(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】アトマイザー及び電子霧化装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20250109BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20250109BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541039
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2022131044
(87)【国際公開番号】W WO2023151328
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】202220266372.9
(32)【優先日】2022-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 歓喜
(72)【発明者】
【氏名】杜 紅飛
(72)【発明者】
【氏名】周 宏明
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC34
(57)【要約】
本願は、アトマイザー及び電子霧化装置に関する。アトマイザー(100)は、内部に加熱キャビティ(11)及び加熱キャビティ(11)に対して熱伝導可能に設けられた収容キャビティ(13)が形成された加熱部材(10)と、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ(11)内に入り込んだ第1電極(32)及び第2電極(34)を含む電極アセンブリ(30)と、加熱部材(10)の外部に設けられ、加熱キャビティ(11)に磁場を印加するように構成された磁性部材(50)と、を含み、磁場の作用により、加熱キャビティ(11)内において、第1電極(32)と第2電極(34)との間は、加熱キャビティ(11)の軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御される。第1電極と第2電極に高圧給電することにより、加熱キャビティ(11)内で絶縁破壊されてアークを形成することができる。磁性部材(50)は、加熱キャビティ(11)に磁場を印加し、アークに電場力を印加してアークを加熱キャビティ(11)の軸線回りに回転させ、さらに磁気回転アークを形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に加熱キャビティ及び前記加熱キャビティに対して熱伝導可能に設けられた収容キャビティが形成された加熱部材と、
いずれも少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に入り込んだ第1電極及び第2電極を含む電極アセンブリと、
前記加熱部材の外部に設けられ、前記加熱キャビティに磁場を印加するように構成された磁性部材と、を含み、
前記磁場の作用により、前記加熱キャビティ内において、前記第1電極と前記第2電極との間は、前記加熱キャビティの軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御される、ことを特徴とするアトマイザー。
【請求項2】
前記磁性部材は、前記加熱部材に外嵌された磁性リングを含み、前記磁性リングの前記加熱キャビティの軸断面への正投影は、前記加熱キャビティの、それ自体の同一の前記軸断面への正投影を覆う、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項3】
前記第1電極は、前記加熱キャビティ内に位置する放電リングを含み、前記放電リングは、前記加熱キャビティの外周方向に沿って延伸し、前記第2電極の前記加熱キャビティ内に位置する放電端は、前記放電リングの中心軸線上に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項4】
前記第2電極の前記放電端は、柱状又は環状を有するように構成される、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項5】
前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置し、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点と面一であり、又は、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点に対して前記収容キャビティから離れる方向に所定の距離だけ下降する、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項6】
前記加熱部材は、管体、仕切り板及び底板を含み、前記仕切り板及び前記底板は、前記管体の軸方向に沿って間隔をあけて前記管体内に設けられ、前記仕切り板、前記管体及び前記底板の間に前記加熱キャビティが画定され、前記仕切り板の前記底板とは反対側の面と前記管体との間に前記収容キャビティが画定される、ことを特徴とする請求項5に記載のアトマイザー。
【請求項7】
前記加熱キャビティは、互いに連通する第1加熱キャビティと第2加熱キャビティとを含み、前記第1加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲み、前記第2加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項8】
前記放電リングは、前記第1加熱キャビティ内に位置し、かつ前記収容キャビティの外周を囲むように設けられ、前記第2電極の前記放電端は、前記第2加熱キャビティ内に位置し、かつ前記放電リングの中心点との間に段差を有する、ことを特徴とする請求項7に記載のアトマイザー。
【請求項9】
前記第1電極は、前記放電リングに接続され、かつ少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に位置する電気接続部をさらに含み、
前記加熱キャビティ内において、前記電気接続部と前記第2電極との間の前記加熱キャビティの径方向に沿う距離は、前記放電リングと前記第2電極との間の径方向の間隔よりも大きい、ことを特徴とする請求項3~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項10】
前記電気接続部と前記第2電極との間は、相対的に絶縁される、ことを特徴とする請求項9に記載のアトマイザー。
【請求項11】
前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲む第3加熱キャビティを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項12】
前記第1電極は、第1放電リングを含み、前記第2電極は、第2放電リングを含み、前記第1放電リングと前記第2放電リングは、いずれも前記第3加熱キャビティ内に位置し、かついずれも前記収容キャビティの外周を囲んで軸方向に沿って間隔をあけて設けられる、ことを特徴とする請求項11に記載のアトマイザー。
【請求項13】
前記加熱部材は、赤外線放射材料からなる、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項14】
前記収容キャビティの底壁は、加熱キャビティに面し、かつ前記底壁には、赤外線放射コーティングが塗布される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項15】
前記請求項1~14のいずれか一項に記載のアトマイザーを含む、ことを特徴とする電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年2月9日に中国国家知識産権局に提出した、出願番号が2022202663729で、発明の名称が「アトマイザー及び電子霧化装置」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、霧化の技術分野に関し、特に、アトマイザー及び電子霧化装置に関する。
【背景技術】
【0003】
エアロゾルは、固体又は液体の微小粒子がガス媒体に分散して浮遊して形成されたコロイド分散系であり、エアロゾルが呼吸器系統を介して人体に吸入されるため、ユーザーに新しい代替的な吸入方式を提供する。例えば、草本類又はペースト類のエアロゾル発生基質をベーク加熱してエアロゾルを発生させる霧化装置は異なる分野に適用され、通常の製品形態及び吸入方式を代替して、ユーザーに吸入可能なエアロゾルを供給することができる。電子霧化装置は、通常、抵抗式又は電磁誘導の方式により、エアロゾル発生基質を加熱する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、抵抗式又は電磁誘導の方式のどちらを用いても、エアロゾル発生基質を加熱するために必要な予熱待ち時間が長いため、ユーザーの利便性が低い。また、抵抗式加熱では、外部電源によって抵抗素子を通電して発熱させ、発熱した抵抗素子は、熱を熱伝導によりエアロゾル発生基質に伝達するため、熱伝導に時間を要し、ヒステリシスが存在するため、抵抗素子に近接するエアロゾル発生基質は、常に過熱や焦げてしまい、これによって吸い感の均一性に悪影響を及ぼすことがある。そして、抵抗加熱部材がエアロゾル発生基質と接触して加熱する際に、抵抗加熱部材における金属物質がエアロゾル発生基質が霧化して形成されたエアロゾルに入り、霧化の吸い感に影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
これに基づいて、従来の電子霧化装置の霧化の吸い感が良くないという問題に対して、アトマイザー及び電子霧化装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1態様は、内部に加熱キャビティ及び前記加熱キャビティに対して熱伝導可能に設けられた収容キャビティが形成された加熱部材と、いずれも少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に入り込んだ第1電極及び第2電極を含む電極アセンブリと、前記加熱部材の外部に設けられ、前記加熱キャビティに磁場を印加するように構成された磁性部材と、を含み、前記磁場の作用により、前記加熱キャビティ内において、前記第1電極と前記第2電極との間は、前記加熱キャビティの軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御されるアトマイザーを提供する。
【0007】
上記アトマイザーにおいて、第1電極と第2電極は、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ内に入り込み、第1電極と第2電極に高圧給電した後、両者の間は、加熱キャビティ内で絶縁破壊されてアークを形成することができる。同時に、磁性部材は、加熱キャビティに磁場を印加し、アークに電場力を印加してアークを加熱キャビティの軸線回りに回転させ、さらに磁気回転アークを形成する。このように、加熱キャビティ内において、ある位置のみにアークを形成してプラズマを発生させて昇温するのではなく、加熱キャビティ内全体に回転アークが存在し、加熱キャビティを囲むアーク面を形成することにより、加熱キャビティ全体を発熱させ、均一な温度場を形成することができ、プラズマを利用してエアロゾル発生基質を効率的かつ均一に加熱霧化し、さらに霧化の吸い感を向上させる。
【0008】
本願の第1態様において、前記磁性部材は、前記加熱部材に外嵌された磁性リングを含み、前記磁性リングの前記加熱キャビティの軸断面への正投影は、前記加熱キャビティの、それ自体の同一の前記軸断面への正投影を覆う。
【0009】
本願の第1態様において、前記第1電極は、前記加熱キャビティ内に位置する放電リングを含み、前記放電リングは、前記加熱キャビティの外周方向に沿って延伸し、前記第2電極の前記加熱キャビティ内に位置する放電端は、前記放電リングの中心軸線上に位置する。
【0010】
本願の第1態様において、前記第2電極の前記放電端は、柱状又は環状を有するように構成される。
【0011】
本願の第1態様において、前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置し、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点と面一であり、又は、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点に対して前記収容キャビティから離れる方向に所定の距離だけ下降する。
【0012】
本願の第1態様において、前記加熱部材は、管体、仕切り板及び底板を含み、前記仕切り板及び前記底板は、前記管体の軸方向に沿って間隔をあけて前記管体内に設けられ、前記仕切り板、前記管体及び前記底板の間に前記加熱キャビティが画定され、前記仕切り板の前記底板とは反対側の面と前記管体との間に前記収容キャビティが画定される。
【0013】
本願の第1態様において、前記加熱キャビティは、互いに連通する第1加熱キャビティと第2加熱キャビティとを含み、前記第1加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲み、前記第2加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置する。前記放電リングは、前記第1加熱キャビティ内に位置し、かつ前記収容キャビティの外周を囲むように設けられ、前記第2電極の前記放電端は、前記第2加熱キャビティ内に位置し、かつ前記放電リングの中心点との間に段差を有する。
【0014】
本願の第1態様において、前記第1電極は、前記放電リングに接続され、かつ少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に位置する電気接続部をさらに含む。前記加熱キャビティ内において、前記電気接続部と前記第2電極との間の前記加熱キャビティの径方向に沿う距離は、前記放電リングと前記第2電極との間の径方向の間隔よりも大きい。
【0015】
本願の第1態様において、前記電気接続部と前記第2電極との間は、相対的に絶縁される。
【0016】
本願の第1態様において、前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲む第3加熱キャビティを含む。前記第1電極は、第1放電リングを含み、前記第2電極は、第2放電リングを含み、前記第1放電リングと前記第2放電リングは、いずれも前記第3加熱キャビティ内に位置し、かついずれも前記収容キャビティの外周を囲んで軸方向に沿って間隔をあけて設けられる。
【0017】
本願の第1態様において、前記加熱部材は、赤外線放射材料からなる。
【0018】
本願の第1態様において、前記収容キャビティの底壁は、加熱キャビティに面し、かつ前記底壁には、赤外線放射コーティングが塗布される。
【0019】
本願の第2態様は、上記第1態様に記載のアトマイザーを含む電子霧化装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本願の一実施例に係るアトマイザーの断面図である。
【
図2】
図1に示すアトマイザーの概略分解図である。
【
図3】本願の他の実施例に係るアトマイザーの概略断面図である。
【
図4】
図3に示すアトマイザーの概略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本願の上記の目的、特徴及び利点をより明確かつ理解しやすくするために、以下、本願の具体的な実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明では、本願の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本願は、ここで説明したものとは異なる他の多くの方法で実施することができ、当業者であれば、本願の趣旨を逸脱することなく同様の改良を行うことができるため、以下に開示する具体的な実施例によって本願が限定されるものではない。
【0022】
本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語で示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係であり、本願を説明しやすい、又は説明を簡単にするだけに用いられ、示している装置又は部品が必ず特定の方位を有し、特定の方位構造と操作を有することを表す又は暗示することではないことを理解されるべきであり、そのため本願を限定するものと解釈されるべきではない。
【0023】
また、用語「第1」、「第2」は、説明するためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。これにより、「第1」、「第2」に限定されている特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本願の説明において、明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」は、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。
【0024】
本願において、特に明確な規定及び限定しない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続であってもよく、或いは、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的に接続してもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの部材の内部の連通又は2つの部材の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願中の具体的な意味を理解することができる。
【0025】
本願において、明確な規定と限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接接触することを含んでもよく、第1特徴と第2特徴とが中間媒体を介して間接的に接触することを含んでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上又は斜め上にあることを含み、或いは、第1特徴の水平高さが第2特徴よりも高いことを表すだけである。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の直下又は斜め下にあることを含み、或いは、第1特徴の水平高さが第2特徴よりも低いことを表すだけである。
【0026】
なお、要素が別の要素に「固定される」又は「設けられる」と呼ばれる場合、それは別の要素上に直接存在する場合もあれば、介在要素が存在する場合もある。素子が他の素子に「接続される」と考えられる場合、当該素子は他の素子に直接接続されてもよいが、それらの間に介在する素子が同時に存在してもよい。本明細書で用いられる用語「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び同様の表現は、説明のみを目的としており、唯一の実施形態を表すものではない。
【0027】
図1~
図2を参照すると、本願の一実施例に係るアトマイザー100を示す。該アトマイザー100は、磁気回転アークによるプラズマによりエアロゾル発生基質を加熱霧化する。一方では、プラズマ加熱の高エネルギー密度の特徴を利用して、即時の急速加熱霧化を実現し、予熱時間を効果的に短縮し、予熱時間が長すぎることによる焦げを防止し、霧化の吸い感を向上させる。他方では、磁気回転アークによるプラズマは、より均一であり、より均一な温度場を形成することができ、エアロゾル発生基質を均一に加熱霧化して、霧化の吸い感をさらに向上させる。
【0028】
図1及び
図2に示すように、アトマイザー100は、加熱部材10と、電極アセンブリ30と、磁性部材50とを含み、加熱部材10の内部には、加熱キャビティ11と、加熱キャビティ11に対して熱伝導可能に設けられ、エアロゾル発生基質を収容するための収容キャビティ13とが形成される。電極アセンブリ30は、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ11内に入り込む第1電極32及び第2電極34を含み、磁性部材50は、加熱部材10の外部に設けられ、加熱キャビティ11に磁場を印加するように構成される。磁場の作用により、加熱キャビティ11内において、第1電極32と第2電極34との間は、加熱キャビティ11の軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御される。
【0029】
第1電極32と第2電極34は、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ11内に入り込み、第1電極32と第2電極34に高圧給電した後、両者の間は、加熱キャビティ11内で絶縁破壊されてアークを形成することができる。同時に、磁性部材50は、加熱キャビティ11に磁場を印加し、アークに電場力を印加してアークを加熱キャビティ11の軸線回りに回転させ、さらに磁気回転アークを形成する。このように、加熱キャビティ11内において、ある位置のみにアークを形成してプラズマを発生させて昇温するのではなく、加熱キャビティ11内全体に回転アークが存在し、加熱キャビティ11を囲むアーク面を形成することにより、加熱キャビティ11全体を発熱させ、均一な温度場を形成することができ、プラズマを利用してエアロゾル発生基質を効率的かつ均一に加熱霧化し、さらに霧化の吸い感を向上させる。
【0030】
いくつかの実施例において、磁性部材50は、加熱部材10に外嵌された磁性リングを含み、磁性リングの加熱キャビティ11の軸断面への正投影は、加熱キャビティ11の、それ自体の同一の軸断面への正投影を覆う。つまり、磁性リングは、少なくとも加熱キャビティ11の外周を覆って、加熱キャビティ11内にアークに垂直な電場力を印加し、それにより、アークは、電場力によって加熱キャビティ11の軸線回りに回転する。具体的には、磁性リングは、加熱キャビティ11と同軸に設けられ、それにより、加熱キャビティ11内に加熱キャビティ11の軸線回りに回転する磁気回転アークを形成し、加熱キャビティ11内の温度場を均一にし、さらに収容キャビティ13内のエアロゾル発生基質を均一に加熱する。また、加熱キャビティ11も、収容キャビティ13と同軸に設けられ、それにより、加熱キャビティ11内の温度場は収容キャビティ13内のエアロゾル発生基質に均一に作用する。
【0031】
なお、他のいくつかの実施例において、磁性部材50は、加熱部材10の周方向に沿って配置された複数のサブ磁石などの構造を含むように構成されてもよい。磁性部材50の具体的な構造は、ここでは限定されず、加熱キャビティ11内でアークに垂直な磁場力を印加できればよい。
【0032】
いくつかの実施例において、第1電極32は、加熱キャビティ11内に位置する放電リング321を含み、放電リング321は、加熱キャビティ11の外周方向に沿って延伸し、第2電極34の加熱キャビティ11内に位置する放電端は、放電リング321の中心軸線上に位置する。このように、加熱キャビティ11内に放電リング321が設けられ、放電リング321の延伸方向が加熱キャビティ11の外周方向と平行であり、放電リング321が加熱キャビティ11と同軸に設けられることに相当し、その後、第2電極34の放電端を放電リング321の中心軸線に設け、このように、第2電極34の放電端と放電リング321との間にアークが形成された後、アークが磁場によって放電リング321の延伸周方向に沿って回転し、磁気回転アークを形成し、さらにエアロゾル発生基質を均一に加熱霧化する。
【0033】
さらに、第2電極34の放電端は、柱状又は環状を有するように構成され、即ち、柱状素子であってもよく、小径の環状素子であってもよい。柱状素子であっても環状素子であっても、第1電極32における放電リング321との間で絶縁破壊が起こり、放電が発生することができる。好ましくは、放電距離は、2mm~8mmの範囲内である。
【0034】
好ましくは、電極アセンブリ30における第1電極32及び第2電極34は、いずれもタングステン合金、炭素繊維、銅合金及びグラファイトのうちのいずれか1種又はそれらの任意の組み合わせからなる。第1電極32及び第2電極34の直径の範囲は、いずれも0.4mm~1.5mmである。また、好ましくは、放電リング321の半径は、3mm~6mmの範囲内である。いくつかの実施例において、加熱キャビティ11内に不活性ガスが充填され、加熱キャビティ11内の第1電極32と第2電極34との間で絶縁破壊を起こしてアークを発生させた後、加熱キャビティ11内に充填された不活性ガスを電離してプラズマを形成して熱を発生させることができ、発生した熱は、不活性ガスを介して収容キャビティ13に効率的に伝達され、伝熱効率を向上させることができる。例えば、加熱キャビティ11内にヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガスなどのガスが充填される。なお、別のいくつかの実施例において、加熱キャビティ11内に空気が充填されてもよく、ここでは限定されない。
【0035】
いくつかの実施例において、加熱キャビティ11の内部の気圧が標準大気圧よりも小さく、加熱キャビティ11の内部の圧力を低いレベルに維持すると、加熱キャビティ11のキャビティ壁(即ち、加熱部材10)に過大な圧力を加えず、さらに、加熱部材10の肉厚及び強度を小さくし、熱伝達効率をさらに向上させることができる。例えば、加熱キャビティ11内の気圧は、1/5大気圧~1大気圧である。好ましくは、加熱キャビティ11内の気圧は、1/5大気圧~1/3大気圧である。なお、別のいくつかの実施例において、加熱キャビティ11の内部の気圧は、標準大気圧に設定されてもよく、ここでは限定されない。
【0036】
いくつかの実施例において、加熱部材10は、赤外線放射材料からなる。加熱キャビティ11内で発生した熱が加熱部材10に伝達された後、加熱部材10は、収容キャビティ13に放射される赤外線を形成することができ、このように、アークによるプラズマを利用してエアロゾル発生基質を加熱霧化するだけでなく、赤外線放射によりエアロゾル発生基質を加熱霧化し、加熱効果をさらに向上させることができる。具体的には、加熱部材10は、透明石英ガラス、乳白石英、ブラックシリコン石英、窒化ケイ素、ジルコニア及びアルミナのうちのいずれか1種又はそれらの任意の組み合わせからなり、上記材料は、加熱された後に赤外線放射を発生させることができ、それにより、加熱部材10自体によってエアロゾル発生基質に対して赤外線放射加熱を行う。
【0037】
好ましくは、収容キャビティ13の底壁は、加熱キャビティ11に面し、かつ前記底壁には、赤外線放射コーティングが塗布され、これにより、より強い赤外線放射加熱を実現することができる。具体的には、赤外線放射コーティングの材料は、鉄マンガン銅の酸化物、CrC、TiCN、ダイヤモンドライクカーボン薄膜(DLC)、HBQブラックシリコン、コージェライト、遷移金属酸化物系スピネル、希土類酸化物、イオン共ドープペロブスカイト、炭化ケイ素、ジルコン、窒化ホウ素のうちの1種又は2種以上である。
【0038】
図1~
図2を参照すると、いくつかの実施例において、加熱キャビティ11は、収容キャビティ13の軸方向の底部に位置し、第2電極34の放電端は、放電リング321の中心点と面一であり、それにより、放電リング321の径方向に沿って延伸するアークを形成し、最終的に、アークは、磁場によって回転して放電リング321の内部を覆うアーク面を形成して、収容キャビティ13の底部を均一に加熱し、収容キャビティ13内のエアロゾル発生基質を均一に加熱霧化する。又は、第2電極34の放電端は、放電リング321の中心点に対して収容キャビティ13から離れる方向に所定の距離だけ下降し、このように、アークは、磁場力によって円錐状のアーク面を形成し、エネルギーの集中に有利であり、加熱キャビティ11内の温度場の均一度をさらに向上させる。好ましくは、第2電極34が下降する所定の距離は、0mm~1.0mmmの範囲内である。
【0039】
さらに、加熱部材10は、管体14、仕切り板15及び底板16を含み、仕切り板15及び底板16は、管体14の軸方向に沿って間隔をあけて管体14内に設けられ、仕切り板15、管体14及び底板16の間に加熱キャビティ11が画定され、仕切り板15の底板16とは反対側の面と管体14との間に収容キャビティ13が画定され、このように、管体14内に管体14の軸方向に沿って配置された収容キャビティ13及び加熱キャビティ11が形成され、加熱キャビティ11内で発生した熱により頂部の収容キャビティ13内のエアロゾル発生基質を加熱する。好ましくは、仕切り板15の厚さは、0.5mm~1.0mmの範囲内であり、強度の要求を満たすだけでなく、熱を効率よく伝導することができる。
【0040】
具体的には、成形過程において、仕切り板15と管体14とは、一体成形されてもよく、底板16は、電極アセンブリ30が組み立てられた後、溶融プロセスにより管体14内に固定されてもよい。また、底板16は、耐熱材料からなり、底板16の材質は、管体14及び仕切り板15と同じであっても異なっていてもよく、ここでは限定しない。
【0041】
図3~
図4を参照すると、他の実施例において、加熱キャビティ11は、互いに連通する第1加熱キャビティ112と第2加熱キャビティ114とを含み、第1加熱キャビティ112は、収容キャビティ13の径方向の外周側を囲み、第2加熱キャビティ114は、収容キャビティ13の軸方向の底部に位置する。放電リング321は、第1加熱キャビティ112内に位置し、かつ収容キャビティ13の外周を囲むように設けられ、第2電極34の放電端は、第2加熱キャビティ114内に位置し、かつ放電リング321の中心点との間に段差を有する。このように、加熱キャビティ11全体が加熱キャビティ11の外周を囲み、エアロゾル発生基質の外周から加熱霧化する。また、放電リング321と第2電極34の放電端との間に第1加熱キャビティ112及び第2加熱キャビティ114を通過するアークを形成することができ、該アークは、磁場力によって加熱キャビティ11の軸線回りに回転し、第1加熱キャビティ112及び第2加熱キャビティ114内にいずれも均一な温度場を形成することができ、エアロゾル発生基質の側面及び底面を均一に加熱し、さらに霧化の吸い感を向上させる。
【0042】
上記いずれかの実施例において、第1電極32は、放電リング321に接続され、かつ少なくとも一部が加熱キャビティ11内に位置する電気接続部323をさらに含む。加熱キャビティ11内において、電気接続部323と第2電極34との間の加熱キャビティ11の径方向に沿う距離は、放電リング321と第2電極34との間の径方向の間隔よりも大きく、このように、電気接続部323と第2電極34との間の径方向の間隔は、放電リング321と第2電極34との間の径方向の間隔よりも大きく、絶縁破壊放電が間隔の小さい放電リング321と第2電極34との間に発生することを確保し、電離破壊位置の信頼性を確保する。
【0043】
さらに、電気接続部323と第2電極34との間が相対的に絶縁されるため、電気接続部323と第2電極34との間で電離破壊が発生することをさらに防止することができる。具体的には、電気接続部323に耐熱絶縁スリーブが外嵌され、耐熱絶縁スリーブは、電気接続部323と第2電極34とを効果的に絶縁するために、セラミック管、石英管又は高誘電絶縁膜層であってもよい。
【0044】
上記いずれかの実施例において、アトマイザー100に電力を供給する電源に対する要求は、該電源が供給する電流が常に第1電極32と第2電極34の一方から他方に流れ、電圧の位相が変化しないことである。好ましくは、中心に位置する第2電極34のアブレーション損失を低減するために、電流方向は、第2電極34から第1電極32に流れる。
【0045】
さらに他の実施例において、加熱キャビティ11は、収容キャビティ13の径方向の外周側を囲む第3加熱キャビティを含む。第1電極32及び第2電極34は、それぞれ第1放電リング及び第2放電リングを含み、第1放電リング及び第2放電リングは、いずれも第3加熱キャビティ内に位置し、かついずれも収容キャビティ13の外周を囲んで軸方向に沿って間隔をあけて設けられる。このように、加熱キャビティ11全体が加熱キャビティ11の外周を囲み、エアロゾル発生基質の外周から加熱霧化する。また、第1放電リングと第2放電リングとの間に第1加熱キャビティ112内でアークを形成することができ、該アークは、磁場力によって第1放電リング及び第2放電リングの周方向に沿って回転し、即ち、加熱キャビティ11の軸線回りに回転し、第1加熱キャビティ112内に均一な温度場を形成することができ、エアロゾル発生基質の側面を均一に加熱し、霧化の吸い感を向上させる。
【0046】
本願の一実施例において、電子霧化装置をさらに提供する。該電子霧化装置は、上記アトマイザー100を含む。アトマイザー100は、加熱部材10と、電極アセンブリ30と、磁性部材50とを含み、加熱部材10の内部には、加熱キャビティ11と、加熱キャビティ11に対して熱伝導可能に設けられ、エアロゾル発生基質を収容するための収容キャビティ13とが形成される。電極アセンブリ30は、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ11内に入り込む第1電極32及び第2電極34を含み、磁性部材50は、加熱部材10の外部に設けられ、加熱キャビティ11に磁場を印加するように構成される。磁場の作用により、加熱キャビティ11内において、第1電極32と第2電極34との間は加熱キャビティ11の軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御される。
【0047】
第1電極32と第2電極34は、いずれも少なくとも一部が加熱キャビティ11内に入り込み、第1電極32と第2電極34に高圧給電した後、両者の間は、加熱キャビティ11内で絶縁破壊されてアークを形成することができる。同時に、磁性部材50は、加熱キャビティ11に磁場を印加し、アークに電場力を印加してアークを加熱キャビティ11の軸線回りに回転させ、さらに磁気回転アークを形成する。このように、加熱キャビティ11内において、ある位置のみにアークを形成してプラズマを発生させて昇温するのではなく、加熱キャビティ11内全体に回転アークが存在し、加熱キャビティ11を囲むアーク面を形成することにより、加熱キャビティ11全体を発熱させ、均一な温度場を形成することができ、プラズマを利用してエアロゾル発生基質を効率的かつ均一に加熱霧化し、さらに霧化の吸い感を向上させる。
【0048】
上記実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。簡潔に説明するために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせを説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは矛盾がない限り全て本明細書に記載された範囲に属すると考えられるべきである。
【0049】
上記実施例は本願のいくつかの実施形態のみに過ぎす、それらの説明は、具体的で詳細であるが、本願の特許の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。なお、当業者にとって、本願の趣旨を離脱しない限り、本願に対して各種の変形及び改善を行うことができ、これらの変形及び改善は、いずれも本願の保護範囲に属する。よって、本願の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とするべきである。
【符号の説明】
【0050】
100 アトマイザー、10 加熱部材、11 加熱キャビティ、112 第1加熱キャビティ、114 第2加熱キャビティ、13 収容キャビティ、14 管体、15 仕切り板、16 底板、30 電極アセンブリ、32 第1電極、321 放電リング、323 電気接続部、34 第2電極、50 磁性部材
【手続補正書】
【提出日】2024-07-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
図3~
図4を参照すると、他の実施例において、加熱キャビティ11は、互いに連通する第1加熱キャビティ112と第2加熱キャビティ114とを含み、第1加熱キャビティ112は、収容キャビティ13の径方向の外周側を囲み、第2加熱キャビティ114は、収容キャビティ13の軸方向の底部に位置する。放電リング321は、第1加熱キャビティ112内に位置し、かつ収容キャビティ13の外周を囲むように設けられ、第2電極34の放電端は、第2加熱キャビティ114内に位置し、かつ放電リング321の中心点との間に段差を有する。このように、加熱キャビティ11全体が
収容キャビティ13の外周を囲み、エアロゾル発生基質の外周から加熱霧化する。また、放電リング321と第2電極34の放電端との間に第1加熱キャビティ112及び第2加熱キャビティ114を通過するアークを形成することができ、該アークは、磁場力によって加熱キャビティ11の軸線回りに回転し、第1加熱キャビティ112及び第2加熱キャビティ114内にいずれも均一な温度場を形成することができ、エアロゾル発生基質の側面及び底面を均一に加熱し、さらに霧化の吸い感を向上させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
さらに他の実施例において、加熱キャビティ11は、収容キャビティ13の径方向の外周側を囲む第3加熱キャビティを含む。第1電極32及び第2電極34は、それぞれ第1放電リング及び第2放電リングを含み、第1放電リング及び第2放電リングは、いずれも第3加熱キャビティ内に位置し、かついずれも収容キャビティ13の外周を囲んで軸方向に沿って間隔をあけて設けられる。このように、加熱キャビティ11全体が収容キャビティ13の外周を囲み、エアロゾル発生基質の外周から加熱霧化する。また、第1放電リングと第2放電リングとの間に第1加熱キャビティ112内でアークを形成することができ、該アークは、磁場力によって第1放電リング及び第2放電リングの周方向に沿って回転し、即ち、加熱キャビティ11の軸線回りに回転し、第1加熱キャビティ112内に均一な温度場を形成することができ、エアロゾル発生基質の側面を均一に加熱し、霧化の吸い感を向上させる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に加熱キャビティ及び前記加熱キャビティに対して熱伝導可能に設けられた収容キャビティが形成された加熱部材と、
いずれも少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に入り込んだ第1電極及び第2電極を含む電極アセンブリと、
前記加熱部材の外部に設けられ、前記加熱キャビティに磁場を印加するように構成された磁性部材と、を含み、
前記磁場の作用により、前記加熱キャビティ内において、前記第1電極と前記第2電極との間は、前記加熱キャビティの軸線回りに回転する磁気回転アークを形成するように制御される、ことを特徴とするアトマイザー。
【請求項2】
前記磁性部材は、前記加熱部材に外嵌された磁性リングを含み、前記磁性リングの前記加熱キャビティの軸断面への正投影は、前記加熱キャビティの、それ自体の同一の前記軸断面への正投影を覆う、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項3】
前記第1電極は、前記加熱キャビティ内に位置する放電リングを含み、前記放電リングは、前記加熱キャビティの外周方向に沿って延伸し、前記第2電極の前記加熱キャビティ内に位置する放電端は、前記放電リングの中心軸線上に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項4】
前記第2電極の前記放電端は、柱状又は環状を有するように構成される、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項5】
前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置し、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点と面一であり、又は、前記第2電極の前記放電端は、前記放電リングの中心点に対して前記収容キャビティから離れる方向に所定の距離だけ下降する、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項6】
前記加熱部材は、管体、仕切り板及び底板を含み、前記仕切り板及び前記底板は、前記管体の軸方向に沿って間隔をあけて前記管体内に設けられ、前記仕切り板、前記管体及び前記底板の間に前記加熱キャビティが画定され、前記仕切り板の前記底板とは反対側の面と前記管体との間に前記収容キャビティが画定される、ことを特徴とする請求項5に記載のアトマイザー。
【請求項7】
前記加熱キャビティは、互いに連通する第1加熱キャビティと第2加熱キャビティとを含み、前記第1加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲み、前記第2加熱キャビティは、前記収容キャビティの軸方向の底部に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載のアトマイザー。
【請求項8】
前記放電リングは、前記第1加熱キャビティ内に位置し、かつ前記収容キャビティの外周を囲むように設けられ、前記第2電極の前記放電端は、前記第2加熱キャビティ内に位置し、かつ前記放電リングの中心点との間に段差を有する、ことを特徴とする請求項7に記載のアトマイザー。
【請求項9】
前記第1電極は、前記放電リングに接続され、かつ少なくとも一部が前記加熱キャビティ内に位置する電気接続部をさらに含み、
前記加熱キャビティ内において、前記電気接続部と前記第2電極との間の前記加熱キャビティの径方向に沿う距離は、前記放電リングと前記第2電極との間の径方向の間隔よりも大きい、ことを特徴とする請求項3~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項10】
前記電気接続部と前記第2電極との間は、相対的に絶縁される、ことを特徴とする請求項9に記載のアトマイザー。
【請求項11】
前記加熱キャビティは、前記収容キャビティの径方向の外周側を囲む第3加熱キャビティを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のアトマイザー。
【請求項12】
前記第1電極は、第1放電リングを含み、前記第2電極は、第2放電リングを含み、前記第1放電リングと前記第2放電リングは、いずれも前記第3加熱キャビティ内に位置し、かついずれも前記収容キャビティの外周を囲んで軸方向に沿って間隔をあけて設けられる、ことを特徴とする請求項11に記載のアトマイザー。
【請求項13】
前記加熱部材は、赤外線放射材料からなる、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項14】
前記収容キャビティの底壁は、加熱キャビティに面し、かつ前記底壁には、赤外線放射コーティングが塗布される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアトマイザー。
【請求項15】
前記請求項1~
8、11、12のいずれか一項に記載のアトマイザーを含む、ことを特徴とする電子霧化装置。
【国際調査報告】