており空冷通路が形成されているため、第4側板の放熱表面エリアに放熱を強化する表面構造を設け、装置の放熱を強化することができる。放熱表面エリアには複数の放熱突起が設けられており、好ましくは、放熱突起は、放熱表面エリアにおいてかつハウジング外に向かう側、及び/又は、ハウジング内に向かう側に設けられてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、ハウジングの第3側板においてかつハウジング外に向かう表面及び/又はハウジング内に向かう表面には、放熱を高める突起構造を有する。
【0084】
好ましい実施形態では、前記キャビネットの寸法は650mm×300mm×570mmである。
【0085】
好ましい実施形態では、前記キャビネットの下部キャビネットプレートの4つの角には、それぞれ一つのユニバーサルホイールが取り付けられている。ハウジングはアルミニウム形材構造を採用し、組み立て、分解修理が便利で、放熱を保証すると同時に、キャビネットのスペースも節約した。
【0086】
上記の実施形態は、本発明の技術的態様を説明するためにのみ使用され、それに限定されるものではない。前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、前述の各実施形態に記載された請求項を修正したり、その一部の技術的特徴を同等に置き換えたりすることができ、これらの修正または置換は、対応する技術案の本質を本発明の各実施形態の技術案の精神と範囲から逸脱させるものではない。
【国際調査報告】