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特表2025-501298タトゥーの施術および除去、ならびにその他の皮膚治療に使用するシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】タトゥーの施術および除去、ならびにその他の皮膚治療に使用するシステム
(51)【国際特許分類】
   A61M 37/00 20060101AFI20250109BHJP
   A61M 5/46 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A61M37/00 510
A61M5/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539889
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-08-27
(86)【国際出願番号】 US2022054367
(87)【国際公開番号】W WO2023129729
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】63/295,610
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/417,466
(32)【優先日】2022-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524246137
【氏名又は名称】リジュバテック メディカル,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニーヴン,グレッグ,ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ターナー,ティモシー,エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】カラシノ,ピエール,エフ.
(72)【発明者】
【氏名】サヴェージ,ジャック,エイチ.
【テーマコード(参考)】
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066BB02
4C066CC01
4C066DD02
4C066HH01
4C066KK03
4C267AA80
4C267BB01
4C267BB02
4C267BB13
4C267CC01
4C267EE01
4C267HH08
(57)【要約】
システムコントローラ、振動駆動部、直線駆動部、回転駆動部、可撓性駆動シャフト、ハンドピース、および使い捨てカートリッジを特徴とし、タトゥーの施術または除去に使用され、ならびにニードリング、皮膚の引き締め、美容マイクロニードリング、および表面皮膚剥離処置などの皮膚治療に使用される、自動化システム。針カートリッジまたは複数のブレードは、使い捨てカートリッジ内においてモジュール構成で結合可能であってもよい。自動化システムはまた、実行される皮膚治療にしたがって選択される使い捨てカートリッジに結合可能な様々な構成の複数のブレードまたは針束を有することができる。システムはまた、関連する使い捨て液体容器および使い捨て供給チューブを備えた、物理的に統合され機能的に自動化された液体ポンプを備えることができる。あるいは、液体ポンプは、自動化システムから物理的および機能的に独立していてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムであって、
ハンドピースと、
前記ハンドピースに結合可能な使い捨てカートリッジであって、針束、および前記針束に促進液を吐出するように構成された液体ポンプに結合可能な可撓性チューブ接続部を備える使い捨てカートリッジと、
電源入力部、マイクロプロセッサ、およびグラフィック処理ユニットを備えるシステムコントローラであって、1つ以上の駆動部の動作を制御するように構成されたシステムコントローラと、
振動駆動フレーム、振動モータ、および偏心クランクを備える振動駆動部であって、前記針束に振動運動を与えるように構成された振動駆動部と、
ブロック、第1のモータ、ギアトレイン、リードスクリューシャフト、およびセンサを備える深さ駆動部であって、第1の距離駆動部が前記針束に直線運動を与えるように構成された深さ駆動部と、
モータ、駆動ロッド、およびギアコンビネーションを備える回転駆動部であって、前記針束に回転運動を与えるように構成された回転駆動部と、
前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を独立して伝えるように構成された駆動シャフトと
を備える、システム。
【請求項2】
前記ハンドピースの治療パラメータを調整するように構成されたウェアラブルリストコントローラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
係合および脱離されたときに前記システムの動作を開始および停止するように構成されているフットコントローラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
タブレットコントローラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムコントローラは、前記液体ポンプによって吐出される前記促進液の開始、流量、および停止を制御するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムであって、
ハンドピースと、
複数のブレードを備える針束と、
前記ハンドピースに結合可能な使い捨てカートリッジであって、前記針束に促進液を吐出するように構成された液体ポンプに結合可能な接続部を備える使い捨てカートリッジと、
電源入力部、マイクロプロセッサ、およびユーザインターフェースを備えるシステムコントローラであって、1つ以上の駆動部の動作を制御するように構成されたシステムコントローラと、
振動駆動フレーム、振動モータ、および偏心クランクを備える振動駆動部であって、前記針束に振動運動を与えるように構成された振動駆動部と、
ブロック、モータ、ギアトレイン、リードスクリューシャフト、およびセンサを備える深さ駆動部であって、第1の距離駆動部が前記針束に直線運動を与えるように構成された深さ駆動部と、
第2のモータ、駆動ロッド、信号ホイール、およびギアコンビネーションを備える回転駆動部であって、前記針束に回転運動を与えるように構成された回転駆動部と、
前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を独立して伝えるように構成された駆動シャフトと
を備える、システム。
【請求項7】
前記複数のブレードは、角度のついた構成を備え、前記複数のブレードは、直線軸に沿って様々な高さで配置されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のブレードは、回転と同時に振動させると、均等に摩滅するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記駆動シャフトは、可撓性である、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記ハンドピースの治療パラメータを調整するように構成されたウェアラブルリストコントローラをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
係合および脱離されたときに前記システムの動作を開始および停止するように構成されているフットコントローラをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
タブレットコントローラをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムコントローラは、前記液体ポンプによって吐出される前記促進液の開始、流量、および停止を制御するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項14】
前記マイクロプロセッサは、前記振動駆動部、前記距離駆動部、および前記回転駆動部を個別に、かつ協働して動作させるように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項15】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムであって、
ハンドピースと、
針束と、
前記ハンドピースに結合可能な使い捨てカートリッジであって、前記針束に促進液を吐出するように構成された液体ポンプに結合可能な可撓性チューブ接続部を備える使い捨てカートリッジと、
電源入力部、マイクロプロセッサ、およびグラフィック処理ユニットを備えるシステムコントローラであって、1つ以上の駆動部の動作を制御するように構成されたシステムコントローラと、
振動駆動フレーム、振動モータ、および偏心クランクを備える振動駆動部であって、前記針束に振動運動を与えるように構成された振動駆動部と、
ブロック、第1のステッピングモータ、ギアトレイン、リードスクリューシャフト、プリント回路基板、およびホール効果デバイスを備える距離駆動部であって、第1の距離駆動部が前記針束に直線運動を与えるように構成された距離駆動部と、
回転ブロック、第2のステッピングモータ、駆動ロッド、信号ホイール、およびギアコンビネーションを備える回転駆動部であって、前記針束に回転運動を与えるように構成された回転駆動部と、
前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を独立して伝えるように構成された駆動シャフトと
を備える、システム。
【請求項16】
前記針束は、コンパクトな直線構成を備え、前記針束は、一群の針を単層配置で配置するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記針束は、間隔をあけた直線構成を備え、前記針束は、針が接触したり重なったりすることなく、互いに間隔をあけた一群の針を配置するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記針束は、千鳥配置構成を備え、前記針束は、第1の列の針が第2の列の針から空間的にオフセットされた2列以上の一群の針を配置するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記システムコントローラは、前記液体ポンプによって吐出される前記促進液の開始、流量、および停止を制御するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記マイクロプロセッサは、前記振動駆動部、前記距離駆動部、および前記回転駆動部を個別に、かつ協働して動作させるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムであって、
ハンドピースと、
前記ハンドピースに結合可能な使い捨てカートリッジであって、針束、および前記針束に促進液を吐出するように構成された液体ポンプに結合可能な可撓性チューブ接続部を備える使い捨てカートリッジと、
電源入力部、マイクロプロセッサ、およびグラフィック処理ユニットを備えるシステムコントローラであって、1つ以上の駆動部の動作のための電圧値を監視および調整するように構成されたシステムコントローラと、
振動駆動フレーム、振動モータ、および偏心クランクを備える振動駆動部であって、前記針束に振動運動を与えるように構成された振動駆動部と、
ブロック、第1のステッピングモータ、ギアトレイン、リードスクリューシャフト、プリント回路基板、およびホール効果デバイスを備える距離駆動部であって、第1の距離駆動部が前記針束に直線運動を与えるように構成された距離駆動部と、
第2のステッピングモータ、ベルト駆動部、プーリー、およびインターフェース機構を備える回転駆動部であって、前記針束に回転運動を与えるように構成された回転駆動部と、
前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を独立して伝えるように構成された可撓性駆動シャフトと
を備える、システム。
【請求項22】
前記ハンドピースの治療パラメータを調整するように構成されたウェアラブルリストコントローラをさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
係合および脱離されたときに前記システムの動作を開始および停止するように構成されているフットコントローラをさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
タブレットコントローラをさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記システムコントローラは、前記液体ポンプによって吐出される前記促進液の開始、流量、および停止を制御するように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
予め患者の皮膚に印を付けることなく、所定の間隔で治療部位の間隔をあけるように構成された前記使い捨てカートリッジに結合された実質的にハット型のスペーサリングをさらに備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記針束は、前記振動駆動部が一時停止または停止すると、前記使い捨てカートリッジのハウジング内に引き込まれる、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムであって、
スワッシュプレート、回転ハウジング、回転カップリング、圧縮バネ、および1つ以上のラジアルベアリングを備えるハンドピースであって、前記スワッシュプレートは、回転運動を直線運動に変換するように構成されているハンドピースと、
前記ハンドピースに結合可能な使い捨てカートリッジであって、針束、および前記針束に促進液を吐出するように構成された液体ポンプに結合可能な可撓性チューブ接続部を備える使い捨てカートリッジと、
電源入力部、マイクロプロセッサ、およびグラフィック処理ユニットを備えるシステムコントローラであって、1つ以上の駆動部の動作のための電圧値を監視および調整するように構成されたシステムコントローラと、
振動駆動フレーム、振動モータ、および偏心クランクを備える振動駆動部であって、前記針束に振動運動を与えるように構成された振動駆動部と、
ブロック、第1のステッピングモータ、ギアトレイン、リードスクリューシャフト、プリント回路基板、およびホール効果デバイスを備える距離駆動部であって、第1の距離駆動部が前記針束に直線運動を与えるように構成された距離駆動部と、
回転ブロック、第2のステッピングモータ、駆動ロッド、信号ホイール、およびギアコンビネーションを備える回転駆動部であって、前記針束に回転運動を与えるように構成された回転駆動部と、
前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を独立して伝えるように構成された可撓性駆動シャフトと
を備える、システム。
【請求項29】
前記ハンドピースの治療パラメータを調整するように構成されたウェアラブルリストコントローラをさらに備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
係合および脱離されたときに、前記システムの動作を開始および停止するように構成されているフットコントローラをさらに備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
タブレットコントローラをさらに備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
前記システムコントローラは、前記液体ポンプによって吐出される前記促進液の開始、流量、および停止を制御するように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
前記マイクロプロセッサは、前記振動駆動部、前記距離駆動部、および前記回転駆動部を個別に、かつ協働して動作させるように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
予め患者の皮膚に印を付けることなく、所定の間隔で治療部位の間隔をあけるように構成された前記使い捨てカートリッジに結合された実質的にハット型のスペーサリングをさらに備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項35】
前記針束は、前記振動駆動部が一時停止または停止すると、前記使い捨てカートリッジのハウジング内に引き込まれる、請求項28に記載のシステム。
【請求項36】
タトゥーの施術および除去ならびにその他の皮膚治療に使用するシステムを使用する方法であって、
使い捨てカートリッジをハンドピースに結合する工程と、
システムコントローラ上で治療プロトコルを選択する工程と、
針束または複数のブレードを皮膚の治療領域に対して位置決めする工程と、
可撓性駆動シャフトを介して前記針束に振動運動、直線運動、および回転運動を伝えるために、振動駆動部、距離駆動部、および回転駆動部を係合する工程と、
皮膚の前記治療領域に対して前記治療プロトコルを実行する工程であって、前記システムコントローラのマイクロプロセッサは、前記振動駆動部、前記距離駆動部、または前記回転駆動部の動作のための電圧値を監視および調整するように構成されている、皮膚の前記治療領域に対して前記治療プロトコルを実行する工程と
を含む、方法。
【請求項37】
ウェアラブルリストコントローラを用いて治療パラメータを調整する工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
フットコントローラを使用して前記治療プロトコルを開始および停止する工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
タブレットコントローラを使用して皮膚の前記治療領域の写真を撮る工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記システムコントローラの前記マイクロプロセッサは、液体ポンプによって吐出される促進液の開始、流量、および停止を制御する、請求項36に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、タトゥーの施術および除去に関し、特に、往復運動し、回転する針アセンブリの使用に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月31日に出願された米国仮出願第63/295,610号および2022年10月19日に出願された米国仮出願第63/417,466号の優先権を主張し、それぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
タトゥーの施術は、数世紀にわたって知られている。皮膚の表面に染料を置き、針で皮膚を穿刺することによって、インクまたは染料が針によってできた傷の中に引き込まれる。傷の中にインクまたは染料があることで、組織が染色され、穿刺の際に皮膚に注入されたインクまたは染料の色に染まる。傷が治癒すると、真皮組織、細胞外マトリックス、およびおそらくいくつかの細胞に引き込まれたインクは、細胞および周囲の組織構造を永久に染色し、染色された組織が真皮の外側から見えるようになる。
【0004】
以前のタトゥープロセスは、多くの場合、粗末な器具で行われる単純な施術であったが、時が経つにつれて、1本の針で、手でタトゥーを施すことが、機械的および電気的に駆動される振動針デバイスまたは直線駆動針デバイスによって増強されてきた。これらのデバイスにより、タトゥーアーティストや技師は、針が皮膚にインクを浸透させる速度を変化させたり、針が皮膚に刺入する深さを制御したりすることができる。同様に、インクおよび染料も改良され、より皮膚に安全で色のバリエーションが豊富な製品を適用できるようになった。時が経つにつれ、技術が向上するにつれ、文化によっては、顧客の身体の大部分にタトゥーが施され、これらのタトゥーの施し方や見せ方が称賛され、褒め称えられるようになった。
【0005】
以前の施術方法と環境は、顧客と技師双方に感染と傷害のリスクを増大させた。感染と疾病の伝播がよりよく理解されるにつれて、技師と顧客を保護するための追加の手段が開発されてきた。これらのより衛生的な方法により、各使用後に廃棄される取り外し可能な使い捨ての針束が作成され、以前の単一針デバイスでより一般的であった交差感染を防止している。
【0006】
現在、タトゥー施術は、ますます芸術的であり、比較的安全なボディアート施術方法を実施する行為を含み、技師と顧客の経験を同様に向上させるため、針を駆動するための機械的デバイス、衛生的なインクおよび染料、外科用タイプ、または他の感染対策方法を含む、施術のための多くの製品が市場に出回っている。タトゥーは、米国人口の20%に施されていると推定されている。しかし、多くの顧客がボディアートを変更するか、ボディアートを完全に除去することを希望している。その結果、顧客の身体の組織構造内に含まれるインクの除去を必要とするタトゥー除去やタトゥー変更の必要性が生じている。
【0007】
タトゥー除去の方法は、1920年代から長年にわたっていくつか開発されてきた。そのような以前の方法では、タトゥー除去の治療部位は、各治療部位が活動的な健康組織に囲まれていることを可能にする組織ブリッジを残すように、所定の間隔を空けなければならないと決められていた。治療部位間のこれらのブリッジ領域は、血液由来の治癒因子と細胞が治療部位に供給されることを可能にし、それによって治療部位の組織の再構築を促進する。
【0008】
初期の治療は粗雑であり、多くの場合、タトゥーインクを含む顧客の皮膚に傷を作るために手動の針を使用して手作業で行われ、それによってインク顔料が放出され、最終的には、傷内の血液とともに、または針による皮膚剥離によって引き起こされた組織損傷の結果として形成された壊死性のかさぶたに凝集することによって除去されていた。除去の過程で組織ブリッジが維持されないと、治療部位はうまく治癒せず、治癒過程で過剰な瘢痕組織が形成された。
【0009】
治療のためのより新しい方法と選択肢により、施術と除去のプロセスは改善した。しかし、これらのデバイスと方法には、欠点がある。タトゥーの施術中、パターンおよびステンシルを使用する計画および画像の配置は、技師および顧客の両方の時間と忍耐を必要とする。治療セッション中に費やされる時間は、技師と顧客の双方に理解され、受け入れられることが多いが、一方、タトゥー除去プロセスの計画に費やされる時間は、あまり受け入れられない。ほとんどの顧客は、タトゥーの除去や変更を決断した後、完了に向けてプロセスが開始されることを切望している。とはいえ、濃い色素や着色の除去に対する正しいアプローチを確実にし、検出可能な瘢痕を生じさせることなく皮膚ブリッジが適切に治癒していることを確認するためには、さらなる時間が必要である。
【0010】
除去法は、皮膚ブリッジを維持し、最適な治癒を実現するために、テグラ(tegula)と呼ばれる孤立した治療部位の正しい配置を確実にするために、ある程度の計画を必要とする場合がある。計画ツールとしてテンプレートまたはステンシルを使用し、治療部位をマーキングすることは、タトゥー除去プロセス中に費やされる時間の主な原因である。事前に綿密な計画を立てることなく、技師が治療部位の間隔をあけることを支援でき、それにより、全体的な治療時間が短縮され、テグラ間の適切な皮膚ブリッジを確実に維持することができるツールが必要である。
【0011】
計画が完了した後、技師は、表面皮膚剥離ブラシを使用して、組織を摩滅させることができる。ブラシは、タトゥーの施術で使用されるものと同様の束ねられた針で構成されてもよい。通常、直径約1~2mmのより小さい針束を使用する場合、技師は、計画された治療部位、多くの場合、直径5~6mmの円形ディスクを完全に覆うために、針束を円運動で動かす必要があるかもしれない。技師は、針束を横方向に物理的に動かしながら、針束を軸方向に円形の螺旋パターンで振動させて、各テグラを完全に覆う。
【0012】
除去のプロセスでは、振動する針がより簡単かつ一貫して皮膚を穿刺するように、顧客の皮膚を伸ばす必要がある場合がある。針の刺入深さは、針カートリッジの開口部の先端を作業中の真皮表面または外側の皮膚表面に接触させておくことによって制御することができる。針による摩滅と組織の破壊が始まると、組織構造の破壊により作業中の真皮表面は深くなる。治療部位が完全に均等に破壊されると、傷口から緩んだ組織と滲出液が拭き取られ、治療は次のテグラに進む。
【0013】
ストロークの円運動と速度は、技師によって異なる主観的な技術であり、インク除去プロセスの成功を左右することが多い。動きが遅すぎると、傷の損傷が大きくなり、瘢痕が残る可能性が高くなる一方、動きが速すぎると、完全なインク除去を行うのに十分なほど組織が破壊されない可能性がある。また、既知のデバイスや方法でより大きい針束を使用することには、欠点もある可能性がある。特に、製造上の制約、および組立中に針を間隔を空けずに密に並べた配置で保持することの困難性により、針をそのように配置することができないため、均一な摩滅に必要な範囲が達成されない可能性がある。針を互いに固定し、良好な貫通と摩滅に必要な高速で針を振動させることができる機構に固定することが難しいため、保持が問題になる場合がある。
【0014】
したがって、客観的に投与され、単一の反復可能な創傷領域を治療することができ、それによって治療プロセスをより速く、より一貫したものにすることができる、針の横方向の動きと共に軸方向の振動を組み込んだ一貫した治療方法が必要である。具体的には、大小両方の治療領域を治療する能力を有し、ステンシル、マーキング、および治療計画に膨大な時間を費やす必要のないデバイスが必要である。さらに、これらの領域を一貫した治療直径、動き、および磨滅指示で治療することができ、それによって表面皮膚剥離と真皮ニードリングの両方において一貫した結果を保証するデバイスが必要である。本明細書に開示されたデバイスおよび使用方法は、これらの問題およびその他の問題を解決する。
【発明の概要】
【0015】
実施形態のシステムは、3つの機械的ブラシ運動と促進液の流れという4つの独立した自由度のうちの1つ以上をプログラムまたは制御することによって、治療手順を自動化することができる。このシステムの利点は、技師にとって治療をより迅速かつ単純にし、技師の主観的な技量への依存を低くすることができることである。様々な駆動モータと促進液ポンプが独立して制御されるため、システムは、例えば、タトゥー除去や瘢痕修正のための表面的な皮膚剥離から、スキンタイトニングのためのマイクロニードリングやタトゥー施術のための振動ニードリングまで、様々な用途や処置のためにプログラムすることができる。
【0016】
実施形態のシステムは、制御要素、駆動要素、ハンドピース要素、カートリッジ要素、および液体要素を備えることができる。
【0017】
制御要素は、システムの様々な部分を制御するための電気的に駆動されるデジタルプロセッサまたはマイクロプロセッサを備える完全にプログラム可能なコントローラであってもよい。制御要素は、駆動モータおよび液体ポンプとともに共通のハウジング内に配置されるか、または遠隔に配置され、有線またはBluetooth(登録商標)のいずれかで接続される。制御要素は、処置の選択、処置パラメータ(深さ、頻度など)の表示ならびに/または停止、および処置結果(累積治療時間、治療したテグラ数、使用されたポンプ送液量など)の表示のために、手袋をした手で作動可能なタッチスクリーンまたは選択ボタンを備えたグラフィックディスプレイを備えることができる。いくつかの実施形態において、制御要素は、カスタマイズされた機能性のためのリストコントローラ(Bluetoothによって接続され、技師によって装着される)である。全てのリストコントローラ機能は、制御要素およびグラフィックディスプレイからも利用可能である。
【0018】
制御要素は、選択された治療プログラムを開始するために使用されるフットコントローラまたは別のセンサを備えることができる。開始センサまたはスイッチは、ハンドピース上に配置してもよく、または開始センサは、手首の腱の動き、張力、または筋肉の電気的活動を感知し得るリストコントローラに統合されてもよい。コントローラには、複数の治療プロトコルおよび種類パラメータがプログラムされていてもよい。コントローラは、元々想定されていなかったかもしれない新しい異なるソフトウェアプログラムに対応するか、または受け入れることができる。グラフィックディスプレイ上に表示されるこれらの異なる治療オプションの提示により、ユーザは、タッチスクリーンを作動させることによって、ニードリング処置、タトゥー施術、タトゥー除去などを選択することができる。一旦選択されると、このデバイス内のパラメータは、駆動システムに伝達され、一旦正しいカートリッジが装着されると、技師は、選択された治療を行うことができる。治療中、技師は、リストコントローラを使用するか、あるいはコントローラのグラフィックディスプレイも使用して、振動速度、針束の回転角度、針の刺入深さなど、選択したパラメータのいくつかを変化させることができる。コントローラは、駆動部とポンプの複数の機能を一度に制御し、それらを予めプログラムされた治療にブレンドすることか、一度に駆動部の機能の1つだけを使用することができる。針の回転速度およびスピードは制御され、動作のロックが解除されてアクセスが許可された場合、事前設定された機能にすること、または技師によってプログラムすることができる。
【0019】
駆動要素は、振動駆動部、距離(または深さ)駆動部、回転駆動部、および可撓性接続シャフトを備えることができる。まず、振動駆動部は、軸方向の振動運動を発生させる。これは、ストローク(ピークからピークまでの総移動量)を設定し、針の振動刺入周波数を制御する。第2に、距離(または深さ)駆動部は、振動運動の伸長またはハンドピースからの針の伸長距離を設定し、それによって振動運動における針の最大刺入深さに影響を与える。この駆動部の速度は可変であるため、より遅いマイクロニードルの刺入と抜針によって非振動針も駆動する。第3に、回転駆動部は、治療プロセス中に針束を回転させ、例えばタトゥー施術に使用する場合のように、針束を完全にまたは所定の角度に回転させるか、または針束の角度位置を設定するように制御することができる。第4に、可撓性駆動シャフトは、3つの独立した運動(振動、深さ、回転)をハンドピース要素に機械的に伝達する。
【0020】
実施形態に応じて、可撓性機械伝達部の独立した運動は、回転運動と軸方向の運動(振動と距離)を同時に伝達する1本の可撓性チューブまたは頑丈なシャフトである1つの機械的要素と組み合わせることができる。他の実施形態では、回転を伝達する外側のねじりチューブと、軸方向の運動(振動と距離)を伝達する内側のシャフトという2つの機械的要素間で運動を分割して伝達することができる。柔軟な機械伝達運動は、回転を伝達する外側のねじりチューブと、軸方向の運動(振動と距離)を伝達する内側の液圧コラムの1つの機械的要素と1つの液圧要素との間で分割することもできる。
【0021】
ハンドピース要素は、可撓性駆動シャフトに結合可能であり、使い捨て針カートリッジを受け入れることができる。ハンドピースは、(システムによって生成され、可撓性駆動シャフトによって伝達される)軸方向運動および回転運動を、針束の軸方向運動および回転運動の両方を生成するカートリッジ針束に円滑に伝達することができる。
【0022】
ハンドピースの遠位端には、針カートリッジ用の配向された嵌合レセプタクルがあり、このカートリッジは、1/4回転ひねりまたは他の脱離動作で所定の位置にロックされ(後に取り外され)得る。嵌合レセプタクルは、所定位置にロックされたとき、カートリッジ上の流体ポートが、例えば、ハンドピースとカートリッジを把持する技師の親指と他の指の間のような便利な位置に供給チューブを一貫して配置するように配向することができる。嵌合レセプタクルは、配向された長円形または他の形状として具現化することができる。
【0023】
ハンドピースは、ハンドピースまたは可撓性接続シャフトの任意の再配向によって生じる予測不可能な軸方向運動をプログラム的に補正するために、軸方向位置エンコーダを含むことができる。エンコーダは、瞬間的な針位置を測定してもよいし、振動伸長のピークにおける針位置だけを測定してもよい。
【0024】
軸方向位置エンコーダは、カートリッジが挿入されるたびにゼロにすることができる。ゼロは、針の先端の最大伸長(振動中)がカートリッジチューブの先端の平面のすぐ下にあるときに定義される。光学的または電気的デバイス(例えば、導電性メッシュスクリーン)を使用して、このゼロ検出を行うことができ、ゼロ検出は、針が振動している状態で行われ、典型的には、促進液がカートリッジに入る前に行われる。
【0025】
非通電時には常に、振動駆動部は、完全に引き込まれた位置で静止し、所定の位置にロックされ得る。これにより、技師の針刺し損傷を防止し、カートリッジを真皮表面から持ち上げることなくカートリッジの再位置決めを可能にし、深さ駆動部でマイクロニードリングを行う際の軸方向の滑りを防止することができる。
【0026】
カートリッジ要素は、ハウジング、ハンドピース駆動シャフトにキー止めされ、針プラテンに接続された多面シャフト(多角形、スプライン等)、バネ、針、複数の鋭利で研磨されたステンレス鋼の固形針を保持して構成するプラテン、およびプラテンと共に回転するが軸方向に固定された真皮スクレーパーと支持部を備えることができる。ハウジング、シャフト、プラテン、およびスクレーパー/支持部は、全て射出成形することができる。
【0027】
カートリッジ要素は、前部(遠位端)中央に1つまたは2つの可動部を有し、針束を含む使い捨てプラスチック成形アセンブリであってもよい。針は、液体が通過できないように中空ではなく、鋭利で研磨された中実のステンレス鋼の医療グレードの針であってもよい。これらの針は、カートリッジの中心線に沿って軸方向および回転方向に移動可能な可動プラテンまたはプランジャーに取り付けることができる。第2の可動要素は、回転のみ可能であり、摩滅した残骸を削り取り、作業皮膚表面をチューブ先端面に拘束するために使用することができる。
【0028】
実施形態のカートリッジでは、ハウジングは、上側に突出部を有する円筒形であり、この突出部は、液体がカートリッジの遠位端まで移動することを可能にする通路を有し、側面には、フィンガーグリップ部がある。プラテンは、ハウジング内に保持され、軸方向の移動が制限されている。針束とプラテンアセンブリを適切な方向および/またはカートリッジ内の凹部に保つのに役立つバネがある。カートリッジの後部から延びる小さな六角形または他の形状のシャフトがあり、押したり回転させたりすると、針束は、作用する力によって直線的または軸方向に動く。カートリッジの外側の後部(近位端)は、カートリッジをハンドピースの遠位端に挿入することを可能にする長円形または傾斜長円形機構を備える。長円形の傾斜機構により、カートリッジがハンドピースの端部に回転し、傾斜機構と長円形機構の干渉によって保持されることが可能になる。傾斜は、カートリッジとハンドピースの両方を一緒に嵌合し、使用中にカートリッジが向きを維持するように強制する別の形のレセプタクルに成形することができる。このレセプタクルにより、他のサイズまたは機能のカートリッジを同様に挿入および保持し、同様の向きを維持することができる。
【0029】
カートリッジハウジングの近位端は、配向された嵌合レセプタクルにロックすることができ、その遠位端(針が延びる場所)は、透明なレイアウトディスクを受け入れることができる。ハウジングの上側はまた、針コンパートメントと連通する液体ポートを備えてもよい。液体ポートは、促進液溶液を針コンパートメントに輸送する供給チューブに接続して密封する。技師は、デバイスをできるだけ低く握る傾向があるため(カートリッジ自体でさえも)、フィンガーグリップ部をカートリッジハウジングの両側面に成形してもよい。
【0030】
さらなる実施形態のカートリッジでは、カートリッジの遠位端は、部品を取り付けることができるように成形されている。治療の準備のためにテンプレートを使用したり皮膚に印を付けたりすることなく、適切な間隔のテグラのレイアウトは、針カートリッジの遠位端に取り付けられる(後に所望により取り外される)レイアウトディスクを用いて達成することができる。この部品は、透明であってもよく、平らな円形のつばを持つハット状の部分と、この部品をカートリッジハウジングに取り付けられるようにするための中央の穴とを備えることができる。取り付けられると、つばは、針カートリッジの遠位端と面一になる。変形可能なプラスチック要素を使用して、ハットを取り付けたままでも取り外しができるようにすることができる。透明なハットは、テグラのレイアウト補助具として使用することができ、その使用方法については、以下で説明する。
【0031】
実施形態のハット形レイアウトディスクまたはスペーサリングにより、適切な皮膚ブリッジを確保して治癒プロセスを促進するために、技師は、治療部位を互いに離して間隔をあけることができる。このような部品の使用により、技師は、治療の準備のために顧客の皮膚に印を付けることなく、治療部位の間隔を空けることができる。これは、ディスクのつばが既に治療された皮膚のどの部分とも重ならないように、ハンドピースとカートリッジを再配置することによって達成され得る。これにより、治療サイクルの時間が節約されるという利点がもたらされ、治療が時間単位で請求される可能性があることを考慮すると、顧客のお金と時間も節約することができる。
【0032】
液体経路の端部でカートリッジハウジングに制限オリフィスまたは通路を成形して、促進液溶液の流れを制限し、非加圧時に液体経路から漏れないようにすることができる。制限オリフィスは、プログラムされた容積式ポンプを介した液体の流れを厳密に瞬間的に制御することを可能にすることができる。液体を節約し、テグラから液体が溢れないようにするために(促進液は、しばしば皮膚刺激物であるため、これは利点である)、各テグラ切断操作の開始時に、容量測定された液体を針コンパートメントに吹き付けることができる。
【0033】
プラテンと針束は、カートリッジの前端すなわち遠位端に配置されるか、またはそこに固定されることができる。針束は、特定の用途や処置に合うように構成することができる。針パターンは、単一または複数の線、十字、円弧、円、およびこれらの組み合わせとして、あるいは意図された用途に最も適した他の任意の方法で構成することができる。パターン内の針は、回転に伴う適用範囲の不均一性を補うために、異なる間隔にすることができる。必要な柔軟性および到達範囲を提供するために、針の長さおよび直径を変えることができる。段階的すなわちステップ状の柔軟性は、段階的すなわちステップ状の針の直径によって生成することができる。例えば、(回転や振動を伴わない)純粋に軸方向の刺入と組み合わされた大きな針間隔は、しわを除去したり皮膚を引き締めたりする美容マイクロニードリング治療として使用するために、皮膚への損傷を最小限に抑えた刺入を可能にする。振動と回転を同時に行う、より間隔の狭い針は、タトゥー除去およびその他の表面皮膚剥離処置に使用することができる。
【0034】
針のコンパクトな形状およびパターンは、タトゥーの施術に使用することができる。回転対称でない針パターン(シングルラインまたはマグナムダブルラインのような)は、塗布されるインク付けされた線または帯に合わせて特定の方位角まで回転させることができる。実施形態のデバイスを用いて、多くの種類の治療を行うことができる。針束の大きさおよび間隔が異なることに加えて、針束の直径は、最大6mm以上、最小1mm以下に変更することができる。さらに、針は、より柔軟にするために、長さを長くしたり、直径を小さくしたりすることができる。
【0035】
針カートリッジは、プラテンおよび針束とともに回転するが、軸方向には移動しない要素を含むことができる。回転要素は、真皮の作業面に押し付けられて、磨滅した組織を削り取り、テグラの切断操作中に作業面が軸方向に動かないようにすることができる。回転要素の遠位面に接触する組織は、カートリッジチューブの先端の遠位面上またはその近傍にある。
【0036】
実施形態のカートリッジは、タトゥーまたはアートメイクを施す際に、Teprsol(登録商標)などの促進液、またはインクさえも吐出することができる。治療にインクなどの少量の液体が必要である場合、カートリッジに直接または近接して取り付けられる小さなリザーバに液体を収容することができる。カートリッジの他端は、供給チューブを介して、水などの作動液を駆動する容積式ポンプに接続されており、このポンプによって促進液やインクが駆動される。作動液と促進液が混和性である場合、または他の理由で接触しない場合、小さなリザーバは、作動液を受け入れる剛性容器に包まれた促進液を含む可撓性バッグで構成することができる。
【0037】
表面張力は、小さくコンパクトな針束を有するカートリッジの場合、加圧されていないときに水ベースの液体がカートリッジチューブの先端から流れ出ないようにすることができる。加圧されていない液体がカートリッジの先端から漏れる可能性がある、より大きな針束を備える実施形態については、プログラムされたテグラの切断操作の開始時に、ポンプが液体を短時間噴出するようにプログラミングすることによって、制御を達成することができる。液体を液体経路に保持し、瞬間的な噴射を可能にするために、液体経路の端部に制限オリフィスまたは通路をカートリッジ内に成形することができる。
【0038】
液体要素は、プログラムされた流れの促進液溶液(例えば、Teprsol(登録商標))を針カートリッジに供給する役割を担っており、液体容器、液体ポンプ、および供給チューブを備えることができる。液体ポンプは、容積式ポンプであってもよく、供給チューブは、チューブまたはチューブセットを備えていてもよいし、液体容器と針カートリッジとを接続してもよい。実施形態は、供給チューブおよびルアーロックシールまたはカートリッジ上を含む必要な場所にある他のシールを使用して、カートリッジ要素に促進液を吐出することができる計量容積式ポンプを備えることができる。このような実施形態の利点は、液体体積流量が必要とされる流圧から独立して制御可能であることである。液体ポンプがシステムに統合され、システムによって制御される場合、液体の流れは、テグラの切断操作に制限され、それによって液体を節約し、これらの処置に通常関連する流出、テグラのオーバーフロー、または滴下を防止することができる。
【0039】
無菌液体経路は、治療された皮膚に流れる促進液に触れる全てのシステム部品を備えており、既に述べた3つの部品、すなわち、液体容器、供給チューブ、および針カートリッジを備えることができる。これらは全て、滅菌可能な1回限りの使い捨ての消耗品である。
【0040】
供給チューブによる液体容器と針カートリッジとの接続は、いくつかの方法で実施することができる。例えば、供給チューブは、両端をルアーロックで接続した市販のチューブセットとすることができる。あるいは、最初に無菌カートリッジと一緒に製造して包装することもできる。さらに、針カートリッジの一部であるピグテールに接続することもできる。
【0041】
液体ポンプは、無菌液体経路を維持する任意の容積式ポンプであり得る。例えば、液体充填シリンジを駆動するシリンジポンプや蠕動(チューブおよびピンチローラー)ポンプが挙げられる。容積式ポンプは、液体を駆動するのに必要な圧力とは無関係に、一定の(またはプログラム可能な)体積流量を提供する。
【0042】
いくつかの実施形態システムは、1)制御要素、2)駆動要素、3)ハンドピース要素、および4)カートリッジ要素を備えることができる。第5の液体要素は、システムと物理的に組み合わされてもよいし、システムから物理的および機能的に独立していてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態のシステムは、ハンドピース、コントローラ、電源部、および使い捨て治療カートリッジを備えることができる。治療の可能性は、タトゥー除去に限定されないが、このデバイスが実行できるであろう可変制御機能により、タトゥー除去、マイクロニードリング、組織磨滅用途、皮膚の引き締め、しわ除去、およびその他の美容治療などの追加の使用分野が検討される。
【0044】
機能性に目を向けると、コントローラは、治療中に、様々な機能、メモリ、データ通信、視覚的表示、結果予測、および液体吐出を監視および調整する。コントローラは、自己完結型ユニットであってもよいし、コントローラとして機能するタブレットを備えていてもよい。タブレットを備える実施形態は、治療部位の周辺での携帯性が向上することを特徴とし、患者の治療部位の画像取り込みに使用することができる。全ての実施形態のシステムの機能は、コントローラによって確立され、監視され得る。コントローラはまた、コントローラと通信するように構成された小型のハンドヘルドまたはウェアラブルインターフェースを備えていてもよい。コントローラは、グラフィックディスプレイ、ユーザインターフェース、処理部/制御部、電源部、液体ポンプ部、およびマイクロプロセッサをさらに備えていてもよい。
【0045】
マイクロプロセッサは、全てのシステム機能を制御および調整し、動作中にデバイスの様々な部品間で通信するように構成することができる。マイクロプロセッサは、グラフィックコントローラと接続して、グラフィックディスプレイを介してユーザにグラフィック形式と音声通信の両方で情報を提供する。操作のためにグラフィックインターフェースで行われた選択は、システムの様々な部分を制御するためにマイクロプロセッサに伝達される。マイクロプロセッサは、ユーザが画像、プログラム、履歴、または操作を容易にするその他の機能にアクセスできるように、メモリ内に含まれる操作と機能のライブラリを制御する。ユーザが治療オプションのためにメモリ内のプログラムを使用することを希望する場合、そのような項目は、マイクロプロセッサによって取得され、表示と相互作用のためにユーザによってグラフィックインターフェースに伝達される。ユーザがデバイスの操作のためにプログラムを作成することを決定した場合、そのようなインターフェースは、グラフィックディスプレイ内で作成することができるが、作成されるプログラムがハードウェアパラメータ内で実現可能であり、操作に対して安全であることを確実にするために、操作前に評価され、プログラムがテストされておらず、承認されていないか、または臨床的に実行できない場合は、オペレータに警告が出される。
【0046】
マイクロプロセッサは、医療保険の携行性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act(HIPPA))遵守の保護が施行されている他のシステムから、画像および患者の履歴を処理、保存、取得、およびダウンロードするように構成されていてもよい。マイクロプロセッサは、ポンプ部と同様に、多目的ハンドピースを介した直接ケーブルリンクを介して、あるいはウェアラブルコントローラまたはリモートグラフィックタブレットを備える実施形態において、ブルートゥース(登録商標)および他の無線通信プロトコルを介して、デバイスの各部間の通信を処理することができる。マイクロプロセッサは、セットアップ中および治療中の各部の全ての動作を監視して、安全な動作を保証し、制御下にある様々な機能が技師によって確立されたパラメータ、記憶された要件、およびデバイスの様々なセンサからの入力フィードバックで動作していることを保証することができる。したがって、マイクロプロセッサは、デバイスの動作が臨床要件に合致し、安全に行われること、および動作中に患者とユーザを保護することを保証する。
【0047】
制御システムは、ハンドピース内に含まれ、セットアップ中および動作中に通信することができる。ハンドピース内の制御および処理は、コントローラエリアネットワーク(CANバス)または他の同等の方法などの通信方法を使用して、ハードワイヤ接続を介してプロセッサと直接通信することができる。このようにすれば、ハンドピースの全ての動作が認識され、安全な動作のために監視され、また、ブルートゥースやWi-fiなどのシステムとの通信干渉による制御の損失に対するバッファも提供される。ハンドピース機能の監視に加え、マイクロプロセッサは、液体ポンプ機能を制御および監視することができる。これにより、ポンプが直接制御され、治療中の両者の協調動作が可能になる。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態は、選択されたパラメータ、動作条件、およびシステムを安全に動作させるためのフィードバックに関する情報をユーザに提供するように構成された、別個のタブレットに収容された、またはメインハウジング自体に収容されたグラフィックユーザインターフェースを備えることができる。グラフィックディスプレイは、ベースシステムの一部であってもよいし、タブレット筐体内に収められていてもよい。タブレット筐体内にあることにより、タブレットを治療現場に移動させたり、技師の近くに配置したり、画像キャプチャ、治療開始前の患者入力データの収集、または治療準備中の患者データの確認などの遠隔理由で使用することができる。デバイスのグラフィックの態様には、データを入力し、ファイルを操作し、ファイルを表示または取得するためのハードキーパッドまたはキーボードが含まれていてもよい。
【0049】
グラフィックディスプレイは、マイクロプロセッサと通信し、ファイル、パラメータ、信号またはその他の情報など、マイクロプロセッサからの情報をグラフィック形式または音声形式の両方で表示するためのグラフィックプロセッサを含むことができる。
【0050】
グラフィックディスプレイは、グラフィックプロセッサからの情報を、技師が使用するための視覚情報に変換することができ、視覚情報には、今後の治療のために設定されている治療パラメータをグラフィック表示すること、治療設定を修正し、治療設定を設置して表示すること、およびデバイスの安全な動作のための情報を表示することなどが含まれる。技師は、治療を行うのに忙しかったり、気が散っていたりする可能性があるため、グラフィックディスプレイは、システムの動作について技師に音声およびグラフィックの警告を提供し、確立されたパラメータからの設定の誤動作またはその他の逸脱を報告することができる。表示可能な他の項目には、時間追跡、治療オプションの提案、患者の履歴、好ましい/効果的な治療、患者の皮膚タイプに合わせて治療を調整するための治療パラメータの調整の制御が含まれる。このデバイスで使用するための他の治療オプションが明らかになると、グラフィックインターフェースは、組み立てられたものの画像、手順の指示、および今後の治療のオプションを示すことができる。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態は、電力入力部および制御部を備えることができる。デバイスの電力入力部は、100~250VACの範囲の電圧入力が可能であってもよい。電力入力部は、AC電圧を出力部で使用可能な低電圧および/またはDC電圧に積極的に変換するフィルタおよび変換部を有することができる。デバイスの電力出力部は、より低いAC電圧またはDC電圧を入力部から受け取り、それらの電圧を、システムの制御部、ハンドピース、およびポンプで使用するために変換することができる。制御システムが取り外し可能なタブレットまたはウェアラブルリストコントローラを組み込んでいる場合、出力部には、それらのアイテムのバッテリ内の電荷が動作に適切な電圧に維持されるようにするための充電回路を含めることができる。
【0052】
本発明の実施形態は、ウェアラブルリストコントローラを備えることができる。あるいは、コントローラは、コントローラにリンクされ、システムの動作状態を通信することができるリスト装着部品を有することもできる。リストコントローラは、システムの状態ならびに他の動作設定および特性の画像を表示するためのグラフィックスクリーンを有することができる。リストコントローラは、ブルートゥースまたは他の通信プロトコルによってメインコントローラにリンクされてもよい。実施形態のリストコントローラのバッテリは、非使用時に、リストコントローラを、メインコントローラの充電インターフェースまたは接続部を含む所定の場所に置くか、充電ワイヤまたはケーブルに取り付けることにより、再充電することができる。リストコントローラは、液体の浸入を防ぐために、洗浄可能、滅菌可能、および密閉されていてもよい。スクリーンは、薄い手袋を通してタッチ操作される仮想ボタンを備えることができ、手袋を使ってアプリケーションの実行を見ることができれば、ユーザはデバイスを使用する際に手を保護することができる。
【0053】
本発明の実施形態は、液体を流すための一体型液体ポンプを備えることができる。コントローラ内のデバイスは、カートリッジの液体チューブセットおよび開口部を使用して、カートリッジ要素にTeprsol(登録商標)または他の液体を吐出することができる液体計量ポンプを含むことができる。このタイプのポンプをシステムで使用する利点は、液体の流れが臨床医/アーティストによって制御可能であることである。さらに、治療が一時停止または終了したときにポンプの流れを停止するように制御することができ、それにより液体を節約し、これらの治療に関連し得る流出または滴下を防ぐことができる。液体が存在しない状態での処置およびニードリングを防ぐために、針の振動運動の前にポンプの流れを開始することができる。
【0054】
本発明の実施形態は、多目的ハンドピースを含むことができる。多目的ハンドピース/駆動システムは、内部コントローラによってそれぞれ独立して制御され、操作される3つの異なる部品、すなわち、1)針束の振動運動、すなわち前進と後退の運動、要するに皮膚に刺入するときの針の出入りの運動を生み出す振動駆動部、2)振動のストロークの伸長、すなわち針が被施術者の真皮に刺入する深さに変換する針束の移動距離を変化させる距離駆動部、3)治療中に針束とハンドピースの中心軸を中心とする針束の回転に変換する回転駆動部、を備えることができる。
【0055】
駆動部品の各々は、適切な機能と動作のために、電気的に駆動されるデジタルコントローラを介して制御され、監視され得る。駆動部品は多くの場合、連動して動作するが、ハンドピース内の個々の駆動部品は、特定の治療パラメータのために独立して動作することができる。多目的ハンドピースシステムは、ハンドピース機能を制御するための電力と信号を供給するケーブルを介して、電源およびコントローラに接続することができる。
【0056】
駆動部品は、2つのステッパ制御モータと、DCブラシレスモータまたはブラシ付きモータを備えることができ、1)カートリッジ内の針束の回転方向速度および角度を制御するように構成された第1のステッパ制御モータを備える回転駆動部、2)カートリッジの端部からの針束の距離を設定する振動モータの距離設定または位置を制御するように構成された第2のステッパ制御モータを備える距離駆動部、および3)カートリッジ内の針束の振動を制御するDCブラシレスモータまたはブラシ付きモータを備える振動駆動部を含む。
【0057】
振動モータは、モータ制御または信号のパルス幅変調によって、あるいは単にモータの電圧を変化させることによって、様々な回転速度で動作することができるDCモータであってもよい。このモータの回転速度は、治療サイクル中に臨床医が選択できる。振動モータは、リニアシャフトを駆動する偏心クランクを駆動し、この運動は、最終的にカートリッジの端部に衝突し、それによってカートリッジ内のカートリッジ針束を遠位方向または近位方向に移動させる。この振動速度は、タトゥーインクを含む真皮細胞の破壊を助ける。実施形態のシステムは、好ましくは毎分4,000~14,000振動、より好ましくは毎分約10,000振動で動作し得るが、システムは、好ましい範囲より上または下で動作し得る。オペレータがその振動周波数を必要としないニードリング治療を行う場合には、このモータの速度を、行われる治療の種類に対応させて低下させることができる。
【0058】
この振動モータの制御は、コントロールパネルの設定を手動で制御するか、リモートコントローラまたは手首に装着したコントローラを使用することにより、変更し、制御することができる。このようなモータでは、ホール効果センサや他の方法を用いてモータハウジング内のフィードバックを使用することにより、速度および制御を維持することができ、これにより、動作中にモータの速度および電機子の位置を知ることができ、維持することができる。このデバイスでは、電機子の位置を知ることにより、オペレータが治療中にデバイスを位置決めしたときに、針が完全に引っ込んでいて、伸長位置にないことを保証することができる。また、このモータでは、非常に低速の動作と制御が可能であり、カートリッジの取り付けと接続、および廃棄に備えた治療後のカートリッジの取り外しに電機子の位置を使用できる。
【0059】
あるいは、軸方向駆動部および接続シャフトアセンブリは、液圧カップリングを備えることができる。このような実施形態では、振動モータは、可撓性接続チューブ(このチューブは、必要な回転もねじり伝達する)内の液体を振動させる液圧伝達ピストンを駆動し、液体の動きは、ハンドピースに伝達され、ハンドピースもまた液体と受容ピストンを含むように設定されている。液圧振動は、振動モータが接続シャフト内の可撓性ロッドを作動させるのと同じように、カートリッジ針束を軸方向に作動させる。
【0060】
カートリッジ内に取り付けられた針束の回転は、ステッピングモータなどの第2のモータによって制御することができる。このステッピングモータのシャフトが回転すると、カートリッジ内に配置された針束が回転する。このモータは、システムの設計に適したベルト駆動またはギア駆動で接続シャフトに接続されている。軸方向および回転方向の運動伝達を分割する場合、このモータは、接続シャフトの外側シャンクに接続される。モータシャフトが回転すると、接続シャフト内の外側シャンクが回転する。回転運動は、接続シャフトを伝ってハンドピースに伝わり、最終的にはカートリッジ内に配置されている針束に伝わる。このモータの速度および回転角度は、制御要素によって制御されてもよく、その特定の角度および速度は、制御要素内にプログラムされた特定の治療パラメータのためのプログラミングの一部であってもよい。別の実施形態の運動制御および伝達では、接続シャフトがシース内に収容された中央内部可撓性シャフトに入る前に、軸方向運動および回転運動が組み合わされる。この単純化により、生成される軸方向運動および回転運動を維持しながら、より小さな直径でより柔軟な接続シャフトが可能になる。
【0061】
両方のモータを同時に制御することによって、タトゥーの除去または施術だけでなく、多くの治療パラメータに適し得る針束の複合運動が得られ得る。従来のシステムでは、臨床医は、治療部位の真皮の摩滅を引き起こすために、小さな針束を円運動で動かす必要がある場合がある。本システムの回転動作は、従来のタトゥー除去治療中に臨床医が行う円運動を模倣することができる。この回転運動制御と直線運動制御の利点は、治療部位ごとの一貫性をより高くすることができ、治癒と真皮の剥離がより一貫したものになることである。他の利点は、全ての治療パラメータが均等に満たされるようにすることで、治療サイクル中に臨床医が費やす時間がより短くなることかもしれない。
【0062】
複合運動の利点には、治療の進行に伴う異なる組織効果が含まれるかもしれないし、患者の皮膚の硬さや柔らかさに基づいて技師が治療パラメータを一致させて、治療手順により適合させることができるかもしれない。これはまた、代替的なデバイスのように、技師が小さい針束を円運動で動かす必要がないため、治療時間を大幅に節約できる可能性もある。Teprsol(登録商標)などの促進液の流れは、容積式ポンプによって決定することができる。システムコントローラによって駆動される場合、ポンプは、各テグラの切断操作のための時限流量制御を提供し、液体は、各操作の開始時にのみ針室内に噴出される。あるいは、ポンプは、治療全体にわたって一定量の流量を生成する独立型装置とすることができる。治療の時点で液体を導入することで、同じ組織効果と磨滅を得ることができる。
【0063】
駆動要素内に配置された第3のモータの使用は、振動モータの距離をカートリッジ先端に近づけるかまたはカートリッジ先端から遠ざけるかのいずれかで変化させることができる。このモータによって制御される距離要素は、カートリッジ先端からの振動モータの距離を変化させ、それによって振動する針の刺入深さを変化させることができる。深さ制御が0~3mmであり得る調整範囲を有することが望ましい場合がある。タトゥー除去には、好ましくは1.5mmが使用される。シワ取りや皮膚の引き締めに使用されるような他のマイクロニードルでは、針の刺入度はかなり少なくてもよい。
【0064】
この第3のステッピングモータは、振動モータをカートリッジ先端の遠位端に向かってまたは遠ざかるように移動させるキャリッジを駆動することができる。このモータの位置を移動させることにより、カートリッジ内の針束の位置も変更され、針の刺入深さが減少または増加のいずれかで変化する。距離は、外部の光学式エンコーダで読み取ることができ、エンコーダが付いていればステッピングモータで読み取ることもできる。距離は、操作中に変更することができるが、好ましくは治療の開始時に設定する。深さ制御部は、コントローラパネルまたはリモートパネルに配置することができる。
【0065】
モータは、独立して動作するようにプログラムされるだけでなく、集合的に動作するようにプログラムされることができる。特定のニードリング治療では、振動速度が速すぎて組織と針の相互作用が大きくなりすぎるため、距離モータのみを使用するようにプログラムすることができる。振動モータのゆっくりとした入出力制御は、例えばマイクロニードル治療で使用されるように、針の刺入をより遅く、より制御されたものにすることができる。深さのずれを避けるために、振動モータは固定されることになる(好ましくは、完全に引き込まれた位置)。
【0066】
これらの機能に加えて、振動駆動システムは、デバイスの遠位端から針が移動するように設定される距離の較正と正確な測定を可能にするために、治療後または治療前に針束を「ゼロにする」方法を含むことができる。このゼロ調整により、臨床医が針の刺入に設定したものがデバイスによって正確に実行されることが保証される。このような測定機能は、デバイスの駆動部またはハンドピースレストに含めることができ、その場合、カートリッジ先端部は、最初のゼロ調整の測定のために測定デバイスに一時的に挿入することができる。あるいは、このような測定機能は、デバイスの制御部に含めることができる。
【0067】
前述のように、ハンドピース制御は、治療が一時停止または終了したときに針を引き込むための方法を含むことができる。これにより、治療を開始する前に、または別の場所で治療を再開するために、針束を患者の皮膚表面に位置決めし、針を刺入することなく臨床医のわずかな動作を可能にすることができる。これは、治療の間または完了時に、カムと駆動部が引き込んだ位置に正しく配置されるように、振動駆動モータのためのバネ駆動部または機械的位置決め装置として具現化することができる。非通電時には、深さ方向のずれがなくなるように振動モータをロックすべきである。前述のように、ブラシレスモータ内の電機子位置に関する情報は、振動駆動モータの引き込み位置に針束を位置決めすることを可能にすることができ、クランクおよび駆動部が、治療の間または治療の完了時に引き込み位置に正しく位置決めされることを確実にする。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態は、使い捨て治療カートリッジを備えることができる。使い捨て治療カートリッジは、アセンブリ構成に応じて、タトゥー除去手順または他の皮膚科治療を実行するためにハンドピースに取り付けられる使い捨てのプラスチック製多部品アセンブリであってもよい。
【0069】
この使い捨て治療カートリッジは、ハンドピースに取り付けられたとき、デバイスの近位端が患者の組織に接触して配置され、ハンドピース駆動部が作動するとき、特定の部位または領域で人間の組織を治療、摩滅、針刺、または穿刺するために使用することができる。タトゥー除去において、表皮からの組織の摩滅の結果である治療部位は、テグラと呼ばれる。使い捨て治療カートリッジは、表皮に対して駆動されるブレード、または針、あるいはそれらの組み合わせを備えることができる。使い捨て治療カートリッジの構成に使用される材料は、医療グレードの熱可塑性プラスチックおよび外科用ステンレス鋼部品から構成されることができる。表皮に接触するブレードまたは針の動きと衝突は、接触する組織を摩滅させ、摩滅創またはテグラを生じさせる。このデバイスによって生じる治療領域の大きさは、使い捨て治療カートリッジ内のボアの直径および摩滅生成アイテムの直径に対応し得る。
【0070】
本明細書に記載の使い捨て治療カートリッジは、複数の射出成形部品、圧縮バネ、および針配列またはブレードのアセンブリを備えることができる。ブレードについては、本明細書でさらに詳細に説明する。カートリッジは、中央ボアと、角度をなしてカートリッジの治療開口部付近で中央ボアと結合する斜めボアとを有する外部ハウジングを備えることができる。この開口部を通して、液体を治療部位に導入することができ、無菌の供給源からチューブセットを通して、このボアにポンプで送ることができる。中央ボアに合流する前の狭い開口部は、ポンプで送っていないときに液体が滴下して流れるのを防ぐのに十分小さくてもよい。この液体塗布は、きれいにかさぶたになるきれいな摩滅創の形成を促し、治癒プロセスが起こるのを助けるという点で、タトゥー除去プロセスで使用されることがある。タトゥー除去用途が液体塗布を必要とする場合があるとしても、他の皮膚科治療では液体吐出を必要としない場合があり、そのため、全ての実施形態のこのデバイスにおいて、液体ポートが必要ではない場合がある。
【0071】
針の配置は、密に詰め込まれた配置、カートリッジ内の針の広い間隔、針の列と行、またはいくつかの針が振動中に他の針よりも大幅に刺入することになる長さの異なる針を含むことができる。間隔をあけた大きな針のこのような配置は、顔面組織におけるコラーゲンの発達を促進するための積極的なニードリング治療に使用することができる。
【0072】
他の実施形態のタトゥー除去用カートリッジの摩滅部分は、患者の組織に衝突することができる針駆動面から突出する薄い外科用ブレードまたはブレードの組合せを備えることができる。このようなブレードは、カミソリ刃のように、一方向の先端が先細りになっているが、他の方向に大きな幅を有していてもよい。他のバージョンとして、ブレードの面を針の形状で切断して、鋭利な鋸歯パターンの針の形状を有するように、レーザー切断またはエッチングすることができる。このようなブレードは、ブレードの鋭い先端の間隔が異なっていてもよい。この間隔は、一連の並んだ針と同様の点を形成してもよいし、針幅ごとに針1本、あるいは2つの針幅ごとに針1本など、他の針間隔比を含んでもよい。間隔を数学的に決定して対数間隔にすることで、振動運動や回転運動が加えられたときに均一な摩滅をもたらすこともできる。実施形態のブレードは、等しい長さの針先で形成されてもよい。あるいは、ブレードは、一部の針が他の針よりも長くなるように、または針の先端の軸に沿って曲線や角度のついたパターンが形成されるようにカットされてもよい。その他のバリエーションとして、ブレードの針の形状の間に深い切り込みを入れて、曲げと屈曲性を高めることが含まれてもよい。
【0073】
針ホルダ表面へのブレード応用のいくつかの実施形態では、放射状に間隔をあけたブレード、均等なブレード列、または同時に振動および回転させたときに一貫した深さと組織除去を伴う均等な摩滅を引き起こす千鳥状のブレード列などの配置のブレードのグループ化であってもよい。このようなブレード配置のバリエーションは、他の磨滅またはニードリングの用途の他の応用に適合するように使用することができる可能な配置、形状、およびオプションを有する。
【0074】
使い捨てデバイスの構造は、メインハウジング、駆動ロッド、ブレードホルダ、およびインターフェースドライバを備えることができる。いくつかの実施形態では、アセンブリの内部部品が適切な位置に維持され、ハンドピースからの取り外し時に静止位置または安全位置に戻されることを確実にするためにバネが使用され得る。
【0075】
使い捨てデバイスは、針、ブレードまたは摩滅のために使用される他の物品が配置される中央ボアを有する単一ピースのハウジングを備えることができる。ハウジングの外側は、使い捨てデバイスがハンドピースの嵌合開口部内に設置され、所定の位置に保持されることを可能にする機構を備えることができる。成形された突出部および穴または他の機構を備える正しい配向および保持のための機構は、使い捨てデバイスをハンドピース内の特定の向きに取り付け、使用中にその位置をロックすることを助けることができる。これらの機構により、誤った取り付けや、誤った使用から生じるその後の混乱を低減することができる。この外側が成形されたハウジングはまた、使い捨てデバイスの近位開口部近傍のハウジングの中央ボアに結合する角度付き管状ボアを組み込む斜め突出部を有する。
【0076】
実施形態のシステムでは、駆動ロッドを中央ボア内に配置することができる。駆動ロッドは、ハンドピース内に配置されたモータ駆動プッシュロッドと接続する。ハンドピース内のプッシュロッドは、駆動ロッドを押す。ハンドピース内のプッシュロッドの設計はまた、治療サイクルの間、使い捨てデバイス内の駆動ロッドに回転運動を伝達する。駆動ロッドの設計と成形ハウジング内での動きの自由度により、駆動ロッドを直線的に振動させながら回転させることができる。これらの機構の組み合わせにより、治療部位で所望の摩滅を起こすことができる。加えて、これらの運動は、ハンドピース内で独立して制御可能であるため、前述したように、駆動ロッドの先端に取り付けられた針またはブレードの構成に基づいて、多様な治療オプションが利用可能である。
【0077】
使い捨ての駆動ロッドおよび内部開口は、好ましくは、タトゥー除去のために5mmであってもよいが、より大きな直径のボア、および駆動ロッドを使用することができ、患者のニーズに応じてより多様な治療オプションを可能にする。ハウジングの遠位端は、使用中にカートリッジハウジングに張力を与え、カートリッジの完全性を維持し、ハンドピースから取り外す際に排出を助ける一体型バネを備えることができる。また、近位端には、カートリッジの軸に対して法線方向に外側に延びる環状ディスク機構がある。このディスクの直径は、治癒が確実に起こるように、技師が後続の各テグラが前のテグラから間隔をあけるようにカートリッジを配置するように計算されている。カートリッジアセンブリはまた、駆動ロッドの動きを制限するロックタブ機構をその設計内に備えることができ、それにより、設置中に技師が誤って切ったり、針が刺さったりするのを防ぐことができる。一旦取り付けられると、ロックタブは取り外され、治療を行うことができる。
【0078】
接続シャフトに戻ると、シャフトは、駆動要素からハンドピースへ、最終的にはカートリッジ内に配置された針束へと運動を伝える2つの要素を備える可撓性導管を備えることができる。接続シャフトの端部には、ねじまたは他の同様のタイプの取り付け手段を設けることができ、これにより、接続シャフトを、整備、交換またはアップグレードのために、他の部品から取り外したり分離したりすることができる。実施形態のシャフトは、メンテナンスのためにポリマーコーティングが施され、ポリマーコーティング内に螺旋状のフラットワイヤ支持部を含むことができる外側シースを備える。さらなる層は、ポリマー材料である可撓性チューブを備えることができ、あるいは、外側被覆内で回転可能な螺旋状ワイヤ可撓性チューブを備えることができる。チューブの各端部は、嵌合機構、すなわち、駆動部の回転駆動モータに取り付けられる駆動要素内の機構およびハンドピースの近位取付端部の同様のタイプの機構と嵌合することができる、雄型または雌型のいずれかの嵌合機構を備えることができる。駆動部の回転モータによって駆動されると、回転運動は、ハンドピースの回転運動に変換される。
【0079】
さらなる実施形態では、管状で中空である接続シャフトの回転部分の中心部内に、可撓性金属ロッドを配置することができる。このロッドは、シャフトアセンブリ内の中空の回転要素内で直線運動することができる。このロッドの一端は、振動駆動モータに取り付けられ、他端は、ハンドピース内に位置する嵌合要素を駆動する。ハンドピース内のこの部品は、直線的に自由に動くことができ、回転的にも自由に動くことができる。この両方が可能であることにより、カートリッジとの接続が可能になり、針束を同時に直線的および回転的に駆動することができ、あるいは、所望に応じて個別に駆動することができる。さらなる実施形態では、可撓性金属ロッドは、駆動端で軸方向運動と回転の両方を拘束することができ、軸方向と回転方向の両方の混合運動を駆動端で組み合わせることを可能にし、それによって接続シャフトの設計と部品を単純化する。
【0080】
付加的な実施形態では、ハンドピースは、接続シャフトの遠位端に配置されてもよい。ハンドピースの近位端には、接続シャフトと接続するためのねじ付きまたはクイックコネクトのレセプタクルを設けることができる。このねじ付きまたはクイックコネクトの機構により、消毒、洗浄または滅菌のためにハンドピースをシステムから分離することができる。また、顧客のニーズにより特別な治療が必要な場合、異なるタイプのハンドピースを適用することができる。ハンドピースは、接続シャフトからカートリッジの近位端に回転運動を伝える接続シャフトアセンブリと接続する、雌雄ありの嵌合部品を含む。この部品は、ハンドピース内で運動が順次行われる領域の後、システムの制御および駆動要素によって決定されるように、カートリッジ針束が回転運動または軸方向運動で駆動されることを可能にする。
【0081】
ハンドピースは、治療プロセス中に発生する振動を吸収することによって、ユーザにある程度の快適さを与える外部グリップ面を備えることができる。この表面は触覚的であってもよいし、より硬質であってもよい。プログラムされた治療開始スイッチがハンドピースに統合されていてもよい。
【0082】
ハンドピースの遠位端は、ハンドピースの軸上にある長円形の開口部を備えることができる。ハンドピース上のこの長円形機構により、同様の長円形機構を有するカートリッジを回転させることができ、長円形機構が連動し、しっかりと保持されたままとなる。長円形機構の利点は、単純なねじり動作でカートリッジをハンドピースにロックできることである。カートリッジの取り外しは、このねじりの逆で、ハンドピースからカートリッジが外れる。ハンドピースの平面と軸に対する長円形の角度により、カートリッジを操作者が使用する際に、同様の予測可能な位置にロックすることができる。これにより、カートリッジの位置が決まり、液体の供給がユーザの親指と人差し指の間に確実に配置される。ハンドピースには片側だけに位置する機構がないので、ハンドピースは右利きまたは左利きの使用者が使用することができる。
【0083】
別のバージョンのハンドピースは、ハンドピースの背面にある直線駆動ロッドの衝合距離と範囲を制御する距離決定機構を組み込むことができ、それによりハンドピース内の駆動機構の直線移動距離を設定する。この設定の効果は、針束が顧客の皮膚に衝突する際の針束の刺入深さの制御となる。ハンドピースは、調整機構の回転対距離に関連する確立された測定値を示すマーキングを備えることができる。この距離決定機構は、ねじ山を備えることができる。ハンドピースの材料は、所望の製造方法およびデバイスのコストに応じて、金属またはプラスチックであってもよい。
【0084】
カートリッジは、成形プラスチックアセンブリであってもよいので、低コストであり、使い捨てのみに指定されてもよい。このような実施形態の利点は、顧客から顧客への交差感染の可能性が少なく、治療ごとにデバイスを消毒する必要がないためコストが節約できることである。技師は、これらのカートリッジを選択することができ、希望する治療に合わせてカートリッジを選択することができる。適切なカートリッジは、制御要素のグラフィックディスプレイ上に表示することができ、それにより、各治療オプションのための部品を誤って選択する潜在的なエラーを減少させることができる。
【0085】
本開示の主題の記載された特徴、構造、利点、および/または特性は、1つ以上の実施形態および/または実装において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。以下の説明では、本開示の主題の実施形態の完全な理解を与えるために、多数の具体的な詳細が提供される。関連技術の当業者であれば、本開示の主題は、特定の実施形態または実装の特定の特徴、詳細、部品、材料、および/または方法の1つ以上がなくても実施され得ることを認識するであろう。他の例では、全ての実施形態または実装において存在しない可能性のある追加の特徴および利点が、特定の実施形態および/または実装において認識される可能性がある。さらに、いくつかの例では、周知の構造、材料、または動作は、本開示の主題の態様を不明瞭にすることを避けるために、詳細に示されず、または説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
本主題の利点をより容易に理解できるようにするために、添付の図面に例示されている特定の実施形態を参照することによって、上記で簡単に説明した主題のより具体的な説明を行う。これらの図面は、主題の典型的な実施形態のみを描いており、したがって、その範囲を限定するものとみなされないことを理解した上で、主題は、図面の使用を通じて、さらに具体的かつ詳細に記載され、説明される。
【0087】
図1】一実施形態のシステムの要素のブロック図である。
図2】ハンドピースの斜視図である。
図3】カバーの一部が取り外された図2のハンドピースの斜視図である。
図4】カバーが完全に取り外された図2のハンドピースの斜視図である。
図5図2のハンドピースのさらなる部分断面図である。
図6】カートリッジを取り外した図2のハンドピースの斜視図である。
図7】振動キャリッジリフトインターフェースの斜視図である。
図8】振動キャリッジリフトギア制御部である。
図9】振動駆動部の斜視図である。
図10】振動駆動部、回転駆動部、およびカートリッジインターフェースの斜視図である。
図11】完全に組み立てられたカートリッジ要素の斜視図である。
図12】使い捨てカートリッジの斜視図である。
図13】内部部品を明らかにした使い捨てカートリッジの断面図である。
図14】針ホルダアセンブリおよび駆動ロッドの分解図である。
図15図14の針ホルダアセンブリの斜視図である。
図16A】実施形態の様々な針構成を示す針ホルダアセンブリの端面図である。
図16B】実施形態の様々な針構成を示す針ホルダアセンブリの端面図である。
図16C】実施形態の様々な針構成を示す針ホルダアセンブリの端面図である。
図16D】実施形態の様々な針構成を示す針ホルダアセンブリの端面図である。
図16E】実施形態の様々な針構成を示す針ホルダアセンブリの端面図である。
図17A】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図17B】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図17C】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図18A】一実施形態の針構成の立面側面図および端面図である。
図18B】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図18C】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図18D】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図18E】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図18F】様々な実施形態の針構成の立面側面図である。
図19】駆動部、接続シャフト、およびハンドピースの斜視図である。
図20図19の駆動部、接続シャフト、およびハンドピースの斜視図である。
図21図19の駆動システムの斜視図である。
図22図21の駆動システムの別の図の斜視図である。
図23】接続シャフトの斜視図である。
図24】ハンドピースおよびスペーシングリングの斜視図である。
図25図24のハンドピースおよびスペーシングリングの斜視図である。
図26図24のハンドピースカートリッジおよびスペーシングリングの断面図である。
図27】使い捨てカートリッジの斜視図である。
図28図26の使い捨てカートリッジの断面図である。
図29図26の使い捨てカートリッジに結合された針束の斜視図である。
図30】システムの要素の概略図である。
図31】コントローラのブロック図である。
図32】振動モータの斜視図である。
図33】ハンドピースに結合された回転駆動モータと可撓性シャフトを有する駆動システムの斜視図である。
図34図33の駆動モータ、可撓性シャフトおよびハンドピースの回転軸を通る断面図である。
図35】切り離されたハンドピースおよび使い捨てカートリッジの斜視図である。
図36】結合されたハンドピースおよび使い捨てカートリッジの斜視図である。
図37】切り離されたハンドピースおよび使い捨てカートリッジの断面図である。
図38】部品の機械的関係を示す、結合されたハンドピースおよび使い捨てカートリッジの断面図である。
図39】切り離されたハンドピースおよび使い捨てカートリッジの断面図である。
図40】様々な部品の機械的関係を示すハンドピース内部の断面図である。
図41】ハンドルを取り外したハンドピースの斜視図であり、使い捨てカートリッジに配置された回転ハウジングおよび位置合わせタブを示す。
図42】使い捨てカートリッジに結合されたハンドピースの回転ハウジングの斜視図である。
図43】回転ハウジングと回転駆動部とを有するハンドピースの内部部品の透過斜視図である。
図44】針束の変位を引き起こすハンドピースの近位端に向かって前進した回転シャフトを示すハンドピースの透過斜視図である。
【0088】
図面は例示であり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるであろう。示される実施形態は、本発明の様々な態様および目的を達成する。本発明の各要素および態様を単一の図で明確に示すことは不可能であり、そのようなものとして、本発明の様々な詳細をより明確に別々に示すために複数の図が示されていることが理解される。同様に、全ての実施形態が本発明の全ての利点を達成する必要はない。
【0089】
本開示は、様々な変更および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が、図面に例として示され、本明細書で詳細に説明される。しかし、本開示は、開示された特定の形態に限定されることを意図していないことを理解されたい。むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に入る全ての変更、同等物および代替物をカバーすることが意図されている。
【0090】
説明全体を通して、同様の要素を識別するために同様の参照番号が使用される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0091】
本明細書で一般的に説明され、添付の図に示されるような実施形態の部品は、多種多様な異なる構成で配置および設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、図に表されるような様々な実施形態のより詳細な以下の説明は、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、単に様々な実施形態を代表するものである。実施形態の様々な態様が図面に示されているが、図面は、特に示されない限り、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0092】
本明細書全体を通して、特徴、利点、または同様の用語への言及は、本発明で実現され得る特徴および利点の全てが本発明の任意の単一の実施形態にあるべき、またはあることを意味するものではない。むしろ、特徴および利点に言及する文言は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、利点、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。したがって、本明細書全体を通して、特徴および利点の議論、ならびに同様の用語は、同じ実施形態を指す場合があるが、必ずしもそうではない。
【0093】
別段の指示がない限り、「第1」、「第2」などの用語は、本明細書では単にラベルとして使用され、これらの用語が言及する項目に順序の、位置の、または階層的要件を課すことを意図していない。さらに、例えば、第2の項目への言及は、例えば、「第1の」またはより低い番号の項目、および/または、例えば、「第3の」またはより高い番号の項目の存在を必要としたり、排除したりするものではない。
【0094】
さらに、本明細書において、ある要素が「別の要素に結合される」例には、直接結合および間接結合が含まれ得る。直接結合は、ある要素が別の要素に結合され、別の要素と何らかの接触をしている状態として定義することができる。間接結合は、互いに直接接触していないが、結合された要素の間に1つ以上の追加要素がある2つの要素間の結合として定義することができる。さらに、本明細書で使用されるように、ある要素を別の要素に固定することは、直接固定および間接固定を含み得る。さらに、本明細書で使用する場合、「隣接」は、必ずしも接触を意味しない。例えば、ある要素は、別の要素と接触していなくても、その要素に隣接することができる。
【0095】
上記の説明では、「上」、「下」、「上部」、「下部」、「上へ」、「下へ」、「上側」、「下側」、「水平」、「垂直」、「左」、「右」、「より上に」、「より下に」などの特定の用語を使用することがある。これらの用語は、該当する場合、相対的な関係を扱う際に、説明をある程度明確にするために使用される。しかし、これらの用語は、絶対的な関係、位置、および/または向きを意味することを意図していない。例えば、ある物体に関して、「上側」の表面は、その物体を裏返すだけで、「下側」の表面になることがある。とはいえ、同じ物体であることに変わりはない。さらに、用語「含む」、「備える」、「有する」、およびそれらのバリエーションは、明示的に別段の定めがない限り、「含むが、これらに限定されない」を意味する。項目の列挙は、明示的に別段の指定がない限り、項目のいずれかまたは全てが相互に排他的および/または相互に包含的であることを意味するものではない。また、「a」、「an」、「the」という用語は、明示的に別段の定めがない限り、「1つ以上」を指す。さらに、「複数」という用語は、「少なくとも2つ」と定義することができる。
【0096】
別段の指示がない限り、「第1」、「第2」などの用語は、本明細書では単にラベルとして使用され、これらの用語が言及する項目に対して順序の、位置の、または階層的な要件を課すことを意図していない。さらに、例えば、第2の項目への言及は、例えば、「第1の」またはより低い番号の項目、および/または、例えば、「第3の」またはより高い番号の項目の存在を必要としたり、排除したりするものではない。
【0097】
上述の概略フローチャート図および概略方法図は、一般に論理フローチャート図として記載されている。このように、描かれた順序およびラベル付けされたステップは、代表的な実施形態を示すものである。機能、論理、または効果において、概略図に示されている方法の1つ以上のステップ、またはその一部と同等である他のステップ、順序、および方法が考えられる。
【0098】
さらに、本発明の記載された特徴、利点、および特性は、1つ以上の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わせることができる。関連技術の当業者であれば、本明細書の説明に照らして、本発明は、特定の実施形態の特定の特徴または利点の1つ以上がなくても実施できることを認識するであろう。他の例では、本発明の全ての実施形態に存在しない可能性のある追加の特徴および利点が、特定の実施形態で認識される場合がある。
【0099】
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「実施形態」、または同様の用語への言及は、示された実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して、「一実施形態において」、「実施形態において」、および同様の用語は、全て同じ実施形態を指す場合があるが、必ずしもそうではない。
【0100】
本明細書には多くの実施形態が記載されているが、記載されている実施形態の少なくともいくつかにより、(タトゥーのように)意図的に施されたものであれ、(色素性病変および皮膚瘢痕のように)自然に獲得されたものであれ、皮膚の上および皮膚の下のタトゥー、アートメイク、および他の消えない印または色素の効率的な除去が可能になる。本明細書の説明は、主にタトゥー除去について言及するが、本明細書に記載されているデバイス、システム、および方法は、タトゥーまたは顧客の皮膚に対する他の治療にも利用することができる。本明細書に記載される実施形態によって達成され得る2つの広範なクラスの治療には、表面皮膚剥離(瘢痕修正のため、ならびにタトゥー、アートメイク、色素性病変などの除去のため)、および軸方向ニードリングまたは美容マイクロニードリング(タトゥー、皮膚の引き締め、しわ除去などのため)が含まれる。
【0101】
本開示を通して、促進液および/またはTeprsol(登録商標)(Rejuvatek Medical Inc.の登録商標)に言及する。これらの用語は、その液体がTeprsol(登録商標)であろうと他の液体であろうと、当業者に理解されるような任意の適切な促進液を指すために同義的に使用されることが理解されるべきである。促進液は、システムが様々な表面皮膚剥離および/または軸方向ニードリング処置を行うのを補助するように処方された任意の液体溶液であり得、その処方は、変えることができ、特定の処置に適合され得る。
【0102】
本開示全体を通して、真皮刺入力および剪断力への言及は、高速振動軸方向運動、低速位置軸方向運動、および低速回転横方向運動の3つの機械的運動に関与し得るブレード、針、ブラシ、または同様の器具のいずれかによって生成され得る。「高速」と「低速」は、相対的な用語であることに注意する。「軸方向」という用語は、実質的に治療針の軸に沿っていることを意味し、「横方向」という用語は、治療針の軸に対して垂直または直交する方向を意味する。本システムは、3つの機械的ブラシ運動と促進液の流れという4つの独立した自由度をプログラムすることにより、治療手順を自動化することができる。
【0103】
実施形態のシステムにしたがって、図1は、カートリッジアセンブリ1、ハンドピース2、システムコントローラ3、フットコントローラ4、およびウェアラブルリストコントローラ5を備える、タトゥーの施術および除去ならびに他の皮膚治療に使用するためのシステムの要素を示すフローチャートを示す。これらの各要素は、本明細書に記載された機能から実質的に逸脱することなく、設計、部品の配置、材料、および構造を変更することができる。システムコントローラ3は、電源入力部/出力部6を備え、システムは、壁のコンセントなどの外部電源から電力を得る。システムコントローラ3は、図2に示すように、ハウジング内に収納されるか、または外部に配置され得る駆動システム15の動作の電圧値を監視および設定する。システムコントローラ3は、マイクロプロセッサ制御部、メモリストレージ、動作制御部、および監視機構を備えたマイクロプロセッサ7を備える。マイクロプロセッサ7は、システムコントローラ3内の他の部品に命令を出す。
【0104】
システムコントローラ3は、入力/出力(「I/O」)部すなわちモジュール8を備えることができる。I/O部8は、ハンドピース2への接続、タッチ制御、電源制御、およびユーザからのその他の入力やユーザへの出力など、システムの外部部品とのインターフェースを提供する。また、I/O部8は、ウェアラブルリストコントローラ5のリモコンユニットを介した無線通信9も可能にする。さらに、I/O部8は、ハンドピース2からの振動速度の正しい動作、計測、および制御、回転モータの計測および制御、位置モータのフィードバック位置および姿勢を示すデータ通信フィードバック10を処理する。各部品は、マイクロプロセッサ7に入力されるフィードバックを提供することができる。
【0105】
マイクロプロセッサ7は、マイクロプロセッサ内に格納され実行されるコンピュータコード、プログラミング、および命令にしたがって、システムの様々な部品と接続し、制御する。マイクロプロセッサ7は、命令およびプログラムを、デバイスの操作のためにユーザが解釈できるグラフィック画像に変換するグラフィック処理ユニット11と接続する。グラフィックス処理ユニット11は、グラフィックプロセッサインターフェース12のグラフィックディスプレイと通信し、命令セットを受け取り、画像形式でユーザに提示する。これに応じて、次にユーザは、画像形式に反応し、グラフィックプロセッサインターフェース12を使用して、グラフィックス処理ユニット11を介してマイクロプロセッサ7に入力を提供することができる。
【0106】
システムコントローラ3は、通信インターフェースをさらに備えることができる。外部デバイスが接続されて制御される場合、グラフィックプロセッサインターフェース12は、フットコントローラ4またはウェアラブルリストコントローラ5と液体ポンプ13を含む様々な要素間のインターフェースを提供する。以下の説明で列挙されているような他の項目には、臨床医によって操作される光学制御またはスイッチ制御によるハンドピースの自動制御が含まれる場合がある。部品間の通信は、ブルートゥースやWi-Fiのような様々な無線制御方法によって提供され得る。ハンドピース制御部14は、図15に示すように、針束49の振動、回転、および深さを制御することができる。針束49の操作と制御は、治療が行われる患者の皮膚表面での相互作用を制御する。
【0107】
図2図6に示すように、実施形態のハンドピース2は、ハウジング78を備えることができる。ハウジングは、互いに接続され、内部部品の保護および収容を提供する第1のハウジング部分78aおよび第2のハウジング部分78bを含むことができる。ハウジング部分78a、78bは、メンテナンスのために必要に応じて取り外し可能であり、その機能を果たすために、必要に応じて再組み立て可能であってもよい。ハウジング78の外面には、グリップ要素または通気孔84などの機構が形成されていてもよい。ハンドピース2は、ハンドピース2のコネクタ16に配線された可撓性ケーブルを介して、コントローラに結合可能である。コネクタは、マイクロプロセッサ7のI/O部8と通信し、ハンドピース2内の各システムに制御を提供する内部ハンドピースコントローラ14に接続される。センサ制御および動作制御は、各サブシステムに接続されたハンドピース2のコントローラ14を介して配線されることができる。
【0108】
実施形態のハンドピース2は、ハンドル部分19を備えることができる。ハンドル19に取り付けられるのは、ハンドルの下面79に取り付けられ得るかまたはハンドルの下面79に隣接し得る補助グリップ18であってもよい。補助グリップ18は、ダブテール嵌合機構80または他の適切な接続部によって取り付けることができる。この補助グリップ18は、使い捨てカートリッジ37に隣接するハンドル部分19の端部近くに配置され得る1つ以上の凹部56において、技師の親指と人指し指がハンドル19を握ったときに安定装置として保持される。補助グリップ18は、技師の手の中に延び、手の残りの指で半分握られ得る。
【0109】
実施形態のハンドピース2は、駆動システム15の様々な部品を所定の位置およびアライメントに保持または接続する垂直フレーム17を備えることができる。ファスナー81は、第1のハウジング部分78aを貫通して第2のハウジング部分78bまで延びていてもよい。ファスナー81は、第1のハウジング部分78aおよび第2のハウジング部分78bによって少なくとも部分的に形成された内部空洞に配置された垂直フレーム17の開口部82を通って延びるか、または開口部82と接続してもよい。例示的な実施形態では、フレーム17の遠位端すなわち上部には、駆動システム15のリフト機構83を所定の位置に保持するブロック21がある。
【0110】
実施形態のリフト機構83が図7図8にさらに完全に示されている。ブロック21に取り付けられているのは、リードスクリューシャフト25を回転させるギアトレイン24である。ギアトレイン24は、第1のステッピングモータ23に取り付けられた他のギアを駆動する。第1のステッピングモータ23は、リードスクリューシャフト25と接続するギアトレイン24に回転運動を提供する。第1のステッピングモータ23の回転運動は、振動駆動フレーム50に接続されたリードスクリューシャフト25を回転させ、それによって垂直フレーム17上の駆動部をシステムコントローラ3によって設定された位置に位置決めする。キャリッジには、リニアベアリング51が嵌め込まれており、必要に応じてスムーズに位置決めできるようになっている。移動距離または高さに関する位置は、スロット付き信号リング52によって測定され、プリント回路基板26上のセンサによって読み取られる。振動駆動フレーム50の移動限界は、振動駆動フレーム50に取り付けられることができるホール効果デバイス31によって測定される。移動の各端部には、垂直フレーム17に結合された磁石があり、ホール効果デバイス31と通信することにより、移動の限界または設定位置を設定する。第1のステッピングモータ23の電力は、接続シャフトアセンブリ16で接続された可撓性ケーブルを介してモータ電圧を受信するハンドピースコントローラ14から送られる。
【0111】
図3図6に戻ると、実施形態の駆動システム15は、振動駆動部85も備えることができる。この駆動部85は、最初にハンドピースコントローラ14に伝送され、次にブラシレスモータ整流子に伝送されるマイクロプロセッサ7からの信号で速度制御される振動モータ22を備えることができる。図9図10にさらに示すように、振動モータ22のシャフト86の端部には、振動モータ22によって回転される偏心クランク28がある。偏心クランク28に結合されているのは、偏心クランクン28から回転ブロック34を貫通して延び、カートリッジの駆動ロッド38内の駆動ロッド30と接続するワイヤロッド29である。ワイヤロッド29が回転ブロック34の開口部87に保持されると、回転運動は、直線運動に減速される。この直線運動は、針束49が治療部位の組織に対して配置されたときに、被施術者の組織にぶつかるように針束49を直線運動で駆動するために使用される。
【0112】
振動モータ22は、垂直フレーム17に乗ってリニアベアリング51上を摺動することにより直線運動で移動可能な振動駆動フレーム50に取り付けられている。振動駆動フレーム50は、ホール効果デバイス31および垂直フレーム17に取り付けられた磁石によって制御される所定の範囲内の任意の場所に移動および配置することができる。この垂直運動により、針束は、先端がカートリッジ端と同じになるように、または、治療パラメータによって決定される特定の量だけ突出するように配置されることができる。(図10図11参照。)偏心クランク28上のカウンターウェイト88は、振動モータ駆動からの振動を低減し、技師にとって操作を快適にする。
【0113】
図10は、実施形態の振動駆動部85と実施形態のカートリッジ37との関係を示す図である。この図には、回転運動をカートリッジの駆動ロッド38に伝達する駆動ロッド30を回転させる、実施形態の追加の駆動部89も示されている。実施形態のこの駆動部は、動作の説明で説明したように、回転運動を針束に与える。この回転運動は、摩滅プロセス中に技師が行う手の動きに取って代わることができる。回転運動は、その運動をギアコンビネーション36に伝達する第2のステッピングモータ32を駆動することによって開始される。ギアコンビネーションは、ラジアルベアリング53に吊り下げられた回転ブロック34に固定されている。第2のステッピングモータ32が回転すると、回転ブロック34も1:1の比率で回転する。回転ブロック34の中心には、その中心内に六角形の開口がある。駆動ロッド30は、ブロックに嵌め込まれており、ブロックと同様の六角形の形状を有している。回転ブロック34が回転すると、駆動ロッド30が回転する。回転量と回転速度は、信号ホイール33を見るように配置されたセンサによって測定される。マイクロプロセッサから回転信号が送られると、ハンドピースコントローラ14は、その信号を受信し、回転ブロック34を回転させるための方向および速度の情報を第2のステッピングモータ32に提供する。カートリッジ駆動ロッド38は、駆動ロッド30から受け取った運動をカートリッジ駆動ロッド38に伝達するインターフェーススロット35を備える。
【0114】
また、図9は、実施形態の駆動システム15において、駆動ロッド30からカートリッジ駆動ロッド38に運動を伝達するために使用される雄型インターフェース機構90を示す。これらのインターフェース機構90は、カートリッジ駆動ロッド38に形成された対応するスロット91と係合するために、駆動ロッド30の外面から延びるタブを備えることができる。振動運動と回転運動は別々に制御され、回転ブロックと駆動ロッドアセンブリに統合されるので、両方の運動は独立して制御され、針束49に伝達される直線運動と回転運動の複合運動に統合することができる。
【0115】
図10図14は、実施形態の使い捨てカートリッジ37を示す。使い捨てカートリッジ37は、使用前に一緒に組み立てられ、滅菌される複数の成形部品を備えることができる。使い捨てカートリッジ37のハウジング92は、耐久性があり、滅菌可能な成形プラスチック材料から作られてもよい。成形品は、ポリカーボネート、ABS/ポリカーボネート混合物、または同様のポリマーから構成されてもよい。ハウジングは、ロック機構93を備える突出側面41を備えることができる。ロック機構は、係合ルアーロックの内面に形成された雌ねじに係合するように適合されたタブすなわち延長部94を備えることができる。ロック機構により、液体を伝送するチューブセットは、漏れの可能性がほとんど無く、接合部を通過することが可能になる。ロック機構内には、小さな穴44があり、ロック機構で導入された液体が、針束の端部にあるカートリッジの端部まで伝達され、そこで摩滅または治療が行われることを可能にする。より小さな一体型開口部55がカートリッジの通路に追加され、動作中にTeprsol(登録商標)液の流れを制限する。これにより、治療部位の上や周囲に液体が自由に流れるのを防ぐことができ、液体を無駄にしたり、治療中に液体が放出されすぎたりする可能性が無くなる。
【0116】
さらなる実施形態において、ハウジングはまた、使い捨てカートリッジ39を一方向にのみ取り付けることができ、動作中に安全であることを確実にする隆起機構40をその上に有する。隆起機構の凹部は、治療中にカートリッジを確実に保持するハンドル19に配置された保持ボタン20と連動する。(図3参照。)一旦所定の位置にロックされると、使用中に発生する振動は、治療中にこれらの部品が分離するのに十分ではない。カートリッジの遠位端には、ハンドピースの使い捨てカートリッジの取り付け面95に押し付けられる成形バネ39があり、バネの圧力によって、使用中に使い捨てカートリッジ37が振動することを防ぐ。このバネの力により、治療後に使い捨てカートリッジ37を取り出すことも可能になり、技師が誤って針/ブレードに接触する可能性を減らすことができるという利点がある。
【0117】
使い捨てカートリッジ37はまた、スペーサリング42の取り付け位置である遠位端に円筒形機構96を備えることができる。円筒形機構とスペーサリング42の公差は、両者が嵌合され、治療サイクル全体にわたって結合されたままであることを可能にする。治療リング42は、技師がテグラを互いに間隔をあけて配置し、テグラの間に残っている皮膚ブリッジを残し、正しい治癒を促進するのに役立ち得る。使い捨てカートリッジ37の上部の突出面41は、可撓性チューブ接続部54の位置である。可撓性チューブ接続部54は、チューブセットを取り付けるための接続部であり、これにより、ポンプおよび流体の吐出を治療部位から数フィート離れた場所に配置することができる。使い捨てカートリッジ37の近位端内では、針束49が、針束49を取り囲む円筒形フランジ内に収まり、損傷から保護されているのが示されている。
【0118】
使い捨てカートリッジ37の通路上のより小さい一体型開口部55は、操作中のTeprsol(登録商標)液の流れを制限する。これにより、治療部位の上や周囲に流体が自由に流れるのを妨ぐことができ、流体を無駄にしたり、治療中に流体が放出されすぎたりする可能性が無くなる。使い捨てカートリッジ37は、治療プロセス中に針束49の引き込みを補助するバネ45をさらに備える。この引き込みにより、針束49が治療中に自由に回転できることを確実にすることができる。針束49の回転は、そうすることが望ましい場合には、針束49の完全な引き込みの前に行ってもよい。あるいは、使い捨てカートリッジ37は、バネを備えていないか、または、バネ45は、アセンブリの内部部品が適切な位置に維持されることを確実にする役割のみを果たすようにしてもよい。このような実施形態では、駆動ロッド38を含む駆動機構は、往復運動がバネ45の作用または復帰力に依存しないように、針束ロッド46の伸長および引き込みを直接駆動してもよい。
【0119】
余分なTeprsol(登録商標)液が使い捨てカートリッジ37の背面に流出するのを防ぐシール47。この部分に入った余分な液体は、開口部56を通ってチャンバから流出することができる。使い捨てカートリッジ37の近位端では、直線運動および回転運動のために、針インターフェースロッド38がハンドピース2の部品とのインターフェースを提供する。ハンドピース2の部品は、カートリッジの駆動ロッド38を直接直線移動させる直線運動で移動し、その結果、針束ロッド46を直線移動させる。針束49は、被施術者の皮膚に当てられると、カートリッジ駆動ロッド38および針束ロッド46を介して直線運動で作用するとき、使い捨てカートリッジ37の遠位端から延び、被施術者の皮膚を突き刺す。
【0120】
図13図14は、実施形態の針束49を示す。針束49は、実行される処置の種類に応じて、高密度の針または低密度の針が密にまたはまばらに間隔をあけて配置された、直径がより大きいまたはより小さいサイズにすることができる。針束は、円形以外の他のパターン、例えば、様々な密度の針とともに様々な針パターンを有する三角形マウントまたは正方形マウントで設計されてもよいことが企図される。図13図14の実施形態は、オフセット直線パターンを示している。他のパターンも当業者には理解できるであろう。針ホルダすなわち針束ロッド46は、針束49を支持し、針を被施術者の皮膚に押し込む強さとともに、針束49の駆動部品へのインターフェースを提供する。針束ロッド46は、プラスチック材料で成形されてもよく、針は、機械で挿入して所定の位置に成形されるか、手で挿入されて所定の位置に成形されてもよい。針がまばらな構成の場合、針束ロッド46は、針を手で配置して接着剤で固定するための穴を備えることができる。
【0121】
実施形態の針束ロッド46は、カートリッジのハウジング内でカートリッジ駆動ロッド38と接続し、スナップ嵌めによって固定される。針束ロッド46の後部には、組み立てられたときに2つの部品が1つの部品として回転できることを確実にする六角形機構58がある。針束ロッド46は、カートリッジ駆動ロッド38の嵌合機構57と接続する六角形のインターフェース機構58を備える。六角形のインターフェース機構58が互いに嵌合することにより、回転運動が針束に変換されることを確実にする。
【0122】
実施形態のカートリッジハウジングは、針束ロッド46とカートリッジ駆動部38の直線移動をロックするロックタブ43をさらに備える。カートリッジハウジング43に挿入されると、タブは、カートリッジ駆動ロッド38の環状凹部48に挿入される。これにより、ハンドピースへのカートリッジの装着中に、針/ブレードが伸長するのを防ぐ。タブは、使い捨てカートリッジ37の装着後に取り外され、使い捨てカートリッジ37が取り出されて廃棄される準備ができたときに廃棄するか、または再装着のために保持することができる。
【0123】
図14図15に示すように、針ホルダは、ホルダの遠位端の針面98から近位端の六角形インターフェース58まで延びるほぼ円筒形のシャフト97を含むことができる。ロックタブ99または別のロック機構は、インターフェース58の近位端から延びることができる。ロックタブ99は、カートリッジ駆動ロッド38の嵌合ソケット57の端部または隣接する対応する機構と係合することができる。突起部171は、シャフト97の側壁から延びて、使い捨てカートリッジの内面172に係合することができる。突起部171は、第1の近位部173と第2の遠位部174とを備えることができる。遠位部は、シャフト97の表面から遠くに延びていてもよく、針面98と同一平面にある端面175を有していてもよい。シャフト97は、円筒形として図示されているが、代わりに、三角形、長方形、長円形、または他の断面形状を有していてもよい。
【0124】
図15および図16A図16Eに示すように、1つ以上の針束49が針面98から延びていてもよい。針束49、ブレード、または個々の針は、針面に取り付けられていてもよい。例えば、針束は、針面に形成された凹部176に挿入されてもよい。針束は、針束を凹部に挿入し、接着剤、圧入、または他の機構によって固定することにより取り付けることができる。あるいは、針束がホルダに固定されるように、針ホルダ46を針束の周囲に射出成形してもよい。凹部176は、挿入される針束、ブレード、または針の形状に応じて、細長い形状176a、円形形状176b、または何らかの他の形状であってもよい。
【0125】
実施形態の針ホルダ49が、針またはブレードの様々な組み合わせおよび配置を含む図16A図16Eに示されている。例えば、針パックは、一重針59、二重針60、三重針61、または四重針62として配置することができる。ある種の用途で単針が望まれる場合、単針は、中心領域から外側に延びる格子状の複数の針を有する格子状またはパターン状構成74でグループ化または間隔をあけることができる。あるいは、針ホルダは、針面98にパターン74で配置された一連の凹部176bを備えることができ、この凹部176bに、ユーザは、ユーザの必要性または好みに適したカスタム配置で1つ以上の針を配置することができる。カートリッジの用途および針ホルダに充填される位置に応じて、可能性のある配置が変わり得ることが理解されよう。
【0126】
図17A図17Cは、実施形態の針/ブレード構成の立面図を示す。コンパクトな直線構成63は、一群の針を密な単層配置で配置することができる。このような一群は、成形部分に応じて様々な配置で針面98の凹部176に設置することができる。あるいは、間隔をあけた直線構成64は、針に接触したり重なったりすることなく、互いに間隔をあけた針群を配置することができる。千鳥配置構成65は、第1の列の針が第2の列の針から空間的にオフセットされた状態で、一群の針を2列以上に配置することができる。第2の列の針は、同様に、後続の列の針からオフセットされることができる。
【0127】
図18A図18Fは、実施形態の様々な構成を有する針アセンブリの立面図を示す。針アセンブリ66は、固定端233および刺入端234を備えることができる。固定端233は、針アセンブリを針ホルダ46に固定するのに役立つ1つまたはノッチ240を備えることができる。刺入端234は、1つ以上の個別の針あるいは複数のブレードまたはポイント68を備えることができる。複数のブレード68の先端は、レーザーエネルギーで切断されてもよいし、化学エッチングプロセスまたは同様の技術から製造されてもよい。凹部または空洞177は、ブレード67内にまたはブレード67を貫通して延びていてもよい。空洞は、ブレード67の質量を減らすか、またはブレード67の強度、剛性、または安定性を向上させることができる。針アセンブリ66は、針または鋸歯形状を切断するために一方向に斜めに切断またはエッチングされ、鋭い針のような形状を達成するために他方向に研磨された平坦な外科用材料から構成されてもよい。
【0128】
複数のブレード68は、一列に均一な間隔の構成69を特徴とすることができる。複数のブレード68は、カミソリ刀の加工と同様の手段で製造することができ、ブレード先端の間隔に深い根本を有する鋭い刃を実現するために、研削加工で先端にテーパーを形成してもよい。これにより、複数のブレード68の根元が衝突する組織の表面に当たることなく、複数のブレード68がより深く刺入することができる。可変間隔構成70は、対数または幾何学的間隔アルゴリズムなどの数学的間隔計算を用いて作成することができる。このような間隔は、ブレードが軸上で回転しながら直線的に振動するので、摩滅に役立ち得る。角度付き構成71は、直線軸に沿って様々な高さでブレードを配置することができる。同様に、湾曲した角度付き構成72は、湾曲軸に沿って様々な高さでブレードを配置することができる。複数のブレード68の設計は、機械的なハンドアセンブリに限定されないので、複数のブレード68の設計は、単なるタトゥー除去に加えて、他の用途に適合するために利用可能な多くのオプションを有する。例えば、深い凹部構成73は、針に類似する複数のブレード68のシャフト間の長手方向軸に沿った凹部を備えていてもよい。深い凹部構成73は、針または複数のブレード68がより柔軟であるのに役立つ。さらに、間隔は、インクまたは疼痛管理鎮痛剤のような液体を保持するのに役立つ場合がある。深い凹部構成73はまた、芸術的なタトゥーの施術または長持ちするメイクアートの施術に使用され得る。図18A図18Fは、単一片から形成されたほぼ平坦な直線構成を有する実施形態のブレード67を示す。ただし、ブレードは、曲げられるか、あるいは「C」、「N」、「O」、「W」、または他の形状などの他の構成に成形されてもよい。あるいは、ブレードを複数片から形成して、「Y」や「+」形状などの多脚形状にすることもできる。
【0129】
図30に示すように、実施形態のシステムは、カートリッジアセンブリ101、ハンドピース117、駆動接続部103、駆動部104、システムコントローラ105、フットコントローラ106、およびリモートコントローラ107を備える。図19図29に示すように、カートリッジアセンブリ101は、針束152を備える使い捨てカートリッジ143を備えることができる。駆動接続部103は、接続シャフトアセンブリ116を備えることができ、駆動部104は、駆動システム115を備えることができる。図31に示すように、実施形態のシステムコントローラ105は、壁のコンセントなどの外部電源から電力を得る電源109を備えることができる。電源109は、ハウジング内に収容されているか、または外部にある駆動システムの動作のための電圧値を制御および設定する。コントローラのプロセッサ110は、マイクロプロセッサ制御部、メモリストレージ、動作制御部、監視機構を含み、制御システム内の他の部品に命令を提供することができる。プロセッサ110部の1つの出力は、I/O制御部114を提供することができる。
【0130】
I/O制御部114は、駆動部への接続、タッチ制御、電源制御、およびユーザからの他の入力やユーザが操作できる出力など、システムの外部の部品とのインターフェースを提供することができる。I/O制御部114の機能の1つは、リストコントローラであってもよいリモートコントローラ107によるユーザ制御を可能にすることであってもよい。I/O制御部114の別の機能は、駆動部104から、正しい動作ならびに振動速度の計測と制御、回転モータの計測と制御、および位置モータのフィードバック位置と姿勢を示すフィードバックを提供することであってもよい。これらの各部は、プロセッサ110に供給されるフィードバックを有し、プロセッサ110は、内部に保存され実行されるプログラムおよび命令に基づいて制御を維持する。
【0131】
プロセッサ110は、命令とプログラムを、デバイスの操作のためにユーザが解釈可能なグラフィック画像に変換するように機能し得るグラフィックコントローラ111と接続する。グラフィックコントローラ111は、グラフィックディスプレイ112と通信し、グラフィックディスプレイ112は、命令セットを受け取り、それらを画像形式で表示する。ユーザは、グラフィックディスプレイ112およびグラフィックコントローラ111のインターフェース部品を介して、グラフィックフォーマットに応答および反応し、プロセッサ110に入力を提供することができる。
【0132】
システムコントローラ108は、通信インターフェース113を備えることもできる。システムコントローラ108内の通信は内部で行われ、ソフトウェアまたはハードウェア制御によってリンクされる。外部デバイスが取り付けられ、制御される場合、通信インターフェース113がそのインターフェースを提供することができる。様々な要素とのインターフェースは、フットコントローラ106上のスイッチ、またはリモートリストコントローラ107上の他の要素を含むことができる。他の部品または機能は、技師が操作する光学制御またはスイッチ制御によるハンドピース117の自動制御を含むことができる。制御システムがリストコントローラ107またはフットコントローラ106などの部品に固定される必要がないように、ブルートゥースまたはWi-Fiなどの様々な無線制御方法が使用されてもよい。
【0133】
いくつかの実施形態では、図19図20に示すように、デバイスは、駆動システム115、接続シャフトアセンブリ116、およびハンドピース117を備えることができる。駆動システム115は、針束の振動、回転、および深さを制御することができる。接続シャフトアセンブリ116は、駆動システム115からハンドピース117アセンブリに駆動運動を伝達し、ハンドピース117アセンブリには、針束を収納するカートリッジハウジングが取り付けられている。図20に示すように、駆動システム115、接続シャフトアセンブリ116、およびハンドピース117は、構成のためだけでなく、使用および保守のために分離することができる。これらのアイテムは、必要に応じて分離することができ、その機能を果たすために必要に応じて再組み立てすることができる。この分離により、修理や機能のアップグレードのために必要に応じて異なるアセンブリを代用することができる。
【0134】
図21図22を参照すると、駆動アセンブリ115は、振動駆動部、回転駆動部、および距離駆動部または深さ駆動部を含む様々なサブシステムを備えることができる。実施形態のシステムでは、フレーム132が様々な部品を所定の位置および配置に保持する。実施形態のシステムは、フレーム132の遠位端に、従動プーリー130を所定の位置に保持する保持ブロック178がある回転駆動部を備えることができる。ベルト121は、従動プーリー130と駆動プーリー131とを連結することができる。ステッピングモータ120は、駆動プーリー131を回転させ、駆動プーリー131は、ベルト121によって従動プーリー130を回転させる。駆動インターフェースブロック123は、インターフェースブロックがプーリーの回転に伴って回転するように、従動プーリー130と接続されてもよい。インターフェースブロック123は、接続シャフトアセンブリ116と係合することができる。回転運動は、接続シャフトによって伝達され、最終的には針束に伝達される。ステッピングモータ120は、ハード接続ケーブルまたは無線通信によってプロセッサ110から命令を受ける。このモータの電力は、駆動サブシステム内の全てのモータと同様に、電源109から供給される。
【0135】
実施形態の駆動システムは、振動駆動部を備えることもできる。振動駆動部は、プロセッサ110によって速度制御されるブラシ付きモータまたはブラシレスDCモータであり得る振動モータ124を備えることができる。振動モータ124のシャフト180の端部には、振動モータ124によって回転させられる偏心クランク118がある。クランクに取り付けられているのは、クランクから延び、プーリー130の開口を通って、可撓性接続シャフト134(図23参照)内の可撓性ロッド140と接続するワイヤロッド122である。可撓性ロッド140が開口部に保持されると、回転運動は、直線運動に減速される。この直線運動は、針束152が治療部位の組織に対して配置されたときに、針束152を直線運動で駆動して顧客の組織に衝突させるために使用される(図26参照)。
【0136】
実施形態のシステムは、振動モータ124が、2本の制御ロッド126、127に乗ることにより直線運動で移動できるキャリッジ129に取り付けられた深さ駆動部を備えることができる。キャリッジは、この一組の制御ロッドの長さに沿って移動し、位置決めすることができる。この位置決めのための駆動は、ねじ山付きロッド128が取り付けられた深さステッピングモータ119によって行われる。キャリッジ129は、ねじ山付きロッド128と接続する雌ねじを内部に有する開口部181を有する。
【0137】
したがって、深さステッピングモータ119が再び位置決めされると、キャリッジ129は、モータ119の方に移動するか、モータから離れる。キャリッジ129の位置は、光学式エンコーダ125とセンサによって監視される。エンコーダの格子により、キャリッジ129の位置を監視することができる。所望により、モータ119は、キャリッジの位置を監視するために、内部エンコーダを組み込むことができる。駆動サブシステムの他の全ての駆動部品と同様に、電力は、システムコントローラ108内に配置された電源109から得られ、プロセッサ110によって監視および制御される。駆動状態のグラフィック表示は、グラフィックディスプレイ112に表示することができ、部品の正しく望ましい動作をユーザに示す。
【0138】
例えば、図23および図30に示すように、接続シャフトアセンブリ116は、ハンドピース117およびカートリッジ143を顧客の身体に配置する際に、クリニックの治療エリア内での部品の位置決めを可能にするとともに、技師に動きと移動の自由を提供することができる可撓性シャフトを備えることができる。図23に示すように、実施形態の接続シャフトは、内部にアイテムを収納し、埃やゴミから清潔に保つ可撓性外側シース133を備える。可撓性接続シャフト134の近位端138は、駆動サブアセンブリ115と接続し、遠位端は、ハンドピース117のサブアセンブリと接続する。シャフト内には、可撓性チューブ139および可撓性ロッド140がある。可撓性チューブ139の各端には、駆動アセンブリ115のインターフェースブロック123と接続するインターフェース受容機構136と、ハンドピース102の回転インターフェース機構146がある。インターフェース機構123、136は、回転運動を駆動アセンブリ115からハンドピース117に伝達する。可撓性接続シャフト134の端部は、駆動部の端部およびハンドピースの端部でシャフトの端部を固定するねじ山付き機構またはクイック取り外し機構135を備えることができる。可撓性外側シース133内の可撓性チューブ139の中心内には、可撓性ロッド140が収容されている。可撓性ロッド140は、直線運動を最終的に針束152に伝える駆動サブアセンブリの直線運動によって駆動される。可撓性ロッド140の端部137は、直線運動をカートリッジアセンブリ101および針束152に伝えるハンドピース117内の機構と接続する。
【0139】
実施形態のハンドピース117およびカートリッジ143を図24に示す。ハンドピース117は、カートリッジ143の端部でアジャスタとして機能するカラー142とスペーサリング144とを備えたグリップまたはハウジング141を備えることができる。ハンドピースサブアセンブリは、カートリッジ143および針束152への直線運動および回転運動の伝達のために可撓性接続シャフトと接続するインターフェース部品146を備えることができる。
【0140】
図25図26に示すように、ハンドピース117の近位端にある回転インターフェース機構146は、可撓性接続シャフトからの回転運動を受け入れることができる。回転インターフェース機構146は、ハンドピース117のハウジング141内で自由に回転することができる。ベアリング147は、回転運動を制御するためのインターロックを維持しながら、直線運動のスライド動作を可能にすることができる。ここで、ハンドピース117内で回転運動と直線運動の混合が行われることがある。
【0141】
さらなる実施形態において、直線ストロークの距離の制御は、駆動アセンブリ115の代わりにハンドピース117で実行することができる。したがって、カラー142は、ハンドピース117のハウジング141と接続するねじ山付き機構148を備えることができる。このねじ山付き機構は、カラーがハンドピースハウジングから外れるのを防止するために、その回転調節にストッパーを備えることができる。カラー142は、治療部位での針の衝突深さの粗調整を示す印を備えることができる。本システムの実施形態では、調節機構のいずれか一方または両方を使用することができる。あるいは、カラー142は、針の衝突深さを示す戻り止めを備えたスライダーカラーであってもよい。ハンドピースインターフェース145は、カートリッジ143の雄型機構190と係合し、カートリッジ143内の針束152に動きを伝達する雌型インターフェース機構189を備えることができる。
【0142】
図24図26に示すように、カートリッジ143は、一般的に「ハット型」であって、開口部191を有するスペーサリング144を備えることができ、開口部191は、スペーサリング144がカートリッジ143の端部に配置されて、治療プロセス中に発生する振動中に留まることを可能にする。スペーサリング144は、治療部位またはその近傍に配置することができるディスク192をさらに備えることができる。スペーサリング144は、透明なプラスチック材料から作られてもよく、治療は、スペーサリング144を所定の位置に装着した状態でも装着しない状態でも行うことができる。スペーサリング144は、視覚的な間隔の目安となり、テグラ間に残っている皮膚ブリッジを残して正しい治癒を促進できるように、技師がテグラの間隔を互いに空けるのに役立ち得る。
【0143】
図27図28に示すように、カートリッジ143は、複数の部品のプラスチック成形アセンブリを備えることができる。実施形態のシステムによれば、カートリッジハウジング149の近位端193は、円筒形であり、ハンドピース117と圧入または他の嵌合で係合して正しいインターフェースを維持し、運動駆動部の不要な摩擦を防止する。カートリッジハウジング149のこの円筒形部分193は、シリンダ本体から延びる2つの傾斜した長円形機構150を備えることができる。これらの機構により、カートリッジハウジング149を回転させ、同じく長円形のハンドピース117の近位端の所定位置にロックすることができる。一旦所定位置にロックされると、使用中に発生する振動は、治療中にこれらの部品を分離させるのに十分ではない。
【0144】
カートリッジ143は、スペーサリング144の取り付け位置である遠位端に円筒形機構151を備えることもできる。この機構およびリングの公差により、両者は嵌合し、治療サイクルの間中保持される。カートリッジ143の上部には、可撓性チューブセット153があり、これは、図に示すように、ルアーロック機能が取り付けられた短いものでも、ルアーロック機能がカートリッジから距離をおいて、好ましくは、カートリッジから数フィート離れた長いものでもよい。さらなる実施形態では、カートリッジ143は、チューブが取り付けられるカートリッジに成形されたルアーロック機構を有することができ、それによってチューブアセンブリが不要になる。
【0145】
カートリッジ144の遠位端部内では、針束152が、針束152を取り囲む円筒形フランジ194内に収まり、損傷から保護される。カートリッジのハウジング149内では、流体通路155が可撓性チューブセット153と接続している。可撓性チューブセット153および流体通路155を通して、Teprsolまたは他の促進液をタトゥー除去中に治療部位に投与することができる。動作中にTeprsol液の流れを制限するために、流体通路155に一体型開口部を追加することができる。これにより、治療中に液体が無駄になったり、液体が放出され過ぎたりする可能性がある、治療部位およびその周囲への液体の自由な流れを防止することができる。また、カートリッジのハウジング149は、治療プロセス中に針束152を確実に引き込ませるバネ154を備えることができる。引き込まれることで、治療中に針束152が自由に回転できることを保証し得る。針束152の回転は、針束152が完全に引き込まれる前に起こることがある。あるいは、カートリッジ144は、バネを備えていなくてもよく、あるいはバネ154は、アセンブリの内部部品が適切な位置に維持されることを保証するためだけに機能してもよい。そのような実施形態では、針インターフェースロッド156を含む駆動機構は、往復運動がバネ154の作用または戻り力に依存しないように、針束152の伸長と引き込みを直接駆動することができる。
【0146】
シール159は、余分なTeprsol液がカートリッジの背面に出るのを低減または防止することができる。この部分に入る余分な液体は、穴160を通ってチャンバ195から出ることができる。カートリッジ143の近位端では、針インターフェースロッド156が、直線運動とともに回転運動のためのハンドピース部品とのインターフェースを提供する。ハンドピース部品が直線運動で移動するとき、その運動によってインターフェースロッド156が直接、直線移動し、それにより針束ロッド157が直線移動する。顧客の皮膚に当てられると、針束152は、インターフェースロッド156および針束ロッド157を介して直線運動で作用するとき、カートリッジの遠位端から延びて顧客の皮膚を突き刺す。
【0147】
図29に示すように、針束152は、針束ロッド157の前面198に取り付けられることができる。針束は、密に配置された高密度の針または間隔をあけて配置された低密度の針を有する、直径がより大きいサイズでもより小さいサイズでもよい。針面198は、様々な密度の針とともに様々な針パターンをその上に有する三角形の取り付け部または四角形の取り付け部など、円形以外の他のパターンに設計されてもよい。図29の実施形態は、針束152を十字パターンで示している。他のパターンも当業者には理解できるであろう。
【0148】
針ロッド157は、針束152を支持し、針を顧客の皮膚に押し込む強度とともに、針束と駆動部品とのインターフェースを提供する。ロッドは、プラスチック材料で成形されることができ、針は、機械で挿入して所定の位置に成形するか、手で挿入して所定の位置に成形することができる。上記のように針がまばらな構成の場合、針面198は、穴のパターンで構成され、針は手で配置され、接着剤で固定されることができる。針ロッド157は、インターフェースロッド156と接続する。この2つの部品は、カートリッジのハウジング内で組み合わされ、スナップ嵌めによって固定される。針ロッドの後部には、インターフェースロッド156に形成された対応する雌型六角形機構197と係合する雄型六角形機構196があり、組み立てると、2つの部品が1つの部品として回転するようになっている。インターフェースロッド156は、ハンドピースインターフェース145と係合するインターフェース機構158を備えることができる。六角形機構により、回転運動が確実に伝達される。正方形、三角形、長方形、楕円形、または他の適切な形状を含む他の機構形状を使用してもよいことが理解されるであろう。
【0149】
図32に示すように、実施形態の振動モータ161は、コントローラ170の駆動部235からモータに電圧が印加されると回転するシャフト162を備えることができる。コントローラ170の駆動部235は、コントローラメモリ内に含まれる治療パラメータに必要な速度をモータに達成させるために、高電圧または長いデューティサイクルをモータに印加することができる。シャフト162は、クランク166に接続されており、ベアリング167によって、可撓性ロッド169を駆動するためにワイヤ駆動部168がクランク166に対するその整列位置を維持できるようになっている。シャフトは、スロット164または複数のスロットを有するディスク163を備えることができる。スロット164または機構の位置は、光学デバイス、磁気デバイス、またはカムフォロアなどの物理的インターフェースであり得るセンサ165によって感知される。センサ165の出力は、コントローラ170に送られる。この情報を得たコントローラは、振動に同期して針の回転の動きを調整することができる。この情報は、治療の完了時や、カートリッジを別の治療部位に再配置するための治療休止中に、針束を後退させるためにも使用することができる。針束の回転は、治療パラメータに基づいて所定の方法で実行することもできるし、治療を強化する方法として回転力を制御するために使用することもできる。したがって、さらなる摩滅は、治療時間を短縮し、治療中にオペレータが針を手動で動かしたときと同じ組織効果をタトゥー除去において提供することができる。
【0150】
図33図34に示すように、いくつかの実施形態では、駆動システム201は、可撓性シャフト208と、使い捨てカートリッジ210に結合可能なハンドピース209と、可撓性シャフト208の中心軸と同調するように回転され、結合部205を介して可撓性シャフト208の中心に位置する中央駆動ワイヤ207に結合され得る駆動モータ203とを備えることができる。駆動モータ203はさらに、駆動アセンブリ201の遠方側の可動キャリッジ202に結合されることができ、これにより、駆動モータ203は、可撓性シャフト208に向かって、または可撓性シャフト208から離れるように、直線軸204に沿って図示のように移動することができる。直線軸204により、駆動ワイヤ207は、可撓性シャフト208の遠位端に対する位置を変えることができる。駆動モータ203の回転カップリング205を駆動ワイヤ207に結合すると、駆動ワイヤが回転する。駆動ワイヤ207を取り囲む可撓性シースすなわち内側ハウジング219は、駆動システム201の面239に配置されたステッピングモータ238とギアコンビネーション206とによって回転させられる。これにより、ギアコンビネーションは、ギアカップリング211を使用して回転運動を可撓性シャフトに伝達する。
【0151】
実施形態の可撓性シャフト208は、外側シース236、内側シース219、および駆動ワイヤ207を備える。内側シース219は、ギアカップリング211によって駆動されるハンドピース209内に位置する近位端に、回転カップリング212を備えることができる。ギアカップリング211は、可撓性シャフト208の第1の端部から第2の端部までの回転運動を内側シースに伝達する。駆動ワイヤ207は、カップリング205によって駆動モータ203に結合されている。このように連結されているので、その回転運動をハンドピース209内に配置された回転カップリング212に伝達する駆動モータ203によって、駆動ワイヤ207は、任意の速度で回転することができる。駆動ワイヤ207と内側シース219は、独立して回転することができる。可撓性シャフト208内の内側シース219の回転は、ギアコンビネーション206によって独立して駆動され得る。したがって、3つの動きは、全て可撓性シャフト208に伝達され、ハンドピース209内に位置する他の内部部品に伝達される。
【0152】
図35図37に示すように、使い捨てカートリッジ210は、使い捨てカートリッジ210の遠位端に配置されたフォロワー215およびロック隆起部214を備えることができる。ハンドピース209は、近位端に、使い捨てカートリッジ210の遠位端にあるロック隆起部214を受ける凹部216を備えることもできる。凹部216に挿入されると、使い捨てカートリッジ210をわずかに回転させて、ハンドピース209と使い捨てカートリッジ210を1つのユニットとして固定し、ロックすることができる。
【0153】
可撓性シャフト208は、ハンドピース209から着脱可能な針束218に結合可能である。ハンドピース209の遠位端では、内側シース219が回転カップリング212に終端することができる。駆動ワイヤ207も同様に、カプラ220内で終端し、固定され得る。駆動ワイヤは、カプラ220の近位端の凹部221に挿入することができる。駆動ワイヤ207が駆動モータ203で回転されると、この動きは、カプラ220に伝達される。駆動システム201の設計により、ハンドピース209または可撓性シャフト208を互いに独立して整備および組み立てができる一方で、一旦組み立てられると、回転運動を直線運動に変換することができることが理解されよう。
【0154】
ハンドピース209内で、カプラ220は、スワッシュプレート224に結合することができる。スワッシュプレート224は、硬化研磨鋼または同様の金属もしくは合金など、使用による摩擦に耐える硬化材料から製造することができる。また、スワッシュプレート224は、カプラ220と嵌合し、駆動ワイヤ207からの回転運動をスワッシュプレート224の後部に伝達するスライドレセプタクル229を備えることができる。回転カップリング212は、ベアリングリテーナ227および回転ハウジング223に結合することができる。可撓性シャフト208からの回転運動は、カプラ220からスワッシュプレート224に伝達され、回転運動は、回転ハウジング223に結合された回転カップリング212からベアリングリテーナ227を介して伝達される。
【0155】
駆動ワイヤ207からの回転運動が最小限の摩擦で伝達されることを確実にするために、スワッシュプレート224は、第1のラジアルベアリング225および第2のラジアルベアリング226内で回転する。この回転により、駆動システム201を作動させるための正確で自由な運動が確保されることが理解されよう。第1のベアリング225および第2のベアリング226は、第2の圧縮バネ222によって適切な回転自由度を確保するように予圧をかけられてもよい。第1のベアリング225および第2のベアリング226は、ベアリングリテーナ227によって保持され、ベアリングリテーナ227は、駆動システム201の初期組み立て中に第1のベアリング225および第2のベアリング226の取り付けを可能にするために別個の部品であってもよい。組み立て後、ベアリングリテーナ227は、回転ハウジング223に結合され、回転部品が確実に固定され、かつ運動伝達のために自由に動作することを保証し得る。
【0156】
フォロワー215は、針束218にしっかりと結合することができる。ハンドピース209は、フォロワー215を使い捨てカートリッジ210から押し離し、針束218を使い捨てカートリッジ210内に完全に引き込んだ状態に保つ圧縮バネ217を備えることができる。圧縮バネ217は、フォロワー215が使い捨てカートリッジ210に向かって押されて圧縮バネ217が圧縮されるまで、フォロワー215を固定された初期位置に維持するように、図示のように配置されることがある。解放されると、フォロワー215は、自然に静止時の初期位置に戻り、針束218を使い捨てカートリッジ210内に完全に引き込む。あるいは、ハンドピースは、バネを備えていないか、またはバネ217は、アセンブリの内部部品が適切な位置に維持されることを保証するためだけに機能してもよい。このような実施形態では、駆動ワイヤ207を含む駆動機構は、往復運動がバネ217の作用または戻り力に依存しないように、針束218を直接、伸長および収縮駆動することができる。
【0157】
図38図40に示すように、実施形態の使い捨てカートリッジ210は、ハンドピース209に結合することができる。結合されると、フォロワー215は、スワッシュプレート224に衝突する。スワッシュプレート224が回転すると、フォロワー215が静止時の初期位置から押され、それによって圧縮バネ217が圧縮され、針束218も前方に移動して使い捨てカートリッジ210のハウジング内から露出する。次に、スワッシュプレートが完全に回転すると、フォロワー215がスワッシュプレート224の表面機構と係合し、フォロワー215がスワッシュプレート224のプロファイルの一方の端から他方の端まで移動する。スワッシュプレート224のこの回転運動により、フォロワー215の運動が直線運動に変換され、針インターフェースロッド237および針束218が伸長したり引き込んだりする。直線運動の変換により、針束218が患者の皮膚表面に当たり、摩滅プロセス中に直線的な針運動を行うことができる。したがって、駆動ワイヤ207からの回転運動は、針束218で直線運動に変換される。
【0158】
ベアリングリテーナ227のカップリング機構231は、可撓性シャフト208内の内側シース219によって駆動されるカプラ220と嵌合する。ベアリングリテーナ227と回転ハウジング223は互いに結合されているので、内側シース219が駆動システム201のギアコンビネーション206によって回転駆動されると、回転運動がカプラ220に伝達され、カプラ220がベアリングリテーナ227と回転ハウジングアセンブリ223を回転させる。回転ハウジング223は、ハンドピースハウジング209内で自由に回転し、ハウジング209からの離脱を防ぐためにリテーナリング228によって保持される。
【0159】
図41に示すように、カプラ220は、ベアリングリテーナ227と回転ハウジング223を回転させることができる。回転ハウジング223は、スロット232を備えることができる。回転ハウジング223がハンドピース209内で回転すると、スロット232およびスロット232内のあらゆるものが回転する。フォロワー215は、回転ハウジング223のスロット232内に収まる大きさと幅が同等のタブ230を備えることができる。
【0160】
図42図43に示すように、フォロワー215は、フォロワー215のタブ230が回転ハウジング223のスロット232に挿入されるように、使い捨てカートリッジ210と組み立てるために位置合わせされてもよい。実施形態のシステムでは、回転カプラ223は、ハンドピースハウジング209から独立して回転し、使い捨てカートリッジ210内に配置されて針束218に連結されたフォロワー215も、回転ハウジング223のタブ230およびスロット232によって駆動されて回転する。したがって、いくつかの実施形態では、針束218の直線運動は、スワッシュプレート224が回転し、その運動によってフォロワー224が駆動されることによって実行され得ることが理解されるであろう。フォロワー215の回転運動は、ハンドピースハウジング209とは独立して、回転ハウジング223の回転によって同時に実行され得る。
【0161】
タトゥー除去では、摩滅プロセス中に針が動作できる深さを変えることが望ましい。タトゥーインクの深さは、患者ごとに異なり、全ての皮膚生理が患者ごとに一律に異なるので、インクの深さに決まった距離はない。したがって、実施形態のデバイスでは、あらゆる生理機能の患者に対応できるように、針の刺入度を変化させることができる。深さは、深さが既知で再現可能であるか、または正確であると信頼できることを保証できるように、変化させ、制御することができる。キャリッジ202は、移動可能で正確に位置決めされ、駆動モータ203をハンドピース209に対して位置決めすることができる。駆動ワイヤ207は剛性があり、可撓性シャフト208内で自由に動くので、駆動アセンブリ201内の駆動モータ203のどの位置も、ハンドピース209内で所望のように移動または位置決めされる駆動ワイヤ207の端部に変換される。使い捨てカートリッジ210内の針束218の位置を変化させるために、スワッシュプレート224とフォロワー215の衝突機能を移動させることによって、針を移動させる方法が使用される。この場合、ワイヤ駆動カプラは、駆動ワイヤが再配置されることによって移動される。
【0162】
図44に示すように、実施形態のシステムは、針束218を移動させる使い捨てカートリッジ210の近位端に向かって前進させることができる回転シャフトを備える。再位置決めプロセスは、スワッシュプレート224の遠位端を押してベアリングから遠ざけ、スワッシュプレート224の面を再位置決めし、それにより、フォロアを使い捨てカートリッジ210内に押し込み、それにより、針束218を再位置決めする。駆動モータ203の位置に起因して、駆動アセンブリ201内で再配置されたこれらのアイテムによって、針束218の深さは、そのストロークおよび回転の間に制御され得る。回転ハウジング223およびベアリングアセンブリ227の遠位端に位置する圧縮バネ217はまた、静止時の初期位置に戻るときにスワッシュプレート224を引き込むように作用する。駆動アセンブリ201は、使い捨てカートリッジ210の運動、ひいてはタトゥー除去プロセスにおいて、摩滅のための針の直線運動、摩滅を高める針の回転位置または回転運動、ならびに患者の皮膚の表面に対する針の深さ制御および位置を可能にすることが理解されよう。いくつかの実施形態では、スワッシュプレート224は、駆動モータ203がハンドピース内に収容され、上述のような機能を実行することを可能にするような凝縮バージョンに組み込まれ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図17A
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図18A
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図41
図42
図43
図44
【国際調査報告】