(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-17
(54)【発明の名称】音響ポートの閉塞を最小化するように設計された安定性バンドを有するインイヤーオーディオ出力デバイス
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
H04R1/10 104A
H04R1/10 104Z
H04R1/10 101A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542048
(86)(22)【出願日】2023-01-13
(85)【翻訳文提出日】2024-09-11
(86)【国際出願番号】 US2023010780
(87)【国際公開番号】W WO2023137165
(87)【国際公開日】2023-07-20
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591009509
【氏名又は名称】ボーズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】BOSE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】セドリック・ベーコン
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・パターソン
(72)【発明者】
【氏名】ドナ・マリー・サリヴァン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ラトクリフ
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BA08
5D005BE03
(57)【要約】
態様は、インイヤ型オーディオ出力デバイスを説明する。インイヤ型オーディオ出力デバイスは、インイヤ型オーディオ出力デバイスの着用者の耳の下耳甲介に嵌合するように成形されたイヤバッドハウジングによって画定された音響チャンバであって、イヤバッドハウジングが、イヤバッドハウジングの壁に開口部を作成する、イヤバッドハウジングの第1の側面に位置する抵抗ポートと、イヤバッドハウジングの第2の側面に位置する第1のフィードフォワードマイクロフォンであって、第2の側面が、イヤバッドハウジングの第1の側面の実質的に反対側にある、第1のフィードフォワードマイクロフォンと、を備える音響チャンバと、安定性バンドと、を含む。安定性バンドは、安定性バンドをイヤバッドハウジングに結合させる少なくとも1つの取り付け特徴と、インイヤ型オーディオ出力デバイスが着用者の耳内に位置決めされたときに抵抗ポートを部分的にのみ覆う、取り付け特徴の実質的に反対側にある第1の側面と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インイヤ型オーディオ出力デバイスであって、
前記インイヤ型オーディオ出力デバイスの着用者の耳の下耳甲介に嵌合するように成形されたイヤバッドハウジングによって画定された音響チャンバであって、前記イヤバッドハウジングが、
前記音響チャンバを前記イヤバッドハウジングの外側の空間と結合させるために前記イヤバッドハウジングの壁に開口部を作成する、前記イヤバッドハウジングの第1の側面に位置する抵抗ポートと、
前記イヤバッドハウジングの第2の側面に位置する第1のフィードフォワードマイクロフォンであって、前記第2の側面が、前記イヤバッドハウジングの前記第1の側面の実質的に反対側にある、第1のフィードフォワードマイクロフォンと、を備える、音響チャンバと、
安定性バンドであって、
前記安定性バンドを前記イヤバッドハウジングに結合させ、前記音響チャンバを前記安定性バンドの外側の空間と結合させるために前記抵抗ポートと整列する開口部を含む、少なくとも1つの取り付け特徴と、
前記インイヤ型オーディオ出力デバイスが前記着用者の前記耳内に位置決めされて、前記安定性バンドの第1の側面が前記着用者の前記耳の対耳珠の下に、かつ前記取り付け特徴に向かって折り畳まれたときに、前記抵抗ポートを部分的にのみ覆う、前記取り付け特徴の実質的に反対側にある第1の側面と、を備える、安定性バンドと、を備える、インイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項2】
前記イヤバッドハウジングの外面に結合され、前記着用者の前記耳の外耳道に向かって延在し、平坦な遠位端部を備えるノズルであって、前記着用者の前記外耳道に音波を伝導するための音響通路を含む、ノズルと、
前記ノズルの前記平坦な遠位端部から延在する実質的に球状のドーム形状の封止構造と、を更に備える、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項3】
前記抵抗ポートを含む前記イヤバッドハウジングの前記第1の側面の実質的に反対側にある前記フィードフォワードマイクロフォンを含む前記イヤバッドハウジングの前記第2の側面は、
前記第1のフィードフォワードマイクロフォンが前記着用者の前記耳の耳甲介舟に着座し、前記抵抗ポートが前記着用者の前記耳の耳甲介腔に着座して前記着用者の前記耳の珠間切痕と整列するように、前記抵抗ポートを含む前記イヤバッドハウジングの前記第1の側面の縦方向反対側にある前記第1のフィードフォワードマイクロフォンを含む、前記イヤバッドハウジングの前記第2の側面を備える、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項4】
前記抵抗ポートが、約1ミリメートル~約3ミリメートルの最大長さを有するスタジアム形状を含む、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項5】
前記安定性バンドの前記少なくとも1つの取り付け特徴が、前記イヤバッドハウジングの外周に跨るように成形されている、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項6】
前記開口部が、前記イヤバッドハウジングの遠位の前記取り付け特徴の第1の側面から、前記イヤバッドハウジングの近位の前記取り付け特徴の第2の側面までテーパ状であり、よって、
前記取り付け特徴の前記第1の側面において、前記開口部が、前記抵抗ポートの最大長さよりも長い第1の最大長さ及び前記抵抗ポートの最大高さよりも高い第1の最大高さを含み、
前記取り付け特徴の前記第2の側面において、前記開口部が、前記抵抗ポートの前記最大長さに等しい第2の最大長さ及び前記抵抗ポートの前記最大長さに等しい第2の最大高さを含む、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項7】
前記安定性バンドが、
前記着用者の前記耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形された第1の片持ち部分と、
前記対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分であって、
前記取り付け特徴に結合された前記安定性バンドの第2の側面と、
前記安定性バンドの前記第1の側面であって、前記安定性バンドの前記第2の側面の実質的に反対側にある、前記安定性バンドの前記第1の側面と、を備える、第2の片持ち部分と、を更に備える、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項8】
前記第2の片持ち部分が、水平リブ又は垂直リブのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項9】
前記インイヤ型オーディオ出力デバイスが前記着用者の前記耳内に位置決めされて、前記第1の側面が前記対耳珠の下に、かつ前記取り付け特徴に向かって折り畳まれたときに、前記抵抗ポートが前記安定性バンドの前記第1の側面によって閉塞されないように、前記安定性バンドの前記第1の側面の高さが、前記安定性バンドの前記第1の側面の長さに沿って減少する、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項10】
前記安定性バンドの前記第1の側面の前記高さの前記減少は、前記安定性バンドの前記第1の側面の前記高さの前記減少が前記安定性バンドの前記第1の側面の前記長さに沿って増加するように変動する、請求項9に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項11】
前記安定性バンドが、前記インイヤ型オーディオ出力デバイスから取り外し可能である、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項12】
前記イヤバッドハウジングの前記第2の側面に位置するマスポートであって、前記第1のフィードフォワードマイクロフォンと同じ平面上に位置する、マスポートを更に備える、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項13】
前記着用者の前記耳の外耳道から離れて延在する前記イヤバッドハウジングの外面に結合された本体と、
前記本体に位置する第2のフィードフォワードマイクロフォンであって、前記第2のフィードフォワードマイクロフォンが前記着用者の前記耳の耳甲介舟に近くにあり、かつ前記抵抗ポートが前記着用者の前記耳の耳甲介腔(234)に着座して、前記着用者の前記耳の珠間切痕と整列するように、前記抵抗ポートを含む前記イヤバッドハウジングの前記第1の側面の縦方向反対側にある、第2のフィードフォワードマイクロフォンと、を更に備える、請求項1に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項14】
前記インイヤ型オーディオ出力デバイスが前記着用者の前記耳内に位置決めされたときに、前記第2のフィードフォワードマイクロフォンが前記耳の外側にある、請求項13に記載のインイヤ型オーディオ出力デバイス。
【請求項15】
インイヤ型オーディオ出力デバイス用の安定性バンドであって、
前記安定性バンドを前記インイヤ型オーディオ出力デバイスのイヤバッドハウジングに結合させる、少なくとも1つの取り付け特徴であって、珠間切痕と整列する開口部を含む、少なくとも1つの取り付け特徴と、
前記取り付け特徴の実質的に反対側にある第1の側面であって、前記第1の側面の高さが前記第1の側面の長さに沿って減少する、第1の側面と、を備える、安定性バンド。
【請求項16】
前記少なくとも1つの取り付け特徴が、前記インイヤ型オーディオ出力デバイスのイヤバッドハウジングの外周に跨るよう成形されている、請求項15に記載の安定性バンド。
【請求項17】
前記開口部が、前記取り付け特徴の第1の側面から、前記取り付け特徴の第2の側面までテーパ状であり、よって、
前記取り付け特徴の前記第1の側面において、前記開口部が、第1の最大長さ及び第1の最大高さを含み、
前記取り付け特徴の前記第2の側面において、前記開口部が、第2の最大長さ及び第2の最大高さを含み、前記第1の最大長さが、前記第2の最大長さよりも長く、前記第1の最大高さが、前記第2の最大高さよりも高い、請求項15に記載の安定性バンド。
【請求項18】
前記インイヤ型オーディオ出力デバイスの着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形された第1の片持ち部分と、
前記着用者の前記耳の対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分であって、
前記取り付け特徴に結合された第2の側面と、
前記第1の側面であって、前記第2の側面の実質的に反対側にある、第1の側面と、を備える、第2の片持ち部分と、を更に備える、請求項15に記載の安定性バンド。
【請求項19】
前記第2の片持ち部分が、水平リブ又は垂直リブのうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の安定性バンド。
【請求項20】
前記第1の側面の前記高さの前記減少は、前記第1の側面の前記高さの前記減少が前記第1の側面の前記長さに沿って増加するように変動する、請求項15に記載の安定性バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、安定性バンド及び1つ以上の音響ポートを有するインイヤ型オーディオ出力デバイスの様々な特徴を説明する。本明細書でより詳細に説明されるように、安定性バンドは、インイヤ型オーディオ出力デバイスを所定の位置で強固に保持し、かつ1つ以上の音響ポートが完全に閉塞されないことを確実にするように設計される。
【背景技術】
【0002】
様々なインイヤ型オーディオ出力デバイス(本明細書では「オーディオデバイス」と称される)は、1つ以上のマイクロフォンが、フィードフォワードマイクロフォンによって捕捉された外部音響又はフィードバックマイクロフォンによって捕捉された内部音響などの音を検出する、アクティブノイズコントロール又はキャンセレーション(active noise control or cancellation、ANC)としても知られているアクティブノイズリダクション(active noise reduction、ANR)の特徴を組み込んでいる。フィードフォワードマイクロフォン及び/又はフィードバックマイクロフォンからの信号は、さもなければユーザが聴き得るノイズを打ち消すために、音響変換器(例えば、スピーカ、ドライバ)に送給されるべきアンチノイズ信号を提供するように処理される。
【0003】
かかるオーディオデバイスはまた、ハウジングの外面上に、小さい通気孔、すなわち音響ポートも有し得る。この音響ポートは、オーディオデバイスの音響出力を改善し、オーディオ応答を均一にし、音響変換器の過剰圧力事象中に通気経路を提供するために使用され得る。オーディオデバイスのサイズが低減するにつれて、かかるポートに干渉する可能性が増加し続ける。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
態様は、インイヤ型オーディオ出力デバイスを提供する。一態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスは、インイヤ型オーディオ出力デバイスの着用者の耳の下耳甲介に嵌合するように成形されたイヤバッドハウジングによって画定された音響チャンバであって、イヤバッドハウジングが、音響チャンバをイヤバッドハウジングの外側の空間と結合させるためにハウジングの壁に開口部を作成する、イヤバッドハウジングの第1の側面に位置する抵抗ポートと、イヤバッドハウジングの第2の側面に位置する第1のフィードフォワードマイクロフォンであって、第2の側面が、イヤバッドハウジングの第1の側面の実質的に反対側にある第1のフィードフォワードマイクロフォンと、を備える、音響チャンバと、安定性バンドであって、安定性バンドをイヤバッドハウジングに結合させ、音響チャンバを安定性バンドの外側の空間と結合させるために抵抗ポートと整列する開口部を含む、少なくとも1つの取り付け特徴と、インイヤ型オーディオ出力デバイスが着用者の耳内に位置決めされて、安定性バンドの第1の側面が着用者の耳の対耳珠の下に、かつ取り付け特徴に向かって折り畳まれたときに、抵抗ポートを部分的にのみ覆う、取り付け特徴の実質的に反対側にある第1の側面と、を備える、安定性バンドと、を備える。
【0005】
態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスは、イヤバッドハウジングの外面に結合され、着用者の耳の外耳道に向かって延在し、平坦な遠位端部を備えるノズルであって、着用者の外耳道に音波を伝導するための音響通路を含む、ノズルと、ノズルの平坦な遠位端部から延在する実質的に球状のドーム形状の封止構造と、を更に備える。
【0006】
態様では、抵抗ポートを含むイヤバッドハウジングの第1の側面の実質的に反対側にあるフィードフォワードマイクロフォンを含むイヤバッドハウジングの第2の側面は、第1のフィードフォワードマイクロフォンが着用者の耳の耳甲介舟に着座し、抵抗ポートが着用者の耳の耳甲介腔に着座して着用者の耳の珠間切痕と整列するように、抵抗ポートを含むイヤバッドハウジングの第1の側面の縦方向反対側にある第1のフィードフォワードマイクロフォンを含む、イヤバッドハウジングの第2の側面を備える。
【0007】
態様では、抵抗ポートは、音響抵抗を提供する材料で覆われている。
【0008】
態様では、抵抗ポートは、約1ミリメートル~約3ミリメートルの最大長さを有するスタジアム形状を含む。
【0009】
態様では、安定性バンドの少なくとも1つの取り付け特徴は、イヤバッドハウジングの外周に跨るように成形されている。
【0010】
態様では、開口部は、イヤバッドハウジングの遠位の取り付け特徴の第1の側面から、イヤバッドハウジングの近位の取り付け特徴の第2の側面までテーパ状であり、よって、取り付け特徴の第1の側面において、開口部は、抵抗ポートの最大長さよりも長い第1の最大長さ及び抵抗ポートの最大高さよりも高い第1の最大高さを含み、取り付け特徴の第2の側面において、開口部は、抵抗ポートの最大長さに等しい第2の最大長さ及び抵抗ポートの最大長さに等しい第2の最大高さを含む。態様では、第1の最大長さは、約2ミリメートル~約4ミリメートルであり、第2の最大長さは、約1ミリメートル~約3ミリメートルである。
【0011】
態様では、安定性バンドは、着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形された第1の片持ち部分と、対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分と、を更に備え、第2の片持ち部分は、取り付け特徴に結合された安定性バンドの第2の側面と、安定性バンドの第1の側面であって、安定性バンドの第2の側面の実質的に反対側にある、安定性バンドの第1の側面と、を備える。態様では、第2の片持ち部分は、水平リブ又は垂直リブのうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスが着用者の耳内に位置決めされて、第1の側面が対耳珠の下に、かつ取り付け特徴に向かって折り畳まれたときに、抵抗ポートが安定性バンドの第1の側面によって閉塞されないように、安定性バンドの第1の側面の高さは、安定性バンドの第1の側面の長さに沿って減少する。
【0013】
態様では、安定性バンドの第1の側面の高さの減少は、安定性バンドの第1の側面の高さの減少が安定性バンドの第1の側面の長さに沿って増加するように変動する。
【0014】
態様では、安定性バンドは、インイヤ型オーディオ出力デバイスから取り外し可能である。
【0015】
態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスは、イヤバッドハウジングの第2の側面に位置するマスポートであって、第1のフィードフォワードマイクロフォンと同じ平面上に位置する、マスポートを更に備える。
【0016】
態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスは、着用者の耳の外耳道から離れて延在するイヤバッドハウジングの外面に結合された本体と、本体に位置する第2のフィードフォワードマイクロフォンであって、第2のフィードフォワードマイクロフォンが着用者の耳の耳甲介舟に近くにあり、かつ抵抗ポートが着用者の耳の耳甲介腔(234)に着座して、着用者の耳の珠間切痕と整列するように、抵抗ポートを含むイヤバッドハウジングの第1の側面の縦方向反対側にある、第2のフィードフォワードマイクロフォンと、を更に備える。態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイスが着用者の耳内に位置決めされたときに、第2のフィードフォワードマイクロフォンは、耳の外側にある。
【0017】
態様は、インイヤ型オーディオ出力デバイス用の安定性バンドを提供する。一態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイス用の安定性バンドは、安定性バンドをインイヤ型オーディオ出力デバイスのイヤバッドハウジングに結合させる、少なくとも1つの取り付け特徴であって、珠間切痕と整列する開口部を含む、少なくとも1つの取り付け特徴と、取り付け特徴の実質的に反対側にある第1の側面であって、第1の側面の高さが第1の側面の長さに沿って減少する、第1の側面と、を備える。
【0018】
態様では、少なくとも1つの取り付け特徴は、インイヤ型オーディオ出力デバイスのイヤバッドハウジングの外周に跨るよう成形されている。
【0019】
態様では、開口部は、取り付け特徴の第1の側面から、取り付け特徴の第2の側面までテーパ状であり、よって、取り付け特徴の第1の側面において、開口部は、第1の最大長さ及び第1の最大高さを含み、取り付け特徴の第2の側面において、開口部は、第2の最大長さ及び第2の最大高さを含み、第1の最大長さは、第2の最大長さよりも長く、第1の最大高さは、第2の最大高さよりも高い。態様では、第1の最大長さは、約2ミリメートル~約4ミリメートルであり、第2の最大長さは、約1ミリメートル~約3ミリメートルである。
【0020】
態様では、インイヤ型オーディオ出力デバイス用の安定性バンドは、インイヤ型オーディオ出力デバイスの着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形された第1の片持ち部分と、着用者の耳の対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分であって、取り付け特徴に結合された第2の側面と、第1の側面であって、第2の側面の実質的に反対側にある、第1の側面と、を備える、第2の片持ち部分と、を更に備える。態様では、第2の片持ち部分は、水平リブ又は垂直リブのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
態様では、第1の側面の高さの減少は、第1の側面の高さの減少が第1の側面の長さに沿って増加するように変動する。
【0022】
本明細書で言及される全ての例及び特徴は、任意の技術的に可能な方式で組み合わせることができる。他の特徴、目的、及び利点は、以下の図面に関連して読まれるとき、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングを含むインイヤ型オーディオ出力デバイスの側面斜視図である。
【
図3】本開示の態様による、イヤバッドハウジングの音響ポートの前方斜視図である。
【
図4】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの側面斜視図である。
【
図5】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの底面斜視図である。
【
図6】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの背面斜視図である。
【
図7】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの側面斜視図である。
【
図8A】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの背面斜視図である。
【
図8B】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの背面斜視図である。
【
図9】本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、着用者の耳内に位置決めされた安定性バンドと、を含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの背面斜視図である。
【
図10】本開示の態様による、例示的な安定性バンドの正面図である。
【
図11】本開示の態様による、例示的な安定性バンドの側面図である。
【
図12A】本開示の態様による、異なる安定性バンド設計の側面斜視図である。
【
図12B】本開示の態様による、異なる安定性バンド設計の側面斜視図である。
【
図12C】本開示の態様による、異なる安定性バンド設計の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
インイヤ型オーディオ出力デバイスは、ドライバ(例えば、音響変換器、スピーカ)を使用して、電気信号を音に変換する。1つの基本的なタイプのドライバは、音声コイルと呼ばれるコイル状のワイヤを備え、コーン形状又はドーム形状のダイヤフラムの頂部に取り付けられている。音声コイルは、例えば一対の永久磁石によって作成された、恒久的な磁場内に位置決めされる。電流は、音声コイルを通過して、音声コイルを電磁石に変える。電磁石及び永久磁石の磁場によって生成された力は、音声コイルを前後に移動させ、その結果、ダイヤフラムを移動させる。ダイヤフラムの移動は、空気中に縦圧力波を作成し、これが我々の耳及び脳によって音として知覚される。
【0025】
生じた音質は、そのドライバの設計に、より具体的には、空気を移動させるドライバの能力に大きく依存している。概して、ドライバの前後の移動が容易になるほど、ドライバが移動することができる空気がより多くなる。これは、ドライバのより極端な移動を必要とする、より低い周波数(ベースとして知覚される)において特に重要である。
【0026】
スピーカの移動をより容易にするために、オーディオデバイスは、ハウジングの外面上に、音響チャンバ(ドライバを収容している)をデバイスの外側のエリアに結合させる小さい通気孔又は「音響ポート」を有するように設計されている。音響ポートは、ドライバが空気を耳に向かって押したときに空気がドライバの後方へ移動することを可能にし、また、ドライバが耳から離れて移動したときに空気が逆に移動することを可能にする。スピーカの移動をより容易にすることによって、ポートが音質を改善する。更に、ドライバに対する空気の流出入を可能にすることによって、音響ポートは、圧力の上昇を防止することを補助し、それによって、より自由なドライバの移動を可能にする。加えて、音響ポートは、オーディオ応答を均一にすることを補助する。
【0027】
ポートの小さいサイズ、及びウェアラブルオーディオ出力デバイスのサイズ制限に起因して、ポートが閉塞の影響を容易に受ける。例えば、着用者の耳の幾何学的形状を考えると、オーディオデバイスが着用者の耳に配置されたときに、音響ポートのうちの1つ以上が塞がれ得、それによって、音響チャンバに対する空気の流入及び流出を防止する。別の例として、安定性及び快適性を増加させるために最新のインイヤ型オーディオ出力デバイスに加えられた追加的な特徴は、いくつかの場合では、オーディオデバイスの既存の音響ポートを覆う位置に配置され得る。
【0028】
音響ポートのうちの1つ以上が閉塞されると、オーディオデバイスの音響応答は、予想されるものから著しく逸脱し得る。オーディオデバイスは、かかる逸脱を補償するように設計されていない場合があり、したがって、閉塞された音響ポートは、不安定な状態を生じさせ得、いくつかの場合では、フィードバックのようなきしみ音をもたらし得る。
【0029】
オーディオデバイスのサイズが低減するにつれて、オーディオデバイスの着用者の身体によってかかる音響ポートに干渉する可能性が増加し続ける。更に、着用者に対するオーディオデバイスの安定性及び快適性を維持することを確実にするための物理的な特徴の追加もまた、音響ポートの閉塞をもたらす可能性が高い。したがって、着用者の耳に快適に留まり、一方で、デバイスの音響ポートへの完全な空気の閉塞も防止する、インイヤ型オーディオデバイスを設計することが望ましい。
【0030】
したがって、本開示の態様は、音響ポートの閉塞を最小化するように設計された安定性バンドを有するインイヤ型オーディオ出力デバイスを提供する。説明される安定性バンドは、様々な耳の幾何学的形状及びサイズに対して、オーディオデバイスの1つ以上の音響ポートが完全に閉塞されないこと(例えば、音響チャンバを画定するオーディオデバイスのイヤバッドハウジングの内側からイヤバッドハウジングの外側の空間へのいかなる漏出経路も存在しないこと)を確実にするように設計されている。
図1A及び
図1Bに関して下で説明されるように、ヒトの耳の正確な幾何学的形状は、個人によって大きく異なる。
【0031】
具体的には、安定性バンドは、音響ポートを有するオーディオデバイスのイヤバッドハウジングに安定性バンドを結合させる、又は別様に取り付ける、取り付け特徴を含む。音響ポートは、(例えば、イヤバッドハウジングによって画定された)音響チャンバをイヤバッドハウジングの外側の空間と結合させるためのイヤバッドハウジングの壁の開口部を作成する。態様では、取り付け特徴は、オーディオデバイスの音響チャンバを安定性バンドの外側の空間と結合させるためのイヤバッドハウジングの音響ポートと整列された開口部を含む。更に、態様では、取り付け特徴の実質的に反対側にある安定性バンドの第1の側面が傾斜しており、よって、オーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされることによって傾斜側面が音響ポートに向かって折り畳まれたときに、音響ポートが傾斜側面によって完全に閉塞されない。換言すれば、安定性バンドの傾斜側面は、音響ポートと着用者の耳との間に空間を提供し、一方で、音響ポートの全部が塞がれないようにもし、それによって、空気が音響チャンバに対して流出入することを可能にするように設計されている。
【0032】
態様では、安定性バンドは、イヤピースが着用されたときに着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形された第1の片持ち部分と、イヤピースが着用されたときに着用者の耳の対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分と、を更に含む。第2の片持ち部分は、取り付け特徴の実質的に反対側にある、安定性バンドの第1の傾斜側面を含む。態様では、本明細書で説明される安定性バンドの片持ち部分は、過剰な半径方向圧力を伴わない配向及び安定性を提供する。配向は、オーディオデバイスが着用者の耳内に適切に存在することを確実にすることを補助する。安定性を達成することは、イヤピースが適切に挿入されたときに最小の動きで着用者の耳に留まることを指す。したがって、説明される安定性バンドは、オーディオデバイスが、着用者の耳甲介の周りの領域により多くの電子部品を収容し、着用者が様々な活動に従事している間、長期間にわたって着用者の耳の中に快適に着座することを補助する。
【0033】
態様では、オーディオデバイスは、アクティブノイズコントロール又はキャンセレーション(active noise control or cancellation、ANC)の特徴を組み込んでおり、この特徴は、フィードフォワードマイクロフォンが外部音響を検出し、次いで、それを処理して音響変換器(例えば、スピーカ、ドライバ)に送給されるアンチノイズ信号を提供して、さもなければユーザが聴き得るノイズを打ち消す。イヤバッドハウジングの音響ポートは、フィードフォワードマイクロフォンを有するイヤバッドハウジングの第2の側面の実質的に反対側にある、イヤバッドハウジングの第1の側面に位置し得る。換言すれば、音響ポートに対して流出入する空気流からフィードフォワードマイクロフォンが捕捉し得る任意のノイズを最小化するために、音響ポートは、オーディオデバイスが着用者の耳に配置されたときに、音響ポートが第1の音響キャビティ内に位置し、フィードフォワードマイクロフォンが第2の音響キャビティ内に位置する。したがって、音響ポートの場所は、フィードフォワードマイクロフォンの場所に対して音響的に最適である。
【0034】
例解された安定性バンド及びオーディオデバイスは、着用者の右耳用として示されている。着用者の左耳に嵌合するように設計された安定性バンド及びオーディオデバイスは、下で説明される安定性バンド及びオーディオデバイスの鏡像であり、同じ原理に従って動作する。
【0035】
図1Aは、識別されたいくつかの特徴を伴う、ヒトの右耳の外側面100Aを示す。多くの異なる耳のサイズ及び幾何学的形状がある。いくつかの耳は、
図1Aに示されていない追加の特徴を有する。いくつかの耳は、
図1Aに示される特徴のいくつかを欠いている。いくつかの特徴は、
図1Aに示されているものよりも多少目立つ場合がある。
【0036】
態様では、言及したように、本明細書で説明される安定性バンドは、スクープ又はフラップと称され得る片持ち特徴を含む。特定の態様では、片持ち特徴は、典型的な耳の幾何学的形状に基づく、少なくとも1つの第1の片持ち部分及び第2の片持ち部分を含む。特定の態様では、片持ち特徴は、第2の片持ち部分のみを含む。第1の片持ち部分は、イヤピースが着用されたときに、領域120において着用者の耳の対耳輪の下に嵌合する。第2の片持ち部分は、イヤピースが着用されたときに、領域110において着用者の耳の対耳珠の下に嵌合する。態様では、これら片持ち部分は一体的に形成される。片持ち部分は、対耳珠、及び少なくとも対耳輪の小さい下部部分に沿って耳に圧力を加える。その結果、安定性バンドは、安定性を生み出し、オーディオデバイスを着用者の外耳道に向かって押す。加えて、安定性バンドは、領域130の着用者の耳甲介のくぼみに沿って、電子部品を収容するイヤバッドハウジングを支持する。
【0037】
態様では、言及したように、イヤバッドハウジングは、(例えば、イヤバッドハウジングによって画定された)音響チャンバをイヤバッドハウジングの外側の空間と結合させるためのイヤバッドハウジングの壁の開口部を作成する、音響ポートを含む。態様では、音響ポートは、抵抗ポートである。本明細書の実施形態は、抵抗ポートに関して説明されるが、音響ポートは、イヤバッドハウジングに開口部を作成する任意のタイプのポートであり得る。
【0038】
イヤバッドハウジングはまた、第1のフィードフォワードマイクロフォンも含む。態様では、第1のフィードフォワードマイクロフォンは、抵抗ポートの縦方向反対側にある。具体的には、第1のフィードフォワードマイクロフォンが領域132の着用者の耳甲介舟に着座し、一方で、抵抗ポートが領域134の着用者の耳甲介腔で着座する。言及したように、イヤバッドハウジング上でのフィードフォワードマイクロフォン及び抵抗ポートの向かい合った配置は、より良好なANCのために、音響ポートに対して流出入する空気流からフィードフォワードマイクロフォンが捕捉し得るノイズを最小化することを補助する。
【0039】
更に、態様では、抵抗ポートはまた、領域134の着用者の耳甲介腔に着座させたときに、領域140の着用者の珠間切痕とも整列される。珠間切痕は、耳介軟骨の切痕(例えば、領域140)を形成し、対耳珠を耳垂及び対耳珠から分離する。したがって、珠間切痕のくぼみが、安定性バンドを抵抗ポートに向かって変位させ得る皮膚を殆ど又は全く存在させず、抵抗ポートを完全に塞ぐ可能性を更に低減することを考えると、抵抗ポートが着用者の珠間切痕と整列することが理想的である。
【0040】
図1B及び
図1Cは、それぞれ、いくつかの特徴が識別された、ヒトの耳の例示的な断面100B及び100Cである。外耳道は、変化する断面積及び直線ではない中心線を有する不規則な形状の円筒である。識別される特徴の中には、外耳道への入口及び外耳道の主要部分がある。本明細書において、外耳道への入口とは、外耳道の壁が外耳道の中心線に対して実質的に非平行である、耳甲介の近くの外耳道の部分を指す。ヒトの耳の正確な構造は、個人によって大きく異なる。例えば、
図1Bの断面では、外耳道の中心線30-1Bに対して平行でない外耳道壁から、外耳道の中心線に対して実質的に平行な壁への比較的急峻な遷移があり、したがって、外耳道への入口32-1Bは比較的短い。
図1Cの断面では、外耳道の中心線に対して平行でない壁から外耳道の中心線30-1Cに対して実質的に平行な壁へのより緩やかな遷移があり、したがって、外耳道への入口32-1Cは比較的長い。
【0041】
図2は、少なくとも1つの抵抗ポートを含む音響ポートを有するイヤバッドハウジングを含む、インイヤ型オーディオ出力デバイスの側面斜視
図200である。インイヤ型オーディオ出力デバイス(本明細書では「オーディオデバイス」と称される)は、本体202と、イヤバッドハウジング204と、ノズル206(
図2に例解せず)と、封止構造208と、を含む。態様では、イヤバッドハウジング204は、オーディオデバイスの着用者の下耳甲介に、及びその周りに嵌合するように成形されている。イヤバッドハウジング204は、オーディオデバイス用の音響ドライバ及び他の電子部品を収容する音響チャンバを画定する。態様では、イヤバッドハウジング204は、音響チャンバをイヤバッドハウジング204の外側の空間と結合させるためにイヤバッドハウジング204の壁に開口部を作成する、イヤバッドハウジング204の第1の側面に位置する抵抗ポート210を含む。抵抗ポート210は、
図3に関してより詳細に説明される。
【0042】
態様では、イヤバッドハウジング204は、イヤバッドハウジング204の第2の側面に位置するフィードフォワードマイクロフォン214(本明細書では「第1のフィードフォワードマイクロフォン214」と称される)を更に含む。第1のフィードフォワードマイクロフォン214を含むイヤバッドハウジング204の第2の側面は、抵抗ポート210を含むイヤバッドハウジング204の第1の側面の実質的に反対側にある。態様では、第1のフィードフォワードマイクロフォン214が着用者の耳甲介舟に着座し、抵抗ポート210が着用者の耳甲介腔に着座して着用者の珠間切痕と整列するように、第1のフィードフォワードマイクロフォン214を含むイヤバッドハウジング204の第2の側面は、抵抗ポート210を含むイヤバッドハウジング204の第1の側面の縦方向反対側にある。
【0043】
本体202は、着用者の耳の外耳道から離れて延在するイヤバッドハウジング204の外面に結合されている。態様では、本体202は、長方形ピルのように成形されており、オーディオデバイスが着用されたときに着用者の耳の外側に位置する。態様では、本体202は、オーディオデバイスを耳の所定の位置に保持することを補助するために、着用者の耳の外側に対して着座し、いくつかの場合では、着用者の顔に対して着座する。
図2には例解されていないが、本体202は、フィードフォワードマイクロフォン226(本明細書では「第2のフィードフォワードマイクロフォン226」と称される)を含み得る。本体202に位置する第2のフィードフォワードマイクロフォン226は、第2のフィードフォワードマイクロフォン226が着用者の耳甲介舟の近くにあり、抵抗ポート210が着用者の耳甲介腔に着座するように、抵抗ポート210を含むイヤバッドハウジング204の第1の側面の縦方向反対側にあり得る。第2のフィードフォワードマイクロフォンは、
図4により詳細に例解されている。
【0044】
ノズル206は、イヤバッドハウジング204から封止構造208に向かって延在する。態様では、イヤバッドハウジング204は、ノズル206の中へ延在し、換言すれば、ノズル206の一部を形成している。ノズル206は、音波が着用者の外耳道に通過するための音響通路を含む。態様では、ノズル206は、実質的に楕円形状の開口部を備えた平坦な端部を有する。実質的に楕円形状の開口部の長軸は、オーディオデバイスが着用者の耳に配置されたときに、着用者の外耳道の長軸(
図1B及び
図1Cを参照されたい)と実質的に整列される。特定の他の態様では、開口部は、長円形状又はレーストラック形状である。
【0045】
封止構造208は、典型的な着用者の外耳道との封止を作成する。封止構造208は、実質的に球状のドーム形状である。封止構造208は、ノズル206の平坦な端部から延在し、着用者の外耳に向かって折り返される。封止構造208は、ノズル206に結合された幅狭端部と、典型的な外耳の幅の広さよりも広い幅広端部と、を含む。封止構造208の幅狭端部と封止構造208の幅広端部との間には軟質で丸みのある接続部が存在し得る。一例では、幅狭端部と幅広端部との間の接続部は、枕形状、ドーム形状、軟質、及び/又は僅かに湾曲したものとして説明される。このタイプの接続部は、着用者の外耳道にかかる圧力を小さくし、オーディオデバイスを着用者の外耳道から押し出す力ベクトルを減少させる。
【0046】
態様では、イヤバッドハウジング204は、マスポート212を含む。マスポート212及び抵抗ポート210の一方又は両方の提供は、音響ドライバによる音の音響出力の特性を増強する。態様では、マスポート212は、イヤバッドハウジング204の第2の側面に位置し、マスポートは、第1のフィードフォワードマイクロフォンと同じ平面上に位置する。言及したように、マスポート212及び第1のフィードフォワードマイクロフォン214を含むイヤバッドハウジング204の第2の側面は、抵抗ポート210を含むイヤバッドハウジング204の第1の側面の実質的に反対側にある。
【0047】
図3は、本開示の態様による、イヤバッドハウジング204の抵抗ポート210の前方斜視
図300である。
図3に例解されるように、抵抗ポート210は、本質的に、イヤバッドハウジング204の孔であり、それによって、空気が、イヤバッドハウジング204によって画定された音響チャンバに対して流出入することを可能にする。
図3に例解されるように、特定の態様では、抵抗ポート210は、スタジアム形状(例えば、一対の対向する辺において半円を有する長方形)を含み得る。しかしながら、他の態様では、抵抗ポート210は、実質的に長円形状、実質的に円形、実質的に長方形、などであり得る。態様では、抵抗ポート210は、約1ミリメートル(mm)~約3mmの最大長さを有し得る。抵抗ポート210のサイズは、空気が音響チャンバの内外へ通過することを可能にし、一方で、大きい粒子及び/又は材料が音響チャンバに進入することを防止する寸法で設計され得る。
【0048】
態様では、抵抗ポート210は、抵抗性メッシュ240によって(完全に又は部分的に)覆われている。いくつかの態様では、抵抗性メッシュ240は、音響抵抗を提供する材料である。例えば、抵抗性メッシュ240は、一部の空気及び音響エネルギーが抵抗ポート210を通過することを可能にするワイヤ又は生地スクリーンであり得る。いくつかの態様では、抵抗性メッシュ240は、防水、防汗、及び/又は防塵スクリーンである。
【0049】
態様では、オーディオデバイスは、安定性バンドを含み得る。
図4は、本開示の態様による、少なくとも抵抗ポート(図示せず)を含む音響ポート有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの側面斜視
図400である。
図5は、本開示の態様による、少なくとも1つの抵抗ポートを含む音響ポート有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの側面斜視
図500である。
図6は、本開示の態様による、少なくとも1つの抵抗ポートを含む音響ポート有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの側面斜視
図600である。
図7は、本開示の態様による、少なくとも1つの抵抗ポートを含む音響ポート有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの側面斜視
図700である。
図8A及び
図8Bは、それぞれ、本開示の態様による、音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの背面斜視
図800A及び800Bである。
【0050】
図4、
図5、
図6、及び
図7に示されるように、安定性バンド216は、安定性バンド216をオーディオデバイスに、より具体的にはイヤバッドハウジング204に取り付けるために使用される取り付け特徴218を含み得る。態様では、安定性バンド216は、イヤバッドハウジング204に取り外し可能に取り付けられている。換言すれば、取り付け特徴218は、オーディオデバイスに対する安定性バンド216の取り外し及び追加を可能にする。他の態様では、取り付け特徴218は、イヤバッドハウジング204と一体的に形成されている。
【0051】
態様では、
図4、
図5、
図6、及び
図7に示されるように、取り付け特徴218は、オーディオデバイスのイヤバッドハウジング204の外周に跨るように成形されている。具体的には、取り付け特徴218は、イヤバッドハウジング204の外周の周りに嵌合するスリーブであり得る。しかしながら、他の態様には例解されていないが、取り付け特徴218は、安定性バンド216をイヤバッドハウジング204に結合させる任意の特徴である。換言すれば、取り付け特徴218は、イヤバッドハウジング204の外周に跨る必要はない。一例として、取り付け特徴218は、イヤバッドハウジング204の一部分の外周にスナップ留めして、又はその中へ摺動させて、安定性バンド216をイヤバッドハウジング204に接続し得る。
【0052】
態様では、取り付け特徴218は、安定性バンド216がイヤバッドハウジング204に結合されたときにイヤバッドハウジング204の抵抗ポート210と整列する開口部224を含む。具体的には、開口部224は、安定性バンド216がイヤバッドハウジング204に結合されたときに音響チャンバを安定性バンド216の外側の空間と結合させるために使用される、安定性バンド216の孔を提供する。態様では、開口部224は、イヤバッドハウジング204の遠位の取り付け特徴218の第1の側面から、イヤバッドハウジング204の近位の取り付け特徴218の第2の側面までテーパ状である。換言すれば、開口部224をテーパ状にすることで、イヤバッドハウジング204の近位の取り付け特徴218の第2の側面に向かって開口部224を徐々に狭くする。態様では、(例えば、イヤバッドハウジング204の遠位の)取り付け特徴218の第1の側面の開口部224は、抵抗ポート210の最大長さよりも長い第1の最大長さ、及び抵抗ポート210の最大高さよりも高い第1の最大高さを含み、一方で、(例えば、イヤバッドハウジング204の近位の)取り付け特徴218の第2の側面の開口部224は、抵抗ポート210の最大長さに等しい第2の最大長さ、及び抵抗ポート210の最大長さに等しい第2の最大高さを含む。第1の最大長さは、約2mm~約4mmであり得、第2の最大長さは、約1mm~約3mmであり得る。
【0053】
態様では、
図5、
図6、
図7、
図8A、及び
図8Bに示されるように、安定性バンド216は、取り付け特徴218の実質的に反対側にある第1の側面を含む。安定性バンド216の第1の側面は、少なくとも、イヤピースが着用者の耳に挿入されていないときに、取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204よりも遠位にある、自由側面である。態様では、安定性バンド216の第1の自由側面は、オーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされて、安定性バンド216の第1の自由側面が、取り付け特徴218に向かって、より具体的には、抵抗ポート210と整列した取り付け特徴218の開口部224に向かって折り畳まれたときに、安定性バンド216の第1の自由側面が抵抗ポート210を部分的にのみ覆うように設計されている。具体的には、態様では、オーディオデバイスが着用者の耳に位置決めされて、第1の自由側面が取り付け特徴218に向かって折り畳まれたときに、抵抗ポート210が安定性バンド216の第1の側面によって閉塞されないように、安定性バンド216の第1の自由側面の高さは、安定性バンド216の第1の自由側面の長さに沿って減少し得る。換言すれば、第1の自由側面は、異なる角度で下方に傾斜し得る。態様では、安定性バンド216の第1の自由側面の高さの減少は、安定性バンド216の第1の自由側面の高さの減少が安定性バンド216の第1の自由側面の長さに沿って増加するように変動する。安定性バンド216の第1の自由側面の設計は、
図12A~
図12Cに関してより詳細に説明され得る。
【0054】
態様では、取り付け特徴218の実質的に反対側にある第1の自由側面は、安定性バンド216の第2の片持ち部分220の一部である。具体的には、態様では、安定性バンド216は、着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するよう成形された第1の片持ち部分220と、着用者の耳の対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形された第2の片持ち部分222と、を含む。態様では、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222は一体的に形成されている。
【0055】
第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222の各々は、少なくとも、イヤピースが着用者の耳に挿入されていないときに、取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204により遠い第1の自由側面を含む。上で説明したように、第2の片持ち部分222の第1の自由側面222aは、第2の片持ち部分222の第1の自由側面222aの長さに沿って減少する(例えば、異なる角度で下方に傾斜する)高さを有し得る。したがって、第2の片持ち部分222の第1の自由側面222aは、オーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされて、第2の片持ち部分222の第1の自由側面222aが、取り付け特徴218に向かって、より具体的には、抵抗ポート210と整列した取り付け特徴218の開口部224に向かって着用者の対耳珠の下に折り畳まれたときに、抵抗ポート210を部分的にのみ覆い得る。
【0056】
更に、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222の各々は、取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204の近位にある第2の側面を含む。第1の片持ち部分220の第1の自由側面(例えば、220aで表記される)及び第2の側面、並びに第2の片持ち部分222の第1の自由側面(例えば、222aで表記される)及び第2の側面は、
図10及び
図11により詳細に示されている。
【0057】
第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222は、安定性バンド216がオーディオデバイスに取り付けられて、オーディオデバイスが着用者の耳に挿入されたときに、それぞれ、安定性バンド216が着用者の対耳輪領域120及び対耳珠領域110の形状に快適に嵌合するように、スコップ又は湾曲形状を有する。この湾曲形状は、それぞれ、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222が対耳輪及び対耳珠に接触したときに、片持ち部分の各々の第1の自由側面(例えば、第1の自由側面220a及び第1の自由側面222a)が取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204に向かって緩やかに巻き上がることを可能にする。このようにして、安定性バンド216は、広範囲の耳の幾何学的形状及びサイズに対してオーディオデバイスを固定する。着用者が大きい耳を有する場合は、オーディオデバイスが安定性バンド216とともに耳に挿入されるときに、片持ち部分のより少ない自由側面が取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204に向かって巻き上がり得る。ユーザがより小さい耳を有する場合は、オーディオデバイスが安定性バンド216とともに耳に挿入されるときに、片持ち部分のより多くの自由側面が取り付け特徴218及びイヤバッドハウジング204に向かって巻き上がり得る。しかしながら、どちらの場合でも、同じ安定性バンド216は、オーディオデバイスを適所に適切に配向された状態に保つための安定性を快適に提供し、着用者がオーディオデバイスを外耳道から引き離すことによってオーディオデバイスを取り外すときに僅かな抵抗を提供する。
【0058】
図9は、本開示の態様による、少なくとも1つの抵抗ポートを含む音響ポートを有するイヤバッドハウジングと、着用者の耳内に位置決めされた安定性バンドと、を含む、オーディオデバイスの背面斜視
図900である。
図9に例解されるように、オーディオデバイスが着用者の耳に挿入されたときに、安定性バンド216の抵抗ポート210及び同様に開口部224がオーディオデバイスの着用者の耳の珠間切痕と整列する。言及されるように、オーディオデバイスが着用者の耳に配置されたときに、珠間切痕の切痕が、安定性バンドを抵抗ポートに向かって変位させ得る皮膚を殆ど又は全く存在させず、抵抗ポートを塞ぐ可能性を更に低減することを考えると、抵抗ポート210(開口部224)が着用者の珠間切痕と整列することが理想的である。
【0059】
図9では、オーディオデバイスが着用者の耳に挿入されたときに、第1の片持ち部分220の小部分及び第2の片持ち部分222の小部分が背面斜視図から見える。第1の片持ち部分220は、着用者の耳の対耳輪の下に柔軟に嵌合するように成形されており、第1の片持ち部分220が着用者の対耳輪に接触すると、第1の片持ち部分220の第1の自由側面220aが、取り付け特徴218に向かって緩やかに巻き上がる(例えば、オーディオデバイスが着用者の耳に配置されるとこの特徴が見えなくなるので、
図8には取り付け特徴が例解されていない)。同様に、第2の片持ち部分222は、着用者の耳の対耳珠の下に柔軟に嵌合するように成形されており、第2の片持ち部分222が着用者の対耳珠に接触すると、第2の片持ち部分222の第1の自由側面222aが、取り付け特徴218に向かって、より具体的には、イヤバッドハウジング204の抵抗ポート210及び安定性バンド216の開口部224に向かって緩やかに巻き上がる。安定性バンド216を含むオーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされたとき、外耳は、
図9に示されない第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222の残部を見えなくする。
【0060】
態様では、典型的な耳の幾何学的形状に起因して、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222は主に、異なる平面上にある。第2の片持ち部分222は、オーディオデバイスが着用されたときに、第1の片持ち部分220と比較して外耳道により深く着座し得る。態様では、第2の片持ち部分222の第1の側面222aは主に、第1のイヤピースが着用されたときに、片持ち部分220の第1の側面220aと比較して外耳道により近い第1の平面上にある。
【0061】
更に、
図9に示されるように、本体202、並びに第2のフィードフォワードマイクロフォン226は、オーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされたときに、着用者の耳の外側に位置し得る。
【0062】
【0063】
言及したように、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222の各々は、第1及び第2の側面を含む。具体的には、
図10に示されるように、安定性バンドを含む第1の片持ち部分220が着用者の耳に挿入されたときに、オーディオデバイスは、取り付け特徴218に結合された第2の側面220bと、第2の側面220bに向かって折り重なった第1の側面220aと、を含む。同様に、第2の片持ち部分222は、オーディオデバイスが着用者の耳に挿入されたときに、第2の側面220bに向かって折り重なる、第2の側面222b及び第1の側面222aを含む。第1の片持ち部分220の第2の側面220bは、取り付け特徴218に結合されている。第1の片持ち部分222の第2の側面222bもまた、取り付け特徴218に結合されている。態様では、第1の片持ち部分220の第2の側面220b及び第2の片持ち部分222の第2の側面222bは、取り付け特徴218に取り付けられている。態様では、第1の片持ち部分220、第2の片持ち部分220及び取り付け特徴218は、一体的に形成されている。更に、
図11に例解されるように、取り付け特徴218の開口部224は、第2の片持ち部分222の第2の側面222bによって多少閉塞され得る。
【0064】
上で説明されるように、第1の片持ち部分220及び第2の片持ち部分222は、様々な耳のサイズ及び幾何学的形状に対する柔軟性を提供する。態様では、安定性バンド216は、柔軟性及び/又は快適性を増加させるための他の特徴を含む。
【0065】
一例として、
図10及び
図11に示されるように、第1の自由側面220a及び222aの外周の1つ以上は、連続しておらず、代わりにフリンジ(又はフィンガ)を含む。各フィンガの幅は、実質的に同じである必要はない。一例では、より高い柔軟性が所望されるエリアでは、より細いフィンガが使用される。耳の幾何学的形状の急激な変化(例えば、湾曲)があるか、又は人によってより多くの変化がある耳の領域では、フリンジは、単一の安定性バンド216が大部分の耳に嵌合するための柔軟性を提供する。例解されていないが、態様では、第1の片持ち部分220又は第2の片持ち部分222の一部のみがフリンジを含む。
【0066】
他の態様では、
図10及び
図11には例解されていないが、安定性バンド216は、フリンジを使用する代わりに、柔軟性リブとともに設計される。柔軟性リブは、水平又は垂直であり得る。柔軟性リブは、安定性バンドを含むオーディオデバイスの着用者の耳への挿入によって容易に変形可能である。耳の幾何学的形状の急激な変化(例えば、湾曲)があるか、又は人によってより多くの変化がある耳の領域では、柔軟性リブは、単一の安定性バンド216が大部分の耳に嵌合するための柔軟性を提供する。態様では、第1の片持ち部分220又は第2の片持ち部分222の一部のみがリブを含む。
【0067】
態様では、安定性バンド216は、任意の生体適合性材料で作製され、様々な厚さを有する。一例では、より低い可撓性が所望される場合、より硬度の高い材料が使用される。例えば、人によって耳の幾何学的形状が異なること、又は耳の湾曲したエリアに起因して、より大きい可撓性が所望される領域では、可撓性を増加させるために、より硬度の低い材料を使用することができる。
【0068】
二重平面安定性バンド216は、外耳道に向かうバッドの方向に高い順応性を有し、着用者がイヤピースを回転させよう又は取り外そうとするときに垂直方向にいくらかの剛性を提供する。
【0069】
【0070】
言及したように、態様では、安定性バンド216の第1の自由側面222aは、オーディオデバイスが着用者の耳内に位置決めされて、第1の自由側面222aが、取り付け特徴218に向かって、より具体的には、抵抗ポート210と整列した取り付け特徴218の開口部224に向かって折り畳まれたときに、第1の自由側面222aが抵抗ポート210を部分的にのみ覆うように設計されている。したがって、
図12A~
図12Cに示されるように、第1の自由側面222aの高さは、第1の自由側面222aの長さに沿って減少し得る。換言すれば、
図12A~
図12Cによって例解されるように、第1の自由側面222aは、異なる角度で下方に傾斜し得る。更に、示されるように、第1の自由側面222aの高さの減少は、第1の自由側面222aの高さの減少が第1の自由側面222aの長さに沿って増加するように変動し得る。
【0071】
本明細書で説明されるインイヤ型オーディオ出力デバイスは、オーディオヘッドフォン、補聴器、聴覚支援ヘッドフォン、ノイズマスキングイヤバッド、ANRヘッドフォン、航空ヘッドフォン、及びインイヤ型構成要素を含む他のデバイスを含む、様々なデバイスに適用可能である。
【0072】
本発明の概念から逸脱することなく、本明細書に開示される特定の装置及び技法の多数の使用及びそれらからの逸脱を行うことができる。したがって、本発明は、本明細書に開示され、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲によってのみ限定される、ありとあらゆる新規な特徴及び特徴の新規な組み合わせを包含するものとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0073】
30-1B 中心線
30-1C 中心線
32-1B 入口
32-1C 入口
110 対耳珠領域
120 対耳輪領域
130 領域
132 領域
134 領域
140 領域
202 本体
204 イヤバッドハウジング
206 ノズル
208 封止構造
210 抵抗ポート
212 マスポート
214 フィードフォワードマイクロフォン(第1のフィードフォワードマイクロフォン)
216 安定性バンド
220 第1の片持ち部分
220a 第1の自由側面
220b 第2の側面
222 第2の片持ち部分
222a 第1の自由側面
222b 第2の側面
224 開口部
226 フィードフォワードマイクロフォン(第2のフィードフォワードマイクロフォン)
240 抵抗性メッシュ
【国際調査報告】