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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】バッテリーモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20250109BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20250109BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20250109BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20250109BHJP
【FI】
H01M50/204 401F
H01M50/211
H01M50/507
H01M50/249
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523965
(86)(22)【出願日】2023-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 KR2023009690
(87)【国際公開番号】W WO2024117428
(87)【国際公開日】2024-06-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0166949
(32)【優先日】2022-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0042346
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-フン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ス-ユル・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒェ-ミ・ジュン
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA37
5H040AS07
5H040AT04
5H040AY08
5H040NN03
5H043AA04
5H043AA13
5H043FA04
5H043JA02
5H043JA03
5H043LA21
(57)【要約】
バッテリーモジュールが開示される。本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、内部空間を提供するフレームと、前記フレームの内部に収容され、ボディー、及び前記ボディーの前方に突出する電極リードを備えるバッテリーセルと、前記バッテリーセルの前方に位置し、前記電極リードと電気的に接続されるバスバーフレームアセンブリと、前記バッテリーセルの少なくとも一部に備えられ、耐火性を有する耐火コーティング層と、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を提供するフレームと、
前記フレームの内部に収容され、ボディー、及び前記ボディーの前方に突出する電極リードを備えるバッテリーセルと、
前記バッテリーセルの前方に位置し、前記電極リードと電気的に接続されるバスバーフレームアセンブリと、
前記バッテリーセルの少なくとも一部に備えられ、耐火性を有する耐火コーティング層と、を含む、バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記バッテリーセルは、
前記ボディーから前方に延び、前記電極リードを取り囲む前方テラス部をさらに含み、
前記耐火コーティング層は、
前記前方テラス部と前記電極リードとをカバーする第1コーティング層を含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記耐火コーティング層は、
前記バスバーフレームアセンブリの後面の少なくとも一部をカバーする第2コーティング層を含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記バスバーフレームアセンブリは、
スリットを備え、
前記電極リードは、
前記スリットを通過し、
前記第2コーティング層は、
前記スリットと前記電極リードとの間をカバーするように延びる、請求項3に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記耐火コーティング層は、
前記第2コーティング層から延び、前記バスバーフレームアセンブリの前面をカバーする第3コーティング層をさらに含む、請求項3に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記フレームは前方に開放され、
前記バッテリーモジュールは、
前記バスバーフレームアセンブリの前に位置し、前記フレームの前方側に結合するエンドプレートをさらに含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記バッテリーセルは、
前記ボディーから上に延びる上側シール部をさらに含み、
前記耐火コーティング層は、
前記上側シール部の少なくとも一部をカバーする第4コーティング層を含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
前記バッテリーセルは、
前記上側シール部を折り畳みかつ固定する接着部材をさらに含み、
前記第4コーティング層は、
前記接着部材をカバーするように延びる、請求項7に記載のバッテリーモジュール。
【請求項9】
前記バッテリーセルの側面をカバーし、前記バスバーフレームアセンブリの後面に密着するバリアーをさらに含み、
前記耐火コーティング層は、
前記バスバーフレームアセンブリの後面、及び前記後面に隣接するバリアーの側面をカバーする第5コーティング層をさらに含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項10】
前記バスバーフレームアセンブリは、
上下方向において細長形状を有するように形成された孔を備え、
前記バッテリーモジュールは、
前記バッテリーセルの側面をカバーし、前記バスバーフレームアセンブリの孔を貫通するバリアーをさらに含み、
前記耐火コーティング層は、
前記バスバーフレームアセンブリの後面、及び前記後面に隣接するバリアーの側面をカバーする第6コーティング層をさらに含む、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のバッテリーモジュールを含む、バッテリーパック。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載のバッテリーモジュールを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーモジュールに関する。
【0002】
本出願は、2022年12月2日付け出願の韓国特許出願第10-2022-0166949号、及び2023年3月30日付け出願の韓国特許出願第10-2023-0042346号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯型電子製品の需要が急激に増加し、ロボット、電気自動車などの商用化が本格化することによって、繰り返し充放電が可能な高性能二次電池に関する研究が活発に行われている。
【0004】
現在商用化されている二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあり、これらのうちでもリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんどないため充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという利点から脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として用いる。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレーターを挟んで配置された電極組立体と、電極組立体を電解液とともに封止して収納する外装材、すなわち電池ケースを備える。
【0006】
一般に、リチウム二次電池は、外装材の形状によって、電極組立体が金属缶に内蔵されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内蔵されているパウチ型二次電池とに分類される。
【0007】
最近では、携帯型電子機器のような小型装置だけでなく、電気自動車や電力貯蔵装置(Energy Storage System;ESS)などの中大型装置にも駆動用やエネルギー貯蔵用として二次電池が広く用いられている。このような二次電池は、電気的に複数接続された状態でモジュールケース内部にともに収納される形態で、1つのバッテリーモジュールを構成することができる。また、このようなバッテリーモジュールを複数接続して1つのバッテリーパックを構成することができる。
【0008】
ところが、このように複数の二次電池(バッテリーセル)又は複数のバッテリーモジュールが狭い空間に密集している場合、熱イベントに対して脆弱になる可能性がある。特に、いずれかのバッテリーセルで熱暴走(thermal runaway)などのイベントが発生した場合、高温のガスや火炎、熱などが生じる可能性がある。このようなガスや火炎、熱などが同一のバッテリーモジュール内に含まれた他のバッテリーセルに伝達される場合、熱伝播(thermal propagation)のような爆発的な連鎖反応状況が発生する可能性がある。また、このような連鎖反応は、当該バッテリーモジュールで火災や爆発などの事故を引き起こすだけでなく、他のバッテリーモジュールに対しても火災や爆発などを引き起こすおそれがある。
【0009】
さらに、電気自動車などの中大型のバッテリーパックの場合、出力及び/又は容量を増加させるために多くの数のバッテリーセルとバッテリーモジュールが含まれるため、熱連鎖反応に対する危険性がさらに高まる可能性がある。これに加えて、電気自動車などに搭載されたバッテリーパックの場合、周辺に運転者などの利用者が存在する場合がある。したがって、特定のバッテリーモジュールで発生した熱イベントを適切に制御できず、連鎖反応が発生する場合、重大な物的損害だけでなく人命の損失まで引き起こすおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述した問題及び他の問題を解決することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、熱伝播を抑制できるバッテリーモジュールを提供することである。
【0012】
本発明のまた他の目的は、火炎やベントガスにさらされても安全性を維持できるバッテリーモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、内部空間を提供するフレームと、前記フレームの内部に収容され、ボディー、及び前記ボディーの前方に突出する電極リードを備えるバッテリーセルと、前記バッテリーセルの前方に位置し、前記電極リードと電気的に接続されるバスバーフレームアセンブリと、前記バッテリーセルの少なくとも一部に備えられ、耐火性を有する耐火コーティング層と、を含むことができる。
【0014】
また、前記バッテリーセルは、前記ボディーから前方に延び、前記電極リードを取り囲む前方テラス部をさらに含み、前記コーティング層は、前記前方テラス部と前記電極リードとをカバーする第1コーティング層を含むことができる。
【0015】
また、前記耐火コーティング層は、前記バスバーフレームアセンブリの後面の少なくとも一部をカバーする第2コーティング層を含むことができる。
【0016】
また、前記バスバーフレームアセンブリは、スリットを備え、前記電極リードは、前記スリットを通過し、前記第2コーティング層は、前記スリットと前記電極リードとの間をカバーするように延び得る。
【0017】
また、前記コーティング層は、前記第2コーティング層から延び、前記バスバーフレームアセンブリの前面をカバーする第3コーティング層をさらに含むことができる。
【0018】
また、前記フレームは前方に開放され、前記バッテリーモジュールは、前記バスバーフレームアセンブリの前に位置し、前記フレームの前方側に結合するエンドプレートをさらに含むことができる。
【0019】
また、前記バッテリーセルは、前記ボディーから上に延びる上側シール部をさらに含み、前記コーティング層は、前記上側シール部の少なくとも一部をカバーする第4コーティング層を含むことができる。
【0020】
また、前記バッテリーセルは、前記上側シール部を折り畳みかつ固定する接着部材をさらに含み、前記第4コーティング層は、前記接着部材をカバーするように延び得る。
【0021】
また、前記バッテリーモジュールは、前記バッテリーセルの側面をカバーし、前記バスバーフレームアセンブリの後面に密着するバリアーをさらに含み、前記コーティング層は、前記バスバーフレームアセンブリの後面、及び前記後面に隣接するバリアーの側面をカバーする第5コーティング層をさらに含むことができる。
【0022】
また、前記バスバーフレームアセンブリは、上下方向において細長形状を有するように形成された孔を備え、前記バッテリーモジュールは、前記バッテリーセルの側面をカバーし、前記バスバーフレームアセンブリの孔を貫通するバリアーをさらに含み、前記コーティング層は、前記バスバーフレームアセンブリの後面、及び前記後面に隣接するバリアーの側面をカバーする第6コーティング層をさらに含むことができる。
【0023】
本発明の一実施形態に係るバッテリーパックは、本発明のバッテリーモジュールを含む。
【0024】
本発明の一実施形態に係る自動車は、本発明のバッテリーモジュールを含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、熱伝播を抑制できるバッテリーモジュールを提供することができる。
【0026】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、熱伝播を抑制できるバッテリーモジュールを提供することができる。
【0027】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、火炎やベントガスからバスバーフレームアセンブリを保護できる耐火性コーティング層を含むバッテリーモジュールを提供することができる。
【0028】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、熱伝播を抑制できるバリアーの機能を維持させることができる耐火性コーティング層を含むバッテリーモジュールを提供することができる。
【0029】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、バッテリーセルの電極リードが通過するスリットの隙間をシールする耐火性コーティング層を含むバッテリーモジュールを提供することができる。
【0030】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、火炎やベントガスにさらされても安全性を維持できるバッテリーセルを含むバッテリーモジュールを提供することができる。
【0031】
本発明の実施形態の少なくとも1つによると、ベント制御のための耐火性コーティング層を含むバッテリーモジュールを提供することができる。
【0032】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの一部構成を分解して示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの一部構成を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリを示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセルを示す図である。
図6図1の切断線A-A’による断面構成の一部を示す図である。
図7図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図8図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図9図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図10図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセルを示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセルの変形実施形態を示す図である。
図13】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセルのベントを示す図である。
図14図1の切断線A-A’による断面構成の一部を示す図である。
図15図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図16】本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリを示す図である。
図17図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。
図18】本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアーとバッテリーセルを示す図である。
図19】本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアーとバッテリーセルの結合を示す図である。
図20】本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアーとバッテリーセルの結合を正面から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲において使用される用語や単語は通常的及び辞書的な意味に限定して解釈されるものではなく、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されるものである。
【0035】
したがって、本明細書に記載された実施形態に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを表すものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解されたい。
【0036】
図1は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールを示す斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの一部構成を分解して示す図である。図3は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの一部構成を示す図である。図4は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリ300を示す図である。図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、フレーム400、バッテリーセル100、バスバーフレームアセンブリ300、及び耐火コーティング層900を含むように構成され得る。
【0037】
フレーム400は、上部フレーム420と下部フレーム410を含むことができる。下部フレームは、ボトムプレート、及びボトムプレートから延びる一対のサイドプレートを含むことができる。下部フレームは、内部空間を形成することができる。上部フレーム420と下部フレーム410は、溶接によって結合することができる。上部フレーム420は、下部フレーム410の一対のサイドプレートと結合することができる。或いは、フレーム400は、一体に形成され得る。フレーム400は、直方体形状に構成され得る。また、フレーム400は、内部に空間を提供することができる。フレーム400は、バッテリーモジュールの外観を形成することができる。また、フレーム400は、前後方向又はX軸方向において細長形状を有するように延び得る。また、フレーム400は、前後方向又はX軸方向に開放されている形状に構成され得る。
【0038】
複数のバッテリーセル100は、フレーム400が提供する内部空間に収容されるように構成され得る。ここで、それぞれのバッテリーセル100は、二次電池を意味し得る。それぞれのバッテリーセル100は、ボディー110、及びボディー110の前後方向又はX軸方向及び-X軸方向に突出する電極リード120を備えることができる。バッテリーセル100は、電極組立体、電解液(電解質)及び電池ケースを備えることができる。また、このとき、電極組立体、電解液(電解質)及び電池ケースは、ボディー110を構成することができる。バッテリーセル100は、パウチ型二次電池であり得る。複数のバッテリーセル100は、充電又は放電中に熱を発生し得る。複数のバッテリーセル100は、熱源として機能することができる。複数のバッテリーセル100は、バッテリーモジュールを構成することができる。バッテリーモジュールは、1つ以上のバッテリーセル100を備え、エネルギーを貯蔵及び放出するように構成され得る。複数のバッテリーセル100は、左右方向又はY軸方向に配置又は積層され得る。
【0039】
バスバーフレームアセンブリ300は、複数のバッテリーセル100の前方に位置し得る。また、複数のバッテリーセル100のそれぞれの電極リード120は、バスバーフレームアセンブリ300と電気的に接続され得る。バスバーフレームアセンブリ300は、フレームボディー310、バスバー320、及びモジュールターミナル330を含むように構成され得る。フレームボディー310は、複数のバッテリーセル100の前方側をカバーするように構成され得る。バスバー320は、フレームボディー310の前面に具備、結合、締結され得る。また、バスバー320は複数構成され得る。また、モジュールターミナル330は、バスバー320と電気的に接続され得る。モジュールターミナル330は、バッテリーモジュールの入出力端子として機能することができる。また、フレームボディー310は、上下方向又はZ軸方向において細長形状を有するように形成されるスリット311を含むことができる。スリット311は、フレームボディー310を前後方向又はX軸方向に貫通するように構成され得る。スリット311は複数形成され、左右方向又はY軸方向に沿って位置し得る。複数のバッテリーセル100のそれぞれの電極リード120は、スリット311を通過することができる。電極リード120は、スリット311を通過してフレームボディー310の前面に備えられたバスバー320と電気的に接続され得る。バスバーフレームアセンブリ300は一対で形成され得る。バスバーフレームアセンブリ300は、複数のバッテリーセル100の前方側と後方側にそれぞれ備えられ得る。
【0040】
耐火コーティング層900は、複数のバッテリーセル100のそれぞれに備えられ得る。耐火コーティング層900は、それぞれのバッテリーセル100の少なくとも一部に備えられ、耐火性を有することができる。例えば、耐火コーティング層900は、エポキシ、不燃PCM、FPC 5060、Locitite EA9400、セラミックのような物質から構成され得る。また、耐火コーティング層900は、液状でバッテリーセル100に噴射されて形成され得る。このとき、耐火コーティング層900の厚さは、0.05mm~2.2mm程度の厚さを形成するように構成され得る。
【0041】
本発明のこのような構成によると、バッテリーセル100は、火炎又はベントガスgにさらされても安全に保護され得る。図3を参照すると、バッテリーセル100で熱イベントが発生した場合、火炎又はベントガスgが隣接するバッテリーセル100に伝達される可能性がある。このとき、耐火コーティング層900は、火炎又はベントガスgからバッテリーセル100を保護することができる。したがって、バッテリーセル100で熱イベントが発生しても、他のバッテリーセル100に熱伝播することを効果的に抑制、遅延又は防止することができる。これにより、バッテリーモジュールの熱安全性を向上させることができる。
【0042】
図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、バリアー200、エンドプレート600、絶縁シート700又はレジン800を含むように構成され得る。
【0043】
バリアー200は、長方形状に構成され得る。バリアー200は、前後方向又はX軸方向に延び得る。また、バリアー200は、複数備えることができる。それぞれのバリアー200は、複数のバッテリーセル100の間に配置され得る。バリアー200は、左右方向又はY軸方向に配置又は積層され得る。バリアー200の前方側と後方側は、それぞれバスバーフレームアセンブリ300に接触、結合、締結、挿入又は付着することができる。また、バリアー200は、1つのパートから構成されるか、又は複数のパートから構成され得る。バリアー200が複数のパートから構成される場合、バリアーアセンブリ200と呼ばれることもある。バリアー200は、火炎又はベントガスgが左右方向又はY軸方向に伝播することを抑制、遅延又は防止することができる。バリアー200は、火炎やベントガスgにさらされても容易に損傷しない素材から構成され得る。
【0044】
エンドプレート600は一対で形成され得る。エンドプレート600は、複数のバッテリーセル100の前方側と後方側にそれぞれ備えられ得る。エンドプレート600は、フレーム400の前方側又は後方側にそれぞれ締結、結合又は溶接され得る。或いは、エンドプレート600は、フレーム400の開放端にそれぞれ締結、結合又は溶接され得る。フレーム400は、エンドプレート600と締結、結合又は溶接されることで、内部をシールすることができる。
【0045】
絶縁シート700は、エンドプレート600とバスバーフレームアセンブリ300の間に位置するように構成され得る。絶縁シート700は、エンドプレート600とバスバーフレームアセンブリ300とを電気的に分離することができる。絶縁シート700は、一対で構成され得る。絶縁シート700は、前方側エンドプレート600と前方側バスバーフレームアセンブリ300との間、及び後方側エンドプレート600と後方側バスバーフレームアセンブリ300との間にそれぞれ備えられ得る。
【0046】
レジン800は、フレーム400の内側に形成されるように構成され得る。レジン800は、複数のバッテリーセル100と下部フレーム410との間に位置するように構成され得る。また、レジン800は、複数のバッテリーセル100と上部フレーム420との間に位置するように構成され得る。また、レジン800は、複数のバリアー200と下部フレーム410との間に位置するように構成され得る。また、レジン800は、複数のバリアー200と上部フレーム420との間に位置するように構成され得る。レジン800は、複数のバッテリーセル100又は複数のバリアー200の位置を固定させることができる。また、レジン800は、複数のバッテリーセル100から発生する熱をフレーム400に伝達することで、複数のバッテリーセル100を冷却させることができる。レジン800は、上部フレーム420と下部フレーム410の孔411、421を介してフレーム400の内部に注入され得る。また、バッテリーモジュールの内部で発生した火炎又はベントガスgは、孔411、421を介して外部に排出され得る。
【0047】
緩衝パッド500は、最外側バリアー200と下部フレーム410との間に配置され得る。或いは、緩衝パッド500は、最外側バッテリーセル100と下部フレーム410との間に配置され得る。緩衝パッド500は一対で構成され得る。複数のバッテリーセル100からスウェリングが発生する場合、緩衝パッド500は弾性変形されることで、複数のバッテリーセル100を安定して支持することができる。例えば、緩衝パッド500は、シリコーン材料から構成され得る。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100を示す図である。図6は、図1の切断線A-A’による断面構成の一部を示す図である。図7は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図5から図7を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100は、ボディー110から前方に延び、電極リード120を取り囲む前方テラス部130をさらに含み、コーティング層900は、前方テラス部130と電極リード120をカバーする第1コーティング層901を含むように構成され得る。
【0049】
それぞれのバッテリーセル100は、ボディー110から延びるシール部140を含むことができる。シール部は、ボディー110の周りに沿って形成され得る。特に、ボディー110から前方に突出するシール部は、前方テラス部130と呼ぶことがある。また、ボディー110から上に突出するシール部は、上側シール部140と呼ぶことがある。また、ボディー110から後方に突出するシール部は、後方テラス部130と呼ぶことがある。上側シール部140は、接着部材150によってボディーで折り畳まれ固定されるように構成され得る。前方テラス部130と後方テラス部130は、それぞれ電極リード120を取り囲むように構成され得る。
【0050】
第1コーティング層901は、テラス部130の周りに沿って取り囲むように構成され得る。或いは、第1コーティング層901は、テラス部130の両面を取り囲むように構成され得る。また、第1コーティング層901は、テラス部130と隣接する電極リード120部分を取り囲むように延びるように構成され得る。
【0051】
本発明のこのような構成によると、火炎やベントガスgから損傷を受けやすいテラス部130を保護することができる。これにより、熱イベントが伝播されることを効果的に抑制、遅延又は防止することができる。
【0052】
また、本発明のこのような構成によると、第1コーティング層901がテラス部130と隣接する電極リード120部分まで延びることで、火炎やベントガスgがテラス部130と電極リード120との間に浸透することを防止することができる。これにより、バッテリーモジュールの熱安全性をより向上させることができる。
【0053】
また、本発明のこのような構成によると、バッテリーセル100の内部で発生した火炎又はベントガスgが前後方側に排出されることを抑制することができる。
【0054】
図8は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図8を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの耐火コーティング層900は、バスバーフレームアセンブリ300の後面の少なくとも一部をカバーする第2コーティング層902を含むように構成され得る。第1コーティング層901と第2コーティング層902は、分離又は連続して構成され得る。
【0055】
本発明のこのような構成によると、バスバーフレームアセンブリ300は、火炎やベントガスgから保護され得る。例えば、フレームボディー310は、プラスチック材料から構成され得る。これにより、フレームボディー310が火炎やベントガスgにさらされると、フレームボディー310は損傷し得る。第2コーティング層902がフレームボディー310の後面をカバーすることで、フレームボディー310の耐火性を向上させることができる。
【0056】
図9は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図9を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリ300はスリット311を備え、電極リード120はスリット311を通過し、第2コーティング層902は、スリット311と電極リード120との間をカバーするように延びて構成され得る。
【0057】
スリット311は、上下方向又はZ軸方向に形成され得る。スリット311は、フレームボディー310を貫通することができる。第2コーティング層902は、スリット311と電極リード120との間をカバーでき、電極リード120の周りに沿って延びるように構成され得る。
【0058】
本発明のこのような構成によると、熱イベントが発生した際に、火炎やベントガスgがスリット311を介して噴出されることを防止することができる。これにより、熱伝播を効果的に抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0059】
図10は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図10を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのコーティング層900は、第2コーティング層902から延び、バスバーフレームアセンブリ300の前面をカバーする第3コーティング層903をさらに含むように構成され得る。
【0060】
第3コーティング層903は、フレームボディー310の前面をカバーするように構成され得る。また、第3コーティング層903は、スリット311を通過した電極リード120部分をカバーするように構成され得る。また、第3コーティング層903は、電極リード120と電気的に接続されたバスバー320をカバーするように構成され得る。
【0061】
本発明のこのような構成によると、熱イベントが発生した際に、火炎やベントガスgがスリット311を介して噴出されることをより確実に防止することができる。これにより、熱伝播を効果的に抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0062】
図6から図10を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのフレーム400は、前方に開放されるように構成され得る。また、発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、バスバーフレームアセンブリ300の前に位置し、フレーム400の前方側又は開放端に結合するエンドプレート600を含むことができる。エンドプレート600及び絶縁シート700は、フレームボディー310又はスリット311をカバーするように位置し得る。
【0063】
本発明のこのような構成によると、熱イベントが発生した際に、火炎やベントガスgがスリット311を介して噴出されることを防止し、絶縁シート700又はエンドプレート600において、火炎やベントガスgによる損傷が抑制、遮断、遅延又は減少し得る。
【0064】
図11は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100を示す図である。図12は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100の変形実施形態を示す図である。図13は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100のベントを示す図である。図11から図13を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100は、ボディー110から上に延びる上側シール部140を含むように構成され得る。また、コーティング層900は、上側シール部140の少なくとも一部をカバーする第4コーティング層904を含むように構成され得る。
【0065】
第4コーティング層904は、第1コーティング層901から分離又は連続するように構成され得る。例えば、第4コーティング層904は、第1コーティング層901から延び、上側シール部140の前方側に形成されるように構成され得る。
【0066】
本発明のこのような構成によると、バッテリーセル100で火炎又はベントガスgが発生したとき、第1コーティング層901及び第4コーティング層904に向かって噴出されることを抑制することができる。これにより、バッテリーセル100の中央付近で上側方向への火炎又はベントガスgの噴出が誘導され得る。これにより、ベントの制御が容易になり、バッテリーモジュールの熱安全性を向上させることができる。
【0067】
図11から図13を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバッテリーセル100は、上側シール部140を折り畳みかつ固定する接着部材150をさらに含み、第4コーティング層904は、接着部材150の少なくとも一部をカバーするように延びて構成され得る。
【0068】
上側シール部140は、接着部材150によってボディー110に折り畳まれ固定されるように構成され得る。例えば、バッテリーセル100は、2つの接着部材150を含むように構成され得る。一つの接着部材150は、ボディー110の前方エッジに隣接するように配置され、他の接着部材150は、後方エッジに隣接するように配置され得る。例えば、第4コーティング層904は、第1コーティング層901から延び、接着部材150をカバーできる部分まで延びるように構成され得る。ボディー110の中央部分には接着部材150が配置されないこともある。
【0069】
本発明のこのような構成によると、第4コーティング層904がボディー110の中央部分にさらに延びることで、バッテリーセル100の中央付近で上側方向への火炎又はベントガスgの噴出がより強く誘導され得る。これにより、ベントの制御がより容易になり、バッテリーモジュールの熱安全性を向上させることができる。
【0070】
図14は、図1の切断線A-A’による断面構成の一部を示す図である。図14を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、バッテリーセル100の側面をカバーし、バスバーフレームアセンブリ300の後面に密着するバリアー200をさらに含むように構成され得る。また、コーティング層900は、バスバーフレームアセンブリ300の後面、及びバスバーフレームアセンブリ300の後面に隣接するバリアー200の側面をカバーする第5コーティング層905をさらに含むように構成され得る。第5コーティング層905は、バリアー200の前方エッジの露出をカバーすることができる。第5コーティング層905は、第2コーティング層902から分離されるか、又は連続して構成され得る。第5コーティング層905は、上下方向又はZ軸方向に延びるように構成され得る。
【0071】
本発明のこのような構成によると、バリアー200とフレームボディー310との間のギャップをシールすることができる。これにより、火炎やベントガスgが伝播されることを抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0072】
また、本発明のこのような構成によると、バリアー200の前方エッジは、火炎やベントガスgにさらされることがない。これにより、バリアー200の耐熱性又は耐火性を安定して維持することができる。
【0073】
図15は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図15を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのフレームボディー310は、後方に突出するスロット312を含むことができる。スロット312は、上下方向又はZ軸方向に沿って細長形状を有するように延び得る。バリアー200は、スロット312に嵌合又は挿入され得る。また、第5コーティング層905は、スロット312とバリアー200の側面との間をコーティングすることができる。第5コーティング層905は、スロット312に沿って上下方向又はZ軸方向に延びるように構成され得る。
【0074】
本発明のこのような構成によると、スロット312とバリアー200との間のギャップをシールすることができる。これにより、火炎やベントガスgが伝播されることを抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0075】
また、本発明のこのような構成によると、バリアー200の前方エッジは、火炎やベントガスgにさらされることがない。これにより、バリアー200の耐熱性又は耐火性を安定して維持することができる。
【0076】
図16は、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリ300を示す図である。図17は、図1の切断線A-A’による断面構成の変形実施形態を示す図である。図16及び図17を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのバスバーフレームアセンブリ300は、上下方向において細長形状を有するように形成された孔313を備えるように構成され得る。また、発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールは、バッテリーセル100の側面をカバーし、バスバーフレームアセンブリ300の孔313を貫通するバリアー200をさらに含むように構成され得る。また、コーティング層900は、バスバーフレームアセンブリ300の後面、及びバスバーフレームアセンブリ300の後面に隣接するバリアー200の側面をカバーする第6コーティング層906をさらに含むように構成され得る。
【0077】
孔313は、フレームボディー310を貫通するように構成され得る。孔313は、上下方向又はZ軸方向に延び得る。孔313は、スリット311よりも大きく形成され得る。また、孔313は、スリット311よりも長く形成され得る。孔313は、複数構成され、複数の孔313と複数のスリット311が交互に配置され得る。
【0078】
バリアー200は、孔313に挿入されるか孔313を通過するように位置し得る。第6コーティング層906は、第2コーティング層902から分離されるか、又は連続して構成され得る。第6コーティング層906は、上下方向又はZ軸方向に延びるように構成され得る。また、第6コーティング層906は、孔313又はバリアー200の周りに沿って延びるように構成され得る。
【0079】
本発明のこのような構成によると、バリアー200と孔313との間のギャップをシールすることができる。これにより、火炎やベントガスgが伝播されることを抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0080】
また、本発明のこのような構成によると、バリアー200の前方エッジは、火炎やベントガスgにさらされることがない。これにより、バリアー200の耐熱性又は耐火性を安定して維持することができる。
【0081】
また、本発明のこのような構成によると、熱イベントが発生した際に、火炎やベントガスgが孔313を介して噴出されることを防止することができる。これにより、熱伝播を効果的に抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0082】
図16及び図17を参照すると、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールの第6コーティング層906は、孔313とバリアー200との間をカバーするように延びて構成され得る。第6コーティング層906は、孔313とバリアー200との間をカバーでき、孔313又はバリアー200の周りに沿って延びるように構成され得る。
【0083】
また、本発明の一実施形態に係るバッテリーモジュールのコーティング層900は、第6コーティング層906から延び、バスバーフレームアセンブリ300の前面をカバーする第7コーティング層907をさらに含むように構成され得る。第7コーティング層907は、第3コーティング層903から分離されるか、又は連続して構成され得る。第7コーティング層907は、上下方向又はZ軸方向に延びるように構成され得る。また、第7コーティング層907は、孔313の周りに沿って延びるように構成され得る。
【0084】
第7コーティング層907は、フレームボディー310の前面をカバーするように構成され得る。また、第7コーティング層907は、孔313を通過したバリアー200部分をカバーするように構成され得る。また、第7コーティング層907は、電極リード120と電気的に接続されたバスバー320をカバーするように構成され得る。
【0085】
本発明のこのような構成によると、熱イベントが発生した際に、火炎やベントガスgが孔313を介して噴出されることをより確実に防止することができる。これにより、熱伝播を効果的に抑制、遮断、遅延又は減少することができる。
【0086】
図18は、本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアー200aとバッテリーセル100を示す図である。図19は、本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアー200aとバッテリーセル100の結合を示す図である。図20は、本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールのバリアー200aとバッテリーセル100の結合を正面から見た図である。図18から図20を参照すると、本発明の他の実施形態に係るバッテリーモジュールは、単一の材料から構成されるバリアー200aを含むことができる。
【0087】
バリアー200aは、段ボール形状、段ボール構造又は波状構造を有するように構成され得る。バリアー200aは、耐火性を有する紙から構成され得る。バリアー200aは、一対の紙シート、及び一対の紙シートの間に接着される波状の紙シートを含むように構成され得る。バリアー200aは、山と谷を有するように波状構造で形成され得る。複数のバッテリーセル100は、それぞれ山と谷に位置するように配置され得る。複数のバッテリーセル100とバリアー200aは、密着するように構成され得る。
【0088】
このとき、バリアー200aの前後方向又はX軸方向の長さは、バッテリーセル100のボディー110の前後方向又はX軸方向の長さよりも長く構成され得る。これにより、バリアー200aは、バッテリーセル100の側面を全体としてカバーでき、電極リード120の少なくとも一部をカバーするように構成され得る。バリアー200aの前方エッジ又は後方エッジは、バスバーフレームアセンブリ300に密着、接触、結合、締結又は挿入され得る。
【0089】
本発明のこのような構成によると、バリアー200aは、段ボール構造を有するため、左右方向又はY軸方向に変形可能に構成され得る。これにより、バッテリーセル100でスウェリングが発生した際に、左右方向又はY軸方向に圧縮されることで、バッテリーセル100を安定して支持することができる。
【0090】
本発明によるバッテリーパックは、上述した本発明によるバッテリーモジュールを2つ以上含むことができる。
【0091】
また、本発明によるバッテリーパックは、このようなバッテリーサブモジュール以外に、他の様々な構成要素、例えば、BMSやバスバー、パックケース、リレー、電流センサなどのような本発明の出願時点に公知のバッテリーパックの構成要素などをさらに含むことができる。
【0092】
本発明による自動車は、上述した本発明によるバッテリーモジュールを2つ以上含むことができる。本発明によるバッテリーモジュールは、電気自動車やハイブリッド自動車のような自動車に適用することができる。すなわち、本発明による自動車は、本発明によるバッテリーモジュール又は本発明によるバッテリーパックを含むことができる。また、本発明による自動車は、このようなバッテリーモジュール又はバッテリーパック以外に、自動車に含まれる他の様々な構成要素などをさらに含むことができる。例えば、本発明による自動車は、本発明によるバッテリーモジュール以外に、車体やモータ、ECU(electronic control unit)などの制御装置などをさらに含むことができる。
【0093】
一方、本明細書では上、下、左、右、前、後などの方向を示す用語が使用されたが、これらの用語は説明の便宜上のものであり、対象となる物体の位置や観察者の位置などによって変わり得ることは本発明の当業者に自明である。
【0094】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的な思想と下記の特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0095】
100 バッテリーセル
110 ボディー
120 電極リード
130 テラス部
140 シール部
150 接着部材
200、200a バリアー
300 バスバーフレームアセンブリ
310 フレームボディー
311 スリット
312 スロット
313 孔
320 バスバー
330 モジュールターミナル
400 フレーム
410 下部フレーム
411 孔
420 上部フレーム
421 孔
500 緩衝パッド
600 エンドプレート
700 絶縁シート
800 レジン
900 耐火コーティング層
901 第1コーティング層
902 第2コーティング層
903 第3コーティング層
904 第4コーティング層
905 第5コーティング層
906 第6コーティング層
907 第7コーティング層
g ベントガス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】