(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】自動動作制御を備えた海洋積載システム、およびそれに関する方法
(51)【国際特許分類】
B67D 9/02 20100101AFI20250109BHJP
【FI】
B67D9/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538156
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 FR2022052448
(87)【国際公開番号】W WO2023118737
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524088663
【氏名又は名称】ティー.イーエヌ ローディング システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(72)【発明者】
【氏名】パケ、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】モンクータン、パスカル
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083BB03
(57)【要約】
本発明は、流体移送用のターゲットマニホールドに接続するための結合システムを備えたアームであって、前記マニホールドと前記マニホールドに隣接して配置されたターゲットのそれぞれが、相対位置を決定できるように設計された追跡手段(35)を備える、アームと、空間内での前記アームの動きを制御するアクチュエータと、前記結合システムによって支持され、前記追跡手段の画像を送信するのに適した光学手段(24)と、前記アームに設けられた前記アクチュエータを制御する手段と、前記光学手段(24)によって送信されたターゲット(28)およびマニホールドの追跡手段の画像に基づいてマニホールドに向かう前記アームの移動軌道を計算し、計算された軌道に基づいて決定された制御命令を生成し、その命令を制御手段に送信する計算手段(22、23)と、を含む海洋積載システムに関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海洋積載システムであって、
自由端に対応する1つの端部に流体移送ラインが設けられた関節式流体移送アーム(1)であって、流体移送用のターゲットマニホールド(29)に接続するのに適した結合システム(16)を備え、前記ターゲットマニホールド(29)と、前記ターゲットマニホールド(29)に隣接して配置されたターゲット(28)とが、それぞれ、相対位置を決定できるように設計された追跡手段(30、35)を有する、アームと、
空間内での前記アームの動きを制御するアクチュエータと、
前記結合システムによって支持され、前記追跡手段の画像を送信するのに適した光学手段(24)と、
前記アームに設けられた前記アクチュエータを制御する手段と、
前記光学手段(24)によって送信された前記ターゲット(28)および前記ターゲットマニホールド(29)の前記追跡手段の画像に基づいて、前記ターゲットマニホールド(29)に向かう前記アームの移動軌道を計算し、計算された移動軌道に基づいて決定された制御命令を生成し、その命令を前記制御する手段に送信するのに適した計算手段(22、23)と、
を備える、海洋積載システム。
【請求項2】
前記計算手段が、前記光学手段が前記ターゲットおよび前記ターゲットマニホールドを検出できるようにする体系的な軌道に沿っての前記アームの前記ターゲットマニホールドに向けた最初のアプローチを生成し送信するための事前定義された制御命令を生成し送信するのに適している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記移動軌道を計算するために、前記計算手段が、前記結合システムの前記ターゲットに対する相対位置、次に前記結合システムの前記ターゲットマニホールドに対する相対位置を連続的に計算するのに適している、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ターゲットの前記追跡手段が一つまたは複数の基準マーカーを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記ターゲットマニホールドの前記追跡手段が、前記ターゲットマニホールドのフランジに配置された一つまたは複数の基準マーカー、または前記ターゲットマニホールドのフランジの接合面を外側および内側で制限する同心円から形成された図形を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記アームの自由端に、前記光学手段のキャリブレーションの確認を可能にするための基準マーカーが配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記基準マーカーが、3自由度での相対位置の決定または6自由度での相対位置および相対方向の決定を可能にするバイナリースクエア基準マーカーである、請求項4から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ターゲットが、前記ターゲットの追跡手段が配置された再帰反射パネル(34)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記光学手段が、デジタルカメラ(26)を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記デジタルカメラが、固定式ND(ニュートラルデンシティ)フィルターまたは電子可変NDフィルターおよび/または偏光フィルターを備えている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記光学手段が、前記結合システムの下に前記アームの自由端に取り付けられている、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記アームには、前記光学手段の横のアームに取り付けられた、少なくとも1つの、任意に調光可能な照明プロジェクター(25)が設けられている、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記アームには、前記光学手段の両側に配置され、前記光学手段の視野の上部および下部の照明円錐を形成する2つの照明プロジェクターが設けられている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つの関節式流体移送アームをターゲットマニホールドに向けて移動させ、これに接続するための方法であって、
前記関節式流体移送アームの連結システムが接続される予定の前記ターゲットマニホールドおよび前記ターゲットマニホールドに隣接して配置されたターゲットに存在する追跡手段の視野を取得するステップと、
前記ターゲットおよび前記ターゲットマニホールドの追跡手段の画像に基づいて、前記ターゲットマニホールドに対する前記ターゲットの相対位置を計算するステップと、
前記ターゲットの追跡手段からの画像に基づいて、前記ターゲットマニホールドに向かう前記アームの移動軌跡を計算するステップと、
前記ターゲットマニホールドに向かう前記アームの移動を制御できる制御命令を生成し送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記視野を取得するステップの前に、光学手段によって、前記ターゲットマニホールドに隣接して以前に配置されていた前記ターゲットを検出できるようにする体系的な軌道に沿って前記アームを動かす制御ステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記体系的な軌道は、前記軌道の終わりに、第1の流体移送アームについては、前記第1の流体移送アームに関連するターゲットに向かって前記結合システムから実質的に下降するアプローチ動作を含み、第2のアームについては、前記第2のアームに関連するターゲットに向かって実質的に横方向のアプローチ動作を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記結合システムは、前記ターゲット上に配置されたトランスポンダーからの情報に基づいて、前記ターゲット上の所定の高さに事前配置される、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、流体をある場所から別の場所に移送するための関節式(articulated)アームを含む海洋積載システムおよびそれに関連する方法に関するものである。
【0002】
ここで「流体」とは液体または気体の製品を意味する。特に、船舶と埠頭(quay)の間、あるいは船舶間で移送される液化天然ガス、低圧および高圧天然ガス、石油製品、または化学製品が対象である。
【0003】
より具体的には、本発明は、接続を意図したターゲットマニホールドに向かうアームの自動動作制御に関するものである。
【従来技術】
【0004】
一般に、このようなアームは、支持体上に取り付けられ、流体供給配管に接続された関節式配管を含み、その上に、90度曲げられたチューブの一部を介して内部管と呼ばれる第1の管が取り付けられ、その一端は垂直軸を中心に回転し、他端は水平軸を中心に回転できる。内部管の反対側の端には、外部管と呼ばれる第2の管が取り付けられ、水平軸を中心に回転する。外部管の端には、結合システムが取り付けられている。
【0005】
したがって、結合システムは、支持体に対して空間的に少なくとも3自由度を持ち、これらの自由度のそれぞれに関する動きは、シリンダーやモーターなどの油圧、電気、または空気圧アクチュエータによって制御される。
【0006】
このようなアームは、例えば特許FR2813872、FR2854156、FR2931451、FR2964093、およびFR3003855から知られている。
【0007】
自動接続手順の場合、特許出願FR2931451のアームのように、ターゲットマニホールドに向かうアームの動作軌道の計算には、ターゲットに対する結合システムの位置情報供給手段から提供される情報に基づいて、結合システムのターゲットマニホールドに対する相対位置を計算することが含まれる。
【0008】
ある実施形態では、これらの情報供給手段には、結合システムに取り付けられたカメラが含まれる。
【0009】
ターゲットはターゲットマニホールドの所定の位置に配置される。カメラはターゲットに焦点を合わせ、その画像をコンピュータに供給するように設計されている。この画像に基づいて、コンピュータは結合システムのターゲットマニホールドに対する相対位置を計算することができる。
【0010】
性能上の理由から、ターゲットは反射型の照準器(reflectivesight)であることが好ましい。また、ターゲットとしてターゲットマニホールドの自由端自体を使用することもできる。
【0011】
実際には、1つ以上の基準マーカーがターゲットとして使用される。それぞれが識別子を含み、それがマーカーであることを確認する。その後、コンピュータは画像を解析し、カメラに対するマーカーの位置と方向(6自由度)を決定する。好ましくは、冗長性と精度を高めるために複数のマーカーが存在する。ターゲットマニホールドに対するターゲットの位置を正確に知ることが必要であり、ターゲットの位置測定に基づいてターゲットマニホールドの位置を計算できるようにする。したがって、ターゲットの位置を正確に把握する必要があり、それによって、ターゲットの位置測定に基づいてターゲットマニホールドの位置を計算できるようになる。したがって、ターゲットをターゲットマニホールド上に非常に正確に配置することが、接続手順を正しく実行するために重要である。
【0012】
ターゲットが取り外し可能で、異なるターゲットマニホールドに使用できる場合、各接続手順のたびにオペレーターによって配置される必要があるため、これはさらに重要となる。
【0013】
さらに、ターゲットマニホールドモデルの数だけターゲットを提供する必要がある。
【0014】
加えて、現在使用されている視覚システムは、周囲の明るさ、影、眩しさ、および反射に敏感である。
【0015】
本発明の目的は、上記の少なくとも1つの欠点を解決することである。
【0016】
特に、ターゲットマニホールドに対するターゲットの正確な位置決めを不要にする接続手順を提供する海洋積載システムを提案することを目的とする。
【発明の概要】
【0017】
この目的のため、本発明は、海洋積載システムであって、自由端に対応する1つの端部に流体移送ラインが設けられた関節式流体移送アームであって、流体移送用のターゲットマニホールドに接続するのに適した結合システムを備え、前記ターゲットマニホールドと、前記ターゲットマニホールドに隣接して配置されたターゲットとが、それぞれ、相対位置を決定できるように設計された追跡手段を有する、アーム;空間内での前記アームの動きを制御するアクチュエータ;前記結合システムによって支持され、前記追跡手段の画像を送信するのに適した光学手段;前記アームに設けられた前記アクチュエータを制御する手段;および前記光学手段によって送信された前記ターゲットおよび前記ターゲットマニホールドの前記追跡手段の画像に基づいて、前記ターゲットマニホールドに向かう前記アームの移動軌道を計算し、計算された移動軌道に基づいて決定された制御命令を生成し、その命令を前記制御する手段に送信するのに適した計算手段を備える、海洋積載システムを提案する。
【0018】
追跡手段の使用により、ターゲットマニホールドとターゲットの両方の相対位置を決定でき、ターゲットをターゲットマニホールドの近くに配置することができ、正確な位置決めに従う必要はない。
【0019】
より具体的には、これらの追跡手段を介して、計算手段は、ターゲットに対する結合システムの相対位置と、ターゲットマニホールドに対するこの結合システムの相対位置の両方を決定し、ターゲットに対するターゲットマニホールドの相対位置を推測することができる。
【0020】
これらの2つの位置は計算手段によって決定されるため、ターゲットマニホールドに対するターゲットの正確な位置決めは問題にならない。
【0021】
さらに、ターゲットマニホールドに対するターゲットの相対位置がわかれば、ターゲットの位置のみに基づいて移動軌道を計算することができ、光学手段の視野内にターゲットマニホールドがない場合でも接続手順を続行できる。
【0022】
さらに、本発明によれば、追跡手段は特定のターゲットマニホールドに限定される必要がないため、対応するターゲットは任意のタイプのターゲットマニホールドで使用することができる。
【0023】
本発明の他の規定によれば、特に製造または使用が容易なため、以下の要素を独立してまたは組み合わせて有利に実施することができる:
-計算手段は、光学手段がターゲットおよびターゲットマニホールドを検出できるように意図された体系的な軌道に沿って、ターゲットマニホールドに向かってアームを最初に接近させるための、定義済みの制御命令を生成および送信するのに適しており、場合により、ターゲットに配置されたトランスポンダーと相互作用するのに適しており;
-移動軌道を計算するために、計算手段は、ターゲットに対する結合システムの相対位置、次にターゲットマニホールドに対する結合システムの相対位置を連続的に計算するのに適しており;
-ターゲットの追跡手段は、1つまたは複数の基準マーカーを含み;
-基準マーカーは、3自由度の相対位置決定または6自由度の相対位置および相対方向決定を可能にするように設計されたバイナリースクエア基準マーカーであり;
-ターゲットマニホールドの追跡手段は、ターゲットマニホールドのフランジ上に配置された1つ以上の基準マーカー、またはターゲットマニホールドのフランジの接合面を外部および内部で制限する同心円で形成された図形(figure)を含む;
-アームの自由端には、光学手段の較正を検証できるように配置した基準マーカーが含まれ;
-ターゲットには、ターゲットの追跡手段が配置された再帰反射パネルが含まれる;
-光学手段にはデジタルカメラが含まれ;
-デジタルカメラには、固定式ND(ニュートラルデンシティ)フィルターまたは電子可変NDフィルターおよび/または偏光フィルターが設けられ;
-光学手段は、結合システムの下にアームの自由端に取り付けられ;
-アームには、光学手段の横に取り付けられた、少なくとも1つの、任意に調光可能な照明プロジェクターが設けられ;
-アームには、光学手段の両側に配置され、光学手段の視野の上部および下部の照明円錐を形成する2つの照明プロジェクターが設けられる。
【0024】
本発明はまた、少なくとも1つの関節式流体移送アームをターゲットマニホールドに向けて移動させ、これに接続するための制御方法に関するものであり、以下のステップを含む:
-関節式流体移送アームの連結システムが接続される予定のターゲットマニホールド上およびターゲットマニホールドに隣接して配置されたターゲット上に存在する追跡手段の視野(view)を取得し;
-ターゲットおよびターゲットマニホールドの追跡手段からの画像に基づいて、ターゲットマニホールドに対するターゲットの相対位置を計算し;
-ターゲットの追跡手段からの画像に基づいて、ターゲットマニホールドに向かうアームの移動軌跡を計算し;
-ターゲットマニホールドに向かうアームの移動を制御できる制御命令を生成および送信する。
【0025】
この方法の他の規定によれば、特に製造または使用が容易なため、以下のステップを独立してまたは組み合わせて有利に実施することができる:
-視野取得の前に、アームの移動は、光学手段によって、ターゲットマニホールドに隣接して事前に配置したターゲットを検出できるように体系的な軌道に沿って制御され;
-体系的な軌道には、軌道の終わりに、第1の流体移送アームの場合、第1のアームに関連するターゲットに向かって結合システムが実質的に下降して接近する動きが含まれ、第2のアームの場合、第2のアームに関連するターゲットに向かって実質的に横方向のアプローチ動作が含まれる。
【0026】
-結合システムは、ターゲット上に配置されたトランスポンダーによって伝達される情報に基づいて、ターゲットの上方の所定の高さに事前に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
次に、添付図面を参照して、例示的な実施形態の詳細な説明を示すが、これは限定的なものではなく、発明の説明を続ける。
【
図1】本発明による海洋積載システムの流体移送アームの概略の透視図である。
【
図2】積載システムの光学手段または計算手段の動作を示すブロック図である。
【
図3】
図2のターゲットおよび
図1の積載アームが接続される予定のターゲットマニホールドの概略の透視図である。
【
図4】
図1の積載アームの自由端の概略の正面図である。
【
図5】
図4と同様の図で、
図1の積載アームに取り付けられた光学手段の視野および照明プロジェクターの照明円錐を示す。
【
図6A-6D】
図1のような積載アームの接続手順の連続したステップを示す概略の正面図である。
【発明を実施するための携帯】
【0028】
図1は、本発明による海洋積載システムの関節式流体移送アームを非常に概略的に示している。関節式流体移送アームはここでは非常に簡略化された形で示されており、この点については、本発明は上述の特許出願の流体移送アームシステムに適応するものであることを想起する。
【0029】
一般的に、このタイプの積載アームはそれ自体で知られており、ここでは詳細には説明されない。
【0030】
図1の流体移送アームは、基台11を有する海洋積載アーム1であり、その基台には、基台11が固定される構造物の表面下に位置する流体供給管に接続された管が収められている。それは、船のような浮遊構造物または埠頭(quay)であり得る。基台11の上部には、回転式に関節された曲管13があり、その上にはさらに内部管14と呼ばれる第1の管が関節されており、その反対端には外部管15と呼ばれる第2の管が関節されている。外部管の自由端は、流体移送も可能な結合アセンブリ16を支持しており、その結合システム17(カプラーとも呼ばれる)は、船などに配置されたマニホールドなどのターゲットマニホールドに接続される予定である(これについては後述する)。図示の実施形態では、既知の方法で、カプラー17は外部管15の自由端に対して3自由度の回転を有している。これらの3回転度は、自由であり、オペレーターが最終的なアプローチ段階でターゲットマニホールドに接続するためにカプラーの角度を自由に調整できるか、またはこれらの回転の一つ以上がアクチュエータによって制御され、かつPLCに接続されて、完全または部分的に自動位置決めが可能である。
【0031】
回転接続部やジョイント、エルボから形成され、これらの回転を可能にするためのアセンブリが使用されている。ここで、これらのアセンブリの回転ジョイントは低温に対応している。関節式の管状部分14、15には3つの回転ジョイントがあり、結合アセンブリ16にも3つの回転ジョイントがある。そのうちの1つ(中間ジョイント)はモーター駆動である。
【0032】
アームには、それ自体既知の方法で、各瞬間にアームの位置(内部管14の角度、外部管15の角度、ベース後の最初の回転の角度、および結合アセンブリ16の駆動回転の角度(該当する場合))を測定するための角度センサー(図には示されていない)も設けられている。
【0033】
関節式の管状部分14、15は対重平衡システム(counterweight balancing system)18および平衡パンタグラフ機構(balancing pantograph type mechanism)19と関連している。
【0034】
結合アセンブリを備えた移送ラインの末端には、緊急リリースシステム(ERS)20およびカプラー17のクイック接続・切断システム(クイックコネクトーディスコネクトのためのQCDC)21が設けられている。
【0035】
図1には示されていないが、積載アームの3つの関節(二重矢印A、B、Cで表示)のそれぞれに3つのアクチュエータが設けられて、直接またはトランスミッションを介して内部管と外部管を作動させ、垂直軸を中心に回転を生成する。
【0036】
ここでは、3つのアクチュエータおよび結合アセンブリ16の回転ジョイントを駆動するアクチュエータは油圧シリンダーである。図示されていない代替案として、1つまたは複数の油圧シリンダーを他のタイプの油圧、空気圧または電気アクチュエータ(モーター、シリンダー、または他の任意のタイプのアクチュエータ)に置き換えることができる。
【0037】
図2に示されるように、本発明による海洋積載システムには、実際には電気制御キャビネット内に配置されたPLC(Programmable Logic Controller)22も含まれている。
【0038】
より正確には、これはプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)である。これは、事前プログラムされたアルゴリズムを使用して画像処理ユニット23から受信した信号を処理するのに適している。代替として、データ収集および計算センター(産業用コンピュータなど)、およびより一般的にはデータ収集および計算デバイス(コンピュータなど)を含み得る。
【0039】
画像処理ユニット23は、PLC22とともに、本発明による海洋積載システムの計算手段の一部を形成し、以下でより詳細に説明する追跡手段の画像を送信するのに適した光学手段24に機能的に接続される。
【0040】
この処理ユニットは、光学手段24および、実際には2つの、照明プロジェクター(light projector)25を制御するのにも適している。
【0041】
特に、最も時間のかかる操作を管理するために、必要に応じてFPGA回路(「フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ」)、つまりユーザーがプログラムできるゲートのネットワークと組み合わせたリアルタイム・マイクロプロセッサが含まれる。
【0042】
より具体的には、光学手段24は、電子可変NDフィルター27を備えたデジタルカメラ26を含み、照明プロジェクターは調光可能なタイプであり、3つとも処理ユニットによって制御される。
【0043】
デジタルカメラ26はさらに偏光フィルターを備えている(図には示されていない)。
【0044】
本発明による海洋積載システムに複数の積載アームが含まれる場合、PLC22はそれらすべてを制御するように構成されており、積載アーム1の各カメラに共通の画像処理ユニット23が電気制御キャビネット内にPLC22と共に収容されるか、各カメラに1つの画像処理ユニット23が配置され、デジタルカメラの近くに配置される。
【0045】
既知の方法で、図には示されていないが、アクチュエータに必要な油圧エネルギーを供給するために油圧供給に接続された前置アクチュエータが設けられている。それらはPLCによって制御される。もちろん、アクチュエータが油圧アクチュエータである場合にのみ該当する。
【0046】
さらに、この実施形態では、オペレーターのためのリモートコントロールインターフェースが設けられている。ここでは、ジョイスティックを使用してアームに接続または切断指示を与えることができ、積載アーム1の動作軌道はPLC22によって自動的に計算されるように設計されている。
【0047】
上記の計算手段が、積載アーム1のターゲットマニホールドへの移動軌道を計算し、計算された軌道の関数として決定された制御命令を生成してプレアクチュエータに送信できるようにするために、デジタルカメラ26は、
図3に示すように、ターゲット28と、積載アーム1のカップラー17が接続される予定のターゲットマニホールド29との両方に存在する追跡手段の視野を取得する。
【0048】
この実施形態で使用される追跡手段は、既知の方法で、石油およびガスの分野ですでに使用されているポイントとスクエアの組み合わせから形成されるか、あるいは、バイナリースクエア基準マーカーなどの基準マーカー(fiducial marker)である。
【0049】
ターゲットマニホールド29に付けられているものも、ターゲットマニホールド29の円形開口部の周囲に配置された一連の放射線(radial line)30で構成された幾何学的図形である基準マーカーである。
【0050】
実際には、これらは、ターゲットマニホールド29のフランジ32の表面に固定可能な寸法で設計された環状プレート31に付けられており、この環状プレート31は、このフランジ30の隆起した接合面33の後ろに位置している。
【0051】
これらのマーカーを使用すると、6 自由度 (位置と方向) を測定できる。あるいは、動きの少ない「陸上」アプリケーションや、常に岸壁に接岸している船舶の場合、3自由度 (位置) のみを測定できる基準マーカーを使用することもできる。
【0052】
ターゲットマニホールド29の基準マーカーに関しては、ターゲットマニホールド29のフランジ32を外側および内側から制限する同心円の検出に置き換えることもできる。
【0053】
図3にも示されているように、ターゲット28はターゲットマニホールド29の近く(その下)に配置されており、例えばターゲットマニホールド29を装備した船のデッキ上に配置される。
【0054】
図2に示される実施形態では、ターゲット28は基準マーカー35が配置された再帰反射パネル34を含んでいる。
【0055】
具体的には、これらは反射防止および/または防眩処理が施された半透明の支持体36に固定された不透明な基準マーカーである。
【0056】
代替として、不透明な基準マーカー35は防眩処理が施された再帰反射パネルに直接貼り付けられるか、反射パネルの代わりにターゲット28に再帰反射要素が設けられることもある。
【0057】
再帰反射パネル34は、照明プロジェクター25からの光を直接カメラ26に返すことができる。
【0058】
これらの基準マーカーの画像を撮影するために使用される光学手段に関しては、中性濃度フィルターにより、デジタルカメラ26のCCDセンサーに到達する光の量を制御し、カメラ26にとって光が過度に明るい状況を適切に管理できる。
【0059】
この点に関して、照明プロジェクター25の出力およびビームは、一方では影、反射、まぶしさなどの太陽光の有害な影響に対抗し、他方では夜間に対抗するために、ターゲット28の領域に十分な照明を提供するように選択される。
【0060】
これらの照明プロジェクター25は、環境条件(雨、雪、霧、夜、日光)に応じて照明レベルを制御できる調光可能なタイプである。
【0061】
図4に示されるように、デジタルカメラ26は結合システム16に取り付けられており、具体的にはカプラー17の前の回転ジョイントおよびエルボアセンブリ37に取り付けられているため、メンテナンスおよび清掃の目的で容易にアクセスできる位置にある。
【0062】
取り付けは電気絶縁接続サポート38を介して行われ、デジタルカメラ26自体はこの支持体38に固定された防爆エンクロージャに収められている。
【0063】
デジタルカメラ26は緊急リリースシステムの下に配置されているため、有線接続手段で画像処理ユニット23に接続される場合には、自己射出ソケットが使用される。
【0064】
照明プロジェクター25は、デジタルカメラ26の前方およびその両側で、同じアセンブリ37上に取り付けられている。
【0065】
図5に示されるように、ここでデジタルカメラ26は円錐39で区切られた視野角を持ち、二つの照明プロジェクター25はデジタルカメラ26の視野の上部照明円錐40および下部照明円錐41を形成している。
【0066】
実際には、これらはそれぞれ30,000ルーメンの2つのプロジェクターである。
【0067】
デジタルカメラ26のカプラー17に対する位置は、積載アーム1の移動軌道を計算するために決定されており、例えば衝撃によって妨げられる可能性があるため、この実施形態では、カメラの適切なキャリブレーションを確認するための追加の基準マーカー42が設けられており、常に正確なキャリブレーションで自動接続操作を開始することが保証される。
【0068】
このマーカー42は、上記のアセンブリ37にファスナーを介して取り付けられ(図示せず)、カメラ26の視野内にあるが、ターゲット28およびターゲットマニホールド29の基準マーカーと干渉しないように配置されている。
【0069】
また、光学手段がターゲットを検出できない場合に、ターゲットマニホールドを搭載する船のデッキなどとの衝突を回避するために、超音波検出器(図示せず)が積載アーム1の自由端に配置され得る。この検出器は計算手段に機能的に接続されている。
【0070】
実際には、PLC22は特に光学手段と追跡手段を使用して、カプラー17のターゲット28およびターゲットマニホールド29に対する相対位置、および場合によってはそれらの相対方向(ヨー、ロール、ピッチ)を決定し、次にカプラー17のターゲットマニホールド29に向かう動作軌道を生成する。その後、各アクチュエータに与える制御指令を計算して、カプラー17のアームの保管位置からターゲットマニホールド29に向かう移動を制御する。
【0071】
PLC22は、特に、完全自動接続手順の文脈では、カプラー17をターゲットマニホールド29に締め付けるためにプレアクチュエータに制御命令を送信し、次に、カプラー17がターゲットマニホールド29に接続されて締め付けられたらアームの動きを解放するためにアームのアクチュエータを解除する命令を送信することもできる。
【0072】
保管位置に戻る場合、出発点と到着点がわかっているため、カメラ26はもはや必要ない。アームは、上記で定義した角度センサーからの情報を使用して駆動される。
【0073】
より詳細には、本発明のこの実施形態の場合、積載アーム1をターゲットマニホールド29に接続するプロセスには、カメラ26がターゲット28を検出し、次にターゲットマニホールド29を検出するか、またはターゲット28がターゲットマニホールド29に隣接して事前に配置されている場合に、両方を同時に検出できるように意図された体系的な軌道に沿って、積載アームをターゲットマニホールド29に最初に接近させるための(最初のアプローチ)、定義済みの制御命令を生成して送信する第1のステップが含まれる。このステップは、
図6Aおよび6Bに示されており、PLC22に事前プログラムされた体系的な移動軌道は、カップラー17を保管位置Aから、ターゲットおよびターゲットマニホールドが配置されている領域の上方にある位置Bに移動することから構成される。保管位置Aから位置Bへのこの移動は、実際には、カップラー17を上方かつ前方に移動させて、ターゲットマニホールド29およびターゲット28が配置されている領域の上方に実質的に垂直に移動させることから実質的に構成される。
【0074】
次に、
図6Bに示されるように、カプラー17はカメラ26と照明プロジェクター25の起動と共にターゲット28を取得するために下降移動を開始する。
【0075】
このターゲットの取得段階では、角度センサーもアームの移動に使用される。
【0076】
ターゲット28とターゲットマニホールド29のマーカーがカメラの視野内に入ると、PLC22は、ターゲット28とターゲットマニホールド29に対するカプラー17の相対位置を連続的に計算し、そこからターゲット28に対するターゲットマニホールド29の相対位置を推測する。前述のように、ここではこれらの計算に相対方向の計算も追加される。
【0077】
実際には、ターゲット28が検出されると、積載アームが制御され、ターゲット28に対する体系的な位置にターゲット28が配置される。この位置で、キャリブレーション、つまりターゲットマニホールド29に対するターゲット28の位置の計算が実行される。
【0078】
その後、アプローチ動作が続行され、カプラーがターゲットマニホールドと対向するように移動される(
図6C)。カプラー17がターゲットマニホールド29の高さに到達すると、ターゲットマニホールド29はカメラ26の視野から外れるが(
図6Cに示されるように)、上述の計算により、PLC22は単一のターゲット28の検出に基づいてアプローチ動作(接近移動)を続行できる。
【0079】
角度センサーは、例えば特許出願FR2931451に記載されているように、アームを駆動してカップラー17を直接直線的に動かしたい場合にも、このアプローチ動作に使用できる。
【0080】
最後に、カップラー17がターゲットマニホールド29の反対側に来ると、前述のように、2つの間の接続が自動的に行われる。
【0081】
積載システムが、蒸気戻りと複数の液体移送ラインを使用する複数のアームを備えたタイプである場合、蒸気戻りラインの接続プロセスが、先ほど説明した手順に基づいて最初に実行される。蒸気戻りがない場合、この手順は一連のうちの最初のアームに適用される。次に、液化天然ガスなどの液体移送ラインの接続が、最初の接続中に取得されたターゲットマニホールドの高さ位置情報を使用して、ターゲットマニホールド29に対するより直接的な最初の体系的なアプローチによって行われる(
図6Dの接続前の2つの位置を参照)。
【0082】
実際には、この最初のアプローチにより、カプラー17がターゲットマニホールド29の真上と横に移動し、次に、この第2のアームに関連付けられたターゲットを捕捉するために横方向のアプローチ動作が適用される。その後、接続手順は前述の方法と同様に続行される。
【0083】
より具体的には、最初に接続したアームは、船の係留の基準となるアームである。船は、ターゲットマニホールド29がアームの反対側になるように係留される。したがって、アームを下降させることでターゲットを検出できる。後続のアーム(および他のアーム)では、ターゲットマニホールド29は必ずしも反対側にあるわけではない。対照的に、その高さは(最初に接続したアームを介して)既知である。したがって、ターゲット29は、最初に接続したアームを介して提供される高さでの横方向の変位に続いて検出される。
【0084】
さらに、各アームにはセンサーが装備されているため、いつでもその位置を知ることができ、アーム間の衝突につながる軌道を回避することができる。
【0085】
もちろん、これは、アームが接続されている船舶のマニホールドターゲットが、船舶のデッキに対して実質的に同じ高さに配置されているという仮定から始まる。
【0086】
もしそうでない場合、または接続プロセスを加速するために、PLC22は、ターゲットに配置されたトランスポンダーからの情報に基づいて、カプラー17をターゲット28の上方の所定の(事前定められた)高さに事前配置することができる。この措置により、カプラー17をターゲット28の取得位置、すなわち
図6Bの位置Bよりも低い位置に直接移動させることができる。
【0087】
多くの他の変形が状況に応じて可能であり、この点に関して、本発明が記載および図示された例に限定されないことを想起されたい。
【0088】
例えば、積載アームは、前述した密封されたジョイントによって相互に接続された2つ以上のセクションを持つ1つまたは複数の移送ラインを含み得る。
【0089】
また、本発明の制御装置が任意の関節式積載アームに適応し、本発明の制御装置の他のタイプの積載システムへの適応が技術者の範囲内にあることも想起されたい。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海洋積載システムであって、
自由端に対応する1つの端部に流体移送ラインが設けられた関節式流体移送アーム(1)であって、流体移送用のターゲットマニホールド(29)に接続するのに適した結合システム(16)を備え、前記ターゲットマニホールド(29)と、前記ターゲットマニホールド(29)に隣接して配置されたターゲット(28)とが、それぞれ、相対位置を決定できるように設計された追跡手段(30、35)を有する、アームと、
空間内での前記アームの動きを制御するアクチュエータと、
前記結合システムによって支持され、前記追跡手段の画像を送信するのに適した光学手段(24)と、
前記アームに設けられた前記アクチュエータを制御する手段と、
前記光学手段(24)によって送信された前記ターゲット(28)および前記ターゲットマニホールド(29)の前記追跡手段の画像に基づいて、前記ターゲットマニホールド(29)に向かう前記アームの移動軌道を計算し、計算された移動軌道に基づいて決定された制御命令を生成し、その命令を前記制御する手段に送信するのに適した計算手段(22、23)と、
を備える、海洋積載システム。
【請求項2】
前記計算手段が、前記光学手段が前記ターゲットおよび前記ターゲットマニホールドを検出できるようにする体系的な軌道に沿っての前記アームの前記ターゲットマニホールドに向けた最初のアプローチを生成し送信するための事前定義された制御命令を生成し送信するのに適している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記移動軌道を計算するために、前記計算手段が、前記結合システムの前記ターゲットに対する相対位置、次に前記結合システムの前記ターゲットマニホールドに対する相対位置を連続的に計算するのに適している、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ターゲットの前記追跡手段が一つまたは複数の基準マーカーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ターゲットマニホールドの前記追跡手段が、前記ターゲットマニホールドのフランジに配置された一つまたは複数の基準マーカー、または前記ターゲットマニホールドのフランジの接合面を外側および内側で制限する同心円から形成された図形を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記アームの自由端に、前記光学手段のキャリブレーションの確認を可能にするための基準マーカーが配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記基準マーカーが、3自由度での相対位置の決定または6自由度での相対位置および相対方向の決定を可能にするバイナリースクエア基準マーカーである、請求項4から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ターゲットが、前記ターゲットの追跡手段が配置された再帰反射パネル(34)を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項9】
前記光学手段が、デジタルカメラ(26)を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項10】
前記デジタルカメラが、固定式ND(ニュートラルデンシティ)フィルターまたは電子可変NDフィルターおよび/または偏光フィルターを備えている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記光学手段が、前記結合システムの下に前記アームの自由端に取り付けられている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項12】
前記アームには、前記光学手段の横のアームに取り付けられた、少なくとも1つの、任意に調光可能な照明プロジェクター(25)が設けられている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項13】
前記アームには、前記光学手段の両側に配置され、前記光学手段の視野の上部および下部の照明円錐を形成する2つの照明プロジェクターが設けられている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つの関節式流体移送アームをターゲットマニホールドに向けて移動させ、これに接続するための方法であって、
前記関節式流体移送アームの連結システムが接続される予定の前記ターゲットマニホールドおよび前記ターゲットマニホールドに隣接して配置されたターゲットに存在する追跡手段の視野を取得するステップと、
前記ターゲットおよび前記ターゲットマニホールドの追跡手段の画像に基づいて、前記ターゲットマニホールドに対する前記ターゲットの相対位置を計算するステップと、
前記ターゲットの追跡手段からの画像に基づいて、前記ターゲットマニホールドに向かう前記アームの移動軌跡を計算するステップと、
前記ターゲットマニホールドに向かう前記アームの移動を制御できる制御命令を生成し送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記視野を取得するステップの前に、光学手段によって、前記ターゲットマニホールドに隣接して以前に配置されていた前記ターゲットを検出できるようにする体系的な軌道に沿って前記アームを動かす制御ステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記体系的な軌道は、前記軌道の終わりに、第1の流体移送アームについては、前記第1の流体移送アームに関連するターゲットに向かって前記結合システムから実質的に下降するアプローチ動作を含み、第2のアームについては、前記第2のアームに関連するターゲットに向かって実質的に横方向のアプローチ動作を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記結合システムは、前記ターゲット上に配置されたトランスポンダーからの情報に基づいて、前記ターゲット上の所定の高さに事前配置される、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】