IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 先臨三維科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-走査処理方法、装置、機器及び媒体 図1
  • 特表-走査処理方法、装置、機器及び媒体 図2
  • 特表-走査処理方法、装置、機器及び媒体 図3
  • 特表-走査処理方法、装置、機器及び媒体 図4
  • 特表-走査処理方法、装置、機器及び媒体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】走査処理方法、装置、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/04 20060101AFI20250109BHJP
   A61C 9/00 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A61C19/04 Z
A61C9/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539632
(86)(22)【出願日】2023-10-08
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2023123402
(87)【国際公開番号】W WO2024125048
(87)【国際公開日】2024-06-20
(31)【優先権主張番号】202211627327.2
(32)【優先日】2022-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518283252
【氏名又は名称】先臨三維科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHINING 3D TECH CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1398 Xiangbin Road,Wenyan Street,Xiaoshan District,Hangzhou,Zhejiang 311258 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 暁軍
(72)【発明者】
【氏名】趙 暁波
(72)【発明者】
【氏名】傅 暁鵬
(72)【発明者】
【氏名】張 遠松
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052AA06
4C052LL07
4C052NN02
4C052NN03
4C052NN04
4C052NN15
(57)【要約】
本開示の実施例は、走査処理方法、装置、機器及び媒体に関し、ここで、当該方法は、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得し、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することを含む。上記技術的解決手段を用い、カスタム走査ロッドに対する走査処理によって、走査精度を向上させることができ、また、更に走査ニーズに応じて対応する走査プロセスを選択して走査することによって、走査プロセスを最適化し、データ間の依存性を減少させ、作業効率を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査処理方法であって、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得することと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することと、
前記歯顎データと前記走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することと、を含む、ことを特徴とする走査処理方法。
【請求項2】
前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが既に取り付けられ、前記の、前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することは、
前記走査プロセス情報に基づいて前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、
前記カスタム走査ロッドを取り外した後の前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとすることと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の走査処理方法。
【請求項3】
前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが取り付けられず、前記の、前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することは、
前記走査プロセス情報に基づいて前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとすることと、
前記カスタム走査ロッドが取り付けられた後の前記目標口腔における前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の走査処理方法。
【請求項4】
前記の、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて適応走査ロッドデータを取得すること、の前は、
前記カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得することと、
前記適応走査ロッドを前記ベースに固定し、前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と前記適応走査ロッドとの相対位置情報を取得することと、
前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいて前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、前記カスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報と前記相対位置情報に基づいて前記位置変換行列を決定することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の走査処理方法。
【請求項5】
前記カスタム走査ロッドと前記位置変換行列の相関関係を確立して記憶すること、を更に含む、ことを特徴とする請求項4に記載の走査処理方法。
【請求項6】
目標2次元コードを走査することによって、前記相関関係を取得することと、
前記カスタム走査ロッドと前記相関関係に基づいて検索を行い、前記位置変換行列を取得することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項5に記載の走査処理方法。
【請求項7】
前記カスタム走査ロッドは、走査ロッド部品と、前記走査ロッド部品に接続される補助部品と、を含み、前記走査ロッド部品及び/又は前記補助部品には補助特徴点が設置される、ことを特徴とする請求項1~6に記載の走査処理方法。
【請求項8】
走査処理装置であって、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得するための応答取得モジュールと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得するための走査モジュールと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得するための計算モジュールと、
前記歯顎データと前記走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得するためのスティッチングモジュールと、を含む、ことを特徴とする走査処理装置。
【請求項9】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記命令を実行して上記請求項1~7のいずれか1項に記載の走査処理方法を実現するためのものである、ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムは上記請求項1~7のいずれか1項に記載の走査処理方法を実行するためのものである、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本開示は、2022年12月16日に中国国家知識産権局に提出された、出願の番号が202211627327.2であり、発明の名称が「走査処理方法、装置、機器及び媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その出願の全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、走査処理技術分野に関し、特に走査処理方法、装置、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在は、従来の口腔内走査によるインプラントのプロセスでは、まず、歯肉データを取得し、次に、穴を開けて走査ロッドデータを更に取得する。上記方式では、プロセスに応じて走査順序により実行しなければならず、まず、走査ロッドを着用せずに歯肉カフス部のデータを走査し、次に、穴を開けて走査ロッドを着用する時のデータを更に走査し、最終的に、データをスティッチングして完全なデータを取得する。
【0004】
しかし、上記口腔内走査によるインプラントの過程において、走査ロッドデータは歯肉データに対してある程度で依存するため、逆順で走査プロセスを実行することができない。例えば、医師は走査を開始する前、患者の口腔内に走査ロッドが取り付けられた場合、それを取り外し、歯肉データを走査してから走査ロッドを更に取り付けてデータを走査する必要があり、及び、走査結果の精度が比較的低い。
【発明の概要】
【0005】
上記技術問題を解決するために、又は、少なくとも部分的に解決するために、本開示は、走査処理方法、装置、機器及び媒体を提供する。
【0006】
本開示の実施例は、走査処理方法を提供し、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得することと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することと、
前記歯顎データと前記走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することと、を含む。
【0007】
本開示の実施例は、走査処理装置を更に提供し、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得するための応答取得モジュールと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得するための走査モジュールと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得するための計算モジュールと、
前記歯顎データと前記走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得するためのスティッチングモジュールと、を含む。
【0008】
本開示の実施例は、電子機器を更に提供し、前記電子機器は、プロセッサと、前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記命令を実行し、本開示の実施例による走査処理方法を実現するためのものである。
【0009】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムは本開示の実施例による走査処理方法を実行するためのものである。
【0010】
本開示の実施例による技術的解決手段は従来技術に比べて以下の利点を有する。本開示の実施例による走査処理方式では、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得し、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得する。上記技術的解決手段を採用して、カスタム走査ロッドに対する走査処理によって、走査精度を向上させることができ、また、更に走査ニーズに応じて対応する走査プロセスを選択して走査することによって、走査プロセスを最適化し、データ間の依存性を減少させ、作業効率を向上させることができる。
【0011】
理解すべきことは、上記一般的な説明と後の詳細な説明は例示的で解釈的なものに過ぎず、本開示を限定するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、明細書に組み入れられ、本明細書の一部を構成し、本開示に合致する実施例を示し、明細書と共に本開示の原理を説明するためのものである。
【0013】
本開示の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の記述に使用される図面を簡単に説明し、言うまでもなく、当業者にとって、創造的な労働を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面をさらに取得してもよい。
図1】本開示の実施例による走査処理方法のフローチャートである。
図2】本開示の実施例による別の走査処理方法のフローチャートである。
図3】本開示の実施例によるカスタム走査ロッドを示す図である。
図4】本開示の実施例による走査処理装置の構成図である。
図5】本開示の実施例による電子機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例をより詳細に説明する。図面には本開示のいくつかの実施例が示されているが、理解すべきことは、本開示は、様々な形態によって実現されてよく、また、本明細書に記載される実施例に限定されると解釈すべきではなく、これらの実施例を提供する意図は、本開示をより明確的で全体的に理解できるようにすることにある。理解すべきことは、本開示の図面及び実施例は、例示的なものに過ぎず、本開示の保護範囲を限定するためのものではない。
【0015】
理解すべきことは、本開示の方法実施形態に記載される各ステップは、異なる順序で実行されることができ、及び/又は、並列で実行されることができる。更に、方法実施形態は、追加のステップを含んでもよく、及び/又は、示されたステップの実行を省略してもよい。本開示の範囲はこの方面で限定されない。
【0016】
本明細書に使用される「含む」という用語及びその変形は、開放性があるものであり、すなわち、「含むが、これらに限定されない」という意味である。「に基づく」という用語は、「少なくとも部分的に基づく」である。「一実施例」という用語は、「少なくとも一つの実施例」を意味し、「別の実施例」という用語は、「少なくとも一つの別の実施例」を意味し、「いくつかの実施例」という用語は、「少なくともいくつかの実施例」を意味する。他の用語の関連定義は、以下で説明される。
【0017】
注意すべきことは、本開示に言及されている「第1」、「第2」などの概念は、異なる装置、モジュール又はユニットを区別するためのものに過ぎず、これらの装置、モジュール又はユニットにより実行される機能の順序又は相互の依存関係を限定するためのものではない。
【0018】
注意すべきことは、本開示に言及されている「1つ」、「複数」という修飾は、限定的ではなく、例示的なものであり、当業者にとって理解できるように、本明細書において特に断りのない限り、「一つ又は複数」と理解されるべきである。
【0019】
本開示の実施形態における複数の装置の間に交換されるメッセージ又は情報の名称は、例示的なものに過ぎず、これらのメッセージ又は情報の範囲を限定するためのものではない。
【0020】
図1は本開示の実施例による走査処理方法のフローチャートであり、当該方法は走査処理装置により実行されてよく、ここで、当該装置はソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて実現されることができ、一般的に電子機器に集積されてよい。図1に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0021】
ステップ101において、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得する。
【0022】
ここで、目標口腔情報は、走査対象口腔における走査ロッドの取り付け情報を指し、走査ロッドの取り付け情報は、走査ロッドが既に取り付けられたこと、又は、走査ロッドが取り付けられていないことを指す。
【0023】
ここで、走査プロセス情報は走査プロセスステップを指し、すなわち、口腔に対してどの物体を先に走査し、どの物体をその後に走査するかを指し、例えば、まず、走査ロッドを走査して走査ロッドデータを取得した後に、走査ロッドを取り外し、口腔を走査して歯顎データ(例えば、歯肉データとカフスデータ)を取得し、更に例えば、まず、走査ロッドが取り付けられていない口腔を走査して歯顎データを取得した後に、走査ロッドを走査して走査ロッドデータを取得する。
【0024】
本開示の実施例では、目標口腔情報に基づいて対応する走査プロセス情報を選択することによって、走査プロセスステップを決定し、走査ニーズを更に満たす。
【0025】
ステップ102において、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得する。
【0026】
ここで、目標口腔は、走査対象口腔、すなわち、歯インプラント治療を行う必要がある口腔、通常は、全口腔において歯顎がない口腔を指す。
【0027】
本開示の実施例では、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得する方式が様々であり、いくつかの実施形態において、目標口腔にはカスタム走査ロッドが既に取り付けられ、走査プロセス情報に基づいてカスタム走査ロッドを走査して、カスタム走査ロッドデータを取得し、カスタム走査ロッドを取り外した後の目標口腔を走査して、歯肉データとカフスデータを取得して歯顎データとする。
【0028】
他の実施形態において、目標口腔にはカスタム走査ロッドが取り付けられず、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータを取得して歯顎データとし、カスタム走査ロッドが取り付けられた後の目標口腔におけるカスタム走査ロッドを走査して、カスタム走査ロッドデータを取得する。
【0029】
以上の2種類の方式では、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得する実例に過ぎず、本開示の実施例は、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得する実施形態を限定しない。
【0030】
本開示の実施例では、カスタム走査ロッドは、走査ロッド部品と、走査ロッド部品に接続される補助部品と、を含み、走査ロッド部品及び/又は補助部品には補助特徴点が設置され、走査ロッド部品は目標口腔に取り付けられたインプラント本体と適合し、走査ロッド部品はインプラント本体に適合に取り付けられることにより、口腔内走査ロッドは目標口腔に取り付けられる。
【0031】
具体的に、カスタム走査ロッドは補助特徴点を含む特徴物体であり、カスタム走査ロッドを走査して走査画像を取得し、走査画像を処理して補助特徴点の2次元座標点を取得し、補助特徴点の2次元座標点に対する座標系変換を行い、補助特徴点の3次元座標点を取得してカスタム走査ロッドデータとする。
【0032】
ステップ103において、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得する。
【0033】
ここで、位置変換行列はカスタム走査ロッドデータを適応走査ロッドの座標系に変換する位置変換関係を指す。
【0034】
ここで、カスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列を予め算出して保存し、一実施形態において、カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得し、適応走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と適応走査ロッドとの相対位置情報を取得し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいてカスタム走査ロッドと適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、カスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報と相対位置情報に基づいて位置変換行列を決定する。
【0035】
本開示の実施例では、カスタム走査ロッドデータを取得した後、位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することができる。具体的に、カスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列を取得した後、位置変換行列に基づいてカスタム走査ロッドデータに対する座標系変換を行い、適応走査ロッドデータを取得する。
【0036】
ステップ104において、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得する。
【0037】
本開示の実施例では、直接的に歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することができる。
【0038】
本開示の実施例による走査処理方式では、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得し、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得する。上記技術的解決手段を採用して、カスタム走査ロッドに対する走査処理によって、走査精度を向上させることができ、また、更に走査ニーズに応じて対応する走査プロセスを選択して走査することによって、走査プロセスを最適化し、データ間の依存性を減少させ、作業効率を向上させることができる。
【0039】
図2は本開示の実施例による別の走査処理方法のフローチャートであり、本実施例は、上記実施例を基に、上記走査処理方法を更に最適化する。図2に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0040】
ステップ201において、カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得し、適応走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と適応走査ロッドとの相対位置情報を取得する。
【0041】
ステップ202において、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいてカスタム走査ロッドと適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、カスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報と相対位置情報に基づいて位置変換行列を決定し、カスタム走査ロッドと位置変換行列の相関関係を確立して記憶する。
【0042】
ステップ203において、目標2次元コードを走査することによって、相関関係を取得し、カスタム走査ロッドと相関関係に基づいて検索を行い、位置変換行列を取得する。
【0043】
ステップ204において、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいてカスタム走査ロッドを走査し、カスタム走査ロッドデータを取得し、カスタム走査ロッドを取り外した後の目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータを取得して歯顎データとする。
【0044】
ステップ205において、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得する。
【0045】
例示的で、図3に示すようなカスタム走査ロッドは、走査本体11と、走査本体11に接続される補助特徴本体12と、を含み、走査本体11及び/又は補助特徴本体12には補助特徴点13が設置され、2つのカスタム走査ロッドの間は2つの補助特徴本体を介して接続されることによって、複数のカスタム走査ロッドの接続を実現し、口腔内にはカスタム走査ロッドを取り付けた後に剛体を形成することができ、歯肉などの軟組織の変形により変形することがなく、よって、口腔内走査の精度を向上させる。
【0046】
具体的に、カスタム走査ロッドをベースに固定し、外部高精度スキャナを介してカスタム走査ロッドにおけるマーカ点の空間座標情報を取得し、適合するシステムの走査ロッドをベースに固定する必要があり、外部高精度スキャナを介してベースにおけるマーカ点の空間座標情報とそれに対応する走査ロッドの位置情報を取得し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報が一致することにより、カスタム走査ロッドと適合するシステムの走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、両者の間の位置変換関係を取得し、上記の得られた位置変換関係をカスタム走査ロッドに1対1に対応させ、ロード可能なファイルを生成する。
【0047】
更に、対応する歯の位置にカスタム走査ロッドの位置変換関係のファイル情報をロードし、カスタム走査ロッドのパッケージに紐付けられる2次元コードを走査することによって、データのロードを実現し、データ処理効率を更に向上させることができる。ここで、ローディングの方式を限定せず、手動で入力してもよい。
【0048】
更に、走査処理に入り、ユーザの口腔状況に基づいて走査プロセスを選択することができる。例えば、ユーザは既にカスタム走査ロッドを着用している場合、まず、カスタム走査ロッドデータを走査した後、カスタム走査ロッドを取り外して歯肉データとカフスデータを走査することができる。
【0049】
更に、カスタム走査ロッドのマーカ点を識別し、位置変換関係のファイルを作用し、選択されたシステムの適応走査ロッドにそれを変換し、取り替えたモデルデータ(すなわち、目標走査データ)を保存して出力する。
【0050】
これにより、従来技術における全口腔において歯顎がない口腔の走査精度が約100umであり、本開示の実施例の走査処理方式によって30um程度に向上させることができ、また、現段階のプロセスでは、まず、歯肉などのデータを走査した後、歯肉などのデータを用いて走査ロッドデータをスティッチングし、走査ロッドデータの精度を確保しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を用いて歯肉と走査ロッドの間の依存関係を解除することができ、走査プロセスを逆順で実現することができる。
【0051】
本開示の実施例による走査処理方式では、カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得し、適応走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と適応走査ロッドとの相対位置情報を取得し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいてカスタム走査ロッドと適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、カスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報と相対位置情報に基づいて位置変換行列を決定し、カスタム走査ロッドと位置変換行列の相関関係を確立して記憶し、目標2次元コードを走査することによって、相関関係を取得し、カスタム走査ロッドと相関関係に基づいて検索を行い、位置変換行列を取得し、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいてカスタム走査ロッドを走査し、カスタム走査ロッドデータを取得し、カスタム走査ロッドを取り外した後の目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータを取得して歯顎データとし、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得する。上記技術的解決手段を用い、走査精度を向上させ、歯のブリッジの着用心地がよく、傾動することなく、及び、走査プロセスを最適化し、データ間の依存性を減少させ、作業効率を向上させる。
【0052】
図4は本開示の実施例による走査処理装置の構成図であり、当該装置はソフトウェア及び/又はハードウェアにより実現されることができ、一般的に電子機器に集積されてもよい。図4に示すように、当該装置は、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得するための応答取得モジュール301と、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得するための走査モジュール302と、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得するための計算モジュール303と、
前記歯顎データと前記走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得するためのスティッチングモジュール304と、を含む。
【0053】
好ましくは、前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが既に取り付けられ、前記走査モジュール302は、具体的に、
前記走査プロセス情報に基づいて前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、
前記カスタム走査ロッドを取り外した後の前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータを取得して前記歯顎データとすることと、のために用いられる。
【0054】
好ましくは、前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが取り付けられず、前記走査モジュール302は、具体的に、
前記走査プロセス情報に基づいて前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータを取得して前記歯顎データとすることと、
前記カスタム走査ロッドが取り付けられた後の前記目標口腔における前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、のために用いられる。
【0055】
好ましくは、前記装置は、
前記カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得するための第1取得モジュールと、
前記適応走査ロッドを前記ベースに固定し、前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と前記適応走査ロッドとの相対位置情報を取得するための第2取得モジュールと、
前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいて前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、前記カスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報と前記相対位置情報に基づいて前記位置変換行列を決定するためのスティッチング決定モジュールと、を更に含む。
【0056】
好ましくは、前記装置は、
前記カスタム走査ロッドと前記位置変換行列の相関関係を確立して記憶するための確立モジュール、を更に含む。
【0057】
好ましくは、前記装置は、
目標2次元コードを走査することによって、前記相関関係を取得するための第3取得モジュールと、
前記カスタム走査ロッドと前記相関関係に基づいて検索を行い、前記位置変換行列を取得するための検索取得モジュールと、を更に含む。
【0058】
好ましくは、前記カスタム走査ロッドは、走査ロッド部品、前記走査ロッド部品に接続される補助部品、を含み、前記走査ロッド部品及び/又は前記補助部品には補助特徴点が設置される。
【0059】
本開示の実施例による走査処理装置は、本開示の任意の実施例による走査処理方法を実行することができ、方法の実行に対応する機能モジュールと有益な効果を有する。
【0060】
本開示の実施例は、コンピュータプログラム製品を更に提供し、コンピュータプログラム/命令を含み、当該コンピュータプログラム/命令はプロセッサによって実行される時に本開示の任意の実施例による走査処理方法を実現する。
【0061】
図5は本開示の実施例による電子機器の構成図である。以下、具体的に図5に示すように、本開示の実施例を実現するための電子機器400の構成図を示す。本開示の実施例における電子機器400は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、デジタル放送受信機、PDA(個人用デジタル補助装置)、PAD(ブレットコンピュータ)、PMP(携帯型マルチメディアプレーヤ)、車載端末(例えば、車載ナビゲーション端末)などの携帯端末、及び、例えば、デジタルTV、デスクトップ型コンピュータなどの固定端末を含んでもよいが、これらに限定されない。図5に示すような電子機器は1つの実例に過ぎず、本開示の実施例の機能と使用範囲を限定するためのものではない。
【0062】
図5に示すように、電子機器400は、リードオンリーメモリ(ROM)402に記憶されるプログラム又は記憶装置408からランダム・アクセス・メモリ(RAM)403にロードされるプログラムに基づいて様々な適切な動作と処理を実行することができる処理装置(例えば、中央処理装置、グラフィクスプロセッサなど)401を含んでもよい。RAM403において、電子機器400の動作に必要な様々なプログラムとデータが更に記憶される。処理装置401、ROM402及びRAM403はバス404を介して相互に接続される。入力/出力(I/O)インターフェース405もバス404に接続される。
【0063】
一般的には、I/Oインターフェース405には、例えば、タッチスクリーン、タッチパット、キーボード、マウス、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープなどを含む入力装置406、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカー、発振器などを含む出力装置407、例えば、磁気テープ、ハードディスクなどを含む記憶装置408、及び通信装置409が接続されてもよい。通信装置409は電子機器400が他の機器と無線又は有線通信を行ってデータを交換することを可能にする。図5は様々な装置を備える電子機器400を示すが、理解すべきことは、全ての示された装置を実施又は具備することが要求されないことである。代替的に、より多い又はより少ない装置を実施又は具備してよい。
【0064】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照して以上で説明された過程はコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてよい。例えば、本開示の実施例は、非一時的なコンピュータ可読媒体に担持されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、当該コンピュータプログラムはフローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。そのような実施例では、当該コンピュータプログラムは通信装置409によってネットワークからダウンロードとインストールされ、又は記憶装置408からインストールされ、又はROM402からインストールされてよい。当該コンピュータプログラムは処理装置401によって実行される時、本開示の実施例の走査処理方法に限定される上記機能を実行する。
【0065】
説明すべきことは、本開示の上記コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体又は上記両者のあらゆる組み合わせであってもよいことである。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線、又は、半導体のシステム、装置又はデバイス、又は、以上のあらゆる組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な実例は一つ又は複数の導線を有する電気接続、携帯型コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクト磁気ディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は、上記のあらゆる適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。本開示において、コンピュータ可読記憶媒体はプログラムを含むか、又は、記憶するいかなる有形媒体であってもよく、当該プログラムは、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用され、又は、それと結合して使用されてよい。本開示において、コンピュータ可読信号媒体はベースバンドにおいて、又は、キャリアの一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよく、当該データ信号にはコンピュータ可読プログラムコードが担持される。このような伝搬されるデータ信号は様々な形態を用いることができ、電磁信号、光信号、又は、上記のあらゆる適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体はコンピュータ可読記憶媒体以外のいかなるコンピュータ可読媒体であってもよく、当該コンピュータ可読信号媒体は命令実行システム、装置又はデバイスによって使用され、又は、それと結合して使用されるプログラムを送信、伝搬又は伝送するために用いられてよい。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードはあらゆる適切な媒体によって伝送されてよく、当該媒体は導電線、光ファイバケーブル、RF(無線周波数)など、又は、以上のあらゆる組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0066】
いくつかの実施形態において、クライアント側、サーバは、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol、ハイパーテキスト転送プロトコル)のようないかなる現在既知又は将来に開発されるネットワークプロトコルを用いて通信を行うことができ、また、任意の形態又は媒体のデジタルデータと通信して(例えば、通信ネットワーク)互いに接続されてよい。通信ネットワークの実例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネット(例えば、インターネット)及びエンドツーエンドネットワーク(例えば、ad hocエンドツーエンドネットワーク)、及び、いかなる現在既知又は将来に開発されるネットワークを含む。
【0067】
上記コンピュータ可読媒体は上記電子機器に含まれてもよく、当該電子機器に配置されず、個別に存在してもよい。
【0068】
上記コンピュータ可読媒体には一つ又は複数のプログラムが担持され、上記一つ又は複数のプログラムは当該電子機器によって実行される時、当該電子機器に、目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得し、走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得し、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列とカスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得し、歯顎データと走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することを、実行させる。
【0069】
本開示の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、一つ又は複数のプログラミング言語又はそれらの組み合わせで作成されてもよく、上記プログラミング言語、Java、Smalltalk、C++のようなオブジェクト指向プログラミング言語を含み、「C」言語又は類似するプログラミング言語のような従来の手続き型プログラミング言語を更に含むが、これらに限定されない。プログラムコードは完全にユーザーのコンピュータで実行されてもよく、部分的にユーザーのコンピュータで実行されてもよく、1つの独立するソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、一部がユーザーのコンピュータで、一部がリモートコンピュータで実行されてもよく、又は、完全にリモートコンピュータ又はサーバーで実行されてもよい。リモートコンピュータが関与する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザーのコンピュータに接続することができ、又は、外部コンピュータに接続することができる(例えば、インタネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続する)。
【0070】
図面におけるフローチャートとブロック図は、本開示の様々な実施例によるシステム、方法とコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能と操作を示す。これについて、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセクション、又は、コードの一部を示すことができ、当該モジュール、プログラムセクション、又は、コードの一部は規定の論理機能を実現するための一つ又は複数の実行可能な命令を含む。注意すべきことは、いくつかの代替の実現において、ブロックに付記した機能は図面に付記した順序と異なる順序で発生してもよいことである。例えば、2つの連続的に示されるブロックは実際に、基本的に並行実行してもよいし、逆の順序で実行してもよく、関連する機能に応じて決定される。注意すべきことは、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及び、ブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能又は操作を実行するための、ハードウェアによる専用システムで実現されてもよいし、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよいことである。
【0071】
本開示の実施例に記載されるユニットはソフトウェアの形態で実現されてもよいし、ハードウェアの形態で実現されてもよい。ここで、ユニットの名称は、ある場合に当該ユニット自体を限定するためのものではない。
【0072】
本明細書において上記内容に記載の機能は、少なくとも部分的に一つ又は複数のハードウェア論理装置により実行されてよい。例えば、非限定的に、利用できるハードウェアロジック部材の例示的なタイプは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)など、を含む。
【0073】
本開示のコンテキストにおいて、機械可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって、又は、それらと結合して使用されるプログラムを含むか、又は、記憶することができる有形媒体であってもよい。機械可読媒体は機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は、半導体システム、装置又は機器、又は、以上のあらゆる組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、一つ又は複数のワイヤーによる電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は、上記内容のあらゆる適切な組み合わせを含む。
【0074】
本開示の一つ又は複数の実施例によれば、本開示は、電子機器を提供し、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記命令を実行して本開示によるいずれか1つの前記走査処理方法を実現するために用いられる。
【0075】
本開示の一つ又は複数の実施例によれば、本開示は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムは本開示によるいずれか1つの前記走査処理方法を実行するために用いられる。
【0076】
上記説明は,本開示の好ましい実施例及び適用される技術原理に対する説明に過ぎない。当業者にとって理解すべきことは,本開示に係る開示範囲は,上記技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術的解決手段に限定されず,また、上記開示の趣旨を逸脱しない限り,上記技術的特徴又はその等価特徴を任意に組み合わせて形成されたその他の技術的解決手段を含むべきであることである。例えば、上記特徴は、本開示に開示された(しかし、それに限定されない)類似する機能を有する技術的特徴とを相互に取り替えて形成された技術的解決手段を含む。
【0077】
更に,特定の順序を用いて各操作を示したが,これらの操作を、示された特定の順序に、又は、順次に実行することを要求すると理解されるべきではない。一定の環境で,マルチタスク及び並行処理が有利であり得る。同様に,上記説明に様々な具体的な実施例の詳細が含まれているが,本開示の範囲を限定するためのものであると理解されるべきではない。単一の実施例の文脈に記載のいくつかの特徴は、更に、組み合わせて単一の実施例で実現してもよい。逆に,単一の実施例の文脈に記載の様々な特徴は、個別に又はいかなる適切な一部の組み合わせの方式で複数の実施例で実現してもよい。
【0078】
構造の特徴及び/又は方法のロジックの動作に固有の言語を使用して本主題を説明したが,特許請求の範囲に限定された主題は、必ずしも前述した特定の特徴又は動作に限定されるものではないと理解されるべきである。むしろ,前述した特定の特徴又は動作、単に特許請求の範囲を実現する例示的形式に過ぎない。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本開示による走査処理方法は、カスタム走査ロッドに対する走査処理によって、走査精度を向上させることができ、また、更に走査ニーズに応じて対応する走査プロセスを選択して走査することによって、走査プロセスを最適化し、データ間の依存性を減少させ、作業効率を向上させることができ、非常に高い産業上利用可能性を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査処理方法であって、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得することと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することと、
前記歯顎データと前記適応走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することと、を含む、ことを特徴とする走査処理方法。
【請求項2】
前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが既に取り付けられ、前記の、前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することは、
前記走査プロセス情報に基づいて前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、
前記カスタム走査ロッドを取り外した後の前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとすることと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の走査処理方法。
【請求項3】
前記目標口腔には前記カスタム走査ロッドが取り付けられず、前記の、前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することは、
前記走査プロセス情報に基づいて前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとすることと、
前記カスタム走査ロッドが取り付けられた後の前記目標口腔における前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得することと、を含む、ことを特徴とする請求項に記載の走査処理方法。
【請求項4】
前記の、所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて適応走査ロッドデータを取得すること、の前は、
前記カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得することと、
前記適応走査ロッドを前記ベースに固定し、前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と前記適応走査ロッドとの空間座標情報を取得することと、
前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいて前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、記位置変換行列を決定することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項に記載の走査処理方法。
【請求項5】
前記カスタム走査ロッドと前記位置変換行列の相関関係を確立して記憶すること、を更に含む、ことを特徴とする請求項4に記載の走査処理方法。
【請求項6】
目標2次元コードを走査することによって、前記相関関係を取得することと、
前記カスタム走査ロッドと前記相関関係に基づいて検索を行い、前記位置変換行列を取得することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項5に記載の走査処理方法。
【請求項7】
前記カスタム走査ロッドは、走査ロッド部品と、前記走査ロッド部品に接続される補助部品と、を含み、前記走査ロッド部品及び/又は前記補助部品には補助特徴点が設置される、ことを特徴とする請求項に記載の走査処理方法。
【請求項8】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記命令を実行して
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得することと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することと、
前記歯顎データと前記適応走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することと、を実現するためのものである、ことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムはプロセッサにより実行される際、
目標口腔情報に基づいて走査プロセス情報を取得することと、
前記走査プロセス情報に基づいて目標口腔を走査し、カスタム走査ロッドデータと歯顎データを取得することと、
所定のカスタム走査ロッドと適応走査ロッドとの間の位置変換行列と前記カスタム走査ロッドデータに基づいて計算し、適応走査ロッドデータを取得することと、
前記歯顎データと前記適応走査ロッドデータをスティッチングして目標走査データを取得することと、を実行するためのものである、ことを特徴とする不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記カスタム走査ロッドデータは、
前記カスタム走査ロッドを走査して走査画像を取得することと、
前記走査画像を処理して補助特徴点の2次元座標点を取得することと、
前記補助特徴点の2次元座標点に対する座標系変換を行い、補助特徴点の3次元座標点を取得して前記カスタム走査ロッドデータとすることと、により決定される、ことを特徴とする請求項1に記載の走査処理方法。
【請求項11】
前記適応走査ロッドデータは、
前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドとの間の位置変換行列を取得した後、前記位置変換行列に基づいて前記カスタム走査ロッドデータに対して座標系変換を行って前記適応走査ロッドデータを取得する、により決定される、ことを特徴とする請求項1に記載の走査処理方法。
【請求項12】
前記プロセッサは、さらに、
前記走査プロセス情報に基づいて前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得し、
前記カスタム走査ロッドを取り外した後の前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとする、ためのものである、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項13】
前記プロセッサは、さらに、
前記走査プロセス情報に基づいて前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとし、
前記カスタム走査ロッドが取り付けられた後の前記目標口腔における前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得する、ためのものである、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項14】
前記プロセッサは、さらに、
前記カスタム走査ロッドをベースに固定し、ベースにおけるマーカ点の空間座標情報とカスタム走査ロッドのマーカ点の空間座標情報を取得し、
前記適応走査ロッドを前記ベースに固定し、前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報と前記適応走査ロッドとの空間座標情報を取得し、
前記ベースにおけるマーカ点の空間座標情報に基づいて前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドを同じ座標系にスティッチングし、前記位置変換行列を決定する、ためのものである、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項15】
前記プロセッサは、さらに、
前記カスタム走査ロッドと前記位置変換行列の相関関係を確立して記憶する、ためのものである、ことを特徴とする請求項14に記載の電子機器。
【請求項16】
前記プロセッサは、さらに、
目標2次元コードを走査することによって、前記相関関係を取得し、
前記カスタム走査ロッドと前記相関関係に基づいて検索を行い、前記位置変換行列を取得する、ためのものである、ことを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記カスタム走査ロッドは、走査ロッド部品と、前記走査ロッド部品に接続される補助部品と、を含み、前記走査ロッド部品及び/又は前記補助部品には補助特徴点が設置される、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項18】
前記プロセッサは、さらに、
前記カスタム走査ロッドと前記適応走査ロッドとの間の位置変換行列を取得した後、前記位置変換行列に基づいて前記カスタム走査ロッドデータに対して座標系変換を行って前記適応走査ロッドデータを取得する、ためのものである、ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項19】
前記プロセッサは、さらに、
前記走査プロセス情報に基づいて前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得し、
前記カスタム走査ロッドを取り外した後の前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとするする、ためのものである、ことを特徴とする請求項9に記載の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記プロセッサは、さらに、
前記走査プロセス情報に基づいて前記目標口腔を走査し、歯肉データとカフスデータとを取得して前記歯顎データとし、
前記カスタム走査ロッドが取り付けられた後の前記目標口腔における前記カスタム走査ロッドを走査し、前記カスタム走査ロッドデータを取得する、ためのものである、ことを特徴とする請求項9に記載の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】