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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】浄化装置及び冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20250109BHJP
   A61L 9/22 20060101ALI20250109BHJP
   A61L 9/00 20060101ALI20250109BHJP
   A61L 2/14 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
F25D23/00 302M
A61L9/22
A61L9/00 C
A61L2/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523239
(86)(22)【出願日】2021-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2021124471
(87)【国際公開番号】W WO2023065074
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517215032
【氏名又は名称】合肥美的電冰箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA REFRIGERATOR CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.669,West Changjiang Road,Hefei,Anhui 230601,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】516320344
【氏名又は名称】合肥華凌股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI HUALING CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.176 JinXiu Road,Hefei Economic And Technological Development Area Hefei,Anhui, 230601,China
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 永▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 文▲趙▼
(72)【発明者】
【氏名】伍 志▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲哲▼
【テーマコード(参考)】
3L345
4C058
4C180
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345AA25
3L345DD11
3L345DD21
3L345GG17
3L345GG22
3L345GG32
3L345KK04
4C058AA19
4C058AA23
4C058BB07
4C058KK06
4C180AA02
4C180AA05
4C180CA10
4C180CC02
4C180CC04
4C180CC13
4C180DD11
4C180DD17
4C180EA04X
4C180EA05X
4C180EA06X
4C180EA16X
4C180EA17X
4C180EA22Y
4C180EA33X
4C180EA34X
4C180EA40X
4C180HH02
4C180HH03
4C180HH05
4C180MM10
(57)【要約】
本開示の内容は、浄化装置及び冷蔵庫に関する。当該浄化装置は、二つの放電電極と、二つの前記放電電極間に設置された多孔質絶縁誘電体とを含む。また、二つの前記放電電極は、その一方が前記多孔質絶縁誘電体に密着されるように設置され、他方と前記多孔質絶縁誘電体との間に隙間がある。放電電極と多孔質絶縁誘電体との放電関係を最適化にすることができ、凝縮水や異物が放電電極に集まって放電が強まるという現象を避け、オゾンの発生を削減して着火を回避することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの放電電極と、
二つの前記放電電極間に設置された多孔質絶縁誘電体と、を含み、
二つの前記放電電極は、一方の前記放電電極が前記多孔質絶縁誘電体と密着されるように設置され、他方の前記放電電極と前記多孔質絶縁誘電体との間に隙間がある、ことを特徴とする浄化装置。
【請求項2】
前記多孔質絶縁誘電体は、ハニカムセラミックスを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項3】
前記多孔質絶縁誘電体には、触媒媒質が塗布されている、ことを特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
【請求項4】
二つの前記放電電極は、一方の前記放電電極が糸状電極であり、他方の前記放電電極が板状電極である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の浄化装置。
【請求項5】
前記糸状電極が前記多孔質絶縁誘電体と密着されるように設置され、前記板状電極と前記多孔質絶縁誘電体との間に隙間がある、ことを特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項6】
前記板状電極と前記多孔質絶縁誘電体との間における隙間が3mm以上である、ことを特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項7】
前記糸状電極は、並列設置された複数の条状電極を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項8】
前記板状電極には、網穴が開設されている、ことを特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項9】
前記糸状電極の辺縁が第一ケース内に嵌設され、前記板状電極の辺縁が第二ケース内に嵌設されており、
前記第一ケースは、第二ケースに分離可能に接続されている、ことを特徴とする請求項4に記載の浄化装置。
【請求項10】
前記糸状電極と前記第一ケースとが一体に成型されており、
前記板状電極と前記第二ケースとが一体に成型されている、ことを特徴とする請求項9に記載の浄化装置。
【請求項11】
前記第二ケースには、前記多孔質絶縁誘電体に押し合わせられる位置制限部が設けられている、ことを特徴とする請求項9に記載の浄化装置。
【請求項12】
前記多孔質絶縁誘電体の周縁と前記第二ケースとの間には柔軟部が設けられている、ことを特徴とする請求項9に記載の浄化装置。
【請求項13】
前記第一ケースは、複数の締め付け部により第二ケースに接続される、ことを特徴とする請求項9に記載の浄化装置。
【請求項14】
前記浄化装置は、高圧電源と前記高圧電源を受容するための取り付け箱をさらに含み、前記高圧電源が二つの前記放電電極に接続される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の浄化装置。
【請求項15】
二つの前記放電電極は、前記取り付け箱を通り抜けて前記高圧電源に接続される、ことを特徴とする請求項14に記載の浄化装置。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の浄化装置を含む、ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項17】
前記冷蔵庫は、冷房風道をさらに含み、
前記浄化装置が前記冷房風道の風道開口に固定して設置される、ことを特徴とする請求項16に記載の冷蔵庫。
【請求項18】
前記多孔質絶縁誘電体と二つの前記放電電極とが配列される配列方向は、前記冷房風道における風が流れる方向と一致する、ことを特徴とする請求項17に記載の冷蔵庫。
【請求項19】
前記冷房風道には冷房用ファンが設置されている、ことを特徴とする請求項17に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の内容は、電気機器の技術分野に関し、特に浄化装置と冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の冷藏室は、使用の際に、長時間にわたって密封されることから、冷蔵庫に大量の匂いが発生してしまうことになり、この匂いが互いに混じると変なにおいが生じ、利用者に受けられることが難しいため、匂いを浄化するために数多くの技術が冷蔵庫に利用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、匂いを浄化する効果、使用期間、手段の確実度などの様々な視点からみれば、電界により放電し低温プラズマと触媒との相乗作用に基づく技術が好適な手段である。しかしながら、冷蔵庫に湿度が比較的大きく、凝縮水が生じやすく、異物の混入により放電が強まるという問題が招致され、オゾンや着火などのリスクが存在してしまう恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の内容は、少なくともある程度で、電界により放電し低温プラズマと触媒との相乗作用に基づく技術に起こる、放電が強まり、オゾンが増え、着火などのリスクが生じてしまうという技術問題を解決することができる、浄化装置及び冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0005】
本開示における一局面によると、二つの放電電極と、二つの前記放電電極間に設置された多孔質絶縁誘電体とを含み、二つの前記放電電極は、一方の前記放電電極が前記多孔質絶縁誘電体と密着されるように設置され、他方の前記放電電極と前記多孔質絶縁誘電体との間に隙間がある、浄化装置を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記多孔質絶縁誘電体はハニカムセラミックスを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記多孔質絶縁誘電体に触媒媒質が塗布されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、二つの前記放電電極は、一方の前記放電電極が糸状電極であり、他方の前記放電電極が板状電極である。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記糸状電極が前記多孔質絶縁誘電体と密着されるように設置され、前記板状電極と前記多孔質絶縁誘電体との間に隙間がある。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記板状電極と前記多孔質絶縁誘電体との間における隙間が3mm以上である。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記糸状電極は、並列設置された複数の条状電極を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記板状電極には、網穴が開設されている。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記糸状電極の辺縁が第一ケース内に嵌設され、前記板状電極の辺縁が第二ケース内に嵌設され、前記第一ケースは、分離可能に第二ケースに接続される。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記糸状電極と前記第一ケースとが一体化に成型されており、前記板状電極と前記第二ケースとが一体化に成型されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記第二ケースには、前記多孔質絶縁誘電体に押し合わせられる位置制限部が設けられている。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記多孔質絶縁誘電体の周縁と前記第二ケースとの間には柔軟部が設けられている。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記第一ケースは、複数の締め付け部により第二ケースに接続される。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記浄化装置は、高圧電源と前記高圧電源を受容するための取り付け箱をさらに含み、前記高圧電源が二つの前記放電電極に接続される。
【0019】
いくつかの実施形態では、二つの前記放電電極は、前記取り付け箱を通り抜けて前記高圧電源に接続される。
【0020】
本開示の他の局面によると、上記の浄化装置を含む冷蔵庫を提供する。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記冷蔵庫は、冷房風道をさらに含み、前記浄化装置が前記冷房風道の風道開口に固定して設置される。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記多孔質絶縁誘電体と二つの前記放電電極とが配列される配列方向は、前記冷房風道における風が流れる方向と一致する。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記冷房風道には冷房用ファンが設置されている。
【発明の効果】
【0024】
本開示に係る浄化装置と冷蔵庫を採用する場合には、多孔質絶縁誘電体が二つの放電電極間に設置されていることから、二つの放電電極間にイオン電界が形成され、空気がイオン電界に入った場合に、多孔質絶縁誘電体と二つの放電電極とにより媒質バリア放電を行い、プラズマが発生し、空気における変な匂いの分子を分解して変なにおいを取り除く。二つの放電電極には、その一方が多孔質絶縁誘電体に密着され、他方と多孔質絶縁誘電体との間に隙間があることから、誘電率に差分が生じなく、多孔質絶縁誘電体の電圧差について均一性と安定性を保証し、放電電極と多孔質絶縁誘電体との放電関係を最適化にし、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。多孔質絶縁誘電体と二つの放電電極における一つの放電電極との間の隙間が広がったので、凝縮水が放電電極又は多孔質絶縁誘電体に集まっていると、放電電極における凝縮水が多孔質絶縁誘電体における凝縮水と凝着することがなく、誘電率に差分の存在を避け、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。しかも、たとえ埃が放電電極に付着しやすくても、誘電率に対する影響を削減することにより、誘電率に均一性と安定性を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示の内容における実施例の技術手段をより明確に説明するためには、以下、実施例を説明するために必要な図面を簡単に紹介する。以下に説明する図面は、本開示の内容における幾つかの実施例に過ぎず、当業者にとって創造的な労働をすることがない限り、これらの図面に基づいて他の図面を取得することが可能であると言うまでもない。
【0026】
図1】本開示の幾つかの実施例に係る浄化装置を示す分解図である。
図2】本開示の幾つかの実施例に係る浄化装置の構成を示す模式図である。
図3】本開示の図2におけるA-Aの断面図である。
図4】本開示の図3におけるB箇所を拡大した模式図である。
図5】本開示の幾つかの実施例に係る冷蔵庫を示す模式図である。
図6】本開示の幾つかの実施例に係る冷房風道の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施例に基づく技術手段を明確かつ完全に説明するが、説明される実施例は、本開示の実施例のすべてでなく、一部に過ぎず、これらの実施例に基づいて、創造的な労働をすることがない限り、当業者により取得される他の実施形態のすべては、本開示の保護範囲内に含まれるということが明らかである。
【0028】
なお、本開示の実施例におけるあらゆる方向に対する明示が、特定の姿勢における各構成部品間の相対的な位置関係や動作状況等を説明するためのものに過ぎず、その特定の姿勢が変化する場合に、当該方向に対する明示も併せて変化する。
【0029】
本開示では、特別の明確な記載や限定がない限り、「接続」や「固定」などの表現について、広い意味で理解されるべきである。例えば、特別の明確な定めがない限り、「固定」は、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体化にしたものであってもよく、機械接続であってもよいし、電気接続であってもよく、直接接続であってもよいし、中間媒体を介して間接的な接続であってもよいし、二つの部品が互いに連通する又は二つの部品が互いに作用する関係であってもよい。当業者であれば、本開示における上記用語の具体的な意味を具体的な状況によって理解することが可能である。
【0030】
さらに、本開示における「第一」や「第二」などの説明は、説明のみを目的とするが、それらの相対的な重要性を明示したり暗示したり、或いは、言及した技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。故に、「第一」及び「第二」として限定された特徴には、当該特徴のうちの少なくとも一つを明示的または暗黙的に含んでもよい。さらに、各実施例における技術手段は、互いに組み合わせることができるが、当業者による実現に基づくものでなければならず、技術手段を組み合わせたものに矛盾がある場合に、または、実現できない場合には、そのような技術手段の組み合わせが存在せず、また、本願に保護要求しようとする範囲内にも属されないと理解するべきである。
【0031】
以下、図面を参照しながら、具体的な実施例に基づいて本開示を説明する。
【0032】
本開示の一方案により、少なくともある程度で、電界により放電し低温プラズマと触媒との相乗作用に基づく技術に起きる、放電が強まり、オゾンが増え、着火などのリスクが生じてしまうという技術問題を解決することができる、浄化装置を提供する。
【0033】
図1は、本開示における幾つかの実施例に係る浄化装置を示す分解図である。図1を参照すると、本開示における幾つかの実施例に係る浄化装置は、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20を含む。多孔質絶縁誘電体10は、二つの放電電極20間に設置される。二つの放電電極20のうち、一方が多孔質絶縁誘電体10に密着されるように設置され、他方と多孔質絶縁誘電体10との間に隙間がある。
【0034】
幾つかの実施例においては、多孔質絶縁誘電体10が二つの放電電極20間に設置されているから、二つの放電電極20間にイオン電界が形成され、空気がイオン電界に入った場合に、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20とにより誘電体バリア放電を行い、プラズマが発生し、空気における変な匂いの分子を分解して変なにおいを取り除く。また、二つの放電電極20は、その一方が多孔質絶縁誘電体10に密着されるように設置され、他方と多孔質絶縁誘電体10との間に隙間があるから、誘電率に差分が生じることがなく、多孔質絶縁誘電体10の電圧差について均一性と安定性を保証し、放電電極20と多孔質絶縁誘電体10との放電関係を最適化にし、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20における一つの放電電極との間の隙間が広がったので、凝縮水が放電電極20又は多孔質絶縁誘電体10に集まっていると、放電電極20における凝縮水が多孔質絶縁誘電体10における凝縮水と凝着することがなく、誘電率に差分の存在を避け、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。しかも、たとえ埃が放電電極に付着しやすくても、誘電率に対する影響が存在しなく、そして、誘電率に均一性と安定性を保証することができる。
【0035】
図1を参照すると、幾つかの実施例では、二つの放電電極20は、その一方が糸状電極201であり、他方が板状電極202であり、非対称で放電を行うように形成し、放電の効果を保証し、プラズマを発生して空気における変な匂いの分子を分解して変な匂いを取り除く。もちろん、他の実施例では、二つの放電電極20は、糸状電極、板状電極及び針状電極のうちの一つ又は複数とされでもよい。放電の効果を保証する視点からみれば、非対称による放電を実現するために、二つの放電電極20を異なるものにすることが必要になり、さらに、コストを削減し、取り付けを容易に行うために、二つの放電電極20は、一方が糸状電極201であり、他方が板状電極202であるようにすることが好ましい。
【0036】
図1を参照すると、幾つかの実施例では、糸状電極201が多孔質絶縁誘電体10に密着され、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間に隙間があり、言い換えると、糸状電極201と板状電極202がそれぞれ多孔質絶縁誘電体10に対し対向する両側に設けられている。そして、誘電率に差分が発生することなく、多孔質絶縁誘電体10の電圧差について均一性と安定性を保証し、放電電極20と多孔質絶縁誘電体10との放電関係を最適化にし、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。もちろん、他の実施形態では、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10との間に隙間があり、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10とが密着されるように設置されることも可能である。加工の難しさから見れば、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10とが密着されるように設置され、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間に隙間があることが好ましい。
【0037】
幾つかの実施例では、二つの放電電極20間における放電の効果を保証するために、糸状電極201と板状電極202との間における距離を10mmに設定しており、多孔質絶縁誘電体10の厚さが5mmである。そして、従来技術では、糸状電極201と板状電極202は、多孔質絶縁誘電体10との間における隙間がいずれも2.5mmであり、冷蔵庫における水蒸気、異物や凝縮水が2.5mmの隙間に入り、さらに、糸状電極201と板状電極202に付着することにより、2.5mmの隙間が2mmの隙間になり、さらに、0.5mmの隙間になり、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間、及び、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間に、誘電率の差分が存在し、誘電率の差分により、多孔質絶縁誘電体10の電圧差について均一性と安定性が悪くなり、放電が強まるという現象が発生し、オゾンが発生し、変な匂いが発生し、さらに、火事の事故が発生してしまう。一方、本開示では、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10が密着させられ、つまり、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が0mmになり、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が5mmになる。板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における距離が遠くなり、風の作用により、水や異物を吹き出し、水や異物が板状電極202に集まることが難しくなり、放電が強まるという現象を避け、たとえ板状電極202に水が凝縮したり異物が付着したりすることにより、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が小さくなっても、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が0mmであることから、誘電率に差分が生じることなく、多孔質絶縁誘電体10の電圧差について均一性と安定性を保証し、放電電極20と多孔質絶縁誘電体10との放電関係を最適化にし、凝縮水又は異物が板状電極202に集まって発生した、放電が強まるという現象を避け、オゾンの発生を削減して、着火を回避することができる。
【0038】
幾つかの実施例では、糸状電極201と板状電極202との間における距離を10mmに設定し、凝縮水が板状電極202又は多孔質絶縁誘電体10に集まると、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10とが密着されているので、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が5mmになり、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との距離が十分に大きい。それにより、板状電極202における凝縮水と多孔質絶縁誘電体10における凝縮水が凝着してしまうことを避け、誘電率に差分の存在を避け、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。
【0039】
幾つかの実施例では、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が5mmである。たとえ埃が板状電極202又は多孔質絶縁誘電体10に集まりやすくても、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10における隙間が4.5mmになることが可能であるため、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間が2.5mmから2mmになる従来技術に比べて、誘電率に対する影響が低くなり、誘電率について均一性と安定性を保証し、放電が局所的に強まるという現象の発生を避け、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。
【0040】
幾つかの実施例では、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における距離が近すぎる場合に、放電がそれ以上に強まり、大量のオゾンが発生し、オゾンの濃度が高すぎると冷蔵庫に適用されない故、板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における距離が3mm以上に設定され、5mmであるのが好ましい。よって、板状電極202による放電が強まらず、大量のオゾンが発生することがなくなると共に大量の低温プラズマが発生し、匂いを浄化する効果を保証することができる。
【0041】
図1を参照すると、幾つかの実施例では、糸状電極201に並列設置された条状電極2011が含まれており、隣接する二つの条状電極2011間毎に隙間があり、それにより糸状電極201を形成し、糸状電極201と板状電極202とにより非対称で放電を行うように形成して、放電の効果を保証し、プラズマを発生し、空気における変な匂いの分子を分解して変な匂いを取り除く。
【0042】
幾つかの実施例では、条状電極2011の材料はステンレス鋼を採用してもよい。ステンレス鋼は、よく見られる材料であり、製造コストが低く、高温に耐え、加工の性能が良く、靱性が高いなどの特性を備え、腐食がなく、使用期間が長い。もちろん、他の実施形態では、条状電極2011の材料は、銅合金、アルミニウム合金などの金属製材料のうちの一つ又は複数により製造されたものであってもよい。
【0043】
図1を参照すると、幾つかの実施形態では、空気がイオン電界に入るように保証するために、空気が通り抜けられるように、板状電極202に網穴2021を開設する。
【0044】
幾つかの実施形態では、網穴2021の穴径が20mm以下であり、10mmの穴径が好ましい。それにより、空気が糸状電極201と板状電極202との間に形成されたイオン電界に円滑に入るように保証することができる。網穴2021は、形状が六角形でも構わないし、もちろん、長方形や円形状などの形状でも構わない。
【0045】
図2は、本開示における幾つかの実施例に係る浄化装置の構成を示す模式図である。図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、糸状電極201と板状電極202との辺部が鋭いため、表面の円曲率が大きく、電気イオンが糸状電極201と板状電極202との辺部に集まり、それにより先端放電して火がつきやすく、着火の事故が発生してしまう。同時に、オゾンが基準を超えることも招致されてしまう。一方、本開示では、糸状電極201の辺縁を第一ケース203内に嵌設し、第一ケース203により糸状電極201の辺縁を被覆し、辺部を被覆するように実現し、糸状電極201の辺部が露出することを避けることができる。板状電極202の辺縁を第二ケース204内に嵌設し、第二ケース204により板状電極202の辺縁を被覆し、辺部を被覆するように実現し、板状電極202の辺部が露出することを避けることができる。そして、電気イオンが糸状電極201と板状電極202との辺部に集まるということを避け、先端放電することがなく、着火の事故が発生することがなく、同時に、オゾンが基準に該当するように保証することができる。
【0046】
幾つかの実施例では、糸状電極201の辺縁を第一ケース203に嵌入する深さが0.7mm以上である。それにより、第一ケース203により、糸状電極201の辺縁を完全的に被覆し、辺部を被覆するように実現することができ、そして、糸状電極201の辺部が露出するのを避けることができる。板状電極202の辺縁を第二ケース204に嵌入する深さが0.7mm以上である。それにより、第二ケース204は、板状電極202の辺縁を完全的に被覆し、辺部を被覆するように実現することができ、板状電極202の辺部が露出するのを避けることができる。
【0047】
幾つかの実施例では、第一ケース203と第二ケース204との材料は、コストを抑えるようにプラスチックとされてもよい。プラスチックは、ABS材料であってもよい。ABS材料は、アクリロニトリル(A)、ブタジエン(B)及びスチレン(S)という三つの単体からなり三つの成分の機能を組み合わせた三元コポリマーであり、そのうち、アクリロニトリルが硬さと強さ、耐熱性と耐腐食性とを高く備え、ブタジエンが衝突抵抗性と靱性とを備え、スチレンが表面に高い光沢性、着色容易性と加工容易性を備える。上記三つの成分からなる特性により、ABSプラスチックが「性質が固く、性質が靱性を持ち、剛性が大きく」、性能が総合的に良い熱可塑性を持ったプラスチックである。もちろん、プラスチックは、PP(polypropylene、ポリプロピレン)の素材であってもよい。ポリプロピレンは、アクリルを付加重合反応でしたポリマーであって、白いワックス状を呈した素材であり、外観にすると、透明であり軽いものである。化学式が(C)n、密度が0.89~0.91g/cm、融点が189℃、約155℃で軟化になり、使用される温度の範囲が-30~140℃であり、80℃以下に、酸、アルカリ、塩液体及び多種類の有機溶剤からの腐食に耐えることができる。
【0048】
幾つかの実施例では、第一ケース203と第二ケース204は、共に、難燃材料を採用し、難燃レベルがV0レベルであり、着火という事故の発生を避け、使用際に安全を保証することができる。
【0049】
幾つかの実施例では、サイズを最適化にし、コストを低くするために、糸状電極201と第一ケース203とが一体化されたものであり、板状電極202と第二ケース204とが一体化されたものである。具体的に、糸状電極201と第一ケース203は、嵌合部による射出成形のプロセスを用いて、糸状電極201と第一ケース203とを一体化するように実現し、加工の難しさを低くし、生産用コストを控えることができる。板状電極202と第二ケース204とは、嵌合部による射出成形のプロセスを用いて、糸状電極201と第一ケース203とを一体化するように実現し、加工の難しさを低くし、生産用コストを控えることができる。
【0050】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、多孔質絶縁誘電体10を便宜に取り付けるために、第一ケース203が分離可能に第二ケース204に接続される。多孔質絶縁誘電体10を取り付ける場合には、第一ケース203と第二ケース204を分離し、多孔質絶縁誘電体10を第一ケース203と第二ケース204とに取り付け、多孔質絶縁誘電体10を糸状電極201と板状電極202との間に設置することにより、誘電体バリア放電を実現し、プラズマを発生し、空気における変な匂いの分子を分解して、変な匂いを取り除く。
【0051】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一ケース203は、複数の締め付け部205により第二ケース204に接続され、締め付け部205により第一ケース203と第二ケース204とを一体に接続して受容室を形成し、多孔質絶縁誘電体10をしっかりと受容室に固定することにより、糸状電極201と多孔質絶縁誘電体10とを貼り合うように保証することができる。
【0052】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、締め付け部205が第一留め部2051と第一留め溝2052からなるものであり、第一留め部2051を第一留め溝2051に係合すると、第一ケース203と第二ケース204とを固定して接続することが実現される。
【0053】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一ケース203と第二ケース204とについて、一方に第一留め部2051を設け、他方に第一留め溝2052を設け、第一ケース203と第二ケース204が揃う場合に、第一留め部2051を第一留め溝2052に係合すると、第一ケース203と第二ケース204を固定して接続することが実現される。
【0054】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一ケース203における第二ケース204に向かう端部に複数の第一凸起2053を設け、第一留め溝2052を第一凸起2053に開設し、第二ケース204における第一ケース203に向かう周縁に複数の第一凹溝2054を開設し、第一留め部2051を第一凹溝に設けると共に、第一凹溝2054の形状が第一凸起2053の形状と合致し、第一凹溝2054のサイズが第一凸起2053のサイズと合致する。第一凸起2053を第一凹溝2054に対応的に嵌入すると、第一留め部2051を第一留め溝2052に係合し、第一ケース203と第二ケース204を固定して接続することが実現される。もちろん、他の実施形態では、第一ケース203における第二ケース204に向かう端部に複数の第一凹溝を設け、第二ケース204における第一ケース203に向かう周縁に複数の第一凸起を設けてもよい。
【0055】
図3は、本開示における図2のA-Aに沿う断面図であり、図4は、本開示における図3のB箇所を拡大した模式図である。図1図3及び図4を参照すると、幾つかの実施例では、多孔質絶縁誘電体10と板状電極202との間における隙間を保証するために、第二ケース204に位置制限部40を設ける。位置制限部40は、多孔質絶縁誘電体10と押し合わせ、第一ケース203を第二ケース204に接続すると、多孔質絶縁誘電体10を位置制限部40に押し合わせる。それにより、多孔質絶縁誘電体10と板状電極202とを貼り合うことを避け、多孔質絶縁誘電体10と板状電極202との間に隙間を置く。具体的に、位置制限部40は、複数の位置制限ブロックであり、多孔質絶縁誘電体10と板状電極202との間に隙間があるように保証する。もちろん、位置制限ブロック40は、複数の位置制限柱であってもよい。
【0056】
図1図3及び図4を参照すると、幾つかの実施例では、位置制限部40が多孔質絶縁誘電体10の辺縁と押し合わせられ、空気が通り抜けるに影響を与えてしまうことを避け、空気が円滑に流れるように保証することができる。
【0057】
幾つかの実施例では、多孔質絶縁誘電体10を製造する場合に、多孔質絶縁誘電体10に公差が存在することにより、多孔質絶縁誘電体10と糸状電極201とをしっかりと密着させることができなくなり、多孔質絶縁誘電体10と糸状電極201との間に隙間があることにより、糸状電極201に水やほこりが集まることがある。多孔質絶縁誘電体10と糸状電極201とをしっかりと密着させるように保証するためには、多孔質絶縁誘電体10の周縁と第二ケース204との間に柔軟部50を設け、柔軟部50により多孔質絶縁誘電体10の公差を補い、多孔質絶縁誘電体10を糸状電極201にしっかりと密着させ、糸状電極201に水やほこりが集まるのを避けることができる。
【0058】
幾つかの実施例では、シリカゲル敷物は、高圧縮性、柔軟性と共に弾性を有するため、多孔質絶縁誘電体10の公差をよく補うことができるため、柔軟部50をシリカゲル敷物としてもよい。
【0059】
図1図3及び図4を参照すると、幾つかの実施例では、柔軟部50は、第一環501と第二環502を含み、第一環501の内径が第二環502の内径よりも大きい。第一環501は、多孔質絶縁誘電体10における第二ケース204に向かう端部の周面に覆われ、第二環502は、多孔質絶縁誘電体10における第二ケース204に向かう端面に覆われる。第一ケース203と第二ケース204とを接続する場合には、第二環502により、多孔質絶縁誘電体10の公差を補い、多孔質絶縁誘電体10と糸状電極201とをしっかりと密着させるように保証すると共に、第二環502が一定の厚さを備えるため、多孔質絶縁誘電体10と板状電極202との間における隙間を保証することができる。
【0060】
幾つかの実施例では、多孔質絶縁誘電体10は、ハニカムセラミックスを含む。ハニカムセラミックスは、化学の安定性が良く、酸、アルカリ及び有機溶剤に耐え、温度が急激に昇降することに耐えることが優れ、作動温度が1000℃と高く、その抗菌性が良く、細菌に分解されることが難しく、塞ぎが難しいと共に、再生も易く、構成に比較的強い安定性があり、穴径の分布が狭く、浸透率が高いと共に、毒性がないため、特に、食料品や薬物を取り扱うことに適用される。ハニカムセラミックスは、穴径が等しい貫通孔により構成されたハニカム状構成であり、空気が通り抜けるように役立つ。ハニカムセラミックスは、形状が円形、長方形、六角形又は他の形状であってもよい。
【0061】
変な匂い分子は、高圧の作用により、長鎖である変な匂いの分子が短鎖である分子に分解するが、プラズマ電界がなければ、短鎖である変な匂い分子がそれと重合して分解しにくい大分子を生成し、匂いを取り除く効果が低くなる。従って、幾つかの実施例では、ハニカムセラミックスを採用する。空気がハニカムセラミックスに到着する場合には、空気がハニカムセラミックスにおける貫通孔を通ることにより、変な匂いの分子が二つの放電電極20間に形成されたイオン電界に止まる止まり時間を延ばし止まり面積を増やし、変な匂いの分子や有害な細胞などの物質がイオン電界において活性物質と十分に接触しながら反応するようにして、最終的に、無害と無臭であるCOとHOとして分解し、殺菌と消臭を急速かつ効果的に実現することができる。
【0062】
幾つかの実施形態では、多孔質絶縁誘電体10に触媒媒質が被覆されている。多孔質絶縁介10に触媒媒質を被覆することにより、変な匂いの分子を吸着して触媒分解を行う反応箇所として、さらに、変な匂いの分子が多孔質絶縁誘電体10に止まる時間を延ばし、変な匂いの取り除きを早めることができる。幾つかの実施形態では、触媒媒質は、二酸化チタンを主に含み、貴金属(主に、プラチナ、パラジウム、銀、イリジウムのうちの一つ又は複数から選択したもの)を補助剤とする触媒剤である。
【0063】
幾つかの実施例では、金属酸化物、孔形成剤及び粘土を複合焼成し、触媒媒質とハニカムセラミックスを一体化にし、ハニカムセラミックスにより触媒媒質を載置し、ハニカムセラミックスにおける表層と内部に大きな穴隙間があることから、いずれも変な匂いの気体を吸着して触媒分解を行う反応箇所として、変な匂いの分子がハニカムセラミックスに止まる時間を延ばすことができる。また、ハニカムセラミックスの内部に触媒媒質を備えてもよい。ハニカムセラミックスにおける外面にある触媒媒質が破壊された場合に、ハニカムセラミックスにおける触媒媒質は、変な匂いの分子がハニカムセラミックスに止まる時間を引き続き延ばすことができる。他の実施形態では、ハニカムセラミックス基体を予め製造しておき、ハニカムセラミックス基体を触媒媒質の溶液に侵入してから、ハニカムセラミックス基体を焼成する。それにより、ハニカムセラミックスの表面に結合する触媒媒質の結合強度を高め、触媒媒質をハニカムセラミックスの表現としっかりと吸着し、触媒媒質により、変な匂いの分子がハニカムセラミックスに止まる時間を延ばすことができる。
【0064】
幾つかの実施例では、空気が多孔質絶縁誘電体10に到着すると、空気に、大量の高エネルギー電子、正イオン、負イオン、励起状態になる粒子及び強い酸化性を持ったラジカルを含み、それらの高活性を備えたものが触媒媒質における活性中心に吸着すると、両者に相乗触媒効果が生じ、変な匂いの分子を急速でCOと水に触媒酸化する。
【0065】
図1を参照すると、幾つかの実施例では、浄化装置は、高圧電源60と、高圧電源60を受容するための取り付け箱70とをさらに含み、高圧電源60が二つの放電電極20に接続され、二つの放電電極20に電力を供給して二つの放電電極20間にイオン電界を形成する。
【0066】
幾つかの実施例では、高圧発生電源60が、電源デューティ比<50%、パルスピーク値の電圧が2KV~10KVである高周波・単一パルス電源とされてもよい。高圧電圧を12Vだけ入力することにより、冷蔵庫内に使用される安全性を保証することができる。高圧電圧がオンになる場合には、パルスがピーク値になると、電圧の差の値が最大になり、反応領域における空気が快速でイオン化される。パルスが平均値になる場合に、電圧が動かず、パルス電圧の周波数を選択することにより、通過プラズマ電界の領域を通った空気粒子をイオン化にすることを基に、電圧の作動時間が短くなり、高圧発生電源60の使用可能な時間を延ばし、また、オゾンの発生量と累積量を一層に少なくすると共に、パルス電圧による消費量も少なくなり、パワーが比較的低くなる。
【0067】
幾つかの実施例では、水分が取り付け箱70に侵入して高圧電源60に影響をもたらすということを避けるために、二つの放電電極20を取り付け箱70に通り抜けて、高圧電源60に接続する。つまり、二つの放電電極20の端部は、取り付け箱70から通り抜けて取り付け箱70に入り、二つの放電電極20を取り付け箱70に直接挿入する。取り付け箱70においては、二つの放電電極20と高圧発生電源60を接続してから、接着剤を注ぎ、密封を行い、水分が回路部分に侵入しないように保証し、装置が安全に稼働するように保証することができる。
【0068】
幾つかの実施例では、密封の効果を保証するために、取り付け箱70に注がれた接着剤をエポキシ樹脂やポリウレタンなどとしてもよい。それらは、耐高温であるため、装置が安全的に稼働できるように保証しながら、変形しにくく、密封の効果を保証、水分が回路部分に侵入してしまうことを避けることができる。図1図2を参照すると、幾つかの実施形態では、取り付け箱70は、第一箱部701、第二箱部702及び上部蓋703を含む。第一箱部701は、第二箱部702と取り外し可能に接続され、上部蓋703は、第一箱部701と第二箱部702と取り外し可能に接続される。高圧発生電源60を第一箱部701と第二箱部702に取り付けてから、上部蓋703を第一箱部701と第二箱部702との先端部に取り付け、第一箱部701と第二箱部702を閉鎖することにより、高圧発生電源60を取り付ける安全を高めることができる。
【0069】
図1図2を参照すると、幾つかの実施形態では、第一箱部701が複数の第一接続部704により第二箱部702に接続され、第一接続部704により第一箱部701を第二箱部702に一体化するように接続し、取り付け室を形成し、高圧発生電源60をしっかりと取り付け室に固定する。
【0070】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一接続部704が第二留め部と第二留め溝7041とからなるものであり、第二留め部を第二留め溝7041に係合すると、第一箱部701と第二箱部702を固定して接続することが実現される。
【0071】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一箱部701と第二箱部702について、一方に第二留め部7041を設け、他方に第二留め溝7042を設け、第一箱部701と第二箱部702とが揃う場合に、第二留め部7041を第二留め溝7042に係合し、第一箱部701と第二箱部702とを固定して接続することが実現される。
【0072】
幾つかの実施例では、図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一箱部701における第二箱部702に向かう端部に複数の第二凸起7043を設け、第二留め溝7041を第二凸起7043に開設し、第二箱部702における第一箱部701に向かう周縁に複数の第二凹溝を開設し、第二留め部を第二凹溝に設けると共に、第二凹溝の形状が第二凸起7043の形状と合致し、第二凹溝のサイズが第二凸起7043のサイズと合致する。第二凸起7043を第二凹溝内に対応的に嵌入すると、第二留め部を第二留め溝7041に係合し、第一箱部701と第二箱部702とを固定して接続することが実現される。もちろん、他の実施形態では、第一箱部701における第二箱部702に向かう端部に複数の第二凹溝を設け、第二箱部702における第一箱部701に向かう周縁に複数の第二凸起を設けてもよい。
【0073】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、上部蓋703を第二接続部705により第一箱部701と第二箱部702に接続し、上部蓋703により第一箱部701と第二箱部702を密封し、高圧発生電源60に安全性を保証することができる。
【0074】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第二接続部705が第三留め部7051と第三留め溝7052からなるものであり、第三留め部7051を第三留め溝7052に係合すると、上部蓋703と第一箱部701及び第二箱部702とを固定して接続することが実現される。
【0075】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、上部蓋703が、第一箱部701及び第二箱部702のうちの一方との間に第三留め部7051を設け、他方との間に第三留め溝7052を設け、上部蓋703と第一箱部701、第二箱部702とが揃うと、第三留め部7051を第三留め溝7052に係合し、上部蓋703と第一箱部701及び第二箱部702とを固定して接続することが実現される。
【0076】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、上部蓋703における第一箱部701と第二箱部702に向かう端部に、複数の第三凸起7053を設け、第三留め溝7052を第三凸起7053に開設し、第二箱部702と第一箱部701における上部蓋703に向かう周縁に複数の第三凹溝7054を開設し、第三留め部7051を第三凹溝7054に設けると共に、第三凹溝7054の形状が第三凸起7053的形状と合致し、第三凹溝7054のサイズが第三凸起7053のサイズと合致する。第三凸起7053を第三凹溝7054に対応的に嵌入すると、第三留め部7051を第三留め溝7052に係合することにより、上部蓋703と第一箱部701及び第二箱部702とを固定して接続することが実現される。もちろん、他の実施形態では、上部蓋703における第一箱部701と第二箱部702に向かう端部に、複数の第三凹溝を設け、第一箱部701と第二箱部702における上部蓋703に向かう周縁に複数の第三凸起を設けてもよい。
【0077】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、取り付けを便宜にするように、第一箱部701を第一ケース203に接続し、第二箱部702を第二ケース204に接続する。具体的に、第一箱部701と第一ケース203とが一体化されたものになり、第二箱部702と第二ケース204とが一体化されたものになると、サイズを最適化にし、コストを削減することができる。
【0078】
図1図2を参照すると、幾つかの実施例では、第一箱部701を第二箱部702に接続すると、第一ケース203を第二ケース204に接続し、取り付けを便宜にするように、T状の構成を形成する。つまり、第一箱部701の長さが第一ケース203の幅よりも大きく、第二箱部702の長さが第二ケース204の幅よりも大きい。それにより、それを冷房風道80に便宜に取り付けるように、T状の構成を形成する。
【0079】
幾つかの実施例では、第一ケース203と第二ケース204を冷房風道80に取り付ける場合に、ねじにより第一箱部701と第二箱部702を風道80における内部の泡沫間に取り付け、第一ケース203と第二ケース204に穴を開設することにより、二つの放電電極20による放電効果に影響を与えてしまうのを避け、浄化効果を保証することができる。
【0080】
本開示における他の方案によると、冷蔵庫を提供する。当該冷蔵庫は、前記浄化装置を採用しており、当該浄化装置の具体的な構成について上記実施例を参照すればよい。浄化装置は、上記のあらゆる実施例におけるすべての技術手段を採用することから、上記実施例における技術手段によるあらゆる有益な効果を少なくとも有するので、ここで繰り返して説明しない。
【0081】
図5は、本開示における幾つかの実施例に係る冷蔵庫を示す模式図である。図6は、本開示における幾つかの実施例に係る冷房風道の構成を示す模式図である。図5図6を参照すると、幾つかの実施例では、冷蔵庫は、冷房風道80をさらに含み、浄化装置は、冷房風道80における風道開口に固定して設置される。つまり、糸状電極201を第一ケース203に取り付け、板状電極202を第二ケース204に取り付け、多孔質絶縁誘電体10を第一ケース203と第二ケース204により形成された受容用空間に設置すると共に、高圧発生電源60を第一箱部701と第二箱部702とで形成された取り付け用空間に設置する。上部蓋703は、第一箱部701と第二箱部702を密封する。次に、第一箱部701と第二箱部702とを冷房風道80における内部の泡沫間に取り付ける。冷房風道80は、冷蔵庫における空気を浄化装置に転送し、高圧発生電源60により糸状電極201と板状電極202に電力を供給する。糸状電極201と板状電極202との間にイオン電界を形成し、空気がイオン電界に入った場合に、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20とが媒質バリア放電を行い、プラズマを発生し、空気における変な匂いの分子を分解して、変な匂いを取り除き、冷蔵庫に変な匂いがないように保証することができる。
【0082】
図6を参照すると、幾つかの実施例では、第一箱部701と第二箱部702とを冷房風道80における風道の排気口に取り付けてもよい。そして、空気がイオン電界に入り、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20とが媒質バリア放電を行い、プラズマを発生し、空気における変な匂いの分子を分解して、変な匂いを取り除き、冷蔵庫に変な匂いがないように保証することができる。もちろん、他の実施例でも、第一箱部701と第二箱部702を冷房風道80における風道の吸気口に取り付けてもよい。
【0083】
図6を参照すると、幾つかの実施例では、吸気面積を最大限で保証し、風抵抗を削減し、浄化効果を保証するために、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20とを配列する配列方向は、前記冷房風道における風が流れる方向と一致する。つまり、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20は、共に、冷房風道80における風が流れる方向と直交する。つまり、糸状電極201、多孔質絶縁誘電体10及び板状電極202は、いずれも、冷房風道80における風が流れる方向と直交する。風は、糸状電極201、多孔質絶縁誘電体10及び板状電極202を順番に通り、糸状電極201と板状電極202との間にイオン電界を形成し、空気がイオン電界に入った場合に、多孔質絶縁誘電体10と二つの放電電極20とが媒質バリア放電を行い、プラズマを発生し、空気における変な匂いの分子を分解し、変な匂いを取り除き、冷蔵庫において変な匂いがないように保証する。同時に、糸状電極201、多孔質絶縁誘電体10及び板状電極202が風の流れ方向と直交することから、たとえ糸状電極201や板状電極202に水や異物が集まっても、重力により水や異物が落下し、水や異物が放電電極20に集まるのを避け、糸状電極201及び板状電極202と多孔質絶縁誘電体10との間における隙間を変えることなく、誘電率に差分が生じることなく、多孔質絶縁誘電体10の電圧差について均一性と安定性を保証し、放電電極20と多孔質絶縁誘電体10との放電関係を最適化し、凝縮水や異物が放電電極20に集まり、それにより放電が強まる現象を削減し、オゾンの発生を削減し、着火を回避することができる。
【0084】
図6を参照すると、幾つかの実施例では、冷蔵庫における空気が冷房風道80に入り、浄化装置により空気を浄化するために、冷房風道80に冷房用ファン90を設置する。冷房用ファン90を起動させると、冷蔵庫における空気を吹き出し、冷蔵庫における空気を循環させ、冷蔵庫における空気が冷房風道80に入って浄化装置により空気を浄化する。繰り返して浄化を行うことから、大空間において絶えずに浄化を行い、空気における変な匂いを取り除き、冷蔵庫において変な匂いがないように保証することができる。
【0085】
本願の説明においては、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「正面」、「背面」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」などにより示される向きや位置関係は、図面に基づく向き又は位置関係であり、本願を説明したり説明を簡略化したりするように便宜を取るためのものに過ぎず、係る装置又は素子が特定の向き又は位置を有さなければならず、又は、特定方向や操作で構成しなければならないということを明示又は示唆するものではないため、本願に対する制限として解釈することができない。
【0086】
さらに、本開示における「第一」、「第二」などの説明は、説明のみを目的とするが、それらの相対的な重要性を明示したり暗示したり、或いは、言及した技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。故に、「第一」及び「第二」として限定された特徴には、これらの特徴のうちの少なくとも一つを明示的または暗黙的に含んでもよい。さらに、各実施形態における技術手段は、互いに組み合わせることができるが、当業者による実現に基づくものでなければならず、技術手段を組み合わせたものに矛盾がある場合に、または、実現できない場合には、そのような技術手段の組み合わせが存在せず、また、本願に保護要求しようとする範囲内にも属されないと理解するべきである。
【0087】
本開示の説明においては、特段の明確な記載及び制限がない限り、第一特徴が第二特徴の「上」又は「下」にあるというは、第一特徴と第二特徴とが直接に接触するということを含んでもよいし、第一特徴と第一特徴とは直接接触することなくそれらの間に他の特徴を介して接触するということを含んでもよい。さらに、第一特徴が第二特徴の「上」、「上方」、及び「上表面」にあるということは、第一特徴が第二特徴の真上及び斜め上にあるということを含み、又は、単に第一特徴の高さが第二特徴の方よりも高いということを示す。第一特徴が第二特徴の「下」、「下方」、及び「下表面」にあるということは、第一特徴が第二特徴の真下及び斜め下にあるということを含み、又は、単に第一特徴の高さが第二特徴のほうよりも低いということを示す。
【0088】
本明細書の説明においては、「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「実施例」、「特定例」、または「幾つかの例示」などの表現は、この実施例や例示を参照しながら説明した具体的な特徴、構造、媒質または特性が本願における少なくとも1つの実施形態または例示に含まれるということを意味する。本明細書において、上記表現を模式的に説明した記述は、必ずしも同一の実施形態や実施例を指すものではない。さらに、記載された具体的な特徴、構造、媒質または特性は、何れかの1つまたは複数の実施形態または例示において適切な方法で組み合わせることができる。さらに、当業者は、本明細書に記載されている異なる実施形態または実施例を結合したり組み合わせたりすることができる。
【0089】
本開示における好ましい実施形態について説明したが、当業者が一旦進歩性についての基本的な概念を理解できれば、これらの実施形態に対して他の変更や補正を行うことができる。故に、添付されている特許請求の範囲は、好ましい実施形態及び本開示の範囲内に属されるあらゆる変更や補正を含むとして解釈されるべきである。
【0090】
明らかに、当業者は、本開示の趣旨や範囲から逸脱しない限り、本開示についてさまざまな変更と変形を行うことができる。そして、本開示は、これらの変更や変形が本開示における特許請求の範囲及びその均等になる技術範囲内に含まれる場合に、これらの変更や変形も含むものとする。
【符号の説明】
【0091】
10 多孔質絶縁誘電体
20 二つの放電電極
201 糸状電極
202 板状電極
203 第一ケース
204 第二ケース
2011 条状電極
2021 網穴
205 締め付け部
2051 第一留め部
2052 第一留め溝
2053 第一凸起
2054 第一凹溝
40 位置制限部
50 柔軟部
501 第一環
502 第二環
60 高圧発生電源
70 取り付け箱
701 第一箱部
702 第二箱部
703 上部蓋
704 第一接続部
7041 第二留め溝
7043 第二凸起
705 第二接続部
7051 第三留め部
7052 第三留め溝
7053 第三凸起
7054 第三凹溝
80 冷房風道
90 冷房用ファン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】