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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】自動混合を有する飲料分注システム
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/12 20060101AFI20250109BHJP
   B67D 1/04 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B67D1/12
B67D1/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539736
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 US2022053914
(87)【国際公開番号】W WO2023129492
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202141062151
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ブタニ,グルミート シン
(72)【発明者】
【氏名】カンブル,ラフル サダシブ
(72)【発明者】
【氏名】グラティ,アマンディープ シン
【テーマコード(参考)】
3E082
【Fターム(参考)】
3E082BB02
3E082CC01
3E082CC04
3E082EE02
(57)【要約】
ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムが提供される。飲料分注システムは、液体容器と、ガス容器と、レギュレータと、香味料容器と、液体容器、ガス容器、及び香味料容器に選択的に流体連通する飲料容器と、を含み、飲料容器は、液体容器、ガス容器、及び香味料容器からの液体、ガス、及び香味料をそれぞれ混合して飲料にするように構成されている。飲料分注システムは、ユーザ入力に応答して、飲料容器への液体、ガス、及び香味料の流れを自動的に制御するように構成されたコントローラと、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、を更に含む。レギュレータは、ガス容器から液体容器、香味料容器、及び飲料容器のそれぞれへガスを圧力で調整するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムであって、
液体を収容するように構成された液体容器と、
ガスを収容するように構成されたガス容器と、
前記ガス容器の開口部に接続されたレギュレータであって、前記ガス容器からの前記ガスの流れを調整して、前記ガスが所定の圧力で前記レギュレータから供給されるように構成されたレギュレータと、
香味料を収容するように構成された香味料容器と、
前記液体容器、前記ガス容器、及び前記香味料容器に選択的に流体連通する飲料容器であって、前記液体容器、前記ガス容器、及び前記香味料容器からそれぞれ前記液体、前記ガス、及び前記香味料を受け取るように構成された飲料容器と、
前記ユーザ入力に応答して前記飲料容器への前記液体、前記ガス、及び前記香味料の流れを自動的に制御して、前記液体、前記ガス、及び前記香味料を混合して前記飲料にするように構成されたコントローラと、
前記飲料を選択的に分注するように構成された出口と、
を備え、
前記レギュレータが、前記液体容器、前記香料容器、及び前記飲料容器のそれぞれに接続され、前記ガス容器から前記液体容器、前記香料容器、及び前記飲料容器のそれぞれへのガスを、前記圧力に調整するように構成されている、飲料分注システム。
【請求項2】
前記コントローラが、前記レギュレータから前記飲料容器への前記圧力の前記ガスの流れを制御するが、前記レギュレータから前記液体容器への前記圧力の前記ガスの流れを制御しない、請求項1に記載の飲料分注システム。
【請求項3】
前記レギュレータが、前記レギュレータと前記液体容器との間の前記ガスの制御に介入することなく、前記液体容器に供給される前記圧力で前記ガスを調整するように構成されている、請求項1に記載の飲料分注システム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記レギュレータから前記飲料容器への前記圧力での前記ガスの流れを制御するが、前記レギュレータから前記香味料容器への前記圧力での前記ガスの流れを制御しない、請求項1に記載の飲料分注システム。
【請求項5】
前記レギュレータが、前記レギュレータと前記香味料容器との間の前記ガスの制御に介入することなく、前記香味料容器に前記圧力の前記ガスを供給するように構成されている、請求項1に記載の飲料分注システム。
【請求項6】
前記飲料容器が、前記飲料への前記液体、及び前記香味料の混合を、ユーザが観察することを可能にする透明材料を備える、請求項1に記載の飲料分注システム。
【請求項7】
ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムであって、
液体を収容するように構成された液体容器と、
ガスを収容するように構成されたガス容器と、
香味料を収容するように構成された香味料容器と、
前記飲料を選択的に分注するように構成された出口と、
前記液体容器及び前記ガス容器に選択的に流体連通する飲料容器であって、前記液体容器及び前記ガス容器からそれぞれ前記液体及び前記ガスを受け取るように構成されている飲料容器と、
前記飲料容器及び前記香味料容器に流体接続された出口であって、前記飲料を選択的に分注するように構成された出口と、
前記ユーザ入力に応答して、前記飲料容器への前記液体及び前記ガスの流れを自動的に制御し、前記飲料容器からの前記組み合わされたガス及び液体の流れと、前記香味料容器から前記出口への前記香味料の流れと、を自動的に制御して、前記液体、前記ガス、及び前記香味料を混合して前記飲料にするように構成されているコントローラと、
を備える、飲料分注システム。
【請求項8】
前記液体容器と前記飲料容器との間に配置された冷却器を更に備え、前記冷却器が、電力を直接消費せず、前記液体容器から前記飲料容器に流れる前記液体を、ある温度まで冷却するように構成されている受動ヒートシンクを備える、請求項7に記載の飲料分注システム。
【請求項9】
前記冷却器が、断熱区画を備え、前記断熱区画が、前記断熱区画の内部へのアクセスを提供する断熱蓋を有する、請求項8に記載の飲料分注システム。
【請求項10】
前記液体容器及び前記飲料容器に接続され、前記断熱区画を通って延びる供給ラインを更に備える、請求項9に記載の飲料分注システム。
【請求項11】
前記受動ヒートシンクが、前記断熱区画を満たす氷を含む、請求項10に記載の飲料分注システム。
【請求項12】
前記受動ヒートシンクが、前記供給ラインに当接する金属プレートを更に備える、請求項11に記載の飲料分注システム。
【請求項13】
前記液体が、前記供給ラインをある流量で流れる水であり、かつ
前記供給ラインが、前記断熱区画の前記内部に露出された表面領域を備え、前記表面領域が、ある流量で流れ、前記水から前記氷に熱を伝達して、
前記流体容器から前記冷却器に前記冷却器に入る水を第1の温度で冷却し、前記水が前記冷却器を出るときに前記水を第2の温度まで冷却するように構成されている、請求項11に記載の飲料分注システム。
【請求項14】
前記第1の温度が28℃~35℃であり、前記第2の温度が4℃未満である、請求項13に記載の飲料分注システム。
【請求項15】
ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムであって、
液体を収容するように構成された液体容器と、
ガスを収容するように構成されたガス容器と、
香味料を収容するように構成された香味料容器と、
前記液体容器、前記ガス容器、及び前記香味料容器に選択的に流体連通する飲料容器であって、前記液体容器、前記ガス容器、及び前記香味料容器からそれぞれ前記液体、前記ガス、及び前記香味料を受け取るように構成されている飲料容器と、
前記流体容器と前記飲料容器との間に配置された第1の弁であって、前記流体容器から前記飲料容器への前記液体の流れを選択的に制御するように構成されている第1の弁と、
前記ガス容器と前記飲料容器との間に配置された第2の弁であって、前記ガス容器から前記飲料容器へのガスの流れを選択的に制御するように構成されている第2の弁と、
前記香味料容器と前記飲料容器との間に配置された第3の弁であって、前記香味料容器から前記飲料容器への前記香味料の流れを選択的に制御するように構成されている第3の弁と、
前記飲料を選択的に分注するように構成された出口と、
前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁に動作可能に接続されたコントローラであって、ユーザ入力に応答して前記コンピュータによって実行され、前記コンピュータに、前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁を開閉させ、前記飲料容器内の前記飲料を自動的に混合させる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータを備えるコントローラと、を備え、
前記飲料容器が、前記飲料容器内の前記液体、前記ガス、及び前記香味料の混合をユーザが観察することを可能にする透明材料を含む、飲料分注システム。
【請求項16】
前記ユーザ入力に応答して前記コンピュータによって実行され、前記コンピュータに前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁を開閉させ、前記飲料容器内の前記飲料を自動的に混合させる前記命令が、前記コンピュータに、前記第1の弁を第1の期間にわたって開かせて、前記液体を前記流体容器から前記飲料容器に流動させ、前記第1の期間の終了後に前記第1の弁を閉じさせる、請求項15に記載の飲料分注システム。
【請求項17】
前記ユーザ入力に応答して前記コンピュータによって実行され、前記コンピュータに前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁を開閉させ、前記飲料容器内で前記飲料を自動的に混合させる前記命令が、前記コンピュータに、前記第1の期間の終了後に第2の期間にわたって前記第2の弁を開かせて、前記ガスを前記ガス容器から前記飲料容器に流動させ、前記飲料容器内の前記液体と混合させ、前記第2の期間の終了後に前記第2の弁を閉じさせる、請求項16に記載の飲料分注システム。
【請求項18】
前記ユーザ入力に応答して前記コンピュータによって実行され、前記コンピュータに前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁を開閉させ、前記飲料容器内で前記飲料を自動的に混合させる前記命令が、前記コンピュータに、前記第1の期間の終了後かつ前記第2の期間中に、第3の期間にわたって前記第3の弁を開けさせて、前記香味料を前記香味料容器から前記飲料容器に流し、前記飲料容器内の前記液体及び前記ガスと混合させて前記飲料を形成させ、前記第3の期間の終了後かつ前記第2の期間の終了前に前記第3の弁を閉じさせる、請求項17に記載の飲料分注システム。
【請求項19】
前記コンピュータが、前記ユーザと前記コンピュータとの間のインターフェースを提供するボタンを備え、前記ユーザ入力が、前記ボタンの押下を含む、請求項15に記載の飲料分注システム。
【請求項20】
前記出口が、前記コントローラに動作可能に接続された第4の弁を備える、請求項15に記載の飲料分注システム。
【請求項21】
前記コントローラが、前記飲料を分注するために、前記液体、前記ガス、及び前記香味料が混合され、前記飲料にされた後に、前記第4の弁を開く、請求項20に記載の飲料分注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される実施形態は、概して、飲料の分注に関する。具体的には、本明細書で説明される実施形態は、自動混合を有する飲料分注システムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料は、例えば、小売冷蔵庫又は飲料分注システムから消費者に提供され得る。小売冷蔵庫は、多種多様な環境で配備することができるが、容器の無駄な包装を助長する可能性がある。いくつかの飲料分注システムは、いくつかの環境において飲料分注システムの適用を妨げるリソース要求を有する精巧な機械を含む。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムに関する。飲料分注システムは、液体を収容するように構成された液体容器と、ガスを収容するように構成されたガス容器と、ガス容器の開口部に接続されたレギュレータと、を備え、レギュレータは、ガス容器からのガスの流れを調整して、ガスがある圧力でレギュレータから供給されるように構成されている。飲料分注システムは、香味料を収容するように構成された香味料容器と、液体容器、ガス容器、及び香味料容器と選択的に流体連通し、液体容器、ガス容器、及び香味料容器からそれぞれ液体、ガス、及び香味料を受け取るように構成された飲料容器と、を更に備える。飲料分注システムは、ユーザ入力に応答して飲料容器への液体、ガス、及び香味料の流れを自動的に制御して、液体、ガス、及び香味料を混合して飲料にするように構成されたコントローラと、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、を更に備える。レギュレータは、液体容器、香味料容器、及び飲料容器のそれぞれに接続され、ガス容器から液体容器、香味料容器、及び飲料容器のそれぞれへのガスを、それぞれの圧力に調整するように構成されている。
【0004】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムに関する。飲料分注システムは、液体を収容するように構成された液体容器と、ガスを収容するように構成されたガス容器と、香味料を収容するように構成された香味料容器と、液体容器、ガス容器、及び香味料容器と選択的に流体連通し、液体容器、ガス容器、及び香味料容器からそれぞれ液体、ガス、及び香味料を受け取るように構成された飲料容器と、を備える。飲料分注システムは、ユーザ入力に応答して飲料容器への液体、ガス、及び香味料の流れを自動的に制御して、液体、ガス、及び香味料を混合して飲料にするように構成されたコントローラを更に備える。飲料分注システムはまた、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、液体容器と飲料容器との間に置かれた冷却器と、を備える。冷却器は、受動ヒートシンクを備え、この受動ヒートシンクは、電力を直接消費せず、液体容器から飲料容器に流れる液体をある温度まで冷却するように構成されている。
【0005】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムに関する。飲料分注システムは、液体を収容するように構成された液体容器と、ガスを収容するように構成されたガス容器と、香味料を収容するように構成された香味料容器と、液体容器、ガス容器、及び香味料容器と選択的に流体連通し、液体容器、ガス容器、及び香味料容器からそれぞれ液体、ガス、及び香味料を受け取るように構成された飲料容器と、を備える。飲料分注システムは、流体容器と飲料容器との間に配置された第1の弁であって、流体容器から飲料容器への液体の流れを選択的に制御するように構成された第1の弁と、ガス容器と飲料容器との間に配置された第2の弁であって、ガス容器から飲料容器へのガスの流れを選択的に制御するように構成された第2の弁と、香味料容器と飲料容器との間に配置された第3の弁であって、香味料容器から飲料容器への香味料の流れを選択的に制御するように構成された第3の弁と、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、を更に備える。飲料分注システムは、第1の弁、第2の弁、及び第3の弁に、動作可能に接続されたコントローラを更に備える。コントローラは、ユーザ入力に応答してコンピュータによって実行され、コンピュータに、第1の弁、第2の弁、及び第3の弁を開閉させ、飲料容器内の飲料を自動的に混合させる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータを備える。飲料容器は、液体、ガス、及び香味料を混合して飲料とするのをユーザが観察することを可能にする透明材料を含む。
【0006】
本明細書のいくつかの実施形態は、ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムに関する。飲料分注システムは、液体を収容するように構成された液体容器と、ガスを収容するように構成されたガス容器と、香味料を収容するように構成された香味料容器と、液体容器及びガス容器と選択的に流体連通し、液体容器及びガス容器からそれぞれ液体及びガスを受け取るように構成された飲料容器と、飲料容器及び香味料容器に流体接続され、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、を含む。飲料分注システムはまた、流体容器と飲料容器との間に配置された第1の弁であって、流体容器から飲料容器への液体の流れを選択的に制御するように構成された第1の弁と、ガス容器と飲料容器との間に配置された第2の弁であって、ガス容器から飲料容器へのガスの流れを選択的に制御するように構成された第2の弁と、香味料容器と出口との間に配置された第3の弁であって、香味料容器から出口への香味料の流れを選択的に制御するように構成された第3の弁と、第1の弁、第2の弁、及び第3の弁に、動作可能に接続されたコントローラと、を含む。コントローラは、ユーザ入力に応答してコンピュータによって実行される命令であって、実行されると、コンピュータに、第1の弁、第2の弁、及び第3の弁を開閉させて、飲料容器内で液体及びガスを自動的に混合させ、液体及びガスと香味料との混合物を、出口を通して自動的に分注させる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータを含む。飲料容器は、飲料容器内での液体と気体との混合をユーザが観察することを可能にする透明材料を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解し、本明細書と一緒に、本開示の原理を説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を更に果たす。
図1】一実施形態による飲料分注システムの一例を示す概略図である。
図2】飲料分注システムの上記の例を示す正面斜視図である。
図3】飲料分注システムの上記の例を示す背面斜視図である。
図4】飲料分注システムの上記の例を示す上面斜視図である。
図5】飲料分注システムの一例を示す正面斜視図である。
図6】飲料分注システムの一例を示す概略図である。
図7】飲料分注システムの一例を使用する自動飲料混合プロセスの一例の第1のステップを示す図である。
図8】飲料分注システムの上記の例を使用する自動飲料混合プロセスの上記の例の第2のステップを示す図である。
図9】飲料分注システムの上記の例を使用する自動飲料混合プロセスの上記の例の第3のステップを示す図である。
図10】飲料分注システムの上記の例を使用する自動飲料混合プロセスの上記の例の第4のステップを示す図である。
図11】飲料分注システムの上記の例を使用する自動飲料混合プロセスの上記の例の第5のステップを示す図である。
図12】上記の飲料分注システムのコンピュータの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面に例解される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0009】
飲料は、多くの方法で消費者に提供することができる。例えば、小売冷蔵庫(例えば、自動販売機)は、冷却され、予め混合されたボトル入り飲料を提供することができる。小売冷蔵庫は、例えば、キオスク、小さな店、大きな店などの様々な小売環境に経済的に配備して、多数の消費者に届くようにすることができるため、有利である。更に、成分及び製造が飲料製造者によって制御され得るので、飲料は高品質である。しかし、小売冷蔵庫用のボトルの製造は、プラスチック及び金属などの材料を消費し、これは無駄であり得る。更に、小売冷蔵庫は、エネルギー集約的であり得る能動冷却を含む可能性があり、これは費用がかかる可能性があり、電力供給が信頼できないかつ/又は電力が高価で手の届かない地域では、小売冷蔵庫の使用を妨げる可能性がある。
【0010】
飲料はまた、要求に応じて、すなわち、ボタンの押下又はレバーの押下等のユーザ入力に応答して、1つ以上の飲料を自動的に混合及び分注することができる、飲料分注システムからも消費者に提供され得る。飲料分注システムは、例えば、小売店の冷蔵庫よりも設置面積を小さくすることができ、ボトル(例えば、プラスチック)の消費を低減することができるので、有利であり得る。
【0011】
しかし、いくつかの飲料分注システムは、精巧な機械を含み得るが、これは、製造及びメンテナンスに費用がかかり得る。いくつかの飲料分注システムはまた、エネルギー集約的であり得るが、それは、稼働させるのに費用がかかり得るだけでなく、電力供給が信頼できない、かつ/又は電力が高価で手の届かない地域におけるそれらの使用を妨げ得る。いくつかの飲料分注システムはまた、飲料を混合するために、かつ/又は飲料分注システムを洗浄するために、地域の水道供給に依存することがあり、これは、飲料品質を損なう可能性がある。
【0012】
本明細書で説明される実施形態は、限られた数の可動部品を用いて1つ以上の飲料をオンデマンドで自動的に混合及び分注することができ、飲料分注システムの製造及び生産に関連するコストを低減することができる飲料分注システムを対象とする。飲料分注システムは、透明な飲料容器を含むことができ、これは、消費者が飲料混合プロセスを見ることを可能にして、消費者の関与を促進することができる。飲料分注システムは、飲料品質を改善するために、閉ループ方式で飲料成分(例えば、水、二酸化炭素、及びシロップ)を供給することができる。飲料分注システムは、受動ヒートシンク(例えば、氷)を収容する断熱区画を有する冷却器を含むことができる。そのような冷却器を有する飲料分注システムは、電力供給が信頼できない、かつ/又は電力が高価で手の届かない地域において冷却された飲料を提供することができる。飲料成分容器、供給ライン、継手、冷却器などの飲料分注システムの構造物は、非常にアクセスしやすくすることができ、それにより、そのような構造物の洗浄、補充、及び/又は交換を容易にすることができる。
【0013】
上述したように、飲料分注システムは、閉ループ方式で飲料成分を供給することができる。すなわち、飲料容器、成分容器(例えば、液体容器、ガス容器、香味料容器)、供給ライン等の、飲料成分と接触する飲料品質に関わる構造物は、電気機械的構成要素等の飲料原料と接触しない、飲料分注システムの他の構造物から分離したままにすることができる。
【0014】
飲料容器は、飲料成分が混合されて飲料を形成する間、飲料成分を収容することができる。飲料容器は透明であり得るので、消費者は飲料混合プロセスを見て、飲料分注システムとの消費者の関与を促進することができる。飲料容器は、成分容器に流体接続することができ、成分容器から成分を、選択的に受け取ることができる。実施形態では、飲料分注システムは、1種類の飲料のための単一の飲料容器を含むことができる。代替的に、飲料分注システムは、2種類以上の飲料用の2つ以上の飲料容器を含むことができる。実施形態では、飲料容器は、管状であってもよく、管状物の上部及び底部にそれぞれ配設された2つのキャップを有してもよい。飲料容器は、気密であることができ、底部に、飲料を分注するための弁(例えば、手動又はソレノイド)を含み得る出口を含み得る。
【0015】
飲料分注システムの実施形態は、水などの液体を飲料容器に供給することができる液体容器を含むことができる。液体及び水という用語は、本明細書を通して互換的に使用することができる。更に、実施形態では、液体又は水という用語は、水、又は例えばミルク、ジュース、アルコールなどの、他の消費可能な液体を包含することができる。液体容器は、樽などの封止され加圧された容器とすることができる。飲料の品質を向上させるために、飲料製造者の指示の下で液体容器に水を充填することができる。液体容器は、飲料分注システムの補充及び/又は保守を容易にするために交換可能であり得る。更に、液体容器が加圧され得るので、水は、能動的なポンピングなしに飲料分注システムを通って流れることができる。液体容器は、液体容器を加圧することができるガス容器に、流体接続することができる。追加的に又は代替的に、飲料分注システムは、飲料分注システム全体にわたって水を圧送することができるポンプを含むことができる。
【0016】
飲料分注システムの実施形態は、シロップなどの香味料を飲料容器に供給することができる香味料容器を含むことができる。香味料及びシロップという用語は、本明細書を通して互換的に使用することができる。更に、実施形態では、香味料又はシロップという用語は、シロップ、濃縮物、ビタミン、タンパク質、栄養素などを含む、所与の飲料用の液体に添加することができる任意の物質(香味を含む又は含まない)を包含することができる。香味料容器は、例えばボトルのような、封止され、加圧された容器であり得る。飲料の品質を改善するために、飲料製造者の指示の下で香味料容器に香味料を充填することができる。香味料容器は、飲料分注システムの補充及び/又は保守を容易にするために交換可能であり得る。更に、香味料容器が加圧され得るので、香味料は、能動的なポンピングなしに飲料分注システムを通って流れることができる。香味料容器は、香味料容器を加圧することができるガス容器に、流体接続することができる。追加的に又は代替的に、飲料分注システムは、飲料分注システム全体にわたって香味料を圧送することができるポンプを含むことができる。
【0017】
上述したように、飲料分注システムの実施形態は、二酸化炭素などのガスを飲料分注システムに供給することができるガス容器を含むことができる。ガス及び二酸化炭素という用語は、本明細書を通して互換的に使用することができる。更に、実施形態において、ガス又は二酸化炭素という用語は、例えば窒素を含む、所与の飲料用の液体に添加することができる、任意の消費可能なガスを包含することができる。ガス容器は、タンクなどの封止され、加圧された容器とすることができる。飲料の品質を改善するために、飲料製造者の指示の下でガス容器にガスを充填することができる。ガス容器は、飲料分注システムの補充及び/又は保守を容易にするために交換可能であり得る。更に、ガス容器が加圧され得るので、ガスは、能動的な圧縮なしに飲料分注システムを通って流れることができる。ガス容器は、ガス容器から放出されるガスの圧力を調整するためのレギュレータを含むことができる。レギュレータを有する同じガス容器は、液体容器、香味料容器、及び/又は飲料容器に流体接続されることができ、同じ調整された圧力で、液体容器、香味料容器、及び/又は飲料容器にガスを供給することができる。これは、飲料分注システムの製造及びメンテナンスを簡略化することができ、飲料分注システムのコストを低減することができる。
【0018】
飲料分注システムの実施形態は、液体容器からの水を冷却することができる冷却器を含むことができる。冷却器は、例えば、氷などの受動ヒートシンクを含む断熱蓋を有する断熱容器であり得る。断熱蓋を開けることができ、氷を断熱容器内に装填することができる。断熱蓋は、氷が装填された後に閉じることができ、断熱容器を封止して、断熱容器を取り囲む環境との熱伝達を制限することができる。液体供給ラインは、ステンレス鋼コイルを含むことができ、液体供給ラインを通って流れる水を冷却するために、氷の下の断熱容器の底部に配設することができる。液体供給ラインは、氷が水を4℃未満に冷却するのに十分な大きさの、断熱容器の内部に露出される表面領域を有することができる。
【0019】
飲料分注システムの実施形態は、ハウジングを含むことができる。ハウジングは、例えば、飲料容器、ガス容器、香味料容器、冷却器、コントローラ、ドリップトレイ等を含む、飲料分注システムの種々の構造物を保持することができる。ハウジング内の構造物は、構造物が容易に保守、補充、交換等され得るようにアクセス可能な様式で配置され得る。ハウジングは、例えば、透明な香味料容器内の成分レベルが視覚的に観察及び監視され得るように、カットアウトを含むことができる。ハウジングはまた、例えば、利用可能な飲料のタイプを示すために、かつ/又は飲料製造者の識別を示すために、ロゴ、商標などの印を含むことができる。
【0020】
飲料分注システムの実施形態は、ユーザ入力に応答して飲料の混合を自動的に制御することができるコントローラを含むことができる。コントローラは、時間ベースの論理を使用して飲料混合を自動的に制御することができ、飲料分注システムの弁を、特定の順序で特定の期間にわたって開閉する。例えば、ユーザは、ボタンを押すことによって飲料の自動混合を開始することができる。ユーザがボタンを押した後、コントローラは、加圧液体容器から水を供給するために、液体供給ラインに取り付けられた弁を開くことができ、水は、液体容器と飲料容器との間の冷却器によって冷却することができる。コントローラは、飲料容器に供給される水の量を(例えば、飲料容器の容量の約3分の2に)制御するために、水の流量に基づいて、ある期間にわたって、液体供給ラインに取り付けられた弁を開くことができる。
【0021】
制御された量の水が飲料容器に供給されると、コントローラは、液体供給ラインに取り付けられた弁を閉じて、飲料容器への水の流れを停止することができる。次に、制御装置は、ガス供給ラインに取り付けられた弁を開いて、調整された圧力で、調整されたガス容器から飲料容器に、二酸化炭素を供給することができる。二酸化炭素が飲料容器内の水を通過するにつれて、コントローラは、香味料供給ラインに取り付けられた弁を開いて、加圧された香味料容器から飲料容器に、香味料を供給することができる。コントローラは、飲料容器内の水に加えられる香味料の量を制御するために(例えば、香味料対水の比が1:5になるように)、香味料の流量に基づいて、ある期間にわたって、香味料供給ラインに取り付けられた弁を開くことができる。制御された量の香味料が飲料容器に供給された後、コントローラは、香味料供給ラインに取り付けられた弁を閉じることができる。コントローラは、飲料容器への二酸化炭素の流れを終了させるために、例えば香味料供給ラインに取り付けられた弁が閉鎖された後に、ガス供給ラインに取り付けられた弁を閉鎖することができる。コントローラは、飲料容器に供給される二酸化炭素の量を制御するために、二酸化炭素の流量に基づいて、ある期間後にガス供給ラインに取り付けられた弁を閉じることができる。次いで、飲料は、例えば、弁を手動で、又はコントローラを介して自動的に開くことによって、飲料容器の出口から分注され得る。
【0022】
これらの及び他の実施形態を、図1図10を参照して以下で論じる。当業者であれば、これらの図に関して本明細書に与えられる詳細な説明は、単に説明上のものであり、限定として解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。反対のことが明示的に示されない限り、又は文脈から明らかでない限り、任意の開示される飲料分注システムの同様の構造物の特徴及びそれらの間の関係は、任意の他の開示される飲料分注システムに適用することができる。
【0023】
図1は、例えばボタンを押すなどのユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合することができる、飲料分注システム100の一例の概略図を示す。飲料分注システム100は、水などの液体を収容することができる液体容器102(例えば、10L又は20Lの容量を有する樽)を含むことができる。飲料分注システム100は、二酸化炭素などのガスを収容することができるガス容器104(例えば、60Lタンク)を含むことができ、かつガス容器からのガスの流れを調整することができるレギュレータ106を含むことができ、ガスがある圧力でレギュレータから供給されるようになっている。飲料分注システム100は、シロップなどの香味料を収容するように構成された香味料容器108(例えば、0.5Lボトル)を含むことができる。飲料分注システム100は、液体容器102、ガス容器104、及び香味料容器108に選択的に流体連通する飲料容器110を含むことができる。飲料容器110は、気密であってもよく、液体容器102、ガス容器104、及び香味料容器108からそれぞれ液体、ガス、及び香味料を受け取って飲料を形成することができる。実施形態では、飲料容器110は、ユーザが飲料容器110内の飲料への液体、ガス、及び香味料の混合を観察することを可能にする透明材料を含むことができる。これは、消費者が飲料混合プロセスを見ることを可能にして、飲料分注システム100に対する消費者の関与を促進することができる。実施形態では、飲料容器110は、管状であってもよく、管状物の上部及び底部にそれぞれ配設された2つのキャップを有してもよい。飲料分注システム100は、飲料容器110から飲料を選択的に分注することができる出口112を含むことができる。飲料分注システム100は、コントローラ114を含むことができるが、このコントローラ114は、ユーザ入力に応答して、飲料容器110への液体、ガス、及び香味料の流れを自動的に制御して、液体、ガス、及び香味料を混合して飲料にすることができる。
【0024】
レギュレータ106は、液体容器102、香味料容器108、及び飲料容器110のそれぞれに流体接続することができ、液体容器102、香味料容器108、及び/又は飲料容器110に供給されるガス容器104からのガスの圧力を、調整することができる。レギュレータ106は、複数の機能を実行することによって飲料分注システム100の動作を簡略化することができ、これは、飲料分注システム100内の可動部品の数を低減し、製造及びメンテナンスに関連するコストを低減することができる。例えば、レギュレータ106は、第1のガス供給ライン116を介して液体容器102に、第2のガス供給ライン118を介して香味料容器108に、第3のガス供給ライン120を介して飲料容器110に流体接続することができる。ガスに圧力をかけて、液体容器102及び/又は香味料容器108に供給することによって、レギュレータ106は、液体容器102及び/又は香味料容器108を加圧して、それぞれの液体及び/又は香味料の飲料容器110への流れを促進することができる。調整された圧力で飲料容器110にガスを供給することによって、レギュレータ106は、通常の流量でガスを供給することができ、コントローラ114は、後述するように、制御された量のガスを供給するために、その通常の流量を使用することができる。
【0025】
実施形態において、レギュレータ106は、レギュレータ106と液体容器102との間のガスの制御に介入することなく、液体容器102に供給されるガスの圧力を調整することができる。それに加えて、又はその代わりに、レギュレータ106は、レギュレータ106と香味料容器108との間のガスの制御に介入することなく、香味料容器108に供給されるガスの圧力を調整することができる。これは、可動部品の数を制限することによって、飲料分注システム100を簡略化することができる。
【0026】
実施形態では、飲料分注システム100は、飲料容器110に供給される液体を冷却することができる冷却器122を含むことができる。例えば、冷却器122を液体容器102と飲料容器110との間に介在させて、液体容器102から飲料容器110に流れる液体を、ある温度まで冷却することができる。冷却器122は、断熱区画とすることができ、断熱区画の内部へのアクセスを提供する断熱蓋を有することができる。飲料分注システム100は、液体容器102から飲料容器110に液体を供給する、液体供給ライン124を含むことができる。液体供給ライン124は、冷却器122の断熱区画を通って延びることができ、液体供給ライン124を通って流れる液体は、冷却器122への液体供給ライン124を介して熱交換をして、液体を冷却することができる。実施形態では、冷却器122は、電力を直接消費しない受動ヒートシンク123を含むことができ、これは、飲料分注システム100が、電力供給が信頼できない、かつ/又は電力が高価で手の届かない地域において、冷却された飲料を提供するのを助けることができる。受動ヒートシンク123は、例えば、氷又は他の低温の材料であり得る。追加的に又は代替的に、受動ヒートシンク123は、液体供給ライン124と受動ヒートシンク123との間の均一な熱伝達を促進することができる(例えば、金属の)プレートを含むことができる。
【0027】
冷却器122は、第1の温度で冷却器122に入る液体を、流体が冷却器122を出るときに第2の温度まで冷却することができる。第1の温度は、例えば28℃~35℃であってよく、第2の温度は、例えば4℃未満であってよい。実施形態において、液体は、既知の流量で液体供給ライン124を通って流れることができる水であってもよい。液体供給ライン124は、断熱区画の内部に露出した表面領域125(例えば、液体供給ライン124のコイル形状部分を含む)を有することができる。表面領域125は、水から受動ヒートシンク(例えば、氷)に熱を伝達して、第1の温度及び流量で流体容器102から冷却器122に入る水を、水が飲料容器110への途中で冷却器122を出るときに第2の温度まで冷却するのに十分な大きさであり得る。実施形態では、液体供給ライン124は、冷却器122の出口と飲料容器110との間に断熱材を有することができ、液体供給ライン124内の液体と環境との間の熱伝達を低減して、液体を冷たく保つ。
【0028】
飲料分注システム100は、様々な構造を流体接続する1つ以上の継手を含むことができる。例えば、飲料分注システム100は、液体供給ライン124を飲料容器110に流体接続する第1の継手126を含むことができ、それにより、液体が、液体供給ライン124から飲料容器110内に流れることができるようになっている。第1の継手126は、容器110の上部又は底部に設けることができる。飲料分注システム100は、第3のガス供給ライン120を飲料容器110に流体接続する第2の継手128を含むことができ、それにより、ガスが第3のガス供給ライン120から飲料容器110に流れることができるようになっている。第2の継手128は、飲料容器110の上部又は底部に設けることができる。実施形態では、第2の継手128は、飲料容器110の上部に設けられ、延長ラインが、飲料容器110の上部から底部まで設けられ、それにより、ガスが飲料容器110の底部から供給されるようになっている。飲料容器110の底部にガスを供給すること(例えば、飲料容器110の底部にある第2の継手128を用いて、又は延長ラインを介して)は、例えば、飲料容器110内の液体へのガスの曝露を増加させることによって、飲料の炭酸化を促進することができる。飲料分注システム100は、香味料供給ライン132を飲料容器110に流体接続する第3の継手130を含むことができ、それにより、香味料が香味料供給ライン132から飲料容器110に流れることができるようになっている。第3の継手130は、飲料容器110の上部又は底部に設けることができる。
【0029】
実施形態において、第3の継手130は、飲料容器110の底部に設けられる。あるいは、第3の継手130は、飲料容器110の上部に設けることができ、延長ラインを飲料容器110の上部から底部に設けることができ、それにより、香味料が飲料容器110の底部から供給されるようになっている。飲料容器110の底部に香味料を供給すること(例えば、飲料容器110の底部にある第3の継手130を用いて、又は延長ラインを介して)は、例えば、飲料容器110内の液体への香味料の曝露を増加させることによって、飲料の混合を促進することができる。香味料供給ライン132は、香味料容器108に流体接続することができ、香味料容器108から飲料容器110に、香味料を供給することができる。
【0030】
第1の継手126、第2の継手128、及び第3の継手130のいずれか又は全ては、それぞれの第1の継手126、第2の継手128、及び第3の継手130内の開口部を選択的に開閉する第1の弁、第2の弁、及び第3の弁をそれぞれ含むことができ、飲料容器110への流体の流れを選択的に制御するようになっている。例えば、第1継手126は、流体容器102と飲料容器110との間に配置された第1の弁を含むことができ、この第1の弁は、流体容器102から飲料容器110への液体の流れを選択的に制御するように構成されている。第2の継手128は、ガス容器104と飲料容器110との間に配置された第2の弁を含むことができ、この第2の弁は、ガス容器104から飲料容器110へのガスの流れを選択的に制御するように構成されている。第3の継手130は、香味料容器108と飲料容器110との間に配置された第3の弁を含むことができ、この第3の弁は、香味料容器108から飲料容器110への香味料の流れを選択的に制御するように構成されている。コントローラ114は、第1の継手126の弁、第2の継手128の弁、及び第3の継手130の弁のいずれかに動作可能に接続することができ、ユーザ入力に応答して弁のいずれかを選択的に開閉して、飲料容器110内で飲料を自動的に混合することができる。
【0031】
実施形態では、出口112は、飲料容器110から飲料を分注するために選択的に開閉することができる第4の弁を含むことができる。第4の弁は、コントローラ114に動作可能に接続することができ、コントローラ114は、液体、ガス、及び香味料が飲料容器110内で混合されて飲料にされた後に、第4の弁を自動的に開いて飲料を分注することができる。追加的又は代替的に、第4の弁は、飲料容器110から飲料を手動で分注するために、ユーザによって手動で(例えば、レバーを用いて)開かれ得る。
【0032】
飲料分注システム100の構造物は、ハウジング134内に一緒に収容することができる。ハウジング134は、例えば、とりわけ、飲料容器110、ガス容器104、香味料容器108、冷却器122、コントローラ114、出口112から滴下する飲料を収集するために出口112の下に配置されたドリップトレイ136、出口112、第1の継手126、第2の継手128、及び第3の継手130、液体供給ライン124、レギュレータ106、第1のガス供給ライン116、第2のガス供給ライン118、第3のガス供給ライン120、香味料ガス供給ライン132などのいずれか又は全てを収容することができる。ハウジング134内に収容された飲料分注システム110の構造物は、構造物が容易に保守、補充、交換等され得るようにアクセス可能な様式で配置され得る。ハウジング134はまた、例えば、利用可能な飲料のタイプを示すため、及び/又は飲料製造者の身元を示すための、ロゴ、商標等の印を含み得る。
【0033】
実施形態では、飲料成分と接触する飲料分注システム100のいずれか又は全ての構造物は、容易に清掃することができる滑らかな内面を含むことができる。追加的に又は代替的に、飲料成分と接触する、飲料分注システム100のいずれか又は全ての構造物は、清掃のために、例えば水及び/又は二酸化炭素で定期的に洗い流され得る。追加的又は代替的に、容器(すなわち、流体容器102、ガス容器104、香味料容器108、及び飲料容器110)と出口112との間で飲料成分と接触する飲料分注システム100のいずれか又は全ての構造物は、望ましくない物質が飲料と混合すること及び/又は飲料を汚染することを防止するために、外部環境からは密閉された閉ループで提供され得る。
【0034】
実施形態では、液体容器102、ガス容器104、及び香味料容器108のいずれか又は全ては、飲料製造者によって補充可能及び/又は交換可能であり得る。したがって、飲料製造者は、飲料成分に対する制御を維持することができ、飲料分注システム100は高品質の飲料を製造することができる。
【0035】
実施形態では、飲料分注システム100は、単一の飲料を生成するための単一の飲料容器110及び単一の香味料容器108を含むことができる。あるいは、飲料分注システム100は、それぞれの飲料容器100内に1つずつ、合わせて複数の飲料を生成するために、香味料容器108にそれぞれ関連付けられた2つ以上の飲料容器110を含むことができる。例えば、飲料分注システム100は、2つの飲料容器110と2つの香味料容器108とを含むことができ、各飲料容器110は、飲料分注システム100が、各飲料容器110から1つずつ、合わせて複数の飲料を分注することができるように、2つの香味料容器108のうちの1つと関連付けられる。
【0036】
図2図4は、例示的な飲料分注システム100の斜視図を示す。実施形態において、ハウジング134は、カウンタートップ138上に提供され得る。液体供給部102は、カウンタートップ138に隣接する床140上に設けることができる。ハウジングは、例えば、透明な香味料容器108内の成分レベルを視覚的に観察し監視することができるように、カットアウト142を含むことができる。ハウジング134は、図3に示すように、飲料分注システム100の構造物へのアクセスを提供するために、アクセスパネル144を(例えば、ハウジング134の後部に)含むことができる。
【0037】
図4に示すように、冷却器122は、断熱蓋146及び断熱容器148を含むことができる。断熱蓋146は、例えば、断熱容器148に氷を補充するために、断熱容器148を封止し、断熱容器148へのアクセスを選択的に提供することができる。液体供給ライン124の表面領域125は、絶縁容器148の底部に配置されたコイル形状を含み、直線供給ラインに対して増加した表面領域を提供することができる。
【0038】
図5は、飲料分注システム100の代替的一実施形態を示す。この実施形態では、単一の飲料容器110が存在し、出口112は、飲料容器100に隣接して配置され、飲料容器110及び出口112の両方が水平に位置合わせされるようになっている。ドリップトレイ136は、飲料容器110及び出口112のすぐ下に配置され、出口110からのドリップを捕捉する。この実施形態では、出口112は、飲料を分注するためにユーザによる制御(例えば、レバーから)を必要としない自動バージョンである。上述したように、コントローラ114は、出口112からの飲料の分注を制御する。図5に存在する残りの要素は、図2図4に関して上述した要素と同一である。
【0039】
図7図11はそれぞれ、例示的な飲料分注システム100を使用する、自動飲料混合プロセスのステップを示す。この例示的な自動飲料混合プロセスでは、飲料は、水、二酸化炭素、及びシロップから構成されている。しかし、例示的な自動飲料混合プロセスは、本明細書で説明するいずれかの流体、ガス、及び香味料の混合を含むことができる。プロセスは、図7に示されるような、ユーザが飲料選択をコントローラ114に入力することができる第1のステップで開始することができる。例えば、コントローラ114は、ユーザインターフェース115を含むことができ、このユーザインターフェース115は、飲料分注システム100が自動的に混合することができる各飲料のためのボタンを有することができる。ユーザ入力は、ボタンを押して、ボタンに関連付けられた飲料の自動混合を開始することを含むことができる。
【0040】
プロセスの第2のステップにおいて、図8に示されるように、コントローラ114は、飲料容器110への水の供給を制御することができる。例えば、コントローラ114は、液体容器102から飲料容器110への水の流れを制御するために、第1の継手126内の第1の弁を開くことができる。コントローラ114は、飲料容器110に供給される水の量を、例えば、第1の期間にわたって、第1の継手126内の第1の弁を開くことによって、制御することができる。第1の期間は、液体容器102から飲料容器110への水の流量に基づいて設定することができ、制御された量の水を飲料容器110に供給することができるようになっている。コントローラ114は、第1の期間にわたって、第1の継手126の第1の弁を開かせることができ、第1の期間の終了後に、第1の継手126の第1の弁を閉じさせることができる。第1の期間は水の流量に基づいて設定することができるので、コントローラ114は、飲料容器110に供給される水の量を(すなわち、制御された量に)制御することができる。実施形態では、第1の継手126は、飲料容器110の上部から水を供給され得るように、飲料容器110の上部に配設され得る。代替的に、第1の継手126は、水が飲料容器110の底部から供給され得るように、飲料容器110の底部に配設され得る。
【0041】
プロセスの第3のステップにおいて、図9に示されるように、コントローラ114は、飲料容器110への二酸化炭素の供給を制御することができる。例えば、コントローラ114は、ガス容器104から飲料容器110への二酸化炭素の流れを制御するために、第2の継手128内の第2の弁を開くことができる。コントローラ114は、飲料容器110に供給される二酸化炭素の量を、例えば、第2の期間にわたって、第2の継手128内の第2の弁を開くことによって制御することができる。第2の期間は、ガス容器104から飲料容器110への二酸化炭素の流量に基づいて設定することができ、制御された量の二酸化炭素を飲料容器110に供給することができるようになっている。コントローラ114は、第2の期間にわたって、第2の継手128の第2の弁を開かせることができ、第2の期間の終了後に、第2の継手128の第2の弁を閉じさせることができる。二酸化炭素の流量に基づいて第2の期間を設定することができるので、コントローラ114は、飲料容器110に供給される二酸化炭素の量を(すなわち、制御された量に)制御することができる。実施形態では、第2の期間は、全ての水が飲料容器110に供給された後に二酸化炭素が飲料容器110に流入するように、第1の期間の終了後に開始することができ、これは、二酸化炭素に曝露される水の量を増加させることによって飲料の炭酸化を改善することができる。
【0042】
実施形態では、第2の継手128は、二酸化炭素が飲料容器110の底部から分注されるように飲料容器110の底部に配設することができるか、又は飲料容器110の底部に二酸化炭素を供給するために延長ラインを設けることができる。この配置は、二酸化炭素が飲料容器110に供給された後に、飲料容器110の底部から上部に水を通って上昇し、それによって二酸化炭素の水への曝露及びその中での溶解を最大化するので、飲料の炭酸化を改善することができる。
【0043】
実施形態では、コントローラ114は、レギュレータ106から飲料容器110への圧力のガスの流れを制御することができるが、レギュレータ106から液体容器102への圧力のガスの流れは制御しない。追加的に又は代替的に、コントローラ114は、レギュレータ106から飲料容器110への圧力のガスの流れを制御することができるが、レギュレータ106から香味料容器108への圧力のガスの流れは制御しない。代わりに、ガスは、能動的制御なしで、レギュレータ106から液体容器102及び/又は香味料容器108に流れ、これは、例えば可動部品の数を制限することによって、飲料分注システム100を簡略化することができる。
【0044】
プロセスの第3のステップでは、図10に示されるように、コントローラ114は、飲料容器110へのシロップの供給を制御することができる。例えば、コントローラ114は、香味料容器108から飲料容器110へのシロップの流れを制御するために、第3の継手130内の第3の弁を開くことができる。コントローラは、飲料容器110に供給されるシロップの量を、例えば、第3の期間にわたって、第3の継手130内の第3の弁を開くことによって制御することができる。第3の期間は、香味料容器108から飲料容器110へのシロップの流量に基づいて設定することができ、制御された量のシロップを飲料容器110に供給することができるようになっている。コントローラ114は、第3の期間にわたって、第3の継手130の第3の弁を開かせることができ、第3の期間の終了後に、第3の継手130の第3の弁を閉じさせることができる。第3の期間はシロップの流量に基づいて設定することができるので、コントローラ114は、飲料容器110に供給されるシロップの量を(すなわち、制御された量に)制御することができる。実施形態では、コントローラ114は、第1の期間の満了後及び第2の期間中に、第3の継手130の第3の弁を開放することができる。この構成によれば、水中に二酸化炭素を供給することにより、水を撹拌することができ、シロップの供給時におけるシロップの混合を向上させることができるので、水中におけるシロップの混合を向上させることができる。
【0045】
プロセスの第4のステップでは、図11に示すように、混合飲料を出口112から例えばカップに分注することができる。実施形態では、ユーザは、例えば、手動レバーを使用して、出口112の第4の弁を手動で開くことができる。あるいは、コントローラ114は、飲料の混合の完了後(例えば、第2の期間の終了後)に、出口112の第4の弁を自動的に開くことができる。
【0046】
自動飲料混合プロセスの変形例は、直前に説明したのと同様の方法で進行する。しかしながら、この例示的なプロセスでは、香味料容器108から飲料容器110に香味料を送る代わりに、香味料は出口112に直接送られる。コントローラ114は、出口110への香味料の流れを、飲料容器110からの組み合わされた液体及び二酸化炭素の流れと同期させるように構成されている。香味料及び組み合わされた液体及び二酸化炭素は、出口112で合流し、出口112から分注されるときに香味料及び炭酸液体を混合するように構成されている。図6は、プロセスのこの例に対応するために図1の概略図に対して行われた修正を示す概略図である。具体的には、図6に示すように、ライン130は、飲料容器110ではなくノズル112に直接送られる。継手130(及び対応する第3の弁)もまた、出口112に移動されている。コントローラ114は、上述の実施形態において飲料容器110への香味料の流れを制御するのと同じ方法で、出口112への香味料の流れを制御することができる。この修正されたプロセスのいくつかの実施形態では、コントローラ114は、液体を飲料容器110に供給する前に、ガスを飲料容器110に供給するように構成されている。この場合、第1及び第2の弁を開くことに関して上述した第1の期間及び第2の期間は、逆にすることができる(すなわち、液体流を制御する第1の弁の前に、ガス流を制御する第2の弁が最初に開かれる)。これにより、ガスと液体との混合時間を長くすることができ、結果として液体の炭酸化を改善することができる。
【0047】
前述のように、飲料分注システム100は、コントローラ114を含むことができる。図12は、例示的なコンピュータ1000を示し、その態様は、コントローラ114の実施形態に組み込まれ得る。
【0048】
実施形態では、コンピュータ1000は、コンピュータ可読コードとして実装され得る。プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定目的のデバイス上で実行し得る。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンクされた又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、実質的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータ構成により実践され得るということを理解することができる。
【0049】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリが、上記の実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組合わせであってもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有し得る。
【0050】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータ1000に関して実装されてもよい。この説明を読んだ後に、他のコンピュータ又はコンピュータアーキテクチャを使用する本発明の1つ以上を実装する方法が、当業者には明らかとなるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際には、平行して、同時に、又は分散環境において、及び単一プロセッサマシン又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対して、ローカルに又はリモートに格納されたプログラムコードにより実施されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨から逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0051】
プロセッサ1004は、専用の又は汎用のプロセッサデバイスであってもよい。当業者に理解されるように、プロセッサ1004はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一プロセッサであってもよく、こうしたシステムは、単独で動作するか、又はクラスタもしくはサーバファームにおいて動作するコンピューティングデバイスのクラスタで動作する。プロセッサ1004は、通信インフラストラクチャ1006、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージ受け渡しスキームに接続される。
【0052】
コンピュータ1000は、メインメモリ1008、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含み、また、二次メモリ1010を含んでもよい。二次メモリ1010としては、例えば、ハードディスクドライブ1012又は取り外し可能な記憶ドライブ1014を挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1014としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、フラッシュメモリ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどを挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1014は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット1018との間で読み出し又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット1018としては、取り外し可能な記憶ドライブ1014により読み出し及び書き込みを実行されるフロッピーディスク、磁気テープ、光学ディスクなどを挙げることができる。当業者によって理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット1018としては、コンピュータソフトウェア又はデータが格納されたコンピュータ使用可能記憶媒体が挙げられる。
【0053】
コンピュータ1000は、ディスプレイユニット1030上での表示のため、通信インフラストラクチャ1006から(又は、図示されていないフレームバッファから)グラフィック、テキスト、及びその他のデータを転送するディスプレイインターフェース1002(キーボード、マウスなどの入力及び出力デバイスを含んでもよい)を含み得る。
【0054】
実装形態では、二次メモリ1010は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータ1000にロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット1022及びインターフェース1020を含み得る。こうした手段の例として、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット1022からコンピュータ1000に伝送することができる他の取り外し可能な記憶ユニット1022及びインターフェース1020が挙げられ得る。
【0055】
コンピュータ1000はまた、通信インターフェース1024を含んでもよい。通信インターフェース1024は、コントローラ114と飲料分注システム100との間の通信、又はディスペンサに直接接触することなく分注を開始するために使用される遠隔デバイス間の通信など、ソフトウェア及びデータが、コンピュータ1000と他のデバイスとの間で伝送されることを可能にする。通信インターフェース1024は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含み得る。通信インターフェース1024を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース1024により受信されることができる他の信号であってもよい。これらの信号は、通信経路1026を介して通信インターフェース1024に提供されてもよい。通信経路1026は、信号を搬送し、ワイヤもしくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0056】
コンピュータ1000は、非一時的コンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム媒体、及びコンピュータ使用可能媒体など、例えば、取り外し可能な記憶ユニット1018、取り外し可能な記憶ユニット1022、及びハードディスクドライブ1012内にインストールされたハードディスクを含み得る。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であってもよい、メインメモリ1008及び二次メモリ1010などのメモリを指してもよい。
【0057】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)又はデータベースは、メインメモリ1008又は二次メモリ1010内に格納される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース1024を介して受信され得る。こうしたコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータ1000が、本明細書に記述する実施形態を実装することが可能となる。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ1004が、本明細書に記述する実施形態のプロセスを実装することが可能となる。したがって、こうしたコンピュータプログラムは、コンピュータ1000のコントローラを表す。実施形態がソフトウェアを使用して実装される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に格納され、取り外し可能な記憶ドライブ1014、インターフェース1020、及びハードディスクドライブ1012、又は通信インターフェース1024を使用してコンピュータ1000にロードされてもよい。
【0058】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体に格納されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品も対象とすることができる。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書において説明されるように動作させる。本発明の実施形態は、任意のコンピュータ使用可能媒体又は読取可能媒体を利用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
ユーザ入力に応答して飲料を自動的に混合するように構成された飲料分注システムの一実施形態では、飲料分注システムは、液体を収容するように構成された液体容器と、ガスを収容するように構成されたガス容器と、 香味料を収容するように構成された香味料容器と、液体容器及びガス容器に選択的に流体連通する飲料容器であって、液体容器及びガス容器からそれぞれ液体及びガスを受け取るように構成された飲料容器と、飲料容器及び香味料容器に流体接続された出口であって、飲料を選択的に分注するように構成された出口と、 流体容器と飲料容器との間に配置された第1の弁であって、流体容器から飲料容器への液体の流れを選択的に制御するように構成された第1の弁と、ガス容器と飲料容器との間に配置された第2の弁であって、ガス容器から飲料容器へのガスの流れを選択的に制御するように構成された第2の弁と、香味料容器と出口との間に配置された第3の弁であって、香味料容器から出口への香味料の流れを選択的に制御するように構成された第3の弁と、第1の弁、第2の弁、及び第3の弁に、動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラが、非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータを備え、その非一時的コンピュータ可読媒体が、ユーザ入力に応答してコンピュータによって実行され、ユーザ入力に応答して、コンピュータに第1の弁、第2の弁、及び第3の弁を開閉させて、飲料容器内で液体及びガスを自動的に混合させ、液体及びガスと香味料との混合物を出口を通して自動的に分注させる命令を含み、飲料容器は、ユーザが飲料容器内の液体及びガスの混合を観察することを可能にする透明材料を含む、コントローラと、を含む。
【0060】
飲料分注システムの更なる実施形態では、コンピュータによって実行される命令は、コンピュータに、第2の期間にわたり、第2の弁を開かせ、ガスをガス容器から飲料容器に流動させ、第2の期間の終了後、第2の弁を閉じさせる。
【0061】
飲料分注システムの更なる実施形態では、コンピュータによって実行される命令は、コンピュータに、第2の期間の終了後、第1の期間にわたって、第1の弁を開かせ、液体を液体容器から飲料容器に流動させ、飲料容器内のガスと混合させ、第1の期間の終了後、第1の弁を閉じさせる。
【0062】
飲料分注システムの更なる実施形態は、飲料容器及び出口に流体接続され、コントローラに動作可能に接続された第4の弁を含み、命令は、コンピュータに、第1の期間の終了後かつ第2の期間中に、第3の期間にわたって第3の弁を開かせ、香味料を香味料容器から出口に流動させ、命令は更に、コンピュータに、第3の弁と同時に第4の弁を開かせ、飲料容器内のガス及び液体の混合物が、出口に流動することを可能にする。
【0063】
飲料分注システムの更なる実施形態では、コンピュータは、ユーザとコンピュータとの間のインターフェースを提供するボタンを備え、ユーザ入力は、ボタンの押下を含む。
【0064】
飲料分注システムの更なる実施形態では、出口は、飲料容器からの液体及びガスを香味料容器からの香味料と混合して飲料を生成するように構成されている。
【0065】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0066】
特定実施形態の前述の記載により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0067】
「ある(1つの)実施形態」、「(複数の)実施形態」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含んでもよいが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、特定の特徴、構造、又は特性がある実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0068】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
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【国際調査報告】