(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250115BHJP
H10F 39/18 20250101ALI20250115BHJP
H10K 59/60 20230101ALI20250115BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20250115BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
H01L27/146 C
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K59/60
H10K59/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568103
(86)(22)【出願日】2023-06-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2023103595
(87)【国際公開番号】W WO2024109043
(87)【国際公開日】2024-05-30
(31)【優先権主張番号】202211478158.0
(32)【優先日】2022-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517333336
【氏名又は名称】武漢華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISOLAY TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】305 Room,Building C5 Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,.Wuhan East Lake High-tech Development Zone Wuhan,Hubei 430079 China
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲亮▼
【テーマコード(参考)】
3K107
4M118
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC35
3K107CC41
3K107EE68
3K107FF04
4M118AA01
4M118AB01
4M118BA05
4M118CA14
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4M118FB16
4M118GB02
4M118GB08
4M118GB11
4M118GB15
4M118HA26
4M118HA27
5C094AA51
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA15
5C094FA01
5C094FA02
5C094FB02
5C094FB14
5C094HA08
5C094JA02
5C094JA08
(57)【要約】
本願は、表示パネルを開示する。表示パネルは、スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを含む。第1受光素子は、第1電極、第1受光部及び第1保護電極を含み、第2受光素子は第2電極、第2受光部及び第2保護電極を含み、スイッチング素子は、ソース及びドレインを含み、第1電極は、第2電極に接続され、第1受光部及び第2受光部は、いずれもソース又はドレインに接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを少なくとも1つ含む表示パネルであって、前記表示パネルは、さらに、
基板と、
前記基板に設けられ、互いに接続されている第1電極及び第2電極を含む第1導電層と、
前記第1導電層の前記基板から遠い側に設けられ、離間して設けられる、前記第1電極に対応して設けられた第1受光部と前記第2電極に対応して設けられた第2受光部とを含み、金属酸化物半導体を含む受光層と、
前記第1導電層と前記受光層との間に設けられる絶縁層と、
前記受光層の前記基板から遠い側に設けられ、前記第1受光部に電気的に接続される第1保護電極と、前記第2受光部に電気的に接続される第2保護電極とを含む第2導電層と、
前記第2導電層の前記基板から遠い側に設けられ、前記スイッチング素子のソース及びドレインを含み、前記第1保護電極及び前記第2保護電極は、両方とも前記スイッチング素子のソース又はドレインに電気的に接続される第3導電層と、を含み、
ここで、前記第1受光素子は、前記第1電極、前記第1受光部及び前記第1保護電極を含み、前記第2受光素子は、前記第2電極、前記第2受光部及び前記第2保護電極を含む、
表示パネル。
【請求項2】
前記基板と前記第1導電層との間に設けられ、前記スイッチング素子の第1活性部を含み、前記スイッチング素子のソース及びドレインは、それぞれ前記第1活性部に電気的に接続される第1活性層をさらに含む、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記受光ディバイスは、さらに、少なくとも部分的に重なるように設けられた第1キャパシタ電極及び第2キャパシタ電極を含む蓄積キャパシタを含み、
前記第1キャパシタ電極は、前記第1電極及び前記第2電極の両方に電気的に接続され、
前記第2キャパシタ電極は、前記第1保護電極及び前記第2保護電極の両方に電気的に接続され、前記第2キャパシタ電極は、前記第1キャパシタ電極と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記導電部の前記基板への正投影が、前記第1電極及び/又は前記第2電極の前記基板への正投影と部分的に重なる導電部を含む第4導電層をさらに含む、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記受光層の前記金属酸化物半導体の電子移動度は10cm
2/Vs以上であり、前記絶縁層の厚さは5nm~15nmである、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項6】
第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを含む画素駆動回路をさらに含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記受光層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2活性部を含み、前記第2活性部はポリシリコン半導体を含む第2活性層と、
前記第2活性層と前記受光層との間に設けられ、第2駆動トランジスタの第3活性部を含み、前記第3活性部は金属酸化物半導体を含む第3活性層と、
前記第2活性層と前記第3活性層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2ゲートを含み、前記第2ゲートが前記第2活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる導電層と、を含み、
前記第2導電層は、前記第2駆動トランジスタの第3ゲートをさらに含み、前記第3ゲートは、前記第3活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第1活性部は、ポリシリコン半導体を含み、
前記第2活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第1活性部は、金属酸化物半導体を含み、
前記第3活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第4ゲートをさらに含み、前記第2導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第4ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられ、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
第1方向に沿って複数行に配列され、且つ第2方向に沿って複数列に配列される複数の発光ユニットをさらに含み、
ここで、複数行の前記発光ユニットと複数列の前記発光ユニットとの間に複数の交差領域が形成され、各前記交差領域には、多くても1つの前記第1受光素子又は1つの前記第2受光素子が設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、それぞれ2つの隣り合う前記交差領域内に位置し、前記2つの隣り合う前記交差領域は、同一の前記発光ユニットの同じ側に位置する、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
複数の前記受光ディバイスを含み、
ここで、同一行に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、同一列に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、且つ、各前記第1受光素子は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続され、又は、各前記第1受光素子は、いずれも同一列に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続され、
又は、同一行に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、同一列に位置するものは、いずれも前記第1受光素子又は前記第2受光素子であり、各前記第1受光素子は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続される。
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記受光ディバイスは、第3受光素子をさらに含み、
ここで、前記第3受光素子は、第3電極と、第3保護電極と、前記第3電極と前記第3保護電極との間に位置する第3受光部とを含み、前記第3電極と前記第1電極とは、同一層に位置するとともに、互いに接続され、前記第3受光部と前記第1受光部とは、同一層に位置するとともに、離間して設けられ、前記第3保護電極は、前記ソース又は前記ドレインに接続され、
前記第1受光素子、前記第2受光素子及び前記第3受光素子は、それぞれ同一の前記発光ユニットの3つの頂点における3つの前記交差領域内に位置する、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項13】
スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを少なくとも1つ含む表示パネルであって、前記表示パネルは、さらに、
基板と、
前記基板に設けられ、互いに接続されている第1電極及び第2電極を含む第1導電層と、
前記第1導電層の前記基板から遠い側に設けられ、離間して設けられる、前記第1電極に対応して設けられた第1受光部と前記第2電極に対応して設けられた第2受光部とを含み、金属酸化物半導体を含む受光層と、
前記第1導電層と前記受光層との間に設けられる絶縁層と、
前記受光層の前記基板から遠い側に設けられ、前記第1受光部に電気的に接続される第1保護電極と、前記第2受光部に電気的に接続される第2保護電極とを含む第2導電層と、
前記第2導電層の前記基板から遠い側に設けられ、前記スイッチング素子のソース及びドレインを含み、前記第1保護電極及び前記第2保護電極は、両方とも前記スイッチング素子のソース又はドレインに電気的に接続される第3導電層と、を含み、
前記第1受光素子は、前記第1電極、前記第1受光部及び前記第1保護電極を含み、前記第2受光素子は、前記第2電極、前記第2受光部及び前記第2保護電極を含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記第1導電層との間に設けられ、前記スイッチング素子の第1活性部を含み、前記スイッチング素子のソース及びドレインは、それぞれ前記第1活性部に電気的に接続される第1活性層を含み、
前記表示パネルは、さらに、第1方向に沿って複数行に配列され、且つ第2方向に沿って複数列に配列される複数の発光ユニットを含み、
複数行の前記発光ユニットと複数列の前記発光ユニットとの間に複数の交差領域が形成され、各前記交差領域には、多くても1つの前記第1受光素子又は1つの前記第2受光素子が設けられる、
表示パネル。
【請求項14】
前記受光ディバイスは、さらに、
少なくとも部分的に重なるように設けられた第1キャパシタ電極及び第2キャパシタ電極を含む蓄積キャパシタを含み、
前記第1キャパシタ電極は、前記第1電極及び前記第2電極の両方に電気的に接続され、
前記第2キャパシタ電極は、前記第1保護電極及び前記第2保護電極の両方に電気的に接続され、前記第2キャパシタ電極は、前記第1キャパシタ電極と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記導電部の前記基板への正投影が、前記第1電極及び/又は前記第2電極の前記基板への正投影と部分的に重なる導電部を含む第4導電層をさらに含む、
請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記受光層の前記金属酸化物半導体の電子移動度は10cm
2/Vs以上であり、前記絶縁層の厚さは5nm~15nmである、
請求項14に記載の表示パネル。
【請求項17】
第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを含む画素駆動回路をさらに含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記受光層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2活性部を含み、前記第2活性部はポリシリコン半導体を含む第2活性層と、
前記第2活性層と前記受光層との間に設けられ、第2駆動トランジスタの第3活性部を含み、前記第3活性部は金属酸化物半導体を含む第3活性層と、
前記第2活性層と前記第3活性層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2ゲートを含み、前記第2ゲートが前記第2活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる導電層と、を含み、
前記第2導電層は、前記第2駆動トランジスタの第3ゲートをさらに含み、前記第3ゲートは、前記第3活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項13に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第1活性部は、ポリシリコン半導体を含み、
前記第2活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項17に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第1活性部は、金属酸化物半導体を含み、
前記第3活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第4ゲートをさらに含み、前記第2導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第4ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられ、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる、
請求項17に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、それぞれ2つの隣り合う前記交差領域内に位置し、前記2つの隣り合う前記交差領域は、同一の前記発光ユニットの同じ側に位置する、
請求項13に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示技術の分野に関し、特に表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
指紋認証は、すでに、携帯電話、タブレット、ノートパソコンなどの大部分の表示端末のいずれにも備えられている機能になっている。現在、表示装置の指紋認証は、静電容量方式の指紋認証から光学方式の指紋認証に移行しつつある。光学方式指紋認証は、光線の屈折と反射を利用してユーザの指紋を結像し、その後、画像認証の方法により指紋の特徴を認識するものであり、結像解像度が高く、画像認証が比較的容易であるなどの特徴を有し、且つ、表示画面の下方に設けられて、画面下部指紋認証を形成することができる。
【0003】
従来の受光ディバイスは、受光素子で光線を検出し、受光素子は、受信した光信号を電気信号に変換する半導体ディバイスである。しかし、画素解像度の向上に伴い、面内発光ユニットにより受光素子の面積が圧縮され、それにより、光電信号量が低いという問題が発生し、検出感度に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、受光素子の面積が小さいことにより、電気信号量が低くなって、検出感度に影響を与えるという技術的課題を解決するための、表示パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを少なくとも1つ含む表示パネルを提供し、前記表示パネルは、さらに、
基板と、
前記基板に設けられ、互いに接続されている第1電極及び第2電極を含む第1導電層と、
前記第1導電層の前記基板から遠い側に設けられ、離間して設けられる、前記第1電極に対応して設けられた第1受光部と前記第2電極に対応して設けられた第2受光部とを含み、金属酸化物半導体を含む受光層と、
前記第1導電層と前記受光層との間に設けられる絶縁層と、
前記受光層の前記基板から遠い側に設けられ、前記第1受光部に電気的に接続される第1保護電極と、前記第2受光部に電気的に接続される第2保護電極とを含む第2導電層と、
前記第2導電層の前記基板から遠い側に設けられ、前記スイッチング素子のソース及びドレインを含み、前記第1保護電極及び前記第2保護電極は、両方とも前記スイッチング素子のソース又はドレインに電気的に接続される第3導電層と、を含み、
ここで、前記第1受光素子は、前記第1電極、前記第1受光部及び前記第1保護電極を含み、前記第2受光素子は、前記第2電極、前記第2受光部及び前記第2保護電極を含む。
【0006】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記第1導電層との間に設けられ、前記スイッチング素子の第1活性部を含み、前記スイッチング素子のソース及びドレインは、両方とも前記第1活性部に電気的に接続され、前記第1活性部は、ポリシリコン半導体又は金属酸化物半導体を含む第1活性層を含む。
【0007】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記受光ディバイスは、さらに、蓄積キャパシタを含み、
前記第1導電層は、前記蓄積キャパシタの第1キャパシタ電極をさらに含み、前記第1キャパシタ電極は、前記第1電極及び前記第2電極の両方に電気的に接続され、
前記第3導電層は、前記蓄積キャパシタの第2キャパシタ電極をさらに含み、前記第2キャパシタ電極は、前記第1保護電極及び前記第2保護電極の両方に電気的に接続され、前記第2キャパシタ電極は、前記第1キャパシタ電極と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0008】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、前記導電部の前記基板への正投影が、前記第1電極及び/又は前記第2電極の前記基板への正投影と部分的に重なる導電部を含む第4導電層を含む。
【0009】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記受光層の前記金属酸化物半導体の電子移動度は10cm2/Vs以上であり、前記絶縁層の厚さは5nm~15nmである。
【0010】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを含む画素駆動回路を含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記受光層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2活性部を含み、前記第2活性部はポリシリコン半導体を含む第2活性層と、
前記第2活性層と前記受光層との間に設けられ、第2駆動トランジスタの第3活性部を含み、前記第3活性部は金属酸化物半導体を含む第3活性層と、
前記第2活性層と前記第3活性層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2ゲートを含み、前記第2ゲートが前記第2活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる導電層と、を含み、
前記第2導電層は、前記第2駆動トランジスタの第3ゲートをさらに含み、前記第3ゲートは、前記第3活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0011】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1活性部は、ポリシリコン半導体を含み、
前記第2活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0012】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1活性部は、金属酸化物半導体を含み、
前記第3活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第4ゲートをさらに含み、前記第2導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第4ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられ、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0013】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、第1方向に沿って複数行に配列され、且つ第2方向に沿って複数列に配列される複数の発光ユニットを含み、
ここで、複数行の前記発光ユニットと複数列の前記発光ユニットとの間に複数の交差領域が形成され、各前記交差領域には、多くても1つの前記第1受光素子又は1つの前記第2受光素子が設けられる。
【0014】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、それぞれ2つの隣り合う前記交差領域内に位置し、前記2つの隣り合う前記交差領域は、同一の前記発光ユニットの同じ側に位置する。
【0015】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、複数の前記受光ディバイスを含み、
ここで、同一行に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、同一列に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、且つ、各前記第1受光素子は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続され、又は、各前記第1受光素子は、いずれも同一列に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続され、
又は、同一行に位置する複数の前記第1受光素子及び複数の前記第2受光素子は交互に配列され、同一列に位置するものは、いずれも前記第1受光素子又は前記第2受光素子であり、各前記第1受光素子は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の前記第2受光素子に並列接続される。
【0016】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記受光ディバイスは、第3受光素子をさらに含み、
ここで、前記第3受光素子は、第3電極と、第3保護電極と、前記第3電極と前記第3保護電極との間に位置する第3受光部とを含み、前記第3電極と前記第1電極とは、同一層に位置するとともに、互いに接続され、前記第3受光部と前記第1受光部とは、同一層に位置するとともに、離間して設けられ、前記第3保護電極は、前記ソース又は前記ドレインに接続され、
前記第1受光素子、前記第2受光素子及び前記第3受光素子は、それぞれ同一の前記発光ユニットの3つの頂点における3つの前記交差領域内に位置する。
【0017】
本願の実施例は、さらに、スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを少なくとも1つ含む表示パネルに関し、前記表示パネルは、さらに、
基板と、
前記基板に設けられ、互いに接続されている第1電極及び第2電極を含む第1導電層と、
前記第1導電層の前記基板から遠い側に設けられ、離間して設けられる、前記第1電極に対応して設けられた第1受光部と前記第2電極に対応して設けられた第2受光部とを含み、金属酸化物半導体を含む受光層と、
前記第1導電層と前記受光層との間に設けられる絶縁層と、
前記受光層の前記基板から遠い側に設けられ、前記第1受光部に電気的に接続される第1保護電極と、前記第2受光部に電気的に接続される第2保護電極とを含む第2導電層と、
前記第2導電層の前記基板から遠い側に設けられ、前記スイッチング素子のソース及びドレインを含み、前記第1保護電極及び前記第2保護電極は、両方とも前記スイッチング素子のソース又はドレインに電気的に接続される第3導電層と、を含み、
前記第1受光素子は、前記第1電極、前記第1受光部及び前記第1保護電極を含み、前記第2受光素子は、前記第2電極、前記第2受光部及び前記第2保護電極を含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記第1導電層との間に設けられ、前記スイッチング素子の第1活性部を含み、前記スイッチング素子のソース及びドレインは、それぞれ前記第1活性部に電気的に接続される第1活性層を含み、
前記表示パネルは、さらに、第1方向に沿って複数行に配列され、且つ第2方向に沿って複数列に配列される複数の発光ユニットを含み、
複数行の前記発光ユニットと複数列の前記発光ユニットとの間に複数の交差領域が形成され、各前記交差領域には、多くても1つの前記第1受光素子又は1つの前記第2受光素子が設けられる。
【0018】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記受光ディバイスは、さらに、少なくとも部分的に重なるように設けられた第1キャパシタ電極及び第2キャパシタ電極を含む蓄積キャパシタを含み、
前記第1キャパシタ電極は、前記第1電極及び前記第2電極の両方に電気的に接続され、
前記第2キャパシタ電極は、前記第1保護電極及び前記第2保護電極の両方に電気的に接続され、前記第2キャパシタ電極は、前記第1キャパシタ電極と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0019】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、前記導電部の前記基板への正投影が、前記第1電極及び/又は前記第2電極の前記基板への正投影と部分的に重なる導電部を含む第4導電層を含む。
【0020】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記受光層の前記金属酸化物半導体の電子移動度は10cm2/Vs以上であり、前記絶縁層の厚さは5nm~15nmである。
【0021】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、さらに、第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを含む画素駆動回路を含み、
前記表示パネルは、さらに、
前記基板と前記受光層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2活性部を含み、前記第2活性部はポリシリコン半導体を含む第2活性層と、
前記第2活性層と前記受光層との間に設けられ、第2駆動トランジスタの第3活性部を含み、前記第3活性部は金属酸化物半導体を含む第3活性層と、
前記第2活性層と前記第3活性層との間に設けられ、前記第1駆動トランジスタの第2ゲートを含み、前記第2ゲートが前記第2活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる導電層と、を含み、
前記第2導電層は、前記第2駆動トランジスタの第3ゲートをさらに含み、前記第3ゲートは、前記第3活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0022】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1活性部は、ポリシリコン半導体を含み、
前記第2活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0023】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1活性部は、金属酸化物半導体を含み、
前記第3活性層は、前記第1活性部をさらに含み、前記導電層は、前記スイッチング素子の第4ゲートをさらに含み、前記第2導電層は、前記スイッチング素子の第1ゲートをさらに含み、前記第4ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられ、前記第1ゲートは、前記第1活性部と少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0024】
好ましくは、本願のいくつかの実施例において、前記第1受光素子及び前記第2受光素子は、それぞれ2つの隣り合う前記交差領域内に位置し、前記2つの隣り合う前記交差領域は、同一の前記発光ユニットの同じ側に位置する。
【発明の効果】
【0025】
本願は、表示パネルを提供する。表示パネルは、スイッチング素子、第1受光素子及び第2受光素子を含む受光ディバイスを少なくとも1つ含む。ここで、第1受光素子は、第1電極、第1受光部及び第1保護電極を含み、第2受光素子は、第2電極、第2受光部及び第2保護電極を含む。第1電極と第2電極とが接続され、且つ、第1受光部及び第2受光部は、両方ともスイッチング素子のソース又はドレインに接続されるため、第1受光素子と第2受光素子とは並列接続されるように設計され、受光ディバイスの受光面積を大きくし、それにより、電気信号量を向上させ、検出感度を向上させた。さらに、第1電極及び第2電極が同じ層に設けられ、第1受光部及び第2受光部が同じ層に設けられるため、受光ディバイスの膜層構造が簡素化された。また、第1電極と第1受光部との間に絶縁層が設けられているため、第1電極と第1受光部との間のポテンシャル障壁の差を小さくすることができ、電子トンネリングを可能にして、導電性パスを形成し、同じ原理で、第2電極と第2受光部との間に絶縁層が設けられているため、第2電極と第2受光部との間のポテンシャル障壁の差を小さくすることができ、電子トンネリングを可能にして、導電性パスを形成し、これにより、受光ディバイスの受光性能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、実施例の説明に使用する必要のある図面を簡単に紹介するが、明らかに、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本願にて提供される表示パネルの第1概略構造図である。
【
図2】本願にて提供される受光ディバイスの概略回路図である。
【
図3】本願にて提供される表示パネルの第2概略構造図である。
【
図4】本願にて提供される表示パネルの第3概略構造図である。
【
図5】本願にて提供される表示パネルの第4概略構造図である。
【
図6】本願にて提供される表示パネルの第5概略構造図である。
【
図7】本願にて提供される表示パネルの第6概略構造図である。
【
図8】本願にて提供される表示パネルの第7概略構造図である。
【
図9】本願にて提供される表示パネルの第8概略構造図である。
【
図10】本願にて提供される表示パネルの第9概略構造図である。
【
図11】本願にて提供される表示パネルの第1概略上面図である。
【
図12】本願にて提供される表示パネルの第2概略上面図である。
【
図13】本願にて提供される表示パネルの第3概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、説明された実施例は、すべての実施例ではなく、本願の一部の実施例にすぎないことが明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を払わずに得られるすべての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0028】
なお、本願の説明において、「第1」及び「第2」という用語は、説明の目的のために使用されるものにすぎず、相対的な重要性を明示したり暗示したりするか、又は、示される技術的特徴の数を暗示するものと理解することができない。これにより、「第1」、「第2」などにより限定される特徴は、1つ又は複数の前記特徴を明示するか又は暗黙的に含み得るため、本願を限定するものとして理解することができない。なお、さらに、特に明確に定義や限定しない限り、「互いに接続」、「接続」という用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、機械的接続であっても、電気的接続であってもよく、直接的な接続であっても、中間媒体を介する間接的な接続であってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0029】
本願は、表示パネルを提供し、以下、詳細に説明する。なお、以下の実施例の説明順序は、本願の実施例の好ましい順序を限定するものではない。
【0030】
図1を参照すると、
図1は、本願にて提供される表示パネルの第1概略構造図である。本願の実施例において、表示パネル100は、少なくとも1つの受光ディバイスSTを含む。受光ディバイスSTは、スイッチング素子T、第1受光素子S1及び第2受光素子S2を含む。
【0031】
表示パネル100は、さらに、基板10、第1導電層25、絶縁層26、受光層27、第2導電層28及び第3導電層30を含む。
【0032】
ここで、第1導電層25は、基板10に設けられる。第1導電層25は、互いに接続されている第1電極251及び第2電極252を含む。
【0033】
受光層27は、第1導電層25の基板10から遠い側に設けられる。受光層27は、第1電極251に対応して設けられる第1受光部271と、第2電極252に対応して設けられる第2受光部272とを含む。受光層27は、金属酸化物半導体を含む。第1受光部271と第2受光部272とは、離間して設けられる。
【0034】
絶縁層26は、第1導電層25と受光層27との間に設けられる。例えば、絶縁層26は、第1絶縁部261及び第2絶縁部262を含む。第1絶縁部261は、少なくとも第1電極251と第1受光部271との間に位置する。第2絶縁部262は、少なくとも第2電極252と第2受光部272との間に位置する。
【0035】
第2導電層28は、受光層27の基板10から遠い側に設けられる。第2導電層28は、第1保護電極281及び第2保護電極282を含む。第1保護電極281は、第1受光部271に電気的に接続される。第2保護電極282は、第2受光部272に電気的に接続される。
【0036】
第3導電層30は、第2導電層28の基板10から遠い側に設けられる。第3導電層30は、スイッチング素子Tのソース301及びドレイン302を含む。第1保護電極281及び第2保護電極282は、両方ともソース301又はドレイン302に接続される。例えば、第1保護電極281及び第2保護電極282は、両方ともソース301に接続される。又例えば、第1保護電極281及び第2保護電極282は、両方ともドレイン302に接続される。
【0037】
ここで、第1受光素子S1は、第1電極251、第1絶縁部261、第1受光部271及び第1保護電極281を含む。第2受光素子S2は、第2電極252、第2絶縁部262、第2受光部272及び第2保護電極282を含む。
【0038】
ここで、第1電極251は、第2電極252に直接接続されてもよく、つまり、第1電極251と第2電極252とは一体構造である。第1電極251と第2電極252とは、ブリッジ配線及びビアを介して接続されてもよく、本願では、これに対して限定しない。本願の以下の各実施例では、いずれも第1電極251と第2電極252とが直接接続されることを例として説明するが、本願を限定するものとして理解することはできない。
【0039】
本願の実施例において、受光ディバイスSTは、受光素子を少なくとも2つ含み、それぞれ第1受光素子S1及び第2受光素子S2である。第1電極251と第2電極252とが互いに接続されているため、第1保護電極281及び第2保護電極282は、両方ともソース301又はドレイン302に接続され、これにより、第1受光素子S1と第2受光素子S2との並列接続が実現され、受光ディバイスSTの受光面積を大きくし、それにより、電気信号量及び検出感度を向上させる。さらに、第1電極251と第2電極252とが同じ層に設けられ、第1受光部271と第2受光部272とが同じ層に設けられ、且つ、第1保護電極281と第2保護電極282とが同じ層に設けられるため、受光ディバイスSTの膜層構造を簡素化した。また、第1電極251と第1受光部271との間に第1絶縁部261が設けられているため、第1電極251と第1受光部271との間のポテンシャル障壁の差を小さくすることができ、電子トンネリングを可能にして、導電性パスを形成し、同じ原理で、第2電極252と第2受光部272との間に第2絶縁部262が設けられているため、第2電極252と第2受光部272との間のポテンシャル障壁の差を小さくすることができ、電子トンネリングを可能にして、導電性パスを形成し、これにより、本願は、関連技術において金属-半導体接合の形成に高仕事関数金属を必要とする場合に比べ、一般的な材料の第1導電層25を利用すると、受光ディバイスSTを形成することができ、受光ディバイスSTの受光性能を改善する。
【0040】
表示パネル100内の配線スペースが限られている場合、第1受光素子S1及び第2受光素子S2のそれぞれの受光面積は、いずれも小さく設計され、第1受光部271及び第2受光部272のそれぞれによって吸収される光信号が少なく、生成される電流信号も小さいことを理解されたい。本願の実施例において、受光ディバイスSTは、少なくとも、並列接続に設計された第1受光素子S1及び第2受光素子S2を含み、受光ディバイスSTの受光面積全体を大きくし、電気信号量を向上させ、それにより検出感度を向上させる。
【0041】
なお、本願の実施例は、1つの受光ディバイスSTが並列接続される2つの受光素子(第1受光素子S1及び第2受光素子S2)を含むことを例として説明するが、本願を限定するものとして理解ことができない。例えば、1つの受光ディバイスSTは、並列接続される3つの受光素子、5つの受光素子又はより多くの受光素子を含んでもよい。
【0042】
本願の実施例において、スイッチング素子Tは、さらに、第1ゲート253及び第1活性部231を含む。第1活性部231は、第1ゲート253に対応して設けられる。ソース301及びドレイン302は、それぞれ第1活性部231に接続される。ここで、第1ゲート253、第1活性部231、ソース301及びドレイン302の膜層構造について、以下の実施例で説明し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0043】
本願の実施例において、受光ディバイスSTは、さらに、少なくとも1つの蓄積キャパシタCを含む。蓄積キャパシタCの第1キャパシタプレートは、第1電極251及び第2電極252の両方に電気的に接続される。蓄積キャパシタCの第2キャパシタプレートは、ソース301又はドレイン302に接続される。
【0044】
例えば、受光ディバイスSTは、蓄積キャパシタCを1つしか含まず、第1受光素子S1と第2受光素子S2とは、1つの記憶素子Cを共用し、受光ディバイスSTの構造を一層簡素化した。
【0045】
具体的には、
図1及び
図2を参照すると、
図2は、本願にて提供される受光ディバイスの概略回路図である。受光ディバイスSTは、第1受光素子S1、第2受光素子S2、蓄積キャパシタC及びスイッチング素子Tを含む。
【0046】
ここで、第1電極251及び第2電極252にバイアス電圧Vbiasが接続される。光線が受光ディバイスSTの第1受光素子S1及び第2受光素子S2に入ると、第1受光素子S1の第1受光部271及び第2受光素子S2の第2受光部272が光信号を吸収して、受信した光信号を電気信号に変換する。電気信号は蓄積キャパシタCに格納され、蓄積キャパシタCが満杯になった後、スイッチング素子Tがオンになり、蓄積キャパシタCが放電し、第1受光素子S1及び第2受光素子S2によって生成された信号は、検出信号線(図示せず)に伝達され、検出信号線によって対応する回路に伝達されて処理されることができ、光強度の検出が実現される。
【0047】
本願の実施例において、第1活性部231の材料は、単結晶シリコン、低温ポリシリコン又は金属酸化物半導体であり得る。金属酸化物半導体は、IGZO(インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物)、IGZTO(インジウム・ガリウム・亜鉛‐スズ酸化物)、IZO、IGO(ガリウム・インジウム・酸化物)、IGTO(インジウム・ガリウム・スズ酸化物)、IZTO(インジウム・亜鉛‐スズ酸化物)、ITO、ATZO(亜鉛‐アルミニウム‐スズ酸化物)、AIZO(亜鉛‐アルミニウム‐インジウム・酸化物)等であってもよい。
【0048】
いくつかの実施例において、受光層27の金属酸化物半導体の電子移動度は、10cm2/Vs以上である。具体的には、第1受光部271及び第2受光部272の材料は、いずれもIGZOである。IGZOは、高い移動度を有する。IGZOは、可視光帯域で良い光覚特性や低い抵抗を有し、そのため、受光ディバイスSTの受光性能を向上させることができる。
【0049】
いくつかの実施例において、第1活性部231、第1受光部271及び第2受光部272の材料は、いずれもIGZOである。こうすると、第1受光部271及び第2受光部272は、IGZO基板膜層と共用できる。
【0050】
いくつかの実施例において、第1活性部231、第1受光部271及び第2受光部272の材料は、異なってもよい。例えば、第1受光部271及び第2受光部272の材料は酸化インジウム・ガリウム・亜鉛であり、第1活性部231の材料は、単結晶シリコン、低温ポリシリコン又は他のIGZO以外の酸化物半導体材料であってもよい。こうすると、スイッチング素子Tと第1受光素子S1及び第2受光素子S2の性能要求を同時に満たすことができる。
【0051】
いくつかの実施例において、第1保護電極281の基板10への正投影が第1受光部271の基板10への正投影と重なり、第2保護電極282の基板10への正投影が第2受光部272の基板10への正投影と重なる。これにより、同一のフォトマスクを用いてパターニング処理を行って、受光層27及び第2導電層28を形成することができ、加工プロセスを簡素化した。当然のことながら、本願は、これに限定されない。
【0052】
本願の実施例において、第2受光素子S2は、第1受光素子S1のドレイン302から遠い側に位置する。第1導電層25は、蓄積キャパシタCの第1キャパシタ電極をさらに含む。第1キャパシタ電極は、第1電極251及び第2電極252の両方に電気的に接続される。第3導電層30は、蓄積キャパシタCの第2キャパシタ電極をさらに含む。第2キャパシタ電極は、第1保護電極281及び第2保護電極282の両方に電気的に接続される。第2キャパシタ電極と第1キャパシタ電極とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0053】
具体的には、第1キャパシタ電極は、ドレイン302の一部であり、第2キャパシタ電極は第1電極251の一部である。ドレイン302の基板10への正投影は、第1電極251の基板10への正投影と少なくとも部分的に重なる。つまり、ドレイン302は、少なくとも第1電極251と蓄積キャパシタCを構成する。第1電極251が第2電極252に接続されるため、第1受光素子S1と第2受光素子S2とは、1つの蓄積キャパシタCを共用する。
【0054】
本願の実施例において、表示パネル100は、第1活性層23及びゲート絶縁層24をさらに含む。第1活性層23は、第1導電層25の基板10に近い側に設けられる。ゲート絶縁層24は、第1活性層23と第1導電層25との間に設けられる。第1活性層23は第1活性部231を含む。第1導電層25は、第1ゲート253をさらに含む。第1活性部231は、第1ゲート253に対応して設けられる。
【0055】
本願の実施例では、第1ゲート253と、第1電極251及び第2電極252とが同じ層に設けられ、フォトマスクを省くことができ、加工プロセスを簡素化した。また、表示パネル100の厚さを薄くすることができる。
【0056】
実施例において、表示パネル100は、層間絶縁層29をさらに含む。層間絶縁層29は、第1導電層25と第3導電層30との間に位置する。層間絶縁層29は、第1ビア29a、第2ビア29b及び第3ビア29cを有する。第1ビア29aは層間絶縁層29を貫通して、第1活性部231の基板10から遠い側まで延長する。ソース301は、第1ビア29aを介して第1活性部231に接続される。第2ビア29bは、層間絶縁層29を貫通して、第1活性部231の基板10から遠い側まで延長する。ドレイン302は、第2ビア29bを介して第1活性部231に接続される。第3ビア29cは、第1保護電極281の基板10から遠い側の表面を露出させる。ドレイン302は、第3ビア29cを介して第1保護電極281に接続される。
【0057】
ここで、第1活性部231は、ソース領域、ドレイン領域、及びソース領域とドレイン領域との間に位置するチャネル領域(図示せず)を含む。ソース301はソース領域に接続される。ドレイン302はドレイン領域に接続される。ソース領域とドレイン領域とはイオンドーピング等の方式により導電体化されるため、ソース301及びドレイン302と、第1活性部231との導電性を向上させることができる。
【0058】
なお、本願の実施例では、スイッチング素子Tがトップゲート型トランジスタであることを例として説明するが、本願を限定するものとして理解ことができない。本願のいくつかの実施例において、スイッチング素子Tは、ボトムゲート型トランジスタ又はダブルゲートトランジスタであってもよい。
【0059】
本願の実施例において、基板10は、下から上の順に積層される基層11、バリア層12、第1絶縁層13及び第2絶縁層14を含み得るが、これらに限定されない。ここで、基層11の材料は、ガラスであっても、可撓性材料であってもよい。バリア層12、第1絶縁層13及び第2絶縁層14の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン等であってもよい。バリア層12、第1絶縁層13及び第2絶縁層14は、水及び酸素を遮断する機能を果たすことができる。
【0060】
本願の実施例において、第1導電層25は、導電性に優れ、遮光性に優れた材料からなる。例えば、第1導電層25の材料は、モリブデン、チタン、モリブデン/銅(積層)、モリブデン/チタン(積層)又はチタン/アルミニウム(積層)等であってもよい。本願の実施例は、遮光性を有する導電性材料で第1電極251及び第2電極252を製造すると、基板10側の光線が第1受光素子S1及び第2受光素子S2に入射することを回避でき、それにより、受光ディバイスSTの検出精度を向上させる。
【0061】
本願の実施例において、絶縁層26の材料は、窒化シリコン、酸化シリコン等であってもよい。絶縁層26の厚さが非常に薄く、一般的に10nm程度であり、例えば5nm~15nmである。第1受光素子S1及び第2受光素子S2が動作すると、電子は、第1受光素子S1及び第2受光素子S2を通過する。
【0062】
本願の実施例において、ゲート絶縁層24及び層間絶縁層29の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、三酸化アルミニウム及びその積層であってもよい。
【0063】
本願の実施例において、第2導電層28は、透明な導電性材料であり、それにより、光線が第1受光素子S1及び第2受光素子S2に入射できることを保証し、受光ディバイスSTのセンシング感度を向上させる。例えば、第2導電層28の材料は、ITO、IZO等であってもよい。
【0064】
本願の実施例において、表示パネル100は、第4導電層21及び緩衝層22をさらに含む。第4導電層21は、第1活性層23の基板10に近い側に設けられる。緩衝層22は、在第1活性層23と第4導電層21との間に設けられる。第4導電層21は、遮光部211を含む。遮光部211は、第1活性部231に対応して設けられる。例えば、遮光部211の基板10への正投影は、少なくとも第1活性部231のチャネル部の基板10への正投影を覆う。
【0065】
ここで、遮光部211は、基板10が遮光部211から遠い方向から入射する光線を遮断することができ、さらに、外部光線の第1活性部231に対する干渉を弱めることができ、受光ディバイスSTの動作性能を一層向上させる。
【0066】
いくつかの実施例において、さらに、遮光部211をソース301又はドレイン302に接続させて等電位を形成することができ、遮光部211の電圧変化が第1活性部231の電気的性能に影響を与えることを回避できる。
【0067】
本願の実施例において、第3導電層30は、入力電極303をさらに含み得る。入力電極303は、第1電極251又は第2電極252に接続される。入力電極303は、バイアス電圧Vbiasを入れるために用いられる。
【0068】
例えば、層間絶縁層29は、接続孔29dをさらに含む。接続孔29dは、第2電極252の基板10から遠い側の表面まで延長する。入力電極303は、接続孔29dを介して第2電極252に接続される。
【0069】
本願の実施例において、第1導電層25は、少なくとも1つの走査線をさらに含み、走査線は、第1電極251及び第2電極252に時分割多重化されることができる。時分割多重化とは、走査線が、走査信号を伝送するために使用されてもよいし、バイアス電圧Vbiasを伝送するための第1電極251及び第2電極252として使用されてもよいことをいう。具体的には、走査線は、ゲート駆動回路と、バイアス電圧Vbiasを提供する信号線とにそれぞれ接続される。指紋認証を行う際に、信号線は、バイアス電圧Vbiasを走査線に伝送し、表示する際に、ゲート駆動回路が走査信号を走査線に提供する。
【0070】
これにより、表示パネル100内の配線を減らし、第1受光素子S1及び第2受光素子S2のサイズを大きくすることができ、それにより、受光面積が増加する。なお、表示パネル100内に複数の受光ディバイスSTが設けられた場合、各走査線は、1つの受光ディバイスST内の互いに接続されている第1電極251及び第2電極252のみに多重化される。
【0071】
図3を参照すると、
図3は、本願にて提供される表示パネルの第2概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、本願の実施において、表示パネル100が第4導電層21を含むことである。第4導電層21は導電部212を含む。導電部212の基板10への正投影は、ドレイン302の基板10への正投影と少なくとも部分的に重なる。つまり、導電部212はドレイン302と蓄積キャパシタCを構成する。
【0072】
本願の実施例は、導電部212を利用してドレイン302と蓄積キャパシタCを構成し、スイッチング素子Tから第1受光素子S1への方向において、第1電極251の長さを短くすることができる。第1電極251の断面積が一定である場合、第1電極251の長さを短くし、それにより、第1電極251の抵抗を小さくし、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の負荷を低下させる。
【0073】
さらに、第4導電層21は、遮光部211をさらに含み得る。導電部212と遮光部211とは、同じ層に設けられ、フォトマスクステップを省いて、加工プロセスを簡素化することができる。当然のことながら、いくつかの実施例において、導電部212と遮光部211とは、異なる層に設けられてもよい。
【0074】
図4を参照すると、
図4は、本願にて提供される表示パネルの第3概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、本願の実施において、第4導電層21が導電部212をさらに含むことである。導電部212の基板10への正投影は、第1電極251及び/又は第2電極252の基板10への正投影と少なくとも部分的に重なる。つまり、導電部212は、第1電極251及び/又は第2電極252と蓄積キャパシタCを構成する。
【0075】
本願の実施例では、導電部212が第1電極251及び/又は第2電極252と蓄積キャパシタCを構成し、スイッチング素子Tから第1受光素子S1へのドレイン302の延長長さを短くすることができ、それにより、スイッチング素子Tと第1受光素子S1との間の距離を小さくし、表示パネル100の配線を減らすことを理解されたい。そして、導電部212が第1電極251及び/又は第2電極252の下方に位置するため、導電部212の面積を調整することにより、配線スペースを余分に占有せずに、蓄積キャパシタCの容量値を調整することができる。これにより、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の配線スペースを増加させることができ、受光ディバイスの受光面積を一層向上させ、感度を向上させる。
【0076】
図5を参照すると、
図5は、本願にて提供される表示パネルの第4概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、本願の実施において、第1活性層23が第1活性部231及び導電体化の電極部232を含むことである。
【0077】
ここで、第1活性部231は、第1ゲート253に対応して設けられる。ソース301及びドレイン302は、それぞれ第1活性部231に接続される。電極部232の基板10への正投影は、第1電極251及び/又は第2電極252の基板10への正投影と部分的に重なる。
【0078】
ここで、イオンドーピング等のプロセスにより、電極部232に対して導電体化処理を行って、電極部232の導電能力を向上させることができる。
【0079】
本願の実施例では、導電体化された電極部232を介して第1電極251及び/又は第2電極252と蓄積キャパシタCを構成する。一方では、スイッチング素子Tと第1受光素子S1との間の距離を小さくして、表示パネル100内の配線を減らすことができ、それにより、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の配線スペースを増加させ、受光ディバイスの受光面積を一層向上させ、感度を向上させる。他方では、電極部232と第1電極251(第2電極252)との間に緩衝層22のみが設けられているため、蓄積キャパシタCの2つのプレート間の距離を小さくすることができ、それにより、蓄積キャパシタCの容量値を向上させる。
【0080】
図6を参照すると、
図6は、本願にて提供される表示パネルの第5概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、本願の実施において、絶縁層26が第3絶縁部263をさらに含むことである。第1絶縁部261及び第2絶縁部262の基板10への正投影は、第1電極251及び第2電極252の基板10への正投影と重なる。第3絶縁部263の基板10への正投影は、第1ゲート253の基板10への正投影と重なる。
【0081】
本願の実施例では、同一のフォトマスクを用いて第1導電層25及び絶縁層26に対するパターニング処理を実現でき、加工プロセスを簡素化する。さらに、第1絶縁部261が第1電極251及び第2電極252を覆い、第3絶縁部263が第1ゲート253を覆うため、受光層27が製造されると、絶縁層26は、第1電極251、第2電極252及び第1ゲート253を保護する役割を果たすことができ、受光ディバイスの安定性を向上させる。
【0082】
図7を参照すると、
図7は、本願にて提供される表示パネルの第6概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、少なくとも、本願の実施において、表示パネル100が画素駆動回路をさらに含むことである。画素駆動回路は、第1駆動トランジスタT1及び第2駆動トランジスタT2を含む。
【0083】
表示パネル100は、第2活性層32、第3活性層33及び導電層34をさらに含む。
【0084】
第2活性層32は、基板10と受光層27との間に設けられる。第2活性層32は、第1駆動トランジスタT1の第2活性部321を含む。第2活性部321はポリシリコン半導体を含む。
【0085】
第3活性層33は、第2活性層32と受光層27との間に設けられる。第3活性層33は第2駆動トランジスタT2の第3活性部331を含む。第3活性部331は金属酸化物半導体を含む。
【0086】
導電層34は、第2活性層32と第3活性層33との間に設けられる。導電層34は第1駆動トランジスタT1の第2ゲート341を含む。第2ゲート341と第2活性部321とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0087】
第2導電層28は、第2駆動トランジスタT2の第3ゲート283をさらに含む。第3ゲート283と第3活性部331とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。
【0088】
いくつかの実施例において、
図7を参照すると、第1活性部231は、ポリシリコン半導体を含む。第2活性層32は、第1活性部231をさらに含む。導電層34は、スイッチング素子Tの第1ゲート253をさらに含む。第1ゲート253と第1活性部231とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。つまり、第1活性層23と第2活性層32とは、同一の活性層である。
【0089】
ここで、第1導電層25は、第3電極255をさらに含む。第3電極255と、第2ゲート341と、第3電極255と第2ゲート341との間に位置する第1絶縁層13とは、キャパシタを構成する。導電層34は、第2駆動トランジスタT2の第5ゲート343をさらに含み、つまり第2駆動トランジスタT2はダブルゲート構造である。
【0090】
ここで、第3導電層30は、第1駆動トランジスタT1の第1ソース304及び第1ドレイン305と、第2駆動トランジスタT2の第2ソース306及び第2ドレイン307とをさらに含む。第1ドレイン305と第2ソース306とは、ビアを介して接続される。
【0091】
いくつかの実施例において、
図8を参照すると、
図8は、本願にて提供される表示パネルの第7概略構造図である。
図7に示す表示パネル100との異なる点は、本実施例において、第1活性部231が金属酸化物半導体を含むことである。第3活性層33は第1活性部231をさらに含む。
【0092】
ここで、導電層34は、スイッチング素子Tの第4ゲート342をさらに含む。第2導電層28は、スイッチング素子Tの第1ゲート253をさらに含む。第4ゲート342と第1活性部231とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。第1ゲート253と第1活性部231とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。つまり、スイッチング素子Tはダブルゲート構造である。
【0093】
図9を参照すると、
図9は、本願にて提供される表示パネルの第8概略構造図である。
図1に示す表示パネル100との異なる点は、少なくとも、本願の実施において、受光層27がスイッチング素子Tの第1活性部231さらに含むことである。ゲート絶縁層24は開口24aを有する。開口24aは、第1受光部271及び第2受光部272の1基板10から遠い側の表面を露出させる。第1保護電極281及び第2保護電極282は、開口24a内に設けられる。
【0094】
本願の実施例では、第1活性部231、第1受光部271及び第2受光部272が同じ層に設けられ、加工プロセスを簡素化することができる。また、先にゲート絶縁層24を形成してから、第1保護電極281及び第2保護電極282を形成することにより、第2導電層28に対してパターニングを行う際に第1活性部231を損傷することを回避することができ、それにより、スイッチング素子Tの安定性を向上させる。
【0095】
さらに、いくつかの実施例において、
図9を参照すると、表示パネル100は、画素回路をさらに含む。画素回路は、第1駆動トランジスタT1及び第2駆動トランジスタT2を含む。
【0096】
ここで、受光層27は、スイッチング素子Tの第1活性部231及び第2駆動トランジスタT2の第3活性部331をさらに含む。スイッチング素子Tの第1活性部231、第2駆動トランジスタT2の第3活性部331、第1受光部271及び第2受光部272は、同じ層に設けられる。
【0097】
具体的には、表示パネル100は、第2活性層32、導電層34及び第5導電層31をさらに含む。第2活性層32は、基板10と受光層27との間に設けられる。導電層34は、第2活性層32と受光層27との間に設けられる。第5導電層31は、ゲート絶縁層24の基板10から遠い側に設けられる。第2活性層32は、第1駆動トランジスタT1の第2活性部321を含む。第2活性部321は、ポリシリコン半導体を含む。導電層34は、第1駆動トランジスタT1の第2ゲート341及び電極部232を含む。第2ゲート341と第2活性部321とは、少なくとも部分的に重なるように設けられる。第5導電層31は、スイッチング素子Tの第1ゲート253と、第2駆動トランジスタT2の第3ゲート283とを含む。
【0098】
第1導電層25は、スイッチング素子Tの第4ゲート342、第2駆動トランジスタT2の第5ゲート343及び第3電極255をさらに含む。第3導電層30は、第1駆動トランジスタT1の第1ソース304及び第1ドレイン305と、第2駆動トランジスタT2の第2ソース306及び第2ドレイン307とをさらに含む。第1ドレイン305と第2ソース306とは、ビアを介して接続される。
【0099】
図10を参照すると、
図10は、本願にて提供される表示パネルの第9概略構造図である。
図9に示す表示パネル100との異なる点は、本願の実施において、第1駆動トランジスタT1の第2活性部321とスイッチング素子Tの第1活性部231とが同じ層に設けられることである。第2駆動トランジスタT2の第3活性部331と、第1受光部271と、第2受光部272とは、同じ層に設けられる。
【0100】
具体的には、第2活性層32は、第1駆動トランジスタT1の第2活性部321と、スイッチング素子Tの第1活性部231とを含む。導電層34は、第1駆動トランジスタT1の第2ゲート341と、スイッチング素子Tの第1ゲート253とを含む。
【0101】
本願の実施例では、LTPO(Low Temperature Poly-Oxide、低温多結晶酸化物)技術を使用し、表示パネル100の消費電力を低減することができる。また、スイッチング素子T及び受光ディバイスSTを面内のLTPO構造と同じ層に同じプロセスで製造し、表示パネル100の厚さを小さくし、加工プロセスを簡素化することができる。
【0102】
図11を参照すると、
図11は、本願にて提供される表示パネルの第1概略上面図である。表示パネル100は、複数の発光ユニット40をさらに含む。複数の発光ユニット40は、第1方向Yに沿って複数行に配列され、且つ、第2方向Xに沿って複数列に配列される。第1方向Yは第2方向Xと交差する。例えば、第1方向Yは第2方向Xと直交する。
【0103】
ここで、複数行発光ユニット40と複数列発光ユニット40との間に、交差領域40aが複数形成される。各交差領域40aには、多くても1つの第1受光素子S1又は1つの第2受光素子S2が設けられる。
【0104】
本願の実施例では、第1受光素子S1及び第2受光素子S2が異なる交差領域40a内に設けられることにより、第1受光素子S1及び第2受光素子S2はいずれも発光ユニット40とずらして設けられ、表示パネルの表示効果に影響を与えることを回避する。さらに、第1受光素子S1及び第2受光素子S2は、異なる交差領域40a内に設けられ、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の配線スペースを向上させることができ、さらに、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の受光面積を大きくすることができ、電気信号量を一層向上させる。
【0105】
本願の実施例において、各交差領域40aは、テスト感度を向上させるために、いずれにも第1受光素子S1又は第2受光素子S2を設けることができる。当然のことながら、実際の製品の要求に応じて、第1受光素子S1及び第2受光素子S2の分布密度を設けることができる。
【0106】
図11に示すように、第1受光素子S1及び第2受光素子S2は、それぞれ2つの隣り合う交差領域40a内に位置する。2つの隣り合う交差領域40aは、同一の発光ユニット40の同じ側に位置する。
【0107】
これにより、同一の受光ディバイスSTにおける第1受光素子S1と第2受光素子S2との間の距離を小さくすることができ、第1受光素子S1と第2受光素子S2との並列接続を実現しやすく、配線長さを短くする。
【0108】
本願のいくつかの実施例において、表示パネル100は、複数の受光ディバイスSTを含む。同一行に位置する複数の第1受光素子S1と複数の第2受光素子S2とは交互に配列され、同一列に位置する複数の第1受光素子S1と複数の第2受光素子S2とは交互に配列される。各第1受光素子S1は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の第2受光素子S2に並列接続される。又は、各第1受光素子S1は、いずれも同一列に且つ同じ側に位置する隣の第2受光素子S2に並列接続される。
【0109】
例えば、
図11に示すように、各第1受光素子S1は、いずれも同一行に且つ当該第1受光素子S1の右側に位置する隣の第2受光素子S2に並列接続される。当然のことながら、各第1受光素子S1は、同一行に且つ当該第1受光素子S1の左側に位置する隣の第2受光素子S2に並列接続されてもよい。
【0110】
本願の実施例により、複数の受光ディバイスSTが表示パネル100内で交互に設けられ、複数の受光ディバイスSTの表示パネル100内での分布がより均一になり、表示パネル100の検出感度の均一性を向上させることができることを理解されたい。
【0111】
本願のいくつかの実施例において、
図12に示すように、同一行に位置する複数の第1受光素子S1と複数の第2受光素子S2とは交互に配列され、同一列に位置するものは、いずれも第1受光素子S1又は第2受光素子S2である。各第1受光素子S1は、いずれも同一行に且つ同じ側に位置する隣の第2受光素子S2に並列接続される。
【0112】
本願の実施例により、各受光ディバイスST内の第1受光素子S1と第2受光素子S2との位置関係が全て同しになることにより、複数の受光ディバイスSの構造的規則性を向上させ、製造の難易度を低減することを理解されたい。
【0113】
本願のいくつかの実施例において、
図1及び
図13に示すように、受光ディバイスSTは、第3受光素子S3(
図1に示されていない)をさらに含む。
【0114】
ここで、第3受光素子S3は、第3電極と、第3保護電極と、第3電極と第3保護電極との間に位置する第3受光部とを含む。第3電極、第1電極251及び第2電極252は、同一層に位置し、且つ互いに接続される。第3受光、第1受光部271及び第2受光部272は、同一層に位置し、且つ離間して設けられる。第3保護電極、第1保護電極281及び第2保護電極282は、同一層に位置する。第3保護電極は、ソース301又はドレイン302に接続される。
【0115】
第1受光素子S1、第2受光素子S2及び第3受光素子S3は、それぞれ同一の発光ユニット40の3つの頂点における3つの交差領域40a内に位置する。
【0116】
具体的には、同一列発光ユニット40において、隣接する2つの受光ディバイスST毎に、2つの第1受光素子S1は対角に設けられ、2つの第2受光素子S2は対角に設けられ、2つの第3受光素子S3は同一行に位置し、それにより、複数の受光ディバイスSTの分布の均一性を向上させる。
【0117】
本願の実施例では、第1受光素子S1、第2受光素子S2及び第3受光素子S3を含む受光ディバイスSTを設け、受光ディバイスSTの受光面積を一層向上させた。第1受光素子S1、第2受光素子S2及び第3受光素子S3は、それぞれ同一の発光ユニット40の3つの頂点における3つの交差領域40a内に設けられ、同一の受光ディバイスST内の第1受光素子S1と、第2受光素子S2と、第3受光素子S3との間の距離を小さくすることができ、第1受光素子S1と、第2受光素子S2と、第3受光素子S3との間の並列接続を実現しやすく、配線の長さを短くする。
【0118】
以上、本願の実施例にて提供される表示パネルを詳細に紹介し、本明細書では、具体的な例を使用して本願の原理及び実施形態を記述したが、以上の実施例の説明は、本願の方法及びコア概念の理解を助けるためのものにすぎなく、また、当業者であれば、本願の概念に基づいて、具体的な実施形態及び適用範囲のいずれにも変更を加えることがあり、以上をまとめると、本明細書の内容は、本願を限定するものと理解すべきではない。
【符号の説明】
【0119】
10 基板
11 基層
12 バリア層
13 第1絶縁層
14 第2絶縁層
21 第4導電層
22 緩衝層
23 第1活性層
24 ゲート絶縁層
24a 開口
25 第1導電層
26 絶縁層
27 受光層
28 第2導電層
29 層間絶縁層
29a 第1ビア
29b 第2ビア
29c 第3ビア
29d 接続孔
30 第3導電層
31 第5導電層
32 第2活性層
33 第3活性層
34 導電層
40 発光ユニット
40a 交差領域
100 表示パネル
211 遮光部
212 導電部
231 第1活性部
232 電極部
251 第1電極
252 第2電極
253 第1ゲート
255 第3電極
261 第1絶縁部
262 第2絶縁部
263 第3絶縁部
271 第1受光部
272 第2受光部
281 第1保護電極
282 第2保護電極
283 第3ゲート
301 ソース
302 ドレイン
303 入力電極
304 第1ソース
305 第1ドレイン
306 第2ソース
307 第2ドレイン
321 第2活性部
331 第3活性部
341 第2ゲート
342 第4ゲート
343 第5ゲート
C 蓄積キャパシタ
C 記憶素子
S 受光ディバイス
S1 第1受光素子
S2 第2受光素子
S3 第3受光素子
ST 受光ディバイス
T スイッチング素子
T1 第1駆動トランジスタ
T2 第2駆動トランジスタ
【国際調査報告】