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特表2025-501138故障検出方法、信号処理装置、および制御装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】故障検出方法、信号処理装置、および制御装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0631 20220101AFI20250109BHJP
   H04W 24/00 20090101ALI20250109BHJP
【FI】
H04L41/0631
H04W24/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538455
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-02
(86)【国際出願番号】 CN2022140306
(87)【国際公開番号】W WO2023116680
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202111583925.X
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲寧▼
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067LL01
(57)【要約】
本出願は、システムメンテナンスの効率を改善するために、故障検出方法、信号処理装置、および制御装置を提供する。本方法は、信号処理装置が、初期化の後にアラーム情報を取得するステップであって、アラーム情報が、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示する、ステップを含む。信号処理装置は、アラーム情報に基づいて故障検出を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
故障検出方法であって、
信号処理装置により、初期化の後にアラーム情報を取得するステップであって、前記アラーム情報が、前記初期化の前に前記信号処理装置にアラームが存在することを指示する、ステップと、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
信号処理装置により、アラーム情報を取得する前記ステップは、
前記信号処理装置により、制御装置から前記アラーム情報を受信するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記信号処理装置により、前記制御装置へ要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージが、前記アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記信号処理装置により、前記初期化の前に前記信号処理装置に存在する前記アラームを記憶するステップと、
前記信号処理装置により、前記初期化の前に存在する前記アラームに基づいて前記アラーム情報を判定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて前記故障検出を加速させるステップ
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記アラーム情報はアラームタイプを指示し、前記故障検出は前記アラームタイプに対応する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定するステップと、
前記信号処理装置により、前記第1のパラメータを使用して前記故障検出を実行するステップであって、前記第1のパラメータが、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む、ステップと
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のパラメータは、前記故障検出を加速させるために使用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記信号処理装置により、前記制御装置から環境情報を受信するステップ
をさらに含み、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報および前記環境情報に基づいて前記第1のパラメータを決定するステップであって、前記環境情報が、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
を含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
故障検出方法であって、
制御装置により、アラーム情報を生成するステップであって、前記アラーム情報が、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示し、前記アラーム情報が、故障検出を実行するために前記信号処理装置によって使用される、ステップと、
前記制御装置により、前記信号処理装置へ前記アラーム情報を送信するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記制御装置により、前記信号処理装置から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求メッセージが、前記アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記アラーム情報は、前記故障検出を加速させるために前記信号処理装置によって使用される、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記アラーム情報はアラームタイプを指示し、前記故障検出は前記アラームタイプに対応する、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アラーム情報は、第1のパラメータを決定するためにさらに使用され、前記第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のパラメータは、前記故障検出を加速させるために使用される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記制御装置により、前記信号処理装置へ環境情報を送信するステップであって、前記環境情報が、前記第1のパラメータを決定するために使用され、前記環境情報が、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、信号処理装置。
【請求項20】
請求項11から18のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、通信装置。
【請求項21】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行して、請求項1から10のいずれか一項または請求項11から18のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項22】
請求項19に記載の信号処理装置と、請求項20に記載の制御装置とを備える、故障検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年12月22日に中国国家知識産権局に提出された「故障検出方法、信号処理装置、および制御装置」と題する中国特許出願第202111583925.X号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は、参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に関し、より具体的には、故障検出方法、信号処理装置、および制御装置に関する。
【背景技術】
【0003】
通信システム内の通信モジュールで故障が発生すると、通信モジュールは故障のアラームを報告できる。通信モジュールの電源がオフにされるときに、または通信モジュールが休眠状態にあるときに、アラームが引き続き存在する場合は、通信モジュールの電源が再びオンにされるときに、または通信モジュールが再び覚醒されるときに、電源オフまたは休眠のためアラームは消去されている。しかしながら、通信モジュールの電源がオフにされるときに、または通信モジュールが休眠状態にあるときに、存在している故障は、回復されない場合がある。アラームが消去された後、通信モジュールの電源が再びオンにされるときに、または通信モジュールが再び覚醒されるときに、通信モジュールにアラームは存在しない。したがって、通信システムは、通信モジュールに故障が存在していないと誤認する可能性があり、電源オフまたは休眠の前に存在していた故障を故障検出によって再度特定するために長い時間を費やす必要がある。その結果、システムメンテナンスの効率は低い。例えば、基地局の無線周波数モジュールが休眠状態にあるときには、無線周波数モジュールに定在波アラームが存在する。無線周波数モジュールが再び覚醒された後に、無線周波数モジュールの定在波アラームは存在しない。したがって、基地局は、無線周波数モジュールに故障が存在しないと誤認し、時間内に故障を是正できない。
【0004】
したがって、システムメンテナンスの効率を改善するために、故障検出方法、信号処理装置、および制御装置が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、基地局のメンテナンス効率を改善するために、故障検出方法、信号処理装置、および制御装置を提供する。
【0006】
第1の態様によると、故障検出方法が提供される。本方法は、信号処理装置、または信号処理装置内のチップによって実行されてよい。本方法は、信号処理装置が、初期化の後にアラーム情報を取得するステップであって、アラーム情報が、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示する、ステップを含む。信号処理装置は、アラーム情報に基づいて故障検出を実行する。
【0007】
このように、本出願では、信号処理装置が初期化を完了すると、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0008】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、信号処理装置がアラーム情報を取得することは、信号処理装置が制御装置からアラーム情報を受信することを含む。
【0009】
このようにして、本出願では、信号処理装置が制御装置からアラーム情報を受信できる。換言すると、制御装置が信号処理装置のアラームを記憶する。これにより、信号処理装置の記憶容量が節約される。
【0010】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、本方法は、信号処理装置が制御装置へ要求メッセージを送信するステップであって、要求メッセージが、アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップをさらに含む。
【0011】
このようにして、本出願では、制御装置が信号処理装置からアラーム情報を取得することを要求できる。これにより、システム検出の柔軟性が向上する。
【0012】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、本方法は、信号処理装置が初期化の前に信号処理装置に存在するアラームを記憶するステップをさらに含む。信号処理装置は、初期化の前に存在するアラームに基づいて、アラーム情報を判定する。
【0013】
このようにして、本出願では、可能性のある故障を時間内の検出するために、信号処理装置が初期化の前に信号処理装置に存在するアラームを記憶できる。これにより、システムメンテナンスの効率がさらに向上する。
【0014】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、信号処理装置がアラーム情報に基づいて故障検出を実行することは、信号処理装置がアラーム情報に基づいて故障検出を加速させることを含む。
【0015】
このようにして、本出願では、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在する場合に、信号処理装置が故障検出を加速させることができる。これにより、システムメンテナンスの効率をさらに向上させることができる。
【0016】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はアラームタイプを指示し、故障検出はアラームタイプに対応する。
【0017】
このようにして、本出願では、信号処理装置が様々なアラームタイプに基づいて様々な方式で故障検出を実行できる。これにより、システムメンテナンスの効率をさらに向上させることができる。
【0018】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、信号処理装置がアラーム情報に基づいて故障検出を実行することは、信号処理装置がアラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定することを含む。信号処理装置は、第1のパラメータを使用して故障検出を実行し、第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
このようにして、本出願では、信号処理装置がアラーム情報に基づいて故障検出に使用される第1のパラメータを決定できるので、システムメンテナンスの信頼性を向上させることができる。
【0021】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、第1のパラメータは、故障検出を加速させるために使用される。
【0022】
このようにして、本出願では、信号処理装置は、故障検出を加速させることができる第1のパラメータを使用できる。これにより、システムメンテナンスの効率がさらに向上する。
【0023】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、本方法は、信号処理装置が制御装置から環境情報を受信するステップをさらに含む。信号処理装置がアラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定することは、信号処理装置がアラーム情報および環境情報に基づいて第1のパラメータを決定することを含み、環境情報は、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
このようにして、本出願では、信号処理装置が検出に役立つ環境情報を受信できる。これにより、システムメンテナンスの信頼性がさらに向上する。
【0025】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、本方法は、信号処理装置が制御装置から第1のパラメータを受信するステップをさらに含む。信号処理装置は、第1のパラメータを使用して故障検出を実行する。
【0026】
このようにして、本出願では、信号処理装置が故障検出に使用されるパラメータを制御装置から取得することができる。これにより、システムメンテナンスの効率が向上する。
【0027】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、信号処理装置は遠隔無線ユニットRUであり、制御装置はベースバンドユニットBUである。あるいは、信号処理装置はRUであり、制御装置はベースバンド処理装置MPTである。あるいは、信号処理装置はベースバンド処理装置BBPであり、制御装置はMPTである。
【0028】
第2の態様によると、故障検出方法が提供される。本方法は、制御装置、または制御装置内のチップによって実行されてよい。本方法は、制御装置がアラーム情報を生成するステップであって、アラーム情報が、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示し、アラーム情報が、故障検出を実行するために信号処理装置によって使用される、ステップを含む。制御装置は、信号処理装置へアラーム情報を送信する。
【0029】
このように、本出願では、信号処理装置が初期化を完了すると、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0030】
第2の態様に関連して、第2の態様のいくつかの実装において、本方法は、制御装置が信号処理装置から要求メッセージを受信するステップであって、要求メッセージが、アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップをさらに含む。
【0031】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、アラーム情報は、故障検出を加速させるために信号処理装置によって使用される。
【0032】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はアラームタイプを指示し、故障検出はアラームタイプに対応する。
【0033】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はさらに、第1のパラメータを決定するために使用され、第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、第1のパラメータは、故障検出を加速させるために使用される。
【0036】
第2の態様に関連して、第2の態様のいくつかの実装において、本方法は、制御装置が信号処理装置へ環境情報を送信するステップであって、環境情報が、第1のパラメータを決定するために使用され、環境情報が、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む、ステップをさらに含む。
【0037】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、本方法は、制御装置が信号処理装置へ第1のパラメータを送信するステップであって、第1のパラメータが、故障検出を実行するために使用される、ステップをさらに含む。
【0038】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、信号処理装置は遠隔無線ユニットRUであり、制御装置はベースバンドユニットBUである。あるいは、信号処理装置はRUであり、制御装置はベースバンド処理装置MPTである。あるいは、信号処理装置はベースバンド処理装置BBPであり、制御装置はMPTである。
【0039】
第3の態様によると、信号処理装置が提供される。本信号処理装置は、取得ユニットと処理ユニットとを含む。取得ユニットは、アラーム情報を取得するように構成され、アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示する。処理ユニットは、アラーム情報に基づいて故障検出を実行するように構成される。
【0040】
このように、本出願では、信号処理装置が初期化を完了すると、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0041】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、取得ユニットは、具体的には、制御装置へ要求メッセージを送信するように構成され、要求メッセージは、アラーム情報を取得することを要求するために使用される。
【0042】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、信号処理装置は、記憶ユニットをさらに含む。記憶ユニットは、初期化の前に信号処理装置に存在するアラームを記憶するように構成される。処理ユニットはさらに、初期化の前に存在するアラームに基づいてアラーム情報を判定するように構成される。
【0043】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、処理ユニットは、具体的には、アラーム情報に基づいて故障検出を加速させるように構成される。
【0044】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はアラームタイプを指示し、故障検出はアラームタイプに対応する。
【0045】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、処理ユニットは、具体的には、アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定するように構成される。処理ユニットはさらに、具体的には、第1のパラメータを使用して故障検出を実行するように構成され、第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、第1のパラメータは、故障検出を加速させるために使用される。
【0048】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、取得ユニットはさらに、制御装置から環境情報を受信するように構成される。処理ユニットは、具体的には、アラーム情報および環境情報に基づいて第1のパラメータを決定するように構成され、環境情報は、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0049】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、取得ユニットはさらに、制御装置から第1のパラメータを受信するように構成される。処理ユニットはさらに、第1のパラメータを使用して故障検出を実行するように構成される。
【0050】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、信号処理装置は遠隔無線ユニットRUであり、制御装置はベースバンドユニットBUである。あるいは、信号処理装置はRUであり、制御装置はベースバンド処理装置MPTである。あるいは、信号処理装置はベースバンド処理装置BBPであり、制御装置はMPTである。
【0051】
第4の態様によると、制御装置が提供される。本制御装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含む。処理ユニットは、アラーム情報を生成するように構成され、アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示し、アラーム情報は、故障検出を実行するために信号処理装置によって使用される。トランシーバユニットは、信号処理装置へアラーム情報を送信するように構成される。
【0052】
このように、本出願では、信号処理装置が初期化を完了すると、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0053】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、トランシーバユニットはさらに、信号処理装置から要求メッセージを受信するように構成され、要求メッセージは、アラーム情報を取得することを要求するために使用される。
【0054】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アラーム情報は、故障検出を加速させるために信号処理装置によって使用される。
【0055】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はアラームタイプを指示し、故障検出はアラームタイプに対応する。
【0056】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0057】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アラーム情報はさらに、第1のパラメータを決定するために使用され、第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、第1のパラメータは、故障検出を加速させるために使用される。
【0059】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、トランシーバユニットはさらに、信号処理装置へ環境情報を送信するように構成され、環境情報は、第1のパラメータを決定するために使用され、環境情報は、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、トランシーバユニットはさらに、信号処理装置へ第1のパラメータを送信するように構成され、第1のパラメータは、故障検出を実行するために使用される。
【0061】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、信号処理装置は無線ユニットRUであり、制御装置はベースバンドユニットBUである。あるいは、信号処理装置はRUであり、制御装置はベースバンド処理装置MPTである。あるいは、信号処理装置はベースバンド処理装置BBPであり、制御装置はMPTである。
【0062】
第5の態様によると、信号処理装置が提供される。本装置は、処理ユニットと取得ユニットとを含み得る。任意に選べることとして、取得ユニットはトランシーバユニットであってもよく、または送信ユニットおよび受信ユニットであってもよい。
【0063】
処理ユニットはプロセッサであってよく、取得ユニットはトランシーバであってよい。本装置は記憶ユニットをさらに含んでよく、記憶ユニットはメモリであってよい。記憶ユニットは、命令を記憶するように構成される。信号処理装置が第1の態様のいずれかの方法を実行することを可能にするため、処理ユニットは、記憶ユニットに記憶された命令を実行する。本装置が信号処理装置内のチップである場合、処理ユニットはプロセッサであってよい。取得ユニットは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。チップが第1の態様の方法を実行することを可能にするため、処理ユニットは、記憶ユニットに記憶された命令を実行する。記憶ユニットは、命令を記憶するように構成される。記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、または信号処理装置の中でチップ外に位置する記憶ユニット(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0064】
第6の態様によると、制御装置が提供される。本装置は、処理ユニットと、送信ユニットと、受信ユニットとを含み得る。任意に選べることとして、送信ユニットと受信ユニットはトランシーバユニットであってもよい。
【0065】
処理ユニットはプロセッサであってよく、送信ユニットと受信ユニットはトランシーバであってよい。本装置は記憶ユニットをさらに含んでよく、記憶ユニットはメモリであってよい。記憶ユニットは、命令を記憶するように構成される。制御装置が第2の態様のいずれかの方法を実行することを可能にするため、処理ユニットは、記憶ユニットに記憶された命令を実行する。本装置が制御装置内のチップである場合、処理ユニットはプロセッサであってよい。送信ユニットと受信ユニットは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。チップが第2の態様のいずれかの方法を実行することを可能にするため、処理ユニットは、記憶ユニットに記憶された命令を実行する。記憶ユニットは、命令を記憶するように構成される。記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、または制御装置の中でチップ外に位置する記憶ユニット(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0066】
第7の態様によると、本出願は、プロセッサを含む装置を提供する。プロセッサは、メモリに結合され、第1の態様もしくは第1の態様のいずれかの可能な実装の方法を実施するために、または第2の態様もしくは第2の態様のいずれかの可能な実装の方法を実施するために、メモリ内の命令を実行するように構成されてよい。本装置はメモリをさらに含む。本装置は通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは通信インターフェースに結合される。
【0067】
一実装では、本装置は信号処理装置である。本装置が信号処理装置である場合、通信インターフェースは、トランシーバまたは入出力インターフェースであってよい。
【0068】
別の実装では、本装置は、信号処理装置内に構成されたチップまたはチップシステムである。本装置が信号処理装置内に構成されたチップまたはチップシステムである場合、通信インターフェースは、入出力インターフェースであってよい。
【0069】
一実装では、本装置は制御装置である。本装置が制御装置である場合、通信インターフェースは、トランシーバまたは入出力インターフェースであってよい。
【0070】
別の実装では、本装置は、制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである。本装置が制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである場合、通信インターフェースは、入出力インターフェースであってよい。
【0071】
トランシーバはトランシーバ回路であってよい。入出力インターフェースは入出力回路であってよい。
【0072】
第8の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。本コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を記憶する。コンピュータプログラムまたは命令が実行されると、第1の態様または第2の態様のいずれかの方法が実施される。
【0073】
第9の態様によると、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令が実行されると、第1の態様または第2の態様のいずれかの方法が実施される。
【0074】
第10の態様によると、コンピュータプログラムが提供される。本コンピュータプログラムは、コードまたは命令を含む。コードまたは命令が実行されると、第1の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施される。
【0075】
第11の態様によると、チップシステムが提供される。本チップシステムは、プロセッサを含み、第1の態様または第2の態様に記載されている少なくとも1つの方法を実施するように構成されたメモリをさらに含んでよい。本チップシステムは、チップを含んでよく、またはチップと別のディスクリートコンポーネントとを含んでもよい。
【0076】
第12の態様によると、通信システムが提供される。本システムは、第3の態様または第4の態様による装置を含む。
【0077】
いくつかの実装では、信号処理装置は無線ユニットRUであり、制御装置はベースバンドユニットBUである。あるいは、信号処理装置はRUであり、制御装置はベースバンド処理装置MPTである。あるいは、信号処理装置はベースバンド処理装置BBPであり、制御装置はMPTである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1】本出願の一実施形態が適用可能な通信システムの構造の図である。
図2】本出願の一実施形態が適用可能な複数のネットワーキングシステムの構造の図である。
図3】本出願の一実施形態による故障検出方法の概略フローチャートである。
図4】本出願の一実施形態による信号処理装置にアラームが存在する図である。
図5】本出願の一実施形態による可能な装置の構造の図である。
図6】本出願の一実施形態による可能な装置の構造の図である。
図7】本出願の一実施形態による可能な装置の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下、添付の図面を参照しながら本出願の技術的解決策を説明する。
【0080】
本出願の実施形態の技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、時分割複信(time division duplex、TDD)システム、第5世代(5th generation、5G)システム、ニューラジオ(new radio、NR)システム、第6世代(6th generation、6G)システム、または将来の通信システムに適用され得る。本出願における5G移動通信システムは、非スタンドアロン(non-standalone、NSA)5G移動通信システムまたはスタンドアロン(standalone、SA)5G移動通信システムを含む。通信システムは代わりに、公衆陸上移動ネットワーク(public land mobile network、PLMN)、デバイス・ツー・デバイス(device-to-device、D2D)通信システム、マシン・ツー・マシン(machine to machine、M2M)通信システム、インターネット・オブ・シングス(Internet of things、IoT)通信システム、ビークル・ツー・エブリシング(vehicle to everything、V2X)通信システム、無人航空機(unmanned aerial vehicle、UAV)通信システム、または別の通信システムであってもよい。
【0081】
加えて、本出願の実施形態で説明されるネットワークアーキテクチャとサービスシナリオは、本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明することを意図しており、本出願の実施形態で提供される技術的解決策に対して制限を構成するものではない。当業者であれば分かるように、ネットワークアーキテクチャの進化と新しいサービスシナリオの出現にともない、本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、同様の技術的問題にも適用可能である。
【0082】
本出願の実施形態の理解を容易にするため、まずは図1を参照して本出願の実施形態の適用シナリオを詳細に説明する。
【0083】
図1は、本願の実施形態が適用可能な通信システムの構造の図である。まずは、通信システムに関与し得る装置について説明する。
【0084】
1.主制御送信装置(例えば、main processing and transmission module、MPT)111:主制御送信装置は、主制御基板と呼ばれることもある。MPT 111は、ベースバンドユニット(baseband unit、BU)110内に配備されてよく、BU 110内の別の基板やBU 110に接続された基板のためにシグナリング処理機能とリソース管理機能を提供でき、例えば、構成管理、デバイス管理、ソフトウェア管理、性能監視、およびアラーム発信などの機能を提供できる。BU 110は、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、中央制御ユニット(central unit、CU)、分散制御ユニット(distributed unit、DU)、またはベースバンド信号を処理する能力を有する別のネットワークエレメントもしくは通信装置であってよい。
【0085】
本出願のこの実施形態では、MPT 111は、長期間にわたってアクティブ状態にあり、別の基板によって報告されるアラームを受信して処理し、別の基板のアラームをMPT 111の記憶ユニットに記憶してアラーム記録を形成できる。
【0086】
2.ベースバンド処理装置(例えば、baseband processing unitまたはbaseband processor、BBP)112:ベースバンド処理装置は、ベースバンド基板と呼ばれることもある。BBP 112は、BU 110内に配備されてよく、ベースバンド信号処理機能を実施でき、例えば、ベースバンド信号の変調、復調、符号化、および復号などの機能を実施できる。BBP 112によって実施される具体的な機能が、使用される通信プロトコルに関係することに留意されたい。これは、本出願で特に限定されない。
【0087】
本出願のこの実施形態では、BBP 112は電源オフまたは休眠処理を独立して実行できる。
【0088】
図1を参照されたい。MPT 111とBBP 112が同じBU 110内に配備され、MPT 111とBBP 112がBU 110内の内部インターフェースを介して互いに通信できることを理解されたい。加えて、MPT 111とBBP 112は、BU 110内にあって独立したハードウェアを有する2つのハードウェア装置であってよく、または同じハードウェア装置内に配備された2つの機能モジュールであってもよい。
【0089】
3.無線ユニット(radio unit、RU)130:無線ユニットは、無線周波数基板と呼ばれることもある。RU 130は、中間周波数処理、無線周波数処理、および信号の複信などの機能を完了できる。例えば、RU 130は、遠隔無線ユニット(remote radio unit、RRU)、アクティブアンテナユニット(active antenna unit、AAU)、または中間周波数信号、無線周波数信号、もしくは中間無線周波数信号を処理する能力を有する別のネットワークエレメントもしくは通信装置であってよい。一部の通信システムでは、例えば、改良共通公衆無線インターフェース(enhanced common public radio interface、eCPRI)を使用する通信システムでは、RU 130がいくつかのベースバンド処理機能をさらに有し得る。これは、本出願で特に限定されない。
【0090】
本出願のこの実施形態では、RU 130は電源オフまたは休眠処理を独立して実行できる。
【0091】
BU 110とRU 120との間の通信インターフェースは、フロントホールインターフェースと呼ばれることがあり、フロントホールインターフェースは、共通公衆無線インターフェース(common public radio interface、CPRI)、eCPRIインターフェース、または将来規定されるBU 110とRU 120とを接続するために使用される別のインターフェースであってよい。
【0092】
加えて、MPT 111とBBP 112が独立した2つのハードウェア装置である場合は、MPT 111とBBP 112がRU 120との通信のためのフロントホールインターフェースをそれぞれ有してよい。MPT 111とBBP 112が1つのハードウェア装置を共有する場合は、MPT 111とBBP 112がRU 120との通信のためのフロントホールインターフェースを共有してよい。これは、本出願で特に限定されない。
【0093】
分散型基地局は通常、少なくとも1つのBUと少なくとも1つのRUとを含む。それぞれのRUは1つのセクタに対応し、単一の周波数帯域または複数の周波数帯域の無線アクセスサービスを提供する。以下では、図2を参照して、BUとRUとのネットワーキング方式について説明する。
【0094】
図2は、本出願の一実施形態が適用可能な複数のネットワーキングシステムの構造の図である。システムは、BU 210、RU 220、RU 230、およびRU 240を含む。図2の(a)を参照されたい。直接接続されたネットワークを形成するため、BU 210は、RU 220、RU 230、およびRU 240に直接接続されている。BUは、フロントホールインターフェースを介してRUと直接通信する。図2の(b)を参照されたい。チェーンネットワークを形成するため、BU 210はRU 220に直接接続され、RU 220はRU 230に直接接続され、RU 230はRU 240に直接接続されている。BU 210はRU 220と直接通信し、BU 210はパススルー方式でRU 230およびRU 240と通信できる。図2の(c)を参照されたい。リングネットワークを形成するため、BU 210はRU 220に直接接続され、RU 220はRU 230に直接接続され、RU 230はRU 240に直接接続され、RU 240はBU 210に直接接続されている。BU 210はRU 220およびRU 240と直接通信でき、BU 210はパススルー方式でRU 230と通信できる。図2の(d)を参照されたい。システムは、BU 250をさらに含み、デュアルスターネットワークを形成するため、RU 210は、BU 210およびBU 250に直接接続されている。RU 210は、BU 210およびBU 250と個別に直接通信できる。
【0095】
上記では、本出願の実施形態が適用可能ないくつかのネットワーキングシステムのみを説明している。本出願の実施形態は、RUとBUが互いに通信できる別のネットワーキングシステムにさらに適用可能であり得る。これは、本出願で特に限定されない。
【0096】
通信システム内の通信モジュールで、例えば前述のBBPまたはRUで、故障が発生すると、通信モジュールは故障のアラームを報告できる。通信モジュールの電源がオフにされるときに、または通信モジュールが休眠状態にあるときに、アラームが引き続き存在する場合は、通信モジュールの電源が再びオンにされるときに、または通信モジュールが再び覚醒されるときに、電源オフまたは休眠のためアラームは消去されている。しかしながら、電源オフ中または休眠中の通信モジュールの故障は、回復されない場合がある。アラームが消去された後、通信モジュールの電源が再びオンにされるときに、または通信モジュールが再び覚醒されるときに、通信モジュールにアラームは存在しない。この場合は、電源オフ前または休眠前に存在していた故障を故障検出によって再度特定するために長い時間を要する。通信システムは、通信モジュールに故障が存在しないと誤認する可能性がある。その結果、システムメンテナンスの効率は低い。例えば、基地局の無線周波数モジュールが休眠状態にあるときには、無線周波数モジュールに定在波アラームが存在する。無線周波数モジュールが再び覚醒された後に、無線周波数モジュールの定在波アラームは存在しない。基地局は、無線周波数モジュールに故障が存在しないと誤認し、時間内に故障を是正できない。
【0097】
したがって、システムメンテナンスの効率を改善するために、故障検出方法、信号処理装置、および制御装置が緊急に必要とされている。
【0098】
図3は、本出願の一実施形態による故障検出方法300の概略フローチャートである。
【0099】
S301:信号処理装置は、信号処理装置の初期化の後にアラーム情報を取得する。
【0100】
アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示する。
【0101】
信号処理装置は、図1に示されているBBPまたはRUであってよい。信号処理装置の機能の説明については、BBPおよびRUの説明を参照されたい。
【0102】
「信号処理装置の初期化の後」、「信号処理装置が初期化を完了するとき」、または「信号処理装置が初期化の後に再起動されるとき」は、以下のケースを含み得るが、これらに限定されない。1.信号処理装置は休眠状態から覚醒状態に入り、本出願において「覚醒状態に入った後」は「初期化の後」を意味する。2.信号処理装置は電源オフ状態から電源オン状態に入り、本出願において「電源オン状態に入った後」は「初期化の後」を意味する。3.信号処理装置はアップグレードリセットまたは異常リセットを実行し、本出願において「アップグレードリセット後または異常リセットの後」は「初期化の後」を意味する。
【0103】
本出願のこの実施形態における初期化が、信号処理装置内の全てのモジュールまたは一部のモジュールの初期化を意味し得ること、または信号処理装置内の一モジュールの完全な初期化または部分的な初期化を意味し得ることに留意されたい。これは、本出願で特に限定されない。
【0104】
初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することは、初期化の前に、電源オフ、休眠、またはリセットのためアラームが消去される前にアラームが存在することを意味し得る。例えば、信号処理装置が休眠に入るときにアラームが存在し、信号処理装置の電源がオフにされるときにアラームが存在し、信号処理装置がリセットされる前にアラームが存在する。明確にするため、図4を参照して信号処理装置にアラームが存在する時点を説明する。図4を参照されたい。第1の時点は初期化の前の時点であり、第2の時点は初期化が完了した時点である。第1の時点には信号処理装置にアラームが存在し、信号処理装置は第2の時点にアラーム情報を取得する。睡眠・覚醒シナリオを一例として用いる。信号処理装置は、第1の時点に休眠に入り、第2の時点に覚醒される。第1の時点の前にはアラームが存在し、信号処理装置は第1の時点と第2の時点の間に休眠状態を維持する。信号処理装置は、第2の時点に、または第2の時点の後に(すなわち、初期化の後に)、アラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて、第1の時点に信号処理装置にアラームが存在すると判定する。
【0105】
任意に選べることとして、アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示するフィールドである。
【0106】
任意に選べることとして、アラーム情報はアラームタイプを指示する。
【0107】
例えば、アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0108】
アラーム情報が、信号処理装置の全てのアラームのアラームタイプを指示してよく、または初期化前の信号処理装置の1つのアラームのアラームタイプのみを指示してもよいことを理解されたい。これは、本出願で特に限定されない。
【0109】
故障対象のタイプは、信号処理装置内のモジュールで、例えば、光モジュール、インターフェースモジュール、または電源モジュールで、故障が発生したことを指示できる。例えば、アラーム情報は、故障対象の位置(例えば、故障対象が位置する基板)を指示することによって故障対象を指示できる。
【0110】
故障のタイプは、特定の故障の内容を指示でき、例えば、定在波故障、過昇温度故障、過負荷故障、異常故障などが発生したことを指示できる。例えば、アラーム情報は定在波値を指示でき、信号処理装置は、定在波値が既定の閾値を超えるかどうかに基づいて、定在波故障が存在するかどうかを判定できる。あるいは、アラーム情報はアラーム識別子を指示でき、信号処理装置は、アラーム識別子と故障のタイプとの対応関係に基づいて故障の内容を判定する。
【0111】
故障レベルのタイプは、故障の重要度を指示でき、例えば、故障が重大な故障であるか軽微な故障であるかを指示できる。ネットワーク管理のタイプは、故障が属するネットワーク管理システムを指示でき、例えば、中継システム、通信システム、環境システム、ハードウェアシステム、または許容システムを指示できる。
【0112】
加えて、アラームタイプは、アラームが属するネットワークエレメント、適用可能なRAT、導入されたバージョンなどをさらに指示できる。これは、本出願で特に限定されない。
【0113】
信号処理装置は、複数の方式でアラーム情報を取得することができる。以下では、複数の方式を別々に説明する。
【0114】
方式1:
制御装置がアラーム情報を生成する。
【0115】
信号処理装置は、制御装置からアラーム情報を受信する。
【0116】
制御装置は、図1に示されているMPTであってよい。制御装置の機能の説明については、MPTの説明を参照されたい。
【0117】
制御装置は、制御装置によって管理される信号処理装置の初期化前に存在するアラームを記憶し、記憶したアラームに基づいてアラーム情報を生成できる。
【0118】
制御装置は、信号処理装置の全てのアラームを記憶してよく、または信号処理装置の初期化前に存在するアラームのみを記憶してもよい。例えば、休眠・覚醒シナリオでは、信号処理装置が第1の時点で休眠するように設定されてよく、制御装置は、第1の時点に信号処理装置にアラームが存在するかどうかを判定できる。信号処理装置にアラームが存在する場合、制御装置は、アラームを記憶し、または初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示するフィールドを記憶する。
【0119】
信号処理装置がBBPであるなら、制御装置は、電気インターフェースを介して信号処理装置へアラーム情報を送信できる。信号処理装置がRRUであるなら、図2の様々なネットワーキング方式に基づいて、制御装置は、フロントホールインターフェースを介して信号処理装置へアラーム情報を直接送信でき、またはパススルー方式で信号処理装置へアラーム情報を送信することもできる。
【0120】
このようにして、方式1では、信号処理装置が初期化を完了すると、制御装置が該当する信号処理装置へアラーム情報を能動的に送信できる。
【0121】
方式2:
信号処理装置が制御装置へ要求メッセージを送信し、要求メッセージは、アラーム情報を取得することを要求するために使用される。
【0122】
制御装置は、要求メッセージに基づいて信号処理装置へアラーム情報を送信する。
【0123】
制御装置と、制御装置と信号処理装置との通信に関する説明は、方式1と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0124】
このようにして、方式2では、初期化を完了すると、信号処理装置が制御装置へ要求メッセージを送信でき、制御装置は、要求メッセージに応じて信号処理装置へアラーム情報を送信する。
【0125】
方式3:
信号処理装置が初期化の前に信号処理装置に存在するアラームを記憶する。
【0126】
信号処理装置は、初期化の前に存在するアラームに基づいて、アラーム情報を判定する。
【0127】
信号処理装置は、信号処理装置の全てのアラームを記憶してよく、または初期化の前に存在するアラームのみを記憶してもよい。例えば、休眠・覚醒シナリオでは、信号処理装置が第1の時点で休眠するように設定されてよく、信号処理装置は、第1の時点に信号処理装置にアラームが存在するかどうかを判定できる。信号処理装置にアラームが存在する場合、信号処理装置は、アラームを記憶し、または初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示するフィールドを記憶する。
【0128】
このようにして、方式3では、信号処理装置が初期化の前に存在するアラームを記憶し、信号処理装置によって記憶されたアラームに基づいてアラーム情報を判定できる。
【0129】
S302:信号処理装置は、アラーム情報に基づいて故障検出を実行する。
【0130】
信号処理装置は、アラーム情報を取得した後に、故障が信号処理装置に存在する可能性があり、処理されていないことを知ることができるので、信号処理装置は、アラーム情報に基づいて故障検出を実行できる。
【0131】
アラーム情報がアラームタイプを指示するなら、故障検出はアラームタイプに対応し得る。
【0132】
限定ではなく例として、アラーム情報が故障対象のタイプを指示するなら、信号処理装置は、指示された故障対象のみを検出すればよい。別の例として、アラーム情報が故障のタイプを指示するなら、信号処理装置は、その故障のみを検出すればよい。別の例として、アラーム情報が故障レベルのタイプを指示するなら、信号処理装置は、様々な故障レベルに基づいて様々な方針を用いて検出を実行すればよい。
【0133】
任意に選べることとして、信号処理装置は、アラーム情報に基づいて故障検出を加速させる。
【0134】
例えば、信号処理装置は、初期化が完了したときに第1の故障検出を再度実行するように予め構成される。アラーム情報を取得した信号処理装置は、アラーム情報に基づいて、故障検出を実行するために、第1の故障検出より速い方式を選択できる。
【0135】
任意に選べることとして、信号処理装置は、アラーム情報に基づいて、信号処理装置の動作状況を異常状態に設定する。
【0136】
異常状態は、信号処理装置に故障が存在することを指示できる。例えば、信号処理装置の動作状況は、正常状態と異常状態とを含む。正常状態の信号処理装置は故障検出を実行する必要がなく、異常状態の信号処理装置は異常状態を行う必要があると指定される。あるいは、正常状態の信号処理装置は故障検出を実行する必要があり、異常状態の信号処理装置は故障検出を加速させる必要があると指定される。このようにして、信号処理装置が初期化の後に信号処理装置に故障が存在しないと誤認してしまうケースを回避するために、アラーム情報を取得した信号処理装置は、動作状況を異常状態に直接設定することができる。
【0137】
以下では、信号処理装置がアラーム情報に基づいて故障検出を実行する方式を説明する。
【0138】
方式a:
信号処理装置がアラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定する。
【0139】
信号処理装置は、第1のパラメータを使用して故障検出を実行する。
【0140】
第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0141】
検出周期は、故障検出を複数回実行する周期であってよく、検出・確認回数は、故障検出を複数回実行する回数であってよい。例えば、いくつかのシナリオでは、信号処理装置は、故障検出を複数回実行し、かつ、複数回の故障検出の結果に基づいて、故障が存在するかどうかを、または存在する特定の故障を、判定するように設定される。この場合、信号処理装置は、アラーム情報に基づいて検出周期および/または検出・確認回数を判定できる。
【0142】
アラーム情報がアラームタイプを指示するなら、第1のパラメータはアラームタイプに対応し得る。
【0143】
例えば、故障レベルのタイプが重大な故障であることをアラーム情報が指示するなら、故障を時間内に是正できるように、信号処理装置は、短い検出周期か少数の検出・確認回数を判定できる。換言すると、信号処理装置は、故障検出を実行するために、様々なアラームタイプに基づいて様々な第1のパラメータを決定できる。
【0144】
任意に選べることとして、第1のパラメータは、故障検出を加速させるために使用される。あるいは、第1のパラメータは、検出周期を短縮するために、および/または検出・確認回数を減らすために、使用される。
【0145】
例えば、初期化が完了したときに信号処理装置が予め構成されたパラメータを使用して第1の故障検出を実行する必要があると予め構成される。アラーム情報を取得した信号処理装置は、アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定でき、例えば、予め構成されたパラメータより短い検出周期および/または予め構成されたパラメータより少ない確認回数を決定できる。したがって、第1のパラメータを使用して実行される故障検出の速度は、予め構成されたパラメータを使用して実行される第1の故障検出の速度より速い。加えて、この場合、第1のパラメータは、アラーム情報に基づいて信号処理装置によって動的に選択されてよく、または、信号処理装置にて予め構成された複数セットのパラメータのうち、迅速な検出を実施できる1セットのパラメータの中の一パラメータであってもよい。信号処理装置は、故障検出を実行するために、アラーム情報に基づいてパラメータを直接選択できる。
【0146】
任意に選べることとして、方式aでは、方法300のステップS302の前にステップS303がさらに実行されてもよい。
【0147】
S303:信号処理装置は、制御装置から環境情報を受信する。
【0148】
環境情報は、故障検出に使用される第1のパラメータを決定するために使用される。信号処理装置は、アラーム情報および環境情報に基づいて第1のパラメータを決定する。
【0149】
環境情報は、以下の情報、すなわち経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含み得る。本出願において、環境情報が、温度情報や湿度情報など、故障検出を実行するにあたって信号処理装置に役立てることができる他のパラメータをさらに含み得ることを理解されたい。
【0150】
経路品質情報は、情報を送受信するために信号処理装置によって使用される経路のジッタ、パケット損失率、ビット誤り率、および帯域幅などの情報を指示できる。電力情報は、信号処理装置によって情報を送受信する電力などの情報を指示できる。損失情報は、信号処理装置の光路の損失などの情報を指示できる。このようにして、信号処理装置は、環境情報に基づいて第1のパラメータを決定できる。例えば、現在の経路の品質が悪いことを環境情報が指示するなら、信号処理装置は、より迅速な方式を選択して故障検出を実行できる。
【0151】
このように、方式aでは、信号処理装置が故障検出のための第1のパラメータを決定できる。
【0152】
方式b:
制御装置がアラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定する。
【0153】
信号処理装置は、制御装置から第1のパラメータを受信する。
【0154】
信号処理装置は、第1のパラメータを使用して故障検出を実行する。
【0155】
信号処理装置が方式1で制御装置からアラーム情報を受信するときに、信号処理装置が方式bで制御装置から第1のパラメータを受信することもできることを理解されたい。
【0156】
制御装置が第1のパラメータを決定する方式は、信号処理装置が方式aで説明されている第1のパラメータを決定する方式と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0157】
このようにして、方式bでは、制御装置が故障検出に使用される第1のパラメータを決定し、故障検出のために信号処理装置へ第1のパラメータを送信することができる。
【0158】
このように、本出願では、信号処理装置が初期化を完了すると、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0159】
図5から図7は、本出願の一実施形態による可能な装置の構造の図である。これらの制御装置は、前述の方法の実施形態の信号処理装置および制御装置の機能を実施するように構成されてよく、したがって、前述の方法の実施形態の有益な効果を達成することもできる。本出願の実施形態では、これらの装置が信号処理装置と制御装置であってよく、または信号処理装置および制御装置で使用されるモジュール(例えば、チップ)であってもよい。
【0160】
図5に示されているように、装置500は、処理ユニット510と取得ユニット520とを含む。装置500は、図2に示されている方法の実施形態で信号処理装置の機能を実施するように構成される。あるいは、装置500は、図3に示されている方法の実施形態で信号処理装置のいずれかの機能または作業を実施するように構成されたモジュールを含んでもよい。このモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して全面的にまたは部分的に実装されてよい。
【0161】
装置500が図3に示されている方法の実施形態で信号処理装置の機能を実施するように構成される場合、取得ユニット520は、初期化の後にアラーム情報を取得するように構成され、アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示する。処理ユニット510は、アラーム情報に基づいて故障検出を実行するように構成される。
【0162】
任意に選べることとして、装置500は記憶ユニット530をさらに含んでよく、記憶ユニット530は、初期化の前に信号処理装置に存在するアラームを記憶するように構成される。取得ユニット520は、具体的には、初期化の前に存在するアラームに基づいてアラーム情報を判定するように構成される。
【0163】
このように、本出願では、信号処理装置の初期化の後に、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0164】
処理ユニット510、取得ユニット520、および記憶ユニット530のより詳細な説明については、図3に示されている方法の実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0165】
図6に示されているように、装置600は、処理ユニット610とトランシーバユニット620とを含む。装置600は、図2に示されている方法の実施形態で制御装置の機能を実施するように構成される。あるいは、装置600は、図3に示されている方法の実施形態で制御装置のいずれかの機能または作業を実施するように構成されたモジュールを含んでもよい。このモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して全面的にまたは部分的に実装されてよい。
【0166】
装置600が図3に示されている方法の実施形態で制御装置の機能を実施するように構成される場合、処理ユニット610は、アラーム情報を生成するように構成され、アラーム情報は、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示し、アラーム情報は、故障検出を実行するために信号処理装置によって使用される。トランシーバユニット620は、信号処理装置へアラーム情報を送信するように構成される。
【0167】
このように、本出願では、信号処理装置の初期化の後に、信号処理装置がアラーム情報を取得し、アラーム情報に基づいて初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを知り、アラーム情報に基づいて故障検出を実行することができるので、システムメンテナンスの効率が改善される。
【0168】
処理ユニット610およびトランシーバユニット620のより詳細な説明については、図3に示されている方法の実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0169】
図7に示されているように、装置700は、プロセッサ710を含み、任意に選べることとして、インターフェース回路720をさらに含む。プロセッサ710とインターフェース回路720は互いに結合されている。インターフェース回路720がトランシーバまたは入出力インターフェースであってもよいことは理解されよう。任意に選べることとして、装置700は、プロセッサ710によって実行される命令、命令を実行するためにプロセッサ710によって必要とされる入力データ、またはプロセッサ710が命令を実行した後に生成されるデータを、記憶するように構成されたメモリ730をさらに含んでもよい。
【0170】
装置700が図3の方法の実施形態で信号処理装置の機能を実施するように構成される場合、プロセッサ710は、処理ユニット510の機能を実施するように構成され、インターフェース回路720は、取得ユニット520の機能を実施するように構成される。あるいは、プロセッサ710は、処理ユニット510および取得ユニット520の機能を実施するように構成される。
【0171】
装置700が図3の方法の実施形態で制御装置の機能を実施するように構成される場合、プロセッサ710は、処理ユニット610の機能を実施するように構成され、インターフェース回路720は、トランシーバユニット620の機能を実施するように構成される。
【0172】
本出願の実施形態におけるプロセッサが、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってよく、または別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせであってよいことは理解されよう。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサまたは通常の何らかのプロセッサであってよい。
【0173】
本出願の実施形態におけるメモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、または当技術分野で周知の他の何らかの形態の記憶媒体であってよい。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができる。勿論、記憶媒体はプロセッサの一コンポーネントであってもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASIC内に配置されてもよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイスまたは端末デバイスに配置されてよい。勿論、プロセッサと記憶媒体は代わりに、ネットワークデバイスまたは端末デバイス内で個別のコンポーネントとして存在してもよい。
【0174】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装されてよい。前述の実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合は、前述の実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形態で実装されてよい。このコンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータでロードされ実行されると、本出願の実施形態による手順または機能の全部または一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、端末デバイス、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータプログラムまたは命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、またはコンピュータ可読記憶媒体を通じてコンピュータプログラムまたは命令の送信が実行されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体であってよく、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したサーバなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気式媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープであってよく、光学式媒体、例えばDVDであってもよく、または半導体媒体、例えばソリッドステートディスク(solid state disk、SSD)であってもよい。
【0175】
本出願の実施形態では、特に明記しない限り、または論理的な矛盾がない限り、様々な実施形態の用語および/または説明は一貫しており、相互に参照でき、様々な実施形態の技術的特徴をその内的な論理的関係に基づいて組み合わせて、新たな実施形態を形成することもできる。
【0176】
本出願の実施形態において、「第1」、「第2」などの数字が、異なる対象を区別するために、例えば異なるネットワークデバイスを区別するために、使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本出願の実施形態はそれらに限定されない。
【0177】
本出願において、「とき」と「もし~ならば」の両方が、ネットワークエレメントが対象となる状況で該当する処理を実行することを意味し、時間を限定することを意図するものではないことをさらに理解されたい。これらの用語は、ネットワークエレメントが実施中に判断活動を有する必要があることを意味せず、他のいかなる制限をも意味しない。
【0178】
本出願の実施形態において、「Aに対応するB」が、BがAに関連付けられ、BがAに基づいて判断され得ることを意味することをさらに理解されたい。しかしながら、Aに基づいてBを判断することが、BがAのみに基づいて判断されることを意味しないことをさらに理解されたい。Bは代わりに、Aおよび/または他の情報に基づいて判断されてもよい。
【0179】
本明細書における「および/または」という用語が、関連する対象を記述する関連関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表すことも理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表すことができる。加えて、本明細書における文字「/」は通常、関連する対象間の「または」関係を示す。
【0180】
特に明記しない限り、本出願における「アイテムはA、B、およびCのうちのいずれか1つ以上を含む」という表現と同様の表現は通常、アイテムが以下のケースのいずれか1つであり得ることを意味する:A;B;C;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A、B、およびC;AおよびA;A、A、およびA;A、A、およびB;A、A、およびC;A、B、およびB;A、C、およびC;BおよびB;B、BおよびB;B、BおよびC;CおよびC;C、C、およびC;ならびにA、B、およびCの別の組み合わせ。上記の説明では、3つの要素A、B、およびCがアイテムの任意選択のケースを説明するための一例として使用されている。表現が「アイテムはA、B、…、およびXのうちの少なくとも1つを含む」である場合、すなわち、より多くの要素が表現に含まれる場合は、そのアイテムが適用可能であるケースも前述のルールに従って得ることができる。
【0181】
本出願の実施形態における様々な数字が、説明を容易にするために区別のために使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されていないことは理解されよう。上記のプロセスの順序番号は実行順序を意味するものではなく、プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部ロジックに基づいて判断されるべきである。
【符号の説明】
【0182】
110 ベースバンドユニット(BU)
111 主制御送信装置(MPT)
112 ベースバンド処理装置(BBP)
130 無線ユニット(RU)
210 BU
220 RU
230 RU
240 RU
250 BU
300 故障検出方法
500 装置
510 処理ユニット
520 取得ユニット
530 記憶ユニット
600 装置
610 処理ユニット
620 トランシーバユニット
700 装置
710 プロセッサ
720 インターフェース回路
730 メモリ
図1
図2(a)】
図2(b)】
図2(c)】
図2(d)】
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-08-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
故障検出方法であって、
信号処理装置により、初期化の後にアラーム情報を取得するステップであって、前記アラーム情報が、前記初期化の前に前記信号処理装置にアラームが存在することを指示する、ステップと、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
信号処理装置により、アラーム情報を取得する前記ステップは、
前記信号処理装置により、制御装置から前記アラーム情報を受信するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記信号処理装置により、前記制御装置へ要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージが、前記アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記信号処理装置により、前記初期化の前に前記信号処理装置に存在する前記アラームを記憶するステップと、
前記信号処理装置により、前記初期化の前に存在する前記アラームに基づいて前記アラーム情報を判定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて前記故障検出を加速させるステップ
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アラーム情報はアラームタイプを指示し、前記故障検出は前記アラームタイプに対応する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて故障検出を実行する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定するステップと、
前記信号処理装置により、前記第1のパラメータを使用して前記故障検出を実行するステップであって、前記第1のパラメータが、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む、ステップと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のパラメータは、前記故障検出を加速させるために使用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記信号処理装置により、制御装置から環境情報を受信するステップ
をさらに含み、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報に基づいて第1のパラメータを決定する前記ステップは、
前記信号処理装置により、前記アラーム情報および前記環境情報に基づいて前記第1のパラメータを決定するステップであって、前記環境情報が、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
故障検出方法であって、
制御装置により、アラーム情報を生成するステップであって、前記アラーム情報が、初期化の前に信号処理装置にアラームが存在することを指示し、前記アラーム情報が、故障検出を実行するために前記信号処理装置によって使用される、ステップと、
前記制御装置により、前記信号処理装置へ前記アラーム情報を送信するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記制御装置により、前記信号処理装置から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求メッセージが、前記アラーム情報を取得することを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記アラーム情報は、前記故障検出を加速させるために前記信号処理装置によって使用される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アラーム情報はアラームタイプを指示し、前記故障検出は前記アラームタイプに対応する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アラームタイプは、以下のタイプ、すなわち、故障対象のタイプ、故障のタイプ、故障レベルのタイプ、およびネットワーク管理のタイプ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アラーム情報は、第1のパラメータを決定するためにさらに使用され、前記第1のパラメータは、以下のパラメータ、すなわち、検出周期および検出・確認回数、のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のパラメータは、前記故障検出を加速させるために使用される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記制御装置により、前記信号処理装置へ環境情報を送信するステップであって、前記環境情報が、前記第1のパラメータを決定するために使用され、前記環境情報が、以下の情報、すなわち、経路品質情報、電力情報、および損失情報、のうちの少なくとも1つを含む、ステップ
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、信号処理装置。
【請求項20】
請求項11から18のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、通信装置。
【請求項21】
通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行して、請求項1から10のいずれか一項または請求項11から18のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、通信装置。
【請求項22】
請求項19に記載の信号処理装置と、制御装置とを備える、故障検出システム。
【国際調査報告】