(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】二重のフロス収容ポートを有するフロス適用器デバイス
(51)【国際特許分類】
A61C 15/04 20060101AFI20250115BHJP
【FI】
A61C15/04 502
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537932
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 US2022081982
(87)【国際公開番号】W WO2023115067
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524233872
【氏名又は名称】パラレル キャプチャー ブランズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARALLEL CAPTURE BRANDS, INC.
【住所又は居所原語表記】45 Deer Run Rd Wilton, Connecticut 06897 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【氏名又は名称】小西 富雅
(72)【発明者】
【氏名】ソーントーン, ブレット ダブリュー.
(57)【要約】
歯間クリーナストランドを送り出すためのデバイスであって、前記デバイスは、いくつかの実施形態では、歯間クリーナストランドを送り出すための前端部と、前記歯間クリーナストランドを前記前端部内に運ぶための複数のスレッダポートとを備える、デバイス。一例では、歯間クリーナストランドを1つ又は複数のスレッダポート内に前進させるために、回転ホイールが使用者によって操作されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
フロスを送り出すための開口部を有する前端部と、
前記前端部内にフロスを収容するための第1のフロス収容ポートと、
前記前端部内にフロスを収容するための第2のフロス収容ポートと、
表面であって、前記表面に対して使用者が前記第1のフロス収容ポート及び/又は前記第2のフロス収容ポート内にフロスを前進させることができる表面と
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記フロスが、硬性スレッダ部分と、可撓性フロス部分とを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記フロスが、可撓性フロスストランドに接続されるフロススレッダツールを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記表面が、回転可能なホイールとして具限化される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記前端部が湾曲している、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
ハンドルを更に備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
フロスが前記表面と係合する前に、前記フロスを保持するためのスレッディングガイドを更に備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
デバイスであって、
フロスを送り出すための開口部を有する前端部と、
前記前端部内にフロスを収容するためのフロス収容ポートと、
前記フロス収容ポート内にフロスを前進させるように使用者によって操作可能に構成されるホイールと
を備える、デバイス。
【請求項9】
前記前端部内にフロスを収容するための第2のフロス収容ポートを更に備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ホイールが、前記デバイスの少なくとも2つの側面からアクセス可能である、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記前端部が湾曲している、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
ハンドルを更に備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
フロスが前記表面と係合する前に前記フロスを保持するための複数のフロススレッディングガイドを更に備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記フロス収容ポートが、前記前端部の外側に湾曲した部分によって部分的に画定される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
デバイスであって、
フロスを送り出すための送出し開口部と、
前記送出し開口部に接続され、前記送出し開口部に連通する、フロスを収容するための第1の収容ポートと、
前記送出し開口部に接続され、前記送出し開口部に連通する、フロスを収容するための第2の収容ポートと、
前記第1の収容ポート及び前記第2の収容ポートに近接し、前記第1の収容ポート又は前記第2の収容ポート内にフロスを前進させるために使用者によって移動可能であるように構成される可動表面と
を備える、デバイス。
【請求項16】
前記可動表面が、前記デバイスの少なくとも2つの側面からアクセス可能である、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
ハンドルを更に備える、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記可動表面が、前記ハンドルに回転可能に取り付けられたホイールとして具現化される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項19】
フロスが前記表面と係合する前に前記フロスを保持するための複数のフロススレッディングガイドを更に備える、請求項15に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第1のフロス収容ポート及び前記第2のフロス収容ポートが、前記前端部のそれぞれの外向き湾曲部分によって部分的に画定される、請求項15に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本出願に援用される、「Floss Applicator Device with Dual Floss Receiving Ports」と題する、2021年12月19日に出願された米国仮特許出願第63/265,700号の優先権の利益を主張する。
本発明は、ブリッジ及びインプラントクリーナ、歯科フロス、ヤーンベースのクリーナストランドなど、歯間クリーナ及び隣接歯間クリーナを送り出しかつ/又はそれらを適用するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
隣接する歯の間の隣接歯間の場所を清掃し、隣接歯間の歯茎をマッサージするために、従来の歯科フロスを送り出すための様々なタイプの歯科フロス適用器が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、歯科衛生の重要性及び適切なフロッシングを促進するための使用の容易さにもかかわらず、既知の歯科フロス適用器及び送出し器により、隣接歯間の場所で及び/又は隣接歯間の場所内へフロスを送り出すときに、使用者が適用器を多様な方向で快適に保持し得る使い易いデバイスが提供されていない。また、既知のデバイスにより、剛性若しくは「スレッダ(threader)」部分を有するクリーナを適用するための、又は従来の歯科フロスと組み合わされた剛性フロススレッダツールを適用するための、効率的かつ効果的な手段がもたらされていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のいくつかの実施形態によれば、歯間及び/又は隣接歯間の場所の清掃に使用するために、任意の長さのフロスを前進させるように構成されるフロス送出し及び/又は適用デバイスを提供する。
【0005】
本発明のいくつかの実施形態によれば、手の指又は手の親指を使用して、任意の長さのフロスを手動で前進させるように構成される手持ち式のフロス送出し及び/又は適用デバイスを提供する。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも2つのポートを備える手持ち式のフロス送出し及び/又は適用デバイスを提供し、これらのポートから、前記デバイスの送出し部分(例えば、穴(bore)を有する適用器部分)内にフロスを(例えば、手動で)前進させるために使用者は選択することができる。有利には、前記デバイスにより、使用者は、所望の隣接歯間の位置に(例えば、上の歯、下の歯、前歯、側方歯、又は奥歯に)フロスを適用するための最適位置(例えば、横方向位置、上方傾斜位置、下方傾斜位置)にデバイスを保持することができる。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態によれば、製品は、
a)フロスを送り出すための送出し開口部と、
b)フロスを収容するための少なくとも2つの収容ポートであって、前記少なくとも2つの収容ポートの各々が、前記送出し開口部に接続された、少なくとも2つの収容ポートと、
c)表面であって、前記表面に対して使用者が前記少なくとも2つの収容ポートのうちの少なくとも1つ内に(例えば、手の指、手の親指、又は他の指(digit)を使用して)フロスを押圧して前進させることができる表面と
を備える、フロス送出し及び/又は適用デバイスを提供する。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態によれば、製品は、
a)フロスを送り出すための送出し開口部と、
b)前記送出し開口部に連通する、フロスを収容するための第1の収容ポートと、
c)前記送出し開口部に連通する、フロスを収容するための第2の収容ポートと、
d)使用者が移動可能な可動表面であって、前記表面に対して前記使用者がフロスを押圧することができ、かつ前記可動表面と前記可動表面に対して押圧されたフロスとを移動させることによって、前記第1の収容ポート又は第2の収容ポート内にフロスを前進させることができる、可動表面と
を備える、フロス送出し及び/又は適用デバイスを提供する。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、前記可動表面は、回転可能な表面であり、例えば前記デバイスに回転可能に固定された軸を有するホイール又は他の物体などである。いくつかの実施形態によれば、前記可動表面は、(例えば、ホイールを回転させるために)指、例えば手の指又は手の親指などを使用することによって使用者が移動可能である。いくつかの実施形態によれば、使用者は、手の指又は手の親指を使用して、ホイールに対しフロスを保持し、前記使用者の指を収容ポートの方向に移動させることによって前記ホイールを回転させ、その結果、前記使用者の指と前記ホイールとの間で押圧されたフロスを前記収容ポートの方向に(及び前記収容ポート内に)前進させてもよい。前記使用者は、彼らの指を持ち上げて開始位置に戻し、再びフロスを押圧し、再び前記ホイールを回転させて、前記フロスを前進させるなどによる動作を繰り返し、必要に応じてこのフリック又は回転動作を繰り返して、好ましい収容ポートを介して送出し開口部へ所望の長さのフロスを前進させてもよい。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態によれば、製品は、
a)フロスを送り出すための穴を有する円錐形又は漏斗形の前端部と、
b)前記前端部内にフロスを収容するための第1のフロス収容ポートと、
c)前記前端部内にフロスを収容するための第2のフロス収容ポートと、
d)表面であって、前記表面に対して使用者が前記第1のフロス収容ポート及び/又は前記第2のフロス収容ポート内にフロスを前進させることができる表面と
を備える、フロス送出し及び/又は適用デバイスを提供する。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態によれば、フロス送出し及び/又は適用デバイスは、以下の特徴:
a)ハンドル、
b)前記第1のフロス収容ポート内にフロスをガイドするための第1のスレッディングガイド、
c)前記第2のフロス収容ポート内にフロスをガイドするための第2のスレッディングガイド、
d)表面であって、使用者が前記第1のフロス収容ポート及び/又は第2のフロス収容ポート内に手動でフロスを前進させるときに前記表面に対してフロスを押圧するための表面、
e)前記表面は、使用者がフロスを回転可能なホイールに対して押圧し、前記ホイールを回転させて、(例えば、前記フロスが前記ホイールの上又は下を進むか否かに応じて)前記第1のフロス収容ポート又は前記第2のフロス収容ポート内にフロスを手動で前進させることができるように構成される回転可能なホイールとして具現化され、及び/又は、
f)前記表面が、フロスを収容してフロス収容ポート内にガイドするためのチャネルを備える、
のうちの1つ又は複数を更に備える。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態によれば、以下:
a)フロスを収容するための少なくとも2つのフロス収容ポートを備えるフロス適用器デバイス、
b)前記フロスが、フロス収容ポート内への挿入のために(例えば、フロスのストランドの端部において)剛性のスレッダ部分を備えてもよい、及び/又は、
c)前記フロスが、フロス収容ポート内への挿入のために剛性のスレッダツールに接続された従来の歯科フロス(例えば、剛性のスレッダ部分を有さない歯科フロス)を備えてもよい、
のうちの1つ又は複数を備えるシステムが提供される。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態によれば、2つ以上のフロス収容ポートを有するフロス送出しデバイスを使用するための方法が提供され、本方法は、
a)前記フロス送出しデバイスの第1のフロス収容ポート又は第2のフロス収容ポートのうちの1つを選択すること、
b)選択したフロス収容ポート内にフロスのストランドの先端部を挿入すること、
c)前記フロス送出しデバイスを保持するために使用しているのと同じ手を使用して、前記フロス送出しデバイスの送出し開口部を出るまで、前記選択したフロス収容ポート内にフロスのストランドを前進させること、を含む。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態によれば、2つ以上のフロス収容ポートを有するフロス送出しデバイスを使用するための方法が提供され、本方法は、
a)使用者が、
(i)第1のフロス収容ポート内にフロスのストランドの先端部を挿入することと、
(ii)前記使用者の手の親指がホイールの第1の側面に対して前記フロスを押圧し、前記第1のフロス収容ポート内に前記フロスを前進させるために前記ホイールを回転させることができるように、前記フロス送出しデバイスを保持することと、
若しくは、
(i)第2のフロス収容ポート内にフロスのストランドの先端部を挿入することと、
(ii)前記使用者の手の親指がホイールの第2の側面に対して前記フロスを押圧し、前記第2のフロス収容ポート内に前記フロスを前進させるために前記ホイールを回転させることができるように、前記フロス送出しデバイスを保持することと、
のうちの1つを実施することであって、
前記第1のフロス収容ポートと前記第2のフロス収容ポートとの両方が、フロス送出しデバイスの送出し開口部と連通していること、
を実施すること、
b)選択したフロス収容ポート内にフロスを収容しかつ前記フロスをガイドするためのチャネルと前記フロスを位置合わせすること、
c)前記フロスが前進して前記ホイールと係合するように、前記フロスを前記ホイールと位置合わせするためのスレッディングガイドを介して前記フロスを挿入すること、及び/又は、
d)前記フロス送出しデバイスを保持するために使用しているのと同じ手を使用して前記フロス送出しデバイスを方向付けし、前記フロス送出しデバイスの送出し開口部を出るまで、前記選択したフロス収容ポート内にフロスのストランドを前進させること、を含む。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、手の指又は手の親指を使用して任意の長さのフロスを手動で前進させるように構成されるフロス送出し及び/又は適用デバイスが提供される。いくつかの実施形態によれば、前記デバイスは、少なくとも2つのポートを備え、これらのポートから使用者は、前記フロスを前記デバイスの送出し部分(例えば、穴を有する適用器部分)内に前進させるように選択してもよい。有利には、前記デバイスにより、前記使用者は、所望の位置(例えば、上の歯、下の歯、前歯、側方歯、又は奥歯)に前記フロスを適用するための最適位置(例えば、横方向位置、上方傾斜位置、下方傾斜位置)に前記デバイスを保持することができるようになる。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、本出願に記載の1つ又は複数の機能を提供する送出し及び/又は適用デバイスは、フロスを保存及び/又は提供するための、供給リールなどの部分を備えない。いくつかの実施形態によれば、本開示に記載の1つ又は複数の機能を提供するフロス送出し及び/又は適用デバイスは、使用済みのフロスを収容して保存するための、巻取りリールなどの部分を備えない。いくつかの実施形態によれば、本開示に記載の1つ又は複数の機能を提供するフロス送出し及び/又は適用デバイスは、供給リール又は巻取りリールのいずれも備えない。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、送出し及び/又は適用デバイスは、フロスを適用する間及び/又は歯間クリーナを清掃に使用する間、前記フロスに張力を与えるように構成されない。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、送出し及び/又は適用デバイスは、歯間クリーナが隣接歯間の場所に適用された後で、更に前記使用者が前記歯間クリーナでフロッシングを開始及び/又は完了する前に、任意の長さの前記歯間クリーナ(例えば、1片のフロス)を前記デバイスから完全に取り除き得るように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本開示に記載した実施形態、及び関連する利点の多くの理解は、添付の図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明を参照することによって容易に得ることができる。
【
図1】
図1は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの上部に焦点を合わせた斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの上面図である。
【
図5】
図5は、本発明のいくつかの実施形態による
図1のフロス適用器デバイスの底面図である。
【
図6】
図6は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの側面図である。
【
図7】
図7は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの正面平面図である。
【
図8】
図8は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの背面平面図である。
【
図9A】
図9Aは、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの使用例を示す図である。
【
図9B】
図9Bは、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの使用例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明のいくつかの実施形態によるフロス適用器デバイスの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
A.例示的なデバイス及び方法
本開示における「フロス」又は「歯科フロス」への言及は、限定しないが、ナイロン、モノフィラメント、マルチフィラメントスレッド、ヤーン、従来の歯科フロス(例えば、Oral-B(商標) Glide(商標)などのワックス処理された歯科フロス、又はGUM Butler Weaveなどのワックス処理されていない歯科フロス)、硬性スレッダとフロス商品の組合せ(例えば、ProxySoft(商標)ブリッジ及びインプラントクリーナ又はOral-B(商標) Glide(商標) Pro-Health(商標)スレッダフロス)などの清掃ストランドを含む、様々なタイプの歯間及び隣接歯間クリーナを包含することを意図している。
【0021】
本開示における「フロスを有するスレッダ」又は「スレッダとフロスとの組合せ」又は「スレッダフロス」又は「剛性歯間インサート」への言及は、(1)(例えば、歯間又は他のタイプの隣接歯間の場所に挿入するための)硬性又は低可撓性のスレッダ部分と、可撓性のフロス及び/又はブラシ部分(例えば、ProxySoft(商標)ブリッジ及びインプラントクリーナ)とを有することによって特徴付けられるフロスを意味し、並びに/あるいは(2)(例えば、従来のフロスを、隣接歯間の場所内に挿入し、次いでこの場所を介して引っ張るために使用される)従来のフロスのストランドと組み合わせた、及び/又はそのストランドと接続された剛性のスレッダツール(例えば、DenTek(商標)フロススレッダ)を意味する。
【0022】
本発明の様々な実施形態によれば、スレッダフロス、及び他のタイプの歯間クリーナを送り出しかつ/又はそれらを適用するためのデバイスが提供される。前記デバイスは、スレッダ及びフロスの組合せで最も効果的であり得るが、いくつかの実施形態では、他のタイプの歯科フロスを適用することも有用であり得る。いくつかの実施形態によれば、前記デバイスは、湾曲した前端部を有し、この前端部から、前記フロスが送り出され、有利には、使用者は、所望の隣接歯間の位置(例えば、2本の歯の間)にフロスの挿入を導くように前記デバイスの前記湾曲した前端部を方向付けることができるようになる。一例では、使用者は、右手で前記デバイスを保持し、左側の使用者の歯の外側の隣接歯間の場所においてフロスを送り出すため、右手で保持されたときには、前記送出しデバイスの湾曲した端部が前記使用者の右側に向かって湾曲することが望まれる場合がある。そのような場合、前記使用者は、前記使用者の右手の親指が前記フロスと接触するように前記フロス送出しデバイスを保持し、前記親指でフロス前進ホイールを回転させつつ、前記ホイールの底部側に対して前記フロスを押圧して、前記デバイスの下側のフロス収容ポート内に、したがって前記前端部の送出し開口部の外に前記フロスを前進させてもよい。
【0023】
別の例では、前記使用者は、引き続き右手で前記デバイスを保持することを選択し、左側の前記使用者の歯の内側の隣接歯間の場所においてフロスを送り出すことを希望するため、右手で保持したときに前記送出しデバイスの前記湾曲した端部が前記使用者の概して左側に向かって湾曲することが望まれる場合がある。そのような場合、前記使用者は、別の(上側の)フロス収容ポートを介してフロスを挿入し、前記使用者の右手の親指が前記フロスに接触し、前記ホイールを前記親指で回転させつつ、フロス前進ホイールの上面に対して前記フロスを押圧して、前記デバイスの上側のフロス収容ポート内に前記フロスを前進させるように、前記フロス送出しデバイスを保持してもよい。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態によるいくつかの特徴を、図面を参照して以下に説明する。
図1を参照すると、フロススレッディングデバイス100は、ハンドル102と、フロスをホイール106と係合させてフロス収容ポート110(例えば、上側)又はフロス収容ポート112(例えば、下側)のいずれかの内にフロスをガイドするためのフロススレッディングガイド104a(上側)及び104b(下側)とを備える。いくつかの実施形態によれば、ホイール106は、(例えば、ホイール106を使用してフロスを前進させるために)使用者がアクセスできるように、フロススレッディングデバイス100内に構成される。
【0025】
フロス収容ポート110とフロス収容ポート112との両方が、挿入したフロス(図示せず)を端部114の内部(内部は図示せず)に導き、前記フロスのための通路を提供する。フロス収容ポート110及びフロス収容ポート112のいずれかの内に前進させられたフロスが、端部114に入るように、端部114は、フロス収容ポート110とフロス収容ポート112との両方に接続される。挿入したフロスを前記穴又は送出し開口部116に前進させ、この開口部から(例えば、使用者の歯の間などの隣接歯間の位置で)フロスを送り出すとき、端部114は、挿入したフロスのための通路を提供する。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、フロス収容ポート110及びフロス収容ポート112は、分割部分(図示せず)によって分離されてもよい。他の実施形態では、フロス収容ポート110、112は、構造的に分離されなくてもよく、フロスを挿入する方法によって(例えば、ホイール106の上又はその下にフロスが通ることによって)画定されてもよい。
【0027】
一実施形態では、ホイール106は、ホイール106を回転させるときに使用者の手の指又は手の親指とホイール106との係合を改善するための1つ又は複数の隆起部107を備える。いくつかの実施形態では、前記フロスが、ホイール108と係合し、前記ホイールを回転させることによる前記使用者の(例えば、手の親指又は手の指を使用する)動作によって前進するように、前記ホイールは、前記フロスを保持するための溝又はチャネル108を備えてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、前記フロス送出しデバイスは、ホイールを備えないが、(例えば、ハンドル102と一体化されている)表面を備えて構成され、その表面に対して、使用者は、前記フロスを押圧して、長手方向軸に沿って複数のフロス収容ポートのうちの1つ内に前進させることができる。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、前記フロス送出しデバイスは、使用者の個人的な好みに応じて、快適さ及び使い易さのための追加の選択肢を提供するために、3つ以上のフロス収容ポートを備えてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、フロス送出しデバイスは、使用者による取扱いに適し、そして使用者の口及び他の隣接歯間の場所内へのフロスの適用に適した任意の適切な材料で形成されてもよい。例えば、プラスチック、ナイロン、金属、木材、及び/又はそのような材料の任意の組合せを使用して、フロス送出しデバイスを形成してもよい。フロス送出しデバイスの例示的な分解図を、
図10に関して以下に説明する。
【0031】
図2は、
図1のフロススレッディングデバイス100の別の図を示している。
図1に示すように、ホイール106は、フロス送出しデバイス100の第1の側(例えば、
図1に示すように、上側)で使用者がアクセス可能であってもよく、
図2に示すように、ホイール106はまた、(例えば、
図2に示すように、第1の側面の反対側のポートを介して)フロス送出しデバイス100の第2の側でアクセス可能であってもよい。したがって、使用者は、ホイール106を使用して、フロス収容ポート112を介して端部114内へ、そして送出し開口部116から出るようにフロスを前進させてもよい。したがって、二重のフロス収容ポート110、112と、ホイール106への二重のアクセスとで構成されたフロス送出しデバイス100により、フロス送出しデバイス100のいずれかの側で、使用者は、特定のフロス適用のための使用者の好み、快適さ、及び使い易さに応じて、前記フロス送出しデバイスへのフロスの導入方法を選択することができるようになる。
【0032】
図3は、いくつかの実施形態による、例示的なフロス送出しデバイス300の一部の拡大図を示している。
図3に示すように、フロス送出しデバイス300は、フロススレッディングガイド304に接続されるハンドル302を備えてもよい。フロススレッディングガイド304(フロス「ループ」とも呼ぶ)は、使用者がフロス送出しデバイス300を使用して適用したいフロス309を任意選択的に収容するためのガイド開口部305を画定する。ガイド開口部305は、フロス収容ポート310にフロス309を挿入するために、及び/又はホイール306を横切ってフロス309を置くために、フロス309の整列を有利に助け得る。例えば、フロス送出しデバイス300を使用するために、使用者は、任意選択的に、フロス309の1片の先端部をフロス収容ポート310内に挿入する前に、ガイド開口部305を介して(
図3の図において右から左へ)フロス309の前記1片の先端部を通し、次いで、フロス309の前記1片の先端部をホイール306の上部に置き、手の親指又は他の指(図示せず)でフロス309をホイール306に対して適所に固定することができる。別の例では、使用者は、(利用可能であれば)フロススレッディングガイド304を使用しないことを選択してもよい。別の例では、使用者は、フロス収容ポート310を介して、フロス309の先端部を入れる前に、先ず、フロス309の一部をホイール306上の適所に固定することを選択してもよい。
【0033】
1つ又は複数の実施形態では、ホイール306は、例えば、ホイール306の表面の窪み、溝、又はノッチによって、画定されるチャネル308を備える。例えば、
図3に示すように、チャネル308は、使用者がホイール306を回転させるために使用し得るホイール306の1つ又は複数の隆起部307の実質的に中心にある1つ又は複数のノッチによって画定されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、使用者がフロス309を前進させつつ、ホイール306の頂上の適所でのフロス309の保持を補助するために、1つ又は複数の隆起部307は凹形状を有してもよい。いくつかの実施形態によれば、ホイール306及び/又は各隆起部307の頂面は、わずかに凹状であってもよく、手の親指とホイール307との間でスレッダを前進させるときの操作を極めて容易にするために、スレッダフロスのスレッダ部分を正確に(例えば、ホイール隆起部307の中央に)配置し続ける際に補助するように中央に溝を有してもよい。1つ又は複数の実施形態では、ホイール306は、いかなるチャネルも備えず、凹状特徴を有さず、かつ/又はいかなる隆起部も備えない。
【0035】
送り出すためにフロス309の1片をセットアップする例を続けると、使用者は、手の親指又は手の指(図示せず)を使用して、ホイール306の頂上に置かれたフロス309を押圧し、ホイール306をフロス収容ポート310に向かって(例えば、
図3の図において右から左に指を移動させることによって)回転させてもよい。このようにして、使用者は、ホイール306の回転によって補助されて、フロス309を、更にフロス収容ポート310内に、したがって更に端部314内に、送出し開口部(図示せず、例えば、
図1の送出し開口部116を参照)に向かって、効果的に押し込むか、そうでなければ前進させてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、フロス収容ポート(例えば、フロス収容ポート110、フロス収容ポート112、及び/又はフロス収容ポート310)は、フロスを前記フロス収容ポートに挿入しようとする使用者のより容易な標的を有利に提供するために十分な大きさ、つまり、ホイールと、前記フロス送出しデバイスの最も外側構造の内面との間の距離として画定される、寸法高さで構成されてもよい。例えば、例示的なフロス送出しデバイス100は、
図1及び
図2に示すように、フロス収容ポート110及び112、並びにホイール106に近接して、湾曲した又は「フレア状」の形状を有し、フロスを挿入するための広い間隙を提供する。この湾曲形状からもたらされる使い易いフロス収容ポートの一例は、
図8でみられ、フロス収容ポート110の相対的な高さを示している。
【0037】
したがって、フロス送出しデバイスのいくつかの実施形態は、対応するフロス収容ポートに近接しかつ前記ポートを画定する湾曲部分を提供する。1つ又は複数の実施形態において、フロス送出しデバイスは、少なくとも1つのフレア部分を備え、各フレア部分は、対応するフロス収容ポートを画定する。いくつかの実施形態によれば、フロス送出しデバイスの最も広い横方向部分は、少なくとも1つのフロス収容ポートの深さを画定し、いくつかの実施形態では、その最も広い横方向部分は、前記フロス送出しデバイスのホイールよりも広い。
【0038】
図4は、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100の代替的な(上面)図を示し、
図5は、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100の代替的な(底面)図を示し、
図6は、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100の代替的な(側面)図を示している。
【0039】
図7は、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100の正面図を示し、特に、端部114の終端部において、穴又は送出し開口部116を示し、この穴又は開口部から本開示に記載したいくつかの実施形態に従ってフロスを送り出し得る。
図8は、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100の背面図を示し、ホイール106への二重のアクセス、第1のフロス収容ポート110、及び第2のフロス収容ポート112を示している。
【0040】
本開示に記載のいくつかの実施形態によれば、送出しデバイスは、フロスを供給するためのハイブリッド供給動作を提供する。スレッダフロス(又は他のタイプのフロス)を口の意図した領域内に前進させるために、使用者の手の親指は、前記親指でスレッダを前記ホイールに対して押圧するなどによって、前記スレッダと好ましくは直接係合する。このようにして、前記デバイスによって自動的にではなく、更に前記使用者の手の親指のみによってではないが、前記使用者の手の親指の指球と前記ホイールとのハイブリッド動作間に捉えられたスレッダによって、前記スレッダは、前端部又はフィーダスナウト(feeder snout)を介して前進してもよい。この組み合わされた動作能力により、有利には、前記使用者は、所望の位置への前記スレッダ及びその適用をはるかに大きく制御することができる。前記ハイブリッド動作によって達成されるこのような制御は、例えば、スレッダが対向する歯車又はローラに供給された場合、あるいは静止面に対して単一の歯車又はローラによって供給された場合よりも著しく優れている。
【0041】
図9Aは、1つ又は複数の実施形態による、使用者の口の中にフロスを適用するためのフロス送出しデバイスの使用例の図を示している。
図9Aに示す使用例によれば、フロス907aを、フロススレッディングガイド904aを介してスレッディングすることによって、(例えば、
図3に関して説明したように)フロス907aをフロス送出しデバイス900にセットアップした後で、フロス送出しデバイス900を手901に持っている使用者は、ハンドル902を保持しつつ、親指903(又は他の指)を使用して、フロス907aをホイール906に対して押圧してもよい。次いで、前記使用者は、ホイール906及びフロス907aを収容ポート910に向かって回転させるかフリックすることによって、フロス907aを収容ポート910内に更に前進させ、それによって、フロス907aを端部914に押し入れ、送出し開口部916から押し出してもよい。このようにして、前記使用者は、所望の隣接歯間の場所918(例えば、使用者の口930内の2本の歯の間)において及びその内に、フロス907aの先端部920aを適用することができる。次いで、前記使用者は、(例えば、別の手(図示せず)を使用して)先端部920aを把持し、フロス907aを使用して、隣接歯間の場所918の清掃を開始してもよい。
【0042】
図9Aの図に描いた使用例では、前記使用者は、使用者の口930の上部にフロス907aを適用するために、例示的なフロス送出しデバイス900のホイール906、フロススレッディングガイド904a、及び第1のフロス収容ポート910を利用する。別の使用例では、
図9Bの図に示すように、使用者は、異なる隣接歯間の場所919に到達するために、フロス送出しデバイス900を違って保持することを選ぶ場合がある。本開示で説明するように、いくつかの実施形態によれば、フロス送出しデバイス900は、ホイール906への二重のアクセスを提供してもよく、かつ/又は二重のフロス収容ポートを提供してもよく、使用者は、前記使用者がデバイス900を保持したい方法を選択することができる。
図9Bに示すように、前記使用者は、
図9Aに示す使用に対して回転及び/又は反転したフロス送出しデバイス900を保持し、異なる開口部を使用してホイール906にアクセスし、第2のフロス収容ポート912を介してフロスを前進させることを選択する。
【0043】
具体的には、
図9Bに示す使用例では、前記使用者は、フロス907bを、異なるフロススレッディングガイド904bを介して、(デバイス900の異なる開口部を使用してアクセスされる)ホイール906の異なる側を越えて、異なるフロス収容ポート912内に供給した。前記使用者は、
図9Bに関して説明したプロセスと同様の方法で、ホイール906を使用してフロス907bを前進させることによって、フロス907bの先端部920bを、端部914を介して、送出し開口部916から出して隣接歯間の場所919内に、前進させることができる。前記使用者は、別の手932を使用して、先端部920bを把持し、デバイス900から完全にフロス907bを取り外し、かつ/又は隣接歯間の場所919においてフロッシングを開始してもよい。
【0044】
図10は、いくつかの実施形態による、
図1の例示的なフロス送出しデバイス100などの例示的なフロス送出しデバイスの分解図を示している。
図10に示すように、実質的に同様の部品でフロス送出しデバイスを形成し得る。
図10において、例示的なフロス送出しデバイスは、互いに実質的に同様の2つの部品101a、101bを備える。一方の半分は、他方の半分上の対応する固定手段と接続するように構成された固定手段を伴って構成されてもよい。
図10の例では、部品101bのフロスガイド部分上の支柱は、部品101aと部品101bとを互いに固定するために、部品101bの対応するホール部(図示せず)にはめ込まれるように構成されてもよい。
【0045】
図10に示すように、ホイール106は、各部品101、101bの対応する軸スロット内に軸部分を嵌合することによって、2つの部品101a、101b間に回転可能に固定されてもよい。例えば、
図10に示すように、ホイール106の下側の軸部分(
図10に図示せず)は、部品101b上で、対応する軸スロット109に嵌合し、同様に、部品101aの下側の軸スロット(図示せず)は、軸部分107を収容することができる。好ましくは、部品101a、101bは、(例えば、使用者の親指によって圧力が加えられると)ホイール106が自由に回転できるように、部品101a、101bの間でホイール106と共に固定可能に構成される。
図10の描写は、前記軸部分(例えば、軸部分107)が部品101a、101bによって形成されたデバイス内に完全に収容されることを示しているが、いくつかの代替的な実施形態によれば、前記軸部分は、部品(例えば、部品101b)の外側を部分的に又は完全に介して延在するように構成されてもよい。一実施形態では、軸スロットは、部品の外側まで完全に貫通してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、使用者が手の親指を快適で、人間工学的に正確に自分の方に向け続けることを可能にしつつ、使用者が広範囲(例えば、180度)の挿入角度の選択を可能にする二重のポート設計を有するフロス送出しデバイスが提供される。使用者が前記デバイス内にフロスを供給するためにどのポート(例えば、上部ポート又は下部ポート)を選択するかにかかわらず、前記使用者は、歯車上に手の親指を置く動作を静的に維持することができる。自由度の範囲は、使用者の意図した口の領域から離れて、又はそれに向かって面するフィーダスナウトを含む。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、歯を清掃するためにフロスを適用するためにフロス送出しデバイスを使用する方法は、手の親指と人差し指との間で1片のスレッダフロス(又は他のタイプのフロス)の先端部(例えば、スレッダフロスの剛性の先端部)を把持し、その端部を、前記デバイスの1つ又は複数のフロス収容ポートのうちの1つにガイドすることと、前記デバイスの送出し開口部(フィーダスナウト又はフィーダチューブとも呼ぶ)を、(例えば、ブレース及び/又は他のタイプの固定具を清掃するために)フロッシングが望まれる口の歯間の場所又は他の隣接歯間の場所に配置することと、手の親指でスレッダフロスを前記ホイールに対して押圧して前記ホイールを回転させることによって前記スレッダフロスの端部を前進させることと、前記スレッダフロスの端部が所望の隣接歯間の場所を通過すると、前記先端部を手の親指と人差し指との間で把持することとを含んでもよい。前記使用者は、例えば、前記デバイスを脇に置き、他方の手の親指と人差し指で前記スレッダフロスの他方の端部を把持し、典型的な方法で、挿入された前記スレッダフロスで前記隣接歯間の場所をフロッシングすることによって、フロッシングを開始してもよい。
【0048】
解釈
多数の実施形態を本特許出願に記載しており、例示のみを目的として提示している。記載した実施形態は、いかなる意味においても限定するものではなく、限定することを意図しない。本開示の発明は、本開示から容易に明らかなように、多数の実施形態に広く適用可能である。当業者は、開示した発明が、構造的、論理的、ソフトウェア的、及び/又は電気的修正などの様々な修正及び変更を伴って実施され得ることを認識するであろう。開示した発明の特定の特徴は、1つ又は複数の特定の実施形態及び/又は図面を参照して説明することができるが、そのような特徴は、特に明記しない限り、それらを説明する1つ又は複数の特定の実施形態又は図面における使用に限定されないことを理解されたい。
【0049】
本開示は、すべての実施形態の文字通りの説明でも、すべての実施形態に存在しなければならない特徴のリストでもない。
【0050】
(本開示の最初の頁の冒頭に記載し得るような)名称も、(本開示の最後に記載し得るような)要約も、決して開示した発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0051】
説明全体を通して、特に明記しない限り、以下の用語は、以下に提供する例示的な意味を含む及び/又は包含することができる。これらの用語及び例示的な例の意味は、本明細書と、添付の特許請求の範囲との両方において実施形態を説明するために選択された言語を明確にするために提供しているため、限定することを意図しない。
【0052】
「実施形態(an embodiment)」、「実施形態(embodiment)」、「実施形態(embodiments)」、「実施形態(the embodiments)」、「実施形態(the embodiments)」、「1つ又は複数の実施形態(one or more embodiments)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」、「一実施形態(one embodiment)」などの用語は、特に明記しない限り、「1つ又は複数の(ただし、すべてではない)開示された実施形態」を意味する。
【0053】
「発明」、「本発明」などの用語は、「本発明の1つ又は複数の実施形態」を意味する。
【0054】
実施形態を説明する際の「別の実施形態」への言及は、特に明記しない限り、言及された実施形態が別の実施形態(例えば、参照される実施形態の前に記載された実施形態)と相互に排他的であることを意味しない。
【0055】
「含む(including)」、「備える(comprising)」という用語及びそれらの変形は、特に明記しない限り、「含むが限定しない」ことを意味する。
【0056】
「a」、「an」及び「the」という用語は、特に明記しない限り、「1つ又は複数」を意味する。
【0057】
「複数」という用語は、特に明記しない限り、「2つ以上」を意味する。
【0058】
「本明細書」という用語は、特に明記しない限り、「本開示において、参照により援用され得るものを含む」を意味する。
【0059】
「少なくとも1つ(at least one of)」という句は、そのような句が複数のもの(列挙されたもののリストなど)を修飾するとき、特に明記しない限り、それらのものの1つ又は複数の任意の組合せを意味する。例えば、ウィジェット、車、及びホイールのうちの少なくとも1つという語句は、(i)ウィジェット、(ii)車、(iii)ホイール、(iv)ウィジェット及び車、(v)ウィジェット及びホイール、(vi)車及びホイール、又は(vii)ウィジェット、車、及びホイールのいずれかを意味する。
【0060】
第1の請求項の限定が、特徴のうちの1つ、並びに特徴のうちの2つ以上を網羅し(例えば、「少なくとも1つのウィジェット」などの限定が、1つのウィジェット、並びに2つ以上のウィジェットを網羅する)、前記第1の請求項に従属する第2の請求項において、前記第2の請求項が、前記限定を指すために定冠詞「the」を使用する場合(例えば、「前記ウィジェット」)、これは、前記第1の請求項が前記特徴のうちの1つのみを網羅することを意味するものではなく、前記第2の請求項が前記特徴のうちの1つのみを網羅することを意味するものではない(例えば、「前記ウィジェット」は、1つのウィジェットと、2つ以上のウィジェットとの両方を網羅することができる)。
【0061】
各プロセス(方法、アルゴリズム、又はその他と呼ぶか否かにかかわらず)は、本質的に1つ又は複数のステップを含み、したがって、プロセスの「ステップ」又は「複数のステップ」へのすべての言及は、用語「プロセス」又は同様の用語の単なる列挙における固有の先行詞を有する。したがって、請求項におけるプロセスの「ステップ」又は「複数のステップ」への言及は、十分な先行詞を有する。
【0062】
序数(「第1」、「第2」、「第3」など)が用語の前に形容詞として使用されるとき、その序数は、(明示的に別段の指定がない限り)単に特定の特徴を示すために、例えば、その特定の特徴を同じ用語又は類似の用語によって説明される別の特徴と区別するために使用される。例えば、「第1のウィジェット」は、単にそれを例えば「第2のウィジェット」と区別するためにそのように命名されてもよい。したがって、「ウィジェット」という用語の前の序数「第1」及び「第2」の単なる使用は、2つのウィジェット間の他の関係を示すものではなく、同様に、いずれか又は両方のウィジェットの他の特性を示すものでもない。例えば、用語「ウィジェット」の前の序数「第1」及び「第2」の単なる使用は、(1)いずれかのウィジェットが任意の他のものの前又は後で順序又は位置に来ることを示さない、(2)いずれかのウィジェットが時間内に任意の他のものの前又は後で発生又は動作することを示さない、及び(3)重要性又は品質のように、いずれかのウィジェットが任意の他のものより上又は下にランク付けされることを示さない。加えて、序数の単なる使用は、序数で識別される特徴に対する数的制限を定義しない。例えば、「ウィジェット」という用語の前の序数「第1」及び「第2」の単なる使用は、2つ以下のウィジェットが存在しなければならないことを示さない。
【0063】
本開示で使用する場合、「使用者」は、一般に、使用者デバイスを操作する任意の個人及び/又はエンティティを指してもよい。
【0064】
いくつかの構成要素又は特徴を有する実施形態の説明は、そのような構成要素及び/又は特徴のいずれか特定の1つが必要であることを意味しない。対照的に、本発明の多種多様で可能な実施形態を説明するために、様々な任意選択の構成要素を記載する。明示的に別段の指定がない限り、構成要素及び/又は特徴は必須又は必要ではない。
【0065】
更に、プロセスステップ、アルゴリズムなどは、シーケンシャルな順序で説明又は描写され得るが、そのようなプロセスは、1つ又は複数の異なる順序で機能するように構成され得る。換言すれば、明示的に説明又は描写され得るステップの任意のシーケンス又は順序は、前記ステップがその順序で実施されるという要件を必ずしも示さない。本開示に記載したプロセスのステップは、実用的な任意の順序で実施されてもよい。更に、いくつかのステップは、(例えば、一方のステップが他方のステップの後に記載されているので)非同時に発生するものとして記載又は暗示されているにもかかわらず、同時に実施されてもよい。更に、図面におけるその描写によるプロセスの例示は、例示されたプロセスが他の変形及び修正を排除することを意味せず、例示されたプロセス又はそのステップのいずれかが本発明に必要であることを意味せず、例示されたプロセスが好ましいことを意味しない。
【0066】
本発明は、様々な実施形態の説明によって例示しており、これらの実施形態を、かなり詳細に説明しているが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に減縮すること、又は何らかに限定することは、本出願人の意図ではない。更なる利点及び修正は、当業者には容易に明らかになるであろう。したがって、本発明の広い態様は、特定の詳細、代表的な装置及び方法、並びに図示及び説明した例示的な例に限定されない。したがって、一般的な発明概念の精神又は範囲から逸脱することなく、そのような詳細から逸脱することができる。
【0067】
本開示は、いくつかの実施形態及び/又は発明の実施可能な説明を当業者に提供する。これらの実施形態及び/又は発明のいくつかは、本出願において特許請求されない場合があるが、それでもなお、本出願の優先権の利益を主張する1つ又は複数の継続的な出願において特許請求される場合がある。本出願人は、本出願において開示及び有効化されているが特許請求されていない主題について特許を追求するための追加の出願を提出する権利を留保する。
【国際調査報告】