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特表2025-501338長尺相互接続部材を有する機械的に強化された電気パッケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】長尺相互接続部材を有する機械的に強化された電気パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20250109BHJP
   H01L 25/04 20230101ALI20250109BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H01L25/04 Z
H01L23/12 301Z
H01L23/12 501Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540604
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-08-20
(86)【国際出願番号】 US2022081967
(87)【国際公開番号】W WO2023133032
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/296,424
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/296,425
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/305,985
(32)【優先日】2022-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サイラー,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ハワード・イー
(72)【発明者】
【氏名】リウ,イー
(57)【要約】
電気パッケージは、第1の面および第1の面の反対側の第2の面を有する基板を含むことができる。基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品、および複数の導電性相互接続部材を、基板の第2の面に結合することができる。相互接続部材のうちの少なくとも1つは、幅よりも長い長さを有する長尺形状を有することができる。長尺形状が位置付けられている相互接続部材は、コーナのうちの1つにあるか、またはコーナのうちの1つに近接することができる。相互接続部材はグリッドとして配置構成することができ、第1の相互接続部材は各々単一のグリッドセルを占有し、第2の相互接続部材は各々少なくとも2つのグリッドセルを占有する。第2の相互接続部材は、ブリッジ部分によって結合されている2つの第1の相互接続部材の形状を有することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気パッケージであって、
第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、
前記基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、
前記基板の前記第2の面に結合されている複数の導電性相互接続部材であり、幅よりも長い長さを有する長尺形状を有する、前記相互接続部材のうちの少なくとも1つの相互接続部材を含む、複数の導電性相互接続部材と
を備える、電気パッケージ。
【請求項2】
前記1つまたは複数の電気部品は、前記基板の前記第1の面に取り付けられ、前記基板の前記第2の面に取り付けられている1つまたは複数の追加の電気部品を有する、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項3】
前記基板の前記第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項2に記載の電気パッケージ。
【請求項4】
前記基板の前記第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項3に記載の電気パッケージ。
【請求項5】
前記基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有し、前記長尺形状を有する前記相互接続部材は、前記コーナのうちの1つにまたはそれに近接して位置付けられている、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項6】
他の前記相互接続部材は、平面視において略円形形状を有し、前記コーナのうちの1つから内向きに配置されている、請求項5に記載の電気パッケージ。
【請求項7】
前記基板はコーナを有し、前記コーナに最も近い前記相互接続部材は前記長尺形状を有する、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項8】
複数の前記相互接続部材は、平面視において実質的に均一な直径を有する略円形形状を有し、前記長尺形状を有する、前記相互接続部材のうちの前記少なくとも1つの相互接続部材は、前記円形相互接続部材の前記直径に実質的に等しい幅と、前記円形相互接続部材の前記直径の少なくとも2倍である長さとを有する、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項9】
前記長尺形状を有する前記相互接続部材は、前記パッケージの中心から最も遠い相互接続部材である、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項10】
前記長尺形状を有する前記少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有し、nは正の整数であり、Wは前記相互接続部材の幅であり、Gは隣接する相互接続部材間の距離である、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項11】
前記相互接続部材はグリッドとして配置構成されており、前記相互接続部材のグループは各々単一のグリッドセルを占有し、前記長尺形状を有する前記相互接続部材は、直線的に配置構成された少なくとも2つのグリッドセルを占有する、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項12】
前記パッケージは両面成形パッケージである、請求項1に記載の電気パッケージ。
【請求項13】
電気パッケージであって、
第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、
前記基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、
前記基板の前記第2の面に結合されており、実質的に均一な幅を有する複数の第1の導電性相互接続部材と、
前記第1の相互接続部材の前記実質的に均一な幅と実質的に同じ幅および前記第1の相互接続部材のうちの2つの組み合わせた長さ以上の長さを有する少なくとも1つの第2の導電性相互接続部材と
を備える、電気パッケージ。
【請求項14】
前記1つまたは複数の電気部品は、前記基板の前記第1の面に取り付けられ、前記基板の前記第2の面に取り付けられている1つまたは複数の追加の電気部品を有する、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項15】
前記基板の前記第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項14に記載の電気パッケージ。
【請求項16】
前記基板の前記第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項15に記載の電気パッケージ。
【請求項17】
前記基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有し、前記少なくとも1つの第2の相互接続部材は前記コーナのうちの少なくとも1つにまたはそれに近接して位置付けられている、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項18】
前記第1の相互接続部材は、平面視において略円形形状を有する、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項19】
前記第2の相互接続部材のうちの少なくとも1つの第2の相互接続部材は、前記パッケージの中心から最も遠い相互接続部材である、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項20】
前記長尺形状を有する前記少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有し、nは正の整数であり、Wは前記第1の相互接続部材の前記幅であり、Gは隣接する第1の相互接続部材間の距離である、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項21】
前記相互接続部材はグリッドとして配置構成されており、前記第1の相互接続部材は各々単一のグリッドセルを占有し、前記第2の相互接続部材は各々少なくとも2つのグリッドセルを占有する、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項22】
前記第2の相互接続部材は、ブリッジ部分によって結合されている2つの前記第1の相互接続部材の形状を有する、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項23】
前記第2の相互接続部材は略カプセル形状を有する、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項24】
前記パッケージは両面成形パッケージである、請求項13に記載の電気パッケージ。
【請求項25】
電気パッケージであって、
第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、
前記基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、
各々が1つのアレイロケーションを占有する複数の相互接続部材、および、少なくとも2つのアレイロケーションを占有する少なくとも1つの前記相互接続部材を含む、前記基板の前記第2の面上に2次元アレイとして配置構成されている複数の導電性相互接続部材と
を備える、電気パッケージ。
【請求項26】
前記1つまたは複数の電気部品は、前記基板の前記第1の面に取り付けられ、前記基板の前記第2の面に取り付けられている1つまたは複数の追加の電気部品を有する、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項27】
前記基板の前記第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項26に記載の電気パッケージ。
【請求項28】
前記基板の前記第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項27に記載の電気パッケージ。
【請求項29】
前記パッケージは両面成形パッケージである、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項30】
1つのアレイロケーションを占有する前記相互接続部材は、略円形形状を有する、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項31】
前記基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有し、少なくとも2つのアレイロケーションを占有する前記少なくとも1つの相互接続部材は前記コーナのうちの少なくとも1つにまたはそれに近接して位置付けられている、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項32】
少なくとも2つのアレイロケーションを占有する前記少なくとも1つの相互接続部材は、前記パッケージの中心から最も遠い相互接続部材である、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項33】
少なくとも2つのアレイロケーションを占有する前記少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有し、nは正の整数であり、Wは前記相互接続部材の前記幅であり、Gは隣接する相互接続部材間の距離である、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項34】
前記第2の相互接続部材は略カプセル形状を有する、請求項25に記載の電気パッケージ。
【請求項35】
電気パッケージであって、
第1の面、前記第1の面の反対側の第2の面、および少なくとも1つのコーナを有する基板と、
前記基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、
前記基板の前記第2の面に結合されている複数の導電性相互接続部材であり、前記コーナに最も近く、前記コーナからさらに内向きに位置付けられている内側相互接続部材よりも大きいサイズを有する、前記相互接続部材のうちの少なくとも1つの相互接続部材を含む、複数の導電性相互接続部材と
を備える、電気パッケージ。
【請求項36】
前記1つまたは複数の電気部品は、前記基板の前記第1の面に取り付けられ、前記基板の前記第2の面に取り付けられている1つまたは複数の追加の電気部品を有する、請求項35に記載の電気パッケージ。
【請求項37】
前記基板の前記第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項36に記載の電気パッケージ。
【請求項38】
前記基板の前記第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項37に記載の電気パッケージ。
【請求項39】
前記内側相互接続部材の少なくともいくつかは、略円形形状を有する、請求項35に記載の電気パッケージ。
【請求項40】
前記コーナに最も近い前記少なくとも1つの相互接続部材は、略カプセル形状を有する、請求項35に記載の電気パッケージ。
【請求項41】
前記相互接続部材はグリッドとして配置構成されており、前記内側相互接続部材の少なくともいくつかは単一のグリッドセルを占有し、前記コーナに最も近い前記相互接続部材は少なくとも2つのグリッドセルを占有する、請求項35に記載の電気パッケージ。
【請求項42】
電気パッケージであって、
第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、
前記基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、
前記基板の前記第2の面に結合されている複数の導電性相互接続部材であり、前記基板の中心から最も遠く、前記中心のより近くに位置付けられている他の前記相互接続部材よりも大きいサイズを有する、前記相互接続部材のうちの少なくとも1つの相互接続部材を含む、複数の導電性相互接続部材と
を備える、電気パッケージ。
【請求項43】
前記1つまたは複数の電気部品は、前記基板の前記第1の面に取り付けられ、前記基板の前記第2の面に取り付けられている1つまたは複数の追加の電気部品を有する、請求項42に記載の電気パッケージ。
【請求項44】
前記基板の前記第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項43に記載の電気パッケージ。
【請求項45】
前記基板の前記第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、前記1つまたは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造をさらに備える、請求項44に記載の電気パッケージ。
【請求項46】
前記他の前記相互接続部材の少なくともいくつかは、略円形形状を有する、請求項42に記載の電気パッケージ。
【請求項47】
前記中心から最も遠い前記少なくとも1つの相互接続部材は、略カプセル形状を有する、請求項42に記載の電気パッケージ。
【請求項48】
前記中心から最も遠い前記少なくとも1つの相互接続部材は、前記パッケージのコーナに、または前記コーナに近接して位置付けられている、請求項42に記載の電気パッケージ。
【請求項49】
前記相互接続部材はグリッドとして配置構成されており、前記他の相互接続部材の少なくともいくつかは単一のグリッドセルを占有し、前記中心から最も遠い前記相互接続部材は少なくとも2つのグリッドセルを占有する、請求項42に記載の電気パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年1月4日に出願された「PACKAGES WITH ELONGATED INTERCONNECT MEMBERS」と題する米国仮特許出願第63/296,424号、2022年1月4日に出願された「PACKAGES WITH REINFORCED INTERCONNECT MEMBERS」と題する米国仮特許出願第63/296,425号、および2022年2月2日に出願された「MECHANICALLY REINFORCED ELECTRICAL PACKAGES」と題する米国仮特許出願第63/305,985号の優先権の利益を主張し、これらの各々の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
技術分野
本開示の実施形態は、回路基板に取り付けることができる無線周波数モジュールなどの回路デバイスのパッケージングに関し、より詳細には、異なる形状またはサイズの相互接続部材を有する回路デバイスのパッケージングに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
無線周波数モジュールなどの回路デバイスは、パッケージモジュールに実装することができる。そのようなデバイスは、はんだ接合部(例えば、はんだボール)を介してマザーボード(例えば、電子デバイスの)に接続することができる。マザーボードと回路デバイス(例えば、はんだ接合部によって提供される接続)との間の接続を試験するために、機械的衝撃試験(例えば、落下試験)が実行されることが多い。電子デバイス内の回路基板(例えば、マザーボード)のパッドのサイズが低減すると(例えば、電子デバイスのサイズを低減するために)、これは、回路基板に取り付けられているパッケージ内の接続部のサイズを対応して低減することを必要とし、試験中の応力が、パッケージの破損率を増大させる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
特定の発明的態様の概要
特許請求の範囲に記載された技術革新は各々、いくつかの態様を有し、そのうちの1つだけがその望ましい属性を単独で担うものではない。特許請求項の範囲を限定することなく、本開示のいくつかの顕著な特徴をここで簡潔に説明する。
【0005】
本明細書に開示される様々な実施形態は、第1の面および第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、基板の第2の面に結合されている複数の導電性相互接続部材とを含むことができる電気パッケージに関することができる。相互接続部材のうちの少なくとも1つは、幅よりも長い長さを有する長尺形状を有することができる。
【0006】
1つまたは複数の電気部品は、基板の第1の面に取り付けることができる。1つまたは複数の追加の電気部品を基板の第2の面に取り付けることができる。電気パッケージは、基板の第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。電気パッケージは、基板の第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有することができる。長尺形状が位置付けられている相互接続部材は、コーナのうちの1つにあるか、またはコーナのうちの1つに近接することができる。他の相互接続部材は、平面視において略円形形状を有することができ、コーナのうちの1つから内向きに配置することができる。基板は、コーナを有することができ、コーナに最も近い相互接続部材は、長尺形状を有することができる。複数の相互接続部材は、平面視において実質的に均一な直径を有する略円形形状を有することができる。長尺形状を有する相互接続部材のうちの少なくとも1つは、円形相互接続部材の直径に実質的に等しい幅、および円形相互接続部材の直径の少なくとも2倍の長さを有することができる。長尺形状を有する相互接続部材は、パッケージの中心から最も遠い相互接続部材とすることができる。長尺形状を有する少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有することができ、nは正の整数であり、Wは相互接続部材の幅であり、Gは隣接する相互接続部材間の距離である。相互接続部材はグリッドとして配置構成することができ、相互接続部材のグループは各々単一のグリッドセルを占有し、長尺形状を有する相互接続部材は、直線的に配置構成された少なくとも2つのグリッドセルを占有する。パッケージは、両面成形パッケージとすることができる。
【0007】
本明細書において開示される様々な実施形態は、第1の面および第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、基板の第2の面に結合されており、実質的に均一な幅を有する複数の第1の導電性相互接続部材と、第1の相互接続部材の実質的に均一な幅と実質的に同じ幅および第1の相互接続部材のうちの2つの組み合わせた長さ以上の長さを有する少なくとも1つの第2の導電性相互接続部材とを含むことができる電気パッケージに関することができる。
【0008】
1つまたは複数の電気部品は、基板の第1の面に取り付けることができる。1つまたは複数の追加の電気部品を基板の第2の面に取り付けることができる。電気パッケージは、基板の第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。電気パッケージは、基板の第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有することができる。少なくとも1つの第2の相互接続部材は、コーナのうちの少なくとも1つに、またはコーナのうちの少なくとも1つに近接して位置付けることができる。第1の相互接続部材は、平面視において略円形形状を有することができる。第2の相互接続部材のうちの少なくとも1つは、パッケージの中心から最も遠い相互接続部材とすることができる。長尺形状を有する少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有することができ、nは正の整数であり、Wは第1の相互接続部材の幅であり、Gは隣接する第1の相互接続部材間の距離である。相互接続部材はグリッドとして配置構成することができ、第1の相互接続部材は各々単一のグリッドセルを占有し、第2の相互接続部材は各々少なくとも2つのグリッドセルを占有する。第2の相互接続部材は、ブリッジ部分によって結合されている2つの第1の相互接続部材の形状を有することができる。第2の相互接続部材は、略カプセル形状を有することができる。パッケージは、両面成形パッケージとすることができる。
【0009】
本明細書に開示される様々な実施形態は、第1の面および第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、基板の第2の面上に2次元アレイとして配置構成されている複数の導電性相互接続部材とを含むことができる電気パッケージに関することができる。複数の相互接続部材は各々、1つのアレイロケーションを占有することができる。相互接続部材のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つのアレイロケーションを占有することができる。
【0010】
1つまたは複数の電気部品は、基板の第1の面に取り付けることができる。1つまたは複数の追加の電気部品を基板の第2の面に取り付けることができる。電気パッケージは、基板の第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。電気パッケージは、基板の第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。パッケージは、両面成形パッケージとすることができる。1つのアレイロケーションを占有する相互接続部材は、略円形形状を有することができる。基板は、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有することができる。少なくとも2つのアレイロケーションを占有する少なくとも1つの相互接続部材は、コーナのうちの少なくとも1つに、またはコーナのうちの少なくとも1つに近接して位置付けることができる。少なくとも2つのアレイロケーションを占有する少なくとも1つの相互接続部材は、パッケージの中心から最も遠い相互接続部材とすることができる。少なくとも2つのアレイロケーションを占有する少なくとも1つの相互接続部材は、n・W+(n-1)・Gに実質的に等しい長さLを有することができ、nは正の整数であり、Wは相互接続部材の幅であり、Gは隣接する相互接続部材間の距離である。第2の相互接続部材は、略カプセル形状を有することができる。
【0011】
本明細書に開示される様々な実施形態は、第1の面と、第1の面の反対側の第2の面と、少なくとも1つのコーナとを有する基板を含むことができる電気パッケージに関することができる。1つまたは複数の電気部品を基板に取り付けることができる。複数の導電性相互接続部材を基板の第2の面に結合することができる。相互接続部材のうちの少なくとも1つは、コーナに最も近いものとすることができ、コーナからさらに内向きに位置付けられている内側相互接続部材よりも大きいサイズを有することができる。
【0012】
1つまたは複数の電気部品は、基板の第1の面に取り付けることができる。1つまたは複数の追加の電気部品を基板の第2の面に取り付けることができる。電気パッケージは、基板の第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。電気パッケージは、基板の第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。内側相互接続部材の少なくともいくつかは、略円形形状を有することができる。コーナに最も近い少なくとも1つの相互接続部材は、略カプセル形状を有することができる。相互接続部材は、グリッドとして配置構成することができる。内側相互接続部材の少なくともいくつかは、単一のグリッドセルを占有することができる。コーナに最も近い相互接続部材は、少なくとも2つのグリッドセルを占有することができる。
【0013】
本明細書に開示される様々な実施形態は、第1の面および第1の面の反対側の第2の面を有する基板と、基板に取り付けられている1つまたは複数の電気部品と、基板の第2の面に結合されている複数の導電性相互接続部材とを含むことができる電気パッケージに関することができる。基板の中心から最も遠い、相互接続部材のうちの少なくとも1つは、中心により近い位置にある他の相互接続部材よりも大きいサイズを有することができる。
【0014】
1つまたは複数の電気部品は、基板の第1の面に取り付けることができる。1つまたは複数の追加の電気部品を基板の第2の面に取り付けることができる。電気パッケージは、基板の第2の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の追加の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。電気パッケージは、基板の第1の面の少なくとも一部にわたって延在し、および/または1つもしくは複数の電気部品を少なくとも部分的に取り囲む型構造を含むことができる。他の相互接続部材の少なくともいくつかは、略円形形状を有することができる。中心から最も遠い少なくとも1つの相互接続部材は、略カプセル形状を有することができる。中心から最も遠い少なくとも1つの相互接続部材は、パッケージのコーナに、またはコーナに近接して位置付けることができる。相互接続部材はグリッドとして配置構成することができ、他の相互接続部材の少なくともいくつかは各々単一のグリッドセルを占有し、中心から最も遠い相互接続部材は少なくとも2つのグリッドセルを占有することができる。
【0015】
図面の簡単な説明
次に、本開示の実施形態が、非限定例として、添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】電気パッケージの一例の断面概略図である。
図2】電気パッケージおよび関連する回路基板の一例の断面概略図である。
図3】パッケージの一例の第2の面の平面図である。
図4】例示的な相互接続部材を示す図である。
図5】追加の例示的な相互接続部材を示す図である。
図6】パッケージの一例の第2の面の平面図である。
図7】パッケージの一例の第2の面の平面図である。
図8】パッケージの一例の第2の面の平面図である。
図9】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図10】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図11】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図12】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図13】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図14】電気パッケージを製造する例示的な方法の作製ステップを示す図である。
図15】電気パッケージを製造する方法のための追加または代替の作製ステップを示す図である。
図16】電気パッケージを製造する方法のための追加または代替の作製ステップを示す図である。
図17】電気パッケージを製造する方法のための追加または代替の作製ステップを示す図である。
図18】フィルタを含むパッケージモジュールの概略ブロック図である。
図19】フィルタを含むパッケージモジュールの概略ブロック図である。
図20A】フィルタを含むワイヤレス通信デバイスの概略ブロック図である。
図20B】フィルタを含むワイヤレス通信デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
詳細な説明
特定の実施形態の以下の説明は、特定の実施形態の様々な説明を提示する。しかしながら、本明細書に記載された技術革新は、例えば、特許請求の範囲によって定義および包含されるように、多数の異なる方法で具現化することができる。この説明では、同様の参照番号が同一または機能的に同様の要素を示すことができる図面を参照する。図面に示されている要素は、必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されよう。さらに、特定の実施形態は、図面に示されているよりも多くの要素および/または図面に示されている要素の部分集合を含むことができることが理解されよう。さらに、いくつかの実施形態は、2つ以上の図面からの特徴の任意の適切な組み合わせを組み込むことができる。
【0018】
本明細書に記載の態様および実施形態は、別個の回路基板に結合するための電気パッケージ、好ましくは両面電気パッケージに関する。電気パッケージは両面成形電気パッケージとすることができるが、いくつかの実施形態では他のパッケージタイプを使用することができる。本明細書に記載の態様および実施形態は、そのような別個の回路基板への電気パッケージの結合を容易にするための従来のアレイ電気接続(例えば、はんだ接合部)の使用に対する代替形態を提供する。パッケージは、異なるサイズの電気コネクタを有することができ、いくつかの電気コネクタは他の電気コネクタよりも大きい。例えば、より大きい電気コネクタをパッケージのコーナまたは縁部においてまたはその近くで使用することができ、これにより、検証試験(例えば、機械的衝撃試験)中、輸送中、またはパッケージの動作使用中に受ける衝撃力(例えば、落下)に電気パッケージがさらされたときに改善された機械的性能を提供することができる。いくつかの実施形態では、より大きい電気コネクタはまた、改善された熱特性(例えば、熱を放散させるための)を提供することができる。いくつかの実施形態では、より大きい電気コネクタは、より多くの電流に耐えることができ、より高い電力信号に使用することができる。より大きい電気コネクタは、直線的に相互接続されたより小さい電気コネクタのうちの少なくとも2つに対応することができる長尺形状を有することができる。
【0019】
図1は、電気パッケージ100の一例の断面概略図を示す。電気パッケージは、基板102(例えば、パッケージング基板)を有することができ、これは、略平坦な形態とすることができる。パッケージング基板102は、例えば、ラミネート基板とすることができる。基板102は、第1の面102aと、第1の面102aに対向し得る第2の面102bとを有することができる。1つまたは複数の電気部品104a~104dを、基板102の第1の面102a上にまたはその上方に取り付けることができる。1つまたは複数の電気部品104a~104dは、1つまたは複数のダイ(例えば、半導体ダイ)、集積回路、フィルタ、増幅器(例えば、低ノイズ、電力)、スイッチ、メモリ、プロセッサ、トランシーバ、制御回路、他の回路部品、または任意の他の適切な電気素子を含むことができる。電気部品104a~104dは、基板102上に表面実装することができるが、任意の適切な実装技術を使用することができる。場合によっては、電気部品104a~104d(例えば、ダイまたは集積回路104a)は、相互接続部材(図1には示さず)によって基板102上のパッドに電気的に結合することができる。はんだ接合部(例えば、はんだボール)を使用して部品を基板102に取り付けることができるが、ワイヤボンド、または任意の他の適切なコネクタも使用することができる。
【0020】
第1の型構造または材料106が、基板102の第1の面102aの少なくとも一部分にわたって延在することができる。第1の型構造106はエポキシ材料を含む(例えば、エポキシ材料から形成する)ことができるが、任意の適切な型材料を使用することができる。第1の型構造106は、1つまたは複数の電気部品104a~104dの面を完全にまたは部分的に取り囲むことができる。第1の型構造106は、1つまたは複数の電気部品104a~104dの上に部分的または完全に延在することができる。1つまたは複数の電気部品104a~104dは、第1の型構造106の外面の下に完全にまたは部分的に封入することができる。いくつかの実施態様では、電気部品104a~104dのうちの1つまたは複数の上部は、第1の型構造106の外面と同一平面上にあることができ、または第1の型構造106の外面を越えて延在することができる。1つまたは複数の電気部品104a~104dは、場合によっては露出させることができ、または第1の型構造106によって覆うことができる。
【0021】
少なくとも1つの電気部品108を、基板102の第2の面102b上にまたはその上方に取り付けることができる。パッケージ100は、両面パッケージとすることができる。電気部品108は、少なくとも1つのダイまたは集積回路を含むことができるが、1つまたは複数のフィルタ、増幅器、スイッチ、メモリ素子、プロセッサ、トランシーバ、制御回路、または任意の適切な電気部品108を使用することができる。図1は単一の部品108を示しているが、いくつかの実施態様では、複数の部品108を基板102の第2の面102bに取り付けることができる。いくつかの実施態様では、パッケージ100は、無線周波数(RF)信号の送信および/または受信を容易にする回路部品を含むことができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電気部品108はフリップチップを含むことができる。電気部品108は、相互接続部材109(例えば、はんだボール、はんだ接合部、金属接続ポスト、ピン)によって基板102に結合(例えば、基板上のパッドに電気的に接続)することができる。ワイヤボンドまたは他の適切な電気接続を使用することができる。電気部品108は、基板102上に表面実装することができるが、任意の適切な実装技術を使用することができる。
【0022】
第2の型構造または材料110が、基板102の第2の面102bの少なくとも一部分にわたって延在することができる。第2の型構造110はエポキシ材料を含む(例えば、エポキシ材料から形成する)ことができるが、任意の適切な型材料を使用することができる。第2の型構造110は、少なくとも1つの電気部品108の面を完全にまたは部分的に取り囲むことができる。第2の型構造110は、少なくとも1つの電気部品108にわたって部分的にまたは全体的に延在することができる。少なくとも1つの電気部品108は、第2の型構造110の外面の下に完全にまたは部分的に封入することができる。いくつかの実装形態では、少なくとも1つの電気部品108の上部は、第2の型構造110の外面と同一平面上にあることができ、または第2の型構造110の外面を越えて延在することができる。少なくとも1つの電気部品108は、場合によっては露出させることができ、または第2の型構造110によって覆うことができる。
【0023】
型構造106および110のいずれかまたは両方は、電気部品104a~104dおよび108の少なくともいくつかの無線周波数遮蔽を容易にするように構成することができる。場合によっては、追加の遮蔽部品または層を使用することができる。パッケージ100は遮蔽パッケージとすることができる。第1の型構造106および第2の型構造110のいずれかまたは両方は、検証試験、輸送または動作使用中に遭遇する衝撃荷重(例えば、落下)から基板102に取り付けられている電気部品(104a~dおよび108)を保護するのに役立ち得る。衝撃荷重は、第1の型構造106および/または第2の型構造110全体にわたって散逸させることができ、それによって電気部品104a~d、108が受ける力を低減するのに役立つ。
【0024】
いくつかの実施態様では、型構造106および110のいずれかまたは両方を省略することができる。パッケージは両面ボールグリッドアレイパッケージとすることができるが、任意の適切な構成を使用することができる。いくつかの実施形態では、基板102の第2の面102b上の少なくとも1つの電気部品108を省略することができる。場合によっては、片面パッケージを使用することができる。
【0025】
パッケージ100は、基板102の第2の面102b上またはその上方に複数の相互接続部材112を含むことができる。相互接続部材112は、はんだボール、はんだ接合部、金属接続ポスト、導電性ピン、または任意の他の適切な導電性要素とすることができる。相互接続部材112は、アレイまたはグリッドに配置構成することができる。相互接続部材112は、略ボール形状とすることができ、または略円柱として形成することができ、または任意の他の適切な形状を有することができる。相互接続部材112は、はんだ、銅、アルミニウム、銀、金などのような任意の適切な導電性材料から作成することができる。相互接続部材112は、第2の型構造110を貫通して延在することができる。相互接続部材112は、型構造110の外面を越えて突出することができる。しかしながら、他の実施形態では、相互接続部材112は、第2の型構造110の外面と実質的に同一平面上にあってもよい。相互接続部材は、電気部品104a~d、108に結合することができる基板102上のパッドまたは他の接点に電気的に接続することができる。例として、基板102は、プリント回路基板(PCB)とすることができ、電気部品104a~d、108と相互接続部材112との間に電力および/または信号を送達するための電気経路を有することができる。
【0026】
パッケージ100は、異なるサイズおよび形状の相互接続部材112を含むことができる。図1には、2つのタイプの相互接続部材112aおよび112bが示されている。パッケージャ110は、第1の相互接続部材112aと、第1の相互接続部材112aよりも大きくすることができる第2の相互接続部材112bとを含むことができる。本明細書に論じるように、より大きい相互接続部材112bは、機械的衝撃試験(例えば、落下試験)中または使用中などに、改善された機械的信頼性を提供することができる。
【0027】
図2は、パッケージ100が取り付けられる回路基板202(例えば、電話基板、マザーボード)に対向する例示的なパッケージ100を含む例示的なシステム200の断面概略図を示す。回路基板202自体が、ワイヤレスデバイスなどの電子デバイスの一部を形成してもよい。例として、ワイヤレスデバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ラップトップコンピュータなどの形態をとってもよい。回路基板202は、回路基板202上に配置されている(例えば、それに付着されている、その上に形成されている)1つまたは複数のパッド204を有することができる。パッド204は、相互接続部材112と回路基板202との間の電気および/または熱伝導性を提供する金属または別の適切な材料から作成することができる。
【0028】
パッケージ100は、相互接続部材112とパッド204との間の接続を介して回路基板202に取り付けられる。例えば、相互接続部材112の少なくとも一部分をパッド204上に堆積/溶融することができる(例えば、相互接続部材112に熱を加え、相互接続部材をリフローさせることによって)。パッド204を通じて、相互接続部材112を通じて、および、パッケージ基板102(例えば、PCB)内の導電経路を通じて、パッケージ100(例えば、電気部品104a~104dおよび108)と回路基板202(例えば、回路基板202に取り付けられている他の電気部品またはパッケージ)との間で、電力および/または信号を送ることができる。パッケージ100は、第2の型構造110の底面が回路基板202の表面から(例えば、間隙によって)離間するように回路基板202に取り付けることができ、これにより、(例えば、パッケージ100が取り付けられている回路基板202の撓みもしくは落下、または回路基板204とパッケージ100とを組み込んだスマートフォンなどの電子デバイスの落下に起因する)回路基板204に対するパッケージ100の変位に起因する電気部品108への損傷を抑制(例えば、防止)することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、パッド204は、実質的に均一なサイズ(例えば、幅または直径)208を有することができ、これは、(例えば、ボール形状の場合、最も広い部分において)第1のまたはより小さい相互接続部材112aのサイズ(例えば、幅または直径)に実質的に等しい(例えば、一致する)ことができる。第1のまたはより小さい相互接続部材112aは、対応するパッド204と位置整合することができる。いくつかの実施形態では、第2のまたはより大きい相互接続部材112bは、(図2の左側に示すように)パッド204のうちの2つと位置整合し、被覆し、および/または接続することができる。いくつかの実施形態では、回路基板202は、(図2の右側に示すように)第1の相互接続部材112aと位置整合することができる第1のパッド204aと、第1のパッド204aよりも大きくすることができ、第2のより大きい相互接続部材112bと位置整合することができる第2のパッド204bとを有することができる。回路基板202は、本明細書において論じる長尺相互接続部材112bの形状に実質的に一致することができる長尺パッド204bを有することができる。例として、本明細書において論じるように、第1のパッド204aは、略円形形状および幅または直径208を有することができ、第2のパッド204bは、第2の相互接続部材112bの形状と実質的に一致することができる長尺形状を有することができる。第2のパッド204bは、第1のパッド204aと実質的に同じ幅208、および第1のパッド204aの幅208よりも長い長さ210を有することができる。いくつかの実施形態では、すべての長尺相互接続部材112bは、対応する長尺パッド204bとインターフェースすることができる。図2の左側の2つのパッド204aは、第2の相互接続部材112bと実質的に同じフットプリントを有することができる長尺パッド204bと置き換えることができる。
【0030】
図3は、図1および図2のパッケージ100と同様とすることができる例示的なパッケージ100の底面図を示す。パッケージ100は、複数の露出した相互接続部材112を有することができる。第2の型構造110は、相互接続部材112の間にあることができる。相互接続部材112は、一般にグリッドまたはアレイとして配置構成することができ、パッケージ100は、相互接続部材112を有しない1つまたは複数の稀疎領域116を有することができる。1つまたは複数の稀疎領域116は、型構造110によって被覆されているために図3では見えない少なくとも1つの電気部品108を有することができる。
【0031】
上述したように、パッケージ100は、複数の第1の相互接続部材112aと、第1の相互接続部材112aよりも大きくすることができる1つまたは複数の第2の相互接続部材112bとを有することができる。第1の相互接続部材112aは、略円形形状を有することができる。第2の相互接続部材112bは楕円形とすることができる。第2の相互接続部材112bは、略長方形のブリッジ部分によって結合されている半円形端部を有する、略カプセル形状を有することができる。半円形端部は、対応する第1の相互接続部材112aがグリッド内に入る場所に対応する形状および位置を有することができる。第2の相互接続部材112bの端部部分(例えば、半円形端部)は、第1のまたは単一相互接続部材112aと実質的に同じ曲率半径を有することができる。第2の(例えば、二重)相互接続部材112bは、ブリッジ部分によって接合された2つの第1の相互接続部材112aと同じ大きさおよび形状とすることができる。
【0032】
図4は、1つの第2の相互接続部材112bと2つの第1の相互接続部材112aとを示している。第2の相互接続部材112bは、ブリッジ部分によって接合された2つの単一相互接続部材の形状を有する二重相互接続部材とすることができる。第1の相互接続部材112aは、幅または直径118を有することができる。第1の相互接続部材112a(例えば、単一相互接続部材)は、円形状とすることができ、結果、長さおよび幅118は実質的に同一である。第1の相互接続部材112aは、均一なサイズ(例えば、ボール形状の相互接続部材の最も広い部分で取られるものとしての、実質的に同じ幅または直径118)を有することができる。第1の相互接続部材112aは、グリッドまたはアレイに配置構成することができる。第1の相互接続部材112aは、幅120を有する間隙によって離間することができる。第2の相互接続部材112bは、その幅122よりも長い長さ124を有する長尺形状を有することができる。第2の相互接続部材112bの幅122は、第1の相互接続部材112aの幅118と実質的に同じとすることができる。二重相互接続部材112bの長さ124は、2つの第1の相互接続部材112a(例えば、グリッドまたはアレイ内で互いに隣接する)を組み合わせた長さ126と実質的に同じとすることができる。二重相互接続部材112bの長さ124は、第1の単一相互接続部材112aの第1の端部から第2の単一相互接続部材112aの第2の端部までの距離126に実質的に等しくすることができ、第2の端部は第1の端部の反対側にある。二重相互接続部材112bの長さ124は、第1の単一相互接続部材112aの幅に、相互接続部材112a間の間隙の幅120を加算し、第2の単一相互接続部材112aの幅を加算したものに実質的に等しくすることができる。1つまたは複数の第2の相互接続部材112bは、隣接する単一または第1の相互接続部材112aの間の間隙と実質的に同じ幅120の間隙だけ、隣接する相互接続部材112a、112bから離間することができる。
【0033】
二重、三重、四重相互接続部材などのような、長尺相互接続部材には、様々なサイズを使用することができる。図5は、三重相互接続部材112cおよび3つの単一相互接続部材112aの一例を示す。三重相互接続部材112cは、直線的に配置構成され、ブリッジ部分によって接合された3つの単一相互接続部材の形状を有することができる。三重相互接続部材112cの幅128は、単一相互接続部材112aの幅118と実質的に同じとすることができる。三重相互接続部材112cの長さ130は、3つの単一相互接続部材112a(例えば、直線的に配置構成されている)を組み合わせた長さ132と実質的に同じとすることができる。図5に示すように、三重相互接続部材112cの長さ130は、第1の単一相互接続部材112aの第1の端部から第3の単一相互接続部材112aの第2の端部までの距離132に実質的に等しくすることができ、第2の端部は第1の端部の反対側にあり、第2の単一相互接続部材112aは第1の単一相互接続部材と第3の単一相互接続部材との間にある。三重相互接続部材112cの長さ130は、第1の単一相互接続部材112aの幅に、相互接続部材112a間の第1の間隙の幅120を加算し、第2の単一相互接続部材112aの幅を加算し、相互接続部材112a間の第2の間隙の幅120を加算し、第3の単一相互接続部材112aの幅を加算したものに実質的に等しくすることができる。式L=n・W+(n-1)・Gによって実質的に定義される長さLを有することができる様々なより長い長尺相互接続部材を使用することができ、式中、nは正の整数であり、Wは単一相互接続部材(および/または長尺相互接続部材)の幅であり、Gは隣接する相互接続部材間の間隙の幅である。第2の相互接続部材112bの長さ124は、第1の相互接続部材112aの幅または直径118の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、またはそれらの間の任意の値または範囲とすることができる。
【0034】
パッケージ100が機械的衝撃試験を受けるとき、相互接続部材112に加えられる応力は、パッケージ100の中心からの距離と共に増大する可能性がある。したがって、パッケージ100のコーナの相互接続部材112は、パッケージ100の中心により近い相互接続部材112と比較して、機械的衝撃試験からより高いレベルの応力を受ける可能性があり、したがって破損する(例えば、相互接続部材112内、相互接続部材112とパッド204との間、および/または相互接続部材112と基板102上のパッドまたは他の接続点との間に亀裂を呈する)可能性がより高い。図3を参照すると、コーナの相互接続部材112(例えば、はんだ接合部)は、機械的衝撃試験中に、パッケージの中央領域の相互接続部材112よりも大きい応力を受ける。機械的衝撃試験または他の衝撃からのパッケージ100などのパッケージの破損率は、相互接続部材および/または相互接続部材への接続部の少なくともいくつか(例えば、すべてではないがいくつか)の機械的強度を増大させることによって大幅に低減することができる。したがって、いくつかの実施形態は、落下時により多くの応力を受けるパッケージ100の部分のために第2のまたは長尺相互接続部材112bを使用することができる。例えば、パッケージ100のコーナの相互接続部材は、第2のまたは長尺相互接続部材112bを使用することができる。いくつかの実施形態では、パッケージ100の中心から最も遠い相互接続部材は、第2のまたは長尺相互接続部材112bを使用することができる。図3において、破線は、パッケージ100の中心からパッケージの右上のコーナの相互接続部材までの距離を示す。いくつかの実施形態では、パッケージ100の中心から閾値距離よりも遠いコネクタは、第2のまたは長尺相互接続部材112bを使用することができる。例えば、図3では、コーナにある相互接続部材112bに隣接して追加の二重相互接続部材112bが使用されている。追加の長尺相互接続部材112bは、パッケージ100の中心からのより低い閾値距離が使用された場合など、パッケージ100のコーナ領域においてまたはその近くで使用することができる。基板102は、図示のように、平面視において4つのコーナを有する略長方形形状を有することができる。コーナを有する他の多角形などの他の適切な形状を使用することができる。
【0035】
図6は、本明細書に開示される他のパッケージ100と同様の特徴を有することができるパッケージ100の第2の面(例えば、底面)の別の例を示す。パッケージ100は、グリッドまたはアレイに配置構成することができる複数の単一相互接続部材112aを含むことができる。パッケージ100は、1つまたは複数の二重相互接続部材112bを含むことができる。パッケージ100は、1つまたは複数の三重相互接続部材112bを含むことができる。パッケージ100は、1つまたは複数の四重相互接続部材112bを含むことができる。5つ、6つ、7つ、8つ、またはより直線的に配置構成された単一相互接続部材112aのサイズに対応するなど、より長い相互接続部材を使用することができる。図6の実施形態は、図5の実施形態と比較して、コーナ領域により多くの長尺相互接続部材を含むことができる。例えば、図6の実施形態は、長尺相互接続部材112b~112dをどこに適用するかを決定するためにパッケージ100の中心からのより小さい閾値距離を適用した結果であり得る。場合によっては、より大きいパッケージサイズは、コーナからさらに内側に到達するなど、より多くの長尺相互接続部材112b~112dを使用することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、稀疎領域116の位置は、長尺相互接続部材112b~112dの配置または使用に影響を及ぼすことができる。例えば、コーナの近くの稀疎領域116は、落下の場合にそのコーナをより破損しやすくする可能性がある。逆に、近くに稀疎領域116のないコーナ領域は、より多くの相互接続部材112を有することができ、これによって衝撃エネルギー分布を改善し、そのコーナでの損壊の可能性を低減することができる。長尺相互接続部材112b~112d(またはそれらのより多く)は、稀疎領域116の近くのパッケージ上の1つまたは複数のコーナまたは領域において使用することができる。図3および図6では、長尺相互接続部材112b~112dが4つのコーナすべてにおいて使用されている。いくつかの実施形態では、長尺相互接続部材112b~112dは、図3および図6において稀疎領域116に最も近いコーナである左上のコーナでのみ使用することができる。場合によっては、長尺相互接続部材112b~112dは、稀疎領域116から最も遠くなり得る、図3および図6の右下のコーナを除くすべてのコーナで使用することができる。様々なパッケージ100に適するように、長尺相互接続部材112b~112dの様々な分布を使用することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、長尺相互接続部材112bは、パッケージ100のコーナから離れたロケーションで使用することができる。例えば、場合によっては、長尺相互接続部材112bを、単一または円形相互接続部材112aよりも高い電力信号、またはより多くの電流に使用することができる。また、場合によっては、長尺相互接続部材112bは、パッケージ100上の任意の適切なロケーションに適用され得る、放熱などの熱特性のために使用することもできる。パッケージ100は、長尺相互接続部材112bを有することができ、1つまたは複数の単一または円形相互接続部材112aが、長尺相互接続部材112bとパッケージのコーナの相互接続部材との間に配置される。図6の例では、第1の内側長尺相互接続部材112bが稀疎領域116の底部付近に配置され、第2の内側長尺相互接続部材112bが稀疎領域116の右側付近に配置されている。これらの長尺相互接続部材112bのいずれかまたは両方は、少なくとも1つの電気部品108との間など、パッケージ100との間で比較的高い電力信号を伝送するために使用することができる。代替的または付加的に、これらの長尺相互接続部材112bのいずれかまたは両方は、熱放散(例えば、少なくとも1つの電気部品108、104a~104dからの)を増大させるために使用することができる。
【0038】
相互接続部材112は、複数のグリッドロケーションまたはセルを有するグリッドまたは2次元アレイとして配置構成することができる。第1のまたは単一相互接続部材112aは各々、1つのグリッドセルまたは1つのアレイロケーションを占有し得る。第2のまたは長尺相互接続部材112b~112dは各々、直線的に配置構成されるなど、2つ以上のグリッドセルまたはアレイロケーションを占有することができる。例えば、二重相互接続部材112bは、2つの隣接するグリッドセルまたはアレイロケーションをカバーし得、三重相互接続部材112cは、3つのグリッドセルまたはアレイロケーション(例えば、線に沿って配置構成される)をカバーし得る、などである。
【0039】
複数のアレイロケーションが単一相互接続部材によってカバーされている場合、それらのアレイロケーションは共有信号を有する。場合によっては、隣接するグリッドロケーションを異なる信号(例えば、一方は接地向けであり、もう一方は入力電圧向けである)に関連付けることができ、結果、長尺相互接続部材はそれらの隣接するグリッドロケーションと適合しない。いくつかの実施形態では、長尺相互接続部材112b~112dと関連付けられる複数のグリッドロケーションは、冗長信号(例えば、冗長接地)を担持することができる。例えば、第1の電気経路(例えば、基板102を通る)は、第1のグリッドロケーションを、特定のタイプの信号(例えば、接地、または電力入力、または特定の制御信号)を受信または出力するように構成された電気部品104a~104d、108上の接点(例えば、ピンまたはパッド)に結合することができる。第2の電気経路(例えば、同じく基板102を通る)も、第2のグリッドロケーションを、同じ特定のタイプの信号(例えば、接地、または電力入力、または特定の制御信号)を受信または出力するように構成された電気部品104a~104d、108(同じ部品または異なる部品)上の接点(例えば、ピンまたはパッド)に結合することができる。長尺相互接続部材112b~112dは、両方のグリッドロケーションに同じ信号を提供することができる。長尺相互接続部材112b~112dによって被覆された複数のグリッドロケーションと関連付けられる回路基板200上のパッド204は、同じ信号(例えば、接地または電力入力、または特定の制御信号)を提供または受信するように構成することができる。
【0040】
長尺相互接続部材112b~112dは、様々なパッケージタイプで使用することができる。パッケージ100は、本明細書において説明するように、両面成形パッケージとすることができる。いくつかの実施態様では、パッケージ100は、両面ボールグリッドアレイパッケージとすることができる。図7に示すように、いくつかの実施形態では、第2の型構造100を省略することができる。基板102の第2の面102b上の電気部品108a~108cは露出させることができ、または型材料によって被覆しないことができる。場合によっては、電気部品108a~108cは、キャップまたはシールドを(例えば、個別に)有することができる。いくつかの実施態様では、パッケージ100は片面パッケージを有することができ、例えば図8に示すように、基板102の第2の面102b上の電気部品108を省略することができる。
【0041】
図9図14は、パッケージ100などのパッケージの製造に使用するための例示的な作製ステップを示す。図9は、電気部品104a~104dが基板102の第1の面102aに取り付けられていることを示している。電気部品104a~104dは、はんだ接合部または他の相互接続部材(図示せず)のアレイによって、またはワイヤボンディングなどの表面実装技術の任意の適切な手段によって取り付けることができる。図10は、電気部品104a~104dを第1の型構造または層106の外面の下に封入するなどのために、第1の型構造106を基板102の第1の面102aの上に適用することができることを示す。いくつかの実施形態では、図9および図10に示すステップは、図11図14に示す作製ステップの後に実行されてもよい。いくつかの実施形態では、図9および図10のステップは、異なる作製プロセスによって実行することができ、電気部品104a~104dおよび第1の型構造106を既に含む適切なパネルを提供することができる。
【0042】
図11は、相互接続部材112の少なくとも一部分を提供するために、導電性材料の部分が基板102の第2の面102b上に形成されることを示している。導電性材料の部分は、グリッドまたはアレイを形成するロケーションに形成することができる。グリッドまたはアレイは、少なくとも1つの電気部品108のための空間を提供するなどのために、導電性材料の部分のない稀疎領域を有することができる。導電性材料の部分のいくつかは、(例えば、単一または円形相互接続部材112aを形成するために)単一のグリッドロケーションに、またはそれをカバーするように形成することができる。導電性材料の部分のいくつかは、(例えば、長尺相互接続部材112b~112dを形成するために)直線的に配置構成することができる複数のグリッドロケーションに、またはそれをカバーするように形成することができる。導電性材料の部分は、ピラーとして形成することができ、ピラーは、単一相互接続部材112aに対して略円形の断面形状を有することができ、長尺相互接続部材112b~112dに対して略カプセル形の断面形状を有することができる。場合によっては、導電性材料の部分は、ボール(例えば、はんだボール)として形成することができる。導電性材料の部分は、実質的にボール形状とすることができる。単一のはんだボールを単一相互接続部材112aに使用することができる。様々な適切なはんだ接合構成を使用することができる。実質的にカプセル形状とすることができるはんだ線を形成して、長尺相互接続部材112b~112dを提供することができる。基板102の第2の面102bは、パッドまたは他の電気接点を有することができる。導電性材料の部分は、パッドの上方にまたはパッドと接触して形成することができる。単一相互接続部材112aと関連付けられる導電性材料の部分は、単一のパッドの上方にまたはそれと接触して形成することができる。長尺相互接続部材112b~112dと関連付けられる導電性材料の部分は、複数のパッド(例えば、直線的に配置構成される)の上方にまたはそれと接触して形成することができる。場合によっては、基板102上のパッドは、異なるタイプの相互接続部材112に対応するために異なる形状を有することができ、いくつかの長尺パッドは複数のグリッドロケーションをカバーする。長尺相互接続部材112b~112dは、はんだペーストを長尺基板パッド上に印刷し、続いて複数のはんだボールをはんだペース(例えば、直線的に配置構成される)ト内に配置することによって形成することができる。複数のはんだボールをリフローすることができ、これにより複数のはんだボールを組み合わせることができる。リフロー後、はんだボールおよびペーストは、長尺相互接続部材112b~112dを形成することができる。長尺相互接続部材112b~112dは、下流のプロセスによってオーバーモールドして露出させることができる。
【0043】
図11もまた、少なくとも1つの電気部品108が基板102の第2の面102bに取り付けられていることを示している。電気部品108は、はんだ接合部または他の相互接続部材109のアレイによって、またはワイヤボンディングなどの表面実装技術の任意の適切な手段によって取り付けることができる。いくつかの実施態様では、電気部品108はフリップチップとすることができる。
【0044】
図12は、電気部品108を第2の型構造または層110の外面の下に封入するなどのために、第2の型構造110を基板102の第2の面102bの上に適用することができることを示す。導電性材料の部分は、第2の型構造によって被覆することができる。第2の型材料は、導電性材料の部分間の隙間を充填することができる。
【0045】
図13は、第2の型構造110の一部分を除去して(例えば、アブレーションまたは研削によって)導電性材料の当該部分を露出させることができることを示している。場合によっては、研削を使用して、第2の型構造110の薄層を漸進的に除去することができる。場合によっては、導電性材料の部分の薄層を研削プロセスによって除去することができる。研削ステップが完了すると、第2の型構造110の外面は、導電性材料の部分の端部と実質的に同一平面上になり得る。
【0046】
図14は、追加の導電性材料を導電性材料の部分の端部に追加して相互接続部材112を形成することができることを示している。追加の導電性材料は、はんだまたは任意の他の適切な材料とすることができる。追加の導電性材料は、図11で形成された導電性材料(例えば、はんだ)と同じ材料、または異なる導電性材料とすることができる。いくつかの実施形態では、図11において形成されたベース導電性材料は、追加の導電性材料よりも高い溶融温度を有することができる。追加の導電性材料(例えば、はんだ)は、ベース導電性材料(例えば、銅、ニッケル、金、または銀)よりも低い溶融温度を有することができる。追加の導電性材料は、第2の型構造110の外面を越えて突出することができる。追加の導電性材料は、パッケージの回路基板へのその後の結合を容易にすることができる。追加の導電性材料は、例えば、回路基板上のパッド上へと溶融するようにリフローすることができる。いくつかの実施形態では、図14に形成された追加の導電性材料を省略することができ、図13のパッケージを完成したパッケージとして使用することができる。場合によっては、複数のパッケージから成るグループをともにストリップまたはアレイに形成することができる。個々のパッケージは、作製後などに分離することができる。
【0047】
多くの変形形態が可能である。いくつかの実施形態では、図14においては追加の導電性材料は追加されないが、以前に形成された導電性材料をリフローして、導電性材料を再成形して相互接続部材112を形成することができる。いくつかの実施態様では、リフローは、一部分が第2の型構造110の外面を過ぎて突出するように導電性材料を再成形することができる。いくつかの実施態様では、リフローは、相互接続部材112と第2の型構造110との間に間隙を形成することができる。研削または他の除去プロセスは、導電性材料がもはや略球形ではないように導電性材料の一部分(例えば、はんだ接合部)を除去することができ、リフローは、導電性材料を、導電性材料と第2の型構造110との間に間隙を提供することができる、新たなより小さい略球形に再成形することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、図13の研削ステップを省略することができる。図15は、第2の型構造110の一部分を除去して(例えば、レーザアブレーションによって)、相互接続部材112の各々のロケーションにおいて第2の型構造110内にウェルを形成することができることを示している。導電性材料は、例えば、ウェルを覗き込んだときに端面が見えるように、ウェルによって露出され、ウェル内に陥凹することができる。レーザアブレーションまたは同様のプロセスを利用して、第2の型構造110の材料を局所的に除去して各ウェルを形成し、それによって導電性材料を露出させることができる。いくつかの実施形態では、図15のデバイスを完成したパッケージとして使用することができる。
【0049】
図16は、追加の導電性材料を導電性材料の部分の端部に追加して相互接続部材112を形成することができることを示している。追加の導電性材料は、はんだまたは任意の他の適切な材料とすることができる。追加の導電性材料は、図11で形成された導電性材料(例えば、はんだ)と同じ材料、または異なる導電性材料とすることができる。いくつかの実施形態では、図11において形成されたベース導電性材料は、追加の導電性材料よりも高い溶融温度を有することができる。追加の導電性材料(例えば、はんだ)は、ベース導電性材料(例えば、銅、ニッケル、金、または銀)よりも低い溶融温度を有することができる。追加の導電性材料は、第2の型構造110の外面を越えて突出することができる。場合によっては、追加の導電性材料は、第2の型構造110の外面と実質的に同一平面上とすることができる。追加の導電性材料は、パッケージの回路基板へのその後の結合を容易にすることができる。追加の導電性材料は、例えば、回路基板上のパッド上へと溶融するようにリフローすることができる。
【0050】
図17を参照すると、いくつかの実施形態では、レーザアブレーションまたは同様のプロセスを実行して、相互接続部材112(例えば、はんだ接合部)の各アレイの近傍の型材料を局所的に除去し、相互接続部材112の各々を囲む堀またはチャネル136を画定することができる。図15のレーザアブレーションステップは、場合によっては、型材料を導電性材料の端部を過ぎて横方向に除去して、堀またはチャネル136を形成することができる。いくつかの実施態様では、図16において追加の導電性材料が形成された後に、堀またはチャネル136を形成するためにレーザアブレーションを実行することができる。いくつかの実施形態では、堀またはチャネル136を省略することができる。
【0051】
図18は、弾性波デバイスを有することができるフィルタ392を含むモジュール300の概略ブロック図である。モジュール300は、弾性波デバイスを含むフィルタ392と、スイッチ394と、電力増幅器395と、無線周波数(RF)結合器396とを含む。電力増幅器395は、無線周波数信号を増幅することができる。スイッチ394は、電力増幅器395の出力をフィルタ392に選択的に電気的に結合することができる。フィルタ392は、バンドパスフィルタとすることができる。フィルタ392は、デュプレクサまたは他のマルチプレクサに含まれ得る。RF結合器396は、方向性結合器または任意の他の適切なRF結合器とすることができる。RF結合器396は、送信信号経路内のRF電力の一部分をサンプリングし、RF電力の指示を提供することができる。RF結合器396は、電力増幅器395の出力とスイッチ394への入力との間など、任意の適切な点において送信信号経路に結合することができる。モジュール300は、例えば、本明細書において説明される様々な実施形態に関連して開示されるように、図示された要素を取り囲むパッケージを含むことができる。弾性波共振器を有するフィルタ392は、モジュール300の他の図示された要素と共通のパッケージング基板397上に配置することができる。パッケージング基板397は、例えば、ラミネート基板とすることができる。
【0052】
図19は、1つまたは複数の弾性波デバイスを含むフィルタ302を含むモジュール350の概略ブロック図である。図示されるように、モジュール350は、電力増幅器395と、スイッチ394と、フィルタ302と、アンテナスイッチ304と、スイッチ305と、低雑音増幅器306と、制御回路307とを含む。
【0053】
電力増幅器395は、送信ポートTXから無線周波数信号を受信することができる。場合によっては、スイッチは、複数の送信ポートのうちの選択されたものを電力増幅器395の入力に電気的に接続することができる。電力増幅器395は、包絡線トラッキングモードおよび/または平均電力トラッキングモードにおいて動作することができる。スイッチ394は、電力増幅器395の出力をフィルタ302の1つまたは複数の選択された送信フィルタに電気的に接続するように構成された多投無線周波数スイッチとすることができる。スイッチ394は、電力増幅器395の出力を特定の周波数帯域の送信フィルタに電気的に接続するように構成された帯域選択スイッチとすることができる。
【0054】
フィルタ302は、弾性波フィルタとすることができる。フィルタ302のいずれかにおける1つまたは複数の共振器は、多層IDT電極を含むことができる。特定の用途では、フィルタ302の1つまたは複数のフィルタのすべての音響共振器は、多層IDT電極を含む。フィルタ302は、複数のデュプレクサおよび/または他のマルチプレクサを含むことができる。代替的または付加的に、フィルタ302は、1つまたは複数のスタンドアロン送信フィルタおよび/または1つまたは複数のスタンドアロン受信フィルタを含むことができる。フィルタ302は、いくつかの用途では少なくとも4つのデュプレクサを含むことができる。いくつかの他の用途によれば、フィルタ302は、少なくとも8つのデュプレクサを含むことができる。
【0055】
図示するように、フィルタ302は、アンテナスイッチ304に電気的に接続されている。アンテナスイッチ304は、フィルタ302のうちの1つまたは複数のフィルタをモジュール350のアンテナポートANTに電気的に接続するように構成された多投無線周波数スイッチとすることができる。アンテナスイッチ304は、いくつかの用途では少なくとも8投を含むことができる。特定の用途では、アンテナスイッチ304は、少なくとも10投を含むことができる。
【0056】
スイッチ305は、フィルタのうちの選択された受信フィルタを低雑音増幅器306に電気的に接続することができる。低雑音増幅器106は、受信無線周波数信号を増幅し、受信ポートRXに出力を提供するように構成される。場合によっては、別のスイッチを低雑音増幅器306と受信ポートRXとの間に電気的に結合することができる。
【0057】
図示のモジュール350はまた、制御回路307を含む。制御回路307は、モジュール350のための任意の適切な制御機能を実行することができる。モジュール350は、例えば、本明細書において説明される様々な実施形態に関連して開示されるように、図示された要素を取り囲むパッケージを含むことができる。
【0058】
図20Aは、弾性波デバイスを有するフィルタ413を含むワイヤレス通信デバイス410の概略ブロック図である。ワイヤレス通信デバイス410は、任意の適切なワイヤレス通信デバイスとすることができる。例えば、ワイヤレス通信デバイス410は、スマートフォンなどの携帯電話とすることができる。図示されるように、ワイヤレス通信デバイス410は、アンテナ411と、RFフロントエンド412と、RFトランシーバ414と、プロセッサ415と、メモリ416と、ユーザインターフェース417とを含む。アンテナ411は、RFフロントエンド412によって提供されるRF信号を送信することができる。アンテナ411は、処理のために受信RF信号をRFフロントエンド412に提供することができる。
【0059】
RFフロントエンド412は、1つまたは複数の電力増幅器、1つまたは複数の低雑音増幅器、1つまたは複数のRFスイッチ、1つまたは複数の受信フィルタ、1つまたは複数の送信フィルタ、1つまたは複数の二重フィルタ、マルチプレクサの1つまたは複数のフィルタ、ダイプレクサもしくは他の周波数多重化回路の1つまたは複数のフィルタ、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むことができる。RFフロントエンド412は、任意の適切な通信規格と関連付けられるRF信号を送受信することができる。
【0060】
RFトランシーバ414は、増幅および/または他の処理のためにRF信号をRFフロントエンド412に提供することができる。RFトランシーバ414はまた、RFフロントエンド412の低雑音増幅器によって提供されるRF信号を処理することもできる。RFトランシーバ414は、プロセッサ415と通信している。プロセッサ415は、ベースバンドプロセッサとすることができる。プロセッサ415は、ワイヤレス通信デバイス410のための任意の適切なベースバンド処理機能を提供することができる。メモリ416は、プロセッサ415によってアクセスすることができる。メモリ416は、ワイヤレス通信デバイス410のための任意の適切なデータを格納することができる。プロセッサ415はまた、ユーザインターフェース417とも通信している。ユーザインターフェース417は、ディスプレイなどの任意の適切なユーザインターフェースとすることができる。
【0061】
図20Bは、一実施形態による、フィルタ413を有する無線周波数フロントエンド412と、フィルタ423を有するダイバーシティ受信モジュール422とを含むワイヤレス通信デバイス420の概略ブロック図である。ワイヤレス通信デバイス420は、ワイヤレス通信デバイス420がダイバーシティ受信機能も含むことを除いて、図12Aのワイヤレス通信デバイス410と同様である。図20Bに例示されるように、ワイヤレス通信デバイス420は、ダイバーシティアンテナ421と、ダイバーシティアンテナ421によって受信される信号を処理するように構成されており、フィルタ423を含むダイバーシティモジュール422と、無線周波数フロントエンド422およびダイバーシティ受信モジュール422の両方と通信するトランシーバ424とを含む。フィルタ423は、任意の適切な櫛形電極(IDT)を有する1つまたは複数の弾性波共振器を含むことができる。フィルタ423は、任意の適切なIDT電極を有する1つまたは複数の弾性波共振器を含むことができる。ワイヤレス通信デバイス410および420は、本明細書に開示された様々な実施形態によるパッケージを含むことができる。
【0062】
上述した実施形態のいずれも、セルラハンドセットなどのモバイルデバイスに関連して実施することができる。実施形態の原理および利点は、本明細書に記載の実施形態のいずれかから利益を得ることができる任意のアップリンクワイヤレス通信デバイスなどの任意のシステムまたは装置に使用することができる。本明細書の教示は、様々なシステムに適用可能である。本開示はいくつかの例示的な実施形態を含むが、本明細書に記載の教示は様々な構造に適用することができる。本明細書において論じる原理および利点のいずれも、約30キロヘルツ(kHz)~300ギガヘルツ(GHz)の周波数範囲、例えば約450MHz~8.5GHzの周波数範囲内の信号を処理するように構成されたRF回路と関連付けて実施することができる。弾性波共振器は、周波数範囲1(FR1)内の第5世代(5G)新無線(NR)動作帯域の無線周波数信号をフィルタリングするように構成されたフィルタに含まれ得る。5GNR動作帯域の無線周波数信号をフィルタリングするように構成されたフィルタは、1つまたは複数の弾性波共振器を含むことができる。FR1は、例えば、現在の5GNR仕様で指定されているように、410MHz~7.125GHzとすることができる。第4世代(4G)ロングタームエボリューション(LTE)動作帯域内の無線周波数信号をフィルタリングするように構成されたフィルタに、1つまたは複数の弾性波共振器を含めることができる。
【0063】
本開示の態様は、様々な電子デバイスにおいて実施することができる。電子デバイスの例は、消費者向け電子製品、パッケージ無線周波数モジュールなどの消費者向け電子製品の部品、アップリンクワイヤレス通信デバイス、ワイヤレス通信インフラストラクチャ、電子試験機器などを含むことができるが、これらに限定されない。電子デバイスの例は、スマートフォンなどの携帯電話、スマートウォッチまたはイヤーピースなどのウェアラブルコンピューティングデバイス、電話、テレビ、コンピュータモニタ、コンピュータ、モデム、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、電子レンジ、冷蔵庫、自動車電子機器システムなどの車両電子機器システム、ステレオシステム、デジタル音楽プレーヤ、ラジオ、デジタルカメラなどのカメラ、携帯用メモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯乾燥機、コピー機、ファクシミリ機、スキャナ、多機能周辺機器、腕時計、時計などを含むことができるが、これらに限定されない。また、電子デバイスは、未完成品を含むことができる。
【0064】
文脈が明らかにそうでないことを要求しない限り、本明細書および特許請求の範囲全体を通して、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」などの単語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で、「含むが、限定されない」という意味で解釈されるべきである。本明細書において一般的に使用される「結合されている」という用語は、直接接続され得るか、または1つまたは複数の中間要素によって接続され得る2つ以上の要素を指す。同様に、本明細書において一般的に使用される「接続された」という用語は、直接接続され得るか、または1つまたは複数の中間要素によって接続され得る2つ以上の要素を指す。さらに、「本明細書において(herein)」、「上記(above)」、「下記(below)」という単語および同様の意味の単語は、本出願において使用される場合、本出願全体を参照するものとし、本出願の任意の特定の部分を参照するものではない。文脈が許す場合、単数または複数を使用する上記の詳細な説明の単語はまた、それぞれ複数または単数を含むこともできる。2つ以上の項目のリストに関連する「または」という単語は、その単語の以下の解釈、すなわち、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて、およびリスト内の項目の任意の組み合わせをすべて網羅する。
【0065】
さらに、「~することができる」、「~し得る」、「~する場合がある」、「~してもよい」、「例えば」、「~など」などの本明細書において使用される条件付きの文言は、特に別途明記しない限り、または使用される文脈内で他の意味で理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、および/または状態を含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付き文言は、一般に、特徴、要素、および/または状態が1つまたは複数の実施形態に何らかの形で必要とされることを暗示することを意図するものではない。
【0066】
特定の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものに過ぎず、本開示の範囲を限定することは意図していない。実際、本明細書に記載の新規の装置、方法およびシステムは、様々な他の形態で実施することができる。さらに、本開示の思想を逸脱することなく、本明細書に記載の方法およびシステムの形態の様々な省略、置換および変更を行うことができる。上述した様々な実施形態の要素および動作の任意の適切な組み合わせを組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および思想に含まれるような形態または修正を包含することを意図している。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
【国際調査報告】