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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】電気車両の充電ステーション管理
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250109BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20250109BHJP
   B60L 53/67 20190101ALI20250109BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20250109BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20250109BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04L9/32 100C
B60L53/67
B60L53/68
H04L67/02
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024534497
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 FI2022050831
(87)【国際公開番号】W WO2023118649
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】20216310
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520154346
【氏名又は名称】リイケンネヴィルタ オイ / ヴィルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】アハティカリ ユッシ
【テーマコード(参考)】
5H125
5L050
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AC22
5H125BE01
5H125DD03
5H125EE61
5L050CC11
(57)【要約】
電気車両の充電ステーションを管理する構成は、識別コードを受信するための2つのルートのうちの1つから充電ステーションの暗号化された識別コードを受信する構成を含む。第一のルートは、汎用のリーダソフトウェア及びブラウザを使用して構成されたものを含み、第二のルートは、特定のアプリケーションを使用して構成されたものを含む。また、識別コード及び選択されたルートは、充電セッション又は他の充電ステーションワークフローを開始するために、ワークフローをルーティングするために使用される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプログラムコードを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記コンピュータプログラムコードを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリと、
外部データ通信デバイスと通信するように構成された少なくとも1つのネットワークインタフェースと、
を含む、装置であって、
前記装置は、充電ステーションの暗号化された固有識別コードをワールドワイドウェブサーバ又はアプリケーションサーバから受信するように構成され、前記サービスサーバは、
受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの発信元を決定し、
受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードを解読し、
決定した前記発信元及び解読した充電ステーションの前記固有識別コードに従って、充電ステーションワークフローを起動するように構成される、装置。
【請求項2】
前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションが公用充電ステーションであるか、アクセス制限充電ステーションであるかを決定するように更に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がワールドワイドウェブサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローを識別サイトにルーティングするように構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がアプリケーションサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローを前記アプリケーション制御部にルーティングするように構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションが使用制限中であると決定し、決定された前記使用制限に応答して、前記充電ステーションワークフローをルーティングしてパスワードを要求するように更に構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションがサービス中であると決定するように更に構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記充電ステーションワークフローは、充電プロセス、充電ステーションの構成、充電ステーションの設置、又は充電ステーションの解析のうちの1つである、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の装置であるサービスサーバと、
ワールドワイドウェブサーバと、
アプリケーションサーバと、
を含む、システムであって、
前記ワールドワイドウェブサーバ及び前記アプリケーションサーバのうちの1つは、充電ステーションの暗号化された固有識別コードを受信するように構成される、システム。
【請求項9】
固有識別コードに関連付けられた充電ステーションを更に含み、前記固有識別コードは、ドメイン名部及び暗号化された固有識別コードを含む常設コードの形態で提供される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記固有識別コードは、QRコードの形態で提供される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
携帯機器を更に含み、前記携帯機器は、前記固有識別コードを読み取り、前記ワールドワイドウェブサーバ又は前記アプリケーションサーバを介して、前記固有識別コードを前記サービスサーバに送信するために使用される、請求項9又は10に記載のシステム。
【請求項12】
携帯機器を使用して充電ステーションの固有識別コードを読み取るステップと、
読み取られた充電ステーションの前記固有識別コードを、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置又は請求項8~10のいずれか一項に記載のサービスサーバに送信するステップと、
を含む、充電ステーションワークフローを開始する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気車両の充電ステーションに関する。特に、本開示は、充電ステーションの管理及び充電ステーションでの充電セッションの開始に関する。
【背景技術】
【0002】
電気車両の充電ステーションは、電気自動車及び他の電気車両の充電に使用される。本開示では、用語「充電ステーション」は、充電ケーブルを車両、典型的には乗用車に接続するための適切なソケットを含む構成に使用される。一般的に、充電セッションは、ユーザ及び/又は車両を識別した後に開始される。識別は、例えば、識別タグ又はモバイルアプリケーションを使用して実行することができる。
【0003】
電気車両が充電ステーションに到着する際に、充電ステーションを誰が操作しているかを把握することは、一般的に困難である。地域によっては、充電の条件が可変な複数の充電オペレータが存在する。価格は、充電オペレータが取り得る会員に大きく依存してもよい。充電オペレータは、会員ごとに料金体系が異なり、非会員による充電も可能であるが、一般的にはより高い価格で充電を行うことがある。いくつかの充電ステーションは、公用ではなく、顧客が高額な料金を支払うことを希望しても利用することができない。
【0004】
電気自動車の運転手の一般的な問題は、多くの充電ステーションが明確で可視で利用可能で必要な情報を有さないことである。したがって、運転手は、正しいモバイルアプリケーションであるか、タグの使用が可能であるか又は必要であるかを知らない可能性がある。充電ステーションは、ステッカー等の形態の付加情報を有することがあるが、該情報が古いものであったり誤っていたりすることがある。
【0005】
上記情報は、テキスト、バーコード、QRコード(登録商標)等の形態で与えられてもよい。QRコードは、機械可読で、様々なアプリケーションに容易に使用できる標準化モードを有するので、一般的に使用されているが、この場合、カメラを使用して情報を読み取る必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示では、識別コードを受信するための2つのルートのうちの1つから充電ステーションの暗号化された識別コードを受信する構成を含む、電気車両の充電ステーションを管理するための構成が開示される。第一のルートは、汎用のリーダソフトウェア及びブラウザを使用して構成されたものを含み、第二のルートは、特定のアプリケーションを使用して構成されたものを含む。また、識別コード及び選択されたルートは、充電セッションを開始するためのワークフロー、又は他の充電ステーションワークフローをルーティングするために使用される。
【0007】
一態様では、装置が開示される。前記装置は、コンピュータプログラムコードを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、前記コンピュータプログラムコードを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリと、外部データ通信デバイスと通信するように構成された少なくとも1つのネットワークインタフェースと、を含む。前記装置は、充電ステーションの暗号化された固有識別コード(unique identification code)をワールドワイドウェブサーバ又はアプリケーションサーバから受信するように構成され、サービスサーバは、受信した前記充電ステーションの暗号化された固有識別コードの発信元を決定し、受信した前記充電ステーションの暗号化された固有識別コードを解読し、決定した発信元及び解読した前記充電ステーションの固有識別コードに従って、充電ステーションワークフローを起動するように構成される。
【0008】
本態様の利点は、構成を提供することであり、充電ステーションにいる人は、1つの単一のコードを使用するか又は異なるツールでマーキングされた異なる充電ステーションワークフローを開始することができる。前記構成は、前記充電ステーション及びアクセスルートを識別する。これにより、異なる種類のワークフローを開始するための簡易かつ常に同様の方法を提供することを可能にする。
【0009】
一実施形態では、前記装置は、前記固有識別コードで識別された充電ステーションが公用充電ステーションであるか、アクセス制限充電ステーションであるか否かを決定するように更に構成される。同様の方法で公用ワークフロー及びアクセス制限ワークフローを開始することが有益である。前記構成は、ユーザからの更なる指示なしでステータスを識別することができる。
【0010】
一実施形態では、前記装置は、受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がワールドワイドウェブサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローを識別サイトにルーティングするように構成される。前記識別コードがワールドワイドウェブサーバから受信されたか否かを識別することにより、ワールドワイドウェブユーザインタフェースを有する適切なワークフローが示されることは有益である。
【0011】
一実施形態では、前記装置は、受信した充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がアプリケーションサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローをアプリケーション制御部にルーティングするように構成される。前記識別コードがアプリケーションサーバから受信されたか否かを識別することにより、アプリケーションユーザインタフェースを有する適切なワークフローが示されることは有益である。
【0012】
一実施形態では、前記装置は、前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションが使用制限中であると決定し、決定された使用制限に応答して、前記充電ステーションワークフローをルーティングしてパスワードを要求するように更に構成される。使用制限のためにパスワードチェックを使用することが有益である。ユーザが決定されたワークフローを使用する権利があるか否かをチェックする便利な方法が提供される。
【0013】
一実施形態では、前記装置は、前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションがサービス中であると決定するように更に構成される。充電ステーションがサービス中、デプロイ中又は少なくとも一部のユーザが充電ステーションにアクセスすることを防止できる他の状態であれば、情報を含むことが有益である。
【0014】
一実施形態では、前記充電ステーションワークフローは、充電プロセス、充電ステーションの構成、充電ステーションの設置、又は充電ステーションの解析のうちの1つである。異なるワークフローを開始するための同じプロセスを使用することが有益である。普通充電顧客、家庭用充電ステーション顧客、保守及び設置作業員に、よりよいユーザ体験を提供する。
【0015】
一態様では、システムが開示される。前記システムは、上述した装置であるサービスサーバと、ワールドワイドウェブサーバと、アプリケーションサーバと、を含む。前記ワールドワイドウェブサーバ及び前記アプリケーションサーバのうちの1つは、充電ステーションの暗号化された固有識別コードを受信するように構成される。
【0016】
一実施形態では、前記システムは、固有識別コードに関連付けられた充電ステーションを更に含み、前記固有識別コードは、ドメイン名部分及び暗号化された固有識別コードを含む常設コード(permanent code)の形態で提供される。常設コードを使用することが有益である。前記コードは、工場又は他の製造現場での前記充電ステーションに配置される場合、変更又は紛失することができない。更に、1つのインスタンスが固有識別コードの発行を担当するものである場合、コードが固有であり、付加情報、例えば、充電ステーション仕様及び初期パラメータと紐付けられることが保証される。
【0017】
一実施形態では、前記固有識別コードは、QRコードの形態で提供される。一般的には使用されるQRコード及び目的に適切な効率的コードを使用することが有益であり、前記固有識別コードは、携帯電話又は他の携帯機器のカメラを使用してスキャンされる。
【0018】
一実施形態では、前記システムは、携帯機器を更に含み、前記携帯機器は、前記固有識別コードを読み取り、前記ワールドワイドウェブサーバ又は前記アプリケーションサーバを介して、前記固有識別コードを前記サービスサーバに送信するために使用される。
【0019】
一態様では、充電ステーションワークフローを開始するための方法が開示される。前記方法は、携帯機器を使用して充電ステーションの固有識別コードを読み取るステップと、読み取られた前記充電ステーションの固有識別コードを上述した装置又はサービスサーバに送信するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
添付図面は、電気車両の充電ステーションのための構成の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部を構成し、実施形態を示すもので、説明と共に、電気車両の充電ステーションのための構成の原理を説明するのに役立つ。
【0021】
図1】電気車両の充電構成の例示的なブロック図である。
図2】電気車両の充電構成の例示的なブロック図である。
図3】充電構成の方法の例である。
図4】電気車両の充電構成のルーティングワークフローの例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施形態を詳細に参照し、それらの実施例を添付図面に示す。
【0023】
図1では、以下に説明するような可読コードを備えた充電ステーションを含む電気車両の充電構成のブロック図の例を示す。以下では、充電ステーション及び充電ステーションワークフローを管理する方法及び構成が説明される。以下では、選択された充電ステーションワークフローが充電セッションを開始するプロセスである例が説明される。この例は、最も典型的なケースであるため、選択されるが、以下では、同様の識別から利益を得ることができる付加的な実装例について説明する。
【0024】
図1の例では、充電ステーション100、携帯機器110及び120、バックエンドシステム130が示される。充電ステーション100は、通常に異なる手段を使用して制御できる普通の充電ステーションである。以下、携帯機器110又は120を使用した制御が説明される。携帯機器110及び120は、例として使用される。したがって、2つの携帯機器を有する必要がないが、典型的には、車両を充電する人が充電セッションの制御に使用される携帯機器を1つのみ有している。図1の例では、構成が2つの必要な識別方法を含むため、2つの携帯機器が示される。
【0025】
充電ステーション100は、図示されていない普通の充電機能を備える。したがって、電力を供給することにより電気車両を充電することができる。充電ステーションは、配電網に接続され、充電される車両に接続される必要がある対象物である。更に、充電ステーションは、データ通信接続を含み、典型的には1つ以上のディスプレイ及び操作ボタンを更に含む。充電ステーション100は、QRコード102等の識別コードを更に含む。QRコード102又は、好ましくは、任意の他の適切なコードは、充電ステーションの製造時に既に設置される。したがって、コードは、常設マークである。充電ステーションを識別できるようにするために、固有のもの又はより大きな固有識別コードの一部を形成するものが必要である。図1の例では、識別は、URL又は任意の他の適切なインターネットアドレスを含む。URLは、通常、人が読める形態のドメイン名を含む。ドメイン名に加えて、URLは、充電ステーションを識別する固有識別コードを含む。固有識別コードは、様々な方法で実装されてもよく、例えば、充電ステーションオペレータの参照番号、充電ステーションメーカーの参照番号等であってもよい。充電ステーションの固有識別コードが暗号化されてもよい。ドメイン名と固有識別コードとは、完全に機能するURLを形成する。
【0026】
図1の例では、携帯機器110、120は、QRコード102をスキャンするために使用され、それに応じて動作する。携帯機器110は、QRコード102をスキャンする共通のQRコードリーダを使用する。リーダは、QRコード102の内容がURLであることを検出する。URLは、ワールドワイドウェブアドレスを決定する。QRコードリーダは、内容を、充電ステーション管理サイトであるウェブページに向けた共通のブラウザアプリケーションに提示する。URLは、充電ステーションの固有識別コードを含み、管理サイトは、正しい充電ステーションを制御することができる。図1の例では、充電ステーションの管理ソフトウェアは、サーバ130に設置され、サーバ130には、サービス用のワールドワイドウェブサイトも設置されている。
【0027】
携帯機器120は、QRコードをスキャンする特定の充電ステーションオペレータアプリケーションを使用する。アプリケーションが同一のオペレータからのものであるか、又は充電ステーションをサポートする場合、アプリケーションは、充電を開始するために使用されてもよい。アプリケーションは、URLから固有識別コードを抽出し、固有識別コードをサーバ130に送信する。アプリケーションは、アカウントの詳細又は他の支払い情報等の付加情報を提供できるため、充電を容易に開始することができる。
【0028】
サーバ130は、従来のサーバであってもよく、クラウドサービスであってもよい。サーバ130は、固有識別コードを受信した場所を識別する。ワールドワイドウェブサイトを介して受信された場合、ウェブサイトは、ユーザに示される。ウェブサイトは、充電ステーションの所有者が有効な登録を行わないゲストとして充電する可能性を提供する場合、有効な登録を行わないゲストとして充電する可能性があるログイン画面を含んでもよい。サーバがアプリケーションから固有識別コードを受信する場合、サーバ130は、典型的に、充電に必要な全ての情報を有する。したがって、充電を開始できるように確認ボタン又は同様の制御部を示してもよい。
【0029】
上記例では、共通のQRコードリーダが読み取ったURLをブラウザに提示することが実現する可能性があるため、ブラウザにおいてURLを開く代わりに、携帯機器は、読み取ったURLが関連付けられるアプリケーションで開かれるべきであることを検出する。この場合、携帯機器110に関して説明されたように充電セッションが開始されても、プロセスは、携帯機器120の例に従う。したがって、携帯機器が適切に構成されている場合、充電セッションを開始する人は、共通のQRリーダを第一のステップとして使用することができる。
【0030】
図2は、電気車両の充電ステーションを管理するための構成の第二の例を開示する。例では、充電セッションを開始する2つの方法が示される。図において、第一の携帯機器200と第二の携帯機器210が示される。これらの携帯機器は、任意のネットワークに接続された携帯機器であってもよいが、典型的には、最新の携帯電話で、携帯機器用に設計されたアプリケーションを実行可能なものである。図において、2つの機器は、構成を使用する2つの可能な方法を説明するために示される。したがって、これらの2つのルートは、互いには任意であり、充電セッションを開始する人は、毎回、選択肢のうちの1つのみを利用する。
【0031】
携帯機器200は、ウェブベースのコンテンツ用のブラウザを含む。更に、携帯機器200は、QRコードをスキャンするか又は読み取るためのスキャナソフトウェアを含む。スキャナソフトウェアは、典型的に、URLが検出されると、URLをブラウザに送信するように構成される。ブラウザは、URLに従ってウェブページを開く。
【0032】
携帯機器200がQRコードをスキャンすると、それを「https://www.virtaglobal.com/qr/MVqJteBS7」のようにURLに変換する。URLは、wwwサーバ205のアドレスとして機能するドメイン名部分で構成される。URLは、識別コード「MVqJteBS7」を更に含み、これは、QRコードがスキャンされる充電ステーションに関連付けられた固有識別コードであってもよい。この場合、識別コードは、例えば、100180であってもよく、これは、秘密暗号鍵を使用して暗号化される。単純な識別番号の代わりに、より長い識別コードが使用されてもよい。更に、コードは、付加データを含んでもよい。コードの唯一の要件は、充電ステーションを識別できなければならないことである。
【0033】
携帯機器200がQRコードに従ってウェブサイトにアクセスする場合、ウェブサーバ205は、URLから識別コードを抽出し、ユーザをウェブページに案内する。ウェブページは、充電セッションを開始するための制御部を含む。wwwサーバ205は、サービスサーバ220に接続される。図2の例では、サービスサーバ220は、充電ステーションを制御する機能と、請求処理に必要な情報とを含む。サーバは、例えば、一時的又は永続的な顧客データを記憶するための付加データストレージ230を使用してもよい。
【0034】
携帯機器200がwwwサーバ205に接続される場合、充電セッションを開始するための制御部を提供するウェブページは、登録顧客のためのログインページ及び/又は人が登録を必要とせずに充電サービスを使用することを可能にするゲストログインを有してもよい。更に、充電ステーションが私的なものであれば、ウェブページは、秘密のパスワードを要求して私的充電セッションを可能にするように構成されてもよい。
【0035】
携帯機器210は、充電アプリケーションを含む。充電アプリケーションは、アプリケーションサーバ215に接続される。アプリケーションは、典型的に、ウェブアプローチについて説明した機能と同様の機能を備えるが、より多くの機能を備えることができる。例えば、アプリケーションがログインするように構成することができるため、ログインが必要ではない。記憶できる秘密のパスワードについても同様である。アプリケーションは、充電ステーションの識別コードを抽出し、暗号化形態でアプリケーションサーバ215に送信してもよい。アプリケーションサーバは、識別コードを解読し、サービスサーバ220に充電セッションを開始するよう指示してもよい。
【0036】
図3では、充電構成の方法の例が示される。図3の例では、ユーザは、充電ステーションに到着し、充電セッションを開始する。ステップ300では、セッションは、充電ステーションで提供されたコードをスキャンすることにより開始される。好ましくは、コードは、充電ステーションの本体における常設マークである。更に好ましくは、コードは、製造段階で既に製造される。したがって、コードが偶然に変化することはなく、常に所望の位置にある。コードは、好ましくは、上述したように、ドメイン名部分及び識別コード部分を含むQRコードの形態で提供される。常設コードの利点は、容易に改竄できないことである。充電ステーションが識別コードの2つ以上のコピーを有することができることにより、ユーザは、最も便利なものを選択してもよい。また、同一の情報内容を含めば、常設QRコードの代わりに、永続的又は一時的なコードが使用されてもよい。
【0037】
ユーザが充電セッションを開始する場合、典型的には携帯電話又は他の同様の装置である携帯機器を使用してQRコード又は他の適切なコードを読み取る。ステップ310では、携帯機器のユーザは、汎用のリーダソフトウェア又は特定の充電アプリケーションリーダを使用してもよい。ステップ320では、汎用のリーダソフトウェアは、読み取ったQRコードをウェブアドレス、即ちURLに変換して、ブラウザアプリケーションに送信するか、あるいは上述したアプリケーションに送信して、ドメイン名部分及び識別コード部分に応じて、ウェブサーバでウェブページを開く。特定の充電アプリケーションを使用してコードを読み取った場合又は少なくとも処理した場合、ステップ330では、アプリケーションは、ドメイン名部分を必要とせず、識別コード部分のみをアプリケーションサーバに送信する。
【0038】
ステップ340では、識別コードを受信した後、そのコードを解読して解析する。暗号化構成は、充電ステーションメーカーにQRコードを提供するエンティティが充電ステーションの識別コードを暗号化するための秘密鍵を有するように、公開鍵暗号方式を使用して実装されてもよい。次いで、識別コードを解読する場合、対応する公開鍵を使用する。これにより、秘密鍵を1つの場所で保持することができ、暗号化を必要とする新しい識別コードを発行する場合にのみ使用するため、セキュリティが向上する。
【0039】
ステップ350では、解読され解析された充電ステーションの識別コードに基づいてルーティング情報を決定することができる。これは、例えば、解読され解析された充電ステーションの識別コードを使用してルーティングテーブルから検索してもよい。ルーティングテーブル付加情報から検索された情報に加えて、例えば、ユーザ識別及び他のユーザ又は充電ステーションの特定の情報を使用してもよい。ステップ360では、最後に、ユーザを正しいワークフローにルーティングする。ワークフローには、ルーティングの変更を引き起こし得る付加情報を検索することが含まれるため、ルーティングを元のものから更新されたものに変更する。以下、可能なルーティングの例を説明する。
【0040】
図4は、グラフ形態のルーティングワークフローの例を開示する。上述したように、ステップ400では、まず、充電セッションを開始する要求がアプリケーション又はブラウザによって開始されたか否かを決定する。以下、まず、ブラウザから要求を受信すると仮定する。ステップ405では、発信元を決定した後、充電ステーションのアクセス設定をチェックする。アクセス設定は、充電ステーションが公用であるか又は使用制限であるかを示す。充電ステーションが公用であれば、ルーティングは、ステップ410に進み、充電ステーションがデプロイ中であるか又はサービス中であるかを決定する。ステップ415では、充電ステーションがサービス中であれば、ワンタイム支払いウェブページを生成して顧客に示す。充電ステーションがデプロイ中であれば、ステップ420では、顧客は、充電ステーションが依然としてデプロイ中であり、使用中ではないことを示すウェブページを見ることになる。アクセス制限の場合、ステップ425で、同様に使用中と決定する。ここでも、充電ステーションが依然としてデプロイ中であれば、ルーティングは、ステップ425に進む。充電ステーションがアクセス制限モードであり、かつ、サービス中であれば、ステップ430で、充電ステーションはアクセス制限モードであるため、顧客にはアプリケーションをダウンロードして登録することを求めるウェブページが表示される。
【0041】
上記公用及びアクセス制限は、一般的な公衆が充電ステーションにアクセスできるか否かを示すために使用される。しかしながら、公用充電ステーションを使用する場合には、一般的に、充電ステーションを使用する人を識別する必要があり、その人に適用される充電価格は、サブスクリプションモデルによって異なってもよい。アクセス制限とは、典型的に、充電ステーションの使用を希望する人が、充電ステーションの使用を許可されたグループのメンバーである必要があることを意味する。アクセスは、いくつかの手段、例えば、充電セッション又は他の充電ステーションワークフローを開始するためのアプリケーションにおけるアカウントの詳細を使用して検証することができる。
【0042】
ステップ435では、充電セッションの要求がアプリケーションから受信された場合、ルーティングは、まず、充電ステーションが公用であるか又は使用制限であるかをチェックすることを実行する。充電ステーションが公用であれば、充電セッションを開始する可能性があるアプリケーションビューを顧客に示す440。ステップ445では、充電ステーションが使用制限であれば、システムは、その顧客が充電ステーションへのにアクセスを有するか否かをチェックするように構成される。顧客がアクセスを有する場合、ステップ440では、再び、充電セッションを開始する可能性があるビューを顧客に示す。顧客がアクセスを有しない場合、ステップ450で、充電ステーションのステータスをチェックする。充電ステーションがデプロイ中である場合、ステップ455で、ユーザがその特別ステーションを構成するためのアクセスがあれば、ステーション構成を開放してもよい。構成するためのアクセスは、パスワード等により確認されてもよい。充電ステーションがサービス中である場合、ステップ465で、アプリケーションは、ステーションにアクセスするためのパスワードを要求する。パスワードが入力された場合、アプリケーションは、充電を開始してもよく、充電を開始するためのビューを示してもよい。パスワードは、後の使用のために開始されてもよい。顧客が後に同じ充電ステーションに到着し、パスワードが変更されていない場合、充電セッションを自動的に開始してもよい。
【0043】
以上には、ワークフロールーティングの例が説明される。上述したように、例は、単に最も一般的な使用のケースであるため、充電セッションの開始に着目するものである。図4の例では、充電ステーションの構成も例として示される。典型的に、この構成は、図4のルーティンググラフに従って使用される場合、既存の充電ステーションに対して実施されるものであり、1つ以上のタイミングで実行され得る構成又は初期構成の変更に関するものであってもよい。更に、構成は、ランニング分析、充電ステーションの検査又は他の同様の保守関連タスク等の設定と同様のタスクに使用されてもよく、保守作業を実行する人は、タスクを実行する前に充電ステーションを識別する必要がある。以上には、本開示は、マルチユーザの公用充電ステーションに着目するが、同様のアプローチは、家庭用充電ステーション又は他の私的充電ステーションを設置する場合に使用されてもよい。この場合、家庭用充電ステーションは、識別コードを含み、人が家庭用充電ステーションを設置する際に、このプロセスがワークフローを案内することにより、家庭用充電ステーションを設置する人は、正しいワークフローに案内され、設置プロセスが円滑かつ容易になる。
【0044】
上記方法は、携帯機器と通信可能なコンピューティングデバイスにおいて実行されるコンピュータソフトウェアとして実現されてもよい。ソフトウェアは、コンピューティングデバイスにおいて実行される場合、上述した本発明の方法を実行するように構成される。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体に具現化されることにより、図1のサービスサーバ130等のコンピューティングデバイスに提供することができる。
【0045】
上述したように、例示的な実施形態の構成要素は、本発明の教示に従ってプログラムされた指示を保持し、本明細書に記載されたデータ構造、テーブル、レコード及び/又は他のデータを保持するためのコンピュータ可読媒体又はメモリを含むことができる。コンピュータ可読媒体は、実行のためにプロセッサに指示を提供することに関与する任意の適切な媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体の共通形態は、例えば、フロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の適切な磁気媒体、CD-ROM、CD±R、CD±RW、DVD、DVD-RAM、DVD±RW、DVD±R、HD DVD、HD DVD-R、HD DVD-RW、HD DVD-RAM、Blu-ray(登録商標)ディスク、任意の他の適切な光学媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意の他の適切なメモリチップ又はカートリッジ、搬送波、又はコンピュータが読み取ることができる任意の他の適切な媒体を含むことができる。
【0046】
技術の進歩に伴い、電気車両の充電ステーションの管理のための構成の基本的な考え方が様々な方法で実現され得ることは、当業者にとって明らかである。電気車両の充電ステーションの管理のための構成及びその実施形態は、上述した例に限定されるものではなく、代わりに、特許請求の範囲内で変化してもよい。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-08-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプログラムコードを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記コンピュータプログラムコードを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリと、
外部データ通信デバイスと通信するように構成された少なくとも1つのネットワークインタフェースと、
を含む、装置であって、
前記装置は、充電ステーションの暗号化された固有識別コードをワールドワイドウェブサーバ又はアプリケーションサーバから受信するように構成され、前記装置は、
受信した前記充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの発信元を決定し、
受信した前記充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードを解読し、
決定した前記発信元及び解読した前記充電ステーションの前記固有識別コードに従って、充電ステーションワークフローを起動するように構成される、装置。
【請求項2】
受信した前記充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がワールドワイドウェブサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローを識別サイトにルーティングするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
記固有識別コードで識別された前記充電ステーションが公用充電ステーションであるか、アクセス制限充電ステーションであるかを決定するように更に構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
受信した前記充電ステーションの暗号化された前記固有識別コードの前記発信元がアプリケーションサーバである場合、起動された前記充電ステーションワークフローをアプリケーション制御部にルーティングするように構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションが使用制限中であると決定し、決定された前記使用制限に応答して、前記充電ステーションワークフローをルーティングしてパスワードを要求するように更に構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項6】
前記固有識別コードで識別された前記充電ステーションがサービス中であると決定するように更に構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項7】
前記充電ステーションワークフローは、充電プロセス、充電ステーションの構成、充電ステーションの設置、又は充電ステーションの解析のうちの1つである、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であるサービスサーバと、
ワールドワイドウェブサーバと、
アプリケーションサーバと、
を含む、システムであって、
前記ワールドワイドウェブサーバ及び前記アプリケーションサーバのうちの1つは、充電ステーションの暗号化された固有識別コードを受信するように構成される、システム。
【請求項9】
固有識別コードに関連付けられた充電ステーションを更に含み、前記固有識別コードは、ドメイン名部及び暗号化された固有識別コードを含む常設コードの形態で提供される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記固有識別コードは、QRコード(登録商標)の形態で提供される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
携帯機器を更に含み、前記携帯機器は、前記固有識別コードを読み取り、前記ワールドワイドウェブサーバ又は前記アプリケーションサーバを介して、前記固有識別コードを前記サービスサーバに送信するために使用される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
携帯機器を使用して充電ステーションの固有識別コードを読み取るステップと、
読み取られた前記充電ステーションの前記固有識別コードを、請求項1に記載の装置又は請求項8に記載のサービスサーバに送信するステップと、
を含む、充電ステーションワークフローを開始する方法。
【国際調査報告】