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特表2025-501219動的環境における振動制御のための格子状構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】動的環境における振動制御のための格子状構造
(51)【国際特許分類】
   B64G 1/22 20060101AFI20250109BHJP
   F16F 15/04 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B64G1/22 428
F16F15/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539451
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 US2022054310
(87)【国際公開番号】W WO2024072442
(87)【国際公開日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】63/296,035
(32)【優先日】2022-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ボトリンガー、エスティーン
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラー、ニコラス アール.
(72)【発明者】
【氏名】グロセローデ、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ホフェッカー、ポール
(72)【発明者】
【氏名】マイツ、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ローランド、スコット アール.
(72)【発明者】
【氏名】パートル、トレバー
【テーマコード(参考)】
3J048
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048AC01
3J048CB22
(57)【要約】
本開示の実施形態は、負荷を振動源から構造的に隔離するための振動制御システムおよび振動制御装置に関する。様々な実施形態では、振動絶縁装置は、第1および第2の支持構造と、それらの間に延在するとともに、振動絶縁装置の本体を画定する側壁とを含む。実施形態では、側壁は、負荷を構造的に支持するように構成される。実施形態では、側壁は、側壁の総面積の少なくとも一部を占有する1つまたは複数の格子部分を含んでおり、格子部分は、宇宙船の振動源および負荷からの振動伝達を低減するために、第1の支持構造と第2の支持構造との間の側壁を介した振動の伝達を減衰させるように構成されている。実施形態では、振動絶縁装置の本体は、ペイロードインタフェースコーンがドロップイン交換品であるように、1つまたは複数の格子部分を有していない部品とほぼ同じである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全宇宙船振動絶縁のための振動制御システムであって、
宇宙船の振動源と負荷との間の接続のためのペイロードインタフェースコーンを備え、前記ペイロードインタフェースコーンは、
第1の支持構造と、第2の支持構造と、前記第1の支持構造と前記第2の支持構造との間に延在するとともに、前記ペイロードインタフェースコーンの円錐台形本体を画定する側壁とを含んでおり、前記側壁は、前記第2の支持構造に対して前記負荷を構造的に支持するように構成されており、
前記側壁は、前記側壁の総面積の少なくとも一部を占有する1つまたは複数の格子部分を含んでおり、前記格子部分は、宇宙船の前記振動源および前記負荷からの振動伝達を低減するために、前記第1の支持構造と前記第2の支持構造との間の前記側壁を介した振動の伝達を減衰させるように構成されており、
前記ペイロードインタフェースコーンの前記円錐台形本体は、前記ペイロードインタフェースコーンがドロップイン交換部品であるように、1つまたは複数の格子部分を有していない宇宙船ペイロードインタフェースコーンとほぼ同じであり、
システムは、独立したダンピング装置を含んでいない、システム。
【請求項2】
前記1つまたは複数の格子部分は、複数の格子部分であり、前記複数の格子部分の各々は、前記側壁の円周の周囲に延在する1つまたは複数の緯度の方向に延在する複数のフープによって画定されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の格子部分は、第1の格子パターンを有する第1の格子部分と、第2の格子パターンを有する第2の格子部分とを含んでいる、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の格子パターンは、螺旋格子、六方格子、P六方格子、ブラベー格子、立方ブラベー格子、正方格子、三斜格子、単斜格子、および斜方格子を含む格子パターンの群から選択される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1および第2の格子パターンは、螺旋格子であり、前記第1および第2の格子パターンが互いに回転オフセットされるように、前記第1の格子パターンが前記第2の格子パターンに対して中心軸を中心に回転されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の格子部分は、5つの部分を含み、前記側壁の上部の2つの部分は、螺旋格子であるとともに、個々の螺旋格子が螺旋の中間部で接続するように、互いに中心軸を中心に回転されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の格子部分は、5つの部分を含み、前記側壁内の各部分は、螺旋格子であるとともに、個々の螺旋格子が螺旋の中間部で隣接する格子部分に接続するように、互いに中心軸を中心に回転されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の格子部分は、前記側壁の総面積の約20%を各々が占有する第1および第2の部分と、前記側壁の総面積の約60%を占有する第3の部分とを含む3つの部分を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数の格子部分は、前記側壁の総面積の90%以上を占有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数の格子部分は、前記側壁の総面積の5%~90%を占有する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数の格子部分は、2つ以上の格子部分を含み、前記2つ以上の格子部分はそれぞれ、前記側壁の総面積の10%~50%を占有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記側壁は、1つまたは複数の非格子部分を含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つまたは複数の格子部分は、前記側壁内で隣接している、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つまたは複数の格子部分は、非格子部分によって分離されている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記側壁内の前記1つまたは複数の格子部分は、振動ダンピング特性を有するカーボンナノチューブ(以下、CNTとする)複合材料から少なくとも部分的に構成される、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
CNT格子部分は、積層接合プロセスを使用してCNT材料の複数の接合されたシートから格子状構造に形成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記CNT材料は、X55アセトンを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
振動制御システムであって、
負荷を振動源から構造的に隔離するための振動絶縁部品を備え、前記振動絶縁部品は、
第1の支持構造と、第2の支持構造と、前記第1の支持構造と前記第2の支持構造との間に延在するとともに、前記振動絶縁部品の本体を画定する側壁とを含んでおり、前記側壁は、前記第2の支持構造に対して前記負荷を構造的に支持するように構成されており、
前記側壁は、前記側壁の総面積の少なくとも一部を占有する1つまたは複数の格子部分を含んでおり、前記格子部分は、宇宙船の前記振動源および前記負荷からの振動伝達を低減するために、前記第1の支持構造と前記第2の支持構造との間の前記側壁を介した振動の伝達を減衰させるように構成されており、
前記振動絶縁部品の前記本体は、前記振動絶縁部品が宇宙船部品のドロップイン交換品であるように、1つまたは複数の格子部分を有していない宇宙船部品とほぼ同じであり、
前記側壁内の前記1つまたは複数の格子部分は、振動ダンピング特性を有するカーボンナノチューブ(CNT)複合材料から少なくとも部分的に構成されており、
システムは、独立したダンピング装置を含んでいない、振動制御システム。
【請求項19】
前記側壁は、円筒形である、請求項18に記載の振動制御装置。
【請求項20】
前記側壁は、バルクヘッドである、請求項18に記載の振動制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の様々な実施形態は、振動制御に関する。具体的には、本開示の様々な実施形態は、全宇宙船絶縁システム(whole spacecraft isolation systems)における振動制御のための格子構造に関する。
【背景技術】
【0002】
振動制御は、自動車産業、航空宇宙産業、建設産業、およびバイオメディカル産業などの分野で使用される部品にとってますます重要な特性である。一般的に述べると、振動は、自然界に広く存在し、運動、衝撃、音などの様々な理由で発生する周期的な往復運動を指す。振動が一定の限界を超えると、機器、部品、構造、さらには人体にも害を及ぼす可能性がある。その結果、この種の過剰な振動は、構造上の故障、精密機器の故障、および様々な電子部品の破壊など、多くの工学的問題を引き起こす可能性がある。
【0003】
振動軽減の方法、装置、および材料の適用は、土木工学、機械工学、および航空宇宙工学などの様々な分野に拡大されている。例えば、航空宇宙工学の分野において、多次元振動制御は、人工衛星のペイロードまたは打ち上げ段階における他の機器の安全性を確保するための重要な検討事項となっている。打上げ中の振動は、一般的に、エンジンの点火、ブースタの分離、および音響励振などの飛行事象によって発生し、これらの励振の各々の振動数領域は異なり得る。その結果、振動軽減には、一般的に、広範囲の振動数にわたって発生する振動を軽減する能力が必要となる。
【0004】
一般に、宇宙船における振動軽減は、全宇宙船振動絶縁(whole-spacecraft vibration isolation)と微小振動制御との両方を含む。全宇宙船振動絶縁は、軌道に入る前に宇宙船およびその機器が損傷を受けるリスクを低減するために、打ち上げ中の振動負荷を低減するための方法および装置を指す。打ち上げ段階は、宇宙船がそのミッション期間中に経験する最も過酷な動的環境である。この段階に耐えるために、宇宙船の構造は、一般的に、宇宙船が軌道に乗った後は役に立たなくなる質量/構造を追加することによって強化される。これは、打ち上げコストを増加させるだけでなく、追加のペイロードを打ち上げるために使用できる質量のマージンを減少させる。微小振動制御は、宇宙船または人工衛星が軌道上にある間に、打ち上げ後の振動による機器または部品への損傷のリスクを低減するための方法および装置を指す。受動的振動制御装置および能動的振動制御装置の両方が使用されているが、能動的振動制御装置は、一般に、より高いコストおよび複雑さで振動制御性能を実証している。
【0005】
過去数十年にわたって、研究者によって宇宙船および他の用途における振動軽減方法、装置、および材料に向けて取り組みがなされてきた。例えば、非特許文献1は、打ち上げロケットとペイロードアダプタとの間に挿入された複数のアイソレータを含む全宇宙船振動絶縁のための能動的振動制御装置を開示している。加えて、ペイロードアダプタの外面には、受動的拘束型ダンピング(PCDL:passive constrained layer damping)材料が取り付けられている。
【0006】
非特許文献2は、ボイスコイルモータ(VCM)に基づく全宇宙船能動的絶縁システムを開示している。非特許文献2のシステムは、打ち上げロケットとペイロードアダプタとの間に配置されたVCM、支持板ばね、およびアクチュエータ支持体を含む。従って、非特許文献2のシステムは、ペイロードアダプタ取付構造自体を変更することなく、VCMおよび関連する部品を追加することによって、振動絶縁の設計要件を満たすことができる。
【0007】
非特許文献3は、低振動数領域(<100Hz)におけるペイロードへのインタフェース負荷を低減するための能動的ペイロードアダプタを開示している。非特許文献3のアダプタは、24個のアクティブストラットによって接続された2つのインタフェースリングで構成されている。発射装置への動的負荷の伝達は、発射装置ペイロードから発射装置への構造的接続を形成するペイロードアダプタを通る構造的経路を介して行われる。
【0008】
非特許文献4は、打ち上げロケットと宇宙船との間のインタフェースを提供するために既存のペイロード取付金具を交換するためのオクトストラット受動的振動絶縁プラットフォームを提示している。
【0009】
非特許文献5は、受動的および能動的振動制御を圧電スタックアクチュエータと統合する円形ペイロードアダプタフィッティング(CPAF: Circular Payload Adapter Fitting )を提示している。
【0010】
非特許文献6は、振動の振幅を低減するための適切なフィードバック力を提供する能動的制御アクチュエータとして設計され最適化されるとともに、全宇宙船振動絶縁プラットフォームに固定されたボイスコイルモータであって、ボイスコイルモータの一方の側に垂直方向にセンサが配置されたボイスコイルモータを提示している。
【0011】
非特許文献3および非特許文献4に見られるように、研究者は、機械フレームの機械的な振動絶縁特性を向上させ、構造上の一体性を維持しながら重量を減少させるために、ストラットをベースとした構造を使用することを模索してきた。しかしながら、非特許文献3の装置の場合、振動制御装置は、振動を制御するために調整するように構成された油圧ストラットに依存する能動的装置として設計されている。能動的振動制御装置の使用は、振動制御部品による部品の故障の可能性の増加とともに、設計に対してコストおよび複雑さを加える。非特許文献4の場合、装置は、全宇宙船受動的振動絶縁のためのスチュワートプラットフォーム(Stewart platform)の設計概念を適用している。非特許文献4の装置は、安全性および信頼性のためにプラットフォームに冗長ストラットを追加することによって、従来のスチュワートプラットフォーム設計に冗長性を加えている。
【0012】
宇宙船という特定の分野以外でも、研究者は、機械フレームの機械的振動絶縁特性を向上させるためにアディティブ・マニュファクチャリングまたは3Dプリンティングを使用してストラットベースの構造を作成することを模索してきた。例えば、非特許文献7は、振動絶縁構造に使用されるアディティブ・マニュファクチャリング格子設計を提示している。
【0013】
振動軽減材料の特性を継続的に調査し、改善することが依然として必要である。従って、振動軽減および制御装置に対する改善は、十分に受け入れられるであろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】ジュン(Jun)他著、「全宇宙船受動的振動絶縁システムの評価(An evaluation of the whole-spacecraft passive vibration isolation system)」、機械学会予稿集パートG:航空宇宙工学ジャーナル(Proc. Inst. Mech. Engineers Part G J. Aerospace Eng.)、2007年、221、67-72頁
【非特許文献2】タング(Tang)他著、「VCMベースの全宇宙船振動絶縁システムの設計および実験的研究(Design and experimental study of a VCM-based whole-spacecraft vibration isolation system)」、航空宇宙工学ジャーナル(J. Aerospace Eng.)、2018年
【非特許文献3】リトヴェガー(Rittweger)他著、「アリアン5のための能動的ペイロードアダプタの実現可能性の実証(Feasibility demonstration of an active payload adapter for Ariane 5)」、宇宙船構造、材料および機械的試験2005(Spacecraft Structures,Materials and Mechanical Testing 2005)、2005年、581頁
【非特許文献4】リウ(Liu)他著、「オクトストラット振動絶縁プラットフォームおよびその全宇宙船振動絶縁への応用(Octo-strut vibration isolation platform and its application to whole spacecraft vibration isolation)」、サウンドアンドバイブレーションジャーナル289(J.Sound Vibration 289)、2006年、726-744頁
【非特許文献5】リウ・エフ(Liu,F.)、ファング・ビー(Fang,B.)、およびホアン・ダブリュ・エイチ(Huang,W.H.)(2010)著、「新型アイソレータを用いたフレキシブル衛星の振動制御(Vibration control of flexible satellites using a new isolator)」、2010年第3回ハルビン航空学および宇宙工学におけるシステムおよび制御に関する国際シンポジウム(In 2010 3rd International Symposium on Systems and Control in Aeronautics and Astronautics Harbin)、IEEE、2010年、593-597頁
【非特許文献6】チー(Chi)他著、「ボイスコイルモータに基づく全宇宙船能動的振動絶縁(Design of active whole-spacecraft vibration isolation based on voice-coil motor)」、土木、機械、航空宇宙システムのためのセンサおよびスマート構造技術(Sensors and Smart Structures Technologies for Civil,Mechanical,and Aerospace Systems)、2014年、第9061号、90613X1-90613X-7頁
【非特許文献7】サイアム(Syam)他著、「振動絶縁のためのストラットベースの格子構造の設計および解析(Design and Analysis of Strut-Based Lattice Structures for Vibration Isolation)」、精密工学(Precision Engineering)、2017年
【図面の簡単な説明】
【0015】
本出願に含まれる図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。図面は、本開示の実施形態を例示し、説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。図面は、特定の実施形態の例示に過ぎず、本開示を限定するものではない。
図1A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置を示す図である。
図1B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置を示す図である。
図2A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置の概要図である。
図2B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御の効果を示すグラフである。
図3A-3F】本開示の1つまたは複数の実施形態による、円筒形の振動制御装置の様々な実施形態を示す図である。
図4】従来技術の宇宙船システムを示す図である。
図5A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、1つまたは複数の振動制御装置を含む全宇宙船絶縁システムの様々な実施形態を示す図である。
図5B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、1つまたは複数の振動制御装置を含む全宇宙船絶縁システムの様々な実施形態を示す図である。
図6A】本開示の実施形態による、1つまたは複数の振動制御装置を含む全宇宙船絶縁システム600Bの追加の実施形態を示す図である。
図6B】本開示の実施形態による、1つまたは複数の振動制御装置を含む全宇宙船絶縁システム600Bの追加の実施形態を示す図である。
図7A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置を設置する方法を示す図である。
図7B】振動数の範囲にわたって負荷が受け得る振動振幅を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施形態は、様々な修正形態および代替形態を受け入れることができるが、実施形態の具体例は、図面において例示的にされるとともに、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、説明される特定の実施形態に本開示を限定することではないことを理解されたい。それどころか、その意図は、本開示の趣旨および範囲内に入る全ての修正形態、均等物、および代替形態を包含することである。
【0017】
(概要)
本開示の1つまたは複数の実施形態は、調整された格子減衰器(lattice attenuator)、およびカスタマイズされた動的機械負荷のために格子減衰器を調整するための方法に関する。
【0018】
自動車、航空宇宙、建設、およびバイオメディカル産業などの様々な分野において、衝撃、振動、音響などの動的環境は、重要な設計制約となり得る。例えば、とりわけ航空宇宙用途では、動的環境は、搭載された電子機器、アビオニクス、軍需品、空気圧部品などに対して最も損害を与える装填事例が発生する可能性があり、機能性に影響を及ぼすか、または部品の損傷を引き起こす可能性がある。その結果、動的環境は、場合によっては、1つまたは複数の重要な部品への損傷によって、システム全体の故障をもたらす可能性がある。
【0019】
一般的に、動的環境によってもたらされる問題に対処するための複数の手法が存在する。これらの手法には、動的環境に対してより耐性があるようにハードウェアを設計すること、または機械的なインタフェースを使用して動的環境からハードウェアを隔離することが含まれる。しかしながら、多くの場合、技術的な制約、スケジュールまたはコストの制約、あるいは動的環境の厳しさのために、動的環境に耐えるようにハードウェアを設計することは不可能である。
【0020】
従って、絶縁システムは、振動制御のためにより頻繁に使用される。しかしながら、絶縁システムには、独自の欠点がある。例えば、特定の部品を保護するために、複数のアイソレータが必要とされ得る。支持されるハードウェアの重量に応じて、アイソレータ自体は、支持されるハードウェアの固有振動数に基づいて適切に選択され、かつ大きさが決定される必要がある。さらに、各アイソレータを固定するための取り付け用ハードウェアも必要である。これには、必要に応じて、締結具、ワッシャ、および支持具が含まれる。これにより、部品の量および複雑さが増加し、システムの質量が増加する。別の例として、部品が隔離されると、もはや基板に固定されなくなり、これは、不利な温度変化の影響をより受けやすくなることを意味する。部品を保護するために、ヒートシンクブラケットまたは他の熱管理システムが必要とされ得る。これらは、設計および製造コストを増加させる。
【0021】
さらに、部品が隔離されると、その電気的な接地経路が失なわれる可能性がある。これは、金属製の接地ストラップが、全ての部品に、特にアビオニクス電子機器または他の電子機器に必要とされ得ることを意味する。さらに、多くの場合、ロットの性能を実証/検証するために、アイソレータ自体の受け入れ試験が必要とされる。次いで、アイソレータは、追跡および検証を必要とする、共に設置されるべきセットとしてタグ付けされる。最後に、航空機、水陸両用車、水中航走体、および打ち上げロケットなどのより大型のシステムには、隔離を必要とする数百個ではないとしても数十個の部品があり得る。これにより、個々には小さいものの、システムレベルで積み重ねられ得る、労務、文書作成、および追跡の要件における有意なコストが追加される。コストとは別に、これにより、システム全体にわたって有意な量の「寄生質量(parasitic mass)」、即ち動的環境を低減するためにのみ存在する質量が形成される。寄生質量は、質量の影響をあまり受けない用途では効率損失をもたらすが、宇宙船の設計などの質量の影響をより受けやすい用途では重大な関心事となり得る。結局、これらの活動の全ては、製造スケジュールをより長期化させることに寄与することになり得る。
【0022】
これらの問題を考慮して、本開示の様々な実施形態は、既存の絶縁システムに固有の問題に対処することができる動的環境絶縁装置/振動制御装置を提供する。1つまたは複数の実施形態では、減衰器は、振動源から接続された要素を隔離することによってシステム内の動的環境を軽減するために使用することができる格子状支持構造を備える。さらに、様々な実施形態では、格子状構造の性質により、実施形態は、交換された構造/部品と同じかまたは同様の構造強度も維持しながら、振動減衰/振動制御を提供する、システム内の既存の構造または部品に対するドロップイン交換品として機能することができる。従って、様々な実施形態は、再設計または大幅な変更を必要とすることなく、既存のシステム/レガシーシステムにおける「プラグアンドプレイ(plug and play)」使用を可能にする。例えば、様々な実施形態では、既存のレガシー部品は、単純に除去されるとともに、負荷を支持するための同様の形状、大きさ、および構造特性を維持するが、交換された部品とは対照的に、格子状構造/格子状設計の結果として、固有の振動減衰/隔離特性を含む本開示の実施形態によって交換されることができる。
【0023】
格子状支持構造は固有の振動制御を提供するため、様々な実施形態は、個別のレベルまたは局所的なレベルでの隔離の必要性を完全に排除することができる。用途に応じて、部品は、格子支持構造に接続されるか、または強固に取り付けられ得、それによって、アイソレータ、支持具、関連する取り付け用ハードウェア、ブラケット、接地ストラップ等の必要性を排除する。例えば、ミノタウロス(Minotaur)IV S4ロケットのアビオニクスシリンダは、200個を超える個々のアイソレータを必要とし、これは大きなシステム全体の寄生質量に相当する。
【0024】
1つまたは複数の実施形態では、これらの従来の振動絶縁装置の寄生質量が排除される。その結果、様々な実施形態は、向上された性能能力を提供し、コストを大幅に削減することができる。例えば、実施形態は、寄生質量を低減することによって、打ち上げロケットのペイロード容量を向上させることができる。例えば、特定の実施形態は、ペイロード容量を13%増加させることができる。加えて、様々な実施形態は、振動制御分析の簡略化または排除により、設計コストの大幅な削減をもたらすことができる。同様に、様々な実施形態の「プラグアンドプレイ」の性質により、製造スケジュールを短縮および/または標準化することができる。例えば、宇宙船への車両の過渡負荷を軽減するために使用されるソフトライドシステムは、開発コストが30万ドルから60万ドルに上昇し、12~18ヶ月の開発期間が追加される可能性がある。様々な実施形態では、これらのコストおよび追加される開発期間は、大幅に低減されるか、または排除され得る。例えば、様々な実施形態は、打ち上げロケットにおいて約16%のコスト削減をもたらすことができる。
【0025】
従って、1つまたは複数の実施形態は、全宇宙船振動絶縁のための振動制御システムに関する。様々な実施形態では、システムは、宇宙船の振動源と負荷との間の接続のためのペイロードインタフェースコーン(payload interface cone)を備える。様々な実施形態では、ペイロードコーンは、第1の支持構造、第2の支持構造、第1の支持構造と第2の支持構造との間に延在するとともに、ペイロードインタフェースコーンの円錐台形本体を画定する側壁とを含む。側壁は、負荷が宇宙船の振動源から隔離されるように、第2の支持構造に対して負荷を構造的に支持するように構成される。1つまたは複数の実施形態では、側壁は、側壁の総面積の少なくとも一部を占有する1つまたは複数の格子部分を含む。様々な実施形態では、格子部分は、宇宙船の振動源および負荷からの振動伝達を低減するために、第1の支持構造と第2の支持構造との間の側壁を介した振動の伝達を減衰させるように構成される。様々な実施形態では、ペイロードインタフェースコーンの円錐台形本体は、ペイロードインタフェースコーンがドロップイン交換部品であるように、1つまたは複数の格子部分を有していない部品とほぼ同じである。特定の実施形態では、システムは、振動減衰のためのバネなどの独立したダンピング装置を含んでいない。
【0026】
上記の概要は、本開示の各図示された実施形態または全ての実施形態を説明することを意図するものではない。
図1A図1Bを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による振動制御装置100A、100Bが示されている。様々な実施形態では、振動制御装置100A、100Bは、負荷104を振動源106から物理的に支持および/または隔離して、負荷104を潜在的な振動損傷から保護するように機能する振動絶縁システムの構造部品である。そのような実施形態では、振動制御装置100A、100Bは、支持された負荷104が動的環境から隔離または保護される、より大きなシステムのサブ部品またはサブシステムである。例えば、様々な実施形態では、装置100A、100Bは、打ち上げ宇宙船に含まれる取り付けられたペイロードを隔離するように構成された全宇宙船絶縁システムの一部である。しかしながら、これは、例示的な使用にすぎず、様々な実施形態では、装置100A、100Bは、自動車、医療機器、または他の種類のシステムで使用されるような、任意の適切な種類の振動絶縁システムの部品となり得る。1つまたは複数の実施形態では、支持された負荷104は、装置100A、100Bのみを介して振動源106に接続される。しかしながら、特定の実施形態では、支持された負荷104は、複数の振動制御装置または他の構造部品によって支持され得る。いくつかの実施形態では、振動装置は、負荷104に直接接続されるか、または1つまたは複数の他の部品が装置と負荷自体との間に配置され得るように間接的に接続され得る。
【0027】
様々な実施形態では、振動制御装置100A、100Bは、振動源106から支持された負荷104への振動の伝達を抑制または減衰させる1つまたは複数の構造的特徴を含む。従って、装置100A、100Bに接続されると、負荷104は、概して、振動源106における振動振幅110に対して低減された振動振幅108を有することになる。例えば、図2A図2Bをさらに参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置204の概要図および振動制御の効果を示すグラフが示されている。具体的に図2Aを参照すると、振動が外部振動源206から負荷208に伝達される単純な例が示されており、この負荷は、様々な実施形態では、動的環境からのある程度の保護を必要とする機械、構造、または他のシステム部品であり得る。
【0028】
このような実施形態では、負荷208は、負荷208を支持するとともに、支持された負荷208に対する発生源の振動210の影響を低減する振動制御装置204を介して、振動源206から保護される。例えば、様々な実施形態では、装置204は、発生源の振動210の負荷208への伝達を隔離、ダンピング、または別様に減衰させるように機能する構造特性および/または材料を有する構造から構成される。例えば、図2Aに示されているように、装置204は、アイソレータ(isolator)212およびダンプナー(dampener)214の両方として機能する。例えば、様々な実施形態では、アイソレータ212は、負荷208を外部振動源206から分離することによって、外部振動に対して、機械に伝達される振動振幅216を低減するために使用することができる。1つまたは複数の実施形態では、負荷208によって見られる低減された振動216の発生源の振動210に対する比は、外部振動からの絶縁の程度を示す。様々な実施形態では、ダンプナー214は、ダンピング部品/ダンピング材料の結果であり得るか、または装置204自体の構造に由来し得るダンピング係数を有する。
【0029】
振動制御の結果は、振動が振動制御装置204の異なる実施形態により振動源206から負荷208に伝達される2つのシナリオを考慮した図2Bのグラフ220に示されている。例えば、グラフ220は、振動制御装置204がアイソレータとして構成されているがダンピング特性を含まない第1の実施形態222と、振動制御装置204がアイソレータとして構成されているとともにダンピングを含む第2の実施形態224とを考察している。
【0030】
図2Bにおいて、y軸は、負荷208が受ける振動振幅の振動源206が受ける振動振幅に対する比226を示し、x軸は、負荷208が受ける振動の振動数fと負荷208の固有振動数fとの間の比228を示す。従って、1つまたは複数の実施形態では、負荷に伝達される変位の割合が1に等しい場合、負荷208は振動源と同じ振動振幅を受けるため、負荷208は外部振動源206と1つの構造になると考えられる。さらに、様々な実施形態では、fと固有振動数fとの間の比が1に等しいとき、負荷208の振動振幅は、固有共振の影響により増幅されることになる。従って、図2Bに示すように、装置204の第1の実施形態および第2の実施形態は、振動比228が負荷の共振振動数から遠ざかるにつれて、振動振幅比226を1未満に減少させることによって、振動アイソレータとして機能する。さらに、図2Bには、第2の実施形態224において、装置204の振動ダンピング特性が、ダンピングされていない実施形態222と比較して、共振振動数付近の最大振動振幅比226を低減するように機能することが示されている。
【0031】
以下にさらに説明するように、様々な実施形態では、装置204は、取り付けられた負荷208の固有振動数fを移動またはシフトさせるようにさらに機能する。そのような実施形態では、固有振動数fをシフトさせることによって、負荷208が受ける最大振動振幅226を、所望の振動数(例えば、負荷208が振動力を最も許容できる振動数)にシフトさせることができる。例えば、取り付けられた負荷208は、特定の波長に位置する振動に対してより高い耐性を有することができ、固有振動数をその波長にシフトさせることによって、負荷が振動に耐えるのに最も適している場所で発生する最大振動振幅を介して負荷を保護することができる。
【0032】
図1Aおよび図1Bに示すように、装置100A,100Bは、格子状の振動制御装置として構成されている。本発明者らは、格子構造により、負荷を支えるのに十分な構造的完全性をさらに示す高効率の振動絶縁構造が得られることを確認した。従って、様々な実施形態では、格子状側壁設計を利用して、既存の部品の一部を置き換えるか、または以前の部品と同じ大きさ/形状、および同じかまたは同様の構造的完全性を有しながら、部品自体に振動制御特性が組み込まれた新たな部品を創作する。従って、様々な実施形態は、交換された構造/部品と同じかまたは同様の構造強度も維持しながら、振動減衰/振動制御を提供する、システム内の既存の構造または部品に対するドロップイン交換品として機能することができる。
【0033】
1つまたは複数の実施形態では、装置100A、100Bは、振動源106および支持される負荷104にそれぞれ取り付けられる第1の支持構造120および第2の支持構造122を含むフレーム構造を含む。様々な実施形態では、第1および第2の支持構造120、122は、概して、負荷104および/または振動源106に取り付けられるように構成された装置の中実部分である。従って、様々な実施形態では、支持構造はまた、装置の上部もしくは下部、または支持プラットフォーム、または同等物と称され得る。様々な実施形態では、装置100A、100Bは、装置の本体を構成するとともに、第1および第2の支持構造120、122を接続する格子状側壁126A、126Bを含む。そのような実施形態では、側壁126A、126Bは、第1および第2の支持構造120、122に加えられる構造的負荷を支持する(例えば、振動源上の負荷を支持する)ように構成される。
【0034】
様々な実施形態では、格子状側壁126A、126Bは、側壁126A、126Bの総面積の少なくとも一部を占有する1つまたは複数の格子状部分130を含む。様々な実施形態では、格子状部分130は、接続側壁126A、126Bを介した振動132の伝達を阻止することによって、第1の支持構造120と第2の支持構造122との間の振動の伝達132を減衰させるように構成されている。従って、1つまたは複数の実施形態では、格子設計は、装置の絶縁特性/ダンピング特性を向上させ、かつ/または変化させる。例えば、特定の実施形態では、アイソレータは、取り付けられた負荷の固有振動数をシフトするとともに、装置を制御して特定の方法で振動を減衰させて、取り付けられた負荷を許容可能な振動閾値内に保つことができる。
【0035】
具体的には、図1Aに示すように、例えば、装置が円筒形の支持体として構成されている場合、装置は、略円筒形の形状を有する側壁126Aを含み、一方、図1Bに示すように、例えば、装置がペイロードコーンとして、またはバルクヘッド(bulkhead)として構成されている場合、側壁126Bは、円錐台形の形状を有する。
【0036】
図1A図1Bに示すように、側壁126A、126Bは、1つまたは複数の緯度方向に延在するフープ134間の格子状側壁の区分として画定される複数の格子状部分130を含む。様々な実施形態では、フープ134は、側壁の円周の周囲に延在するとともに、装置に付加的な構造的完全性を提供する。さらに、以下にさらに説明するように、様々な実施形態では、フープ134は、側壁の異なる部分を互いに隔離または分離することによって、側壁内の格子状部分の異なる格子設計または配置の使用を可能にする。図1A図1Bに示すように、複数の格子状部分は、側壁126A、126Bの総面積の90%以上を占有する7つの格子状部分130を含む。しかしながら、様々な実施形態では、側壁126A、126Bは、より少ない数またはより多い数の格子状部分を含むことができるとともに、側壁126A、126Bの総面積のより大きいまたはより小さい割合を占有することができる。例えば、様々な実施形態では、側壁126A、126Bは、側壁の総面積の約100%を占有する単一の格子部分を含むことができる。特定の実施形態では、複数の格子状部分は、2つ以上の格子部分を含み、2つ以上の格子部分はそれぞれ、側壁の総面積の10%~50%を占有する。特定の実施形態では、側壁126A、126Bは、側壁126A、126Bの総面積の約33%だけを共に構成する、いくつかのより小さい個別の格子部分を含むことができる。様々な実施形態では、振動制御装置は、側壁において隣接するか、または隣接しない2つ以上の格子状部分を有することができる。例えば、特定の実施形態では、格子状部分は、側壁の中実部分/非格子状部分によって別の格子部分から分離することができる。様々な実施形態では、格子状部分によって占有される総面積は、側壁の総面積の5%~100%である。以下でさらに説明するように、様々な実施形態では、格子部分は、装置の振動制御/構造的完全性要件に基づいて固有振動数を調整/制御するために、様々な異なる格子設計を使用して構成され得る。そのような実施形態では、複数の格子パターンは、同じパターンを共有するか、または異なるパターンを有することができる。
【0037】
例えば、図3A図3Fを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による円筒形の振動制御装置の様々な実施形態が示されている。装置300A~300Fは、上部支持構造304と、下部支持構造308と、上部支持構造304および下部支持構造308を接続するとともに、振動源と支持負荷との間で構造的負荷を支持/変位させるように構成された円筒形構造を画定する円筒形格子状側壁310A~310Fとを含む。従って、様々な実施形態では、上部および下部支持構造304、308は、格子状側壁が分離を維持するための構造的支持を提供しつつ、前述したように、装置を通した振動の伝達を低減させるための振動減衰を提供するように、負荷と振動源との間に配置することができる。しかしながら、図3A図3Fは、振動制御装置の側壁のための格子設計の様々な異なる構成を有する振動制御装置300A~300Fを示す。様々な実施形態では、格子設計は、装置の絶縁特性/ダンピング特性を変化させる。例えば、特定の実施形態では、特定の格子設計は、取り付けられた負荷の固有振動数をシフトするとともに、装置を制御して特定の方法で振動を減衰させて、取り付けられた負荷を使用全体にわたって許容可能な振動閾値内に保つことができる。図3A図3Fは、各側壁が互いに異なる振動制御プロファイルを示す格子側壁の様々な構成を示す。様々な実施形態では、負荷の振動制御要件に基づいて適切な格子側壁構成を選択または使用することができる。
【0038】
例えば、以下の表を参照すると、図3A図3Fの様々な実施形態は、互いに異なる固有振動数を示す。以下でさらに説明するように、図3Aの構成は、ベースライン構成と呼ぶことができ、図3B図3Fは、図3Aのベースライン構成の変形形態である。これに関連して、以下の表は、図3Aのベースラインと比較したときの固有共振振動数における各実施形態間の差異を示すロック比およびバウンス比を含む。
【0039】
【表1】
【0040】
このようにして、宇宙船打ち上げロケットのための既存のペイロード支持システムは、1つまたは複数の標準的な部品を、振動ダンピング機能のための格子状側壁を有するように構成された本開示の実施形態と置き換えることによって、適切な振動ダンピング特性を含むように容易かつ迅速に変更され得る。例えば、様々な実施形態では、図3A図3Fの装置は、ロケット内の既存の構造部品の代わりに使用して、ロケットを支持された負荷を保護するための振動ダンピングに適合させることができる。このようにして、様々な実施形態は、宇宙船内の別個の振動制御装置の削減または排除さえも可能にし、それによって質量を低減し、ペイロード効率を向上させることができる。
【0041】
特に図3Aを参照すると、格子側壁310Aは、複数の格子部分312を含み、複数の格子部分312は、上述したように格子部分312の各々を隔離/区別する複数の長手方向に延在するフープ314によって画定される。図3Aでは、複数の格子部分312の各々の格子設計は、側壁が上部支持部分304と下部支持部分308との間に延在する連続螺旋パターンを形成するように互いに整列されている。図3Aに示すように、格子部分312は、螺旋設計を有する格子パターンで構成されているが、様々な実施形態では、パターンの正確な種類および設計は異なり得る。1つまたは複数の実施形態では、図3Aの構成をベースライン構成と呼ぶことができ、図3B図3Fは、図3Aのベースライン構成の変形形態である。
【0042】
例えば、図3Bは、図3Aのベースライン設計の変形形態を示し、格子側壁310Bは、他の格子部分316に対して中心軸を中心に回転している2つの格子部分312を含む。従って、複数の格子状部分は、第1の格子パターンを有する第1および第2の格子部分316と、第2の格子パターンを有する第2の格子部分312とを含む。具体的には、図3Bでは、上部の2つの格子部分316は、上部の2つの部分316の螺旋格子が格子部分312から半径方向にオフセットされ、上部部分316および下部部分312が垂直方向に延在する螺旋の中間部(midspan)で接合するように回転される。
【0043】
図3Cは、図3Aのベースライン設計の変形形態を示し、格子側壁310Cは、複数の格子部分318を含み、複数の格子部分318は、各格子部分318が隣接する格子部分の螺旋の中間部に当たる螺旋格子を含むように、隣接する格子部分318に対して中心軸を中心にそれぞれ回転されている。図3Dは、図3Aのベースライン設計の変形形態を示し、格子側壁310Dは、隣接する格子部分320に対して行ごとに小さな角度だけそれぞれ回転された格子部分320を含む。具体的には、格子部分320は、部分320の螺旋状設計が小さな角度であるが、格子部分が隣接する格子部分320の螺旋の中間部に当たるほど十分な角度ではない小さな角度だけ回転されるように回転される。
【0044】
図3Eは、図3Aのベースライン設計の変形形態を示し、格子側壁310Eは、3つの格子部分324、326、328のみを含む。様々な実施形態では、フープ314は、画定された格子部分の数を調節するために必要に応じて追加または除去され得る。従って、2つの中央フープが除去されたことにより、側壁310Eは、例えば、側壁310Eの総面積の約20%をそれぞれが占有する第1および第2の格子部分324、326と、側壁の総面積の約60%を占有する第3の格子部分328とを含む3つの格子部分のみを含む。図3Fは、図3Aのベースライン設計の変形形態を示し、格子側壁310Fは、2つの格子部分334を含み、2つの格子部分334は、残りの格子部分330とは異なる格子構造の厚さを有する格子を備える。具体的には、格子部分334は、格子部分330の格子構造と比較して、より厚い格子構造を有する。従って、様々な実施形態では、側壁の格子設計は、可変厚さの部分または異なる種類の材料を有する部分を含むことができる。例えば、特定の実施形態では、格子部分の一部または全部は、異なる種類の材料から構成され、かつ/または異なる厚さを有することができる。
【0045】
図4を参照すると、従来技術の宇宙船システム400が示されている。図4において、システム400は、負荷402およびペイロードインタフェースシステム408を含む。様々な実施形態では、ペイロードインタフェースシステム408は、打ち上げのために負荷402に取り付けられるとともに負荷402を支持するように構成された、1つまたは複数の接続されたダンピング要素412を有するペイロードコーンまたはインタフェースコーン410を含む様々な部品を含む。上述したように、ペイロードインタフェースシステム408は、負荷402に与えられる振動を低減するように構成された全宇宙船振動絶縁システムである。従って、ペイロードシステム408は、軌道に入る前に宇宙船400またはその機器への損傷のリスクを低減するように設計されている。この段階を切り抜けるために、ペイロードインタフェースシステム408は、負荷402を発生源の振動415をダンピングさせ、かつ/または隔離するためのペイロードコーン410およびダンピング要素408などの支持構造を提供する。従って、ペイロードインタフェースは、負荷402を支持するための構造要素を提供し、ダンピング要素412は、宇宙船から負荷への振動の伝達を抑制するための、バネ、ダンピング材料、または同等物などの様々なアイソレータ部品を含む。従って、ダンピング要素412を使用して、発生源の振動415に関して、負荷402に伝達される振動振幅416を低減することができる。
【0046】
負荷402の重量に応じて、アイソレータ自体は、支持される負荷402の固有振動数に基づいて、適切に選択されるとともに、大きさが決定される必要がある。さらに、各アイソレータを固定するための取り付け用ハードウェアも必要である。これには、必要に応じて、締結具、ワッシャ、および支持具が含まれる。さらに、ヒートシンクブラケットまたは他の熱管理システムが、様々な接地ストラップとともに必要とされ得る。
【0047】
図5A図5Bを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置504を含む全宇宙船絶縁システム500の様々な実施形態が示されている。具体的には、図5Aは、負荷502が取り付けられた全宇宙船絶縁システム501の一部としての振動制御装置の断面平面図を示し、図5Bは、振動制御装置504の部分斜視図を示す。
【0048】
様々な実施形態では、振動制御装置504は、図1Bを参照して上述した振動制御装置100Bと同であるか、または実質的に同様である。例えば、1つまたは複数の実施形態では、振動制御装置504は、振動源508および支持された負荷502にそれぞれ取り付けられた第1の支持構造520および第2の支持構造522を含むフレーム構造を含む。様々な実施形態では、第1および第2の支持構造520、522は、概して、負荷502および振動源508に取り付けられるように構成された装置の中実部分である。従って、様々な実施形態では、支持構造はまた、装置504の上部または下部とも称され得る。
【0049】
様々な実施形態では、装置504は、第1および第2の支持構造520、522を接続する格子状側壁510を含む。そのような実施形態では、側壁510は、第1および第2の支持構造520、522に対して構造的負荷を支持するように構成される。様々な実施形態では、側壁510の格子状部分530は、側壁510を介した振動415の伝達を阻止することによって、第1の支持構造520と第2の支持構造522との間の振動の伝達を減衰させるように構成されている。例えば、1つまたは複数の実施形態では、格子設計は、図4に示されるようなバネまたは同等物などの独立したダンピング装置を使用することなく、装置が自然に振動減衰特性を有するように、装置504の絶縁特性/ダンピング特性を変化させる。特定の実施形態では、装置504は、取り付けられた負荷502の固有振動数をシフトするとともに、装置を制御して特定の方法で振動を減衰させて、取り付けられた負荷を許容可能な振動閾値内に保つことができる。
【0050】
図6A図6Bを参照すると、本開示の実施形態による、1つまたは複数の振動制御装置504、606を含む全宇宙船絶縁システム600A、600Bの追加の実施形態が示されている。様々な実施形態では、振動制御装置は、図5A図5Bに示されるペイロードコーン振動制御装置504に加えて、またはその代わりに、宇宙船絶縁システムの様々な部品として構成され得る。例えば、図6Aに示すように、通常、負荷402の構造的支持のためにのみ使用される図4の円筒形支持体420が、負荷602を支持する振動制御装置606に交換される。様々な実施形態では、振動制御装置606は、図1Aを参照して上述した装置100Aと実質的に同様である。従って、装置606は、側壁610を介した振動の伝達を阻止することによって振動の伝達を減衰させるように構成された格子状部分を有する格子状側壁610を含む。例えば、1つまたは複数の実施形態では、格子設計は、バネまたは同等物などの独立したダンピング装置を使用することなく、装置が、自然に振動減衰特性を有するように、装置606の絶縁特性/ダンピング特性を変化させる。
【0051】
図6Bを参照すると、様々な実施形態では、宇宙船が複数の振動制御装置606、504を含むように、宇宙船の1つまたは複数の追加の部品を構造的に同等の振動制御装置で置き換えることができ、両方の装置は、発生源から取り付けられた負荷への振動伝達を減衰させるように共に機能する。そのような実施形態では、既存の部品を振動制御装置でさらに置き換えることによって、複数のアイソレータの組合せは、取り付けられた負荷の固有振動数をさらにシフトするとともに、装置を制御して特定の方法で振動を減衰させて、取り付けられた負荷を許容可能な振動閾値内に保つことができる。
【0052】
図7Aを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による、振動制御装置を設置する方法700が示されている。1つまたは複数の実施形態では、方法700は、動作704において、潜在的な負荷に対する振動減衰要件を決定するステップを含む。例えば、図7Bをさらに参照すると、振動数の範囲728にわたって負荷が受け得る振動振幅726を示すグラフ700が示されている。具体的には、グラフ700は、負荷に損傷を与えることなく負荷が受けることができる、振動振幅726および振動数の範囲728に対する最大振動閾値704を示す。グラフ700に見られるように、負荷および振動閾値704は、振動振動数に依存する様々な異なる許容可能な振幅726を有する。例えば、図7Bに見られるように、負荷は、より低い振動数でより高い振動振幅を受けるが、振動数が増加するにつれて、許容可能な振幅の閾値は急速に減少する。
【0053】
様々な実施形態では、負荷は、ベースラインライン730として示される、振動数範囲にわたってベースラインの振幅を受け、標準的なペイロードコーンに取り付けられたときに負荷が受けた振動振幅を示す。図7Bに見られるように、負荷は、負荷および取り付けられたペイロードコーン部品のベースライン固有振動数または共振振動数に起因して、振動閾値704を超えるピーク振幅を点732において有する。従って、様々な実施形態における振動減衰作用は、取り付けられた負荷の固有共振振動数をシフトさせるように機能し、かつ/または負荷が受ける振動振幅が振動数の範囲728の全体にわたって振動閾値704未満になるように振幅ピークの大きさを減少させるように機能する。具体的には、特定の実施形態では、固有振動数または共振振動数で発生するピーク振幅は、負荷が振動を受けることに対して最大容量を有する場所にシフトされる。例えば、図7Bでは、固有振動数は、閾値704が振動振幅に対して最大の容量を有するより低い振動数で発生するようにシフトされ得る。
【0054】
1つまたは複数の実施形態では、方法700は、動作708において、振動減衰要件に基づいて潜在的な負荷のための格子状振動制御装置を取得するステップを含む。格子振動制御装置は、様々な製造プロセスまたは製造方法を使用して製造することができる。例えば、特定の実施形態において、装置は、湿式フィラメントワインディング(wet filament winding)技術を使用して製造され得る。いくつかの実施形態では、装置は、ウルテム(Ultem(商標))印刷ツーリング(Ultem printed tooling)などの印刷ツーリング技術を使用して製造することができる。そのような実施形態では、印刷ツーリング製造および設計はモジュール化されており、多くの場合、様々な新規ではあるが類似の設計に対して交換または組み合わせることができるインターロックセクタ(interlocking sectors)を備えている。従って、様々な実施形態では、印刷ツーリング製造は、必要に応じて格子設計を変更することによって、特定のプロジェクトの振動減衰要件を満たす格子設計を生み出すように、装置を迅速に製造/変更することが可能になる。さらに、様々な実施形態では、印刷に使用される材料は、比較的高い熱膨張係数を有し、この熱膨張係数は、プライ圧縮(ply compaction)を補助するための二次力(真空以外)として機能する。高成長ツーリング(High growth tooling)はまた、シワを除去するのに役立つ。
【0055】
1つまたは複数の実施形態では、装置は、ハンドレイアップ(hand layup)プロセスを使用して製造することができる。そのような実施形態では、ハンドレイアップ技法は、面倒で手間がかかると思われるかもしれないが、ワインダーとインタフェースするアダプタとともに設計される必要がなく、また、水平形態においてワインダーまたはツールの重量によって誘発される応力も排除されるため、簡略化された、堅牢性の低いツーリングが可能である。ハンドレイアップは、任意の局所的な特徴をツーリング内に容易に設計することが可能である。これは、様々な格子または非対称のリブパターンを含む。ハンドレイアップはまた、0度(軸方向)リブを支持することができるとともに、連続ストランド巻回中にフープバンド間をジャンプするための追加の螺旋状リブを必要としない。
【0056】
様々な実施形態では、装置は、鋼、アルミニウム、ポリマー、複合材料、または同等物などの様々な材料から構成され得る。1つまたは複数の実施形態では、装置は、複数の材料の組み合わせから構成され得る。例えば、特定の実施形態では、格子部分は、複合材料などの第1の材料から構成され、支持部分は、第2の材料から構成される。
【0057】
様々な実施形態では、使用される材料は、材料の使用によって付加的なダンピングを装置に提供するような固有のダンピング特性を有することができる。そのような実施形態では、付加的なダンピングは、ピーク振動振幅を低減することができる。例えば、1つまたは複数の実施形態では、ダンピング特性を有するカーボンナノチューブ(CNT:carbon nanotube)複合材料が、少なくとも格子部分に使用される。このような実施形態では、CNT材料は、動的環境を本質的に阻害するために全ての一次構造および二次構造に使用され得る。様々な実施形態では、CNT材料は、CNT材料の複数の接合シートから格子状構造を成形/形成するための積層接合(laminar bonding)プロセスを使用して構成され得る。
【0058】
そのような実施形態では、CNT材料は、X55アセトン縮合物、TC 275中にX55を含有する112ポリマー、チューブをコヒーレントシートに凝縮するためにアセトンを使用して加工されたナノコンプ(Nanocomp(登録商標))のCNT材料、スプレー型X55/TC420、TC420エポキシでスプレーコーティングして硬化させたX55シート、およびN12ナノステッチ(NanoStitch)のうちの1つまたは複数を含むことができる。1つまたは複数の実施形態では、層間結合(interlaminar bonds)は、テープ層間に樹脂リッチゾーンを充填することによって強化され得る。そのような実施形態では、強化材料は、2%の比率で樹脂に分散されるとともに、予め含浸されたIM/7布にフィルム化されたチョップドCNT材料を含むことができる。そのような実施形態では、樹脂材料は、ナノコンプ(NanoComp(登録商標))によるTC275樹脂を含むことができる。さらなる実施形態では、強化材料は、高成長率で製造された高成長率(HGR:High Growth Rate)-純CNT不織布、および低成長率で製造された低成長率(LGR:Low Growth Rate)-純CNT不織布を含むことができる。
【0059】
様々な実施形態では、格子装置内の粘性ダンピングは、層間結合材料によって提供される。金属層または複合材料層の間に拘束または挟まれた粘弾性材料の層を使用したダンピングは、2%以上のダンピングを提供することができる。粘弾性材料によるダンピングは、複雑な剛性モデルを必要とする。そのような実施形態では、ダンピングのこの形態は、ナストラン(NASTRAN)または他の適切なモデル化プロセスを使用して、定数倍の速度としてモデル化され得る。
【0060】
1つまたは複数の実施形態では、方法700は、動作712において、振動減衰特性を試験するステップを含む。様々な実施形態では、得られた装置は、モーダル試験(modal testing)プロセスを利用して試験され得る。減衰性能が振動減衰要件の範囲内である場合、決定点716において、振動制御装置が負荷の要件を満たすのに十分であるとして、方法は終了され得る。減衰性能が振動減衰要件の範囲外である場合、決定点716において、方法700は動作720に進行し、ここで、方法は、振動減衰を調整するステップと、712における試験動作を再開するステップとを含む。そのような実施形態では、このプロセスを繰り返し、振動閾値704内にある調整された振動振幅曲線734が決定されるまで、振動制御装置の設計が反復され得る。
【0061】
例えば、上述したように、少なくとも図3A図3Bにおいて、格子構造の設計に応じて、開示された様々な振動制御装置は、他の設計とは異なる既知の固有振動数を有する振動絶縁性能を示す。このようにして、宇宙船打ち上げロケット用の既存のペイロード支持システムは、1つまたは複数の標準的な部品を、適切な振動ダンピング機能のための格子状側壁を有するように構成された本開示の実施形態と置き換えることによって、適切な振動ダンピング特性を含むように容易かつ迅速に変更され得る。例えば、様々な実施形態では、図3A図3Fの装置は、ロケット内の既存の構造部品の代わりに使用して、ロケットを支持された負荷を保護するための振動ダンピングに適合させることができる。さらに、様々な実施形態では、第1の格子設計が閾値内の振動減衰を示さないことが判明した場合、追加の変更または修正を設計に加えて、固有振動数をシフトさせ、かつ/またはさらなるダンピング材料を追加して、減衰曲線を装置の閾値内に収めることができる。このようにして、様々な実施形態は、宇宙船における別個の振動制御装置の削減または排除さえも可能にし、それによって質量を低減し、ペイロード効率を向上させることができる。
【0062】
様々な実施形態では、方法700は、工程724において、振動制御装置を設置するステップを含む。様々な実施形態では、格子状構造の性質により、実施形態は、交換された構造/部品と同じかまたは同様の構造強度も維持しながら、振動減衰/振動制御を提供する、システム内の既存の構造または部品に対するドロップイン交換品として機能することができる。従って、様々な実施形態は、再設計または大幅な変更を必要とすることなく、既存のシステム/レガシーシステムにおける「プラグアンドプレイ」使用を可能にする。例えば、様々な実施形態では、既存のレガシー部品は、単純に除去されるとともに、負荷を支持するための同様の形状、大きさ、および構造特性を維持するが、交換された部品とは対照的に、格子状構造/格子状設計の結果として、固有の振動減衰特性/絶縁特性を含む本開示の実施形態によって交換され得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、振動制御、振動絶縁、振動ダンピング、振動減衰などの用語は、一般に、振動制御/振動低減の概念を指すために使用される。従って、アイソレータ、ダンピング、減衰などの用語は、別段の指示がない限り、特定の設計/技術に限定されることを意図していない。
【0064】
本開示の様々な実施形態の説明は、例示の目的のために提示されているが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図していない。記載された実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実際の適用または技術的改良を説明するために、または他の当業者が本明細書で開示される実施形態を理解することを可能にするために選択されている。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
【国際調査報告】