(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-16
(54)【発明の名称】タワークライミング機構
(51)【国際特許分類】
B66C 23/32 20060101AFI20250108BHJP
F03D 13/10 20160101ALI20250108BHJP
F03D 13/20 20160101ALI20250108BHJP
B66C 23/28 20060101ALI20250108BHJP
E04G 21/16 20060101ALI20250108BHJP
【FI】
B66C23/32 C
F03D13/10
F03D13/20
B66C23/28
E04G21/16
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024540552
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-08-27
(86)【国際出願番号】 TR2021051649
(87)【国際公開番号】W WO2023128909
(87)【国際公開日】2023-07-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524248418
【氏名又は名称】オクログラッリ,アイディン
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】オクログラッリ,アイディン
【テーマコード(参考)】
2E174
3F205
3H178
【Fターム(参考)】
2E174CA02
2E174CA12
2E174CA30
2E174CA31
3F205AA03
3F205AA13
3F205AB01
3F205BA01
3F205BA02
3F205CA01
3H178AA03
3H178AA22
3H178BB77
3H178CC23
3H178DD67X
(57)【要約】
本発明は、クレーンを取り付けて使用するクライミング機構に関する。クライミング機構は、タワーの外面に沿って登ることができる。それは、タワーの取り付けに使用される最大クレーンを使用する必要がないため、取り付けコストを削減する。それは、最大クレーンが到達できる高さよりも高いタワーの取り付けを可能にするように提供される。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タワー(4)の外面を上方に登るクライミング機構(1)であって、
それは、外側スキッド(8)内のY軸で移動する2つの内側スキッド(6)で構成された昇降機(9)を有し、それにより、タワー(4)は、ガイドレール(118)で上下に移動することができ、
それは、前記昇降機(9)の外側スキッド(8)に取り付けられたガイドベアリング(29)のX軸に作用し、前記クライミング機構(1)をタワー(4)に固定できるようにするサイドアーム(45、46、47、48)を有し、
それは、前記サイドアーム内側柱(70)の端部のガイドベアリング(75)内でZ軸で移動し、前記クライミング機構(1)を前記タワー(4)に固定できるようにするサイドアーム内側柱(76)を有し、
前記サイドアーム内側柱(76)の端部において、それは、Y軸で移動し、前記クライミング機構(1)を前記タワー(4)上の辺ヘッドピン(78)に固定できるようにするUスロット群(81)を有し、
それは、前記タワー(4)の前記ヘッドピン(78)に固定され、前記クライミング機構(1)が前記X軸及びZ軸で揺動することを防止し、安定性を確保するサイドアーム(45、46、47、48)を有し、
それは、前記外側スキッド(8)のシャーシに取り付けられたクレーンからの荷重を前記ガイドレール(118)と前記タワー(4)に伝達するキャリアシャーシ(17)を有し、
それは、前記キャリアシャーシ(17)を外部の影響から保護するシェル(18)を有し、
それは、前記クレーン(2)を前記キャリアシャーシ(17)に取り付けることができるクレーン接続プラットフォーム(3)を有し、
クレーン(2)は、クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ、
それは、油圧タンク(20)、油圧弁群(21)、前記クライミング機構(1)及び前記クレーン(2)を操作できるようにする前記キャリアシャーシ(17)の内部に取り付けられた電気電子制御パネル(22)を有し、
それは、前記クライミング機構(1)及び前記クレーン(2)を遠隔操作できるようにし、地面に配置された遠隔操作室(5)を有し、
それは、前記昇降機(9)がY軸で移動し、前記タワー(4)を保持できるようにするガイドレール(118)を有し、
前記ガイドレール(118)が前記タワー(4)モジュール(116及び120)に固定され、
それは、前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)を前記タワー(4)に固定できるようにするヘッドピンスロット(123)を有し、
前記ヘッドピンスロット(123)が前記タワーモジュール(116及び120)の2つの反対側のタワー要素(117)に固定され、
前記ガイドレール(118)に分散荷重をかける力を与える支持棒(131)が配置され、
前記支持棒(131)は、接続部品(122)及びボルトによって、前記ガイドレール(118)、及び前記ガイドレール(118)の真向かいのタワー部材のフランジ(132)に固定され、
前記支持棒(131)は、多角形又は円形のタワーモジュール断面の中心を通る平面を通過し、
前記最初の3つのモジュールが組み立てられた後、前記クライミング機構(1)が前記タワー(4)内の前記ガイドレール(118)に取り付けられ、前記クレーン(2)が前記クライミング機構(1)の前記クレーン取り付けプラットフォーム(3)に取り付けられ、前記第4モジュールは、クレーン(2)によって前記クライミング機構(1)上で持ち上げられ、前記第3モジュールに取り付けられ、前記クライミング機構(1)内の昇降機(9)を作動させてモジュールの高さまで登り、前記第5モジュールは、クレーン(2)によって持ち上げられ、前記第4モジュールの頂部に取り付けられ、全てのモジュールを同じ方法で積み重ねてタワー(4)の組み立てを完了し、最後に、ナセル、ローター、ブレードなどの前記タワー(4)の他の要素を取り付けることによって、前記タワーの組み立てが確実に実行されることを確保し、
非常に大型のクレーンを使用する必要がないため、高額なクレーン費用が削減され、
タワーに登ることを利用することで、非常に大型のクレーンが届かない高さのタワーを建設することが可能になり、
試運転後、前記タワー(4)に故障が発生した場合でも、前記クライミング機構(1)を再度使用することができるので、前記クレーンの高額なコストを削減することができることを特徴とする、タワー(4)の外面を上方に登るクライミング機構(1)。
【請求項2】
前記クライミング機構(1)が前記タワーの外面で前記Y軸で移動できるようにし、
前記クライミング機構(1)が前記Y軸で移動し、クレーン(2)からの全ての力を前記ガイドレール(118)と前記タワー(4)に伝達できるようにする2つの内側スキッド(6)及び1つの外側スキッド(8)を有し、
前記内側スキッド(6)が前記外側スキッド(8)の内部で前記Y軸で移動できるようにする油圧シリンダ(26及び27)を有することを特徴とする、請求項1に記載の昇降機(9)。
【請求項3】
前記昇降機(9)を前記ガイドレール(118)に固定し、前記クレーン(2)からの全ての力を前記ガイドレール(118)及び前記タワー(4)に伝達できるようにするハンガー部品(39及び40)及びロックピン(67)を有し、
前記内側スキッド(6)が前記Y軸で移動できるようにするスキッド柱(42)を有し、
輸送や組み立てを容易にするために、前記スキッド柱(42)を縦方向に結合したり取り外したりできるようにするためのフェダ(36)及び補強部品(53、54、55)を有し、
前記サイドアーム(45、46、47、48)が前記X軸で移動できるようにするガイドベアリング(29)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の外側スキッド。
【請求項4】
前記昇降機(9)が前記ガイドレール(118)に固定され、前記クレーン(2)からの全ての力を前記ガイドレール(118)及び前記タワー(4)に伝達できることを確保するハンガー部品(91及び92)及びロックピン(67)を有し、
前記内側スキッド(6)は、前記スキッド柱(42)内部で最小のクリアランスと摩擦力で移動できるようにする車輪群(105)を有し、
前記車輪群(105)は、前記内側スキッド(6)の四隅に、前記スキッドの中点を通る前記X軸とY軸に対して対称に配置され、
前記油圧シリンダ(26、27)により、前記外側スキッド(8)が前記スキッド柱(42)内部でY軸で移動し、昇降機(9)が上下に移動できるようになることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内側スキッド(6)。
【請求項5】
前記内側スキッド(6)は、前記外側スキッド(8)の前記スキッド柱(42)が内部の前記Y軸で移動する際に前記X軸及びZ軸で最小限のクリアランス及び摩擦で動作できるようにする車輪(103及び104)を有し、
前記車輪(103、104)が取り付けられたブッシング本体(106、107)を相互に固定し、また前記内側スキッド(6)に固定できるようにするボルト穴(113、114)を有することを特徴とする、請求項1又は4に記載の車輪群(105)。
【請求項6】
前記昇降機(9)を前記タワー(4)上の前記ガイドレール(118)に固定するために提供され、前記補強部品(43及び44)に溶接で固定される、ブラケット(56)を有し、
前記ブラケット(56)を前記ガイドレール(118)に取り付けるための穴(59)を有し、
前記スキッド(6及び8)を前記タワー(4)内の前記ガイドレール(118)に固定したり取り外したりできるようにするロックピン(67)を有し、
前記ロックピン(67)がX軸で移動できるようにするガイドチューブ(57)及び油圧シリンダ(58)を有し、
前記ロックピン(67)を前記ガイドレール(118)の穴(119)に挿入又は取り外す際にその位置を観察することにより、前記ロックピン(67)の軸が正確に一致するように調整することができるカメラ(83)を有することを特徴とする、請求項1、2、3又は4に記載のハンガー部品(39、40、91、92)。
【請求項7】
サイドアーム内側柱(70)がX軸で移動できるようにし、外側スキッド(8)に固定される、サイドアームガイドベアリング(29)を有し、
サイドアーム内側柱(70)がX軸で移動できるようにし、前記ガイドベアリング(29)の頂部に固定された油圧シリンダ(41)を有し、
サイドアーム内側柱(76)がZ軸で移動できるようにし、前記サイドアーム内側柱(70)の端部に固定される、サイドアームガイドベアリング(75)を有し、
前記サイドアームガイドベアリング(75)が前記サイドアーム内側柱(76)の端部に固定される領域に剛性を高める補強部品(73、74)を有し、
サイドアーム内側柱(76)がZ軸で移動できるようにし、前記ガイドベアリング(75)の頂部に固定された油圧シリンダ(77)を有し、
前記クライミング機構(1)が前記X軸及びZ軸で揺動することを防止し、前記サイドアーム(45、46、47、48)を前記タワー(4)の前記ヘッドピンに固定することによってバランスを確保する、Uスロットグループ(81)を有することを特徴とする、請求項1に記載のサイドアーム(45、46、47、48)。
【請求項8】
前記サイドアーム(45、46、47、48)を前記タワー(4)の前記ヘッドピン(78)に固定できるようにするUスロット(90)を有し、
前記スキッドベアリング(79)と、前記スキッド部品(88)と、前記Uスロット(90)が前記Y軸で移動できるようにする前記油圧シリンダ(80)とを有し、
前記スキッドベアリング(79)を前記サイドアーム柱(76)に固定できるようにする補強部品(89)を有し、
前記Uスロット(90)を前記タワー(4)の前記ヘッドピン(78)に固定する際にその位置を観察し、その軸が正確に一致するように調整することができる、カメラ(83)を有することを特徴とする、請求項1又は7に記載のUスロット群(81)。
【請求項9】
前記クレーン(2)からの荷重を前記昇降機(9)を介して前記ガイドレール(118)及び前記タワー(4)に伝達できるようにし、パイプ及びプロファイルで構成され、溶接及びボルトで相互に接合された多部品構造を有し、
2つ以上の部分に分割できるモジュールで構成されるため、輸送及び取り付けが容易であり、
前記クレーン(2)の取り付けを可能にするクレーン接続プラットフォーム(3)を有し、
プラットフォーム(23)と、階段(33)と、内部に出入りできるドア(19)を有することを特徴とする、請求項1に記載のキャリアシャーシ(17)。
【請求項10】
前記キャリアシャーシ(17)の外面と同じ断面形状を有し、前記キャリアシャーシ(17)の外面が外部要因から保護されることを確保し、
2つ以上の部分に分割できるモジュールで構成されるため、輸送及び取り付けが容易であり、
シェル(18)は、鋼又は複合材料で製造され、
前記キャリアシャーシ(17)の内部に出入りするためのドア(19)を有することを特徴とする、請求項1に記載の請求項1に記載のシェル(18)。
【請求項11】
前記クライミング機構(1)を作動させる電気電子制御要素を有することを特徴とする、請求項1に記載の電気電子制御パネル。
【請求項12】
前記油圧タンク(20)、前記油圧弁群(21)、前記クレーン(2)を遠隔操作可能にする装置を前記クライミング機構(1)に使用できるようにするための操作システムを有し、
有線信号と無線信号を介して前記クライミング機構(1)と通信するシステムを有し、
前記クライミング機構(1)内の前記カメラ(83)の画像を見るためのスクリーンを有し、
遠隔制御室(5)は、移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の遠隔制御室(5)。
【請求項13】
タワー要素(117)上のフランジ(132)にボルト締めされ、
前記クライミング機構(1)を前記タワーに固定し、上下に移動できるようにする穴(119)を有し、
前記クレーン(2)からの荷重を前記タワー要素(117)とともに前記タワーの基礎(4)に伝達し、
前記ガイドレール(118)は鋼材で製造されることを特徴とする、請求項1に記載のガイドレール(118)。
【請求項14】
前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記U字スロット(90)を前記タワー(4)に固定できるようにするヘッドピン(78)を有し、
前記ヘッドピン(78)を確実に固定するヘッドピンブッシング(124)を有し、
前記ヘッドピンブッシング(124)の先端部を通る平面間には、前記タワーの頂部の傾斜の半分の角度で角度(127)があり、それにより、前記ヘッドピン(78)とUスロット(90)の軸が一致することを確保し、
前記ヘッドピンスロット(123)は、前記タワー(4)上の各タワーモジュール(116)内の2つの対向するタワー要素(117)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のヘッドピンスロット(123)。
【請求項15】
前記タワー(4)及び前記ガイドレール(118)からの荷重を前記他のタワー要素に伝達して分散荷重とする円形又は四角形の断面を有し、
両端に接続部品(122)があり、前記ガイドレール(118)及び前記タワーセグメントの前記フランジ(132)にボルト締めされ得、
前記支持棒(131)は、前記フランジ(132)、及び前記タワー(4)の各タワーモジュール(116)内の2つの対向するタワー要素(117)の前記ガイドレール(118)に取り付けられ、
前記支持棒(131)は、多角形又は円形のタワーモジュール断面の中心を通る平面を通過することを特徴とする、請求項1に記載の支持棒(131)。
【請求項16】
本発明による昇降機(9)の操作方法であって、
161)前記上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)上の前記ロックピン(67)が前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
162)前記上部内側スキッド(6)は、前記油圧シリンダ(26)のストロークによって上方に移動し、
163)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)上の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に取り付けられ、
164)前記下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
165)前記下部内側スキッド(6)は、前記油圧シリンダ(27)のストロークによって上方に移動し、
166)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に取り付けられ、
167)前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)は、前記油圧シリンダ(41、80)によって前記X軸及びY軸で移動し、前記タワー(4)内の前記ヘッドピン(78)から取り外され、
168)前記下部外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
169)前記外側スキッド(8)は、前記油圧シリンダ(26及び27)のストロークによって上方に移動し、
170)前記外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上の前記ロックピンは、前記油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に挿入され、
171)前記上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
172)前記上部内側スキッド(6)は、前記油圧シリンダ(26)のストロークによって上方に移動し、
173)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)上の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレールの前記穴に取り付けられ、
174)前記下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
175)前記下部内側スキッド(6)は、前記油圧シリンダ(27)のストロークによって上方に移動し、
176)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に取り付けられ、
177)前記下部外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、
178)前記外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上の前記ロックピンは、前記油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に挿入され、
前記カメラ(83)から前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)の前記位置を監視することにより、油圧シリンダ(41)によって前記X軸で、油圧シリンダ(77)によって前記Z軸で、油圧シリンダ(80)によって前記Y軸で調整され、前記タワー(4)内の前記ヘッドピン(78)に固定されることを特徴とする、本発明による昇降機(9)の操作方法。
【請求項17】
本発明によるクライミング機構(1)の操作方法であって、
190)タワーの前記最初の3つのモジュール(121)は、大型クレーンよりも小型のクレーンで取り付けられ、
191)クライミング機構(1)では、前記外側スキッド(8)と前記内側スキッド(6)は、ハンガー部品(39、40、91、92)上の前記ロックピン(67)によって前記タワー(4)のガイドレール(118)の穴(119)に取り付けられ、
192)前記クレーン(2)が前記クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ、
193)前記クライミング機構(1)の電気電子ケーブル接続が行われ、
194)前記遠隔制御室(5)と前記クライミング機構(1)との間の電子通信システムが作動し、
195)前記カメラ(83)から前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)の前記位置を監視することにより、油圧シリンダ(41)によって前記X軸で、油圧シリンダ(77)によって前記Z軸で、油圧シリンダ(80)によって前記Y軸で調整され、前記タワー(4)内の前記ヘッドピン(78)に固定され、その結果、前記クライミング機構(1)と前記クレーン(2)は使用に備え、
196)前記タワーの第4モジュールは、前記クレーン(2)によって持ち上げられ、前記第3モジュールに取り付けられ、
197)前記クライミング機構(1)の昇降機システムが作動し、前記タワーモジュールの高さ分だけ上方に移動し、
198)以下のモジュールのそれぞれに対して、上記ステップ(196及び197)が適用され、前記タワー(4)の組み立てが完了し、
199)最後に、ナセル、ローター、ブレードなどの風力タービンの他の要素は、クレーンで持ち上げられ、組み立てが完了し、
200)クライミング装置(1)を地面まで降下し、タワーから取り外されることを特徴とする、本発明によるクライミング機構(1)の操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊なクレーンが取り付けられたクライミング機構に関する。クライミング機構は、上に向かって狭くなり、円錐状構造であり、多角形断面モジュールを積み重ねて構成されるモジュラータワー又は円筒形構造では、風力タービンタワー又は類似のタワーの壁を登ってタワーを組み立てることができる。
【背景技術】
【0002】
ご存知のように、風速は地面から上昇するにつれて上がる。風速が上がると、より多くの電気を生産し、タービンの効率が向上する。そのため、タービン製造業者は、より高い高度で稼働するタービンとタワーを設計する。2021年、タワーの高さは、180メートルに達する。近い将来、250メートルを超えるでしょう。最大クレーンは、風力タービンタワーの組み立てに使用される。これらのクレーンは、輸送、取り付け、再配置に時間がかかり、コストも高くなる。さらに、近年、タワーの高さが上がり、将来的にもさらに高くなるため、既存のクレーンの能力が不十分になる可能性がある。近年、タワーに登ってタワー要素のメンテナンスを行う機構が開発されている。これらの機構は、揺動を防止してバランスを保つサイドアームを有する。一部のモデルでは、これらのサイドアームは、タレット本体に巻き付けられる。タワー本体に巻き付けられたサイドアームは、タワー要素に損傷を与える可能性がある。
【0003】
別のモデルでは、サイドアームは、アーム上のピンによってタワーの穴に固定される。しかし、この手順を実行するのは、困難な場合がある。
【0004】
本発明によれば、市場に出回っている一部の特別な専用クレーンは、タワーの組み立て段階でタワーの壁に沿って登る機構に取り付けられ得、タワーは、組み立てられ得る。クライミング機構のサイドアームは、Uベアリングを有する。タワー内の各モジュールは、相互に取り付けられたピンを有する。サイドアーム上のUベアリングは、Y軸及びZ軸で移動することによってこれらのピンに固定される。この機能により、サイドアームをタワーに固定することが従来技術よりも簡単になる。それにより、タワー内でのクライミング機構の揺動を防止する。さらに、タワーに取り付けられたガイドレールにより、クレーンからの全ての力は、ガイドレールとタワー要素を介して途切れることなく基礎に伝達される。
【0005】
モジュラータワーのモジュールの高さは、約12~13メートルである。タワーの最初の3つのモジュールであり、これは、最大クレーンよりも小さい移動式クレーンによって行うことができる。この段階の後、クライミング機構がタワーの壁に取り付けられる。専用のクレーンは、クライミング機構に取り付けられ得、このクレーンに第3モジュール以降のモジュールや風力タービンの他の要素も取り付けられ得る。クライミング機構は、昇降機の原理で動作する構成要素により、1つのモジュールの高さだけ上昇し、次のモジュールが取り付けられる。このプロセスがタワー全体で繰り返され、タワーの組み立てが完了する。最後に、ナセル、ローター、ブレードなどのタービンの要素を取り付けることで、風力タービンの組み立てが完了する。
【0006】
風力タービンの経済的耐用年数は、約20~25年である。このプロセスで故障が発生する可能性があるので、最大クレーンを発電所エリアに持ち込んで使用する必要がある。これは、莫大なコストを意味する。しかし、本発明に記載のタワークライミング機構を使用して組み立てられたタワー要素及び機器のメンテナンスは、タワークライミング機構を使用して行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、大型クレーンを使用せずに高いタワーを建設できるようにすることで、取り付け時間とコストを削減する解決手段である。
【0008】
本発明の利点は、以下のとおりである。
【0009】
-サイドアームのUベアリングにより、
【0010】
クライミング機構をタワーのピンに簡単に取り付けることができ、
【0011】
-タワーに取り付けられたガイドレールにより、
【0012】
クレーンからの全ての力は、ガイドレールとタワー要素を介して途切れることなく基礎に伝達され、
【0013】
-支持ロッドにより、
【0014】
ガイドレールにかかる力は、モジュール内の他のタワー要素に伝達され、分散荷重になり、
【0015】
-非常に大型のクレーンを使用する必要がないため、高額なクレーンコストが削減され、
【0016】
-タワーに登って使用するため、非常に大型のクレーンが到達できないほど高いタワーを建設でき、
【0017】
-風力タービンの動作後に故障が発生した場合でも、再度使用することができ、
【0018】
本発明の欠点は、以下のとおりである。
【0019】
-本発明を使用するには、タワーの製造中に、いくつかの部品(ガイドレール、ヘッドピン、サポートバーなど)をタワーに固定する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図17】ヘッドピンタワー要素の壁の取り付け図である。
【符号の説明】
【0021】
1 クライミング機構
2 クレーン
3 クレーン接続プラットフォーム
4 タワー
5 遠隔制御室
6 内側スキッド
8 外側スキッド
9 昇降機
17 キャリアシャーシ
18 シェル
19 ドア
20 油圧タンク
21 油圧バルブ群
22 電気及び電子制御パネル
23 プラットフォーム
24 サイドアーム組立体
26 油圧シリンダ
27 油圧シリンダ
29 ガイドベアリング
30 補強部品
31 補強部品
32 補強部品
33 階段
36 フェダ
39 ハンガー部品
40 ハンガー部品
41 油圧シリンダ
42 スキッドコラム
43 補強部品
44 補強部品
45 サイドアーム
46 サイドアーム
47 サイドアーム
48 サイドアーム
53 補強部品
54 補強部品
55 補強部品
56 ブラケット
57 ガイドチューブ
58 油圧シリンダ
59 穴
67 ロックピン
70 サイドアーム内側柱
73 補強部品
74 補強部品
75 ガイドベアリング
76 サイドアーム内側柱
77 油圧シリンダ
78 ヘッドピン
79 スキッドベアリング
80 油圧シリンダ
81 Uスロット群
82 カメラアーム
83 カメラ
84 カメラアーム
86 スキッドコラム
88 スキッド部品
89 補強部品
90 Uスロット
91 ハンガー部品
92 ハンガー部品
93 補強部品
94 補強部品
103 車輪
104 車輪
105 車輪群
106 ブッシュ本体
107 ブッシュ本体
108 シャフト
109 シャフト
110 ピン
113 ボルト穴
114 ボルト穴
116 タワーモジュール
117 タワー要素
118 ガイドレール
119 穴
122 接続部品
123 ヘッドピンスロット
124 ヘッドピンブッシュ
125 金属板
126 支持板
127 角度
128 ボルト
131 支持バー
132 フランジ
133 y-z断面
【発明を実施するための形態】
【0022】
(001)本発明は、タワーの外壁に沿って上方に登るクライミング機構(1)に関する。それに取り付けられたクレーン(2)により、タワーの要素と他の構造要素をタワーの頂部まで持ち上げることができる。クレーンは、既製品を購入して、クライミング機構に組み込むことができる。
【0023】
クライミング機構(1)の構成要素及び部品(002…018)、セクション(019…022)でタワー内に存在する必要がある部品、(023…026)章では、クライミング機構(1)の動作方法について説明する。
【0024】
(002)
図1は、クライミング機構(1)のクレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられたクレーン(2)、モジュラータワー(4)及び遠隔制御室(5)の全体図を示す。
【0025】
(003)
図2は、クライミング機構(1)の全体図を示し、
図3は、その主な構成要素の透視図を示す。クライミング機構(1)は、主に以下の構成要素で構成される。
【0026】
一致するX軸、Y軸、Z軸を備えた昇降機(9)は、外側スキッド(8)、2つの内側スキッド(6)、外側スキッド(8)に取り付けられたガイドベアリング(29)を含み、
【0027】
右側及び左側サイドアームは、X、Y、Z軸で移動し(45、46、47、48)、
【0028】
ヘッドピンUスロット(90)がサイドアームに位置し、
【0029】
キャリアシャーシ(17)及びシェル(18)が外側スキッド(8)に取り付けられ、
【0030】
クレーン接続プラットフォーム(3)がキャリアシャーシ(17)に取り付けられ、
【0031】
油圧タンク(20)及び油圧弁群(21)は、キャリアフレーム(17)内に取り付けられ、クライミング機構(1)及びクレーン(2)内の油圧シリンダ及び他の油圧部品を作動させ、
【0032】
電気電子制御パネル(22)がキャリアケージシステム内に取り付けられ、
【0033】
クライミング機構(1)及びクレーン(2)を遠隔制御するために、遠隔制御室(5)が地面に位置し、
【0034】
(004)
図4Bは、外側スキッド(8)の透視図を示し、
図4Aは、外側スキッド(8)の主な構成要素を示す。外側スキッド(8)の両側に外側スキッド柱(42)が設けられ、その下端と上端に補強部(30、31、32)が設けられる。さらに、補強部品(30)によって高さ方向に補強することで耐久性のある構造を形成する。外側スキッド柱(42)は、標準のNPI又はNPUプロファイルから製造することができる。又は、異なる断面を備えたプロファイルを使用することもできる。輸送を容易にするために、外側スキッド(8)は、単一又は複数ピースであり得る。
図4Aでは、2ピースの外側スキッド(8)の上部が組み立てられ、下部が構成要素に分離された状態で示される。
【0035】
(005)
図5は、2つ以上の部品を有する外側スキッドのスキッド柱(42)のジョイント部を拡大して示す。図面では、外側スキッド柱42が短い長さで示される。
図5Bは、アセンブリを示し、
図5Aは、主な構成要素の図を示す。補強部品(55)は、溶接及びボルトで外側スキッド柱(42)に固定される。フェダ(36)及び補強部品(53及び54)は、外側スキッド柱(42)に溶接してボルト締めされる。スキッドセクションは、フェダ及び補強部品(36、53及び54)の穴を介してボルトで取り付けられ、分離される。ジョイント部で使用される全ての部品(36、53、54、55)は、外側スキッド柱(42)の外面に位置する。外側スキッド柱(42)の内面は、車輪群(105)内の車輪(103及び104)が動作する面であるため、追加の部品はない(
図10)。
【0036】
(006)外側スキッド(8)の下部と上部には外側スキッドハンガー部品(39及び40)が1つずつある(
図4)。これらのハンガー部品(39及び40)は、同じ構造である。
図6では、ハンガー部品(39、40)の斜視図を模式的に示す。外側スキッド(8)は、これらのハンガー部品(39及び40)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。同時に、クレーンからの全ての荷重をタワーに伝達する。ブラケット(56)が補強部品(43及び44)に溶接され、補強部品(43及び44)が外側スキッド柱(42)に溶接してボルト締めされる。ロックピン(67)が油圧シリンダ(58)によってガイドチューブ(57)内をx軸で移動する。油圧シリンダ(58)及びガイドチューブ(57)は、ブラケット(56)の穴(59)に同心円状に固定される。外側スキッド(8)が上下に移動する場合、ロックピン(67)が油圧シリンダ(58)によってガイドチューブ(57)内に引き込まれる(
図6A)。クライミング機構(1)の上昇又は降下が完了する場合、油圧シリンダ(58)によってロックピン(67)がタワーガイドレール(118)の穴(119)に押し込まれる(
図6B)。従って、外側スキッド(8)が新しい位置に固定される(
図6C)。ロックピンの位置を監視するためのカメラ(83)は、カメラアーム(84)によってロックピンブラケット(56)に固定される。
【0037】
(007)外側スキッド8の後方には4つのガイドベアリング29が設けられる(
図2A及び
図3A)。そのうちの2つは頂部にあり、残りの2つは底部にある。サイドアーム(45、46、47、48)は、油圧シリンダ(41)によってガイドベアリング(29)内をX軸で移動する(
図2)。
【0038】
(008)
図7は、サイドアームアセンブリ(24)の斜視図である。クライミング機構(1)の上部と下部、左右に4つずつある。同じサイドアームアセンブリ(24)は、方向を変えることによって4つのアームの全てとして使用することができる。サイドアームの部品番号は、(45、46、47、48)と表示される。つまり、(45、46、47、48)の構造は全て同じである(
図3)。サイドアームのサイドアーム内側柱(70)は、外側スキッド(8)の後面に取り付けられたガイドベアリング(29)内の油圧シリンダ(41)によってX軸で移動し、所望の位置に調整される。他方のサイドアームガイドベアリング(75)は、サイドアーム内側柱(70)の端部に取り付けられる。このジョイントの剛性を高めるためにコーナー補強部品(73、74)が設けられる。サイドアーム内側柱(76)は、サイドアームガイドベアリング(75)内の油圧シリンダ(77)によってZ軸で移動し、所望の位置に調整される。サイドアーム内側柱(76)の端部にUスロット群(81)が設けられる。Uスロット群(81)は、タワー内のヘッドピン(78)に固定され(
図17)、それによってクライミング機構(1)をタワー(4)上でバランスをとることができる。(詳細は、以下のクライミング機構の動作方法(017)のセクションで説明する。)
【0039】
(009)
図8は、Uスロット群(81)のアセンブリと主な構成要素の透視図を示す。スキッドベアリング(79)のプールの側面内側縁がV字型になっており、側面に同じ形状のスライドスキッド部品(88)がここで機能する。油圧シリンダ接続用ブラケットとUスロット(90)がスライドスキッド部品(88)に固定される。スキッドベアリング79は、補強部品(89)とリブを介してサイドアーム内側柱76の端部に固定される(
図17)。スキッドベアリング(79)、補強部品(89)及びフェダは、サイドアーム内側柱(76)の端部に固定される(
図17)。スキッドベアリング(79)が補強部品(89)によってサイドアーム内側柱(76)に固定される(
図17)。補強部品(89)の上端に油圧シリンダ接続用ブラケットが設けられる。カメラ(83)は、Uスロット(90)とヘッドピン(78)の位置を監視するために使用することができる。カメラ(83)は、カメラアーム(82)によって補強部品(89)に取り付けられ得る。
【0040】
(010)クライミング機構(1)が新しい位置まで上下に移動する場合、サイドアーム内側柱(76)の端部にあるUスロット群(81)の軸が油圧シリンダ(41)によってX軸に沿って移動し、油圧シリンダ(77)によってZ軸に沿って移動し、タワー(4)上のヘッドピン(78)の軸と一致する。Uスロット群(81)のY軸上の位置を正確に調整する必要がある場合がある。これを実現するために、ヘッドピンUスロット群(81)Uスロット(90)は、スキッドベアリング(79)内の油圧シリンダ(80)によってY軸で移動することができる(
図8及び17)。Uスロット(90)の軸は、Y軸においてタワー上のヘッドピン(78)の軸と一致するように調整され、油圧シリンダ(80)とUスロット(90)がヘッドピンに取り付けられる。これは、4つのサイドアーム(45、46、47、48)ごとに個別に行われる。この場合、Uスロット(90)とヘッドピン(78)の位置は、カメラ(83)から追跡することができる。
【0041】
(011)
図9は、内側スキッド(6)及びその主な構成要素の透視図を示す。内側スキッド(6)の両側にスキッド柱(86)が設けられ、その中間部品に補強部品(93及び94)が設けられる(
図9)。スキッド柱(86)は、標準のNPI又はNPUプロファイルから製造することができる。又は、異なる断面を備えたプロファイルを使用することもできる。内側スキッド(6)の上端と下端に内側スキッドハンガー部(91及び92)が設けられる。内側スキッド(6)は、これらのハンガー部品(91及び92)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。同時に、クレーンからの全ての荷重をタワーに伝達する。全ての部品は、ボルト及び溶接接続で組み合わされ、堅牢で安全な構造を形成する。
【0042】
(012)内側スキッド(6)の下端と上端にある内側スキッドハンガー部(91及び92)の構造及び動作モードは、上記セクション(006)で説明した外側スキッドハンガー部品(39及び40)の構造及び動作モードと同じである。
【0043】
(013)本発明によれば、内側スキッド(6)の下縁及び上縁の左右の角に車輪群(105)が設けられる(
図9及び
図10)。
図10には、車輪群(105)及びその主な構成要素の透視図が示される。上車輪(103)は、シャフト(108)及びピン(110)によってブッシング本体(106)に取り付けられる。その役割は、外側スキッド柱(42)の内側のX軸に空間がなく摩擦のない構造を形成することによって、内側スキッド(6)がY軸で上下に移動することを保証することである(
図4)。下車輪(104)は、シャフト(109)を介してブッシング本体(107)に取り付けられる。その役割は、外側スキッド柱(42)の内側のZ軸に空間がなく摩擦のない構造を形成することによって、内側スキッド(6)がY軸で上下に移動できるようにすることである。車輪群(105)は、ボルト穴(113及び114)を通したボルトにより、内側スキッド(6)の下端及び上端の左右の角に取り付けられる。車輪群(105)は、内側スキッド(6)のX軸及びY軸に対して相互に対称である。外側スキッド柱(42)内の車輪群(105)の状態(
図4)は、外側スキッドシャーシの上面図として
図11に示される。この設計により、内側スキッド(6)、外側スキッド柱(42)の内部にX軸、Z軸に空間がなく摩擦のない構造が形成され、Y軸で上下に移動できるようになる。
【0044】
(014)各タワーモジュール(116)をタワー(4)に取り付けた後、クライミング機構(1)をモジュールの高さ(H)だけ上方に移動させる必要がある。モジュラータワーのモジュールの高さは、通常、H=約12メートルである。昇降機(9)を高さHまで移動させるためには、外側スキッド(8)の長さは、タワーモジュール(H)の高さの2倍以上でなければならない。この距離は、内側スキッド(6)が外側スキッド(8)の内側で移動できる有効距離を意味する。内側スキッドを使用する場合、昇降機(9)は、1回の移動ごとにHだけ移動する。この場合、内側スキッド(6)の高さは少なくともHでなければならない。昇降機(9)では、内側スキッド(6)と外側スキッド(8)の移動は、油圧シリンダによって提供され、内側スキッド(6)ごとに2つの油圧シリンダが使用される。内側スキッド(6)を使用する場合、油圧シリンダのストロークはH、すなわちH=12メートルにする必要がある。実際には、このような長いストローク(H=12m)の油圧シリンダを操作すると、シャフトが曲がったりねじれたりする危険がある。これらの問題を回避するために、2つ以上の内側スキッド(6)を使用することができる。この場合、スキッドを移動させる油圧シリンダのストローク(H/スキッドの数)は、メートル単位になる。H=12mで内側スキッドの数(6)が2の場合、油圧シリンダのストロークが(12/2=6m)となり、合計4つの油圧シリンダが使用される。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を2回連続して使用する。H=12mで内側スキッドの数(6)が3の場合、油圧シリンダのストロークが(12/3=4m)となり、6つの油圧シリンダが使用される。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を3回連続して使用する。
【0045】
本明細書では、2つの内側スキッド(6)と4つの油圧シリンダ(26及び27)を使用したクライミング機構について説明する。これは、スキッド(6及び8)の各移動(すなわち、各サイクル)ごとに、昇降機(9)がH/2(m)だけ移動することを意味する。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を2回連続して使用する。
【0046】
(015)本発明によれば、昇降機(9)は、外側スキッド(8)内にY軸で移動する2つの内側スキッド(6)で構成される。内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)の穴(59)の軸間の距離は、最大H/2(メートル)であり得る(
図13)。外側スキッド(8)のハンガー部品(39、40)の穴(59)の軸間の距離も少なくとも2H(メートル)でなければならない。外側スキッド(8)は、内側スキッド(6)が移動できる有効距離が少なくとも2H(m)となるように製造される。すなわち、外側スキッド(8)の全高は、2H(メートル)以上である。
【0047】
(016)外側スキッド(8)の上部に2つの油圧シリンダ(26)が固定され、下部に2つの油圧シリンダ(27)が固定される(
図13A及びC)。油圧シリンダ(26及び27)のストロークは、約H/2メートルで、内側スキッド(6)をY軸で移動する。上部の油圧シリンダ(26)の一端が外側スキッド(8)に接続され、他端が頂部内側スキッド(6)に接続される。下部油圧シリンダ(27)の一端が外側スキッド(8)に接続され、他端が底部内側スキッド(6)に接続される。内側スキッド(6)は、外側スキッド柱(42)内の油圧シリンダ(26及び27)によって上下に移動する。これにより、クライミング機構(1)は、Y軸で上下に移動することができる。クライミング機構(1)は、外側スキッド(8)上のハンガー部品(39及び40)と内側スキッド(6)上のハンガー部品(91及び92)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。ハンガー部品の詳細については、上記(006)のセクションで説明した。(
図4も参照のこと)。昇降機(9)の動作方法のステップについては、以下のセクション(017)で説明する。
【0048】
(017)クライミング機構(1)を上方に移動させたい場合、(
図13)
【0049】
170-)クレーンには絶対に荷重がかからない。
【0050】
171-)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻され、ガイドレール(118)の穴(119)から取り外され(
図6及び13A)、
【0051】
172-)上部内側スキッド(6)は、油圧シリンダ(26)によって上方に移動し(
図13B)、
【0052】
173-)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレール(118)の穴(119)に取り付けられ(
図6及び13B)、
【0053】
174-)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻され、ガイドレール(118)の穴(119)から取り外され(
図6及び13BA)、
【0054】
175-)底部内側スキッド(6)は、油圧シリンダ(27)によって上方に移動し(
図13C)、
【0055】
176-)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレール(118)の穴(119)に取り付けられ(
図6及び13C)、
【0056】
メモ1:(171~176)の番号のトランザクションを行う際、クライミング機構(1)のタワー接続は、外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上のロックピン(67)によって提供される。
【0057】
177-)サイドアーム(45、46、47及び48)のUスロット(90)は、まず油圧シリンダ(80)によってY軸で上方に移動し、次に油圧シリンダ(41)によってX軸で移動することによって外側に引っ張られる。(
図2及び17)
【0058】
178-)外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き抜かれ、ガイドレールから取り外される(
図6及び13C)、
【0059】
179-)外側スキッド(8)は、油圧シリンダ(26及び27)によって上方に移動する(
図1)。この場合、クライミング機構(1)は、内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)のみでタワー(4)に固定される。(合計4つ)
【0060】
180-)外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)のロックピンは、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレールの穴に挿入され、
【0061】
メモ2:(177~180)の番号のトランザクションを行う際、クライミング機構(1)とタワー(4)との接続は、内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)によって行われる。
【0062】
メモ3:ステップ171~172…179及び180は、第1クライミングサイクルである。第1サイクルの終了時には、クライミング機構(1)は、タワーモジュール(116)の高さの半分まで上昇する。
【0063】
181-)上記のステップ171~172…180が同じ順序で繰り返される。(
図13E~F及びG)。これで第2クライミングサイクルが完了する。クライミング機構(1)は、タワーモジュール(116)の高さだけ上方に移動し、
【0064】
182-)サイドアーム(45、46、47、48)上のUスロット(90)の位置は、カメラ(83)によって監視され、油圧シリンダ(41、77、80)によってx、y、z軸で調整され、タワー(4)上のヘッドピン(78)に固定される(
図17)。
図2、8、170も参照のこと。この場合、クレーンは、使用できる状態になる。
【0065】
従って、クライミング機構(1)は、油圧シリンダ(26、27)のストロークの2倍、すなわち、H(m)まで上方向に移動する。ここで、内側スキッド(6)の移動は、同時に又は別々に行うことができる。クライミング機構(1)を下方に移動させたい場は、同じプロセスを端から始めまで行う。
【0066】
(018)
図14は、キャリアシャーシ(17)とシェル(18)が別々に組み立てられた状態の透視図である。キャリアシャーシ(17)とシェル(18)は、輸送を容易にするために2つ以上のモジュールで製造することができる。キャリアシャーシ(17)は、パイプとプロファイルで製造され、ボルトで外側スキッド柱(42)に固定される。その上にクレーン接続プラットフォーム(3)が設けられる。接続プラットフォーム(3)に取り付けられたクレーン(2)からの荷重は、キャリアシャーシ(17)を介して昇降機(9)に伝達され、その後、ハンガー部品(39、40、91、92)を介して分散荷重としてタワー(4)に伝達される。キャリアシャーシ(17)の側面にドア(19)が設けられる。内部にプラットフォーム(23)及び階段(33)が設けられる(
図2及び3)。これらのプラットフォームに油圧タンク(20)、油圧弁群(21)、電気電子制御パネル(22)が取り付けられる。制御パネルにより、電気はクライミング機構内の装置に伝達される。電気電子制御パネル(22)により、電気は、クライミング機構内の装置に伝達される。
【0067】
(019)クライミング機構(1)を構造物(例えば、風力タービンタワー)の組み立てに使用するためには、タワー(4)内にいくつかの特殊な部品が存在する必要がある。これらの部品は、タワーの設計時に計画され、タワーと一緒に製造される。これらは、ガイドレール(118)、ヘッドピンスロット(123)、支持棒(131)などの要素である。
【0068】
(020)タワー要素(117)にガイドレール(118)が固定され、これにより、クライミング機構(1)がタワー(4)を保持し、クレーン(2)からの荷重をタワー要素(15及び18)とともにタワーの基礎まで伝達することができる。ガイドレール(118)は、タワー要素(117)のフランジ(132)にボルトで固定される。クライミング機構(1)は、外側スキッド(6)と内側スキッド(8)の下端と上端にあるハンガー部品(39、40、91、92)のロックピン(67)によってガイドレール(118)の穴(119)に固定される。ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によってX軸で移動し、ガイドレール(118)の穴(119)に挿入され、取り外される。詳細については、上記(006)のセクションで説明した。
【0069】
(021)上記セクション(008…010)では、クレーン(2)で荷物を持ち上げている間にクライミング機構(1)のバランスを保つサイドアーム(45、46、47、48)があることを説明した。Uスロット(90)が取り付けられたヘッドピン(78)があり、サイドアーム(45、46、47、48)をタワーに固定することができる。ヘッドピン(78)は、ヘッドピンスロット(123)に固定される。ヘッドピンスロット(123)は、ボルト(128)でタワー要素(117)に固定される(
図16及び17)。ヘッドピンスロット(123)は、タワー(4)の各タワーモジュール(116)上の2つの反対側のタワー要素(117)に取り付けられる。ヘッドピンブッシング(124)は、金属板(125)に溶接で固定される。その周囲に支持板(126)が設けられる。
図16Bは、ヘッドピンスロット(123)の透視図であり、その構成要素は、
図16Aに示される。ヘッドピンブッシング(124)の円筒面を通過する平面は、相互に平行ではない。それらの間には角度(127)があり、これはタワーの上部の角度の半分である。
図16Cに示す機能により、ヘッドピン(78)の軸とサイドアームのUスロット(90)の軸が一致するようになる。(
図15、16及び17も参照のこと)。
【0070】
(022)クレーン(2)からの荷重は、ガイドレール(118)とタワー要素(117)を介して基礎に伝達される。
図18は、y-z平面に沿ったタワーモジュール(116)のy-z断面(133)を示す。支持棒(131)は、ガイドレール(118)上のx軸、y軸、z軸の力をバランスさせ、分散荷重にするために使用することができる。支持棒(131)は、接続部品(122)及びボルトでタワー部材(117)上のフランジ(132)に固定される。支持棒(131)は、多角形又は円形のタワー断面の軸に沿って配置され得る。
【0071】
(023)床上にクライミング機構(1)を操作するための遠隔制御室(5)が設けられる。(
図1)。遠隔制御室(5)に遠隔制御システムが設けられる。油圧弁及びクレーン(2)は、この遠隔制御室(5)からの指令によって動作する。遠隔制御室(5)とクライミング機構との間の通信は、ケーブルと遠隔制御装置からの信号によって行われる。この室からカメラ(83)の画像を見ながらクライミング機構(1)を制御する。
【0072】
(024)
図2は、クライミング機構(1)の透視図を示す。
【0073】
(025)
図15Eは、クライミング機構(1)をタワー(4)に取り付けた最初の状態を示す。クレーン(2)は、クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ、使用可能な状態となる。
【0074】
(026)クライミング機構の動作方法は、以下のとおりである。
【0075】
201-)タワーの最初の3つのモジュール(4)は、大型クレーンよりも小型のクレーンで取り付けられる(
図20及び21A)。
【0076】
202-)次に、クライミング機構(1)をタワー(4)に取り付ける(
図15E及び21B)。
【0077】
203-)クレーン(2)は、クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ(
図1及び21B)、
【0078】
204-)クライミング機構に電気を送るケーブルが接続され、
【0079】
205-)遠隔制御室(5)とクライミング機構(1)の電気電子通信システムが操作され(
図1)、
【0080】
206-)サイドアーム(45、46、47、48)上のUスロット(90)の位置は、カメラ(83)によって監視され、油圧シリンダ(41、77、80)によってx、y、z軸で調整され、タワー(4)上のヘッドピン(78)に固定される(
図17)。
図8及び17も参照のこと。この場合、クレーンは、使用できる状態になり、
【0081】
207-)タワーの第4モジュール(4)は、クレーン(2)によって持ち上げられ(
図21C)、第3モジュールに取り付けられ(
図21D及び21E)、
【0082】
208-)クライミング機構(1)は、上記(017)セクションで説明した方法を適用して上方に移動する。(
図21F)、
【0083】
209-)番号(207及び208)の手順が以下のモジュールのそれぞれに適用され、タワー(4)の組み立てが完了し、
【0084】
210-)その後、ナセル、ローター、ブレードなどの風力タービンの他の要素がクレーンで持ち上げられ、所定の位置に取り付けられる。
【0085】
211-)最後に、クライミング機構(1)が地面まで降下し、タワーから取り外され、
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、工場で製造された後に専用のクレーンを購入して設置することにより、風力タービンや類似の構造物の組み立てに使用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(削除)
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
(削除)
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
(削除)
【請求項6】
(削除)
【請求項7】
(削除)
【請求項8】
(削除)
【請求項9】
(削除)
【請求項10】
(削除)
【請求項11】
(削除)
【請求項12】
(削除)
【請求項13】
(削除)
【請求項14】
(削除)
【請求項15】
(削除)
【請求項16】
(削除)
【請求項17】
(削除)
【請求項18】
タワー(4)の外面を上方に登るクライミング機構(1)であって、
それは、多数のパイプとプロファイルを相互に溶接及びボルトで固定して製造された鋼構造キャリアシャーシ(17)を含み、前記鋼構造キャリアシャーシ(17)は、溶接及びボルトで内部に固定された少なくとも1つの昇降機(9)、プラットフォーム(23)及び階段(33)、及び溶接及びボルトで上部に固定された少なくとも1つのクレーン接続プラットフォーム(3)を有し、前記キャリアシャーシ(17)は、輸送及び組み立てを容易にするために少なくとも2つの部分に分割できるように作られ、
それは、内面と外面を有し、鋼又は複合材料で作られ、ボルト及び溶接で前記キャリアシャーシ(17)に固定され、外部要因から保護する、少なくとも1つのシェル(18)とを含み、
少なくとも1つの外側スキッド(8)の内側にY軸で移動する少なくとも2つの内側スキッド(6)と、前記スキッド(6及び8)が前記Y軸で移動できるようにする油圧シリンダ(26及び27)とを有し、前記キャリアは、ボルト及び溶接で前記キャリアシャーシ(17)に固定された少なくとも1つの昇降機(9)を含み、前記油圧シリンダ(26、27)の一端は、前記外側スキッド(8)に固定され、他端は、前記内側スキッド(6)に固定され、
前記外側スキッド(8)は、両側にU字型又はI字型のスキッド柱(42)と、前記スキッド柱(42)の縦方向の取り付け又は取り外しを可能にするボルト穴を備えた少なくとも1つの補強部品(36、53、54、55)と、長方形断面で作られ、溶接及びボルトで前記外側スキッド(8)に取り付けられた、少なくとも4つのガイドベアリング(29)と、下縁及び上縁、ハンガー部品(39及び40)及びロックピン(67)に固定された少なくとも1つの補強部品(30及び31)とを含み、前記補強部品(30及び31)と前記ハンガー部品(39及び40)は、前記スキッド柱(42)に溶接してボルト締めされ、前記ハンガー部品(39及び40)は、前記外側スキッド(8)をガイドレール(118)に固定し、全ての部品の材質は、鋼であり、
前記内側スキッド(6)は、両側にスキッド柱(86)を含み、下縁及び上縁に少なくとも1つの補強部品(34)及びハンガー部品(91及び92)を含み、車輪群(105)をさらに含み、前記車輪群(105)は、前記内側スキッド(6)の四隅の前記補強部品(34)にボルト締めされ、前記補強部品(34)及び前記ハンガー部品(91及び92)は、前記スキッド柱(86)に溶接してボルト締めされ、前記車輪群(105)は、前記内側スキッド(6)のx-y平面の中点を通るx軸及びy軸に関して相互に対称に配置され、前記ハンガー部品(91及び92)は、前記内側スキッド(6)を前記ガイドレール(118)に固定することを可能にし、前記全ての部品の材料は、鋼であり、
前記車輪群(105)は、少なくとも1つの車輪(103及び104)と、ブッシング本体(106及び107)とを含み、前記車輪(103及び104)は、シャフト(108及び109)によってブッシング本体(106及び107)に取り付けられ、前記ブッシング本体(106及び107)は、直方体形状で、ボルト穴(113及び114)を有し、それにより、前記ブッシング本体は、相互に固定され、前記内側スキッド(6)に固定され、前記車輪群(105)は、前記内側スキッド(6)がY軸で移動する際に、前記外側スキッド(8)の前記スキッド柱(42)内で、X軸及びZ軸のクリアランス及び摩擦が最小限に抑えられて動作することを確保し、
前記ハンガー部品(39、40、91、92)は、前記補強部品(43及び44)に溶接された少なくとも2つのブラケット(56)、少なくとも1つのロックピン(67)、ガイドチューブ(57)、油圧シリンダ(58)及びカメラ(83)を含み、前記ブラケット(56)は、ガイドレール(118)に取り付けるための穴(59)を含み、前記ガイドチューブ(57)は、一方のバットブラケット(56)に固定され、他方のバットブラケット(56)が前記油圧シリンダ(58)に固定されたチューブ片であり、前記ロックピン(67)は、前記ガイドチューブ(57)内の前記油圧シリンダ(58)によって前記X軸で移動し、それにより、前記内側スキッド(6)及び前記外側スキッド(8)を前記ガイドレール(118)に取り付けることができ、前記カメラ(83)は、ロックピン(67)の位置と前記ガイドレール(118)の前記穴(119)の位置を監視し、
ロックピン(67)と係合するための複数の穴(119)を有し、タワー要素(117)と同じ高さにある少なくとも1つのガイドレール(118)を含み、前記ガイドレール(118)は、前記タワー要素(117)のフランジ(132)にボルト締めされ、前記ガイドレール(118)は、前記クライミング機構(1)を前記タワー(4)に固定し、前記クライミング機構(1)からの全ての荷重を前記タワー(4)を介して前記タワーの基礎に伝達し、前記ガイドレール(118)は、鋼材で作られ、
それは、前記外側スキッド(8)の前記ガイドベアリング(29)内の前記油圧シリンダ(41)によって前記X軸で移動する少なくとも4つのサイドアーム(45、46、47、48)を含み、前記サイドアーム(45、46、47、48)は、クライミング機構(1)を前記タワー(4)に固定し、揺動を防止し、前記サイドアーム(45、46、47、48)は、少なくとも1つのサイドアーム内側柱(70)と、前記サイドアーム内側柱(70)の一端に溶接された少なくとも1つのガイドベアリング(75)と、前記ガイドベアリング(75)内の前記少なくとも1つの油圧シリンダ(77)によって前記Z軸で移動する少なくとも1つのサイドアーム内側柱(76)と、前記サイドアーム内側柱76の端部に溶接してボルト締めされた少なくとも1つのUスロット群(81)とを含み、前記サイドアーム内側柱(70)、ガイドベアリング(75)及びサイドアーム内側柱(76)は、長方形の鋼製プロファイルで作られ、
前記Uスロット群(81)は、少なくとも1つの補強部品(89)にボルトで固定されたスキッドベアリング(79)、少なくとも1つの油圧シリンダ(80)、油圧シリンダ(80)によって前記スキッドベアリング(79)内で前記Y軸で移動する少なくとも1つのスキッド部品(88)、Uスロット(90)及びカメラ(83)を含み、前記スキッドベアリング(79)は、補強部品(89)に溶接してボルト締めされ、前記Uスロット(90)は、溶接及びボルトで前記スキッド部品(88)に固定され、前記Uスロット(90)は、前記油圧シリンダ(80)によってY軸で移動し、タワー要素(117)上のヘッドピン(78)に取り付けられ、カメラ(83)は、Uスロット(90)とヘッドピン(78)の位置を監視するためのものであり、
ヘッドピンスロット(123)は、ボルト穴と平面とを有する金属板(125)に溶接されたヘッドピンブッシング(124)と、ヘッドピンブッシング(124)にボルトで固定されたヘッドピン(78)とを含み、前記ヘッドピンブッシング(124)の先端部を通る平面の間には、タワーの上部角度の半分の角度(127)があり、それにより、前記ヘッドピン(78)と前記Uスロット(90)の中心軸が一致することを確保し、ヘッドピンスロット(123)及びヘッドピン(78)は、全てのタワーモジュール(116、120)の2つの対向するタワー要素(117)にボルト締めされ、
それは、パイプの両端に溶接とスクリューで固定された接続部品(122)からなる多数の支持バー(131)を含み、前記支持バー(131)は、接続部品(122)の穴を介して前記ガイドレール(118)、及び正反対のタワー要素(117)のフランジ(132)にボルト締めされ、前記支持バー(131)の前記軸は、タワー(4)セクションの中心を通る平面を通り、前記支持バー(131)は、前記ガイドレール(118)にかかる力を分散荷重にし、
それは、少なくとも1つのクレーン接続プラットフォーム(3)を含み、該クレーン接続プラットフォーム(3)は、クレーン(2)をクライミング機構(1)に取り付けるためのボルト穴を有し、溶接及びボルトで前記キャリアシャーシ(17)に固定され、
それは、少なくとも1つの油圧タンク(20)と、油圧弁群(21)と、キャリアシャーシ(17)の内部に取り付けられ、クライミング機構(1)及びクレーン(2)の遠隔操作を可能にする電気電子制御パネル(22)とを含み、
地面に位置し、クライミング機構(1)及びクレーン(2)の遠隔操作を可能にする少なくとも1つの遠隔制御室(5)を含むことを特徴とするタワー(4)の外面を上方に登るクライミング機構(1)。
【請求項19】
前記昇降機(9)の上方への移動に使用され、前記上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)上の前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、前記上部内側スキッド(6)は、前記油圧シリンダ(26)のストローク分だけ上方に移動し、前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に挿入され、前記下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)上の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、前記油圧シリンダ(27)のストローク分だけ上方に移動し、前記ロックピン(67)は、前記油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に挿入され、前記サイドアーム(45、46、47、48)上のUスロット(90)は、油前記圧シリンダ(41、80)によってX軸及びY軸で移動し、前記タワー(4)内の前記ヘッドピン(78)から取り外され、前記外側スキッド(8)のハンガー部品(39、40)の前記ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻し、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)から取り外され、前記外側スキッド(8)は、油圧シリンダ(26、27)によって上方に移動し、ロックピン(67)は油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に挿入され、前記カメラ(83)から前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)の位置を監視することにより、前記油圧シリンダ(41)によって前記X軸、前記油圧シリンダ(77)によってZ軸で同じ動作が再度行われ、それは、前記油圧シリンダ(80)によって前記Y軸で調整され、前記タワー(4)内の前記ヘッドピン(78)に固定され、それは、前記クライミング機構(1)がモジュールの高さまで登るようにし、下向きの移動に対して最後から始めまで同様の動作を行うことができる昇降機(9)を含むことを特徴とする請求項18に記載のクライミング機構(1)。
【請求項20】
前記タワーの前記最初の3つのモジュール(4)が小型クレーンで取り付けられた後、前記クライミング機構(1)は、前記外側スキッド(8)及び内側スキッド(6)のハンガー部品(39、40、91、92)上の前記ロックピン(67)により、前記タワー(4)の前記ガイドレール(118)の前記穴(119)に取り付けられ、遠隔制御室(5)とクライミング機構(1)との間に電気電子ケーブル接続が行われ、前記カメラ(83)から前記サイドアーム(45、46、47、48)上の前記Uスロット(90)の前記位置を監視することにより、電子通信システムが起動され、それは、前記X軸で前記油圧シリンダ(41)によって調整され、前記Z軸で前記油圧シリンダ(77)によって調整され、前記Y軸で油圧シリンダ(80)によって調整され、前記タワー(4)上のヘッドピン(78)に固定され、従って、前記クライミング機構(1)と前記クレーン(2)は使用に備え、前記タワーの第4モジュールは、前記クレーン(2)によって持ち上げられ、第3モジュールに取り付けられ、前記クライミング機構(1)の前記昇降機(9)が作動し、前記タワーモジュール(116)がその高さだけ上方に移動し、次のモジュールごとに同じ手順が繰り返され、前記タワー(4)の組み立てが完了し、最後に、風力タービンの他の要素は、前記クレーンで持ち上げられ、組み立てが完了し、それは、上向きの移動の最後から始めまでの全てのプロセスを適用することにより、地面まで降下し、タワーから取り外されるクライミング機構(1)であることを特徴とする請求項18又は19に記載のクライミング機構(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊なクレーンが取り付けられたクライミング機構に関する。クライミング機構は、上に向かって狭くなり、円錐状構造であり、多角形断面モジュールを積み重ねて構成されるモジュラータワー又は円筒形構造では、風力タービンタワー又は類似のタワーの壁を登ってタワーを組み立てることができる。
【背景技術】
【0002】
ご存知のように、風速は地面から上昇するにつれて上がる。風速が上がると、より多くの電気を生産し、タービンの効率が向上する。そのため、タービン製造業者は、より高い高度で稼働するタービンとタワーを設計する。2021年、タワーの高さは、180メートルに達する。近い将来、250メートルを超えるでしょう。最大クレーンは、風力タービンタワーの組み立てに使用される。これらのクレーンは、輸送、取り付け、再配置に時間がかかり、コストも高くなる。さらに、近年、タワーの高さが上がり、将来的にもさらに高くなるため、既存のクレーンの能力が不十分になる可能性がある。近年、タワーに登ってタワー要素のメンテナンスを行う機構が開発されている。これらの機構は、揺動を防止してバランスを保つサイドアームを有する。一部のモデルでは、これらのサイドアームは、タレット本体に巻き付けられる。タワー本体に巻き付けられたサイドアームは、タワー要素に損傷を与える可能性がある。
【0003】
別のモデルでは、サイドアームは、アーム上のピンによってタワーの穴に固定される。しかし、この手順を実行するのは、困難な場合がある。
【0004】
本発明によれば、市場に出回っている一部の特別な専用クレーンは、タワーの組み立て段階でタワーの壁に沿って登る機構に取り付けられ得、タワーは、組み立てられ得る。クライミング機構のサイドアームは、Uベアリングを有する。タワー内の各モジュールは、相互に取り付けられたピンを有する。サイドアーム上のUベアリングは、Y軸及びZ軸で移動することによってこれらのピンに固定される。この機能により、サイドアームをタワーに固定することが従来技術よりも簡単になる。それにより、タワー内でのクライミング機構の揺動を防止する。さらに、タワーに取り付けられたガイドレールにより、クレーンからの全ての力は、ガイドレールとタワー要素を介して途切れることなく基礎に伝達される。
【0005】
モジュラータワーのモジュールの高さは、約12~13メートルである。タワーの最初の3つのモジュールであり、これは、最大クレーンよりも小さい移動式クレーンによって行うことができる。この段階の後、クライミング機構がタワーの壁に取り付けられる。専用のクレーンは、クライミング機構に取り付けられ得、このクレーンに第3モジュール以降のモジュールや風力タービンの他の要素も取り付けられ得る。クライミング機構は、昇降機の原理で動作する構成要素により、1つのモジュールの高さだけ上昇し、次のモジュールが取り付けられる。このプロセスがタワー全体で繰り返され、タワーの組み立てが完了する。最後に、ナセル、ローター、ブレードなどのタービンの要素を取り付けることで、風力タービンの組み立てが完了する。
【0006】
風力タービンの経済的耐用年数は、約20~25年である。このプロセスで故障が発生する可能性があるので、最大クレーンを発電所エリアに持ち込んで使用する必要がある。これは、莫大なコストを意味する。しかし、本発明に記載のタワークライミング機構を使用して組み立てられたタワー要素及び機器のメンテナンスは、タワークライミング機構を使用して行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、大型クレーンを使用せずに高いタワーを建設できるようにすることで、取り付け時間とコストを削減する解決手段である。
【0008】
本発明の利点は、以下のとおりである。
【0009】
-サイドアームのUベアリングにより、
【0010】
クライミング機構をタワーのピンに簡単に取り付けることができ、
【0011】
-タワーに取り付けられたガイドレールにより、
【0012】
クレーンからの全ての力は、ガイドレールとタワー要素を介して途切れることなく基礎に伝達され、
【0013】
-支持ロッドにより、
【0014】
ガイドレールにかかる力は、モジュール内の他のタワー要素に伝達され、分散荷重になり、
【0015】
-非常に大型のクレーンを使用する必要がないため、高額なクレーンコストが削減され、
【0016】
-タワーに登って使用するため、非常に大型のクレーンが到達できないほど高いタワーを建設でき、
【0017】
-風力タービンの動作後に故障が発生した場合でも、再度使用することができ、
【0018】
本発明の欠点は、以下のとおりである。
【0019】
-本発明を使用するには、タワーの製造中に、いくつかの部品(ガイドレール、ヘッドピン、サポートバーなど)をタワーに固定する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図17】ヘッドピンタワー要素の壁の取り付け図である。
【符号の説明】
【0021】
1 クライミング機構
2 クレーン
3 クレーン接続プラットフォーム
4 タワー
5 遠隔制御室
6 内側スキッド
8 外側スキッド
9 昇降機
17 キャリアシャーシ
18 シェル
19 ドア
20 油圧タンク
21 油圧バルブ群
22 電気及び電子制御パネル
23 プラットフォーム
24 サイドアーム組立体
26 油圧シリンダ
27 油圧シリンダ
29 ガイドベアリング
30 補強部品
31 補強部品
32 補強部品
33 階段
34 補強部品
36 フェダ
39 ハンガー部品
40 ハンガー部品
41 油圧シリンダ
42 スキッドコラム
43 補強部品
44 補強部品
45 サイドアーム
46 サイドアーム
47 サイドアーム
48 サイドアーム
53 補強部品
54 補強部品
55 補強部品
56 ブラケット
57 ガイドチューブ
58 油圧シリンダ
59 穴
67 ロックピン
70 サイドアーム内側柱
73 補強部品
74 補強部品
75 ガイドベアリング
76 サイドアーム内側柱
77 油圧シリンダ
78 ヘッドピン
79 スキッッドベアリング
80 油圧シリンダ
81 Uスロット群
82 カメラアーム
83 カメラ
84 カメラアーム
86 スキッドコラム
88 スキッド部品
89 補強部品
90 Uスロット
91 ハンガー部品
92 ハンガー部品
103 車輪
104 車輪
105 車輪群
106 ブッシュ本体
107 ブッシュ本体
108 シャフト
109 シャフト
110 ピン
113 ボルト穴
114 ボルト穴
116 タワーモジュール
117 タワー要素
118 ガイドレール
119 穴
122 接続部品
123 ヘッドピンスロット
124 ヘッドピンブッシュ
125 金属板
126 支持板
127 角度
128 ボルト
131 支持バー
132 フランジ
133 y-z断面
【発明を実施するための形態】
【0022】
(001)本発明は、タワーの外壁に沿って上方に登るクライミング機構(1)に関する。それに取り付けられたクレーン(2)により、タワーの要素と他の構造要素をタワーの頂部まで持ち上げることができる。クレーンは、既製品を購入して、クライミング機構に組み込むことができる。
【0023】
クライミング機構(1)の構成要素及び部品(002…018)、セクション(019…022)でタワー内に存在する必要がある部品、(023…026)章では、クライミング機構(1)の動作方法について説明する。
【0024】
(002)
図1は、クライミング機構(1)のクレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられたクレーン(2)、モジュラータワー(4)及び遠隔制御室(5)の全体図を示す。
【0025】
(003)
図2は、クライミング機構(1)の全体図を示し、
図3は、その主な構成要素の透視図を示す。クライミング機構(1)は、主に以下の構成要素で構成される。
【0026】
一致するX軸、Y軸、Z軸を備えた昇降機(9)は、外側スキッド(8)、2つの内側スキッド(6)、外側スキッド(8)に取り付けられたガイドベアリング(29)を含み、
【0027】
右側及び左側サイドアーム(45、46、47、48)は、X、Y、Z軸で移動し、
【0028】
ヘッドピンUスロット(90)がサイドアームに位置し、
【0029】
キャリアシャーシ(17)及びシェル(18)が外側スキッド(8)に取り付けられ、
【0030】
クレーン接続プラットフォーム(3)がキャリアシャーシ(17)に取り付けられ、
【0031】
油圧タンク(20)及び油圧弁群(21)は、キャリアフレーム(17)内に取り付けられ、クライミング機構(1)及びクレーン(2)内の油圧シリンダ及び他の油圧部品を作動させ、
【0032】
電気電子制御パネル(22)がキャリアケージシステム内に取り付けられ、
【0033】
クライミング機構(1)及びクレーン(2)を遠隔制御するために、遠隔制御室(5)が地面に位置し、
【0034】
(004)
図4Bは、外側スキッド(8)の透視図を示し、
図4Aは、外側スキッド(8)の主な構成要素を示す。外側スキッド(8)の両側に外側スキッド柱(42)が設けられ、その下端と上端に補強部(30、31、32)が設けられる。さらに、補強部品(30)によって高さ方向に補強することで耐久性のある構造を形成する。外側スキッド柱(42)は、標準のNPI又はNPUプロファイルから製造することができる。又は、異なる断面を備えたプロファイルを使用することもできる。輸送を容易にするために、外側スキッド(8)は、単一又は複数ピースであり得る。
図4Aでは、2ピースの外側スキッド(8)の上部が組み立てられ、下部が構成要素に分離された状態で示される。
【0035】
(005)
図5は、2つ以上の部品を有する外側スキッドのスキッド柱(42)のジョイント部を拡大して示す。図面では、外側スキッド柱42が短い長さで示される。
図5Bは、アセンブリを示し、
図5Aは、主な構成要素の図を示す。補強部品(55)は、溶接及びボルトで外側スキッド柱(42)に固定される。フェダ(36)及び補強部品(53及び54)は、外側スキッド柱(42)に溶接してボルト締めされる。スキッドセクションは、フェダ及び補強部品(36、53及び54)の穴を介してボルトで取り付けられ、分離される。ジョイント部で使用される全ての部品(36、53、54、55)は、外側スキッド柱(42)の外面に位置する。外側スキッド柱(42)の内面は、車輪群(105)内の車輪(103及び104)が動作する面であるため、追加の部品はない(
図10)。
【0036】
(006)外側スキッド(8)の下部と上部には外側スキッドハンガー部品(39及び40)が1つずつある(
図4)。これらのハンガー部品(39及び40)は、同じ構造である。
図6では、ハンガー部品(39、40)の斜視図を模式的に示す。外側スキッド(8)は、これらのハンガー部品(39及び40)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。同時に、クレーンからの全ての荷重をタワーに伝達する。ブラケット(56)が補強部品(43及び44)に溶接され、補強部品(43及び44)が外側スキッド柱(42)に溶接してボルト締めされる。ロックピン(67)が油圧シリンダ(58)によってガイドチューブ(57)内をx軸で移動する。油圧シリンダ(58)及びガイドチューブ(57)は、ブラケット(56)の穴(59)に同心円状に固定される。外側スキッド(8)が上下に移動する場合、ロックピン(67)が油圧シリンダ(58)によってガイドチューブ(57)内に引き込まれる(
図6A)。クライミング機構(1)の上昇又は降下が完了する場合、油圧シリンダ(58)によってロックピン(67)がタワーガイドレール(118)の穴(119)に押し込まれる(
図6B)。従って、外側スキッド(8)が新しい位置に固定される(
図6C)。ロックピンの位置を監視するためのカメラ(83)は、カメラアーム(84)によってロックピンブラケット(56)に固定される。
【0037】
(007)外側スキッド8の後方には4つのガイドベアリング29が設けられる(
図2A及び
図3A)。そのうちの2つは頂部にあり、残りの2つは底部にある。サイドアーム(45、46、47、48)は、油圧シリンダ(41)によってガイドベアリング(29)内をX軸で移動する(
図2)。
【0038】
(008)
図7は、サイドアームアセンブリ(24)の斜視図である。クライミング機構(1)の上部と下部、左右に4つずつある。同じサイドアームアセンブリ(24)は、方向を変えることによって4つのアームの全てとして使用することができる。サイドアームの部品番号は、(45、46、47、48)と表示される。つまり、(45、46、47、48)の構造は全て同じである(
図3)。サイドアームのサイドアーム内側柱(70)は、外側スキッド(8)の後面に取り付けられたガイドベアリング(29)内の油圧シリンダ(41)によってX軸で移動し、所望の位置に調整される。他方のサイドアームガイドベアリング(75)は、サイドアーム内側柱(70)の端部に取り付けられる。このジョイントの剛性を高めるためにコーナー補強部品(73、74)が設けられる。サイドアーム内側柱(76)は、サイドアームガイドベアリング(75)内の油圧シリンダ(77)によってZ軸で移動し、所望の位置に調整される。サイドアーム内側柱(76)の端部にUスロット群(81)が設けられる。Uスロット群(81)は、タワー内のヘッドピン(78)に固定され(
図17)、それによってクライミング機構(1)をタワー(4)上でバランスをとることができる。(詳細は、以下のクライミング機構の動作方法(017)のセクションで説明する。)
【0039】
(009)
図8は、Uスロット群(81)のアセンブリと主な構成要素の透視図を示す。スキッドベアリング(79)のプールの側面内側縁がV字型になっており、側面に同じ形状のスライドスキッド部品(88)がここで機能する。油圧シリンダ接続用ブラケットとUスロット(90)がスライドスキッド部品(88)に固定される。スキッドベアリング79は、補強部品(89)とリブを介してサイドアーム内側柱76の端部に固定される(
図17)。スキッドベアリング(79)、補強部品(89)及びフェダは、サイドアーム内側柱(76)の端部に固定される(
図17)。スキッドベアリング(79)が補強部品(89)によってサイドアーム内側柱(76)に固定される(
図17)。補強部品(89)の上端に油圧シリンダ接続用ブラケットが設けられる。カメラ(83)は、Uスロット(90)とヘッドピン(78)の位置を監視するために使用することができる。カメラ(83)は、カメラアーム(82)によって補強部品(89)に取り付けられ得る。
【0040】
(010)クライミング機構(1)が新しい位置まで上下に移動する場合、サイドアーム内側柱(76)の端部にあるUスロット群(81)の軸が油圧シリンダ(41)によってX軸に沿って移動し、油圧シリンダ(77)によってZ軸に沿って移動し、タワー(4)上のヘッドピン(78)の軸と一致する。Uスロット群(81)のY軸上の位置を正確に調整する必要がある場合がある。これを実現するために、ヘッドピンUスロット群(81)Uスロット(90)は、スキッドベアリング(79)内の油圧シリンダ(80)によってY軸で移動することができる(
図8及び17)。Uスロット(90)の軸は、Y軸においてタワー上のヘッドピン(78)の軸と一致するように調整され、油圧シリンダ(80)とUスロット(90)がヘッドピンに取り付けられる。これは、4つのサイドアーム(45、46、47、48)ごとに個別に行われる。この場合、Uスロット(90)とヘッドピン(78)の位置は、カメラ(83)から追跡することができる。
【0041】
(011)
図9は、内側スキッド(6)及びその主な構成要素の透視図を示す。内側スキッド(6)の両側にスキッド柱(86)が設けられ、その下端と上端に補強部品(34)が設けられる(
図9)。スキッド柱(86)は、標準のNPI又はNPUプロファイルから製造することができる。又は、異なる断面を備えたプロファイルを使用することもできる。内側スキッド(6)の上端と下端に内側スキッドハンガー部(91及び92)が設けられる。内側スキッド(6)は、これらのハンガー部品(91及び92)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。同時に、クレーンからの全ての荷重をタワーに伝達する。全ての部品は、ボルト及び溶接接続で組み合わされ、堅牢で安全な構造を形成する。
【0042】
(012)内側スキッド(6)の下端と上端にある内側スキッドハンガー部(91及び92)の構造及び動作モードは、上記セクション(006)で説明した外側スキッドハンガー部品(39及び40)の構造及び動作モードと同じである。
【0043】
(013)本発明によれば、内側スキッド(6)の下縁及び上縁の左右の角に車輪群(105)が設けられる(
図9及び
図10)。
図10には、車輪群(105)及びその主な構成要素の透視図が示される。上車輪(103)は、シャフト(108)及びピン(110)によってブッシング本体(106)に取り付けられる。その役割は、外側スキッド柱(42)の内側のX軸に空間がなく摩擦のない構造を形成することによって、内側スキッド(6)がY軸で上下に移動することを保証することである(
図4)。下車輪(104)は、シャフト(109)を介してブッシング本体(107)に取り付けられる。その役割は、外側スキッド柱(42)の内側のZ軸に空間がなく摩擦のない構造を形成することによって、内側スキッド(6)がY軸で上下に移動できるようにすることである。車輪群(105)は、ボルト穴(113及び114)を通したボルトにより、内側スキッド(6)の下端及び上端の左右の角に取り付けられる。車輪群(105)は、内側スキッド(6)のX軸及びY軸に対して相互に対称である。外側スキッド柱(42)内の車輪群(105)の状態(
図4)は、外側スキッドシャーシの上面図として
図11に示される。この設計により、内側スキッド(6)、外側スキッド柱(42)の内部にX軸、Z軸に空間がなく摩擦のない構造が形成され、Y軸で上下に移動できるようになる。
【0044】
(014)各タワーモジュール(116)をタワー(4)に取り付けた後、クライミング機構(1)をモジュールの高さ(H)だけ上方に移動させる必要がある。モジュラータワーのモジュールの高さは、通常、H=約12メートルである。昇降機(9)を高さHまで移動させるためには、外側スキッド(8)の長さは、タワーモジュール(H)の高さの2倍以上でなければならない。この距離は、内側スキッド(6)が外側スキッド(8)の内側で移動できる有効距離を意味する。内側スキッドを使用する場合、昇降機(9)は、1回の移動ごとにHだけ移動する。この場合、内側スキッド(6)の高さは少なくともHでなければならない。昇降機(9)では、内側スキッド(6)と外側スキッド(8)の移動は、油圧シリンダによって提供され、内側スキッド(6)ごとに2つの油圧シリンダが使用される。内側スキッド(6)を使用する場合、油圧シリンダのストロークはH、すなわちH=12メートルにする必要がある。実際には、このような長いストローク(H=12m)の油圧シリンダを操作すると、シャフトが曲がったりねじれたりする危険がある。これらの問題を回避するために、2つ以上の内側スキッド(6)を使用することができる。この場合、スキッドを移動させる油圧シリンダのストローク(H/スキッドの数)は、メートル単位になる。H=12mで内側スキッドの数(6)が2の場合、油圧シリンダのストロークが(12/2=6m)となり、合計4つの油圧シリンダが使用される。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を2回連続して使用する。H=12mで内側スキッドの数(6)が3の場合、油圧シリンダのストロークが(12/3=4m)となり、6つの油圧シリンダが使用される。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を3回連続して使用する。
【0045】
本明細書では、2つの内側スキッド(6)と4つの油圧シリンダ(26及び27)を使用したクライミング機構について説明する。これは、スキッド(6及び8)の各移動(すなわち、各サイクル)ごとに、昇降機(9)がH/2(m)だけ移動することを意味する。クライミング機構(1)をHメートル上下に移動させるために、昇降機(9)を2回連続して使用する。
【0046】
(015)本発明によれば、昇降機(9)は、外側スキッド(8)内にY軸で移動する2つの内側スキッド(6)で構成される。内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)の穴(59)の軸間の距離は、最大H/2(メートル)であり得る(
図13)。外側スキッド(8)のハンガー部品(39、40)の穴(59)の軸間の距離も少なくとも2H(メートル)でなければならない。外側スキッド(8)は、内側スキッド(6)が移動できる有効距離が少なくとも2H(m)となるように製造される。すなわち、外側スキッド(8)の全高は、2H(メートル)以上である。
【0047】
(016)外側スキッド(8)の上部に2つの油圧シリンダ(26)が固定され、下部に2つの油圧シリンダ(27)が固定される(
図13A及びC)。油圧シリンダ(26及び27)のストロークは、約H/2メートルで、内側スキッド(6)をY軸で移動する。上部の油圧シリンダ(26)の一端が外側スキッド(8)に接続され、他端が頂部内側スキッド(6)に接続される。下部油圧シリンダ(27)の一端が外側スキッド(8)に接続され、他端が底部内側スキッド(6)に接続される。内側スキッド(6)は、外側スキッド柱(42)内の油圧シリンダ(26及び27)によって上下に移動する。これにより、クライミング機構(1)は、Y軸で上下に移動することができる。クライミング機構(1)は、外側スキッド(8)上のハンガー部品(39及び40)と内側スキッド(6)上のハンガー部品(91及び92)によってタワーガイドレール(118)に固定される(
図6C)。ハンガー部品の詳細については、上記(006)のセクションで説明した。(
図4も参照のこと)。昇降機(9)の動作方法のステップについては、以下のセクション(017)で説明する。
【0048】
(017)クライミング機構(1)を上方に移動させたい場合、(
図13)
【0049】
170-)クレーンには絶対に荷重がかからない。
【0050】
171-)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻され、ガイドレール(118)の穴(119)から取り外され(
図6及び13A)、
【0051】
172-)上部内側スキッド(6)は、油圧シリンダ(26)によって上方に移動し(
図13B)、
【0052】
173-)上部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレール(118)の穴(119)に取り付けられ(
図6及び13B)、
【0053】
174-)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き戻され、ガイドレール(118)の穴(119)から取り外され(
図6及び13BA)、
【0054】
175-)底部内側スキッド(6)は、油圧シリンダ(27)によって上方に移動し(
図13C)、
【0055】
176-)下部内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレール(118)の穴(119)に取り付けられ(
図6及び13C)、
【0056】
メモ1:(171~176)の番号のトランザクションを行う際、クライミング機構(1)のタワー接続は、外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)上のロックピン(67)によって提供される。
【0057】
177-)サイドアーム(45、46、47及び48)のUスロット(90)は、まず油圧シリンダ(80)によってY軸で上方に移動し、次に油圧シリンダ(41)によってX軸で移動することによって外側に引っ張られる。(
図2及び17)
【0058】
178-)外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)のロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によって引き抜かれ、ガイドレールから取り外される(
図6及び13C)、
【0059】
179-)外側スキッド(8)は、油圧シリンダ(26及び27)によって上方に移動する(
図1)。この場合、クライミング機構(1)は、内側スキッド(6)のハンガー部品(91、92)のロックピン(67)のみでタワー(4)に固定される。(合計4つ)
【0060】
180-)外側スキッド(8)のハンガー部品(39及び40)のロックピンは、油圧シリンダ(58)によって前方に押し出され、ガイドレールの穴に挿入され、
【0061】
メモ2:(177~180)の番号のトランザクションを行う際、クライミング機構(1)とタワー(4)との接続は、内側スキッド(6)のハンガー部品(91及び92)のロックピン(67)によって行われる。
【0062】
メモ3:ステップ171~172…179及び180は、第1クライミングサイクルである。第1サイクルの終了時には、クライミング機構(1)は、タワーモジュール(116)の高さの半分まで上昇する。
【0063】
181-)上記のステップ171~172…180が同じ順序で繰り返される。(
図13E~F及びG)。これで第2クライミングサイクルが完了する。クライミング機構(1)は、タワーモジュール(116)の高さだけ上方に移動し、
【0064】
182-)サイドアーム(45、46、47、48)上のUスロット(90)の位置は、カメラ(83)によって監視され、油圧シリンダ(41、77、80)によってx、y、z軸で調整され、タワー(4)上のヘッドピン(78)に固定される(
図17)。
図2、8、17も参照のこと。この場合、クレーンは、使用できる状態になる。
【0065】
従って、クライミング機構(1)は、油圧シリンダ(26、27)のストロークの2倍、すなわち、H(m)まで上方向に移動する。ここで、内側スキッド(6)の移動は、同時に又は別々に行うことができる。クライミング機構(1)を下方に移動させたい場は、同じプロセスを端から始めまで行う。
【0066】
(018)
図14は、キャリアシャーシ(17)とシェル(18)が別々に組み立てられた状態の透視図である。キャリアシャーシ(17)とシェル(18)は、輸送を容易にするために2つ以上のモジュールで製造することができる。キャリアシャーシ(17)は、パイプとプロファイルで製造され、ボルトで外側スキッド柱(42)に固定される。その上にクレーン接続プラットフォーム(3)が設けられる。クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられたクレーン(2)からの荷重は、キャリアシャーシ(17)を介して昇降機(9)に伝達され、その後、ハンガー部品(39、40、91、92)を介して分散荷重としてタワー(4)に伝達される。キャリアシャーシ(17)の側面にドア(19)が設けられる。内部にプラットフォーム(23)及び階段(33)が設けられる(
図2及び3)。これらのプラットフォームに油圧タンク(20)、油圧弁群(21)、電気電子制御パネル(22)が取り付けられる。制御パネルにより、電気はクライミング機構内の装置に伝達される。電気電子制御パネル(22)により、電気は、クライミング機構内の装置に伝達される。
【0067】
(019)クライミング機構(1)を構造物(例えば、風力タービンタワー)の組み立てに使用するためには、タワー(4)内にいくつかの特殊な部品が存在する必要がある。これらの部品は、タワーの設計時に計画され、タワーと一緒に製造される。これらは、ガイドレール(118)、ヘッドピンスロット(123)、支持棒(131)などの要素である。
【0068】
(020)タワー要素(117)にガイドレール(118)が固定され、これにより、クライミング機構(1)がタワー(4)を保持し、クレーン(2)からの荷重をタワー要素(15及び18)とともにタワーの基礎まで伝達することができる。ガイドレール(118)は、タワー要素(117)のフランジ(132)にボルトで固定される。クライミング機構(1)は、外側スキッド(6)と内側スキッド(8)の下端と上端にあるハンガー部品(39、40、91、92)のロックピン(67)によってガイドレール(118)の穴(119)に固定される。ロックピン(67)は、油圧シリンダ(58)によってX軸で移動し、ガイドレール(118)の穴(119)に挿入され、取り外される。詳細については、上記(006)のセクションで説明した。
【0069】
(021)上記セクション(008…010)では、クレーン(2)で荷物を持ち上げている間にクライミング機構(1)のバランスを保つサイドアーム(45、46、47、48)があることを説明した。Uスロット(90)が取り付けられたヘッドピン(78)があり、サイドアーム(45、46、47、48)をタワーに固定することができる。ヘッドピンスロット(123)は、タワー要素(117)にボルトで固定される(
図17)。ヘッドピンスロット(123)は、ボルト(128)でタワー要素(117)に固定される(
図16及び17)。ヘッドピンスロット(123)は、タワー(4)の各タワーモジュール(116)上の2つの反対側のタワー要素(117)に取り付けられる。ヘッドピンブッシング(124)は、金属板(125)に溶接で固定される。その周囲に支持板(126)が設けられる。
図16Bは、ヘッドピンスロット(123)の透視図であり、その構成要素は、
図16Aに示される。ヘッドピンブッシング(124)の円筒面を通過する平面は、相互に平行ではない。それらの間には角度(127)があり、これはタワーの上部の角度の半分である。
図16Cに示す機能により、ヘッドピン(78)の軸とサイドアームのUスロット(90)の軸が一致するようになる。(
図15、16及び17も参照のこと)。
【0070】
(022)クレーン(2)からの荷重は、ガイドレール(118)とタワー要素(117)を介して基礎に伝達される。
図18は、y-z平面に沿ったタワーモジュール(116)のy-z断面(133)を示す。支持棒(131)は、ガイドレール(118)上のx軸、y軸、z軸の力をバランスさせ、分散荷重にするために使用することができる。支持棒(131)は、接続部品(122)及びボルトでタワー部材(117)上のフランジ(132)に固定される。支持棒(131)は、多角形又は円形のタワー断面の軸に沿って配置され得る。
【0071】
(023)床上にクライミング機構(1)を操作するための遠隔制御室(5)が設けられる。(
図1)。遠隔制御室(5)に遠隔制御システムが設けられる。油圧弁及びクレーン(2)は、この遠隔制御室(5)からの指令によって動作する。遠隔制御室(5)とクライミング機構との間の通信は、ケーブルと遠隔制御装置からの信号によって行われる。この室からカメラ(83)の画像を見ながらクライミング機構(1)を制御する。
【0072】
(024)
図2は、クライミング機構(1)の透視図を示す。
【0073】
(025)
図15Eは、クライミング機構(1)をタワー(4)に取り付けた最初の状態を示す。クレーン(2)は、クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ、使用可能な状態となる。
【0074】
(026)クライミング機構の動作方法は、以下のとおりである。
【0075】
201-)タワーの最初の3つのモジュール(4)は、大型クレーンよりも小型のクレーンで取り付けられる(
図20及び21A)。
【0076】
202-)次に、クライミング機構(1)をタワー(4)に取り付ける(
図15E及び21B)。
【0077】
203-)クレーン(2)は、クレーン接続プラットフォーム(3)に取り付けられ(
図1及び21B)、
【0078】
204-)クライミング機構に電気を送るケーブルが接続され、
【0079】
205-)遠隔制御室(5)とクライミング機構(1)の電気電子通信システムが操作され(
図1)、
【0080】
206-)サイドアーム(45、46、47、48)上のUスロット(90)の位置は、カメラ(83)によって監視され、油圧シリンダ(41、77、80)によってx、y、z軸で調整され、タワー(4)上のヘッドピン(78)に固定される(
図17)。
図8及び17も参照のこと。この場合、クレーンは、使用できる状態になり、
【0081】
207-)タワーの第4モジュール(4)は、クレーン(2)によって持ち上げられ(
図21C)、第3モジュールに取り付けられ(
図21D及び21E)、
【0082】
208-)クライミング機構(1)は、上記(017)セクションで説明した方法を適用して上方に移動する。(
図21F)、
【0083】
209-)番号(207及び208)の手順が以下のモジュールのそれぞれに適用され、タワー(4)の組み立てが完了し、
【0084】
210-)その後、ナセル、ローター、ブレードなどの風力タービンの他の要素がクレーンで持ち上げられ、所定の位置に取り付けられる。
【0085】
211-)最後に、クライミング機構(1)が地面まで降下し、タワーから取り外され、
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、工場で製造された後に専用のクレーンを購入して設置することにより、風力タービンや類似の構造物の組み立てに使用することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】