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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】インターコネクト構造体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/768 20060101AFI20250115BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20250115BHJP
   H10D 88/00 20250101ALI20250115BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20250115BHJP
【FI】
H01L21/90 B
H01L21/88 T
H01L21/88 J
H01L27/00 301C
H01L27/00 301B
H01L21/02 B
H01L21/88 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535228
(86)(22)【出願日】2022-12-12
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 US2022081381
(87)【国際公開番号】W WO2023114726
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/288,991
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518065991
【氏名又は名称】アデイア セミコンダクター ボンディング テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ウゾー シプリアン エメカ
【テーマコード(参考)】
5F033
【Fターム(参考)】
5F033HH07
5F033HH11
5F033HH15
5F033HH19
5F033HH20
5F033HH22
5F033HH23
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5F033HH33
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5F033KK07
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5F033MM01
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5F033MM08
5F033MM12
5F033MM13
5F033MM15
5F033MM30
5F033NN06
5F033NN07
5F033PP27
5F033PP28
5F033QQ08
5F033QQ19
5F033QQ31
5F033QQ48
5F033RR01
5F033RR03
5F033RR04
5F033RR06
5F033RR08
5F033RR21
5F033UU04
5F033VV07
5F033WW00
5F033WW01
5F033WW02
5F033XX05
(57)【要約】
半導体部分、半導体部分上に設けられた非導電層、及び第1の材料で形成され、かつ非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれた内側導電層、内側導電層の下に設けられると共に、これに電気的に接続された下側導電層、及び内側導電層と下側導電層との間に設けられたバリヤ層を有する半導体素子が開示される。バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗及び1200℃を超える融点を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子であって、
半導体部分を有し、
前記半導体部分上に設けられた非導電層を有し、
前記非導電層のキャビティ内に少なくとも部分的に埋め込まれた上側導電層を有し、前記上側導電層は、第1の材料で形成され、
前記上側導電層の下に設けられ、かつ前記上側導電層に電気的に接続された下側導電層を有し、
前記上側導電層と前記下側導電層との間に設けられたバリヤ層を有し、前記バリヤ層は、前記キャビティよりも横方向に幅が広く、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、前記第2の材料は、20℃で50×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する、半導体素子。
【請求項2】
前記第1の材料は、銅からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項3】
前記下側導電層は、銅からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項4】
前記第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、モリブデン、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第2の材料は、コバルトからなる、請求項4記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第2の材料は、合金からなる、請求項4記載の半導体素子。
【請求項7】
前記合金は、リン酸コバルト‐タングステン(CWP)、リン酸コバルト(CoP)、リン酸ニッケル(NiP)、ニッケル‐タングステン(NiW)、チタン‐タングステン(TiW)、TiW/Mo、TiW/Co、及びニッケル‐バナジウム(NiV)のうちの少なくとも1つからなる、請求項6記載の半導体素子。
【請求項8】
前記電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で30×10-8mΩまでの範囲にある、請求項4記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第2の材料の融点は、1200℃から3600℃までの範囲にある、請求項4記載の半導体素子。
【請求項10】
前記非導電層は、酸化シリコンからなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項11】
前記バリヤ層は、前記上側導電層が納められた前記キャビティ内に少なくとも部分的に設けられている、請求項1記載の半導体素子。
【請求項12】
前記上側導電層が納められた前記キャビティの少なくとも一部分を内張りした第2のバリヤ層をさらに有し、前記第2のバリヤ層は、前記バリヤ層と前記上側導電層との間に設けられている、請求項1記載の半導体素子。
【請求項13】
前記第2のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項12記載の半導体素子。
【請求項14】
前記第2のバリヤ層は、前記第1の材料及び前記第2の材料とは異なる第3の材料からなる、請求項12記載の半導体素子。
【請求項15】
前記第3の材料は、金属窒化物からなる、請求項14記載の半導体素子。
【請求項16】
前記第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる、請求項15記載の半導体素子。
【請求項17】
前記バリヤ層の厚さは、前記第2のバリヤ層の厚さよりも厚い、請求項12記載の半導体素子。
【請求項18】
前記バリヤ層に被着された中間導電層及び前記中間導電層に被着された第3のバリヤ層をさらに有し、前記上側導電層は、前記第3のバリヤ層に被着されている、請求項1記載の半導体素子。
【請求項19】
前記中間導電層は、前記バリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている、請求項18記載の半導体素子。
【請求項20】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記バリヤ層からなる、請求項19記載の半導体素子。
【請求項21】
前記第3のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項19記載の半導体素子。
【請求項22】
前記バリヤ層は、前記中間導電層が納められたキャビティを内張りし、前記バリヤ層は、実質的にボンディング表面まで前記第3のバリヤ層の上方に垂直に延びている、請求項20記載の半導体素子。
【請求項23】
前記上側導電層の厚さは、前記下側導電層の厚さよりも薄い、請求項18記載の半導体素子。
【請求項24】
前記下側導電層は、前記非導電層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項25】
前記非導電層は、前記半導体部分上に設けられた複数の誘電体層からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項26】
前記バリヤ層に隣接して設けられたマンガンバリヤ層をさらに有する、請求項1記載の半導体素子。
【請求項27】
前記マンガンバリヤ層は、前記上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りし、前記マンガンバリヤ層は、前記バリヤ層の内側に設けられている、請求項26記載の半導体素子。
【請求項28】
前記バリヤ層は、前記下側導電層の上面の長さに沿って設けられ、前記長さは、前記上側導電層の幅よりも長い、請求項1記載の半導体素子。
【請求項29】
前記下側導電層は、前記バリヤ層によって前記上面沿いに、かつ1つ以上の追加のバリヤ層によって前記下側導電層の下面及び側面沿いに封入されている、請求項28記載の半導体素子。
【請求項30】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項29記載の半導体素子。
【請求項31】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記第1の及び前記第2の材料とは異なる第3の材料からなる、請求項29記載の半導体素子。
【請求項32】
前記下側導電層に電的に接続され、かつ前記半導体部分を貫通した基板貫通ビア(TSV)をさらに有する、請求項1記載の半導体素子。
【請求項33】
前記TSVを内張りしたTSVバリヤ層をさらに有し、前記TSV層は、前記第2の材料からなる、請求項32記載の半導体素子。
【請求項34】
前記上側導電層は、デュアルダマシン構造体からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項35】
前記上側導電層は、シングルダマシン構造体からなる、請求項1記載の半導体素子。
【請求項36】
請求項1記載の前記半導体素子及び第2の半導体素子を有するボンデッド構造体であって、前記半導体素子の第2の上側非導電面は、介在する接着剤なしで前記第2の半導体素子の第2の上側非導電面にダイレクトボンディングされ、前記上側導電層の上側接触面は、前記第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングされている、ボンデッド構造体
【請求項37】
前記第2の半導体素子は、
第2の半導体部分を有し、
前記第2の半導体部分上に設けられていて、前記第2の上側非導電表面を形成する第2の非導電層を有し、前記接触構造体は、前記第2の非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれ、
前記接触構造体の下に設けられ、かつ前記接触構造体に電気的に接続された第2の下側導電層を有し、
前記第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、前記接触構造体と前記第2の下側導電層との間に設けられ、前記第2の半導体素子の前記第1のバリヤ層は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する材料で作られている、請求項36記載のボンデッド構造体。
【請求項38】
前記接触構造体は、銅からなり、前記第2の半導体素子の前記第1のバリヤ層の前記材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項37記載のボンデッド構造体。
【請求項39】
半導体素子であって、
半導体部分を有し、
前記半導体部分上に設けられた非導電ボンディング層を有し、前記非導電ボンディング層は、前記半導体素子のボンディング表面の第1の部分を形成する上側非導電面を有し、前記上側非導電面は、第2の半導体素子にダイレクトボンディング可能に前処理され、
前記非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれた接触構造体を有し、前記接触構造体は、前記半導体素子の前記ボンディング表面の第2の部分を形成し、前記接触構造体は、第1の材料からなり、
前記接触構造体の下に設けられていて、かつ前記接触構造体に電気的に接続された導電層を有し、
前記接触構造体と前記導電層との間に設けられたバリヤ層を有し、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、前記第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、半導体素子。
【請求項40】
前記接触構造体は、銅からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項41】
前記導電層は、銅からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項42】
前記バリヤ層は、コバルトからなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項43】
前記バリヤ層は、合金からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項44】
前記合金は、リン酸コバルト‐タングステン(CWP)、リン酸コバルト(CoP)、リン酸ニッケル(NiP)、ニッケル‐タングステン(NiW)、及びニッケル‐バナジウム(NiV)のうちの少なくとも1つからなる、請求項43記載の半導体素子。
【請求項45】
前記非導電ボンディング層は、酸化シリコンからなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項46】
前記バリヤ層は、前記接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りしている、請求項39記載の半導体素子。
【請求項47】
前記接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りする第2のバリヤ層をさらに有し、前記第2のバリヤ層は、前記バリヤ層と前記接触構造体との間に設けられている、請求項39記載の半導体素子。
【請求項48】
前記第2のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項47記載の半導体素子。
【請求項49】
前記第2のバリヤ層は、前記第1の材料及び前記第2の材料とは異なる第3の材料からなる、請求項47記載の半導体素子。
【請求項50】
前記第3の材料は、金属窒化物からなる、請求項49記載の半導体素子。
【請求項51】
前記第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる、請求項50記載の半導体素子。
【請求項52】
前記バリヤ層の厚さは、前記第2のバリヤ層の厚さよりも厚い、請求項47記載の半導体素子。
【請求項53】
前記バリヤ層に被着された中間導電層及び前記中間導電層に被着された第3のバリヤ層をさらに有し、前記接触構造体は、前記第3のバリヤ層に被着されている、請求項39記載の半導体素子。
【請求項54】
前記第2の導電層は、前記第3のバリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている、請求項53記載の半導体素子。
【請求項55】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記バリヤ層からなる、請求項54記載の半導体素子。
【請求項56】
前記第3のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項54記載の半導体素子。
【請求項57】
前記バリヤ層は、前記第2の導電層が納められたキャビティを内張りし、前記バリヤ層は、実質的にボンディング表面まで前記第3のバリヤ層の上方に垂直に延びている、請求項55記載の半導体素子。
【請求項58】
前記接触構造体の厚さは、前記第2の導電層の厚さよりも薄い、請求項53記載の半導体素子。
【請求項59】
前記導電層は、前記非導電ボンディング層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる、請求項53記載の半導体素子。
【請求項60】
前記非導電ボンディング層は、前記半導体部分上に設けられた複数の誘電体層からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項61】
前記バリヤ層に隣接して設けられたマンガンバリヤ層をさらに有する、請求項39記載の半導体素子。
【請求項62】
前記マンガンバリヤ層は、前記接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りし、前記マンガンバリヤ層は、前記バリヤ層の内側に設けられている、請求項61記載の半導体素子。
【請求項63】
前記バリヤ層は、前記導電層の上面の長さに沿って設けられ、前記長さは、前記接触構造体の幅よりも長い、請求項39記載の半導体素子。
【請求項64】
前記導電層は、前記バリヤ層によって前記上面沿いに、かつ1つ以上の追加のバリヤ層によって前記導電層の下面及び側面沿いに封入されている、請求項63記載の半導体素子。
【請求項65】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項64記載の半導体素子。
【請求項66】
前記1つ以上の追加のバリヤ層は、前記第1の及び前記第2の材料とは異なる第3の材料からなる、請求項64記載の半導体素子。
【請求項67】
前記導電層に電的に接続され、かつ前記半導体部分を貫通した基板貫通ビア(TSV)をさらに有する、請求項39記載の半導体素子。
【請求項68】
前記TSVを内張りしたTSVバリヤ層をさらに有し、前記TSV層は、前記第2の材料からなる、請求項67記載の半導体素子。
【請求項69】
前記接触構造体は、デュアルダマシン構造体からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項70】
前記接触構造体は、シングルダマシン構造体からなる、請求項39記載の半導体素子。
【請求項71】
請求項39記載の前記半導体素子及び前記第2の半導体素子を有するボンデッド構造体であって、前記半導体素子の前記上側非導電面は、介在する接着剤なしで前記第2の半導体素子の第2の上側非導電面にダイレクトボンディングされ、前記接触構造体の前記上側接触面は、前記第2の半導体素子の第2の接触構造体にダイレクトボンディングされている、ボンデッド構造体
【請求項72】
前記第2の半導体素子は、
第2の半導体部分を有し、
前記第2の半導体部分上に設けられていて、前記第2の上側非導電表面を形成する第2の非導電層を有し、前記第2の接触構造体は、前記第2の非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれ、
前記第2の接触構造体の下に設けられ、かつ前記第2の接触構造体に電気的に接続された第2の導電層を有し、
前記第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、前記第2の接触構造体と前記第2の導電層との間に設けられ、前記第2の半導体素子の前記第1のバリヤ層は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する材料で作られている、請求項71記載のボンデッド構造体。
【請求項73】
前記第2の接触構造体は、銅からなり、前記第2の半導体素子の前記第1のバリヤ層の前記材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項72記載のボンデッド構造体。
【請求項74】
半導体素子であって、
半導体部分を有し、
前記半導体部分上に設けられた非導電層を有し、
前記非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれた接触構造体を有し、前記接触構造体は、前記半導体素子の表面のボンディング表面の少なくとも一部分を形成する上側接触面を有し、前記接触構造体は、第1の材料からなり、
前記接触構造体の下に設けられていて、かつ前記接触構造体に電気的に接続された導電層を有し、
前記導電層を封入した1つ以上のバリヤ層を有し、前記1つ以上のバリヤ層は、前記導電層の上面、下面、及び側面の周りに設けられている、半導体素子。
【請求項75】
前記接触構造体は、銅からなる、請求項74記載の半導体素子。
【請求項76】
前記導電層は、銅からなる、請求項74記載の半導体素子。
【請求項77】
前記1つ以上のバリヤ層は、前記導電層の上面の長さに沿って設けられた第1のバリヤ層を含み、前記長さは、前記接触構造体の幅よりも長く、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなる、請求項74記載の半導体素子。
【請求項78】
前記第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項77記載の半導体素子。
【請求項79】
前記第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する、請求項77記載の半導体素子。
【請求項80】
前記1つ以上のバリヤ層は、前記導電層の前記下面及び前記側面に沿って設けられた第2のバリヤ層を含む、請求項77記載の半導体素子。
【請求項81】
前記第2のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項80記載の半導体素子。
【請求項82】
前記第2のバリヤ層は、前記第2の材料とは異なる第3の材料からなる、請求項80記載の半導体素子。
【請求項83】
前記第3の材料は、金属窒化物からなる、請求項82記載の半導体素子。
【請求項84】
前記第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる、請求項83記載の半導体素子。
【請求項85】
前記1つ以上のバリヤ層に被着された第2の導電層及び前記第2の導電層に被着された第3のバリヤ層をさらに有し、前記接触構造体は、前記第3のバリヤ層に被着されている、請求項77記載の半導体素子。
【請求項86】
前記第2の導電層は、前記第3のバリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている、請求項85記載の半導体素子。
【請求項87】
前記第3のバリヤ層は、前記第2の材料からなる、請求項85記載の半導体素子。
【請求項88】
前記接触構造体の厚さは、前記第2の導電層の厚さよりも薄い、請求項85記載の半導体素子。
【請求項89】
前記導電層は、前記非導電ボンディング層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる、請求項74記載の半導体素子。
【請求項90】
半導体素子であって、
前記半導体素子のボンディング表面の第1の部分を形成する上側非導電面を備えた半導体部分を有し、前記上側非導電面は、第2の半導体素子にダイレクトボンディング可能に前処理され、
前記半導体素子の前記ボンディング表面の第2の部分を形成する上側接触面を備えた接触構造体を有し、前記接触構造体は、第1の材料で作られ、
前記接触構造体の下に設けられ、かつ前記接触構造体に電気的に接続された導電バリヤ層を有し、前記導電バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、前記第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する、半導体素子。
【請求項91】
前記接触構造体は、銅からなる、請求項90記載の半導体素子。
【請求項92】
前記接触構造体は、前記導電バリヤ層のうちの20%未満を含む、請求項91記載の半導体素子。
【請求項93】
前記第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項90記載の半導体素子。
【請求項94】
前記第2の材料は、コバルトからなる、請求項93記載の半導体素子。
【請求項95】
前記第2の材料の電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で30×10-8mΩまでの範囲にある、請求項90記載の半導体素子。
【請求項96】
前記第2の材料の融点は、1200℃から3600℃までの範囲にある、請求項90記載の半導体素子。
【請求項97】
前記接触構造体の厚さは、前記導電層の厚さよりも薄い、請求項90記載の半導体素子。
【請求項98】
前記導電層の厚さは、前記接触構造体の厚さの少なくとも2倍である、請求項97記載の半導体素子。
【請求項99】
方法であって、
キャビティを半導体素子の非導電層中に形成するステップと、
下側導電層を前記キャビティ内に設けるステップと、
バリヤ層を前記下側導電層に被着させるステップと、
上側導電層を前記バリヤ層に被着させるステップと、を含み、前記上側導電層は、第1の材料で形成され、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、前記第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する、方法。
【請求項100】
前記第1の材料は、銅からなり、前記第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる、請求項99記載の方法。
【請求項101】
前記バリヤ層を被着させるステップは、前記バリヤ層を前記下側導電層の上面の長さに沿って設けるステップからなり、前記長さは、前記上側導電層の幅よりも長い、請求項99記載の半導体素子。
【請求項102】
前記下側導電層を前記バリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入するステップをさらに含む、請求項101記載の方法。
【請求項103】
前記上側導電層を被着させるステップの前に、第2の非導電層を前記バリヤ層及び前記非導電層の少なくとも一部分に被着させるステップと、前記バリヤ層まで延びる開口部を前記第2の非導電層に形成するステップとをさらに含む、請求項99記載の方法。
【請求項104】
第2のバリヤ層を、前記バリヤ層の少なくとも一部分を覆って前記開口部内に設けるステップをさらに含む、請求項103記載の方法。
【請求項105】
前記第2のバリヤ層を設けるステップは、前記第2の材料で形成された前記第2のバリヤ層を設けるステップからなる、請求項104記載の方法。
【請求項106】
中間導電層を、前記第2のバリヤ層を覆って前記開口部内に設けるステップをさらに含む、請求項104記載の方法。
【請求項107】
第3のバリヤ層を前記中間導電層に被着させるステップをさらに含む、請求項106記載の方法。
【請求項108】
前記第3のバリヤ層を被着させるステップは、前記第2の材料で形成された前記第3のバリヤ層を設けるステップからなる、請求項107記載の方法。
【請求項109】
前記上側導電層を前記第3のバリヤ層に被着させるステップをさらに含む、請求項107記載の方法。
【請求項110】
前記第2の非導電層の上面をプラズマ処理するステップをさらに含む、請求項103記載の方法。
【請求項111】
前記プラズマ処理ステップは、前記第2の非導電層を窒素又は酸素を含むプラズマに暴露するステップからなる、請求項110記載の方法。
【請求項112】
前記半導体素子の前記上側導電層を介在する接着剤なしで第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングするステップをさらに含む、請求項99記載の方法。
【請求項113】
前記半導体素子の非導電ボンディング層を前記第2の半導体素子の第2の非導電ボンディング層にダイレクトボンディングするステップをさらに含む、請求項112記載の方法。
【請求項114】
前記非導電ボンディング層は、前記非導電層からなる、請求項113記載の方法。
【請求項115】
半導体素子であって、
半導体部分を有し、
前記半導体部分上に設けられた非導電層を有し、
前記非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれた上側導電層を有し、前記上側導電層は、第1の材料で形成され、
前記上側導電層の下に設けられ、かつ前記上側導電層に電気的に接続された下側導電層を有し、
前記上側導電層と前記下側導電層との間に設けられたバリヤ層を有し、前記バリヤ層は、前記上側導電層の横方向長さよりも長い横方向長さを有し、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、前記第2の材料は、1200℃を超える融点を有する、半導体素子。
【請求項116】
請求項115記載の前記半導体素子及び第2の半導体素子を有するボンデッド構造体であって、前記半導体素子の上側非導電面は、介在する接着剤なしで前記第2の半導体素子の第2の上側非導電面にダイレクトボンディングされ、前記上側導電層の上側接触面は、前記第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングされている、ボンデッド構造体
【請求項117】
半導体素子であって、
半導体部分を有し、
前記半導体部分上に設けられた非導電層を有し、
前記非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれた上側導電層を有し、前記上側導電層は、第1の材料で形成され、
前記上側導電層の下に設けられ、かつ前記上側導電層に電気的に接続された下側導電層を有し、
前記上側導電層と前記下側導電層との間に設けられたバリヤ層を有し、前記バリヤ層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、前記第2の材料は、20℃で50×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有し、
前記上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りした第2のバリヤ層を有する、半導体素子。
【請求項118】
前記第2のバリヤ層は、前記バリヤ層と前記上側導電層との間に設けられている、請求項117記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、インターコネクト構造体、及びインターコネクト構造体を作製する方法に関する。
【0002】
〔関連出願の引照〕
本願は、2021年12月13日に出願された米国特許仮出願第63/288,991号(発明の名称:INTERCONNECT STRUCTURES)の35U.S.C §119(e)に基づく優先権主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、全ての目的についてその記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
ダイ内又はダイの表面のところに位置するインターコネクト構造体は、信号、電力(パワー)、又はアースをこのダイ内の他の回路又は別のダイ又は素子に伝送する。例えば、半導体素子、例えば半導体ウエハ又は集積化デバイスダイを接着剤なしで互いに積層してダイレクトボンディングすることができる。例えば、幾つかのハイブリッドダイレクトボンデッド構造体では、素子の非導電フィールド領域を互いにダイレクトボンディングすることができ、そして対応の導電接触構造体を互いにダイレクトボンディングすることができる。接触構造体が電気的に高信頼度であるようにすることが重要であると言える。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一観点によれば、半導体素子であって、半導体部分、半導体部分上に設けられた非導電層、及び第1の材料で形成され、かつ非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれた内側導電層、内側導電層の下に設けられるとともに、これに電気的に接続された下側導電層、及び内側導電層と下側導電層との間に設けられたバリヤ層を有する半導体素子が開示される。バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗及び1200℃を超える融点を有する。
【0005】
詳細な説明は、添付の図面に関して提供されている。互いに異なる図で用いる同一の参照符号は、類似又は同一のアイテムを指している。
【0006】
本説明のため、図に記載されたデバイス及びシステムは、多数の部品を有するものとして示されている。本明細書において説明するデバイス及び/又はシステムの種々の具体化例は、これよりも数の少ない部品を含むのが良く、これらは、本開示の範囲内に属したままである。変形例として、デバイス及び/又はシステムの他の具体化例は、追加の部品、又は説明した部品の種々の組み合わせを含むことができ、これは、本発明の範囲内に依然として含まれている。
【0007】
.これらの観点及び他の観点は、好ましい実施形態についての以下の説明及び添付の図面から明らかになり、添付の図面は、本発明を説明することが意図されていて、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】1つの実施形態に従ってダイレクトボンディングされる前における2つの素子の概略側面断面図である。
図1B】1つの実施形態に従ってダイレクトボンディングされた後における図1Aの2つの素子の概略側面断面図である。
図2A】従来型のインターコネクトについて顕微鏡で得られた側面断面図であり、エレクトマイグレーションの順序を示す図である。
図2B】従来型インターコネクトの概略側面断面図であり、本発明に従ってエレクトロマイグレーションの順序を示す図である。
図3】1つの実施形態としての半導体素子の一部分の概略側面断面図である。
図4A】従来型インターコネクトを通って流れる電流がボイドを形成する前における従来型インターコネクトの概略断面側面図である。
図4B】ボイドが形成されて回路を通る抵抗を増大させた後における図4Aの従来型インターコネクトの概略側面断面図である。
図4C】1つの実施形態に従って、電流が半導体素子を通って流れる前における半導体素子の概略断面側面図である。
図4D図4Cの半導体素子の概略側面断面図であり、流れのための冗長な(余分の)経路を用いてボイド形成を抑制する電流の流れを示す図である。
図5A】1つの実施形態に従ってデュアルダマシン特徴部を含むボンデッド構造体の概略断面側面図である。
図5B】1つの実施形態に従ってシングル及びデュアルダマシン特徴部を含むボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図5C】1つの実施形態に従ってシングルダマシン特徴部を含むボンデッド構造体の概略断面側面図である。
図6】1つの実施形態に従って誘電体層と低抵抗バリヤ層と導電層との間の層状化の概略断面側面図である。
図7A-7D】図7A図7Dは、従来型インターコネクトを形成することができるマルチステップ方法の一連のステップのうちのを示す一連の概略断面側面図である。
図7E-7H】図7E図7Hは、従来型インターコネクトを形成することができるマルチステップ方法の一連のステップのうちのを示す一連の概略断面側面図である。
図8A-8E】図8A図8Eは、1つの実施形態に従って、ボンデッド構造体を形成することができるマルチステップ方法の一連のステップの1つを示す一連の概略側面断面図である。
図8F-8I】図8F図8Iは、1つの実施形態に従って、ボンデッド構造体を形成することができるマルチステップ方法の一連のステップの1つを示す一連の概略側面断面図である。
図8I1-8K】図8I1図8Kは、1つの実施形態に従って、ボンデッド構造体を形成することができるマルチステップ方法の一連のステップの1つを示す一連の概略側面断面図である。
図9A-9D】図9A図9Dは、1つの実施形態に従って、半導体素子を下側、中間、及び上側導電層を有するよう形成することができるマルチステップ方法の一連のステップのうちの1つを示す概略側面断面図である。
図9E図9Eは、1つの実施形態に従って、半導体素子を下側、中間、及び上側導電層を有するよう形成することができるマルチステップ方法の一連のステップのうちの1つを示す概略側面断面図である。
図10】1つの実施形態としての半導体素子の概略側面断面図である。
図11】1つの実施形態に従って図9Eに示す半導体素子と同様な2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図12】1つの実施形態に従って図10に示す半導体素子と同様な2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図13A-13D】図13A図13Dは、1つの実施形態に従って、半導体素子をプラズマ処理の使用により形成することができるマルチステップ方法を示す一連の概略側面断面図である。
図14A】1つの実施形態としての半導体素子の概略側面断面図である。
図14B図14Aに示す半導体素子と同様な2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図14C】1つの実施形態としての半導体素子の概略側面断面図である。
図14D図14Cに示す半導体素子と同様な2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図15A】1つの実施形態に従って、1つの半導体素子が基板貫通ビア(TSV)を有する2つの半導体素子をダイレクトハイブリッドボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図15B】1つの実施形態に従って、1つの半導体素子が基板貫通ビア(TSV)を有する2つの半導体素子をダイレクトハイブリッドボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図16】1つの実施形態に従って、内側マンガンバリヤ層を含む半導体素子の概略側面断面図である。
図17A】1つの実施形態に従って、1つの半導体素子が基板貫通ビア(TSV)を有する2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図17B】1つの実施形態に従って、2つの半導体素子をボンディングすることによって形成されたボンデッド構造体の概略側面断面図である。
図17C】1つの実施形態に従って、内側マンガンバリヤ層と基板貫通ビア(TSV)の両方を含む半導体素子の概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
金属インターコネクト構造体は、エレクトロマイグレーション及び/又は他の拡散効果の影響を受ける。例えば、エレクトロマイグレーションが起こる場合のあるのは、次の場所であり、すなわち、半導体素子のボンディング層内のメタライゼーション又はインターコネクト層(例えば、銅からなるメタライゼーション又はインターコネクト層)、集積化デバイスダイのバックエンドオブライン(back-end-of line:BEOL)内のインターコネクト、再配線層(redistribution layer:RDL)内のインターコネクト、又は互いに異なる抵抗率又は互いに異なる断面サイズのメタライゼーション層相互間(例えば、BEOL内に埋め込まれた層、又はダイレクトハイブリッドボンディングされるべき半導体素子ボンディング層)に移行部が存在する接触構造体を含むインターコネクトを備えた任意他のメタライゼーション層である。
【0010】
エレクトロマイグレーションは、回路の導電経路内の金属原子が電子の流れの方向に動くよう誘起される現象である。これは、電子が回路の導電経路に沿って流れているときに原子から金属電子への運動量移動によって引き起こされる場合がある。電子の流れ方向における金属原子のこの運動は、原子が「電子の風」によって影響を受けると称される場合がある。エレクトロマイグレーションにより、短絡「追い風」を作ることによるか開路「向かい風」を生じさせることによるかのいずれかによって回路の破損を引き起こす場合がある。エレクトロマイグレーションにより、短絡「追い風」が生じる場合があり、と言うのは、電子の流れ方向に動く金属原子が意図した導電経路を越えて押され、それにより、金属ウィスカの電気的接続対象ではない回路部に電気的に接続可能な金属ウィスカが生じる場合があるからである。また、エレクトロマイグレーションにより、開路「向かい風」が生じる場合があり、と言うのは、電子の流れ方向に移動する金属原子が多すぎる場合には回路を無傷状態に保つために「向かい風」の状態にされるのに十分な金属原子が存在しない場合があるからである。金属原子が移動すると、金属原子はこれが1回そうであった場合には空孔を残し、ひとまとまりの空孔がボイド(図2A及び図2Bの22として示されている)になる場合があり、ボイドがあると、電子の流れが妨げられる場合がある。エレクトロマイグレーションの問題は、例えば、温度の上昇につれ、電流密度が増大するにつれ、しかもインターコネクトサイズが小さくなるにつれて、悪化する。エレクトロマイグレーション(例えば、電流の集中)もまた、電流が導電率の高い材料(例えば、銅)から導電率の低い材料(例えば、図4の24として示された従来型バリヤ層)に移動するとき、かつ/或いは幅の広い導電性の高い経路から幅の狭い抵抗性の高い経路に移動しているときに起こる場合がある。
【0011】
本明細書において開示する種々の実施形態は、バリヤ層なしのインターコネクト又はは従来型バリヤ層(図4A及び図4Bの24として示されている)を含むインターコネクトと比較して、低電気抵抗率及び高融点を有し、それによりエレクトロマイグレーションを減少させるとともに熱的安定性を増大させることができる改良型バリヤ層を提供することができる。本明細書において開示する幾つかの実施形態は、素子のボンディング層(例えば、ダイレクトハイブリッドボンディング可能に構成された層)内のインターコネクト、例えば、金属レベル相互間に移行部の存在するボンディング層内の接触構造体及び/又は下に位置するメタライゼーションに関する。本明細書において開示する実施形態はまた、ダイの他の層内に埋め込まれたメタライゼーション層、例えばBEOL構造体及びRDL構造体内のエレクトロマイグレーションを減少させることができる。
【0012】
図1A及び図1Bに示すように、幾つかの実施形態では、明細書において開示するメタライゼーションによる解決策は、ダイレクトボンデッド構造体1のためのボンディング層に関し、このダイレクトボンデッド構造体1では、第1の素子2と第2の素子3を介在する接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができる。図1Aは、ダイレクトボンディング前における素子2,3を示している。図1Bは、素子2,3をダイレクトボンディングした後におけるボンデッド構造体を示している。2つ以上の半導体素子(例えば、集積化デバイスダイ、ウエハなど)2,3を互いに積層し又はボンディングすると、ボンデッド構造体1を形成することができる。第1の素子2の接触パッド4a(パッド、ビア、トレンチ)を含む導電接触構造体は、第2の素子3の対応の導電接触パッド4b又は他の導電接触構造体に電気的に接続することができる(例えば、パッドをビアに、パッドをトレンチになど)。ダイレクトボンディングを説明する目的で露出状態の接触パッド4a,4bだけが図1A及び図1Bに示されているが、当業者であれば認識されるように、ボンディング層は、図2A図17Cに示すように多数の金属層及びこれら層相互間の接続部を含む配線を含むことができる。任意適当な数の素子をボンデッド構造体1内に積層することができる。例えば、第3の素子(図示せず)を第2の素子3上に積層することができ、第2の素子(図示せず)を第3の素子上に積層することができ、その他同様である。基板貫通ビア(TSV、図示せず)を含ませることにより、かかるそれ以上の積層のための電気的接続を容易にすることができる。追加的に又は代替的に、1つ以上の追加の素子(図示せず)を第1の素子2に沿って互いに隣接して横方向に積層することができる。
【0013】
幾つかの実施形態では、素子2,3は、接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされている。種々の実施形態では、非導電又は誘電材料は、第1の素子2の非導電ボンディング層として働くことができ、この非導電ボンディング層は、接着剤なしで第2の素子3の非導電ボンディング層5bとして働くことができる対応の非導電又は誘電フィールド容器にダイレクトボンディングされるのがよい。非導電ボンディング層5a,5bは、デバイス部分6a,6b、例えば素子2,3の半導体(例えば、シリコン)部分のそれぞれのおもて面14上に設けられるのがよい。アクティブデバイス及び/又は回路部は、デバイス部分6a,6b内又は上にパターン化されると共に/或いは違ったやり方で設けられるのがよい。アクティブデバイス及び/又は回路部は、デバイス部分6a,6bのおもて面14のところ又はその近くに、かつ/或いはデバイス部分6a,6bの反対側のうら面15のところ又はその近くに設けられるのがよい。非導電材料を第1の素子2の非導電ボンディング領域又はボンディング層5aという場合がある。幾つかの実施形態では、第1の素子2の非導電ボンディング層5aを誘電体‐誘電体ボンディング技術を用いて第2の素子3の対応の非導電ボンディング層5bにダイレクトボンディングされるのがよい。例えば、非導電又は誘電体‐誘電体ボンドは、少なくとも米国特許第9,564,414号明細書、同第9,391,143号明細書、及び同第10,434,749号明細書に開示されたダイレクトボンディング技術を用いて接着剤なしに形成でき、これら米国特許を参照により引用し、これらの記載内容全体を全ての目的について本明細書の一部とする。認識されるべきこととして、種々の実施形態では、非導電ボンディング層5a及び/又は5bは、非導電材料、例えば誘電体、例えば、酸化シリコン、又はアンドープ半導体材料、例えばアンドープシリコンからなるのがよい。
【0014】
図1Aに示すように、種々の実施形態では、ボンディング表面8a,8bは、1つ以上の非導電部分(例えば、非導電ボンディング層5a,5bの露出面)及び1つ以上の導電部分(例えば、接触パッド4a,4bの露出面)を含む。
【0015】
種々の実施形態では、ダイレクトボンドを介在接着剤なしで形成することができる。例えば、ボンディング表面8a,8bの非導電(例えば、誘電体)部分を高い平滑度に研磨することができる。ボンディング表面8a,8bの非導電部分を清浄化して、プラズマ及び/又はエッチング剤に暴露すると、この非導電部分を活性化する(アクティブ状態にする)ことができる。幾つかの実施形態では、ボンディング表面8a,8bの非導電部分を活性化後又は活性化中(例えば、プラズマ及び/又はエッチングプロセス中)、化学種で末端基化することができる。理論に束縛されるものではないが、幾つかの実施形態では、活性化プロセスは、ボンディング表面8a,8bのところでの化学結合を壊すために実施されるのがよく、末端基化プロセスは、ダイレクト接合中における接合エネルギーを向上させる1種類以上の追加の化学種をボンディング表面8a,8bのところに提供することができる。幾つかの実施形態では、活性化及び末端基化は、同一のステップ、例えば、プラズマは、ボンディング表面8a,8bの活性化及び末端基化を行うことができる。他の実施形態では、ボンディング表面8a,8bを別個の処理で末端基化を行ってダイレクト接合のための追加の化学種を提供することができる。種々の実施形態では、末端基化化学種は、窒素を含むのがよい。さらに、幾つかの実施形態では、ボンディング表面8a,8bをフッ素に暴露するのがよい。例えば、層及び/又は接合インターフェース7(図1Bに示されている)の近くに1つ又は複数のフッ素ピークが生じるのがよい。かくして、ダイレクトボンデッド構造体1では、2つのボンディング表面8a,8bの非導電部分相互間のボンディングインターフェース7は、ボンディングインターフェース7のインターフェースのところに高い窒素含有量及び/又はフッ素ピークを有する極めて滑らかなインターフェースを構成することができる。種々の実施形態では、ボンディング表面8a,8bの非導電部分は、非導電ボンディング層5a,5bの表面を有する。活性化及び/又は末端基化処理の追加の実施例が米国特許第9,564,414号明細書、同第9,391,143号明細書、及び同第10,434,749号明細書を通して見受けられ、これら米国特許の各々を参照により引用し、その記載内容全体を全ての目的に関して本明細書の一部とする。
【0016】
種々の実施形態では、第1の素子2の導電接触パッド4aもまた、第2の素子3の対応の導電接触パッド4bにダイレクトボンディングされるのがよい。例えば、ハイブリッドボンディング技術を用いると、上述したように前処理された共有的にダイレクトにボンディングされた(ダイレクト共有結合)非導電‐非導電(誘電体‐誘電体)表面を含むボンディングインターフェースに沿って導体‐導体ダイレクトボンドを提供することができる。種々の実施形態では、共有的にダイレクトボンディングされた非導電表面は、非導電ボンディング層5a,5bの表面の露出部分を含む。種々の実施形態では、導体‐導体(例えば、接触パッド4a‐接触パッド4b)ダイレクトボンド及び誘電体‐誘電体ハイブリッドボンドは、少なくとも米国特許第9,716,033号明細書及び同第9,852,988号明細書に開示されたダイレクトボンディング技術を用いて形成でき、これら米国特許の各々を参照により引用し、全ての目的についてその記載内容全体を本明細書の一部とする。
【0017】
例えば、ボンディング表面8a,8bの非導電(例えば、誘電)部分は、前処理され、そして上述したように介在する接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされるのがよい。導電接触パッド4a,4b(これらは、ボンディング層5a,5b内の非導電誘電フィールド領域によって包囲されるのがよい)もまた、介在する接着なしで互いにダイレクトボンディングされるのがよい。幾つかの実施形態では、それぞれの接触パッド4a,4bは、誘電フィールド又は非導電ボンディング層5a,5bの外部(例えば、上側)ボンディング表面8a,8bの下に引っ込められるのがよく、例えば、30nm未満、20nm未満、15nm未満、もしくは10nm未満引っ込められるのがよく、又は例えば、2nmから20nmまでの範囲、もしくは4nmから10nmまでの範囲内で引っ込められるのがよい。種々の実施形態では、ダイレクトボンディングに先立ち、対向した素子2,3の凹部は、対向した接触パッド4a,4b相互間の隙間全体が15nm未満又は10nm未満であるよう寸法決めされるのがよい。非導電ボンディング層5a,5bは、幾つかの実施形態では、室温で接触剤なしで、かつボンディング表面8a,8bを接触させる外部圧力よりも大きな外部圧力を加えることなく、互いにダイレクトボンディングされるのがよい。アニール時、接触パッド4a,4bは、膨張して互いに接触し、それにより金属‐金属ダイレクトボンドを形成することができ、そしてハイブリッドダイレクトボンディングプロセスを完了させることができる。有益には、カリフォルニア州サンノゼ所在のアデイア(Adeia)社から商業的に入手できるダイレクトボンドインターコネクト(Direct Bond Interconnect)、すなわち、DBI(登録商標)技術の使用により、ダイレクトボンディングインターフェース7を横切って接続された高密度(例えば、規則的なアレイについては小さな又は細かいピッチのパッド4a,4b)を実現することができる。幾つかの実施形態では、ボンディングパッド4a,4b、又はボンデッド素子、例えばボンデッド素子2又は3のうちの一方のボンディング表面8a,8b内に埋め込まれた導電トレースのピッチpは、40ミクロン未満、10ミクロン未満であるのがよく、それどころか2ミクロン未満であってもよい。幾つかの用途に関し、ボンディングパッド4a,4bのピッチpとボンディングパッドの寸法(例えば、直径)の比は、5未満、3未満、又は場合によっては望ましくは2未満である。他の用途では、ボンデッド素子、例えばボンデッド素子2又は3のうちの一方のボンディング表面8内に埋め込まれた導電トレースの幅は、0.1ミクロンから5ミクロンまでの範囲にあるのがよい。種々の実施形態では、接触パッド4a,4b及び/又はトレースは、銅からなるのがよいが、他の金属が適している場合がある。
【0018】
かくして、ダイレクトボンディングプロセスでは、第1の素子2を介在接着剤なしで第2の素子3にダイレクトボンディングすることができる。幾つかの構成例では、第1の素子2は、単体化された素子、例えば単体化された集積化デバイスダイから成るのがよい。他の構成例では、図1A及び図1Bに示すように、第1の素子2は、単体化されたときに複数の集積化デバイスダイを形成する複数の(例えば、数十個、数百個、又はそれ以上)のデバイス領域を含むキャリヤ又は基板(例えば、ウエハ)から成るのがよい。同様に、第2の素子3は、単体化された素子、例えば図1A及び図1Bに示すように、単体化された集積化デバイスダイから成るのがよい。他の構成例では、第2の素子3は、キャリヤ又は基板(例えば、ウエハ)から成るのがよい。したがって、本明細書において開示する実施形態をウエハ‐ウエハ、ダイ‐ダイ、ダイ‐ウエハ、パネル‐パネル、ダイ‐パネル、又はウエハ‐パネルボンディングプロセスに適用することができる。
【0019】
本明細書において説明するように、第1の素子2と第2の素子3は、接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされるのがよく、これは、堆積プロセスとは異なっている。一用途では、ボンデッド構造体1中の第1の素子2の幅は、第2の素子3の幅とほぼ同じである。幾つかの他の実施形態では、ボンディング構造体1中の第1の素子2の幅は、第2の素子3との幅とは異なっている。同様に、ボンデッド構造体中の大きい方の素子の幅又は面積は、小さい方の素子の幅又は面積よりも少なくとも10%大きいのがよい。したがって、第1及び第2の素子2,3は、非堆積素子からなる。さらに、堆積層とは異なり、ダイレクトボンデッド構造体1は、ボンディングインターフェース7に沿って欠陥領域を含むのがよく、この欠陥領域中には、ナノボイドが存在する。ナノボイドは、ボンディング表面8a,8abの活性化(例えば、プラズマへの暴露)に起因して形成されるのがよい。上述したように、ボンディングインターフェース7は、アクチベーション及び/又は最後の化学処理プロセスからの物質の濃縮を含む場合がある。例えばアクチベーションのために窒素プラズマを利用する実施形態では、窒素ピークがボンディングインターフェース7のところに形成される場合がある。アクチベーションのために酸素プラズマを利用する実施形態では、酸素ピークがボンディングインターフェース7のところに形成される場合がある。幾つかの実施形態では、ボンディングインターフェース7は、窒化シリコン、オキシ炭窒化シリコン、又は炭窒化シリコン、サファイア、アルミニウムの酸化物、ガラス、セラミック材料、それどころかガラスセラミック又はポリマー材料からなるのがよい。本明細書において説明するように、ダイレクトボンドは、共有結合を含むのがよく、この共有結合は、ファンデルワールス結合よりも強固である。非導電ボンディング層5a,5bは、高い平滑度に平坦化された研磨ボンディング表面8a,8abをさらに有するのがよい。
【0020】
種々の実施形態では、接触パッド4a,4b相互間の金属‐金属ボンドは、銅結晶粒がボンディングインターフェース7を横切って互いの中に成長するよう接合されるのがよい。幾つかの実施形態では、銅は、ボンドインターフェースを横切る銅の拡散を向上させるために、111結晶面に沿って配向した結晶粒を有するのがよい。ボンディングインターフェース7は、ボンデッド接触パッド4aのところ又はその近くのところで非導電ボンディング層5a,5b相互間に実質的にギャップが生じないようになっている。幾つかの実施形態では、バリヤ層(図1A及び図1Bには示さず)が接触パッド4a,4bの下に設けられるのがよい。しかしながら、他の実施形態では、例えば、米国特許出願公開第2019/0096741号明細書に記載されているように、接触パッド4a,4bの下にバリヤ層がなくてもよく、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を全ての目的に関して本明細書の一部とする。
【0021】
有益には、本明細書において説明するハイブリッドボンディング技術を用いることにより、隣り合う接触パッド4a又は4b相互間の極めて細かいピッチp、及び/又は小さなパッドサイズの実現が可能になる。例えば、種々の実施形態では、隣り合うパッド4a(又は4b)相互間のピッチp(図1A参照)は、0.5ミクロンから25ミクロンまでの範囲、0.75ミクロンから25ミクロンまでの範囲、1ミクロンから25ミクロンまでの範囲、1ミクロンから10ミクロンまでの範囲、又は1ミクロンから5ミクロンまでの範囲にあるのがよい。さらに、大きい方の横方向寸法(例えば、パッド直径)は、例えば0.25ミクロンから8ミクロンまでの範囲、0.25ミクロンから5ミクロンまでの範囲、又は0.5ミクロンから5ミクロンまでの範囲にあるように小さいのがよい。パッド4a,4bとは別に、パッドのピッチとほぼ同じピッチの導電ビア及びトレースは、ボンディングインターフェース7のところで非導電ボンディング層5a,5b内に設けられ又は埋め込まれるのがよい。
【0022】
種々の実施形態では、第2の素子3は、単体化デバイスダイからなるのがよく、第1の素子2は、ウエハ又はパネルからなるのがよい。他の実施形態では、素子2,3の両方は、単体化デバイスダイからなっていてもよい。かかる実施形態では、第2の素子3は、当初、ウエハの形態又は大きな基板の状態で設けられるのがよく、そして単体化された第1の素子2を形成するよう単体化されるのがよい。しかしながら、単体化プロセス及び又は他の処理ステップは、デブリを生じさせる場合があり、このデブリは、平坦なボンディング表面8a,8bを汚染する場合があり、それにより、2つの素子2,3がボンディングされたときにボイド及び/又は欠陥が後に残される場合がある。したがって、単体化に先立って、保護層をボンディング層表面8a又は8bに被着させるのがよく、その後においてアクチベーション及びダイレクトボンディングを行うのがよく、この目的は、デブリがボンディング表面8a又は8bを汚染するのを阻止することにある。保護層(図示せず)は、有機又は無機層(例えば、フォトレジスト)からなるのがよく、この有機又は無機層をボンディング表面8a又は8b上に堆積させる(例えば、スピンコートする)。保護層についての追加の詳細は、米国特許第10,714,449号明細書全体にわたって見受けられ、この米国特許を参照により引用し、全ての目的について、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
【0023】
第1の素子2を含むウエハは、適当な方法を用いて単体化されるのがよい。ボンディング表面8a又は8bに被着された保護層は、有益には、ボンディング表面8a又は8bをデブリから保護することができる。ダイレクトボンディングの前に、保護層は、洗浄剤を用いて、例えば適当な溶剤、例えば保護層の提供業者によって推奨されているアルカリ溶液又は他の適当な洗浄剤を用いてボンディング表面8a,8bから除去されるのがよい。保護層用洗浄剤は、これが非導電ボンディング層5a又は5bの滑らかなボンディング表面8a又は8bを実質的に粗面化せず、しかもその後の洗浄作業後にパッド金属の凹部を増大するように接触パッド4a又は4bの金属を実質的にエッチングし又は汚染することがないよう選択されるのがよい。過剰のパッド凹部は、深すぎる凹部を形成する場合があり、それにより、適当なアニール条件(例えば、アニール温度及び時間)におけるパッド‐パッドボンディングを阻止する(又は、パッド‐パッドボンディングの強度を減少させる)場合がある。洗浄剤は、液体洗浄剤のファンスプレー又は他の既知の方法によって塗布されるのがよい。例えば、洗浄後のボンディング表面8a,8bを灰化し(例えば、酸素プラズマを用いて)、そして脱イオン化水(DIW)によって洗浄するのがよい。幾つかの実施形態では、洗浄後の素子2,3をダイレクトボンディング前に活性化するのがよい。他のダイを必要に応じて洗浄済みかつ前処理後の素子3のうら面15を覆ってボンディングするのがよい。種々の必要とされるそれ以上の処理ステップの実施後にボンデッド構造体1を既知の方法によってさらに単体化するのがよい。それ以上の処理ステップは、ボンデッド素子3のうら面15を薄化し、又はボンデッド素子3のダイのうら面15を活性化するステップ、及び追加のダイをうら面15にダイレクトボンディングし又はボンデッド素子3のうら面15を例えば誘電体層で被覆するステップを含むのがよい。
【0024】
図2A及び図2Bに示すように、幾つかの高温及び/又は高電流密度用途ではかつ/或いは小さなインターコネクトに関し、従来型インターコネクト26内にエレクトロマイグレーションは、ボイド22を作る場合がある。例えば、ボイド22は、導電層相互間のインターフェースのところに形成される場合があり、それにより、接点及び/又はボンデッド構造体の信頼性を低くする場合がある。図2A及び図2Bは、横方向トレース(図示せず)を含む場合のある下側の導電層62と、デュアルダマシン接触パッド及びビアを含む場合のある上側の導電層100とのインターフェースのところにかかるボイド22を含む従来型インターコネクト26を示している。下側導電層62及び上側導電層100は、非導電層56内に設けられる場合があり、被導電層56は、誘電体、例えば無機誘電体、例えば二酸化シリコンからなる場合がある。ビア及び堆積インターフェースのところの導電層62,100相互間の締め付けは、エレクトロマイグレーションがボイド22を生じさせる一因となる。図2Aは、銅からなる場合のある従来型インターコネクト26内のエレクトロマイグレーションの破損を示し、図2Bは、ダイレクトハイブリッドボンディングプロセスにより改造された従来型インターコネクト26の略図である。図2Bでは、2つの素子42,44がボンディング表面106のところでダイレクトボンディングされた従来型インターコネクト26が示されている。第1の素子42は、非導電層56内に設けられた下側導電層62を有する。従来型頂部バリヤ層28が下側導電層62上に設けられている。非導電バリヤ層28について以下にさらに説明する。第2の素子44―ボンディングインターフェース106のところで第2の素子42にボンディングされている―第2の素子44の下側導電層124及び第2の素子44の接触構造体130を有し、第2の素子44の接触構造体130は、第1の素子42の上側導電層100に類似している。
【0025】
ボイド22によって生じるかかる問題は、銅メタライゼーションには限定されない。したがって、種々の実施形態はこの場合、ボンデッド構造体の半導体素子の接触構造体内におけるエレクトロマイグレーション破損を減少させ、抑制し、又はなくすのがよい。ダイレクトハイブリッドボンディングプロセスにより形成されるボンデッド構造体内のエレクトロマイグレーションによる破損を軽減し又はなくすには、例えば、例えば別の(冗長な又は余分の)電流経路を提供することができる冗長なバリヤ及び構造体を形成するのがよい。上述したように、かかる冗長なバリヤ及び構造体は、高温用途、高電流密度用途においてより重要になり、金属インターコネクト寸法が小さくなるにつれてそうである。
【0026】
図3は、種々の実施形態としての半導体素子52の概略側面断面図である。半導体素子52は、半導体部分54を含むのがよい。半導体部分54は、半導体材料、例えばシリコン又は任意他の適当な半導体材料からなっていてもよい。半導体部分54は、1つ又は多数のデバイス、例えばアクティブデバイス(例えば、トランジスタ)、パッシブデバイス(例えば、抵抗器)などを含むのがよい。非導電層56(例えば、非導電ボンディング層)が半導体部分54上に設けられるのがよく、この非導電層は、半導体素子52のボンディング表面106の部分を形成する上側非導電表面114を有するのがよい。非導電層56は、幾つかの実施形態では、誘電体からなるのがよい。例えば、非導電層56は、無機誘電体、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、オキシ炭窒化シリコンなどからなるのがよく、この非導電層は、上述したように、上側非導電表面114のところに高い濃度の窒素又はフッ素を含むのがよい。幾つかの実施形態では、非導電層56は、半導体部分54上に設けられた複数の誘電体層を含む。他の実施形態では、非導電層56は、単一の誘電体層からなる。上側非導電表面114は、上述したように、第2の半導体素子108(図8Kに示す)にダイレクトボンディング可能に前処理されるのがよい。
【0027】
図3のメタライゼーション構造体は、電気的に接続された上側接触構造体(例えば、上側導電層100)と下側導電特徴部(例えば、下側導電層62)を含む。下側導電層62は、上面64(長さ66を有する)、下面68及び側面70を有するのがよい。下側導電層62の下面68及び側面70は、以下に説明する下側バリヤ78と一線をなして内張りされるのがよい。図示の半導体素子52実施形態の上側導電層100は、非導電層56内に少なくとも部分的に埋め込まれるのがよい接触構造体を有するのがよく、この上側導電層は、半導体素子52のボンディング表面106の第2の部分を形成する上側接触面116を有するのがよい。幾つかの実施形態では、上述したように、上側接触面116は、ダイレクトボンディングに先立って、上側非導電表面114の下に引っ込められるのがよい。接触構造体は、第1の材料で形成されるのがよい。図示のように、接触構造体は、銅からなる上側導電層100を有するのがよい。図示の実施形態では、上側導電層100は、上側接触面116の比較的近くに位置する上側導電層100の部分が下側導電層112の比較的近くに位置する上側導電層100の部分よりも横方向に幅が広い構造体を含むデュアルダマシン構造体を有する。他の実施形態では、上側導電層100は、単一のダマシン構造体を有するのがよい。
【0028】
また、図3に示すように、半導体素子52は、接触構造体(例えば、上側導電層100)の下に位置しかつこれに電気的に接続された下側導電特徴部(例えば、下側導電層62)を有するのがよい。下側導電層62は、種々の実施形態では、銅からなるのがよい。図示の実施形態では、下側導電層62は、非導電層56内に埋め込まれた再配線層(RDL)又はバックエンドオブライン(BEOL)層として働くことができる横方向トレースを有する。RDLは、他の回路及び/又はビアと横方向に連絡することができる。
【0029】
図3の半導体素子52は、上側導電層100と下側導電層62との間に設けられたバリヤ層74(「第1のバリヤ層」と別称する)を有するのがよい。バリヤ層74は、上側導電層100の第1の材料とは異なり、しかも以下に説明する第2及び第3のバリヤ層86,96(第3のバリヤ層96は、図9Dに示されている)の材料とも異なる第2の材料で作られるのがよい。第1のバリヤ層74の第2の材料は、従来型バリヤ材料、例えばTaN、WNなどの熱抵抗率よりも低い熱抵抗率を有するのがよい(第2及び第3の層86,96の材料についての以下の説明を参照されたい)。具体的に言えば、第1のバリヤ層74の第2の材料の電気抵抗率は、20℃でかつ1200℃を超える融点で80×10-8mΩ(例えば、60×10-8mΩ未満)未満であるのがよい。幾つかの実施形態では、第2の材料の電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で60×10-10mΩまでの範囲、又は20℃で4.5×10-8mΩから20℃で30×10-8mΩまでの範囲にあるのがよい。幾つかの実施形態では、第2の材料の融点は、1200℃から3600℃までの範囲にあるのがよい。
【0030】
種々の実施形態では、第1のバリヤ層74の第2の材料は、銅、アルファ‐タンタル、六方窒化タンタル、コバルト、タングステン、バナジウム、モリブデン、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなるのがよい。幾つかの実施形態では、第2の材料は、合金からなる。例えば、この合金は、リン酸コバルト‐タングステン(CWP)、リン酸コバルト(CoP)、3.5%未満のリンを含む低リンのリン酸ニッケル(NiP)、3.5%未満のリン及びタングステンを含む低リンかつ低タングステン(NiWP)、ニッケル‐タングステン(NiW)、チタン‐タングステン(TiW)、ニッケル‐バナジウム(NiV)、化学量論的ホウ化物及び非化学量論的ホウ化物のうちの少なくとも1つからなるのがよい。化学量論的ホウ化物は、ホウ化ニッケル(NiB,Ni2B,Ni3B)及びホウ化コバルトを含むのがよい。幾つかの実施形態では、第2の材料は、合金と金属スタック、例えば、TaN/Ta、TiN/Ti、TiW/Ti、TiW/Mo又はTiW/Coからなる。かかる場合、この合金は、金属素子のコーティングのためのシード層として働くことができる。合金シードの厚さは、2nmから20nmまで様々であってよく、金属素子の厚さは、25nmから1000nmまでの範囲にあるのがよい。幾つかの用途では、合金シードは、被覆金属素子の抵抗率を減少させるよう役立つことができ、例えば、薄膜Moの抵抗率は、20℃で約13~18×10-8mΩである。TiWシード層の極めて薄い3nm被膜は、40%以上、Moオーバーコートの抵抗率を減少させることができる。第2の材料についての追加の情報は、以下の表1に示されている。
【0031】
図3に示すように、第2のバリヤ層86が上側導電層100を収納したキャビティ98(図8Fに示されている)の少なくとも一部分を内張りするよう設けられるのがよく、第2のバリヤ層86は、非導電層56と上側導電層100との間に配置される。かかる第2のバリヤ層86は、キャビティ98(図8Fに示されている)側壁を内張りし、そして非導電層56(例えば、酸化シリコンを主成分とする材料)中への上側導電層100(例えば、銅)のバルクの拡散を阻止するのに役立つのがよい。この拡散阻止は、かかる拡散が他の導電特徴部との短絡という危険を冒す場合があるので有益であると言える。図示の第2のバリヤ層86もまた、上側導電層100の底部(すなわち、下側導電層92の最も近くに位置する上側導電層100の下側ビア部分の底部)に沿って延びており、ただし、当業者であれば認識されるように、底部のないバリヤライナもまた、当該技術分野において知られており、例えば図13Dに示されている。図示の実施形態では、第2のバリヤ層86は、上側導電層100の第1の材料及び第1のバリヤ層74の第2の材料とは異なる第3の材料からなる。例えば、図示の実施形態では、第3の材料は、金属窒化物、例えば窒化タンタルからなる。図示の実施形態では、第1のバリヤ層74の厚さ76は、第2のバリヤ層86の厚さ88よりも大きいのがよい。
【0032】
図3では、第1のバリヤ層74は、下側導電層62の上面64の長さ66に沿って設けられるのがよく、この長さ66は、上側導電層100の幅104よりも大きい。下側導電層62は、第1のバリヤ層74によってその上面64に沿ってかつ1つ以上の追加のバリヤ層によって下側導電層62の下面68及び側面70に沿って封入されるのがよい。図示の実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、下側導電層62を収容したキャビティを内張りする下側バリヤ層78を含む。下側バリヤ層78は、第1及び第2の材料とは異なる材料を含むのがよいが、第3の材料とは異なっていてもよく或いはこれと同種であってもよい。例えば、図示の実施形態では、下側バリヤ層78は、第2のバリヤ層86と同種の材料、例えば、金属窒化物、例えば窒化タンタル又は窒化チタンからなるのがよい。他の実施形態では、本明細書において説明したように、下側導電層62の下面68及び側面70に沿って位置する1つ以上の追加のバリヤ層は、第1のバリヤ層74の第2の材料と同種の材料からなるのがよい。
【0033】
図4A及び図4Bは、銅が非導電層56内に設けられたキャビティ内に入れられた従来型インターコネクト26を示しており、キャビティは、従来型バリヤ層24、例えば窒化金属、例えば窒化タンタルで内張りされている。銅は、下側導電層62及び上側導電層100の各々を形成するのがよく、上側導電層100は、従来型バリヤ層24で少なくとも部分的に内張りされるのがよく、この従来型バリヤ層24は、下側導電層62に隣接して位置する従来型バリヤ層24と同種の材料、例えば金属窒化物、例えば窒化タンタルからなるのがよい。図4Aは、かかる従来型インターコネクト26の略図であり、図4Bは、ボイドを含むかかる従来型インターコネクト26内における電子の流れ方向20の略図である。図示のように、図4A及び図4Bでは、エレクトロマイグレーション(例えば、電流集中)は、電流が伝導率の高い材料(例えば、銅、これは、下側導電層62及び/又は上側導電層100の構成材料であるのがよい)から導電率の低い材料(例えば、従来型バリヤ層24)まで流れるときに、かつ/或いは幅の広い導電性の高い経路から幅の狭い抵抗率の高い経路まで流れるときに起こる場合がある。誘起されたエレクトロマイグレーションの応力は、ボイド22を作る場合があり、ボイドは、インターコネクトの電気的信頼性又は性能を低下させる場合がある。幾つかの実施形態では、下側導電層62の上面は、非導電層56の被覆に先立って、中間層誘電体(図示せず)、例えばSiNで被覆されるのがよい。中間層誘電体被覆は、下側導電層62の上面への非導電層56の付着具合を高める。
【0034】
これとは対照的に、図4C及び図4Dに示すように、種々の実施形態としての半導体素子52では、バリヤ層74の第2の材料は、有益には、低い熱抵抗率及び高い融点を有するよう選択されるのがよく、それにより、エレクトロマイグレーション及びボイド22の発生の恐れを減少させることができる。図4C及び図4Dは、非導電層56を有する半導体素子52を示しており、下側導電層62及び上側導電層100は、非導電層56内に少なくとも部分的に埋め込まれている。従来型バリヤ層24は、上側導電層100と非導電層56との間に設けられるのがよく、従来型バリヤ層24は、非導電層56内に少なくとも部分的に埋め込まれる。そして、もう1つの従来型バリヤ層24は、下側導電層62の下面68又は側面70のうちいずれか一方又は各々を内張りするのがよい。
【0035】
さらに図4C及び図4Dを参照すると、エレクトロマイグレーション応力が取り込まれた場合であっても、第1のバリヤ層74は、上側導電層100と下側導電層62との間の冗長な電気経路として作用することができ、それにより開路を回避し、それにより電気的接続及び電気的安定性を高めることができる。図4Dに示すように、ボイド22が上側導電層100の近くで下側導電層62内に生じる場合があったとしても、電子の流れ方向20は、妨げられることなく、と言うのは、電子は、導電性の第1のバリヤ層74に沿って依然として流れることができるからである。
【0036】
図5A図5Cは、ダイレクトボンデッド構造体50の実施例を提供しており、冗長な電流経路が金属製の第1のバリヤ層74,126の形態をしている。図5A図5Cは、第1の半導体素子52がボンディング表面106に沿って第2の半導体素子118にボンディングされるのがよいボンデッド構造体50を示している。具体的に説明すると、図5A図5Cは、第1の半導体素子52の非導電層56が対向した第2の半導体素子118の第2の非導電層122にダイレクトボンディングされ、第1の半導体素子52の導電層100が第2の半導体素子118の接触構造体130にダイレクトボンディングされたボンデッド構造体50を示している。非導電層56,122は、第1の半導体素子52の上側非導電表面114を第2の半導体素子118の上側非導電表面128にボンディングすることによってダイレクトボンディングされるのがよい。そして、第1の半導体素子52の上側導電層100は、第1の半導体素子52の上側接触面116を第2の半導体素子118のその対応の表面にボンディングすることによって第2の半導体素子118の接触構造体130にボンディングされるのがよい。
【0037】
図5A図5Cは、第1及び第2の半導体素子52,118は、ボンディング表面106に沿ってダイレクトボンディングされた状態で示されている。第1の半導体素子52と第2の半導体素子118は、ほぼ同じ部品を有するのがよい。第1の半導体素子は、下側バリヤ層78及び第1のバリヤ層74によって封入された下側導電層62、ならびに第2のバリヤ層86によって少なくとも部分的に内張りされた上側導電層100を有するのがよく、第2の半導体素子118は、第2の半導体素子118の下側バリヤ層132及び第1のバリヤ層126によって封入された第2の下側導電層124、ならびに第1の半導体素子52の第2のバリヤ層86とほぼ同じであるのがよい第2のバリヤ層によって少なくとも部分的に内張りされた第2の半導体素子118の接触構造体130を有するのがよい。図示のように、第1の半導体素子52の上側導電層100は、接触構造体、例えばシングル及び/又はデュアルダマシン構造体を有するのがよく、第1のバリヤ層74(第2の材料からなる)は、冗長な電流経路を提供することができる。図5A図5Cの各々では、第1の半導体素子52の第1のバリヤ層74は、底部の冗長な電流経路を提供し、第2の半導体素子118の第1のバリヤ層126は、頂部の冗長な電流経路を提供する。第2の半導体素子118の第1のバリヤ層126は、本明細書において説明している第2の材料からなるのがよい。
【0038】
図5Aは、デュアルダマシン特徴部を含む2つのダイレクトボンデッド半導体素子52,118の略図である。図5Bは、シングル及びデュアルダマシン特徴部を含む2つのダイレクトボンデッド半導体素子52,118の略図である。図5Cは、シングル特徴部を含む2つのダイレクトボンデッド半導体素子52,118の略図である。

表1: 第2の材料の一部として使用できる例示の材料(*で)で示されている)
【0039】
表1は、例えば第1のバリヤ層74,126のために使用できる第2の材料の例を示している。かかる材料は、表1において、アステリスク(*)付きで示されている。表1では、一般的に言って、材料が低い抵抗率(電気的損失を減少させるために)、低い熱膨張率、及び高い融点を有することが望ましい。例示の材料としては、Co、W、V、Ni、例えばCWP、CoP、NiP、NiWもしくはNiVのような合金、又は積層板、例えばTiW/Co、TiW/Mo、TaN/Ta、TaN/Ti、TiN/Taなどが挙げられる。ラミネートを使用すると、例えば、例えば欠陥密度を減少させることによって電気抵抗率を減少させることができる。表1に示すエレクトロマイグレーション抵抗に関する例示の基準は、高い融点及び低い抵抗率(すなわち、高い導電率)である。望ましくは、導電率は、従来型の第2のバリヤ層86と比較して、第1のバリヤ層74の厚さ76を増大させることによってさらに向上する。例えば、第1のバリヤ層74の厚さ76は、第2のバリヤ層86の厚さ88の約1.5倍~約4倍であり、特に、第2のバリヤ層86の厚さ88の約2倍~約8倍(例えば、100~150nmに対して5~50nm)であるよう選択されるのがよい。幾つかの実施形態では、第1のバリヤ層74の厚さ76は、10nmから150nmまでの範囲、又は100nmから150nmまでの範囲にあるのがよい。第2の材料の厚さ(100~150nm)は、第2のバリヤ層86の側壁バリヤの厚さ88(Ta又はTi)(5~50nm))の少なくとも2~3倍であるのがよい。
【0040】
図6では、導電層62は、低い抵抗率(例えば、10×10-8mΩ未満)を有する金属、例えば銅からなるのがよく、第1のバリヤ層74は、上述したように1つ以上の第2の材料からなるのがよく、これもまた、低い抵抗率(例えば、100×10-8mΩ未満)及びさらに高い融点(例えば、1200℃を超える)を有する。図6における第1のバリヤ層74の使用により、図5A図5Cのボンデッド構造体50のための電気的冗長性を提供することができ、しかも導電層62を少なくとも部分的に埋め込むことができる周囲の非導電層56中への導電層62内からの金属原子のエレクトロマイグレーションの影響を阻止し又は軽減するのを助けることができる。また、理解されるべきこととして、図6は、第1のバリヤ層74は、水平層であることには限定されず、幾つかの実施形態では、第1のバリヤ層74は、垂直の層であってもよい。
【0041】
図7A図7Hは、従来型ボンディング層及び接触構造体を含む従来型インターコネクト26を作製するプロセスの流れを示している。図7Aでは、非導電層56を半導体部分54上に設けるのがよく、RDL又はBEOLトレースキャビティ60を非導電層56内に形成するのがよい。図7Bでは、従来型バリヤ層24(例えば、金属窒化物、例えば、TaN)及び下側導電層62(例えば、銅)をキャビティ60内に設けるのがよい。図7Cでは、下側導電層62の過剰の金属を除去し、非導電層56をCMP法によって平坦化するのがよい。図7Dでは、従来型非導電頂部バリヤ層28(例えば、SiN)、これは、例えば厚さが30~100nmであるのがよい)を下側導電層62に被着させるのがよい。図示していないが、従来型非導電頂部バリヤ層28を非導電層56の表面全体にわたってブランケット堆積させるのがよく、それにより、かかる頂部バリヤ層は、下側導電層62の長さを超えて延びる。図7Dはまた、厚い誘電体層30を従来型非導電バリヤ層28上にコーティングすることができるということを示している。厚い誘電体層30はまた、非導電層56上にコーティングすることができる。この用途全体を通じ、該当する場合には、厚い誘電体層30及び非導電層56を別々の部品としてか圧密化された非導電層56であるかのいずれかとして説明することができる。別言すると、該当する場合、「非導電層56」は、下側導電層62(図7Cに示されている)と同一レベルのところ、もしくはその下に位置する非導電層56のまさにその部分か、又は図7Dの厚い誘電体層30のコーティングの結果として生じる大きな非導電層56かのいずれかを指す場合がある。さらに別言すると、非導電層56は、ある幾つかの実施形態では、単一の誘電体層を有するものとして、他方、他の実施形態では、複数の誘電体層を含むものとして本明細書に説明してあることは理解されよう。幾つかの実施形態では、厚い誘電体層30は、平坦化されるのがよい。図7Eでは、開口部32を厚い誘電体層30及び従来型非導電頂部バリヤ層28に形成して下側導電層62、例えばRDL又はBEOL層を露出させるのがよい。図7Fでは、もう1つの従来型バリヤ層24を下側導電層62上を覆って開口部32内に設けるのがよい。図7Gでは、上側導電層100(例えば、銅)を従来型バリヤ層24上を覆って設けるのがよい。上側導電層100は、下側導電層62に電気的に接触すると共に厚い誘電体層30の開口部32を埋めるのがよい。図7Hでは、上側導電層100及び厚い誘電体層30を平坦化すると、従来型インターコネクト26及び滑らかで平坦なボンディング表面106を備えたボンディング層を形成することができる。図7Hのボンディング表面106を洗浄し、前処理し、活性化し、そしてボンディングすると、エレクトマイグレーション欠陥なしで図4Aの構造体に類似した構造体を形成することができる。
【0042】
図8A図8Kは、種々の実施形態に従って、構成要素としての導電層62,100及びバリヤ層74,78,86を備えた半導体素子52を作製するプロセス流れを示すと共に2つの半導体素子52,118を有するボンデッド構造体50をどのように作製するかを示している。図8Aでは、非導電層56を半導体部分54上に設けるのがよく、RDL又はBEOLトレースキャビティ60を非導電層56内に形成するのがよい。このステップを図7Aに示すステップとほぼ同じ仕方で完了させることができる。図8Bでは、下側バリヤ層78及び下側導電層62(例えば、銅)をキャビティ60内に設けるのがよい。図示の実施形態では、下側バリヤ層78は、従来型バリヤ層24の材料、例えば金属窒化物、例えばTaN又はTiNからなるのがよい。他の実施形態では、本明細書において説明したように、下側バリヤ層78は、第1のバリヤ層74の第2の材料からなるのがよい。図8Cでは、過剰の金属及び非導電層56を平坦化するのがよく、当初下側バリヤ層78上で停止させ、次に、下側バリヤ層78を非導電層56上から除去する。図8Cに示すような幾つかの実施形態では、下側導電層62の頂面の定められた部分を例えば湿式エッチング法によって選択的に除去するのがよい。定められた部分の厚さは、例えば、27nmから300nmまでの範囲にあるのがよい。下側導電層62は、上面64(これは、長さ66を有する)、下面68、及び側面70a,70bを有するのがよい。下側導電層62の下面68及び側面70a,70bは、下側バリヤ層78で内張りされるのがよい。図8C1では、第2の材料からなる第1のバリヤ層74を非導電層56及び残りの下側導電層62に被着させるのがよい。第1のバリヤ層74を化学機械研磨(CMP)法によって導電層56上から選択的に除去して図8Dの構造体を形成するのがよい。他の実施形態では、図8Dのように、第2の材料からなる第1のバリヤ層74を下側導電層62に選択的に被着させるのがよい。第1のバリヤ層74は、下側バリヤ層78の厚さ又は第2のバリヤ層の厚さよりも大きい厚さ76を有するのがよい。様々な技術、例えばダマシン処理(下側導電層62を引っ込め、第2の材料を堆積させ、そして研磨する)、ブランケット堆積、マスキングとエッチング、及び選択的堆積法を用いて第1のバリヤ層74をパターニングし、それにより下側導電層62を覆って位置することができるようにする。図8Eでは、もう1つの非導電層56a(半導体部分54上に設けられた非導電層と一緒に単一のアイテムとして符号56で別称する)を下側導電層62に被着させるのがよい。図8Eでは、下側導電層62をその下面及び側面70a,70b(図8Cに示されている)を内張りする下側バリヤ層78と、その上面64(図8Cに示されている)の長さ66を内張りする第1のバリヤ層74の組み合わせによって封入するのがよい。幾つかの実施形態では、薄い中間層としての非導電層(図示せず)、例えばSiNを非導電層56aのコーティングに先立って、基板を覆ってコーティングするのがよい。薄い中間としての非導電層は、非導電層56aを下側導電層62に結合するのを助けることができる。
【0043】
幾つかの実施形態実施形態では、非導電層56を平坦化するのがよい。非導電層56の上側非導電表面114(これは、ボンディング表面106(図8Kに示されている)の一部分を形成することになるは、上述したように、無機半導体又は誘電体であるのがよい。図8Fでは、キャビティ98を第1のバリヤ層74まで延びるよう非導電層56,56a内に形成するのがよい。図8Gでは、第2のバリヤ層86を第1のバリヤ層74を覆ってキャビティ98内に設けるのがよい。図示の実施形態では、第2のバリヤ層86は、本明細書において説明した第2の材料のうちの任意のもの、例えばコバルト合金、ニッケル合金などからなるのがよい。第1及び第2のバリヤ層74,86は、幾つかの実施形態において同種の材料(例えば、コバルト合金、ニッケル合金など)からなるのがよい。他の実施形態では、第1及び第2のバリヤ層74,86は、異種材料からなるのがよい(例えば、第1のバリヤ層74は、コバルト合金からなるのがよく、第2のバリヤ層86は、ニッケル合金からなるのがよく、或いはこの逆の関係が成り立つ)。例えば図4C及び図4Dに示す構造体のようなさらに別の実施形態では、第1のバリヤ層74は、第2の材料のうちの任意のもの(例えば、コバルト合金、ニッケル合金など)からなるのがよく、第2のバリヤ層86は、従来型バリヤ層24の材料、例えば第3の材料、例えば金属窒化物、例えば窒化タンタル又は窒化チタンからなるのがよい。図8Hでは、上側導電層100(例えば、銅)を第2のバリヤ層86に被着させるのがよい。図8Iでは、上側導電層100及び非導電層56を平坦化して半導体素子52を形成するのがよい。図8I1は、変形例実施形態を示している。図8Iに示すように、第2のバリヤ層86は、第1のバリヤ層74の頂部に接触することができるが、図8I1に示すように、第2のバリヤ層86は、第1のバリヤ層74中に延びるのがよく又は第1のバリヤ層74を通って下側導電層62までずっと延びるのがよい。当業者であれば注目されるように、これらの変形例の任意のものにおいて、第1のバリヤ層74は依然として、電流が流れることができる冗長な経路として働く。図8I1では、第1のバリヤ層74を第2のバリヤ層86及び/又は上側導電層100の幾つかの部分周りに設けるのがよい。
【0044】
図8Jを参照すると、半導体素子54のボンディング表面106を形成するのがよい。例えば、ボンディング表面106を上述したように活性化すると共に/或いは末端基化するのがよい。半導体素子52のボンディング表面106は、少なくとも、非導電部分(例えば、上側非導電表面114)及び導電部分(例えば、上側接触面116)を含むのがよい。上側非導電表面114は、非導電層56の活性化表面であるのがよく、上側接触面116は、上側導電層100の露出表面であるのがよい。
【0045】
図8Kでは、ボンデッド構造体50を形成するには、半導体素子52を介在する接着剤なしで第2の半導体素子118にダイレクトボンディングするのがよい。図8Kに示すように、幾つかの実施形態では、各半導体素子52,118の下側導電層62,124を1つ以上のバリヤ層(例えば、第1のバリヤ層74,126及び下側バリヤ層78,132を含む)によって封入するのがよい(例えば、完全に包囲するのがよい)。本明細書において説明したように、下側バリヤ層78,132は、従来型バリヤ層24の材料、例えばTa又はTaNからなるのがよい。他の実施形態では、下側バリヤ層78,132は、第1のバリヤ層74,126と同種の材料、例えば本明細書において説明した第2の材料のうちの1つからなるのがよい。各半導体素子52,118は、半導体部分54,120をさらに有し、半導体部分54,120は、半導体材料、例えばシリコンからなるのがよい。第1の半導体素子52と第2の半導体素子118は、ボンディング表面106のところでボンディングされる。第1の半導体素子52の上側非導電表面114を本明細書において説明したように、第2の半導体素子118の第2の上側非導電表面128にダイレクトボンディングするのがよい。上側非導電表面114は、第1の半導体素子52の非導電層56の活性化表面であるのがよく、第2の上側非導電表面128は、第2の半導体素子118の第2の非導電層122の活性化表面であるのがよい。加うるに、半導体素子52,118の導電部分―第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体素子118の接触構造体130―を互いにダイレクトボンディングするのがよい。接触構造体(例えば、第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体素子118の接触構造体130)は、バリヤ層(例えば、第2のバリヤ層86)によって少なくとも部分的に内張りされるのがよい。
【0046】
図9A図9Eは、種々の実施形態に従って、構成要素としての導電層62,92,100及びバリヤ層74,78,86を備えた半導体素子52を作製するプロセス流れを示している。図9Eに示す半導体素子52の実施形態は、図8Iに示す半導体素子とほぼ同じであるが、図9Eに示す半導体素子52は、上側導電層62と下側導電層100との間に追加の導電層(例えば、中間導電層92)及び追加のバリヤ層(例えば、第3のバリヤ層96)を有する。
【0047】
図9Aに示すように、半導体素子52は、半導体部分54上に設けられた非導電層56を有するのがよい。下側導電層62が非導電層56内に埋め込まれるのがよく、この下側導電層は、少なくとも1つのバリヤ層(例えば、第1のバリヤ層74及び下側バリヤ層78)によって封入されるのがよい。第2のバリヤ層86が第1のバリヤ層74上に設けられるのがよく、このステップは、図8Gに示すステップとほぼ同じである。図9Aでは、中間導電層92(例えば、コバルト、ニッケル、又はタングステン)を第1のバリヤ層74の上方に設ける。図示の実施形態では、下側バリヤ層78、第1のバリヤ層74、及び第2のバリヤ層86は、本明細書において開示した第2の材料のうちの任意のものからなっていてもよい。下側バリヤ層78、第1のバリヤ層74、及び第2のバリヤ層86の処方は、同一であってもよく、ほぼ同一であってもよく、或いは互いに異なっていてもよい。
【0048】
図9Bを参照すると、中間導電層92の制御された部分を選択的に除去することによって開口部又は制御された凹部93を中間導電層92内に形成するのがよい。制御凹部93は、例えば、湿式法によって形成されるのがよく、そして例えば50nm~500nmの深さまで引っ込められるのがよい。図9Cでは、頂部封入層を有する第3のバリヤ層96を残りの中間導電層92上に形成するのがよい。第3のバリヤ層96は、本明細書において説明した第2の材料のうちの任意のものからなっていてよい。第3のバリヤ層96は、下側バリヤ層78、第1のバリヤ層74、及び/又は第2のバリヤ層86に用いられた第2の材料と同種であり又はこれとは異なる第2の材料で形成されてもよい。図9Dを参照すると、上側導電層100(例えば、銅、銅‐亜鉛合金、銅‐カドミウム合金、銅‐錫合金、銅‐コバルト合金、〈111〉銅)を第2のバリヤ層86及び第3のバリヤ層96上に例えば物理蒸着法、無電解めっき又は電解めっきにより被着させるのがよい。
【0049】
図9Eは、構成要素として導電層62,92,100及びバリヤ層74,78,86,96を備えた半導体素子52を示している。図9Eでは、平坦化プロセスを用いて過剰の導電材料を上側導電層100から除去するのがよく、そしてまた、平坦化プロセスは、非導電層56の上に位置する望ましくない第2のバリヤ層86を除去するのがよい。中間導電性層92上の残りの上側導電層100は、第3のバリヤ層96上のボンディング表面106の一部分を形成する接触構造体として働くことができる。接触構造体(例えば、上側導電層100)は、容易に平坦化し又は研磨することができ、そしてダイレクトハイブリッドボンディングで使用できる銅、銅合金、又は他の合金材料からなるのがよい。有益には、図9Eの接触構造体(例えば、上側導電層100)は、第2の半導体素子118(図5A図5Cに示されている)の接触構造体130に結合するボンディング表面106として働くことができる。上側導電層100は、ボンディング材料として働くことができる。さらに、上側導電層100の厚さ102は、中間導電層92の厚さ94及び下側導電層62の厚さ67のうちの一方又は両方よりも小さいのがよい。多数のバリヤ層74,78,86,96は各々、本明細書において説明した第2の材料のうちの1つ、例えばコバルト合金からなるのがよく、かくして、多数の冗長な経路を提供して例えばエレクトロマイグレーションから形成された任意のボイド22(図2A及び図2Bに示されている)周りの別の経路を提供することができ、他方、ボンディング表面106のところの接触構造体(例えば、上側導電層100)は、優れたダイレクトボンディング特性を提供する。当業者であれば理解されるように、接触構造体(例えば、上側導電層100)は、上側接触面116が非導電層56の上側非導電表面114の下に位置するよう引っ込められるのがよい。これにより、接触構造体は、非導電材料が当初ボンディングした後、膨張して異なる素子上のもう1つの接触構造体と金属‐金属接触することができるようになっており、例えば、本明細書において開示したように室温で、圧力を加えることなく、共有結合を形成することができる。換言すると、接触構造体(例えば、上側導電層100)は、上記において詳細に説明したようにハイブリッドダイレクトボンディングプロセス可能にボンディング表面106を前処理する仕方として、上側非導電表面114の下に引っ込められるのがよい。
【0050】
図9Eに示す実施形態は、従来型構造体(例えば、図4Aに示す構造体)と比較して利点を提供する。第2の材料(例えば、Co合金)は、導電層中の材料(例えば、銅)が万一、欠陥のある状態になったとしても、冗長な導通経路として働く。加うるに、銅が第2の材料(例えば、Co合金)内に封入されると、これは、高い耐ストレスマイグレーション性及び耐エレクトロマイグレーション性を示す。さらに、バリヤ層の第2の材料(例えば、Co合金)は、導電層62,92,100の銅中に拡散することができ、それにより、半導体素子52のインターコネクションの信頼性がさらに高められる。
【0051】
図10は、種々の実施形態としての半導体層52のもう1つの実施形態を示している。他の実施形態と同様、図10に示す半導体素子52は、半導体部分54及び半導体部分54上に設けられた非導電層56を有するのがよい。半導体素子52は、非導電層56の上側非導電表面114及び接触構造体99の上側接触面116を含むボンディング表面106を有するのがよい。接触構造体99(図9Eに示す上側導電層100と同様)は、本明細書において説明した第1の材料、例えば銅からなるのがよい。図10では、半導体素子52は、接触構造体99の下に位置しかつこれに電気的に接続された導電バリヤ材料91からなるのがよい。接触構造体99は、導電バリヤ材料61の上側長さ全体にわたって延びるのがよい。導電バリヤ材料91は、本明細書において説明した第2の材料のうちの任意のものからなっていてよく、かかる第2の材料としては、合金(例えば、CWP、CoP、NiP、NiW又はNiV)及びラミネート(例えば、TiW/Co、TiW/Mo、TaN/Ta、TaN/Ti、TiN/Taなど)が挙げられ、先の実施形態とは異なり、導電特徴部(例えば、下側導電層62、オプションとしての中間導電特徴部92、及び上側導電層100を含み、これらの層は全て、図9Eに示されている)のバルクは、接触構造体99を除き第2の材料で形成されている。例えば、導電バリヤ材料61は、20℃で50×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有するのがよい。幾つかの実施形態では、導電バリヤ材料61の電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で50×10-8mΩまでの範囲にあるのがよい。幾つかの実施形態では、導電バリヤ材料61の融点は、1200℃を超えるのがよく、1200℃から3600℃までの範囲にあるのがよい。図示の実施形態では、接触構造体99は、銅からなる。導電バリヤ材料61は、コバルト、タングステン、バナジウム、モリブデン、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなるのがよい。種々の実施形態では、導電バリヤ材料61の物質は、接触構造体99中に拡散するのがよい。例えば、接触構造体99は、製造中、20%未満、又は15%未満の導電バリヤ材料61からなるのがよいが、次に製品が用いられているときには50%を超える導電バリヤ材料61を含むことができる。一実施例として、銅接触構造体99は、製造時、20%未満、又は15%未満のコバルトを含むのがよいが、次に、銅接触構造体99は、製品が用いられているときには50%を超えるコバルトを含むことができる。従来型構造体(例えば、図4Aに示す構造体)上の図10に示す実施形態の一利点は、Co及びNi合金が純Cuと比較して、優れた耐熱性を示す。これにより、かかる材料は、例えば自動車、スイッチやリレーなどにおける高温用途に好適になる。
【0052】
図10では、接触構造体99の厚さ101は、導電バリヤ材料61の厚さ63よりも小さいのがよい。例えば、導電バリヤ材料61の厚さ63は、接触構造体99の厚さ101の少なくとも2倍であるのがよい。かくして、上側及び/又は下側導電層62,100、図3に示されている)のバルクは、すぐれた耐熱性を有すると共にエレクトロマイグレーションの感受性が減少した第2の材料からなり、これに対し、接触構造体99は、ダイレクトメタルボンディング、特に同等の低い温度でのハイブリッドダイレクトボンディングについて優れた特性が得られるよう高い銅含有量を備えている。当業者であれば理解されるように、接触構造体99の上側接触面116は、非導電層56の上側非導電表面114の下に位置するよう引っ込められるのがよく、その結果、接触構造体は、非導電材料が当初ボンディングした後、膨張して異なる素子上のもう1つの接触構造体と金属‐金属接触することができるようになっており、例えば、本明細書において開示したように室温で、圧力を加えることなく、共有結合を形成することができる。換言すると、接触構造体99は、上記において詳細に説明したハイブリッドダイレクトボンディングプロセス可能にボンディング表面106を前処理する仕方として上側非導電表面114の下に引っ込められるのがよい。
【0053】
図11は、第1及び第2の半導体素子52,118が接着剤なしで互いにダイレクトハイブリッドボンディングされたボンデッド構造体50を示している。図11の第1及び第2の半導体素子52,118は、図9Eに示す半導体素子52とほぼ同じ又は同一であるのがよい。半導体素子52,118の両方は、半導体部分54,120上に非導電層56,122を有するのがよい。各非導電層56,122は、上側非導電表面114,128を有するのがよく、これら表面は、ボンディング表面106のところでダイレクトボンディングされるのがよい。さらに、各半導体素子52,118は、下側導電層62,124を有するのがよく、第3のバリヤ層74,126が中間導電層92に連結された下側導電層62,124の少なくとも一部分を内張りしている。下側導電層62,124もまた、少なくとも1つのバリヤ層(例えば、下側バリヤ層78,132)で少なくとも部分的に内張りされるのがよい。加うるに、中間導電層92は、上側導電層100に連結された中間導電層92の少なくとも一部分を内張りした第3のバリヤ層96を有するのがよい。中間導電層92は、他の全ての側部が第2のバリヤ層86で少なくとも部分的に内張りされるのがよい。最後に、第1の半導体素子52の上側導電層100は、第2の半導体素子118の接触構造体130にダイレクトボンディングされるのがよい。
【0054】
図12は、第1及び第2の半導体素子52,118が接着剤なしで互いにダイレクトハイブリッドボンディングされたボンデッド構造体50を示している。図12の第1及び第2の半導体素子52,118は、図10に示す半導体素子52とほぼ同じ又は同一であるのがよい。半導体素子52,118の両方は、半導体部分54,120上に非導電層56,122を有するのがよい。2つの半導体素子52,118は、ボンディング表面106のところで互いにダイレクトボンディングされるのがよい。本明細書において説明したように、第1の半導体素子52は、導電バリヤ材料61上に接触構造体99を有し、第2の半導体素子118は、導電バリヤ材料61a上に接触構造体99aを有する。
【0055】
図13A図13Dは、半導体素子52を作製するもう1つのプロセス流れを示している。図13A図13Dの方法は、図8F図8Iに示す方法とほぼ同じであるのがよい。図13Aは、半導体部分54上に非導電層56を示しており、下側導電層62が非導電層56内に埋め込まれる。下側導電層62は、上側導電層100(図13C及び図13Dに示されている)に結合するようになっている下側導電層62の部分を除き、下側バリヤ層78によって封入されるのがよく、上側導電層100は、第1のバリヤ層74で内張りされている。図13Aでは、非導電層56の上側非導電表面114は、周囲の誘電体、例えばダイレクトハイブリッドボンディング可能に非導電層56への第2のバリヤ層86の付着具合を向上させるプラズマ117に暴露されるのがよい。幾つかの実施形態では、非導電層56内のキャビティの側壁もまた、第2のバリヤ層86の付着具合を向上させるようプラズマ117に暴露されるのがよい。第1のバリヤ層74の上面もまた、プラズマ117に暴露されるのがよい。プラズマは、種々の実施形態では、窒素又は酸素含有(例えば、水蒸気プラズマ)プラズマからなるのがよい。図13Bでは、第2のバリヤ層86が非導電層56上に設けられるのがよい。図13Bは、底なしの第2のバリヤ層86を示しているが、当業者であれば理解されるように、第2のバリヤ層86は、変形例として、第1バリヤ層74を覆うことができる。図13Cでは、接触構造体(例えば、上側導電層100)が第1及び第2のバリヤ層74,86上に設けられるのがよい。図13Dでは、上側導電層100の過剰の金属(例えば、銅)を平坦化プロセスによって除去するのがよい。図13Dでは、平坦化プロセスは、全ての過剰な金属を上側導電層100から除去することができるが、第2のバリヤ層86上で停止することができ、かくして、第2のバリヤ層86の下に位置する非導電層56は暴露されない。半導体素子52の結果として生じるボンディング表面106は、いつでも別の半導体素子にダイレクトボンディング可能になっている。
【0056】
図14A及び図14Cは、本明細書において説明した例示の半導体素子52を示している。図14Bは、図14Aの半導体素子に類似した2つの半導体素子52,118が互いにダイレクトハイブリッドボンディングされたボンデッド構造体50を示している。図14Dは、図14Cの半導体素子に類似した2つの半導体素子52,118が互いにダイレクトボンディングされたボンデッド構造体50を示している。
【0057】
図14A図14Dは全て、半導体素子52,118を示しており、半導体素子52,118は各々、半導体部分54,120上に非導電層56,122を有するのがよい。各半導体素子は、非導電部分(例えば、非導電層56,122の上側非導電表面114,128)及び導電部分(例えば、上側接触面116)を含むボンディング表面106を有するのがよい。図14B及び図14Dのボンディング構造体50は各々、本明細書において説明したように、半導体素子52,118をボンディング表面106のところで互いにダイレクトハイブリッドボンディングすることによって形成されるのがよい。
【0058】
図14Aでは、上側接触面116は、上側導電層100の表面であるのがよい。本明細書においてさらに説明するように、上側導電層100は、第3のバリヤ層96上に設けられるのがよく、第3のバリヤ層96は、中間導電層92上に設けられるのがよく、中間導電層92は、第1のバリヤ層74上に設けられるのがよく、第1のバリヤ層74は、下側導電層62上に設けられるのがよい。第1又は第3のバリヤ層74,96のいずれによっても内張りされていない中間導電層92の部分は、本明細書において説明したように、第2のバリヤ層86で内張りされるのがよい。図14Bの半導体素子52,118の両方は、図14Aに示した半導体素子とほぼ同じ又は同一であるのがよい。半導体素子52,118の両方は、下側導電層62,124、第1のバリヤ層74,126、中間導電層92,92a、第2のバリヤ層86、第3のバリヤ層96、及び接触構造体(例えば、第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体素子118の接触構造体130)を有するのがよい。
【0059】
図14Cでは、上側接触面116は、接触構造体99の表面であるのがよい。図14Dの半導体素子52,118の両方は、図14Cに示す半導体素子とほぼ同じ又は同一であるのがよい。半導体素子52,118の両方は、導電バリヤ材料61,61a(幅63を備える)上に設けられた接触構造体99,99a(厚さ101)を備えているのがよい。
【0060】
図15A及び図15Bは、ボンデッド構造体50を示しており、ボンデッド構造体50の少なくとも1つの半導体素子52は、基板貫通ビア(TSV)110を有する。図15A図15Bの両方は、本明細書において説明したように、半導体素子52,118をボンディング表面106のところで互いにダイレクトハイブリッドボンディングされることによって形成されるのがよいボンデッド構造体50を示している。図15Aは、図11と類似しているが、図15Aに示すボンデッド構造体50は、TSV110及びTSVバリヤ112を有するのがよい。図15Bは、図12に類似しているが、図15Bに示すボンデッド構造体50は、TSV110を有するのがよい。
【0061】
図15Aの半導体素子52,118の両方は、図11に記載した以下の部材を有するのがよく、すなわち、下側バリヤ層78,132、下側導電層62,124、第1のバリヤ層74,126、中間導電層92,92a、第2のバリヤ層86、第3のバリヤ層96,96a、接触構造体(例えば、第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体素子118の接触構造体130)、非導電層56,122、及び半導体部分54,120である。しかしながら、図11と異なり、図15Aは、TSV110及びTSVバリヤ層112を示している。図15Aでは、TSV110は、下側導電層62に電気的に接続されると共に半導体素子52の半導体部分54を貫通した導電材料(例えば、銅)からなるのがよい。TSVバリヤ層112は、TSV110を内張りするのがよい。図示の実施形態では、TSVバリヤ層112は、本明細書において説明した第2の材料からなるのがよく、この第2の材料は、高導電率を提供すると共に、エレクトロマイグレーションによる破損を減少させ、又はなくすことができる。有益には、コバルト又はニッケル合金をTSVバリヤ層112の構成材料として用いることは、冗長な電流経路及び導電層として作用する。
【0062】
図15Bの半導体素子52,118の両方は、図12に記載した以下の部材を含むのがよく、すなわち、接触構造体99,99a、導電バリヤ材料61,61a、非導電層56,122、及び半導体部分54,120である。しかしながら、図12とは異なり、図15Bは、TSV110を示している。図15Bでは、TSV110は、大部分が第2の材料からなっているのがよい(例えば、実質的に第2の材料だけからなるのがよい)。
【0063】
図16は、内側マンガンバリヤ層108を有するのがよい半導体素子52のもう1つの実施形態を示している。他の実施形態と同様、図16の半導体素子52は、半導体部分54上に非導電層56を有する。図15Aと同様、図16は、下側導電層62が非導電部分56内に埋め込まれるのがよく、しかもTSV110及びTSVバリヤ層112によって半導体部分54に電気的に接続されるのがよいことを示している。図16では、第2の材料(例えば、コバルト、コバルト合金、ニッケル合金)で形成されたバリヤ層74は、下側バリヤ層62の少なくとも一部分を内張りすることができ、しかも非導電層56の上面まで垂直に延びるのがよい。内側マンガンバリヤ層108は、第2の材料で作られたバリヤ層74に隣接して設けられるのがよい。内側マンガンバリヤ層108は、接触構造体を収納したキャビティの少なくとも一部分を内張りすることができ、バリヤ層74は、マンガンバリヤ層108の外部に設けられている。この場合、マンガンバリヤ層108内には、幾つかの層が設けられ、これらの層は、中間導電層92、内側マンガンバリヤ層108材料、及び上側導電層100であるのがよい。
【0064】
高いボンディング温度では、マンガンバリヤ層108は、高温ボンディング作業後に半導体素子52の耐エレクトロマイグレーション性を向上させるよう接触構造体(例えば、上側導電層100及び/又は中間導電層92)もしくはバリヤ層74又はこれら両方と合金を作るのがよい。Mnは別として、他の金属又は金属合金は、接触構造体、(例えば、上側導電層100)の耐エレクトロマイグレーション性を向上させることができ、例えば、インジウム、ガリウム、錫及びこれらのそれぞれの合金は、バリヤ層74と接触構造体(例えば、上側導電層100及び/又は中間導電層92)との間に設けられた内側バリヤ層108として被着されるのがよい。幾つかの実施形態では、内側マンガンバリヤ層108の厚さは、接触構造体(例えば、上側導電層100)の厚さよりも薄いのがよい。また、幾つかの実施形態では、高温ボンディング作業後、内側マンガンバリヤ層108の材料を接触構造体(例えば、上側導電層100及び/又は中間導電層92)とバリヤ層74との間に分散させる(これらの中に拡散させる)のがよい。
【0065】
図17Aは、図15Bに示したボンデッド構造体に類似したボンデッド構造体50を示している。このボンデッド構造体のコンポーネントは、同一であるのがよい。図17Aは、図15Bに極めて良く似ているように見えるが、図17Aは、180°回転してある。これにより、これらの図が例示であることを意図しており、本発明を限定するものではないことが強調されている。図17Aに示すように、一例として、第1の半導体素子52は、第2の半導体素子118の上方に物理的に位置する半導体素子であるのがよい。これは、本明細書において開示する全ての実施形態について当てはまる。
【0066】
図17Bは、2つの半導体素子52,118をボンディング表面106に沿ってダイレクトボンディングすることによって形成できるボンデッド構造体50の異なる実施形態を示している。図17Bは、図14Bに類似したボンデッド構造体50を示している。各半導体素子52,118は、他の半導体素子と同一であるのがよい。各半導体素子52,118は、半導体部分54,120上に非導電層56,122を有するのがよく、各非導電層56,122は、ボンディング表面106に沿って上側非導電表面114,128を有するのがよい。各半導体素子52,118は、非導電層56,122内に少なくとも部分的に埋め込まれると共に実質的にボンディング表面106に沿う表面を備えた接触構造体(例えば、第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体118の接触構造体130)を有する。ボンディング表面106に沿う接触構造体の部分(例えば、第2の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体118の接触構造体130)を除き、接触構造体の他の全ての表面は、バリヤ層74,126で内張りされるのがよい。別言すると、バリヤ層74,126は、接触構造体(例えば、第1の半導体素子52の上側導電層100及び第2の半導体素子108の接触構造体130)のトレンチを内張りするのがよい。これらバリヤ層74,126は、本明細書において開示した任意の第2の材料からなっていてよい。また、最後に、各半導体素子52,118は、バリヤ層74,126に連結されると共に、非導電層56,122内に少なくとも部分的に埋め込まれた下側導電層124を有するのがよい。この実施形態では、本明細書に開示した他のもの全ての場合と同様、本明細書において説明した第2の材料(上記の表1を参照されたい)からなるバリヤ層74,126が設けられていることにより、エレクトロマイグレーションと関連した問題が軽減される。
【0067】
図17Cは、図16に類似した半導体素子52を示している。半導体素子52は、内側マンガンバリヤ層108とTSVバリヤ112で内張りされたTSV110の両方を有するのがよい。有益には、コバルト又はニッケル合金をTSVバリヤ層112の構成材料として用いることは、冗長な電流経路及び導電層として作用する。幾つかの実施形態では、バリヤ層74の第2の材料は、最高20%までのバナジウム、例えば0.01%から5%までの範囲にあるバナジウムとのニッケル‐バナジウム(NiV)合金からなるのがよい。幾つかの実施形態では、バリヤ層74の第2の材料は、耐放射性が得られるようCu/Feからなるのがよい。幾つかの実施形態では、バリヤ層74の第2の材料は、例えばバナジウム、クロム、マンガン、鉄、及び/又はニッケルのような物質を含むバイメタル余剰バリヤ(例えば、Mm/Coバイメタル余剰バリヤ構造体)を有するのがよい。
【0068】
要約
1つの実施形態では、半導体素子は、半導体部分と、非導電層と、非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれた上側導電層とを有するのがよく、上側導電層は、第1の材料で形成され、半導体素子は、上側導電層の下に設けられ、かつ上側導電層に電気的に接続された下側導電層と、上側導電層と下側導電層との間に設けられたバリヤ層とをさらに有するのがよく、バリヤ層は、キャビティよりも横方向に幅が広く、バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、第2の材料は、20℃で50×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する。
【0069】
幾つかの実施形態では、第1の材料は、銅からなる。幾つかの実施形態では、下側導電層は、銅からなる。幾つかの実施形態では、第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、モリブデン、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、第2の材料は、コバルトからなる。第2の材料は、合金からなる。幾つかの実施形態では、合金は、リン酸コバルト‐タングステン(CWP)、リン酸コバルト(CoP)、リン酸ニッケル(NiP)、ニッケル‐タングステン(NiW)、チタン‐タングステン(TiW)、TiW/Mo、TiW/Co、及びニッケル‐バナジウム(NiV)のうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で30×10-8mΩまでの範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の材料の融点は、1200℃から3600℃までの範囲にある。幾つかの実施形態では、非導電層は、酸化シリコンからなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、上側導電層が納められたキャビティ内に少なくとも部分的に設けられている。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りしている。上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りしている。幾つかの実施形態では、半導体素子は、上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りした第2のバリヤ層を有するのがよく、第2のバリヤ層は、バリヤ層と上側導電層との間に設けられている。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層は、第1の材料及び第2の材料とは異なる第3の材料からなる。幾つかの実施形態では、第3の材料は、金属窒化物からなる。第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる幾つかの実施形態では、バリヤ層の厚さは、第2のバリヤ層の厚さよりも厚い。幾つかの実施形態では、半導体素子は、バリヤ層に被着された中間導電層及び中間導電層に被着された第3のバリヤ層を有するのがよく、上側導電層は、第3のバリヤ層に被着されている。幾つかの実施形態では、中間導電層は、バリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、バリヤ層からなる。幾つかの実施形態では、第3のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、中間導電層が納められたキャビティを内張りし、バリヤ層は、実質的にボンディング表面まで第3のバリヤ層の上方に垂直に延びている。幾つかの実施形態では、上側導電層の厚さは、下側導電層の厚さよりも薄い。幾つかの実施形態では、下側導電層は、非導電層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる。幾つかの実施形態では、非導電層は、半導体部分上に設けられた複数の誘電体層からなる。幾つかの実施形態では、半導体素子は、バリヤ層に隣接して設けられたマンガンバリヤ層を有するのがよい。幾つかの実施形態では、マンガンバリヤ層は、上側導電層が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りし、マンガンバリヤ層は、バリヤ層の内側に設けられている。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、下側導電層の上面の長さに沿って設けられ、長さは、上側導電層の幅よりも長い。幾つかの実施形態では、下側導電層は、バリヤ層によって上面沿いに、かつ1つ以上の追加のバリヤ層によって下側導電層の下面及び側面沿いに封入されている。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、第1の及び第2の材料とは異なる第3の材料からなる。幾つかの実施形態では、半導体素子は、下側導電層に電的に接続され、かつ半導体部分を貫通した基板貫通ビア(TSV)を有するのがよい。幾つかの実施形態では、半導体素子は、TSVを内張りしたTSVバリヤ層を有するのがよく、TSV層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、上側導電層は、デュアルダマシン構造体からなる。幾つかの実施形態では、上側導電層は、シングルダマシン構造体からなる。
【0070】
幾つかの実施形態では、ボンデッド構造体は、半導体素子及び第2の半導体素子を有するのがよく、半導体素子の第2の上側非導電面は、介在する接着剤なしで第2の半導体素子の第2の上側非導電面にダイレクトボンディングされ、上側導電層の上側接触面は、第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングされている。幾つかの実施形態では、第2の半導体素子は、第2の半導体部分と、第2の半導体部分上に設けられていて、第2の上側非導電表面を形成する第2の非導電層とを有し、接触構造体は、第2の非導電層内に少なくとも部分的に埋め込まれ、第2の半導体素子は、接触構造体の下に設けられ、かつ接触構造体に電気的に接続された第2の下側導電層を有し、第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、接触構造体と第2の下側導電層との間に設けられ、第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する材料で作られている。幾つかの実施形態では、接触構造体は、銅からなり、第2の半導体素子の第1のバリヤ層の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。
【0071】
もう1つの実施形態では、半導体素子は、半導体部分と、半導体部分上に設けられた非導電ボンディング層とを有するのがよく、非導電ボンディング層は、半導体素子のボンディング表面の第1の部分を形成する上側非導電面を有し、上側非導電面は、第2の半導体素子にダイレクトボンディング可能に前処理され、半導体素子は、非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれた接触構造体を有するのがよく、接触構造体は、半導体素子のボンディング表面の第2の部分を形成し、接触構造体は、第1の材料からなり、半導体素子は、接触構造体の下に設けられていて、かつ接触構造体に電気的に接続された導電層と、接触構造体と導電層との間に設けられたバリヤ層とを有するのがよく、バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料からなり、第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。
【0072】
幾つかの実施形態では、接触構造体は、銅からなる。幾つかの実施形態では、導電層は、銅からなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、コバルトからなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、合金からなる。幾つかの実施形態では、合金は、リン酸コバルト‐タングステン(CWP)、リン酸コバルト(CoP)、リン酸ニッケル(NiP)、ニッケル‐タングステン(NiW)、及びニッケル‐バナジウム(NiV)のうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、非導電ボンディング層は、酸化シリコンからなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りしている。幾つかの実施形態では、半導体素子は、接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りする第2のバリヤ層を有するのがよく、第2のバリヤ層は、バリヤ層と接触構造体との間に設けられている。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層は、第1の材料及び第2の材料とは異なる第3の材料からなる。幾つかの実施形態では、第3の材料は、金属窒化物からなる。幾つかの実施形態では、第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる。バリヤ層の厚さは、第2のバリヤ層の厚さよりも厚い。幾つかの実施形態では、半導体素子は、バリヤ層に被着された中間導電層及び中間導電層に被着された第3のバリヤ層を有するのがよく、接触構造体は、第3のバリヤ層に被着されている。幾つかの実施形態では、第2の導電層は、第3のバリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、バリヤ層からなる。幾つかの実施形態では、第3のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、第2の導電層が納められたキャビティを内張りし、バリヤ層は、実質的にボンディング表面まで第3のバリヤ層の上方に垂直に延びている。幾つかの実施形態では、接触構造体の厚さは、第2の導電層の厚さよりも薄い。幾つかの実施形態では、導電層は、非導電ボンディング層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる。幾つかの実施形態では、非導電ボンディング層は、半導体部分上に設けられた複数の誘電体層からなる。幾つかの実施形態では、半導体素子は、バリヤ層に隣接して設けられたマンガンバリヤ層を有するのがよい。幾つかの実施形態では、マンガンバリヤ層は、接触構造体が納められたキャビティの少なくとも一部分を内張りし、マンガンバリヤ層は、バリヤ層の内側に設けられている。幾つかの実施形態では、バリヤ層は、導電層の上面の長さに沿って設けられ、長さは、接触構造体の幅よりも長い。幾つかの実施形態では、導電層は、バリヤ層によって上面沿いに、かつ1つ以上の追加のバリヤ層によって導電層の下面及び側面沿いに封入されている。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、1つ以上の追加のバリヤ層は、第1の及び第2の材料とは異なる第3の材料からなる。幾つかの実施形態では、半導体素子は、導電層に電的に接続され、かつ半導体部分を貫通した基板貫通ビア(TSV)を有するのがよい。幾つかの実施形態では、半導体素子は、TSVを内張りしたTSVバリヤ層を有するのがよく、TSV層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、接触構造体は、デュアルダマシン構造体からなる。幾つかの実施形態では、接触構造体は、シングルダマシン構造体からなる。
【0073】
幾つかの実施形態では、ボンデッド構造体は、半導体素子及び第2の半導体素子を有するのがよく、半導体素子の上側非導電面は、介在する接着剤なしで第2の半導体素子の第2の上側非導電面にダイレクトボンディングされ、接触構造体の上側接触面は、第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングされている。幾つかの実施形態では、第2の半導体素子は、第2の半導体部分と、第2の半導体部分上に設けられていて、第2の上側非導電表面を形成する第2の非導電層とを有し、第2の接触構造体は、第2の非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれ、ボンデッド構造体、第2の接触構造体の下に設けられ、かつ第2の接触構造体に電気的に接続された第2の導電層を有し、第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、第2の接触構造体と第2の導電層との間に設けられ、第2の半導体素子の第1のバリヤ層は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する材料で作られている。幾つかの実施形態では、第2の接触構造体は、銅からなり、第2の半導体素子の第1のバリヤ層の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。
【0074】
もう1つの実施形態では、半導体素子は、半導体部分と、半導体部分上に設けられた非導電層と、非導電ボンディング層内に少なくとも部分的に埋め込まれた接触構造体とを有するのがよく、接触構造体は、半導体素子の表面のボンディング表面の少なくとも一部分を形成する上側接触面を有し、接触構造体は、第1の材料からなり、半導体素子は、接触構造体の下に設けられていて、かつ接触構造体に電気的に接続された導電層と、導電層を封入した1つ以上のバリヤ層とを有するのがよく、1つ以上のバリヤ層は、導電層の上面、下面、及び側面の周りに設けられている。
【0075】
幾つかの実施形態では、接触構造体は、銅からなる。幾つかの実施形態では、導電層は、銅からなる。幾つかの実施形態では、1つ以上のバリヤ層は、導電層の上面の長さに沿って設けられた第1のバリヤ層を含み、長さは、接触構造体の幅よりも長く、バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する。幾つかの実施形態では、1つ以上のバリヤ層は、導電層の下面及び側面に沿って設けられた第2のバリヤ層を含む。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層は、第2の材料からなる。第2のバリヤ層は、第2の材料とは異なる第3の材料からなる。幾つかの実施形態では、第3の材料は、金属窒化物からなる。幾つかの実施形態では、第3の材料は、窒化チタン又は窒化タンタルからなる。幾つかの実施形態では、半導体素子は、1つ以上のバリヤ層に被着された第2の導電層及び第2の導電層に被着された第3のバリヤ層を有し、接触構造体は、第3のバリヤ層に被着されている。幾つかの実施形態では、第2の導電層は、第3のバリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入されている。幾つかの実施形態では、第3のバリヤ層は、第2の材料からなる。幾つかの実施形態では、接触構造体の厚さは、第2の導電層の厚さよりも薄い。幾つかの実施形態では、導電層は、非導電ボンディング層内に埋め込まれた再配線層(RDL)からなる。
【0076】
もう1つの実施形態では、半導体素子は、半導体素子のボンディング表面の第1の部分を形成する上側非導電面を備えた半導体部分を有するのがよく、上側非導電面は、第2の半導体素子にダイレクトボンディング可能に前処理され、半導体素子は、半導体素子のボンディング表面の第2の部分を形成する上側接触面を備えた接触構造体を有するのがよく、接触構造体は、第1の材料で作られ、半導体素子は、接触構造体の下に設けられ、かつ接触構造体に電気的に接続された導電バリヤ層を有するのがよく、導電バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料からなり、第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する。
【0077】
幾つかの実施形態では、接触構造体は、銅からなる。幾つかの実施形態では、接触構造体は、導電バリヤ層のうちの20%未満を含む。第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、第2の材料は、コバルトからなる。幾つかの実施形態では、第2の材料の電気抵抗率は、20℃で4.5×10-8mΩから20℃で30×10-8mΩまでの範囲にある。幾つかの実施形態では、第2の材料の融点は、1200℃から3600℃までの範囲にある。幾つかの実施形態では、接触構造体の厚さは、導電層の厚さよりも薄い。幾つかの実施形態では、導電層の厚さは、接触構造体の厚さの少なくとも2倍である。
【0078】
もう1つの実施形態では、キャビティを半導体素子の非導電層中に形成するステップと、下側導電層をキャビティ内に設けるステップと、バリヤ層を下側導電層に被着させるステップと、上側導電層をバリヤ層に被着させるステップとを含むのがよい方法が提供され、上側導電層は、第1の材料で形成され、バリヤ層は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され、第2の材料は、20℃で30×10-8mΩ未満の電気抵抗率及び1200℃を超える融点を有する。
【0079】
幾つかの実施形態では、第1の材料は、銅からなり、第2の材料は、コバルト、タングステン、バナジウム、及びニッケルのうちの少なくとも1つからなる。幾つかの実施形態では、バリヤ層を被着させるステップは、バリヤ層を下側導電層の上面の長さに沿って設けるステップからなり、長さは、上側導電層の幅よりも長い。幾つかの実施形態では、本方法は、下側導電層をバリヤ層及び1つ以上の追加のバリヤ層によって封入するステップをさらに含むのがよい。幾つかの実施形態では、本方法は、上側導電層を被着させるステップの前に、第2の非導電層をバリヤ層及び非導電層の少なくとも一部分に被着させるステップと、バリヤ層まで延びる開口部を第2の非導電層に形成するステップとを含むのがよい。幾つかの実施形態では、本方法は、第2のバリヤ層を、バリヤ層の少なくとも一部分を覆って開口部内に設けるステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、第2のバリヤ層を設けるステップは、第2の材料で形成された第2のバリヤ層を設けるステップからなる。幾つかの実施形態では、本方法は、中間導電層を、第2のバリヤ層を覆って開口部内に設けるステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、本方法は、第3のバリヤ層を中間導電層に被着させるステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、第3のバリヤ層を被着させるステップは、第2の材料で形成された第3のバリヤ層を設けるステップからなる。幾つかの実施形態では、本方法は、上側導電層を第3のバリヤ層に被着させるステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、本方法は、第2の非導電層の上面をプラズマ処理するステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、プラズマ処理ステップは、第2の非導電層を窒素又は酸素を含むプラズマに暴露するステップからなる。幾つかの実施形態では、本方法は、半導体素子の上側導電層を介在する接着剤なしで第2の半導体素子の接触構造体にダイレクトボンディングするステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、本方法は、半導体素子の非導電ボンディング層を第2の半導体素子の第2の非導電ボンディング層にダイレクトボンディングするステップを含むのがよい。幾つかの実施形態では、非導電ボンディング層は、非導電層からなる。
【0080】
文脈上別段の明示の必要がなければ、原文明細書及び原文特許請求の範囲全体を通じて、“comprise”(訳文では「~を有する」としている場合が多い)、“comprising”、“include”(「~を含む」)、“including”などの用語は、排他的又は網羅的な意味とは異なり、包括的な意味に、すなわち“including, but not limited to”(「~を含むが、これには限定されない」)の意味に解されるべきである。本明細書に一般的に用いられている「結合され」という用語は、互いに直接的に連結されるか、1つ以上の中間要素により互いに連結される2つ以上の要素を意味している。同様に、本明細書において一般的に用いられている「連結され」という用語は、互いに直接的に連結されるか、1つ以上の中間要素により互いに連結される2つ以上の要素を意味している。加うるに、本願において用いられている“herein”(訳文では「本明細書において」としている場合が多い)、“above”(「上述の」の意)、“below”(「後述の」の意)、及び同様な趣旨の用語は、本願を全体として意味しており、本願の何らかの特定の部分を意味しているわけではない。さらに、本明細書で用いているように、第1の素子が第2の素子「上に」又は第2の素子「を覆って」と記載されている場合、第1の素子は、第1の素子と第2の素子が直接接触するように第2の素子上に又はこれを覆って直接位置する場合があり、或いは、第1の素子は、1つ以上の素子が第1の素子と第2の素子との間に介在するように第2の素子上に又はこれを覆って間接的に位置する場合がある。文脈上許容される場合には、単数形又は複数形を用いた上記の詳細な説明中の用語は、それぞれ複数又は単数を含む場合がある。2つ以上のアイテムのリストに関して「又は」という用語は、この用語についての以下の解釈、すなわち、リスト中のアイテムのうちの任意のもの、リスト中のアイテムの全て、及びリスト中のアイテムの任意の組み合わせの全てを含む。
【0081】
さらに、原文明細書で用いられている条件語、とりわけ“can”(「~のがよい」又は「~でもよい」)、“could”、“might”、“may”、“e.g.”、“for example”、“such as”などは、別段の明示の指定がなければ、又は用いられている文脈内で違ったやり方で理解されない場合、一般に、ある特定の実施形態がある特定の特徴、要素、及び/又は状態を含み、他の実施形態がある特定の特徴、要素、及び/又は状態を含まないということを意味するようになっている。かくして、かかる条件語は、一般的には、特徴、要素、及び/又は状態が、1つ以上の実施形態について必要な何らかの仕方で存在することを意味するようにはなってはいない。
【0082】
ある特定の実施形態を説明したが、これら実施形態は、例示としてのみ提供されており、本発明の範囲を限定するものではない。確かに、本明細書において説明した新規な装置、方法、及びシステムは、種々の他の形態で具体化でき、さらに、本明細書において説明した方法及びシステムの形態における種々の省略、置換、及び変更は、本発明の範囲から逸脱することなく実施できる。例えば、ブロックが所与の配置で示されているが、変形実施形態は、異なるコンポーネント及び/又は回路トポロジでほぼ同じ機能を実行することができ、幾つかのブロックを削除し、動かし、追加し、分割し、組み合わせ、かつ/或いは改造することができる。これらブロックの各々は、多種多様な仕方で具体化できる。上述の種々の実施形態の要素及び作用の任意適当な組み合わせは、別の実施形態を提供するよう組み合わせ可能である。添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及びその均等範囲は、本発明の範囲及び精神に含まれるかかる形態又は改造を含むものである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A-4D】
図5A
図5B
図5C
図6
図7A-7D】
図7E-7H】
図8A-8E】
図8F-8I】
図8I1-8K】
図9A-9D】
図9E
図10
図11
図12
図13A-13D】
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図17C
【国際調査報告】