(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セルのためのコイルを作製するための装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20250109BHJP
B65H 19/22 20060101ALI20250109BHJP
B65H 19/26 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H01M10/04 W
B65H19/22
B65H19/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537839
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-08-21
(86)【国際出願番号】 IB2022062613
(87)【国際公開番号】W WO2023119186
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】102021000032009
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102021000032012
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102021000032015
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102022000008033
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102022000008096
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】カンパニョーリ,エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】カヴァッツァ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ナンニ,ファブリツィオ
(72)【発明者】
【氏名】バーツッジ,イヴァノエ
【テーマコード(参考)】
3F064
5H028
【Fターム(参考)】
3F064AA06
3F064CA05
3F064CB03
3F064DA01
5H028BB07
5H028HH00
(57)【要約】
コイル(B)を作製するための装置(100)は、複数のストリップによって形成された少なくとも1つのストリップ状物品(N)を供給するように構成された供給ユニット(2)と、コイル(B)を作製するようにストリップ状物品(N)を巻き取るように構成された少なくとも1つの巻き取りヘッド(10)を含む巻き取りユニット(1)を備える。供給ユニット(2)は、可動部(20)を備え、ストリップごとに画定された供給経路(8)は、それぞれの格納セグメント(81)を含み、可動部(20)を移動させることで、格納セグメント(81)の長さを変化させるように構成され、これにより、格納セグメント(81)が互いに実質的に平行に維持される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイル(B)を作製するための装置(100)であって、
好ましくは導体ストリップ(N1、N3)およびセパレータストリップ(N2、N4)を含む複数のストリップによって形成された少なくとも1つのストリップ状物品(N)を供給するように構成された供給ユニット(2)であって、前記供給ユニット(2)は、可動部(20)を備え、前記ストリップごとにそれぞれの供給経路(8)が画定され、前記供給経路(8)は、それぞれの格納セグメント(81)を含み、前記格納セグメント(81)は、互いに実質的に平行である、供給ユニット(2)と、
前記コイル(B)を作製するように前記ストリップ状物品(N)を巻き取るように構成された少なくとも1つの巻き取りヘッド(10)を含む巻き取りユニット(1)と、
を備え、
前記供給ユニット(2)は、前記可動部(20)を移動させることで、前記格納セグメント(81)のそれぞれの長手方向の延在部を変化させるように構成され、前記格納セグメント(81)の前記長手方向の延在部は、同時に、同じ量だけ変化させられ、前記格納セグメント(81)が互いに実質的に平行に維持される、
装置。
【請求項2】
前記供給ユニット(2)は、前記ストリップ状物品(N)の供給方向(f)を画定し、前記供給方向(f)は、前記格納セグメント(81)に実質的に平行である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記可動部(20)は、変位方向(d)に沿って移動可能であり、前記変位方向(d)は、好ましくは前記供給方向(f)に実質的に平行である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記可動部(20)の前記変位方向(d)は、水平方向に対して30°~60°の角度を形成し、前記角度は、好ましくは45°に実質的に等しい、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
作業経路(P)に沿って前記巻き取りヘッド(10)を移動させるように構成された複数の巻き取りヘッド(10)および移動デバイス(3)を備え、前記移動デバイス(3)は、前記可動部(20)で支持される、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記供給ユニット(2)の下流位置において前記ストリップ状物品(N)を切断するように構成された切断デバイス(5)をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記切断デバイス(5)は、前記可動部(20)上で支持される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイル(B)を作製するための方法(100)であって、前記コイル(B)は、少なくとも1つのストリップ状物品(N)の巻き取りによって作製され、
それぞれの供給経路(8)に沿って複数のストリップを前進させるステップであって、前記複数のストリップは、好ましくは導体ストリップ(N1、N3)およびセパレータストリップ(N2、N4)を含む、ステップと、
前記ストリップ状物品(N)を形成するように、前記供給経路の端部において、前記ストリップを層状に組み合わせるステップと、
少なくとも1つの巻き取りヘッド(10)を提供するステップと、
前記巻き取りヘッド(10)によって前記ストリップ状物品(N)を巻き取るステップと、
を含み、
前記供給経路(8)の各々は、変化可能な長さを有する格納セグメント(81)を備え、前記格納セグメント(81)は、互いに実質的に平行であり、
前記格納セグメント(81)のそれぞれの長さを同時に、同じ量だけ変化させ、前記長さを変化させる間に、前記格納セグメント(81)が互いに実質的に平行に維持されるステップをさらに含む、
方法。
【請求項9】
前記格納セグメント(81)のそれぞれの長さは、前記ストリップが提供される供給ユニット(2)の可動部(20)を移動させることで変化する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ストリップ状物品(N)は、供給方向(f)に従って供給され、前記供給方向(f)は、前記格納セグメント(81)に実質的に平行である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記可動部(20)は、変位方向(d)に沿って移動可能であり、前記変位方向(d)は、は、好ましくは前記格納セグメント(81)に実質的に平行である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記可動部(20)の変位方向(d)は、水平方向に対して30°~60°の角度を形成し、前記角度は、好ましくは45°に実質的に等しい、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ストリップを層状に組み合わせる前記ステップは、前記ストリップを、前記格納セグメント(81)の下流側で、前記巻き取りヘッド(10)に供給される前記ストリップ状物品(N)が通る出口部分(22)に向けて収束させるステップを含む、請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
複数の巻き取りヘッド(10)を提供するステップを含み、前記巻き取りヘッド(10)を前記可動部(20)と一体的に移動させるステップを含む、請求項9に従属するときの請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
切断デバイス(5)によって前記ストリップ状物品(N)を切断するステップを含み、前記切断デバイス(5)は、前記可動部(20)と一体的に移動可能である、請求項9に従属する場合の請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルを作製するための装置に関し、例えば、ストリップまたは複数の重なり合うストリップを含むストリップ状物品から形成されたタイプのコイルを作製するための装置に関する。
【0002】
さらに、本発明は、そのようなコイルを作製するための方法に関する。
【0003】
本発明は、電気化学セルの生産の技術分野に好ましく適用され、その実現にはストリップ状物品の巻き線が使用されるが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0004】
特に、関連する技術分野では、アノードとカソードの構造を形成するために、導体ストリップとセパレータストリップを層状に組み合わせることが知られている。前述の層を重ね合わせて作成された物品は、その後コイル状に巻き取られ、電気化学セル自体の作製に使用される。
【0005】
国際公開第2010023525A1号には、導体ストリップとセパレータストリップの巻き取りによって電池を作製する装置と方法の一例が記載されている。
【0006】
本明細書および添付の特許請求の範囲において、特定の用語および表現は、特に明示されない限り、以下の定義に示される意味を有するものとみなされる。
【0007】
「ストリップ状成形品」という用語は、工業的生産ライン内で、細長いストリップ状またはリボン状の形態、すなわち、長手方向の延在部が横方向の延在部よりも著しく大きい要素の形態で提示されるあらゆる固形製品を意味するように意図されている。ストリップ状物品は、材料の単一のストリップまたはリボンによって、または層状に配置された複数のストリップを重ね合わせることによって形成され得る。
【0008】
また、ストリップ状物品は、相対的な生産ラインに沿って前進する間に一定の曲げを可能にする特性を有する。
【0009】
ストリップ状物品は、例えば、導体層と絶縁層を交互に重ね合わせることによって作製され得る。これは、電気化学セルの生産を目的としたコイルを作製するために巻き取られるサンドイッチを形成するように意図されている。
【0010】
「巻き取り」という用語は、ストリップ、リボン、またはより一般的にはストリップ状物品を軸、平らな表面、または他の構造体の周りで回転させることにより、螺旋状の構造を作製することを意味するように意図されている。を巻き取ることによって、ストリップ状物品は、軸または構造の周りに1つまたは複数の回転を形成する。
【0011】
「コイル」という用語は、ストリップ、リボン、またはより一般的にはストリップ状物品を軸、平坦な表面、または別の巻き線構造を中心に巻き取ることによって形成されるあらゆる螺旋構造を意味するように意図されている。ストリップ状物品が巻き取られる構造によっては、コイルの全体的な形状は、押しつぶされた形状やその他の形状ではなく、実質的に円筒形である場合がある。
【0012】
上述したように、コイルは、電気化学セルの技術分野だけでなく、例えば導体の分野など、その他の技術分野でも応用が可能であり、その中でもコイル状の構造が同様に使用され得る。
【0013】
「閉じた経路」という用語は、巻き取りヘッドまたは他の要素が移動する経路を意味するように意図されており、その経路の始点と終点は、実質的に一致する経路を意味する。
【0014】
「連続的」という用語は、運動の表現であり、対象の動作に停止や中断がなく、途切れることなく行われる動作を意味する。特に、ストリップまたは他の要素の移動に関して、「連続的」という用語は、ストリップがその移動の間に停止することがないことを示している。
【0015】
例えば物体の変位速度のような測定値または量について言及される「実質的に一定」という用語は、そのような尺度または量が、好ましくは最大±10%、好ましくは最大±5%、好ましくは最大±2%変化する値を経時的に維持することを意味する。
【0016】
2つ以上の要素の移動を指す「一体的」という用語は、これらの要素が実質的に同じ移動を実質的に同時に行うことを意味する。言い換えれば、2つの一体的な要素は、必ずしも互いに接合または結合している必要はないが、単一の物体として一緒に動く。実際、2つの要素のそれぞれの運動システムが、必要に応じて2つの要素を一緒に動かすように調整されることが提供され得る。さらに、2つの要素の間に一時的な制限を使用することも可能であり、この制限により、例えば、いくつかのステップでそれらを互いに結合し、それらを一緒に移動させ、再び分離させ、それらを互いに独立して移動させることができる。
【0017】
また、「第1の位置と第2の位置の間で物体を変位させる」という表現は、第1の位置から第2の位置への変位と、第2の位置から第1の位置への変位の両方を意味することに留意されたい。
【0018】
この定義は、例えば、一般的な物体を2つの位置間、2つの領域間、あるいは2つの異なる動作設定間で伝送させる、あるいは移動させるといったような、同様の運動の表現にも同様に適用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本出願人は、生産プロセスの性能と効率を向上させるという絶え間ない必要性の文脈において、コイルを作製するための生産ラインにおいて、その巻き取りを実施するユニットに対するストリップ状物品の供給速度が、ライン自体の生産能力を制限する重要な要素となり得ることを予備的に観察した。
【0020】
さらに、コイルの形成に高い精度が要求される場合、この制限はさらに重要である。特に、本出願人は、例えば電気化学セルの生産のような多くの用途において、最終製品の必要な性能を確保するためには、巻き線の形状において高い精度を確保しなければならないことに留意した。
【0021】
この要件は、必要な巻き取り精度を保証するためにストリップ状物品の前進を中断する必要があるため、生産ラインの全体的な減速を伴う。
【0022】
しかしながら、本出願人は、この解決策が、その停止および/または再開によるストリップ状物品上の張力状態の形成につながり、その発生が、物品の巻き取りによって形成されたコイルを通して得られる最終製品の生産品質を損なう可能性があることを観察した。
【0023】
本出願人は、実際、ストリップ状物品上で十分に制御されていない張力状態が発生すると、これが多層タイプである場合、ストリップ状物品を形成する個々のストリップの間に滑りが生じる可能性があることを観察した。
【0024】
したがって、本出願人は、ストリップ状物品を使用するコイルの実行速度を向上させるために、ストリップ状物品に加えて、これを巻き取る役割を果たす巻き取りヘッドも動作させることによって、これを達成することができることを認識した。
【0025】
本出願人は、ストリップの巻き取り中に巻き取りヘッドを動かすように設定することにより、コイルの寸法精度を損なうことなく、また、ストリップに不要な張力を発生させることなく、巻き取り動作を高速化できることを最終的に発見した。
【0026】
これらの特性により、ストリップは、巻き取りステップの間にも前進することができ、同時にストリップの巻き取り速度を増加させ、この動作の間のストリップの停止を不要にすることができる。また、本出願人は、巻き取られるストリップが把持されるステップや、ストリップ状物品の切断が実施されるステップや、1つのコイルの巻き取りが終了して次のコイルの巻き取りが開始されるステップにおいても、これが有利に利用され得ることを観察した。
【課題を解決するための手段】
【0027】
したがって、本発明は、その第1の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0028】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む複数のストリップによって形成された少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0029】
好ましくは、供給ユニットは、可動部を備える。
【0030】
好ましくは、ストリップごとにそれぞれの供給経路が画定される。
【0031】
好ましくは、供給経路は、それぞれの格納セグメントを備える。格納セグメントは、互いに実質的に平行である。
【0032】
好ましくは、該装置は、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成された少なくとも1つの巻き取りヘッドを含む巻き取りユニットを備える。
【0033】
好ましくは、供給ユニットは、可動部を移動させることで、格納セグメントのそれぞれの長手方向の延在部を変化させるように構成される。格納セグメントの長手方向の延在部は、同時に、好ましくは同じ量だけ変化させられ、好ましくは格納セグメントが互いに実質的に平行に維持される。
【0034】
なお、ストリップ状物品を形成するストリップに言及される「格納セグメント」という用語は、本発明の文脈において、相対的な前進に関連するストリップの摺動がある、ストリップが移動する経路の長さが変化可能な部分を示すことに留意されたい。したがって、格納セグメントは、ストリップ状物品を形成するストリップの1つまたは複数のバッファを形成することができる。
【0035】
これらの特性により、可動部の変位を利用して、ストリップ状物品を形成するストリップの各々について同じ量のストリップを同時に格納することができる。このようにして、ストリップの連続的な供給を使用することができる一方で、ストリップ状物品が巻き取られない段階を提供することもできる。
【0036】
第2の態様に基づいて、本発明は、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。好ましくは、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0037】
好ましくは、該方法は、それぞれの供給経路に沿って複数のストリップを前進させるステップを含む。ここで、複数のストリップは、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む。
【0038】
好ましくは、供給経路の端部において、ストリップ状物品を形成するように、ストリップを層状に組み合わせることが想定される。
【0039】
好ましくは、該方法は、少なくとも1つの巻き取りヘッドを提供するステップと、好ましくは巻き取りヘッドによってストリップ状物品を巻き取るステップと、を含む。
【0040】
好ましくは、供給経路の各々は、変化可能な長さを有する格納セグメントを備える。格納セグメントは、好ましくは互い実質的に平行である。
【0041】
好ましくは、該方法は、格納セグメントのそれぞれの長さを同時に、好ましくは同じ量だけ変化させるステップを含み、好ましくは、長さを変化させる間に、格納セグメントが互いに実質的に平行に維持される。
【0042】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0043】
本発明は、その第3の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0044】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを備える1つまたは複数のストリップを含む少なくとも1つのストリップ状要素を、供給方向に沿ってストリップ状物品を変位させて供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0045】
好ましくは、該装置は、巻き取りユニットを備える。
【0046】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含む。
【0047】
好ましくは、巻き取りユニットは、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを含む。これは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成される。
【0048】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、ストリップの一部を把持するように構成された把持デバイスを支持し、コイルを作製するようにストリップを巻き取るように構成される。
【0049】
好ましくは、移動デバイスは、ストリップの一部を把持しているときに、作業経路の作動セグメントに沿って、供給方向と一致しない方向にそれぞれの巻き取りヘッドを変位させるようにさらに構成される。
【0050】
これらの特性により、ストリップが巻き取られている間に、ストリップ状物品の長さを短くするか、最小限に抑えることが可能である。このようにして、ストリップに張力を発生させる状況が制限され、一般的に高速巻き取りが可能となる。
【0051】
本発明は、その第4の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0052】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0053】
好ましくは、ストリップ状物品を巻き取りヘッドの1つに供給するように、ストリップ状物品を供給方向に移動させることが想定される。
【0054】
好ましくは、該方法は、巻き取りヘッドの把持デバイスによってストリップ状物品の一部を把持するステップを含む。
【0055】
好ましくは、該方法は、ストリップ状物品の一部を把持している間に、作業経路の作動セグメントに沿って、供給方向と一致しない方向に巻き取りヘッドを変位させるステップを含む。
【0056】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0057】
本発明は、その第5の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0058】
好ましくは、該装置は、少なくとも1つのストリップ状物品、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む複数のストリップを供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0059】
好ましくは、該装置は、巻き取りユニットを含む。
【0060】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含み、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにそれぞれの巻き取り軸を中心にストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0061】
好ましくは、巻き取りユニットは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成された、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備える。
【0062】
巻き取りヘッドは、好ましくは巻き取り軸とは異なる移動デバイスの回転軸を中心とする少なくとも1つの回転と、好ましくは回転軸および巻き取り軸とは異なるさらなる軸を中心とする並進および/または回転とを含む軌道に従って変位する。
【0063】
これらの特性により、特別な運動機構によって、移動デバイスの回転軸を中心とする回転によって得られる回転ヘッドの周期的な移動と、並進運動および/またはさらなる回転運動によって得られるヘッドのさらなる移動とを実現することができる。
【0064】
このようにして、ストリップの張力状態や制御が困難な動きを伴うことなく、ヘッド自体の移動中にストリップの巻き取りを実施するために、構成的に単純な解決策で、高速を達成することができ、巻き取りヘッドに必要な軌道を得ることができる。
【0065】
巻き取りヘッドが移動する軌道は、回転と並進/回転を順番に含んでいてもよいし、そのような回転/並進を含む複合回転/並進運動を含んでいてもよいことが留意されたい。
【0066】
本発明は、その第6の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0067】
好ましくは、該方法は、複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0068】
好ましくは、巻き取りヘッドのうちの1つによって、巻き取り軸を中心にストリップ状物品を巻き取ることが想定される。
【0069】
該方法は、好ましくは巻き取り軸とは異なる移動デバイスの回転軸を中心とする少なくとも1つの回転によって、および好ましくは回転軸および巻き取り軸とは異なるさらなる軸を中心とする並進および/または回転によって形成された軌道に従って巻き取りヘッドを移動させるステップを含む。
【0070】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0071】
本発明は、その第7の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0072】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを備える少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0073】
好ましくは、供給ユニットは、ストリップ状物品が供給ユニットから出るときにストリップ状物品が通過する出口部分を含む可動部を備える。
【0074】
好ましくは、該装置は、出口部分からのストリップ状物品を受け取るように構成された巻き取りユニットを備える。
【0075】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含む。
【0076】
好ましくは、巻き取りユニットは、好ましくは巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを含む。
【0077】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0078】
好ましくは、巻き取りヘッドおよび可動部は、両方とも移動可能である。
【0079】
好ましくは、移動デバイスは、巻き取りヘッドが移動している間に、ストリップ状物品が巻き取られたそれぞれの巻き取りヘッドを可動部から所定の距離に維持するように、巻き取りヘッドを作業経路に沿って移動させるように構成される。
【0080】
これらの特性により、コイルを作製する様々な段階において、供給ユニットと巻き取りヘッドとの間の距離を制御することができ、巻き取りを実施するために適切な距離を提供し、張力状態を最小にし、必要に応じてストリップ状物品の切断を可能にする。
【0081】
本発明は、その第8の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0082】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0083】
好ましくは、該方法は、供給ユニットの出口部分を介して、ストリップ状物品を巻き取りヘッドの1つに供給することを想定している。
【0084】
好ましくは、該方法は、ストリップ状物品が供給される巻き取りヘッドによって、ストリップ状物品を巻き取るステップを含む。
【0085】
好ましくは、出口部分と、ストリップ状物品が供給される巻き取りヘッドとを、所定の距離に維持して同時に移動させることが想定される。
【0086】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0087】
本発明は、その第9の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0088】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを含む少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0089】
該装置は、巻き取りユニットを備える。
【0090】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含み、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにそれぞれの巻き取り軸を中心にストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0091】
好ましくは、巻き取りユニットは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成された、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備えてもよい。
【0092】
好ましくは、複数の巻き取りヘッドは、少なくとも第1の巻き取りヘッドおよび第2の巻き取りヘッドを備える。
【0093】
好ましくは、移動デバイスは、作業経路に沿って、第1の巻き取りヘッドと第2の巻き取りヘッドとの間の距離を変化させるように構成される。
【0094】
これらの特性により、特に2つの巻き取りヘッド間の距離を変化させることができる可能性により、特に、巻き取りが行われるステップとストリップ状物品が切断されるステップとの間で2つのヘッド間の距離を変化させることで、コイルを作製するステップを効率的に管理することが可能である。
【0095】
本発明は、その第10の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0096】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0097】
好ましくは、複数の巻き取りヘッドは、少なくとも第1の巻き取りヘッドおよび第2の巻き取りヘッドを備える。
【0098】
好ましくは、該方法は、第1の巻き取りヘッドおよび/または第2の巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取りのステップを含む。
【0099】
また、好ましくは、作業経路に沿って、第1の巻き取りヘッドと第2の巻き取りヘッドとの間の距離を変化させることが想定される。
【0100】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0101】
本発明は、その第11の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0102】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを備える少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0103】
好ましくは、該装置は、巻き取りユニットを備える。
【0104】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含む。
【0105】
好ましくは、巻き取りユニットは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成された、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備える。
【0106】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0107】
好ましくは、巻き取りヘッドは、少なくとも1つのストリップ状物品が、それぞれの巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取り中に、巻き取りヘッドの移動の結果として、実質的に一定の張力を受けるように、作業経路に沿って移動可能であり、好ましくは、少なくとも供給ユニットと前記巻き取りヘッドとの間に構成されるセグメントにおいて移動可能である。
【0108】
「実質的に一定の張力」という表現は、装置の動作ステップの間、張力が好ましくは±10%より高くない変動、好ましくは±5%より高くない変動で一定のままであることを意味する。さらに、本発明の文脈において、張力の一定または実質的に一定の状態は、好ましくは、ストリップを供給し巻き取るステップの間、ストリップ状物品の速度が一定または実質的に一定であることに示すことができる。
【0109】
これらの特性により、巻き取りヘッドが変位している間に巻き取りが行われるという事実により、特にコイルが作製されている間に、ストリップ状物品を実質的に一定の張力を与えることができる。
【0110】
これらの特性により、巻き取りヘッドが変位している間に巻き取りが行われるという事実により、特にコイルが作製されている間に、ストリップ状物品を実質的に一定の張力を与えることができる。
【0111】
このようにして、単位時間当たりの巻き取り数で装置の生産性を向上させることができるとともに、巻き取りの特性を向上させることができ、より正確で規則的な巻き取りを行うことができる。
【0112】
本発明の第12の態様によれば、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0113】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0114】
好ましくは、該方法は、複数の巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取りを想定している。
【0115】
好ましくは、該方法は、ストリップ状物品が実質的に一定の張力を受けるように、ストリップ状物品が巻き取られた巻き取りヘッドを移動させるステップを含む。
【0116】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0117】
本発明は、その第13の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0118】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む複数のストリップによって形成された、少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0119】
好ましくは、該装置は、巻き取りユニットを備える。
【0120】
好ましくは、巻き取りユニットは、複数の巻き取りヘッドを含む。
【0121】
好ましくは、巻き取りユニットは、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを含む。これは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成される。
【0122】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0123】
好ましくは、少なくとも1つのストリップ供給ユニットによって巻き取りヘッドに連続的に供給される。
【0124】
これらの特性により、ストリップの供給を中断することなくコイルを作製することができ、その結果、望ましくない張力状態を発生させたり、装置の生産性を低下させたりする可能性のあるストリップの移動の中断を回避することができる。これは、生産性と作製された製品の品質にとって常に有益である。
【0125】
本発明は、その第14の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0126】
好ましくは、該方法は、ストリップ状物品を形成するように、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む複数の層を組み合わせるステップを含む。
【0127】
好ましくは、少なくとも1つのストリップは、連続的に供給される。
【0128】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0129】
好ましくは、巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取りが想定される。
【0130】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0131】
本発明は、その第15の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0132】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを備える少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0133】
供給ユニットは、好ましくはそれを通ってストリップ状物品が巻き取りユニットに供給される出口部分と、好ましくは入口部分と、を備える。
【0134】
好ましくは、入口部分は、それぞれの送達デバイスからの少なくとも1つのストリップを受け取るように適応される。
【0135】
好ましくは、該装置は、巻き取りユニットを備える。
【0136】
好ましくは、巻き取りユニットは、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成された少なくとも1つの巻き取りヘッドを含む。
【0137】
好ましくは、巻き取りユニットは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成された、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備える。
【0138】
好ましくは、該装置は、好ましくは入口部分と出口部分との間に、少なくとも1つのストリップを変化可能な量だけ格納するように構成された格納デバイスを備える。
【0139】
好ましくは、該装置は、格納デバイスを作動させるためのデバイスを備える。これは、好ましくは格納デバイスを変位させて格納されるストリップの量を変化させる。
【0140】
これらの特性により、ストリップの少なくとも1つを前進させ続けながら、これが巻き取りヘッドに供給されず、特に巻き取られないステップを想定することができる。このようにして、切断ステップをより良好に管理することができ、および/または複数の重なり合う層によって形成されたストリップ状物品の場合に、異なる長さのストリップを提供することができる。
【0141】
また、例えば移動デバイス、ひいては可動部が作動セグメントに沿って移動するときに、ストリップ状物品を形成するすべてのストリップを同時に格納し、このように格納されたストリップを迅速に巻き取るため、および/またはストリップの張力を最適に調整するために、格納されたストリップの量を利用することもできる。
【0142】
本発明は、その第16の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、少なくとも1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0143】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な少なくとも1つの巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0144】
好ましくは、該方法は、巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取りを想定している。
【0145】
好ましくは、該方法は、巻き取りヘッドに対して上流位置に、少なくとも1つのストリップを変化可能な量だけ格納するステップを含む。ここで、格納される量は、好ましくは巻き取りヘッドの変位中に変化可能である。
【0146】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0147】
本発明は、その第17の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。
【0148】
好ましくは、該装置は、好ましくは導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを備える少なくとも1つのストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0149】
好ましくは、該装置は、複数の巻き取りヘッドを含む巻き取りユニットを備える。
【0150】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、ストリップ状物品の一部を把持するように構成された把持デバイスを支持する。
【0151】
好ましくは、巻き取りユニットは、作業経路に沿って巻き取りヘッドを変位させるように構成された巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備える。
【0152】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するようにストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0153】
好ましくは、把持デバイスの各々は、それらの間にストリップ状物品を保持するように構成された1対のピンを備える。
【0154】
好ましくは、ピンの少なくとも一方は、それらの間でストリップ状物品を保持する他方のピンと接合するように移動可能である。
【0155】
これらの特性により、簡単な方法で、連続的且つ自動化されたプロセスの一部として、ストリップ状物品を巻き取るように把持およびブロックすることができる。
【0156】
本発明は、その第18の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関するここで、コイルは、少なくともストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0157】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0158】
好ましくは、該方法は、巻き取りヘッドによってストリップ状物品の一部を把持するステップを含む。
【0159】
好ましくは、巻き取りヘッドによるストリップ状物品の巻き取りが想定される。
【0160】
好ましくは、ストリップ状物品の一部を把持するステップは、ストリップ状物品の一部を1対のピンの間に配置するステップを含む。ピンの少なくとも一方は、それらの間にストリップ状物品を保持する他方のピンと接合するように移動可能である。
【0161】
また、本態様に基づいて、前の態様に関連して説明したのと同じ利点を達成することが可能である。
【0162】
本発明は、その第19の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための装置に関する。好ましくは、該装置は、好ましくは少なくとも導体ストリップおよびセパレータストリップを含む1つまたは複数のストリップを含むストリップ状物品を供給するように構成された供給ユニットを備える。
【0163】
好ましくは、該装置は、好ましくは複数の巻き取りヘッドを含む巻き取りユニットをさらに備える。
【0164】
好ましくは、該装置は、巻き取りヘッドを移動させるための移動デバイスを備える。これは、好ましくは、巻き取りヘッドを作業経路に沿って変位させるように構成される。
【0165】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、コイルを作製するように、作業経路の作動セグメントに沿った、移動デバイスによる巻き取りヘッドの変位の間にストリップを巻き取るように構成される。
【0166】
これらの特性により、コイルを作製するための装置は、ストリップ状物品が巻き取られている間に巻き取りヘッドが移動することができるので、供給を中断する必要なしにストリップ状物品を巻き取ることができる。
【0167】
このようにして、巻き取り速度や巻き取りヘッドの移動に作用してストリップ状物品に作用する張力を制御することができるので、既知の解決策よりも高速で動作させることができ、同時に、コイルの構造に要求される品質を保証することができる。
【0168】
本発明は、その第20の態様において、好ましくは電池の生産を目的とした電気化学セル用のコイルを作製するための方法に関する。ここで、コイルは、1つのストリップ状物品の巻き取りによって作製される。
【0169】
好ましくは、該方法は、作業経路に沿って移動可能な複数の巻き取りヘッドを提供するステップを含む。
【0170】
さらに、該方法は、好ましくは作業経路の作動セグメントに沿った、巻き取りヘッドの変位の間に、巻き取りヘッドによってストリップ状物品を巻き取るステップを含む。
【0171】
本態様による方法により、巻き取りヘッド自体が作業経路、特にその特定のセグメントに沿って移動している間に巻き取りを実施する可能性により、既知の解決策よりも高速で、ストリップ状物品の経路において中断なしにコイルを作製することが可能になる。巻き取りヘッドの変位は、実際、コイルの作製プロセス中にストリップ状物品またはそれを形成する対応するストリップの前進を中断する必要がないように、巻き取りヘッドへのストリップ状物品の供給と調整を行うことができる。
【0172】
本発明は、上述した態様の少なくとも1つにおいて、以下に記載するさらなる好ましい特徴の少なくとも1つを有してもよい。
【0173】
好ましくは、巻き取りヘッドの各々は、ストリップ状物品の一部を把持するように構成された把持デバイスを支持する。把持デバイスは、さらに好ましくは、ストリップ状物品を巻き取るように、巻き取り軸を中心にそれ自体で回転するように構成される。
【0174】
この特性により、ストリップ状物品は簡単に把持されて、把持している装置と同じ装置の回転によって巻き取られることができる。このようにして、ストリップ状物品が巻き取られている間の回転速度だけでなく、巻き取りヘッドの軌道と速度を容易に制御することができる。
【0175】
好ましくは、供給ユニットストリップ状物品の供給方向を画定する。
【0176】
このようにして、供給ユニット自体が、ストリップ状物品が供給される方向、すなわち、それが巻き取りヘッドに到達し、次に把持され、巻き取られる方向を画定する。
【0177】
ストリップ状物品が複数のストリップによって形成されている場合、供給方向は、ストリップがそれらの間に組み合わされた後の物品の供給方向と一致する。
【0178】
好ましくは、移動デバイスは、巻き取りヘッドの変位の間にストリップ状物品を巻き取るように構成される。好ましくは、巻き取り中のそれぞれの巻き取りヘッドの変位は、供給方向と一致しない方向である。
【0179】
この特性により、ストリップが巻き取られている間に、ストリップ状物品の長さを短くするか、最小に維持することができる。このようにして、ストリップに張力状態を発生させる状況が制限され、一般的に高速巻き取りを達成することができる。
【0180】
なお、「不一致」という用語と、その対義語である「一致」という用語が2つの方向を指している場合、これらの方向は、不一致に関しては反対方向に、一致に関しては同じ方向に向けられていると理解されること留意されたい。
【0181】
これらの方向は、必ずしも平行である必要はなく、この場合、2つの方向が不一致とみなされるのは、2つ目の方向と平行な一方の方向の成分が、他方の方向に対して物体が反対方向に変位する経路を定義する場合である。
【0182】
この概念は
図11に模式的に示されている。ここでは、2つの方向は実線によって示され、参照符号aおよびbによって示されている。第2の方向に平行な成分は点線で示され、参照符号cによって示されている。図に示す実施例において、2つの線に存在する矢印からわかるように、2つの方向は不一致として表されている。
【0183】
好ましくは、作動セグメントそれぞれの巻き取りヘッドの変位は、供給方向に実質的に平行である。
【0184】
本発明の文脈では、「実質的に平行」という用語は、完全な平行度に対して±10°、好ましくは±5°のずれの可能性を示している。
【0185】
この特性により、巻き取りヘッドは、ストリップの前進運動に追従することができ、および/またはそのような状態でストリップを巻き取るように、ストリップの前進とは反対方向に移動することができる。これらの各特性は、ストリップの巻き取り、ひいてはコイルの形成をより迅速かつ効率的にすることにさらに寄与する。
【0186】
好ましくは、供給ユニットは、ストリップ状物品が供給ユニットから出て巻き取りユニットに供給されるときにストリップ状物品が通過する出口部分と、好ましくはそれぞれの送達デバイスから少なくとも1つのストリップを受け取るように適応された入口部分と、を備え、ストリップの供給経路は、入口部分と出口部分との間に設けられる。
【0187】
好ましくは、供給ユニットは、出口部分が好ましくは形成される可動部を備える。
【0188】
供給ユニットにおける可動部の存在により、巻き取りヘッドに供給されるストリップ状物品が出る部分の位置を変えることができる。このようにして、巻き取りヘッドは、ストリップ状物品をより簡単に把持することができ、また、ヘッドと供給ユニットとの間の距離、ひいてはストリップ状物品が巻き取られるヘッドと供給ユニットとの間のストリップの長さを調整することができる。
【0189】
好ましくは、該装置は、供給ユニットの下流位置においてストリップ状物品を切断するように構成された切断デバイスを備える。
【0190】
供給ユニットの下流側の切断デバイスの存在により、ストリップが切断される瞬間にストリップを停止させる必要がなくなり、相対的な移動デバイスを介して行われるヘッドの移動と切断動作を連動させることが可能になる。
【0191】
好ましくは、供給ユニットおよび移動デバイスは、切断デバイスがストリップ状物品を切断するときに備えて、それぞれの巻き取りヘッドが供給ユニットから所定の距離に位置するように構成される。ここで、所定の距離は、好ましくは供給ヘッドからの最短距離に実質的に等しい。
【0192】
「実質的に等しい」という用語は、2つの構成要素間の最短距離に言及したものであるが、本発明の文脈において、装置の異なる動作ステップの間、2つの構成要素は、僅かに短い距離にもあり得ることに留意されたい。ただし、全体として、2つの構成要素を運動させる運動機構およびそれらの全体的な寸法に適合するように、この距離は、得られる最小値と考えることができる。
【0193】
換言すると、巻き取りヘッドは、作業経路に沿って移動する間、上述した切断ステップで位置する距離よりも短い距離に位置することもあるが、この操作の文脈において、それらが位置する距離は、切断に使用されるデバイスの接近と使用を可能にし、移動に使用される運動機構に適合するように位置することができる最小の距離である。
【0194】
この特性により、切断が行われる瞬間に供給ユニットから出るストリップ状物品の一部の長さを最小にすることができ、したがって、管理、特に、切断の結果として生じるストリップ状物品の2つの部分に対する巻き取り動作を簡略化することができる。
【0195】
好ましくは、供給ユニットおよび移動デバイスは、切断デバイスがストリップ状物品を切断したときに、それぞれの巻き取りヘッドが可動部から最短距離に位置するように構成される。
【0196】
この特性に基づいて、可動部の移動を有利に利用して、上述した巻き取りヘッドの配置を最短距離で達成することができる。
【0197】
好ましくは、切断デバイス巻き取りヘッドおよび/またはストリップ状物品と一体的に移動可能である。
【0198】
好ましくは、移動デバイスは、作業経路に沿って、少なくとも以下を含む軌道に従って巻き取りヘッドを変位させるように構成される。
・ 移動デバイスの回転軸を中心とする回転。ここで、回転軸は巻き取り軸とは異なる。
・ 回転軸および巻き取り軸とは異なるさらなる軸を中心とする並進および/または回転。
【0199】
この特性により、特別な運動機構によって、移動デバイスの回転軸を中心とする回転によって得られる回転ヘッドの周期的な移動と、並進運動および/またはさらなる回転運動によって得られるヘッドのさらなる移動とを実現することができる。
【0200】
このようにして、ストリップの張力状態や制御が困難な動きを伴うことなく、ヘッド自体の移動中にストリップの巻き取りを実施するために、構成的に単純な解決策で、高速を達成することができ、巻き取りヘッドに必要な軌道を得ることができる。
【0201】
好ましくは、移動デバイスは、巻き取りヘッドに、次の移動の組み合わせを行わせるように構成される。すなわち、ヘッド間の距離を変化させない並進、および/またはヘッド間の距離を変化させる任意の移動の組み合わせである。
【0202】
好ましくは、巻き取りヘッドおよび可動部は、協働するように移動可能であり、移動デバイスは、巻き取りヘッドが移動している間に、ストリップ状物品が巻き取られるそれぞれの巻き取りヘッドを可動部から所定の距離に維持するように、巻き取りヘッドを作動セグメントに沿って移動させるように構成される。
【0203】
これらの特性により、コイルを作製する様々な段階において、供給ユニットと巻き取りヘッドとの間の距離を制御することができ、巻き取りを実施するために適切な距離を提供し、張力状態を最小にし、必要に応じてストリップ状物品の切断を可能にする。
【0204】
好ましくは、少なくとも1つのストリップ状物品は、少なくとも供給ユニットと、ストリップ状物品が巻き取られるそれぞれの巻き取りヘッドとの間に設けられたセグメントについて、実質的に一定の張力を受ける。
【0205】
本発明により、巻き取りヘッドが変位している間に巻き取りが行われるという事実により、特にコイルが作製されている間に、成形されたストリップ状物品に実質的に一定の張力を与えることが可能であることに留意されたい。
【0206】
好ましくは、供給ユニットは、供給速度でストリップ状物品を供給するように構成され、巻き取りヘッドは、ストリップを巻き取り速度で巻き取るように構成され、且つ変位速度で変位させるように構成され、巻き取り速度および変位速度は、好ましくは、ストリップ状物品に実質的に一定の張力を与えるような速度である。
【0207】
このようにして、装置を作動させる速度を制御するだけで、張力を制御することが可能となり、その結果、装置の動作ステップを容易に制御することができる。
【0208】
好ましくは、供給速度は、巻き取り速度と変位速度の合計に実質的に等しい。
【0209】
この条件により、巻き取り中やコイル形成中にこれを停止する必要なく、ストリップ状物品に実質的に一定の張力を維持することができる。
【0210】
好ましくは、ストリップ状物品は、層状に重なり合う複数のストリップを備え、少なくとも1つのストリップは、連続的に供給される。
【0211】
好ましくは、供給速度は、供給経路に沿って常にゼロよりも大きく、好ましくは実質的に一定である。
【0212】
これらの特性により、ストリップの供給を中断することなくコイルを作ることができるため、望ましくない張力状態を発生させたり、装置の生産性を低下させたりする可能性のあるストリップの移動の中断を回避することができる。
【0213】
好ましくは、供給ユニットは、カップリングローラを備え、ストリップは、カップリングローラの下流側で、ストリップがグループ化されてストリップ状物品を形成するように、ストリップが部分的に巻き取られたカップリングローラに向かって収束するように配置される。
【0214】
好ましくは、出口部分は、カップリングローラに画定される。
【0215】
好ましくは、カップリングローラは、可動部に接続される。
【0216】
これらの特性により、ストリップの連続的な前進を可能にする解決策を有する多層ストリップ状物品を得るために、ストリップをグループ化することが可能である。さらに、ストリップが結合される位置は、装置の異なる動作ステップの間に有利に変更することができる。
【0217】
好ましくは、作動セグメントは、好ましくは互い実質的に平行である少なくとも第1の部分および第2の部分を備える。
【0218】
この特性により、2つの実質的に平行なセグメントを移動させるために過度に複雑でない運動機構を使用することが可能であるため、広範囲に延びる作動セグメントを得ることができ、構造上の観点から比較的単純な移動デバイスを使用することができる。
【0219】
好ましくは、移動デバイスは、第1の部分に沿った第1の方向に巻き取りヘッドの各々を変位させ、第2の部分において、第1の方向とは反対方向に変位させるように構成される。
【0220】
このようにして、巻き取りヘッドが2つの実質的に平行なセグメントに沿って、互いに反対方向の2つの方向に移動することができるので、移動デバイス、より一般的には装置の全体的な寸法を最適化することができる。
【0221】
好ましくは、把持デバイスの各々は、第2の部分とは異なる速度で、第1の部分に沿ってストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0222】
異なる巻き取り速度を使用することで、特に連続的に供給される場合には、巻き取りの間、ストリップ状物品に実質的に一定の張力を維持することができる。
【0223】
好ましくは、巻き取りヘッドは、第1の部分において供給方向と一致する方向に変位し、第2の部分において供給方向と一致しない方向に変位し、巻き取りヘッドは、好ましくは、それぞれの巻き取りヘッドが供給方向と一致しない方向に変位するとき、ストリップ状物品をより高速で巻き取るように構成される。
【0224】
これらの特性により、巻き取り中に巻き取りヘッドが移動し、同時にストリップ状物品が供給され続けるという事実を考慮して、ストリップ状物品の巻き取りを可能な限り迅速に行うために、巻き取りヘッドの移動を最適に利用することが可能である。
【0225】
好ましくは、作動セグメントは、好ましくは第1の部分および/または第2の部分に実質的に平行な第3の部分を備える。巻き取りヘッドは、第3の部分に沿って供給方向と一致する方向に再び変位する。
【0226】
第3の部分の存在により、周期的な解決策の中で移動デバイスの特性をさらに利用することが可能になり、好ましくは、閉じた経路に沿って巻き取りヘッドを変位させることができる。
【0227】
好ましくは、ストリップ状物品は、第1の部分および/または第2の部分および/または第3の部分に沿って移動ヘッドが変位する間に巻き取られる。
【0228】
好ましくは、移動デバイスは、第1の部分に沿った単一のコイルを形成するために使用されるストリップ状物品の全体的な長さの5%~15%、好ましくは10%の量だけ、ストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0229】
好ましくは、移動デバイスは、第2の部分に沿った単一のコイルを形成するために使用されるストリップ状物品の全体的な長さの70%~90%、好ましくは80%の量だけ、ストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0230】
好ましくは、移動デバイスは、第3の部分に沿った単一のコイルを形成するために使用されるストリップ状物品の全体的な長さの5%~15%、好ましくは10%だけ、ストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0231】
このようにして、巻き取りは、主に、巻き取りヘッドが戻ってくる間に、つまり第2の部分に沿って行われ、巻き取りヘッドが供給方向に対して一致しない方向に移動するにつれて、巻き取りはより高速で行われ得る。
【0232】
好ましくは、該装置は、入口部分と出口部分との間に複数のストリップのうちの少なくとも1つのストリップの量を格納するように構成された格納装置と、格納されたストリップの量を変化させるために好ましくは格納装置を変位させる、格納装置を作動させるための装置と、を備える。
【0233】
この特性により、ストリップの少なくとも1つを前進させ続けながら、これが巻き取りヘッドに提供されず、特に巻き取られないステップを提供することができる。このようにして、切断ステップをより良好に管理することができ、および/または複数の重なり合う層によって形成されたストリップ状物品の場合に、異なる長さのストリップを提供することができる。
【0234】
好ましくは、格納デバイスは、少なくとも1つの可動要素を備え、可動要素は、可動要素を移動させることによって供給経路の全体的な長さを変化させるように構成される。
【0235】
好ましくは、可動要素は、可動部によって形成される。
【0236】
好ましくは、移動デバイスは、可動部と一体的に移動するように構成され、好ましくは可動部上に回転可能に支持される。
【0237】
このようにして、例えば移動デバイス、ひいては可動部が作動セグメントの第1の部分に沿って移動するときに、ストリップ状物品を形成するすべてのストリップを同時に格納し、作動セグメントの第2の部分に戻ったときに、このように格納されたストリップを迅速に巻き取ることができる。
【0238】
好ましくは、可動要素は、少なくとも1つの可動ローラを備え、少なくとも1つのストリップは、全体的な長さを変化させるように、可動ローラ上および少なくとも1つの固定ローラ上に巻き取られる。好ましくは、可動ローラおよび固定ローラは、空回りするように構成される。
【0239】
この特性により、ストリップ状物品がいくつかの重なり合うストリップによって形成される場合に、ストリップの前進を停止する必要なく、残りのストリップに対して、単一のストリップ、または特定のストリップの前進をずらすことができる。このようにして、収納されているストリップを所定の位置で切断することにより、多層構造を形成する1つまたは複数のストリップが存在しないストリップ状物品の部分を得ることができる。このことは、セパレータストリップの一部のみが存在するコイルの末端部分が典型的に想定される電気化学セル用コイルの場合に特に有利である。
【0240】
好ましくは、供給ユニットは、1つまたは複数のストリップのうちの少なくとも1つのストリップを保持するためのデバイスを備える。これは、出口部分を通る1つまたは複数のストリップのうちの少なくとも1つのストリップの供給を減速または停止するように構成される。
【0241】
好ましくは、格納デバイスは、保持デバイスがストリップの供給を減速または停止したときにストリップを格納するように構成される。
【0242】
このようにして、格納デバイスはストリップが減速または停止しているときに作動することができ、これによりストリップに張力が生じることを回避し、これが供給ユニットの出口部分を通って供給されることなく、単一のストリップを連続的に前進させることができる。
【0243】
好ましくは、作動セグメントは、少なくとも1つの実質的に直線状のセグメントを含む。
【0244】
巻き取りが行われる直線状のセグメントが存在することは、ストリップ状物品にかかる望ましくない張力状態を回避するために特に有利である。
【0245】
好ましくは、直線状のセグメントは、供給方向に対して実質的に平行であり、コイルが作製されている間に、ストリップ状物品に張力がかからない状態にさらに寄与する。
【0246】
好ましくは、第1の部分および/または第2の部分および/または第3の部分は、それぞれの直線状のセグメントを形成する。
【0247】
好ましくは、巻き取りヘッドは、少なくとも1つのストリップを少なくとも部分的に巻き取り後にコイルを排出するように構成され、作業経路は、リセットセグメントを含む。リセットセグメントに沿って、巻き取りヘッドの各々が、排出位置から、巻き取りヘッドが少なくとも1つのストリップ状物品の部分を把持する把持位置まで変位する。好ましくは、作業経路は閉じられている。
【0248】
このようにして、該装置は、周期的に動作することができ、有利には、巻き取りヘッドが巻き取りを行い、一般にコイルを作製する作動セグメントと、ヘッドがサイクルを再開するために適切な位置に戻ることができるリセットセグメントとを提供することができる。
【0249】
これは、直線状の経路がある場合、またはいずれにせよ巻き取り動作を特定の領域に集中させたい場合に特に有利である。なぜなら、ヘッドの回転およびストリップ状物品に対するこの領域におけるヘッドの挙動を制御すれば十分であり、必要な運動機構を単純化できるからである。
【0250】
好ましくは、作動セグメントは、作業経路の全体的な長さの少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、好ましくは少なくとも20%に等しい長さを有する。
【0251】
好ましくは、そのような作動セグメントにおいて、ストリップ状物品の巻き取りは、ストリップ状物品が巻き取られたそれぞれの巻き取りヘッドの変位の間に行われる。
【0252】
したがって、換言すると、このような変位は、巻き取りヘッドの全体的な作業経路のかなりの部分をカバーすることになる。したがって、巻き取りヘッドの移動は、巻き取り中に生じる直径の差を補正すること、または巻き取り中の移動供給方向に対するストリップ状物品の最小の変位を補正することに限定されないことに留意されたい。
【0253】
このようにして、ストリップ状物品の移動およびコイルの形成の間、ヘッドをストリップ状物品の前進に追従させることができる。さらに、これにより、巻き取りヘッドが移動してストリップ状物品を巻き取る作動セグメントを適切に利用することができるようになり、例えば、特定のヘッドが1つのコイルの巻き取りを開始し、別のヘッドが別のコイルの巻き取りを終了することを想定することによって、2つ以上の巻き取りヘッドの動作を適切に調整することができる。
【0254】
好ましくは、切断デバイスは、作業経路の作動セグメントに沿って、好ましくは、作業経路の中間領域において、ストリップ状物品を切断するように構成される。
【0255】
この特性により、巻き取り、切断および切断されたコイルの排出エリアまでの搬送の両方について、巻き取りヘッドの移動を様々なステップで利用することができる。
【0256】
好ましくは、複数の巻き取りヘッドは、少なくとも第1の巻き取りヘッドと第2の巻き取りヘッドとを備え、移動デバイスは、作業経路に沿って第1の巻き取りヘッドと第2の巻き取りヘッドとの間の距離を変化させるように構成される。
【0257】
2つの巻き取りヘッド間の距離を変化させることができるので、特に、巻き取りが行われるステップとストリップ状物品が切断されるステップとの間で2つのヘッド間の距離を変化させることにより、コイルを作製するステップを効率的に管理することができる。
【0258】
好ましくは、移動デバイスは、切断デバイスがストリップ状物品を切断するときに、作業経路に沿って第1の巻き取りヘッドを第2の巻き取りヘッドに接近させるように構成される。
【0259】
このようにして、2つの巻き取りヘッドの間で切断を実施することができ、切断の後に生じるストリップ状物品の2つのフラップの寸法を最小にすることができる。ここで、一方のヘッドが他方のヘッドに可能な限り接近している。
【0260】
好ましくは、移動デバイスは、第1の巻き取りヘッドを供給ユニットから遠ざけるように構成され、第1の巻き取りヘッドが遠ざけられたときに、第2の巻き取りヘッドを作動セグメントに沿って第1の巻き取りヘッドと供給ユニットとの間の中間位置に変位させるようにさらに構成される。
【0261】
この特性により、他の巻き取りヘッドがストリップ状物品自体をまだ巻き取っている間、またはいずれにせよ把持している間に、第2の巻き取りヘッドがストリップ状物品を把持するように第2の巻き取りヘッドを配置することができる。このようにして、第2の巻き取りヘッドがストリップ状物品を把持するときに、このストリップ状物品はまだ第1の巻き取りヘッドに巻き取られている。
【0262】
好ましくは、移動デバイスは、第1の巻き取りヘッドが第3の部分に沿って移動するときに、作業経路に沿って第1の巻き取りヘッドに先行する第2の巻き取りヘッドが、第1の部分に沿って移動するように構成される。
【0263】
この特性により、装置の全体的な寸法を最適化することができ、少なくとも部分的に、2つのコイルの巻き取りを同時に行うことができる。ここで、ストリップ状物品を切断した後に、第1の巻き取りヘッドは、第3の部分に沿った残りのフラップの巻き取りを終了し、第2の巻き取りヘッドは、第1の部分に沿った巻き取りを開始する。
【0264】
好ましくは、把持デバイスの各々は、それらの間にストリップ状物品を保持するように構成された1対のピンを備え、ピンの少なくとも一方は、それらの間にストリップ状物品を保持する他方のピンと接合するように移動可能である。
【0265】
ピンの存在により、簡単な方法で、連続的且つ自動化されたプロセスの一部として、ストリップ状物品を巻き取るように把持およびブロックすることができる。
【0266】
好ましくは、巻き取り軸は、ピンの長手方向延在方向と整列している。
【0267】
好ましくは、ピンの少なくとも一方は、ストリップ状物品の供給方向に対して横方向、好ましくは直角である抽出方向に沿って移動可能である。
【0268】
このようにして、一方のピンがヘッドの移動中にストリップに接近し、他方のピンは、ストリップに到達した後にもう一方のピンの位置に移動されるので、巻き取りヘッドが物品に接近する間、2つのピンの間にストリップ状物品をサンドイッチ状構成に配置することができる。この位置に到達すると、ピンは、それ自体を中心に回転し始め、ストリップの巻き取りおよび把持を開始することができる。
【0269】
好ましくは、ピン両方とも移動可能である。ピンは、互いに独立して移動可能であるとともに、互いに連動して移動可能であるように構成される。また、ピンは、両方とも、抽出方向に沿って移動するように構成される。
【0270】
このようにして、同じピンを、ストリップ状物品を把持して巻き取りを開始するため、および一旦巻き取りされたコイルを排出するために有利に使用することができる。
【0271】
好ましくは、可動部の変位方向は、水平方向に対して30°~60°、好ましくは40°~50°の角度を形成する。この角度は、好ましくは45°に実質的に等しい。このようにして、可動部のストロークに関連する全体的な寸法と、可動部およびそれによって支持されるすべての構成要素の垂直移動に必要な動力との間の最適な妥協点を得ることができる。
【0272】
好ましくは、ストリップの各々は、それぞれの供給経路を画定する。供給経路は、それぞれの格納セグメントを含む。格納セグメントは、互いに実質的に平行である。
【0273】
好ましくは、少なくとも1つの格納セグメント、ストリップ状物品の供給方向、可動部の変位方向、および作動セグメントの少なくとも1つの部分からなる群のうちの2つ以上が、互いに実質的に平行である。
【0274】
好ましくは、格納セグメント、ストリップ状物品の供給方向、可動部の変位方向、および作動セグメントの少なくとも1つの部分は、すべて互いに実質的に平行である。
【0275】
好ましくは、供給ユニットは、変位方向に沿った可動部の移動と協働して、好ましくは格納セグメントのそれぞれの長手方向の延在部を変化させるように構成される。
【0276】
このようにして、ストリップ状物品を形成するストリップの格納中でさえ、一定の張力を維持することができ、したがって、可動部の移動がストリップに望ましくない張力を発生させることはない。
【0277】
好ましくは、1つまたは複数の格納セグメントは、それぞれの1対のダイバータローラの間に延在し、好ましくは空回りする。好ましくは、1対のダイバータローラは、可動部上に支持される。
【0278】
この特性により、ストリップが格納されている間、特に可動部の移動中にストリップが摺動することができ、上述したような望ましくない張力が発生しない。
【0279】
好ましくは、格納セグメントの長手方向の延在部は、同時に、同じ量だけ変化させられ、格納セグメントが互いに実質的に平行に維持される。
【0280】
これらの特性により、可動部の変位を利用して、ストリップ状物品を形成するストリップの各々について同じ量のストリップを同時に格納することができる。このようにして、ストリップの連続的な供給を使用することができる一方で、ストリップ状物品が巻き取られない段階を提供することもできる。
【0281】
これらの特性により、可動部の変位を利用して、ストリップ状物品を形成するストリップの各々について同じ量のストリップを同時に格納することができる。このようにして、ストリップの連続的な供給を使用することができる一方で、ストリップ状物品が巻き取られない段階を提供することもできる。
【0282】
ストリップを層状に組み合わせるステップは、ストリップを、格納セグメントの下流側で、巻き取りヘッドに供給されるストリップ状物品が通る出口部分に向けて収束させるステップを含む。
【0283】
このようにして、一方のストリップと他方のストリップの間、且つ出口部分の前に、ストリップ状物品を形成するために組み合わされる前に1つまたは複数のストリップを切断するために使用できるグリッパーとナイフを配置するための空間を画定することができる。
【0284】
好ましくは、ストリップ状物品は、把持デバイスによって把持され、ストリップ状物品は、巻き取り軸を中心に把持デバイスを回転させることによって巻き取られる。
【0285】
この特性により、ストリップ状物品を簡単に把持することができ、その物品を把持するデバイスと同じデバイスを回転させることによって、ストリップ状物品が巻き取られ得る。このようにして、ストリップ状物品を巻き取っている間の回転速度、ならびに巻き取りヘッドの軌道および速度を容易に制御することができる。
【0286】
好ましくは、ストリップ状物品の部分を把持するステップは、ストリップ状物品を供給するステップを含むことができる。ここで、ストリップ状物品は、供給方向への変位によって供給される。
【0287】
このようにして、供給ユニット自体が、ストリップ状物品が供給される方向、すなわち、それが巻き取りヘッドに到達し、次に把持され、巻き取られる方向を画定する。
【0288】
好ましくは、ストリップ状物品は、巻き取りヘッドの変位の間に巻き取られる。好ましくは、巻き取りヘッドは、ストリップ状物品を巻き取るときに、供給方向と一致しない方向に変位する。
【0289】
また、この特性により、ストリップが巻き取られている間に、ストリップ状物品の長さを短くするか、最小に維持することができる。このようにして、ストリップに張力状態を発生させる状況が制限され、一般的に高速巻き取りを達成することができる。
【0290】
好ましい実施形態において、ストリップ状物品を巻き取りヘッドに供給することが想定されてもよい。ストリップ状物品は、好ましくはストリップ状物品の出口部分を介して供給される。
【0291】
好ましくは、出口部分は、変位方向に沿って移動可能であり、変位方向は、好ましくは供給方向と実質的に平行である。
【0292】
好ましくは、出口部分は、変位方向に沿って前進および後退するように移動可能である。
【0293】
出口部分を移動させることにより、巻き取りヘッドに供給されるストリップ状物品が出る位置を変えることができる。このようにして、巻き取りヘッドは、ストリップ状物品をより容易に把持することができ、また、ストリップ状物品が巻き取られるヘッドと供給ユニットとの間のストリップ状物品の長さを調整することができる。
【0294】
好ましい実施形態において、供給ユニットの下流位置においてストリップ状物品を切断することが想定されてもよい。
【0295】
供給ユニットの下流側の切断デバイスを切断することで、ストリップが切断される瞬間にストリップを停止させる必要がなくなり、相対的な移動デバイスを介して行われるヘッドの移動と切断動作を連動させることが可能になる。
【0296】
好ましくは、巻き取りヘッドは、ストリップ状物品を切断するステップの準備のために、出口部分から最短距離に配置される。
【0297】
また、この特性により、切断が行われる瞬間に供給ユニットから出るストリップ状物品の一部の長さを最小にすることができ、したがって、管理、特に、切断の結果として生じるストリップ状物品の2つの部分に対する巻き取り動作を簡略化することができる。
【0298】
好ましくは、該方法は、ストリップ状物品を切断するための切断デバイスを提供するステップと、ストリップ状物品が切断されている間に、切断デバイスを可動部および/または巻き取りヘッドおよび/またはストリップ状物品と一体的に変位させるステップと、を含む。
【0299】
このようにして、ストリップを停止させることなく、巻き取りヘッドの移動中に切断を行うことができ、その結果、コイルを作製するための連続プロセスが可能になる。
【0300】
好ましい実施形態において、少なくとも以下によって形成された軌道に従って巻き取りヘッドを移動させることが想定されてもよい。
・ 移動デバイスの回転軸を中心とする回転。ここで、回転軸は巻き取り軸とは異なる。
・ 回転軸および巻き取り軸とは異なるさらなる軸を中心とする並進および/または回転。
【0301】
これらのステップにより、ストリップの張力状態や制御が困難な動きを伴うことなく、ヘッド自体の移動中にストリップの巻き取りを実現するために、構成的に単純な解決策で、高速を達成することができ、巻き取りヘッドに必要な軌道を得ることができる。
【0302】
好ましい実施形態において、出口部分と、ストリップ状物品が供給される巻き取りヘッドとを、所定の距離に維持して同時に移動させることが想定されてもよい。
【0303】
また、これらの特性により、コイルを作製する様々な段階において、供給ユニットと巻き取りヘッドとの間の距離を制御することができ、巻き取りを実施するために適切な距離を提供し、張力状態を最小にし、必要に応じてストリップ状物品の切断を可能にする。
【0304】
好ましくは、巻き取りヘッドがストリップ状物品を巻き取っている間に、出口部分と巻き取りヘッドとを同時に移動させることが想定され得る。ストリップ状物品は、把持され、巻き取りヘッドによって、ストリップ状物品が巻き取りヘッドの上流側で実質的に一定の張力を受けるように移動される。
【0305】
このようにして、巻き取りヘッドが変位している間に巻き取りが行われるという事実により、特にコイルが作製されている間に、ストリップ状物品に実質的に一定の張力を与えることができる。
【0306】
好ましくは、成形されたストリップ状物品は、ストリップ状物品の巻き取り速度と、ストリップ状物品が巻き取られている巻き取りヘッドが変位する変位速度との合計に実質的に等しい供給速度で、出口部分を通って供給される。
【0307】
このようにして、装置を作動させる速度を制御するだけで、張力を制御することができ、その結果、異なる動作ステップを容易に制御することができる。
【0308】
好ましい実施形態において、ストリップ状物品を形成するように複数の層を組み合わせることが想定されてもよい。ここで、少なくとも1つのストリップは、連続的に供給される。
【0309】
好ましくは、供給速度常にゼロよりも大きく、好ましくは実質的に一定である。
【0310】
また、これらの特性により、ストリップの供給を中断することなくコイルを作ることができるため、望ましくない張力状態を発生させたり、装置の生産性を低下させたりする可能性のあるストリップの移動の中断を回避することができる。
【0311】
好ましくは、ストリップをカップリングローラに部分的に巻き付けることにより、ストリップ状物品を形成するためにストリップを結合することが想定される。
【0312】
好ましくは、出口部分は、カップリングローラに画定される。
【0313】
また、これらの特性により、ストリップの連続的な前進を可能にする解決策を有する多層ストリップ状物品を得るために、ストリップをグループ化することが可能である。さらに、ストリップが結合される位置は、装置の異なる動作ステップの間に有利に変更することができる。
【0314】
好ましい実施形態において、作動セグメントの第1の部分および第2の部分に沿って巻き取りヘッドを互いに実質的に平行に移動させることが想定されてもよい。ここで、巻き取りヘッドの各々は、第1の部分に沿って第1の方向に変位し、第2の部分において、第1の方向とは反対方向に変位する。
【0315】
このようにして、2つの実質的に平行なセグメントを移動させるために過度に複雑でない運動機構を使用することが可能であるため、広範囲に延びる作動セグメントを得ることができ、構造上の観点から比較的単純な移動デバイスを使用することができる。
【0316】
さらに、巻き取りヘッドが2つの実質的に平行なセグメントに沿って、互いに反対方向の2つの方向に移動することができるので、移動デバイスの動作ステップ、より一般的には本発明による方法を最適化することができる。
【0317】
好ましくは、把持デバイスの各々は、第2の部分とは異なる速度で、第1の部分に沿ってストリップ状物品を巻き取るように構成される。
【0318】
好ましくは、巻き取りヘッドは、第1の部分において供給方向と一致する方向に変位し、第2の部分において供給方向と一致しない方向に変位する。
【0319】
ストリップ状物品は、好ましくは第2の部分に沿ってそれぞれの巻き取りヘッドが変位されたときに、高速で巻き取られる。
【0320】
異なる巻き取り速度を使用することで、特に連続的に供給される場合には、巻き取りの間、ストリップ状物品に実質的に一定の張力を維持することができる。
【0321】
好ましい実施形態において、作動セグメントの第3の部分に沿って巻き取りヘッドを移動させることが想定され得る。第3の部分は、好ましくは第1の部分および/または第2の部分に実質的に平行であり、巻き取りヘッドは、好ましくは第3の部分に沿って供給方向と一致する方向に変位する。
【0322】
これらの特性により、巻き取り中に巻き取りヘッドが移動し、同時にストリップ状物品が供給され続けるという事実を考慮して、ストリップ状物品の巻き取りを可能な限り迅速に行うために、巻き取りヘッドの移動を最適に利用することができる。
【0323】
好ましくは、少なくとも1つのストリップは、ストリップが個々に提供される入口部分と出口部分との間に設けられたセグメントに沿って実質的に一定の速度で前進する。
【0324】
好ましい実施形態において、少なくとも1つのストリップが巻き取りヘッドによって把持される前に、そのストリップの量を格納することが想定されてもよい。好ましくは、格納された量は、巻き取りヘッドの変位中に変化可能である。
【0325】
好ましくは、ストリップは、導体ストリップおよびセパレータストリップを備える。該方法は、入口部分と出口部分との間での前進の間に、少なくとも1つの導体ストリップを格納するステップを含む。
【0326】
また、これらの特性により、ストリップの少なくとも1つを前進させ続けながら、これが巻き取りヘッドに供給されず、特に巻き取られないステップを想定することができる。このようにして、切断ステップをより良好に管理することができ、および/または複数の重なり合う層によって形成されたストリップ状物品の場合に、異なる長さのストリップを提供することができる。
【0327】
好ましくは、1つまたは複数のストリップの供給を減速または停止することが想定されてもよい。供給が減速または停止したときに、変化可能な量の1つまたは複数のストリップが格納される。
【0328】
このようにして、減速または停止しているときにストリップの格納を行うことができ、これにより、ストリップに張力が生じることを回避することができ、供給ユニットの出口部分を通って供給されることなく、単一のストリップを連続的に前進させることができる。
【0329】
好ましくは、出口部分は、ストリップ状物品が格納されたときに、好ましくは変位方向に沿って変位する。
【0330】
好ましくは、巻き取りヘッドは、互いから実質的に一定の距離を維持しながら同時に移動する。
【0331】
好ましくは、巻き取りヘッド出口部分と一体的に移動する。
【0332】
このようにして、例えば移動デバイス、ひいては可動部が作動セグメントの第1の部分に沿って移動するときに、ストリップ状物品を形成するすべてのストリップを同時に格納し、作動セグメントの第2の部分に戻ったときに、このように格納されたストリップを迅速に巻き取ることができる。
【0333】
好ましくは、少なくとも1つのストリップを格納するステップは、入口部分と出口部分との間で少なくとも1つのストリップが移動する距離を変化させるステップを含む。
【0334】
この特性により、ストリップ状物品が複数の重なり合うストリップによって形成される場合に、ストリップの前進を停止する必要なく、残りのストリップに対して、単一のストリップ、または特定のストリップの前進をずらすことができる。
【0335】
好ましくは、作動セグメントは、実質的に直線状のセグメントを含む。
【0336】
巻き取りが行われる直線状のセグメントが存在することは、ストリップ状物品にかかる望ましくない張力状態を回避するために特に有利である。
【0337】
好ましい実施形態において、ストリップを少なくとも部分的に巻き取り後にコイルを排出することが想定されてもよい。ここで、巻き取りヘッドは、コイルの排出後に、ストリップ状物品の部分を把持するように、作業経路に沿って把持位置に戻る。
【0338】
また、これらの特性により、本発明の方法は、周期的に動作を実施することができ、有利には、巻き取りヘッドが巻き取りを行い、コイルを作製する動作部分と、ヘッドがサイクルを再開するために適切な位置に戻ることができるリセットセグメントとを提供することができる。
【0339】
好ましくは、複数の巻き取りヘッドは、少なくとも第1の巻き取りヘッドおよび第2の巻き取りヘッドを備える。該方法は、作業経路に沿って、第1の巻き取りヘッドと第2の巻き取りヘッドとの間の距離を変化させるステップを含む。
【0340】
2つの巻き取りヘッド間の距離を変化させることで、特に、巻き取りが行われるステップとストリップ状物品が切断されるステップとの間で2つのヘッド間の距離を変化させることで、コイルを作製するステップを効率的に管理することができる。
【0341】
好ましくは、ストリップ状物品を切断するステップの準備のために、作業経路に沿って第1の巻き取りヘッドを第2の巻き取りヘッドに接近させることが想定されてもよい。
【0342】
このようにして、ストリップ状物品の切断は、切断後に生じるストリップ状物品の2つのフラップの寸法を最小にする2つの巻き取りヘッドの間で行われ、一方のヘッドは他方のヘッドに可能な限り接近する。
【0343】
好ましくは、第1の巻き取りヘッドがストリップ状物品の部分を把持している間に、第1の巻き取りヘッドを出口部分から遠ざけ、第2の巻き取りヘッドを第1の巻き取りヘッドと出口部との間の中間位置に位置させることが想定され得る。
【0344】
また、この特性により、他の巻き取りヘッドがまだストリップ状物品を巻き取っている間に、あるいは、いずれにせよストリップ状物品自体を把持している間に、ストリップ状物品を把持するように第2の巻き取りヘッドを配置することができる。このようにして、第2の巻き取りヘッドがストリップ状物品を把持するときに、このストリップ状物品は、第1の巻き取りヘッドにまだ巻き取られている。
【0345】
好ましくは、第1の巻き取りヘッドが第3の部分に沿って移動するときに、第1の巻き取りヘッドに先行する第2の巻き取りヘッドは、第1の部分に沿って移動する。
【0346】
この特性により、装置の全体的な寸法を最適化することができ、少なくとも部分的に、2つのコイルの巻き取りを同時に行うことができる。ここで、ストリップ状物品を切断した後に、第1の巻き取りヘッドは、第3の部分に沿った残りのフラップの巻き取りを終了し、第2の巻き取りヘッドは、第1の部分に沿った巻き取りを開始する。
【0347】
好ましくは、ストリップ状物品の部分を把持するステップは、ストリップ状物品の部分を1対のピンの間に配置するステップを含む。ここで、ピンの少なくとも一方は、それらの間にストリップ状物品を保持する他方のピンと接合するように移動可能である。
【0348】
このようにして、簡単な方法で、連続的且つ自動化されたプロセスの一部として、ストリップ状物品を巻き取るように把持およびブロックすることができる。
【0349】
好ましくは、ピンは、ストリップ状物品の供給方向に対して横方向、好ましくは直角である抽出方向に沿って移動可能である。
【0350】
この特性により、ヘッドの移動中に、1つのピンがストリップに接近し、別のピンは、ストリップに到達した時点で初めて1つ目のピンに接近する。
【0351】
好ましくは、ピンは両方とも移動可能であり、該方法は、ストリップ状物品の部分を把持するようにピンを互いに独立して移動させるステップと、ストリップ状物品を巻き取ってコイルが作られた後に、コイルを巻き取りヘッドから排出するように、ピンを互いに連動して移動させるステップと、を含む。
【0352】
このようにして、同じピンを、ストリップ状物品を把持して巻き取りを開始するため、および一旦巻き取りされたコイルを排出するために有利に使用することができる。
【0353】
上述した方法のいくつかのステップは、報告された実行順序とは無関係である可能性があることに留意されたい。さらに、いくつかのステップは任意であってもよい。さらに、該方法のいくつかのステップは反復して実行されてもよく、該方法の他のステップと直列または並列に実行されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0354】
本発明の特徴および利点は、添付図面を参照して非限定的な例として示すその好ましい実施形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
【
図2】本発明に従って製造された装置の斜視図である。
【
図3】動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図4】
図3とは異なる動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図5】
図3および
図4とは異なる動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図6】
図3~
図5とは異なる動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図7】
図3~
図6とは異なる動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図8】
図3~
図7とは異なる動作ステップ中の、本発明による装置の模式的な正面図である。
【
図9】本発明による装置のさらなる斜視図であり、図解を明瞭にするためにいくつかの構成要素が取り除かれている。
【
図10】本発明による装置の代替実施形態を模式的に示す斜視図である。
【
図11】本発明による、2つの一致しない方向を示す模式図である。
【
図12】本発明による装置の供給ユニットの可動部の代替実施形態を示す図であり、その可動部は、ストリップの量を格納するために移動される。
【発明を実施するための形態】
【0355】
まず、
図1および
図2を参照すると、本発明に従って作製されたコイルBを製造するための装置が全体として参照符号100によって示されている。
【0356】
好ましい実施形態において、装置100は、電気化学セルの生産を目的としたストリップ状物品Nの巻き取りを実施するように意図されている。
【0357】
しかしながら、これは可能な実施形態例を示すものであり、本発明による装置100は、電気化学セルの生産に関連する分野以外の分野であっても、異なる用途を意図したストリップ状物品を巻き取るためのものであってもよいことに留意されたい。
【0358】
例えば、エネルギー貯蔵の分野でも、本発明は、電池やスーパーキャパシタ用の圧延要素の製造に応用できる。
【0359】
例えば
図1に示すような一部の実施形態において、装置100は、電気化学セル用コイルの生産ライン内で使用されてもよい。このラインでは、ストリップ状物品Nは、好ましくは層状に重なり合う複数のストリップ状物品N1、N2、N3、N4の組み合わせによって作製される。
【0360】
このようなストリップは、有利には、少なくとも2つの導体ストリップN1、N3および2つのセパレータ層N2、N4を備え、これらは、ストリップ状物品Nを形成するために交互に配置される。
【0361】
このようにして、セパレータストリップN2、N4は、電気化学セル用のコイルを形成するために螺旋状に巻かれる2つの導体ストリップN1、N3を互いに電気的に分離した状態に維持することができる。
【0362】
好ましい実施形態において、ストリップN1、N2、N3、N4は、適切な送達デバイス6によって提供される。一例として、
図1は、セパレータストリップの送達デバイス6の実施形態例を示しており、この送達デバイス6は、ストリップが巻き戻されるように収集され、したがって装置の動作中に提供される大型コイルによって形成され得る。
【0363】
次いで、送達デバイス6によって提供されたストリップは、供給ユニット2に供給される。これは、好ましい実施形態において、相対的な巻き取りユニット1によって巻き取られる前に、ストリップ状物品Nを形成するようにストリップ間の組み合わせを行う。詳細は後述する。
【0364】
好ましくは、供給ユニット2は、好ましくはそれぞれの送達デバイス6からストリップを受け取るように適応された入口部分21と、供給ユニット2から出てきて巻き取りユニット1に供給されるときにストリップ状物品Nが通過する出口部22と、を備える。
【0365】
このように、入口部21と出口部22の間に、ストリップの供給経路8が画定される。
【0366】
なお、ストリップは、供給ユニット2に供給される前に、例えばストリップの予備処理を行うためのさらなるユニットを通過することができることに留意されたい。例えば、導体ストリップは、電気化学セル内のさらなる導体部分との接続を有利にするために、相対的な外縁を形成するための予備的なエッチング処理を受けてもよい。
【0367】
上述したように、ストリップN1、N2、N3、N4は、コイルを作製するために巻き取られるストリップ状物品Nを形成するように、供給ユニット内で組み合わせることができる。
【0368】
この目的のために、ストリップN1、N2、N3、N4は、異なる方向に沿って、
図9に示すカップリングローラ23に向かって収束するように前進し、その上に、ストリップの下流側に、ストリップ状物品Nを形成する単一の多層構造が存在するように、それらすべてが部分的に巻き取られる。
【0369】
好ましい実施形態において、ストリップN1、N2、N3、N4は、供給ユニット2内に連続的に供給される。
【0370】
換言すると、ストリップの各々、または場合によっては1つまたは複数の上述したストリップは、一度も停止することなく、供給ユニット2に導入され、ゼロより大きく、好ましくは実質的に一定の速度で進行する。
【0371】
しかしながら、ストリップ状物品Nを形成する1つまたは複数のストリップの中断を提供する必要性、または実施される特定の処理に関連する他の動作上の必要性のために、1つまたは複数のストリップの前進を減速させる必要がある場合がある。
【0372】
例えば、電気化学セルの製造を目的としたコイルを作製する場合、コイルを形成するために巻き取られるストリップ状物品の末端部分には、アノードおよびカソードをそれぞれ形成するストリップが存在しないように設けることができる。換言すると、コイルは、2つのセパレータストリップのみが重なり合って存在する末端フラップを有することができる。
【0373】
この目的および他の目的のために、デバイスの入口部分21と出口部分22との間に、複数のストリップN1、N2、N3、N4を少なくとも1つの量だけ格納するように構成された格納デバイス4の存在を提供することができる。
【0374】
図3の実施形態に示すように、好ましい実施形態において、格納デバイス4は、少なくとも1つの可動要素4Aを備える。少なくとも1つの可動要素4Aは、移動されることで供給経路の全体的な長さを変化させるように構成される。
【0375】
格納されるストリップの量は変更可能であり得る。すなわち、格納されるストリップの量は、上述したような特定の必要性を満たすために、長さの点で、プロセスの異なるステップの間に変更可能であるように提供され得る。
【0376】
この目的のために、格納デバイス4を作動させるデバイスを設けることができる。これは、格納デバイス4を変位させて格納されるストリップの量を変化させる。
【0377】
図3の例に示すように、可動要素4Aは、少なくとも1つの可動ローラ40を備えてもよい。この可動ローラ40に、一定量が格納されるストリップが巻き取られる。
【0378】
次に、ストリップは、可動ローラ40と少なくとも1つの固定ローラに巻き取られる。このようにして、2つのローラ間の距離を変えることにより、ストリップが入口部分21と出口部分22との間を移動しなければならない経路の長さを変えることができ、所望の量を効果的に格納することができる。
【0379】
このようにして、例えば
図3の例を考慮すると、可動ローラ40を下降させることにより、ストリップの長さN1を増加させることができ、供給ユニット2への入口における一定または実質的に一定の前進速度を考慮すると、出口部分におけるストリップの部分を他のストリップに対して減速または停止させることができる。
【0380】
また、好ましい実施形態において、可動ローラ40、より一般的には格納デバイス4の動作は、1つまたは複数のストリップの供給を減速または停止するように構成されたストリップ保持デバイス26Aと関連していてもよいことに留意されたい。
【0381】
換言すると、格納デバイス4の動作は、保持デバイス26Aがストリップの供給を減速または停止したときに格納デバイス2がストリップNを格納するように、保持デバイス26Aの動作と協働させることができる。
【0382】
例えば、一部の実施形態において、例えば
図2に図示すグリッパー26、または他の同様の保持要素の存在により、ストリップを停止または減速させることが要求されるときにストリップに作用し、そのようなストリップの一部の動きを減速させるために提供されてもよい。
【0383】
グリッパー26は、その移動を制御することによって、相対するストリップの前進速度を調整するように、有利には移動可能であり得る。
【0384】
また、グリッパー26は、必要に応じて、ストリップの1つを切断し、全体的なストリップ状物品Nの中でこのストリップの連続性に中断を生じさせる相対的なナイフ27と関連付けることもできる。
【0385】
次に
図1および
図2を参照すると、巻き取りユニット1は、供給ユニット2のすぐ下流に配置され、それによって形成されたストリップ状物品Nを受け取るようになっている。
【0386】
好ましくは、ストリップ状物品Nは、供給方向fに沿って変位されることによって供給される。この方向は、好ましい実施形態において、ストリップ状物品Nが個々のストリップN1、N2、N3、N4を組み合わせることによって形成された後に移動する方向に対応し、場合によっては、ローラ23と巻き取りユニット1との間で想定される方向にも対応する。
【0387】
しかしながら、一般的には、供給ユニット2の特性およびその中でストリップが組み合わされる方法に従って、ストリップ状物品Nの全体的な前進方向を画定することができる。
【0388】
再び
図2および
図3を参照すると、好ましい実施形態において、巻き取りユニット1は、複数の巻き取りヘッド10を備え、巻き取りヘッド10の各々は、以下でより詳細に説明される方法に従って、ストリップ状物品Nを巻き取ることができる。
【0389】
図3に模式的に示すように、巻き取りヘッド10は、好ましくは閉じた作業経路P内を移動可能である。
【0390】
巻き取りヘッド10の移動は、ヘッドの各々が作業経路Pに沿って移動することができるそれぞれの移動デバイス3によって実現される。
【0391】
例えば
図2に示すような一部の実施形態において、移動デバイス3は、回転軸Cを中心に回転可能な回転体30から構成される。
【0392】
回転可能な本体30は、複数の伸縮可能なアーム31を支持する。これらのアーム31は、好ましくはその一端が回転可能な本体30にヒンジ止めされ、その反対側の端部には、それぞれの巻き取りヘッド10が順番に支持される。
【0393】
有利には、回転可能な本体30と伸縮可能なアーム31の組み合わせにより、巻き取りヘッドが作業経路Pを辿るために必要な変位を行うことができる。
【0394】
これにより、好ましい実施形態において、巻き取りヘッド10は、移動デバイス3の回転軸Cを中心とする少なくとも1つの回転と、回転軸Cとは異なるさらなる軸を中心とする並進および/または回転とを含む軌道に従って移動する。
【0395】
したがって、図に示す実施形態において、回転可能な本体30に接続された端部を通る軸を中心とするアーム31の揺動によって、さらなる軸を中心とする回転がどのように達成されるかを観察することができる。
【0396】
しかしながら、このような動作の様々な組み合わせが考えられることは明らかであり、同時に行うことも、一方を他方に続けて行うことも可能である。
【0397】
図10は、巻き取りヘッド10が回転可能な本体30に直接固定され、したがって伸縮可能なアームを使用しない、本発明の代替実施形態を示している。また、有利には、回転可能な本体30は、その回転軸Cを中心に移動可能であり、回転可能な本体30および一般に移動デバイス3が変位可能な変位方向dにも移動可能である。
【0398】
ここで再び
図2を参照すると、一部の実施形態において、巻き取りヘッド10の各々は、ストリップ状物品Nの一部を把持するように構成された把持デバイス11を支持している。
【0399】
したがって、巻き取り軸Xを中心に把持デバイス11を回転することで、ストリップ状物品Nの巻き取りを実現することができる。ストリップ状物品Nの一端またはより一般的にはその一部を把持し、この一端または一部を回転させることによって、コイルを形成する螺旋状の構成を得るストリップ状物品Nを巻き取ることが実際に可能である。
【0400】
次に
図9も参照すると、把持デバイス11の各々は、好ましくは、ストリップ状物品Nを挟む1対のピン12、13を備える。
【0401】
2つのピンの少なくとも一方は、ストリップ状物品Nを挟んでいる他方のピンと接合できるように移動可能である。
【0402】
ピン12、13は、ストリップ状物品の巻き取り軸Xと実質的に平行に配置され、ターンの巻き取りを行うために回転させることもできる。
【0403】
ピンがストリップ状物品Nを把持できるようにするために、2つのピンの少なくとも一方が、延在(exsegmention)方向eに沿って移動可能であり得る。このようにして、相対するヘッド10が経路Pに沿って移動する間に、対の第1のピン12がストリップ状物品Nに接近することができる。
【0404】
移動可能である第2のピン13は、代わりに、経路Pに沿って固定ピン12に対して下流位置に配置されることが意図されている。このようにして、ストリップ状物品は、2つのピン12、13の間に設けられ得る。
【0405】
この目的のために、延在(exsegmention)方向および可動ピン13の移動は、軸Xに対して実質的に平行であるか、より一般的には垂直ではなく、ストリップ状物品Nの供給方向fに対して垂直であるか、より一般的には横方向である。
【0406】
このようにして、第2ピン13を第1ピン12のストリップ状物品Nへの接近を妨げない位置に配置することができ、第1ピン12が配置された時点で、第2ピン13を、物品Nを保持する位置まで変位させることができる。
【0407】
有利には、第1のピン12は、コイルを放電させるために、延在(exsegmention)方向に沿って、第2のピン13と同時に移動するように構成され得る。詳細は後述する。
【0408】
図3~
図8は、好ましい実施形態における巻き取りヘッド10の動きと、一般的に本発明の動作を示している。
【0409】
以下、これらの図を2つの巻き取りヘッド10に関連して説明するが、同じ概念が不特定多数のヘッドに適用できることは明らかである。
【0410】
したがって、
図3には、第1の巻き取りヘッド10Aと第2の巻き取りヘッド10Bとが特定されており、第2の巻き取りヘッドは、作業経路Pに沿って第1のヘッド10Aに対して上流位置に配置されている。
【0411】
図3の状態において、第1の巻き取りヘッド10Aは、供給ユニットの出口部分22に隣接した位置にあり、そこからストリップ状物品Nを受け取る位置にある。
【0412】
このリセットセグメントP2は、経路Pを閉じることを可能にし、特に、ストリップ状物品を巻き取り、コイルを形成し、コイルを排出領域7に排出した後、巻き取りヘッドが作動セグメントP1の開始点に戻るセグメントである。排出領域7は、
図1および2に模式的に示されている。この排出領域7にあるコイルBは、セルを作製するための他のユニットに搬送されるために、巻き取りユニット1から排出されることに留意されたい。
【0413】
好ましくは、排出は、コイルBを相対的な巻き取りヘッドから解放するように、延在(exsegmention)方向に沿って変位する2つのピン12、13を移動させることによって行われる。
【0414】
ストリップ状物品Nは、巻き取りヘッド10Aによって把持された後、作業セグメントP1の第1部分P11において作業経路に沿って移動を続ける。
【0415】
好ましくは、第1部分P11は、直線状であり、ストリップ状物品Nの供給方向fと一致するように移動する。
【0416】
一部の実施形態において、供給ユニット2は、変位方向dに沿って変位可能であり、出口部分22が形成され、好ましくはその上にカップリングローラ23が固定される可動部20を備える。
【0417】
一部の実施形態において、変位方向dは、水平方向に対して30°~60°の角度を形成し、好ましくは45°に等しい角度を形成する。
【0418】
次に
図4を参照すると、好ましくは、ストリップN1、N2、N3、N4の供給経路8は、好ましくは空回りするそれぞれの対のダイバータローラ24、25の間に延在する、変化可能な長さを有するそれぞれの格納セグメント81を備える。
【0419】
好ましくは、格納セグメント81は、互いに実質的に平行に延し、ストリップN1、N2、N3、N4の方向は、ストリップのそれぞれがカップリングローラ23に流れるように、ダイバータローラ25によって分流される。
図1~
図10、特に
図4に示すような一部の実施形態において、ストリップN1は、可動部20の変位方向dに実質的に平行であり、格納ローラ23と整列しており、その結果、ローラ25の存在は必要ない。
【0420】
有利には、平行なセグメント81間の距離は、ダイバータローラ25とカップリングローラ23との間に設けられたセグメント内の2つの隣接するストリップ間に、上述したグリッパー26およびナイフ27を収容することが可能な程度である。
【0421】
一部の実施形態において、各対のダイバータローラ24、25のローラの一方が、これと一体的に動くように可動部20に支持される。詳細は後述する。
【0422】
このようにして、可動部20を移動させることにより、各ストリップの格納セグメント81の長さを同時に変化させることができる。
【0423】
したがって、可動部20が前進する間、供給ユニット2は、入口部分21と出口部分22との間にストリップ状物品Nの量を格納することができる。
【0424】
実際、
図3と
図4とを比較してわかるように、格納セグメント81の長さ、より一般的には、ストリップN1、N2、N3、N4が入口部分21と出口部分22との間を移動する経路の長さは、ストリップの前進を可動部20の変位と調整することによって増加する。これにより、これらのセクションの間にそれぞれのストリップの量を効果的に格納することができる。
【0425】
好ましくは、可動部20の変位は、ストリップに張力を発生させないように、ストリップの前進と関連している。実際、可動部20が変位している間、ストリップはダイバータローラ25上を摺動することができ、その結果、ローラ24とローラ25との間のストリップの長さを、張力状態を誘発することなく増加させることができる。好ましくは、可動部20の変位速度は、それがストリップの前進運動と一致する場合、その供給速度よりも低くなる。
【0426】
このようにして、可動部20の移動中にストリップを引っ張ることを避けることができ、ストリップの移動に対してこの変位を中立にすることができる。
【0427】
好ましい実施形態において、格納セグメント81は、互いに実質的に平行に延在し、可動部20の変位中および変位後においても実質的に平行のままであり、その結果、長さが変化する。
【0428】
これは、可動部20が、格納セグメント81と実質的に平行な変位方向dに沿って変位するように設けることによって達成することができる。このようにして、可動部が方向dに沿って変位するにつれて、格納セグメント81はその長さを同じ量だけ増減させる。
【0429】
より一般的には、変位方向dは、好ましくは、供給方向fに実質的に平行であってもよい。
【0430】
代替的に、それによって収納セグメント81が延在するローラ24、25を適切に配置することによっても、同じ結果を得ることができる。
【0431】
特に、例えば
図12に示すような代替実施形態において、他の図に示す実施形態とは異なり、ローラ24とローラ25の両方が互いに整列され、可動部20の変位方向dと整列されることを提供することができる。
【0432】
したがって、可動部20の移動は、この場合、各収納セグメント81の長さの変化にも関連することに留意されたい。
【0433】
一部の実施形態において、供給ユニット2は、供給経路8に沿って、ストリップNの前進中の横方向のずれを回避するため、またはいかなる場合でも制限するために、ストリップNを案内するように構成された1つまたは複数の整列デバイス82を備える。例えば、整列デバイス82は、ストリップがその前進方向に対して横方向にずれを生じた場合、ストリップを真っ直ぐな状態に戻すように付勢する揺動キャリッジを備えてもよい。
【0434】
ここで再び
図4を参照すると、一部の実施形態において、部分P11に沿った巻き取りヘッドの移動は、変位方向dに沿った可動部20の対応する移動を伴ってもよい。
【0435】
また、巻き取りヘッド10と可動部20は協働するように移動可能であることにも留意されたい。すなわち、巻き取りヘッド10と可動部20の移動は、同期して行われる。
【0436】
このようにして、ストリップ状物品を巻き取っているまたはより一般的には保持している巻き取りヘッド10と、巻き取りユニット2の可動部20との間の距離を制御することができる。したがって、有利には、巻き取りユニット2とそれを保持している巻き取りヘッドとの間に構成されるストリップ状物品Nの長さが最小であるか、またはいかなる場合にも所定の距離に等しいことを提供することが可能となる。
【0437】
例えば、
図4から、この動作位置においても、第1ヘッド10Aが供給ユニット2の出口部22に隣接して配置されていることがわかる。
【0438】
この目的のために、好ましい実施形態において、変位方向dは、作動セグメントP1の第1の部分P11に実質的に平行であり得る。
【0439】
上述したように、本発明の文脈において、巻き取りが行われる作動セグメントP1に関する平行度について言及された「実質的に」という用語は、ストリップ状物品Nの巻き取りに関連するずれを除いて、2つの方向が平行であることを意味するように意図されていることに留意されたい。実際、ストリップ状物品Nの巻き取りの間、形成されるコイル上の同じ接点の位置は変動し、伸縮可能なアーム31の移動によって補正されない限り、完全に直線に従わない。そのため、完全な平行度からずれる可能性がある。
【0440】
したがって、上述したように、「実質的に平行」という用語は、完全な平行度に対して±10°、好ましくは±5°のずれの可能性を示すことになる。
【0441】
巻き取りヘッド10は、部分P11に沿って、ストリップ状物品Nの巻き取りを開始することもできる。
【0442】
このことは、特に、供給ユニット2によってストリップ状物品が供給される供給速度vfと、巻き取りヘッドが部分P11に沿って移動する変位速度vspとの間の比率に関連していることに留意されたい。
【0443】
実際、供給速度vfが変位速度vspよりも高い場合、この部分においては、上述した2つの速度の差を補うような巻き取り速度でストリップ状物品Nを巻き取ることが想定される。
【0444】
このようにして、供給されるストリップ状物品Nの量は、上記のように巻き取られるか収納される。したがって、ストリップ状物品Nを巻き取りおよび/または保持する間のヘッドの移動速度に適切に作用させることにより、ストリップ状物品Nを実質的に一定の張力に保つことができる。
【0445】
供給速度vfは、好ましくは、送達デバイス6を形成する送達コイルがストリップを巻き戻すために回転され、ストリップを送達デバイス1に押し込み、次いで巻き取りユニット3に送り込む速度によって決定されることに留意されたい。より一般的には、この速度は、送達デバイス6の作動モードによって決定することができる。
【0446】
同時に、巻き取りヘッド10を通したストリップ状物品Nの巻き取りも、各ストリップの引っ張り動作による供給速度vfの決定に寄与することができる。コイルまたは他の送達デバイス6が電動化されておらず、したがって休止状態である場合、ストリップは、巻き取り動作によってのみ前進することができる。
【0447】
ストリップの張力もまた、速度に関連して図示したものと概念的に類似した方法で、送達デバイス6の作用とストリップ状物品の巻き取りとの間のバランスによって調整される。
【0448】
次に
図5を参照すると、供給方向fと一致する方向に変位限界位置に達すると、巻き取りヘッド10Aは、作動セグメントP1の第2の部分P12に沿って反対方向に変位する。
【0449】
また、この場合、ヘッド10Aの移動は、有利には、供給ユニット2の可動部20の対応する変位と関連付けられる。
【0450】
部分P12における巻き取りヘッド10Aの移動の間、ストリップ状物品Nは、好ましくは部分P11に提供される巻き取り速度よりも大きい巻き取り速度で、ヘッド自体に巻き取られる。
【0451】
このような巻き取りを行う際の巻き取りヘッド10の変位は、供給方向fに対して一致しない方向に行われることに留意されたい。
【0452】
また、相対的な部分P12は、好ましくは供給方向fに実質的に平行であり、任意に、変位方向dにも平行である。
【0453】
また、この場合、「実質的に平行」という用語に関して上述したのと同じ考慮事項が適用される。
【0454】
したがって、巻き取りヘッド10Aが部分P12に沿って移動している間に、前のステップで格納された量のストリップを巻き取ることができる。
【0455】
また、このステップでは、部分P11を参照して行われるヘッドの供給速度および変位速度に関して、同等の考慮が適用される。
【0456】
供給速度vf、巻き取り速度vavv、および変位速度vspは、実際には、ストリップ状物品Nに実質的に一定の張力を与えるようなものであることが好ましい。
【0457】
これは、上述したように、好ましい実施形態において、供給速度vfが、巻き取り速度vavvおよび変位速度vspの合計に実質的に等しくすることによって、実際に達成することができる。
【0458】
また、有利には、移動デバイス3の回転可能な本体30は、その回転運動を連続的に進行させ、一方、アーム31は反対方向に回転させられ、その結果、部分P11に沿った移動の間に行われる運動とは反対の運動を行うことに留意されたい。
【0459】
換言すると、部分P11および部分P12に沿って、アーム31は、巻き取りヘッドが上述した移動およびストリップ状物品の巻き取りを行うことができるように、前後に揺動する。
【0460】
図6に示すセグメントP12に沿った限界位置では、第1の巻き取りヘッド6は、出口部分22から遠ざかるように移動することができる。
【0461】
この移動は、ヘッド自体の移動および/または可動部20の変位によって行うことができる。
【0462】
したがって、
図7に示すように、経路Pに沿って第1ヘッド10Aの上流配置された第2巻き取りヘッド10Bを第1巻き取りヘッド10Aと出口部22との間に介在させることができるように、十分な空間を設けることができる。
【0463】
実際、好ましい実施形態において、第1の巻き取りヘッド10Aと第2の巻き取りヘッド10Bとの間の距離は、装置100の動作ステップに応じて、作業経路Pに沿って変化可能であることに留意されたい。
【0464】
この特性により、
図7~
図9に例として示される構成を得ることが可能であり、この構成では、2つのヘッド10Aおよび10Bは、それらの間に切断デバイス5の切断要素51を配置することができるような最短距離にあり、第2のヘッド10Bは、順に、可動部20から、より一般的には供給ユニット2から、所定の距離、好ましくは最短距離と実質的に等しい距離にある。
【0465】
2つのヘッドは、好ましくはストリップ状物品Nの供給方向に沿って整列される。
【0466】
このようにして、
図9から明らかなように、また上述したように、第2巻き取りヘッド10Bの把持デバイス11を介して、ストリップ状物品Nの相対的な部分を把持することができる。
【0467】
ストリップ状物品Nの部分は、特に、1対のピン12、13を使用することによって、上述したように把持することができる。
【0468】
この状態で、ストリップ状物品Nは、第1の巻き取りヘッド10AでコイルBを形成するように巻き取られ、同時に第2の巻き取りヘッド10Bで把持される。
【0469】
換言すると、ストリップ状物品Nは、第1の巻き取りヘッド10Aと第2の巻き取りヘッド10Bの両方で同時に把持される。
【0470】
さらに、この位置でも、第1の巻き取りヘッド10Aと第2の巻き取りヘッド10Bとの間の中間位置でストリップ状物品Nを切断することができる。
【0471】
この目的のために、供給ユニット2の下流位置で、有利には上述した位置で、ストリップ状物品Nを切断するように構成された切断デバイス5を設けることができる。
【0472】
実際、図に示す実施形態例が示すように、切断デバイス5は、有利には、それぞれの巻き取りヘッド10が供給ユニット2から所定の距離、有利には、巻き取りヘッド10の移動を引き起こす運動機構に適合する最小距離と実質的に等しい距離に配置されたときに、ストリップ状物品Nを切断する。
【0473】
上述したように、切断と連動して、第2の巻き取りヘッド10Bは、第1の巻き取りヘッド10Aに接近し、ストリップ状物品Nが切断されるとき、有利には作業経路Pに沿って最小の往復距離にある。
【0474】
切断デバイス5は、
図9にその好ましい実施形態が示されている。
【0475】
好ましくは、切断デバイス5は、切断要素51を支持する本体50を備える。
【0476】
一部の実施形態において、巻き取りヘッド10は、当接要素14を含み、当接要素14は、ストリップ状物品Nが当接要素14と切断デバイス5との間に挟まれるような位置に配置される。
【0477】
当接要素14は、好ましくは、切断要素51を受けるように構成された座部14aを有する。
【0478】
このようにして、切断デバイス5を当接要素14に接近させると、切断デバイス5の本体50が、ストリップ状物品Nを介在させた状態で当接要素14に当接し、切断要素51が座部14aに受容され、ストリップ状物品Nにその切断を得るのに十分な圧力を発生させることができる。
【0479】
ストリップ状物品Nの切断動作の前に、導体ストリップN1、N3が中断され、上述したグリッパーシステム26によってそれらの前進が停止されるかまたは減速され得ることに留意されたい。
【0480】
このようにして、装置5によって行われる切断は、導体ストリップの中断に続いてストリップ状物品Nを形成するセパレータストリップN2、N4にのみ影響を与えることができる。
【0481】
特に、
図7および
図8において、導体ストリップに対するグリッパー26の作用と、先に図示したようにストリップを収納するような
図6の位置に対する可動ローラ40の変位とに注目することができる。
【0482】
一部の実施形態において、切断デバイス5は、供給方向fに実質的に平行な方向にも移動可能である。一般に、切断デバイスは、この方向に実質的に平行な少なくとも1つの構成要素で移動可能であることが提供され得る。例えば、切断デバイス5は、可動部20に支持されるか、それと一体的に移動可能である。このようにして、切断デバイス5を当接要素14に接近させることと、ストリップ状物品Nに同期して変位させることの両方が可能になる。言い換えれば、切断デバイス5は、ストリップ状物品Nの動きをコピーし、切断作業を行うときにそれと同期して動く。
【0483】
また、このような特性により、ストリップ状物品Nが、常にゼロより大きく、好ましくは実質的に一定の供給速度vfで供給される。ストリップ状物品も移動しながら切断を行うことができる。
【0484】
ストリップ状物品Nを形成するストリップは、供給ユニット2内で連続的に前進させることもできることに留意されたい。導体ストリップまたはストリップ状物品を形成する他のストリップの中断が想定される実施形態において、連続的な前進は、好ましくは、ストリップを保管する可能性と関連付けられる。その代わりに、中断が想定されていないストリップに関しては、ストリップ状物品Nと連続して、出口部22を通して連続的に前進させることができる。
【0485】
ストリップ状物品Nが切断されると、2つのフラップが画定され、1つは、そこに巻かれるコイルの末端部分を形成する第1の巻き取りヘッド10Aに関連付けられ、もう1つは、その後に巻かれるコイルBの初期部分を形成する第2の巻き取りヘッド10Bに関連付けられる。
【0486】
好ましくは、コイルBを作製するためのプロセスは、第1の部分P11および第2の部分P12と実質的に平行であり、ストリップ状物品Nの切断後に巻き取りヘッド10Aが変位する作動セグメントP1の第3の部分P13を提供する。
【0487】
好ましい実施形態において、巻き取りヘッドは、第3の部分P13に沿って供給方向fと一致する方向に再び移動する。
【0488】
好ましくは、移動デバイス3は、第1の巻き取りヘッド10Aが第3の部分P13に沿って移動するとき、有利にはストリップ状物品Nを把持したばかりの第2の巻き取りヘッド10が、第1の巻き取りヘッド10Aに関して上述したステップを順次実行しながら第1の部分P11に沿って移動するように構成されている。
【0489】
一方、部分P13に沿って、第1の巻き取りヘッドは、切断に続いて作製されたストリップ状物品Nのフラップの巻き取りを完了し、コイルBを作製するために終了する。
【0490】
上述したように、コイルBを作るためのストリップ状物品Nの巻き取りは、3つの部分P11、P12、P13のそれぞれで行うことができる。
【0491】
好ましくは、巻き取りは、主に、すなわちより大きな割合で、第2の部分P12に沿って行われる。
【0492】
しかしながら、巻き取りは部分的に他の部分で行われることもある。
【0493】
実際、好ましい実施形態において、ストリップの巻き取りは、第1の部分P11に沿って、単一のコイルを形成するストリップ状物品の全体的な長さの5%~15%、好ましくは10%の量、第2の部分P12に沿って、70%~90%、好ましくは80%の量、および第3の部分P13に沿って、5%~15%、好ましくは10%の量について行われる。
【0494】
その後、第1巻き取りヘッド10Aの変位は、コイルBが巻き取りユニット1から排出される排出領域7に到達するまで継続する。
【0495】
一部の実施形態において、装置100は、巻き取りヘッド10が排出領域7に到達する前にコイルBと共に通過する作業ユニット60をさらに備えることができる。
【0496】
一例として、さらなる作業ユニット60は、コイルの2つの対向する軸方向端部を折り畳むように構成された折り畳みデバイスを備えることができる。実際には、導体ストリップがそれぞれ軸方向に突き出し、一方が一方に、他方が他方にあり、一旦組み立てられるとセル内のアノード/カソード端に接続されることを意図した単一の導体部分を形成するように折り畳まれることを提供することができる。
【0497】
一部の実施形態において、コイルBの閉鎖要素の適用も提供することができる。この閉鎖要素は、巻き取りヘッド10から一旦排出された後に巻き取りがほどけないように構成されている。このような閉鎖要素は、例えば、ストリップ状要素の末端フラップを閉じるためにコイルに対して円周方向に適用されるストリップ状要素によって表すことができる。
【0498】
コイルの排出後、巻き取りヘッド10Aは、上述したように、排出位置から、巻き取りヘッド10がストリップ状物品Nの部分を把持することができる把持位置に変位するために、リセットセグメントP2に沿って通過を開始する。
【0499】
上述したステップは、巻き取りユニット1の各巻き取りヘッド10に対して周期的に繰り返すことができる。
【0500】
上述したように、
図10は、本発明による装置の例示的変形例を示している。
【0501】
この変形例において、移動デバイス3が巻き取りユニット2の可動部20と一体的に移動するように設けられている。
【0502】
このため、移動デバイス3は、可動部20に回転軸Cを中心に回転可能に支持させることができる。
【0503】
したがって、図に示す例のように移動デバイス3が変位方向dに沿って全体として移動することができる実施形態において、巻き取りヘッド10は、回転可能な本体3に対して実質的に固定された位置に留まるので、それらの相互距離は変化しない。
【0504】
換言すると、この場合、移動ヘッド10は、ストリップ状物品Nを巻き取るためにそれ自体で回転するだけでなく、移動デバイス3の回転体の動き、好ましくはその直線的な変位にも追従することによって、変位することができる。
図10に示す実施形態において、図示されない好ましい実施形態におけるより一般的な他の実施形態と同様に、このような移動は、軸Cを中心とする回転と、変位方向dに沿った並進の両方を含む。
【0505】
しかしながら、より一般的には、移動ヘッド10の移動は、この場合ストリップ状物品Nを巻き取るために行われる回転に加えて、常に、任意の回転および任意の並進またはさらなる回転によって引き起こされ得ることに留意されたい。
【0506】
ただし、これらの動きは、巻き取りヘッド10間の相互距離の変動を引き起こさない。
【0507】
また、本実施形態と、ヘッドの距離が可変である上述した実施形態との間の組み合わせを提供することもできる。
【0508】
より一般的には、
図10に示す実施形態に関連して上述したすべての要素は、本発明によって提供され、上述したすべての可能な実施形態と組み合わせることができる。
【0509】
具体的かつ偶発的な用途のニーズを満たすために、当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって定義される保護範囲内であるにもかかわらず、さらなる修正および変形を行うことができることは言うまでもない。
【国際調査報告】