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特表2025-501210自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システム
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/40 20060101AFI20250109BHJP
   A47L 11/28 20060101ALI20250109BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A47L11/40
A47L11/28
A47L9/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539409
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2022109788
(87)【国際公開番号】W WO2023124083
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111675742.0
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522152360
【氏名又は名称】北京石頭世紀科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1001, Floor 10, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】米 長
(72)【発明者】
【氏名】楊 志敏
(72)【発明者】
【氏名】汪 承洋
【テーマコード(参考)】
3B057
【Fターム(参考)】
3B057DA00
(57)【要約】
【要約】
本開示の実施例は、自浄式メンテナンスステーション本体および貯水タンクを含む自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システムを提供し、前記貯水タンクは前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に組み立てられ、前記自浄式メンテナンスステーション本体は、貯水室を含み、前記貯水室は、半密閉構造であり、上方かつ前方向きに開口されて前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂部に設けられ、前記貯水タンクを収容するように構成され、前記貯水タンクは少なくとも部分的に前記貯水室に挿入された後に前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に組み立てられる。本開示は、貯水タンクの水口を貯水タンクの上部に設けることで、貯水タンク中の液体が溢れにくく、溢れた液体による電子部品の破損を回避する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自浄式メンテナンスステーション本体および貯水タンクを含み、
前記貯水タンクは前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に組み立てられ、
前記自浄式メンテナンスステーション本体は、貯水室を含み、
前記貯水室は半密閉構造であり、上方かつ前方向きに開口されて前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂部に設けられて前記貯水タンクを収容するように構成され、
前記貯水タンクが少なくとも部分的に前記貯水室に挿入された後に前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に組み立てられる、
ことを特徴とする自浄式メンテナンスステーション。
【請求項2】
前記貯水室は、前記自浄式メンテナンスステーション本体の後壁、前壁および側壁によって囲まれて形成され、
前記自浄式メンテナンスステーション本体の後壁の高さは前記自浄式メンテナンスステーション本体の前壁の高さよりも高く、
前記自浄式メンテナンスステーション本体の側壁は前記後壁と前壁とを接続する、
ことを特徴とする請求項1に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項3】
前記貯水室内には、前記貯水室の後壁に密着され、前記貯水室の底部に沿って上方に前記貯水室の後壁よりもわずかに低い高さまで延在するボスが設けられ、
前記ボスの高さは前記前壁の高さよりも高く、
前記貯水タンクが前記貯水室に組み立てられたとき、前記ボスが前記貯水タンクの端部を支持する、
ことを特徴とする請求項2に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項4】
前記貯水タンクが前記貯水室内に組み立てられたとき、前記貯水タンクの頂面が前記自浄式メンテナンスステーション本体の後壁よりも高く、前記貯水タンクの本体部分が前記貯水室の外側に位置する、
ことを特徴とする請求項3に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項5】
前記貯水タンクは汚水タンクおよび浄水タンクを含み、
前記汚水タンクと前記浄水タンクとは、前記貯水室内に並んで設けられ、
前記汚水タンクの頂面は、前記浄水タンクの頂面と実質的に同一平面であり、
前記汚水タンクの前面は、前記浄水タンクの前面と実質的に同一平面である、
ことを特徴とする請求項3に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項6】
前記貯水室内には仕切り板が設けられ、
前記仕切り板は、前記汚水タンクを収容する汚水室と前記浄水タンクを収容する浄水室とに前記貯水室を分割する、
ことを特徴とする請求項5に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項7】
前記汚水タンクと前記浄水タンクとはハンドルをさらに含み、
前記ハンドルは前記汚水タンクの頂部と前記浄水タンクの頂部とに回転自在にヒンジで接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項8】
前記仕切り板の頂端に、前記ハンドルが落下したとき前記ハンドルを支持し、前記ハンドルの振動を低減するように構成される振動減衰パッドが設けられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項9】
前記仕切り板の両側にはそれぞれ少なくとも1つの位置規制突起が設けられ、
前記汚水タンクと前記浄水タンクとの前記仕切り板に向かう側壁には前記位置規制突起と嵌合する少なくとも1つの位置規制窪みが設けられ、
前記汚水タンクと前記浄水タンクとが前記汚水室と前記浄水室とに組み立てられたとき、前記位置規制突起は前記位置規制窪みと嵌合して位置を規制する、
ことを特徴とする請求項6に記載の自浄式メンテナンスステーション。
【請求項10】
自動清掃装置、および請求項1~9のいずれか1項に記載の自浄式メンテナンスステーションを備える、
ことを特徴とする自浄式システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、出願番号が202111675742.0であり、2021年12月31日に出願された中国特許出願に基づき、その中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、清掃ロボットの技術分野に関し、具体的に、自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システムに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、科学技術の進歩に伴い、様々な清掃用品が次々と登場し、これらの清掃用品は人々の掃除や清掃などの作業の負担を軽減し、人々のニーズに応え、人々の生活に大きな利便性を提供している。ここで、自動清掃装置は、その高度にインテリジェントな特性により人々に好まれている。
【0004】
床の掃き掃除やモップ掛けができる自動清掃装置について、自動清掃装置は清掃対象場所の埃やごみを掃き掃除して吸着し、湿式でモップ掛けを行った後、ユーザは自動清掃装置の清掃作業が終わった後に手動でダストボックスにおけるゴミを処理することができる。埃とごみが多く、掃除しにくい場所に対して、自動清掃装置本体のダストボックス空間には制限があるため、清掃中に手動でダストボックスを高頻度で清掃する必要があり、清掃効率が大幅に低下すると同時に、ダストボックスの頻繁な清掃は、ユーザ体験に悪影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、水タンクの着脱を容易に行うことができる自浄式メンテナンスステーションを提供することである。
【0006】
本開示の実施例は、自浄式メンテナンスステーションを提供し、当該自浄式メンテナンスステーションは、自浄式メンテナンスステーション本体および貯水タンクを含み、前記貯水タンクは前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に組み立てられ、前記自浄式メンテナンスステーション本体は貯水室を含み、前記貯水室は半密閉構造であり上方かつ前方向きに開口されて前記自浄式メンテナンスステーション本体の頂部に設けられて前記貯水タンクを収容するように構成され、前記貯水タンクが少なくとも部分的に前記貯水室に挿入された後に前記集塵パイル本体の頂端に組み立てられる。
【0007】
本開示の実施例は、自動清掃装置、および上に記載の自浄式メンテナンスステーションを備える自浄式システムをさらに提供する。
【0008】
ここでの添付図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例が示され、明細書とともに本開示の原理を解釈するために使用される。明らかに、以下の説明における添付図面は、本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの添付図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション全体構造を示す概略図
図2】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション本体構造を示す概略図
図3】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション中の貯水タンクの構造を示す概略図
図4】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション中の貯水タンクの側面図
図5】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション中の貯水タンク内部の構造を示す概略図
図6】本開示のいくつかの実施例に係る集塵ビンの断面構造図
図7】本開示のいくつかの実施例に係る集塵ビンのファン頂面組立構造を示す図
図8】本開示のいくつかの実施例に係る集塵ビンの振動減衰カバーを示す構造図
図9】本開示のいくつかの実施例に係る集塵ビンのファン底面組立構造を示す図
図10】本開示のいくつかの実施例に係る集塵ビンの振動減衰パッドを示す構造図
図11】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション底板を示す正面図
図12】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション底板を示す側面図
図13】本開示のいくつかの実施例に係る自浄式メンテナンスステーション底板を示す斜視構造図
図14】本開示のいくつかの実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションおよびダストボックスを示す全体構造図
図15】本開示のいくつかの実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーション空気ダクトを示す断面図
図16】本開示のいくつかの実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションの集塵状態下での気流方向を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、以下、添付図面を参照して本開示をより詳細に説明するが、明らかに、説明される実施例は、本開示の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得られた他の実施例は、すべて本開示の保護範囲に含まれる。
【0011】
本開示の実施例で使用される用語は特定の実施例を説明する目的でのみ使用され、本開示を限定することを意図するものではない。本開示の実施例および添付の特許請求の範囲において使用される「1つ」、「前記」および「該」という単数形は、複数形を包含することも意図され、文脈において明確にそうでないことが示されない限り、「複数」は一般に少なくとも2つを含む。
【0012】
なお、本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連対象の関連関係の説明に過ぎず、3つの関係があり、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独に存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独に存在する可能性がある。また、本明細書における「/」は、一般に前後の関連対象が「または」の関係にあることを示す。
【0013】
なお、本開示の実施例では、説明のために第1、第2、第3などの用語が使用されることがあるが、これらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の実施例の範囲から逸脱しない限り、第1は第2とも呼ばれてもよく、同様に、第2は第1とも呼ばれてもよい。
【0014】
なお、「含む」、「備える」という用語または他の任意の変形は非排他的な包含をカバーすることを意図し、一連の要素を含む製品または装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙された他の要素、またはこれらの製品または装置に固有の要素も含むことに留意されたい。さらに限定しない限り、「を含む」という表現で定義される要素は、前記要素を含む製品または装置における他の同一要素の存在を排除するものではない。
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本開示の選択可能な実施例を詳細に説明する。
【0016】
関連技術では、自浄式メンテナンスステーションの構造は通常複雑であり、水タンクは自浄式メンテナンスステーションの複雑なフードカバー内に配置され、取り出しや使用が困難であり、水タンク接続口が水タンク底部に形成されるため、水タンク中の水が溢れ出やすく、自浄式メンテナンスステーション中の部品が破損する可能性が非常に高く、さらに、自浄式メンテナンスステーションの空気ダクトも複雑すぎるため、ゴミがダストボックスから集塵ビンに入りにくい。
【0017】
そこで、本開示の実施例は、自浄式メンテナンスステーションを提供し、水タンクや集塵カバーを自浄式メンテナンスステーション本体の外部に露出させることにより、ユーザによる取付や使用が容易となり、同時に、水口(すなわち、水の出入口)を自浄式メンテナンスステーション本体の頂部に設けることにより、水が水タンクから溢れにくくなり、空気ダクトを自浄式メンテナンスステーション本体の側壁に直接配置することにより、空気ダクト経路が短くなり、集塵効率が向上する。具体的に、本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションの一例を示す。図1は自浄式メンテナンスステーションの全体構造を例示的に示す概略図であり、図2は、本開示の汚水タンク、浄水タンクおよび集塵カバーを取り外した後の自浄式メンテナンスステーション本体の構造を例示的に示す概略図である。
【0018】
自浄式メンテナンスステーションの挙動をより明確に説明するために、以下の方向が定義されている。すなわち、自浄式メンテナンスステーションは、横方向軸Y、前後軸Xおよび中心垂直軸Zという互いに垂直な3つの軸によって定義される。前後軸Xに沿った矢印とは反対する方向、すなわち自動清掃装置が自浄式メンテナンスステーションに入る方向は「後方」として定義され、前後軸Xに沿った矢印方向、すなわち自動清掃装置が自浄式メンテナンスステーションから離れる方向は「前方」として定義される。横向軸Yは実質的に自浄式メンテナンスステーション本体の幅に沿った方向である。垂直軸Zは、自浄式メンテナンスステーションの底面に沿って上方向きに延在する方向である。
【0019】
図1に示すように、自浄式メンテナンスステーション底板1000が自浄式メンテナンスステーション本体2000から突出する方向は前方であり、自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁の方向は後方であり、集塵ビン3000は自浄式メンテナンスステーションの左側にあり、浄水タンク4000は集塵ビン3000の右側にあり、汚水タンク5000は浄水タンク4000の右側にある。
【0020】
図1に示すように、本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションは、自浄式メンテナンスステーション底板1000、自浄式メンテナンスステーション本体2000および自浄式メンテナンスステーション本体2000に並んで設けられた集塵ビン3000、浄水タンク4000、汚水タンク5000を含み、ここで、自浄式メンテナンスステーション底板1000や自浄式メンテナンスステーション本体2000の輸送やメンテナンスを容易にするために、自浄式メンテナンスステーション底板1000は自浄式メンテナンスステーション本体2000に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、図2に示すように、自浄式メンテナンスステーション本体2000は貯水室2700、集塵室2100および空気ダクト(図6および図15に示す空気ダクト2500)を含み、貯水室2700は上方かつ前方向きに開口して自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂部に設けられ、貯水室2700は浄水タンク4000を収容するための浄水室2400および汚水タンク5000を収容するための汚水室2300を含み、集塵室2100は上方かつ前方向きに開口して貯水室2700と並んで自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に設けられ、集塵室2100は集塵カバー2800を収容するための集塵ビン3000を構成し、貯水室2700および集塵室2100が上方かつ前方向きに設計されることにより、汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800の着脱が容易となり、通常、汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800はいずれも前側かつ上側の方向から自浄式メンテナンスステーション本体2000に組み立てられ、このような構造設計がユーザの使用習慣に合致し、さらに、上方かつ前方向きに開口した設計により、貯水室2700および集塵室2100内の部品の日常的なメンテナンスに便利である。水タンクの少なくとも一部を自浄式メンテナンスステーション本体2000の外部に露出させることにより、ユーザによる着脱を容易にし、ユーザがタンク内部の液体の水位状況を目視で観察しやすく、貯水タンクがすべて貯水室内に配置される設計に比べて、露出設計によりユーザが貯水タンクを取り出す際に、キャビティの最も高い位置を越えてそれを持ち上げた後並進させて取り出す必要がなく、ユーザの持ち上げストロークが低減され、ユーザがキャビティ内から貯水タンクを容易に取り出すことができる。
【0021】
自浄式メンテナンスステーション本体2000は空気ダクト(図6および図15に示す空気ダクト2500)をさらに含み、空気ダクトの少なくとも一部が自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁に設けられ、空気ダクトを介して自浄式メンテナンスステーション本体2000の底部の本体ベース6000および集塵室2100を連通させ、集塵過程において、ダストボックス中のゴミが本体ベース6000の集塵口を介して空気ダクトに入り、空気ダクトを介して集塵室2100内に進入する。自浄式メンテナンスステーション本体2000は、自動清掃装置のダストボックス内のゴミを収集するように構成される。自浄式メンテナンスステーション本体ベース6000は集塵口6100を有し、集塵口6100は、自動清掃装置のダスト出口と接続するように構成され、自動清掃装置のダストボックス内のゴミが集塵口6100を介して自浄式メンテナンスステーション本体2000の集塵ビン3000内に進入する。集塵口6100周囲にシールゴムガスケットがさらに設けられ、当該シールゴムガスケットは集塵口6100と自動清掃装置のダスト出口とを接続した後に封止し、集塵効果を確保するとともにゴミ漏れを防止するために使用される。
【0022】
図2に示すように、貯水室2700および集塵室2100は自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁、前壁および複数の側壁によって囲まれて形成され、貯水室2700および集塵室2100の後壁と前壁とは、それぞれ同一平面であり、1つの側壁は、面を共有し、ここで、自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁の高さは自浄式メンテナンスステーション本体2000の前壁の高さよりも高く、自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁は後壁と前壁とに接続され、且つ自浄式メンテナンスステーション本体2000側壁の端面は円弧状構造である。貯水室2700および集塵室2100が上方かつ前方向きに設計されることにより、汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800の着脱が容易になり、ここで、円弧状構造により、貯水室2700および集塵室2100に取り付けられた汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800の安定性と美観性が確保される。
【0023】
貯水室2700は、汚水タンク5000と浄水タンク4000とを収容するために使用され、貯水室2700は、前記貯水室2700の後壁に貼り付けられ、貯水室2700の底部に前記貯水室の後壁の高さよりもわずかに低くなるように上方に延在するボス2600を含み、ボスの頂部に複数の軟質ゴム突起開口が設けられ、軟質ゴム突起開口は、対応位置に組み立てられた汚水タンク5000または浄水タンク4000に接続されるように構成される。ここで、貯水室2700は鉛直に延在する仕切り板2710を含み、貯水室2700は2つの部分に分割され、一部は汚水タンク5000を収容するための汚水室2300であり、他の部分は浄水タンク4000を収容するための浄水室2400である。
【0024】
いくつかの実施例では、前記軟質ゴム突起開口は汚水タンク5000の組立位置のボス2600の頂端に対応して設けられたエアポンプ口2610および汚水タンク接続口2620を含み、エアポンプはエアポンプ口2610を介して汚水タンク5000内の空気を吸い出し、汚水タンク5000は密閉構造であるため、空気吸い出し過程において内部に負圧が形成され、洗浄溝中の汚水が汚水管、汚水タンク接続口2620を介して汚水タンク5000に吸い込まれる。浄水タンク接続口2630は浄水タンク4000の組立位置のボス2600の頂端に対応して設けられ、浄水タンク4000中の清浄水は蠕動ポンプの作用下で浄水タンク接続口2630を介して洗浄溝内のスキージ部材に流れ、自動清掃装置の清掃ヘッドを洗浄する。エアポンプ口2610、汚水タンク接続口2620、および浄水タンク接続口2630はボス2600の頂端に設けられることにより、浄水タンクまたは汚水タンクの交換過程において、浄水タンクまたは汚水タンク中の水が水タンクから溢れて、浄水室または汚水室内に流出することを防止する。エアポンプ口2610、汚水タンク接続口2620、および浄水タンク接続口2630と、汚水タンク5000および浄水タンク4000との頂端での封止接続により、浄水室または汚水室の底端での接続に比べて、操作がより便利である。
【0025】
自浄式メンテナンスステーションは、貯水室に並んで設けられた汚水タンク5000と浄水タンク4000、および前記集塵室2100に並んで設けられた集塵カバー2800をさらに含み、汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800の頂面は実質的に同一平面であり、前面は実質的に同一平面である。汚水タンク5000、浄水タンク4000、および集塵カバー2800は自浄式メンテナンスステーション本体2000に組み立てられた後に平坦な配列構造に形成され、一方では着脱に便利であり、他方では外形が平坦で美観性が向上し、ユーザ体験が向上する。
【0026】
自浄式メンテナンスステーションを長期間に使用すると、清掃部材の洗浄時の汚水によって軟質ゴム突起開口が汚染され、汚れが残ることが避けられない。上記設計により、ボス2600上の軟質ゴム突起開口は前壁に対して開放構造を有し、側壁に対しても開放構造を有し、アームや清掃用具があらゆる角度から軟質ゴム突起開口に接触可能であり、ユーザが軟質ゴム突起開口付近に溜まった汚れを容易に清掃することができる。
【0027】
汚水タンク5000と浄水タンク4000とが貯水室2700内に組み付けられると、汚水タンク5000と浄水タンク4000との頂面が前記自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁よりも高く、汚水タンク5000と前記浄水タンク4000とのタンク本体の大部分が貯水室2700外に位置し、集塵カバー2800が集塵室2100内に組み付けられると、集塵カバー2800の頂面が自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁よりも高く、集塵カバー2800の大部分が集塵室2100外に位置する。上記設計により、自浄式メンテナンスステーション本体の材料使用量が低減され、汚水タンクと浄水タンクと集塵カバーとの上部がキャビティ外部に露出するため、人々が汚水タンクと浄水タンクと集塵カバーとの頂部に設けられたハンドルを容易に持ち上げることができ、汚水タンクと浄水タンクと集塵室とを容易に操作し、美観な設計という技術的効果も得られ、同時に、自浄式メンテナンスステーション本体の頂部は、前壁が低く、後壁が高く設計され、汚水タンクと浄水タンクと集塵カバーとの前部の上寄りの位置も同時にキャビティ外部に露出するため、人々が透明な汚水タンクおよび浄水タンク内の水位および集塵室内の状況を容易に観察し、汚水タンク、浄水タンク、および集塵室の対応する操作を適時に行うことができる。
【0028】
集塵カバー2800は、集塵室2100の端面に封止接続された開口を有し、前記開口は前記集塵ビン3000の端面に封止接続され、封止接続により集塵ビン3000の内部が完全に封止され、集塵効率の向上に寄与する。
【0029】
自浄式メンテナンスステーション本体2000の下部および前記本体ベース6000は前方向きに開口された洗浄室を構成し、洗浄室は、自動清掃装置がメンテナンス操作のために該自浄式メンテナンスステーションに戻ったときに該自動清掃装置を収容するために使用される。自浄式メンテナンスステーション本体底部に洗浄溝が設けられ、前記自動清掃装置が洗浄室に収容された後、洗浄溝を介して自動清掃装置の清掃部材を清掃するように構成される。
【0030】
自動清掃装置、例えば掃除ロボットが清掃完了後に自浄式メンテナンスステーションに戻った後、自動清掃装置は自浄式メンテナンスステーション底板1000の傾斜面に沿って本体ベース6000まで移動することにより、自動清掃装置のダスト出口が本体ベース6000の集塵口6100と接続され、自動清掃装置のダストボックス内のゴミが自浄式メンテナンスステーション本体2000の集塵ビン3000内に移される。
【0031】
いくつかの実施例では、本体ベース6000と本体2000とは着脱不可能に全体として形成され、本体ベース6000は集塵風路をさらに含み、集塵風路は本体ベース6000内に設けられ、前記自動清掃装置内のゴミを回収するように構成される。集塵風路の吸気口は集塵口であり、集塵風路の排気口は空気ダクトを介して集塵室2100と連通する。
【0032】
本開示の実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体の頂端に集塵カバーを収容するための集塵ビンを設けることで、自動清掃装置が複数回清掃した後に一度に集塵するという技術的効果を実現し、自動清掃装置の集塵ボックスに対する頻繁な掃除がもたらす清掃効率の低下やユーザ体験の低下という問題を回避することができる。
【0033】
関連技術では、自浄式メンテナンスステーションの構造は通常複雑であり、水タンクは自浄式メンテナンスステーションの複雑なフードカバー内に配置され、取り出しや使用が困難であり、水タンク接続口が水タンク底部に形成されるため、水タンク中の水が溢れ出やすく、自浄式メンテナンスステーション中の部品が破損する可能性が非常に高い。
【0034】
そこで、本開示の実施例は、自浄式メンテナンスステーションを提供し、水タンクの少なくとも一部を自浄式メンテナンスステーション本体の外部に露出させることにより、ユーザによる着脱が容易となり、水タンクの水口を水タンクの上部に設けることで、水タンク中の液体が溢れにくく、溢れた液体による電子部品の破損を回避することができる。同様の構造は同様の技術的効果を有し、その一部の技術的効果についてここでは繰り返さない。
【0035】
具体的に、本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションの一例を示す。図1は自浄式メンテナンスステーションの全体構造を例示的に示す概略図であり、図2は本開示の汚水タンク、浄水タンクおよび集塵カバーを除去した後の自浄式メンテナンスステーション本体の構造を例示的に示す概略図であり、図3図5は異なる視点から本開示の自浄式メンテナンスステーションに係る貯水タンクを示す概略図である。
【0036】
図1に示すように、本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションは自浄式メンテナンスステーション底板1000、自浄式メンテナンスステーション本体2000および貯水タンク7000を含む。ここで、自浄式メンテナンスステーション底板1000および自浄式メンテナンスステーション本体2000の輸送やメンテナンスを容易にするために、自浄式メンテナンスステーション底板1000は自浄式メンテナンスステーション本体2000に着脱可能にまたは着脱不可能に接続され、貯水タンク7000は自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に組み付けられる。
【0037】
図2に示すように、自浄式メンテナンスステーション本体2000は貯水室2700を含み、貯水室2700は上方かつ前方向きに開口して自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂部に設けられる。貯水室2700は貯水タンク7000を収容するように構成される。貯水タンク7000は浄水タンク4000または汚水タンク5000であってもよい。貯水タンク7000は複数であってもよい。いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体2000は2つの貯水タンク7000を含み、それぞれは浄水タンク4000および汚水タンク5000であり、これに対応して、貯水室2700は浄水タンク4000を収容するための浄水室2400、および汚水タンク5000を収容するための汚水室2300を含む。貯水室2700は上方かつ前方向きに開口して設計され、貯水タンク7000は前側かつ上側の方向から自浄式メンテナンスステーション本体2000に組み立てられ、このような組立方法がユーザの使用習慣により合致し、貯水タンク7000の着脱を容易にすることができる。さらに、上方かつ前方向きに開口した設計により、貯水室2700内の部品に対する日常的なメンテナンスを容易に行うことができる。
【0038】
貯水室2700は自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁、前壁および複数の側壁によって囲まれて形成され、ここで、自浄式メンテナンスステーション本体2000の後壁の高さは自浄式メンテナンスステーション本体2000の前壁の高さよりも高く、自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁は後壁と前壁とを接続させ、且つ自浄式メンテナンスステーション本体2000側壁の端面は円弧状構造である。円弧状構造により、貯水室2700に取り付けられた貯水タンク7000の安定性と美観性が確保され得る。
【0039】
貯水室2700は、貯水室2700に適合した後壁と、貯水室2700の底部から貯水室の後壁の高さよりもわずかに低くなるように上方に延在するボス2600とをさらに含む。ボス2600の高さは貯水タンク7000の最高水位線の高さよりも高く、貯水タンク7000が貯水室2700に組み立てられたとき、ボス2600は貯水タンク7000の水タンク突出部(図3および図4に示す水タンク突出部7140)を支持する。
【0040】
ボス2600の頂部に複数の軟質ゴム突起開口が設けられ、該軟質ゴム突起開口は対応位置に組み立てられた貯水タンク7000に接続されるために使用される。具体的に、該軟質ゴム突起開口は貯水タンク7000に設けられた汚水口または浄水口に接続されるために使用される。
【0041】
いくつかの実施例では、軟質ゴム突起開口はエアポンプ口2610および汚水タンク5000の組立位置のボス2600の頂端に対応して設けられた汚水タンク接続口2620を含み、エアポンプはエアポンプ口2610を介して汚水タンク5000内の空気を吸い出し、汚水タンク5000は密閉構造であるため、空気吸い出し過程において内部に負圧が形成され、洗浄溝中の汚水が汚水管、汚水タンク接続口2620を介して汚水タンク5000に吸い込まれる。
【0042】
いくつかの実施例では、軟質ゴム突起開口は、浄水タンク4000の組立位置のボス2600の頂端に対応して設けられた浄水タンク接続口2630をさらに含み、浄水タンク4000中の清浄水は蠕動ポンプの作用下で浄水タンク接続口2630を介して洗浄溝内のスキージ部材に流入して、自動清掃装置の清掃ヘッドを洗浄する。
【0043】
エアポンプ口2610、汚水タンク接続口2620、および浄水タンク接続口2630はボス2600の頂端に設けられ、浄水タンクまたは汚水タンクの交換過程において、浄水タンクまたは汚水タンク中の水が水タンクから溢れて、浄水室または汚水室内に流入することを回避する。エアポンプ口2610、汚水タンク接続口2620、および浄水タンク接続口2630と、汚水タンク5000および浄水タンク4000との頂端での封止接続により、浄水室または汚水室の底端での接続に比べて、操作がより便利である。
【0044】
自浄式メンテナンスステーションを長期間に使用すると、清掃部材の洗浄時の汚水によって軟質ゴム突起開口が汚染され、汚れが残ることが避けられない。上記設計により、ボス2600上の軟質ゴム突起開口は前壁に対して開放構造を有し、側壁に対しても開放構造を有し、アームや清掃用具があらゆる角度から軟質ゴム突起開口に接触可能であり、ユーザが軟質ゴム突起開口付近に溜まった汚れを容易に清掃することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、ボス2600の頂部に複数の軟質ゴム突起点2640が設けられてもよく、該軟質ゴム突起点2640は貯水タンク7000の水タンク突出部(図3および図4に示す水タンク突出部7140)の下面に設けられたピット7221(図5に示す)に対応して適合される。貯水タンク7000が貯水室2700に組み立てられたときに、貯水室2700の軟質ゴム突起点2640が貯水タンク7000のピット7221に制限される。軟質ゴム突起点2640の具体的な数は実際の状況に応じて設定されてもよく、軟質ゴム突起点2640はボス2600の頂部に対称に分布してもよい。例えば、ある実施例では、軟質ゴム突起点2640は4つであり、ボス2600の頂部にほぼ均一に分布している。軟質ゴム突起点2640がピット7221に嵌合して位置を規制することにより、貯水室2700における貯水タンク7000の位置がより正確になり、貯水タンク7000の位置ずれを回避することができる。
【0046】
貯水室2700内は、鉛直に延在する仕切り板2710をさらに含んでもよく、該仕切り板2710は貯水室2700を2つの部分に分割し、一部は汚水タンク5000を収容するための汚水室2300であり、他の部分は浄水タンク4000を収容するための浄水室2400である。該仕切り板2710の頂端に少なくとも1つの振動減衰パッド2711が設けられ、前記ハンドルが落下すると前記ハンドルを支持し、前記ハンドルの振動を低減するように構成される。前記仕切り板2710の両側にそれぞれ少なくとも1つの位置規制突起(図示せず)が設けられ、前記汚水タンクと前記浄水タンクとの前記仕切り板2710に面する側壁に前記位置規制突起に適合される少なくとも1つの位置規制窪み(図3および図4に示す第2窪み7120)が設けられ、前記汚水タンクと前記浄水タンクとが前記汚水室と前記浄水室とに組み立てられた後、前記位置規制突起は前記位置規制窪みと嵌合して位置が規制される。
【0047】
貯水タンク7000は自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に着脱可能に組み立てられ、具体的に、貯水タンク7000は貯水室2700内に着脱可能に組み立てられる。貯水タンク7000の着脱可能な組立、および貯水室2700の上方かつ前方向きに開口した設計により、貯水タンク7000の着脱が非常に容易になり、ユーザによる貯水タンク7000内の液体の日常的な交換に便利である。貯水タンク7000は、貯水タンク7000中の水位を観察するために、透明材料を採用してもよい。
【0048】
いくつかの実施例では、貯水タンク7000が貯水室2700に組み立てられたとき、貯水タンク7000の頂面は貯水室2700の後壁よりも高く、貯水タンク7000のタンク本体の大部分は貯水室2700の外部に位置してもよい。上記設計により、貯水タンク7000の着脱をさらに最適化し、ユーザによる貯水タンク7000内の液体の日常的な交換に便利であり、自浄式メンテナンスステーション本体2000の材料使用量が低減される。さらに、自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂部は前壁が低く、後壁が高くなるように設計され、貯水室2700の前部の上寄りの位置もキャビティ外部に露出し、ユーザが透明な貯水室2700内の水位状況を容易に観察し、貯水室2700に対応する操作を行うことができる。
【0049】
貯水タンク7000は浄水タンク4000または汚水タンク5000であってもよい。貯水タンク7000は複数であってもよい。いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体2000は2つの貯水タンク7000を含み、それぞれは浄水タンク4000および汚水タンク5000である。汚水タンク5000と浄水タンク4000とは貯水室2700に並んで設けられ、汚水タンク5000と浄水タンク4000の頂面は実質的に同一平面であり、前面は実質的に同一平面である。汚水タンク5000および浄水タンク4000が自浄式メンテナンスステーション本体2000に組み立てられた後に平坦な配列構造に形成され、一方では着脱に便利であり、他方では、外形が平坦で美観性が向上し、ユーザ体験が向上する。
【0050】
貯水タンク7000は、液体の流入または流出のための開口を有する。該開口はタンク本体の上部に設けられ、該開口の高さは貯水タンク7000の最高水位線7111よりも高い。貯水タンク7000が浄水タンク4000である場合、該開口は浄水口であり、貯水タンク7000が汚水タンク5000である場合、該開口は汚水口である。開口の高さが貯水タンク7000の最高水位線よりも高いと、貯水タンク7000中の液体が水タンクから溢れることがなく、特に水タンク交換過程における液体溢れを防止することができる。さらに、溢れた液体による電子部品の破損を回避することができる。
【0051】
図3図5を併せて参照すると、貯水タンク7000は水タンク収容部7100および水タンクトップカバー7200を含み、前記水タンクトップカバー7200は前記水タンク収容部7100を実質的に覆い、前記水タンク収容部7100は水タンク本体部7130と水タンク突出部7140とを含み、水タンクトップカバー7200は水タンク収容部7100とともにキャビティを形成し、水タンク突出部7140は前記水タンク本体部7130から突出し、貯水タンクは実質的にL字形構造となっている。
【0052】
水タンク収容部7100は液体を収容するために使用される。水タンク収容部7100の側壁は、前記水タンク収容部の底部に沿って上方に延在する少なくとも1つの窪みを含み、該窪みは貯水室2700内の突起と嵌合して位置を規制される。具体的ないくつかの実施例では、水タンク収容部7100の側壁は、前記水タンク収容部の底部に沿って最高水位線7111を超えるまで上方に延在する第1窪み7110と、前記水タンク収容部の底部に沿って予め設定された高さまで上方に延在する第2窪み7120とを含み、第2窪み7120の高さは限定されない。ここで、第1窪み7110はボス2600の少なくとも一部と嵌合して位置を規制され、第1窪み7110の頂面は水タンク突出部7140の底面の少なくとも一部を形成し、第1窪み7110の頂面は浄水口、汚水口またはピット7221などを含み、ボス2600に設けられたエアポンプ口2610、汚水タンク接続口2620、浄水タンク接続口2630または軟質ゴム突起点2640に合わせて接続され、第2窪み7120は貯水室2700内部側壁の突起と嵌合して位置を規制される。上記水タンク収容部7100に設けられた窪みにより、貯水タンク7000の全体的な位置の規制を達成し、貯水タンク7000が貯水室2700の対応位置に比較的正確に設けられ、貯水タンク7000の位置ずれを回避することができる。
【0053】
トップカバー7200は水タンク収容部7100の上方を覆い、トップカバー7200は水タンク収容部7100に着脱可能に接続され、トップカバー7200は水タンク収容部7100に対して開閉可能である。トップカバー7200が閉じられたとき、水タンク収容部7100内の液体が外部から隔離され、外部の異物が貯水タンク7000内に落下するのを防止することができる。選択可能に、トップカバー7200が閉じられたとき、トップカバー7200は水タンク収容部7100と密閉接触し、トップカバー7200は水タンク収容部7100とともに密閉構造を形成する。
【0054】
水タンク突出部7140の下面に浄水口、汚水口またはピット7221などが設けられる。貯水タンク7000が汚水タンク5000である場合、水タンク突出部7140の下面に汚水口が設けられる。貯水タンク7000が浄水タンク4000である場合、水タンク突出部7140の下面に浄水口が設けられる。貯水タンク7000が貯水室2700に組み立てられたとき、水タンク突出部7140がちょうど貯水室2700中のボス2600によって支持され、水タンク突出部7140の下面に設けられた汚水口または浄水口はボス2600の頂部の軟質ゴム突起開口に接続される。
【0055】
いくつかの実施例では、貯水タンク7000は汚水タンク5000であり、水タンク突出部7140の下面にエアポンプインターフェースがさらに設けられ、該エアポンプインターフェースはボス2600の頂部のエアポンプ口2610に接続される。エアポンプ口2610はエアポンプインターフェースに接続された後、汚水タンク5000から汚水を吸い込むことができる。いくつかの実施例では、エアポンプはエアポンプ口2610およびエアポンプインターフェースを介して汚水タンク5000内の空気を吸い出し、汚水タンク5000は密閉構造であるため、空気吸い出し過程において内部に負圧が形成され、洗浄溝中の汚水が汚水管、汚水タンク接続口2620を通じて汚水タンク5000に吸い込まれる。
【0056】
水タンク突出部7140の下面に複数のピット7221がさらに設けられてもよい。貯水タンク7000が貯水室2700に組み立てられたとき、水タンク突出部7140がちょうど貯水室2700中のボス2600によって支持され、水タンク突出部7140の下面に設けられた複数のピット7221はボス2600の頂部の軟質ゴム突起点2640と協働して貯水タンク7000の位置規制を達成する。軟質ゴム突起点2640がピット7221に嵌合して位置を規制することにより、貯水室2700における貯水タンク7000の位置がより正確になり、貯水タンク7000の位置ずれを回避することができる。
【0057】
図5に示すように、いくつかの実施例では、貯水タンク7000は浄水タンク4000であり、このとき貯水タンク7000は水管ブラケット7300および水管7400をさらに含むことができる。水管ブラケット7300は浄水タンク4000内の突起構造7900に設けられ、突起構造7900は第1窪み7110に対応して形成され、該突起構造7900は浄水タンク4000の最高水位線よりも高い。水管7400は水管ブラケット7300から浄水タンク4000の底部まで延在し、液体が水管7400を介して浄水タンク4000の外側に流れる。水管7400は水管入口と水管出口を有し、ここで、水管入口は浄水タンク4000の底部に位置し、水管出口は水管ブラケット7300に位置し、水管出口は浄水タンク4000の浄水口に接続される。
【0058】
いくつかの実施例では、貯水タンク7000は浄水タンク4000であり、このとき貯水タンク7000は浮き球ベース7500および浮き球7600をさらに含んでもよい。ここで、浮き球ベース7500は浄水タンク4000の底部に設けられ、浮き球7600を配置するために使用され、浮き球7600は浮き球ベース7500に接続され、浮き球ベース7500上の固定軸の周りを回転することができ、タンク内の水位を検出するように構成される。
【0059】
いくつかの実施例では、貯水タンク7000は浄水タンク4000であり、このとき貯水タンク7000はフィルタ7700をさらに含んでもよい。該フィルタ7700は水管入口の端部に配置され、液体が水管7400に入るとき液体を濾過するように構成される。
【0060】
貯水タンク7000はハンドル7800をさらに含んでもよい。ハンドル7800は貯水タンク7000の頂部にヒンジで接続されてもよい。ハンドル7800を設けることで、貯水タンク7000の着脱がより容易となり、ユーザによる貯水タンク7000内の液体の日常的な交換が容易となる。
【0061】
本開示の実施例は自浄式メンテナンスステーションを提供し、水タンクの少なくとも一部を自浄式メンテナンスステーション本体の外部に露出させ、ユーザによる着脱に便利であり、水タンクの水口を水タンクの上部に設けることで、水タンク中の液体が溢れにくく、溢れた液体による電子部品の破損を回避することができる。
【0062】
関連技術では、自浄式メンテナンスステーションファンはファンビンに設けられ、ファンビンは集塵ビンの底部に設けられ、集塵ビンの底部に通気孔が形成され、ファン作動時に発生する吸引力によって集塵ビン内の空気が吸い出され、ファンビン中の空気ダクトを通って自浄式メンテナンスステーション本体2000の外側に排出される。集塵口と洗浄溝との距離が比較的近いため、ロボットがパイルに登ったり離れたりする過程において、洗浄溝中の残留水を集塵口に持ち込むことがあり、水量が多すぎると、ファン作業時に空気ダクトを通じて集塵ビンに水を吸い込む可能性があり、集塵ビンに水が溜まりすぎるとファンの破損や感電の危険性がある。
【0063】
そこで、本開示の実施例は自浄式メンテナンスステーションを提供し、集塵ビンの底部に排水孔を設けることで、集塵ビン内に入った液体を即時に排出することができ、同様の構造は同様の技術的効果を有し、その一部の技術的効果についてここでは繰り返さない。具体的に、図1および図2に示すように、自浄式メンテナンスステーションは、自浄式メンテナンスステーション底板1000および自浄式メンテナンスステーション本体2000を含み、前記底板1000は前記自浄式メンテナンスステーション本体2000に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、輸送に便利である。前記自浄式メンテナンスステーション本体2000は集塵室2100を含み、集塵カバー2800は集塵室2100を覆って設けられて集塵ビン3000を形成し、集塵室2100は前記自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に一体的に設けられる。図6に示すように、集塵室2100は自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に内側に窪んで集塵のための各部品を収容するための集塵室2100を形成し、集塵室2100は排水孔2101を有し、排水孔2101は前記集塵室の底部に設けられ、排水孔2101は1つまたは複数であってもよく、集塵室2100の内部空間に応じて設定すればよく、通常、集塵室の底部の低い位置に設けられ、液体排出に便利であり、自浄式メンテナンスステーション本体2000は空気ダクト2500をさらに含み、空気ダクト2500の一端は本体ベース6000の集塵口6100と連通し、空気ダクト2500の他端は前記集塵室2100と連通し、前記集塵室2100の側壁は吸気口2102を含み、前記吸気口2102は前記空気ダクト2500を介して本体ベース6000の集塵口6100と連通し、空気ダクトは自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁に形成されて下方に延在し、本体ベース6000を通って本体ベース6000の集塵口6100と連通する。ここで、前記自浄式メンテナンスステーションが集塵状態にあるとき、集塵ビン3000の内部気流が前記空気ダクト2500を介して前記集塵ビン3000の外部と導通し、前記排水孔2101は前記集塵ビン3000の外部と連通せず、集塵ビン内に十分な負圧が確保され、ダストボックス内のゴミが集塵口および空気ダクトを通じて集塵袋に吸い込まれ、前記自浄式メンテナンスステーションが非集塵状態にあるとき、集塵ビン3000内部の導風口が閉じられ、集塵ビン3000の内部気流が前記集塵ビン3000外部と導通せず、前記排水孔2101は前記集塵ビン3000の外部と連通し、このとき、集塵過程において、液体、例えばモップ布の水が空気ダクトを通じて集塵ビン3000に進入しても、排水孔2101が開いて液体が集塵ビン3000から流出し、集塵ビン内の部品の損壊、特にファンの損壊を回避することができる。
【0064】
いくつかの実施例では、前記集塵ビン3000は排水弁2103をさらに含み、前記集塵ビン3000の底部の外側の前記排水孔2101に近い出口位置に設けられ、前記自浄式メンテナンスステーションが集塵状態にあるとき、前記排水弁2103はビン内の負圧の作用によって前記排水孔を閉じて前記排水孔2101が前記集塵ビン3000の外部と連通せず、前記自浄式メンテナンスステーションが非集塵状態にあるとき、前記排水弁2103は重力作用下で開かれて前記排水孔2101が前記集塵ビン3000の外部と連通する。
【0065】
いくつかの実施例では、前記排水弁2103は、固定端21031および弾性可動端21032を含み、固定端21031はねじ、接着、係止などによって前記集塵ビン3000の底部外側に固定的に取り付けられ、弾性可動端21032は開状態と閉状態に切り替え可能に前記排水口2101の出口位置に設けられる。弾性可動端21032はゴム、プラスチックなどの軟質ゴム栓材料で形成され、通常状態では、排水口2101が開状態にあり、集塵ビン3000の底部に水があれば、水が該排水口2101から自動的に排出され、ファンが作動すると、集塵ビン3000内に負圧が形成され、弾性可動端21032が自動的に排水孔外側に吸着されて封止を実現する。ファンが停止した後、弾性可動端21032は重力作用下で自動的に開き、集塵ビン3000に水があれば、再び排水口2101から排出される。
【0066】
いくつかの実施例では、前記集塵ビン3000の側壁は遮水構造2104を含み、遮水構造2104は前記吸気口2102の縁部に設けられ、前記吸気口から入る液体を遮断するように構成される。具体的に、前記遮水構造2104は、前記吸気口2102の縁部に沿って横方向に延在する第1バッフル壁21041と下方に延在する第2バッフル壁21042とを含み、前記第1バッフル壁21041と前記第2バッフル壁21042とは吸気領域を形成する。いくつかの実施例では、前記第2バッフル壁21042は少なくとも前記吸気口2102の下縁まで下方に延在し、前記吸気口2102から入る液体を遮断する。
【0067】
いくつかの実施例では、前記自浄式メンテナンスステーション本体2000はファンビン2200、ファン通路2210およびファン2220をさらに含み、ファンビン2200は前記集塵ビン3000の下方に設けられ、ファン2220を収容するために使用され、ファン通路2210は、前記ファンビン2200と前記集塵ビン3000とを連通させ、ファン2220によって吸引力を提供するように構成され、ファン2220は前記ファンビン2200内に設けられ、制御システムの制御下でオン/オフ可能であり、集塵に必要な吸引力を提供するために使用される。いくつかの実施例では、前記ファン通路2210は前記集塵ビン3000の底部に沿って予め設定された距離だけ上方に延在し、ファン通路2210が集塵ビン3000の底部から突出し、これにより、即時に排出されないため前記集塵ビン3000に入った液体が前記ファンビン2200に入ってファン破損を引き起こすのを回避する。
【0068】
本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーション本体は集塵ビンを含み、集塵ビンは前記集塵ビンの底部に設けられた排水孔と、一端が前記底板と連通し、他端が前記集塵ビンと連通する空気ダクトとを含み、前記自浄式メンテナンスステーションが集塵状態にあるとき、前記空気ダクトは前記集塵ビンの外部と連通し、前記排水孔は前記集塵ビンの外部と連通せずに集塵ビン内の負圧状態が確保され、集塵操作に便利であり、前記自浄式メンテナンスステーションが非集塵状態にあるとき、前記空気ダクトは前記集塵ビン外部と連通せず、前記排水孔は前記集塵ビンの外部と連通して集塵ビン内に入った水を即時に排出し、集塵ビン内の部品破損を回避することができる。
【0069】
関連技術では、自浄式メンテナンスステーション内のファンの集塵過程において、ファンの回転により大きく振動し、それに接触するファンビンの壁を破損し、また振動により大きな騒音ももたらす。
【0070】
そこで、本実施例は自浄式メンテナンスステーションを提供し、ファンビン内に複数の振動減衰装置を設けることで、ファンの回転による振動を低減し、同様の構造は同様の技術的効果を有し、その一部の技術的効果についてここでは繰り返さない。具体的に、図1図6および図7に示すように、自浄式メンテナンスステーションは、自浄式メンテナンスステーション底板1000と自浄式メンテナンスステーション本体2000とを含み、前記自浄式メンテナンスステーション底板1000は前記自浄式メンテナンスステーション本体2000に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、前記自浄式メンテナンスステーション本体2000はファンビン2200、ファン2220および振動減衰装置2230を含み、ファンビン2200は前記自浄式メンテナンスステーション本体2000の内部に一体的に設けられ、ファンビン2200は吸気口2240および排気口2250を含み、吸気口2240はファン通路2210を通じて集塵ビン3000と連通し、ファンの回転によって吸気し、集塵ビン3000内のガスを吸い出し、集塵ビン3000内の負圧を確保するために使用され、吸い出されたガスが吸気口2240を介してファンに入った後に排気口2250から排出される。ファン2220は前記ファンビン2200内に設けられ、制御システムの制御下で正回転または逆回転する。振動減衰装置2230は前記ファン2220の外面の少なくとも一部に設けられ、前記ファン2220の振動を低減するために使用され、振動減衰装置2230はゴム、プラスチックなどの弾性材料から形成されてもよい。
【0071】
いくつかの実施例では、具体的に、図8に示すように、前記振動減衰装置2230は前記ファン2220の頂端の少なくとも一部に組み立てられて前記ファンの振動を低減する振動減衰カバー2231を含み、振動減衰カバー2231の外形はファン頂端構造に適合され、振動減衰カバー2231はちょうどファン頂端を覆って設けられる。具体的に、いくつかの実施例では、前記振動減衰カバー2231は振動減衰カバー頂面22311を有し、振動減衰カバー頂面22311は前記吸気口2240に適合される第1開口22312、および、前記第1開口22312に沿って外側に延在し、前記ファン2220の頂端と前記吸気口2240との間に組み立てられ、前記ファンの振動を低減するように構成される突出縁22313を含む。いくつかの実施例では、前記突出縁22313は外側に延在する距離が増加するにつれて、前記突出縁の開口面積が徐々に増加し、このように、振動減衰カバー2231がファン頂面に組み立てられ、ファンビンに組み立てられた後、ラッパ状の突出縁22313はちょうどファンビン吸気口周囲に支持され、吸気口を封止すると同時に、振動および騒音の影響を低減することができる。いくつかの実施例では、前記振動減衰カバー頂面22311は、前記第1開口22312の周方向の周りに連続的に延在する少なくとも1つの突起をさらに含み、前記ファンビン2200の頂面内壁に当接されると前記ファン2220の振動を低減するように構成される。いくつかの実施例では、前記振動減衰カバー頂面22311は、前記第1開口22312の周方向の周りに連続的に延在する第1突起22314、第2突起22315および第3突起22316をさらに含み、前記第2突起22315と第3突起22316との間に、前記第1開口22312の周方向の周りに連続的に延在する溝22317が設けられ、第1突起22314、第2突起22315、第3突起22316および溝22317は組立過程において押し出されて変形し、ファンとファンビンのハード接続が低減され、振動破損がさらに低減される。いくつかの実施例では、前記第3突起22316の内部は複数の非連続的なキャビティがあるため、前記ファンの振動をさらに低減する。
【0072】
いくつかの実施例では、図8に示すように、前記振動減衰カバーは振動減衰カバー側壁22318を含み、振動減衰カバー側壁22318は前記振動減衰カバー頂面22311に沿って下方に延在し、振動減衰カバー2231がファン頂面を覆って設けられたとき、振動減衰カバー側壁22318はファン側面を包み込み、ここで、前記振動減衰カバー側壁22318は間隔を置いて設けられた複数の第1突出梁22319を含み、前記第1突出梁22319は中空構造であり、前記各第1突出梁22319の外壁はファンビン2200の側壁に当接され、前記ファン作動時の振動をさらに低減する。
【0073】
いくつかの実施例では、図9に示すように、前記振動減衰装置2230は振動減衰パッド2232をさらに含み、振動減衰パッド2232は前記ファン2200の底端の少なくとも一部に組み立てられ、前記ファン2200の振動を低減する。いくつかの実施例では、図10に示すように、前記振動減衰パッド2232は、前記排気口に適合される第2開口22322および前記振動減衰パッド2232の上面に沿って横方向に延在する複数の第2突出梁22321を含み、ここで、前記第2突出梁22321は中空構造であり、第2突出梁22321の側壁はファン2200の底部に接触し、前記ファンの振動をさらに低減し、振動減衰パッド2232が前記ファン2200の底端に組み立てられた後、ファンの底端の風出口構造が第2開口22322に入り込み、ファンの底端は振動減衰パッド2232の組立突起22324と締まりばめにより係止され、ファンの底端の平面は、振動減衰パッド2232の上面に沿って横方向に延在する複数の第2突出梁22321と接触し、中空の第2突出梁22321は振動低減の役割を果たす。いくつかの実施例では、前記振動減衰パッド2232は、前記第2開口22322の内側壁に沿って縦方向に延在する複数の第3突出梁22323をさらに含み、ファンビンの底端の風出口構造が第2開口22322に入り込んだ後に複数の第3突出梁22323と密着して接触し、前記第3突出梁22323は中空構造であり、前記ファンの振動をさらに低減する。
【0074】
本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションによれば、自浄式メンテナンスステーション本体は、ファンビン内に設けられたファン、および前記ファンの外面の少なくとも一部に組み立てられた振動減衰装置を含み、振動減衰装置に複数の振動減衰構造が設けられるので、自浄式メンテナンスステーションに対する前記ファンの振動の影響を低減することができる。
【0075】
関連技術では、自動清掃装置底面の清掃モジュール(例えば湿式清掃モジュールのモップ布ブラケット)は通常、昇降構造であり、自然な重力状態下で自動清掃装置の底部に密着しない。また、自動清掃装置の集塵口が洗浄溝の前部にある場合、自動清掃装置底面の清掃モジュールがパイルに登ったり離れたりする際に集塵口を通過することになり、集塵口を通過する際に、清掃モジュール(特にモップ布ブラケット)が集塵口に引っ掛かり、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりすることができない可能性が高く、特に自動清掃装置がパイルに登る際に、後方にパイルに登るための駆動力が通常大きくないため、パイルにスムーズに登ることができない。さらに、清掃モジュールが湿式清掃モジュールである場合、洗浄したばかりのモップ布は完全に乾いていないため、集塵口に擦れるとモップ布の水が集塵口に吸い込まれ、集塵ボックスに吸い込まれてファンの破損につながる。
【0076】
そこで、本開示の実施例は自浄式メンテナンスステーションを提供し、底板本体に持ち上げ構造を設けることで、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において清掃モジュールが擦られるか、または動かなくなることを防止し、さらに自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする成功率を高めることができる。同様の構造は同様の技術的効果を有し、その一部の技術的効果についてここでは繰り返さない。
【0077】
具体的に、本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションの一例を示す。図11および図12は、異なる角度から本体ベースに接続された自浄式メンテナンスステーション底板を例示的に示す図であり、図13は自浄式メンテナンスステーション底板の構造を例示的に示す概略図である。
【0078】
図1に示すように、本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションは自浄式メンテナンスステーション底板1000および自浄式メンテナンスステーション本体2000を含む。
【0079】
自浄式メンテナンスステーション本体2000は、自動清掃装置のダストボックス内のゴミを収集するように構成される。いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体2000に集塵ビン3000、浄水タンク4000、および汚水タンク5000などの構成要素がさらに設けられてもよい。自浄式メンテナンスステーション本体2000の下方に本体ベース6000が一体的に設けられる。いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション底板1000は本体ベース6000に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、輸送に便利である。
【0080】
いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体2000の下方の本体ベース6000は洗浄溝6200を含み、洗浄溝6200は、自動清掃装置の湿式清掃モジュールに洗浄液を補充するか、および/または湿式清掃モジュールから除去されたゴミを収容するか、および/または湿式清掃モジュールの清掃過程において発生した汚水を収集し、ゴミと汚水との後続処理をより容易に行うように構成される。いくつかの実施例では、洗浄溝6200は集塵口6100の後方に設けられる。
【0081】
図11に示すように、自浄式メンテナンスステーション底板1000は底板本体1100および持ち上げ構造1300を含む。
【0082】
底板本体1100は、自動清掃装置が前記自浄式メンテナンスステーション底板1000に戻るとき前記自動清掃装置を支持するように構成される。すなわち、自動清掃装置は自浄式メンテナンスステーション底板1000に移動して底板本体1100によって支持され得る。具体的に、自動清掃装置が自浄式メンテナンスステーション底板1000に移動する過程において、自動清掃装置の駆動輪は底板本体1100の傾斜面上を走行する。
【0083】
図11および図13を併せて参照すると、本体ベース6000と底板本体1100とは第1方向Xに沿って順次設けられ、底板1000は本体ベース6000に相互に接続される。具体的に、第1方向Xに沿って、本体ベース6000は開始端と停止端とを有し、底板本体1100も開始端と停止端とを有し、本体ベース6000の停止端は底板本体1100の開始端に相互に当接される。いくつかの実施例では、本体ベース6000は底板本体1100に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、輸送に便利である。
【0084】
本体ベース6000と底板本体1100とは少なくとも第1方向Xに沿って連続する傾斜面を形成し、自動清掃装置の駆動輪がそこを比較的円滑に走行することができる。いくつかの実施例では、自動清掃装置の駆動輪は底部両側に位置し、これに対応して、本体ベース6000と底板本体1100とは駆動輪の位置に適合される連続的な傾斜面を形成し、駆動輪がそこを走行する。いくつかの実施例では、底板本体1100はさらに窪み部1121と突起部1122とを含み、ここで、窪み部1121は底板本体1100の中央に位置し、突起部1122は前記窪み部の両側に位置する。窪み部1121の上面と水平面とのなす角度は突起部1122の上面と水平面とのなす角度よりも小さい。
【0085】
いくつかの実施例では、窪み部1121の上面と水平面とのなす角度はゼロに近くてもよい。突起部1122の開始端は本体ベース6000の停止端に相互に当接されて同じ高さを有し、突起部1122と本体ベース6000とは駆動輪に適合される2つの連続的な傾斜面を形成する。底板本体1100の中央位置に窪み部1121を設けることで、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において底板本体1100の表面によって妨げられたり擦られたりすることを防止することができる。
【0086】
さらに、底板本体1100の突起部1122は第1方向Xに沿って滑り止め構造1123が設けられ、該滑り止め構造1123は少なくとも底板本体1100の第1方向に沿った開始端と停止端とに設けられる。滑り止め構造1123は任意形状のリブまたは溝であってもよく、例えば、第2方向Yに沿って延在する帯状突起であってもよく、第2方向Yは第1方向Xに垂直である。突起部1122に滑り止め構造1123を設けることで、自動清掃装置がパイルにスムーズに登ったり離れたりすることをさらに助けることができる。
【0087】
いくつかの実施例では、本体ベース6000は、第1上面と呼ばれる上面を有し、本体ベース6000が水平な床面に置かれたとき、本体ベース6000の上面は水平面に対して所定の傾斜角度で傾斜し、該所定の傾斜角度に対応する傾きは第1傾きと呼ばれる。同様に、底板本体1100は、第2上面と呼ばれる上面を有し、底板本体1100が水平な床面に置かれたとき、底板本体1100の上面は水平面に対して所定の傾斜角度で傾斜し、該所定の傾斜角度に対応する傾きは第2傾きと呼ばれる。いくつかの実施例では、底板本体1100は窪み部1121と突起部1122とを含み、第2傾きは水平面に対する突起部1122の上面の傾きである。いくつかの実施例では、第1傾きおよび第2傾きは、第1傾きが第2傾きよりも大きいという関係がある。自動清掃装置はパイルに登った直後の動力が相対的に小さく、第2傾きを小さく設定することにより、自動清掃装置のパイル登りに有益である。
【0088】
図13に示すように、集塵口6100は、自動清掃装置のダスト出口と接続されるように構成され、自動清掃装置のダストボックス内のゴミが集塵口6100から自浄式メンテナンスステーション本体2000の集塵ステーション内に入る。いくつかの実施例では、集塵口6100の周囲にはシールゴムガスケットがさらに設けられ、集塵口6100と自動清掃装置のダスト出口とが接続された後に封止され、ゴミ漏れを防止するために使用される。集塵口6100は本体ベース6000の上面に位置し、本体ベース6000と底板本体1100との接続部のほぼ縁部位置に設けられる。
【0089】
図11図12を併せて参照すると、持ち上げ構造1300は底板本体1100の上面に設けられ、底板本体1100と本体ベース6000との接続部のほぼ縁部位置に設けられる。いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300は底板本体1100の窪み部1121に設けられる。持ち上げ構造1300は、自動清掃装置が逆方向(このとき本体前側が自浄式メンテナンスステーション本体2000の外側である第1方向Xに向く)に自浄式メンテナンスステーション底板1000に移動する過程において、前記自動清掃装置の底面の清掃モジュールを押圧し、前記清掃モジュールが前記自動清掃装置の内部に向かって移動し、例えば前記自動清掃装置の底面の清掃モジュールが前記自動清掃装置内に押し込まれるように構成される。
【0090】
自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に自浄式メンテナンスステーション底板1000に移動して自動清掃装置のダスト出口と本体ベース6000の集塵口6100とを接続する過程において、底板本体1100の上面に持ち上げ構造1300が設けられていないと、自動清掃装置の清掃モジュール(例えば湿式清掃モジュールのモップ布ブラケット)が集塵口6100を通過する際に集塵口6100に引っ掛かり、自動清掃装置100がパイルにスムーズに登ったり離れたりすることができない可能性がある。
【0091】
底板本体1100の上面に持ち上げ構造1300が設けられ、自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に自浄式メンテナンスステーション底板1000に移動して自動清掃装置の清掃モジュールと自浄式メンテナンスステーション本体2000の洗浄溝とを接続する過程において、まず、持ち上げ構造1300を清掃モジュールの少なくとも一部のフレームに当接させ、清掃モジュールを一定の高さ(例えば8mm)だけ持ち上げ、このとき清掃モジュールが持ち上げ構造1300によって押圧され、清掃モジュールが自動清掃装置の内部に向かって移動し(例えば持ち上げ構造1300によって自動清掃装置内に押し込まれ)、その後、自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に移動し続けると、清掃モジュールのフレームが集塵口6100の上方を通過し、持ち上げ構造1300から徐々に外れ、この過程において、清掃モジュールが持ち上げ構造1300から完全に外れたとしても、清掃モジュールの一部または全部が集塵口6100の上方に位置し、清掃モジュールは集塵口6100に密着して緩やかに通過することができる。清掃モジュールが集塵口6100を完全に通過した後、重力の作用下で、持ち上げ構造1300によって押圧される前の状態に徐々に回復し、すなわち、清掃モジュールの少なくとも一部が自動清掃装置から離れる方向に向かって突出する。このように、清掃モジュールが重力の作用下で一定の高さ(例えば8mm)だけ降下し、清掃モジュールが洗浄溝と接続されることになる。
【0092】
底板本体1100の上面に持ち上げ構造1300を設けることで、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において、集塵口6100が清掃モジュールを妨げることを防止し、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする成功率が向上する。
【0093】
いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300は楔形部材1310とローラ1320とを含む。
【0094】
楔形部材1310は底板本体1100の上面に設けられ、底板本体1100の上面から該上面から離れる方向に向かって突出する。楔形部材1310は第1方向Xに沿って順次第1傾斜面1311、第1頂面1313および第2傾斜面1312を含み、前記第1傾斜面1311、第1頂面1313および第2傾斜面1312は前記第1方向Xにおいて順次当接される。
【0095】
第1傾斜面1311とその所在する底板本体1100の上面との間の鋭角を第1角度αとし、第2傾斜面1312とその所在する底板本体1100の上面との間の鋭角を第2角度βとする。いくつかの実施例では、第1角度αは第2角度βよりも小さく、自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に底板本体1100に移動すると、自動清掃装置が緩やかに押圧され、迅速に降下することができる。具体的に、いくつかの実施例では、第1角度αの範囲は5度~25度、例えば5度、25度、10度~15度、10度または15度であってもよく、自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に底板本体1100に移動すると、自動清掃装置底面の清掃モジュールが持ち上げ構造1300によって円滑に押圧される。いくつかの実施例では、第2角度βの範囲は75度~90度、例えば75度、90度、80度~85度、80度または85度であってもよく、清掃モジュールのフレームが持ち上げ構造1300から外れた後に重力の作用下で迅速に降下する。
【0096】
なお、楔形部材1310が底板本体1100の窪み部1121に設けられる場合、第1角度αは第1傾斜面1311と窪み部1121上面との間の角度であり、第2角度βは第2傾斜面1312と窪み部1121上面との間の角度であり、楔形部材1310が底板本体1100の突起部1122に設けられる場合、第1角度αは第1傾斜面1311と突起部1122上面との間の角度であり、第2角度βは第2傾斜面1312と突起部1122上面との間の角度である。
【0097】
ローラ1320は第1頂面1313に設けられ、自動清掃装置底面の清掃モジュールを押圧する際に前記清掃モジュールを前記自動清掃装置内部に向かって移動させる過程において、前記清掃モジュールと転がり可能に接触する。ローラ1320を設けることで、清掃モジュールのフレームと楔形部材1310との間の摩擦抵抗を低減し、構成要素間の摩耗を低減し、各構成要素の使用寿命を延長することができる。
【0098】
いくつかの実施例では、ローラ1320の一部が楔形部材1310内に埋め込まれ、持ち上げ構造1300と清掃モジュールのフレームとの間の摺動接触が転がり接触に円滑に移行され得る。いくつかの実施例では、ローラ1320の交換を容易にするために、ローラ1320は前記楔形部材1310に着脱可能に接続される。
【0099】
いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300の数は少なくとも2つであり、前記少なくとも2つの持ち上げ構造1300は第2方向Yにおいて対向して設けられ、第2方向Yは第1方向Xに対して垂直である。自動清掃装置が第1方向Xに沿って逆方向に底板本体1100に移動する過程において、該少なくとも2つの持ち上げ構造1300はそれぞれ清掃モジュールのフレームに当接され、清掃モジュールが均一に一定の高さだけ持ち上げられる。2つ以上の持ち上げ構造1300を設けることで、清掃モジュールに加えられた力をより分散させ、不均一な力を受けることにより清掃モジュールが第2方向Yにおいて偏ることを回避することができる。
【0100】
いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300の数は2つであり、該2つの持ち上げ構造1300は第2方向Yにおいて対向して設けられ、該2つの持ち上げ構造1300は実質的に底板本体1100の中心軸線に対して対称的に設けられる。該2つの持ち上げ構造1300の間隔は集塵口6100の第2方向Yの幅に相当するか、または集塵口6100の第2方向Yの幅よりもわずかに大きく、自動清掃装置下方のメインブラシカバーを妨げることを回避する。
【0101】
いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション底板1000は斜面体1400をさらに含み、該斜面体1400は坂面であってもよく、底板本体1100の表面に設けられ、具体的に、該斜面体1400は底板本体1100の本体ベース6000との接続部の縁部位置に設けられてもよく、ほぼ集塵口6100の前方であって底板本体1100の中心軸線位置に設けられる。いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300の数は2つであり、第2方向Yにおいて対向して設けられ、斜面体1400は実質的に該2つの持ち上げ構造1300の中央に位置する。底板本体1100の表面に斜面体1400を設けることで、自動清掃装置がパイルに登っている際に自動清掃装置の前端(特に前端に設けられた衝突センサ)が集塵口6100の縁部に接触することを防止することができる。
【0102】
いくつかの実施例では、斜面体1400は底板本体1100の窪み部1121に設けられる。いくつかの実施例では、図13に示すように、斜面体1400と持ち上げ構造1300とはいずれも底板本体1100の窪み部1121に設けられる。底板本体1100の中央位置に窪み部1121を設け、斜面体1400と持ち上げ構造1300とを窪み部1121に設けることで、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において、底板本体1100の表面によって妨げられるか、または底板本体1100の表面と擦られたりすることを回避することができる。
【0103】
いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300は底板本体1100の窪み部1121に設けられ、持ち上げ構造1300の高さは突起部1122よりも高く、自動清掃装置底面の清掃モジュールを効果的に押圧し、これにより、清掃モジュールを自動清掃装置の内部に向かって大きな距離だけ移動させることができる。
【0104】
いくつかの実施例では、斜面体1400は底板本体1100の窪み部1121に設けられ、斜面体1400の高さは突起部1122とは実質的に同じである。斜面体1400の高さが低すぎると、自動清掃装置がパイルに登る際に集塵口6100の縁部に触るのを防止する作用を果たすことができず、斜面体1400の高さが高すぎると、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において自動清掃装置を妨げることになる。
【0105】
いくつかの実施例では、持ち上げ構造1300は底板本体1100の停止端から予め設定された距離を有し、該予め設定された距離により、自動清掃装置が後方に自浄式メンテナンスステーション底板1000に進入するとき、自動清掃装置の駆動輪が該底板本体1100の停止端に進入する前に、持ち上げ構造1300が前記清掃モジュールと接触しない。それは、自動清掃装置の駆動輪が開始端の滑り止め構造1123と接触する前に、自動清掃装置の後退力が比較的に小さく、このとき持ち上げ構造1300が清掃モジュール(モップ布ブラケットなど)と接触すると自動清掃装置のパイル登りを妨げ、ひいてはパイル登りの失敗につながる可能性があるからである。これに対応して、自動清掃装置の駆動輪が底板本体1100の停止端に進入すると、持ち上げ構造1300が清掃モジュールに突き当たることがあり、このとき自動清掃装置がすでに滑り止め構造1123を踏んでおり、自動清掃装置は滑り止め構造1123の助けを借りてパイルに円滑に登ったり離れたりすることができる。
【0106】
本開示は、自動清掃装置、および前記実施例の自浄式メンテナンスステーションを備える自浄式システムをさらに提供する。
【0107】
本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システムは、底板本体に持ち上げ構造を設けることで、自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする過程において清掃モジュールが擦られるか、または動かなくなる現象を回避し、ひいては自動清掃装置がパイルに登ったり離れたりする成功率を向上させることができる。
【0108】
関連技術では、自浄式メンテナンスステーションの空気ダクトの構造は通常複雑であり、より多くの物理的空間を占め、自浄式メンテナンスステーションが嵩張るように見える。さらに、複雑な空気ダクト構造も集塵効果をある程度低下させ、ダストボックス中のゴミをすべて自浄式メンテナンスステーションの集塵室に吸い込むことは困難である。
【0109】
そこで、本開示の実施例は、自浄式メンテナンスステーションを提供し、自浄式メンテナンスステーション内部の空気ダクト構造を最適化し、空気ダクトの経路を短縮することにより、自浄式メンテナンスステーションの空気ダクトをより滑らかにして構造をよりコンパクト化し、自動清掃装置の集塵効率をさらに向上させることができる。
【0110】
具体的に、本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションの一例を示す。図14は自浄式メンテナンスステーションと組み合わせたダストボックスの全体構造を例示的に示す概略図であり、図15図16は、自浄式メンテナンスステーションの空気ダクト構造および集塵状態における空気ダクト中の気流の進行方向を具体的に示す図である。
【0111】
図14に示すように、本実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションは自浄式メンテナンスステーション底板1000および自浄式メンテナンスステーション本体2000を含む。ここで、自浄式メンテナンスステーション底板1000は自浄式メンテナンスステーション本体2000に着脱可能に、または着脱不可能に接続され、具体的に、自浄式メンテナンスステーション底板1000は自浄式メンテナンスステーション本体2000の下部の本体ベース6000に着脱可能に、または着脱不可能に接続される。着脱可能な接続方法は、輸送やメンテナンスを容易にすることができる。
【0112】
自浄式メンテナンスステーション本体2000は、自動清掃装置のダストボックス内のゴミを収集するように構成される。いくつかの実施例では、自浄式メンテナンスステーション本体2000には集塵ビン3000、浄水タンク4000、および汚水タンク5000などの構成要素が並んで設けられてもよい。具体的に、図2に示すように、自浄式メンテナンスステーション本体2000は貯水室2700および集塵室2100を含む。貯水室2700は上方かつ前方向きに開口して自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂部に設けられ、貯水室は浄水タンク4000を収容するための浄水ビン、および汚水タンク5000を収容するための汚水ビンをさらに含むことができる。集塵室2100は上方かつ前方向きに開口して貯水室2700と並んで自浄式メンテナンスステーション本体2000の頂端に設けられ、集塵室2100は、集塵カバー2800を収容するための集塵ビン3000を構成する。貯水室2700および集塵室2100は上方かつ前方向きに設計されることにより、汚水タンク5000、浄水タンク4000および集塵カバー2800の着脱に便利である。
【0113】
自浄式メンテナンスステーション本体2000の下方に本体ベース6000がある。いくつかの実施例では、本体ベース6000は自浄式メンテナンスステーション本体2000の下方に一体的に設けられる。本体ベース6000はさらに自浄式メンテナンスステーション底板1000に相互に当接され、具体的に、自浄式メンテナンスステーション底板1000と本体ベース6000とは第2方向に沿って順次設けられ、第2方向は前後軸Xの矢印とは反対する方向である。
【0114】
図14に示すように、集塵口6100は本体ベース6000に設けられ、ほぼ本体ベース6000の自浄式メンテナンスステーション底板1000との接続部の縁部位置に位置する。集塵口6100は、自動清掃装置のダスト出口と接続されるように構成され、自動清掃装置のダストボックス300内のゴミが集塵口6100を介して自浄式メンテナンスステーション本体2000の集塵室2100内に入る。いくつかの実施例では、集塵口6100の周囲にシールゴムガスケットがさらに設けられ、集塵口6100と自動清掃装置のダスト出口とを接続した後に封止し、ゴミ漏れを防止するために使用される。集塵口6100は実質的に第1方向に沿って延在し、第1方向は横向軸Yの矢印とは反対する方向であり、第1方向は実質的に第2方向に対して垂直である。第1方向は集塵口6100の長手方向でもあり、第1方向における集塵口6100の延在距離は長さLと記され得る。集塵口6100が第1方向に沿って延在するとともに第2方向に沿っても延在し、第2方向は集塵口6100の幅方向であり、第2方向における集塵口6100の延在距離は幅Wと記され得、さらに、長さLと幅Wとの間に、L>Wという関係がある。
【0115】
いくつかの実施例では、本体ベース6000は洗浄溝6200をさらに含み、洗浄溝6200は、自動清掃装置の清掃部材を清掃し、例えば、自動清掃装置の湿式清掃モジュールに洗浄液を補充するか、および/または湿式清掃モジュールから除去されたゴミを収容するか、および/または湿式清掃モジュールの清掃過程において発生した汚水を収集し、ゴミと汚水との後続処理を容易に行うように構成される。いくつかの実施例では、洗浄溝6200は集塵口6100の後方に設けられる。洗浄溝6200は第2方向に沿って自浄式メンテナンスステーション本体2000の下部に延在し、自浄式メンテナンスステーション本体2000と洗浄溝6200との間に側壁が形成され得る。
【0116】
図15および図16を併せて参照すると、自浄式メンテナンスステーション本体2000は空気ダクト2500をさらに含み、空気ダクト2500の一端は本体ベース6000の集塵口6100と連通し、空気ダクト2500の他端は集塵室2100と連通する。自浄式メンテナンスステーションが集塵状態にあるとき、集塵ビン3000内に十分な負圧が形成され、ダストボックス300内のゴミが集塵口6100および空気ダクト2500を介して集塵袋に吸い込まれる。空気ダクト2500は所在する位置によってさらに本体空気ダクト2510とベース空気ダクト2520とに分かれる。ベース空気ダクト2520は実質的に図15の右下隅の破線枠で示す位置に配置され、本体空気ダクト2510は実質的に図15の右上隅の破線枠で示す位置に配置される。図15および図16において、中実矢印は、気流によって駆動されたゴミのベース空気ダクト2520および本体空気ダクト2510における移動軌跡を示す。
【0117】
ベース空気ダクト2520は本体ベース6000の内部に位置し、ベース空気ダクト2520は実質的にL字形構造であり、ベース空気ダクト2520の一端は集塵口6100の長手方向と連通し、他端は自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁の本体空気ダクト2510と連通する。具体的に、ベース空気ダクト2520は集塵口6100の長手方向と連通して第1方向に沿って本体ベース6000のほぼ縁部位置に延在し、その後、第2方向に沿って本体空気ダクト2510まで延在する。いくつかの実施例では、ベース空気ダクト2520の集塵口6100の長手方向における一端は集塵口6100と連通し、気流およびそれによって駆動されたゴミが直接集塵口6100の長手方向における一端から流出してほぼ直線に沿って前進し、気流が集塵口6100から流出する際の抵抗が低減される。いくつかの実施例では、ベース空気ダクト2520が第2方向に沿って延在する位置は、洗浄溝6200の縁部と本体ベース6000縁部との間にあり、本体ベース6000の限られた空間を十分に活用し、製品の全体的なサイズを小さくすることができる。いくつかの実施例では、ベース空気ダクト2520の幅は集塵口6100の幅よりもわずかに小さく、空気ダクトの幅は空気ダクトの断面の最大値であってもよく、例えば空気ダクトの断面が円形または円形に近い場合、空気ダクトの幅は円の直径または楕円の長軸の長となり、ベース空気ダクト2520の幅を適切に小さくすることで、ベース空気ダクト2520での気流の流速を増加させることができ、ダストボックス300中のゴミがベース空気ダクト2520を通過しやすくなり、ベース空気ダクト2520の詰まりを回避し、集塵効果を向上させることができる。いくつかの実施例では、ベース空気ダクト2520は第1方向に沿って延在し、第2方向に沿って延在して形成された屈曲部が円弧状に滑らかに接続し、第1方向および第2方向はほぼ垂直であるが、ベース空気ダクト2520の第1方向および第2方向における屈曲部は直角に曲がらず、本来の直角の代わりに角の2辺に接する円弧のセクションに置き換えられ、ベース空気ダクト2520を通過する気流がより緩やかになり、流速が急激に変化しないようにする。同様に、ベース空気ダクト2520は第2方向に沿って延在し、本体空気ダクト2510の上方に延在して形成された屈曲部も円弧状に滑らかに接続してもよい。
【0118】
本体空気ダクト2510は少なくとも自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁に設けられ、本体空気ダクト2510の一端はベース空気ダクト2520と連通し、他端は集塵室2100に通じ、本体空気ダクト2510はベース空気ダクト2520および集塵室2100を連通させる。具体的に、本体空気ダクト2510は自浄式メンテナンスステーション本体2000の側壁に沿って上方に集塵ビン3000まで延伸し、本体空気ダクト2510が延在する側壁は洗浄溝6200の側縁部と自浄式メンテナンスステーション本体2000の側縁部とによって形成されてもよく、本体空気ダクト2510の上記設計により、自浄式メンテナンスステーション本体2000と洗浄溝6200との間の空きスペースを十分に活用し、構造をよりコンパクトにすることができる。いくつかの実施例では、本体空気ダクト2510の幅はベース空気ダクト2520の幅よりも大きく、本体空気ダクト2510とベース空気ダクト2520との間の幅関係を適切に調整することにより、ベース空気ダクト2520での気流の流速を増加させることができ、ダストボックス300中のゴミがベース空気ダクト2520を通過しやすくなり、ベース空気ダクト2520の詰まりを回避し、集塵効果を向上させることができる。
【0119】
いくつかの実施例では、本体空気ダクト2510とベース空気ダクト2520とは2つの独立した構造であり、インタフェースで連通し、別個構造により、特にダクトが詰まった場合にダクトのメンテナンスを容易にすることができ、いくつかの実施例では、本体空気ダクト2510とベース空気ダクト2520とは一体構造であり、一体構造により、空気ダクト中の気流の漏れを効果的に回避することができる。
【0120】
本開示は、自動清掃装置、および前記実施例中の自浄式メンテナンスステーションを備える自浄式システムをさらに提供する。
【0121】
図14および図16を併せて参照すると、図には自動清掃装置に含まれるダストボックス300が図示されており、ダストボックス300はダスト入口310と吸気口320とを有し、ここで、吸気口320はダストボックス300のベース空気ダクト2520に向かう第1延在方向の側壁に設けられ、ダスト入口310はダストボックス300の自浄式メンテナンスステーション本体2000に向かう側壁に設けられ、ダスト入口310は自動清掃装置のダスト出口と接続される。
【0122】
集塵状態下で、ダストボックス300の吸気口320が開かれ、自浄式メンテナンスステーションにある第1ファンが作動を開始し、集塵室2100および空気ダクト2500内のガスを吸い出し、集塵室2100および空気ダクト2500内の気圧が低下し、気流がダストボックス300の吸気口320、ダスト入口310、自動清掃装置のダスト出口、自浄式メンテナンスステーションの集塵口6100および空気ダクト2500の間でU字形通路を形成し、気流がダストボックス300内のゴミを持ち上げ、ダストボックス300内のゴミが気流によって持ち上げられて最終的に集塵室2100に吸い込まれる。U字形通路は、気流の最適な流入流出通路であり、U字形通路の設計により、気流がよりスムーズになり、ダストボックス中のゴミをダストボックスから出しやすくなり、空気ダクトを通って集塵ビンに入ることができる。
【0123】
本開示の実施例によって提供される自浄式メンテナンスステーションおよび自浄式システムによれば、自浄式メンテナンスステーション内部の空気ダクト構造を最適化することにより、空気ダクトの経路を小さくし、自浄式メンテナンスステーションの空気ダクトがよりスムーズになり、構造がコンパクトであり、自動清掃装置の集塵効率をさらに向上させることができる。
【0124】
最後に、本明細書における各実施例は漸進的に説明され、各実施例は他の実施例との相違点に焦点を当て、各実施例間で同一または類似の部分は互いに参照され得ることに留意されたい。
【0125】
以上の実施例は、本開示の技術的解決策を説明するために使用され、それらを限定するものではなく、前記実施例を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者は、前記各実施例に記載された技術的解決策を依然として修正することができるか、またはその一部の技術的特徴を等価置換することができ、これらの修正や置換は、対応する技術的解決策の本質を本開示の各実施例の技術的解決策の精神および範囲から逸脱させないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
【国際調査報告】