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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】液状葉面用組成物
(51)【国際特許分類】
   C05D 9/02 20060101AFI20250109BHJP
   C05G 5/20 20200101ALI20250109BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
C05D9/02
C05G5/20
A01G7/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538999
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(85)【翻訳文提出日】2024-08-26
(86)【国際出願番号】 EP2022087882
(87)【国際公開番号】W WO2023126405
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】21217833.9
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518453383
【氏名又は名称】オムヤ インターナショナル アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】ノーラ ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】ファブリツィオ オルランド
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ショエルコップ
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエラ メロ ロドリゲス
(72)【発明者】
【氏名】ビクトーリア フェルナンデス
【テーマコード(参考)】
2B022
4H061
【Fターム(参考)】
2B022EA01
4H061AA01
4H061AA04
4H061CC04
4H061CC19
4H061DD07
4H061EE06
4H061EE07
4H061EE12
4H061EE14
4H061EE15
4H061EE16
4H061EE17
4H061EE19
4H061EE20
4H061FF01
4H061JJ02
4H061LL07
(57)【要約】
本発明は、液状葉面用組成物、このような液状葉面用組成物を調製する方法、表面の湿潤性を高める方法、前記液状葉面用組成物の農業用途及び園芸用途における使用、並びに少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料の、液状葉面用組成物における使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を含む、液状葉面用組成物:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)前記組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤、及び/又は
(d)前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の界面活性剤。
【請求項2】
前記粒子状鉱物系材料が、下記を有する、請求項1に記載の液状葉面用組成物:
(a)10nm~10μm、好ましくは20nm~1μm、より好ましくは30nm~800nm、さらにより好ましくは40nm~500nm、そして最も好ましくは50nm~200nmの範囲内の値の重量基準メジアン粒径d50であって、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、重量基準メジアン粒径d50、及び/又は
(b)50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の重量基準トップカットd98であって、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、重量基準トップカットd98、及び/又は
(c)窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定される、1~250m/g、好ましくは5~200m/g、より好ましくは15~150m/g、さらにより好ましくは20~100m/gのBET比表面積。
【請求項3】
前記粒子状鉱物系材料が、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む、請求項1又は2に記載の液状葉面用組成物。
【請求項4】
(i)前記粒子状鉱物系材料が、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョーク、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される、少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含み、
(ii)前記粒子状鉱物系材料が、無水炭酸マグネシウム、すなわちウプサライト又はマグネサイト(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、15ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ジョルジオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、タルク(MgSi10(OH))、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される、少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料を含み、又は
(iii)前記粒子状鉱物系材料が、ドロマイト、ハンタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される、少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料と、少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料とを含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物。
【請求項5】
前記保湿剤が、有機物系保湿剤、又は亜鉛カチオン、カリウムカチオン、マグネシウムカチオン、カルシウムカチオン、塩化物アニオン、及びこれらの混合物を含む無機塩であり、好ましくは前記保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、グリセロール及びこれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは塩化カルシウム及び/又はグリセロールである、請求項1~4のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物。
【請求項6】
前記界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から成る群から選択され、より好ましくは、前記界面活性剤は、脂肪酸の塩、ベンゾエート、アルキルスルホスクシネート、ジアルキルスルホスクシネート、ポリカルボキシレート、アルキル硫酸エステルの塩、アルキルスルフェート、アルキルジグリコールエーテルスルフェート、アルコール硫酸エステルの塩、スルホネート、例えばアルキルスルホネート、アリールスルホネート、及び/又はアルキルアリールスルホネート、例えばリグニンスルホネート、アルキルジフェニルエーテルジスルホネート、ポリスチレンスルホネート、ホルムアルデヒドで縮合されたフェノールスルホネート、アルキルリン酸エステルの塩、アルキルアリールホスフェート、スチリルアリールホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエテールスルフェート、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、アンモニウムポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステルの塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルリン酸エステル又はその塩、及び無水マレイン酸アルキレンコポリマーの塩から選択される1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤、有機変性トリシロキサン、有機シリコーン、ポリエチレングリコールモノエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセリド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシプロピレン脂肪酸エステルから選択される1種又は2種以上の非イオン性界面活性剤、アルコキシル化脂肪族アミンから選択される1種又は2種以上のカチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、及びこれらの混合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物。
【請求項7】
前記組成物が分散剤をさらに含み、好ましくは、前記分散剤が、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニット酸(シス又はトランス)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネリン酸、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、ビニルアセテート、スチレン、アルファ-メチルスチレン、メチルビニルケトン、アクリル酸及びメタクリル酸のエステル、及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマー及び/又はコモノマーから形成されており、より好ましくは、前記分散剤がポリ(アクリル酸)及び/又はポリ(メタクリル酸)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物。
【請求項8】
前記分散剤が、前記組成物の総重量を基準として0.01~3重量%の量で存在する、請求項7に記載の液状葉面用組成物。
【請求項9】
前記組成物が、亜鉛、銅、鉄、マンガン、ホウ素、モリブデン、窒素、ケイ素、ナトリウム、塩素、リン、カリウム、カルシウム、マンガン、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される植物栄養元素、殺虫剤、又は日焼け防止化合物をさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物。
【請求項10】
下記の工程を含む、液状葉面用組成物を調製する方法:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定され、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料及び前記保湿剤及び/又は前記界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【請求項11】
工程(c)が、当該分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3重量%の量で存在するように、前記水性の溶媒又は分散媒体中に分散剤を分散させることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
下記の工程を含む、表面、好ましくは植物表面又は菌類表面の湿潤性を高める方法:
(a)請求項1~9のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物を用意すること、並びに
(b)前記液状葉面用組成物を前記表面、好ましくは植物表面又は菌類表面へ被着すること。
【請求項13】
請求項1~9のいずれか一項に記載の液状葉面用組成物の、農業用途及び園芸用途における使用。
【請求項14】
少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料の、液状葉面用組成物における使用であって、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値である、粒子状鉱物系材料の使用。
【請求項15】
保湿剤及び/又は界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された表面、好ましくは植物表面又は菌類表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす、請求項14に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状葉面用組成物、このような液状葉面用組成物を調製する方法、表面の湿潤性を高める方法、前記液状葉面用組成物の農業用途及び園芸用途における使用、並びに少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料の、液状葉面用組成物における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
植物の成長又は作物収量を改善するために、肥料が長きにわたって使用されている。一般に、土壌は窒素(尿素、硝酸塩)、リン(リン酸塩)、カリウム(塩として)、イオウ(硫酸塩又は亜硫酸塩)、又は栄養素のような必要成分を備えている。しかしながら、植物によって成分を直接に取り込むことができるという理由から、例えば植物の葉上に肥料を被着することが有利であり得ることが明らかになってきている。さらに、液状葉面用組成物の形態で肥料を使用することも有利であり得る。なぜならば、所要量の肥料が溶液で局所的に被着され、肥料の無駄及び浸出を防止するからである。
【0003】
例えば、米国特許出願公開第2015266786号明細書は、効果的な物理的及び化学的な特性を有するように合成された必須栄養素を含有するナノ結晶性化合物に言及しており、これらの特性は、最大葉面接触を可能にする大きい接触表面積/総表面積比、制限された移動性及び改善された溶解度、正味正電荷、可溶性塩形成基、及びカチオン性イオンを葉面上の水膜内へ放出するようにカチオン交換するための反応性表面縁部を含む。
【0004】
国際公開第14087202号パンフレットは、ヒドロキシアパタイトホスフェートナノ粒子の表面上に窒素含有多量栄養素が吸着された肥料組成物に言及している。前記肥料組成物は窒素含有多量栄養素を土壌へゆっくりと放出する。
【0005】
ポーランド国PL404091A1号は、主として炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとを含有する、破砕された鉱物の混合物であるナノ粒子葉面用肥料に関する。葉面用肥料ナノ粒子は、粒径500nm~20μmの粒子状鉱物を含み、これらの粒子状鉱物は、適宜の重量比で混合され、粉末形態で配布される。葉面用肥料工場は、ナノ粒子栄養素をナノ及びマイクロ粒子のサイズで供給する。
【0006】
インド国IN201841016488号は、種々の利益を導き出すために、植物の葉面被着物として被着されると絶大な効果を有する二酸化チタン及び二酸化ケイ素から成るナノ粒子に言及している。葉面被着物としてナノ粒子を調製し被着すると、必須無機質である多量栄養素及び微量栄養素の両方の取り込み量を増大させ、そして生産性を高める。植物の持続的な、改善された成長の主要な要件は、環境に応じて土壌内に又は葉面噴霧物として適用されるバルク肥料、二次肥料、及び微量栄養素から成り得る肥料として提供された栄養素によって達成される。ドープ型の二酸化チタン及び二酸化ケイ素のナノ粒子を適用することは、作物が土壌からの無機質の取り込み量を増大させるのを助ける。土壌に添加される又は葉面被着物として被着される微量栄養素の補足はない。ナノ材料は葉面噴霧物として被着されると、微量栄養素の取り込み量を増大させ、そして土壌からの窒素、リン酸塩、カリ、及びケイ素の取り込み量を増大させる。
【0007】
中国CN106064970号明細書は、グレープフルーツ栽培地のための葉面用マイクロ肥料、及びその調製方法に言及している。葉面用マイクロ肥料は、以下の原材料、すなわちリン酸塩肥料、カリ肥料、カルシウム肥料、マンガン肥料、鉄肥料、ホウ素肥料、亜鉛肥料、セレン肥料、アミノ酸及び有機シリコーンを含む。セレン肥料は、微生物ナノセレンである。微生物ナノセレンは、生物活性化セレン肥料である。この製品は、開花及び結実のための総合的栄養素を提供し、植物の成長及び生育を刺激し、栄養素の吸収及び植物代謝を促進し、光合成及び葉緑素含量を増大させ、植物の生物学的抗酸化効果、及び耐環境応力性を向上させ、グレープフルーツの病害抵抗性及びストレス耐性を改善し、花及び果実の離脱を防止し、果実の病理学的変化を低減し、収量を増大させ、そして品質及び口当たりを改善する。
【0008】
中国CN108558524号は、肥料の技術分野に属する多官能性ナノ二酸化チタン複合材料葉面用肥料に関する。多官能性ナノ二酸化チタン複合材料葉面用肥料は、以下の成分(質量パーセント)、すなわち5~15パーセントのナノ二酸化チタン、40~50パーセントの窒素・リン・カリウム肥料、30~40パーセントの微量栄養素肥料、0.5~1パーセントの分散剤、5~10パーセントの錯化剤、及び0.1~0.5パーセントの界面活性剤から調製される。窒素・リン・カリウム肥料は、以下の成分(質量パーセント)、すなわち40~50パーセントの尿素、10~20パーセントの塩化アンモニウム、及び35~45パーセントのリン酸二カリウムから調製され、微量栄養素肥料は、以下の成分(質量パーセント)、すなわち30~40パーセントの硫酸第一鉄、10~20パーセントの硫酸亜鉛、10~20パーセントの硫酸銅、15~25パーセントの硝酸マグネシウム、及び10~15パーセントの硝酸カルシウムから調製される。多官能性ナノ二酸化チタン複合材料葉面用肥料は、ナノ二酸化チタンの特別な光触媒機能を利用し、次いで他の葉面用肥料成分を配合することにより調製される。複合材料葉面用肥料は、青野菜の光合成を促進することができ、葉面による他の栄養素成分の迅速な吸収を促進することもでき、葉面上の残留殺虫剤及び他の残留有機物を分解することもでき、抗菌効果、耐虫効果、及び葉面自浄効果をも有し、そして種子強化効果、病害抵抗効果、滅菌効果、収量増大効果、品質改善効果、及びこれに類する効果を達成する。
【0009】
中国CN111943764号は、農業用の土壌改質型ナノカルシウム葉面用肥料、及びその施肥方法に言及し、そして具体的には葉面用肥料の分野に関する。この葉面用肥料は、以下の原材料(質量部)、すなわちフルボ酸カリウム、尿素、リン酸二水素カリウム、ホウ砂、炭酸カルシウム、キチン、及び微量元素から成り、そして以下の原材料(重量部)、すなわち5~10部の尿素、5~25部のリン酸二水素カリウム、1~5部のホウ砂、1~5部の炭酸カルシウム、及び1~5部のキチンから調製される。上記発明によれば、ハイテクナノ技術によって炭酸カルシウムが調製されて小分子粒子になり、次いで小分子粒子は、小分子凝集現象を防止し、分散性、懸濁特性、及び効率を向上させるように、キチンを塗布され、そして炭酸カルシウムはナノ結晶化され、これにより、植物は炭酸カルシウムをすぐに吸収することができ、炭酸カルシウムは被着するのに好都合であり、日光及び水の噴霧とともに過剰損傷又は脂肪損傷(fat injury)が容易に引き起こされることはなく、カルシウムを効果的に吸収することができ、そして葉面用肥料中のカルシウムイオンは植物によって必要とされるカルシウム元素をリアルタイムで補足することにより、カルシウム元素吸収効果及び植物発育効率を大幅に改善することができる。
【0010】
しかしながら、従来技術の葉面用組成物は、いくつかの欠点を被る。特に栄養素の取り込みがしばしば不十分なので、施肥特性は典型的にはあまり満足のできるものではない。
【0011】
このように、組成物が表面、例えば植物表面又は菌類表面上に被着されたときに、より良好な施肥特性、例えば栄養素取り込み量の増大、及び長期持続効果をもたらす液状葉面用組成物がなおも必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は液状葉面用組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、組成物が表面、例えば植物表面又は菌類表面上に被着されたときに、液状葉面用組成物がより良好な施肥特性をもたらすことである。本発明の別の目的は、組成物が表面、例えば植物表面又は菌類表面上に被着されたときに、液状葉面用組成物が栄養素取り込み量の増大、及び長期持続効果をもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述の目的及び他の目的の1つ又は2つ以上は、独立請求項に定義された主題によって解決することができる。本発明の有利な実施態様が、相応する従属請求項に定義されている。
【0014】
したがって、本発明は、下記を含む液状葉面用組成物に関する:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)前記組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤、及び/又は
(d)前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の界面活性剤。
【0015】
一実施態様によれば、前記粒子状鉱物系材料は、下記を有する:
(a)10nm~10μm、好ましくは20nm~1μm、より好ましくは30nm~800nm、さらにより好ましくは40nm~500nm、そして最も好ましくは50nm~200nmの範囲内の値の重量基準メジアン粒径d50であって、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、重量基準メジアン粒径d50、及び/又は
(b)50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の重量基準トップカットd98値であって、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、重量基準トップカットd98値、及び/又は
(c)窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定される、1~250m/g、好ましくは5~200m/g、より好ましくは15~150m/g、さらにより好ましくは20~100m/gのBET比表面積。
【0016】
別の実施態様によれば、前記粒子状鉱物系材料がアルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む。
【0017】
さらに別の実施態様によれば、
(i)前記粒子状鉱物系材料が、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョーク、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含み、
(ii)前記粒子状鉱物系材料が、無水炭酸マグネシウム、すなわちウプサライト又はマグネサイト(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、15ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ジョルジオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、タルク(MgSi10(OH))、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される、少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料を含み、又は
(iii)前記粒子状鉱物系材料が、ドロマイト、ハンタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される、少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料と、少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料とを含む。
【0018】
一実施態様によれば、前記保湿剤が有機物系保湿剤、又は亜鉛カチオン、カリウムカチオン、マグネシウムカチオン、カルシウムカチオン、塩化物アニオン、及びこれらの混合物を含む無機塩であり、好ましくは前記保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、グリセロール及びこれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは塩化カルシウム及び/又はグリセロールである。
【0019】
別の実施態様によれば、前記界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から成る群から選択され、より好ましくは、前記界面活性剤は、脂肪酸の塩、ベンゾエート、アルキルスルホスクシネート、ジアルキルスルホスクシネート、ポリカルボキシレート、アルキル硫酸エステルの塩、アルキルスルフェート、アルキルジグリコールエーテルスルフェート、アルコール硫酸エステルの塩、スルホネート、例えばアルキルスルホネート、アリールスルホネート、及び/又はアルキルアリールスルホネート、例えばリグニンスルホネート、アルキルジフェニルエーテルジスルホネート、ポリスチレンスルホネート、ホルムアルデヒドで縮合されたフェノールスルホネート、アルキルリン酸エステルの塩、アルキルアリールホスフェート、スチリルアリールホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエテールスルフェート、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、アンモニウムポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステルの塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルリン酸エステル又はその塩、及び無水マレイン酸アルキレンコポリマーの塩から選択される1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤、有機変性トリシロキサン、有機シリコーン、ポリエチレングリコールモノエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセリド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシプロピレン脂肪酸エステルから選択される1種又は2種以上の非イオン性界面活性剤、アルコキシル化脂肪族アミンから選択される1種又は2種以上のカチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、及びこれらの混合物である。
【0020】
さらに別の実施態様によれば、前記組成物が分散剤をさらに含み、好ましくは、前記分散剤が、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニット酸(シス又はトランス)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネリン酸(canellic acid)、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、ビニルアセテート、スチレン、アルファ-メチルスチレン、メチルビニルケトン、アクリル酸及びメタクリル酸のエステル、及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマー及び/又はコモノマーから形成されており、より好ましくは、前記分散剤がポリ(アクリル酸)及び/又はポリ(メタクリル酸)である。
【0021】
前記分散剤が、前記組成物の総重量を基準として0.01~3重量%の量で存在する。
【0022】
一実施態様によれば、前記組成物が、亜鉛、銅、鉄、マンガン、ホウ素、モリブデン、窒素、ケイ素、ナトリウム、塩素、リン、カリウム、カルシウム、マンガン、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される植物栄養元素、殺虫剤、又は日焼け防止化合物をさらに含む。
【0023】
さらなる態様によれば、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法であって、前記方法が、下記の工程を含む、液状葉面用組成物を調製する方法が提供される:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料及び前記保湿剤及び/又は前記界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0024】
一実施態様によれば、工程(c)が、当該分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3重量%の量で存在するように、前記水性の溶媒又は分散媒体中に分散剤を、溶解させかつ/又は分散させることをさらに含む。
【0025】
別の態様によれば、表面、好ましくは植物表面又は菌類表面の湿潤性を高める方法であって、前記方法が、下記の工程を含む、表面、好ましくは植物表面又は菌類表面の湿潤性を高める方法が提供される:
(a)本明細書中に定義された液状葉面用組成物を用意すること、並びに
(b)前記液状葉面用組成物を前記表面、好ましくは植物表面又は菌類表面へ被着すること。
【0026】
さらなる態様によれば、本明細書中に定義された液状葉面用組成物の、農業用途及び園芸用途における使用が提供される。
【0027】
別の態様によれば、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料の、液状葉面用組成物における使用であって、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値である、粒子状鉱物系材料の使用が提供される。
【0028】
一実施態様によれば、保湿剤及び/又は界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された表面、好ましくは植物表面又は菌類表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす。
【0029】
なお、本発明の目的上、下記用語は下記意味を有する。
【0030】
「含む(comprising)」という用語が本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、これは他の要素を排除しはしない。本発明の目的上、「から成る(consisting of)」という用語は、用語「を含む(comprising of)」の好ましい実施態様と考えられる。以後、少なくとも所定の数の実施態様を含むように群が定義される場合には、これは、好ましくはこれらの実施態様だけから成る群を開示すると理解することもできる。
【0031】
単数名詞に言及するときに不定冠詞又は定冠詞、例えば「a」、「an」、又は「the」が使用される場合、これは特に断りのない限り、複数のその名詞を含む。
【0032】
「得ることができる(obtainable)」又は「定義することができる(definable)」、及び「得られた(obtained)」又は「定義された(defined)」のような用語は、相互置き換え可能に使用される。これは例えば、文脈が他のことを明示しない限り、「得られた(obtained)」という用語が、例えば一実施態様が用語「得られた(obtained)」に続く一連の工程によって得られなければならないことを示唆するのを意味するものではないが、しかしこのような限定的理解は好ましい実施態様として「得られた(obtained)」又は「定義された(defined)」という用語によって常に含まれる。
【0033】
本発明によれば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)前記組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤、及び/又は
(d)前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の界面活性剤。
【0034】
表面、好ましくは植物表面又は菌類表面の湿潤性を高め、これにより、液状組成物が植物葉上に被着されたときに、より良好な施肥特性、例えば栄養素取り込み量の増大、及び長期持続効果をもたらすために、本発明による上記液状葉面用組成物は、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を含まなければならず、粒子状鉱物系材料は、重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、そして水性溶媒又は分散溶媒中に溶解又は分散された保湿剤及び/又は界面活性剤を有することが特に見いだされている。
【0035】
以下に、本発明、特に前述の液状葉面用組成物のさらなる詳細に言及する。
【0036】
本発明の要件は、葉面用組成物が液体であり、ひいては溶媒を液相として含むことである。好ましくは、液相は水、例えば水道水を含み、好ましくはこれから成る。しかしながら、前記用語は、葉面用組成物の液相が少量の少なくとも一種の水混和性有機溶媒を含むことを排除しない。水混和性有機溶媒は、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1-メトキシ-2-プロパノール、ジメチルスフホキシド(DMSO)、メチル-2-ピロリドン(NMP)、ドデカノール、及びこれらの混合物を含む群から選択される。葉面用組成物が少なくとも1種の水混和性溶媒を含む場合には、葉面用組成物の液相は、葉面用組成物の液相の総重量を基準として、0.1~40.0重量%、好ましくは0.1~30.0重量%、より好ましくは0.1~20.0重量%、そして最も好ましくは0.1~10.0重量%の量でこの少なくとも1種の水混和性溶媒を含む。例えば、葉面用組成物の液相は水、例えば水道水から成る。このことを踏まえて、液状葉面用組成物は水性溶媒又は水性分散媒体を含む。なお、液状葉面用組成物は通常、残りの固形分を含み、ひいては液状葉面用組成物は好ましくは水性分散媒体を含む。
【0037】
液状葉面用組成物は、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を含むことがさらに必要とされる。粒子状鉱物系材料として少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を使用すると、被着済み表面上の湿潤性に関する有利な効果を特に達成することができる。このように、液状葉面用組成物は好ましくは、粒子状鉱物系材料として少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含む。
【0038】
なお、粒子状鉱物系材料は好ましくはアルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む。好ましい実施態様では、粒子状鉱物系材料はアルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む。より好ましくは、粒子状鉱物系材料はアルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む。最も好ましくは、粒子状鉱物系材料はアルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む。例えば、粒子状鉱物系材料はアルカリ土類金属炭酸塩を含む。
【0039】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料は、アルカリ土類金属リン酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む、又は好ましくはこれから成る群から選択される粒子状鉱物系材料と組み合わされた、アルカリ土類金属炭酸塩を含む。例えば、粒子状鉱物系材料は、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、及びこれらの混合物を含む、又は好ましくはこれから成る群から選択される粒子状鉱物系材料と組み合わされた、アルカリ土類金属炭酸塩を含む。
【0040】
上記を踏まえて、粒子状鉱物系材料は好ましくは、アルカリ土類金属イオンとしてカルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを含む。
【0041】
例えば、粒子状鉱物系材料は好ましくは、アルカリ土類金属イオンとしてカルシウムイオンを含む。したがって、粒子状鉱物系材料は、少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料及び/又は少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料を含む。
【0042】
粒子状鉱物系材料が少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含む場合、前記少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料は、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョーク、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される。
【0043】
あるいは、粒子状鉱物系材料が少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料を含む場合、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム、すなわちウプサライト又はマグネサイト(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、15ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ジョルジオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、タルク(MgSi10(OH))、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される。
【0044】
あるいは、粒子状鉱物系材料が少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料と、少なくとも1種のマグネシウムイオン含有材料とを含む場合、材料は、ドロマイト、ハンタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される。
【0045】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料は、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、酸化鉄(II,III)、又はこれらの混合物から選択される酸化鉄である。なお、「酸化鉄(iron oxide)」という表現は鉄オキシ水酸化物をも含む。例えば、酸化鉄は、アガケナイト(agakenite)(β-FeO(OH))、ヘマタイト(Fe)、フェロキシハイト(δ-FeO(OH))、フェリハイドライト(Fe1014(OH))、ゲーサイト(α-FeO(OH))、レピドクロサイト(γ-FeO(OH))、マグヘマイト(γ-Fe)、マグネタイト(Fe)、ウスタイト(FeO)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択される。
【0046】
好ましくは、酸化鉄は、酸化鉄(III)又は酸化鉄(II,III)である。例えば、酸化鉄(III)又は酸化鉄(II,III)は、ヘマタイト(Fe)、フェロキシハイト(FeO(OH))、フェリハイドライト(Fe1014(OH))、ゲーサイト(α-FeO(OH))、レピドクロサイト(γ-FeO(OH))、マグヘマイト(γ-Fe)、マグネタイト(Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択される。より好ましくは、酸化鉄(III)又は酸化鉄(II,III)は、ヘマタイト(Fe)、フェロキシハイト(FeO(OH))、フェリハイドライト(Fe1014(OH))、ゲーサイト(α-FeO(OH))、レピドクロサイト(γ-FeO(OH))、マグヘマイト(γ-Fe)、マグネタイト(Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択される。最も好ましくは、酸化鉄(III)又は酸化鉄(II,III)は、ヘマタイト(Fe)、マグネタイト(Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択される。具体的には、酸化鉄(III)は、ヘマタイト(Fe)、フェロキシハイト(FeO(OH))、フェリハイドライト(Fe1014(OH))、ゲーサイト(α-FeO(OH))、レピドクロサイト(γ-FeO(OH))、マグヘマイト(γ-Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択され、又は酸化鉄(II,III)はマグネタイト(Fe)である。より好ましくは、酸化鉄(III)は、ヘマタイト(Fe)、フェロキシハイト(FeO(OH))、フェリハイドライト(Fe1014(OH))、ゲーサイト(α-FeO(OH))、レピドクロサイト(γ-FeO(OH))、マグヘマイト(γ-Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択され、又は酸化鉄(II,III)はマグネタイト(Fe)である。最も好ましくは、酸化鉄(III)はヘマタイト(Fe)であり、又は酸化鉄(II,III)はマグネタイト(Fe)である。
【0047】
なお、Fe、例えばヘマタイトはFeと相互置き換え可能に使用することができる。一実施態様では、酸化鉄はこのように、ヘマタイト(Fe)、マグネタイト(Fe)、及びこれらの混合物を含む、好ましくはこれらから成る群から選択される。
【0048】
粒子状鉱物系材料が、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョーク、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ヒドロキシアパタイト、及びこれらの混合物を含む群から好ましくは選択される少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含むことが好ましい。より好ましくは、粒子状鉱物系材料は、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョーク、及び沈降炭酸カルシウム(PCC)を含む群から選択される少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含む。最も好ましくは、粒子状鉱物系材料は、天然粉砕炭酸カルシウム(NGCC)、例えば大理石、石灰石、及びチョークである少なくとも1種のカルシウムイオン含有材料を含む。
【0049】
液体組成物が被着される表面上の湿潤性を改善するために、粒子状鉱物系材料が、固有のメジアン粒径値d50を有しなければならないことを、発明者はさらに見出した。
【0050】
より正確には、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される。
【0051】
好ましくは、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50は、10nm~10μm、より好ましくは20nm~1μm、さらにより好ましくは30nm~800nm、さらにより好ましくは40nm~500nm、そして最も好ましくは50nm~200nmの範囲内の値である。
【0052】
これに加えて又はこの代わりに、粒子状鉱物系材料の重量基準トップカットd98は、50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の値である。
【0053】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料は重量基準メジアン粒径d50がこのように5nm~20μmの範囲内の値であり、そして重量基準トップカットd98が50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の値である。
【0054】
さらなる実施態様では、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50は、10nm~10μm、より好ましくは20nm~1μm、さらにより好ましくは30nm~800nm、さらにより好ましくは40nm~500nm、そして最も好ましくは50nm~200nmの範囲内の値であり、そして重量基準トップカットd98が、50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の値である。
【0055】
例えば、粒子状鉱物系材料は重量基準メジアン粒径d50が、50nm~200nmの範囲内の値であり、そして重量基準トップカットd98が、150nm~800nmの範囲内の値である。
【0056】
粒子状材料の「粒径(particle size)」は、本明細書中では粒径dのその重量基準分布によって記述される。重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子の場合、重量基準メジアン粒径d50及び基準トップカットd98の値は、沈殿法によって測定される。沈殿法は、重量測定分野における沈殿挙動の分析である。d50及びd98の値は、粒子のそれぞれ50重量%又は98重量%の直径が当該値未満であるような直径値を示す。測定は、米国在Micromeritics Instrument CorporationのSedigraph(登録商標)5120によって行う。方法及び機器は当業者に知られており、粒径分布を判定するために広く用いられている。測定は0.1重量%のNaの水溶液中で実施する。試料は高速撹拌機及びソニケーション処理を用いて分散させる。
【0057】
重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子の場合、重量基準メジアン粒径d50及び基準トップカットd98の値は、Malvern Zetasizer ZS90 Dynamic Light Scattering Systemを使用して評価した。Malvern Zetasizer ZS90 Dynamic Light Scattering Systemを使用して測定されるd50及びd98の値は、粒子のそれぞれ50重量%又は98重量%の直径が当該値未満であるような直径値を示す。測定によって得られた生データを、粒子屈折率1.57及び吸収係数0.01でミー(Mie)理論を用いて分析する。
【0058】
したがって、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子は、沈殿法によって測定され、そして重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子は、これらが存在するならば、特に断りのない限り、本発明全体を通して動的光散乱法によって測定される。
【0059】
これに加えて又はこの代わりに、粒子状鉱物系材料は、窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定される、1~250m/g、好ましくは15~150m/g、より好ましくは20~100m/gのBET比表面積を有する。一実施態様では、粒子状鉱物系材料は、窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定される、5~200m/g、好ましくは15~150m/g、さらにより好ましくは20~100m/gのBET比表面積を有する。
【0060】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料はこのように、重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、そして重量基準トップカットd98が50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の値であり、そしてBET比表面積が、窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定して、1~250m/g、好ましくは5~200m/g、より好ましくは15~150m/g、さらにより好ましくは20~100m/gである。
【0061】
さらなる実施態様では、粒子状鉱物系材料は、重量基準メジアン粒径d50が10nm~10μm、より好ましくは20nm~1μm、さらにより好ましくは30nm~800nm、さらにより好ましくは40nm~500nm、そして最も好ましくは50nm~200nmの範囲内の値であり、そして、重量基準トップカットd98が50nm~100μm、好ましくは100nm~10μm、より好ましくは120nm~5μm、さらにより好ましくは130nm~1μm、そして最も好ましくは130nm~800nmの範囲内の値であり、そしてBET比表面積が、窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定して、1~250m/g、好ましくは5~200m/g、より好ましくは15~150m/g、さらにより好ましくは20~100m/gである。
【0062】
例えば粒子状鉱物系材料はこのように、重量基準メジアン粒径d50が50nm~200nmの範囲内の値であり、そして重量基準トップカットd98が130nm~800nmの範囲内の値であり、そしてBET比表面積が、窒素及びISO 9277:2010に基づくBET法を用いて測定して、20~100m/gである。
【0063】
さらになお、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の量で粒子状鉱物系材料を含む。好ましくは、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として、0.1~50重量%、好ましくは0.1~40重量%、より好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%の量で粒子状鉱物系材料を含む。一実施態様では、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として、1~50重量%、好ましくは1~40重量%、より好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の量で粒子状鉱物系材料を含む。
【0064】
液状葉面用組成物は保湿剤をさらに含む。本発明の意味における「保湿剤(humectant)」は、モイスチャライジング剤(moisturizing agent)を意味する。保湿剤は、液状葉面用組成物の乾燥時間を長くし、ひいてはより多くのイオン/栄養素が吸収されるのを可能にする。なお、保湿剤は、当業者に知られたモイスチャライジング効果を有し、かつこれが被着される表面、すなわち植物表面及び菌類表面に害をもたらさないものであれば、いかなる化合物であってもよい。
【0065】
一実施態様では、保湿剤は有機物系保湿剤又は無機塩である。好ましくは、保湿剤は、亜鉛カチオン、カリウムカチオン、マグネシウムカチオン、カルシウムカチオン、塩化物アニオン、及びこれらの混合物を含む無機塩である。例えば、保湿剤は、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、グリセロール及びこれらの混合物を含む群から選択される。最も好ましくは、保湿剤は、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、グリセロール及びこれらの混合物を含む群から選択される。例えば、保湿剤は塩化カルシウム、及び/又はグリセロールである。
【0066】
一実施態様では、保湿剤は塩化カルシウム、又はグリセロール、好ましくは塩化カルシウムである。別の実施態様では、保湿剤は塩化カルシウムとグリセロールとの混合物である。
【0067】
なお、保湿剤は、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料とは組成が異なる。したがって、粒子状鉱物系材料が、例えば、粉砕炭酸カルシウム(NGCC)又は沈降炭酸カルシウム(PCC)である少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含む場合、保湿剤は炭酸カルシウムではあり得ない。しかしながら、言うまでもなく、保湿剤のカチオンと、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含む粒子状鉱物系材料のカチオンとは同じであってよい。したがって、粒子状鉱物系材料が例えば、粉砕炭酸カルシウム(NGCC)又は沈降炭酸カルシウム(PCC)である少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含む場合、保湿剤はカルシウムカチオン、例えば塩化カルシウムを含んでよい。
【0068】
したがって、好ましい実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、好ましくは、粉砕炭酸カルシウム(NGCC)又は沈降炭酸カルシウム(PCC)を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)カルシウムカチオン、好ましくは塩化カルシウム及び/又はグリセロールを含む、組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤。
【0069】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は、保湿剤の混合物、好ましくは1種の保湿剤が塩化カルシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物を含む。例えば、液状葉面用組成物は、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸亜鉛を含む保湿剤の混合物を含む。保湿剤の混合物が液状葉面用組成物中に存在する場合には、個々の保湿剤は等しい又は異なる量で存在し得る。好ましくは、個々の保湿剤は、液状葉面用組成物中に異なる量で存在する。
【0070】
したがって、好ましい実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が塩化カルシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0071】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が塩化カルシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0072】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は、保湿剤の混合物を含み、1種の保湿剤が塩化カルシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される。
【0073】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が硝酸カリウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0074】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が硝酸カリウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0075】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は、保湿剤の混合物を含み、1種の保湿剤が硫酸マグネシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される。
【0076】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が硫酸マグネシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0077】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物であって、1種の保湿剤が硫酸マグネシウムであり、そして1種又は2種以上の他の保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸亜鉛、及びグリセロールを含む群から選択される、保湿剤の混合物。
【0078】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として0.1~60wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸亜鉛を含む、好ましくはこれらから成る、組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の保湿剤の混合物。
【0079】
なお、保湿剤が、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸亜鉛を含む、好ましくはこれらから成る場合には、塩化カルシウム、硝酸カリウム、及び硫酸マグネシウムは好ましくは等しい量で存在するのに対して、硫酸亜鉛の量は他の保湿剤とは異なっていてよい。例えば、塩化カルシウム、硝酸カリウム、及び硫酸マグネシウムは好ましくは、等しい量で存在するのに対して、硫酸亜鉛の量は、他の保湿剤の量を下回る。
【0080】
別の実施態様では、保湿剤は、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸亜鉛を含み、好ましくはこれらから成り、塩化カルシウム、硝酸カリウム、及び硫酸マグネシウムは異なる量で存在するのに対して、硫酸亜鉛の量は他の保湿剤の量を下回る。
【0081】
一実施態様では、保湿剤は、塩化カルシウム、硝酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸亜鉛を含み、好ましくはこれらから成り、塩化カルシウム、硝酸カリウム、及び硫酸マグネシウムが異なる量で存在するのに対して、硫酸亜鉛の量は塩化カルシウムの量を下回る。
【0082】
さらに、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で保湿剤を含む。好ましくは、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として、0.01~8重量%、好ましくは0.02~6重量%、より好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の量で保湿剤を含む。
【0083】
注目すべきは、保湿剤の量は保湿剤の総量を意味することである。すなわち、保湿剤の混合物が存在するならば、保湿剤の量は、液状葉面用組成物中の保湿剤混合物の総量を意味する。
【0084】
このことを踏まえて、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0085】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0086】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3wt%の保湿剤。
【0087】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3wt%の保湿剤。
【0088】
一般に、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50は、5nm~20μmの範囲内の値である。しかしながら、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50は、1μm~20μmの範囲内の値であることが好ましい場合がある。この実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0089】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0090】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3wt%の保湿剤。
【0091】
別の実施態様では、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50は、5nm~<1μmの範囲内の値である。これは、表面の湿潤性を高めるために特に有利である。この実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~<1μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0092】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~<1μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤。
【0093】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~<1μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3wt%の保湿剤。
【0094】
これに加えて又はこの代わりに、液状葉面用組成物は界面活性剤を含む。界面活性剤は、表面張力を低下させるために有利であり、ひいては組成物が被着される表面上の湿潤性をさらに改善する。このように、界面活性剤は、これが被着される表面、すなわち植物表面及び菌類表面に害をもたらさないものであれば、当業者に知られたいかなる界面活性剤であってもよい。
【0095】
したがって、界面活性剤は好ましくは、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【0096】
本発明の好ましい実施態様によれば、界面活性剤は、脂肪酸の塩、ベンゾエート、アルキルスルホスクシネート、ジアルキルスルホスクシネート、ポリカルボキシレート、アルキル硫酸エステルの塩、アルキルスルフェート、アルキルジグリコールエーテルスルフェート、アルコール硫酸エステルの塩、スルホネート、例えばアルキルスルホネート、アリールスルホネート、及び/又はアルキルアリールスルホネート、例えばリグニンスルホネート、アルキルジフェニルエーテルジスルホネート、ポリスチレンスルホネート、ホルムアルデヒドで縮合されたフェノールスルホネート、アルキルリン酸エステルの塩、アルキルアリールホスフェート、スチリルアリールホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエテールスルフェート、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、アンモニウムポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルスルフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステルの塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルリン酸エステル又はその塩、及び無水マレイン酸アルキレンコポリマーの塩から選択される1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤、有機変性トリシロキサン、有機シリコーン、ポリエチレングリコールモノエーテル、例えばイソトリデシルポリエチレングリコールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセリド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシプロピレン脂肪酸エステルから選択される1種又は2種以上の非イオン性界面活性剤、アルコキシル化脂肪族アミンから選択される1種又は2種以上のカチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、及びこれらの混合物である。
【0097】
一実施態様では、界面活性剤はスルホネートである。好ましくは、スルホネートは、アリールスルホネート、及び/又はアルキルアリールスルホネート、及びこれらのホルムアルデヒド縮合物から成る群から選択される。本発明において使用されるべきスルホネート中のアルキル分は線状又は分枝状であってよい。これは例えば、C1-12アルキル分、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、又はドデシルであってよい。スルホネート中のアリール分は、単環式又は多環式アリール、例えばベンゼン環又はナフタレン環であってよい。スルホネートの塩としては、種々の塩が言及されてよい。これは、例えばアルカリ金属、例えばナトリウム又はカリウムを有する塩、又はアルカリ土類金属、例えばマグネシウム又はカルシウムを有する塩であってよい。より好ましくは、スルホネートはアルキルアリールスルホネート、又はそのホルムアルデヒド縮合物、さらにより好ましくはアルキルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、ホルムアルデヒドで縮合されたアルキルベンゼンスルホネート、又はホルムアルデヒドで縮合されたアルキルナフタレンスルホネートである。最も好ましくは、スルホネートは、ホルムアルデヒドで縮合されたアルキルベンゼンスルホネート、又はホルムアルデヒドで縮合されたアルキルナフタレンスルホネートである。
【0098】
好ましい実施態様では、界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。より好ましくは、界面活性剤は有機変性トリシロキサンである。有機変性トリシロキサンの一例は、ポリエーテルトリシロキサンである。このような界面活性剤は当業者によく知られており、例えばAlzChem Trostberg GmbHから商品名Break-Thru(登録商標)で入手可能である。
【0099】
好ましい実施態様では、界面活性剤は有機変性トリシロキサンであり、最も好ましくは有機変性トリシロキサンである。
【0100】
存在するならば、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で界面活性剤を含むことが好ましい。好ましくは、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の量で界面活性剤を含む。
【0101】
一実施態様では、液状葉面用組成物はこのように、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0102】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0103】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5wt%の界面活性剤。
【0104】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5wt%の界面活性剤。
【0105】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値である場合に、界面活性剤は液状葉面用組成物中に存在し、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される。
【0106】
したがって、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0107】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0108】
注目すべきは、液状葉面用組成物が界面活性剤を含む場合には、保湿剤を含まなくてよいことである。
【0109】
しかしながら、液状葉面用組成物が保湿剤と界面活性剤とを含むことが好ましい。このことは、液体組成物が植物の葉面上に被着されたときに、保湿剤がより良好な施肥特性、例えば栄養素取り込み量の増大、及び長期持続効果をもたらす一方、界面活性剤が、被着された表面、好ましくは植物又は菌類の表面上の湿潤性を改善するので有利である。
【0110】
このことを踏まえて、液状葉面用組成物が保湿剤と界面活性剤とを含むことが好ましい。
【0111】
したがって、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0112】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0113】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0114】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0115】
一実施態様では、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値である場合に、界面活性剤は液状葉面用組成物中に存在し、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される。
【0116】
このように、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0117】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が1μm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤。
【0118】
あるいは、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~1μmの範囲内の値である場合には、液状葉面用組成物は好ましくは界面活性剤を含まない。
【0119】
したがって、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含み:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~<1μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
液状葉面用組成物は、界面活性剤を含まない。
【0120】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含み:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~<1μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
液状葉面用組成物は、界面活性剤を含まない。
【0121】
一実施態様では、液状葉面用組成物は分散剤をさらに含む。分散剤は、組成物中に固形物を分散させることにより、液状葉面用組成物を安定化させるために有利である。このように、分散剤は、これが被着される表面、すなわち植物表面及び菌類表面に害をもたらさないものであれば、当業者に知られたいかなる分散剤であってもよい。
【0122】
このように、分散剤は好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニット酸(シス又はトランス)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネリン酸(canellic acid)、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、ビニルアセテート、スチレン、アルファ-メチルスチレン、メチルビニルケトン、アクリル酸及びメタクリル酸のエステル、及びこれらの混合物から成る群から選択されるモノマー及び/又はコモノマーから形成されている。
【0123】
好ましくは、分散剤は、ポリ(アクリル酸)及び/又はポリ(メタクリル酸)である。より好ましくは、分散剤は、ポリ(アクリル酸)又はポリ(メタクリル酸)、例えばポリ(アクリル酸)である。
【0124】
存在するならば、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で分散剤を含むことが好ましい。好ましくは、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の量で分散剤を含む。
【0125】
これを踏まえて、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び/又は
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0126】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び/又は
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0127】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0128】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0129】
前述の実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは界面活性剤を含まない。
【0130】
あるいは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0131】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0132】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、保湿剤と、界面活性剤と、分散剤とを含む。この実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0133】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤。
【0134】
好ましくは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0135】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0136】
あるいは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0137】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0138】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0139】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤。
【0140】
なお、液状葉面用組成物が植物栄養元素をさらに含んでよい。このことは、液状葉面用組成物が表面、好ましくは植物表面又は菌類表面上へ被着されたときに、植物の成長及び/又は健康状態を改善するために有利であり得る。
【0141】
植物栄養元素は、調製されるべき組成物中に典型的に使用される任意の植物栄養元素から選択されてよい。例えば、植物栄養元素は、亜鉛、銅、鉄、マンガン、ホウ素、モリブデン、窒素、ケイ素、ナトリウム、塩素、リン、カリウム、カルシウム、マンガン、イオウ、及びこれらの混合物、殺虫剤、又は日焼け防止化合物から成る群から選択することができる。
【0142】
存在するならば、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で植物栄養元素を含むことが好ましい。好ましくは、液状葉面用組成物は、組成物の総重量を基準として0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の量で植物栄養元素を含む。
【0143】
これを踏まえて、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0144】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0145】
前述の実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは界面活性剤を含まない。
【0146】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、植物栄養元素と界面活性剤とを含む。すなわち、液状葉面用組成物は好ましくは界面活性剤を含まない。この実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0147】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0148】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、植物栄養元素と、保湿剤と、界面活性剤とを含む。この実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0149】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0150】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、植物栄養元素と分散剤とを含む。この実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0151】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.0.4~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0152】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0153】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0154】
一実施態様では、液状葉面用組成物は、植物栄養元素と、保湿剤と、界面活性剤と、分散剤とを含む。この実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(f)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0155】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~60wt%、好ましくは0.1~50重量%、より好ましくは0.1~40重量%、さらにより好ましくは0.1~30重量%、さらにより好ましくは0.1~20重量%、そして最も好ましくは0.1~10重量%、又は組成物の総重量を基準として、1~60wt%、好ましくは1~50重量%、より好ましくは1~40重量%、さらにより好ましくは1~30重量%、さらにより好ましくは1~20重量%、そして最も好ましくは1~10重量%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.01~10wt%、好ましくは0.01~8重量%、より好ましくは0.02~6重量%、さらにより好ましくは0.03~5重量%、さらにより好ましくは0.04~4重量%、そして最も好ましくは0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(e)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(f)組成物の総重量を基準として0.01~3重量%、好ましくは0.01~2.5重量%、好ましくは0.02~2.5重量%、より好ましくは0.03~2重量%、さらにより好ましくは0.04~1.8重量%、そして最も好ましくは0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0156】
好ましくは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0157】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0158】
あるいは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値である、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0159】
例えば液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0160】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値である、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0161】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0162】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0163】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0164】
あるいは、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0165】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0166】
一実施態様では、液状葉面用組成物は好ましくは、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(f)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0167】
例えば、液状葉面用組成物は、下記を含む:
(a)水性の溶媒又は分散媒体、
(b)組成物の総重量を基準として、0.1~10wt%、又は1~10wt%の粒子状鉱物系材料であって、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料を含み、粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、粒子状鉱物系材料、
(c)組成物の総重量を基準として0.05~3重量%の保湿剤、
(d)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の界面活性剤、
(e)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の分散剤、及び
(f)組成物の総重量を基準として0.05~1.5重量%の植物栄養元素。
【0168】
本明細書中に定義された液状葉面用組成物は、好ましくはその調製方法によって調製される。本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10wt%、又は1~60重量%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料及び前記保湿剤及び/又は前記界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0169】
液状葉面用組成物、粒子状鉱物系材料、保湿剤、界面活性剤、水性の溶媒又は分散媒体、及びこれらの好ましい実施態様の定義に関しては、本発明の液状葉面用組成物の技術的詳細を論じたときに上に提供された記述内容が参照される。
【0170】
なお、本発明の意味における「溶解(dissolving)」という表現は、調製されるべき液状葉面用組成物中に固形物を検出し得ない工程を意味する。本発明の意味における「分散(dispersing)」という表現は、水性媒体へ添加された固形物のすべてを、調製されるべき液状葉面用組成物中にまだ検出し得る工程を意味する。すなわち、水性媒体中に固形物は溶解されていない。本発明の意味における「溶解させかつ分散させる(dissolving and dispersing)」という表現は、固形物の一部を液状葉面用組成物中にまだ検出し得る一方、他の部分は水性媒体中に溶解されている工程を意味する。
【0171】
工程(c)は好ましくは、粒子状鉱物系材料及び保湿剤及び/又は界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させ分散させることによって、実施されることが好ましい。例えば、工程(c)は好ましくは、粒子状鉱物系材料及び保湿剤を水性の溶媒又は分散媒体中に、すなわち界面活性剤の不存在下で溶解させ分散させることによって、実施されることが好ましい。あるいは、工程(c)は好ましくは、粒子状鉱物系材料及び界面活性剤を水性の溶媒又は分散媒体中に、すなわち保湿剤の不存在下で溶解させ分散させることによって、実施される。好ましくは、工程(c)は好ましくは、粒子状鉱物系材料及び保湿剤及び界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させ分散させることによって、実施される。
【0172】
工程(c)は好ましくは、工程(a)の粒子状鉱物系材料を、水性の溶媒又は分散媒体と混合することにより実施される。なお、成分を互いに完全に混合するのに適したものであれば、いかなる混合(又は撹拌)手段を用いてもよい。混合、又は撹拌(agitation又はstirring)に適した装置は、当業者に知られている。
【0173】
工程(c)は室温、すなわち20℃±2℃の温度で、又は工程(c)で調製される組成物の凝固点を上回る温度で実施されてよい。例えば、工程(c)は、1~50℃、好ましくは5~45℃の温度で実施される。
【0174】
なお、粒子状鉱物系材料及び保湿剤及び/又は界面活性剤は、水性の溶媒又は分散媒体中に任意の順序で溶解させかつ/又は分散させることができる。例えば、粒子状鉱物系材料を先ず水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、粒子状鉱物系材料を含む水性の溶媒又は分散媒体に、保湿剤及び/又は界面活性剤を続いて添加する。別の実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤を先ず水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、保湿剤を含む水性の溶媒又は分散媒体に粒子状鉱物系材料を続いて添加する。別の実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤及び粒子状鉱物系材料を先ず混合し、そして混合物を続いて水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させる。
【0175】
上述のように、液状葉面用組成物は、分散剤と、植物栄養元素と、これらの混合物とを含むことができる。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値である、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、並びに
(b1)分散剤を用意すること、かつ/又は
(b2)植物栄養元素を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ/又は前記任意の分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ/又は前記任意の植物栄養元素が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤、及び前記任意の界面活性剤、及び/又は前記任意の分散剤、及び/又は前記任意の植物栄養元素を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0176】
なお、粒子状鉱物系材料、保湿剤及び/又は界面活性剤及び/又は任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素は、水性の溶媒又は分散媒体中に任意の順序で溶解させかつ/又は分散させることができる。例えば、粒子状鉱物系材料を先ず水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、粒子状鉱物系材料を含む水性の溶媒又は分散媒体に、保湿剤及び/又は界面活性剤及び/又は任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を続いて添加する。一実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤を先ず水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、保湿剤及び/又は界面活性剤を含む水性の溶媒又は分散媒体に、粒子状鉱物系材料及び任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を続いて添加する。一実施態様では、任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を先ず水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を含む水性の溶媒又は分散媒体に、粒子状鉱物系材料及び保湿剤及び/又は界面活性剤を続いて添加する。一実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤及び粒子状鉱物系材料を先ず混合し、そして混合物を続いて水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、保湿剤及び粒子状鉱物系材料を含む水性の溶媒又は分散媒体に、任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を続いて添加する。一実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤及び/又は任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を混合し、そして混合物を続いて水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、保湿剤及び/又は界面活性剤及び/又は任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を含む水性の溶媒又は分散媒体に、粒子状鉱物系材料を続いて添加する。一実施態様では、粒子状鉱物系材料及び任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を先ず混合し、そしてこの混合物を続いて水性の溶媒又は分散媒体中に溶解しかつ/又は分散し、この後に、粒子状鉱物系材料及び任意の分散剤及び/又は任意の植物栄養元素を含む水性の溶媒又は分散媒体に、保湿剤及び/又は界面活性剤を続いて添加する。
【0177】
一実施態様では、液状葉面用組成物は界面活性剤をさらに含む。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び界面活性剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10wt%、又は1~60重量%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤及び前記界面活性剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0178】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は分散剤をさらに含む。なお、分散剤は好ましくは、工程(c)が、粒子状鉱物系材料及び保湿剤及び/又は界面活性剤を水性の溶媒又は分散媒体中に分散し、又は溶解させ分散させる工程を含む場合に使用される。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、
(b1)分散剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤、及び分散剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0179】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は植物栄養元素をさらに含む。この実施態様では、この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、及び
(b2)植物栄養元素を用意し、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記植物栄養元素が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤、及び前記植物栄養元素を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0180】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は保湿剤と、界面活性剤と、分散剤とを含む。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定され、
(b)保湿剤及び界面活性剤を用意すること、
(b1)分散剤を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10wt%、又は1~60重量%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤及び前記界面活性剤及び前記分散剤を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0181】
別の実施態様では、液状葉面用組成物は保湿剤と、界面活性剤と、植物栄養元素とを含む。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び界面活性剤を用意すること、及び
(b2)植物栄養元素を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記植物栄養元素が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤、及び前記界面活性剤、及び前記植物栄養元素を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0182】
別の実施態様は、液状葉面用組成物は分散剤、及び植物栄養元素、及びこれらの混合物を含む。本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び/又は界面活性剤を用意すること、
(b1)分散剤を用意すること、
(b2)植物栄養元素を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ/又は前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記植物栄養元素が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤及び/又は前記界面活性剤、及び前記分散剤及び前記植物栄養元素を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0183】
一実施態様では、液状葉面用組成物は保湿剤と、界面活性剤と、分散剤と、植物栄養元素とを含む。この実施態様では、本明細書中に定義された液状葉面用組成物を調製する方法は、下記の工程を含む:
(a)少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料を用意すること、ここで、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、
(b)保湿剤及び界面活性剤を用意すること、
(b1)分散剤を用意すること、
(b2)植物栄養元素を用意すること、並びに
(c)前記粒子状鉱物系材料が前記組成物の総重量を基準として0.1~10重量%、又は1~60wt%の量で存在し、かつ前記保湿剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~10wt%の量で存在し、かつ前記界面活性剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記分散剤が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在し、かつ前記植物栄養元素が前記組成物の総重量を基準として0.01~3wt%の量で存在するように、前記粒子状鉱物系材料、前記保湿剤、前記界面活性剤、前記分散剤、及び前記植物栄養元素を、水性の溶媒又は分散媒体中に溶解させかつ/又は分散させること。
【0184】
分散剤、植物栄養元素、及びこれらの好ましい実施態様の定義に関しては、本発明の液状葉面用組成物の技術的詳細を論じたときに上に提供された記述内容が参照される。
【0185】
表面の湿潤性を高める方法及び使用
本発明のさらなる態様によれば、本明細書中に定義された液状葉面用組成物は、表面の湿潤性を高める方法において使用される。
【0186】
したがって、本発明はさらに、表面の湿潤性を高める方法であって、下記の工程を含む方法に関する:
(a)本明細書中に定義された液状葉面用組成物を用意すること、並びに
(b)前記液状葉面用組成物を前記表面へ被着すること。
【0187】
液状葉面用組成物及びその好ましい実施態様に関しては、本発明の液状葉面用組成物の技術的詳細を論じたときに上に提供された記述内容が参照される。
【0188】
本発明による「湿潤性を高める(increasing the wettability)」という表現は、葉面用組成物が被着される表面の接触角が被着後に、未処理の表面、すなわち葉面用組成物を被着する前の表面の接触角を少なくとも20°、より好ましくは少なくとも30°、さらにより好ましくは少なくとも40°、そして最も好ましくは少なくとも50°下回ることを意味する。これに加えて又はこの代わりに、葉面用組成物が被着される表面の接触角は、安定なままである。すなわち、葉面用組成物が被着される表面の接触角の、1~10回の洗浄後、好ましくは1~8回の洗浄後、より好ましくは1~5回の洗浄後における減少及び/又は増大は、20°未満、より好ましくは15°未満、そして最も好ましくは12°未満である。洗浄後の接触角の減少及び/又は増大は、葉面用組成物の被着後の接触角、すなわち洗浄なしでの接触角と比較される。
【0189】
なお、液状葉面用組成物が被着される表面は、好ましくは植物表面又は菌類表面である。
【0190】
好ましい実施態様では、表面の湿潤性を高める方法は、したがって、下記の工程を含む:
(a)本明細書中に定義された液状葉面用組成物を用意すること、並びに
(b)前記液状葉面用組成物を植物表面又は菌類表面へ被着すること。
【0191】
注目すべきは、液状葉面用組成物を当業者に知られた任意の方法によって、表面へ被着し得ることである。例えば、液状葉面用組成物は、噴霧、フォギング、滴下、浸漬、ブラッシング、及びこれに類するものによって、表面へ被着することができる。好ましくは、液状葉面用組成物は、噴霧によって表面へ被着される。
【0192】
なお、液状葉面用組成物は好ましくは植物又は菌類の表面、好ましくは食用作物及び観賞植物、そして最も好ましくはある程度疎水性の葉面特性を有する食用作物及び観賞植物に被着される。本発明による「疎水性の葉面(hydrophobic leaf surface)」という表現は、葉面の静的水接触角θが80°以上であることを意味する。好ましくは、葉面の静的水接触角θは80°~180°、より好ましくは80°~150°である。
【0193】
一実施態様では、葉面の静的水接触角θは150°以上、例えば150°~180°である。
【0194】
本発明のために得られる有利な効果に照らして、本出願の別の態様はさらに、本明細書中に定義された液状葉面用組成物の農業用途及び園芸用途における使用に関する。
【0195】
液状葉面用組成物及びその好ましい実施態様に関しては、本発明の液状葉面用組成物の技術的詳細を論じたときに上に提供された記述内容が参照される。
【0196】
本発明のさらなる態様は、少なくとも1種のアルカリ土類金属イオン含有材料、酸化鉄、又は酸化亜鉛を含む粒子状鉱物系材料の、液状葉面用組成物における使用であって、前記粒子状鉱物系材料の重量基準メジアン粒径d50が5nm~20μmの範囲内の値であり、重量基準メジアン粒径d50≧1μmを有する粒子が、沈殿法によって測定され、重量基準メジアン粒径d50<1μmを有する粒子が、動的光散乱法によって測定される、使用に関する。
【0197】
好ましい実施態様では、保湿剤及び/又は界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす。例えば、保湿剤及び/又は界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された植物表面又は菌類表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす。最も好ましくは、保湿剤及び界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす。例えば、保湿剤及び界面活性剤と組み合わされた粒子状鉱物系材料が、前記液状葉面用組成物が被着された植物表面又は菌類表面のために、長期持続効果と組み合わされた、高められた湿潤性をもたらす。
【0198】
液状葉面用組成物、粒子状鉱物系材料、保湿剤、界面活性剤、及びこれらの好ましい実施態様に関しては、本発明の液状葉面用組成物の技術的詳細を論じたときに上に提供された記述内容が参照される。
【0199】
下記の実施例及び試験は本発明を例示するが、しかし、本発明を限定するものでは決してない。
【図面の簡単な説明】
【0200】
図1図1は、配合物Aの接触角測定を示す図である。
図2図2は、配合物Bの接触角測定を示す図である。
図3図3は、配合物Cの接触角測定を示す図である。
図4図4は、配合物Dの接触角測定を示す図である。
図5図5は、配合物A、配合物B、配合物Cの、各降雨後の接触角測定を示す図である。
図6図6は、保湿剤を含むナノスラリー、界面活性剤としてGenapolを含むナノスラリー、そしてその両方(保湿剤及び界面活性剤)の組み合わせを含むナノスラリーの接触角測定を示す図である。
図7図7は、保湿剤を含むナノスラリー、界面活性剤としてBreak-Thruを含むナノスラリー、そしてその両方(保湿剤及び界面活性剤)の組み合わせを含むナノスラリーの接触角測定を示す図である。
図8図8は、界面活性剤との組み合わせにおいて、CaCl又はグリセロールを保湿剤として含むナノスラリーの接触角測定を示す図である。
図9図9は、種々異なるナノ粒子系塗膜の接触角測定を示す図である。
【実施例
【0201】
実施例
I. 分析法
材料のBET比表面積
本明細書全体を通して、BET法を用いて(吸着ガスとして窒素を用いる)、鉱物充填剤の比表面積(m/g)を判定した。この方法は当業者によく知られている(ISO 9277:2010)。次いで、処理前に鉱物充填剤の比表面積と質量(g)とを掛け算することによって、鉱物充填剤の総表面積(m)を得た。
【0202】
粒子状材料の粒径分布(直径<Xの質量%粒子)、及び重量メジアン直径(d50
本明細書中に用いられ、当該技術分野において一般に定義されているように、重量基準メジアン粒径がd50≧1μmである粒子に関する「d50」及び「d98」の値を、沈殿法によって測定した。沈殿法は、重量測定分野における沈殿挙動の分析である。測定は、米国在Micromeritics Instrument CorporationのSedigraph(登録商標)5120を用いて行った。
【0203】
測定は、0.1重量%のNa水溶液中で行う。高速撹拌機及びソニケーション処理を用いて、試料を分散させる。
【0204】
重量基準メジアン粒径d50が<1μmである粒子の場合、重量基準メジアン粒径d50及びトップカットd98の値は、Malvern Zetasizer ZS90 Dynamic Light Scattering Systemを使用して評価した。測定によって得られた生データを、粒子屈折率1.57及び吸収係数0.01でミー(Mie)理論を用いて分析する。
【0205】
OCA(光学接触角)測定
装置:optical contact angle(OCA 50)、dataphysics
被験液体:脱イオン水
テーブル傾斜角:0°
液滴サイズ:2μL
モード:液滴技術
シリンジ外径:0.52mm
【0206】
OCAは、光学セットアップレンズ、ランプ、調量システム、ビデオカメラ、可動ステージX,Y及びZ方向、及び傾斜テーブル(0~95°、傾斜)から成った。
【0207】
OCAは、調量システム、カメラ、ステージ、傾斜テーブル、及び当該機器を操作するのを助けるソフトウェアSCA-20を備えた機器であった。ソフトウェアはまた、表面上の液体の平均接触角の分析を支援した。
【0208】
当該表面を調量システムの下のステージ上に位置決めし固定した。脱イオン水を調量システム内へ装入し、そして液滴2μLを当該表面上に定量供給した。スクリーン上に表示された液滴の基準直径は、フィールド・ビュー(field view)の1/2未満であることが示唆された。堆積中に液滴を記録し、そしてテーブルが水平位置にある間に、記録されたビデオから評価を行った。円(30°未満)又は楕円フィッティング(30~60°)を用いて、平均接触角(左右の接触角)を測定した。液滴の輪郭が見えるようになるまで、データを評価した。
【0209】
II. 実施例
実施例1
使用される材料:
- 支持板:サンドブラスト加工型PMMA板(50×50mm)
- 界面活性剤:Break Thru(0.25g)
- 粒子状鉱物系材料:粉砕炭酸カルシウム(GCC)
■マイクロGCC:BET 1~2m/g、d50=3~4μm、d98=9~10μm
■ナノGCC:BET 30~40m/g、d50=60~70nm、d98=140~150nm
- 保湿剤:CaCl(150mM)
【0210】
用いられる方法:
- 塗布:噴霧塗布、作業距離30cm、一板あたり最終塗膜重量約14mg
- すすぎ:1すすぎ工程及び1板当たり5mlの脱イオン水、ピペットで被着
- 接触角測定:液滴技術、液滴サイズ2μl
試験のために使用される配合物を下記表1に示す。
【表1】
【0211】
実施例1で得られた結果を下記表2に示す。
【表2】
【0212】
0回、3回、及び5回のすすぎ工程後に、光学接触角を測定し、塗膜なしの基材と比較した。結果が示すところによれば、界面活性剤なしのナノ粒子(配合物B)は、界面活性剤を含む配合物(配合物A及びC)と、粒径とは無関係に同じ効果を有する。接触角の漸進的変化(evolution)を下回る結果は、図1図2図3及び図4に各配合物に関して示されている。
【0213】
実施例2
上記表1に示された配合物A、配合物B、及び配合物Cを使用した。
用いられる方法:
- 塗布:噴霧塗布、作業距離30cm、一板あたり最終塗膜重量約14mg
- すすぎ:1すすぎ工程及び1板当たり1360mlの水道水、降雨機で被着
- 接触角測定:液滴技術、液滴サイズ2μl
【0214】
3種の配合物A、配合物B、及び配合物Cは実施例1において低い接触角を示し、したがって、配合物A、配合物B、及び配合物Cに対してさらなる試験を実施した。具体的には、配合物A、配合物B、及び配合物Cの接触角を、複数の洗浄工程のそれぞれの後に測定した。すすぎ処置は、当該分野における現実的な条件へ向けて調節した。
【0215】
結果が示すところによれば、湿潤特性はナノ粒子(配合物A、及び配合物B)を含む配合物では極めて良好なままであるのに対して、これはマイクロ粒子(配合物C)を含む配合物では失われる。加えて、粒子なしの板上での測定を実施することにより、粒子の効果を具体的に示した(界面活性剤)。
【0216】
結果を図5に示す。
【0217】
実施例3
下記実施例は、粒子状鉱物系材料との組み合わせにおける保湿剤及び界面活性剤の相乗効果を示している。
【0218】
材料
・界面活性剤
○Genapol X-080(Gen;非イオン性界面活性剤;イソトリデシルポリエチレングリコールエーテル)
○Break-Thru S 240(BT;非イオン性界面活性剤;ポリエーテルトリシロキサン)
・鉱物
○GCCナノ粒子(BET=38m/g、d50=135nm、d98=340nm)
・保湿剤
○CaCl
○グリセロール
・支持板
○マイカ等級V1(Mica grade V1)
【0219】
光学接触角(OCA)に対する試験の説明及び結果
マイカ表面上の種々異なる配合物(表3参照)の接触角を測定した。
配合物をシリンジ内に装入し、5μlのスラリーをマイカ表面上にできる限り速く(シリンジ内への装入後1分未満)堆積した。マイカと接触する液滴の左右の角度を経時的に追跡した。典型的には、接触角は300秒まで、しかしいくつかの事例では、スラリー配合物がより短時間に極めて低い接触角に達するまで、測定した。
【表3】
【0220】
2種の界面活性剤、つまりBreak-Thru及びGenapolを評価した。保湿剤を含むナノスラリー、界面活性剤を含むナノスラリー、そしてその両方(保湿剤及び界面活性剤)の組み合わせを含むナノスラリーの接触角測定を、Genapolに関しては図6に、そしてBreak-Thruに関しては図7に示す。
【0221】
完全配合物(nGCC+CaCl(保湿剤)+界面活性剤)の接触角が、粒子のみ(nGCC)、又は「粒子+保湿剤」(nGCC+CaCl)、又は「粒子+界面活性剤」(nGCC+界面活性剤)を含有する配合物と比較して低いことによって示されるように、保湿剤と両界面活性剤との相乗効果が観察される。
【0222】
実施例4
下記実施例は、粒子状鉱物系材料及び界面活性剤と組み合わせて種々異なる保湿剤を使用することの効率を示している。
【0223】
材料
・界面活性剤
○Break-Thru S 240(BT;非イオン性界面活性剤;ポリエーテルトリシロキサン)
・鉱物
○GCCナノ粒子(BET=38m/g、d50=135nm、d98=340nm)
・保湿剤
○CaCl
○グリセロール
・支持板
○マイカ等級V1(Mica grade V1)
【0224】
CaClをグリセロールと置換することを評価した。保湿剤及び界面活性剤との組み合わせを含むナノスラリーの接触角を、CaCl及びグリセロールに関して図8に示す。組成は、上記表3に示された組成に相応する。
【0225】
CaClをグリセロールと置換すると、測定される接触角に対して同じ質的効果をもたらす。すなわち、(nGCC グリセロール BT)のCAは、(nGCC BT)のCAと比較して僅かしか低くない。
【0226】
実施例5
下記実施例は、接触角に対する酸化鉄の効果を示す。
【0227】
材料
・界面活性剤
○Break-Thru S 240(BT;非イオン性界面活性剤;ポリエーテルトリシロキサン)
・鉱物
○GCCナノ粒子(ナノ-GCC;BET=38m/g、d50=135nm、d98=340nm)
○GCCマイクロ粒子(マイクロ-GCC;BET 1~2m/g、d50=3~4μm、d98=9~10μm)
○Feナノ粒子(ナノ-Fe;製品番号637106, Sigma Aldrich;BET=8m/g、d50=120nm、d98=500nm)
・保湿剤
○CaCl
・支持板
○サンドブラスト加工型PMMA板
【0228】
光学接触角(OCA)に対する試験の説明及び結果
粗面PMMA板に、下記表4に挙げられた配合物を噴霧塗布した。乾燥済み塗膜の最終重量は約14mgである。調製済み被膜上に、約2μlの水を堆積した。液滴の左右の角度を測定した。降雨シミュレータを用いて、塗布済みの板を5回すすいだ後にも、測定を実施した。降雨シミュレータは、50mmの欧州豪雨事象をシミュレートするように設定した。
【表4】
【0229】
調製された状態のままの塗膜上で測定される水接触角値は、すべての配合物に関して低く、4~5°の範囲内にある。しかしながら、すすぎ後には、接触角の漸進的変化は相異なり、化学組成に関連すると見られる。GCCの事例の場合、マイクロ粒子系塗膜は、72°までの接触角の急増を示すのに対して、これはナノ粒子系塗膜に関してはあまり当てはまらない。Feの事例では、ナノ粒子系塗膜の接触角は22°まで増大する。結果は図9に示されている。注目すべきは、Feと同じ結果が、同様の粒径を有するFe(例えばFeナノ粒子(ナノ-Fe、製品番号544884、Sigma Aldrich;BET=50~245m/g、粒径<=50nm)に関しても得られるはずであることである。したがって、有効性を失うことなしに、FeをFeと、そしてその逆に置換することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】