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特表2025-501189車両を遠隔制御する方法及びそのサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】車両を遠隔制御する方法及びそのサーバ
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/09 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539331
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-27
(86)【国際出願番号】 KR2022021704
(87)【国際公開番号】W WO2023128693
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194473
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521292722
【氏名又は名称】ソウル ロボティクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】イ, ハンビン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジェイル
(72)【発明者】
【氏名】チュオン, ホン ミン
(72)【発明者】
【氏名】クォン, オラン
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181BB04
5H181BB08
5H181BB13
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL09
5H181MB01
(57)【要約】
移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定し、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信し、受信されたセンシングデータに基づき、所定地域に対応する空間を追跡し、追跡された空間における客体に係わる客体情報と、移送する車両の車両情報とに基づき、移送する車両の位置による車両制御情報を獲得し、獲得された車両制御情報を移送する車両に伝送する、車両を遠隔制御するサーバを開示する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を遠隔制御する方法において、
移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定する段階と、
所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信する段階と、
前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡する段階と、
前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得する段階と、
前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送する段階と、を含む、方法。
【請求項2】
前記車両制御情報を獲得する段階は、
出発地から目的地までの移動経路上において、前記移送する車両のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報に基づき、前記車両制御情報を獲得する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記車両制御情報を獲得する段階は、
前記移動経路に対応し、事前にプログラムされた第1車両制御情報を獲得する段階と、
前記客体情報により、前記第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、前記車両制御情報として獲得する段階と、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記車両制御情報を獲得する段階は、
前記追跡された空間において、突発状況が生じるとき、対応措置マニュアルに対応する第1車両制御情報を獲得する段階と、
前記客体情報により、前記第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、前記車両制御情報として獲得する段階と、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記空間を追跡する段階は、
前記所定地域について事前に保存されたマップ情報と、前記受信されたセンシングデータとを利用し、静的客体と動的客体とを検出する段階と、
前記検出された動的客体の動きを予測する段階と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記空間を追跡する段階は、
前記所定地域のうち、前記サーバが管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する他のサーバから、前記第2区域から前記第1区域に移動する動的客体の客体情報を受信する段階をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記センシングデータを受信する段階は、
前記所定地域内に設けられた前記複数のセンシング装置のうち、出発地から目的地までの移動経路に対応するセンシング装置から、前記センシングデータを受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記セッションを設定する段階は、
前記所定地域内の目的地まで移送する車両の識別情報及び位置情報を含む車両情報を獲得する段階と、
前記車両情報を利用し、前記移送する車両を前記サーバに登録する段階と、
前記サーバと、前記移送する車両との通信を連結する段階と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記車両情報を獲得する段階は、
前記移送する車両、または前記サーバの管理者の端末機から、前記車両情報を、前記セッションの設定要請情報として受信することにより、前記車両情報を獲得する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
車両を遠隔制御する装置において、
移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定する段階と、
所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信する段階と、
前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡する段階と、
前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得する段階と、
前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送する段階と、を含む、車両を遠隔制御する方法を遂行させる、記録媒体に保存されたコンピュータプログラム。
【請求項11】
通信インターフェースユニットと、
インストラクションを保存するメモリと、
前記インストラクションを遂行することにより、移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定し、前記通信インターフェースユニットを介し、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信し、前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡し、前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得し、前記通信インターフェースユニットを介し、前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送するプロセッサと、を含む、車両を遠隔制御するサーバ。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
出発地から目的地までの移動経路上において、前記移送する車両のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報に基づき、前記車両制御情報を獲得する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記移動経路に対応し、事前にプログラムされた第1車両制御情報を獲得し、前記客体情報により、前記第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、前記車両制御情報として獲得する、請求項12に記載のサーバ。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記追跡された空間において、突発状況が生じるとき、対応措置マニュアルに対応する第1車両制御情報を獲得し、前記客体情報により、前記第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、前記車両制御情報として獲得する、請求項12に記載のサーバ。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記所定地域について事前に保存されたマップ情報と、前記受信されたセンシングデータとを利用し、静的客体と動的客体とを検出し、前記検出された動的客体の動きを予測することにより、前記空間を追跡する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記通信インターフェースユニットを介し、前記所定地域において、前記サーバが管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する他のサーバから、前記第2区域から前記第1区域に移動する動的客体の客体情報を受信し、前記他のサーバに、前記第1区域から前記第2区域に移動する動的客体の客体情報を伝送する、請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記通信インターフェースユニットを介し、前記所定地域内に設けられた前記複数のセンシング装置のうち、出発地から目的地までの移動経路に対応するセンシング装置から、前記センシングデータを受信する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記所定地域内の目的地まで移送する車両の識別情報及び位置情報を含む車両情報を獲得し、前記車両情報を利用し、前記移送する車両を前記サーバに登録し、前記通信インターフェースユニットを介し、前記サーバと、前記移送する車両との通信を連結する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項19】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記通信インターフェースユニットを介し、前記移送する車両、または前記サーバの管理者の端末機から、前記車両情報を、前記セッションの設定要請情報として受信することにより、前記車両情報を獲得する、請求項18に記載のサーバ。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記インストラクションを遂行することにより、
前記移送する車両が複数台である場合、各車両の識別情報に対応する車両制御情報を獲得し、前記通信インターフェースユニットを介し、前記獲得された車両制御情報を、前記識別情報に対応する各車両に伝送する、請求項11に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を遠隔制御する方法及びそのサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
四次産業革命により、自律走行車、ドローン、ロボットのような技術分野に向かう関心が高まっている。該自律走行車、該ドローン、該ロボットなどの動作を制御するために、多様な種類のセンサを活用する方案に係わる研究がなされてきた。
【0003】
レベル5の自律走行技術に逹するために、車両に高性能のセンサを搭載する場合、費用が多く必要となり、個別車両に搭載されたセンサだけでもって、レベル5の自律走行技術を具現することは、安定性側面においても、まだ満足するに足るだけのレベルに達することができていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所定の地域内に設けられたセンシング装置から受信されたセンシングデータに基づき、空間を追跡し、移送する車両を遠隔制御する方法及びそのサーバを提供するためのものである。個別車両に、走行のための高価センサの搭載なしに、所定地域内に設けられたセンシング装置から受信されたセンシングデータに基づき、車両を遠隔制御しうるのである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様による、車両を遠隔制御する方法は、移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定する段階、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信する段階、前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡する段階、前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得する段階、及び前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送する段階を含む。
【0006】
第2態様による、記録媒体に保存されたコンピュータプログラムは、車両を遠隔制御する装置において、移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定する段階、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信する段階、前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡する段階、前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得する段階、及び前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送する段階を含む、車両を遠隔制御する方法を遂行させる。
【0007】
第3態様による、車両を遠隔制御するサーバは、通信インターフェースユニット、インストラクションを保存するメモリ、及び前記インストラクションを遂行することにより、移送する車両の遠隔制御のためのセッションを設定し、前記通信インターフェースユニットを介し、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置から、センシングデータを受信し、前記受信されたセンシングデータに基づき、前記所定地域に対応する空間を追跡し、前記追跡された空間における客体に係わる客体情報と、前記移送する車両の車両情報とに基づき、前記移送する車両の位置による車両制御情報を獲得し、前記通信インターフェースユニットを介し、前記獲得された車両制御情報を、前記移送する車両に伝送するプロセッサを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】車両を遠隔制御するインフラ環境について説明するための図である。
図2】車両の構成及び動作について説明するための図である。
図3】センシング装置の構成及び動作について説明するための図である。
図4】サーバの構成及び動作について説明するための図である。
図5】車両を遠隔制御する方法について説明するためのフローチャートである。
図6】サーバが車両を遠隔制御する一例を示した図である。
図7】サーバが車両を遠隔制御する一例を示した図である。
図8】階層的構造を有するサーバが車両を遠隔制御する一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下においては、図面を参照し、多様な実施形態について詳細に説明する。本実施形態の特徴についてさらに明確に説明するために、以下の実施形態が属する技術分野において 通常の知識を有する者に広く知られている事項につき、詳細な説明は、省略する。
【0010】
なお、本明細書において、ある構成が他の構成と「連結」されているとするとき、それは、「直接連結」されている場合だけではなく、「その中間に他の構成を挟んで連結」されている場合も含む。また、ある構成が他の構成を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、それ以外の他構成を除くものではなく、さらに他の構成をさらに含むものでもあるということを意味する。
【0011】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素についての説明に使用されうる、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0012】
本実施形態は、車両を遠隔制御する方法及びそのサーバに係わるものであり、以下の実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に広く知られている事項については、詳細な説明を省略する。
【0013】
図1は、車両100を遠隔制御するインフラ環境について説明するための図面である。
【0014】
図1を参照すれば、車両100が、複数のセンシング装置200が設けられている所定地域内の出発地から目的地まで移動するということを知ることができる。そのために、サーバ300は、複数のセンシング装置200から、センシングデータを受信し、車両100に車両制御情報を伝送し、移送する車両100を遠隔制御しうる。移送する車両100は、移送中であるか、移送のために待機中である車両100でもある。
【0015】
車両100は、道路や線路の上を走る車両のような走行手段にもなる。ただし、道路や線路の上ではない空中を運行するときはドローン、飛行機のような飛行手段、または海上を運航するときは、ボート、船のような船舶手段を代表する名称に、その意味が拡張されうる。以下においては、説明の便宜上、車両100は、自動車であることを前提にして説明する。
【0016】
本明細書において車両100は、遠隔制御を介して走行しうるように、サーバ300があるネットワークに連結され、人が実際運転せずとも、遠隔から伝送されてくる車両制御情報に基づいて走行を行うことができる。本明細書において車両100は、自律走行車両であることを前提としないので、車両100に、自律走行のための別途のセンサが搭載されなければならないものではない。すなわち、車両100が自律走行のためでなければならないものではないので、遠隔制御を介して無人で走行している間、車両100が空間を感知及び追跡する必要がない。
【0017】
車両制御情報は、移送する車両100の走行のための操向装置や加減速装置などの動作を制御する複数のコマンドを含むものでもある。例えば、該車両制御情報は、操向装置の方向や、加減速装置の速力、加速、減速などに係わる数値情報の形態でもあり、直前の車両制御情報に係わる補正値情報の形態でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0018】
センシング装置200は、周辺の空間をスキャンし、センシングデータを獲得しうる装置であり、少なくとも1つのセンサを含むものでもある。センシング装置200は、所定地域内のさまざまなところに設けられ、地上または地面から所定の高さに位置したところに設けられうる。センシング装置200は、信号灯や、既存の施設物に付着または固定させる方式で設けられうる。センシング装置200は、ライダー(LiDAR:light detection and ranging)センサ、レーダ(radar)センサ、カメラセンサ、赤外線映像センサ、超音波センサのような多様な種類のセンサのうち少なくとも一つを含むものでもある。例えば、センシング装置200がライダー(LiDAR)センサを含む場合、センシングデータは、ポイントクラウドデータ形態でもあり、カメラセンサを含む場合、センシングデータは、イメージデータでもある。
【0019】
サーバ300は、車両100を遠隔制御しうる。サーバ300は、移送する車両100の遠隔制御のために、車両100とセンシング装置200との通信を連結しうる。サーバ300は、複数のセンシング装置200それぞれの識別情報及び位置情報を保存及び管理しセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。サーバ300は、移送する車両100の識別情報及び位置情報を含む車両情報を保存及び管理し、車両100に車両制御情報を伝送しうる。
【0020】
サーバ300は、外部装置との通信連結を管理するセッションサーバ、センシングデータ処理サーバ、車両制御情報生成サーバのような機能別に分けられた複数のサーバによって構成されうる。また、サーバ300は、その位置及び役割により、階層的構造を有する複数のサーバによって構成されうる。以下、説明の便宜上、サーバ300と総称するが、それは、単一サーバを意味するものではなく、少なくとも1つのサーバを含む形態でもある。
【0021】
サーバ300は、第1地域(例えば、出発地の駐車区域)にある複数の車両100を、第2地域(例えば、目的地の駐車区域)に移送するために、該第1地域と該第2地域とを含む所定地域内に設けられた複数のセンシング装置200から、センシングデータを受信し、所定地域に対応する空間を追跡しうる。サーバ300は、追跡された空間に死角地帯(blind spots)が生じないように、移送する車両100の移動経路に配された複数のセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。サーバ300は、複数の車両100それぞれに、各車両100に対応する車両制御情報を伝送しうる。
【0022】
以下、サーバ300により、移送する車両100を遠隔制御する方式について詳細に説明する。
【0023】
図2は、車両100の構成及び動作について説明するための図面である。
【0024】
図2を参照すれば、車両100は、メモリ110、プロセッサ120、ユーザインターフェースユニット130、通信インターフェースユニット140、走行装置150を含む。図2に図示されてはいないが、GPS(global positioning system)装置などをさらに含むものでもあるが、本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれるものでもあるということを知ることができるであろう。
【0025】
メモリ110は、ソフトウェア及び/またはコンピュータプログラムを保存しうる。メモリ110は、プロセッサ120によって実行可能なインストラクションを保存しうる。プロセッサ120は、メモリ110に保存されたデータにアクセスし、それを利用するか、あるいは新たなデータをメモリ110に保存しうる。プロセッサ120は、メモリ110に保存されたインストラクションを遂行しうる。プロセッサ120は、少なくとも1つのプロセシングモジュールを含むものでもある。該プロセシングモジュールは、所定のプログラムを実行するための専用プロセシングモジュールでもある。例えば、プロセッサ120は、外部装置との遠隔制御のためのセッションを設定するプログラムを実行するプロセシングモジュールであるか、遠隔制御による車両制御プログラムを実行するプロセシングモジュールを含むものでもあり、それぞれ別途の専用チップ形態にも構成される。プロセッサ120は、インストラクションまたはコンピュータプログラムのような実行結果に対応する動作を遂行するように、車両100に含まれた他の構成を制御しうる。
【0026】
ユーザインターフェースユニット130は、運転者や管理者のようなユーザから入力を受信する入力部と、情報を提供する出力部とを含むものでもある。該入力部は、ユーザから多様な形態の入力を受けることができ、該出力部は、表示パネル、及び該表示パネルを制御するコントローラを含むものでもある。例えば、ユーザインターフェースユニット130は、表示パネルとタッチパネルとが結合されたタッチスクリーン形態によっても提供される。
【0027】
通信インターフェースユニット140は、他装置またはサーバ300と、通信を行いうる。そのために、通信インターフェースユニット140は、多様な通信方法のうち少なくとも一つを支援する通信モジュールを含むものでもある。例えば、Wi-Fi(wireless fidelity)のような近距離通信、4G・5Gのような多様な種類の移動通信、または超広帯域通信を遂行する通信モジュールが含まれるものでもある。通信インターフェースユニット140は、車両100を遠隔制御するサーバ300と連結され、データまたは情報を送受信しうる。
【0028】
走行装置150は、操向装置、アクセラレータ及びブレーキのような加減速装置、バッテリ装置、駆動モータ、変速器などを含むものでもある。
【0029】
プロセッサ120は、メモリ110に保存されたインストラクションを実行し、以下のような動作を遂行しうる。一例により、プロセッサ120は、車両制御情報を獲得しうる。プロセッサ120は、メモリ120に保存された車両制御情報、またはサーバ300から受信された車両制御情報に基づき、車両の移動及び姿勢に係わるデータを獲得し、車両100の走行のための操向装置や加減速装置などの動作を制御することにより、車両100の走行を制御しうる。
【0030】
図3は、センシング装置200の構成及び動作について説明するための図面である。
【0031】
図3を参照すれば、一実施形態によるセンシング装置200は、メモリ210、プロセッサ220、通信インターフェースユニット230、センサ部240を含むものでもある。本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、図3に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれもするということを知ることができるであろう。
【0032】
メモリ210は、ソフトウェア及び/またはプログラムを保存しうる。メモリ210は、プロセッサ220によって実行可能なインストラクションを保存しうる。
【0033】
プロセッサ220は、メモリ210に保存されたデータにアクセスし、それを利用するか、あるいは新たなデータをメモリ210に保存しうる。プロセッサ220は、メモリ210に保存されたインストラクションを遂行しうる。プロセッサ220は、センシング装置200にインストールされたコンピュータプログラムを実行しうる。また、プロセッサ220は、外部から受信したコンピュータプログラムまたはアプリケーションをメモリ210にインストールすることもできる。プロセッサ220は、少なくとも1つのプロセシングモジュールを含むものでもある。例えば、プロセッサ220は、三次元空間をセンシングするためのプログラムを実行するプロセシングモジュールを含むものでもある。プロセッサ220は、インストラクションまたはコンピュータプログラムなどの実行結果に対応する動作を遂行するように、センシング装置200に含まれた他の構成を制御しうる。
【0034】
通信インターフェースユニット230は、他装置またはネットワークと、有無線通信を行いうる。そのために、通信インターフェースユニット230は、多様な有無線通信方法のうち少なくとも一つを支援する通信モジュールを含むものでもある。例えば、Wi-Fi(wireless fidelity)のような近距離通信、多様な種類の移動通信などの無線通信、または同軸ケーブルや光ケーブルなどを利用する有線通信を遂行する通信モジュールが含まれもする。通信インターフェースユニット230は、センシング装置200の外部に位置したサーバ300と連結され、信号またはデータを送受信しうる。センシング装置200は、通信インターフェースユニット230を介し、他のセンシング装置200と通信を行うか、あるいはセンシング装置200が位置する区域を管理するサーバ300と連結されうる。
【0035】
センサ部240は、三次元空間を感知するための、少なくとも1つのセンサを含むものでもある。センサ部240は、感知範囲内に位置した客体を感知し、感知された客体の三次元空間上の座標を生成しうるデータを獲得しうる。センサ部240は、感知範囲内に位置した客体に係わる形状データまたは距離データを獲得しうる。センサ部240は、ライダー(LiDAR)センサ、レーダ(radar)センサ、カメラセンサ、赤外線映像センサ、超音波センサのような多様な種類のセンサのうち少なくとも一つを含むものでもある。
【0036】
例えば、センサ部240は、少なくとも1つの三次元ライダー(LiDAR)センサを含み、360°範囲の空間に係わるデータを獲得し、レーダセンサ及び超音波センサのうち少なくとも一つをさらに含み、センシング装置200から所定の距離内の近接空間に係わるデータを獲得しうる。
【0037】
プロセッサ220は、メモリ210に保存されたインストラクションを実行し、以下のような動作を遂行しうる。一例により、プロセッサ220は、少なくとも1つのセンサを利用し、三次元空間に係わるセンシングデータを獲得しうる。プロセッサ220は、獲得されたセンシングデータを、通信インターフェースユニット230を介し、外部に伝送しうる。
【0038】
プロセッサ220は、獲得されたセンシングデータを加工したデータまたは情報を、通信インターフェースユニット230を介して外部に伝送しうる。プロセッサ220は、センシングデータにつき、客体分類モデルを利用し、三次元空間内の少なくとも1つの客体を識別し、識別された少なくとも1つの客体を含む三次元空間を追跡しうる。プロセッサ220は、追跡された空間に係わる情報を、通信インターフェースユニット230を介し、外部に伝送しうる。
【0039】
図4は、サーバ300の構成及び動作について説明するための図面である。
【0040】
図4を参照すれば、一実施形態によるサーバ300は、メモリ310、プロセッサ320、通信インターフェースユニット330を含むものでもある。本実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、図4に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれもするということを知ることができるであろう。
【0041】
メモリ310は、ソフトウェア及び/またはプログラムを保存しうる。メモリ310は、プロセッサ320によって実行可能なインストラクションを保存しうる。
【0042】
プロセッサ320は、メモリ310に保存されたデータを利用するか、あるいは新たなデータをメモリ310に保存しうる。プロセッサ320は、メモリ310に保存されたインストラクションを遂行しうる。プロセッサ320は、サーバ300にインストールされたコンピュータプログラムを実行しうる。プロセッサ320は、少なくとも1つのプロセシングモジュールを含むものでもある。例えば、プロセッサ320は、外部装置との遠隔制御のためのセッションを設定するプロセシングモジュールであるか、三次元空間を追跡し、車両100の遠隔制御のための車両制御情報を生成するプログラムを実行するプロセシングモジュールを含むものでもあり、それぞれ別途の専用チップ形態によっても構成される。プロセッサ320は、インストラクションまたはコンピュータプログラムなどの実行結果に対応する動作を遂行するように、サーバ300に含まれた他の構成を制御しうる。
【0043】
通信インターフェースユニット330は、他装置またはネットワークと、有無線通信を行いうる。そのために、通信インターフェースユニット330は、多様な有無線通信方法のうち少なくとも一つを支援する通信モジュールを含むものでもある。例えば、Wi-Fi(wireless fidelity)のような近距離通信、多様な種類の移動通信などの無線通信、または同軸ケーブルや光ケーブルなどを利用する有線通信を遂行する通信モジュールが含まれもする。通信インターフェースユニット330は、サーバ300の外部に位置した装置と連結され、信号またはデータを送受信しうる。サーバ300は、通信インターフェースユニット330を介し、車両100またはセンシング装置200と通信を行うか、あるいはネットワークに連結された他のサーバ300とも連結されうる。
【0044】
プロセッサ320は、メモリ310に保存されたインストラクションを実行し、以下のような動作を遂行しうる。一例により、プロセッサ320は、移送する車両100の遠隔制御のためのセッションを設定しうる。プロセッサ320は、所定地域内の目的地まで移送する車両100の識別情報及び位置情報を含む車両情報を獲得しうる。プロセッサ320は、通信インターフェースユニット330を介し、移送する車両100、またはサーバ300の管理者の端末機500から、車両情報を移送する車両100の遠隔制御のためのセッションの設定要請情報として受信することにより、車両情報を獲得しうる。プロセッサ320は、獲得された車両情報を利用し、移送する車両100をサーバ300に登録し、通信インターフェースユニット330を介し、サーバ300と移送する車両100との通信を連結しうる。
【0045】
プロセッサ320は、通信インターフェースユニット330を介し、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。プロセッサ320は、通信インターフェースユニット330を介し、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置200のうち、出発地から目的地までの移動経路に対応するセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。プロセッサ320は、移送する車両100の出発地から目的地までの移動経路を把握し、移動経路から所定の距離内に位置するセンシング装置200に、センシングデータを要請し、移動経路上の空間をスキャンするセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。移動経路と距離が遠いセンシング装置200の駆動を防ぎ、サーバ300に受信されるセンシングデータの量を減らし、サーバ300における空間追跡のための演算量を減らすためである。
【0046】
プロセッサ320は、受信されたセンシングデータに基づき、所定地域に対応する空間を追跡しうる。プロセッサ320は、複数のセンシング装置200それぞれの位置に対応する三次元空間をスキャンしたセンシングデータに基づき、所定区域に対応する空間を追跡しうる。プロセッサ320は、各センシング装置200を利用して追跡された空間を再構成し、所定地域に対応する空間を追跡しうる。
【0047】
例えば、サーバ300がライダー(LiDAR)センサを具備するセンシング装置200から、ポイントクラウドデータ形態のセンシングデータを受信した場合、プロセッサ320は、受信されたポイントクラウドデータから客体領域を抽出し、客体領域をクラスラリングすることにより、個別客体領域を区分しうる。プロセッサ320は、受信されたポイントクラウドデータから、客体分類モデルを利用して客体を識別し、識別された客体の関連情報を獲得しうる。プロセッサ320は、個別客体領域に基づいて獲得される客体に係わる情報と、識別された客体の関連情報とを利用し、所定区域に対応する空間を追跡しうる。プロセッサ320は、三次元空間に対するポイントクラウドデータを、客体分類モデルに適用するか、あるいは三次元空間に係わるポイントクラウドデータをクラスラリングすることにより、地面や建物、インフラのような静的客体であるか、車両100や他の運送手段のような動的客体を識別しうる。
【0048】
他の例を挙げれば、サーバ300がカメラセンサを具備するセンシング装置200から、イメージデータを受信する場合、プロセッサ320は、受信されたイメージデータを利用し、三次元ベクトルスペースを生成する再構成(reconstruction)プロセスを遂行し、所定区域に対応する空間を追跡しうる。プロセッサ320は、映像客体分類モデルを利用し、追跡された空間における客体を識別するか、あるいは静的客体と動的客体とを区分しうる。
【0049】
プロセッサ320は、所定地域について、事前に保存されたマップ情報と、受信されたセンシングデータとを利用し、静的客体と動的客体とを検出し、検出された動的客体の動きを予測することにより、所定地域に対応する空間を追跡しうる。プロセッサ320は、追跡された空間内において識別された少なくとも1つの客体の種類、形状、位置、サイズ、移動軌跡及び速度のうち少なくとも1つの属性情報を判断し、所定地域に対応する空間を追跡しうる。追跡された空間における客体は、センシング装置200の固定された位置を基準に、所定の座標に該当する値を有し、絶対座標系の対応する部分の位置にマッピングされうる。
【0050】
プロセッサ320は、追跡された空間における客体に係わる客体情報と、移送する車両100の車両情報とに基づき、移送する車両100の位置による車両制御情報を獲得しうる。プロセッサ320は、出発地から目的地までの移動経路上において移送される車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報に基づき、車両制御情報を獲得しうる。車両100の位置と、客体の位置との距離は、客体に対する車両100の反応性を示す尺度であり、その値は、車両制御情報を生成するプログラム内において設定されうる。
【0051】
一例によれば、プロセッサ320は、車両100の移動経路に対応し、事前にプログラムされた第1車両制御情報を獲得しうる。プロセッサ320は、移送する車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報により、第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を車両制御情報として獲得しうる。例えば、移動経路が一般道路ではないか、あるいは車両100の移送のための専用道路である場合におけるように、車両100の移送を妨害するする外部要因がないか、あるいはそれらが制限的である場合、車両制御情報が移動経路に対応し、事前にプログラムされもする。そのような場合、事前にプログラムされた第1車両制御情報を利用するものの、車両100のリアルタイム位置に所定の距離内に近付く客体があれば、それにより、該第1車両制御情報を補正した結果である第2車両制御情報を車両制御情報として利用しうる。
【0052】
他の例によれば、プロセッサ320は、追跡された空間において、突発状況が生じるとき、対応措置マニュアルに対応する第1車両制御情報を獲得しうる。プロセッサ320は、移送する車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報により、第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を車両制御情報として獲得しうる。例えば、車両100やセンシング装置200、または道路に問題が生じ、車両100の移送が制限される場合、生じた問題に対する対応措置マニュアルに対応する第1車両制御情報を利用するものの、車両100のリアルタイム位置に所定の距離内に近付く客体があれば、それにより、該第1車両制御情報を補正した結果である第2車両制御情報を車両制御情報として利用しうる。
【0053】
なお、所定地域を複数の区域に分け、各区域を管理しうるそれぞれのサーバ300がある場合、サーバ300は、隣接した区域の他のサーバ300と、客体に係わる客体情報を共有しうる。例えば、プロセッサ320は、所定地域のうち、サーバ300が管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する他のサーバ300から、該第2区域から該第1区域に移動する動的客体の客体情報を受信し、他のサーバに、該第1区域から該第2区域に移動する動的客体の客体情報を伝送しうる。サーバ300は、他のサーバ300から受信された動的客体の客体情報を、移送する車両100の遠隔制御に活用しうる。例えば、該第2区域から該第1区域側に非常に速い速度で移動する動的客体が検出される場合、該第1区域のサーバ300は、該第2区域のサーバ300から、当該動的客体に係わる客体情報を事前に受信し、車両100と当該動的客体との衝突事故が起こらないように、当該動的客体に係わる客体情報を、車両制御情報生成時に反映させうる。
【0054】
プロセッサ320は、通信インターフェースユニット330を介し、獲得された車両制御情報を移送する車両100に伝送しうる。プロセッサ320は、移送する車両100が複数台である場合、各車両100の識別情報に対応する車両制御情報を確認し、確認された車両制御情報を、当該識別情報に対応する各車両100に伝送しうる。
【0055】
図5は、車両100を遠隔制御する方法について説明するためのフローチャートである。
【0056】
S510において、サーバ300は、移送する車両100の遠隔制御のためのセッションを設定する。サーバ300は、所定地域内の目的地まで移送する車両100の識別情報及び位置情報を含む車両情報を獲得しうる。サーバ300は、移送する車両100、またはサーバ300の管理者の端末機500から、車両情報を移送する車両100の遠隔制御のためのセッションの設定要請情報として受信することにより、車両情報を獲得しうる。サーバ300は、獲得された車両情報を利用し、移送する車両300をサーバ300に登録し、サーバ300と移送する車両100との通信を連結しうる。
【0057】
S520において、サーバ300は、所定地域内に設けられた複数のセンシング装置200から、センシングデータを受信する。サーバ300は、該所定地域内に設けられた複数のセンシング装置200のうち、出発地から目的地までの移動経路に対応するセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。サーバ300は、移送する車両100の出発地から目的地までの移動経路を把握し、移動経路から所定の距離内に位置するセンシング装置200に、センシングデータを要請し、移動経路上の空間をスキャンするセンシング装置200から、センシングデータを受信しうる。
【0058】
S530において、サーバ300は、受信されたセンシングデータに基づき、所定地域に対応する空間を追跡する。サーバ300は、複数のセンシング装置200それぞれの位置に対応する三次元空間をスキャンしたセンシングデータに基づき、該所定区域に対応する空間を追跡しうる。サーバ300は、各センシング装置200を利用して追跡された空間を再構成し、該所定地域に対応する空間を追跡しうる。サーバ300は、該所定地域について、事前に保存されたマップ情報と、受信されたセンシングデータとを利用し、静的客体と動的客体とを検出し、検出された動的客体の動きを予測することにより、該所定地域に対応する空間を追跡しうる。
【0059】
サーバ300は、所定地域のうち、サーバ300が管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する他のサーバ300から、該第2区域から該第1区域に移動する動的客体の客体情報を受信しうる。また、サーバ300は、該所定地域のうち、サーバ300が管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する他のサーバ300に、該第1区域から該第2区域に移動する動的客体の客体情報を伝送しうる。サーバ300は、他のサーバ300から受信された動的客体の客体情報を、移送する車両100の遠隔制御に活用しうる。
【0060】
S540において、サーバ300は、追跡された空間における客体に係わる客体情報と、移送する車両100の車両情報とに基づき、移送する車両100の位置による車両制御情報を獲得する。サーバ300は、出発地から目的地までの移動経路上において移送される車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報に基づき、車両制御情報を獲得しうる。
【0061】
一例によれば、サーバ300は、車両100の移動経路に対応し、事前にプログラムされた第1車両制御情報を獲得しうる。サーバ300は、移送する車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報により、第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、車両制御情報として獲得しうる。他の例によれば、サーバ300は、追跡された空間において、突発状況が生じるとき、対応措置マニュアルに対応する第1車両制御情報を獲得しうる。サーバ300は、移送する車両100のリアルタイム位置から、所定の距離内の客体の客体情報により、第1車両制御情報を補正した第2車両制御情報を、車両制御情報として獲得しうる。
【0062】
S550において、サーバ300は、獲得された車両制御情報を、移送する車両100に伝送する。サーバ300は、移送する車両100が複数台である場合、各車両100の識別情報に対応する車両制御情報を確認し、確認された車両制御情報を、当該識別情報に対応する車両100に伝送しうる。
【0063】
図6は、サーバ300が、車両100-1,100-2を遠隔制御する一例を示した図面である。
【0064】
図6を参照すれば、移送する車両100-1,100-2の移動経路上に、複数のセンシング装置200-1,200-2,200-3,200-4が設けられている。センシング装置200-1,200-2,200-3,200-4それぞれは、所定の感知領域(sensing range)を有し、移動経路上においてスキャンされていない死角地帯が生じないように、適切な間隔を有して配されている。
【0065】
サーバ300は、複数のセンシング装置200-1,200-2,200-3,200-4から、センシングデータを受信しうる。図6を参照すれば、第1センシング装置200-1は、移動経路に沿って移動する第1車両100-1が位置した感知領域に対応するセンシングデータを、サーバ300に伝送しうる。第3センシング装置200-3は、移動経路に沿って移動する第2車両100-2が位置した感知領域に対応するセンシングデータを、サーバ300に伝送しうる。
【0066】
サーバ300は、複数のセンシング装置200-1,200-2,200-3,200-4から受信されたセンシングデータに基づき、所定地域に対応する空間を追跡する。サーバ300は、複数のセンシング装置200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの位置に対応する三次元空間をスキャンしたセンシングデータに基づき、所定区域に対応する空間を追跡し、追跡された空間を再構成し、所定地域に対応する空間を追跡しうる。
【0067】
サーバ300は、移送する車両100-1,100-2それぞれの位置を基準に、車両100-1,100-2の移送過程において、妨害する要素にもなる客体があるか否かということを確認しうる。例えば、サーバ300は、第1車両100-1のリアルタイム位置を基準に、移動経路上の道路の形態、車線などを確認し、第1車両100-1と衝突する可能性がある客体があるか否かということを確認しうる。サーバ300は、第2車両100-2のリアルタイム位置を基準に、前方の第1車両100-1と一定間隔以上が維持されるように、第1車両100-1との距離を確認しうる。
【0068】
サーバ300は、移送する車両100-1,100-2のリアルタイム位置情報と、追跡された空間における客体に係わる客体情報とに基づき、移送する車両100-1,100-2の位置による車両制御情報を獲得する。サーバ300は、移送する車両100-1,100-2それぞれの識別情報に対応する車両制御情報を確認し、確認された車両制御情報を、移送する車両100-1,100-2それぞれに伝送することができる。
【0069】
図7は、サーバ300-1,300-2が車両100-1,100-2,100-3を遠隔制御する一例を示した図面である。
【0070】
図7を参照すれば、所定地域に対応する空間を追跡するために、複数のサーバ300-1,300-2が利用されるということを知ることができる。複数のサーバ300-1,300-2それぞれは、割り当てられた各区域に対応する空間を追跡し、各区域内の車両100-1,100-2,100-3に、車両制御情報を伝送しうる。
【0071】
第1サーバ300-1は、第1区域に対応する空間を追跡するために、第1センシング装置200-1ないし第6センシング装置200-6から、センシングデータを受信しうる。このとき、第1センシング装置200-1ないし第6センシング装置200-6それぞれは、センシングデータを、センシング装置200の識別情報と共に、第1サーバ300-1に伝送しうる。第1サーバ300-1は、センシングデータと共に受信されたセンシング装置200の識別情報に基づき、第1センシング装置200-1ないし第6センシング装置200-6それぞれの位置に対応するセンシングデータを獲得し、第1区域に対応する空間を追跡しうる。第1サーバ300-1は、第1車両100-1と、第1区域に進入する第2車両100-2とのそれぞれの位置による車両制御情報を獲得し、第1車両100-1と第2車両100-2それぞれに、車両制御情報を伝送しうる。
【0072】
第2サーバ300-1は、第2区域に対応する空間を追跡するために、第7センシング装置200-7ないし第11センシング装置200-11から、センシングデータを受信しうる。このとき、第7センシング装置200-7ないし第11センシング装置200-11それぞれは、センシングデータを、センシング装置200の識別情報と共に、第2サーバ300-2に伝送しうる。第2サーバ300-2は、センシングデータと共に受信されたセンシング装置200の識別情報に基づき、第7センシング装置200-7ないし第11センシング装置200-11それぞれの位置に対応するセンシングデータを獲得し、第2区域に対応する空間を追跡しうる。第2サーバ300-2は、第3車両100-3と、第2区域を出ていく途中である第2車両100-2とのそれぞれの位置による車両制御情報を獲得し、第2車両100-2と第3車両100-3とのそれぞれに、車両制御情報を伝送しうる。
【0073】
第1サーバ300-1は、所定地域のうち、第1サーバ300-1が管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する第2サーバ300-2から、該第2区域から該第1区域に移動する動的客体の客体情報を受信しうる。また、第1サーバ300-1は、所定地域のうち、第1サーバ300-1が管理する第1区域に隣接した第2区域を管理する第2サーバ300-2に、該第1区域から該第2区域に移動する動的客体の客体情報を伝送しうる。第1サーバ300-1は、第2サーバ300-2から受信された動的客体の客体情報を、第1車両100-1及び第2車両100-2の遠隔制御に活用し、第2サーバ300-2は、第1サーバ300-1から受信された動的客体の客体情報を、第2車両100-2及び第3車両100-3の遠隔制御に活用しうる。
【0074】
図8は、階層的構造を有するサーバ300-1,300-2,300-Nが、車両100-1,100-2,100-3を遠隔制御する一例を示した図面である。
【0075】
図8を参照すれば、所定地域に対応する空間を追跡するために、複数のサーバ300-1,300-2,300-Nが利用されるということを知ることができる。複数のサーバ300-1,300-2,300-Nは、所定地域に対応する空間を追跡し、車両100-1,100-2,100-3に、車両制御情報を伝送しうる。
【0076】
図8に図示されているように、複数のサーバ300-1,300-2,300-Nは、所定地域に対応する空間を追跡するために、複数のサーバ300-1,300-2,300-N間に階層的構造を有しうる。下位階層のサーバ300-1,300-2で収集したセンシングデータ、または追跡された空間に係わる情報は、上位階層のサーバ300-Nに伝送され、所定地域に対応する空間に係わる情報に統合されうる。上位階層のサーバ300-Nは、追跡された空間における客体に係わる客体情報と、移送する車両100-1,100-2,100-3それぞれの車両情報とに基づき、移送する車両100-1,100-2,100-3それぞれの位置による車両制御情報を獲得しうる。上位階層のサーバ300-Nは、移送する車両100-1,100-2,100-3それぞれの位置による車両制御情報を獲得し、移送する車両100-1,100-2,100-3それぞれに、車両制御情報を伝送しうる。
【0077】
なお、上位階層のサーバ300-Nは、道路情報や交通情報を提供する外部サーバであるか、交通統制システムサーバと連結され、それらと送受信した情報にさらに基づき、車両制御情報を生成しうる。例えば、上位階層のサーバ300-Nは、交通情報を提供する外部サーバから、交通事故が生じた地点に係わる情報を受信し、移送する車両100-1,100-2,100-3が、交通事故が生じた地点側に移動しないように、迂回移動経路を設定しうる。上位階層のサーバ300-Nは、迂回移動経路上のセンシング装置200から、センシングデータを受信し、受信されたセンシングデータに基づき、迂回移動経路に対応する空間を追跡しうる。上位階層のサーバ300-Nは、追跡された空間における客体に係わる客体情報と、移送する車両100-1,100-2,100-3の車両情報とに基づき、移送する車両100-1,100-2,100-3の位置による車両制御情報を獲得し、獲得された車両制御情報を、移送する車両100-1,100-2,100-3それぞれに伝送することができる。
【0078】
前述の実施形態それぞれは、車両100を遠隔制御する装置において、所定の段階を含む車両100を、遠隔制御する方法を遂行させるコンピュータで読み取り可能な記録媒体に保存されたコンピュータプログラム形態またはアプリケーション形態でもって提供されうる。言い替えれば、前述の実施形態それぞれは、車両100を遠隔制御する装置をして、所定の段階を含む車両100を遠隔制御する方法を実行させるための、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に保存されたコンピュータプログラム形態またはアプリケーション形態でもって提供されうる。
【0079】
前述の実施形態は、コンピュータまたはプロセッサによって実行可能な命令語及びデータを保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体の形態でもって具現されうる。前述の命令語及びデータのうち少なくとも一つは、プログラムコードの形態でもって保存され、プロセッサによって実行されたとき、所定のプログラムモジュールを生成し、所定の動作を遂行しうる。そのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、CD-ROMs、CD-Rs、CD+Rs、CD-RWs、CD+RWs、DVD-ROMs、DVD-Rs、DVD+Rs、DVD-RWs、DVD+RWs、DVD-RAMs、BD-ROMs、BD-Rs、BD-RLTHs、BD-REs、マグネチックテープ、フロッピーディスク、光磁気データ保存装置、光学データ保存装置、ハードディスク、SSD(solid state drive)、そして命令語、またはソフトウェア、関連データ、データファイル及びデータ構造を保存し、プロセッサやコンピュータが命令語を実行することができるように、プロセッサやコンピュータに、命令語、またはソフトウェア、関連データ、データファイル及びデータ構造を提供しうるいかなる装置でもよい。
【0080】
以上、実施形態を中心に説明した。開示された実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、開示された実施形態が、本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されうるということを理解しうるであろう。従って、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、発明の範囲に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】