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特表2025-501440線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物
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  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図1
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図2A
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図2B
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図3A
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図3B
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図4
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図5
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図6
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図7
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図8A
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図8B
  • 特表-線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/106 20170101AFI20250115BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20250115BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20250115BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20250115BHJP
   B64D 11/00 20060101ALI20250115BHJP
   C09K 3/10 20060101ALI20250115BHJP
   C08L 81/00 20060101ALI20250115BHJP
   C08K 3/013 20180101ALI20250115BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20250115BHJP
   C08G 75/045 20160101ALI20250115BHJP
【FI】
B29C64/106
B33Y80/00
B33Y10/00
B64C1/00 A
B64D11/00
C09K3/10 Z
C08L81/00
C08K3/013
C08L101/00
C08G75/045
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527385
(86)(22)【出願日】2022-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-02
(86)【国際出願番号】 US2022079426
(87)【国際公開番号】W WO2023086773
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】63/277,646
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399074983
【氏名又は名称】ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PPG Industries Ohio,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロフナー、アンドリュー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】カッチコ、シンシア
(72)【発明者】
【氏名】ペリネスク、イオン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン、ヨン ハン
(72)【発明者】
【氏名】ボイル、ブレット エム.
(72)【発明者】
【氏名】ペン、シェーン エックス.
(72)【発明者】
【氏名】スリバトサン、ナガラジャン
【テーマコード(参考)】
4F213
4H017
4J002
4J030
【Fターム(参考)】
4F213AA34L
4F213AA44
4F213AB05
4F213AB11
4F213AB26
4F213AE06
4F213AH31
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL23
4H017AA04
4H017AE05
4J002AA021
4J002AC072
4J002AC082
4J002BB032
4J002BB122
4J002BB152
4J002BC032
4J002BD042
4J002BD102
4J002BD122
4J002BD132
4J002BD152
4J002CF002
4J002CF032
4J002CG002
4J002CH022
4J002CH072
4J002CH092
4J002CK022
4J002CL002
4J002CM042
4J002CN001
4J002CN012
4J002CN022
4J002CP032
4J002DA026
4J002DA036
4J002DA076
4J002DA086
4J002DA096
4J002DE086
4J002DE146
4J002DE236
4J002DJ006
4J002DJ016
4J002DJ046
4J002DJ056
4J002DL006
4J002EB066
4J002EL026
4J002EU186
4J002FB086
4J002FD012
4J002FD016
4J002GJ02
4J030BA03
4J030BA04
4J030BA42
4J030BA47
4J030BB06
4J030BB07
4J030BC32
4J030BC33
4J030BC43
4J030BE02
4J030BE04
4J030BF09
4J030BF10
4J030BF15
4J030BG03
(57)【要約】
本開示の態様は、第1の凹部および第2の凹部であって、第1の凹部および第2の凹部が中心線を画定する、第1の凹部および第2の凹部、中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の凹部と第2の凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を含む、シーリングコンポーネントに関する。第1の凹部は、第1の凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されている。第2の凹部は、第2の凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されている。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造されたシーリングコンポーネントであって、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定している、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を有する、細長い本体を備え、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、
前記細長い本体が、
少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって共反応性混合物を形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、前記細長い本体を形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項2】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、前記凹部の前記凹部開口部のサイズの1~10倍の厚さを有するパネルを各々受容するように構成されている、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項3】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、前記細長い本体の全長に延在している、請求項1または2に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項4】
前記細長い本体のかなりの部分が、均一な断面形状を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項5】
前記細長い本体が、多孔質構造を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項6】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、三角形である、請求項1~5のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項7】
前記第1の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第1の先端部、前記第2の先端部、および前記第1の壁が三点接触を介して前記パネルを固定するように、前記第1の凹部が構成されており、
前記第2の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第3の先端部、前記第4の先端部、および前記第2の壁が三点接触を介して前記パネルを固定するように、前記第2の凹部が構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項8】
前記第1の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第1の先端部および前記第2の先端部が、弾性的に変形して、前記第1の凹部開口部を広げるように、前記第1の凹部が構成されており、
前記第2の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第3の先端部および前記第4の先端部が、弾性的に変形して、前記第2の凹部開口部を広げるように、前記第2の凹部が構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項9】
前記第3の体積が圧縮されるとき、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の距離が減少するように、前記第3の体積が少なくとも前記中心線に沿って圧縮可能である、請求項1~8のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項10】
前記細長い本体が、
前記第1の凹部に第1のパネルを受容し、前記第2の凹部に第2のパネルを受容するように構成されており、
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の前記距離が、前記シーリングコンポーネントの壁厚の少なくとも最低2倍可変である、請求項1~9のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項11】
前記第1の共反応性成分が、硫黄含有プレポリマーを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項12】
前記硫黄含有プレポリマーが、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含む、請求項11に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項13】
前記ポリチオエーテルが、チオール末端ポリチオエーテルである、請求項12に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項14】
前記第2の共反応性成分が、ポリエンプレポリマーを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項15】
前記ポリエンプレポリマーが、ポリビニルエーテルである、請求項14に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項16】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、難燃性充填材粒子をさらに含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項17】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、レオロジー改質充填材粒子をさらに含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項18】
前記レオロジー改質充填材粒子が、有機充填材粒子または無機充填材粒子を含む、請求項17に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項19】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、軽量化充填材粒子をさらに含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項20】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、音減衰充填材粒子をさらに含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項21】
第1のパネルと、
第2のパネルと、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定しており、前記第1の凹部が、前記第1のパネルにしっかりと結合されており、前記第2の凹部が、前記第2のパネルにしっかりと結合されている、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を有する、細長いシールコンポーネントと、を備え、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、
前記細長いシールコンポーネントが、
少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって反応性混合物を形成することであって、前記第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、前記第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、前記細長いシールコンポーネントを形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、航空機コンポーネント。
【請求項22】
シーリングコンポーネントを付加製造する方法であって、
第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送することであって、前記第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、前記第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、搬送することと、
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、を含み、
前記細長い本体が、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定している、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を含み、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されている、方法。
【請求項23】
物質の組成物であって、
硫黄含有プレポリマーを含む第1の共反応性成分と、
ポリエンプレポリマーを含む第2の共反応性成分であって、前記第2の共反応性成分が、混合し、化学線源に曝露すると、前記第1の共反応性成分に反応性である、第2の共反応性成分と、
物質の組成物中に分散した難燃性充填材粒子と、を含み、
前記組成物が、0.125インチの厚さでキャスティングされ、硬化されたときに、
310~360psiの間の引張強度、または
420%~480%の伸び率、を有する、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が組み込まれる、2021年11月10日に出願された米国仮出願第63/277,646号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。
【0002】
本開示は、線形シーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物に関する。本開示はさらに、難燃性特性および/または音響減衰特性を有し得るシーリングコンポーネント、ならびにその付加製造のための方法および組成物に関する。線形シーリングコンポーネントは、航空宇宙用途で使用され得る。
【背景技術】
【0003】
航空機は、それらの構造コンポーネントの高精度な構造および適合を必要とする。わずかな不一致は、コンポーネント間の物理的な隙間をもたらし得る。わずかに不一致の航空機内部構造コンポーネントでさえ、キャビンと、航空機アビオニクスベイ、手荷物区画、およびランディングギアホイールウェルなどの他の領域との間の低い音響減衰特性をもたらし得る。特に、騒音は、航空機の騒音の多い領域から、物理的な隙間を通ってキャビンエリアに移動し、したがって、騒音公害を引き起こす可能性がある。現在、絶縁テープおよびフォームは、バリア特性を改善するために、典型的には、手動で物理的な隙間に挿入されるが、これらは、わずかに有効なだけであり、満足できるものではない。非有効性は、少なくとも部分的に、不十分なシーラー特性、不十分なシーラー-コンポーネント界面、および様々な隙間サイズに起因し得る。
【0004】
必要とされているのは、前述のものを上回る改善である。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、付加製造されたシーリングコンポーネントに関する。付加製造されたシーリングコンポーネントは、第1の凹部および第1の凹部の反対の第2の凹部であって、第1の凹部および第2の凹部が中心線を画定している、第1の凹部および第1の凹部の反対の第2の凹部、中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の凹部と第2の凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を含み得る。第1の凹部は、第1の凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成され得る。第2の凹部は、第2の凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成され得る。細長い本体は、少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって共反応性混合物を形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含み得る。
【0006】
本明細書に記載される図面は、例示のみを目的としている。図面は、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】線形シーリングコンポーネントを付加製造するための装置を示す図である。
【0008】
図2A】第1の実施形態による線形シーリングコンポーネントを示す画像である。
【0009】
図2B図2Aの線形シーリングコンポーネントが、1/8インチのパネル間の1/2インチのパネル隙間に適合することを示す画像である。
【0010】
図3A】第2の実施形態の線形シーリングコンポーネントが、1/8インチのパネル間の1/8インチのパネル隙間に適合することを示す画像である。
【0011】
図3B図3Aの線形シーリングコンポーネントが、3/8インチのパネル間の1/2インチのパネル隙間に適合することを示す画像である。
【0012】
図4】線形シーリングコンポーネントを付加製造するための方法を示す図である。
【0013】
図5】音響試験装置を示す図である。
【0014】
図6】線形シーリングコンポーネントの設置ありおよびなしの、音圧レベルの周波数スペクトルデータを示すグラフである。
【0015】
図7】線形シーリングコンポーネントの設置ありおよびなしの全体音圧レベルを示すグラフである。
【0016】
図8A】所定の剪断速度範囲における共反応性混合物の粘度を示すグラフである。
【0017】
図8B】経時的な共反応性混合物の剪断後粘度を示すグラフである。
【0018】
図9】線形シーリングコンポーネントの寸法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
定義
以下の詳細な説明の目的のために、本発明が、明示的に反対の定めがある場合を除き、様々な代替の変形およびステップの順序をとり得ることが理解されるべきである。さらに、任意の操作例以外、または別様に示される場合、例えば、明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量を表す全ての数は、全ての例において用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、相反することが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本開示によって得られる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、かつ、等価物の見解の適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有意な桁の数に照らし合わせて、かつ通常の四捨五入技法を適用することによって解釈されるべきである。
【0020】
本開示の広範な範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値ではあるが、特定の例で示される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、それらのそれぞれの試験測定値に見られる標準変動から必然的に得られる特定の誤差を本質的に含有する。
【0021】
また、本明細書に記載される任意の数値範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むことを意図していることを理解されたい。例えば、「1~10」の範囲は、記載された最小値1と記載された最大値10との間の(およびそれらを含む)全ての部分範囲、すなわち、1に等しいまたは1を超える最小値と、10に等しいまたは10未満の最大値と、を有することが意図される。
【0022】
単数形の使用は、別段の明記がない限り、複数形を含み、複数形は単数形を包含する。さらに、「および/または」がある特定の例で明示的に使用され得るが、別段の明記がない限り、「または」の使用は、「および/または」を意味する。
【0023】
「アルカンジイル」とは、1~18個の炭素原子(C1~18)、1~14個の炭素原子(C1~14)、1~6つの炭素原子(C1~6)、1~4つの炭素原子(C1~4)、または1~3つの炭素原子(C1~3)を有する、飽和、分岐状、または線状の非環式炭化水素基のジラジカルを指す。アルカンジイルは、C2~14アルカンジイル、C2~10アルカンジイル、C2~8アルカンジイル、C2~6アルカンジイル、C2~4アルカンジイル、またはC2~3アルカンジイルであり得る。アルカンジイル基としては、メタン-ジイル(-CH-)、エタン-1,2-ジイル(-CHCH-)、プロパン-1,3-ジイルおよびイソプロパン-1,2-ジイル(例えば、-CHCHCH-および-CH(CH)CH-)、ブタン-1,4-ジイル(-CHCHCHCH-)、ペンタン-1,5-ジイル(-CHCHCHCHCH-)、ヘキサン-1,6-ジイル(-CHCHCHCHCHCH-)、ヘプタン-1,7-ジイル、オクタン-1,8-ジイル、ノナン-1,9-ジイル、デカン-1,10-ジイル、およびドデカン-1,12-ジイルが挙げられ得る。
【0024】
「アルカンシクロアルカン」とは、1つまたは1つより多くのシクロアルキルおよび/またはシクロアルカンジイル基と、1つまたは1つより多くのアルキルおよび/またはアルカンジイル基とを有する飽和炭化水素基を指し、シクロアルキル、シクロアルカンジイル、アルキル、およびアルカンジイルは、本明細書において定義されている。各シクロアルキルおよび/またはシクロアルカンジイル基は、C3~6、C5~6、シクロヘキシル、またはシクロヘキサンジイルであり得る。各アルキルおよび/またはアルカンジイル基は、C1~6、C1~4、C1~3、メチル、メタンジイル、エチル、またはエタン-1,2-ジイルであり得る。アルカンシクロアルカン基は、C4~18アルカンシクロアルカン、C4~16アルカンシクロアルカン、C4~12アルカンシクロアルカン、C4~8アルカンシクロアルカン、C6~12アルカンシクロアルカン、C6~10アルカンシクロアルカン、またはC6~9アルカンシクロアルカンであり得る。アルカンシクロアルカン基は、1,1,3,3-テトラメチルシクロヘキサンおよびシクロヘキシルメタンを含み得る。
【0025】
「アルカンシクロアルカンジイル」とは、アルカンシクロアルカン基のジラジカルを指す。アルカンシクロアルカンジイル基は、C4~18アルカンシクロアルカンジイル、C4~16アルカンシクロアルカンジイル、C4~12アルカンシクロアルカンジイル、C4~8アルカンシクロアルカンジイル、C6~12アルカンシクロアルカンジイル、C6~10アルカンシクロアルカンジイル、またはC6~9アルカンシクロアルカンジイルであり得る。アルカンシクロアルカンジイル基としては、1,1,3,3-テトラメチルシクロヘキサン-1,5-ジイルおよびシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイルが挙げられ得る。
【0026】
「アルケニル」基とは、構造-CR=C(R)を指し、アルケニル基は、末端基であり、より大きな分子に結合している。そのような場合、各Rは、独立的に、水素およびC1~3アルキルを含み得る。各Rは水素であり得て、アルケニル基は構造-CH=CHを有し得る。
【0027】
「アルコキシ」とは、本明細書で定義されるようにRがアルキルである-OR基を指す。例示的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、およびn-ブトキシが挙げられ得る。アルコキシ基は、C1~8アルコキシ、C1~6アルコキシ、C1~4アルコキシ、またはC1~3アルコキシであり得る。
【0028】
「アルキル」とは、1~20個の炭素原子、1~10個の炭素原子、1~6つの炭素原子、1~4つの炭素原子、または1~3つの炭素原子を有する、飽和、分岐状、または線状の非環式炭化水素基のモノラジカルを指す。アルキル基は、C1~6アルキル、C1~4アルキル、またはC1~3アルキルであり得る。例示的なアルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ヘキシル、n-デシル、およびテトラデシルが挙げられ得る。アルキル基は、C1~6アルキル、C1~4アルキル、およびC1~3アルキルであり得る。
【0029】
「アレーンジイル」とは、ジラジカル単環式または多環式芳香族基を指す。例示的なアレーンジイル基としては、ベンゼン-ジイルおよびナフタレン-ジイルが挙げられ得る。アレーンジイル基は、C6~12アレーンジイル、C6~10アレーンジイル、C6~9アレーンジイル、またはベンゼン-ジイルであり得る。
【0030】
「シクロアルカンジイル」とは、ジラジカル飽和単環式または多環式炭化水素基を指す。シクロアルカンジイル基は、C3~12シクロアルカンジイル、C3~8シクロアルカンジイル、C3~6シクロアルカンジイル、またはC5~6シクロアルカンジイルであり得る。例示的なシクロアルカンジイル基としては、シクロヘキサン-1,4-ジイル、シクロヘキサン-1,3-ジイル、およびシクロヘキサン-1,2-ジイルが挙げられ得る。
【0031】
「シクロアルキル」とは、飽和単環式または多環式炭化水素モノラジカル基を指す。シクロアルキル基は、C3~12シクロアルキル、C3~8シクロアルキル、C3~6シクロアルキル、またはC5~6シクロアルキルであり得る。
【0032】
「ヘテロアルカンジイル」とは、炭素原子のうちの1つまたは1つより多くがN、O、S、またはPなどのヘテロ原子で置き換えられたアルカンジイル基を指す。ヘテロアルカンジイルにおいて、1つまたは1つより多くのヘテロ原子は、NまたはOであり得る。
【0033】
「ヘテロシクロアルカンジイル」とは、炭素原子のうちの1つまたは1つより多くが、N、O、S、またはPなどのヘテロ原子で置き換えられたシクロアルカンジイル基を指す。ヘテロシクロアルカンジイルにおいて、1つまたは1つより多くのヘテロ原子は、NまたはOであり得る。
【0034】
プレポリマーの「骨格」とは、反応性末端基間のセグメントを指す。プレポリマー骨格は、典型的には、ポリチオールHS-[R]-SHの骨格などの繰り返しサブ単位を含む。
【0035】
「共反応性組成物」とは、50℃未満、40℃未満、30℃未満、または20℃未満などの温度で反応することができる2つまたは2つより多くの共反応性化合物を含む組成物を指す。2つまたは2つより多くの化合物間の反応は、2つまたは2つより多くの共反応性化合物を組み合わせ、混合することによって、および/または2つまたは2つより多くの共反応性化合物を含む共反応性組成物を化学線に曝露することによって開始され得る。共反応性組成物は、第1の反応性化合物を含む第1の反応性成分と、第2の反応性化合物を含む第2の反応性成分とを組み合わせ、混合することによって形成することができ、第1の反応性化合物は、第2の反応性化合物と反応することができる。
【0036】
多官能化剤B(-V)の「コア」とは、部分Bを指す。化合物またはポリマーの「コア」とは、ポリチオールHS-R-SHのコアなどの反応性末端基間のセグメントを指す。化合物またはプレポリマーのコアはまた、化合物の骨格またはプレポリマーの骨格とも呼ばれ得る。多官能化剤のコアは、原子であっても、またはシクロアルカン、置換シクロアルカン、ヘテロシクロアルカン、置換ヘテロシクロアルカン、アレーン、置換アレーン、ヘテロアレーン、もしくは置換ヘテロアレーンなどの構造であってもよく、反応性官能基を有する部分がこれに結合している。
【0037】
「硬化速度」および/または「硬化時間」とは、共反応性組成物の硬化反応が、共反応性組成物を形成するための共反応性成分に組み合わせて混合することによって、および/または共反応性組成物を化学線に曝露することによって最初に開始してから、共反応性組成物から調製された層が25℃および相対湿度50%の条件でショア30Aの硬度を呈するまでの期間を指し得る。化学線硬化性組成物の場合、硬化時間とは、共反応性組成物が最初に化学線に曝露されてから、曝露された共反応性組成物から調製された層が25℃および相対湿度50%の条件でショア30Aの硬度を呈する時点までの期間を指す。
【0038】
2つの文字または記号間にないダッシュ(「-」)は、置換基の結合点または-CONHなどの2つの原子間の結合点が炭素原子を通じて結合されることを示すために使用される。
【0039】
「化合物に由来する部分」にあるような「由来する」とは、ある部分が親化合物と反応物との反応時に生成されたことを指す。例えば、ビス(アルケニル)化合物CH=CH-R-CH=CHは、チオール基を有する化合物などの別の化合物と反応して、アルケニル基とチオール基との反応に由来する部分-(CH-R-(CH-を生成することができる。別の例として、構造O=C=N-R-N=C=Oを有する親ジイソシアネートの場合、ジイソシアネートに由来する部分は、構造-C(O)-NH-R-NH-C(O)-を有する。
【0040】
「-Vとチオールとの反応に由来する」とは、部分-V’-が、チオール基とチオール基に反応性の末端基を含む部分との反応から生じたことを指す。例えば、基V-は、CH=CH-CH-O-を含み得て、末端アルケニル基CH=CH-は、チオール基-SHに反応性である。チオール基と反応すると、部分-V’-は、-CH-CH-CH2-O-である。
【0041】
ガラス転移温度Tは、1Hzの周波数、20ミクロンの振幅、および-80℃~25℃の温度ランプを有する装置TA Instruments Q800を使用して、動的機械分析(DMA)によって決定され、Tは、tanδ曲線のピークとして識別される。
【0042】
モノマーとは、低分子量化合物を指し得て、1,000Da未満、800Da未満、600Da未満、500Da未満、400Da未満、または300Da未満の分子量を有し得る。モノマーは、100Da~1,000Da、100Da~800Da、100Da~600Da、150Da~550Da、または200Da~500Daの分子量を有し得る。モノマーは、100Da超、200Da超、300Da超、400Da超、500Da超、600Da超、または800Da超の分子量を有し得る。モノマーは、2~6、2~5、または2~4などの2つまたは2つより多くの反応官能度を有し得る。モノマーは、2、3、4、5、6の官能度、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを有し得る。モノマーは、2~6、2~5、2~4、2~3、2.1~2.8、または2.2~2.6などの平均反応官能度を有し得る。
【0043】
「ポリアルケニル」とは、少なくとも2つのアルケニル基を有する化合物を指す。少なくとも2つのアルケニル基は末端アルケニル基であり得て、そのようなポリアルケニル基はアルケニル末端化合物と呼ばれ得る。アルケニル基はまた、ペンダントアルケニル基であり得る。ポリアルケニルは、2つのアルケニル基を有するジアルケニルであり得る。ポリアルケニルは、2つより多くのアルケニル基、例えば3~6つのアルケニル基を有し得る。ポリアルケニルは、単一のタイプのポリアルケニルを含み得るか、同じアルケニル官能基を有するポリアルケニルの組み合わせであり得るか、または異なるアルケニル官能基を有するポリアルケニルの組み合わせであり得る。
【0044】
「プレポリマー」とは、ホモポリマーおよびコポリマーを指す。チオール末端プレポリマーの場合、分子量は、ヨウ素滴定を使用した末端基分析によって決定した数平均分子量「Mn」である。チオール末端ではないプレポリマーの場合、ポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィーによって数平均分子量が決定される。プレポリマーは、骨格と、硬化剤または架橋剤などの別の化合物と反応して硬化ポリマーを形成することができる末端反応性基とを含む。プレポリマーは、同じであっても異なっていてもよい、互いに結合した複数の繰り返し部分単位を含む。複数の繰り返し部分単位が、プレポリマーの骨格を構成する。
【0045】
多官能化剤は、式(1):
B(-V) (1)
の構造を有し得て、式中、Bは多官能化剤のコアであり、各Vは、チオール基、アルケニル基、エポキシ基、イソシアネート基、またはマイケル受容体基などの反応性官能基で末端化された部分であり、zは、3~6、例えば、3、4、5、または6の整数である。式(1)の多官能化剤において、各-Vは、-R-SHまたは-R-CH=CHなどの構造を有し得て、式中、Rは、C2~10アルカンジイル、C2~10ヘテロアルカンジイル、置換C2~10アルカンジイル、または置換C2~10ヘテロアルカンジイルであり得る。部分Vを別の化合物と反応させると、部分-V-が得られ、これは、他の化合物との反応に由来すると言われる。例えば、Vが、-R-CH=CHであり、チオール基と反応させる場合、部分Vは、-R-CH-CH-であり、反応に由来し得る。
【0046】
比重は、ASTM D1475に従って決定される。
【0047】
ショアA硬度は、ASTM D2240に従って、タイプAデュロメータを使用して測定される。
【0048】
「置換された」とは、1つまたは1つより多くの水素原子が、各々独立的に、同じまたは異なる置換基(複数可)で置換されている基を指す。置換基は、ハロゲン、-S(O)OH、-S(O)、-SH、-SR[式中、RはC1~6アルキルである]、-COOH、-NO、-NR[式中、各Rは、独立的に、水素およびC1~3アルキルを含む]、-CN、=O、C1~10アルキル、-CF、-OH、フェニル、C2~6ヘテロアルキル、C5~6ヘテロアリール、C1~10アルコキシ、または-COR[式中、RはC1~10アルキルである]を含み得る。置換基は、-OH、-NH、またはC1~10アルキルであり得る。
【0049】
「タックフリー時間」とは、共反応性組成物の硬化反応が最初に開始された時点から、共反応性組成物から調製された層がもはやタックフリーではない時点までの持続時間を指し、タックフリーは、ポリエチレンシートを手圧で層の表面に塗布し、シーラントがポリエチレンシートの表面に接着するかどうかを観察することによって決定され、ポリエチレンシートが層から容易に分離する場合、層はタックフリーであると考慮される。化学線硬化性共反応性組成物の場合、タックフリー時間とは、共反応性組成物が化学線に曝露されてから、共反応性組成物から調製された層がもはやタックフリーではなくなる時点までの時間を指す。
【0050】
引張強度および伸び率は、AMS3279に従って測定される。
【0051】
「透過性」とは、360nm~750nmの範囲で、入射放射線の20%超、30%超、40%超、または50%超の電磁スペクトルの一部分を透過する能力を指す。
【0052】
ここで、本開示のある特定の化合物、組成物、装置、および方法について言及する。開示されている化合物、組成物、装置、および方法は、特許請求の範囲を限定することを意図していない。それとは反対に、特許請求の範囲は、全ての代替、修正、および等価物を包含することが意図されている。
【0053】
序論
本開示によって提供される方法は、三次元(3D)印刷を使用して線形シーリングコンポーネントを製作する方法を含む。三次元印刷は、プロセッサ制御されたロボットによる方法が三次元物品を形成するために使用される様々なロボットによる製造方法を含む。線形シーリングコンポーネントは、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送することと、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、によって製作され得る。様々な例において、第1の共反応性成分は、チオール末端ポリチオエーテルを含み、その一方で、第2の共反応性成分は、ポリビニルエーテルを含む。本開示によって製作された線形シーリングコンポーネントは、第1の凹部および第1の凹部の反対の第2の凹部、第1の凹部および第2の凹部によって画定された中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の凹部と第2の凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を含み得る。第1の凹部は、第1の凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成され得る。第2の凹部は、第2の凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成され得る。細長い本体は、少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって共反応性混合物を形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含み得る。
【0054】
3D印刷装置100が図1に示される。図1は、混合チャンバ102と、第1の反応物リザーバ104と、第2の反応物リザーバ106と、押出先端108と、印刷プラットフォーム110と、放射線源112と、を含む、印刷装置100を示す。混合チャンバ102は、第1の反応物リザーバ104に格納された第1の反応物および第2の反応物リザーバ106に格納された第2の反応物が混合チャンバ102に搬送されて混合されるように、第1の反応物リザーバ104および第2の反応物リザーバ106に流体的に結合され得る。混合されると、反応物混合物は、押出先端108を介して印刷プラットフォーム110に堆積させられて、印刷された本体114を形成し得る。印刷された本体114は、反応物混合物の堆積中および/または堆積後に化学線を提供し得る放射線源112によって硬化またはさらに硬化され得る。
【0055】
線形シーリングコンポーネント
構成1-閉鎖コア二重三日月型
線形シーリングコンポーネントは、構造間の物理的な隙間に適合する線形構造である。線形シーリングコンポーネントは、2つまたは2つより多くのパネル(例えば、航空機のキャビンパネル)間のパネル隙間の間に適合し得る。線形シーリングコンポーネント200の断面図は、図2Aおよび図2Bに示される。
【0056】
図2Aは、第1の体積202、第2の体積204、第3の体積206、第1の三日月型凹部208、および第2の三日月型凹部210を有する、線形シーリングコンポーネント200を示す。基準中心線は、これが第3の体積206を通過するように、第1の三日月型凹部208および第2の三日月型凹部210によって画定され得る。示されているように、第3の体積206は、第1の内壁212、第2の内壁214、第3の内壁216、および第4の内壁218によって中央に位置決めおよび画定されている。第1の体積202は、基準中心線の第1の側に位置決めされており、第1の外壁224、第2の内壁214、第1の先端部220、および第2の先端部222によって画定されている。第2の体積204は、基準中心線の第2の側に位置決めされており、第2の外壁230、第4の内壁218、第3の先端部226、および第4の先端部228によって画定されている。第1の三日月型凹部208は、第1の内壁212、第1の先端部220、および第3の先端部226によって画定されている。第2の三日月型凹部210は、第3の内壁216、第2の先端部222、および第4の先端部228によって画定されている。少なくとも3つの接触点を有するパネルを固定する線形シーリングコンポーネントの能力は、優れた音減衰性能に起因し得る。三日月型凹部は、凹部と呼ばれ得る。
【0057】
図2Bは、第1のパネル228と第2のパネル230との間のパネル隙間に適合した図2Aの線形シーリングコンポーネント200を示す。具体的には、第1のパネル228は、第1の三日月型凹部208によって受容されており、第1の内壁212、第1の先端部220、および第3の先端部226によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。第2のパネル230は、第2の三日月型凹部210によって受容されており、第3の内壁216、第2の先端部222、および第4の先端部228によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。ある特定の例では、三日月型凹部に受容されたパネルは、シールを維持するために、3つの接触点全てと接触(例えば、連続接触)している必要はない。描かれているパネル228は、内部コール212と直接接触していなくてもよいが、先端部220、226によって固定されて、効果的なシールを形成する。第1の三日月型凹部208および第2の三日月型凹部210は各々、内壁の近くのベースよりも狭い開口部を有する三角形であり得る。示されているように、第1の三日月型凹部208の開口部は、本開示の線形シーリングコンポーネント間にあり、平面内にはないパネルを受容するように構成され得る。描かれているように、線形シーリングコンポーネント200は、パネルが平面外にあるとき、第1のパネル228および第2のパネル230を(例えば、弾性変形を介して)結合している。線形シーリングコンポーネント200は、平面内のパネルも同様に受容し得る。さらに、本開示の線形シーリングコンポーネントは、コンポーネント200の凹部から凹部までの距離の0~1/2インチおよび/または0~100%などの様々な隙間サイズで離間したパネルを受容するように構成され得る。描かれているように、線形シーリングコンポーネント200は、パネル隙間が、線形シーリングコンポーネント200の自然な第1の三日月型凹部から第2の三日月型凹部までの距離よりも小さいとき、第1のパネル228および第2のパネル230を(例えば、弾性変形を介して)結合し得る。線形シーリングコンポーネント200は、その凹部開口部サイズの1~1.5倍の厚さのパネルを受容し得る。
【0058】
構成2-開放コア二重三日月型
図3Aは、開放コア(例えば、3つの壁および1つの開口部を有する第3の体積)および拡張された内壁(例えば、少なくとも2つの内壁)を有する線形シーリングコンポーネント300を示す。描かれているように、線形シーリングコンポーネント300は、第1の体積302、第2の体積304、第3の体積306、第1の三日月型凹部308、および第2の三日月型凹部310を有する。基準中心線は、これが第3の体積306を通過するように、第1の三日月型凹部308および第2の三日月型凹部310によって画定され得る。示されているように、第3の体積306は、中央に位置決めされており、第1の内壁312、第2の内壁314、第3の内壁316、および内側開口部318によって画定されている。第1の体積302は、基準中心線の第1の側に位置決めされており、第1の外壁324、第2の内壁314、第1の先端部320、および第2の先端部322によって画定されている。第2の体積304は、基準中心線の第2の側に位置決めされており、第2の外壁330、内側開口部318、第3の先端部326、および第4の先端部328によって画定されている。第1の三日月型凹部308は、第1の内壁312、第1の先端部320、および第3の先端部326によって画定されている。第2の三日月型凹部310は、第3の内壁316、第2の先端部322、および第4の先端部328によって画定されている。
【0059】
示されているように、線形シーリングコンポーネント300は、第1のパネル328と第2のパネル330との間のパネル隙間に適合され得る。具体的には、第1のパネル328は、第1の三日月型凹部308によって受容されており、第1の内壁312、第1の先端部320、および第3の先端部326によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。第2のパネル330は、第2の三日月型凹部310によって受容されており、第3の内壁316、第2の先端部322、および第4の先端部328によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。第1の三日月型凹部308および第2の三日月型凹部310は各々、内壁の近くのベースよりも狭い開口部を有する三角形であり得る。図3Aに描かれているように、線形シーリングコンポーネント300は、実質的に基準中心線に沿って、第3の体積306の圧縮などの弾性変形を介して第1のパネル328および第2のパネル330を結合している。開放コア設計は、線形シーリングコンポーネント300が、図3Aに示されている1/8インチの隙間などのより小さなパネル隙間に適合し得るように、第3の体積306の圧縮性を改善し得る。しかしながら、図2Aの閉鎖コア設計は、優れた音減衰性能を有し得る。
【0060】
図3Bは、図3Aよりも長い距離のパネル隙間に適合した図3Aの線形シーリングコンポーネント300を示す。具体的には、図3Bのパネル隙間は、1/2インチであり、第3のパネル336と第4のパネル338との間である。第3のパネル336は、第1の三日月型凹部308によって受容されており、第1の内壁312、第1の先端部320、および第3の先端部326によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。第4のパネル338は、第2の三日月型凹部310によって受容されており、第3の内壁316、第2の先端部322、および第4の先端部328によって(例えば、摩擦および/または圧力を介して)固定されている。第1の三日月型凹部308および第2の三日月型凹部310は各々、内壁の近くのベースよりも狭い開口部を有する三角形であり得る。図3Aに描かれているように、線形シーリングコンポーネント300は、わずかに基準中心線に沿って、第3の体積306の圧縮などの弾性変形を介して第1のパネル328および第2のパネル330を結合している。図3Bのパネル隙間が図3Aのものよりも大きいため、より小さな程度の第3の体積306の圧縮が必要である。示されているように、第3のパネル336および第4のパネル338は、図3Aの第1のパネル328および第2のパネル330よりも3倍厚く、例えば、1/8インチではなく3/8インチである。少なくとも内壁312および316がより大きな長さであるため、線形シーリングコンポーネント300は、より大きな範囲(例えば、1/16インチ~1/2インチ)の厚さのパネルを受容するように構成されている。ある特定の状況では、線形シーリングコンポーネント300は、その凹部開口部サイズの1~3倍の厚さのパネルを受容し、固定し得る。
【0061】
共反応性組成物
本開示の線形シーリングコンポーネントを製作するための反応物混合物は、任意の好適な骨格を有するプレポリマー、任意の好適な反応性官能基を有するプレポリマー、任意の好適な硬化化学物質に基づく共反応性化合物、および任意の好適な添加剤を含み得る。反応物混合物は、第1の官能基を有する第1の化合物と、第2の官能基を含む第2の化合物とを含む共反応性組成物であり得て、第1の官能基は、第2の官能基に反応性である。第1および第2の化合物は、独立的に、モノマー、モノマーの組み合わせ、プレポリマー、プレポリマーの組み合わせ、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0062】
共反応性組成物は、共反応性化合物間の反応が化学線(例えば、紫外線)への曝露などのエネルギーへの曝露によって開始される、一部分共反応性組成物を含み得る。
【0063】
共反応性組成物は、化学線への曝露なしで、または化学線への曝露後に、50℃未満、例えば、40℃未満、30℃未満、20℃未満、または10℃未満の温度で反応することができる共反応性化合物を含み得る。例えば、共反応性化合物は、5℃~50℃、10℃~40℃、または15℃~25℃、または20℃~30℃の温度で反応し得る。
【0064】
共反応性組成物は、25℃および0.1秒-1~100秒-1の剪断速度で、200cP~50,000,000cP、200cP~20,000,000cP、1,000cP~18,000,000cP、5,000cP~15,000,000cP、5,000cP~10,000,000cP、5,000cP~5,000,000cP、5,000cP~1,000,000cP、5,000cP~100,000cP、5,000cP~50,000cP、5,000cP~20,000cP、6,000cP~15,000cP、7,000cP~13,000cP、または8,000cP~12,000cPなどの粘度を有する。共反応性組成物は、25℃および0.1秒-1~100秒-1の剪断速度で、200cP超、1,000cP超、10,000cP超、100,000cP超、1,000,000cP超、または10,000,000cP超などの粘度を有する。共反応性組成物は、25℃および0.1秒-1~100秒-1の剪断速度で、100,000,000cP未満、10,000,000cP未満、1,000,000cP未満、100,000cp未満、10,000cP未満、または1,000cP未満などの粘度を有する。粘度値は、25℃の温度および100秒-1の剪断速度で、1mmからの隙間を有するAnton Paar MCR302レオメータを使用して測定される。
【0065】
共反応性組成物は、硬化時に線形シーリングコンポーネントを形成するシーラント組成物として配合され得る。
【0066】
線形シーリングコンポーネントは、騒音、水分、および温度などの大気条件に抵抗し、かつ/または水、溶媒、燃料、油圧流体、ならびに他の液体およびガスなどの材料の伝達を少なくとも部分的に遮断する能力を有する、材料を指す。線形シーリングコンポーネントは、燃料および油圧流体に対する耐性などの耐薬品性を呈し得る。耐薬品性の材料は、EN ISO10563に従って決定して、70℃で7日間にわたって化学物質に浸漬した後に、25%未満、20%未満、15%未満、または10%未満の%膨潤率を呈し得る。シーラントは、ジェット基準流体(JRF)I型、またはSkydrol(登録商標)LD-40油圧流体に対して耐性を呈し得る。例えば、本開示の線形シーリングコンポーネントは、米国特許第10,047,259号に記載されているシーラントと同様の耐薬品性を呈し得て、これは、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0067】
プレポリマーおよびモノマー
プレポリマーは、20,000Da未満、15,000Da未満、10,000Da未満、8,000Da未満、6,000Da未満、4,000Da未満、または2,000Da未満などの数平均分子量を有し得る。プレポリマーは、2,000Da超、4,000Da超、6,000Da超、8,000Da超、10,000Da超、または15,000Da超などの数平均分子量を有し得る。プレポリマーは、例えば、1,000Da~20,000Da、2,000Da~10,000Da、3,000Da~9,000Da、4,000Da~8,000Da、または5,000Da~7,000Daなどの数平均分子量を有し得る。
【0068】
プレポリマーは、25℃で液体であり得て、-20℃未満、-30℃未満、または-40℃未満などのガラス転移温度Tgを有し得る。プレポリマーは、20ポアズ~500ポアズ(2Pa-秒~50Pa-秒)、20ポアズ~200ポアズ(2Pa-秒~20Pa-秒)、または40ポアズ~120ポアズ(4Pa-秒~12Pa-秒)の範囲内などの粘度を呈し得る
【0069】
プレポリマー骨格
共反応性組成物は、任意の好適なポリマー骨格を有するプレポリマーを含み得る。ポリマー骨格は、硬化される共反応性組成物に耐溶媒性を付与するように、引張強度、%伸び率、ヤング率、耐衝撃性、または他の用途に関連する特性などの所望の物理的特性を付与するように選択され得る。プレポリマー骨格は、特定の硬化化学反応に応じて、1つまたは1つより多くの好適な官能基において末端化され得る。
【0070】
プレポリマー骨格は、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、ポリホルマール、ポリイソシアネート、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンオキシド、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、ポリカーボネート、スチレンアクリロニトリル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(p-フェニレンオキシド)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンイミン、ポリフェニルスルホン、アクリロニトリルスチレンアクリレート、ポリエチレン、シンジオタクチックまたはイソタクチックポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリアミド、エチル-酢酸ビニルホモポリマーまたはコポリマー、ポリウレタン、エチレンのコポリマー、プロピレンのコポリマー、プロピレンのインパクトコポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ブテンのホモポリマーおよびコポリマー、ヘキセンのホモポリマーおよびコポリマー、ならびに前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0071】
他の好適なプレポリマー骨格としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、およびオレフィンコポリマー)、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SEBS)、ブチルゴム、エチレン/プロピレンコポリマー(EPR)、エチレン/プロピレン/ジエンモノマーコポリマー(EPDM)、ポリスチレン(高衝撃性ポリスチレンを含む)、ポリ(酢酸ビニル)、エチレン/酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリ(ビニルアルコール)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(メチルメタクリレート)、および他のアクリレートポリマーおよびコポリマー(メチルメタクリレートポリマー、メタクリレートコポリマー、1つまたは1つより多くのアクリレート、メタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、およびブチルメタクリレート由来のメチルポリマーなどを含む)、オレフィンおよびスチレンコポリマー、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)、スチレン/アクリロニトリルポリマー(SAN)、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、イソブチレン/無水マレイン酸コポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、ポリ(アクリロニトリル)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、ポリ(乳酸)、ポリ(フェニレンオキシド)(PPO)、PPO-ポリアミド合金、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリオキシメチレン(POM)ホモポリマーおよびコポリマー、ポリエーテルイミド、フッ化エチレンプロピレンポリマー(FEP)、ポリ(フッ化ビニル)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(塩化ビニリデン)およびポリ(塩化ビニル)、ポリウレタン(熱可塑性および熱硬化性)、アラミド(Kevlar(登録商標)およびNomex(登録商標)など)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリシロキサン(ポリジメチレンシロキサン、ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサンコポリマー、ビニルジメチルシロキサン末端ポリ(ジメチルシロキサン)を含む)、エラストマー、エポキシポリマー、ポリ尿素、アルキド、セルロースポリマー(エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、酸酢プロピオン酸セルロース、および酢酸酪酸セルロースなど)、ポリエーテル、ならびにポリ(エチレンオキシド)(ポリ(エチレングリコール)としても知られる)、ポリ(プロピレンオキシド)(ポリ(プロピレングリコール)としても知られる)などのグリコール、ならびにエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、アクリルラテックスポリマー、ポリエステルアクリレートオリゴマーおよびポリマー、ポリエステルジオールジアクリレートポリマー、ならびにUV硬化性樹脂が挙げられ得る。
【0072】
共反応性組成物は、エラストマー骨格を含むプレポリマーを含み得る。
【0073】
エラストマーとは、「ゴムのような」特性を有し、かつ一般に低いヤング率および高い引張ひずみを有する、材料を指す。エラストマーは、100%~2,000%の引張ひずみ(破断伸び)を有し得る。エラストマーは、ASTM D624に従って決定して、50kN/m~200kN/mなどの引裂強度を呈し得る。エラストマーのヤング率は、ASTM D412.4893に従って決定して、0.5MPa~30MPa、例えば1MPa~6MPaなどの範囲であり得る。
【0074】
エラストマー骨格を有する好適なプレポリマーとしては、ポリエーテル、ポリブタジエン、フルオロエラストマー、ペルフルオロエラストマー、エチレン/アクリルコポリマー、エチレンプロピレンジエンターポリマー、ニトリル、ポリチオールアミン、ポリシロキサン、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、イソプレン、ネオプレン、ポリスルフィド、ポリチオエーテル、シリコーン、スチレンブタジエン、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。エラストマー性プレポリマーは、ポリメチルヒドロシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロジエチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせなどのポリシロキサンを含み得る。エラストマー性プレポリマーは、シラノール基などの、アミンおよびイソシアネート基との反応性が低い末端官能基を含み得る。
【0075】
硫黄含有プレポリマー
共反応性組成物は、硫黄含有プレポリマーまたは硫黄含有プレポリマーの組み合わせを含み得る。硫黄含有プレポリマーは、硬化される線形シーリングコンポーネントに耐音性を付与することができる。硫黄含有プレポリマーは、硫黄含有プレポリマー、ポリスルフィドプレポリマー、硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、モノスルフィドプレポリマー、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0076】
硫黄含有プレポリマーとは、プレポリマーの骨格内に1つまたは1つより多くのチオエーテル-S-基[式中、nは、1~6であり得る]を有するプレポリマーを指す。プレポリマーの末端基またはペンダント基のいずれかとしてチオールまたは他の硫黄含有基のみを含有するプレポリマーは、硫黄含有プレポリマーには包含されない。プレポリマー骨格とは、繰り返しセグメントを有するプレポリマーの一部分を指す。したがって、HS-R-R(-CH-SH)-[-R-(CH-S(O)-(CH)-S(O)-CH=CHの構造を有するプレポリマーであって、各Rが、硫黄原子を含有していない部分である、プレポリマーは、硫黄含有プレポリマーには包含されない。構造HS-R-R(-CH-SH)-[-R-(CH-S(O)-(CH)-S(O)]-CH=CHを有するプレポリマーであって、少なくとも1つのRが、硫黄原子を含有する部分、例えばチオエーテル基であるプレポリマーが、硫黄含有プレポリマーに包含される。
【0077】
高い硫黄含有量を有する硫黄含有プレポリマーは、硬化される共反応性組成物に耐薬品性を付与し得る。硫黄含有プレポリマー骨格は、10重量%超、12重量%超、15重量%超、18重量%超、20重量%超、または25重量%超の硫黄含有量を有し得て、重量%は、プレポリマー骨格の総重量に基づく。耐薬品性のプレポリマー骨格は、10重量%~25重量%、12重量%~23重量%、13重量%~20重量%、または14重量%~18重量%などの硫黄含有量を有し得て、重量%は、プレポリマー骨格の総重量に基づく。
【0078】
硫黄含有骨格を有するプレポリマーとしては、ポリチオエーテルプレポリマー、ポリスルフィドプレポリマー、硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、モノスルフィドプレポリマー、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0079】
共反応性組成物は、40重量%~80重量%、40重量%~75重量%、45重量%~70重量%、または50重量%~70重量%の硫黄含有プレポリマーまたは硫黄含有プレポリマーの組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。共反応性組成物は、40重量%超、50重量%超、60重量%超、70重量%超、80重量%超、または90重量%超の硫黄含有プレポリマーまたは硫黄含有プレポリマーの組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。共反応性組成物は、90重量%未満、80重量%未満、70重量%未満、60重量%未満、50重量%未満、または40重量%未満の硫黄含有プレポリマーまたは硫黄含有プレポリマーの組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0080】
共反応性官能基
共反応性組成物は、任意の好適な共反応性官能基を有する共反応性化合物を含み得る。
【0081】
第1の共反応性化合物は、1つまたは1つより多くの第1の官能基を含み得て、第2の共反応性化合物は、1つまたは1つより多くの第2の官能基を含み得て、1つまたは1つより多くの第1の官能基は、1つまたは1つより多くの第2の官能基に反応性である。
【0082】
1つの官能基または官能基の組み合わせを選択して、所望の硬化速度を達成することができる。
【0083】
第1の官能基は、チオール基を含み得て、第2の官能基は、チオール基、アルケニル基、アルキニル基、エポキシ基、マイケル受容体基、イソシアネート基、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0084】
第1の官能基は、イソシアネートを含み得て、第2の官能基は、ヒドロキシル基、アミン基、チオール基、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0085】
第1の官能基は、エポキシ基を含み得て、第2の官能基は、エポキシ基を含み得る。
【0086】
第1の官能基は、マイケル受容体基を含み得て、第2の官能基は、マイケル供与体基を含み得る。
【0087】
第1の官能基は、カルボン酸基を含み得て、第2の官能基は、エポキシ基を含み得る。
【0088】
第1の官能基は、環状カーボネート基、アセトアセテート基、またはエポキシ基を含み得て、第2の官能基は、一級アミン基、または二級アミン基を含み得る。
【0089】
第1の官能基は、(メタ)アクリレート基、シアノアクリレート、ビニルエーテル、ビニルピリジン、またはα,β-不飽和カルボニル基などのマイケル受容体基を含み得て、第2の官能基は、マロネート基、アセチルアセトネート、ニトロアルカン、または別の活性アルケニル基を含み得る。
【0090】
第1の官能基は、アミンを含み得て、第2の官能基は、エポキシ基、イソシアネート基、アクリロニトリル、エステルおよび無水物を含むカルボン酸、アルデヒド、またはケトンから選択される含み得る。
【0091】
好適な共反応性官能基は、Noomen,Proceedings of the XIIIth International Conference in Organic Coatings Science and Technology,Athens,1987,page251、およびTillet et al.,Progress in Polymer Science,36(2011),191-217に記載されている。
【0092】
官能基は、50℃未満、40℃未満、30℃未満、20℃未満、または10℃未満の温度で共反応するように選択され得る。官能基は、5℃超、10℃超、20℃超、30℃超、または40℃超の温度で共反応するように選択され得る。官能基は、5℃~50℃、10℃~40℃、15℃~35℃、または20℃~30℃の温度で共反応するように選択され得る。
【0093】
これらの共反応性の化学反応のうちのいずれかの硬化速度は、共反応性組成物中に適切な触媒または触媒の組み合わせを含めることによって変更され得る。これらの共反応性の化学反応のうちのいずれかの硬化速度は、共反応性組成物の温度を増加または低下させることによって変更され得る。共反応性組成物は、30℃未満の温度で硬化させることができるが、共反応性組成物を加熱することによって、反応速度を加速させることができ、これは、増大した印刷速度に適応するようなある特定の状況下で所望である場合がある。共反応性成分および/または共反応性組成物の温度を上昇させることは、粘度を調整して、共反応性成分の混合および/または共反応性組成物の堆積を促進する役割も果たし得る。
【0094】
硬化性共反応性組成物
共反応性組成物は、化学線への曝露なしで50℃未満の温度で共反応することができる共反応性化合物を含み得て、必要に応じて触媒を含み得る。
【0095】
共反応性組成物は、本明細書に開示されているもののうちのいずれかを含む共反応性官能基を含むモノマーおよび/またはプレポリマーなどの化合物を含み得る。
【0096】
共反応性組成物は、共反応性化合物間の反応を触媒するための好適な触媒または触媒の組み合わせをさらに含み得る。
【0097】
放射線硬化性共反応性組成物
共反応性組成物は、共反応性組成物中の共反応性化合物間の硬化反応が、共反応性組成物を化学線に曝露することによって開始される、化学線硬化性共反応性組成物であり得る。
【0098】
化学線としては、α線、γ線、X線、紫外(UV)線(200nm~400nm)、例えば、UV-A放射線(320nm~400nm)、UV-B放射線(280nm~320nm)、およびUV-C放射線(200nm~280nm);可視放射線(400nm~770nm)、青色波長範囲の放射線(450nm~490nm)、赤外放射線(700nm超)、近赤外放射線(0.75μm~1.4μm)、ならびに電子ビームが挙げられる。
【0099】
放射線硬化性共反応性組成物は、フリーラジカル機構によって共反応することができる化合物を含み得る。フリーラジカル硬化反応としては、チオール/アルケニル反応およびチオール/アルキニル反応が挙げられ得る。
【0100】
放射線硬化性共反応性組成物は、任意の好適なフリーラジカル重合開始剤または好適なフリーラジカル重合開始剤の組み合わせを含み得る。フリーラジカル重合開始剤は、光開始剤、熱活性化フリーラジカル生成剤、カチオン性フリーラジカル生成剤、および暗硬化フリーラジカル生成剤を含み得る。
【0101】
放射線硬化性共反応性組成物は、可視光開始剤またはUV光開始剤などの光開始剤を含み得る。
【0102】
放射線硬化性共反応性組成物は、熱活性化フリーラジカル生成剤を含み得る。
【0103】
放射線硬化性共反応性組成物は、カチオン性フリーラジカル生成剤を含み得る。
【0104】
放射線硬化性共反応性組成物は、暗硬化フリーラジカル生成剤を含み得る。
【0105】
フリーラジカル光重合反応は、180秒未満、120秒未満、90秒未満、60秒未満、30秒未満、15秒未満、または5秒未満の間、共反応性組成物をUV放射線などの化学線に曝露することによって開始することができる。UV曝露の総出力は、50mW/cm~500mW/cm、50mW/cm~400mW/cm、50mW/cm~300mW/cm、100mW/cm~300mW/cm、または150mW/cm~250mW/cmであり得る。
【0106】
化学線硬化性共反応性組成物を1J/cm~4J/cmのUV線量に曝露して、組成物を硬化させることができる。UV源は、UVAスペクトルを有する8Wランプである。他の線量および/または他のUV源を使用してもよい。組成物を硬化させるためのUV線量は、0.5J/cm~4J/cm、0.5J/cm~3J/cm、1J/cm~2J/cm、または1J/cm~1.5J/cmであり得る。
【0107】
化学線硬化性共反応性組成物はまた、発光ダイオードを使用するなどして、青色波長範囲の放射線で硬化され得る。
【0108】
線形シーリングコンポーネントにおける使用に好適な化学線硬化性シーラント組成物は、米国特許第8,729,198号、米国特許第8,729,198号、米国特許第9,533,798号、米国特許第10,233,369号、米国出願公開第2019/0169465号、PCT国際公開第PCT/US2018/36746号;米国出願公開第2018/0215974号、および米国特許第7,438,974号に開示されている。
【0109】
透過性共反応性組成物
フリーラジカル重合性共反応性組成物は、入射化学線がフリーラジカル重合性共反応性組成物を完全に硬化させるのに十分なフリーラジカルを生成することができる程度で、化学線に透過性であり得る。
【0110】
化学線に透過性である共反応性組成物は、1mm~30mm、1mm~25mm、1mm~20mm、1mm~15mm、または1mm~10mmなどの共反応性組成物の厚さを通じて化学線を透過することができる。
【0111】
フリーラジカル重合性共反応性組成物は、入射化学線が、曝露された共反応性組成物の少なくとも一部分における共反応性組成物のフリーラジカル重合を開始するのに十分なフリーラジカルを生成することができる程度で、化学線に部分的に透過性であり得る。共反応性組成物の曝露されていない部分は、暗硬化機構などの別のフリーラジカル機構によって硬化することができるか、または非フリーラジカル機構によって硬化することができる。
【0112】
フリーラジカル開始波長範囲は、共反応性組成物中のフリーラジカル生成剤の種類に応じ得る。
【0113】
共反応性組成物の硬化
化学線への曝露なしで硬化することができる共反応性組成物を堆積させ、硬化させることができ、硬化速度は、堆積した共反応性組成物の硬化化学物質、触媒の種類および量、温度、ならびに粘度のうちの1つまたは1つより多くによって決定される。堆積後に、共反応性組成物を熱に曝露して、共反応性組成物の少なくとも一部分の硬化を加速させることができる。
【0114】
フリーラジカル重合性共反応性組成物の硬化は、フリーラジカル重合性共反応性組成物を化学線または熱に曝露することなどによって、フリーラジカル生成剤を活性化することで開始され得る。
【0115】
フリーラジカル重合性共反応性組成物は、フリーラジカル重合性共反応性組成物が三次元印刷装置内にある間に、フリーラジカル重合性共反応性組成物の堆積中に、および/またはフリーラジカル重合性共反応性組成物が堆積させられた後に、化学線に曝露され得る。堆積したフリーラジカル重合性共反応性組成物は、共反応性組成物が最初に堆積させられた後に、または製作の方法に応じて、線形シーリングコンポーネントが製作された後に、または線形シーリングコンポーネントがパネル隙間の間に設置された後に、化学線に曝露され得る。
【0116】
線形シーリングコンポーネントは、三次元印刷を使用して化学線硬化性共反応性組成物の連続層を堆積させることによって製作することができる。
【0117】
化学反応を開始するために、化学線硬化性共反応性組成物は、ノズルから押出される前に、ノズルから押出されている間に、ノズルから押出された後に、および/または前もって堆積させられた層に堆積させられている間もしくはその後に、化学線に曝露され得る。
【0118】
線形シーリングコンポーネントを構築するとき、共反応性組成物の物理的特性は、堆積した共反応性組成物が、その意図されている形状を維持し、かつ下層が完全に硬化する前に共反応性組成物の上層を支持するのに十分な機械的強度を有するようなものであり得る。物理的特性は、部分的に、組成物中の構成成分の量、硬化の種類および速度などによって決定され得る。
【0119】
線形シーリングコンポーネントは、化学反応を開始するために化学線への曝露を必要としない共反応性組成物を印刷することによって製作され得る。線形シーリングコンポーネントは、共反応性組成物の連続層を堆積させるための三次元印刷を使用して製作され得る。化学線硬化性線形シーリングコンポーネントを製作するために記載されているものと同様の手順は、共反応性組成物を化学線に曝露することを除いて、適用可能である。
【0120】
光開始剤
熱活性化フリーラジカル開始剤、または化学線によって活性化されたフリーラジカル開始剤、または光開始剤などの任意の好適な光開始剤。
【0121】
光開始剤は、α線、γ線、X線、UVA、UVA、およびUVCスペクトルを含む紫外(UV)線、可視光、青色光、赤外線、近赤外線、または電子ビームなどの照射時に、光重合開始剤からの開始種を生成するのに有効なエネルギーを印加することができる化学線によって活性化され得る。光開始剤は、UV光開始剤であり得る。
【0122】
好適なUV光開始剤としては、α-ヒドロキシケトン、ベンゾフェノン、α,α-ジエトキシアセトフェノン、4,4-ジエチルアミノベンゾフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、4-イソプロピルフェニル2-ヒドロキシ-2-プロピルケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソアミルp-ジメチルアミノベンゾエート、メチル4-ジメチルアミノベンゾエート、O-ベンゾイルベンゾエート、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2-イソプロピルチオキサントン、ジベンゾスベロン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビスアシクロホスフィンオキシド、ベンゾフェノン光開始剤、オキシム光開始剤、ホスフィンオキシド光開始剤、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0123】
熱活性化フリーラジカル開始剤は、25℃超の温度などの高温で活性化し得る。
【0124】
好適な熱活性化フリーラジカル開始剤としては、有機ペルオキシ化合物、アゾビス(オルガノニトリル)化合物、N-アシルオキシアミン化合物、O-イミノ-イソ尿素化合物、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。熱重合開始剤として使用され得る好適な有機ペルオキシ化合物としては、ペルオキシモノカーボネートエステル、例えば、三級ブチルペルオキシ2-エチルヘキシルカーボネートおよび三級ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート;ペルオキシケタール、例えば、1,1-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン;ペルオキシジカーボネートエステル、例えば、ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ(sec-ブチル)ペルオキシジカーボネートおよびジイソプロピルペルオキシジカーボネート;ジアシルペルオキシド、例えば、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、イソブチリルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、プロピオニルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、およびp-クロロベンゾイルペルオキシド;ペルオキシエステル、例えば、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-ブチルペルオキシオクチレート、およびtert-ブチルペルオキシイソブチレート;メチルエチルケトンペルオキシド、アセチルシクロヘキサンスルホニルペルオキシド、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。他の好適な熱重合開始剤としては、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、および/または1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが挙げられ得る。熱重合開始剤として使用され得る好適なアゾビス(オルガノニトリル)化合物としては、アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチル-ブタンニトリル)、および/またはアゾビス(2/1-ジメチルバレロニトリル)が挙げられる。
【0125】
共反応性組成物はまた、先に挙げられているような共反応性化合物などの化学線を使用する以外の手段によって硬化させてもよく、典型的には、2つまたは2つより多くの修正化合物を含むであろう
【0126】
三次元印刷における使用のために、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分をミキサ内で組み合わせて、線形シーリングコンポーネントを形成するためにノズルから押出して堆積させることが可能な共反応性組成物を形成することができる。堆積後、経時的に、共反応性組成物は、硬化して、硬化した線形シーリングコンポーネントを提供する。
【0127】
共反応性三次元印刷の使用によって、線形シーリングコンポーネントを製作するために使用される化学物質および組成物の範囲は、化学線硬化性組成物における使用に好適な範囲を超えて拡張され得る。
【0128】
さらに、単一の共反応性組成物を使用して、線形シーリングコンポーネントを製作することができるが、1つより多くの共反応性組成物を使用してもよく、各共反応性組成物は、所望の特性を最適化するように調整される。留め具に直接塗布される共反応性組成物は、留め具表面への接着を促進し、低密度であるように構成され得て、内側共反応性組成物の上方に塗布される外側共反応性組成物は、増強された耐燃料性を提供するように構成され得る。
【0129】
内側および外側共反応性組成物の化学物質は、同一であっても、または異なっていてもよい。内側および外側共反応性組成物に対して同じ硬化化学物質を使用することによって、共有結合の形成による2つの共反応性組成物間の接着が促進され得る。
【0130】
共反応性硬化化学物質としては、チオール/アルケニル、チオール/アルキニル、チオール/チオール、チオール/マイケル受容体、チオール/エポキシ、チオール/イソシアネート、イソシアネート/ヒドロキシル、イソシアネート/アミン、およびマイケル供与体/マイケル受容体が挙げられ得る。
【0131】
ポリチオエーテル
共反応性組成物は、ポリチオエーテルプレポリマー、またはポリチオエーテルプレポリマーの組み合わせを含み得る。
【0132】
ポリチオエーテルプレポリマーは、式(2)の構造を有する少なくとも1つの部分、式(2a)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、式(2b)の末端修飾ポリチオエーテル、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含むポリチオエーテルプレポリマーを含み得て、
-S-R-[S-A-S-R-]-S- (2)
HS-R-[S-A-S-R-]-SH (2a)
-S-R-[S-A-S-R-]-S-R (2b)
式中、
nは、1~60の整数であり得て、
各Rは、独立的に、C2~10アルカンジイル、C6~8シクロアルカンジイル、C6~14アルカンシクロアルカンジイル、C5~8ヘテロシクロアルカンジイル、および-[(CHR)-X-](CHR)-から選択され得て、式中、
pは、2~6の整数であり得て、
qは、1~5の整数であり得て、
rは、2~10の整数であり得て、
各Rは、独立的に、水素およびメチルから選択され得て、
各Xは、独立的に、O、S、およびS-Sから選択され得て、
各Aは、独立的に、式(3)のポリビニルエーテルおよび式(4)のポリアルケニル多官能化剤に由来する部分であり得て、
CH=CH-O-(R-O)-CH=CH (3)
B(-R-CH=CH (4)
式中、
mは、0~50の整数であり得て、
各Rは、独立的に、C1~10アルカンジイル、C6~8シクロアルカンジイル、C6~14アルカンシクロアルカンジイル、および-[(CHR)-X-](CHR)-から選択され得て、式中、p、q、r、R、およびXは、Rに関して定義されるとおりであり、
各Rは、独立的に、末端反応性基を含む部分であり得て、
Bは、z価のポリアルケニル多官能化剤B(-R-CH=CHのコアを表し、式中、
zは、3~6の整数であり得て、
各Rは、独立的に、C1~10アルカンジイル、C1~10ヘテロアルカンジイル、置換C1~10アルカンジイル、および置換C1~10ヘテロアルカンジイルから選択され得る。
【0133】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは、C2~10アルカンジイルであり得る。
【0134】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CHR)-X-](CHR)-であり得る。
【0135】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Xは、OおよびSから選択され得て、したがって、-[(CHR)-X-](CHR)-は-[(CHR)-O-](CHR)-または-[(CHR)-S-](CHR)-であり得る。pおよびrは、pおよびrが両方とも2であり得る場合などに、等しくあり得る。
【0136】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは、C2~6アルカンジイルおよび-[(CHR)-X-](CHR)-から選択され得る。
【0137】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CHR)-X-](CHR)-であり得て、XはOであり得るか、またはXはSであり得る。
【0138】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマー[式中、Rは-[(CHR)-X-](CHR)-であり得る]において、pは2であり得て、rは2であり得て、qは1であり得て、XはSであり得るか、またはpは2であり得て、qは2であり得て、rは2であり得て、XはOであり得るか、またはpは2であり得て、rは2であり得て、qは1であり得て、XはOであり得る。
【0139】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CHR)-X-](CHR)-であり得て、各Rは水素であり得るか、または少なくとも1つのRはメチルであり得る。
【0140】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CH-X-](CH-であり得て、式中、各Xは、独立的に、OおよびSから選択され得る。
【0141】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CH-X-](CH-であり得て、式中、各XはOであり得るか、または各XはSであり得る。
【0142】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、Rは-[(CH-X-](CH-であり得て、式中、pは2であり得て、XはOであり得て、qは2であり得て、rは2であり得て、Rはエタンジイルであり得て、mは2であり得て、nは9であり得る。
【0143】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、各Rは、1,8-ジメルカプト-3,6-ジオキサオクタン(DMDO;2,2-(エタン-1,2-ジイルビス(スルファニル))ビス(エタン-1-チオール))に由来し得るか、または各Rは、ジメルカプトジエチルスルフィド(DMDS;2,2’-チオビス(エタン-1-チオール))に由来し得て、またそれらの組み合わせに由来し得る。
【0144】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、各pは、独立的に、2、3、4、5、および6から選択され得る。各pは、同じであり得て、2、3、4、5、または6であり得る。
【0145】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、各qは、独立的に、1、2、3、4、または5であり得る。各qは、同じであり得て、1、2、3、4、または5であり得る。
【0146】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、各rは、独立的に、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり得る。各rは、同じであり得て、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり得る。
【0147】
式(2)の部分、ならびに式(2a)および(2b)のプレポリマーにおいて、各rは、独立的に、2~4、2~6、または2~8の整数であり得る。
【0148】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、mは、0~50、例えば、0~40、0~20、0~10、1~50、1~40、1~20、1~10、2~50、2~40、2~20、または2~10の整数であり得る。
【0149】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、C2~10n-アルカンジイル基、C3~6分岐状アルカンジイル基、および-[(CH-X-](CH-基から選択され得る。
【0150】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、メタンジイル、エタンジイル、n-プロパンジイル、またはn-ブタンジイルなどのC2~10n-アルカンジイル基であり得る。
【0151】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基を含み得て、各Xは、OまたはSであり得る。
【0152】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基を含み得る。
【0153】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各mは、独立的に、1~3の整数であり得る。各mは、同じであり得て、1、2、または3であり得る。
【0154】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、C2~10n-アルカンジイル基、C3~6分岐状アルカンジイル基、および-[(CH-X-](CH-基から選択され得る。
【0155】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、C2~10n-アルカンジイル基であり得る。
【0156】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基であり得て、各Xは、OまたはSであり得る。
【0157】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基であり得て、各Xは、OまたはSであり得て、各pは、独立的に、2、3、4、5、および6であり得る。
【0158】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各pは、同じであり得て、2、3、4、5、または6であり得る。
【0159】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基であり得て、各Xは、OまたはSであり得て、各qは、独立的に、1、2、3、4、または5であり得る。
【0160】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各qは、同じであり得て、1、2、3、4、または5であり得る。
【0161】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各Rは、独立的に、-[(CH-X-](CH-基であり得て、各Xは、OまたはSであり得て、各rは、独立的に、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり得る。
【0162】
式(3)のジビニルエーテルにおいて、各rは、同じであり得て、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり得る。式(3)のジビニルエーテルにおいて、各rは、独立的に、2~4、2~6、または2~8の整数であり得る。
【0163】
好適なジビニルエーテルとしては、エチレングリコールジビニルエーテル(EG-DVE)、ブタンジオールジビニルエーテル(BD-DVE)、ヘキサンジオールジビニルエーテル(HD-DVE)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEG-DVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリテトラヒドロフリルジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0164】
ジビニルエーテルは、硫黄含有ジビニルエーテルを含み得る。好適な硫黄含有ジビニルエーテルは、PCT公開第2018/085650号に開示されている。
【0165】
式(3)の部分において、各Aは、独立的に、ポリアルケニル多官能化剤に由来し得る。ポリアルケニル多官能化剤は、式(4)の構造を有し得て、式中、zは、3、4、5、または6であり得る。
【0166】
式(4)のポリアルケニル多官能化剤において、各Rは、独立的に、C1~10アルカンジイル、C1~10ヘテロアルカンジイル、置換C1~10アルカンジイル、または置換C1~10ヘテロアルカンジイルから選択され得る。1つまたは1つより多くの置換基は、-OH、=O、C1~4アルキル、およびC1~4アルコキシから選択され得る。1つまたは1つより多くのヘテロ原子は、O、S、およびそれらの組み合わせから選択され得る。
【0167】
好適なポリアルケニル多官能化剤としては、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、1,3,5-トリアリル-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン)、1,3,5-トリアリル-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン)、1,3-ビス(2-メチルアリル)-6-メチレン-5-(2-オキソプロピル)-1,3,5-トリアジノン-2,4-ジオン、トリス(アリルオキシ)メタン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、1-(アリルオキシ)-2,2-ビス((アリルオキシ)メチル)ブタン、2-プロパ-2-エトキシ-1,3,5-トリス(プロパ-2-エニル)ベンゼン、1,3,5-トリス(プロパ-2-エニル)-1,3,5-トリアジナン-2,4-ジオン、および1,3,5-トリス(2-メチルアリル)-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ならびに前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0168】
式(2)の部分および式(2a)~(2b)のプレポリマーにおいて、ジビニルエーテルに由来する部分とポリアルケニル多官能化剤に由来する部分とのモル比は、0.9mol%~0.999mol%、0.95mol%~0.99mol%、または0.96mol%~0.99mol%であり得る。
【0169】
式(2)の部分および式(2a)~(2b)のプレポリマーにおいて、各Rは-(CH-O-(CH-O-(CH-であり得て、各Rは-(CH-であり得て、mは、1~4の整数であり得る。
【0170】
式(2)の部分および式(2a)~(2b)のプレポリマーにおいて、Rは、ジエチレングリコールジビニルエーテルなどのジビニルエーテル、トリアリルシアヌレートなどのポリアルケニル多官能化剤、またはそれらの組み合わせに由来し得る。
【0171】
式(2)の部分および式(2a)~(2b)のプレポリマーにおいて、各Aは、独立的に、式(3a)の部分および式(4a)の部分から選択され得て、
-(CH-O-(R-O)-(CH- (3a)
B{-R-(CH-}{-R-(CH-S-[-R-S-A-S-R-]-SH}z-2 (4a)
式中、m、R、R、R、A、B、m、n、およびzは、式(2)、式(3)、および式(4)に定義されるとおりである。
【0172】
式(3)の部分および式(2a)~(2b)のプレポリマーにおいて、
各Rは-(CH-O-(CH-O-(CH-であり得て、各Rは-(CH-であり得て、mは1~4の整数であり得て、多官能化剤B(-R-CH=CHはトリアリルシアヌレートを含み、式中、zは3であり、各Rは-O-CH-CH=CHである。
【0173】
硫黄含有ポリチオエーテルを合成する方法は、米国特許第6,172,179号に開示されている。
【0174】
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーの骨格は、ポリチオエーテルプレポリマーを使用して調製されたシーラントおよびコーティングの接着性、引張強度、伸び率、耐UV性、硬度、および/または可撓性などの特性を改善するように修飾することができる。1つまたは1つより多くの性能属性を改善するために、接着促進基、酸化防止剤、金属リガンド、および/またはウレタン結合がポリチオエーテルプレポリマーの骨格に組み込まれ得る。骨格修飾ポリチオエーテルプレポリマーは、米国特許第8,138,273号(ウレタン含有)、米国特許第9,540,540号(スルホン含有)、米国特許第8,952,124号(ビス(スルホニル)アルカノール含有)、米国特許第9,382,642号(金属リガンド含有)、米国出願公開第2017/0114208号(酸化防止剤含有)、PCT国際公開第2018/085650号(硫黄含有ジビニルエーテル)、およびPCT国際公開第2018/031532号(ウレタン含有)のうちのいずれか1つに開示されている。ポリチオエーテルプレポリマーとしては、米国出願公開第2017/0369737号および同第2016/0090507号に記載されているプレポリマーが挙げられる。
【0175】
好適なチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、米国特許第6,172,179号に開示されている。チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、Permapol(登録商標)P3.1E、Permapol(登録商標)P3.1E-2.8、Permapol(登録商標)L56086、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得て、これらはそれぞれ、PPG Aerospaceから入手可能である。これらのPermapol(登録商標)製品は、式(2)、(2a)、および(2b)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーによって包含される。チオール末端ポリチオエーテルとしては、米国特許第7,390,859号に記載されているプレポリマー、ならびに米国出願公開第2017/0369757号および同第2016/0090507号に記載されているウレタン含有ポリチオールが挙げられる。
【0176】
ポリスルフィド
硫黄含有プレポリマーは、ポリスルフィドプレポリマーまたはポリスルフィドプレポリマーの組み合わせを含み得る。
【0177】
ポリスルフィドプレポリマーとは、プレポリマー骨格内に1つまたは1つより多くのポリスルフィド結合、すなわち-S-結合[式中、xは2~4である]を含有するプレポリマーを指す。ポリスルフィドプレポリマーは、2つまたは2つより多くの硫黄-硫黄結合を有し得る。好適なチオール末端ポリスルフィドプレポリマーは、AkzoNobelおよびToray Industries,Inc.から、それぞれThioplast(登録商標)およびThiokol-LP(登録商標)という商標名で市販されている。
【0178】
好適なポリスルフィドプレポリマーは、米国特許第4,623,711号、同第6,172,179号、同第6,509,418号、同第7,009,032号、および同第7,879,955号に開示されている。
【0179】
好適なチオール末端ポリスルフィドプレポリマーとしては、AkzoNobelから市販されている、Thioplast(登録商標)G1、Thioplast(登録商標)G4、Thioplast(登録商標)G10、Thioplast(登録商標)G12、Thioplast(登録商標)G21、Thioplast(登録商標)G22、Thioplast(登録商標)G44、Thioplast(登録商標)G122、およびThioplast(登録商標)G131などのThioplast(登録商標)Gポリスルフィドが挙げられ得る。Thioplast(登録商標)G樹脂は、二官能性チオール末端ポリスルフィドプレポリマーが式(5)の構造を有し、三官能性チオール末端ポリスルフィドポリマーが式(6)の構造を有し得る、二官能性分子と三官能性分子とのブレンドである液体チオール末端ポリスルフィドプレポリマーであり、
HS-(-R-S-S-)-R-SH (5)
HS-(-R-S-S-)-CH-CH{-CH-(-S-S-R-)-SH}{-(-S-S-R-)-SH} (6)
式中、各Rは-(CH-O-CH-O-(CH-であり、d=a+b+cであり、dの値は、ポリスルフィドプレポリマーの合成中に使用される三官能性架橋剤(1,2,3-トリクロロプロパン;TCP)の量に応じて7~38であり得る。Thioplast(登録商標)Gポリスルフィドは、1,000Da未満~6,500Daの数平均分子量、1%~5.5%を超えるSH含有量、および0%~2.0%の架橋密度を有し得る。
【0180】
ポリスルフィドプレポリマーは、式(5a)の構造を有する末端修飾ポリスルフィドプレポリマー、式(6a)の構造を有する末端修飾ポリスルフィドプレポリマー、またはこれらの組み合わせをさらに含み得て、
-S-(-R-S-S-)-R-S-R (5a)
-S-(-R-S-S-)-CH-CH{-CH-(-S-S-R-)-S-}{-(-S-S-R-)-S-R} (6a)
式中、d、a、b、c、およびRは、式(6)および式(7)について定義されるとおりであり、Rは、末端反応性基を含む部分である。
【0181】
好適なチオール末端ポリスルフィドプレポリマーとしては、Thiokol(登録商標)LP2、Thiokol(登録商標)LP3、Thiokol(商標)LP12、Thiokol(登録商標)LP23、Thiokol(登録商標)LP33、およびThiokol(登録商標)LP55などのToray Industries,Inc.から入手可能なThiokol(登録商標)LPポリスルフィドも挙げられ得る。Thiokol(登録商標)LPポリスルフィドは、1,000Da~7,500Daの数平均分子量、0.8%~7.7%の-SH含有量、および0%~2%の架橋密度を有する。Thiokol(商標)LPポリスルフィドプレポリマーは、式(7)の構造を有し、末端修飾ポリスルフィドプレポリマーは、式(7a)の構造を有し得、
HS-[(CH-O-CH-O-(CH-S-S-]-(CH-O-CH-O-(CH-SH (7)
-S-[(CH-O-CH-O-(CH-S-S-]-(CH-O-CH-O-(CH-S-R (7a)
式中、eは、8~80の整数などの、1,000Da~7,500Daの数平均分子量であるようなものであり得て、各Rは、末端反応性官能基を含む部分である。
【0182】
チオール末端硫黄含有プレポリマーは、Thiokol-LP(登録商標)ポリスルフィド、Thioplast(登録商標)Gポリスルフィド、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0183】
ポリスルフィドプレポリマーは、式(7)の部分を含むポリスルフィドプレポリマー、式(7a)のチオール末端ポリスルフィドプレポリマー、式(7b)の末端修飾ポリスルフィドプレポリマー、または前述のもののいずれかの組み合わせを含み得て、
-R-(S-R- (7)
HS-R-(S-R-SH (7a)
-S-R-(S-R-S-R (7b)
式中、
tは、1~60の整数であり得て、
yは、1.0~1.5の範囲の平均値を有し得て、
各Rは、独立的に、分岐状アルカンジイル、分岐状アレーンジイル、および構造-(CH-O-(CH-O-(CH-を有する部分から選択され得て、式中、
qは、1~8の整数であり得て、
pは、1~10の整数であり得て、
rは、1~10の整数であり得て、
各Rは、末端反応性官能基を含む部分である。
【0184】
式(7)の部分および式(7a)~(7b)のプレポリマーにおいて、R基の0%~20%は、分岐状アルカンジイルまたは分岐状アレーンジイルを含み得て、R基の80%~100%は-(CH-O-(CH-O-(CH-であり得る。
【0185】
式(7)の部分および式(7a)~(7b)のプレポリマーにおいて、分岐状アルカンジイルまたは分岐状アレーンジイルは-R(-A)-であり得て、式中、Rは炭化水素基であり、fは1または2であり、Aは分岐点である。分岐状アルカンジイルは、構造-CH(-CH(-CH-)-)-を有し得る。
【0186】
式(7a)および(7b)の例示的なチオール末端ポリスルフィドプレポリマーは、米国出願公開第2016/0152775号、米国特許第9,079,833号、および米国特許第9,663,619号に開示されている。
【0187】
硫黄含有プレポリマーは、硫黄含有ポリホルマールプレポリマーまたは硫黄含有ポリホルマールプレポリマーの組み合わせを含み得る。シーラント用途に有用な硫黄含有ポリホルマールプレポリマーは、米国特許第8,729,216号および米国特許第8,541,513号に開示されている。
【0188】
ポリスルフィドプレポリマーは、式(8)の部分を含むポリスルフィドプレポリマー、式(8a)のチオール末端ポリスルフィドプレポリマー、式(8b)の末端修飾ポリスルフィドプレポリマー、または前述のもののいずれかの組み合わせを含み得て、
-(R-O-CH-O-R-S-)g-1-R-O-CH-O-R- (8)
HS-(R-O-CH-O-R-S-)g-1-R-O-CH-O-R-SH (8a)
-S-(R-O-CH-O-R-S-)g-1-R-O-CH-O-R-S-R (8b)
式中、RはC2~4アルカンジイルであり、sは1~8の整数であり、gは2~370の整数であり、各Rは、独立的に、末端反応性官能基を含む部分である。
【0189】
式(8)の部分および式(8a)~(8b)のプレポリマーは、JP62-53354に開示されている。
【0190】
硫黄含有ポリホルマール
硫黄含有ポリホルマールプレポリマーは、式(9)の部分、式(9a)のチオール末端硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、式(9b)の末端修飾硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、式(9c)のチオール末端硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、式(9d)の末端修飾硫黄含有ポリホルマールプレポリマー、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得て、
-R-(S)-R-[O-C(R-O-R-(S)-R-]- (9)
10-R-(S)-R-[O-C(R-O-R-(S)-R-]-R10 (9a)
-R-(S)-R-[O-C(R-O-R-(S)-R-]-R (9b)
{R10-R-(S)-R-[O-C(R-O-R-(S)-R-]-O-C(R-O-}Z (9c)
{R-R-(S)-R-[O-C(R-O-R-(S)-R-]-O-C(R-O-}Z (9d)
式中、hは1~50の整数であり得て、各vは、独立的に、1および2から選択され得て、各Rは、C2~6アルカンジイルであり得て、各Rは、独立的に、水素、C1~6アルキル、C7~12フェニルアルキル、置換C7~12フェニルアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、C3~12シクロアルキル、置換C3~12シクロアルキル、C6~12アリール、および置換C6~12アリールから選択され得て、各R10は、末端チオール基を含む部分であり、各Rは、独立的に、チオール基以外の末端反応性官能基を含む部分であり、Zは、m価の親ポリオールZ(OH)のコアに由来し得る。
【0191】
モノスルフィド
硫黄含有プレポリマーは、モノスルフィドプレポリマーまたはモノスルフィドプレポリマーの組み合わせを含み得る。
【0192】
モノスルフィドプレポリマーは、式(10)の部分、式(10a)のチオール末端モノスルフィドプレポリマー、式(10b)のチオール末端モノスルフィドプレポリマー、式(10c)の末端修飾モノスルフィドプレポリマー、式(10d)の末端修飾モノスルフィドプレポリマー、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得て、
-S-R13-[-S-(R11-X)-(R12-X)-R13-]-S- (10)
HS-R13-[-S-(R11-X)-(R12-X)-R13-]-SH (10a)
{HS-R13-[-S-(R11-X)-(R12-X)-R13-]-S-V’-}B (10b)
-S-R13-[-S-(R11-X)-(R12-X)-R13-]-S-R (10c)
{R-S-R13-[-S-(R11-X)-(R12-X)-R13-]-S-V’-}B (10d)
式中、
各R11は、独立的に、C2~10アルカンジイル、例えば、C2~6アルカンジイル;C2~10分岐状アルカンジイル、例えば、C3~6分枝アルカンジイル、またはメチル基もしくはエチル基などのアルキル基であり得る1つまたは1つより多くのペンダント基を有するC3~6分岐状アルカンジイル;C6~8シクロアルカンジイル;C6~14アルキルシクロアルカンジイル、例えば、C6~10アルキルシクロアルカンジイル;およびC8~10アルキルアレーンジイルから選択され得て、
各R12は、独立的に、水素、C1~10n-アルカンジイル、例えば、C1~6n-アルカンジイル、C2~10分岐状アルカンジイル、例えば、メチル基もしくはエチル基などのアルキル基であり得る1つまたは1つより多くのペンダント基を有するC3~6分岐状アルカンジイル;C6~8シクロアルカンジイル;C6~14アルキルシクロアルカンジイル、例えば、C6~10アルキルシクロアルカンジイル;およびC8~10アルキルアレーンジイルから選択され得て、
各R13は、独立的に、水素、C1~10n-アルカンジイル、例えば、C1~6n-アルカンジイル、C2~10分岐状アルカンジイル、例えば、メチル基もしくはエチル基などのアルキル基であり得る1つまたは1つより多くのペンダント基を有するC3~6分岐状アルカンジイル;C6~8シクロアルカンジイル基;C6~14アルキルシクロアルカンジイル、例えば、C6~10アルキルシクロアルカンジイル;およびC8~10アルキルアレーンジイルから選択され得て、
各Xは、独立的に、OおよびSから選択され得て、
wは、1~5の整数であり得て、
uは、0~5の整数であり得て、
xは、1~60、例えば、2~60、3~60、または25~35の整数であり得て、
各Rは、独立的に、反応性官能基から選択され、
Bは、z価の多官能化剤B(-V)のコアを表し、式中、
zは、3~6の整数であり得て、
各Vは、チオール基に反応性の末端基を含む部分であり得て、
各-V’-は、-Vとチオールとの反応に由来し得る。
【0193】
式(10)の部分または式(10b)~(10c)のプレポリマーを含むチオール末端モノスルフィドを合成する方法は、米国特許第7,875,666号に開示されている。
【0194】
モノスルフィドプレポリマーは、式(11)の部分、式(11a)の部分を含むチオール末端モノスルフィドプレポリマー、式(11b)のチオール末端モノスルフィドプレポリマー、式(11c)のチオール末端モノスルフィドプレポリマー、式(11d)のチオール末端モノスルフィドプレポリマー、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得て、
-[-S-(R14-X)-C(R15-(X-R14-]-S- (11)
H-[-S-(R14-X)-C(R15-(X-R14-]-SH (11a)
-[-S-(R14-X)-C(R15-(X-R14-]-S-R (11b)
{H-[-S-(R14-X)-C(R15-(X-R14-]-S-V’-}B (11c)
{R-[-S-(R14-X)-C(R15-(X-R14-]-S-V’-}B (11d)
式中、
各R14は、独立的に、C2~10アルカンジイル、例えば、C2~6アルカンジイル;C3~10分岐状アルカンジイル、例えば、C3~6分枝アルカンジイル、またはメチル基もしくはエチル基などのアルキル基であり得る1つまたは1つより多くのペンダント基を有するC3~6分岐状アルカンジイル;C6~8シクロアルカンジイル;C6~14アルキルシクロアルカンジイル、例えば、C6~10アルキルシクロアルカンジイル;およびC8~10アルキルアレーンジイルから選択され得て、
各R15は、独立的に、水素、C1~10n-アルカンジイル、例えば、C1~6n-アルカンジイル、C3~10分岐状アルカンジイル、例えば、メチル基もしくはエチル基などのアルキル基であり得る1つまたは1つより多くのペンダント基を有するC3~6分岐状アルカンジイル;C6~8シクロアルカンジイル基;C6~14アルキルシクロアルカンジイル、例えば、C6~10アルキルシクロアルカンジイル;およびC8~10アルキルアレーンジイルから選択され得て、
各Xは、独立的に、OおよびSから選択され得て、
wは、1~5の整数であり得て、
uは、1~5の整数であり得て、
xは、1~60、例えば、2~60、3~60、または25~35の整数であり得て、
各Rは、末端官能基を含む部分であり、
Bは、z価の多官能化剤B(-V)のコアを表し、式中、
zは、3~6の整数であり得て、
各Vは、チオール基に反応性の末端基を含む部分であり得て、
各-V’-は、-Vとチオールとの反応に由来し得る。
【0195】
式(11)~(11d)のモノスルフィドを合成する方法は、米国特許第8,466,220号に開示されている。
【0196】
共反応性基
共反応性組成物は、25C/相対湿度50%で8時間未満、6時間未満、4時間未満、2時間未満、1時間未満、または30分未満のタックフリー時間を有し得て、タックフリー時間は、AS5127/1(5.8)(Aerospace Standard Test Methods for Aerospace Sealants)に従って決定される。
【0197】
ショア10Aの硬度までの高速時間を呈する線形シーリングコンポーネントを形成するための共反応性組成物は、高速硬化化学物質を有する共反応性剤、化学線によって硬化可能な系、触媒、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0198】
硬化した組成物は、10分未満のショア10Aの硬度までの高速時間を呈し得て、硬度は、23℃/相対湿度55%でISO868に従って決定される。
【0199】
導電性、EMI/RFI遮蔽、および/または静電気放散性を呈する線形シーリングコンポーネントを形成するための共反応性組成物は、導電性充填材または導電性充填材の組み合わせを含み得る。
【0200】
添加剤
共反応性組成物は、触媒、重合開始剤、接着促進剤、反応性希釈剤、可塑剤、充填材、着色剤、フォトクロミック剤、レオロジー改質剤、反応性希釈剤、硬化活性剤および促進剤、腐食防止剤、防火剤、UV安定剤、雨浸食防止剤、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせなどの1つまたは1つより多くの添加剤を含み得る。
【0201】
触媒
共反応性組成物は、触媒または触媒の組み合わせを含み得て、1つまたは1つより多くの触媒は、第1の共反応性化合物および第2の共反応性化合物などの共反応性組成物中の共反応物間の反応を触媒するように選択される。
【0202】
触媒または触媒の組み合わせは、第1の化合物と第2の化合物との反応などの共反応性組成物中の共反応物の反応を触媒するように選択され得る。適切な触媒は、チオール-エンまたはチオールエポキシなどの硬化化学物質に応じ、アミン触媒を含み得る。
【0203】
共反応性組成物は、0.1重量%~1重量%、0.2重量%~0.9重量%、0.3重量%~0.7重量%、または0.4重量%~0.6重量%の触媒または触媒の組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0204】
触媒は、潜在性触媒または潜在性触媒の組み合わせを含み得る。潜在性触媒としては、物理的および/または化学的機構によって放出または活性化されるまでほとんどまたはまったく活性を有しない触媒が挙げられる。潜在性触媒は、構造内に含有され得るか、または化学的に遮断され得る。制御放出触媒は、紫外線、熱、超音波、または水分に曝露されると触媒を放出し得る。潜在性触媒は、コアシェル構造内に隔離されていても、または結晶性もしくは半結晶性ポリマーのマトリックス内に捕捉されていてもよく、触媒は、経時的に、または熱的もしくは機械的エネルギーの印加などによる活性化時に、封入体から拡散し得る。
【0205】
共反応性組成物は、暗硬化触媒または暗硬化触媒の組み合わせを含み得る。暗硬化触媒とは、電磁エネルギーへの曝露なしでフリーラジカルを生成することができる触媒を指す。
【0206】
暗硬化触媒としては、金属錯体および有機過酸化物、トリアルキルボラン錯体およびペルオキシド-アミンレドックス開始剤の組み合わせが挙げられる。暗硬化触媒は、光重合開始剤と併用され得るか、または光重合開始剤とは独立的に使用され得る。
【0207】
硬化活性剤
チオール/チオール硬化化学反応に基づく共反応性組成物は、チオール/チオール重合反応を開始するための硬化活性剤または硬化活性剤の組み合わせを含み得る。硬化活性剤は、第1の化合物および第2の化合物の両方が、チオール末端ポリスルフィドプレポリマーなどのチオール末端硫黄含有プレポリマーを含む、共反応性組成物で使用され得る。
【0208】
硬化活性剤は、末端メルカプタン基を酸化してジスルフィド結合を形成することができる酸化剤を含み得る。好適な酸化剤としては、二酸化鉛、二酸化マンガン、二酸化カルシウム、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過酸化カルシウム、過酸化亜鉛、およびジクロメートが挙げられ得る。
【0209】
硬化活性剤は、無機活性剤、有機活性剤、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0210】
好適な無機活性剤は、金属酸化物を含み得る。好適な金属酸化物活性剤としては、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉛(PbO)、過酸化鉛(PbO)、二酸化マンガン(MnO)、過ホウ酸ナトリウム(NaBO・HO)、過マンガン酸カリウム(KMnO)、過酸化カルシウム(CaCO)、過酸化バリウム(BaO)、クメンヒドロペルオキシド、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。硬化活性剤は、MnOであり得る。
【0211】
チオール/チオール硬化化学反応に基づく共反応性組成物は、1重量%~10重量%の硬化活性剤または硬化活性剤の組み合わせを含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。共反応性組成物は、1重量%~9重量%、2重量%~8重量%、3重量%~7重量%、または4重量%~6重量%の活性剤または硬化活性剤の組み合わせを含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。共反応性組成物は、1重量%超、2重量%超、3重量%超、4重量%超、5重量%超、または6重量%超の硬化活性剤または硬化活性剤の組み合わせを含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。
【0212】
チオール/チオール硬化化学反応に基づく共反応性組成物は、硬化促進剤または硬化促進剤の組み合わせを含み得る。
【0213】
硬化促進剤は、硫黄供与体として作用し、チオール末端化ポリスルフィドプレポリマーの末端チオール基と反応することができる活性な硫黄断片を生成することができる。
【0214】
好適な硬化促進剤としては、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、グアニジン、ジチオカルバメート、キサンテート、チオ尿素、アルデヒドアミン、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0215】
硬化促進剤は、チウラムポリスルフィド、チウラムジスルフィド、またはこれらの組み合わせであり得る。
【0216】
他の好適な硬化促進剤としては、トリアジン、ならびにジアルキルジチオリン酸およびジチオホスフェートのスルフィドまたは金属塩およびアミン塩、例えば、トリアジン、ならびにジアルキルジチオリン酸のスルフィドまたは金属塩およびアミン塩、ならびに前述のもののうちのいずれかの組み合わせも挙げられる。非硫黄含有硬化促進剤としては、テトラメチルグアニジン(TMG)、ジ-o-トリルグアニジン(DOTG)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水、および塩基が挙げられる。
【0217】
共反応性組成物は、0.01重量%~2重量%の硬化促進剤または硬化促進剤の組み合わせ、0.05重量%~1.8重量%、0.1重量%~1.6重量%、または0.5重量%~1.5重量%の硬化促進剤または硬化促進剤の組み合わせを含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。共反応性組成物は、2重量%未満、1.8重量%未満、1.6重量%未満、1.4重量%未満、1.2重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、0.1重量%未満、または0.05重量%未満の硬化促進剤または硬化促進剤の組み合わせを含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。
【0218】
接着促進剤
共反応性組成物は、接着促進剤または接着促進剤の組み合わせを含み得る。接着促進剤は、金属、複合材、ポリマー、もしくはセラミック表面などの下地基材、またはプライマーコーティングもしくは他のコーティング層などのコーティングへの共反応性組成物の接着を増強し得る。接着促進剤は、キャビンパネルへの接着を増強することができる。
【0219】
接着促進剤としては、フェノール系接着促進剤、フェノール系接着促進剤の組み合わせ、有機官能性シラン、有機官能性シランの組み合わせ、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。有機官能性アルコキシシランは、アミン官能性アルコキシシランであり得る。オルガノ基は、チオール基、アミン基、ヒドロキシル基、シラノール基、エポキシ基、アルキニル基、アルケニル基、イソシアネート基、またはマイケル受容体基から選択され得る。
【0220】
フェノール系接着促進剤は、加熱処理されたフェノール系樹脂、未加熱処理のフェノール系樹脂、またはそれらの組み合わせを含み得る。好適な接着促進剤としては、Methylon(登録商標)フェノール系樹脂などのフェノール系樹脂、およびエポキシ、メルカプトまたはアミン官能性シランなどのオルガノシラン、例えばSilquest(登録商標)オルガノシランが挙げられ得る。加熱処理されたフェノール樹脂とは、モノマー、オリゴマー、および/またはプレポリマーと共反応したフェノール樹脂を指す。
【0221】
フェノール系接着促進剤は、フェノール系樹脂と1つまたは1つより多くのチオール末端ポリスルフィドとの縮合反応の反応生成物を含み得る。フェノール系接着促進剤はチオール末端化され得る。
【0222】
好適なフェノール系樹脂としては、2-(ヒドロキシメチル)フェノール、(4-ヒドロキシ-1,3-フェニレン)ジメタノール、(2-ヒドロキシベンゼン-1,3,4-トリイル)トリメタノール、2-ベンジル-6-(ヒドロキシメチル)フェノール、(4-ヒドロキシ-5-((2-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ-2,4-ジエン-1-イル)メチル)-1,3-フェニレン)ジメタノール、(4-ヒドロキシ-5-((2-ヒドロキシ-3,5-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ-2,4-ジエン-1-イル)メチル)-1,3-フェニレン)ジメタノール、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。好適なフェノール系樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドとの塩基触媒反応によって合成され得る。フェノール系接着促進剤は、Methylon(登録商標)樹脂、Varcum(登録商標)樹脂、またはDurez Corporationから入手可能なDurez(登録商標)樹脂と、Thioplast(登録商標)樹脂などのチオール末端ポリスルフィドとの縮合反応の反応生成物を含み得る。Methylon(登録商標)樹脂としては、Methylon(登録商標)75108(メチルロールフェノールのアリルエーテル、米国特許第3,517,082号を参照)およびMethylon(登録商標)75202が挙げられ得る。Varcum(登録商標)樹脂としては、Varcum(登録商標)29101、Varcum(登録商標)29108、Varcum(登録商標)29112、Varcum(登録商標)29116、Varcum(登録商標)29008、Varcum(登録商標)29202、Varcum(登録商標)29401、Varcum(登録商標)29159、Varcum(登録商標)29181、Varcum(登録商標)92600、Varcum(登録商標)94635、Varcum(登録商標)94879、およびVarcum(登録商標)94917が挙げられ得る。S Durez(登録商標)樹脂は、Durez(登録商標)34071であり得る。
【0223】
共反応性組成物は、有機官能性アルコキシシランなどの有機官能性アルコキシシラン接着促進剤を含み得る。有機官能性アルコキシシランは、ケイ素原子に結合した加水分解性基と少なくとも1つの有機官能基とを含み得る。有機官能性アルコキシシランは、構造R-(CH-Si(-OR)3-nを有し得て、Rは有機官能基であり、nは、0、1、または2であり、Rは、メチルまたはエチルなどのアルキルである。有機官能基は、エポキシ、アミノ、メタクリルオキシ、またはスルフィド基を含み得る。有機官能性アルコキシシランは、2つまたは2つより多くのアルコキシシラン基を有するジポダール(dipodal)アルコキシシラン、官能性ジポダールアルコキシシラン、非官能性ジポダールアルコキシシラン、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせであり得る。有機官能性アルコキシシランは、モノアルコキシシランとジポダールアルコキシシランとの組み合わせであり得る。
【0224】
Silquest(登録商標)という商標名での好適なアミノ官能性アルコキシシランとしては、Silquest(登録商標)A-1100(γ-アミノプロピルトリエトキシシラン)、Silquest(登録商標)A-1108(γ-アミノプロピルシルセスキオキサン)、Silquest(登録商標)A-1110(γ-アミノプロピルトリメトキシシラン)、Silquest(登録商標)1120(N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン)、Silquest(登録商標)1128(ベンジルアミノシラン)、Silquest(登録商標)A-1130(トリアミノ官能性シラン)、Silquest(登録商標)Y-11699(ビス(γ-トリエトキシシリルプロピル)アミン)、Silquest(登録商標)A-1170(ビス(γ-トリメトキシシリルプロピル)アミン)、Silquest(登録商標)A-1387(ポリアザミド)、Silquest(登録商標)Y-19139(エトキシ系ポリアザミド)、およびSilquest(登録商標)A-2120(N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン)が挙げられ得る。好適なアミン官能性アルコキシシランは、Gelest Inc.、Dow Corning Corporation、およびMomentive Performance Materials,Inc.から市販されている。
【0225】
充填材
共反応性組成物は、充填材または充填材の組み合わせを含み得る。充填材は、無機充填材、有機充填材、低密度充填材、伝導性充填材、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0226】
線形シーリングコンポーネントを形成するための共反応性組成物は、無機充填材または無機充填材の組み合わせを含み得る。
【0227】
機械的強化を提供し、粘度などの組成物のレオロジー特性を制御するために、無機充填材を含み得る。無機充填材を組成物に添加して、衝撃強度を増加させるため、粘度を制御するため、および/または硬化した組成物の電気的特性を変更するためなどの所望の物理的特性を付与し得る。
【0228】
共反応性組成物中で有用な無機充填材としては、カーボンブラック、炭酸カルシウム、沈殿炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水和アルミナ(水酸化アルミニウム)、タルク、雲母、二酸化チタン、アルミナシリケート、カーボネート、白亜、シリケート、ガラス、金属酸化物、黒鉛、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。
【0229】
好適な炭酸カルシウム充填材としては、Solvay Special Chemicalsから入手可能なSocal(登録商標)31、Socal(登録商標)312、Socal(登録商標)U1S1、Socal(登録商標)UaS2、Socal(登録商標)N2R、Winnofil(登録商標)SPM、およびWinnofil(登録商標)SPTなどの製品が挙げられる。炭酸カルシウム充填材は、沈殿炭酸カルシウムの組み合わせを含み得る。
【0230】
無機充填材を表面処理して、無機充填材の分散および無機充填材と共反応性組成物の他の成分との適合性を促進することができる疎水性表面または親水性表面を提供することができる。無機充填材は、表面修飾されたシリカなどの表面修飾された粒子を含み得る。シリカ粒子の表面は、シリカ粒子の表面の疎水性または親水性を調整するように改質され得る。表面改質は、粒子の分散性、粘度、硬化速度、および/または接着性に影響を与え得る。
【0231】
共反応性組成物は、有機充填材または有機充填材の組み合わせを含み得る。
【0232】
有機充填材は、低い比重を有するように、およびJRFタイプIのような溶媒に耐性があるように、および/またはシーラント層の密度を低下させるように選択され得る。好適な有機充填材も、硫黄含有ポリマーマトリックスへの許容可能な接着性を有し得る。有機充填材は、固体粉末もしくは粒子、中空粉末もしくは粒子、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0233】
有機充填材は、1.15未満、1.1未満、1.05未満、1未満、0.95未満、0.9未満、0.8未満、または0.7未満などの比重を有し得る。有機充填材は、0.85~1.15の範囲、0.9~1.1の範囲、0.9~1.05の範囲、または0.85~1.05の範囲などの比重を有し得る。
【0234】
有機充填材は、熱可塑性物質、熱硬化性物質、またはそれらの組み合わせを含み得る。好適な熱可塑性物質および熱硬化性物質としては、エポキシ、エポキシ-アミド、ETFEコポリマー、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、TFE、ポリアミド、ポリイミド、エチレンプロピレン、ペルフルオロ炭化水素、フルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、メラミン、ポリエステル、フェノール系(phenolics)、エピクロロヒドリン、フッ素化炭化水素、多環式系(polycyclics)、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリスルフィド、ポリウレタン、イソブチレンイソプレン、シリコーン、スチレンブタジエン、液晶ポリマー、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0235】
好適なポリアミド6およびポリアミド12粒子は、SP-500、SP-10、TR-1、およびTR-2のグレードとしてToray Plasticsから入手可能であり得る。好適なポリアミド粉末はまた、Arkema GroupからOrgasol(登録商標)という商標名で、およびEvonik IndustriesからVestosin(登録商標)という商標名で入手可能である。
【0236】
有機充填材は、任意の好適な形状を有し得る。有機充填材は、所望のサイズ範囲を選択するために濾過された粉砕ポリマーの画分を含み得る。有機充填材は、実質的に球状の粒子を含み得る。粒子は、固体であり得るか、または多孔質であり得る。
【0237】
有機充填材は、1μm~100μm、2μm~40μm、2μm~30μm、4μm~25μm、4μm~20μm、2μm~12μm、または5μm~15μmの範囲などの平均粒径を有し得る。有機充填材は、100μm未満、75μm未満、50μm未満、40μm未満、または20μm未満などの平均粒径を有し得る。粒径分布は、フィッシャーサブシーブサイザーを使用することによって、または光学検査によって決定され得る。
【0238】
低密度充填材
低密度を呈する線形シーリングコンポーネントを形成するための共反応性組成物は、低密度有機充填材、中空微粒子、コーティングされた微粒子、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせなどの低密度充填材を含み得る。低密度充填材は、軽量化充填材とも呼ばれ得る。
【0239】
線形シーリングコンポーネントは、1.1未満、1.0未満、0.9未満、0.8未満、または0.7未満などの比重を呈し得て、比重は、23℃/55%RHでISO2781に従って決定される。
【0240】
有機充填材は、改質された膨張熱可塑性マイクロカプセルなどの低密度を含み得る。好適な改変されて膨張した熱可塑性マイクロカプセルは、メラミンまたは尿素/ホルムアルデヒド樹脂の外側コーティングを含み得る。共反応性組成物は、低密度マイクロカプセルを含み得る。低密度マイクロカプセルは、熱膨張性マイクロカプセルを含み得る。
【0241】
熱膨張性マイクロカプセルとは、所定の温度で膨張する揮発性材料を含む中空シェルを指す。熱膨張性熱可塑性マイクロカプセルは、5μm~70μm、場合によっては10μm~24μm、または10μm~17μmの平均初期粒径を有し得る。「平均初期粒径」という用語は、任意の膨張前のマイクロカプセルの平均粒径(粒径分布の数加重平均)を指す。粒径分布は、フィッシャーサブシーブサイザーを使用することによって、または光学検査によって決定され得る。
【0242】
熱膨張性マイクロカプセルの壁を形成するのに好適な材料としては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン、ポリカーボネート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、および酢酸ビニルのポリマー、これらのモノマーのコポリマー、ならびにこれらのポリマーおよびコポリマーの組み合わせが挙げられ得る。架橋剤は、熱膨張性マイクロカプセルの壁を形成する材料とともに含まれ得る。
【0243】
好適な熱可塑性マイクロカプセルとしては、AkzoNobelから入手可能なExpancel(登録商標)DE微粒子などのExpancel(商標)マイクロカプセルが挙げられ得る。好適なExpancel(商標)DE微粒子としては、Expancel(登録商標)920DE40およびExpancel(登録商標)920DE80が挙げられ得る。好適な低密度マイクロカプセルは、Kureha Corporationからも入手可能である。
【0244】
低密度マイクロカプセルなどの低密度充填材は、0.01~0.09の範囲内、0.04~0.09の範囲内、0.04~0.08の範囲内、0.01~0.07の範囲内、0.02~0.06の範囲内、0.03~0.05の範囲内、0.05~0.09の範囲内、0.06~0.09の範囲内、または0.07~0.09の範囲内の比重によって特徴付けることができ、比重は、ASTM D1475に従って決定される。低密度マイクロカプセルなどの低密度充填材は、0.1未満、0.09未満、0.08未満、0.07未満、0.06未満、0.05未満、0.04未満、0.03未満、または0.02未満の比重によって特徴付けることができ、比重は、ASTM D1475に従って決定される。
【0245】
低マイクロカプセルなどの低密度充填材は、1μm~100μmの平均粒子直径によって特徴付けることができ、実質的に球状の形状を有し得る。低密度マイクロカプセルなどの低密度充填材は、ASTM D1475に従って決定されるときに、10μm~100μm、10μm~60μm、10μm~40μm、または10μm~30μmの平均粒子径を特徴とすることができる。
【0246】
低密度マイクロカプセルなどの低密度充填材は、メラミン樹脂などのアミノプラスト樹脂のコーティングを有する膨張マイクロカプセルまたはマイクロバルーンを含み得る。アミノプラスト樹脂コーティングされた粒子は、米国特許第8,993,691号に記載されている。そのようなマイクロカプセルは、熱可塑性シェルに取り囲まれた発泡剤を含むマイクロカプセルを加熱することによって形成され得る。コーティングされていない低密度マイクロカプセルを尿素/ホルムアルデヒド樹脂などのアミノプラスト樹脂と反応させて、粒子の外面に熱硬化性樹脂のコーティングを提供することができる。
【0247】
アミノプラスト樹脂のコーティングによって、アミノプラストでコーティングされたマイクロカプセルは、比重が、0.02~0.08の範囲、0.02~0.07の範囲、0.02~0.06の範囲、0.03~0.07の範囲、0.03~0.065の範囲、0.04~0.065の範囲、0.045~0.06の範囲、または0.05~0.06の範囲にあることを特徴とし得て、比重は、ASTM D1475に従って決定される。
【0248】
共反応性組成物は、微粒子化された酸化ポリエチレンホモポリマーを含み得る。有機充填材は、酸化ポリエチレン粉末などのポリエチレンを含み得る。好適なポリエチレンは、ACumist(登録商標)という商標名でHoneywell International,Inc.から、Eltrex(登録商標)という商標名でINEOSから、およびMipelon(登録商標)という商標名でMitsui Chemicals America,Inc.から入手可能であり得る。
【0249】
共反応性組成物は、1重量%~90重量%の低密度充填材、1重量%~60重量%、1重量%~40重量%、1重量%~20重量%、1重量%~10重量%、または1重量%~5重量%の低密度充填材を含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。
【0250】
共反応性組成物は、1重量%超の低密度充填材、1重量%超、2重量%超、3重量%超、4重量%超、1重量%超、または10重量%超の低密度充填材を含み得て、重量%は、組成物の総重量に基づく。
【0251】
共反応性組成物は、1体積%~90体積%の低密度充填材、5体積%~70体積%、10体積%~60体積%、20体積%~50体積%、または30体積%~40体積%の低密度充填材を含み得て、体積%は、共反応性組成物の総体積に基づく。
【0252】
共反応性組成物は、0.5体積%超の低密度充填材、1体積%超、5体積%超、10体積%超、20体積%超、30体積%超、40体積%超、50体積%超、60体積%超、70体積%超、または80体積%超の低密度充填材を含み得て、体積%は、共反応性組成物の総体積に基づく。
【0253】
伝導性充填材
共反応性組成物は、伝導性充填材または伝導性充填材の組み合わせを含み得る。伝導性充填材は、導電性充填材、半導体性充填材、熱伝導性充填材、磁性充填材、EMI/RFI遮蔽充填材、静電気散逸性充填材、電気活性充填材、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0254】
導電性充填材などの好適な導電性充填材としては、金属、金属合金、伝導性酸化物、半導体、炭素、炭素繊維、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0255】
他の導電性充填材としては、純銀のような電気伝導性貴金属系充填材;銀めっきされた金のような貴金属めっきされた貴金属;銀めっきされた銅、ニッケル、またはアルミニウムなどの貴金属めっきされた非貴金属、銀めっきされたアルミニウムコア粒子または白金めっきされた銅粒子;銀めっきされたガラス微粒子、貴金属めっきされたアルミニウム、または貴金属めっきされたプラスチック微粒子などの貴金属めっきされたガラス、プラスチック、またはセラミック;貴金属めっきされた雲母;および他のそのような貴金属伝導性充填材が挙げられ得る。非貴金属系材料も使用することができ、これとしては、銅コーティングされた鉄粒子またはニッケルめっきされた銅などの非貴金属めっきされた非貴金属;非貴金属、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト;非貴金属めっきされた非金属、例えば、ニッケルめっきされた黒鉛、およびカーボンブラックおよび黒鉛などの非金属材料が挙げられ得る。導電性充填材の組み合わせおよび導電性充填材の形状は、所望の伝導性、EMI/RFI遮蔽効果、硬度、および特定の用途に好適な他の特性を達成するように使用され得る。
【0256】
導電性充填材の量および種類は、硬化したときに0.50Ω/cm未満のシート抵抗(4点抵抗)または0.15Ω/cm未満のシート抵抗を呈する共反応性組成物を生成するように選択され得る。充填材の量および種類はまた、共反応性組成物を使用してシールされた開口部に対して、1MHz~18GHzの周波数範囲にわたって効果的なEMI/RFI遮蔽を提供するようにも選択され得る。
【0257】
有機充填材、無機充填材、および低密度充填材を金属でコーティングして、伝導性充填材を提供することができる。
【0258】
導電性充填材は、グラフェンを含み得る。グラフェンは、1つの炭素原子の原子サイズに等しい厚さ、すなわち、2次元格子に配列されたsp混成炭素原子の単層を有する、炭素原子から作製される密充填ハニカム結晶格子を含む。
【0259】
伝導性充填材は、磁性充填材または磁性充填材の組み合わせを含み得る。
【0260】
磁性充填材は、軟磁性金属を含み得る。これは、磁性モールド樹脂の透過性を増強することができる。軟磁性金属の主成分としては、Fe、Fe-Co、Fe-Ni、Fe-Al、およびFe-Siから選択される少なくとも1つの磁性材料が使用され得る。磁性充填材は、高いバルク透過性を有する軟磁性金属であり得る。軟磁性金属として、選択される少なくとも1つの磁性材料は、Fe、FeCo、FeNi、FeAl、およびFeSiであり得、パーマロイ(FeNi合金)、スーパーパーマロイ(FeNiMo合金)、センダスト(FeSiAl合金)、FeSi合金、FeCo合金、FeCr合金、FeCrSi合金、FeNiCo合金、およびFeなどとして使用され得る。他の磁性充填材としては、鉄系粉末、鉄-ニッケル系粉末、鉄粉末、フェライト粉末、アルニコ粉末、SmCo17粉末、Nd-B-Fe粉末、バリウムフェライトBaFe、ビスマスフェライトBiFeO、二酸化クロムCrO、SmFeN、NdFeB、およびSmCoが挙げられ得る。
【0261】
反応性希釈剤
共反応性組成物は、ヒドロキシル官能性ビニルエーテルまたはヒドロキシル官能性ビニルエーテルの組み合わせを含み得る。反応性希釈剤を使用して、組成物の粘度を低減することができる。反応性希釈剤は、組成物の主要反応物のうちの少なくとも1つと反応することができる少なくとも1つの官能基を有する、400Da未満の分子量などを有する低分子量化合物であり、架橋ネットワークの一部となり得る。反応性希釈剤は、1つの官能基または2つの官能基を有し得る。反応性希釈剤は、組成物の粘度を制御するために、または共反応性組成物中の充填材の濡れを改善するために使用され得る。
【0262】
ヒドロキシル官能性ビニルエーテルは、式(12)を有し得て、
CH=CH-O-(CH-OH (12)
式中、tは、2~10の整数である。式(12)のヒドロキシル官能性ビニルエーテルにおいて、tは、1、2、3、4、5であり得るか、またはtは、6であり得る。好適なヒドロキシル官能性ビニルエーテルとしては、1-メチル-3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、およびそれらの組み合わせが挙げられ得る。ヒドロキシル官能性ビニルエーテルは、4-ヒドロキシブチルビニルエーテルであり得る。
【0263】
共反応性組成物は、0.1重量%~10重量%、0.2重量%~9重量%、0.3重量%~0.7重量%、および0.4重量%~0.7重量%のヒドロキシル官能性ビニルエーテルを含み得て、重量%は、硬化性組成物の総重量に基づく。
【0264】
共反応性組成物は、反応性希釈剤として、アミノ官能性ビニルエーテルまたはアミノ官能性ビニルエーテルの組み合わせを含み得る。
【0265】
アミノ官能性ビニルエーテルは、式(13)の構造を有し得て、
CH=CH-O-(CH-NH (13)
式中、wは、2~10の整数である。式(13)のアミノ官能性ビニルエーテルにおいて、wは、1、2、3、4、5であり得るか、またはtは、6であり得る。好適なアミノ官能性ビニルエーテルとしては、1-メチル-3-アミノプロピルビニルエーテル、4-アミノブチルビニルエーテル、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。アミノ官能性ビニルエーテルは、反応性希釈剤としての4-アミノブチルビニルエーテルであり得る。
共反応性組成物は、0.1重量%~10重量%、0.2重量%~9重量%、0.3重量%~0.7重量%、および0.4重量%~0.7重量%のアミノ官能性ビニルエーテルを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0266】
共反応性組成物は、反応性希釈剤として、スチレン、α-メチルスチレン、およびパラ-ビニルトルエン;酢酸ビニル;および/またはn-ビニルピロリドンなどのビニル系希釈剤を含み得る。
【0267】
可塑剤
共反応性組成物は、可塑剤または可塑剤の組み合わせを含有し得る。可塑剤は、組成物の粘度を調整し、かつ塗布を促進するために含まれ得る。
【0268】
好適な可塑剤としては、フタレート、テレフタル酸、イソフタル酸、水素化テルフェニル、クアテルフェニルおよびより高級なポリフェニル、フタル酸エステル、塩素化パラフィン、変性ポリフェニル、桐油、ベンゾエート、ジベンゾエート、熱可塑性ポリウレタン可塑剤、フタル酸エステル、ナフタレンスルホネート、トリメリテート、アジペート、セバケート、マレエート、スルホンアミド、有機ホスフェート、ポリブテン、ブチルアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトールアセテート、ジペンテン、トリブチルホスフェート、ヘキサデカノール、ジアリルフタレート、スクロースアセテートイソブチレート、イソオクチルタレートのエポキシエステル、ベンゾフェノン、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0269】
共反応性組成物は、0.5重量%~7重量%の可塑剤または可塑剤の組み合わせ、1重量%~6重量%、2重量%~5重量%、または2重量%~4重量%の可塑剤または可塑剤の組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0270】
共反応性組成物は、8重量%未満の可塑剤、6重量%未満、4重量%未満、または2重量%未満の可塑剤または可塑剤の組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0271】
フォトクロミック剤
共反応性組成物は、硬化の程度または化学線への曝露の程度に敏感なフォトクロミック剤を含み得る。硬化インジケータは、化学線に曝露されると色を変化させることができ、これは、恒久的または可逆的であり得る。硬化インジケータは、最初は透明であり、化学線に曝露されると着色され得るか、または最初に着色されており、化学線に曝露されると透明になり得る。
【0272】
腐食防止剤
本開示によって提供される共反応性組成物は、腐食防止剤または腐食防止剤の組み合わせを含み得る。
【0273】
好適な腐食防止剤としては、リン酸亜鉛系腐食防止剤、オルトケイ酸リチウム(LiSiO)およびメタケイ酸リチウム(LiSiO)のようなケイ酸リチウム腐食防止剤、MgO、アゾール、モノマーアミノ酸、二量体アミノ酸、オリゴマーアミノ酸、窒素含有複素環式化合物(アゾール、オキサゾール、チアゾール、チアゾリン、イミダゾール、ジアゾール、ピリジン、インドリジンおよびトリアジン、テトラゾール、および/またはトリルトリアゾールなど)、無機酸化物粒子のような耐食性粒子(酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化セリウム(CeO)、酸化モリブデン(MoO)、および/または二酸化ケイ素(SiO)を含む)、ならびに前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0274】
共反応性組成物は、5重量%未満の腐食防止剤または腐食防止剤の組み合わせ、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、または0.5重量%未満の腐食防止剤または腐食防止剤の組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0275】
防火剤
共反応性組成物は、防火剤または防火剤の組み合わせを含み得る。
【0276】
防火剤としては、無機防火剤、有機防火剤、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0277】
好適な無機防火剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、酸化アンチモン、ハイドロマグネサイト、三水酸化アルミニウム(ATH)、リン酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸バリウム、カオリナイト、シリカ、酸化アンチモン、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0278】
好適な有機防火剤としては、ハロカーボン、ハロゲン化エステル、ハロゲン化エーテル、塩素化および/または臭素化難燃剤、有機リン化合物、有機窒素化合物のようなハロゲン不含化合物、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられる。防火剤は、固体(例えば、粉末)または液体の形態であり得る。
【0279】
共反応性組成物は、共反応性組成物の総重量に基づいて、1重量%~30重量%、例えば、1重量%~20重量%または1重量%~10重量%の難燃剤または難燃剤の組み合わせを含み得る。共反応性組成物は、共反応性組成物の総重量に基づいて、30重量%未満、20重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、または2重量%未満の難燃剤または難燃剤の組み合わせを含み得る。
【0280】
水分制御添加剤
共反応性組成物は、水分制御添加剤または水分制御添加剤の組み合わせを含み得る。
【0281】
好適な水分制御添加剤としては、合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、モレキュラーシーブ、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、アルコキシシラン、および前述のもののうちのいずれかの組み合わせが挙げられ得る。
【0282】
共反応性組成物は、5重量%未満の水分制御添加剤または水分制御添加剤の組み合わせ、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、または0.5重量%未満の水分制御添加剤または水分制御添加剤の組み合わせを含み得て、重量%は、共反応性組成物の総重量に基づく。
【0283】
UV安定剤
共反応性組成物は、UV安定剤またはUV安定剤の組み合わせを含み得る。UV安定剤は、UV吸収剤およびヒンダードアミン光安定剤を含み得る。好適なUV安定剤としては、Cyasorb(登録商標)(Solvay)、Uvinul(登録商標)(BASF)、およびTinuvin(登録商標)(BASF)という商標名の製品が挙げられ得る。
【0284】
線形シーリングコンポーネントの付加製造
図4は、線形シーリングコンポーネントを付加製造するための方法400を示す簡略化された図である。方法400は、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送するプロセス402と、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成するプロセス404と、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成するプロセス406と、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させるプロセス408と、を含む。先の内容は、方法のためのプロセスの選択された群を使用して示されているが、多くの代替、修正、および変形があり得る。プロセスのうちのいくつかは、拡張され得る、および/または組み合わされ得る。他のプロセスは、先に挙げられているものに挿入され得る。いくつかのプロセスは、削除または交換され得る。実施形態に応じて、プロセスの順序は、交換され得る。
【0285】
第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送するプロセス402は、第1の共反応性成分を第1のリザーバから搬送すること(例えば、ポンプ輸送すること)と、第2の共反応性成分を第2のリザーバから混合チャンバに搬送すること(例えば、ポンプ輸送すること)とを含み得る。第1の共反応性成分は、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る、硫黄含有プレポリマーを含み得る。第1の共反応性成分は、チオール末端ポリチオエーテルを含み得る。第2の共反応性成分は、ポリビニルエーテルであり得るポリエンプレポリマーを含む。第1の共反応性成分および/または第2の共反応性成分は、難燃性充填材粒子、レオロジー改質充填材粒子(例えば、有機および/または無機)、軽量化充填材粒子、および/または音減衰充填材粒子をさらに含み得る。
【0286】
第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成するプロセス404は、共反応性成分を能動的に(例えば、プロペラを介して)および/または受動的に(例えば、チャンバの静的構造を介して)混合して、均質な反応性混合物を形成することを含み得る。反応性混合物を、堆積前に混合チャンバ内で部分的に硬化させて、所望のレオロジー特徴および/または自己支持強度を得ることができる(例えば、オーバーハング印刷を可能にすること、および/または垂れなどの重力誘発される変形を防ぐことができる)。いくつかの状況では、気泡は、音響的に弱い点(例えば、音響的に漏れのある点)をもたらし得る印刷上の欠陥が最小限に抑えられ得るように、堆積前に反応性混合物から除去され得る。
【0287】
反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成するプロセス406は、(例えば、コンピュータの)コントローラを使用して押出ノズルを誘導し、(例えば、これに接続されたリザーバを加圧することを介して)混合チャンバに圧力(複数可)を加えて、反応性混合物を押出して、線形シーリングコンポーネントの細長い本体を形成することを含み得る。
【0288】
化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させるプロセス408は、堆積中および/または堆積後に、細長い本体および/または押出ノズルから押出された反応性混合物を化学線(例えば、紫外線)で曝露することを含み得る。混合チャンバは、反応性混合物が混合チャンバ内にある間に化学線を適用して、反応性混合物を堆積前に部分的に硬化させることができるように、化学線透過性であり得る。化学線源は、押出ノズルおよび/または混合チャンバから、20~30インチ、例えば23インチ離間され得る。化学線源は、押出ノズルの方向に向かって一層の偏光フィルムで覆われ得る。化学線源は、230mW/cmのベースライン強度を有する395nmの紫外線ランプであり得る。線形シーリングコンポーネントが印刷されたら、堆積が停止し、アルミホイルでライニングされたチャンバ内の同じ395nmの紫外線ランプなどを用いて、少なくとも30分間超、二次硬化ステップが実装され得る。硬化させると、細長い本体は、その壁内に閉鎖多孔質構造などを有する多孔質構造を有し得る。
【0289】
線形シーリングコンポーネントは、共反応性三次元印刷を使用して製作され得る。
【0290】
共反応性三次元印刷とは、共反応性組成物が、ノズルを通して押出され、自動制御を使用して堆積させられる、ロボットによる製造方法を指す。共反応性三次元印刷では、一部分共反応性組成物を三次元印刷装置にポンプ輸送することができ、硬化反応を、共反応性組成物を紫外線に曝露することなどによってエネルギーを印加することで開始することができる。あるいは、少なくとも2つの共反応性成分を組み合わせ、混合して、共反応性組成物を形成し、次いで、これを、ノズルを通して押出し、堆積させることができる。混合すると、共反応性化合物は、30℃未満、例えば、20℃~25℃などの温度で反応し、硬化を開始して、熱硬化性ポリマーマトリックスを形成することができる。あるいは、混合後に、共反応性化合物は、最初に組み合わされたとき、最初は反応せず、反応は、共反応性組成物を紫外線などのエネルギーに曝露することによって開始され得る。
【0291】
部品を製作するための三次元印刷設備は、1つまたは1つより多くのポンプ、1つまたは1つより多くのミキサ、および1つまたは1つより多くのノズルを備え得る。1つまたは1つより多くの共反応性組成物を、1つまたは1つより多くのミキサにポンプ輸送し、圧力下で、表面または前もって塗布された層に向けられた1つまたは1つより多くのノズルに通すことができる。
【0292】
三次元印刷設備は、圧力制御、押出成形ダイ、共押出成形ダイ、コーティングアプリケータ、温度制御要素、共反応性組成物にエネルギーを印加するための要素、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0293】
三次元印刷設備は、表面に対して三次元でノズルを移動させるための構築装置を備え得る。三次元印刷装置の動きは、プロセッサによって制御され得る。
【0294】
線形シーリングコンポーネントは、少なくとも2つの共反応性成分を含む共反応性組成物を堆積させ、その後に、その下の堆積した部分もしくは層および/または隣接する既に堆積した部分もしくは層の上に共反応性組成物の追加の部分もしくは層を堆積させることによって物品の連続した部分もしくは層を形成することによって、製作することができる。層は、耐音部分を構築するために、前もって堆積した層の上部に、および/またはこれに隣接して、連続的に堆積させられ得る。共反応性組成物を混合し、次いで、堆積させても、または共反応成分を別に堆積させてもよい。別に堆積させられる場合、共反応性成分は、同時に、連続的に、または同時および連続的の両方で堆積させられ得る。
【0295】
共反応性組成物は、任意の好適な共反応性三次元印刷装置を使用して堆積させられ得る。好適な共反応性三次元印刷装置の選択は、堆積体積、共反応性組成物の粘度、堆積速度、共反応性化合物の反応速度、ならびに製作される耐薬品性部品の複雑性およびサイズを含む、いくつかの要因に応じ得る。2つまたは2つより多くの共反応性成分の各々を、独立したポンプに導入し、ミキサに注入して、2つの共反応性成分を組み合わせ、混合して、共反応性組成物を形成することができる。ノズルをミキサに結合することができ、混合された共反応性組成物を、圧力下でノズルに通すこと、またはノズルを通して押出することができる。
【0296】
ポンプは、容積式ポンプ、シリンジポンプ、ピストンポンプ、またはプログレッシブキャビティポンプであり得る。2つの共反応性成分を送達する2つのポンプは、並列に配置され得るか、または直列に配置され得る。好適なポンプは、ノズルオリフィスを通して液体または粘性液体を押すことが可能であり得る。このプロセスは、押出とも称され得る。共反応性成分はまた、2つのポンプを直列に使用してミキサに導入され得る。
【0297】
2つまたは2つより多くの共反応性成分は、共反応性成分がインラインで混合されるプログレッシブキャビティ二成分系に取り付けられた使い捨てノズルを通して材料を分配することによって堆積させられ得る。二成分系は、共反応性成分を使い捨て静的ミキサ分配器または動的ミキサに別に投与する2つのプログレッシブキャビティポンプを含み得る。他の好適なポンプとしては、容積式ポンプ、シリンジポンプ、ピストンポンプ、およびプログレッシブキャビティポンプが挙げられる。混合して共反応性組成物を形成した後に、共反応性組成物を、圧力下で1つもしくは1つより多くのダイおよび/または1つもしくはノズルに通して、耐薬品性部品の初期層を提供するためのベース上に堆積させるにつれて、共反応性組成物が、押出物を形成し、連続層が、前もって堆積した層上に、および/またはこれに隣接して堆積させられ得る。堆積システムは、ベースに直交して位置決めされ得るが、また、押出物および堆積システムが、ベースに平行である押出物と鈍角を形成するように、押出物を形成するための任意の好適な角度に設定され得る。押出物とは、静的ミキサ内または動的ミキサ内で共反応性成分を混合した後の共反応性組成物を指す。押出物は、ダイおよび/またはノズルを通過する際に成形され得る。
【0298】
ベース、堆積システム、またはベースおよび堆積システムの両方は、三次元耐薬品性部品を構築するために繋がれ得る。動きは、所定の様態で行われ得て、これは、ロボット工学および/またはコンピュータ化工作機械インターフェースなどの任意の好適なCAD/CAM方法および装置を使用して遂行され得る。
【0299】
三次元印刷装置のノズルを通して共反応性組成物を押出することによって形成された押出物は、任意の向きで堆積させられ得る。ノズルは、下向き、上向き、横方向、またはその間のいずれかの角度に向けられ得る。このようにして、共反応性組成物は、垂直の壁として、またはオーバーハングとして堆積させることができる。押出物は、垂直壁に、傾斜壁の下面に、または水平面の底面に堆積させられ得る。速硬化化学反応を有する押出物を使用することによって、角度の付いた表面が製作され得るように上層を下層に隣接して堆積させる能力を促進することができる。角度の付いた表面は、水平に対して上向きに傾けることができるか、または水平に対して下向きに傾けることができる。
【0300】
押出物が、連続的にまたは断続的に分配されて、初期層および連続層を形成し得る。断続的な堆積のために、堆積システムは、プログレッシブキャビティポンプなどのポンプを遮断するためのスイッチとインターフェースし、それによって、共反応性組成物の流れを中断し得る。
【0301】
三次元印刷システムは、インラインの静的ミキサおよび/または動的ミキサ、ならびに少なくとも2つの共反応性成分を保持し、かつ共反応性成分を静的ミキサおよび/または動的ミキサに供給するための別個の加圧ポンプ輸送区画を含み得る。アクティブミキサなどのミキサは、ノズル内に高剪断ブレードを有する可変速度中心インペラを備え得る。0.2mm~100mm、0.5mm~75mm、1mm~50mm、または5mm~25mmなどの最小寸法を有する範囲のノズルが使用され得る。ノズルは、1mm超、2mm超、5mm超、10mm超、20mm超、30mm超、40mm超、50mm超、60mm超、70mm超、80mm超、または90mm超などの最小寸法を有し得る。ノズルは、100mm未満、90mm未満、80mm未満、70mm未満、60mm未満、50mm未満、40mm未満、30mm未満、20mm未満、10mm未満、または5mm未満などの最小寸法を有し得る。ノズルは、円形、球形、楕円形、長方形、正方形、台形、三角形、平面、または他の好適な形状などの任意の好適な断面寸法を有し得る。直交寸法のアスペクト比または比は、1:1、1超:2、1超:3、1超:5、または1超:10などの耐薬品性部分を製作するのに適切な任意の好適な寸法であり得る。
【0302】
0.6mm~2.5mmの出口オリフィス寸法および30mm~150mmの長さを有する一連の静的および/または動的混合ノズルが使用され得る。出口オリフィス直径は、0.2mm~4.0mm、0.4mm~3.0mm、0.6mm~2.5mm、0.8mm~2mm、または1.0mm~1.6mmであり得る。静的ミキサおよび/または動的ミキサは、10mm~200mm、20mm~175mm、30mm~150mm、または50mm~100mmの長さを有し得る。混合ノズルは、静的および/または動的混合セクションと、静的および/または動的混合セクションに結合された分配セクションとを含み得る。静的混合セクションおよび/または動的混合セクションは、共反応性材料を、組み合わせ、混合するように構成され得る。分配セクションは、先のオリフィス直径のうちのいずれかを有する直管であり得る。分配セクションの長さは、物品に堆積される前に、共反応性成分が反応を開始し、粘度を構築することができる領域を提供するように構成され得る。分配セクションの長さは、堆積速度、共反応物の反応速度、および共反応性組成物の粘度に基づいて選択され得る。
【0303】
共反応性組成物は、0.25秒~5秒、0.3秒~4秒、0.5秒~3秒、または1秒~3秒の静的および/または動的混合ノズル内の滞留時間を有し得る。必要に応じて、他の滞留時間が、硬化化学反応および硬化速度に基づいて使用され得る。
【0304】
一般に、好適な滞留時間は、共反応性組成物のゲル化時間未満である。
【0305】
共反応性組成物は、0.1mL/分~20,000mL/分、例えば、1mL/分~12,000mL/分、5mL/分~8,000mL/分、または10mL/分~6,000mL/分のような体積流量を有し得る。体積流量は、共反応性組成物の粘度、押出圧力、ノズル直径、および共反応性化合物の反応速度に応じ得る。
【0306】
共反応性組成物は、1mm/秒~400mm/秒、例えば、5mm/秒~300mm/秒、10mm/秒~200mm/秒、または15mm/秒~150mm/秒の堆積速度で使用され得る。堆積速度は、共反応性組成物の粘度、押出圧力、ノズル直径、および共反応性化合物の反応速度に応じ得る。堆積速度とは、共反応性組成物を押出成形するために使用されるノズルが、上に共反応性組成物が堆積している表面に対して移動する速度を指す。
【0307】
静的および/または動的混合ノズルを加熱または冷却して、共反応性化合物間の反応速度および/または共反応性成分の粘度を制御することができる。堆積ノズルのオリフィスは、任意の好適な形状および寸法を有し得る。システムは、複数の堆積ノズルを含み得る。ノズルは、固定されたオリフィス寸法および形状を有し得るか、またはノズルオリフィスを制御可能に調整することができる。ミキサおよび/またはノズルは、共反応性化合物の反応によって生成される発熱を制御するように冷却され得る。
【0308】
共反応性組成物が反応して熱硬化性ポリマーマトリックスを形成する速度は、共反応性化合物の反応性官能基の選択によって決定および/または制御され得る。反応速度はまた、熱および/または触媒などの反応の活性化エネルギーを低下させる要因によっても決定され得る。
【0309】
反応速度は、共反応性組成物のゲル化時間に反映され得る。迅速な硬化化学反応は、共反応性化合物が、30分未満、20分未満、10分未満、5分未満、4分未満、3分未満、2分未満、1分未満、45秒未満、30秒未満、15秒未満、または5秒未満などのゲル化時間を有する化学反応を指す。共反応性組成物は、0.1秒~5分、0.2秒~3分、0.5秒~2分、1秒~1分、または2秒~40秒などのゲル化時間を有し得る。ゲル化時間は、共反応性成分を混合した後に、共反応性組成物がもはや手で撹拌することができなくなるときの時間である。潜在性共反応性組成物のゲル化時間は、硬化反応が最初に開始されてから、共反応性組成物がもはや手で撹拌できなくなるまでの時間を指す。
【0310】
共反応性成分が均一に組み合わされ、混合され得るため、共反応性組成物は、共反応性組成物の寸法を混合すると直ちに硬化し始め得て、ノズルに通される押出物は、特に限定されない。したがって、共反応性添加剤製造は、大きな寸法の押出物の使用を促進し、それによって、小型および大型のシールキャップの両方を素早く製作する能力が促進される。
【0311】
共反応性三次元印刷方法を使用して、共反応性組成物は、1mm/秒~400mm/秒の速度および/または0.1mL/分~20,000mL/分の流量で堆積させられ得る。
【0312】
本発明の態様
本開示は、以下の態様のうちの1つまたは1つより多くによってさらに定義され得る。
【0313】
態様1.付加製造されたシーリングコンポーネントであって、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部であって、第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が中心線を画定している、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部、中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を有する、細長い本体を備え、第1の三日月型凹部が、第1の三日月型凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、第2の三日月型凹部が、第2の三日月型凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、細長い本体が、少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって共反応性混合物を形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0314】
態様2.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三日月型凹部の凹部開口部のサイズの1~10倍の厚さを有するパネルを各々受容するように構成されている、態様1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0315】
態様3.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、細長い本体の全長に延在している、態様1または2に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0316】
態様4.細長い本体のかなりの部分が、均一な断面形状を有する、態様1~3のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0317】
態様5.細長い本体が、多孔質構造を有する、態様1~4のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0318】
態様6.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三角形である、態様1~5のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0319】
態様7.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部、第2の先端部、および第1の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第1の三日月型凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部、第4の先端部、および第2の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様1~6のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0320】
態様8.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部および第2の先端部が弾性的に変形して、第1の三日月型凹部開口部を広げるように、第1の三日月型凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部および第4の先端部が弾性的に変形して、第2の三日月型凹部開口部を広げるように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様1~7のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0321】
態様9.第3の体積が圧縮されるとき、第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が減少するように、第3の体積が少なくとも中心線に沿って圧縮可能である、態様1~8のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0322】
態様10.細長い本体が、第1の三日月型凹部に第1のパネルを受容し、第2の三日月型凹部に第2のパネルを受容するように構成されており、第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が、シーリングコンポーネントの壁厚の少なくとも最低2倍可変である、態様1~9のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0323】
態様11.第1の共反応性成分が、硫黄含有プレポリマーを含む、態様1~10のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0324】
態様12.硫黄含有プレポリマーが、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含む、態様11に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0325】
態様13.ポリチオエーテルが、チオール末端ポリチオエーテルである、態様12に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0326】
態様14.第2の共反応性成分が、ポリエンプレポリマーを含む、態様1~13のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0327】
態様15.ポリエンプレポリマーが、ポリビニルエーテルである、態様14に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0328】
態様16.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、難燃性充填材粒子をさらに含む、態様1~15のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0329】
態様17.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、レオロジー改質充填材粒子をさらに含む、態様1~16のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0330】
態様18.レオロジー改質充填材粒子が、有機充填材粒子または無機充填材粒子を含む、態様17に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0331】
態様19.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、軽量化充填材粒子をさらに含む、態様1~18のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0332】
態様20.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、音減衰充填材粒子をさらに含む、態様1~19のいずれか1つに記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【0333】
態様21.航空機コンポーネントであって、第1のパネルと、第2のパネルと、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部であって、第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が中心線を画定しており、第1の三日月型凹部が、第1のパネルにしっかりと固定されており、第2の三日月型凹部が、第2のパネルにしっかりと固定されている、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部、中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を有する、細長いシールコンポーネントとを備え、第1の三日月型凹部が、第1の三日月型凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、第2の三日月型凹部が、第2の三日月型凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、細長いシールコンポーネントが、少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって反応性混合物を形成することであって、第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長いシールコンポーネントを形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、航空機コンポーネント。
【0334】
態様22.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三日月型凹部の凹部開口部のサイズの1~10倍の厚さを有するパネルを各々受容するように構成されている、態様21に記載の航空機コンポーネント。
【0335】
態様23.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、細長い本体の全長に延在している、態様21または22に記載の航空機コンポーネント。
【0336】
態様24.細長い本体のかなりの部分が、均一な断面形状を有する、態様21~23のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0337】
態様25.細長い本体が、多孔質構造を有する、態様21~24のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0338】
態様26.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三角形である、態様21~25のいずれか1つに記載の航空機。
【0339】
態様27.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部、第2の先端部、および第1の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第1の凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部、第4の先端部、および第2の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様21~26のいずれか1つに記載の航空機。
【0340】
態様28.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部および第2の先端部が弾性的に変形して、第1の三日月型凹部開口部を広げるように、第1の凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部および第4の先端部が弾性的に変形して、第2の三日月型凹部開口部を広げるように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様21~27のいずれか1つに記載の航空機。
【0341】
態様29.第3の体積が圧縮されるとき、第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が減少するように、第3の体積が少なくとも中心線に沿って圧縮可能である、態様21~28のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0342】
態様30.第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が、シーリングコンポーネントの壁厚の少なくとも最低2倍である、態様21~29のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0343】
態様31.第1の共反応性成分が、硫黄含有プレポリマーを含む、態様21~30のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0344】
態様32.硫黄含有プレポリマーが、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含む、態様31に記載の航空機コンポーネント。
【0345】
態様33.ポリチオエーテルが、チオール末端ポリチオエーテルである、態様32に記載の航空機コンポーネント。
【0346】
態様34.第2の共反応性成分が、ポリエンプレポリマーを含む、態様21~33のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0347】
態様35.ポリエンプレポリマーが、ポリビニルエーテルである、態様34に記載の航空機コンポーネント。
【0348】
態様36.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、難燃性充填材粒子をさらに含む、態様21~35のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0349】
態様37.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、レオロジー改質充填材粒子をさらに含む、態様21~36のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0350】
態様38.レオロジー改質充填材粒子が、有機充填材粒子または無機充填材粒子を含む、態様37に記載の航空機コンポーネント。
【0351】
態様39.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、軽量化充填材粒子をさらに含む、態様21~38のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0352】
態様40.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、音減衰充填材粒子をさらに含む、態様21~39のいずれか1つに記載の航空機コンポーネント。
【0353】
態様41.シーリングコンポーネントを付加製造する方法であって、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送することであって、第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、搬送することと、第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成することと、反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、化学線源を介して、堆積した反応性混合物を硬化させることと、を含み、細長い本体が、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部であって、第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が中心線を画定している、第1の三日月型凹部および第1の三日月型凹部の反対の第2の三日月型凹部、中心線の第1の側の第1の体積、中心線の第2の側の第2の体積、ならびに第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の第3の体積であって、中心線が第3の体積を通過するような、第3の体積、を含み、第1の三日月型凹部が、第1の三日月型凹部開口部、第1の体積の第1の先端部、第2の体積の第2の先端部、および第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、第2の三日月型凹部が、第2の三日月型凹部開口部、第1の体積の第3の先端部、第2の体積の第4の先端部、および第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されている、方法。
【0354】
態様42.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三日月型凹部の凹部開口部のサイズの1~10倍の厚さを有するパネルを各々受容するように構成されている、態様41に記載の方法。
【0355】
態様43.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、細長い本体の全長に延在している、態様41または42に記載の方法。
【0356】
態様44.細長い本体のかなりの部分が、均一な断面形状を有する、態様41~43のいずれか1つに記載の方法。
【0357】
態様45.細長い本体が、多孔質構造を有する、態様41~44のいずれか1つに記載の方法。
【0358】
態様46.第1の三日月型凹部および第2の三日月型凹部が、三角形である、態様41~45のいずれか1つに記載の方法。
【0359】
態様47.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部、第2の先端部、および第1の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第1の凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部、第4の先端部、および第2の壁が三点接触を介してパネルを固定するように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様41~46のいずれか1つに記載の方法。
【0360】
態様48.第1の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第1の先端部および第2の先端部が弾性的に変形して、第1の三日月型凹部開口部を広げるように、第1の凹部が構成されており、第2の三日月型凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、第3の先端部および第4の先端部が弾性的に変形して、第2の三日月型凹部開口部を広げるように、第2の三日月型凹部が構成されている、態様41~47のいずれか1つに記載の方法。
【0361】
態様49.第3の体積が圧縮されるとき、第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が減少するように、第3の体積が少なくとも中心線に沿って圧縮可能である、態様41~48のいずれか1つに記載の方法。
【0362】
態様50.細長い本体が、第1の三日月型凹部に第1のパネルを受容し、第2の三日月型凹部に第2のパネルを受容するように構成されており、第1の三日月型凹部と第2の三日月型凹部との間の距離が、シーリングコンポーネントの壁厚の少なくとも最低2倍から可変である、態様41~49のいずれか1つに記載の方法。
【0363】
態様51.第1の共反応性成分が、硫黄含有プレポリマーを含む、態様41~50のいずれか1つに記載の方法。
【0364】
態様52.硫黄含有プレポリマーが、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含む、態様51に記載の方法。
【0365】
態様53.ポリチオエーテルが、チオール末端ポリチオエーテルである、態様52に記載の方法。
【0366】
態様54.第2の共反応性成分が、ポリエンプレポリマーを含む、態様41~53のいずれか1つに記載の方法。
【0367】
態様55.ポリエンプレポリマーが、ポリビニルエーテルである、態様54に記載の方法。
【0368】
態様56.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、難燃性充填材粒子をさらに含む、態様41~55のいずれか1つに記載の方法。
【0369】
態様57.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、レオロジー改質充填材粒子をさらに含む、態様41~56のいずれか1つに記載の方法。
【0370】
態様58.レオロジー改質充填材粒子が、有機充填材粒子または無機充填材粒子を含む、態様57に記載の方法。
【0371】
態様59.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、軽量化充填材粒子をさらに含む、態様41~58のいずれか1つに記載の方法。
【0372】
態様60.第1の共反応性成分および第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、音減衰充填材粒子をさらに含む、態様41~59のいずれか1つに記載の方法。
【0373】
態様61.物質の組成物であって、硫黄含有プレポリマーを含む第1の共反応性成分と、ポリエンプレポリマーを含む第2の共反応性成分であって、第2の共反応性成分が、混合し、化学線源に曝露すると、第1の共反応性成分に反応性である、第2の共反応性成分と、物質の組成物中に分散した難燃性充填材粒子と、を含む、組成物。
【0374】
態様62.0.125インチの厚さでキャスティングされ、硬化されたときに、310~360psiの引張強度を有する、態様61に記載の組成物。
【実施例
【0375】
本開示によって提供される実施形態は、付加製造された線形シーリングコンポーネント、線形シーリングコンポーネントを付加製造する方法、および線形シーリングコンポーネントを付加製造するための共反応性組成物を記載する以下の例を参照することによってさらに説明される。本開示の範囲から逸脱することなく、材料および方法の両方に対する多くの変更が実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
【0376】
例1
UV硬化したポリチオエーテル線形シーリングコンポーネント
線形シーリングコンポーネントを、化学線硬化性チオール-エン系樹脂配合物を使用して3D印刷した。具体的には、例1による線形シーリングコンポーネントは、例5に記載されている配合物を使用して製造し、図2Aの線形シーリングコンポーネント200と同じ構造設計を有する。
【0377】
チオール-エン配合物は、チオール末端およびアルケニル末端樹脂、レオロジー改質剤および充填材、ならびに光開始剤の混合物を含んでいた。配合物を、-40℃でUV不透明チューブ内に保管し、使用前に23℃に解凍した。チオール-エン配合物を、LulzBot Taz 3D印刷ガントリーと、ViscoTec preeflow(登録商標)Eco-DUOデュアル押出機と統合されたプリントベッドとからなるカスタム構築3Dプリンタを使用して3D印刷した。UV源(395nmの公称ピーク波長を有するUltraFire(登録商標)WF-501B UV LED懐中電灯)を、ViscoTec押出機に取り付け、押出機から23インチの距離で、押出機から適用点に向けた。
【0378】
チオールおよびアルケニル成分を、不透明なノードソンカートリッジに充填し、周囲光の透過を防ぐためにアルミホイルで包まれたポリテトラフルオロエチレンチューブを使用して、ViscoTec押出機に接続した。充填されたカートリッジを、窒素下で80psi(0.551N/mm)に加圧し、ViscoTec押出機を通してチオールおよびアルケニル成分を混合することによって形成される共反応性組成物の流れを切り替えながら、印刷ヘッドおよび印刷ベッドを同時に指示するカスタムで書かれたGコードを使用して印刷した。
【0379】
押出を開始した後に、UV LEDライトのスイッチを入れた。液体チオール-エン配合物を、0.6mmの内径を有する静的混合ノズルを通してプリントベッド上に押出した。線形シーリングコンポーネントを、120mm/秒のプリントヘッド速度および1.2mL/分の流量を使用して印刷した。これらの条件下で、押出された共反応性組成物は、押出機から出た後に、5秒以内に硬化した。
【0380】
例2
音響試験
図5は、線形シーリングコンポーネントについての音減衰性能試験を行うために使用される音響試験装置500を示す。示されているように、音響試験装置500は、音チャンバの第1の側に第1のパネル504および第2のパネル506を有する音チャンバ502を含む。第1のパネル504および第2のパネルは、それらの間に様々な隙間サイズのパネル隙間を形成するように調整されるように構成されている。隙間サイズは、線形スライド510に結合された調整ノブ516を回すことによって調整することができる。具体的には、第1のパネル504は、第1のパネルが結合されている第1のスライダ512を介して線形スライド510に結合することができる。第2のパネル506は、第2のパネルが結合されている第2のスライダ514を介して線形スライド510に結合することができる。音チャンバ502は、音源開口部518およびマイクロフォン開口部520をさらに有する。音源開口部518は、音源(例えば、スピーカ)を音源開口部で位置決めして、音チャンバ502内に音を送達することを可能にし得る。マイクロフォン開口部520は、音チャンバ502の内部にマイクロフォンを位置決めして、音チャンバの内部の音圧レベル(複数可)を測定することを可能にし得る。次いで、音強度プローブをパネル隙間の近くの音チャンバの外側に配置する。
【0381】
調整可能なパネルを含むチャンバは、アルミニウムパネルで組み立てられているため、パネル隙間は、航空機キャビン環境などの騒音漏れ領域をシミュレートし、パネル隙間に線形シーリングコンポーネントを挿入することによって、音響挿入損失性能が測定され得る。音響減衰試験を実施するために、線形シーリングコンポーネントをパネル間に設置し、音源を作動させて、音響チャンバに音圧を送達し、次いで、第1のマイクロフォンは、チャンバ内の騒音レベルに対応する第1の測定(複数可)を行い、その一方で、音強度プローブは、チャンバ外の騒音レベルに対応する第2の測定(複数可)を行う。例2の試験条件は、2つの1/8インチのアルミニウムパネル間の1/8インチに調整可能な隙間を有する18インチ×12インチ×12インチの音チャンバを含む。音源は、ランダムおよび一定のレベルで最大25.6kHzの騒音を生成するように設定した。音強度プローブは、音チャンバ内の線形シーリングコンポーネントの隣に中央に配置した。音強度プローブは、パネル隙間から約2インチ離して、音チャンバの外側の線形シーリングコンポーネントの隣に中央に配置した。音強度プローブは、50Hz~12.5kHz(1/3オクターブ帯域)の周波数で測定圧力レベルを検出するように構成された2つのマイクロフォンを含み得る。音強度プローブは、平均16秒/点で測定することができる。音試験の環境は、室温であり、無響室内であった。
【0382】
例3
音圧レベル周波数スペクトル
図6は、開放隙間構成について、例1による線形シーリングコンポーネントでシールされた隙間で、50Hz~12.5kHz、1/3オクターブ帯域の音圧レベル周波数スペクトルを示す。示されているように、開放隙間構成で測定された音圧レベルとシールされた隙間構成との間の差を計算することによって決定され得る高い挿入損失が、周波数スペクトル全体にわたって例1の線形シーリングコンポーネントについて観察された。
【0383】
例4
シーラーありおよびなしの全体音圧レベル
図7は、シーラーありおよびなしの全体音圧レベルの低下を示す比較ヒストグラムを示す。供給源参照からの音圧レベルを音チャンバ内でマイクロフォンによって測定した。示されているように、1/8インチの幅の開放隙間を有する音チャンバの外側の全体音圧レベルは、90.6dB(A)であった。一般的なフォームシーラーを設置した後に、音チャンバの外側の全体音圧レベルは、79.7dB(A)に低下する。例1に記載されている線形シーリングコンポーネントを設置した場合、音チャンバの外側の全体音圧レベルは、75.1dB(A)に低下する。
【0384】
UV硬化性ポリチオエーテル化学
化学線硬化性チオール-エン系共反応性組成物を、第1の成分(すなわち、部分A)および第2の成分(すなわち、部分B)を組み合わせることによって調製した。
【0385】
チオール-エン系共反応性組成物は、化学線なしの周囲条件下で少なくとも部分的に硬化することができ、これは、押出された組成物が、層ごとの押出中および/またはその後の化学線中に、その重量に耐えるのに役立ち得る。チオール-エン系共反応性組成物のそのような多硬化特性は、3D印刷部品全体にわたって共有結合を達成するのに役立ち得る。
【0386】
チオール-エン配合物は、チオール末端およびアルケニル末端樹脂、レオロジー改質剤および充填材、ならびに光開始剤の混合物を含んでいた。
【表1】
【0387】
例5のチオール-エン配合物を、100対8.37の部分B対部分Aの混合比で作製した。
【表2】
【0388】
例6のチオール-エン配合物を、100対8.05の部分B対部分Aの混合比で作製した。
【表3】
【0389】
例7のチオール-エン配合物を、100対8.05の部分B対部分Aの混合比で作製した。
【表4】
【0390】
例8のチオール-エン配合物を、100対7.57の部分B対部分Aの混合比で作製した。
【表5】
【0391】
例9のチオール-エン配合物を、100対7.57の部分B対部分Aの混合比で作製した。
【0392】
例10
例5~9からの未硬化の共反応性組成物のレオロジー特性
未硬化のシーラント配合物を、光曝露なしで、室温で25mmの平行プレート形状を使用して、測定した。粘度は、0.1 1/秒~200 1/秒の剪断速度から測定した。剪断速度を200秒間0.1 1/秒で保持することによって、粘度回復を測定した。
【0393】
図8Aは、所定の剪断速度範囲での例5~9からの未硬化の共反応性組成物の粘度を示す。
【0394】
図8Bは、経時的な例5~9からの未硬化の共反応性組成物の剪断後粘度を示す。
【0395】
例11
表6
例5~9からの共反応性組成物の物理的特性
シーラント配合物を0.125インチ(3.175mm)の厚さで基材に塗布した。シーラントを1J/cm2~2J/cm2のUVA放射線に曝露した。ショアA硬度は、ASTM D220に従って、タイプAデュロメータを使用して測定した。引張強度および伸び率は、ASTM D412 Die Cに従って測定した。硬化の深さは、シーラント配合物を0.4インチの深さの溝に塗布することによって測定した。硬化の深さは、試料が曝露後に完全に硬化した深さを決定することによって得られる。
【表6】

【表7】
【0396】
アスタリスクでマークされているデータセットは、自消性状態を示すゼロの値を有する試料を含む。CFR14§25.853(a)付録FパートI(a)1(iv)仕様に従って得られた結果。2.5インチ/分を超えない平均燃焼速度。
【0397】
例13
線形シーリングコンポーネントの寸法
図9は、本開示の様々な実施形態による線形シーリングコンポーネントの寸法を示す図である。本開示の線形シーリングコンポーネントは、異なる厚さのパネルと異なるサイズのパネル隙間との間に適合するように拡大または縮小され得ると理解されるべきである。ある特定の例では、パネル厚さ(t)、隙間サイズ(w)、コンポーネント壁厚(z)、凹部開口部サイズ(x)、凹部深さ(y)、および凹部内壁幅(v)の間の関係は、式(14)、(15)、(16)、(17)のうちの1つまたは1つより多くによって説明され得る:
y=4x (14)
v=10x (15)
2z≦w (16)
x≦t≦v (17)
様々な例において、本開示の線形シーリングコンポーネントの各三日月型凹部は、対応する三日月型凹部がパネルに結合されたときに、2つの翼凹部を形成し得る。翼凹部の寸法は、式(18)、(19)、(20)のうちの1つまたは1つより多くによって説明され得る:
a=5x-(t/2) (18)
=(4x)+(4.5x) (19)
=c-(5x-(t/2)) (20)
【0398】
最後に、本明細書に開示されている実施形態を実施する代替的な方法が存在することに留意されたい。したがって、本実施形態は、例示的であり、限定的ではないと考慮されるべきである。さらに、特許請求の範囲は、本明細書に与えられる詳細に限定されるべきではなく、これら全範囲およびその等価物に権利がある。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造されたシーリングコンポーネントであって、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定している、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を備える、細長い本体を備え、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、
前記細長い本体が、
少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって共反応性混合物を形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、前記細長い本体を形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項2】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、前記凹部の前記凹部開口部のサイズの1~10倍の厚さを有するパネルを各々受容するように構成されている、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項3】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、前記細長い本体の全長に延在している、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項4】
前記細長い本体のかなりの部分が、均一な断面形状を有する、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項5】
前記細長い本体が、多孔質構造を有する、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項6】
前記第1の凹部および前記第2の凹部が、三角形である、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項7】
前記第1の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第1の先端部、前記第2の先端部、および前記第1の壁が三点接触を介して前記パネルを固定するように、前記第1の凹部が構成されており、
前記第2の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第3の先端部、前記第4の先端部、および前記第2の壁が三点接触を介して前記パネルを固定するように、前記第2の凹部が構成されている、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項8】
前記第1の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第1の先端部および前記第2の先端部が、弾性的に変形して、前記第1の凹部開口部を広げるように、前記第1の凹部が構成されており、
前記第2の凹部開口部よりも大きな厚さを有するパネルの受容時に、前記第3の先端部および前記第4の先端部が、弾性的に変形して、前記第2の凹部開口部を広げるように、前記第2の凹部が構成されている、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項9】
前記第3の体積が圧縮されるとき、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の距離が減少するように、前記第3の体積が少なくとも前記中心線に沿って圧縮可能である、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項10】
前記細長い本体が、
前記第1の凹部に第1のパネルを受容し、前記第2の凹部に第2のパネルを受容するように構成されており、
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の前記距離が、前記シーリングコンポーネントの壁厚の少なくとも最低2倍可変である、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項11】
前記第1の共反応性成分が、硫黄含有プレポリマーを含む、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項12】
前記硫黄含有プレポリマーが、ポリチオエーテル、ポリスルフィド、硫黄含有ポリホルマール、モノスルフィド、または前述のもののうちのいずれかの組み合わせを含む、請求項11に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項13】
前記ポリチオエーテルが、チオール末端ポリチオエーテルである、請求項12に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項14】
前記第2の共反応性成分が、ポリエンプレポリマーを含む、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項15】
前記ポリエンプレポリマーが、ポリビニルエーテルである、請求項14に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項16】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、難燃性充填材粒子をさらに含む、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項17】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、音減衰充填材粒子をさらに含む、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項18】
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分のうちの少なくとも1つが、レオロジー改質充填剤粒子および/または軽量化充填材粒子をさらに含み、前記レオロジー改質充填材粒子が有機充填材粒子または無機充填材粒子を含む、請求項1に記載の付加製造されたシーリングコンポーネント。
【請求項19】
第1のパネルと、
第2のパネルと、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定しており、前記第1の凹部が、前記第1のパネルにしっかりと結合されており、前記第2の凹部が、前記第2のパネルにしっかりと結合されている、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を有する、細長いシールコンポーネントと、を備え、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されており、
前記細長いシールコンポーネントが、
少なくとも第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を少なくとも混合することによって反応性混合物を形成することであって、前記第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、前記第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、前記細長いシールコンポーネントを形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、によって形成された熱硬化性ポリマーを含む、航空機コンポーネント。
【請求項20】
シーリングコンポーネントを付加製造する方法であって、
第1の共反応性成分および第2の共反応性成分を混合チャンバに搬送することであって、前記第1の共反応性成分が、チオール末端ポリチオエーテルを含み、前記第2の共反応性成分が、ポリビニルエーテルを含む、搬送することと、
前記第1の共反応性成分および前記第2の共反応性成分を混合して、反応性混合物を形成することと、
前記反応性混合物を層ごとに堆積させて、細長い本体を形成することと、
化学線源を介して、堆積した前記反応性混合物を硬化させることと、を含み、
前記細長い本体が、
第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部であって、前記第1の凹部および前記第2の凹部が中心線を画定している、第1の凹部および前記第1の凹部の反対の第2の凹部、
前記中心線の第1の側の第1の体積、
前記中心線の第2の側の第2の体積、ならびに
前記第1の凹部と前記第2の凹部との間の第3の体積であって、前記中心線が前記第3の体積を通過するような、第3の体積、を含み、
前記第1の凹部が、第1の凹部開口部、前記第1の体積の第1の先端部、前記第2の体積の第2の先端部、および前記第3の体積の第1の壁によって輪郭形成されており、
前記第2の凹部が、第2の凹部開口部、前記第1の体積の第3の先端部、前記第2の体積の第4の先端部、および前記第3の体積の第2の壁によって輪郭形成されている、方法。
【国際調査報告】