(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】三環式化合物、それを調製するための方法、及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 495/14 20060101AFI20250109BHJP
C07D 513/14 20060101ALI20250109BHJP
C07D 498/14 20060101ALI20250109BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20250109BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20250109BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20250109BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20250109BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250109BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
C07D495/14 CSP
C07D513/14
C07D498/14
A61K31/437
A61K31/496
A61K31/506
A61K47/68
A61P35/00
A61K39/395 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525633
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2022140196
(87)【国際公開番号】W WO2023125121
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111666009.2
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210467340.X
(32)【優先日】2022-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517273308
【氏名又は名称】シチュアン ケルン-バイオテック バイオファーマシューティカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】リュー, ジンミン
(72)【発明者】
【氏名】レン, ユン
(72)【発明者】
【氏名】リー, シャオヨン
(72)【発明者】
【氏名】ユアン, シャオシー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ユンガン
(72)【発明者】
【氏名】ティエン, チアン
(72)【発明者】
【氏名】ソン, ホンメイ
(72)【発明者】
【氏名】ガー, ジュンユー
【テーマコード(参考)】
4C076
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076BB11
4C076CC27
4C076EE59
4C085AA21
4C085AA25
4C085BB01
4C085CC23
4C085EE03
4C085GG01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB22
4C086CB26
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA06
4C086NA13
4C086NA14
4C086ZB26
(57)【要約】
本発明は、医薬の分野に属し、特に、三環式化合物、それを調製するための方法及びその使用に関する。特に、本発明は、式(I)により表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、それを調製するための方法、それを含む医薬組成物、及びそれらの使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(式中、
X
1は、N及びCからなる群から選択され;
X
2は、N及びCからなる群から選択され;
X
1及びX
2のうち少なくとも1つは、Nから選択され;
X
3は、O、S及びNからなる群から選択され;
X
4は、O、S、N及びCR
4からなる群から選択され;
R
1は、C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され;
R
2は、水素から選択されるか、又は式-L
1-L
2-L
3-L
4を有し;
L
1は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
2は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
3は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
5-、-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-、-O-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-O-、-NR
5-C(O)-NR
5-、-S(O)
m-NR
5-、-NR
5-S(O)
m-及び-NR
5-S(O)
m-NR
5-からなる群から選択され;
L
4は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;
R
3は、水素であるか、又は-L
5-L
6-L
7-L
8の式を有し;
L
5は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
6は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
7は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
6-、-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-、-O-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-O-、-NR
6-C(O)-NR
6-、-S(O)
p-NR
6-、-NR
6-S(O)
p-及び-NR
6-S(O)
p-NR
6-からなる群から選択され;
L
8は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;
R
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C
1~6アルキル、C
1~6ハロアルキル、C
1~6アルコキシ及びC
3~10シクロアルキルからなる群から選択され;
各R
5は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各R
6は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各mは、独立的に、1又は2であり;
各nは、整数1~25からなる群から独立的に選択され;
各pは、独立的に、1又は2であり;
各qは、整数1~25からなる群から独立的に選択される)の化合物、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項2】
R
1は、C
1~4アルキル及び-C
1~4アルキレン-O-C
1~4アルキルからなる群から選択され;
好ましくは、R
1は、C
1~4アルキル及び-C
1~2アルキレン-O-C
1~2アルキルからなる群から選択され;
好ましくは、R
1は、n-ブチル、2-メトキシエチル、又はエトキシメチルからなる群から選択され;
好ましくは、R
1は、n-ブチルである、
請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項3】
R
2は、水素であるか、又は、
R
2は、-L
1-L
2-L
3-L
4の式
(式中、
L
1は、共有結合及び例えば、-CH
2-、-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-、又は-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-などのC
1~6アルキレンからなる群から選択され;好ましくは、L
1は、共有結合又は-CH
2-であり;
L
2は、共有結合、C
3~10シクロアルキル(例えば、ピペリジニルなどのC
3~6シクロアルキル又はC
5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)、C
6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員ヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C
1~6アルキレン-NH
2(例えば、-CH
2-NH
2)からなる群から選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;好ましくは、L
2は、共有結合、3~12員ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)及びC
6~10アリール(例えば、フェニル)からなる群から選択され、任意選択で、ヘテロシクリル及びアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C
1~6アルキレン-NH
2(例えば、-CH
2-NH
2)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;好ましくは、L
2は、共有結合、ピペリジニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され;
L
3は、共有結合又は-C(O)-であり;
L
4は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキル(例えば、-(O-CH
2CH
2)
n-O-メチル、-((O-CH
2CH
2)
n-O-エチル)及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキル(例えば、-CH
2-(O-CH
2CH
2)
n-O-メチル、-CH
2-CH
2-(O-CH
2CH
2)
n-O-メチル、-CH
2-(O-CH
2CH
2)
n-O-エチル、-CH
2-CH
2-(O-CH
2CH
2)
n-O-エチル)からなる群から選択され、任意選択で、各アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から独立的に選択され;好ましくは、L
4は、水素、C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH
2、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各nは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択され;好ましくは、L
4は、水素、C
1~4アルキル及び-C
1~4アルキレン-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~4アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH
2、C
1~4アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~4アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、nは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択される)を有する、
請求項1若しくは2に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項4】
R
3は、水素であるか、又は
R
3は、-L
5-L
6-L
7-L
8の式
(式中、
L
5は、共有結合及び例えば、-CH
2-、-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-又は-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-などのC
1~6アルキレンからなる群から選択され;好ましくは、L
5は、共有結合であり;
L
6は、共有結合、C
3~10シクロアルキル(例えば、C
3~6シクロアルキル又はC
5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和の酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))、C
6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員のヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C
1~6アルキレン-NH
2(例えば、-CH
2-NH
2)からなる群から選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;好ましくは、L
6は、共有結合及び3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和若しくは不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))からなる群から選択され、ヘテロシクリルは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C
1~6アルキレン-NH
2(例えば、-CH
2-NH
2)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換され;好ましくは、L
6は、共有結合、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル、ピペラジニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され;
L
7は、共有結合又は-C(O)-であり、好ましくは、L
7は、共有結合であり;
L
8は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキル(例えば、-(O-CH
2CH
2)
q-O-メチル、-(O-CH
2CH
2)
q-O-エチル)及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキル(例えば、-CH
2-(O-CH
2CH
2)
q-O-メチル、-CH
2-CH
2-(O-CH
2CH
2)
q-O-メチル、-CH
2-(O-CH
2CH
2)
q-O-エチル、-CH
2-CH
2-(O-CH
2CH
2)
q-O-エチル)からなる群から選択され、任意選択で、各アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C
1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各qは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から独立的に選択され;好ましくは、L
8は、水素、C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH
2、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で置換され、qは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択され;好ましくは、L
8は、水素、C
1~4アルキル及び-C
1~4アルキレン-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~4アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、1つ又は複数のC
1~4アルコキシ基で独立的に選択され、qは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択される)を有する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項5】
式(II-A)、式(II-B)、式(II-C)、式(II-D)、式(II-E)又は式(II-F):
【化2】
(式中、R
1、R
2及びR
3基のそれぞれが、請求項1~4のいずれか一項に定義されている通りである)の構造を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項6】
式(III-A)又は式(III-B):
【化3】
(式中、R
1、R
3、L
3及びL
4基のそれぞれは、請求項1~4のいずれか一項に定義されている通りである)の構造を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項7】
式(IV-A)又は式(IV-B):
【化4】
(式中、R
1、L
3、L
4、L
7及びL
8基のそれぞれは、請求項1~4のいずれか一項に定義されている通りである)の構造を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項8】
式(V-A)又は式(V-B):
【化5】
(式中、L
3、L
4、L
7及びL
8基のそれぞれは、請求項1~4のいずれか一項に定義されている通りである)の構造を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項9】
次式:
【化6】
の構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項10】
次式:
D-L’
(式中、Dは、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物のフラグメントであり;
L’は、リンカーであり;
好ましくは、L’は、-L
9-L
10-L
11
(式中、L
9は、非存在であるか、又は
【化7】
から選択され;
L
10は、非存在であるか、又は-(CH
2CH
2O)
sCH
2CH
2NH-、-(OCH
2CH
2)
sNH-及び-C(O)-(CH
2CH
2O)
sCH
2CH
2NH-からなる群から選択され;sは、1~10の整数からなる群から選択され;
L
11は、
【化8】
であり、
Z
1は、化学結合及び
【化9】
からなる群から選択され;
Z
2は、化学結合及びC
1~20アルキレンからなる群から選択され;
Z
3は、化学結合、C
2~6アルケニレン及びC
2~6アルキニレンからなる群から選択され;
Aは、
【化10】
からなる群から選択され;
LGは、求核置換反応の脱離基であり、ハロゲン、ニトロ、ベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、-S(O)
2-R
7及び-S(O)-R
7からなる群から選択され;
R
7は、C
1~6アルキル及びC
1~6ハロアルキルからなる群から選択される)から選択され;
好ましくは、L’は、
【化11】
から選択される)の薬物リンカー、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項11】
前記薬物-リンカーが、次の構造:
【化12】
からなる群から選択される、請求項10に記載の、薬物-リンカー又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項12】
式(ISAC-I):
【化13】
(式中、
Dは、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物のフラグメントであり;
Lは、リンカーL’のフラグメントであり、L’は、請求項10で定義されている通りであり;
Abは、標的抗原を標的にすることが可能な抗体であり、任意選択で、抗体は修飾され(例えば、架橋剤によって修飾され);
zは、1~10からなる群から選択され;
好ましくは、免疫刺激抗体コンジュゲートは、DAR値が、例えば、1~10であり、例えば:1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、6~7、6~8、6~9、6~10、7~8、7~9、7~10、8~9、8~10、又は9~10、好ましくは1~8、例えば1.0~1.5、1.0~2.0、1.0~2.5、1.0~3.0、1.0~3.5、1.0~4.0、1.0~4.5、1.0~5.0、1.0~5.5、1.0~6.0、1.0~6.5、1.0~7.0、1.0~7.5、1.0~8.0、1.5~2.0、1.5~2.5、1.5~3.0、1.5~3.5、1.5~4.0、1.5~4.5、1.5~5.0、1.5~5.5、1.5~6.0、1.5~6.5、1.5~7.0、1.5~7.5、1.5~8.0、2.0~2.5、2.0~3.0、2.0~3.5、2.0~4.0、2.0~4.5、2.0~5.0、2.0~5.5、2.0~6.0、2.0~6.5、2.0~7.0、2.0~7.5、2.0~8.0、2.5~3.0、2.5~3.5、2.5~4.0、2.5~4.5、2.5~5.0、2.5~5.5、2.5~6.0、2.5~6.5、2.5~7.0、2.5~7.5、2.5~8.0、3.0~3.5、3.0~4.0、3.0~4.5、3.0~5.0、3.0~5.5、3.0~6.0、3.0~6.5、3.0~7.0、3.0~7.5、3.0~8.0、3.5~4.0、3.5~4.5、3.5~5.0、3.5~5.5、3.5~6.0、3.5~6.5、3.5~7.0、3.5~7.5、3.5~8.0、4.0~4.5、4.0~5.0、4.0~5.5、4.0~6.0、4.0~6.5、4.0~7.0、4.0~7.5、4.0~8.0、4.5~5.0、4.5~5.5、4.5~6.0、4.5~6.5、4.5~7.0、4.5~7.5、4.5~8.0、5.0~5.5、5.0~6.0、5.0~6.5、5.0~7.0、5.0~7.5、5.0~8.0、5.5~6.0、5.5~6.5、6.0~7.0、6.0~7.5、6.0~8.0、6.5~7.0、6.5~7.5、6.5~8.0、7.0~7.5、7.0~8.0又は7.5~8.0である)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ。
【請求項13】
免疫刺激抗体コンジュゲートの製造における化合物の使用であって、前記化合物が請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物から選択される、化合物の使用。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物を用いるステップを含む、免疫刺激抗体コンジュゲートを調製するための方法。
【請求項15】
予防的若しくは治療的に有効な量の、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項10又は11に記載の薬物-リンカー若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は請求項12に記載の免疫刺激抗体コンジュゲート、及び1種若しくは複数の薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物。
【請求項16】
TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患(例えば、腫瘍)の予防及び/又は治療のための医薬の製造における、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項10又は11に記載の薬物-リンカー又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項12に記載の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は請求項15に記載の医薬組成物の使用。
【請求項17】
有効量の請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項10又は11に記載の薬物-リンカー又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項12に記載の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は請求項15に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患(例えば、腫瘍)を予防する及び/又は治療する方法。
【請求項18】
請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物又はプロドラッグ、請求項10又は11に記載の薬物-リンカー又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、請求項12に記載の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は請求項15に記載の医薬組成物を含むキット。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、中国特許出願第202111666009.2号及び出願日2021年12月30日の出願、並びに中国特許出願第202210467340.X号及び出願日2022年4月29日の出願に基づくものであり、それらの優先権を主張する。これらの中国特許出願の開示は、その全体を本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、医薬品化学の分野に属し、特に、三環式化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物又はプロドラッグ、それを調製するための方法、それを含有する医薬組成物、及びそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
Toll様受容体(Toll様受容体、TLR)は、病原体関連分子パターン(PAMP)を特異的に認識することができるパターン認識受容体(PRR)ファミリーに属し、非特異的免疫に関与するタンパク質の重要なクラスであり、非特異的免疫と特異的免疫の間の架け橋である。従来、13種のToll様受容体が哺乳類において見出され、10種(TLR1-10)がヒトにおいて見出され、その中でも、TLR1/2/4/5/6/10は、細胞表面に発現し、細菌の代謝の産物を速やかに認識することができ、TLR3/7/8/9は、エンドソームに発現し、主に、病原体細胞内の外因性核酸物質を認識する及びモニターする。
【0004】
TLR7は、ヒトにおいて発現分布が限られており、主に、B細胞及び形質細胞様樹状細胞(pDC)により発現される。ウイルス感染に応答して、TLR7は、高レベルのインターフェロン-αを誘導し、pDCの同時刺激及び抗原提示能の活性化を高め、CD4+T細胞の増殖を促進し、CD8+T細胞をさらに活性化して適応T細胞応答を生成する。TLR8の発現は、比較的により広範であり、ヒトにおいて、主に単球、NK細胞及び骨髄樹状細胞(mDC)により発現される。TLR8の刺激は、様々な炎症性サイトカイン、例えば、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、IL-6、IL-12、及びインターフェロン-γなどの放出を誘導することができる。同時に、TLR8シグナル伝達経路は、Tregs細胞の抑制機能を逆転させるための必要かつ十分な条件であることも証明されている。したがって、TLR7及びTLR8は、生体の自然免疫及び獲得免疫において重要な役割を果たしており、抗がん免疫療法及び抗ウイルス免疫療法の一般的な標的である。現在、異なる企業から複数のTLR7及び/又はTLR8アゴニストに関して報告されているが、より優れた活性、安全性及び物理化学的特性を有するTLR7及び/又はTLR8アゴニストについての需要が依然として大きい。
【0005】
現在、切断可能/非切断可能リンカーを介して、免疫調節物質、例えば、TLR7及び/又はTLR8アゴニストなどを腫瘍標的抗体と結合させることにより新型の免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)が出現している。免疫刺激抗体コンジュゲートは、抗体の正確な腫瘍局在性を、免疫調節因子、例えば、TLR7及び/又はTLR8アゴニストなどの持続的な抗腫瘍活性及び免疫記憶効力と組み合わせ、全身投与を実現しながら、安全に抗腫瘍免疫応答を誘発する。
【0006】
したがって、上記の側面から、本発明は、TLR7及び/又はTLR8アゴニスト活性を有するあるクラスの三環式化合物を提供する。このタイプの化合物は、活性、安全性並びに物理的及び化学的特性が優れており、免疫刺激抗体コンジュゲートにおいてさらに用いることができ、これは、抗腫瘍薬及び抗ウイルス薬の開発に大きな意義がある。
【発明の内容】
【0007】
一態様では、本出願は、TLR7及び/又はTLR8に対して強力なアゴニスト作用を有し、したがって、TLR7及び/又はTLR8の媒介に関連する疾患の予防及び/又は治療のための使用において、より良い、あるクラスの三環式化合物を提供する。また、本化合物はまた、様々な優れた特性、例えば、良好な物理化学的特性(例えば、溶解性、物理的及び/又は化学的安定性)並びに良好な安全性などを有する。
本化合物は、式(I):
【0008】
【化1】
(式中、
X
1は、N及びCからなる群から選択され;
X
2は、N及びCからなる群から選択され;
X
1及びX
2のうち少なくとも1つは、Nから選択され;
X
3は、O、S及びNからなる群から選択され;
X
4は、O、S、N及びCR
4からなる群から選択され;
R
1は、C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され;
R
2は、水素であるか、又は-L
1-L
2-L
3-L
4の式を有し;
L
1は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
2は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
3は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
5-、-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-、-O-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-O-、-NR
5-C(O)-NR
5-、-S(O)
m-NR
5-、-NR
5-S(O)
m-及び-NR
5-S(O)
m-NR
5-からなる群から選択され;
L
4は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2-)
nO-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2-)
nO-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキル基は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;
R
3は、水素であるか、又は-L
5-L
6-L
7-L
8の式を有し;
L
5は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
6は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
7は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
6-、-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-、-O-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-O-、-NR
6-C(O)-NR
6-、-S(O)
p-NR
6-、-NR
6-S(O)
p-及び-NR
6-S(O)
p-NR
6-からなる群から選択され;
L
8は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2-)
qO-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2-)
qO-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキル基は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で置換され;
R
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C
1~6アルキル、C
1~6ハロアルキル、C
1~6アルコキシ及びC
3~10シクロアルキルからなる群から選択され;
各R
5は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各R
6は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各mは、独立的に、1又は2であり;
各nは、整数1~25からなる群から独立的に選択され;
各pは、独立的に、1又は2であり;
各qは、整数1~25からなる群から独立的に選択される)の化合物、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグである。
【0009】
本出願はさらに、次の薬物-リンカー:
D-L’
(式中、Dは、第1の態様のいずれか1つに記載される化合物のフラグメントであり;
Lは、リンカーである)又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
【0010】
本出願はまた、式(ISAC-I):
【化2】
(式中、
Dは、第1の態様のいずれか1つに記載される化合物のフラグメントであり;
Lは、リンカーL’のフラグメントであり、L’は、第2の態様において定義される通りであり;
Abは、標的抗原を標的にすることが可能である抗体であり、任意選択で、抗体は修飾され(例えば、架橋剤によって修飾され);
zは、1~10からなる群から選択される)に記載される免疫刺激抗体コンジュゲート、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
【0011】
別の態様では、本出願は、薬物-リンカー化合物の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。
【0012】
別の態様では、本出願は、免疫刺激抗体コンジュゲートの製造における式(I)の化合物及び/又は薬物-リンカーの使用を提供する。
【0013】
別の態様では、本出願は、免疫刺激抗体コンジュゲートを調製するための方法を提供し、本方法は、式(I)の化合物及び/又は薬物-リンカーを用いるステップを含む。
【0014】
別の態様では、本出願は、予防的及び/若しくは治療的に有効な量の、本出願に記載される化合物若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は薬物-リンカー若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は式(ISAC-I)に記載される免疫刺激抗体コンジュゲート、及び1種若しくは複数の薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物を提供する。
【0015】
別の態様では、本出願は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は薬物-リンカー若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は式(ISAC-I)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は医薬組成物を含む、キットを提供する。
【0016】
別の態様では、本出願は、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患(例えば、腫瘍)の予防及び/又は治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は式(ISAC-I)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は薬物-リンカー若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は医薬組成物の使用を提供する。
【0017】
別の態様では、本出願は、有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は式(ISAC-I)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は薬物-リンカー若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患(例えば、腫瘍)を予防する及び/又は治療するための方法を提供する。
【0018】
別の態様では、本出願は、本明細書に記載される化合物を調製する方法を提供する。
【0019】
定義
以下に別段定義されない限り、本明細書中に用いられるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって普通に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で使用される技術への参照は、当業者に明らかである、技術の変形又は同等技術の代用を含めて、当技術分野において普通に理解される技術を指すことを意図している。次の用語は、当業者により十分に理解されると考えられ、本発明をよりよく説明するために次の定義を記載する。
【0020】
本明細書で使用される場合、本明細書中の用語「含まれる」、「含む」、「有する」、「含有する」又は「関与する」及びその他の変形は、包括的又はオープンエンドであり、他の列挙されない要素又は方法ステップを除外するものでない。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」とは、直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基として定義されている。例えば、本明細書で使用される場合、用語「C1~6アルキル」とは、ハロゲンなどの1個若しくは複数(例えば、1~3個)の適当な置換基で任意選択で置換される、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル又はn-ヘキシル)を指す。用語「C1~3アルキル」とは、1~3個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル)を指し、ハロゲンなどの1個又は複数(例えば、1~3個)の適当な置換基で任意選択で置換される。
【0022】
本明細書で使用される場合、用語「アルコキシ」とは、「アルキル-O-」を指し、「アルキル」は、上記で定義されている通りである。例えば、用語「C1~6アルコキシ」とは、「C1~6アルキル-O-」を指し、「C1~6アルキル」は、上記で定義されている通りである。本発明における「C1~3アルコキシ」とは、「C1~3アルキル-O-」を指し、「C1~3アルキル」は、上記定義の通りである。例示的なC1~6アルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ又はn-ヘキシルオキシが含まれる。
【0023】
本発明で使用される「C1~6アルキレン」とは、1~6個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状アルカンから2個の水素を除去することにより形成される2価の基を指し、「C1~5アルキレン」、「C1~4アルキレン」、「C1~3アルキレン」、「C1~2アルキレン」が含まれ、詳細な例には、それだけに限らないが、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-などが含まれる。
【0024】
本明細書で使用される場合、用語「シクロアルキル」とは、飽和若しくは部分的に不飽和の非芳香族単環式又は多環式(例えば、二環式)炭化水素環(例えば、単環式環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、又はスピロ系、縮合系若しくは架橋系を含む二環式環、例えば、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル又はビシクロ[5.2.0]ノニル、デカリニルなど)を指し、1種又は複数(例えば、1~3個)の適当な置換基で任意選択で置換される。例えば、用語「C3~6シクロアルキル」とは、飽和若しくは部分的に不飽和の非芳香族単環式又は多環式(例えば、二環式)炭化水素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル)を指し、これは、メチルで置換されるシクロプロピルなどの1種又は複数(例えば、1~3個)の適当な置換基で任意選択で置換される。
【0025】
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」基は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を含むように定義される。
【0026】
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」とは、1個若しくは複数(例えば、1~3個)の同じ又は異なるハロゲン原子による置換を指す。
【0027】
本明細書で使用される場合、用語「ハロアルキル」とは、1個若しくは複数(例えば、1~3個)の同じ又は異なるハロゲン原子で置換されるアルキルを指す。例えば、用語「C1~6ハロアルキル」とは、1~6個の炭素原子を有するハロアルキル、例えば、-CF3、-C2F5、-CHF2、-CH2F、-CH2CF3、-CH2Cl又は-CH2CH2CF3などを指す。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「複素環」又は「ヘテロシクリル」とは、飽和若しくは部分不飽和の非芳香族単環式又は多環式環基を指し、例えば、環中に、2、3、4、5、6、7、8又は9個の炭素原子及び、N、O又はS(O)t(式中、tは0、1又は2である)からなる群より独立的に選択される、1個又は複数(例えば、1、2、3又は4個)のヘテロ原子、例えば、3~12員ヘテロシクリル、3~7員ヘテロシクリル、3~6員ヘテロシクリル、5~6員ヘテロシクリルなど、例えば、5~10員の窒素含有ヘテロシクリル、6~10員の酸素含有ヘテロシクリル、6~8員の硫黄含有ヘテロシクリル、5~8員の酸素含有ヘテロシクリルなどである。ヘテロシクリルの代表例には、それだけに限らないが、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピロリジニル、ヘキサヒドロ-1H-ピロリニル、ピロリドニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニルなどが含まれる。
【0029】
本明細書で使用される場合、用語「アリール」又は「芳香環」とは、共役π電子系を有する全炭素単環式又は縮合環式多環式芳香族基を指す。例えば、用語「C6~10アリール」又は「C6~10芳香族環」とは、6~10個の炭素原子を含む芳香族基、例えば、フェニル(環)又はナフチル(環)を指す。アリールは、1個又は複数(例えば、1~3個)の適当な置換基(例えば、ハロゲン、-OH、-CN、-NO2、C1~6アルキルなど)で任意選択で置換される。
【0030】
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1個の環原子が、ヘテロ原子、例えば、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子などである、芳香族環式基を指す。任意選択で、環構造中の環原子(例えば、炭素、窒素又は硫黄原子)は、酸素で置換されてもよい。詳細な例には、それだけに限らないが、5~10員ヘテロアリール、5~10員窒素含有ヘテロアリール、6~10員酸素含有ヘテロアリール、6~8員窒素含有ヘテロアリール、5~8員酸素含有ヘテロアリールなど、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、ピリジル、2-ピリドニル、4-ピリドニル、ピリミジニル、1,4-ジオキシニル、2H-1,2-オキサジニル、4H-1,2-オキサジニル、6H-1,2-オキサジニル、4H-1,3-オキサジニル、6H-1,3-オキサジニル、4H-1,4-オキサジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、1,2,4,5-テトラジニル、アゼピニル、1,3-ジアゼピニル、アザシクロオクタテトラエニルなどが含まれる。
【0031】
任意選択で、本発明において参照される基中の水素は、重水素で置換されてもよい。
【0032】
用語「置換される」とは、指定された原子上の1個又は複数(例えば、1、2、3又は4)の水素が、示された基で選択的に置換されることを意味し、ただし、指定された原子は、現在の状況下で通常の原子価を超えない原子価を有し、かかる置換は、安定な化合物をもたらす。置換基及び/又は変数の組合せは、かかる組合せが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容可能である。
【0033】
置換基が「により任意選択で置換される」と記載される場合、その置換基は、(1)非置換でも(2)置換でもよい。置換基の炭素が、列挙された置換基のうち1つ又は複数で任意選択で置換されると記載されている場合、(存在する任意の水素の範囲で)その炭素に担持する1個又は複数の水素は、独立的に及び/又は一緒に、選択された置換基で置換されても置換されなくてもよい。置換基の窒素が、列挙された置換基のうち1つ又は複数で任意選択で置換されると記載されている場合、(存在する任意の水素の範囲で)窒素に担持する1個又は複数の水素は、独立的に、選択された置換基で置換されても置換されなくてもよい。
【0034】
置換基が、ある1組の群「から独立的に選択される」と記載される場合、各置換基は、他の群から独立的に選択される。したがって、各置換基は、別の(他の)置換基と同じであっても異なっていてもよい。
【0035】
本明細書で使用される場合、用語「1つ又は複数」とは、例えば、合理的な条件下で1つ又は1つ以上、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個などを意味する。
本明細書で使用される場合、別段示されない限り、置換基の結合部位は、置換基の任意の適当な位置であり得る。
置換基についての結合が、環中で2個の原子を結合する結合を介して示される場合、かかる置換基は、かかる置換可能な環中の任意の環形成原子に結合することができる。
【0036】
本発明はまた、1個又は複数の原子が、同じ原子番号を有するが、自然界で優勢である原子と異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されていることを除き、本明細書に記載される化合物と同一である、すべての薬学的に許容できる同位体標識化合物を含む。化合物に含めるのに適した同位体の例には、それだけに限らないが、水素の同位体(例えば、2H、3H、重水素D、トリチウムT);炭素の同位体(例えば、11C、13C、及び14C);塩素の同位体(例えば、37Cl);フッ素の同位体(例えば、18F)、ヨウ素の同位体(例えば、123I及び125I)、窒素の同位体(例えば、13N及び15N)、酸素の同位体(例えば、15O、17O及び18O)、リンの同位体(例えば、32P)、硫黄の同位体(例えば、35S)が含まれる。本発明のいくつかの同位体標識化合物(例えば、放射性同位体を組み込んだもの)は、薬物及び/又は基質の組織分布研究(例えば、アッセイ)に有用である。放射性同位体であるトリチウム(すなわち、3H)及び炭素-14(すなわち、14C)は、組み込み及び検出が容易であるため、本目的に特に有用である。陽電子放出同位体、例えば、11C、18F、15O、及び13Nなどによる置換は、基質受容体の占有率を検査するために、陽電子放射断層撮影(PET)研究において用いることができる。本発明の同位体標識化合物は、添付のスキーム及び/又は実施例に記載される方法と同様の方法によって、及び以前に用いた非標識試薬の代わりに、適切な同位体標識試薬を用いることによって調製することができる。本発明の薬学的に許容できる溶媒和物には、結晶化の溶媒、例えば、D2O、アセトン-d6又はDMSO-d6などが、同位体で置換することができるものが含まれる。
【0037】
用語「立体異性体」とは、少なくとも1つの不斉中心の結果として形成される異性体を指す。1つ又は複数(例えば、1、2、3又は4つ)の不斉中心を有する化合物の場合、ラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び単一ジアステレオ異性体が生じ得る。いくつかの個別の分子はまた、幾何異性体(シス/トランス)として存在し得る。同様に、本発明の化合物は、急速な平衡にある2つ以上の構造的に異なる形態(一般に互変異性体と呼ばれる)の混合物として存在し得る。互変異性体の代表例には、ケト-エノール互変異性体、フェノール-ケト互変異性体、ニトロソ-オキシム互変異性体、イミン-エナミン互変異性体などが含まれる。本出願の範囲は、任意の割合(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%)におけるかかるすべての異性体又はそれらの混合物を包含することが理解されたい。
【0038】
本発明は、本発明の化合物のすべてのあり得る結晶の形態又は多形を包含し、これらは、単一の多形であっても、任意の割合の2つ以上の多形の混合物であってもよい。
【0039】
また、本発明のいくつかの化合物は、療法における使用のために遊離形態で存在しても、適切な場合、それらの薬学的に許容できる誘導体として存在してもよいことがやはり理解されるべきである。本発明では、薬学的に許容できる誘導体は、それだけに限らないが、薬学的に許容できる塩、溶媒和物、代謝産物又はプロドラッグが含まれるが、これらは、本発明の化合物又はその代謝産物又は残基を、直接的若しくは間接的に提供することができる。したがって、「本発明の化合物」が本明細書中で参照される場合、化合物の前述の様々な誘導体の形態を包含することがやはり意図される。
【0040】
本明細書の化合物の薬学的に許容できる塩には、酸付加塩及び塩基付加塩が含まれる。適当な酸付加塩は、薬学的に許容できる塩を形成し得る酸から形成される。適当な塩基付加塩は、薬学的に許容できる塩を形成し得る塩基から形成される。適当な塩の総説については、「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties、Selection、and Use」(Wiley-VCH、2002年)を参照のこと。本発明の化合物の薬学的に許容できる塩を調製するための方法は、当業者に公知である。
【0041】
本発明の化合物は、溶媒和物、好ましくは水和物の形態で存在することができ、本発明の化合物は、化合物の結晶格子の構造要素として極性溶媒を含む。極性溶媒、特に、水の量は、化学量論比又は非化学量論比で存在することができる。
【0042】
当業者は、窒素が酸化して酸化物を形成するには利用可能な孤立電子対が必要であるため、すべての窒素含有複素環が、N-酸化物を形成することが可能であるわけではないということを理解している。当業者は、第3級アミンが、N-オキシドを形成することが可能であるということを認識している。複素環及び第3級アミンのN-オキシドの調製のための合成方法は、当業者に周知であり、複素環及び第3級アミンを酸化させるために、ペルオキシ酸、例えば、過酢酸及びm-クロロ過安息香酸(MCPBA)など、過酸化水素、アルキルヒドロペルオキシド、例えば、t-ブチルヒドロペルオキシドなど、過ホウ酸ナトリウム、及びジオキシラン、例えば、ジメチルジオキシランなどの使用が含まれる。N-オキシドを調製するためのこれらの方法は、文献に広範に記載され、その総説がある、例えば、T.L.Gilchrist、Comprehensive Organic Synthesis、vol.7、pp 748~750;A.R.Katritzky and A.J.Boulton編、Academic Press;及びG.W.H.Cheeseman and E.S.G.Werstiuk、Advances in Heterocyclic Chemistry、vol.22、pp 390~392、A.R.Katritzky and A.J.Boulton編、Academic Pressを参照のこと。
【0043】
本発明の化合物の代謝産物、すなわち、本発明の化合物の投与後にin vivoで形成される物質もやはり本発明の範囲に含まれる。かかる生成物は、例えば、投与される化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、酵素的加水分解などによって生成することができる。したがって、本発明は、それらの代謝産物を産生するのに十分な時間、本発明の化合物を哺乳類と接触させることにより生成される化合物を含めた、本発明の化合物の代謝産物を含む。
【0044】
本発明はさらに、その範囲内に本発明の化合物のプロドラッグを含み、プロドラッグは、本発明の化合物のいくつかの誘導体であり、それ自体は薬理学的活性をほとんど有さない、又は全く有さないことがあり、身体に投与される場合、又は身体上に投与される場合、例えば、加水切断により、所望の活性を有する本発明の化合物に変換することができる。通常、かかるプロドラッグは、化合物の官能基誘導体であり、in vivoで所望の治療活性を有する化合物に容易に変換される。プロドラッグの使用に関する追加情報は、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、Vol.14、ACS Symposium Series(T.Higuchi and V.Stella)、及び「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987年(E.B.Roche、American Pharmaceutical Association編)に記載されている。本発明のプロドラッグは、例えば、当業者に「プロモイエティー(pro-moiety)(例えば、「Design of Prodrugs」,H.Bundgaard(Elsevier社,1985年)に記載されている通り)」として公知のいくつかの部分を用いて、本発明の化合物中に存在する適切な官能基を置換することにより得ることができる。
【0045】
本発明は、保護基を含む本発明の化合物をも包含する。本発明の化合物の調製のための過程中、関与する分子のうちいずれかの感受性基又は反応性基を保護し、それにより、本発明の化合物の化学的に保護された形態を形成することが必要であり得る及び/又は望ましい場合がある。これは、従来の保護基、例えば、「Protective Groups in Organic Chemistry」、J.F.W.McOmie編、Plenum Press社、1973年;及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、1991年に記載される保護基により達成することができ、これらの文献はすべて、参照により本明細書に組み込まれる。保護基は、当技術分野で公知の方法を用いて、その後の適切な段階で除去することができる。
【0046】
用語「約」は、表に示された値の±10%の範囲内、好ましくは±5%の範囲内、より好ましくは±2%の範囲内を意味する。
【0047】
用語「コンジュゲート」とは、小分子薬物を標的部位と連結させることにより得られる物質を指す。本発明のいくつかの実施形態では、小分子薬物は、リンカーを介してターゲティング部分に連結される。リンカーは、特定の環境(例えば、低い細胞内pH環境、酸性の腫瘍微小環境)又は特定の作用(例えば、リソソームプロテアーゼの作用)下で切断され、それにより、小分子薬物をターゲティング部分から分離することができる。
【0048】
用語「リンカー」とは、小分子薬物をターゲティング部分に連結するフラグメントを指す。
【0049】
用語「ターゲティング部分」とは、細胞の表面の標的(又は標的の一部)に特異的に結合することが可能であるコンジュゲートの一部を指す。ターゲティング部分の標的との相互作用によって、コンジュゲートは、ある特定の細胞集団に送達することができる。
【0050】
用語「フラグメント」とは、1個若しくは複数の原子又は原子団(例えば、水素原子又は水酸基)を喪失後の化合物分子の残りの部分を指す。例えば、「化合物のフラグメント」とは、本明細書に記載される化合物が免疫刺激抗体コンジュゲートにおけるリンカーに連結された後、水素原子又はヒドロキシル基を喪失することにより得られる化合物の残りの部分を指す。
【0051】
用語「架橋剤」とは、分子の両末端に同じ又は異なる反応性基を有する試薬を指し、他の分子上のアミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基、又はマレイミド基と共有結合で相互作用して、架橋効果をもたらすことができ、例えば、架橋剤SATAなどである。
【0052】
化合物
本出願の目的は、式(I):
【0053】
【化3】
(式中、
X
1は、N及びCからなる群から選択され;
X
2は、N及びCからなる群から選択され;
X
1及びX
2のうち少なくとも1つは、Nから選択され;
X
3は、O、S及びNからなる群から選択され;
X
4は、O、S、N及びCR
4からなる群から選択され;
R
1は、C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され;
R
2は、水素であるか、又は-L
1-L
2-L
3-L
4の式を有し;
L
1は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
2は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
3は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
5-、-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-、-O-C(O)-NR
5-、-NR
5-C(O)-O-、-NR
5-C(O)-NR
5-、-S(O)
m-NR
5-、-NR
5-S(O)
m-及び-NR
5-S(O)
m-NR
5-からなる群から選択され;
L
4は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
n-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;
R
3は、水素であるか、又は-L
5-L
6-L
7-L
8の式を有し;
L
5は、共有結合及びC
1~6アルキレンからなる群から選択され;
L
6は、共有結合、C
3~10シクロアルキル、3~12員ヘテロシクリル、C
6~10アリール及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ及び-C
1~6アルキレン-NH
2からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;
L
7は、共有結合、-O-、-S-、-C(O)-、-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR
6-、-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-、-O-C(O)-NR
6-、-NR
6-C(O)-O-、-NR
6-C(O)-NR
6-、-S(O)
p-NR
6-、-NR
6-S(O)
p-及び-NR
6-S(O)
p-NR
6-からなる群から選択され;
L
8は、水素、C
1~6アルキル、-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキル及び-C
1~6アルキレン-(O-CH
2CH
2)
q-O-C
1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH
2、-NH-C(O)-O-C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C
1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;
R
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C
1~6アルキル、C
1~6ハロアルキル、C
1~6アルコキシ及びC
3~10シクロアルキルからなる群から選択され;
各R
5は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各R
6は、水素及びC
1~6アルキルからなる群から独立的に選択され;
各mは、独立的に、1又は2であり;
各nは、整数1~25からなる群から独立的に選択され;
各pは、独立的に、1又は2であり;
各qは、整数1~25からなる群から独立的に選択される)の化合物、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供することである。
【0054】
いくつかの実施形態では、X1は、Nである。いくつかの実施形態では、X1は、Cである。
【0055】
いくつかの実施形態では、X2は、Nである。いくつかの実施形態では、X2は、Cである。
【0056】
いくつかの実施形態では、X1及びX2のうちの1個のみは、Nである。
【0057】
いくつかの実施形態では、X3は、Oである。いくつかの実施形態では、X3は、Sである。いくつかの実施形態では、X3は、Nである。
【0058】
いくつかの実施形態では、X4は、Oである。いくつかの実施形態では、X4は、Sである。いくつかの実施形態では、X4は、Nである。いくつかの実施形態では、X4は、CR4であり、好ましくは、X4は、CHである。
いくつかの実施形態では、R1は、C1~4アルキル及び-C1~4アルキレン-O-C1~4アルキルからなる群から選択され;
好ましくは、R1は、C1~4アルキル及び-C1~2アルキレン-O-C1~2アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、2-メトキシエチル、又はエトキシメチルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、R1は、n-ブチル、2-メトキシエチル、又はエトキシメチルであり;好ましくは、R1は、n-ブチルである。
【0059】
いくつかの実施形態では、R2は、水素であるか、又は-L1-L2-L3-L4の式
(式中、
L1は、共有結合及びC1~6アルキレンからなる群から選択され;
L2は、共有結合、C3~10シクロアルキル(例えば、C3~6シクロアルキル又はC5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)、C6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員ヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され;好ましくは、L2は、共有結合、3~12員ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)及びC6~10アリール(例えば、フェニル)からなる群から選択され、任意選択で、ヘテロシクリル及びアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;好ましくは、L2は、共有結合、ピペリジニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され;
L3は、共有結合又は-C(O)-であり;
L4は、水素、C1~6アルキル、-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-((O-CH2CH2)n-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル)からなる群から選択され、任意選択で、各アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH2、-NH-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から独立的に選択され;好ましくは、L4は、水素、C1~6アルキル及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH2、C1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各nは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択され;好ましくは、L4は、水素、C1~4アルキル及び-C1~4アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~4アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH2、C1~4アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~4アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、nは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択される)を有する。
【0060】
いくつかの実施形態では、R2は、水素である。
【0061】
いくつかの実施形態では、R2は、-L1-L2-L3-L4の式を有する。
【0062】
いくつかの実施形態では、L1は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L1は、C1~6アルキレン、例えば、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-などである。いくつかの実施形態では、L1は、共有結合又は-CH2-である。
【0063】
いくつかの実施形態では、L2は、共有結合である。
【0064】
いくつかの実施形態では、L2は、C3~10シクロアルキル(例えば、C3~6シクロアルキル又はC5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)、C6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員ヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から選択される1つ又は複数の基で置換される。
【0065】
いくつかの実施形態では、L2は、3~12員ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル;例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル)及びC6~10アリール(例えば、フェニル)からなる群から選択され、ヘテロシクリル及びアリールは、-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)で任意選択で置換される。
【0066】
いくつかの実施形態では、L3は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L3は、-C(O)-である。
【0067】
いくつかの実施形態では、L4は、水素、C1~6アルキル、-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-((O-CH2CH2)n-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル)からなる群から選択され、nは、それぞれ独立的に、1、2、3、4、5、6、7からなる群から選択され;アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH2、-NH-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル、及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0068】
いくつかの実施形態では、L4は、水素、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル)、-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-((O-CH2CH2)n-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル)からなる群から選択され、nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群からそれぞれ独立的に選択され;アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ヒドロキシル、-NH2、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ)、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0069】
いくつかの実施形態では、L4は、-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-(O-CH2CH2)n-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-メチル、CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)n-O-エチル)からなる群から選択され、nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群からそれぞれ独立的に選択され;アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、ヒドロキシル、-NH2、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0070】
いくつかの実施形態では、R2は、水素、C1~6アルキル、C1~6アルキレン-NH2、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル、C1~6アルキレン-C6~10アリール、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル-C(O)-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキルからなる群から選択され;nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から選択され;3~12員ヘテロシクリル又はC6~10アリールは、C1~6アルキル、-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)及び-C1~6アルキレン-メトキシ(例えば、-CH2CH2-OCH3)で任意選択で置換され;アルキル及びヘテロシクリルは、水素、ヒドロキシル、-NH2、カルボキシル又は-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。いくつかの実施形態では、各C1~6アルキレンは、独立的に、メチレン、エチレン又はブチレンである。いくつかの実施形態では、各C1~6アルキルは、独立的に、メチル又はエチルである。いくつかの実施形態では、3~12員のヘテロシクリルは、例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、3~12員のヘテロシクリルは、例えば、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、C6~10アリールは、フェニルである。
【0071】
いくつかの実施形態では、R2は、水素、C1~6アルキレン-NH2、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル、C1~6アルキレン-C6~10アリール、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキル、C1~6アルキレン-3~12員ヘテロシクリル-C(O)-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)n-O-C1~6アルキルからなる群から選択され;nは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から選択され;3~12員ヘテロシクリル又はC6~10アリールは、-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)で任意選択で置換され;アルキル及びヘテロシクリルは、水素、ヒドロキシル、-NH2、カルボキシル又は-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。いくつかの実施形態では、各C1~6アルキレンは、独立的に、メチレン、エチレン又はブチレンである。いくつかの実施形態では、各C1~6アルキルは、独立的に、メチル又はエチルである。いくつかの実施形態では、3~12員のヘテロシクリルは、例えば、ピペリジニルなどの3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、3~12員のヘテロシクリルは、テトラヒドロピラニルなどの3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、C6~10アリールは、フェニルである。
【0072】
いくつかの実施形態では、R2は、水素、メチル、-CH2-CH2-CH2-CH2-NH2、-CH2-ピペリジン、-CH2-ピペリジニル-メチル、-CH2-テトラヒドロピラン、-CH2-フェニル-CH2-NH2、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-NH2、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-(O-CH2CH2)6-O-メチル、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-NH2、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-CH2-(O-CH2CH2)7-NH2、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)2-OH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)4-OH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-O-CH2CH2-O-CH2-COOH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)3-O-CH2-COOH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-O-CH2CH2-O-CH2-COOCH3、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)3-O-CH2-COOCH3、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH3、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-O-CH3からなる群から選択される。
【0073】
いくつかの実施形態では、R2は、水素、-CH2-CH2-CH2-CH2-NH2、-CH2-ピペリジン、-CH2-テトラヒドロピラン、-CH2-フェニル-CH2-NH2、-CH2-ピペリジル-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-NH2、-CH2-ピペリジニル-CH2-CH2-(O-CH2CH2)6-O-メチル、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-NH2、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-CH2-(O-CH2CH2)7-NH2、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)2-OH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)4-OH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-O-CH2CH2-O-CH2-COOH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)3-O-CH2-COOH、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-O-CH2CH2-O-CH2-COOCH3、-CH2-ピペリジニル-C(O)-CH2-(O-CH2CH2)3-O-CH2-COOCH3からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R3は、水素であるか、又は-L5-L6-L7-L8の式
(式中、
L5は、共有結合及び例えば、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-又は-CH2-CH2-CH2-CH2-などのC1~6アルキレンからなる群から選択され;好ましくは、L5は、共有結合であり;
L6は、共有結合、C3~10シクロアルキル(例えば、C3~6シクロアルキル又はC5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和の酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))、C6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員のヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、任意選択で、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から選択される1つ又は複数の基でそれぞれ独立的に置換され;好ましくは、L6は、共有結合及び3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和若しくは不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))からなる群から選択され、ヘテロシクリルは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換され;好ましくは、L6は、共有結合、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル、ピペラジニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され;
L7は、共有結合又は-C(O)-であり、好ましくは、L7は、共有結合であり;
L8は、水素、C1~6アルキル、-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-(O-CH2CH2)q-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-CH2-(O-CH2CH2)q-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)q-O-エチル)からなる群から選択され、任意選択で、各アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH2、-NH-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で独立的に置換され、各qは、1、2、3、4、5、6、7からなる群から独立的に選択され;好ましくは、L8は、水素、C1~6アルキル及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、ヒドロキシル、-NH2、C1~6アルコキシ、カルボキシル及び-C(O)-O-C1~6アルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の基で置換され、qは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択され;好ましくは、L8は、水素、C1~4アルキル及び-C1~4アルキレン-(O-CH2CH2)q-O-C1~4アルキルからなる群から選択され、任意選択で、各アルキルは、1つ又は複数のC1~4アルコキシ基で独立的に選択され、qは、1、2、3、4、5、6及び7からなる群から選択される)を有する。
【0074】
いくつかの実施形態では、R3は、水素である。
【0075】
いくつかの実施形態では、R3は、式-L5-L6-L7-L8である。
【0076】
いくつかの実施形態では、L5は、共有結合である。いくつかの実施形態では、L5は、C1~6アルキレン、例えば、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-などである。
【0077】
いくつかの実施形態では、L6は、共有結合である。
【0078】
いくつかの実施形態では、L6は、C3~10シクロアルキル(例えば、C3~6シクロアルキル又はC5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和の酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))、C6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員のヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0079】
いくつかの実施形態では、L6は、C3~10シクロアルキル(例えば、C3~6シクロアルキル又はC5~6シクロアルキル)、3~12員ヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル))、C6~10アリール(例えば、フェニル)及び5~10員のヘテロアリール(例えば、5~6員窒素含有ヘテロアリール、5~6員酸素含有ヘテロアリール、5~6員硫黄含有ヘテロアリール)からなる群から選択され、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)及び-C1~6アルキレン-NH2(例えば、-CH2-NH2)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0080】
いくつかの実施形態では、L6は、3~12員のヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)又は3~6員の飽和若しくは不飽和の酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル))からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)で置換される。
【0081】
いくつかの実施形態では、L6は、3~12員のヘテロシクリル(例えば、3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル))からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリルは、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)で置換される。
【0082】
いくつかの実施形態では、L7は、共有結合である。
【0083】
いくつかの実施形態では、L8は、水素、C1~6アルキル、-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキル(例えば、-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-(O-CH2CH2)q-O-エチル)及び-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)q-O-メチル、-CH2-(O-CH2CH2)q-O-エチル、-CH2-CH2-(O-CH2CH2)q-O-エチル)からなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5、6、7からなる群からそれぞれ独立的に選択され;アルキル(例えば、メチル又はエチル)は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-NH2、-NH-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-NH-C(O)-O-メチル)、C1~6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、カルボキシル、及び-C(O)-O-C1~6アルキル(例えば、-C(O)-O-メチル)からなる群から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換される。
【0084】
いくつかの実施形態では、L8は、水素、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH3及び-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-O-CH3からなる群から選択される。
【0085】
いくつかの実施形態では、L8は、水素、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル)からなる群から選択される。
【0086】
いくつかの実施形態では、R3は、水素、C1~6アルキル(例えば、メチル)、C1~6アルキル(例えば、メチル)で任意選択で置換される3~6員飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)、-C1~6アルキレン-C1~6アルコキシ(例えば、-CH2-CH2-O-CH3)、-C1~6アルキレン-(O-CH2CH2)q-O-C1~6アルキル(例えば、-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH3及び-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-O-CH3)、C1~6アルキル(例えば、メチル)で任意選択で置換される3~6員の飽和又は不飽和酸素含有モノヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロピラニル)からなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5、6、7からなる群からそれぞれ独立的に選択される。
【0087】
いくつかの実施形態では、R3は、水素、C1~6アルキル(例えば、メチル)、C1~6アルキル(例えば、メチル)で任意選択で置換される3~6員の飽和又は不飽和窒素含有モノヘテロシクリル(例えば、ピペリジル、テトラヒドロピリジル(例えば、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル)、ピペラジニル)からなる群から選択される。
【0088】
いくつかの実施形態では、R3は、水素、メチル、テトラヒドロピラニル、及びピペリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル及びメチルで置換されるピペラジニル、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH3及び-CH2-CH2-(O-CH2CH2)2-O-CH3からなる群から選択される。
【0089】
いくつかの実施形態では、R3は、水素、メチル、及びピペリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル及びメチルで置換されるピペラジニルからなる群から選択される。
【0090】
いくつかの実施形態では、R4は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、及びC3~10シクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、R4は、水素、C1~3アルキル、C1~3アルコキシ、及びC3~6シクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、R4は、水素である。
【0091】
いくつかの実施形態では、各R5は、水素及びC1~3アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル)からなる群より独立的に選択され;好ましくは、R5は、水素である。
【0092】
いくつかの実施形態では、各R6は、水素及びC1~3アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル)からなる群から独立的に選択される。
【0093】
いくつかの実施形態では、n及びqは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25からなる群からそれぞれ独立的に選択される。
【0094】
本発明は、前述の好ましい基の任意の組み合わせによって得られる式(I)の化合物を包含する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(II-A)、式(II-B)、式(II-C)、式(II-D)、式(II-E)又は式(II-F):
【0095】
【化4】
(式中、R
1、R
2及びR
3基のそれぞれは、上記で定義されている通りである)の構造を有する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(III-A)又は式(III-B):
【0096】
【化5】
(式中、R
1、R
3、L
3及びL
4基のそれぞれは、上記で定義されている通りである)の構造を有する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(IV-A)又は式(IV-B):
【0097】
【化6】
(式中、R
1、L
3、L
4、L
7及びL
8基のそれぞれは、上記で定義されている通りである)の構造を有する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、式(V-A)又は式(V-B):
【0098】
【化7】
(式中、L
3、L
4、L
7及びL
8基のそれぞれは、上記で定義されている通りである)の構造を有する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、
【0099】
【化8】
からなる群から選択される。
本発明はまた、薬物-リンカー:
D-L’
(式中、Dは、前述の化合物のフラグメントであり;
L’は、リンカーである)又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
いくつかの実施形態では、L’は、-L
9-L
10-L
11
(式中、L
9は、非存在であるか、又は
【0100】
【化9】
から選択され;
L
10は、非存在であるか、又は-(CH
2CH
2O)
sCH
2CH
2NH-、-(OCH
2CH
2)
sNH-及び-C(O)-(CH
2CH
2O)
sCH
2CH
2NH-からなる群から選択され;sは、1~10の整数からなる群から選択され;
L
11は、
【0101】
【0102】
【化11】
からなる群から選択され;
Z
2は、化学結合及びC
1~20アルキレンからなる群から選択され;
Z
3は、化学結合、C
2~6アルケニレン及びC
2~6アルキニレンからなる群から選択され;
Aは、
【0103】
【化12】
からなる群から選択され;
LGは、求核置換反応の脱離基であり、ハロゲン、ニトロ、ベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、-S(O)
2-R
7及び-S(O)-R
7からなる群から選択され;
R
7は、C
1~6アルキル及びC
1~6ハロアルキルからなる群から選択される)から選択される。
いくつかの実施形態では、L’は、
【0104】
【化13】
から選択される。
本発明はまた、D-L’が、次の通り構造:
【0105】
【化14】
を有する、薬物-リンカー又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明はまた、式(ISAC-I):
【0106】
【化15】
(式中、
Dは、先行する項目のいずれか1つに記載される化合物のフラグメントであり;
Lは、リンカーL’のフラグメントであり、L’は、先行する項目のいずれかで定義されている通りであり;
Abは、標的抗原を標的にすることが可能な抗体であり、任意選択で、抗体は修飾され(例えば、架橋剤によって修飾され);
zは、1~10からなる群から選択され;
好ましくは、免疫刺激抗体コンジュゲートは、DAR値が、例えば、1~10であり、例えば:1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、6~7、6~8、6~9、6~10、7~8、7~9、7~10、8~9、8~10、又は9~10、好ましくは1~8、例えば1.0~1.5、1.0~2.0、1.0~2.5、1.0~3.0、1.0~3.5、1.0~4.0、1.0~4.5、1.0~5.0、1.0~5.5、1.0~6.0、1.0~6.5、1.0~7.0、1.0~7.5、1.0~8.0、1.5~2.0、1.5~2.5、1.5~3.0、1.5~3.5、1.5~4.0、1.5~4.5、1.5~5.0、1.5~5.5、1.5~6.0、1.5~6.5、1.5~7.0、1.5~7.5、1.5~8.0、2.0~2.5、2.0~3.0、2.0~3.5、2.0~4.0、2.0~4.5、2.0~5.0、2.0~5.5、2.0~6.0、2.0~6.5、2.0~7.0、2.0~7.5、2.0~8.0、2.5~3.0、2.5~3.5、2.5~4.0、2.5~4.5、2.5~5.0、2.5~5.5、2.5~6.0、2.5~6.5、2.5~7.0、2.5~7.5、2.5~8.0、3.0~3.5、3.0~4.0、3.0~4.5、3.0~5.0、3.0~5.5、3.0~6.0、3.0~6.5、3.0~7.0、3.0~7.5、3.0~8.0、3.5~4.0、3.5~4.5、3.5~5.0、3.5~5.5、3.5~6.0、3.5~6.5、3.5~7.0、3.5~7.5、3.5~8.0、4.0~4.5、4.0~5.0、4.0~5.5、4.0~6.0、4.0~6.5、4.0~7.0、4.0~7.5、4.0~8.0、4.5~5.0、4.5~5.5、4.5~6.0、4.5~6.5、4.5~7.0、4.5~7.5、4.5~8.0、5.0~5.5、5.0~6.0、5.0~6.5、5.0~7.0、5.0~7.5、5.0~8.0、5.5~6.0、5.5~6.5、5.5~7.0、5.5~7.5、5.5~8.0、6.0~6.5、6.0~7.0、6.0~7.5、6.0~8.0、6.5~7.0、6.5~7.5、6.5~8.0、7.0~7.5、7.0~8.0又は7.5~8.0である)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
【0107】
いくつかの実施形態では、Lは、前述のL’の付加反応又は求核置換反応によって形成される構造である。いくつかの特定の実施形態では、Lは、L’のマレイミドの付加反応によって生成されたスクシンイミド部分を有する対応するリンカーフラグメントである、又は、Lは、求核置換反応を介したL’の脱離基(例えば、メチルスルホニル)の除去によって形成されたリンカーである。
【0108】
いくつかの実施形態では、架橋剤は、2つの同一又は異なる反応性基(例えば、カルボキシル、カルボニル、エステル、ヒドロキシル、チオール、アミノなど)を含有する。いくつかの実施形態では、架橋剤中の反応性基は、遊離である又は保護される。いくつかの実施形態では、抗体は、架橋剤中の1つの反応性基と反応して、架橋修飾抗体を得る。いくつかの実施形態では、架橋修飾抗体において、抗体と反応しない架橋剤部分の別の反応性基は、保護された形態又は脱保護された形態である。いくつかの実施形態では、架橋剤の2つの反応性基のうち1つは、抗体に連結され、他方は、Lに連結される。いくつかの実施形態では、架橋剤は、架橋剤SATAである。いくつかの実施形態では、式(ISAC-I)は次の通りの構造:
【0109】
【化16】
を有する。
本発明はまた、式(ISAC-I):
【0110】
【化17】
(式中、
Dは、式(I)の化合物のフラグメントからなる群から選択され;
Lは、リンカーであり;
Abは、標的抗原を標的にすることが可能な抗体、例えば、腫瘍細胞を標的にする抗体などであり;任意選択で、抗体は、修飾され(例えば、架橋剤によって修飾され);例えば、トラスツズマブモノクローナル抗体又は架橋剤SATAによって修飾されたトラスツズマブモノクローナル抗体などであり;
zは、1~10からなる群から選択される)の免疫刺激抗体コンジュゲート、又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを提供する。
【0111】
準備方法
本発明の別の目的は、本発明の化合物を調製する方法を提供することである。例えば、本発明は、式(II-A)の化合物を調製するための方法を提供し、R2は、水素でなく、R3は、水素でなく、以下のステップ:
【0112】
【化18】
を含み、
Xは、塩素、臭素及びヨウ素を含む、ハロゲン原子を表す。
R
3がメチルである場合、II-A-9は、トリメチルボロキサンである。R
3がメチルでない場合、II-A-9は、
【0113】
【0114】
R1、R2及びR3は、上記で定義されている通りであり、R2もR3も水素でなく;
(1)化合物II-A-1及び化合物II-A-2を反応させて、化合物II-A-3を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、トルエン、テトラヒドロフラン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミドである。反応は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択することができる、適当な有機塩基若しくは無機塩基の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間実施される。
【0115】
(2)化合物II-A-3を還元反応にかけ、化合物II-A-4を得るステップ;
反応を、好ましくは、亜ジチオン酸ナトリウム、パラジウム金属触媒又は白金金属触媒及び水素の還元系下で行う。パラジウム金属触媒又は白金金属触媒は、炭素担持パラジウム、水酸化パラジウム、二酸化白金、好ましくは炭素担持パラジウムからなる群から選択することができる。反応は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、水及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる、適当な溶媒中で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~16時間行われる。
【0116】
(3)化合物II-A-4を化合物II-A-5と反応させて、化合物II-A-6を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、テトラヒドロフランである。反応は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択することができる、適当な有機塩基若しくは無機塩基の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~60℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~12時間行われる。
【0117】
(4)化合物II-A-6を、閉環反応にかけて、化合物II-A-7を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、トルエン、キシレン、メシチレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくはトルエンである。本反応は、好ましくは、o-クロロ安息香酸の関与によって行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、50~150℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~12時間行われる。
【0118】
(5)化合物II-A-7をハロゲン化反応にかけて、化合物II-A-8を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ギ酸、氷酢酸及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド及び氷酢酸の組み合わせである。反応は、好ましくは、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、ジブロモヒダントイン、臭素、N-ヨードスクシンイミド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる適当なハロゲン化試薬の存在下で行われ、好ましくは、N-ブロモスクシンイミドである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~60℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~36時間行われる。
【0119】
(6)化合物II-A-8及び化合物II-A-9をカップリング反応にかけて、化合物II-A-10を得るステップ;
カップリング反応は、好ましくは、金属触媒及び塩基の存在下で行われる。好ましくは、金属触媒は、パラジウム金属触媒、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウムであり、好ましくは、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリドである。塩基は、有機塩基又は無機塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ナトリウムtert-ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、炭酸カリウムである。反応は、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、トルエン、エタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、水及びそれらの任意の組み合わせ、好ましくは1,4-ジオキサン及び水の組み合わせからなる群から選択することができる、適当な溶媒中で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、60~150℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0120】
(7)化合物II-A-10を反応させて、化合物II-A-11を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、適当な酸化剤の存在下で行われ、この酸化剤は、m-クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、m-クロロペルオキシ安息香酸である。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0121】
(8)化合物II-A-11を反応させて、化合物II-Aを得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な溶媒中で行われる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アンモニア水、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンとアンモニア水の組み合わせである。本反応は、好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドの存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
特に、本発明はまた、式(II-A’)の化合物を調製するための方法を提供し、R3は水素であり、R2は水素でなく、次のステップ:
【0122】
【化20】
(式中、R
1及びR
2は、上記で定義されている通りであり、R
2は水素ではない)を含み;
(1)化合物II-A-7を反応させて、化合物II-A-12を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、適当な酸化剤の存在下で行われ、この酸化剤は、m-クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、m-クロロペルオキシ安息香酸である。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0123】
(2)化合物II-A-12を反応させて、化合物II-A’を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な溶媒中で行われる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アンモニア水、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタン及びアンモニア水の組み合わせである。本反応は、好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドの存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
特に、本発明はまた、式(II-A’’)の化合物を調製するための方法を提供し、R2は水素であり、R3は水素でなく、次のステップ:
【0124】
【化21】
(式中、Xは、塩素、臭素及びヨウ素を含む、ハロゲン原子を表す)を含む。
R
3がメチルである場合、II-A-9は、トリメチルボロキシンである。R
3がメチルでない場合、I-A-9は、
【0125】
【化22】
である。
R
1及びR
3は、上記で定義されている通りであり、R
3は水素ではなく;
(1)化合物II-A-1をメタノール中でアンモニアで置換反応にかけて、化合物II-A-2’を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、メタノールである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、0~100℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0126】
(2)化合物II-A-2’を還元反応にかけ、化合物II-A-3’を得るステップ;
反応を、好ましくは、亜ジチオン酸ナトリウム、パラジウム金属触媒又は白金金属触媒及び水素の還元系下で行う。パラジウム金属触媒又は白金金属触媒は、炭素担持パラジウム、水酸化パラジウム、二酸化白金、好ましくは炭素担持パラジウムからなる群から選択することができる。反応は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、水及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる、適当な溶媒中で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~16時間行われる。
【0127】
(3)化合物II-A-3’を化合物II-A-5と反応させて、化合物II-A-4’を得るステップ’;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、テトラヒドロフランである。反応は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択することができる、適当な有機塩基若しくは無機塩基の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~60℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~12時間行われる。
【0128】
(4)化合物II-A-4’を閉環反応にかけて、化合物II-A-5’を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、エタノールである。反応は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムからなる群から選択することができる適当な有機塩基又は無機塩基の存在下で行われ、好ましくは、水酸化ナトリウムである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、0~100℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~12時間行われる。
【0129】
(5)化合物II-A-5’をハロゲン化反応にかけて、化合物II-A-6’を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ギ酸、氷酢酸及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド及び氷酢酸の組み合わせである。反応は、好ましくは、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、ジブロモヒダントイン、臭素、N-ヨードスクシンイミド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる適当なハロゲン化試薬の存在下で行われ、好ましくは、N-ブロモスクシンイミドである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~60℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~36時間行われる。
【0130】
(6)化合物II-A-6’をジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させて、化合物II-A-7-1’及び化合物II-A-7-2’の混合物を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、テトラヒドロフランである。反応は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムからなる群から選択することができる適当な有機塩基又は無機塩基の存在下で行われ、好ましくは、トリエチルアミン及び4-ジメチルアミノピリジンの混合物である。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~60℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
【0131】
(7)化合物II-A-7-1’及び化合物II-A-7-2’の混合物を反応にかけて、化合物II-A-8-1’及び化合物II-A-8-2’の混合物を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、適当な酸化剤の存在下で行われ、この酸化剤は、m-クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、m-クロロペルオキシ安息香酸である。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0132】
(8)化合物II-A-8-1’及び化合物II-A-8-2’の混合物を、tert-ブチルアミンと反応させて、化合物II-A-9-1’及び化合物II-A-9-2’の混合物を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な溶媒中で行われる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドの存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
【0133】
(9)化合物II-A-9-1’及び化合物II-A-9-2’の混合物を、化合物II-A-9とのカップリング反応にかけて、化合物II-A-10’を得るステップ;
カップリング反応は、好ましくは、金属触媒及び塩基の存在下で行われる。好ましくは、金属触媒は、パラジウム金属触媒、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウムであり、好ましくは、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリドである。塩基は、有機塩基又は無機塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ナトリウムtert-ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、炭酸カリウムである。反応は、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、トルエン、エタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、水及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる、適当な溶媒中で行われ、好ましくは、1,4-ジオキサン及び水の組み合わせである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、60~150℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0134】
(10)化合物II-A-10’を反応にかけて、化合物II-A’’を得るステップ;
有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4-ジオキサン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくはメタノールである。本反応は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される適当な無機酸、好ましくは、塩酸の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
特に、本発明は、式(II-A)の化合物を調製するための方法を提供し、R2は、水素でなく、R3は、水素でなく、以下のステップ:
【0135】
【化23】
(式中、R
1、R
2及びR
3は、上記で定義されている通りであり、R
2及びR
3は、水素でない)を含み;
(1)化合物II-A-11をtert-ブチルアミンと反応させて、化合物II-A-13を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な溶媒中で行われる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドの存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
【0136】
(2)化合物II-A-13を反応にかけて、化合物II-Aを得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4-ジオキサン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくはメタノールである。本反応は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される適当な無機酸、好ましくは、塩酸の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
特に、本発明はまた、式(II-A)の化合物を調製するための方法を提供し、R2は水素でなく、R3は水素でなく、次のステップ:
【0137】
【化24】
(式中、Xは、塩素、臭素及びヨウ素を含む、ハロゲン原子を表す)を含む。
R
3がメチルである場合、II-A-9は、トリメチルボロキシンである。R
3がメチルでない場合、II-A-9は、
【0138】
【化25】
である。
R
1、R
2及びR
3は、上記で定義されている通りであり、R
2もR
3も水素でなく;
(1)化合物II-A-8を反応させて、化合物II-A-14を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、適当な酸化剤の存在下で行われ、この酸化剤は、m-クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、m-クロロペルオキシ安息香酸である。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0139】
(2)化合物II-A-14をtert-ブチルアミンと反応させて、化合物II-A-15を得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な溶媒中で行われる。溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくは、ジクロロメタンである。本反応は、好ましくは、p-トルエンスルホニルクロリドの存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、2~24時間行われる。
【0140】
(3)化合物II-A-15及び化合物II-A-9をカップリング反応にかけて、化合物II-A-13を得るステップ;
カップリング反応は、好ましくは、金属触媒及び塩基の存在下で行われる。好ましくは、金属触媒は、パラジウム金属触媒、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウムであり、好ましくは、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリドである。塩基は、有機塩基又は無機塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ナトリウムtert-ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、好ましくは、炭酸カリウムである。反応は、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、トルエン、エタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、水及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる、適当な溶媒中で行われ、好ましくは、1,4-ジオキサン及び水の組み合わせである。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、60~150℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0141】
(4)化合物II-A-13を反応にかけて、化合物II-Aを得るステップ;
反応は、好ましくは、適当な有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1,4-ジオキサン及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、好ましくはメタノールである。本反応は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される適当な無機酸、好ましくは、塩酸の存在下で行われる。反応は、好ましくは、適当な温度、好ましくは、-10~80℃で行われる。反応は、好ましくは、適当な時間、例えば、1~12時間行われる。
【0142】
上記の反応ステップの詳細な条件は当技術分野で周知であり、本発明は特にこれに限定されるものではない。本分野における一般的な知識と組み合わせた本発明の教示によれば、当業者は、一般式中の各置換基を選択しかつ置き換えて、異なる化合物を調製することができ、これらの選択及び置き換えは、すべて本発明の保護範囲内である。
【0143】
医薬組成物及びキット
本発明の別の目的は、本発明の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物又はプロドラッグの予防的又は治療的に有効な量及び1種又は複数の薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物を提供することである。
【0144】
本発明の別の目的は、本発明の化合物若しくはその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は本発明の医薬組成物を含む、キットを提供することである。任意選択で、キットは使用説明書をさらに含む。
【0145】
本発明における「薬学的に許容できる担体」とは、治療薬と共に投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤又はビヒクルを指し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は妥当な利益/リスク比に見合う他の問題若しくは合併症がなく、ヒト及び/又は他の動物から得られた組織を接触させるのに適している。
【0146】
本発明の医薬組成物に用いることができる薬学的に許容できる担体には、それだけに限らないが、滅菌液が含まれる。医薬組成物は、例えば、固形製剤、半固形製剤、液体製剤又は気体製剤(gaseous preparation)などの形態であり得る。
【0147】
本発明の医薬組成物は、全身的及び/又は局所的に作用し得る。本目的のために、医薬組成物は、適切な経路により、例えば、注射又は経皮投与により;或いは経口投与又は吸入投与により投与することができる。
【0148】
医薬組成物中の本発明の化合物の含有量又は量は、約0.001mg~約1000mg、適当には、0.01~800mg、好ましくは、0.05~500mgであり得る。
【0149】
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の医薬組成物を調製するための方法を提供し、本方法は、本発明の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグを、1種又は複数の薬学的に許容できる担体と組み合わせるステップを含む。
【0150】
治療方法及び使用
本発明の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は本発明の医薬組成物は、標的TLR7及び/又はTLR8に対して強力なアゴニスト作用を有する。
【0151】
本発明の別の目的は、免疫刺激抗体コンジュゲートの製造における本発明の化合物の使用を提供することである。いくつかの実施形態では、免疫刺激抗体コンジュゲートは、TLR7及び/又はTLR8と相互作用することが可能である小分子リガンドを含む。
【0152】
本発明の別の目的は、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患の予防及び/又は治療のための医薬の製造における、本発明の化合物又はその薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は本発明の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は本発明の医薬組成物の使用を提供することである。
【0153】
本発明の別の目的は、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患を予防及び/又は治療する方法であって、それを必要とする対象に、予防的又は治療的に有効な量の本発明の化合物又は薬学的に許容できる塩、エステル、立体異性体、互変異性体、多形、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝産物若しくはプロドラッグ、又は本発明の免疫刺激抗体コンジュゲート、又は本発明の医薬組成物を投与するステップを含む、方法を提供することである。
【0154】
いくつかの実施形態では、TLR7及び/又はTLR8によって媒介される疾患は、好ましくは、腫瘍である。
【0155】
本明細書で使用される場合、用語「有効量」とは、所望の予防効果又は治療効果を達成するのに十分な量、例えば、治療される疾患に関連する1種又は複数の症状の軽減を達成する量を指す。
【0156】
投与量レジメンは、最適な所望の応答を提供するために調整することができる。例えば、単回のボーラスは投与することができ、数回の分割投与は経時的に投与することができ、或いは治療状況の緊急性により示される通り、投与量を比例的に増減させることができる。投与量は、軽減される状態の種類及び重症度で変わり、単回投与又は多回投与を含むことができることに留意されたい。任意の所与の個体について、特定の投与量レジメンは、個体の必要性及び本発明の化合物の投与を管理又は監督する者の専門的判断に従って、経時的に調整されることがさらに理解されるべきである。
【0157】
投与される本発明の化合物の量は、治療される個体、疾患又は状態の重症度、投与の速度、化合物の治療、及び処方する医師の判断に依存する。場合によっては、前記の範囲の下限値までの投与量が十分であり得るが、他の場合には、より多くの用量を、いかなる有害な副作用をも引き起こすことなく使用することができる、ただし、より多くの用量は、最初に、全日を通して、投与されようとするいくつかの小さい用量に分けられる。
【0158】
本明細書で使用される場合、別段の記載がない限り、用語「治療」とは、かかる用語が適用される疾患若しくは状態、又はかかる疾患若しくは状態のうち1種若しくは複数の症状の進行を逆転する、軽減する、寛解させることを指す。
【0159】
用語「予防」とは、発症前の予防だけでなく、治療後の疾患の再発の予防も含めた、病気の発症を抑制する及び遅延させることである。
【0160】
本明細書で使用される場合、用語「対象」には、ヒト又は非-ヒト動物が含まれる。模範的なヒト対象には、疾患(例えば、本明細書に記載される疾患)に罹患しているヒト対象(患者と称される)又は正常な対象が含まれる。本発明における「非ヒト動物」には、すべての脊椎動物、例えば、非哺乳類(例えば、鳥類、両生類、爬虫類)及び哺乳類など、例えば、非ヒト霊長類、家畜及び/又は飼い慣らされた動物(例えば、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなど)が含まれる。
【0161】
本明細書に記載される添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために用いられ、本出願の一部を構成する。本発明の概略的な例及びそれらの記述は、本発明を説明するために用いるものであり、本発明の不適当な限定を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【
図1】実験例4の群における時間に対する腫瘍体積の変化の曲線を示す図である。
【本発明を実施するための詳細なモデル】
【0163】
以下、本発明の目的及び技術的な解決方法をより明確にするために、本発明の実施形態は、実施例と組み合わせて、以下に詳細に説明する。しかしながら、当業者は、次の例が、本発明を例証するために用いられるに過ぎず、本発明の範囲の任意の限定と見なすべきではないことを理解する。これらの例において特定の条件がないものは、従来の条件又は製造者が示唆する条件に従って行われた。製造者が示さなかった試薬又は装置は、すべて市販の従来品である。
【0164】
化合物の構造は、核磁気共鳴法(1H NMR)又は質量分析法(MS)により決定した。1H NMRを、JEOL Eclipse 400 NMR装置により決定し、計測用溶媒は、重水素化メタノール(CD3OD)、重水素化クロロホルム(CDCl3)又はヘキサジュウテリオジメチルスルホキシド(DMSO-d6)であり、内部標準は、テトラメチルシラン(TMS)であり、化学シフト(δ)は、百万分率(ppm)であった。
【0165】
MSを、Agilent(ESI)質量分析計:製造者:Agilent、モデル:Agilent 6120Bにより測定した。
高速液体クロマトグラフィーによる調製法:
機器モデル:Agilent 1260、クロマトグラフィーカラム:Waters SunFire Prep C18 OBD(19mm×150mm×5.0μm);クロマトグラフィーカラム温度:25℃;流量:20.0mL/分;検出波長:214nm;溶出勾配:(0分:A10%、B90%;16.0分:A90%、B10%);移動相A:アセトニトリル;移動相B:水中0.05%ギ酸。
Merck社製のアルミニウムプレート(20×20cm)を、薄層クロマトグラフィー用シリカゲルプレート(TLC)として用い、Yantai社製のGF 254(1mm)を、TLCの分離及び精製用に用いた。
【0166】
反応を、薄層クロマトグラフィー(TLC)又はLC-MSによりモニターし;展開用溶媒系には、ジクロロメタン/メタノール系、n-ヘキサン/酢酸エチル系、及び石油エーテル/酢酸エチル系が含まれ、化合物の極性に従って溶媒の体積比を調整する又はトリエチルアミンなどを加えることにより調整した。
【0167】
マイクロ波反応について、Biotage Initiator+(400W、RT およそ300℃)マイクロ波反応器を用いた。
【0168】
カラムクロマトグラフィーは、一般的に、200~300メッシュのシリカゲルを担体として用いた。溶離液系には、ジクロロメタン/メタノール系、及び石油エーテル/酢酸エチル系が含まれる。溶媒の体積比は、化合物の極性に従って調整し、少量のトリエチルアミンを加えることによって調整することもでき得る。
これらの例において別段の指定がない限り、反応温度は、室温(20℃~35℃)であった;
本発明において用いた試薬は、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Topbiochem Ltdなどの会社から購入した。
【0169】
一般的な合成方法及び合成例、並びに中間合成例では、略語の意味は、次の通りである。
【0170】
【0171】
I.化合物例
実施例1:1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物1)の調製
【0172】
【0173】
ステップ1:tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートの調製
7-クロロ-6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン(10.0g、46.59mmol)及びN-tert-ブトキシカルボニル-1,4-ブタンジアミン(10.53g、55.91mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(12.04g、93.18mmol)を0℃で反応液に加え、室温までゆっくりと加温し、6時間撹拌した。反応液を、水(1500mL)に注ぎ、酢酸エチル(450mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(150mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(16.61g、収率:97.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 367.1 [M+H]+.
【0174】
ステップ2:tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートの調製
tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメート(16.61g、49.37mmol)を、テトラヒドロフラン(100mL)及びメタノール(100mL)の混合溶媒に溶解し、10%炭素担持パラジウム(2.0g、11.97mmol)と共に加え、水素と3回交換し、反応系を室温で12時間撹拌し、吸引ろ過にかけ、ろ過ケークをメタノール(30mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して表題化合物(14.47g、収率:87.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 337.1 [M+H]+.
【0175】
ステップ3:tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートの調製
tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメート(14.47g、43.01mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(11.12g、86.02mmol)を、テトラヒドロフラン(250mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、n-バレリルクロリド(7.78g、64.52mmol)を0℃でゆっくりと滴加し、次いで、ゆっくりと室温まで加温し、4時間撹拌した。水(100mL)を反応系に加えて、反応をクエンチし、その系を濃縮してTHFを可能な限り除去し、得られた残留物を水(300mL)と共に加え、酢酸エチル(300mL)で3回抽出し、有機相を合わせて、飽和食塩水(150mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(16.72g、収率:92.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 421.0 [M+H]+.
【0176】
ステップ4:tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメート(16.72g、39.76mmol)及びo-クロロ安息香酸(3.11g、19.88mmol)をトルエン(300mL)に加え、還流まで加熱し、次いで、水を分離し、反応を撹拌下で4時間行った。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:100%酢酸エチル)により精製して表題化合物(14.76g、収率:92.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 403.2 [M+H]+.
【0177】
ステップ5:tert-ブチル(4-(7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメート(5.41g、13.44mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(75mL)及び氷酢酸(25mL)の混合溶媒に完全に溶解し、氷水浴で冷却し、N-ブロモスクシンイミド(4.78g、26.88mmol)を0℃で反応液にバッチにおいてゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、24時間撹拌した。反応液を、水(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(300mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)で3回洗浄し、飽和食塩水(150mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=1:1、体積比)により精製して、表題化合物(4.95g、収率:76.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 481.0 [M+H]+.
【0178】
ステップ6:tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
tert-ブチル(4-(7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメート(1.0g、2.08mmol)、トリメチルボロキシン(THF中50wt%、2.62g、10.4mmol)、炭酸カリウム(575.0mg、4.16mmol)、1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド(307.3mg、0.42mmol)を、1,4-ジオキサン(10mL)及び水(1mL)の混合溶媒に順次加え、反応系を窒素で5分間吹き込み、次いで、100℃に加熱し、マイクロ波下で2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:100%酢酸エチル)により精製して表題化合物(0.65g、収率:75.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 417.1 [M+H]+.
【0179】
ステップ7:1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメート(0.65g、1.56mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、m-クロロペルオキシ安息香酸(538.5mg、3.12mmol)を0℃で反応液にバッチでゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、4時間撹拌した。反応液を、水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で2回洗浄し、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(45mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(640mg、収率:94.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 433.2 [M+H]+.
【0180】
ステップ8:tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド(640mg、1.48mmol)をジクロロメタン(10mL)及びアンモニア水(5mL)の混合溶媒に溶解し、氷水浴で冷却し、p-トルエンスルホニルクロリド(564.1mg、2.96mmol)を0℃で反応液にバッチでゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、12時間撹拌した。反応系を、水(100mL)と共に注ぎ、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(45mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:メタノール=15:1、体積比)により精製して、表題化合物(266mg、収率:41.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 432.2 [M+H]+.
【0181】
ステップ9:1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物1)の調製
tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメート(266mg、0.62mmol)を1,4-ジオキサン(4N、5mL)中のメタノール(10mL)及び塩化水素の混合溶媒に溶解し、室温で12時間撹拌した。溶媒を濃縮により除去した後、ジクロロメタン及びメタノールの混合溶媒(体積比4:1、10mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2mL)を、残留物に順次加え、室温で5分間撹拌し、次いで、溶媒を濃縮により除去した。得られた残留物を、分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(130mg、収率:63.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 332.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.34 (s, 2H), 6.98 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.06 (s, 2H),4.24 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.86 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 8.0 Hz, 2H),2.56 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.83-1.75 (m, 4H), 1.62-1.58 (m, 2H), 1.47-1.40 (m, 2H),0.96 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0182】
実施例2:1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物2)の調製
【0183】
【0184】
ステップ1:1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
【0185】
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(210mg、収率:93.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 419.0 [M+H]+.
【0186】
ステップ2:tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(152mg、収率:45.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 418.1 [M+H]+.
【0187】
ステップ3:1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物2)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(4-(4-アミノ2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(62mg、収率:52.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 318.0 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.32 (s, 2H), 7.74-7.73 (m, 1H), 7.27-7.25 (m, 1H),6.14 (s, 2H), 4.30 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.91-2.87 (m, 2H), 2.79-2.76 (m, 2H),1.85-1.76 (m, 4H), 1.63-1.58 (m, 2H), 1.50-1.41 (m, 2H), 0.96 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0188】
実施例3:2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物3)の調製
【0189】
【化28】
ステップ1:ベンジル4-(((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ1の原料N-tert-ブトキシカルボニル-1,4-ブタンジアミンを、ベンジル4-(アミノメチル)テトラヒドロ-1(2H)-ピコリネートと置き換えて、表題化合物(1.53g、収率:92.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 427.0 [M+H]
+.
【0190】
ステップ2:ベンジル4-(((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
ベンジル4-(((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.0g、4.69mmol)を、無水エタノール(30mL)に完全に溶解し、水(5mL)と共に加え、氷水浴で冷却し、亜ジチオン酸ナトリウム(8.16g、46.9mmol)を0℃で反応液に加え、室温までゆっくりと加温し、4時間撹拌した。反応液を、水(150mL)に注ぎ、撹拌して固体を沈殿させ、ろ過し、水で洗浄し、乾燥して表題化合物(1.65g、収率:88.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 397.1 [M+H]+.
【0191】
ステップ3:ベンジル4-(((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-(((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(1.47g、収率:90.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 481.1 [M+H]+.
【0192】
ステップ4:ベンジル4-((2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-(((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(1.18g、収率:91.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 463.1 [M+H]+.
【0193】
ステップ5:ベンジル4-((7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ5の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-((2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルバメートと置き換えて、表題化合物(726mg、収率:74.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 541.1 [M+H]+.
【0194】
ステップ6:ベンジル4-((2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ6の原料のtert-ブチル(4-(7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-((7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(623mg,収率:76.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 477.1 [M+H]+.
【0195】
ステップ7:1-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン)-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ6の原料のtert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-((2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(517mg,収率:93.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 493.2 [M+H]+.
【0196】
ステップ8:ベンジル4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(287mg、収率:38.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 492.2 [M+H]+.
【0197】
ステップ9:2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物3)の調製
ベンジル4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(150mg、0.31mmol)を、トリフルオロ酢酸(6mL)に加え、50℃に加熱し、3時間撹拌した。溶媒を濃縮により除去した後、ジクロロメタン及びメタノールの混合溶媒(体積比4:1、10mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を、残留物に順次加え、室温で5分間撹拌し、次いで、溶媒を濃縮により除去した。得られた残留物を、分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(22mg、収率:19.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 358.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.24 (s, 1H), 6.99-6.98 (m, 1H), 6.11 (br, 2H), 4.14(d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.26-3.23 (m, 2H), 2.88-2.76 (m, 4H), 2.57-2.55 (m, 3H),2.19-2.12(m, 1H), 1.87-1.76 (m, 2H), 1.68-1.62(m, 2H), 1.56-1.39 (m, 4H), 0.96(t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0198】
実施例4:1-(4-アミノブチル)-2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物4)の調製
【0199】
【化29】
ステップ1:tert-ブチル(4-((6-(3-メトキシプロピオンアミド)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料n-ペンタノイルクロリドを、3-メトキシプロピオニルクロリドと置き換えて、表題化合物(847mg、収率:93.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 423.1 [M+H]
+.
【0200】
ステップ2:tert-ブチル(4-(2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートをtert-ブチル(4-((6-(3-メトキシプロピオンアミド)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(480mg、収率:46.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 405.1 [M+H]+.
【0201】
ステップ3:1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(4-(2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(200mg、収率:90.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 421.1 [M+H]+.
【0202】
ステップ4:tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-(-2-メトキシエチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(84mg、収率:42.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 420.2 [M+H]+.
【0203】
ステップ5:1-(4-アミノブチル)-2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物4)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(22mg、収率:74.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 320.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 14.49 (br, 1H), 8.55 (br, 2H), 8.17-8.12 (m, 3H),7.55-7.53 (m, 1H), 4.41 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.85 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.31 (s,3H), 3.26 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.84-2.79 (m, 2H), 1.93-1.85 (m, 2H), 1.73-1.66(m, 2H).
【0204】
実施例5:1-(4-アミノブチル)-2-(2-エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物5)の調製
【0205】
【化30】
ステップ1:tert-ブチル(4-((6-(2-エトキシアセトアミド)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料n-ペンタノイルクロリドを、2-エトキシアセチルクロリドと置き換えて、表題化合物(863mg、収率:92.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 423.1 [M+H]
+.
【0206】
ステップ2:tert-ブチル(4-(2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートをtert-ブチル(4-((6-(2-エトキシアセトアミド)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(517mg、収率:50.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 405.2 [M+H]+.
【0207】
ステップ3:1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、tert-ブチル(4-(2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを用いて表題化合物(187mg,収率:89.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 421.1 [M+H]+.
【0208】
ステップ4:tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(76mg、収率:38.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 420.2 [M+H]+.
【0209】
ステップ5:1-(4-アミノブチル)-2-(2-エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物5)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(33mg、収率:81.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 320.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 14.49 (br, 1H), 8.70 (br, 2H), 8.20 (d, J = 4.0 Hz,1H), 8.11 (br, 2H), 7.56 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H), 4.46-4.42 (m, 2H),3.62-3.56 (m, 2H), 2.84-2.79 (m, 2H), 1.98-1.90 (m, 2H), 1.76-1.68 (m, 2H),1.18 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0210】
実施例6:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物6)の調製
【0211】
【化31】
ステップ1:6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンの調製
7-クロロ-6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン(2.0g、9.23mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、メタノール中アンモニア(7N、26.4mL、184.8mmol)と共に加え、50℃に加熱し、4時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応系を濃縮して溶媒を除去して、本ステップの表題化合物(1.73g、収率:96.1%)を得るようにした。
MS m/z (ESI): 196.1 [M+H]
+.
【0212】
ステップ2:チエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ2の原料tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンと置き換えて、表題化合物(1.4g、収率:98.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 166.1 [M+H]+.
【0213】
ステップ3:N-(7-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、チエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンと置き換えて、表題化合物(2.5g、収率:97.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 250.1 [M+H]+.
【0214】
ステップ4:2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
N-(7-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミド(2.5g、8.48mmol)をエタノール(30mL)に加え、室温で水酸化ナトリウム(1.7g、42.4mmol)を加え、50℃に加熱し、6時間撹拌した。反応系を水(150mL)と共に加えて、反応をクエンチし、希塩酸でpH=6に調整し、酢酸エチル(150mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(60mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(60mL)で2回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(1.5g、収率:76.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 232.0 [M+H]+.
【0215】
ステップ5:7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ5の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(1.4g、収率:65.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 310.0 [M+H]+.
【0216】
ステップ6:tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物の調製
7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン(1g、3.20mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(40mg、0.32mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.65g、6.40mmol)及びジ-tert-ブチルジカルボネート(1.1g、4.8mmol)と共に室温で連続的に加え、40℃に加温し、12時間撹拌した。反応液を、水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=3:1、体積比)により精製して、本ステップの表題化合物(1.0g、収率:76.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 410.0 [M+H]+.
【0217】
ステップ7:7-ブロモ-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド及び7-ブロモ-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの混合物の調製
tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレート(1.0g、2.43mmol)の混合物をジクロロメタン(10mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、0℃で反応液にm-クロロペルオキシ安息香酸(0.98g、4.86mmol)と共にゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、4時間撹拌した。反応液を、水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で2回洗浄し、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(45mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、本ステップの表題化合物(1.0g、収率:90.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 426.0 [M+H]+.
【0218】
ステップ8:tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物の調製
7-ブロモ-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド及び7-ブロモ-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの混合物(1.0g、2.34mmol)及びtert-ブチルアミン(0.85g、11.7mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、p-トルエンスルホニルクロリド(0.89g、4.68mmol)をバッチにおいて0℃で反応液にゆっくりと加え、室温までゆっくりと加熱し、12時間撹拌した。反応系に水(100mL)と共に加え、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(45mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=5:1、体積比)により精製し、本ステップの表題化合物の混合物(0.6g、収率:53.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 481.2 [M+H]+.
【0219】
ステップ9:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレート(0.1g、0.21mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(95.0mg、0.42mmol)、炭酸カリウム(90.0mg、0.63mmol)及び1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド(15mg、0.02mmol)の混合物を、1,4-ジオキサン(4mL)及び水(0.5mL)の混合溶媒に加えた。反応系を窒素で5分間吹き込んだ後、マイクロ波下で90℃まで昇温し、2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(40mg、収率:50.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 398.3 [M+H]+.
【0220】
ステップ10:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(40mg、0.1mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、10%炭素担持パラジウム(20mg、0.12mmol)を加え、水素置換を3回行い、反応系を室温に加温し、12時間撹拌し、吸引ろ過にかけ、ろ過ケークをメタノール(5mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して表題化合物(30mg、収率:75.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 400.1 [M+H]+.
【0221】
ステップ11:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物6)の調製
N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(20mg、0.05mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、濃塩酸(0.5mL)を室温で加え、50℃に加温し、4時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して表題化合物(18mg、収率:94.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 344.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.31 (s, 1H), 3.70-3.62 (m, 2H), 3.56-3.45 (m, 1H),3.26-3.19 (m, 2H), 3.00-2.96 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 2.42-2.38 (m, 2H),2.12-2.08 (m, 2H), 1.91-1.84 (m, 2H), 1.51-1.42 (m, 2H), 1.00 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0222】
実施例7:2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物8)の調製
【0223】
【0224】
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(25mg、収率:78.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 342.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.15 (s, 1H), 8.54 (s, 2H), 7.43 (s, 1H), 6.37 (s,1H), 4.01-3.93 (m, 2H), 3.82 -3.79 (m, 1H), 3.62-3.57 (m, 1H), 3.29-3.27 (m,1H), 2.96-2.81 (m, 7H), 1.82-1.71 (m, 2H), 1.41-1.35 (m, 2H), 0.93 (t, J = 8.0Hz, 3H).
【0225】
実施例8:2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物25)の調製
【0226】
【化33】
ステップ1:1-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、ベンジル4-((2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(250mg、収率:85.6%)と置き換えた。
MS m/z (ESI): 479.2 [M+H]
+.
【0227】
ステップ2:ベンジル4-((4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-(1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(155mg、収率:56.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 478.2 [M+H]+.
【0228】
ステップ3:2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物25)の調製
実施例3の合成経路を適用し、ステップ9の原料ベンジル4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートを、ベンジル4-((4-アミノ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(20mg,収率:53.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 344.2 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.09(d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.28-3.25 (m, 2H), 2.80-2.76 (m, 2H), 2.63-2.57 (m, 4H),2.11-2.06 (m, 1H), 1.83-1.75 (m, 2H), 1.76- 1.66 (m, 3H), 1.46-1.36 (m, 2H),0.99 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0229】
実施例9:2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物26)の調製
【0230】
【化34】
ステップ1:6-ニトロ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ1の原料N-tert-ブトキシカルボニル-1,4-ブタンジアミンを、4-アミノメチルテトラヒドロピランと置き換えて、表題化合物(0.8g、収率:93.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 294.1 [M+H]
+.
【0231】
ステップ2:N7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)チエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ2の原料tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを6-ニトロ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンと置き換えて、表題化合物(0.55g、収率:76.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 264.1 [M+H]+.
【0232】
ステップ3:N-(7-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)チエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、N7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)チエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンと置き換えて、表題化合物(0.7g、収率:85.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 348.1 [M+H]+.
【0233】
ステップ4:2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、N-(7-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)アミノ)チエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミドと置き換えて、表題化合物(0.6g、収率:82.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 330.1 [M+H]+.
【0234】
ステップ5:7-ブロモ-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ5の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(0.7g、収率:76.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 408.0 [M+H]+.
【0235】
ステップ6:2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ6の原料tert-ブチル(4-(7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、7-ブロモ-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(0.15g、収率:80.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 344.2 [M+H]+.
【0236】
ステップ7:2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン(0.15g、収率:76.4%)と置き換えた。
MS m/z (ESI): 360.1 [M+H]+.
【0237】
ステップ8:2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物26)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、2-ブチル-7-メチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(12mg、収率:12.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 359.1 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.97 (s, 1H), 6.05 (s, 2H), 4.12 (d, J = 8.0 Hz, 2H),3.85-3.82 (m, 2H), 3.23-3.16 (m, 2H), 2.89-2.81 (m, 2H), 2.56 (s, 3H),2.08-2.05 (m, 1H), 1.83-1.75 (m, 2H), 1.52-1.37 (m, 6H), 0.95 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0238】
実施例10:1-((1-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物15)の調製
【0239】
【化35】
ステップ1:tert-ブチル(2-(2-(2-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)エトキシ)エチル)カルバメートの調製
2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(60.0mg、0.17mmol)、2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホネート(77.0mg、0.19mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(40.0mg、0.31mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、70℃に加熱し、12時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(30.1mg、収率:30.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 589.4 [M+H]
+.
【0240】
ステップ2:1-((1-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物15)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(2-(2-(2-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)エトキシ)エチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(10.7mg、収率:53.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 489.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.94 (s, 1H), 8.42-8.24 (m, 4H), 7.30 (s, 1H),4.25-4.23 (m, 2H), 3.86-3.83 (m, 2H), 3.65-3.60 (m, 2H), 3.50-3.48 (m, 2H),3.21-3.18 (m, 2H), 2.95-2.90 (m, 4H), 2.66 (s, 3H), 2.51-2.48 (m, 2H),1.88-1.73 (m, 5H), 1.54-1.42 (m, 2H), 1.33-1.27 (m, 6H), 0.96 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0241】
実施例11:1-((1-(2,5,8,11,14,17,20-ヘプタオキサドコサン-22-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物16)の調製
【0242】
【化36】
実施例10の合成経路を適用し、ステップ1の原料2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-イル4-メチルベンゼンスルホネートを、2,5,8,11,14,17,20-ヘプトオキサン-22-イル4-メチルベンゼンスルホネートと置き換えて、表題化合物(25.3mg、収率:37.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 680.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 6.97-6.95 (m, 1H), 6.05 (s, 2H), 4.10-4.09 (m, 2H),3.50-3.30 (m, 26H), 3.20 (s, 3H), 2.87-2.82 (m, 4H), 2.57-2.55 (m, 3H),2.42-2.39 (m, 2H), 1.85-1.74 (m, 5H), 1.48-1.36 (m, 6H), 0.94 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0243】
実施例12:1-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)プロパン-1-オン(化合物17)の調製
【0244】
【化37】
ステップ1:tert-ブチル(2-(2-(3-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロポキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの調製
2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(40.0mg、0.11mmol)、N-tert-ブトキシカルボニル-3-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]プロピオン酸(33.6mg、0.12mmol)、トリエチルアミン(48.6mg、0.48mmol)、及び2-(7-アゾベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(45.6mg、0.12mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に順次加え、反応系を室温で1時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮し、残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(20.7mg、収率:30.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 617.4 [M+H]
+.
【0245】
ステップ2:1-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)プロパン-1-オン(化合物17)の調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル(2-(2-(3-(4-((4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロポキシ)エトキシ)エチル)カルバメートと置き換えて、表題化合物(4.2mg、収率:42.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 517.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.33 (s, 2H), 6.98-6.97 (m, 1H), 6.09 (s, 2H),4.43-4.40 (m, 2H), 4.12-4.11 (m, 2H), 3.92-3.88 (m, 2H), 3.64-3.60 (m, 2H),3.56-3.54 (m, 2H), 2.92-2.83 (m, 5H), 2.58-2.54 (m, 4H), 2.44- 2.37 (m, 2H),2.08-1.99 (m, 1H), 1.83-1.75 (m, 2H), 1.54-1.17 (m, 8H), 0.95 (t, J = 8.0 Hz,3H).
【0246】
実施例13:2-ブチル-7-メチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物28)の調製
【0247】
【化38】
ステップ1:tert-ブチル4-(((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ1の原料N-tert-ブトキシカルボニル-1,4-tert-4-ブタンジアミンを、1-tert-ブトキシカルボニル-4-アミノメチルピペリジンと置き換えて、表題化合物(29.0g、収率:93.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 393.2 [M+H]
+.
【0248】
ステップ2:tert-ブチル4-(((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ2の原料tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-(((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(22.0g、収率:92.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 363.2 [M+H]+.
【0249】
ステップ3:tert-ブチル4-(((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-(((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(30.0g、収率:98.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 447.3 [M+H]+.
【0250】
ステップ4:tert-ブチル4-((2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-(((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(19.0g、収率:79.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 429.2 [M+H]+.
【0251】
ステップ5:tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ5の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル4-((2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(18.0g、収率:72.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 507.2 [M+H]+.
【0252】
ステップ6:tert-ブチル4-((2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ6の原料のtert-ブチル(4-(7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(4.0g、収率:82.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 443.2 [M+H]+.
【0253】
ステップ7:1-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-((2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(5.02g、収率:89.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 459.3 [M+H]+.
【0254】
ステップ8:tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、1-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(4.05g、収率:75.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 514.3 [M+H]+.
【0255】
ステップ9:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(100mg、0.19mmol)を、テトラヒドロフラン(3mL)に溶解し、水素化リチウムアルミニウム(37.7mg、0.99mmol)を室温で加え、70℃に加熱し、4時間撹拌した。硫酸ナトリウム十水和物(300.0mg)を反応液に室温で加え、30分間撹拌し、ろ過し、ろ過ケークをテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄し、ろ液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(40.3mg、収率:49.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 428.3 [M+H]+.
【0256】
ステップ10:2-ブチル-7-メチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物28)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(16.7mg、収率:54.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 372.2 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.97-6.96 (m, 1H), 6.05 (s, 2H), 4.11-4.09 (m, 2H),3.34 (s, 3H), 2.86-2.82 (m, 2H), 2.75-2.72 (m, 2H), 2.57-2.55 (m, 3H),1.87-1.71 (m, 5H), 1.45-1.40 (m, 6H), 0.96 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0257】
実施例14:2-ブチル-1-メチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物32)の調製
【0258】
【化39】
ステップ1:N-メチル-6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ1の原料N-tert-ブトキシカルボニル-1,4-ブタンジアミンを、テトラヒドロフラン溶液(2.0M)中のメチルアミンと置き換えて、表題化合物(760mg、収率:77.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 210.0 [M+H]
+.
【0259】
ステップ2:N7-メチルチエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ2の原料tert-ブチル(4-((6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、N-メチル-6-ニトロチエノ[3,2-b]ピリジン-7-アミンと置き換えて、表題化合物(620mg、収率:97.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 180.1 [M+H]+.
【0260】
ステップ3:N-(7-(メチルアミノ)チエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、N7-メチルチエノ[3,2-b]ピリジン-6,7-ジアミンと置き換えて、表題化合物(1.05g、収率:93.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 264.1 [M+H]+.
【0261】
ステップ4:2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、N-(7-(メチルアミノ)チエノ[3,2-b]ピリジン-6-イル)ペンタンアミドと置き換えて、表題化合物(605mg、収率:67.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 246.1 [M+H]+.
【0262】
ステップ5:7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ5の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(576mg、収率:79.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 324.0 [M+H]+.
【0263】
ステップ6:7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(622mg、収率:95.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 340.0 [M+H]+.
【0264】
ステップ7:7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ8の原料1-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(534mg、収率:56.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 339.0 [M+H]+.
【0265】
ステップ8:2-ブチル-1-メチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ9の原料としてtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物を、7-ブロモ-2-ブチル-1-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(52mg、収率:43.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 356.3 [M+H]+.
【0266】
ステップ9:2-ブチル-1-メチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物32)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-1-メチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(12.5mg、収率:89.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 358.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.18 (s, 2H), 7.04 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.12-2.84(m, 5H), 2.48-2.35 (m, 5H), 2.07-2.04 (m, 2H), 1.82-1.70 (m, 4H), 1.44-1.37 (m,2H), 0.93 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0267】
実施例15:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物34)の調製
【0268】
【化40】
ステップ1:7-ブロモ-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ7の原料としてtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートを、7-ブロモ-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジンと置き換えて、表題化合物(0.65g、収率:93.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 424.0 [M+H]
+.
【0269】
ステップ2:7-ブロモ-N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ8の原料として7-ブロモ-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド及び7-ブロモ-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの混合物を、7-ブロモ-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(0.42g、収率:56.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 479.1 [M+H]+.
【0270】
ステップ3:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートを、7-ブロモ-N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(93.8mg、収率:67.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 496.2 [M+H]+.
【0271】
ステップ4:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(90.7mg、収率:90.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 498.2 [M+H]+.
【0272】
ステップ5:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物34)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(20.6mg、収率:29.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 442.2 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.17 (s, 1H), 4.25-4.23 (m, 2H), 3.95-3.92 (m, 2H),3.34-3.29 (m, 4H), 3.18-3.12 (m, 2H), 2.98-2.94 (m, 3H), 2.83 (s, 3H),2.39-2.35 (m, 2H), 2.27-2.01 (m, 3H), 1.94-1.86 (m, 2H), 1.59-1.47 (m, 6H),1.03 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0273】
実施例16:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物38)の調製
【0274】
【化41】
ステップ1:7-ブロモ-1-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(4.1g、収率:89.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 523.1 [M+H]
+.
【0275】
ステップ2:tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ8の原料7-ブロモ-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド及び7-ブロモ-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、7-ブロモ-1-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(2.8g、収率:64.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 578.2 [M+H]+.
【0276】
ステップ3:tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、9の原料tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートを、tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(143mg、収率:49.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 595.3 [M+H]+.
【0277】
ステップ4:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例13の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートを、tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(110mg、収量:64.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 509.3 [M+H]+.
【0278】
ステップ5:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料のN-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(60mg、収率:62.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 511.4 [M+H]+.
【0279】
ステップ6:2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物38)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(15mg、収率:37.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 455.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.01 (s, 1H), 6.05 (s, 2H), 4.13-4.11 (m, 2H),2.86-2.72 (m, 7H), 2.19 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 2.02-1.96 (m, 4H), 1.82-1.65 (m,7H), 1.48-1.37 (m, 6H), 0.94 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0280】
実施例17:2-ブチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物40)の調製
【0281】
【化42】
ステップ1:tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(407mg、0.70mmol)、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(168mg、0.80mmol)、炭酸カリウム(180mg、1.3mmol)及び1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド(44mg、0.06mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)及び水(1mL)の混合溶媒に順次加えた。反応系を窒素で5分間吹き込んだ後、マイクロ波下で90℃に加熱し、2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(320mg、収率:78.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 582.3 [M+H]
+.
【0282】
ステップ2:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例13の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートを、tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(280mg、収率:69.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 496.3 [M+H]+.
【0283】
ステップ3:N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-(1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(98mg、収率:78.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 498.3 [M+H]+.
【0284】
ステップ4:2-ブチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物40)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(27mg、収率:82.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 442.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.03 (s, 1H), 6.09 (s, 2H), 4.14-4.12 (m, 2H),3.97-3.93 (m, 2H), 3.49-3.43 (m, 2H), 3.18-3.12 (m, 2H), 2.86-2.79 (m, 4H),2.16 (s, 3H), 1.96-1.93 (m, 2H), 1.83-1.70 (m, 6H), 1.46-1.40 (m, 6H), 0.94 (t,J = 8.0 Hz, 3H).
【0285】
実施例18:2-ブチル-1-[(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物27)の調製
【0286】
【化43】
2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(50.0mg、0.15mmol)をメタノール(2mL)に溶解し、氷酢酸(9.6mg、0.16mmol)及びホルムアルデヒド水溶液(H
2O中の37wt.%、121.6mg、1.5mmol)を0℃で反応液に加えた。0℃で30分間撹拌した後、反応液をシアノ水素化ホウ素ナトリウム(28.3mg、0.45mmol)と共に加え、ゆっくりと室温に加温し、2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(15.1mg、収率:28.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 358.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 7.66 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 5.6 Hz, 1H),4.26 (d, J = 7.6 Hz, 2H),3.01-2.84 (m, 4H), 2.25 (s, 3H), 2.02-1.84 (m, 5H),1.70-1.46 (m, 6H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0287】
実施例19:1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物55)の調製
【0288】
【化44】
ステップ1:tert-ブチル4-[({6-[(3-メトキシプロピオニル)アミノ]チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル}アミノ)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ3の原料tert-ブチル(4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-((6-アミノチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換え、原料のn-ペンタノイルクロリドを3-メトキシプロピオニルクロリドと置き換えて、表題化合物(1.5g、収率:95.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 449.2 [M+H]
+.
【0289】
ステップ2:tert-ブチル4-{[2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ4の原料tert-ブチル(4-((6-ペンタンアミドチエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル)アミノ)ブチル)カルバメートをtert-ブチル4-[({6-[(3-メトキシプロピオニル)アミノ]チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル}アミノ)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(1.1g、収率:74.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 431.2 [M+H]+.
【0290】
ステップ3:2-(2-メトキシエチル)-1-[(1-(tert-ブトキシカルボニル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-5-オキシドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ7の原料tert-ブチル(4-(2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-{[2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(1.1g、収率:96.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 447.2 [M+H]+.
【0291】
ステップ4:tert-ブチル4-{[2-(2-メトキシエチル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ8の原料として7-ブロモ-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシド及び7-ブロモ-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2-ブチル-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-5-オキシドを、2-(2-メトキシエチル)-1-[(1-(tert-ブトキシカルボニル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-5-オキシドと置き換えて、表題化合物(0.52g、収率:42.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 502.3 [M+H]+.
【0292】
ステップ5:1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物55)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-{[2-(2-メトキシエチル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(30mg、収率:74.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 346.2 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.03 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 5.6 Hz, 1H),4.42 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.97 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.44-3.42 (m, 2H), 3.38 (s,3H), 3.26 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.01-2.89 (m, 2H), 2.42-2.31 (m, 1H), 1.92-1.89(m, 2H), 1.78-1.65 (m, 2H).
【0293】
実施例20:2-(2-メトキシエチル)-1-[(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物56)の調製
【0294】
【化45】
実施例18の合成経路を適用し、原料2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(18.3mg、収率:32.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 360.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.92 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 5.6 Hz, 1H),4.40 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.50-3.48 (m, 2H), 3.38 (s,3H), 3.24 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.02-2.95 (m, 2H), 2.84 (s, 3H), 2.37-2.31 (m,1H), 1.96-1.91 (m, 2H), 1.79-1.71 (m, 2H).
【0295】
実施例21:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物36)の調製
【0296】
【化46】
ステップ1:tert-ブチル-4-{[2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(50mg、収率:66.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 597.4 [M+H]
+.
【0297】
ステップ2:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物36)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-{[2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(20mg、収率:64.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 441.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.12 (s, 1H), 4.30 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.54-3.39(m, 4H), 3.26-3.20 (m, 1H), 3.08-2.89 (m, 6H), 2.81 (s, 3H), 2.32-2.28 (m, 3H),2.15-2.02 (m, 2H), 1.96-1.68 (m, 6H), 1.56-1.50 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.6 Hz,3H).
【0298】
実施例22:2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物42)の調製
【0299】
【化47】
2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(20.0mg、0.05mmol)、2-ブロモエチルメチルエーテル(13.9mg、0.1mmol)及びトリエチルアミン(15.2mg、0.15mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に順次加え、70℃に加熱し、12時間撹拌した。反応液を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で2回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4.2mg、収率:16.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 499.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.14 (s, 1H), 4.29 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.65 (t, J =5.2 Hz, 2H), 3.53-3.43 (m, 4H), 3.37 (s, 3H), 3.27-3.25 (m, 1H), 3.15-3.00 (m,4H), 2.99-2.91 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.75-2.72 (m, 2H), 2.39-2.35 (m, 2H),2.21-1.99 (m, 3H), 1.97-1.86 (m, 2H), 1.81-1.72 (m, 4H), 1.53-1.49 (m, 2H),1.03 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0300】
実施例23:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物41)の調製
【0301】
【化48】
ステップ1:7-ブロモ-2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートと置き換えて、tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.5g、収率:95.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 478.1 [M+H]
+.
【0302】
ステップ2:7-ブロモ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンの調製
実施例22の合成経路を適用し、原料2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンを、7-ブロモ-2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンと置き換えて、表題化合物(0.42g、収率:75.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 536.2 [M+H]+.
【0303】
ステップ3:tert-ブチル4-(2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ9の原料としてtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物を、7-ブロモ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン、原料1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジンをtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.35g、収率:70.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 639.5 [M+H]+.
【0304】
ステップ4:tert-ブチル4-(2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-(2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.32g、収率:91.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 641.5 [M+H]+.
【0305】
ステップ5:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物41)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-(2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.22g、収率:91.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 485.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.35 (s, 1H), 4.36 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.75-3.73(m, 2H), 3.68-3.61 (m, 3H), 3.60-3.53 (m, 3H), 3.48-3.46 (m, 1H), 3.39 (s, 3H),3.25-3.19 (m, 2H), 3.06-2.95 (m, 4H), 2.37-2.35 (m, 3H), 2.13 -2.09 (m, 2H),2.01-1.81 (m, 6H), 1.55-1.52 (m, 2H), 1.04 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0306】
実施例24:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物51)の調製
【0307】
【化49】
ステップ1:ベンジル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-[(1-((tert-ブチルオキシ)カルボニル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ9の原料としてtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物を、tert-ブチル4-((7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換え、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジンを、ベンジル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.81g、収率:69.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 715.4 [M+H]
+.
【0308】
ステップ2:tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
ベンジル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-[(1-((tert-ブチルオキシ)カルボニル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.8g、1.12mmol)、ギ酸アンモニウム(2.12g、33.6mmol)及び10%炭素担持パラジウム(100mg、0.094mmol)を無水エタノール(20mL)に順次加え、80℃に加熱し、12時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を吸引ろ過し、ろ過ケークをエタノール(15mL)で洗浄し、ろ液を濃縮し、残留物を水(100mL)と共に加え、酢酸エチル(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製し、表題化合物(0.55g、収率:84.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 583.4 [M+H]+.
【0309】
ステップ3:tert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(0.5g、3.05mmol)及びDess-Martin酸化剤(1.94g、4.57mmol)を、無水ジクロロメタン(10mL)に順次加え、反応系を室温で12時間撹拌した。反応液を飽和チオ硫酸アンモニウム溶液及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液の混合溶液(20mL、体積比1:1)にゆっくりと加え、混合系を室温で0.5時間撹拌し、ジクロロメタン(15mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、粗2-(2,5,8-トリオキサオクチル)アセトアルデヒド(0.45g、収率:90%)を得た。
【0310】
別の反応フラスコ中で、tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.51mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(161.8mmol、2.6mmol)及び氷酢酸(6mg、0.1mmol)を無水メタノール(4mL)に順次加えた。無水メタノール溶液(1mL)中の前述の2-(2,5,8-トリオキサホクチル)アセトアルデヒド(130mg、0.78mmol)を室温でゆっくりと滴加し、反応系を室温で2時間撹拌した。反応液を水(50mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(0.22g、収率:58.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 729.5 [M+H]+.
【0311】
ステップ4:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物51)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(132mg、収率:75.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 573.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.13 (s, 1H), 4.30 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.82 (t, J =5.2 Hz, 2H), 3.71-3.62 (m, 6H), 3.60-3.52 (m, 4H), 3.43-3.38 (m, 2H), 3.36 (s,3H), 3.20-3.17 (m, 3H), 3.01-2.88 (m, 6H), 2.31-2.28 (m, 3H), 2.08-2.05 (m,2H), 1.97-1.81 (m, 4H), 1.68-1.66 (m, 2H), 1.56-1.50 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.6Hz, 3H).
【0312】
実施例25:2-ブチル-1-[(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物52)の調製
【0313】
【化50】
実施例18の合成経路を適用し、2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(7.2mg、収率:22.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 587.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.08 (s, 1H), 4.24 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.82-3.53(m, 10H), 3.38-3.35 (m, 4H), 3.15-2.85 (m, 8H), 2.63-2.59 (m, 2H), 2.39 (s,3H), 2.27-1.84 (m, 9H), 1.74-1.45 (m, 6H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0314】
実施例26:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物57)の調製
【0315】
【化51】
ステップ1:tert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルを、2,5,8,11,14-ペントキサ-16-ヘキサデカノールと置き換えて、表題化合物(0.35g、収率:54.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 817.5 [M+H]
+.
【0316】
ステップ2:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物57)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.16g、収率:82.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 661.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.11 (s, 1H), 4.30 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.78 (t, J =5.2 Hz, 2H), 3.70-3.54 (m, 16H), 3.51-3.36 (m, 7H), 3.16-3.05 (m, 3H),2.99-2.86 (m, 4H), 2.78-2.70 (m, 2H), 2.35-2.20 (m, 3H), 2.09-1.79 (m, 6H),1.74-1.62 (m, 2H), 1.55-1.50 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0317】
実施例27:2-ブチル-1-[(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)メチル]-7-[1-(2,5,8,11,14-ペントキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物58)の調製
【0318】
【化52】
実施例18の合成経路を適用し、2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8,11,14-トリオキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(9.2mg、収率:31.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 675.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.07 (s, 1H), 4.23 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.75-3.47(m, 22H), 3.38-3.32 (m, 2H), 3.25-3.22 (m, 2H), 3.05-2.90 (m, 3H), 2.81-2.77(m, 2H), 2.48-2.44 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.20-1.84 (m, 8H), 1.66 -1.48 (m,6H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0319】
実施例28:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物33)の調製
【0320】
【化53】
ステップ1:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
7-ブロモ-N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(8.2g、17.10mmol)、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレート(7.93g、25.7mmol)、炭酸カリウム(4.73g、34.2mmol)及び1,1’-ビスジフェニルホスフィノフェロセンパラジウムジクロリド(620.4mg、0.86mmol)を1,4-ジオキサン(120mL)及び水(10mL)の混合溶媒に順次加えた。反応系を窒素で5分間吹き込んだ後、100℃に加熱し、2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:3、体積比)により精製して、表題化合物(4.01g、収率:40.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 582.3 [M+H]
+.
【0321】
ステップ2:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
Tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.5g、0.86mmol)、ギ酸アンモニウム(1.08g、17.2mmol)及び10%炭素担持パラジウム(20mg、0.019mmol)を無水エタノール(10mL)に順次加え、ゆっくりと80℃に加熱し、12時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を吸引ろ過し、ろ過ケークをエタノール(15mL)で洗浄し、ろ液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(0.40g、収率:79.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 584.3 [M+H]+.
【0322】
ステップ3:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物33)の調製
tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.51mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、室温で濃塩酸(0.5mL)を加え、50℃に加温し、4時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して表題化合物(0.19g、収率:87.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 428.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.11 (s, 1H), 4.23 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.95-3.92(m, 2H), 3.47-3.44 (m, 2H), 3.15-3.08 (m, 2H), 2.98-2.94 (m, 2H), 2.31-2.15 (m,3H), 2.02-1.86 (m, 4H), 1.57-1.49 (m, 5H), 1.37-1.26 (m, 4H), 1.03 (t, J = 7.6Hz, 3H).
【0323】
実施例29:1-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}エチル-1-オン(化合物59)の調製
【0324】
【化54】
2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(50mg、0.12mmol)及びトリエチルアミン(18mg、0.18mmol)を無水ジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃で無水酢酸(13mg、0.13mmol)と共に加え、0℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮して、溶媒を除去して、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(37mg、収率:65.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 470.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ: 7.11 (s, 1H), 4.67-4.63 (m, 1H), 4.23-4.22 (m, 2H),4.07-4.03 (m, 1H), 3.95-3.92 (m, 2H), 3.36-3.22 (m, 4H), 2.95 (t, J = 8.0 Hz,2H), 2.82-2.76 (m, 1H), 2.22-2.11 (m, 6H), 1.92-1.86 (m, 2H), 1.82-1.61 (m,2H), 1.57-1.47 (m, 6H), 1.02 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
【0325】
実施例30:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物39)の調製
【0326】
【化55】
ステップ1:tert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-((2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(150mg、収率:93.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 584.4 [M+H]
+.
【0327】
ステップ2:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物39)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンをtert-ブチル4-({2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(25mg、収率:38.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 428.3 [M+H]+.
【0328】
実施例31:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物47)の調製
【0329】
【化56】
ステップ1:tert-ブチル4-({2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルを、2-メトキシエタノールと置き換えて、表題化合物(260mg、収率:76.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 641.4 [M+H]
+.
【0330】
ステップ2:2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(化合物47)の調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料のN-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンをtert-ブチル4-({2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(34mg、収率:42.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 485.3 [M+H]+.
【0331】
II.コンジュゲートの中間体の調製
実施例2-1:N-(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)-4-((2,5-ジオキシ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)メチル)シクロヘキシルカルボキサミド(化合物D-L’-1)の調製
【0332】
【化57】
1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(化合物1)(1.50g、4.53mmol)を、ジクロロメタン(10mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)の混合溶媒に溶解し、氷水浴で冷却し、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸スクシンイミジルエステル(1.82g、5.43mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.17g、9.06mmol)を0℃で反応液に加え、室温までゆっくりと加温し、12時間撹拌した。反応液を水(150mL)に注ぎ、ジクロロメタン(100mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(1.55g、収率:62.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 551.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.15 (s, 1H), 7.02 (s, 2H), 6.96-6.94 (m, 1H), 6.08(s, 2H), 4.19 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.23-3.21 (m, 3H), 3.08-3.03 (m, 2H),2.86-2.82 (m, 2H), 2.55-2.52 (m, 3H), 1.95-1.91 (m, 1H), 1.80 -1.70 (m, 4H),1.63-1.40 (m, 8H), 1.23-1.16 (m, 2H), 0.95 (t, J = 8.0 Hz, 3H), 0.90-0.79 (m,2H).
【0333】
実施例2-2:N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-({4-[({6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-1-オキソヘキソ-5-イニル}アミノ)メチル]-1,2,3-トリアゾル-1-イル}メチル)シクロヘキシルカルボキサミド(化合物D-L’-2)の調製
【0334】
【化58】
ステップ1:N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルボキサミドの調製
1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミン(0.5g、1.51mmol)、2-(7-アゾベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.69g、1.81mmol)、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸(0.24g、1.51mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.39g、3.02mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に順次加え、室温で12時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(0.61g、収率:85.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 472.3 [M+H]
+.
【0335】
ステップ2:4-({[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]アミノ}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートの調製
N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルボキサミド(0.5g、1.06mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(13mg、0.11mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.27g、2.12mmol)及びp-トルエンスルホニルクロリド(0.3g、1.59mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に順次加え、室温で12時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=10:1、体積比)により精製して、表題化合物(0.31g、収率:46.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 626.3 [M+H]+.
【0336】
ステップ3:N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(アジドメチル)シクロヘキシルカルボキサミドの調製
[4-({[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]アミノ}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネート(0.15g、0.24mmol)及びアジ化ナトリウム(31.2mg、0.48mmol)を無水N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)に順次加え、70℃に加温し、12時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(110mg、収率:92.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 497.3 [M+H]+.
【0337】
ステップ4:N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-({4-[({6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-1-オキソヘキサ-5-イニル}アミノ)メチル]-1,2,3-トリアゾル-1-イル}メチル)シクロヘキシルカルボキサミドの調製
N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(アジドメチル)シクロヘキシルカルボキサミド(100mg、0.20mmol)、6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-N-(プロプ-1-イニル-3-イル)ヘクス-5-イニルアミド(68mg、0.22mmol)、及びアスコルビン酸ナトリウム(59mg、0.30mmol)及び無水硫酸銅(64mg、0.40mmol)をジメチルスルホキシド(2mL)及び水(0.5mL)の混合溶媒に順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物を分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(30mg、収率:18.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 802.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.10 (s, 2H), 8.39 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.70 (s,1H), 6.94 (s, 1H), 6.03 (s, 2H), 4.29-4.17 (m, 6H), 3.41-3.35 (m, 6H), 3.05-2.84(m, 4H), 2.30 (s, 2H), 1.91-1.23 (m, 20H), 1.22-0.93 (m, 5H).
【0338】
実施例2-3:N-{26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イナミド(化合物D-L’-3)の調製
【0339】
【化59】
ステップ1:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ9の原料1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジンを、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.32g、収率:56.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 484.3 [M+H]
+.
【0340】
ステップ2:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.25g、収率:83.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 486.3 [M+H]+.
【0341】
ステップ3:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.16g、収率:80.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 386.3 [M+H]+.
【0342】
ステップ4:tert-ブチル{[26-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンと置き換えて、表題化合物(80mg、収率:45.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 881.6 [M+H]+.
【0343】
ステップ5:2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキサ}エチル-1-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンをtert-ブチル{[26-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(62mg、収率:75.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 725.4 [M+H]+.
【0344】
ステップ6:N-{26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミン(50mg,64.0μmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(16.5mg、128.0μmol)及び1-({1-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-6-オキソヘキサ-1-イニル-6-イル}オキシ)テトラヒドロピロール-2,5-ジオン(28.1mg、77μmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液を、分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(20mg、収率:32.0%)を得た。
MS m/z (ESI): 975.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 8.75 (s, 2H), 8.50 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 3.96-3.93(m, 2H), 3.86-3.46 (m, 35H), 3.43 (s, 3H), 3.42-3.25 (m, 4H), 2.91 (t, J = 7.6Hz, 2H), 2.57-2.41 (m, 6H), 2.11 (s, 2H), 1.96-1.75 (m, 4H), 1.44-1.37 (m, 2H),0.97 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0345】
実施例2-4:N-(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-4)の調製
【0346】
【化60】
ステップ1:tert-ブチル[(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(70mg、収率:52.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 853.5 [M+H]
+.
【0347】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル[(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(55mg、収率:85.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 753.5 [M+H]+.
【0348】
ステップ3:N-(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクトキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(19mg、収率:47.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 1003.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 2H), 8.00-7.97 (m, 1H), 7.05 (s, 1H),6.69-6.52 (br, 2H), 4.17 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.61-3.47 (m, 36H), 2.92-2.81 (m,4H), 2.62-2.54 (m, 8H), 2.27 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.17-2.04 (m, 1H), 1.87-1.64(m, 8H), 1.45-1.42 (m, 2H), 1.27-1.22 (m, 2H), 0.96 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0349】
実施例2-5:N-(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ヘキサンアミド(化合物D-L’-5)の調製
【0350】
【化61】
1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミン(20mg、26.6μmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(7mg、53.2μmol)及び1-{6-[(2,5-ジオキソテトラヒドロ-1H-ピロール-1-イル)オキシ]-6-オキソヘキシル}ピロール-2,5-ジオン(10mg、31.9μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液を、分取高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(11mg、収率:43.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 946.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ 6.99 (s, 1H), 4.24-4.21 (m, 2H), 3.69 (s, 2H),3.65-3.53 (m, 31H), 3.53-3.44 (m, 4H), 3.34-3.32 (m, 2H), 2.98-2.84 (m, 4H),2.61 (s, 3H), 2.39-2.32 (m, 2H), 2.17-2.08 (m, 4H), 1.91-1.85 (m, 2H),1.76-1.48 (m, 10H), 1.33-1.23 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0351】
実施例2-6:N-(26-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-6)の調製
【0352】
【化62】
ステップ1:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ9の原料として、tert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-カルボキシレート及びtert-ブチル7-ブロモ-2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-3H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-3-カルボキシレートの混合物を、7-ブロモ-N-(tert-ブチル)-2-ブチル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換え、原料1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジンをtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロシクロペンタ-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.25g、収率:72.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 582.3 [M+H]
+.
【0353】
ステップ2:tert-ブチル-4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ10の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.22g、収率:88.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 584.4 [M+H]+.
【0354】
ステップ3:2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.13g、収率:81.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 484.3 [M+H]+.
【0355】
ステップ4:tert-ブチル{[26-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキソヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジンと置き換えて、表題化合物(52mg、収率:46.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 979.6 [M+H]+.
【0356】
ステップ5:7-[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例6の合成経路を適用し、ステップ11の原料N-(tert-ブチル)-2-ブチル-7-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンをtert-ブチル{[26-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクトキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(40mg、収率:90.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 823.5 [M+H]+.
【0357】
ステップ6:N-(26-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、7-[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(19mg、収率:37.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 1073.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 2H), 8.17 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.02 (s,1H), 6.08 (s, 2H), 4.13 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.85-3.82 (m, 2H), 3.57-3.30 (m,31H), 3.26-3.15 (m, 6H), 3.03-3.00 (m, 2H), 2.92-2.82 (m, 3H), 2.60-2.55 (m,5H), 2.31-2.17 (m, 8H), 1.84-1.65 (m, 6H), 1.48-1.38 (m, 6H), 0.94 (t, J = 7.2Hz, 3H).
【0358】
実施例2-7:N-{26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-7)の調製
【0359】
【化63】
ステップ1:tert-ブチル({26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(45mg、収率:43.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 980.6 [M+H]
+.
【0360】
ステップ2:7-[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル({26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(33mg、収率:82.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 880.5 [M+H]+.
【0361】
ステップ3:N-{26-[4-(4-アミノ-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、7-[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサデカン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]-2-ブチル-1-{[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(10mg、収率:23.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 1130.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 2H), 7.95 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 6.05 (s,2H), 4.14-4.08 (m, 2H), 3.55 -3.45 (m, 22H), 3.43-3.37 (m, 14H), 3.23-3.15 (m,7H), 2.99-2.97 (m, 2H), 2.89-2.82 (m, 4H), 2.45-2.32 (m, 3H), 2.26 (t, J = 7.6Hz, 2H), 2.16-1.94 (m, 8H), 1.85-1.65 (m, 8H), 1.49-1.36 (m, 6H), 0.94 (t, J =7.6 Hz, 3H).
【0362】
実施例2-8:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキソヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-8)の調製
【0363】
【化64】
ステップ1:tert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(115mg、収率:54.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 923.6 [M+H]
+.
【0364】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクトキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(90mg、収率:88.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 823.5 [M+H]+.
【0365】
ステップ3:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(20mg、収率:32.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 1073.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.11 (s, 2H), 7.95 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.07 (s,2H), 4.11 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.98-3.92 (m, 2H), 3.55-3.35 (m, 36H), 3.25-3.11(m, 3H), 2.92-2.82 (m, 4H), 2.70-2.65 (m, 2H), 2.41 (s, 2H), 2.36-2.31 (m, 2H),2.26 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.97-1.93 (m, 2H), 1.86-1.65 (m, 8H), 1.44-1.34 (m,6H), 0.94 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0366】
実施例2-9:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-9)の調製
【0367】
【化65】
ステップ1:tert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換え、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを、2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(90mg、収率:24.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 980.6 [M+H]
+.
【0368】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(75mg、収率:93.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 880.5 [M+H]+.
【0369】
ステップ3:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2-メトキシエチル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(25mg、収率:28.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 1130.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 2H), 8.19 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.02 (s,1H), 6.09 (s, 2H), 4.12 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.56-3.35 (m, 36H), 3.29-3.17 (m,5H), 3.05-2.80 (m, 7H), 2.60-2.50 (m, 6H), 2.30-2.12 (m, 5H), 2.02-1.92 (m,4H), 1.86-1.65 (m, 7H), 1.51-1.36 (m, 6H), 0.94 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0370】
実施例2-10:N-[(1-{[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアゾル-4-イル)メチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミド(化合物D-L’-10)の調製
【0371】
【化66】
ステップ1:4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル]メタノンの調製
実施例2-2のステップ1の合成経路を適用し、1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(0.27g、収率:86.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 568.4 [M+H]
+.
【0372】
ステップ2:4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}カルボニル)シクロヘキシル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートの調製
実施例2-2のステップ2の合成経路を適用し、N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを、{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル]メタノンと置き換えて、表題化合物(0.20g、収率:51.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 722.3 [M+H]+.
【0373】
ステップ3:4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(アジドメチル)シクロヘキシル]メタノンの調製
実施例2-2のステップ3の合成経路を適用し、[4-({4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル}アミノ}カルボニル)シクロヘキシル]4-メチルベンゼンスルホネートを[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートと置き換えて表題化合物(0.15g、収率:87.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 593.3 [M+H]+.
【0374】
ステップ4:N-[(1-{[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアゾル-4-イル)メチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミドの調製
実施例2-2のステップ4の合成経路を適用し、N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(アジドメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(アジドメチル)シクロヘキシル]メタノンと置き換えて、表題化合物(56mg、収率:34.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 898.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.11 (s, 2H), 8.37 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H),7.05 (s, 1H), 6.08 (s, 2H), 4.56-4.53 (m, 1H), 4.35-4.26 (m, 3H), 4.13 (d, J =7.6 Hz, 2H), 4.02 (s, 1H), 3.85-3.82 (m, 2H), 3.41 (s, 3H), 3.26-3.09 (m, 4H),2.88-2.62 (m, 5H), 2.36-2.25 (m, 3H), 2.15-1.96 (m, 5H), 1.84-1.77 (m, 4H),1.74-1.28 (m, 16H), 0.94 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0375】
実施例2-11:N-(24-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-24-オキソ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキソテトラコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-11)の調製
【0376】
【化67】
ステップ1:tert-ブチル[(24-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-24-オキソ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサテトラコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートの調製
実施例2-2のステップ1の合成経路を適用し、1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンで置き換え、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸を3-[(2,2-ジメチル-4-オキソ-5-アザ-3,8,11,14,17,20,23-ヘプタオキサペンタコサン-25-イル)オキシ]プロパン酸と置き換えて、表題化合物(0.15g、収率:72.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 907.5 [M+H]
+.
【0377】
ステップ2:1-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-[(20-アミノ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン-1-イル)オキシル]プロパン-1-オンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル[(24-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-24-オキソ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサテトラコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.12g、収率:86.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 807.5 [M+H]+.
【0378】
ステップ3:N-(24-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-24-オキソ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサテトラコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキサイリデン-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-[(20-アミノ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサイコサン-1-イル)オキシ]プロパン-1-オンと置き換えて、表題化合物(44mg、収率:27.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 1057.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.95 (s, 2H), 7.10 (s, 1H), 4.69-4.67 (m, 1H),4.24-4.14 (m, 3H), 3.95-3.91 (m, 2H), 3.80-3.73 (m, 2H), 3.65-3.48 (m, 27H),3.38-3.32 (m, 6H), 3.29-3.21 (m, 2H), 2.97-2.92 (m, 2H), 2.81-2.77 (m, 2H),2.66-2.55 (m, 3H), 2.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.20-2.10 (m, 3H), 1.97-1.85 (m,4H), 1.82-1.60 (m, 2H), 1.59-1.46 (m, 6H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0379】
実施例2-12:N-[(1-{[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアザシクロペンタン-4-イル)メチル]-3-({27-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-22-オキソ-21-アザ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘプタコサン-26-イン-1-イル}オキサ)プロピオンアミド(化合物D-L’-12)の調製
【0380】
【化68】
ステップ1:tert-ブチル[(24-オキソ-25-アザ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサオクタコサン-27-イン-1-イル)アミノ]カルボキシレートの調製
実施例2-2のステップ1の合成経路を適用し、1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、プロパルギルアミンで置き換え、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸を3-[(2,2-ジメチル-4-オキソ-5-アザ-3,8,11,14,17,20,23-ヘプタオキサペンタコサン-25-イル)オキシ]プロピオン酸と置き換えて、表題化合物(0.16g、収率:72.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 535.3 [M+H]
+.
【0381】
ステップ2:3-[(20-アミノ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン-1-イル)オキシ]-N-(プロプ-2-イニル)プロピオンアミドの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料のtert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートを、tert-ブチル[(24-オキソ-25-アザ-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサオクタコサン-27-イン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換えて表題化合物(0.11g、収率:84.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 435.3 [M+H]+.
【0382】
ステップ3:3-({27-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-22-オキソ-21-アザ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘプタコサン-26-イン-1-イル}オキサ)-N-(プロパ-2-イニル)プロピオンアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18、21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、3-[(20-アミノ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン-1-イル)オキシ]-N-(プロプ-2-イニル)プロパンアミドと置き換えて、表題化合物(82mg、収率:46.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 685.3 [M+H]+.
ステップ4:N-[(1-{[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアザシクロペンタン-4-イル)メチル]-3-({27-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-22-オキソ-21-アザ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘプタコサン-26-イン-1-イル}オキサ)プロピオンアミドの調製
【0383】
実施例2-2のステップ4の合成経路を適用し、N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(アジドメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(アジドメチル)シクロヘキシル]メタノンと置き換え、6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-N-(プロパ-1-イニル-3-イル)ヘキサ-5-イニルアミドを、3-({27-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]-22-オキソ-21-アザ-3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサヘプタコサン-26-イン-1-イル}オキシ)-N-(プロプ-2-イニル)プロピオンアミドと置き換えて、表題化合物(28mg、収率:45.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 1277.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 2H), 8.35-8.32 (m, 1H), 7.97-7.94 (m, 1H),7.90 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.08 (s, 2H), 4.56-4.53 (m, 1H), 4.37-4.26 (m, 4H),4.15-4.11 (m, 2H), 4.03-4.01 (m, 1H), 3.85-3.81 (m, 2H), 3.66-3.39 (m, 38H),3.26-3.15 (m, 4H), 2.92-2.83 (m, 2H), 2.80-2.56 (m, 4H), 2.41-2.22 (m, 4H),2.10-2.06 (m, 4H), 1.82-1.72 (m, 4H), 1.53- 1.37 (m, 11H), 0.94 (t, J = 7.6 Hz,3H).
【0384】
実施例2-13:N-{2-[(3-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-オキソプロピル)オキシ]エチル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミド(化合物D-L’-13)の調製
【0385】
【化69】
ステップ1:tert-ブチル({2-[(3-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-オキソプロピル)オキシ]エチル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例2-2のステップ1の合成経路を適用し、1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5、6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンで置き換え、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-ギ酸を3-[(2,2-ジメチル-4-オキソ-5-アザ-3-オキサヘプタン-7-イル)オキシ]プロパン酸と置き換えて、表題化合物(0.13g、収率:89.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 643.4 [M+H]
+.
【0386】
ステップ2:1-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-[(2-アミノエチル)オキサ]プロパン-1-オンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル({2-[(3-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-オキソプロピル)オキシ]エチル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(0.12g、収率:93.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 543.3 [M+H]+.
【0387】
ステップ3:N-{2-[(3-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-オキソプロピル)オキサ]エチル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18.21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3-[(2-アミノエチル)オキシ]プロパン-1-オンと置き換えて、表題化合物(43mg,収率:12.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 793.3 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.11 (s, 2H), 8.47 (s, 2H), 7.95-7.91 (m, 1H), 7.26(s, 1H), 4.56-4.52 (m, 1H), 4.24-4.19 (m, 2H), 4.03-3.99 (m, 1H), 3.87-3.82 (m,2H), 3.64 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.43-3.39 (m, 6H), 3.34 -3.30 (m, 1H), 3.23-3.17(m, 4H), 3.16-3.12 (m, 1H), 2.96-2.90 (m, 2H), 2.71-2.59 (m, 3H), 2.54 (t, J =7.2 Hz, 2H), 2.30-2.26 (m, 2H), 2.06 (d, J = 7.6 Hz, 3H), 1.86-1.75 (m, 4H),1.69-1.58 (m, 1H), 1.50-1.40 (m, 6H), 0.95 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0388】
実施例2-14:N-[(1-{[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアザシクロペント-4-イル)メチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサン-5-イニルアミド(化合物D-L’-14)の調製
【0389】
【化70】
ステップ1:4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル]メタノンの調製
実施例2-2のステップ1の合成経路を適用し、1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-7-メチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(0.15g、収率:81.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 498.3 [M+H]
+.
【0390】
ステップ2:4-({4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートの調製
実施例2-2のステップ2の合成経路を適用し、N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを、{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル]メタノンと置き換えて、表題化合物(0.1g、収率:68.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 652.3 [M+H]+.
【0391】
ステップ3:4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(アジドメチル)シクロヘキシル]メタノンの調製
実施例2-2のステップ3の合成経路を適用し、[4-({4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル}アミノ}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートを[4-({4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル4-メチルベンゼンスルホネートと置き換えて、表題化合物(94mg、収率:91.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 523.3 [M+H]+.
【0392】
ステップ4:N-[(1-{[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}-1,2,3-トリアゾラン-4-イル)メチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミドの調製
実施例2-2のステップ2の合成経路を適用し、N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(アジドメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを、{4-[(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(アジドメチル)シクロヘキシル]メタノンと置き換えて、表題化合物(12mg、収率:21.4%)を得た。
MS m/z (ESI): 828.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.11 (s, 2H), 8.44-8.40 (m, 3H), 7.90 (s, 1H), 7.24(s, 1H), 4.52-4.16 (m, 7H), 3.94-3.91 (m, 1H), 3.00-2.83 (m, 3H), 2.68-2.50 (m,6H), 2.41-2.26 (m, 5H), 2.10-2.06 (m, 2H), 1.85-1.23(m, 19H), 0.95 (t, J = 7.6Hz, 3H).
【0393】
実施例2-15:N-(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-15)の調製
【0394】
【化71】
ステップ1:tert-ブチル[(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートで置き換え、原料の4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(45mg、収率:39.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 839.5 [M+H]
+.
【0395】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル[(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(33mg、収率:84.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 739.5 [M+H]+.
【0396】
ステップ3:N-(26-{4-[(4-アミノ-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(12mg、収率:27.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 989.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.96 (s, 2H), 8.02 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.49 (d, J =5.6 Hz, 1H), 4.39 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.83-3.80 (m, 2H), 3.73-3.46 (m,30H),3.38-3.32 (m, 8H), 2.99 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 2.59 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.40 (t,J = 7.2 Hz, 3H), 2.02- 1.74 (m, 8H), 1.61-1.48 (m, 3H), 1.04 (t, J = 7.6 Hz,3H).
【0397】
実施例2-16:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-16)の調製
【0398】
【化72】
ステップ1:tert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルを、tert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートで置き換え、原料4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(52mg、収率:45.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 841.5 [M+H]
+.
【0399】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(39mg、収率:86.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 741.5 [M+H]+.
【0400】
ステップ3:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-(2-メトキシエチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(20mg、収率:38.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 991.5 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.95 (s, 2H), 7.68 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.30 (d, J =5.6 Hz, 1H), 4.36-4.32 (m, 2H), 3.94-3.89 (m, 2H), 3.73-3.68 (m, 2H), 3.65-3.48(m, 32H), 3.42-3.35 (m, 8H), 3.23 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.94 (s, 2H), 2.62-2.35(m, 6H), 2.24-2.10 (m, 1H), 1.95-1.90 (m, 2H), 1.81-1.57 (m, 4H).
【0401】
実施例2-17:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-17)の調製
【0402】
【化73】
ステップ1:tert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルを、tert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートで置き換え、原料4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(52mg、収率:54.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 936.6 [M+H]
+.
【0403】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル{[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]アミノ}カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(39mg、収率:84.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 836.5 [M+H]+.
【0404】
ステップ3:N-[26-(4-{[4-アミノ-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル]メチル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-(1-メチルヘキサヒドロピリジン-4-イル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(23mg、収率:46.1%)を得た。
MS m/z (ESI): 1086.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.95 (s, 2H), 7.11 (s, 1H), 4.28 (d, J = 7.6 Hz, 2H),3.75-3.71 (m, 2H), 3.65-3.49 (m, 30H), 3.43-3.33 (m, 8H), 3.18-3.15 (m, 1H),3.05-2.91 (m, 4H), 2.80-2.75 (m, 2H), 2.68 (s, 3H), 2.62-2.52 (m, 4H), 2.39 (t,J = 7.6 Hz, 2H), 2.31-2.11 (m, 4H), 2.05-1.86 (m, 6H), 1.79-1.65 (m 4H),1.55-1.48 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0405】
実施例2-18:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-18)の調製
【0406】
【化74】
ステップ1:tert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートを、原料tert-ブチル4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(28mg、収率:61.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 1068.7 [M+H]
+.
【0407】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクトキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(22mg、収率:86.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 968.7 [M+H]+.
【0408】
ステップ3:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2,5,8-トリオキサデカン-10-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(15mg、収率:53.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 1218.7 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.96 (s, 2H), 7.06 (s,1H), 4.21 (d, J = 7.6 Hz, 2H),3.73-3.50 (m, 43H), 3.40-3.33 (m, 8H), 3.20-3.16 (m, 2H), 3.10-2.90 (m, 5H),2.75-2.70 (m, 2H), 2.65-2.55 (m, 4H), 2.42-2.32 (m, 4H), 2.15-1.85 (m, 10H),1.65-1.45 (m, 6H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0409】
実施例2-19:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクトキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-19)の調製
【0410】
【化75】
ステップ1:tert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例24の合成経路を適用し、ステップ3の原料トリエチレングリコールモノメチルエーテルをtert-ブチル[(26-ヒドロキシ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレートで置き換え、原料4-[(2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-4-(tert-ブチルアミノ)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)メチル]ヘキサヒドロピリジン-1-カルボキシレートを2-ブチル-1-(ヘキサヒドロピリジン-4-イルメチル)-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(45mg、収率:56.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 1156.8 [M+H]
+.
【0411】
ステップ2:1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル({26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(35mg、収率:85.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 1056.7 [M+H]+.
【0412】
ステップ3:N-{26-[4-({4-アミノ-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル}メチル)ヘキサヒドロピリジン-1-イル]-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、1-{[1-(26-アミノ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]メチル}-2-ブチル-7-[1-(2,5,8,11,14-ペンタオキサヘキサデカン-16-イル)ヘキサヒドロピリジン-4-イル]チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンと置き換えて、表題化合物(22mg、収率:51.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 1306.7 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.96 (s, 2H), 7.07 (s, 1H), 4.23 (d, J = 7.6 Hz, 2H),3.73-3.69 (m, 2H), 3.67-3.48 (m, 40H), 3.38-3.32 (m, 10H), 3.23-3.20 (m, 2H),3.15-2.99 (m, 4H), 2.98-2.92 (m, 2H), 2.72-2.62 (m, 4H), 2.58 (t, J = 7.2 Hz,2H), 2.49-2.35 (m, 4H), 2.22-1.84 (m, 12H), 1.69-1.46 (m, 7H), 1.32-1.15(m,3H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
【0413】
実施例2-20:N-[2-({[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)エチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミド(化合物D-L’-20)の調製
【0414】
【化76】
ステップ1:ベンジル4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートの調製
4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸(3g、19.0mmol)、炭酸カリウム(5.25g、38.0mmol)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(70.0mg、0.19mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に順次加え、氷水浴で冷却し、ブロモトルエン(3.9g、22.8mmol)を0℃で反応液にゆっくりと加え、室温までゆっくりと加熱し、24時間撹拌した。反応液を、水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(75mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で3回洗浄し、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=5:1、体積比)により精製して、表題化合物(4.3g、収率:91.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 249.2 [M+H]
+.
【0415】
ステップ2:ベンジル4-(4-オキソ-2,5-ジオキサヘプト-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートの調製
ベンジル4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(1g、4.03mmol)及びジポリ酢酸ロジウム(89.0mg、0.2mmol)をジクロロメタン(20mL)に順次加え、氷水浴で冷却し、ジアゾ酢酸エチル(690.0mg、6.04mmol)を0℃で反応液にゆっくりと滴加し、反応系を窒素で5分間吹き込み、室温で18時間反応させた。反応液を水(60mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で2回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=5:1、体積比)により精製して、表題化合物(475.7mg、収量:35.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 335.2 [M+H]+.
【0416】
ステップ3:4-(4-オキソ-2,5-ジオキサヘプト-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボン酸の調製
ベンジル4-(4-オキソ-2,5-ジオキサヘプト-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(300mg、0.90mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、10%炭素担持パラジウム(15.0mg、0.09mmol)と共に加え、水素で3回置き換え、反応系を室温で2時間撹拌し、吸引ろ過し、ろ過ケークをメタノール(3mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して、表題化合物(190.0mg、収率:86.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 245.2 [M+H]+.
【0417】
ステップ4:エチル({[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)アセテートの調製
実施例2-2の合成経路を適用し、ステップ1の原料1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを、2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンで置き換え、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸を4-(4-オキソ-2,5-ジオキサヘプト-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボン酸と置き換えて、表題化合物(277mg、収率:98.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 654.4 [M+H]+.
【0418】
ステップ5:4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-ヒドロキシエチル)オキシ]メチル}シクロヘキシル)メタノンの調製
エチル({[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)アセテート(270mg、0.41mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)及び無水エタノール(6mL)の混合溶媒に溶解し、塩化カルシウム(64.4mg、0.58mmol)及び水素化ホウ素ナトリウム(65.4mg、1.73mmol)を室温で加え、60℃に加温し、8時間撹拌した。反応液を水(60mL)に注ぎ、ジクロロメタン(45mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=8:1、体積比)により精製して、表題化合物(150mg、収率:59.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 612.4 [M+H]+.
【0419】
ステップ6:2-({4-(4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)エチルメタンスルホネートの調製
実施例2-2の合成経路を適用し、ステップ2の原料N-[4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル]-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルボキサミドを、{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5、6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-ヒドロキシエチル)オキシ]メチル}シクロヘキシル)メタノンで置き換え、p-トルエンスルホニルクロリドをメタンスルホニルクロリドと置き換えて、表題化合物(140mg、収率:82.8%)を得た。
MS m/z (ESI): 690.3 [M+H]+.
【0420】
ステップ7:4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-アジドエチル)オキシ]メチル}シクロヘキシル)メタノンの調製
実施形態2-2の合成経路を適用し、ステップ3の原料[4-({4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチルチエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-1-イル)ブチル}アミノ}カルボニル)シクロヘキシル]4-メチルベンゼンスルホネートを、2-({4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)エチルメタンスルホネートと置き換えて、表題化合物(119mg、収率:92.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 637.4 [M+H]+.
【0421】
ステップ8:4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-アミノエチル)オキシル]メチル}シクロヘキシル)メタノンの調製
{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-アジドエチル)オキシル]メチル}シクロヘキシル)メタノン(119mg、0.19mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水中のアンモニア(H2O中の14wt.%、2mL)の混合溶媒に溶解し、トリフェニルホスフィン(62.9mg、0.24mmol)を室温で加え、50℃に加熱し、6時間撹拌した。室温まで冷却後、反応系を濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン:メタノール=9:1、体積比)により精製して、表題化合物(101.8mg、収率:87.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 611.4 [M+H]+.
【0422】
ステップ9:N-[2-({[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]メチル}オキシ)エチル]-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘクス-5-イニルアミドの調製
実施例2~3の合成経路を適用し、ステップ6の反応材料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを、{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}(4-{[(2-アミノエチル)オキシ]メチル}シクロヘキシル)メタノンと置き換えて、表題化合物(20mg、収率:44.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 861.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.11 (s, 2H), 7.95-7.93 (m, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.07(s, 2H), 4.50 (s, 1H), 4.13 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.99 (s, 1H), 3.84-3.82 (m,2H), 3.41 (s, 3H), 3.40-3.38 (m, 2H), 3.24-3.15 (m, 5H), 2.88-2.82 (m, 2H),2.69-2.65 (m, 3H), 2.56 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.33 (s, 1H), 2.26 (t, J = 7.2 Hz,2H), 2.05 (s, 4H), 1.84-1.74 (m, 4H), 1.63-1.38 (m, 16H), 1.23 (s, 1H), 0.94(t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0423】
実施例2-21:N-{1-[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-28-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミド(化合物D-L’-21)の調製
【0424】
【化77】
ステップ1:tert-ブチル4-(アセトキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートの調製
4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸(2g、12.6mmol)を酢酸tert-ブチル(30mL)に加え、氷水浴で冷却し、過塩素酸(0.13g、1.26mmol)を反応液に0℃でゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、12時間撹拌した。反応液を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(60mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(45mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(3g、収率:92.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 257.2 [M+H]
+.
【0425】
ステップ2:tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートの調製
tert-ブチル4-(アセトキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(3g、11.7mmol)をメタノール(30mL)及び水(6mL)の混合溶媒に溶解し、氷水浴で冷却し、水酸化リチウム(1.4g、58.5mmol)を0℃で反応液にゆっくりと加え、室温までゆっくりと加温し、3時間撹拌した。反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(75mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル=1:5、体積比)により精製して、表題化合物(1.2g、収率:47.9%)を得た。
MS m/z (ESI): 215.2 [M+H]+.
【0426】
ステップ3:tert-ブチル4-(32,32-ジメチル-30-オキソ-29-アザ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,31-デカオキサトリトリアコンタン-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートの調製
tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(0.22g、1.03mmol)を、テトラヒドロフラン(6mL)に溶解し、氷水浴で冷却し、tert-ブトキシドカリウム(0.12g、1.03mmol)を0℃で反応液に加え;20分間撹拌した後、反応液にtert-ブチル[(26-ブロモ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサヘキサコサン-1-イル)アミノ]カルボキシレート(0.59g、1.03mmol)のテトラヒドロフラン2mL溶液をゆっくりと滴加し、室温までゆっくりと加温し、12時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)に注ぎ、ジクロロメタン(45mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮して、表題化合物(0.5g、収率:68.6%)を得た。
MS m/z (ESI): 710.5 [M+H]+.
【0427】
ステップ4:4-(32,32-ジメチル-30-オキソ-29-アザ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,31-デカオキサトリトリアコンタン-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボン酸の調製
tert-ブチル4-(32,32-ジメチル-30-オキソ-29-アザ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,31-デカオキサトリトリアコンタン-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(0.18g、0.25mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(1mL)の混合溶媒に溶解し、氷水浴で冷却し、水溶液(3.8mL)中の水酸化ナトリウム(0.6g、15.2mmol)を0℃で反応液にゆっくりと加え、60℃までゆっくりと加熱し、12時間撹拌した。反応液を水(30mL)に注ぎ、ジクロロメタン(15mL)で3回抽出し、残存する水相を希塩酸(2N、7.5mL)を用いてpH=7にゆっくりと調整し、ジクロロメタン(30mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(15mL)で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、得られた残留物を高速液体クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.1g、収率:61.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 654.4 [M+H]+.
【0428】
ステップ5:tert-ブチル({1-[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-28-イル}アミノ)カルボキシレートの調製
実施例2-2の合成経路を適用し、ステップ1の原料1-(4-アミノブチル)-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-4-アミンを2-ブチル-7-(ヘキサヒドロピリジン-4-イル)-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-4-アミンで置き換え、4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル-1-カルボン酸を4-(32,32-ジメチル-30-オキソ-29-アザ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,31-デカオキサトリトリアコンタン-1-イル)シクロヘキサン-1-カルボン酸と置き換えて、表題化合物(37mg、収率:61.5%)を得た。
MS m/z (ESI): 1063.6 [M+H]+.
【0429】
ステップ6:{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(28-アミノ-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-1-イル)シクロヘキシル]メタノンの調製
実施例1の合成経路を適用し、ステップ9の原料tert-ブチル(4-(4-アミノ-2-ブチル-7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-d]チエノ[3,2-b]ピリジン-1-イル)ブチル)カルバメートをtert-ブチル({1-[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-28-イル}アミノ)カルボキシレートと置き換えて、表題化合物(32mg、収率:95.2%)を得た。
MS m/z (ESI): 963.6 [M+H]+.
【0430】
ステップ7:N-{1-[4-({4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}カルボニル)シクロヘキシル]-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-28-イル}-6-[2-(メチルジオキソ-λ6-チオ)ピリミジン-5-イル]ヘキサ-5-イニルアミドの調製
実施例2-3の合成経路を適用し、ステップ6の原料2-{[23-(4-{2-ブチル-4-(tert-ブチルアミノ)-1H-チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル}ヘキサヒドロピリジン-1-イル)-3,6,9,12,15,18,21-ヘプタオキサトリコサン-1-イル]オキシ}エチル-1-アミンを{4-[4-アミノ-2-ブチル-1-(3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)チエノ[3,2-b]イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-イル]ヘキサヒドロピリジン-1-イル}[4-(28-アミノ-2,5,8,11,14,17,20,23,26-ノナオキサオクタコサン-1-イル)シクロヘキシル]メタノンと置き換えて、表題化合物(23mg、収率:55.3%)を得た。
MS m/z (ESI): 1213.6 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.97 (s, 2H), 7.11 (s, 1H), 4.69-4.67 (m, 1H),4.25-4.10 (m, 3H), 3.94 (d, J = 11.2 Hz, 3H), 3.73-3.43 (m, 36H), 3.42-3.33 (m,6H), 3.26-3.21 (m, 2H), 3.01-2.90 (m, 2H), 2.75-2.70 (m, 2H), 2.58 (t, J = 7.2Hz, 2H), 2.40 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.26-2.11 (m, 3H), 2.00-1.40 (m, 20H),1.32-1.22 (m 1H), 1.02 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0431】
III.免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)の調製
実施例3-1:ISAC-1
【0432】
【化78】
トラスツズマブモノクローナル抗体原液を1Mリン酸水素二ナトリウム溶液でpH=7.24に調整し、次いで、pH=7.2~7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)で10mg/mLに希釈し、トラスツズマブモノクローナル抗体緩衝液を得た。DMSOを溶媒として用いて、70mMのSATA架橋剤溶液を調製した。10倍モル量のトラスツズマブモノクローナル抗体のSATA架橋剤溶液をトラスツズマブモノクローナル抗体緩衝液に室温で加え、十分に混合するように振とうし、次いで、室温で1時間反応させ、次いで、NAP-5ゲルカラムで精製し、pH=7.2~7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、ろ液をSATA架橋剤で修飾したトラスツズマブモノクローナル抗体の緩衝液として回収した。
【0433】
0.05Mヒドロキシルアミン及び2.5mM EDTAを、得られたSATA架橋剤で修飾されたトラスツズマブモノクローナル抗体の緩衝液に加え、十分に混合するよう振とうし、室温で2時間反応させ、次いで、NAP-5ゲルカラムで精製し、同時に5mM EDTAを含有するpH=7.2~7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、ろ液を精製脱アセチル化SATA修飾トラスツズマブモノクローナル抗体の緩衝液として回収した。
【0434】
精製した脱アセチル化SATA修飾トラスツズマブモノクローナル抗体の緩衝液に、10倍モル量のトラスツズマブモノクローナル抗体のDMSO溶液(10mM)中の実施例2-1の標的化合物を加え、十分に混合するよう振とうさせ、室温で3時間反応させ、次いで、NAP-5ゲルカラムで精製し、pH=7.2~7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、ろ液を回収してPBS緩衝液中のISAC-1(3.4mg/mL、3.2mL)を得、4℃で保存した。
【0435】
実施例3-2
トラスツズマブモノクローナル抗体原液を1Mリン酸水素二ナトリウム溶液でpH=7.6~7.7に調整し、次いで、pH=7.6~7.7のリン酸緩衝食塩水(PBS)で10mg/mLに希釈し、トラスツズマブモノクローナル抗体緩衝液を得た。トラスツズマブモノクローナル抗体緩衝液に、0.1M EDTA及びTCEP(5.5当量、10mM)を順次加え、十分に混合するよう振とうさせ、室温で2時間反応させ、10倍モル量のトラスツズマブモノクローナル抗体のDMSO溶液(10mM)中のコンジュゲート中間体を室温で反応系に加え、十分に混合するよう振とうさせ、室温で2時間反応させ、次いで、NAP-5ゲルカラムで精製し、pH=6.0~6.1のヒスチジン塩酸塩緩衝液で洗浄し、ろ液を回収してPBS緩衝液中のISAC-2、ISAC-3、ISAC-4、ISAC-5、ISAC-6及びISAC-7を得、4℃で保存した。
IV.免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)の薬物/抗体比:DAR値の決定
ISACの分子量をLC-MSにより決定し、薬物/抗体比DAR値を算出した。
クロマトグラフィー決定条件:
液体クロマトグラフィーカラム:Thermo MAbPac RP 3.0*100mm;
移動相A:0.1%FA/H2O;移動相B:0.1%FA/ACN;
流量:0.25ml/分;サンプルチャンバー温度8℃;カラム温度:60℃;注射体積:2μl;
【0436】
【表2】
質量分析条件:
質量分析モデル:AB Sciex Triple TOF 5600+;
GS1 35;GS2 35;CUR 30;TEM 350;ISVF 5500;DP 250;CE 10;積算時間 0.5s;
m/z 600-4000、時間ビン-合計40。
CE-SDSを用いて免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)の平均DAR値を算出し、結果を表5に示した:
【0437】
【0438】
生物学的試験
実験例1:HEK-Blue hTLR7細胞に対する化合物のアゴニスト活性の決定
実験ステップ:
1.HEK-Blue hTLR7細胞(Invivogen社)を、10%FBS熱不活性化ウシ胎児血清(Corning社)を含有するDMEM培地(Hyclone社)で培養した。検出当日、細胞の状態を顕微鏡下で観察し、細胞を回収して再懸濁し、細胞濃度をカウント後に1ウェル当たり50μLに調整し、細胞の総量は2×104であり、細胞を96穴プレートに接種した。
【0439】
2.細胞が終夜壁に接着後、異なる濃度で試験化合物50μLをウェルプレートに加え、最終濃度が100μM、33.3μM、11.11μM、3.70μM、1.23μM、0.41μM、0.14μM、0.05μM、0μMであり、DMSOの最終濃度は1%であった。本化合物は、37℃、CO25%のインキュベーター内で細胞と共に20hインキュベートした。
【0440】
3.インキュベーション後、顕微鏡下で観察を行って、最大シグナルウェル、化合物の濃度が最も高い細胞及び最も低い細胞の状態、化合物が高濃度で結晶化するか否かを決定した。細胞培養上清10μLを採取し、新たな96穴透明プレートに移し、QUANTI-Blue(Invivogen社)検出試薬90μLを各ウェルに加え、37℃で3hインキュベートし、OD620を多機能マイクロプレートリーダー(BMG LABTECH社)で読み取った。
【0441】
4.EC50は、Graphpad Prismソフトウェアlog(アゴニスト)vs.反応-可変勾配で適合することにより算出し、Emaxは、被験化合物の活性化作用が最大となるOD620とした。
【0442】
実験結果:
HEK-Blue hTLR7細胞に対する化合物の活性化活性を上記の方法に従って決定し、化合物の活性をEC50及びEmaxにより表し、これらの結果を表1に示した。
【0443】
【0444】
これらの結果によって、化合物1、2、3、4、5、6、8、15、16、17、25、26、27、28、32、33、34、38、40、41、42、55、56、及び59は、ヒトTLR7に対して強力な活性化作用があったことが示された。
【0445】
実験例2:HEK-Blue hTLR8細胞に対する化合物のアゴニスト活性の決定
実験ステップ:
1.HEK-Blue hTLR8細胞(Invivogen社)を、10%FBS熱不活性化ウシ胎児血清(Corning社)を含有するDMEM培地(Hyclone社)で培養した。検出当日、細胞の状態を顕微鏡下で観察し、細胞を回収して再懸濁し、細胞濃度をカウント後に1ウェル当たり50μLに調整し、細胞の総量は2×104であり、細胞を96穴プレートに接種した。
【0446】
2.細胞が終夜壁に接着後、異なる濃度で試験化合物50μLをウェルプレートに加え、最終濃度が100μM、25μM、6.25μM、1.56μM、0.39μM、0.10μM、0.02μM、0.006μM、0μM、又は100μM、33.3μM、11.11μM、3.70μM、1.23μM、0.41μM、0.14μM、0.05μM、0μMとなり、DMSOの最終濃度は1%であった。本化合物は、37℃、CO25%のインキュベーター内で細胞と共に20時間インキュベートした。
【0447】
3.インキュベーション後、顕微鏡下で観察を行って、最大シグナルウェル、化合物の濃度が最も高い細胞及び最も低い細胞の状態、並びに化合物が高濃度で結晶化するか否かを決定した。細胞培養上清10μLを新たな96穴透明プレートに移し、各ウェルにQUANTI-Blue(Invivogen社)検出試薬90μLを加え、37℃で3時間インキュベートし、OD620を多機能マイクロプレートリーダー(BMG LABTECH社)で読み取った。
【0448】
4.EC50を、Graphpad Prismソフトウェアlog(アゴニスト)vs.反応-可変勾配で適合することにより算出し、Emaxは、被験化合物の活性化作用が最大となるOD620とした。
【0449】
実験結果:
HEK-Blue hTLR8細胞に対する化合物の活性化活性を、上記の方法に従って決定し、化合物の活性をEC50及びEmaxとして表し、これらの結果を表2に示した。
【0450】
【0451】
これらの結果によって、化合物1、2、3、6、27及び33は、ヒトTLR8に対して強力な活性化作用があったことが示された。
【0452】
実験例3:末梢血単核球(PBMC)を刺激して免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)の腫瘍細胞存在下でTNF-αを分泌する能力の決定
実験ステップ:
1.HER2を発現する対数増殖期のHCC1954腫瘍細胞(Kangnuotai社)を回収し、PBSで2回洗浄した後、細胞をRPMI1640+10%熱不活性化FBS完全培地で再懸濁し、細胞密度が2×105/mLになるように調整し、HCC1954腫瘍細胞を96穴プレート(Corning社)中で1ウェル当たり1×104細胞を接種した。
【0453】
2.PBMC(Sai Li Biology)を蘇生し、RPMI1640+10%熱不活性化FBS完全培地で再懸濁し、密度が6×105細胞/mLになるように調整し、腫瘍細胞を接種した96穴プレートに、1ウェル当たり3×104 PBMCを加えた。
【0454】
3.4.68.4nMのトラスツズマブモノクローナル抗体及び免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-1、並びにRPMI1640+10%熱不活化FBS完全培地100μLで希釈することにより調製した、55.6nMの免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-2、ISAC-3、ISAC-4、ISAC-5、ISAC-6及びISAC-7をそれぞれウェルに加え、空のウェルを、RPMI1640+10%熱不活化FBS完全培地100μLと共に加えた。
【0455】
5.CO25%、37℃のインキュベーター内で48時間培養した後、50μLの上清を、検出用に各ウェルから採取した。一次抗体及びHRP標識二次抗体をインキュベートし、ヒトTNF-α ELISA検出キット(Invitrogen社)のステップに従って発色現像にかけ、波長450nmの吸光度を読み取った。TNF-αの濃度を、Graphpad Prismソフトウェアを用いて標準曲線に従って算出した。
【0456】
実験結果:
末梢血単核球(PBMC)を刺激して、HCC1954腫瘍細胞の存在下でのトラスツズマブモノクローナル抗体及び各免疫刺激抗体コンジュゲート(ISAC)のTNF-αを分泌する能力を、上記方法に従って決定し、これらの結果を表3に示した:
【0457】
【0458】
これらの結果から、免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-1、ISAC-2、ISAC-3、ISAC-4、ISAC-5、ISAC-6及びISAC-7は、in vitroにおいてHCC1954腫瘍細胞及びPBMCの共インキュベーション系下で、同程度の濃度でのトラスツズマブモノクローナル抗体よりも多くのTNF-αの分泌を刺激することが示された。
【0459】
実験例4:SCID-ベージュマウス異種移植腫瘍モデルにおけるISACの薬効評価
実験ステップ:
1.5×106個のHCC1954細胞(マトリゲルと1:1で等容量で混合し、PBS0.1mLに懸濁した)を各SCIDベージュマウス(Weitong Lihua社)の右脇の下に皮下接種した。
【0460】
2.腫瘍が成長し、約150mm3の平均体積を有したとき、腫瘍体積が不規則なマウス、腫瘍体積が小さすぎるマウス、腫瘍体積が大きすぎるマウスを除外し、残りのマウスを腫瘍体積及び動物の体重に従って無作為に群分けし、生理食塩水(ビヒクル対照)、トラスツズマブモノクローナル抗体(9.95mg/kg)、免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-1(10mg/kg、トラスツズマブモノクローナル抗体と同じモル濃度)をそれぞれ単回腹腔内注射(i.p.)により投与し、担癌マウスモデルに対する被験化合物の有効性及び被験化合物の動物耐性を観察した。
【0461】
3.実験中、マウスの体重を週2回測定し、腫瘍体積を測定し、データを記録した。
【0462】
4.データ統計、腫瘍体積(V)の計算式:V=1/2×a×b2、(式中、a及びbは、それぞれ長さ及び幅を表す)。抗悪性腫瘍薬の有効性を、腫瘍増殖抑制率TGI(%)、次の計算式:TGI(%)(tumor volume)=[1-(TVt-TV0)/(CVt-CV0)]×100%(式中、TV0は、グループ分け及び投与時の被験化合物群の平均腫瘍体積を表し、TVtは、投与後t日目の被験化合物群の平均腫瘍体積を表し、CV0は、グループ分け及び投与時のビヒクル群の平均腫瘍体積を表し、CVtは、投与後t日目のビヒクル群の平均腫瘍体積を表す)を用いて評価した。腫瘍が退縮した場合、TGI(%)(tumor volume)=100%-(TVt-TV0)/TV0×100%である。腫瘍が初期体積より縮小した場合、すなわち、Vt<V0の場合、これを部分腫瘍退縮(PR)と定義し;腫瘍が完全に消失した場合、これを完全腫瘍退縮(CR)と定義した。
【0463】
実験結果:
図1は、HCC1954ヒト乳癌細胞を皮下接種したSCID-ベージュマウス異種移植腫瘍モデルに対する各被験物質のin vivo有効性を示す、実験例4における各群の腫瘍体積の経時変化曲線を示す。投与の21日後、免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-1は、ビヒクル対照群と比較して、腫瘍体積TGIを180.25%、P<0.001と有意に腫瘍増殖を抑制することができたが、トラスツズマブモノクローナル抗体は明らかな効果を示さなかった(
図1、表4)。これらの結果から、HCC1954ヒト乳癌細胞を皮下接種したSCID-ベージュマウス異種移植腫瘍モデルにおいて、免疫刺激抗体コンジュゲートISAC-1の単回腹腔内注射(i.p.)によって、トラスツズマブモノクローナル抗体よりも明らかに優れた、非常に有意な抗腫瘍効果を示したことが示された。
【0464】
【0465】
上記の例は、いかなる場合においても本出願の解決方法を限定するものではない。本明細書に記載したものに加えて、本発明の様々な修正は、前述の説明から当業者に明らかである。かかる修正は、添付した特許請求の範囲内に属することがやはり意図される。すべての特許、特許出願、学術誌の記事、書籍、及びその他の刊行物を含めた、本出願において引用される各参考文献を、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
【国際調査報告】