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特表2025-501425ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 54/02 20060101AFI20250115BHJP
   B65G 43/00 20060101ALI20250115BHJP
   B23P 19/00 20060101ALI20250115BHJP
   H02P 25/064 20160101ALI20250115BHJP
【FI】
B65G54/02
B65G43/00 K
B23P19/00 302J
H02P25/064
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023529114
(86)(22)【出願日】2023-03-28
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2023084478
(87)【国際公開番号】W WO2024119672
(87)【国際公開日】2024-06-13
(31)【優先権主張番号】202211547451.8
(32)【優先日】2022-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】朱学園
(72)【発明者】
【氏名】銭林
(72)【発明者】
【氏名】史衛領
(72)【発明者】
【氏名】郭順
【テーマコード(参考)】
3C030
3F021
3F027
5H540
【Fターム(参考)】
3C030DA34
3C030DA37
3F021BA02
3F021DA05
3F027AA01
3F027CA01
3F027DA04
3F027FA01
3F027FA02
3F027FA11
3F027FA12
5H540AA01
5H540BB09
5H540EE02
5H540FA14
(57)【要約】
【課題】本発明には、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置が提供される。
【解決手段】予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御することと、可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得することと、実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成することと、可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成することと、を含む。本願の実施により、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに対して非接触式視覚検出ステーションを配置しており、画像処理方式で可動子に対して位置到着検出と位置標定を行い、操作の複雑さを低下させ、標定効率と標定結果の信頼性を高める。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、前記検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御することと、
前記可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得することと、
前記実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成することと、
前記可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成することと、を含む、
ことを特徴とするダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項2】
前記検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御するというステップの前に、さらに、
前記検出ステーションの上方に設けられた光源を、作動状態に入らせるように制御することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項3】
前記特徴画像領域は可動子表面マークが位置する画像領域または可動子製品ツールが位置する画像領域であり、
前記実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成するというステップは、
前記実際座標位置と参考座標位置の位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を得ることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項4】
予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得するというステップは、
可動子取付板の位置する画像領域の前記可動子画像における第1実際座標位置と、可動子製品ツールの位置する画像領域の前記可動子画像における第2実際座標位置とをそれぞれ取得することを含み、
前記実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成するというステップは、
前記第1実際座標位置および前記第2実際座標位置によって相対位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を得ることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項5】
前記可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成するというステップは、
前記検出ステーションと次の加工ステーションとの間の標準可動子移動距離を取得することと、
前記相対位置偏差値及び前記標準可動子移動距離によって補正後移動距離を算出することと、
前記補正後移動距離によって対応する可動子位置標定信号を生成することと、を含み、
ここで、前記可動子位置標定信号は、当面の検出可動子が前記検出ステーションから前記次の加工ステーションへ移動することを制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項6】
前記検出ステーションの数が複数あり、
予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、前記検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御するというステップ前に、さらに、
各検出対象可動子に対応する可動子識別子情報を取得することと、
前記可動子識別子情報に基づいて予め設定された検出戦略ライブラリから異なる前記検出対象可動子に対応する検出ステーション識別情報を決定することと、
各前記可動子識別子情報に対応する前記検出ステーション識別情報に基づいて、位置到着検出制御信号を生成することであって、前記位置到着検出制御信号が前記検出対象可動子が対応する前記検出ステーションまで移動することを制御するために用いられることとを含む、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項7】
前記可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得するというステップの前に、さらに、
当面の検出可動子に対応する可動子識別子情報を取得することと、
前記可動子識別子情報によって、予め設定された特徴識別戦略ライブラリから対応する識別対象特徴タイプを決定することと、を含み、
前記可動子画像に対して特徴認識を行うというステップは、
前記認識対象特徴タイプによって前記可動子画像に対して特徴認識を行うことを含む、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法。
【請求項8】
予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、前記検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御する制御モジュールと、
前記可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得する認識モジュールと、
前記実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成する第1生成モジュールと、
前記可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する第2生成モジュールと、を含む、
ことを特徴とするダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置。
【請求項9】
メモリと、プロセッサとを含み、前記メモリには、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムが記憶されている標定デバイスであって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時、請求項1~7のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とする標定デバイス。
【請求項10】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行された時、請求項1~7のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイレクトドライブトランスミッション技術の分野に関し、特にダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術が急速に発展している今日、各種のリニア搬送装置は生産制造業で広く応用されている。ダイレクトドライブトランスミッションシステムは代表的なリニア搬送装置であり、ダイレクトドライブモータによる搬送システムを採用して各搬送ユニットの作動を正確に制御する。
【0003】
現在、ダイレクトドライブトランスミッションシステムには複数の可動子が設けられており、可動子における各機能ユニットには通常、ある程度の取付誤差があるため、可動子の運動中にある程度の位置誤差がある。このゆえに、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子に対して位置標定を行う必要がある。従来技術では、通常、接触式の方式で可動子の位置標定を実現しており、つまり、ダイヤルゲージで固定位置で可動子ごとに測定する形で、可動子の位置検出と標定を行っているが、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子数が多い場面では、ダイヤルゲージを頻繁に転移する必要があり、標定精度が確保できず、且つ操作が煩雑であり、効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例には、少なくとも、接触式の方式でダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子に対して位置標定を行うことに起因して、標定精度が確保できず、且つ操作が煩雑であり、効率が低いという従来技術の問題を解決できるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的課題を解決するために、本願実施例の第1面では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法が提供され、当該ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法は、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、前記検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御することと、前記可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得することと、前記実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成することと、前記可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成することと、を含む。
【0006】
本願実施例の第2面では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置が提供され、当該ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置は、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御する制御モジュールと、前記可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の前記可動子画像における実際座標位置を取得する認識モジュールと、前記実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成する第1生成モジュールと、前記可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する第2生成モジュールと、を含む。
【0007】
本願の第3面では、標定デバイスが提供され、この標定デバイスは、メモリと、プロセッサとを含み、メモリには、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムが記憶されており、プロセッサがコンピュータプログラムを実行する時、上記の本願実施例の第1面で提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法を実現する。
【0008】
本願実施例の第4面では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供され、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行された時、の本願実施例の第1面で提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法における各ステップを実現する。
【発明の効果】
【0009】
以上から分かるように、本実施例によって提供されたダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置によれば、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を可動子画像を取得するように制御し、可動子画像に対して特徴認識を行って予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得し、実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成し、可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する。本願の実施により、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに対して非接触式視覚検出ステーションを配置しており、画像処理方式で可動子に対して位置到着検出と位置標定を行い、操作の複雑さを低下させ、標定効率と標定結果の信頼性を高めている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本願の第1実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの一部の構造を示す図である。
図2図2は、本願の第1実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法の基本的なフローチャートである。
図3図3は、本願の第1実施例によって提供される別のダイレクトドライブトランスミッションシステムの一部の構造を示す図である。
図4図4は、本願の第2実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法の詳細なフローチャートである。
図5図5は、本願の第3実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置のプログラムモジュールの模式図である。
図6図6は、本願の第4実施例によって提供される標定デバイスの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にかつ理解しやすくするために、以下では、本願実施例における図面を組み合わせて本願実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が進歩的な労働をしない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に含まれる。
【0012】
なお、本願実施例の説明において、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対的な重要性を明示するかまたは暗示するか、あるいは、示された技術的特徴の数を非明示的に示すものとして理解してはならない。したがって、「第1」及び「第2」が限定された特徴は、1つまたは複数の当該特徴を含むことを明示的または非明示的に示すことができる。本願実施例の説明において、「複数」は、別に明確かつ具体的に限定されない限り、2つまたは2つ以上を意味している。
【0013】
接触式の方式でダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子に対して位置標定を行うことに起因して、標定精度が確保できず、且つ操作が煩雑であり、効率が低いという従来技術の問題を解決するために、本願の第1実施例には、リニア型ダイレクトドライブトランスミッションシステムまたはループ型ダイレクトドライブトランスミッションシステムのような多可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムに適用できるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法が提供される。図1は、本願の第1実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの一部の構造を示す図であり、本実施例では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムにおける1セットの固定子と可動子の協働構造を例として説明する。このダイレクトドライブトランスミッションシステムは、ガイドレール1と、固定子2と、可動子3と、を含み、可動子3がガイドレール1に摺動可能に設置され、可動子3は、可動子取付板31と、可動子取付板31に固定設置された磁石鋼32とを備え、固定子2は、固定子取付板21と、透磁体22と、透磁体22に固定設置された巻線23とを備え、巻線23は、透磁体22に周設された複数のコイルを備える。実際の実用において、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの各固定子2がドライバに電気的に接続され、ドライバがコントローラに電気的に接続され、コントローラがドライバを固定子2に電流を出力するように制御する場合、通電後の固定子2の巻線22に進行波磁界が発生し、対応する可動子3の磁石鋼32に推力を生じさせ、可動子3がガイドレール1に沿って推力方向へ移動するようになる。
【0014】
図1に示すように、本実施例では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに対して非接触式視覚システム4が設けられており、視覚システム4は、ブラケットを介してダイレクトドライブトランスミッションシステムの規定されたプラットフォームに固定されてもよく、この視覚システム4が可動子取付板31の真上に設けられ、且つダイレクトドライブトランスミッションシステムのコントローラと電気的に接続されていてもよく、選択可能な実施形態において、視覚システム4が、画像取得装置41と、レンズ42と、光源43とを備え、一例として画像取得装置41が高速カメラであってもよい。
【0015】
図2は、図2は、本願の第1実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法の基本的なフローチャートであり、このダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法は、以下のステップを含む。
【0016】
ステップ201:予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御する。
【0017】
具体的には、本実施例のダイレクトドライブトランスミッションシステムには、可動子の位置標定を行うための少なくとも1つの検出ステーションが設けられており、システムは可動子到着信号を感知することで可動子が検出ステーションに移動したことを決定し、このとき、検出ステーションの上方にある画像取得装置を、検出ステーションに移動した当面の検出可動子に対応する可動子画像を取得するように制御する。
【0018】
本実施例のいくつかの実施形態では、検出ステーションの数が複数ある。相応的に、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御する前に、さらに、各検出対象可動子に対応する可動子識別子情報を取得することと、可動子識別子情報に基づいて予め設定された検出戦略ライブラリから異なる検出対象可動子に対応する検出ステーション識別情報を決定することと、各可動子識別子情報に対応する検出ステーション識別情報に基づいて、位置到着検出制御信号を生成することであって、位置到着検出制御信号が検出対象可動子が対応する検出ステーションまで移動することを制御するために用いられることとを含む。
【0019】
具体的には、実際の応用において、単一の検出ステーションで全ての可動子の位置標定を実行すると、シリアル方式で各可動子に対して画像取得および処理を行う必要があり、全体標定時間が長く、また、ダイレクトドライブトランスミッションシステムにおける異なる可動子の機能プロパティが異なる可能性があり、異なる可動子の物理的構造に差異がある可能性があるため、同じ画像取得装置では異なる可動子の視覚検出タスクを同時に実現することができないおそれがある。これに基づいて、本実施例では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに複数の検出ステーションを配置することで、異なる機能プロパティの可動子に応じて複数の異なる形式の画像取得装置を配置できる一方、複数の可動子の位置標定を同時に行うことができる。
【0020】
本実施例では、システムには、異なる可動子表示情報と検出ステーション識別情報とのマッピング関係を含む検出戦略ライブラリが予め設定されており、可動子ごとに対応する検出ステーション識別情報を予め決定することができるため、可動子標定プロセスでは、コントローラは、決定された検出ステーション識別情報によって、各可動子を対応する検出ステーションに適応的に移動させるように制御し、可動子が所定の位置に移動した後、可動子到着信号を報告し、その後、本実施例の上記ステップ201の実行をトリガして、当面の検出可動子の位置標定プロセスを開始する。
【0021】
ステップ202:可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得する。
【0022】
具体的には、本実施例の各可動子は、いずれも可動子の組立正確性を示すために用いられる特定の物理的特徴プロパティを備えており、選択可能な実施形態では、この物理的特徴プロパティは可動子取付板の表面マーク、可動子取付板に取り付けられた製品ツールの組立位置、可動子取付板と製品ツールの相対位置などであってもよい。本実施例では、可動子位置標定の需要に基づいて、特定の物理的特徴プロパティによって画像特徴認識を行い、特徴画像領域の全体画像における座標位置を取得することができる。
【0023】
本実施例のいくつかの実施形態では、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御するという上記のステップの前に、さらに、検出ステーションの上方に設けられた光源を、作動状態に入らせるように制御することを含む。
【0024】
具体的には、実際の応用において、画像取得装置によって取得された画像の品質(例えば、解像度、明度など)は画像認識と処理結果に実質的な影響を与えるが、本実施例では、画像ができるだけ多くのディテール情報を提供するように、可動子が検出ステーションに到着した後に光源をトリガして可動子を照明し、可動子が位置する環境の明るさを確保し、画像取得装置によって取得された可動子画像の品質を高めることができる。
【0025】
本実施例のいくつかの実施形態では、可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得するというステップの前に、さらに、当面の検出可動子に対応する可動子識別子情報を取得することと、可動子識別子情報によって、予め設定された特徴識別戦略ライブラリから対応する識別対象特徴タイプを決定することと、を含む。相応的に、可動子画像に対して特徴認識を行うことは、認識対象特徴タイプによって可動子画像に対して特徴認識を行うことを含む。
【0026】
具体的には、本実施例では、可動子によって可動子位置標定需要が異なる可能性があるため、位置標定を行うために参照する必要がある画像特徴も異なる。このゆえに、本実施例では、可動子識別子情報によって予め設定された特徴認識戦略ライブラリから異なる可動子に対応する識別対象特徴タイプを転用し、そして画像認識過程において、識別対象特徴タイプに応じて対応する特徴認識戦略を採用して、当面の検出可動子に対して適応的に特徴認識を行うことで、特徴認識の有効性を確保し、ひいては標定結果全体の正確性を高めることができる。
【0027】
ステップ203:実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成する。
【0028】
具体的には、本実施例では、当面の検出可動子の代表的な画像特徴が位置する座標位置によって、可動子が所定の位置に移動した時の位置情報を判定し、可動子到着検出結果を得る。
【0029】
本実施例の1つの選択可能な実施形態では、特徴画像領域は可動子表面マークが位置する画像領域または可動子製品ツールが位置する画像領域である。したがって、上記の実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成することは、実際座標位置と参照座標位置との位置偏差値を算出して、可動子到着検出結果を得ることを含む。
【0030】
具体的には、実際の応用において、可動子が搬送経路を移動する過程で、移動する必要のある各ステーションは、いずれも標準位置情報を持っており、可動子が理論的に正確に標準位置に移動すると、その特定の物理特徴の画像における理論座標位置は予め設定された参照座標位置に一致しなければならない。可動子自体の組立に誤差があると、検出ステーションに対して可動子に相対的な位置偏差があることを招く。これにより、本実施例では、実際の標定場面において、可動子画像における特徴画像領域の実際座標位置を認識した後に、これを参照座標位置と比較し、両者の位置偏差値を取得する。この位置偏差値は即ち可動子到着検出結果である。
【0031】
本実施例の別の1つの選択可能な実施形態では、上記の予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得することは、可動子取付板の位置する画像領域の可動子画像における第1実際座標位置と、可動子製品ツールの位置する画像領域の可動子画像における第2実際座標位置とをそれぞれ取得することを含む。相応的に、実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成する上記のステップは、第1実際座標位置および第2実際座標位置によって相対位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を得ることを含む。
【0032】
図3は、本願の第1実施例によって提供される別のダイレクトドライブトランスミッションシステムの一部の構造を示す図であり、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子取付板31には可動子製品ツール5が固定設置され、ツールのタイプが治具、刃物、シャープナー、測定器などを含むが、これらに限定されない。視覚システム4は、可動子取付板31の真上に設置され、画像取得装置41と、レンズ42と、光源43とを備える。
【0033】
具体的には、前の実施形態とは異なり、本実施例では、可動子の組立誤差が可動子製品ツールの取付過程に存在する可能性があることを配慮したため、画像認識過程において、可動子製品ツールおよび可動子取付板に対して、それぞれ特徴認識を行い、両者に対応する特徴画像領域を取得してから、2つの特徴画像領域からそれぞれ特徴点を取得し、さらに2つの特徴点の座標位置に対して差分を行い、最後に差分結果を可動子取付板とその上に設置された可動子製品ツールの相対位置偏差値とし、可動子位置到着検出を完成させる。
【0034】
ステップ204:可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する。
【0035】
具体的には、本実施例では、検出ステーションに移動した可動子の位置試験を行った後に、検出ステーションに対する可動子の相対位置偏差または可動子自体の可動子取付板と可動子製品ツールとの相対位置偏差を取得し、そして、位置偏差によって対応する可動子位置標定信号を生成し、この可動子位置標定信号をコントローラに報告する。コントローラはこの可動子位置標定信号を参照して固定子の作動電流を調整して、可動子の実際作動挙動を適応的に変化させることで、可動子のガイドレール上での摺動距離を変化させ、最終的に可動子の異なる機能ユニットの組立過程で発生した固有誤差による運動誤差を補正することができる。なお、本実施例の可動子位置標定信号は、コントローラが全ての固定子の動作電流または一部の固定子の動作電流を調整するために用いられることができる。
【0036】
本実施例のいくつかの実施形態では、可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する上記のステップは、検出ステーションと次の加工ステーションとの間の標準可動子移動距離を取得することと、相対位置偏差値及び標準可動子移動距離によって補正後移動距離を算出することと、補正後移動距離によって対応する可動子位置標定信号を生成することと、を含む。
【0037】
具体的には、本実施例の可動子位置標定信号は、当面の検出可動子が検出ステーションから次の加工ステーションへ移動することを制御するために用いられる。本実施例では、各可動子はステーション間を移動する時に、標準移動距離を備えており、本実施例において可動子取付板と製品ツールとの位置組立偏差を算出した後、この位置組立偏差を可動子が次のステーションに移動するまでの移動距離に補正し、補正後移動距離で可動子を次のステーションに移動させるように制御し、ツール組立誤差による移動誤差を補正する。
【0038】
従来技術と比べて、本実施例によって提供されたダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法によれば、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を可動子画像を取得するように制御し、可動子画像に対して特徴認識を行って予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得し、実際座標位置に基づいて可動子到着検出結果を生成し、可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する。本願の実施により、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに対して非接触式視覚検出ステーションを配置しており、画像処理方式で可動子に対して位置到着検出と位置標定を行い、操作の複雑さを低下させ、標定効率と標定結果の信頼性を高めている。
【0039】
よりよく本願を理解するため、本願の第2実施例には、詳細なダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法がさらに提供される。図4は、本実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法の詳細なフローチャートであり、このダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法は、以下のステップを含む。
【0040】
ステップ401:各検出対象可動子に対応する可動子識別子情報によって、予め設定された検出戦略ライブラリから異なる検出対象可動子に対応する検出ステーション識別情報を決定する。
【0041】
本実施例では、可動子識別子は、ダイレクトドライブトランスミッションシステムにおける複数の可動子の身分を一意に識別するために用いられる。
【0042】
ステップ402:各可動子識別子情報に対応する検出ステーション識別情報によって、位置到着検出制御信号を生成し、検出対象可動子を対応する検出ステーションに移動させるように制御する。
【0043】
本実施例では、異なるタイプの可動子が異なる位置標定需要に対応している。本実施例では、複数の異なる検出ステーションでその位置標定を実現し、標定効率と多様な標定場面での標定結果の正確性を高めている。
【0044】
ステップ403:予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を可動子画像を取得するように制御する。
【0045】
本実施例では、画像取得中の環境の明るさを確保し、取得された可動子画像の品質を高めるように、検出ステーションの上方に設けられた光源が可動子に光線を発射するように制御することもできる。
【0046】
ステップ404:可動子画像に対して特徴認識を行い、可動子取付板の位置する画像領域の可動子画像における第1実際座標位置と、可動子製品ツールの位置する画像領域の可動子画像における第2実際座標位置をそれぞれ取得する。
【0047】
ステップ405:第1実際座標位置及び第2実際座標位置によって相対位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を取得する。
【0048】
本実施例では、製品ツールが可動子取付板に取り付けられ、組立過程では、両者にある程度の組立誤差がある可能性がある。本実施例では、両者の相対位置偏差値を算出することで両者の組立誤差を決定する。
【0049】
ステップ406:検出ステーションと次の加工ステーションとの間の標準可動子移動距離を取得する。
【0050】
ステップ407:相対位置偏差値及び標準可動子移動距離によって、補正後移動距離を算出する。
【0051】
本実施例では、可動子取付板に対する製品ツールの位置組立偏差を、可動子が次のステーションに移動する移動距離に補正し、そして補正後移動距離を利用して、可動子が次のステーションに移動するように制御し、ツール組立誤差による移動誤差を補正する。
【0052】
ステップ408:補正後移動距離によって、対応する可動子位置標定信号を生成する。
【0053】
具体的には、本実施例の可動子位置標定信号は、固定子の作動電流を調整して可動子が次のステーションに移動する時の実際移動挙動を適応的に変化させ、可動子がガイドレール上で次のステーションに移動する移動距離を変化させ、最終的に製品ツールの組立誤差による移動誤差を補正することを実現するために用いられる。
【0054】
なお、本実施例では非接触式の視覚標定考案を採用して、各可動子の画像特徴を認識し、画像処理によって可動子の実際到着位置を算出し、可動子の位置偏差を算出して、可動子の位置標定を実現する。標定全過程において、視覚システムが固定され、操作が簡単で、標定結果が信頼できる。
【0055】
理解できるように、本実施例における各ステップの番号の大きさは、ステップの実行の優先順位を意味するものではなく、各ステップの実行順序は、その機能と内在的な論理によって決定されるべきであり、本願の実施例の実施過程に対して唯一の限定を構成しない。
【0056】
図5は、本願の第3実施例によって提供されるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置のプログラムモジュールの模式図である。このダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置は、上記の実施例におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法を実現するために用いることができる。図5に示すように、この可動子位置標定装置は、主に、
予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御する制御モジュール501と、
可動子画像に対して特徴認識を行い、予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得する認識モジュール502と、
実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成する第1生成モジュール503と、
可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する第2生成モジュール504と、を含む。
【0057】
本実施例の1つの選択可能な実施形態では、制御モジュールは、さらに、検出ステーションの上方に設けられた光源を動作状態に入らせるように制御するために用いられる。
【0058】
本実施例の1つの選択可能な実施形態では、特徴画像領域は可動子表面マークの位置する画像領域または可動子製品ツールの位置する画像領域である。相応的に、第1生成モジュールは、具体的に、実際座標位置と参照座標位置との位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を取得するために用いられる。
【0059】
本実施例の別の選択可能な実施形態では、認識モジュールは、上記の予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得する機能を実行する時に、具体的には、可動子取付板の位置する画像領域の可動子画像における第1実際座標位置と、可動子製品ツールの位置する画像領域の可動子画像における第2実際座標位置をそれぞれ取得するために用いられる。相応的に、第1生成モジュールは、具体的に、第1実際座標位置および第2実際座標位置によって相対位置偏差値を算出し、可動子到着検出結果を取得するために用いられる。
【0060】
さらに、本実施例の1つの選択可能な実施形態では、第2生成モジュールは、具体的に、検出ステーションと次の加工ステーションとの間の標準可動子移動距離を取得し、相対位置偏差値及び標準可動子移動距離によって補正後移動距離を算出し、補正後移動距離によって対応する可動子位置標定信号を生成するために用いられ、ここで、可動子位置標定信号は当面の検出可動子が検出ステーションから次の加工ステーションへ移動することを制御ために用いられる。
【0061】
本実施例の1つの選択可能な実施形態では、この可動子位置標定装置は、各検出対象可動子に対応する可動子識別子情報を取得するための取得モジュールと、可動子識別子情報によって予め設定された検出戦略ライブラリから異なる検出対象可動子に対応する検出ステーション識別情報を決定するための決定モジュールと、各可動子識別子情報に対応する検出ステーション識別情報に基づいて位置到着検出制御信号を生成するための第3生成モジュールであって、ここで、位置到着検出制御信号は、検出対象の可動子の対応検出ステーションへの移動を制御するために用いる第3生成モジュールと、をさらに備える。
【0062】
本実施例の1つの選択可能な実施形態では、取得モジュールは、さらに、当面の検出可動子に対応する可動子識別子情報を取得するために用いられ、決定モジュールは、さらに、可動子識別子情報によって予め設定された特徴認識戦略ライブラリから対応する認識対象特徴タイプを決定するために用いられ、認識モジュールは、上記の可動子画像に対して特徴認識を行う機能を実行する時に、具体的に、認識対象特徴タイプによって可動子画像に対して特徴認識を行うために用いられる。
【0063】
なお、第1実施例、第2実施例におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法は、いずれも本実施例によって提供されたダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置に基づいて実現されることができ、当業者は、説明の便宜上、本実施例に記載されたダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置の具体的な作動過程は、前記の方法実施例における対応する過程を参照できるため、ここで繰り返して説明する必要はない。
【0064】
従来技術と比べて、本願の実施例によって提供されたダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定装置は、予め設定された検出ステーションに対応する可動子到着信号を受信すると、検出ステーションの上方に設けられた画像取得装置を、可動子画像を取得するように制御し、可動子画像に対して特徴認識を行って予め設定された特徴画像領域の可動子画像における実際座標位置を取得し、実際座標位置によって可動子到着検出結果を生成し、可動子到着検出結果を参照して、対応する可動子位置標定信号を生成する。本願の実施によって、ダイレクトドライブトランスミッションシステムに対して非接触式視覚検出ステーションを配置しており、画像処理方式を利用して可動子の位置到着検出と位置標定を行い、操作の複雑さを低下させ、標定効率と標定結果の信頼性を高めている。
【0065】
図6を参照すると、図6は、本願の第4実施例によって提供される標定デバイスの構成を示す図である。この標定デバイスは、上記の実施例におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法を実現するために用いられることができる。図6に示すように、この標定デバイスは、主に、メモリ601と、プロセッサ602とを含み、メモリ601には、プロセッサ602上で実行可能なコンピュータプログラム603が記憶されており、メモリ601とプロセッサ602が電気的に接続されている。プロセッサ602がこのコンピュータプログラム603を実行する時、上記の実施例におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法を実現する。ここで、プロセッサの数は1つまたは複数であってもよい。
【0066】
メモリ601は、高速ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよいし、磁気ディスクメモリのような不揮発性メモリ(non-volatile memory)であってもよい。メモリ601は実行可能なプログラムコードを記憶するためのものであり、プロセッサ602はメモリ601に結合されている。
【0067】
さらに、本願の実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供しており、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が上記の各実施例の標定デバイスに設けられることができ、上記の図6に示す実施例におけるメモリであってもよい。
【0068】
このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラム603が記憶されており、このプログラムがプロセッサ602によって実行された時、上記の実施例におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法を実現する。さらに、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ、ディスクまたは光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる各種媒体であってもよい。
【0069】
理解できるように、本願のいくつかの実施例において、開示された装置と方法は、他の方式によって実現できる。例えば、上記の記載された装置の実施例は単なる例示的なものにすぎず、例えば、モジュールの分割は、単なる論理的機能の分割だけであり、実際には他の分割方式もある。例えば、複数のモジュールまたはコンポーネントを組み合わせたり、別のシステムに統合したりしてもよいし、いくつかの特徴を無視してもよいし、実行しなくてもよい。また、表示または検討されている相互間の結合または直接結合または通信接続は、いくつかのポート、装置またはモジュールを介した間接結合または通信接続であってもよく、電気的方式、機械的方式または他の形式であってもよい。
【0070】
分けられた部品として説明されたモジュールは、物理的に分離されてもよいし、物理的に分離されなくてもよく、モジュールとして示された部品は、物理的なモジュールであってもよいし、物理的なモジュールでなくてもよく、即ち、1つの箇所に位置してもよいし、複数のネットワークモジュールに分布してもよい。本実施例の目的を達成するために、実際の状況に応じてモジュールの一部または全部を選択することができる。
【0071】
また、本願の各実施例における各機能モジュールは、1つの処理モジュールに統合されてもよいし、各モジュールが個別に物理的に存在してもよいし、2つまたは2つ以上のモジュールが1つのモジュールに統合されてもよい。上記の統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実現されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形で実現されてもよい。
【0072】
統合されたモジュールは、ソフトウェア機能モジュールの形で実現され、独立した製品として販売されたり、使用されたりした場合、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶してもよい。このような理解に基づいて、本願の技術考案は、本質的に既存技術に寄与した部分または本願の技術的手段の全部または一部は、ソフトウェア製品の形で具現化することができる。このコンピュータソフトウェア製品は、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、若干の指令を含み、1台のコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバまたはネットワークデバイスなどであってもよい)で本願の各実施例における方法の全部または一部のステップを実行できる。前記読み取り可能な記憶媒体はUSBメモリ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、ディスクまたは光ディスクなど、プログラムコードを記憶できる各種媒体を含む。
【0073】
なお、上記の各方法の実施例について、説明の便宜上、一連の動作の組み合わせとして記載されたが、当業者は、本願が上記の動作順序に制限されず、本願によっていくつかのステップが他の順序に変更してもよいし、同時に行ってもよいことを知っているはずである。また、当業者は、明細書に記載された実施例がいずれも好ましい実施例であり、関連する動作とモジュールが必ずしも本願に必須ではないことも知っているはずである。
【0074】
上記のように、各実施例についてそれぞれ異なった重点を置いて説明したが、ある実施例の詳しく述べられていない内容について、他の実施例での関連説明を参照することができる。
【0075】
以上は、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの可動子位置標定方法及び関連装置の説明であり、当業者にとっては、本願実施例の思想によれば、具体的な実施形態及び適用範囲ではいずれも変更箇所がある。以上により、本明細書の内容は、本願を制限するものではないと理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】