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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】導波路および導波路を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/06 20060101AFI20250115BHJP
【FI】
G02B6/06 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537598
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 EP2022087346
(87)【国際公開番号】W WO2023118368
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/291,986
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr. 10, 55122 Mainz, Germany
(71)【出願人】
【識別番号】521518943
【氏名又は名称】ショット ノース アメリカ インク.
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT North America Inc.
【住所又は居所原語表記】2 International Drive, Rye Brook, NY 10573, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス コーグルバウアー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ラヴァリ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムス マロ
(72)【発明者】
【氏名】フーベアトゥス ルッサート
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン テイバー
【テーマコード(参考)】
2H250
【Fターム(参考)】
2H250AA53
2H250AB02
2H250AC70
2H250AC84
2H250AC96
2H250AH50
2H250CA02
2H250CD01
(57)【要約】
本発明は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路に関し、アンダーソン局在によって光が導波路(1)を通して伝送されてよく、導波路(1)は従来の光ファイババンドルに比べて改良された特性を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
ポジティブUSAF51ターゲットまたはネガティブUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージに対して、前記導波路(1)は、20mm以下の伝送長の場合、0.65より大きいMS-SSIMを有しており、50mm以下の伝送長の場合、0.60より大きいMS-SSIMを有しており、100mm以下の伝送長の場合、0.50より大きいMS-SSIMを有しており、かつ1,000mm以下の伝送長の場合、0.45より大きいMS-SSIMを有している、
導波路(1)。
【請求項2】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きいカットオフ周波数(fcut)を有している、
導波路(1)。
【請求項3】
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きい、かつ1,000lp/mm未満であるカットオフ周波数(fcut)を有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項4】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きいカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項5】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きい、かつ500lp/mm未満であるカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項4記載の導波路(1)。
【請求項6】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい相対コントラストPを有している、
導波路(1)。
【請求項7】
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項8】
前記導波路(1)は、1,000lp/mm以下で0.05より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項9】
前記導波路(1)は、0.6より大きいマイケルソンコントラストを有している、
請求項1から8までのいずれか1項または複数項記載の導波路(1)。
【請求項10】
前記マイケルソンコントラストは、0.6より大きい、かつ1.0未満である、
請求項9記載の導波路(1)。
【請求項11】
前記導波路(1)は、複数の構造要素(10)を含んでおり、少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち第1の屈折率を有する第1のタイプの構造要素(10a)および第2の屈折率を有する第2のタイプの構造要素(10b)が含まれている、
請求項1から10までのいずれか1項または複数項記載の導波路(1)。
【請求項12】
前記導波路によって伝送される電磁波が、特に、イメージ情報を伝送するために、前記搬送方向に対して横方向の方向において局在化された状態を維持するように、前記構造要素、特に、前記構造要素の横断面領域が、不均一に形成されている、
請求項1から11までのいずれか1項記載の導波路(1)。
【請求項13】
前記導波路(1)は、内視鏡用の医療装置におけるコンポーネントとして、またはX線撮像フェースプレートとして、イメージ補正光学コンポーネントとして、または(リサイジング)テーパ等であるファイバ光学コンポーネントとして、または例えば夜間視察装置において使用されるイメージインバータとして、データ通信のための空間多重化のためのコンポーネントとして、遠隔光学センシングにおけるコンポーネントとして、照明用途におけるコンポーネントとして、かつライトフィールドエネルギシステムのためのエネルギリレーとして使用される、剛性なイメージガイドまたは少なくとも部分的に柔軟なイメージガイドである、
請求項1から12までのいずれか1項記載の導波路(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を伝送するための導波路、特にイメージ情報を伝送するための導波路と、導波路、特にイメージガイドを製造する方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージガイドは、概して、複数の個々の光ファイバを含んでおり、各光ファイバは、コアとコアを取り囲むクラッドとを含んでおり、光ファイバは、バンドルとして組み立てられており、横断面において、複数のピクセルを形成するように、光入力面と光出力面との間に1対1の関係を有しているグリッドで配置されている。基本的に、各ピクセルは、イメージガイドを介して輝度値または色情報を伝送する役割を果たす。
【0003】
実際には、多くの場合、可能な限り高い解像度を有しているイメージガイドが望ましい。原則的に、個々の光導波路の直径を小さくすることによって高い解像度を達成することができる。しかし、物理法則に起因して、解像度を任意に増大させることはできない。なぜなら個々の光導波路の直径が小さくなるにつれて、伝送されるモードのフィールド分布の増大する割合が光導波路、特にクラッドの寸法を上回り、このことが、隣接する光導波路間のクロストークの増大、ひいてはぼやけの増大を招いてしまうからである。
【0004】
より高い解像度を有しているイメージガイドを提供するための1つのアプローチは、横方向アンダーソン局在(TAL)の波動現象に基づいている。このことは、イメージガイドの長さに沿った屈折率の不変性を同時に伴う、イメージガイドの横断面にわたった屈折率のランダムな分布が、破壊的な干渉に起因する、横断面における結合光の制限をもたらすという事実を利用する。実際には、例えば、異なる屈折率を有している多数の個々の光ファイバを組み合わせて、ランダムなファイババンドルを形成することができる。光ビームがそのような導波路内に結合されると、光ビームは、横断面において制限された横方向の広がりを伴って、イメージガイドの長さに沿って伝搬する。
【0005】
一方では、横方向アンダーソン局在の原理に基づくイメージガイドは、より高い解像度を可能にし、他方では、屈折率のランダムな分布は、伝送されるイメージ情報のイメージの品質、特にイメージ鮮明度が、局所的な変動の影響を受ける、またはコントロール困難であるという欠点を生じさせる。例えば、横断面の特定のエリアにおけるイメージ鮮明度が、横断面の他のエリアにおけるイメージ鮮明度とは異なる場合がある。
【0006】
このような不均一性によって、実際に、特定の品質基準を有しているイメージガイドを生産することが困難になってしまう。生産に適用される品質基準に応じて、不良品の率が高くなる可能性がある。イメージガイドの横断面面積を大きな寸法にする場合、上述の問題は、さらに、より深刻になる。これは特にフェースプレートに当てはまり、ここでは、エッジ長または横断面の直径が、フェースプレートの厚さを何倍も上回ることがある。
【0007】
フェースプレートは概して、多くの場合比較的短い(数mm)溶融型光ファイバのグループまたは軸線がディスク表面(数mm~数cm)に対して垂直である光学構造要素のグループであると理解される。それらの主な特性は、一方のプレート表面から他方のプレート表面への、厳密に同一のオーダ、すなわち1:1でのイメージ伝送、または規則に従って変化させた、例えば回転させたイメージ伝送を可能にすることである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の課題は、導波路の横断面にわたって、特にイメージ鮮明度の均一性を高めることを保証する、導波路、特にイメージガイド、ならびに導波路を生産する方法を提供することである。本発明の課題の1つの態様は、例えば、生産中の不良品を回避しかつ品質基準を確実に保証することができるようにするために、横断面にわたった均一性を、よりコントロール可能にかつ再現可能にすることである。
【0009】
本発明の課題の1つの態様は、同時に上述の条件、特に規定された均一性に従うアンダーソン局在を使用して、大きな横断面面積を有している導波路、特にイメージガイドを提供することができることである。これは、特に、フェースプレートとして形成された導波路に関する。
【0010】
本発明の別の態様は、170ラインペア/ミリメートル(lp/mm)より大きいカットオフ周波数(fcut)を有しているアンダーソン局在を用いて、導波路、特にイメージガイドを提供できることである。本発明の別の態様によれば、導波路は、80lp/mmより大きいカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している。本発明の別の態様によれば、導波路は、114lp/mmで0.40(すなわち、40%)より大きい相対コントラストPを有している。本発明の別の態様によれば、導波路は、144lp/mmで0.20(すなわち、20%)より大きい相対コントラストPを有している。別の態様によれば、導波路は、1,000lp/mm以下で0.05(すなわち、5%)より大きい相対コントラストPを有し得る。別の態様によれば、導波路は、114~287lp/mmで0.05(すなわち、5%)より大きい相対コントラストPを有している。本発明の別の態様は、0.6より大きいマイケルソンコントラストを有している導波路、特にイメージガイドを提供することができることである。特定の実施形態では、本明細書に記載されるポジティブUSAF51ターゲットまたはネガティブUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージに対して、導波路は、20mm以下の伝送長を有している導波路の場合、0.65より大きいマルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)を有しており、50mm以下の伝送長を有している導波路の場合、0.60より大きいマルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)を有しており、100mm以下の伝送長を有している導波路の場合、0.50より大きいマルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)を有しており、かつ/または1,000mm以下の伝送長を有している導波路の場合、0.45より大きいマルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)を有している。
【0011】
上述の課題を解決するために、本発明は、アンダーソン局在を用いて電磁波を伝送するための導波路、特に、導波路の近位端から導波路の遠位端に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路を開示し、導波路は複数の構造要素を備えている。
【0012】
構造要素の少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち、第1の屈折率を有している第1のタイプおよび第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有している第2のタイプを使用することができる。したがって、複数の構造要素は、少なくとも1つの第1のタイプの構造要素および少なくとも1つの第2のタイプの構造要素を含むことができ、または逆に言えば、1つまたは複数の第1のタイプの構造要素および1つの第2のタイプの構造要素を含むことができ、または複数の第1のタイプの構造要素および複数の第2のタイプの構造要素の両方を含むことができる。当然、3つ以上の異なるタイプ、例えば3つの異なるタイプの構造要素も使用され得る。
【0013】
これらの構造要素は、それぞれが1つの構造要素の横断面に対応する複数の横断面領域が、導波路の横断面において規定されるように、それぞれ搬送方向に沿ってかつ導波路の横断面にわたって比例して延在することができる。したがって、これらの構造要素は、導波路の搬送方向に沿って並んで、特に、互いに平行に延在することができ、これらの構造要素の横断面はそれぞれ、導波路の横断面の平面部分を占有することができ、したがって、それぞれ、導波路の横断面の横断面領域を規定することができる。したがって、導波路の横断面表面、例えば光入射面または光出射面を見たときに、横断面領域は、特に、構造要素によって形成された表面領域に対応することができる。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態によれば、これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域は、これによって、不均一に形成されているが、予め定められた規則によって明確に規定されている。したがって、これらの構造要素は、互いに関して不均一性を示してよく、すなわち、互いに関して不均一に形成されていてよく、例えば、不均一に配置されていてよく、不均一に形状付与されていてよく、かつ/または不均一に構成されていてよい。特に、不均一性は個々の構造要素自体にある必要はなく、構造要素全体にあってよく、したがって、特に物理的な無秩序、すなわち、ある対称性またはこの対称性からの逸脱が存在し得る。他方で、不均一に形成された構造要素は、予め定められた規則によって固定された様式で形成されていてよく、すなわち、これらはランダムに形成されていない。したがって、これらの構造要素が互いに関して不均一性または無秩序を示し得るという特徴は、特に、不均一性または無秩序が、規定された規則に従い、ランダム性に従わないという意味で、規則性と相反する。したがって、特に、不均一性または無秩序は、一義的に予め定めることができる、または規則によって予め定めることができる、または規則によって特徴付けることができる、または規則によって特徴付け可能であり得る。
【0015】
これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域の不均一性は、さまざまな様式で顕著であり得る。
【0016】
例えば、これらの構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に決定されている、不均一な、特に非周期的な配置を有していてよい。例えば、これらの横断面領域が、周期的なグリッドとは異なって配置されていてよい。しかし、これらの横断面領域が、例えば、周期的なグリッド上に不均一に分布していてもよい。
【0017】
代替的または付加的に、これらの構造要素の横断面領域は、互いに不均一であり、特に互いに異なるジオメトリ、例えば、予め定められた規則によって明確に規定された不均一な直径を有していてよい。しかし、横断面領域のジオメトリが、特に、非限定的な例として、その内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第11,079,538号明細書に開示されているように、非円形形状を有している横断面領域のケースにおいて、同じタイプであるが、互いに相対的にねじられている(例えば、反転させられている)ものであってもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、各ファイバは直径を有し、ファイバ直径およびコア対クラッドの直径比(ファイバがクラッドを有している場合)のうちの少なくとも1つは、非限定的な例として、その内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第11,079,538号明細書に開示されているように、バンドルの中心軸線からファイバの半径方向変位に応じて変化する。
【0019】
さらに、代替的または付加的に、これらの構造要素は、互いに等しくない屈折率、特に互いに異なる屈折率を有していてよく、これらの屈折率は、予め定められた規則によって一義的に決定されている。
【0020】
特に、横方向アンダーソン局在の物理的効果によって、導波路の横断面の部分領域に対する伝送された電磁波の振幅の制限を、構造要素の不均一性によって得ることができる。したがって、これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域を、導波路によって伝送された電磁波が搬送方向に対して横方向に延在する方向において局在化された状態を維持するように特に不均一に形成することができ、特に、これによって、電磁波、あるいは選択された波長範囲、特に可視光および/または赤外光および/または紫外光も、方向付けされたまたは制限された様式で伝送され、特にイメージ情報が伝送される。このケースにおいては、本発明による導波路内の光の伝搬の性質が制限されているため、イメージ情報を高い鮮明度で伝送することができ、これによって、従来の光ファイバイメージガイドと比較して鮮明度を向上させることができる。
【0021】
他方で、これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域を、導波路が再現可能な構造を有しているように、特に、この導波路と同一の構造を有している別の導波路が生産可能となるように、予め定められた規則によって固定して形成することができる。換言すれば、導波路に固有の不均一性または対称性からの偏差を、予め定められた規則のみに基づいて、別の導波路のために生成および再現することができる。したがって、予め定められた規則は、特に、複数の構造要素、特に横断面領域によって形成されるその構造において導波路を記述および/または構築するための詳細な情報を含んでいてよい。
【0022】
横断面における構造要素の横断面領域によって規定される導波路の構造は、搬送方向に沿って不変であってよい、または数学的な意味で類似していてよい。このケースにおいて、導波路は、搬送方向に沿って領域を有していてよく、この領域の横断面は変化し、例えば、近位端から遠位端まで、または近位端と遠位端との間の少なくとも1つの領域において連続的に変化する、または長さLの少なくとも1つのセクションにおいて連続的に変化する。長さLは、少なくとも、横断面変化の最大の延在もしくは差と同じ長さであってよい、または少なくとも、より大きな入力横断面の最大の延在に対応する。
【0023】
導波路が搬送方向に沿って数学的な意味で類似しているケースにおいて、この導波路は、横断面形状の変化を伴っていても、伴っていなくてもよい。近位端および遠位端における1つまたは複数の構造要素の対応する位置は、それらが互いに対してねじられるように変化してもよく、これは、例えば、製造中に導波路をねじることによって、かつ/または回転力もしくは相応に方向付けられた力の作用の下での熱後処理によって、生じ得る。横断面の変化とねじりとの組み合わせも考えられる。
【0024】
特に横断面領域の配置の一義的な規定の規則、横断面領域のジオメトリの一義的な規定の規則および/または構造要素の屈折率の一義的な規定の規則は、特に、横断面領域の位置、横断面領域の面積または各構造要素の屈折率を規定するための決定論的規則に従って、各構造要素の特徴量の指定を含むことができる。
【0025】
換言すれば、予め定められた規則は、自身の構造要素を伴う導波路の構造を記述する、一義的に、ランダム性に依存せずに、構造要素の特徴を規定する決定論的規則であってよい。
【0026】
一義的な指定の規則、特に、特徴を指定するための決定論的規則は、固定値の列、特に固定値の数学的な列を含むことができる。値の列は、不一致の少ない連続として、かつ/または決定論的列として、例えばHalton列として、Sobol列として、Niederreiter列として、Hammersley列として、Faure列として、または組み合わせとして、いくつかの列の組み合わせまたは列として形成されていてよい。例えば、第1の列の一部および別の列の一部を、特徴を指定するために規定された様式で提供することもできる。
【0027】
一義的な規定の規則、特に特徴量を指定するための決定論的規則は、特定の値を使用すること、特に、特定の構造要素に対する特徴量を指定するための決定論的列の決定可能な一義的に指定された値を使用すること、別の構造要素に対する特徴量を指定するための決定論的列の別の値を使用すること、別の構造要素の値または特徴量が、特に、特定の構造要素の値または特徴量を考慮して、規定されている条件に違反しているかどうかをチェックすること、規定されている条件に違反している場合には、別の値を破棄し、別の構造要素の特徴量を指定するために決定論的列の別の値を使用すること、または規定されている条件が満たされるように、または規定されている条件にもはや違反しないように、所定の様式で別の値を変更することを含んでいてよい。この文脈において、規定されている条件は、これらの値または特徴量の間の固定された最小差の形態で、特に、これらの構造要素の横断面エリアの位置の間の固定された最小距離の形態で存在することができる。この文脈において、以降の例示的な説明が参照される。
【0028】
導波路の実施形態では、少なくとも1つのタイプの構造要素の横断面表面の位置、特に中点に対するボロノイ面の面積含有の分布が、特に、イメージガイドにおけるイメージ鮮明度に対する均一性基準として形成され得る、以降の条件のうちの少なくとも1つを満たすことができる。
【0029】
(i)分布の分散Vは、横断面エリアのランダムな位置に対する対応する分布の分散Vより小さくてよく、比V/Vは1~10であり、特に1より大きく、2より大きく、2.5より大きく、かつ/または8未満であり、7未満であり、または6.5未満である。比V/Vは、1~8の範囲、2~7の範囲または2.5~6.5の範囲にあってよい。本願の意味における分散とは、特に、V=σ/Aが適用されるように、導波路の横断面エリアAに対して正規化された分散であると理解されるべきであり、ここで、σは、表面A内の構造要素の横断面エリアの位置に対するボロノイ面の面積含有の分布の分散を表す。
【0030】
(ii)分布の分散Vは、0.38/N2,033未満であってよく、ここでNは、少なくとも1つのタイプの構造要素の数を表し、分散はここでも、特に、正規化された分散として理解される。
【0031】
(iii)分布の分散Vは、横断面エリアの周期的な位置に対する対応する分布の分散より大きくてよく、分散V/Aは、0より大きく、特に10-10より大きく、10-9より大きく、または10-8より大きく、分散はここでも、特に、正規化された分散として理解されるべきである。
【0032】
(iv)分布のスキューネスの量Sは、横断面エリアのランダムな位置に対する対応する分布のスキューネスの量Sより小さくてよく、ここで、スキューネスの量Sは、0~1.5の範囲にあり、特に0.01より大きく、0.05より大きく、0.1より大きく、かつ/または1.4より小さく、1.2より小さく、または0.8より小さい。代替的または付加的に、量S/Sの比は、1~50であってもよく、特に、1.1より大きくてもよく、1.3より大きくてもよく、1.9より大きくてもよく、かつ/または25未満であってもよく、15未満であってもよく、または10未満であってもよい。
【0033】
(v)分布のクルトシスWは、横断面エリアのランダムな位置に対する対応する分布のクルトシスWzより小さくてよく、ここで、クルトシスWは、0~10であり、特に0.5より大きく、1より大きく、2より大きく、かつ/または10より小さく、6より小さく、5より小さい。代替的または付加的に、比W/Wは、1~5であってもよく、特に、1.1より大きくてもよく、1.5より大きくてもよく、2より大きくてもよく、かつ/または4.5未満であってもよく、4未満であってもよく、または3未満であってもよい。
【0034】
第1のタイプの構造要素の横断面領域の総面積と、第2のタイプの構造要素の横断面領域の総面積と、の比は、例えば1:9~9:1の範囲、3:7~7:3の範囲、4:6~6:4の範囲にあってよく、特に5:5であってもよい。これは、充填の程度としても理解され得る。
【0035】
特に、複数の構造要素がフィラメント状チャネルの形態で提供されるケースにおいて、第1のタイプの構造要素の横断面領域の総面積と、第2のタイプの構造要素の横断面領域の総面積と、の比は、1:150~150:1の範囲、1:100~100:1の範囲、または1:50~50:1の範囲にあってもよい。
【0036】
各タイプに対する構造要素の横断面領域の総面積は、例えば、横断面面積の少なくとも1/(10*T)、少なくとも1/(5*T)または少なくとも1/(3*T)であってよく、ここで、Tは、構造要素のタイプの数を表す。
【0037】
第1のタイプの構造要素の第1の屈折率および第2のタイプの構造要素の第2の屈折率は、少なくとも10-4、例えば少なくとも10-3、例えば少なくとも10-2、例えば少なくとも10-1、例えば少なくとも1、例えば少なくとも2、例えば少なくとも3、例えば少なくとも4だけ異なっていてよい。
【0038】
構造要素の横方向の延在に関して、少なくとも1つの横断面領域が、100nm~50μm、400nm~20μmまたは1μm~16μmの直径を有していることが提供され得る。
【0039】
さらに、少なくとも1つの横断面領域が、特に、好ましくは伝送されるべき電磁波の波長範囲の平均波長の0.1倍~10倍、平均波長の0.2倍~5倍または平均波長の0.5倍~2倍の直径を有していることが提供され得る。
【0040】
これらの構造要素のジオメトリ形状に関して、横断面領域が、非円形または多角形、例えば五角形または六角形のジオメトリを有していることが提供され得る。
【0041】
上述のように、導波路は、複数の構造要素を含むことができ、少なくとも2つの異なるタイプの構造要素が含まれている。ここで、導波路の1つの実施形態において、1つの第1のタイプの構造要素と、複数の第2のタイプの構造要素と、が含まれることが提供されてよい。したがって、複数の構造要素は、特に、厳密に1つの第1のタイプの構造要素を含んでいる。
【0042】
第1のタイプの構造要素を、特に、例えばモノリシックなベースボディとして、第1の媒体を用いて、または第1の媒体から形成することができ、第1の媒体は、第1の屈折率を有している。第2のタイプの構造要素は、ベースボディ内のキャビティとして形成されていてよく、キャビティは、好ましくは、例えば、キャビティ内に媒体として存在し得る空気またはガスの屈折率によって第2の屈折率を成す。
【0043】
ベースボディ内のキャビティは、フィラメント状チャネル、すなわち、例えば、特に超短パルスレーザーのレーザービームによってベースボディ内に導入され得る導波路の横断面面積に比べて著しく小さい面積を有しているチャネルとして形成され得る。さらに、ベースボディにおけるフィラメント状チャネルを、例えば、フィラメント状チャネルの輪郭を滑らかにするために、特に化学的または物理的にエッチングプロセスによって再加工することができる。
【0044】
特に、導波路がキャビティを備えたベースボディとして形成されるが、ベースボディとは独立もしているケースにおいて、導波路は、搬送方向に沿った場合と比べて、横断面においてより大きな延在を有し得る。特に、導波路を、フェースプレートとして形成することができる。
【0045】
導波路が、少なくとも4mm、少なくとも2,500mm、または少なくとも10,000mmの横断面面積を有していることが提供され得る。
【0046】
導波路は、横断面において、例えば、搬送方向に沿った延在の少なくとも2倍、搬送方向に沿った延在の少なくとも5倍、または搬送方向に沿った延在の少なくとも10倍大きい延在を有していてよい。
【0047】
キャビティを備えたベースボディを、さまざまな様式で生産または製造することができる。一方では、ベースボディ内のキャビティを、ベースボディの付加構造によって、例えば3D印刷プロセスによって形成することができる。代替的または付加的に、キャビティは、特に、研磨材加工方法、例えば機械的ドリル加工によって、特に、ベースボディに導入される孔として、ベースボディに減算的に導入されてよい。使用される方法に応じて、孔は、円形のジオメトリだけに限定されない。
【0048】
導波路は、マルチトレインプロセスにおいて、特に、導波路が、複数の構造要素に加えて、少なくとも第2の複数の構造要素を含むように製造されていてよく、導波路は、横断面において、少なくとも2つの表面領域を有しており、これらの表面領域はそれぞれ2つの複数の構造要素のうちの1つの構造要素の横断面領域を含んでおり、これらは回転および/または反転を除いて、同一の構造を有し得る。
【0049】
搬送方向に沿った導波路のサイズに関して、特に、導波路がフェースプレートとして形成されている場合、導波路が、搬送方向に沿って10mm未満、6mm未満、または5mm未満の延在を有していることが提供され得る。
【0050】
しかし、概して、導波路が、少なくとも10mm、少なくとも20mm、少なくとも50mm、または少なくとも100mmの搬送方向に沿った延在を有していることも提供され得る。
【0051】
導波路が、キャビティを備えたベースボディとして形成されているケースにおいて、ベースボディ内のキャビティ、特にフィラメント状チャネルおよび/または孔に第2の媒体が充填されていてよく、第2の媒体は第2の屈折率を有している。
【0052】
材料に関して、少なくとも1つの構造要素、特に第1のタイプのこの構造要素またはある構造要素、特にベースボディとして形成されている構造要素は、媒体として以降の材料、すなわちガラス、石英ガラス、ポリマー、結晶、単結晶、多結晶材料および/またはガラスセラミックのうちの1つまたは複数を含むか、またはそれから成ることが提供され得る。
【0053】
さらに、少なくとも1つの構造要素、特に第1のタイプのこの構造要素またはある構造要素、特にベースボディとして形成されている構造要素は、媒体である材料を含んでいてよい、またはそれから成っていてよく、これは、伝送されるべき波長範囲、特に2μm~20μmにおいて、特に100dB/m未満、特に50dB/m未満、特に10dB/m未満、特に1dB/m未満の減衰、特に赤外線透過性材料、特に、特に、酸素、硫黄、セレンおよびテルルを含むグループからの少なくとも1つの元素と、ヒ素、ゲルマニウム、リン、アンチモン、鉛、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタン、ナトリウムを含むグループからの少なくとも1つの元素と、を含んでいるカルコゲン化合物。
【0054】
さらに、光学活性材料が、例えば媒体または充填物の一部として、かつ/または層もしくはコーティングとしても、またはロッドもしくは管として形成された構造要素のアセンブリの表面上の他の変更として提供され得る。したがって、例えば、例えば増幅または変換の意味での、案内される電磁波の変更を達成することができる。
【0055】
別の構造要素、特に第2のタイプのこの構造要素またはある構造要素は、上述の材料のうちの別の材料を含んでいてよい、またはそれから成っていてよい。換言すれば、構造要素、特に第2のタイプのこの構造要素またはある構造要素、したがって、特に、第2の媒体が充填されているベースボディ内のキャビティも、媒体である、上述の材料のうちの1つまたは複数を含んでいてもよく、それから成っていてもよく、これは、特に、上述した構造要素、したがって、特に第1のタイプの構造要素が含んでいないような材料である。
【0056】
上述のように、導波路は、少なくとも2つの異なるタイプの構造要素である複数の構造要素を含んでいてよく、上述のように、例えば1つの第1のタイプの構造要素と、多数の第2のタイプの構造要素と、が使用可能である。
【0057】
別の実施形態では、ここで、複数の第1のタイプの構造要素および複数の第2のタイプの構造要素を使用できることが提供される。
【0058】
第1のタイプの構造要素は、特に、第1の媒体を有している、または第1の媒体から成るロッド状または管状のボディとして形成されてよく、第1の媒体は第1の屈折率を有している。
【0059】
第2のタイプの構造要素は、特に、第2の媒体を有している、または第2の媒体から成るロッド状または管状のボディとして形成されてよく、第2の媒体は第2の屈折率を有している、かつ/または第1のタイプの構造要素内のキャビティとして形成されてよく、このキャビティは第2の屈折率を成す、または第2の屈折率を有する第2の媒体で充填されている。
【0060】
特に、第2のタイプの構造要素が、第1のタイプの構造要素内の、充填されているキャビティとして存在し得るケースにおいて、構造要素は、コアが、充填されているキャビティに対応するように、コア・シェルシステムとして形成されていてよい。
【0061】
この文脈において、ロッド状または管状のボディは、円形の横断面ジオメトリを有しているものとしてのみ理解されるべきではない。
【0062】
本発明はさらに、特に、本明細書に記載された特徴のうちの1つまたは複数を有している、電磁波を伝送するための導波路に関し、特に、導波路の近位端から導波路の遠位端に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路に関し、導波路は複数の構造要素を含んでおり、少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち第1の屈折率を有する第1のタイプの構造要素および第2の屈折率を有する第2のタイプの構造要素が含まれており、これらの構造要素は、それぞれが1つの構造要素の横断面に対応する複数の横断面領域が、導波路の横断面において規定されるように、それぞれ搬送方向に沿ってかつ導波路の横断面にわたって比例して延在し、導波路は、搬送方向に沿った場合と比べて、横断面においてより大きな延在を有している。
【0063】
本発明はさらに、特に、本明細書に記載された特徴のうちの1つまたは複数を有している、電磁波を伝送するための導波路に関し、特に、導波路の近位端から導波路の遠位端に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路に関し、導波路は複数の構造要素を含んでおり、少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち第1の屈折率を有する第1のタイプおよび第2の屈折率を有する第2のタイプの構造要素が含まれており、これらの構造要素は、それぞれが1つの構造要素の横断面に対応する複数の横断面領域が、導波路の横断面において規定されるように、それぞれ搬送方向に沿ってかつ導波路の横断面にわたって比例して延在し、これらの構造要素のうちの少なくとも1つの構造要素は、2μm~20μmの波長範囲において、100dB/m未満、特に50dB/m未満、特に10dB/m未満、特に1dB/m未満の減衰を有しており、特に、赤外線透過性材料を含む、または赤外線透過性材料から成る。
【0064】
搬送方向における導波路の延在に応じて、以降の減衰も提供され得る。搬送方向における延在が少なくとも5mmの導波路の場合、100dB/m未満の減衰が提供され得る。搬送方向における延在が少なくとも10cmの導波路の場合、50dB/m未満の減衰が提供され得る。搬送方向における延在が少なくとも1mの導波路の場合、30dB/m未満の減衰が提供され得る。
【0065】
本発明はさらに、導波路、特に、本明細書に記載された特徴のうちの1つまたは複数を有している、導波路を生産する方法に関し、この方法は、第1の屈折率を有している第1のタイプの、第1の媒体を備えた、または第1の媒体から成る、特にモノリシックなベースボディの形態の構造要素を提供すること、および第2の屈折率を有している複数の第2のタイプの構造要素を導入することを含んでおり、キャビティがベースボディに、この目的のために導入されており、これらのキャビティには第2の媒体が充填されている。
【0066】
第2のタイプの構造要素を、それぞれが1つの第2のタイプの構造要素の横断面に対応する複数の横断面領域が、導波路の横断面において規定されるように、それぞれ導波路の横断面にわたって比例して延在することができるように導入することができる。
【0067】
本発明によれば、第2のタイプの構造要素をさらに、第2のタイプの構造要素の横断面領域が、不均一であり、特に非周期的であるが、予め定められた規則によって明確に規定されている配置を有しており、かつ/または不均一であるが、予め定められた規則によって明確に規定されているジオメトリ、例えば直径を有しているように導入することができる。
【0068】
導波路を製造する方法において、特に横断面領域の配置および/またはジオメトリの一義的な規定の規則が、特に、各構造要素の横断面領域の位置および/または面積を規定するために、決定論的規則に従って第2のタイプの各構造要素に対して特徴量を指定することを含んでいることが提供され得る。
【0069】
一義的な指定の規則、特に特徴を規定するための決定論的規則は、特に、固定値の列、特に数学的な列の使用を含むことができる。さらに、上で示した列が参照される。さらに、上で詳細に記載された、使用するステップ、チェックするステップ、必要に応じて値を破棄/変更するステップが参照される。
【0070】
少なくとも1つのタイプの構造要素の横断面表面の位置、特に中心に対するボロノイ面の表面積の分布は、上述の条件、特に(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)のうちの少なくとも1つを満たすことができる。
【0071】
導波路を生産するプロセスにおいて、キャビティを、フィラメント状チャネルとして、特にレーザービーム、例えば超短パルスレーザーでベースボディに導入することができる。さらに、ベースボディ内のフィラメント状チャネルを、特に化学的かつ/または物理的にエッチングプロセスによって、例えば、特に、第2の媒体でフィラメント状チャネルが充填される前に、フィラメント状チャネルの輪郭を滑らかにするために後処理することができる。
【0072】
キャビティは、キャビティの直径より大きい、例えばキャビティの直径の2倍またはキャビティの直径の3倍大きい相互の距離でベースボディ内に導入されてよい。
【0073】
キャビティは、ベースボディの付加構造によって作製されてもよい、かつ/または減算的に、特に研磨材加工方法、例えば、機械的ドリル加工によってベースボディ内に導入されてもよい。
【0074】
材料に関して、メインボディが、媒体として、上で列挙された材料のうちの1つまたは複数を含む、またはそれから成ることが提供され得る。さらに、少なくとも1つの第2のタイプの構造要素は、媒体として、第1のタイプのメインボディに関して述べた材料のうちの1つまたは複数、特にメインボディが含んでいない材料を含むことができる、またはそれから成ることができる。
【0075】
本発明はさらに、特に、引張法またはマルチ引張法と称され得る、本明細書に記載の方法ステップのうちの1つまたは複数を含んでいる、導波路を製造する方法に関する。
【0076】
これらの方法では、上記の特徴のうちの1つまたは複数を有している導波路を、それぞれも上記の特徴のうちの1つまたは複数を有している1つまたは複数の別の導波路と、プリフォームを形成するためにこれらの導波路が互いに平行な搬送方向を有しているように、組み立てることができる。
【0077】
次に、組み立てられたこれらの導波路を、搬送方向に沿って長さ方向で一緒に線引きすることができる。特に、少なくとも1:2、少なくとも1:10、または少なくとも1:100の線引き係数が考慮に入れられる。
【0078】
次いで、長手方向に組み立てられたこれらの導波路が、搬送方向に対して横方向の複数のセクションに分解されてよく、これらのセクションは、次いで、再びプリフォームを形成するために、互いに平行な搬送方向で組み立てられてよい。
【0079】
次いで、組み立てられたこれらのセクションを、搬送方向に沿って長さ方向で一緒に線引きすることができる。ここでも、少なくとも1:2、少なくとも1:10、または少なくとも1:100の線引き係数が考慮に入れられる。
【0080】
これらの導波路および/またはセクションがそれぞれ、特に上記の詳細に従って、アセンブリの配置が予め定められた規則によって一義的に決定されるようにプリフォームを形成するために組み立てられてよい。
【0081】
これらの導波路および/またはセクションが、さらに、それぞれ、第2の構造要素の横断面領域によって形成される構造体が横断面において互いに対して、特に所定の様式で回転させられるように、また特に互いに対して回転させられないように、プリフォームを形成するために組み立てられてよい。さらに、組み立て中にこれらの導波路および/またはセクションを長さ方向に折り返すことができ、これによって、横断面の鏡像が作成される。
【0082】
この文脈において、少なくとも1つの別のプリフォームから形成されたセクションが組み立てられてもよい。これらのプリフォームは、共通の決定規則に従って組み立てられてよく、実質的に同一であるが、異なる決定規則に従っていてもよい。
【0083】
さらに、これらの導波路および/またはセクションが、それぞれ、自動化された様式で、特にロボットによって組み立てられてよい。さらに、細長く組み立てられたこれらの導波路および/または細長く組み立てられたこれらのセクションが、熱および/または圧力を加えることによって、特に真空下で、溶融されてよい。
【0084】
本発明はさらに、導波路を製造する方法に関し、2つ以上の導波路が製造され、これらの導波路は、第2のタイプの構造要素の横断面領域がそれぞれ、同じ、不均一であるが、予め定められた規則によって一義的に規定されている配置を有し、かつ/または同じ、不均一であるが、予め定められた規則によって一義的に規定されているジオメトリ、例えば直径を有しているように、同じ様式で形成される。
【0085】
特に、この方法は、複数の同一の導波路を生産する方法として設計されていてよく、複数の導波路は、互いに独立して生産され得る。したがって、特に、同じ構造を有している別の導波路を、所定の規則のみに基づいて製造することができる。
【0086】
この方法を使用して複数の同一の導波路を生産できるという事実とは別に、この方法は、少なくとも特定の特性に関して一致する複数の導波路を生産するのにも適している。例えば、複数の導波路は、イメージ鮮明度について規定された均一性基準を満たすことができ、かつ/または少なくとも1つのタイプの構造要素の横断面エリアの位置、特に中心に対するボロノイ面の面積含有の分布に関して上述した条件のうちの1つまたは複数を満たすことができる。
【0087】
本発明はさらに、特に、導波路について上述した特徴のうちの1つまたは複数を有している導波路であって、上述したプロセスステップのうちの1つまたは複数を含んでいるプロセスによって製造されたまたは製造可能である導波路に関する。
【0088】
最後に、本発明は、2つ以上の導波路を含んでいるセットにも関し、各導波路は、特に、導波路について上述した特徴のうちの1つまたは複数を有しており、特に、上述した方法ステップのうちの1つまたは複数を含んでいる方法によって生産されており、または生産可能であり、導波路はそれぞれ複数の構造要素を含んでおり、これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域は、不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に形成されており、2つ以上の導波路は、これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域が不均一に同じ様式で形成されるように同一に形成されている。
【0089】
以降では、本発明の実施形態を、説明される図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1(a)】2つのタイプの構造要素を有している導波路の横断面の概略図であり、これらの構造要素の横断面エリアは不均一に配置されている。
図1(b)】2つのタイプの構造要素を有している導波路の横断面の概略図であり、これらの構造要素の横断面エリアは不均一に配置されている。
図1(c)】2つのタイプの構造要素を有している導波路の横断面の概略図であり、これらの構造要素の横断面エリアは不均一に配置されている。
図1(d)】3つのタイプの構造要素を有している導波路の横断面の概略図であり、これらの構造要素の横断面エリアは不均一に配置されている。
図1(e)】3つのタイプの構造要素を有している導波路の横断面の概略図であり、これらの構造要素の横断面エリアは不均一に配置されている。
図2(a)】横断面エリアが格子上に不均一に分布している2つのタイプの構造要素を有している2つの導波路の概略斜視図である。
図2(b)】屈折率(複数のタイプ)が不均一である、かつ/またはジオメトリ(直径)が不均一である複数の構造要素を有している2つの導波路の概略斜視図である。
図3】横断面エリアが六角形の格子上に不均一に分布している2つのタイプの構造要素を備えた導波路の概略横断面図である。
図4】2つのタイプの構造要素を備えた導波路の概略横断面図であり、これらの構造要素のタイプ/屈折率は決定論的規則に従って決定されている/決定される。
図5】ベースボディとしての第1のタイプの構造要素と、ベースボディ内のキャビティとしての複数の第2のタイプの構造要素と、を有している、例えばフェースプレートの形態の導波路の概略横断面図であり、ベースボディ内の第2のタイプの構造要素の位置は、決定論的規則に従って固定されている。
図6(a)】第1のタイプの構造要素内に配置されている第2のタイプの構造要素の横断面エリアの位置に対するボロノイ面の面積含有の分布の分散の、第2のタイプの構造要素の数に対して対数表現でプロットされたプロットである。
図6(b)】第1のタイプの構造要素内に配置されている第2のタイプの構造要素の横断面エリアの位置に対するボロノイ面の面積含有の分布の分散の、第2のタイプの構造要素の数に対して二重対数表現でプロットされたプロットである。
図7(a)】円形の横断面を有している第1のタイプの構造要素内に配置されているHalton列による第2のタイプの構造要素の横断面表面の位置に対するボロノイ面の例を示す図である。
図7(b)】Sobol列によるポジショニングの例を示す図である。
図7(c)】ランダムなポジショニングの例を示す図である。
図7(d)】別の比較例としての周期的なポジショニングの例を示す図である。
図8(a)】正方形の横断面を有している第1のタイプの構造要素内に配置されている第2のタイプの構造要素の横断面表面の位置に対するボロノイ面の例を示す図である。
図8(b)】Sobol列に従ったポジショニングの例を示す図である。
図8(c)】ランダムなポジショニングの例を示す図である。
図8(d)】別の比較例としての周期的なポジショニングの例を示す図である。
図9(a)】長さ方向に線引きされている、プリフォームに組み立てられた導波路の概略斜視図である。
図9(b)】長さ方向に線引きされている、そこからプリフォームに再び組み立てられた導波路の概略斜視図である。
図9(c)】長さ方向に線引きされている、そこからプリフォームに再び組み立てられた導波路の概略斜視図である。
図9(d)】再び組み立てられた導波路の概略斜視図である。
図9(e)】圧力下で溶融された導波路の概略斜視図である。
図10(a)】長さ方向で線引きされた1つの導波路のセクションとしての、再び、プリフォームを形成するために、図9において組み立てられた導波路の概略横断面図であり、これらの導波路は互いに対してねじられていない。
図10(b)】長さ方向で線引きされた1つの導波路のセクションとしての、再び、プリフォームを形成するために、図9において組み立てられた導波路の概略横断面図であり、これらの導波路は所定の様式で互いに対してねじられている。
図10(c)】長さ方向で線引きされた2つの導波路のセクションとしての、再び、プリフォームを形成するために、図9において組み立てられた導波路の概略横断面図であり、これらの導波路は互いに対してねじられていない。
図10(d)】長さ方向で線引きされた2つの導波路のセクションとしての、再び、プリフォームを形成するために、図9において組み立てられた導波路の概略横断面図であり、これらの導波路は所定の様式で互いに対してねじられている。
図11】構造要素または構造要素の横断面領域が不均一に形成されているが、予め定められた規則によって明確に規定されている導波路のさまざまな可能性の概略図である。
図12】構造要素または構造要素の横断面領域間のバリエーションためのさまざまな態様およびこれらの態様の組み合わせの可能性の概略図である。
図13】不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に形成されている構造要素または構造要素の横断面領域を有している導波路のさまざまな別の可能性の概略図であり、これらの導波路はそれぞれ、第1のタイプの構造要素および複数の第2のタイプの構造要素を含んでいる。
図14】不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に決定されている構造要素または構造要素の横断面領域を有している導波路のさまざまな別の可能性の概略図であり、これらの導波路はそれぞれ、複数の第1のタイプの構造要素および複数の第2のタイプの構造要素および、適宜、複数の別のタイプの構造要素を含んでいる。
図15】形成されている第1のタイプの構造要素と、第1のタイプの構造要素内のフィラメント状チャネルとして形成されている複数の第2のタイプの構造要素と、を有している、製造された導波路のフェースの写真を示す図である。
図16】複数の第1のタイプの構造要素および複数の第2のタイプの構造要素を有している、製造された導波路の写真(および種々の拡大されたセクション)を示す図である。
図17】イメージガイドとして適用されている、図16の導波路の写真を示す図である。
図18】サンプルのMTFを示す図である。
図19】回折限界MTFを示す図である。
図20】MTFを受け取るために、フーリエ変換される必要がある、線広がり関数(LSF)である、測定されたエッジ広がり関数(ESF)の導関数を示す図である。
図21】カットオフ周波数がより高い値にシフトし、倍率が増加し、したがって有効ピクセルサイズが減少することを示すグラフである。
図22】空間周波数対強度のグラフである。
図23】誤差関数の曲線進行を示す図である。
図24】例8の離散フーリエ変換データを示すグラフである。
図25】例1のMTFを示すグラフである。
図26】例2のMTFデータを示すグラフである。
図27】例3のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図28】例4のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図29A】例5のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図29B】例5のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図29C】例5のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図30】例6のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図31】例7のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図32】例10のMS-SSIMデータを示すグラフである。
図33】例9のフーリエ係数および相対コントラストPを示すグラフである。
図34】異なる倍率で計算されたMTFの値を示す図である。
図35】GALOFのMTFデータからのカットオフ周波数の決定を示すグラフである。
図36】FOPのMTFデータからのfcutの決定を示すグラフである。
図37A】異なる製品を通じたUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージを示す図である。
図37B】異なる製品を通じたUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージを示す図である。
図38】直径が小さいイメージガイドのMS-SSIM計算のためのサブイメージパーティションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
図1は、特にイメージガイドとして使用可能な導波路1のさまざまな主な例を示している。横断面で示されている導波路1は、それぞれ複数の構造要素10を含んでおり、各構造要素は、本明細書の図に対して垂直な導波路1の搬送方向に沿って延在し、各構造要素10は、導波路1の横断面にわたって比例して延在する。したがって、各構造要素10は、横断面領域20、すなわち、導波路1の横断面の面積の割合を規定する。示されている導波路1の例は、それぞれ、屈折率が異なる少なくとも2つの異なるタイプの構造要素を有している。これらの原理的な実施形態は、不均一性のいくつかの変形形態を説明するのに役立ち、本発明に従って決定された構造要素の決定論的ポジショニングから、詳細において異なる可能性がある。
【0092】
図1(a)において横断面で示されている導波路は、ベースボディとして形成されている第1のタイプの構造要素10aを有しており、第1のタイプの構造要素10aは、複数の第2のタイプの構造要素10bを収容している。したがって、第2のタイプの構造要素10bは、例えば、第1のタイプの構造要素10a内の、搬送方向に沿って延在しているキャビティまたは中空チャネルとして形成されていてよい。このケースにおいて、ベースボディとして形成されている第1のタイプの構造要素10aは、第1の屈折率を有している第1の材料を含んでおり、例えばキャビティとして形成されている第2のタイプの構造要素10bは、例えば、その中に含まれている空気または別のガスによって、第2の屈折率を成す。このケースにおいて、第1のタイプの構造要素10aの横断面領域20は、キャビティによって規定されているこのエリアにおける孔を引いた導波路の横断面エリアに対応し、第2のタイプの構造要素10bの横断面領域20はそれぞれ、キャビティの横断面エリアに対応する。しかし、メインボディ内のキャビティが第2の材料で充填されていてもよく、これによって、第2のタイプの構造要素10bが、充填されたキャビティに対応する。図に概略的に示されているように、第2のタイプの構造要素10bの横断面領域20は、その位置が横断面全体にわたって不均一に分布しているという点で不均一であり、特に周期的なグリッド上に位置していない。しかし同時に、これらの構造要素の位置は、本明細書でより詳細に説明されるように、予め定められた規則によって一義的に決定されている。
【0093】
図1(b)において横断面で示されている導波路は、2つのタイプの構造要素10a,10b、すなわちここでも、ベースボディとして形成されていて、第1の屈折率を有している1つの構造要素10aと、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有している複数の構造要素10bと、を有している。ここに示された例では、第2のタイプの構造要素10bの横断面領域20は、不均一に配置されているだけでなく、不均一なジオメトリ、このケースにおいては不均一な直径も有しており、このケースでは、制限された数、すなわち2つの異なる直径が存在している。このケースにおいて、配置の不均一性および/またはジオメトリの不均一性は、予め定められた規則によって明確に決定されている。
【0094】
図1(c)において横断面で示されている導波路は、ここでも、2つのタイプの構造要素10a,10bを有しており、第2のタイプの構造要素10bの横断面領域はそれぞれ、第1のタイプの構造要素10a内に、特にコア・シースシステムとして配置されている。したがって、このケースにおいては、複数の第1のタイプの構造要素10aと、複数の第2のタイプの構造要素10bと、が提供される。これらの構造要素またはこれらの構造要素の横断面領域は、(第2のタイプの構造要素10bを収容する)第1のタイプの構造要素10aが、導波路の横断面にわたって不均一に、特に非周期的に配置されるように、不均一に形成されており、この配置は、予め定められた規則によって決定されている。
【0095】
図1(d)および図1(e)において横断面で示されている導波路は、いくつかの態様において、図1(a)および図1(b)に示されている導波路にそれぞれ対応しているが、異なる屈折率を有している3つのタイプの構造要素10a,10b,10cを有している。特に、ベースボディとして形成されている構造要素10a内のキャビティは、異なる媒体で充填されていてよい。したがって、構造要素10b,10cは、特に、それらの屈折率が互いに異なるという点で不均一性を有しており、キャビティとして形成されている構造要素のうちのどれが、どの屈折率を受け取るかの決定は、予め定められた規則に従い得る。
【0096】
図2は、特にイメージガイドとして使用可能な導波路1の2つの別の例を示している。ここでも、導波路1は複数の構造要素10を含んでおり、各構造要素10は、搬送方向5に沿って導波路1の近位端2から遠位端4まで延在しており、例えば、ロッド状である。
【0097】
図2(a)において示されている導波路は、複数の第1のタイプの構造要素10aと複数の第2のタイプの構造要素10bとを有している。この例では、これらの構造要素の横断面領域は、周期格子上に配置されている。しかし、これらの構造要素は、第1のタイプの構造要素10aおよび第2のタイプの構造要素10b、ひいては屈折率が不均一に配置されている、かつ/または分布しているという点で不均一な配置を有しており、また、この配置および/または分布は、予め定められた規則によって一義的に決定されている。
【0098】
図2(b)において示されている導波路は、ここでも、周期格子上に配置されている複数の構造要素10を含んでおり、この例では、構造要素の横断面領域は、不均一なジオメトリを有している。特に、これらのジオメトリは、これらの構造要素の直径またはこれらの構造要素の横断面領域が互いに異なるという点で、異なっていてよい。この不均一性の形は、予め定められた規則によって明確に規定されていてよい。さらに、構造要素10が、これらの構造要素の屈折率が互いに異なっているという点での不均一性、特に予め定められた不均一性を示してよい。これに関して、異なる屈折率の離散的な数、例えば2、3、4等が提供されてよいが、原則的に、屈折率の連続的なバリエーションが提供されてもよい。
【0099】
図3は、いくつかの態様において、図2(a)において示された導波路に対応している導波路の別の横断面を示している。図3において示されている導波路は、複数の、特にロッド状の構造要素10を有しており、すなわち、複数の第1のタイプの構造要素10aおよび複数の第2のタイプの構造要素10bを有しており、これらの構造要素10は、横断面において周期格子上に配置されており、この周期格子はこの例では六角形の格子に対応する。したがって、これらの構造要素10のうちの少なくとも1つ、またはその横断面エリア20が、6つの直接的に隣接している構造要素10またはその横断面エリア20から等距離にあり、好ましくはこれに隣接していることが想定される。
【0100】
図4および図5を参照して、これらの構造要素を不均一に形成し、しかし、予め定められた規則によって一義的に規定する方法の例を以降に示す。この目的のために、特徴番号、例えば、位置、タイプ、屈折率またはジオメトリをも一義的に規定するための規則が提供されてよく、この規則は、決定論的列(例えば、Halton列)を含むことができる。この列は、構造要素の特徴番号を指定するために、本明細書でより詳細に説明される決定論的規則のコンポーネントを形成する。より良く理解するために、この規則は個々のステップで記述され、それによって、特に、これらのステップによって規定される導波路の全体構造が重要であり、全体構造の決定は、導波路の全体構造が一義的に予め定められるように、導波路の製造に先行し得る。
【0101】
本発明による導波路では、例えば導波路の利用可能なエリア、例えば横断面エリアは、予め定められたパラメータに従って、かつ決定論的規則に従って、このように決定され得る位置において構造要素で充填されている。これらのパラメータは、概して、構造要素の寸法、特に形状およびサイズ、ならびに例えば構造要素の位置および間隔に関する情報、ならびに1つまたは複数のタイプの構造要素で充填されるべき表面の割合を示す充填率を含んでいる。
【0102】
例えば導波路1の丸い形状(図3を参照)に対して、例えば、予め定められた配置および構造要素の数(ここでこの例では同じ直径、六角形最密充填)を伴う、導波路1のプリフォーム(図10を参照)に対しても、例えば、第2の屈折率を有する媒体によって占有されている構造要素10bが、決定論的アルゴリズム(例えば、Halton列を含んでいる)に従った予め定められた充填率のために選択され得る。
【0103】
この目的のために、点102を、例えば、2Dハーフトーン列に従って、導波路1の円形を囲む正方形100内に生成することができる。列の値は、[0,1)×[0,1)の範囲にあり、導波路の所与のエリアの寸法に従ってスケーリングされ得る。
【0104】
Halton列は、1次元のvan der Corput列の、異なる底への多次元拡張である。bを底とするvan der Corput列x=φ(n)は、数nのbを底とする表現の逆数として規定される。例えば、任意の正の整数n>=0を、b>=2を底とする和として表すことができる。
【数1】
ここで、係数a(n)は、bを法とする完全剰余系の要素
【数2】
であり、mは、全てのj>mに対してa(n)=0となる最小の整数である。次いで、van der Corput列は、底bにおけるラジカル逆関数によって規定され、
【数3】
ここでbは素数である。
【0105】
これらの構造要素10は所定の場所に位置しており、列は全範囲[0,1)×[0,1)をカバーするので、以降の割り当てが行われる。列要素は、列内を通過する。構造要素、特に第2のタイプの構造要素10bへの割り当ては、最小ユークリッド距離によって行われる。そのようにしてすでに選択されている構造要素に割り当てられている列要素、または配置外にある列要素は無視され、プロセスは次の列要素に続く。これは、所望の充填率に対応する、特に、第2のタイプの構造要素10bの数が選択されるまで続けられる。
【0106】
このことは、分かりやすくするために2つの実施形態によって説明される。
【0107】
第1の実施形態は、円形の導波路または導波路1用のプリフォーム(図4)を示しており、これは、六角形の充填または配置で予め定められた、2つの異なる屈折率を有している少なくとも2つのタイプの、すなわち円形の構造要素から形成されている。
【0108】
ここで、この配置は、予め定められた充填の程度に達するまで、占有されている2つの屈折率を伴う決定論的列の指定に従って決定される。これによって、特定の占有された構造要素が1つの屈折率を受け取り、他の構造要素が他の屈折率を受け取る。
【0109】
これを、以降の条件下で行うことができる。列点102に最も近い構造要素が占有されている(例えば、タイプ10bに割り当てられている)。ただし、列点が円形内にあり、関係する位置または構造要素がすでに占有されていない(例えば、タイプ10bに割り当てられている)ことが条件である。これらのケースにおいて、この列点は破棄され、この列において次の列点が使用される。したがって、最初の点が決定論的列によって決定され、形(黒点)にスケーリングされ、上述の条件がチェックされ、この最初のケースにおいて、灰色の構造要素が占有される。後続の点が相応に扱われる。
【0110】
ここで別の列点102が円形の外側に存在する場合、または重複している場合、これらの列点102は破棄され、次の列点102が、予め定められた充填レベルに達するまで継続される。
【0111】
これは、円形の外側の点102v(ここでは保持)または重複している点を破棄する図および50%の充填レベルの結果を示している。
【0112】
実施形態の別の例(図5)は、所与の表面の占有を示している。ここでの目的は、例えば、レーザーフィラメント形成またはドリル加工プロセスのために、Halton列に従って、エッジ長Dの正方形プレート110上に構造要素、例えば直径を有する孔を位置決めすることである。ここでは、列点112は、値の範囲[0,1)からここで指定されるエリアの寸法範囲[-D/2,D/2)にスケーリングされる。これは、所定の充填レベルに達するまで行われる。充填率は、基材面積に対する、これらの孔の総面積の比である。孔を、列点に従って配置することができる(図5a)。代替的に、列点を孔の直径に丸めることができる(図5b)。孔が重なることが望ましくない場合(孔114の重なっている対)、このような列点は破棄されるべきである。それに応じて、重複配置(図5b)が破棄され、列においてさらに前に進められる。同様に、ここでさらに、例えば構造要素の最小間隔を規定する別の指定が存在してよい。
【0113】
上でより詳細に説明され、2つの例によってより詳細に例示された方法が、制限なく、構造要素の別の可能なバリエーションにも適用可能であり、これらのバリエーションは任意の、場合によって予め定められている表面での、3つ以上の屈折率および/または変化するもしくは可変のジオメトリ、寸法、例えば2つ以上の直径および/または形状、またはそれらの組み合わせを有しており、またはこの方法が、その構造をより明確に予め定めることができることが理解される。次に、所望の必要な占有を達成するために、利用可能な表面の占有または占有可能性の条件が、ケースバイケースベースで相応に適応させられる、または拡張させられる。
【0114】
図6を参照すると、本発明による導波路は、特に、構造要素の不均一性に関する特定の均一性基準を満たしており、好ましくは、イメージガイドとして設計されている導波路のケースにおいては、イメージ鮮明度に関する特定の均一性基準を満たしている。
【0115】
例えば、構造要素の横断面エリアに対応する、または構造要素の横断面エリアに一義的に割り当て可能な面積含有の分布は、特定の条件を満たすことができる。少なくとも1つのタイプの構造要素の横断面エリアの位置に対する、占有される横断面の総面積の平方Aに関連するボロノイエリアの面積含有の分布の例示的な分散(正規化された分散V=σ/A)が示されており、この分散は、この少なくとも1つのタイプの構造要素の数Nにわたってプロットされており、対数表現(図6a)と二重対数表現(図6b)とが示されている。
【0116】
本発明による導波路を、上述のような決定論的列によって特徴付けることができる。したがって、分散曲線200は、Halton列によって決定された横断面エリアの位置に基づいており、分散曲線202は、Sobol列によって決定された横断面エリアの位置に基づいている。比較のために、横断面エリアのランダムに決定された位置に基づく分散曲線204、および分散曲線204に対応するあてはめ曲線206(分散=0.38A/N2,033)が示されている。本発明による導波路の分布の分散(N毎)は、ランダムな無秩序を有している導波路の分散より小さいことが明らかである。
【0117】
示された曲線が、[0,1)からの値の範囲にわたる分布に基づいていることに留意されたい。
【0118】
図7および図8は、円形の横断面(図7)および正方形の横断面(図6の基礎となる図8)を有している導波路の場合の、構造要素の横断面エリアの位置212に対する例示的なボロノイ面210を示している。図7a、図8aは、Halton列に基づく位置212およびボロノイ面210を示し、図7b、図8bはSobol列に基づいており、それぞれ、本発明による導波路の不均一性に対応している。比較のために、図7c、図8cは、ランダムな配置に基づく位置212およびボロノイ面210を示し、図7d、図8dは、周期的な配置に基づいている。これらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域が不均一に形成されているが、ランダムな配置のケースよりも高い均一性を伴っていることを本発明による導波路が特徴とすることが明らかである。
【0119】
図9は、マルチ線引き法による、導波路を製造する方法のステップを示している。このプロセスでは、プリフォーム30を形成するために複数の導波路1が組み立てられ、長さ方向に線引きされる(図9a)。これらの導波路1は例えば、例えば図3による構造要素10,20もしくは10a,10bのアレンジメントまたは例えば図1(a)~図1(e)において示されているものに従った代替的なアレンジメントであってよく、これは、既知の様式ですでに線引きされていてよい。
【0120】
次に、組み立てられ、細長くされた導波路(「マルチファイバ」)が、複数のセクションに分解され、再び組み立てられてプリフォーム40を形成する(図9b、「マルチマルチアセンブリ」)。次いで、プリフォーム40が再び長さ方向で線引きされてよく(図9c)、必要に応じて再び複数のセクションに分解され、組み立てられてよい(図9d)。最後に、このようにして得られたアセンブリが、特に真空下で、熱および/または圧力を加えることによって溶融されてよい(図9e)。
【0121】
図10を参照すると、長さ方向で線引きされた組み立てられた導波路(「マルチファイバ」、ここでは「M1」)が、別のプリフォームへの組み立て中に、互いに対してねじられることなく組み立てられてよい(図10a)、または特に所定の様式で互いに対して回転させられてよい(図10b)。さらに、組み立て中に、長さ方向に線引きされた少なくとも2つの異なって組み立てられた導波路(「M1」,「M2」)からのセクションが、ねじられることなく組み立てられてよい(図10c)、または特に所定の様式で、互いに対して回転させられてよい(図10d)。第1のプリフォームが組み立てられている場合に、図10a、図10bに示されている配置と同様に、これらの導波路が、ねじられることなく配置されていてもよい、もしくはねじられることなく配置されており、または特に所定の様式で互いに対して回転させられていてもよい、または互いに対して回転させられている。プリフォームが、少なくとも2つの異なる導波路(「M1」,「M2」)の一部から組み立てられているケースにおいて、これらの異なる導波路の配置は、異なるタイプの構造要素の上述の配置(例えば、図3)に従っていてよく、したがって、同様に、予め定められた規則によって一義的に決定されていてよい。
【0122】
図11図14を参照して、本発明による構造要素の不均一性のさまざまな実施形態を、例として以降で再び説明する。上述したように、構造要素、特に、構造要素の横断面領域は、一方では互いに対する不均一性によって特徴付けられており、他方では、規則性によって特徴付けられており、これによって、構造要素の不均一性が明確に予め定められており、特に決定論的であり、かつ/または再現可能であり、偶然に従わないという効果が得られる。
【0123】
例えば、構造要素または構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置を有していてよく、予め定められた規則によって一義的に決定されている、相互に不均一なジオメトリを有していてよく、かつ/または予め定められた規則によって一義的に決定されている、相互に不均一な屈折率を有していてよい。
【0124】
図11は、予め定められた規則によって明確に決定されている不均一な配置を実現するためのさまざまな可能性をツリー図によって示している。図11aは、開始点として、例えばマトリックス材料として形成され得る構造要素10aを示している(構造要素10aが空気として形成されている、または存在していないことも可能である)。図11bは、そこから導出された別の開始点を示しており、これは、構造要素10aと、この場合に、周期的なポジショニングを有している、構造要素での占有のための複数の周期的な位置Pと、を有している。図11dは、図11aから導出された別の開始点を示しており、これは、構造要素10aと、非周期的なポジショニングを得るための、構造要素での占有のための複数の非周期的な位置Pと、を有している。図11bおよび図11dにおいて示されている開始点から開始して、以降でより詳細に説明するように、本発明による導波路は、位置Pを構造要素で占有することによって得られる。
【0125】
図11bから開始して、図11cは、横断面領域が周期的なポジショニングを有している、かつ/または周期的な位置にある構造要素10b,10cを有している導波路1を示している。図11cにおいて示されている導波路は、3つのタイプの構造要素10a,10b,10cを有しており、これらの構造要素はそれぞれ異なる屈折率を有していてよい。例えば、構造要素10aはマトリックス材料として形成されていてよく、構造要素10bおよび10cは、異なる屈折率の材料で充填されたマトリックス材料内の空隙であってよい。
【0126】
しかし、構造要素10bおよび10cの材料のうちの一方が、ここでは、構造要素10aのマトリックス材料に対応すること、またはこれらの構造要素に対応する(充填された)キャビティにマトリックス材料が存在しないことも可能である(以降でさらに図13aを参照されたい)。構造要素10aが空気として形成されている、または構造要素10aが存在せず、構造要素10bおよび10cが互いに隣接していることも可能である(以降でさらに図14aを参照されたい)。
【0127】
図11cにおいて示されている導波路1は、周期的なポジショニングを備えた構造要素10b,10cを有している。しかし、構造要素10b,10cのタイプは異なっており、規則的な格子上でのこれらの異なるタイプの占有は不均一であるが、予め定められた規則によって決定されている。したがって、特に、構造要素10b,10c間の相互のバリエーションは不均一であるが、予め定められた規則によって決定されている。特に、構造要素10b,10cは、決定論的に無秩序なものとして説明され得る。したがって、図11cは、導波路1のケースを示しており、ここでは、これらの構造要素またはこれらの構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置を有している。「配置」という用語は、ここでは、各周期的な位置におけるさまざまなタイプの構造要素10b,10cの選択または占有が、不均一であるが、予め定められた規則によって決定されている、すなわちランダムではないことを意味すると理解されるべきである。
【0128】
さらに、構造要素10b,10cが、自身の屈折率に関して異なっていない、例えば同じ屈折率を有している、または同じ材料から成るが、他の態様に関して異なっていることが可能である(以降の図12を参照)。さらに、構造要素10b,10cが、自身の屈折率に関して、ならびに他の態様に関して異なっていることが可能である。
【0129】
図11dから開始して、図11eは、2つのタイプの構造要素、すなわち、例えばマトリックス材料として形成され得る構造要素10aと、例えば特に、マトリックス材料内の、充填されたキャビティとして形成され得る複数の構造要素10bと、を有している導波路1を示している。このケースにおいて、構造要素10bの横断面領域は、非周期的にポジショニングされている。ここで、構造要素10bのポジショニングは、このケースにおいて、予め定められた規則によって決定されている不均一性を表すことができる。特に、第2のタイプの構造要素10bは、不均一であるが、予め定められた規則によって決定されている位置を有してよい。したがって、図11eは、導波路1のケースを示しており、ここでは、これらの構造要素またはこれらの構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって明確に決定されている不均一な配置を有している。「配置」という用語は、ここでは、これらの構造要素もしくはいくつかの構造要素または構造要素の横断面領域が非周期的に配置され、位置が予め定められた規則によって決定されており、すなわち、ランダムでないことを意味すると理解されるべきである。図11eのケースにおいては、特に、第2のタイプの構造要素10bが均一な屈折率を有しており、均一なジオメトリを有しており、かつ/または他の態様に関して均一に形成されており、特に同一に形成されていることが提供される。このケースにおいて、非周期的な位置の均一な占有と言うことができる。
【0130】
対照的に、図11fは、図11dから開始して、同時に異なるタイプの構造要素10b,10cを備えた構造要素の非周期的なポジショニングが提供されている導波路1を示している。このケースにおいて、予め定められた規則によって明確に決定されている不均一性は、構造要素10b,10cの非周期的なポジショニングに存在し得る、または占有、すなわち、構造要素10b,10c間の相互のバリエーションに存在し得る、またはポジショニングおよび占有の両方に存在し得る。
【0131】
図12は、構造要素が相互に有し得るバリエーションのさまざまな可能性(中央の行)を示しており、これと並んで、例として、決定的であると理解されるべきではない、これらのバリエーションの組み合わせの可能性(下のターゲット)を示している。示されているバリエーションは、特に、不均一に形成されているが、予め定められた規則によって明確に決定されている構造要素での位置の占有のために使用され得る。横断面領域が周期的または非周期的な位置に、例えばマトリックス材料内に配置されている構造要素は、例えば、自身の形状に関してそれらの間で異なっていてよく、自身のタイプまたは屈折率に関して異なっていてよく、自身の部分構造に関して異なっていてよく、かつ/または自身の回転(および/または局所的位置)に関して異なっていてよい。
【0132】
例えば、構造要素のジオメトリ、特に、構造要素の横断面領域のバリエーションは、形状のバリエーション(コーナーの数、直径)として形成され得る。ジオメトリのバリエーションを、部分構造のバリエーションとして形成することもできる。部分構造は、特に、構造要素、特に、構造要素の横断面領域が、異なる屈折率の少なくとも2つの異なる領域、特にコアと周囲のクラッドとを有していることであり得る(コア・クラッドシステム)。
【0133】
組み合わせにおいて、例えば、第1のタイプの構造要素は、多角形のシェルおよび/または多角形のコアを有していてよく、第2のタイプの構造要素は、円形のシェルおよび多角形のコアを有していてよい(下の行、第1の列)。次いで、これらの2つのタイプの構造要素を、例えば、周期的または非周期的な位置を占めるように用いることができる。
【0134】
さらに、例えば、第1のタイプの構造要素が第1の屈折率および第1の直径を有していてよく、第2のタイプの構造要素が第2の屈折率および第2の直径を有していてよい(下の行、第2の列)、または第1のタイプの構造要素が第1の直径を有しているコアを有しているコア・クラッドシステムを有していてよく、第2のタイプの構造要素が第2の直径を有しているコアを有しているコア・クラッドシステムを有していてよい(下の行、第3の列)、または第1のタイプの構造要素が第1の屈折率を有しているコアを有しているコア・クラッドシステムを有していてよく、第2のタイプの構造要素が第2の屈折率を有しているコアを有しているコア・クラッドシステムを有していてよい(下の行、第4の列)、または第1のタイプの構造要素が第1の直径および構造要素の外側の旋回点を中心とした回転を有しており、第2のタイプの構造要素が第2の直径および構造要素の外側の旋回点を中心とした回転を有しており(下の行、第5の列)、または第1のタイプの構造要素が、センタリングされたコアを有しているコア・クラッドシステムを有しており、第2のタイプの構造要素が、コアの外側の旋回点を中心とした回転を有するコアを有しているコア・クラッドシステムを有している(下の行、第6の列)、等である。
【0135】
図13aは、導波路1を示しており、各導波路1は、いくつかの態様では図11cの導波路に類似している。導波路は、例えばマトリックス材料として形成され得る第1の構造要素10aを有している。さらに、導波路は、例えば、マトリックス材料内のフィラメント状キャビティとして形成され得る複数の構造要素10bを含んでいる。構造要素10bは、周期的な位置に配置されているが、全ての周期的な位置が構造要素によって占有されているわけではない。したがって、図13aは、導波路1のケースを示しており、ここでは、構造要素または構造要素の横断面領域が、予め定められた規則によって明確に決定されている不均一な配置を有している。「配置」という用語は、ここでは、これらの構造要素もしくはいくつかの構造要素または構造要素の横断面領域が周期的な場所に配置されており、いくつかの周期的な場所は占有されており、いくつかの周期的な場所は占有されておらず、占有が一義的に決定されており、予め定められた規則によって形成されており、すなわちランダムではないことを意味すると理解されるべきである。
【0136】
図13bは、各ケースにおいて、いくつかの態様では図11fの導波路に類似している導波路1を示している。導波路は、例えばマトリックス材料として形成され得る第1の構造要素10aを有している。さらに、導波路は、第1の直径を有している複数の構造要素10bと、第2の直径を有している複数の構造要素10cと、を含んでいる。この例では、これらの構造要素は非周期的にポジショニングされており、非周期的なポジショニングは、不均一であってよいが、予め定められた規則によって明確に規定されていてよい。したがって、図13bは、導波路1のケースを示しており、ここでは、これらの構造要素またはこれらの構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置を有している。このケースにおいて、「配置」という用語は、これらの構造要素もしくはいくつかの構造要素または構造要素の横断面領域が非周期的に配置されており、非周期的な位置が予め定められた規則によって決定されていること、すなわちランダムではないこと、かつ/またはこれらの構造要素が、不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に決定されている、それらの間のバリエーションを有しており、バリエーションが、例えば、異なる直径を有している2つのタイプの構造要素として形成されていることを意味すると理解されるべきである。
【0137】
図14は、それぞれが複数の第1のタイプの構造要素と複数の第2のタイプ(場合によっては、図14dにおける他のタイプ)の構造要素とを有しているいくつかの導波路1を示している。特に、ここに示されている導波路1は、マトリックス材料を有しておらず(したがって、特に、これらはフェースプレートとしても形成されておらず)、むしろ、構造要素は互いに隣接している。図14において示されている導波路1は、異なるタイプのこれらの構造要素、特に、これらの構造要素の横断面領域が周期的に配置されているが、構造要素のタイプによる周期的な位置の占有が不均一に形成されており、しかし、予め定められた規則によって明確に決定されているという共通点を有している。したがって、図14において示されている導波路1は、構造要素または構造要素の横断面領域が、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置を有していることを特徴とし、ここで「配置」という用語は、周期的な位置におけるさまざまなタイプの構造要素の選択または占有は不均一であるが、予め定められた規則によって決定されている、すなわちランダムではないことを意味すると理解される。
【0138】
図14aは、複数の構造要素10aと、異なる屈折率を有している複数の構造要素10bと、を有している導波路1を概略的に示している。
【0139】
図14bは、異なる屈折率および異なる部分構造を有している複数の構造要素10dおよび複数の構造要素10eを有している導波路1を示しており、部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbを有している)ならびに10aおよび10c(屈折率aおよびcを有している)によってそれぞれ規定されている。ここで部分構造は、構造要素10dおよび10eが、コアが異なっているコア・シェルシステムとして形成されているということである。
【0140】
図14cは同様に、異なる屈折率および異なる部分構造を有している複数の構造要素10dおよび複数の構造要素10eを有している導波路1を示しており、部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbを有している)ならびに10cおよび10b(屈折率cおよびbを有している)によってそれぞれ規定されている。ここで部分構造は、構造要素10dおよび10eが、クラッドが異なっているコア・クラッドシステムとして形成されているということである。
【0141】
図14dは同様に、複数の構造要素10e、複数の構造要素10f、複数の構造要素10gおよび複数の構造要素10hを有している導波路1を示しており、これらは異なる屈折率および異なる部分構造を有しており、部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbを有している)によって、10aおよび10c(屈折率aおよびcを有している)によって、10bおよび10d(屈折率bおよびdを有している)によって、かつ10cおよび10d(屈折率cおよびdを有している)によってそれぞれ表される。ここで部分構造は、構造要素10e,10f,10gおよび10hが、シェルとコアとの両方が異なっているコア・シェルシステムとして形成されているということである。
【0142】
図14eは、異なるジオメトリおよび異なる部分構造を有している複数の構造要素10cおよび複数の構造要素10dを有している導波路1を示しており、構造要素10cの部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbならびに第1のコア直径を有している)によって規定されており、構造要素10dの部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbならびに第2のコア直径を有している)によって規定されている。
【0143】
図14fは、異なるジオメトリおよび異なる部分構造を有している複数の構造要素10cおよび複数の構造要素10dを有している導波路1を示しており、構造要素10cの部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbならびに中央に配置されたコアを有している)によって規定されており、構造要素10dの部分構造は、部分構造要素10aおよび10b(屈折率aおよびbならびに偏心配置されたコアを有している)によって規定されている。
【0144】
図15aおよび図15bは、第2のタイプの構造要素10bである複数のフィラメント状チャネルがレーザーフィラメント形成によって導入されている、第1のタイプの構造要素10aであるモノリシックなベースボディを有している実際に製造された導波路1の例としての写真を示しており、これらのチャネルは、非周期的なポジショニングを有しており、非周期的な位置は不均一であるが、予め定められた規則によって明確に規定されている。しかし、レーザーフィラメント形成のケースにおいて、例えば、レーザーがラインごとに基板を走査し、結果として周期性またはグリッドが生じることも提供され得る。特に、そのようなケースにおいて、フィラメント状チャネルとして形成されている第2のタイプの構造要素10bを、周期的な位置に配置することもでき、この場合、いくつかの周期的な位置は占有されており、かついくつかの周期的な位置は占有されておらず、占有は、予め定められた規則によって一義的に決定されている。
【0145】
図16aは、第1のタイプの構造要素10aである第1の屈折率を有している複数のファイバと、第2のタイプの構造要素10bである第2の屈折率を有している複数のファイバと、を有している、実際に製造された導波路1の例としての写真を示しており、図16bはその拡大図およびスケッチを示している。このケースにおいて、構造要素10a,10bのファイバは互いに隣接しており、かつ周期格子に従ってポジショニングされており、タイプ10a,10bによる位置の占有は不均一に形成されているが、予め定められた規則によって明確に決定されている。第1のタイプの構造要素10aおよび第2のタイプの構造要素10bは、クラッド管として形成されている第3のタイプの構造要素10cによって包囲されていてよい。クラッド管は、第1のタイプの構造要素10aの屈折率と第2のタイプの構造要素10bの屈折率との両方より低い屈折率を有していてよい。
【0146】
図17は、数字5を示しているイメージを伝送する、イメージガイドとして適用されている、図16aの導波路1の写真を示している。構造要素の配置における不均一性のため、横方向アンダーソン局在の現象に基づく高い解像度でのイメージ伝送がここで達成される。同時に、予め定められた規則に従った配置によって、局所的にコントロール可能なイメージ鮮明度および均一性が可能になる。
【0147】
要約すると、導波路1が提供されていてよく、例えば、構造要素、特に、構造要素の横断面領域が、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置を有しており、予め定められた規則によって一義的に決定されている不均一な配置が
(a)構造要素、特に、構造要素の横断面領域の周期的なポジショニングとして形成されており、周期的に配置されている構造要素は、不均一であるが、予め定められた規則によって一義的に決定されている相互のバリエーションを有しており、
周期的に配置されている構造要素の相互のバリエーションは、構造要素のタイプ、構造要素の屈折率および/または構造要素のジオメトリ(例えば、形状、直径および/または部分構造)のバリエーションとして形成されていてよく、
(b)構造要素、特に、構造要素の横断面領域の非周期的なポジショニングとして形成されており、構造要素の非周期的な位置は不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に形成されており、
任意選択的に、構造要素は、不均一であるが、予め定められた規則によって一義的に規定されている相互のバリエーションも有しており、かつ/または
(c)周期的な場所での構造要素、特に、構造要素の横断面領域のポジショニングとして形成されており、いくつかの周期的な場所が占有されており、いくつかの周期的な場所が占有されておらず、占有が予め定められた規則によって一義的に決定されており、
任意選択的に、構造要素はさらに、不均一であるが、予め定められた規則によって明確に規定されている、それらの間のバリエーションを有している。
【0148】
上述のように、これらの構造要素は、自身の形状またはジオメトリにおいて互いに異なっていてもよい。特に、複数回繰り返され得るプリフォームファイバ線引きプロセスによって導波路がファイバロッドとして形成されているケースにおいて、初期形状またはジオメトリが保持されてよいが、プロセスにおいて生じ得る熱的影響および機械的影響に起因して、導波路において変形したように見えることもある。特に、少なくともいくつかの構造要素は、六角形の形状および/または双曲多角形の形状、特に、三角形の形状または六角形の形状をとることができる。レーザープロセスによる構造要素の導入は、そのようなジオメトリバリエーションも含んでいてよく、これは例えば、このレーザービームまたはあるレーザービームまたはレーザー放射を相応にガイドすること、および/またはそのビームプロファイルを光学的に調整することによって行われる。
【0149】
いくつかの実施形態では、導波路は、170ラインペア/ミリメートル(lp/mm)より大きい、180lp/mmより大きい、190lp/mmより大きい、200lp/mmより大きい、210lp/mmより大きい、220lp/mmより大きい、230lp/mmより大きい、240lp/mmより大きい、250lp/mmより大きい、275lp/mmより大きい、300lp/mmより大きい、400lp/mmより大きい、500lp/mmより大きい、600lp/mmより大きい、700lp/mmより大きい、800lp/mmより大きい、900lp/mmより大きい、かつ/または1,000lp/mm未満であるカットオフ周波数(f_cut)を有している。
【0150】
本発明の別の態様によれば、導波路は、80lp/mmより大きい、90lp/mmより大きい、100lp/mmより大きい、125lp/mmより大きい、150lp/mmより大きい、175lp/mmより大きい、200lp/mmより大きい、225lp/mmより大きい、250lp/mmより大きい、275lp/mmより大きい、300lp/mmより大きい、325lp/mmより大きい、350lp/mmより大きい、375lp/mmより大きい、400lp/mmより大きい、425lp/mmより大きい、450lp/mmより大きい、475lp/mmより大きい、かつ/または500lp/mm未満であるカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している。
【0151】
MTFは、異なる光学システムの性能を比較する手法であり、例えば、imatest.comから得られた、図18において示されているように、異なる空間周波数での周期的な正弦波パターンによって表される、導波路の性能として理解され得る。(図18における正弦パターンチャートの上半分と下半分とを比較して)より低い周波数では、イメージおよび対象物のコントラストは同じであるが、光学システムの制限された解像度は、より高い空間周波数でのイメージのぼやけを生じさせ、これがコントラストの損失を引き起こす。振幅の可視性の変調は、(中央のグラフに示されているように)1から0に減少する。
【0152】
空間周波数fにおけるMTFは、所与の周波数における対象物コントラストに対するイメージコントラストの比として規定されている。
【数4】
【0153】
原則的に、この性能は異なる配向に依存し得る。光学システムにおける開口絞りも、より高い空間周波数成分の伝送の制限を構成するので、この結果として生じるMTFを、任意のイメージングシステムの上限(回折限界)とみなすことができる。これを、射出瞳の正規化された自己相関である光学伝達関数(OTF)の絶対値から計算することができる。矩形および円形の開口の場合、回折限界MTFは、https://spie.org/publications/tt52_151_diffraction_mtf?SSO=1から得られた図19に示されている。
【0154】
これらの開口は、同じカットオフ周波数ξcutoffを有しており、これはシステムの波長とf値とに依存し、解像可能な最大の空間周波数を示す。開口の形状は、開口ジオメトリが異なることに起因して僅かに異なっている。より性能の低い実際の光学システムは全て、各ラインの下にある。
【0155】
MTFは、レンズシステムに適用可能であるだけでなく、コヒーレントなファイババンドルを介したイメージ伝送等のあらゆる光学伝送性能を評価するのに適している。
【0156】
ファイババンドルのMTFに加えて、イメージングシステム自体(例えば、顕微鏡)のMTFが、全体的な伝送性能に寄与することに留意されたい。したがって、評価は、常に、ブランクターゲット(導波路を伴わない)のMTFを考慮して行われるべきである。
【0157】
実際の光学システムのMTFをどのように測定するかは、ISO 12233:2017(Photography-Electronic still picture imaging-Resolution and spatial frequency response)に記載されている。いわゆる斜めエッジ法が用いられ、ここでは、完全なHeaviside関数は全ての周波数成分から構成されるため、ナイフエッジイメージから1次元のMTFが推定される。光学イメージングシステムからの収差は、より高い周波数成分の伝送が抑制されるため、エッジのぼやけを生じさせる。
【0158】
測定されたエッジ広がり関数(ESF)の導関数は、MTFを受け取るためにフーリエ変換されなければならない線広がり関数(LSF)である(Hang Li, Changxiang Yan, and Jianbing Shao, “Measurement of the Modulation Transfer Function of Infrared Imaging System by Modified Slant Edge Method,” J. Opt. Soc. Korea 20, 381-388 (2016)から得た図20を参照されたい)。
【0159】
エッジは、サブピクセル解像度を達成するために、エッジ配向に対して垂直な線上のピクセル強度を積分する際に、カメラシステムのピクセル配向に対して僅かに(5°~10°)傾けられるべきである。検出器のピクセルサイズ、または光学拡大後の有効ピクセルサイズは、解像可能な最小空間周波数に対する上限(ナイキスト限界)を構成する。したがって、イメージガイドのMTFを測定および評価するとき、光学検査システムが解像能力を制限しないことが保証されなければならない。これを、基準としてのブランクターゲットとの比較によって行うことができる。上述の効果は、図21において見て取ることができる。図21では、カットオフ周波数は、倍率が増加するにつれて、より高い値にシフトし、したがって、有効ピクセルサイズが減少する。
【0160】
上述したように、イメージのピクセルサイズは、MTFの上限を構成する。伝送品質における観察された損失が、イメージのサンプリングではなく、光学システムの性能によるものであることを保証するために、図26に示されているように、解像度の増加を伴って、MTF計算のために一連のイメージが撮影される。連続するイメージ間の倍率の変化は1.5倍~2倍であるべきである。照明条件(透過光構成におけるランバート白色光源)は、イメージのヒストグラムをチェックし、これが最大値(例えば8ビットのイメージの場合は2-1=255)でクリップされないことを確認することによって、最低倍率のイメージにおけるピクセル飽和を回避するように調整され、かつシリーズ全体にわたって一定に保たれる。イメージガイドは、浸漬流体を使用することなく、ターゲットの白/黒遷移に突き合わせ結合(物理的に接触)される。
【0161】
計算されたMFTが図34に示されている。解像度の高いイメージが高周波数範囲において強いノイズの影響を受け、他方で、解像度の低いイメージが、ナイキスト限界に起因して人為的に低いカットオフ周波数を有していることが明らかである。したがって、MTF計算のために使用するデータは、以降のように決定される。
【0162】
増大する解像度を伴うイメージからのMTF曲線のセットに対して、式
【数5】
の線形回帰が、条件y≧0.4かつx≦250lp/mmを満たすデータのサブセットにあてはめられる。負の直線傾きから、近似されたカットオフ周波数fcut_lin=m-1が決定される。図34において示されているデータセットでは、それらは、それぞれ83.3、130.8、161.0、161.3および171.9lp/mmである。ここで、fcut_linにおける差が、低い方の値の10%未満である、2つの隣接するデータセットからはじめに、低い方の解像度を伴うデータセットを選択する。なぜなら、これを、イメージガイドの伝送特性が光学性能を支配するイメージ解像度としてみなすことができるからである。上のケースにおいて、これは、500倍の倍率でのデータに対応する。
【0163】
MTFからイメージガイドのカットオフ周波数ひいては解像度を決定するために、はじめに、周波数軸上で1.5倍のfcut_linに全データセットを制限する。これは、振幅が小さい高周波数範囲においてノイズが増加するためである。データのこの部分集合に対して、式
【数6】
の二重指数関数減衰を有している関数をあてはめ、交点y(fcut)=0.1を、カットオフ周波数fcutとして規定する。倍率500倍のイメージの場合、これは図35に示されており、ここでは、赤色の破線は線形回帰曲線(fcut_lin=161.0lp/mm)であり、他方で、赤色の実線はデータ点(黒)に対する二重指数関数あてはめである。カットオフ周波数fcut=227.5lp/mmは、図37Bに示されている、解像されたUSAFターゲットグループ7の要素6(G7E6‐228lp/mm)に十分に対応する。fcutまでのあてはめ曲線の下のエリアは、94.97lp/mmになる。
【0164】
MTFの決定はフーリエ分析に基づくので、特にEMAを組み込んだ場合、目に見える周期的な配置を有しているファイババンドルの調査は、大きな固定パターンノイズの影響を受ける。ファイバピッチに対応する顕著な周波数成分は、振幅が1を上回ることもあるMTFの共振を引き起こす。これらのアーチファクトを回避するために、10lp/mmのガウスフィルタ幅を有している標準のピーク検出アルゴリズムがこのデータに適用され、局所的な極大値が識別される。ピークの半値全幅の3倍の対称領域内のデータは破棄される。その後、MTFの特徴を決定する上述の手順が適用される。3μmのファイバピッチおよびEMAを有している分析されたファイババンドルの結果を図36に示す。ここでは、青色のデータ点は無視される。対応する値は、fcut_lin=135.3lp/mm、fcut=165.0lp/mm、かつエリア=75.8lp/mmである。ここでも、決定されたカットオフ周波数は、図37AにおけるG7E3(161.3lp/mm)の識別可能なラインペアに十分に対応する。
【0165】
相対コントラストPのフーリエ係数を決定するために、ネガティブ米国空軍(USAF51)解像力テストターゲットが使用された。なぜなら、これは、低い程度のノイズを有しているイメージを生成するからである。USAF51ターゲットのグループ6~9の要素を、高い解像度で値をプローブする試験に使用した。正規化は、導波路を通じて視認されないターゲットのイメージ(「ブランクターゲットイメージ」)に対して得られた結果と、導波路を通じて視認されるターゲットのイメージ(「サンプルターゲットイメージ」)と、を比較することによって行われた。
【0166】
相対コントラストPを計算するために、フーリエ級数の係数は、例えば図22において示されているように、ブランクターゲットイメージとサンプルターゲットイメージとの両方について所与の空間周波数ごとに取得され、1周期で得られた結果の間の比は、最終プロットに加えられたPの値である。
【0167】
撮像手順は、1)ブランクターゲットイメージとサンプルターゲットイメージとのピクチャを、同じ取得パラメータ(例えば、カメラコントラスト、照明条件、および露出量)で撮像すること、2)各要素サイズに対して、Image Jでグレースケールプロファイルを取得すること、3)グレースケール値で、検査対象の周波数に対応するフーリエ級数要素の値を計算すること、4)ブランクターゲットイメージおよびサンプルターゲットイメージに対して得られた値の間の比をプロットすること、である。
【0168】
本発明のいくつかの態様では、導波路は、114lp/mmで、0.40より大きい(すなわち、40%)、0.45より大きい、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、0.80より大きい、0.85より大きい、かつ/または0.90未満である相対コントラストPを有している。導波路は、144lp/mmで、0.20より大きい(すなわち、20%)、0.25より大きい、0.30より大きい、0.35より大きい、0.40より大きい、0.45より大きい、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、かつ/または0.70未満である相対コントラストPを有していてよい。導波路は、1,000lp/mm以下で、0.05より大きい(すなわち、5%)、0.10より大きい、0.15より大きい、0.20より大きい、0.25より大きい、0.30より大きい、0.35より大きい、0.40より大きい、0.45より大きい、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、かつ/または0.70未満である相対コントラストPを有していてよい。導波路は、114~287lp/mmで、0.05より大きい、0.10より大きい、0.20より大きい、0.30より大きい、0.40より大きい、0.50より大きい、0.60より大きい、0.70より大きい、0.80より大きい、かつ/または0.90未満である相対コントラストPを有していてよい。
【0169】
特定の実施形態では、導波路は、0.6より大きい、0.7より大きい、0.8より大きい、0.9より大きい、かつ/または1.0未満であるマイケルソンコントラストを有している。
【0170】
マイケルソンコントラストは、イメージの暗い領域と明るい領域との輝度の差であり、
【数7】
として規定され、ここで、ImaxおよびIminは、最高輝度および最低輝度を表す。コントラストは、0(コントラストなし)~1(フルコントラスト)までの範囲である。ピクセルエラー(極端な値を有するホットピクセルまたはコールドピクセル)に対するこの規定の影響の受けやすさを回避するために、式
【数8】
の誤差関数曲線の進行を、図23において示されているように、データにあてはめることによって、MTFの決定内で、積分されたエッジ広がり関数のプラトーから最大値および最小値を抽出する。したがって明エリアおよび暗エリアにわたる平均化が実行され、この手順はノイズの影響をあまり受けない。
【0171】
特定の実施形態では、本明細書に記載されるポジティブUSAF51ターゲットまたはネガティブUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージに対して、20mmまでの伝送長を有している導波路の場合、導波路は、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、0.80より大きい、0.85より大きい、0.90より大きい、0.95より大きい、かつ/または1.00未満であるマルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)を有している。いくつかの実施形態では、50mmまでの伝送長を有している導波路の場合、導波路は、0.60より大きい、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、0.80より大きい、0.85より大きい、0.90より大きい、0.95より大きい、かつ/または1.00未満であるMS-SSIMを有している。いくつかの実施形態では、100mmまでの伝送長を有している導波路の場合、導波路は、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、0.80より大きい、0.85より大きい、0.90より大きい、0.95より大きい、かつ/または1.00未満であるMS-SSIMを有している。いくつかの実施形態では、1,000mmまでの伝送長を有している導波路の場合、導波路は、0.45より大きい、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、0.80より大きい、0.85より大きい、0.90より大きい、0.95より大きい、かつ/または1.00未満であるMS-SSIMを有している。
【0172】
ここでのMS-SSIMを計算するための測定条件は、300~1,000倍の倍率である。
【0173】
2つのイメージ、例えば、ブランクターゲットイメージとサンプルターゲットイメージとをイメージングシステムによって比較する場合、2つのイメージを比較して、サンプルターゲットイメージの品質を評価するために、文献に記載されている種々異なる方法が存在している。最も広く用いられている統計学的尺度は、ピーク信号対雑音比(PSNR)または平均二乗誤差(MSE)等であるが、これらは人間の視覚システムの知覚と良く相関していない。人間の視覚が、イメージから構造情報を抽出するのに適応しているという仮定から、2つのイメージ間の類似度を測定するために使用されるピクセルベースの比較である構造的類似度測定指標(SSIM)の発展が得られる[Zhou Wang, A. C. Bovik, H. R. Sheikh and E. P. Simoncelli, “Image quality assessment: from error visibility to structural similarity,” in IEEE Transactions on Image Processing, vol. 13, no. 4, pp. 600-612, April 2004, doi:10.1109/TIP.2003.819861.]。
【0174】
ピクセルベクトルx={xi|I=1,2,…,N}およびy={yi|I=1,2,…,N}を有している2つの位置合わせされたイメージの場合、SSIMは、
【数9】
として規定され、ここで、α、β、γは、成分l(x,y)、c(x,y)およびs(x,y)の相対的な重要性を規定するパラメータであり、これを、ルミネッセンス、コントラストおよび構造比較のための尺度として理解することができ、
【数10】
ここで、μ、σ およびσijは、各イメージベクトルの平均値、分散および共分散または各イメージベクトル間の平均値、分散および共分散を示し、C1=(K1 L)、C2=(K2 L)およびC3=C2/2は、小さい定数であり、Lは、ピクセル値のダイナミックレンジを示す。選択C=C=0は、不安定な測定を引き起こすため、K=0.01 K=0.03が一般的な選択である。成分の等しい重み付けによって、
【数11】
が得られる。
【0175】
SSIM(x,y)=1の最大値は、同一のイメージに対してのみ達成される。
【0176】
シングルスケールメソッドとして、SSIMには、種々異なるサンプリング密度または観察距離に対する人間のイメージ知覚の変動が欠けている。したがって、種々の解像度レベルでのイメージ詳細を考慮したSSIMのマルチスケール拡張では、マルチスケール構造的類似度測定指標(MS-SSIM)が考慮される[Z. Wang, E. P. Simoncelli and A. C. Bovik, “Multiscale structural similarity for image quality assessment,” The Thrity-Seventh Asilomar Conference on Signals, Systems & Computers, 2003, 2003, pp. 1398-1402 Vol.2, doi: 10.1109/ACSSC.2003.1292216.]:
【数12】
【0177】
ここで、ローパスフィルタ処理され、2つずつダウンサンプリングされたイメージのM-1回の繰り返しの間、スケールMのイメージの輝度l(x,y)とともに、コントラストc(x,y)と構造比較s(x,y)とが計算される。重み付けパラメータαΜ、β、γを、Wangらによって、M=5について人間のイメージ知覚に合わせて較正したところ、β=γ=0.0448、β=γ=0.2856、β=γ=0.3001、β=γ=0.2363およびα=β=γ=0.1333が生じた。
【0178】
比較を行うために、ポジティブUSAF51解像度ターゲットグループおよびネガティブUSAF51解像度ターゲットグループのグループ6およびグループ7のイメージを異なる倍率で撮影し、ここで、ブランクターゲットイメージは基準イメージとして機能し、イメージガイドを通して撮影されたイメージは、サンプルターゲットイメージである。ターゲットを、ランバート白色光源によって下方から照明した。倍率および照明は、イメージ間で変わらず、イメージのヒストグラムをチェックし、これが最大値(例えば8ビットイメージの場合には2-1=255)でクリップされないことを確認することによって、飽和が回避された。MS-SSIM計算を適用する前に、テンプレートマッチングアルゴリズムを使用して、イメージが位置合わせされ、同じサイズにトリミングされた。
【0179】
イメージガイドの寸法が小さすぎて、グループ6およびグループ7の全ての要素を完全に視覚化できないケースでは、イメージを、重なり合っていない一連のサブイメージに分割しなければならない(図38を参照)。サブイメージのサイズは、導波路を通って伝送することができる最大矩形エリアによって規定される。対応する基準サブイメージとターゲットサブイメージとの対(これもテンプレートマッチングアルゴリズムによって位置合わせ可能)ごとに、合成イメージのMS-SSIMとその面積率とが計算される。面積加重和は、全体イメージのMS-SSIMを構成する。
【0180】
内部全反射によって光を搬送する、(かなり)規則的なコア・クラッドモノファイバの配置から構成された従来のファイババンドルは、伝送されたイメージに基礎構造を刻み込む傾向があり、ピクセル化された外観をもたらす。これは、EMA(extra mural absorbers)がファイババンドルに組み込まれている場合に特に顕著である。ハニカム作用として知られているこのアーチファクトは、個々のコアの周りの非透過性クラッド材料に起因するため、観察された視野内の個別の位置のみが搬送される。情報の減少とは別に、このことは、そのような伝送されたイメージがセンサチップの矩形パターンでサンプリングされる場合、コンピュータ支援診断に関連するイメージ処理の問題を引き起こす可能性がある(Rongguang Liang, ” Optical Design for Biomedical Imaging “, Chapter 8 ‐ Endoscope Optics, SPIE, (2011))。したがって、この作用を軽減するための多数のアプローチが存在し、その中には、フーリエ領域でのバンドパスフィルタリング、補間、微小変位を伴うイメージの重ね合わせ、圧縮センシングおよびベイズ近似、またはファイバ・コア・ターゲットスキャンが含まれる(Antonios Perperidis et al., Image computing for fibre-bundle endomicroscopy: A review, Medical Image Analysis, 62, p. 101620, (2020); Qian Li et al., Depixelation of coherent fiber bundle imaging by fiber-core-targeted scanning, Applied Optics, 60 (26), p. 7955 (2021);およびこの文献の参考文献を参照)。これらの方法は典型的には、時間がかかり、計算コストが高いため、SNRが低減される、またはリアルタイム分析に適用できない。
【0181】
マルチビーム干渉局在現象によって伝送が媒介されるイメージガイドは、概して、上述の固定パターンノイズを有していないため、非周期的なアセンブリを有しており、したがって、優れた光学的イメージ外観を有している。図24に示されているイメージの離散フーリエ変換を分析する場合、この区別は非常に顕著になる。
【0182】
そのような従来のファイバ光学プレート(FOP、図24の中央の列)では、可視の周期的な構造は、離散フーリエ変換において顕著なマルチピーク構造をもたらす。
【0183】
例8の図24における底部のグラフに示されているように、FOPのFFTの統合されたラインスキャン(上から下)は、中央ピークとは別に、少なくとも2つの複数のより鋭いピークを特徴付け、これらのピークは、中央ピークの少なくとも25%の振幅を有しており、上述のピークから、中央ピークの幅の少なくとも10倍の距離が離れている。これらを、グラフのノイズレベル(専門家に公知の、ぼやけ、鮮明度、距離、振幅)を考慮した適切なパラメータ設定を有している共通のピーク検出アルゴリズムによって識別することができる。対照的に、本開示の導波路は、中央ピークの少なくとも25%の振幅を有しているゼロピークを伴う、統合されたラインスキャンを有していてよい。
【0184】
ここで、これらの測定は、対物レンズ「PlanApp D 10x/0.6FWD 10mm」を備えたZeiss SmartZoom 5顕微鏡(図26(ブランクおよびFOP)、図30図31図34および図37A)か、「VH-ZST」デュアルズーム対物レンズを備えたKeyence VHX 6000(図26(TALOF)、図27図29図32図33図35図36図37Bおよび図39)かのいずれかを使用して、ランバート照明の下で行われた。
【0185】
本発明の第1の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は、170lp/mmより大きいカットオフ周波数(fcut)を有している。
【0186】
本発明の第2の実施形態は、導波路(1)が、170lp/mmより大きい、かつ1,000lp/mm未満であるカットオフ周波数(fcut)を有している、第1の実施形態の導波路(1)に関する。
【0187】
本発明の第3の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は114lp/mmで0.40より大きい相対コントラストPを有している。
【0188】
本発明の第4の実施形態は、導波路(1)が、114lp/mmで0.40より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有している、第3の実施形態の導波路(1)に関する。
【0189】
本発明の第5の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は114lp/mmで0.20より大きい相対コントラストPを有している。
【0190】
本発明の第6の実施形態は、導波路(1)が、144lp/mmで0.20より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有している、第5の実施形態の導波路(1)に関する。
【0191】
本発明の第7の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は1,000lp/mm以下で0.05より大きい相対コントラストPを有している。
【0192】
本発明の第8の実施形態は、導波路(1)が、1,000lp/mm以下で0.05より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有している、第7の実施形態の導波路(1)に関する。
【0193】
本発明の第9の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は114~287lp/mmで0.05より大きい相対コントラストPを有している。
【0194】
本発明の第10の実施形態は、導波路(1)が、114~287lp/mmで0.05より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有している、第9の実施形態の導波路(1)に関する。
【0195】
本発明の第11の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は、80lp/mmより大きいカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している。
【0196】
本発明の第12の実施形態は、導波路(1)が、80lp/mmより大きい、かつ500lp/mm未満であるカットオフ周波数(f_cut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している、第11の実施形態の導波路(1)に関する。
【0197】
本発明の第13の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は、0.6より大きいマイケルソンコントラストを有している。
【0198】
本発明の第14の実施形態は、マイケルソンコントラストが0.6より大きい、かつ1.0未満である、第13の実施形態の導波路(1)に関する。
【0199】
本発明の第15の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は、20mmまでの伝送長に対して0.65mmより大きいMS-SSIMを有している、50mmまでの伝送長に対して0.60mmより大きいMS-SSIMを有している、100mmまでの伝送長に対して0.50より大きいMS-SSIMを有している、かつ/または1,000mmまでの伝送長に対して0.45より大きいMS-SSIMを有している。
【0200】
本発明の第16の実施形態は、導波路(1)が、20mmまでの伝送長に対して0.65より大きい、かつ1.00未満であるMS-SSIMを有している、第15の実施形態の導波路(1)に関する。
【0201】
本発明の第17の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は100mmより大きい伝送長を有しており、導波路(1)は、0.50より大きいMS-SSIMを有している。
【0202】
本発明の第18の実施形態は、第17の実施形態による導波路(1)に関し、100mmより大きい伝送長を有している導波路(1)に対して、導波路(1)は、0.50より大きい、かつ1.00未満であるMS-SSIMを有している。
【0203】
本発明の第19の実施形態は、電磁波を伝送するための導波路(1)に関し、特に、導波路の近位端(2)から導波路の遠位端(4)に、近位端と遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)に関し、導波路(1)は、中央ピークの少なくとも25%の振幅でゼロピークを伴う統合されたラインスキャンを有している。
【0204】
本発明の第20の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路(1)に関し、導波路(1)は、複数の構造要素(10)を有しており、少なくとも2つの異なるタイプの構造要素、すなわち、第1の屈折率を有している第1のタイプの構造要素(10a)と、第2の屈折率を有している第2のタイプの構造要素(10b)と、が含まれる。
【0205】
本発明の第21の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路(1)に関し、各構造要素(10)は、搬送方向(5)に沿って、かつ導波路(1)の横断面にわたって比例して延在しており、これによって、導波路(1)の横断面において、それぞれ1つの構造要素(10)の横断面に対応して、複数の横断面領域(20)が規定されており、各構造要素(10)、特に各構造要素の横断面領域(20)は不均一に形成されているが、予め定められた規則によって一義的に規定されている。
【0206】
本発明の第22の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路に関し、構造要素、特に、構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に規定されている、不均一な、特に非周期的な、予め定められた配置を有しており、かつ/または構造要素、特に、構造要素の横断面領域は、予め定められた規則によって一義的に決定されている、不均一な、特に互いに異なるジオメトリ、例えば不均一な直径を有しており、かつ/または構造要素は、予め定められた規則によって一義的に決定されている、不均一な、特に、互いに異なる屈折率を有している。
【0207】
本発明の第23の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路に関し、導波路によって伝送される電磁波が、特に、イメージ情報を伝送するために、搬送方向に対して横方向の方向において局在化された状態を維持するように、構造要素、特に、構造要素の横断面領域が、不均一に形成されている。
【0208】
本発明の第24の実施形態は、近位端が遠位端に対してねじられている、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路に関する。
【0209】
本発明の第25の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路に関し、各ファイバは、直径、コアおよび任意選択的にクラッドを有しており、ファイバ直径およびコア対クラッドの直径比の少なくとも一方が、バンドルの中心軸線からのファイバの半径方向の変位に応じて変化する。
【0210】
本発明の第26の実施形態は、先行する実施形態のいずれか1つに記載の導波路(1)の使用に関し、導波路(1)は、内視鏡用の医療装置におけるコンポーネントとして、またはX線撮像フェースプレートとして、イメージ補正光学コンポーネントとして、または(リサイジング)テーパ等であるファイバ光学コンポーネントとして、または例えば夜間視察装置において使用されるイメージインバータとして、データ通信のための空間多重化のためのコンポーネントとして、遠隔光学センシングにおけるコンポーネントとして、照明用途におけるコンポーネントとして、かつライトフィールドエネルギシステムのためのエネルギリレーとして使用される、剛性なイメージガイドまたは少なくとも部分的に柔軟なイメージガイドである。
【0211】
本発明の第27の実施形態は、上述の実施形態の1つまたは複数の組み合わせに関する。
【0212】

以降の導波路が準備され、分析された。
【0213】
例1
従来の内部全反射の代わりにアンダーソン局在を介して光の大部分が伝送される、厚さ18mmのガラス光ファイババンドル(GALOF(Glass Anderson Localization Optical Fiber bundle)またはTALOF(Transverse Anderson Localization Optical Fiber bundle))が、以降のように準備された。同じ直径であるが0.33の屈折率差を有している2つのタイプのガラスロッド(モノ)が、六角形のマルチ構造において約50:50の混合で、予め定められた様式で、本明細書に開示されているように配置され、ファイババンドルへと線引きされた。第2の線引きステップにおいて、複数のこれらのマルチファイバが、マルチマルチ配置で組み立てられ、ここではマルチファイバはランダムに配向されている。モノファイバの直径が700~800nmのサイズに縮小されて、GALOFが生成されるまで、同じ様式で付加的な線引きステップが使用された。
【0214】
ブランクターゲット、SCHOTT North America社のファイバオプテックプレート(FOP)製品番号24AならびにGALOFに対して、本明細書において記載されたようにMTFを決定するために、モノクロイメージの傾斜した鋭利なエッジが使用された。結果を図25に示す。
【0215】
図25に示されているように、GALOFイメージガイドは光学検出システム(ブランク)の解像度限界には達しなかった。しかし、GALOFは、低倍率で撮像されたのにもかかわらず、FOPを上回った。さらに、FOPのMTFは、導波路の可視の周期的な構造に起因するアーチファクト(ピーク/特異点)を示し、これは対応するフーリエ成分において高い寄与を引き起こす。
【0216】
例2
モノクロイメージの傾斜した鋭利なエッジを、例1のGALOFを通して、200倍、300倍、500倍、1,000倍および1,500倍の倍率で観察した。ブランクおよびGALOFに対するMTFは、本明細書に記載されているように決定された。結果を図26に示す。
【0217】
図26に示されているように、倍率の増加に伴う解像可能な空間周波数範囲の拡大は、有効ピクセルサイズに関連するナイキスト限界に起因して、ブランクイメージに対して顕著である。最高解像度においてのみ、イメージングシステムの限界性能によるブランクイメージの飽和が視認される。同様の挙動がTALOF MTFで観察され、またこのケースにおいて飽和(これは、500倍の倍率周辺で発生する)が、導波路の光伝送性能によって制限される。グラフの下のイメージは、分析に使用される、TALOFの伝送された、傾斜したエッジピクチャを示している。
【0218】
例3
本明細書に記載されたネガティブUSAF51ターゲットのイメージを、例1のGALOFを通して、300倍、500倍および1,000倍の倍率で観察した。MS-SSIMは、本明細書に記載されているように決定された。結果を図27に示す。
【0219】
例4
本明細書に記載されたポジティブUSAF51ターゲットのイメージを、例1のGALOFを通して、300倍、500倍および1,000倍の倍率で観察した。MS-SSIMは、本明細書に記載されているように決定された。結果を図28に示す。
【0220】
例5
本明細書に記載されたネガティブUSAF51ターゲットのイメージを、例1のGALOFの10mmおよび20mmのサンプルを通して、1,000倍で観察した。MS-SSIMを、本明細書に記載されたように決定し、この値を、3μmのファイバ直径を有しているSCHOTT社のFOP製品RFG 88を使用して、同じ条件の下で撮影されたイメージと比較した。結果を図29Aに示す。図29Bは、例1のGALOFの10mm、20mm、50mmおよび100mmのサンプルの別の測定のイメージおよびMS-SSIMを1,000倍で示している。図29Cは、図29Aおよび図29Bのデータのプロットである。
【0221】
例6
本明細書に記載されたネガティブUSAF51ターゲットのイメージを、例1のGALOFの5cmのサンプルを通して1,000倍で観察した。MS-SSIMは、本明細書に記載されているように決定された。結果を図30に示す。
【0222】
例7
本明細書に記載されたネガティブUSAF51ターゲットのイメージを、例1のGALOFを通して、1,000倍の倍率で観察した。MS-SSIMは、本明細書に記載されているように決定された。結果を図31に示す。
【0223】
例8
ネガティブUSAF51ターゲットのグループ1の正方形の均一に照明されたイメージを、例1のGALOFを通して、200倍の倍率で観察し、ブランクイメージおよびファイババンドル(中央、6μmのファイバ径を伴うHonsun社製)と比較した。離散フーリエ変換は、本明細書に記載されているように比較して決定された。結果を図33に示す。
【0224】
図33における上の行は、均一に裏側から照明された(ランバート)エリアを示し、これはイメージガイド伝送を伴わない(左、ブランク)、またイメージガイド伝送を伴う(中央、6μmのファイバ直径を伴う5mmの厚さのFOP、六角形のパッケージング、右、GALOF)。中央の行は、対応するイメージの離散フーリエ変換(FFT)を示し、中央に典型的な高いDCピークを伴う。FOPでは、ファイバ配置の6回対称性を反映する、中心から外れた顕著なピークが見て取れる。TALOF FFTは、いくつかの周波数での上昇を示すが、明確なピークは示さない。下の行は、(上から下への対称軸線に沿った)統合されたラインスキャンを示している。ブランク曲線およびTALOF曲線を、(ノイズを無視して)単調に減少する関数として記述することができる。FOP曲線は、顕著な狭いピーク構造を示し、これはノイズレベル(中央ピークの25%)より著しく大きい振幅を有している中央位置に対して対称であり、これによって局所的な極大値が生じる。
【0225】
例9
厚さを10mmとした以外は、ガラス光ファイババンドルを例1と同じ様式で準備した。
【0226】
本明細書に記載されたネガティブUSAF51ターゲットのイメージを、GALOFを通して観察した。フーリエ係数および相対コントラストPは、本明細書に記載されているように、GALOFおよびSCHOTT社の3μmのFOP製品RFG 88に対して決定された。結果を図33に示す。
【0227】
図33は、ブランクイメージおよびサンプルイメージに対するフーリエ係数の値(上)ならびに結果として相対コントラストPになる、対応する値(FOPおよびGALOF)と基準(ブランク)との間の比を示している。
【0228】
例10
本明細書に記載されているポジティブUSAF51ターゲットのグループ7の全ての要素のイメージを、GALOFを通して、300倍の倍率で観察した。MS-SSIMを、本明細書で上述したように、それぞれ、50mmおよび1,000mmの長さのサンプルに対して決定した。結果を図32に示す。
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図1(d)】
図1(e)】
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図4(d)】
図4(e)】
図4(f)】
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
図7(d)】
図8(a)】
図8(b)】
図8(c)】
図8(d)】
図9(a)】
図9(b)】
図9(c)】
図9(d)】
図9(e)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
図11
図12
図13
図14(a)】
図14(b)】
図14(c)】
図14(d)】
図14(e)】
図14(f)】
図15(a)】
図15(b)】
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29A
図29B
図29C
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37A
図37B
図38
【手続補正書】
【提出日】2023-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
ポジティブUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージに対して、前記導波路(1)は、20mm以下の伝送長の場合、0.65より大きいMS-SSIMを有しており、50mm以下の伝送長の場合、0.60より大きいMS-SSIMを有しており、100mm以下の伝送長の場合、0.50より大きいMS-SSIMを有しており、かつ1,000mm以下の伝送長の場合、0.45より大きいMS-SSIMを有している、
導波路(1)。
【請求項2】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きいカットオフ周波数(fcut)を有している、
導波路(1)。
【請求項3】
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きい、かつ1,000lp/mm未満であるカットオフ周波数(fcut)を有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項4】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きいカットオフ周波数( cut )まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項5】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きい、かつ500lp/mm未満であるカットオフ周波数( cut )まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項4記載の導波路(1)。
【請求項6】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい相対コントラストPを有している、
導波路(1)。
【請求項7】
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項8】
前記導波路(1)は、1,000lp/mm以下で0.05より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項9】
前記導波路(1)は、0.6より大きいマイケルソンコントラストを有している、
請求項1から8までのいずれか1項または複数項記載の導波路(1)。
【請求項10】
前記マイケルソンコントラストは、0.6より大きい、かつ1.0未満である、
請求項9記載の導波路(1)。
【請求項11】
前記導波路(1)は、複数の構造要素(10)を含んでおり、少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち第1の屈折率を有する第1のタイプの構造要素(10a)および第2の屈折率を有する第2のタイプの構造要素(10b)が含まれている、
請求項1から10までのいずれか1項または複数項記載の導波路(1)。
【請求項12】
前記導波路によって伝送される電磁波が、特に、イメージ情報を伝送するために、前記搬送方向に対して横方向の方向において局在化された状態を維持するように、前記構造要素、特に、前記構造要素の横断面領域が、不均一に形成されている、
請求項1から11までのいずれか1項記載の導波路(1)。
【請求項13】
前記導波路(1)は、内視鏡用の医療装置におけるコンポーネントとして、またはX線撮像フェースプレートとして、イメージ補正光学コンポーネントとして、または(リサイジング)テーパ等であるファイバ光学コンポーネントとして、または例えば夜間視察装置において使用されるイメージインバータとして、データ通信のための空間多重化のためのコンポーネントとして、遠隔光学センシングにおけるコンポーネントとして、照明用途におけるコンポーネントとして、かつライトフィールドエネルギシステムのためのエネルギリレーとして使用される、剛性なイメージガイドまたは少なくとも部分的に柔軟なイメージガイドである、
請求項1から12までのいずれか1項記載の導波路(1)。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
ポジティブUSAF51ターゲットのグループ6およびグループ7のイメージに対して、前記導波路(1)は、20mm以下の伝送長の場合、0.65より大きいMS-SSIMを有しており、50mm以下の伝送長の場合、0.60より大きいMS-SSIMを有しており、100mm以下の伝送長の場合、0.50より大きいMS-SSIMを有しており、かつ1,000mm以下の伝送長の場合、0.45より大きいMS-SSIMを有している、
導波路(1)。
【請求項2】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きいカットオフ周波数(fcut)を有している、
導波路(1)。
【請求項3】
前記導波路(1)は、170lp/mmより大きい、かつ1,000lp/mm未満であるカットオフ周波数(fcut)を有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項4】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きいカットオフ周波数(fcut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項2記載の導波路(1)。
【請求項5】
前記導波路(1)は、80lp/mmより大きい、かつ500lp/mm未満であるカットオフ周波数(fcut)まで計算されたMTFの下のエリアを有している、
請求項4記載の導波路(1)。
【請求項6】
電磁波を伝送するための導波路(1)であって、特に、前記導波路の近位端(2)から前記導波路の遠位端(4)に、前記近位端と前記遠位端との間に延在する搬送方向(5)に沿って、かつ前記搬送方向に対して横方向に延在する横断面にわたってイメージ情報を伝送するための導波路(1)であって、
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい相対コントラストPを有している、
導波路(1)。
【請求項7】
前記導波路(1)は、114lp/mmで0.40より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有しており、144lp/mmで0.20より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有しており、114~287lp/mmで0.05より大きい、かつ0.90未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項8】
前記導波路(1)は、1,000lp/mm以下で0.05より大きい、かつ0.70未満である相対コントラストPを有している、
請求項6記載の導波路(1)。
【請求項9】
前記導波路(1)は、0.6より大きいマイケルソンコントラストを有している、
請求項1、2、6のいずれか1項記載の導波路(1)。
【請求項10】
前記マイケルソンコントラストは、0.6より大きい、かつ1.0未満である、
請求項9記載の導波路(1)。
【請求項11】
前記導波路(1)は、複数の構造要素(10)を含んでおり、少なくとも2つの異なるタイプ、すなわち第1の屈折率を有する第1のタイプの構造要素(10a)および第2の屈折率を有する第2のタイプの構造要素(10b)が含まれている、
請求項1、2、6のいずれか1項記載の導波路(1)。
【請求項12】
前記導波路によって伝送される電磁波が、特に、イメージ情報を伝送するために、前記搬送方向に対して横方向の方向において局在化された状態を維持するように、前記構造要素、特に、前記構造要素の横断面領域が、不均一に形成されている、
請求項1、2、6のいずれか1項記載の導波路(1)。
【請求項13】
前記導波路(1)は、内視鏡用の医療装置におけるコンポーネントとして、またはX線撮像フェースプレートとして、イメージ補正光学コンポーネントとして、または(リサイジング)テーパ等であるファイバ光学コンポーネントとして、または例えば夜間視察装置において使用されるイメージインバータとして、データ通信のための空間多重化のためのコンポーネントとして、遠隔光学センシングにおけるコンポーネントとして、照明用途におけるコンポーネントとして、かつライトフィールドエネルギシステムのためのエネルギリレーとして使用される、剛性なイメージガイドまたは少なくとも部分的に柔軟なイメージガイドである、
請求項1、2、6のいずれか1項記載の導波路(1)。
【国際調査報告】