IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図1
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図2
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図3A
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図3B
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図4
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図5
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図6
  • 特表-通信の方法及び通信装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】通信の方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20250115BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250115BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20250115BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W16/28
H04W24/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538317
(86)(22)【出願日】2021-12-24
(85)【翻訳文提出日】2024-08-21
(86)【国際出願番号】 CN2021141339
(87)【国際公開番号】W WO2023115567
(87)【国際公開日】2023-06-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】グアン ポン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD43
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
本開示の実施形態は、通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関する。本開示の実施形態によれば、端末装置は、端末装置の1つ又は複数の能力を、ネットワーク装置に報告する。該1つ又は複数の能力は、端末装置が人工知能/機械学習(AI/ML)モデルをサポートすることを示す。端末装置は、AI/MLモデルについてのチャネル状態情報(CSI)報告をトリガする指示を、ネットワーク装置から受信する。端末装置は、CSI報告のために1組の参照信号を測定する。こうして、ビーム管理の精度を向上させるためにAI/MLモデルを訓練することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信の方法であって、
端末装置において、ネットワーク装置に、前記端末装置の1つ又は複数の能力を報告することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、
前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を受信することと、
前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を受信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数の能力は、
人工知能(AI:artificial intelligent)又は機械学習(ML:machine learning)をサポートする能力、
AI又はMLに基づくビーム管理をサポートする能力、
AI又はMLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力、
オンライン訓練をサポートする能力、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延、又は
前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延、
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数の設定は、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記データ処理モデルの第1のタイプのパラメータ、
前記データ処理モデルにおける障害を前記端末装置が検出可能にするために用いられる第1の有効化パラメータ、
オンライン訓練を前記端末装置が実行可能にするために用いられる第2の有効化パラメータ、又は
時間オフセットに従って決定されたスロット上で前記報告を送信するように前記端末装置に示すために用いられる前記時間オフセット、
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のタイプのパラメータは、
前記データ処理モデルの構造パラメータ、
前記データ処理モデルの重みファクター、
前記データ処理モデルのバイアスファクター、
前記データ処理モデルの入力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの出力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの前処理パラメータ、又は
前記データ処理モデルの後処理パラメータ、
のうちの少なくとも1つを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記時間オフセットは、第1の時間遅延又は第2の時間遅延に従って決定され、前記第1の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間であり、前記第2の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記端末装置が前記時間オフセットを有するように設定されているとの決定に従って、別の設定内で示された別の時間オフセットを無視させること
をさらに含む
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報は、
前記データ処理モデルにおいて障害が発生したか否かを示す第1の情報、
推論情報と実際の情報とを含む第2の情報、又は
前記データ処理モデルに基づいて更新された訓練済みデータ処理モデルの第2のタイプのパラメータを示す第3の情報、
のうちの1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記推論情報は、前記データ処理モデルに基づいて決定された推論ビーム、又は前記推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含み、
前記実際の情報は、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は前記実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ビーム品質は、参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)又は信号対干渉雑音比(SINR:signal to interference plus noise ratio)、のうちの少なくとも1つを含む
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記推論ビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義され、前記実際のビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、前記-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義される
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記推論ビーム及び前記推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、前記実際のビーム及び前記実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前又は後にある
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のタイプのパラメータは、前記訓練済みデータ処理モデルの構造パラメータ、前記訓練済みデータ処理モデルの重みファクター、又は前記訓練済みデータ処理モデルのバイアスファクター、のうちの少なくとも1つを含む
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記ネットワーク装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報を取得するための前記報告を送信すること
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記データ処理モデルにおいて障害が検出されたとの決定に従って、前記ネットワーク装置に、前記報告を送信すること、をさらに含み、前記報告に対応するビットフィールドが所定の数にセットされている
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記データ処理モデルにおいて障害が検出された決定に従って、前記報告の送信をスキップさせること
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
第2のアップリンク情報を送信する必要があるとの決定に従って、前記第2のアップリンク情報が前記報告と衝突するか否かを決定することと、
前記第2のアップリンク情報が前記報告と衝突するとの決定に従って、前記報告の第1の優先度と前記第2のアップリンク情報の第2の優先度とを比較することと、
前記第1の優先度が前記第2の優先度よりも高いとの決定に従って、前記報告を前記ネットワーク装置に送信することと
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の優先度と前記第2の優先度とは、0、1又は2を含む1組の値から決定される
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つの条件が満たされたとの決定に従って、前記データ処理モデルで障害が発生したと決定すること
をさらに含む請求項1~17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの条件は、
前記データ処理モデルに基づいて決定された第1のターゲットビームと、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された第2のターゲットビームとが異なる第1の条件、
前記第1のターゲットビームのビーム量と前記第2のターゲットビームのビーム量との差が第1の閾値を超えた第2の条件、又は
前記第1の条件又は前記第2の条件が満たされた回数が第2の閾値を超えた第3の条件、
のうちの1つを含む
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記報告は、周期的なチャネル状態情報(CSI)報告、半永続的なCSI報告、又は非周期的なCSI報告、のうちの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
通信の方法であって、
ネットワーク装置において、端末装置から、前記端末装置の1つ又は複数の能力を含む能力報告を受信することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、
前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を送信することと、
前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を送信することと、
を含む方法。
【請求項22】
前記1つ又は複数の能力は、
人工知能(AI:artificial intelligent)又は機械学習(ML:machine learning)をサポートする能力、
AI又はMLに基づくビーム管理をサポートする能力、
AI又はMLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力、
オンライン訓練をサポートする能力、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延、又は
前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延、
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記1つ又は複数の設定は、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記データ処理モデルの第1のタイプのパラメータ、
前記データ処理モデルにおける障害を前記端末装置が検出可能にするために用いられる第1の有効化パラメータ、
オンライン訓練を前記端末装置が実行可能にするために用いられる第2の有効化パラメータ、又は
時間オフセットに従って決定されたスロット上で前記報告を送信するように前記端末装置に示すために用いられる前記時間オフセット
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のタイプのパラメータは、
前記データ処理モデルの構造パラメータ、
前記データ処理モデルの重みファクター、
前記データ処理モデルのバイアスファクター、
前記データ処理モデルの入力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの出力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの前処理パラメータ、又は
前記データ処理モデルの後処理パラメータ
のうちの少なくとも1つを含む
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記時間オフセットは、第1の時間遅延又は第2の時間遅延に従って決定され、前記第1の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間であり、前記第2の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記報告は、前記データ処理モデルに関連付けられた前記1つ又は複数の設定に関連付けられている
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報は、
前記データ処理モデルにおいて障害が発生したか否かを示す第1の情報、
推論情報と実際の情報とを含む第2の情報、又は
前記データ処理モデルに基づいて更新された訓練済みデータ処理モデルの第2のタイプのパラメータを示す第3の情報、
のうちの1つを含む
請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記推論情報は、前記データ処理モデルに基づいて決定された推論ビーム、又は前記推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含み、
前記実際の情報は、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は前記実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ビーム品質は、参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)又は信号対干渉雑音比(SINR:signal to interference plus noise ratio)、のうちの少なくとも1つを含む
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記推論ビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義され、前記実際のビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、前記-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義される
請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記推論ビーム及び前記推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、前記実際のビーム及び前記実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前又は後にある
請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記第2のタイプのパラメータは、前記訓練済みデータ処理モデルの構造パラメータ、前記訓練済みデータ処理モデルの重みファクター、又は前記訓練済みデータ処理モデルのバイアスファクター、のうちの少なくとも1つを含む
請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記端末装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報を取得するための前記報告を受信すること
をさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記データ処理モデルにおいて障害が検出されたとの決定に従って、前記ネットワーク装置に、前記報告を送信すること、をさらに含み、前記報告に対応するビットフィールドが所定の数にセットされている
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備える端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項1~20の何れか一項に記載の方法を含む動作を実行する、
端末装置。
【請求項36】
プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備えるネットワーク装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項21~34の何れか一項に記載の方法を含む動作を実行する、
ネットワーク装置。
【請求項37】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~20の何れか一項、又は請求項21~34の何れか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として、電気通信の分野に関するものであり、特に通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通信性能を向上させるためにいくつかの技術が提案されている。例えば、通信装置は、性能を向上させるために、人工知能/機械学習(AI/ML:artificial intelligent/machine learning)モデルを採用してもよい。いくつかの状況では、通信装置は、AI/MLモデルに基づいてビーム管理を実行することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、通信のための解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様において、通信方法が提供される。前記通信方法は、端末装置において、ネットワーク装置に、前記端末装置の1つ又は複数の能力を報告することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を受信することと、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を受信することと、を含む。
【0005】
第2の態様において、通信方法が提供される。前記通信方法は、ネットワーク装置において、端末装置から、前記端末装置の1つ又は複数の能力を含む能力報告を受信することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を送信することと、前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を送信することと、を含む。
【0006】
第3の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッシングユニットと、前記プロセッシングユニットに結合され命令を記憶しているメモリとを備え、前記命令が前記プロセッシングユニットにより実行された場合、前記端末装置は、端末装置において、ネットワーク装置に、前記端末装置の1つ又は複数の能力を報告することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を受信することと、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を受信することと、を含む動作を実行する。
【0007】
第4の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッシングユニットと、前記プロセッシングユニットに結合され命令を記憶しているメモリとを備え、前記命令が前記プロセッシングユニットにより実行された場合、前記ネットワーク装置は、ネットワーク装置において、端末装置から、前記端末装置の1つ又は複数の能力を含む能力報告を受信することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、前記端末装置に、前記AI/MLモデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を送信することと、前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を送信することと、を含む動作を実行する。
【0008】
第5の態様において、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、該少なくとも1つのプロセッサに、第1の態様又は第2の態様に記載の方法を実行させる命令を記憶しているコンピュータ可読媒体が提供される。
【0009】
本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面において本開示のいくつかの例示的な実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【0011】
図1】本開示の実施例を実施可能な通信環境の概略図である。
【0012】
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる、通信のためのシグナリングフローを示す図である。
【0013】
図3A】本開示のいくつかの実施形態にかかる、AI/MLモデルにおける障害の検出を示す概略図である。
【0014】
図3B】本開示のいくつかの実施形態にかかる、AI/MLモデルにおける障害の検出を示す概略図である。
【0015】
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる、AI/MLモデルの訓練を示す概略図である。
【0016】
図5】本開示の実施形態にかかる、例示的な方法のフローチャートである。
【0017】
図6】本開示の実施形態にかかる、例示的な方法のフローチャートである。
【0018】
図7】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。
【0019】
図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことを理解すべきである。本明細書で説明される開示内容は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0021】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0022】
本明細書で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を指す。端末装置の例は、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、携帯電話、セルラーフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)装置、超信頼性低遅延通信(URLLC)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE:Internet of Everything)装置、マシンタイプ通信(MTC:machine type communication)装置、Xが歩行者、車両、又はインフラストラクチャ/ネットワークを意味するV2X通信のための車載装置、統合アクセス及び統合アクセス及びバックホール(IAB)のための装置、衛星及び無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft System)を包含する高高度プラットフォーム(HAP:High Altitude Platform)を含む非地上系ネットワーク(NTN)内の衛星搭載車両又は航空機搭載車両、拡張現実(AR)、混合現実(MR)、仮想現実(VR)などの、異なるタイプの現実を含むエクステンデッドリアリティ(XR:extended reality)装置、人間の操縦者を持たない航空機でありドローンとして一般に称される無人航空車両(UAV:unmanned aerial vehicle)、高速列車(HST:high speed train)上の装置、又はデジタルカメラなどの画像取得装置、センサーゲーム装置、音楽保存及び再生装置、又は無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧などを可能とするインターネット家電など、を含むがこれらに限定されない。「端末装置」は、公共の安全及びミッションを最重要視する、V2Xアプリケーション、トランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、スマートTV、無線サービス、無線を介するソフトウェア配信、グループ通信及びIoTアプリケーションをサポートするために、「マルチキャスト/ブロードキャスト」機能をさらに有してもよい。また、マルチSIMとして知られる1つ又は複数の加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module )を組み込んでもよい。用語「端末装置」は、UE、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、又は無線装置と互換的に使用されてもよい。以下の説明では、用語「端末装置」、「通信装置」、「端末」、「ユーザ機器」及び「UE」は、互換的に使用されてもよい。
【0023】
端末装置又はネットワーク装置は、人工知能(AI:Artificial intelligence)又は機械学習の能力を有していてもよい。一般的に、特定の関数のために収集された多数のデータから訓練済みのモデルが含まれ、いくつかの情報を予測するために使用されることができる。
【0024】
端末装置又はネットワーク装置は、例えば、FR1(410MHz~7125MHz)、FR2(24.25GHz~71GHz)、100GHzより大きい周波数帯域、及びテラヘルツ(THz:Tera Hertz)などのいくつかの周波数範囲上で動作してもよい。さらに許可/無許可/共有スペクトル上で動作することができる。端末装置は、マルチ無線デュアル接続(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)アプリケーションシナリオの下で、ネットワーク装置と2つ以上の接続を有していてもよい。端末装置又はネットワーク装置は、全二重、フレキシブル二重、クロス分割二重モードで動作することができる。
【0025】
用語「ネットワーク装置」は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることができる装置を指す。ネットワーク装置の例は、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、IABノード、フェムトノード、ピコノード、再設定可能なインテリジェントサーフェス(RIS:reconfigurable intelligent surface)などの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0026】
一実施形態において、端末装置は、第1のネットワーク装置及び第2のネットワーク装置に接続することができる。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置の一方をマスターノードとして、他方をセカンダリ―ノードとしてもよい。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施形態において、第1のネットワーク装置は第1のRAT装置であってもよく、第2のネットワーク装置は第2のRAT装置であってもよい。一実施形態において、第1のRAT装置はeNBであり、第2のRAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1のネットワーク装置及び第2のネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第1の情報は、第1のネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、そして第2の情報は、第2のネットワーク装置から直接又は第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第2のネットワーク装置により設定された端末装置の設定に関する情報は、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して送信されてもよい。第2のネットワーク装置により設定された端末装置の再設定に関する情報は、第2のネットワーク装置から直接又は第1のネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。
【0027】
本明細書で説明される通信は、New Radioアクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、符号分割多元接続(CDMA)、cdma2000、及びモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な規格に準拠してもよい。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.85G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)、及び第6世代(6G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。本明細書で説明される技術は、上述の無線ネットワーク及び無線技術、並びに他の無線ネットワーク及び無線技術に使用することができる。本開示の実施形態は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコル、5.5G、5G-Advancedネットワーク、又は第6世代(6G)ネットワークを含むが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書で使用される用語「回路」は、ハードウェア回路及び/又はハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせを意味してもよい。例えば、回路は、アナログ及び/又はデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせであってもよい。さらに別の例として、回路は、端末装置又はネットワーク装置のような装置に様々な機能を実行させるために協働する、デジタル信号プロセッサ、ソフトウェア及び1つ又は複数のメモリを含むソフトウェアを有するハードウェアプロセッサの任意の部分であってもよい。さらに別の例において、回路は、オペレーションのためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするハードウェア回路及び/又はマイクロプロセッサ又はその一部のようなプロセッサであってもよいが、オペレーションのために必要でない場合、ソフトウェアは存在しなくてもよい。本明細書で使用されるように、用語「回路」は、ハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサのみ、又はハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサの一部及びその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実現も含む。
【0029】
本明細書で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。用語「含む」及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。用語「に基づく」は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。用語「一実施形態」及び「実施形態」は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。用語「別の実施形態」は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指してもよい。以下では、その他の明示的及び暗黙的な定義を含む場合がある。
【0030】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことが、理解できるはずである。
【0031】
上述したように、通信装置は、AI/MLモデル上でビーム管理を実行することができる。マッシブMIMO(mMIMO:Massive MIMO)とビームフォーミングとは、通信業界において広く利用されている。用語「ビームフォーミング」及び「mMIMO」は、互換的に使用されてもよい場合がある。一般的に言うと、ビームフォーミングは、複数のアンテナを用いて、複数のアンテナのアレイにおける個々のアンテナ信号の振幅及び位相を適切に重み付けすることにより、波面の方向を制御する。最も一般的に見られる定義は、mMIMOが、アンテナの数がユーザの数を超えているシステムであることである。カバレッジは、5Gにおいては、セルベースではなく、ビームベースである。セルのカバレッジを測定できるセルレベルの参照チャネルはない。代わりに、各セルは、1つ又は複数の同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)ビームを有する。SSBビームは静的又は半静的であり、常に同じ方向を指す。それらは、セル領域全体をカバーするビームのグリッドを形成する。ユーザ機器(UE)は、ビームを検索及び測定し、1組(1セット)の候補ビームを維持する。該1組の候補ビームは、複数のセルからのビームを含んでもよい。5Gミリメートル波(mmWave)でより多くのアンテナ素子との指向性通信を可能にし、追加のビームフォーミング利得を提供することにより、UEとgNBとが任意の所与の時点において作業する最適なビームを定期的に識別する、効率的なビーム管理が重要になっている。
【0032】
AI/MLモデルは、第1の段階でgNBにおいてデプロイメントされる可能性がある。gNBがAI/MLについてのデータ、モデル、及びコンピューティング負荷の対処においてより強力であるため、gNBから始まるNRエアインターフェースのためのAI/MLについて議論するのが自然である。空間領域におけるビーム予測の場合、gNB側で訓練されたAI/MLモデルは、いくつかのUEにとって正確ではない。即ち、予測された(又は推論された)最適ビームはUE側からの実際の最適ビームと不一致である。例えば、UEは、ビームF、G、J及びKの品質(例えば、レイヤ1参照信号受信電力(L1-RSRP))を測定して、gNB側で訓練されたAI/MLモデルに基づいて全ての候補ビームの品質を推定し、全ての候補ビームのL1-RSRPに基づいて最大のL1-RSRPを有する最適ビーム(ビームAを想定する)を決定することができる。しかしながら、実際には、UEのビームA(即ちRxビーム)はシェルターにより覆われている。ビームAを継続して使用すれば、送信品質は深刻に影響されてしまう。AI/MLモデルのオフライン訓練は、全ての「事故」の発生を考慮することは不可能である。AI/MLモデルがUEの環境に適応できることを保証するために、オフラインで訓練されたモデルにオンライン訓練を加える必要がある。例えば、オンライン訓練はgNB側で実行されることが可能である。しかしながら、この状況では、UEは訓練に必要とされるデータの大量を提供する必要があり、これは巨大なULオーバーヘッドを引き起こす可能性がある。そのため、オンライン訓練はUE側で実行されるべきである。
【0033】
実施形態によれば、AI/MLモデルの改善についての解決策が提案される。本開示の実施形態によれば、端末装置は、端末装置の1つ又は複数の能力を、ネットワーク装置に報告する。該1つ又は複数の能力は、端末装置がAI/MLモデルをサポートすることを示す。端末装置は、該AI/MLモデルに関連付けられた1つ又は複数の設定、ネットワーク装置から受信する。端末装置は、AI/MLモデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガする指示をネットワーク装置から受信する。こうして、ビーム管理の精度を向上させるためにAI/MLモデルを訓練することができる。
【0034】
図1は本開示の実施形態を実施可能な通信システムの概略図である。通信ネットワークの一部である通信システム100は、まとめて「端末装置110」と称されてもよい端末装置110-1と、端末装置110-2と、…、端末装置110-Nとを備える。数Nは任意の適切な整数であってもよい。端末装置110は、互いに通信してもよい。一例としてのみ、端末装置110-1は、ビーム131-1、132-1、133-1及び134-1として示される複数のビームを有するように設定されてもよい。ネットワーク装置120は、ビーム131-2、132-2、133-2及び134-2として示される複数のビームを有するように設定されてもよい。ビームペアは、2つのビーム、例えば、ビーム131-1及び131-2、132-1及び132-2、133-1及び133-2、並びに、134-1及び134-2を含んでもよい。なお、図1に示されるビーム数は限定ではなく一例にすぎないことに留意すべきである。
【0035】
通信システム100は、ネットワーク装置をさらに備える。通信システム100において、ネットワーク装置120と端末装置110とが互いにデータ及び制御情報を通信することが可能である。図1に示す端末装置の数は、説明のためのみに示されており、いかなる限定も示唆していない。
【0036】
通信システム100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)及び第5世代(5G)などのセルラー通信プロトコル、米国電気電子学会(IEEE:Institute for Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線ローカルエリアネットワーク通信プロトコル、及び/又は現在知られている、又は将来開発される任意の他のプロトコルを含むが、これらに限定されない任意の適切な通信プロトコルに従って実現することができる。さらに、通信は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割デュプレクサ(FDD)、時分割デュプレクサ(TDD)、マルチ入力マルチ出力(MIMO)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、及び/又は現在知られている、又は将来開発される任意の他の技術を含むが、これらに限定されない任意の適切な無線通信技術を利用してもよい。
【0037】
本開示の実施形態は、任意の適切なシナリオに適用することが可能である。例えば、本開示の実施形態は、能力が低減されたNR装置上で実施することができる。代替として、本開示の実施形態は、NRマルチ入力マルチ出力(MIMO)、NRサイドリンク強化、52.6GHzより高い周波数のNRシステム、最大71GHzの拡張NRオペレーション、非地上系ネットワーク(NTN)上の狭帯域モノのインターネット(NB-IOT)/拡張マシンタイプ通信(eMTC)、NTN、UE省電力強化、NRカバレッジ強化、NB-IOT及びLTE-MTC、統合アクセス及びバックホール(IAB)、NRマルチキャスト及びブロードキャストサービス、又はマルチ無線デュアル接続の強化のうちの1つ内で実施できる。
【0038】
本明細書で使用される用語「スロット」は、動的なスケジューリングユニットを意味する。1つのスロットは、所定数のシンボルを含む。用語「ダウンリンク(DL)サブスロット」は、アップリンク(UL)サブスロットに基づいて構築された仮想サブスロットを指してもよい。DLサブスロットは、1つのDLスロットより少ないシンボルを含んでもよい。本明細書で使用されるスロットは、所定数のシンボルを含む通常スロットと、該所定数のシンボルよりも少ないシンボルを含むサブスロットとを指してもよい。
【0039】
以下に、本開示の実施形態について詳細に説明する。最初に、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかる、端末装置とネットワーク装置との間のプロセス200を示すシグナリング図を示す図2を参照する。説明のためだけに、図1を参照してプロセス200について説明する。プロセス200には、図1の端末装置110-1及びネットワーク装置120が関与してもよい。いくつかの実施形態において、プロセス200は、AI/MLモデルにおける障害の検出に適用可能である。代替として、プロセス200は、AI/MLモデルのオンライン訓練に適用可能である。
【0040】
端末装置110-1は、端末装置110-1の1つ又は複数の能力をネットワーク装置120に報告する(2010)。該1つ又は複数の能力は、端末装置110-1がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示す。データ処理モデルは、AI/MLモデルであってもよい。本明細書で使用される「AI/MLモデル」とは、特定のパターンを認識可能にする1組のデータを利用するプログラム又はアルゴリズムを指すことができる。これにより、十分な情報が提供された場合に結論に達するか、又は予測を行うことを可能にする。一般的に言うと、AI/MLモデルは、データと人間の専門家の入力とを用いて「訓練」され、同じ情報が提供されたときに専門家が下すであろう決定を再現する数学的アルゴリズムであってもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLをサポートする能力を示してもよい。いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLに基づくビーム管理をサポートする能力を示してもよい。代替として又は追加として、能力は、AI/MLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力を示してもよい。追加として、能力は、オンライン訓練をサポートする能力を端末装置110-1がサポートすることを示してもよい。例えば、微調整がオンライン訓練に適用可能である。他の適切な方法もオンライン訓練に適用可能であることに注意すべきである。能力はまた、端末装置110-1がサポートするAI/MLモデルのインデックスを示してもよい。いくつかの他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側でAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延を示してもよい。こうして、ネットワーク装置120は、端末装置110-1について、対応するAI/MLモデル及び関連する有効化パラメータを設定することができる。
【0042】
他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延を示してもよい。こうして、AI/MLモデルの統合解析を容易にすることができる。
【0043】
ネットワーク装置120は、AI/MLモデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を端末装置110-1に送信する(2020)。設定は、上位層シグナリングを介して送信されてもよい。例えば、設定は、RRCシグナリングを介して送信されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態において、該1つ又は複数の設定は、第1の設定を含んでいてもよい。この場合、第1の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよい。追加として、第1の設定は、AI/MLモデルの第1のタイプのパラメータを示してもよい。この場合、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの構造パラメータを含んでもよい。例えば、構造パラメータは、AI/MLモデルのディープニューラルネットワーク(DNN:deep neural network)を示すことができる。代替として、構造パラメータは、AI/MLモデルの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolutional neural network )を示すことができる。構造パラメータはまた、AI/MLモデルの層数を示してもよい。構造パラメータは、AI/MLモデルの層のタイプを示してもよい。追加として、構造パラメータは、AI/MLモデルのニューロン数を示してもよい。いくつかの他の実施形態において、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルのファクターを含んでもよい。例えば、ファクターは、重みファクターであってもよい。代替として又は追加として、ファクターは、バイアスファクターであってもよい。追加として又は代替として、第1の設定は、第1のタイプのパラメータを示してもよい。換言すれば、端末装置110-1は、AI/MLモデル及び対応する第1のタイプのパラメータを有するように設定されてもよい。第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの入力のデータフォーマットを含んでもよい。例えば、入力のデータフォーマットは、入力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、入力のデータフォーマットは、入力データの単位を含んでもよい。入力のデータフォーマットは、入力データの解釈を含んでもよい。
【0045】
追加として、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの出力のデータフォーマットを含んでもよい。同様に、出力のデータフォーマットは、出力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、出力のデータフォーマットは、出力データの単位を含んでもよい。出力のデータフォーマットは、出力データの解釈を含んでもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの前処理パラメータを含んでもよい。第1のタイプのパラメータはまた、AI/MLモデルの後処理パラメータを含んでもよい。例えば、第1のタイプのパラメータは、標準化係数を含んでもよい。用語「標準化係数」は、入力データについて正規化動作を実行することにより、入出力データを同じ分布に平坦化し、訓練ネットワークを加速させることを指してもよい。例えば、最大値ベースの正規化の場合、全ての入力データを標準化係数である最大値で割ってもよい。
【0047】
追加として、第1の設定はまた、第1の有効化パラメータを含んでもよい。第1の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルにおける障害を端末装置110-1が検出可能にすることができる。例えば、第1の設定が第1の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。代替として、第1の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第1の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行してもよい。いくつかの実施形態において、第1の有効化パラメータは、CSI報告の設定内で送信されてもよい。代替として、第1の有効化パラメータは、他の上位層シグナリングを介して送信されてもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデル及び実行可能挙動を決定することができる。
【0048】
他の実施形態において、第1の設定は、第3の有効化パラメータを含んでもよい。第3の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルのオンライン訓練を端末装置110-1が実行可能にすることができる。例えば、第1の設定が第3の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。代替として、第3の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第3の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行してもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行することができる。
【0049】
ネットワーク装置120は、AI/MLモデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガする指示を送信する(2030)。いくつかの実施形態において、CSI報告は、RRCシグナリングにより設定可能な周期的CSI報告であってもよい。代替として、CSI報告は、半永続的なCSI報告であってもよい。この場合、このようなCSI報告は、ネットワーク装置120からのメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)によりアクティブ化されることが可能である。他の実施形態において、CSI報告は、非周期的なCSI報告又はSP-CSI報告であってもよい。この場合、CSI報告は、ネットワーク装置120からのダウンリンク制御情報(DCI)によりトリガされてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、CSI報告の設定を送信してもよい。例えば、CSI報告の設定は、CSI-ReportConfigの上位層設定を介して送信されてもよい。CSI報告の設定は、CSI報告が1つ又は複数のCSI-RS又はSSBリソースセットに関連付けられていることを示してもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットは周期的であってもよい。代替として、CSI-RSリソースセットは半永続的であってもよい。他の実施形態において、CSI-RSリソースセットは非周期的であってもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットにおける各CSI-RSリソースは、ビームに対応してもよい。CSI報告の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよく、これは、CSI報告がAI/MLモデルに関連付けられていることを意味する。こうして、端末装置は、CSI報告がどのAI/MLモデルに適用されているかを知ることができる。
【0051】
ネットワーク装置120は、1組の参照信号を端末装置110-1に送信してもよい(2040)。ネットワーク装置120は、CSI-RSリソースセットに基づいて該1組の参照信号を送信してもよい。
【0052】
端末装置110-1は、該1組の参照信号を測定してもよい(2050)。端末装置110-1は、該1組の参照信号について参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)を測定してもよい。例えば、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、CSI-RSリソースインジケータ(CRI:CSI-RS resource indicator)-RSRPを測定してもよい。代替として、SS/PBCHリソースブロックインジケータ(SSBRI:SS/PBCH resource block indicator)-RSRPを測定してもよい。他の実施形態において、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、CRI信号対干渉雑音比(SINR:signal-to-interference plus noise ratio)を測定してもよい。代替として、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、SSBRI-SINRを測定してもよい。
【0053】
端末装置110-1は、報告をネットワーク装置120に送信してもよい(2060)。いくつかの実施形態において、報告は、AI/MLモデルに関連付けられた情報を含んでもよい。例えば、報告は、AI/MLモデルが失敗したか否かを示す第1の情報を含んでいてもよい。第1の情報は、報告量であってもよい。例えば、第1の情報は、報告内のビットフィールドを占有してもよい。図示のために、第1の情報が「1」を示す場合、AI/MLモデル障害の発生を意味する。第1の情報が「0」を示す場合、AI/MLモデル障害が発生していないことを意味する。こうして、端末装置は、第1の情報を報告することにより、AI/MLモデルが失敗したか否かをネットワーク装置に通知することができる。
【0054】
他の実施形態において、報告は、測定結果を示してもよい。例えば、報告は、CRI-RSRP、SSBRI-RSRP、CRI-SINR、又はSSBRI-SINR、のうちの1つを含んでもよい。いくつかの実施形態において、上述した1つ又は複数の設定は、第2の有効化パラメータを含んでもよい。第2の有効化パラメータは、関連付けられた報告がAI/MLモデルにおける障害を検出するために使用されることを示すために使用されてもよい。この場合、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、端末装置110-1は、何の量も報告しないようにしてもよく、換言すれば、端末装置110-1は、報告を送信しなくてもよい。報告の送信はスキップされてもよい。同時に、時間領域において他の競合する報告がなければ、ネットワーク装置120は、何の報告も受信しないようにしてもよい。この場合、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル障害が発生したと決定してもよい。代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出されない場合、端末装置110-1は、K(K>0)個の最適ビーム及び対応するビーム品質、即ち、K個のCRI及び対応するL1-RSRPを報告内で報告してもよい。こうして、報告が第2の有効化パラメータに関連付けられているため、報告品質が「CRI-RSRP」にセットされているものの、端末装置はまた、報告がAI/MLモデル障害を検出するために使用されることを知っている。
【0055】
代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、報告は、所定値を示すビットフィールドを含んでもよい。例えば、AI/MLモデルの障害が発生した場合、報告内の、CRIに対応するビットフィールド及び/又はL1-RSRPフィールドの値が全て「1」にセットされてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、上述した1つ又は複数の設定は、第2の設定を含んでもよい。第2の設定は、時間オフセットを示してもよい。この場合、端末装置110-1は、時間オフセットに基づいて決定されたスロット上で報告を送信してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、端末装置110-1においてAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延に依存してもよい。代替として、時間オフセットは、端末装置110-1におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延に依存してもよい。時間オフセットは、端末装置110-1がどのスロット上で報告量を転送するかを示してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定による時間オフセットを指してもよい。代替として、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定とは独立してRRC設定を介して設定されてもよい。この場合、第1の時間オフセットがRRC設定内で設定される場合、端末装置110-1は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定により提供される値を無視してもよい。この場合、端末装置は、報告をいつ実行するかを知ることができる。
【0057】
端末装置110-1は、少なくとも1つの条件が満たされた場合に、AI/MLモデル上で障害が発生したと決定してもよい。例えば、AI/MLモデルに基づいて決定された第1のターゲットビームが、該1組の参照信号の測定に基づいて決定された第2のターゲットビームと異なる場合に、端末装置110-1は、AI/MLモデルに故障が発生したと決定してもよい。代替として、第1のターゲットビームの第1の量と第2のターゲットビームの第2の量との差が第1の閾値を超えた場合に、端末装置110-1は、AI/MLモデル上で故障が発生したと決定してもよい。他の実施形態において、条件が満たされた回数が第2の閾値を超えている場合、端末装置110-1は、AI/MLモデル上で故障が発生したと決定してもよい。例えば、第2の閾値は、RRCシグナリングを介して設定されてもよい。この場合、端末装置とネットワーク装置とは、どのような条件の下でAI/MLモデルが発生するかを知る。
【0058】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、複数の報告を送信してもよい。この場合、該複数の報告の各々は、対応する優先度を示してもよい。例えば、他のアップリンク情報(例えば、別の報告)を送信する必要がある場合、端末装置110-1は、該他のアップリンク情報が報告と衝突するか否かを決定してもよい。該他のアップリンク情報が報告と衝突する場合、端末装置110-1は、報告の第1の優先度と、該他のアップリンク情報の第2の優先度とを比較してもよい。この場合、第1の優先度が第2の優先度よりも高い場合、端末装置110-1は、報告をネットワーク装置に送信してもよい。第1の優先度の値は、1組の値から決定されてもよい。第2の優先度の値も、該1組の値から決定されてもよい。該1組の値は、0、1及び2を含んでもよい。該1組の値はまた、他の値を含んでもよいことに注意すべきである。こうして、異なる内容を搬送する複数の報告が衝突する場合、端末装置は、最初にどのCSI報告を送信するかを知る。
【0059】
代替として、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル上で障害が発生したか否かを決定してもよい。この場合、新しい報告量、例えば、第2の情報を導入することができる。第2の情報は、推論情報と実際の情報とを含んでもよい。この場合、推論情報は、AI/MLモデルに基づいて決定された推論ビーム、又は該推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。追加として、該実際の情報は、報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は該実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、ビーム品質がRSRPであってもよい。代替として、ビーム品質がSINRであってもよい。いくつかの実施形態において、ビーム品質は、7ビットの値により定義されてもよい。ビーム品質は、1dBのステップサイズで、-140dBm~-44dBmの範囲内にあってもよい。いくつかの実施形態において、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前にある。代替として、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの後にある。
【0060】
いくつかの実施形態において、報告は、第3の情報に関連付けられてもよい。この場合、第3の情報は、AI/MLモデルに基づいて更新された訓練済みAI/MLモデルの第2のタイプのパラメータを含んでもよい。例えば、第3の情報は、AI/MLモデルと比べての訓練済みAI/MLモデルの変化の量、例えば、重みファクター及びバイアスファクターを主に含んでもよい。こうして、ネットワーク装置側におけるモデルの統合解析を容易にすることができる。代替として、端末装置110-1は、訓練済みAI/MLモデルを報告しなくてもよい。この場合、端末装置110-1は、K個の最適ビームを報告するだけでよい。
【0061】
図3A~5を参照して例示的な実施形態について詳細に説明する。図3Aは、AI/MLモデルにおける障害が端末装置110-1により検出されるプロセスを示す。
【0062】
端末装置110-1は、端末装置110-1の1つ又は複数の能力をネットワーク装置120に報告する(3010)。該1つ又は複数の能力は、端末装置110-1がAI/MLモデルをサポートすることを少なくとも示す。
【0063】
いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLをサポートする能力を示してもよい。いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLに基づくビーム管理をサポートする能力を示してもよい。代替として又は追加として、能力は、AI/MLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力を示してもよい。追加として、能力は、オンライン訓練をサポートする能力を端末装置110-1がサポートすることを示してもよい。例えば、微調整がオンライン訓練に適用可能である。他の適切な方法もオンライン訓練に適用可能であることに注意すべきである。能力はまた、端末装置110-1がサポートするAI/MLモデルのインデックスを示してもよい。いくつかの他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側でAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延を示してもよい。こうして、ネットワーク装置120は、端末装置110-1について、対応するAI/MLモデル及び関連する有効化パラメータを設定することができる。
【0064】
端末装置110-1は、上位層設定(例えば、RRCシグナリング)により、AI/MLモデル及び第1の有効化パラメータを有するように設定されてもよい。AI/MLモデルは、AI/MLモデルのインデックス(ID)、構造パラメータ(例えば、DNN、CNN、層数、層のタイプ、ニューロン数)、ファクター(例えば、重みファクター、バイアスファクター)を含んでもよい。第1の有効化パラメータは、AI/MLモデル障害を検出する機能を端末装置110-1が実行可能にするために用いられる。端末装置110-1が第1の有効化パラメータを有するように設定されていないか、又は第1の有効化パラメータが無効にセットされている場合、端末装置110-1は、AI/MLモデル障害の検出を実行することを期待しない。
【0065】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1はまた、第1の有効化パラメータ及び第1のタイプのパラメータを有するように設定されてもよい。第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの入出力のデータフォーマット、前処理/後処理パラメータ(例えば、標準化係数)、を含んでもよい。AI/MLモデルは、第1のタイプのパラメータに関連付けられてもよい。例えば、端末装置110-1は、AI/MLモデル及び対応する第1のタイプのパラメータを有するように設定される。
【0066】
ネットワーク装置120は端末装置110-1についてのCSI報告をトリガする(3020)。CSI報告は、RRCにより設定される周期的なCSI報告、又はMAC-CEによりアクティブ化される半永続的なCSI報告、又はDCIによりトリガされる非周期的なCSI報告又はSP-CSI報告であってもよい。そして、CSI報告はCSI-ReportConfigの上位層設定を参照してもよい。
【0067】
CSI報告は、再送がオフになっている1つ又は複数のCSI-RS(又はSSB)リソースセット3030に関連付けられている。CSI-RSリソースセットのタイプは、周期的、半永続的、又は非周期的であってもよい。CSI-RSリソースセットにおける各CSI-RSリソースは、ビームに対応する。端末装置側では、これらのCSI-RSリソースは、AI/MLモデル障害を検出するための入出力データを収集するために利用される。例えば、各CSI-RSリソースは、それぞれ、ビーム131-1、132-1、133-1及び134-1に対応してもよい。
【0068】
CSI報告は、AI/MLモデルに関連付けられてもよい。例えば、AI/MLモデルのインデックスは、CSI報告の上位層設定(例えば、CSI-ReportConfig)内で設定されてもよい。
【0069】
端末装置110-1は第1の情報を報告する(3040)。第1の情報は、新しく導入された報告量、即ち、端末装置110-1により報告される内容であってもよい。具体的には、第1の情報は、CSI報告に関連付けられたAI/MLモデルが障害したか否かを示すために利用されてもよい。そして、第1の情報報告は、1ビットフィールドを占有する。「1」は「AI/MLモデル障害の発生」を意味し、「0」は「AI/MLモデル障害の発生がない」を意味する。
【0070】
代替として、CSI報告に関連付けられた報告量が「CRI-RSRP」(又は「SSBRI-RSRP」、「CRI-SINR」、「SSBRI-SINR」)に設定されてもよく、同時に、CSI報告は第2の有効化パラメータに関連付けられてもよい。この場合、第2の有効化パラメータは、関連付けられたCSI報告がAI/MLモデル障害を検出するために使用されることを示すために使用されてもよい。特に、AI/MLモデル障害が発生した場合、端末装置110-1は、何の量も報告しない。換言すれば、端末装置110-1は、CSI報告をネットワーク装置120に転送しない。このとき、時間領域において他の衝突するCSI報告がなければ、ネットワーク装置120は何のCSI報告も受信しないため、AI/MLモデル障害が発生したとみなすことになる。それ以外の場合(すなわち、AI/MLモデル障害が発生しない場合)、端末装置110-1は、K(K>0)個の最適ビーム及び対応するビーム品質、即ち、K個のCRI及び対応するL1-RSRPを報告してもよい。オプションとして、AI/MLモデルの障害が発生した場合、UEにより報告されるCRI又は(及び)L1-RSRPに対応するビットフィールドの値は「1111……」(即ち、全て「1」)である。
【0071】
いくつかの実施形態において、CSI報告は、第1の時間オフセット310に関連付けられてもよい。第1の時間オフセット310は、端末装置110-1がどのスロット上で報告量を転送するかを示すために利用されてもよい。具体的には、第1の時間オフセット310は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定による時間オフセットを指してもよい。さらに、第1の時間オフセット310の値は、報告された第1の時間遅延に依存する。オプションとして、第1の時間オフセット310は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定とは独立してRRCを介して設定されてもよい。さらに、第1の時間オフセット310が設定されている場合(又は第1の時間オフセットのフィールドが存在する場合)、端末装置110-1は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定により提供される値を無視すべきである。
【0072】
端末装置110-1は、以下の基準に従って、AI/MLモデルの可用性を決定してもよい。この場合、端末装置110-1は、AI/MLモデル障害が発生したか否かを示す第1の情報を報告してもよい。
【0073】
基準-1:AI/MLモデルに基づいて推論された最適ビームは、AI/MLモデルに基づいていない実際の最適ビームと不一致である。具体的には、「推論された最適ビーム」とは、「最大の量(例えば、L1-RSRP、L1-SINR)を有する推論されたCSI-RSリソースに対応するCRI」を意味し、「実際の最適ビーム」とは、最大量を有する実際のCSI-RSリソースに対応するCRIを意味する。例えば、AI/MLモデルに基づく推論された最適ビームは、ビーム131-1であってもよく、AI/MLモデルに基づいていない実際の最適ビームは、ビーム133-1であってもよい。基準-2:推定された最適ビームに対応する量(例えば、L1-RSRP、L1-SINR)と実際の最適ビームに対応する量との差が、(RRCにより設定される)よ第1の閾値よりも大きい。例えば、ビーム131-1のL1-RSRPとビーム133-1のL1-RSRPとの差が、第1の閾値を超えている可能性がある。具体的には、基準1又は基準2が満たされた場合、端末装置110-1は、AI/MLモデル障害が発生したと決定してもよい。さらに、端末装置110-1は、(RRCにより設定さる)第2の閾値を有するように設定されてもよい。第2の閾値の値が3であると仮定し、基準1又は基準2が3回以上連続して満たされた場合、AI/MLモデルは利用不可能である。それ以外の場合、AI/MLモデルが利用可能である。
【0074】
複数のCSI報告がネットワーク装置120により同時にトリガされると、これらのCSI報告が衝突する可能性がある。例えば、2つのCSI報告は、これらのCSI報告を搬送するようにスケジューリングされた物理チャネルの時間占有が、少なくとも1つのOFDMシンボル内で重複し、且つ、同じキャリア上で送信される場合、衝突とみなされてもよい。この場合、CSI報告についての優先度を規定すべきである。例えば、第1の情報に関連付けられたCSI報告が、ビームのため(例えば、CRI-RSRP)又はCSI取得のため(例えば、CRI-RI-PMI-CQI)の他のCSI報告と衝突し、これらのCSI報告に対応する時間領域タイプが同じ(例えば、非周期的)である場合、端末装置110-1は、第1の情報に関連付けられた(例えば、搬送する)CSI報告を優先的に送信する。このとき、第1の情報を搬送するCSI報告の場合、k=0であり、それぞれL1-RSRP又はL1-SINRを搬送するCSI報告及びL1-RSRP、L1-SINR又は第1の情報を搬送しないCSI報告の場合に、それぞれ、k=1、2であり、ここで、「k」は、CSI報告の優先度値を算出するために利用されるパラメータである。オプションとして、第1の情報を搬送するCSI報告、L1-RSRP又はL1-SINRを搬送するCSI報告、及びL1-RSRP、L1-SINR又は第1の情報を搬送しないCSI報告に対応するkの値も、それぞれ、[1,0,2]又は[2,0,1]である。即ち、第1の情報を搬送するCSI報告は、中間の優先度又は最低の優先度を有する。
【0075】
図3Bは、AI/MLモデルにおける障害がネットワーク装置120により検出されるプロセスを示す。
【0076】
図3Bに示すように、端末装置110-1は第2の情報を報告する(3050)。この場合、いくつかの実施形態において、第2の情報は、新しい報告量であってもよい。第2の情報は、推論された最適ビーム(例えば、ビーム131-1)、実際の最適ビーム(例えば、ビーム133-1)、対応するビーム品質、即ち、最も大きい量(例えば、L1-RSRP)を有する推定されたCSI-RSリソースに対応するCRI及び対応する量、最も大きい量を有する実際のCSI-RSリソースに対応するCRIを含んでもよい。いくつかの実施形態において、推定された最適ビーム及び実際の最適ビームに対応する報告されるL1-RSRP値は、1dBのステップサイズで、[-140,-44]dBmの範囲内において、7ビット値により定義されてもよい。さらに、推定された(又は実際の)最適ビーム及び対応するL1-RSRPは、前方のビットフィールドを占有してもよく、他方が残りのビットフィールドを占有してもよい。オプションとして、報告量は「CRI-RSRP」(又は「SSBRI-RSRP」、「CRI-SINR」、「SSBRI-SINR」)にセットされてもよく、同時に、CSI報告が第2の有効化パラメータに関連付けられた場合、端末装置110-1は、K個の最適ビームを報告することを期待せず(R15/16を再利用する)、端末装置110-1は、推論された最適ビーム、実際の最適ビーム、及び対応するビーム品質を報告すべきである。
【0077】
図4は、AI/MLモデルのオンライン訓練が端末装置110-1により実行されるプロセスを示す。
【0078】
端末装置110-1は、端末装置110-1の1つ又は複数の能力をネットワーク装置120に報告する(4010)。該1つ又は複数の能力は、端末装置110-1がAI/MLをサポートすることを少なくとも示す。いくつかの実施形態において、能力は、端末装置110-1側におけるオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延を示してもよい。こうして、AI/MLモデルの統合解析を容易にすることができる。
【0079】
端末装置110-1は、AI/MLモデル及び第3の有効化パラメータを有するように設定されてもよい。第3の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルのオンライン訓練機能を端末装置110-1が実行可能にすることができる。この場合、端末装置110-1が第3の有効化パラメータを有するように設定されていないか、又は第3の有効化パラメータが無効にセットされている場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルについてオンライン訓練を実行することを期待しない。
【0080】
ネットワーク装置120は端末装置110-1についてのCSI報告をトリガする(4020)。CSI報告は、RRCにより設定される周期的なCSI報告、又はMAC-CEによりアクティブ化される半永続的なCSI報告、又はDCIによりトリガされる非周期的なCSI報告又はSP-CSI報告であってもよい。そして、CSI報告はCSI-ReportConfigの上位層設定を参照してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、CSI報告は、CSI-RSリソースセット4030に関連付けられてもよい。障害検出と比較して、CSI報告は、より多くのデータがAI/MLモデルの訓練に必要とされるため、より多くのCSI-RSリソースセットに関連付けられてもよい。
【0082】
端末装置110-1は、訓練済みAI/MLモデルを報告する(4040)。例えば、CSI報告は、第3の情報に関連付けられてもよい。この場合、第3の情報は、新しく導入された報告量であってもよい。具体的には、第3の情報は、訓練済みAI/MLモデル関連パラメータを含んでもよく、例えば、AI/MLモデルと比べての訓練済みAI/MLモデルの変化の量、例えば、重みファクター及びバイアスファクターを主に含んでもよい。オプションとして、端末装置110-1は、訓練済みAI/MLモデルを報告しなくてもよい。例えば、報告量は「CRI-RSRP」にセットされてもよく、端末装置110-1は、K個の最適ビームを報告するだけでよい。
【0083】
いくつかの実施形態において、CSI報告は、第2の時間オフセット410に関連付けられてもよい。第2の時間オフセット410は、端末装置110-1がどのスロット上で報告量を転送するかを示すために利用されてもよい。具体的には、第2の時間オフセット410は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定による時間オフセットを指してもよい。さらに、第2の時間オフセット410の値は、報告された第2の時間遅延に依存する。オプションとして、第2の時間オフセット410は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定とは独立してRRCを介して設定されてもよい。さらに、第2の時間オフセット410が設定されている場合(又は第2の時間オフセットのフィールドが存在する場合)、端末装置110-1は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定により提供される値を無視すべきである。
【0084】
いくつかの実施形態において、CSI報告についての優先度を規定すべきである。いくつかの実施形態において、第1の情報と第3の情報とが共存してもよい。第1の情報を搬送するCSI報告、第3の情報を搬送するCSI報告、L1-RSRP又はL1-SINRを搬送するCSI報告、及び、L1-RSRP、L1-SINR、第1の情報又は第3の情報を搬送しないCSI報告に対応するkの値は、[0,1,2,3]、[2,3,0,1]、[0,2,1,3]又は[0,3,1,2]である。
【0085】
図5は本開示の実施形態にかかる例示的な方法500のフローチャートである。方法500は、任意の適切な装置において実施することができる。説明のためのみに、方法500は、図1に示すような端末装置110-1において実現されることが可能である。
【0086】
ブロック510において、端末装置110-1は、端末装置110-1の1つ又は複数の能力をネットワーク装置120に報告する。該1つ又は複数の能力は、端末装置110-1がAI/MLモデルをサポートすることを少なくとも示す。
【0087】
いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLをサポートする能力を示してもよい。いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLに基づくビーム管理をサポートする能力を示してもよい。代替として又は追加として、能力は、AI/MLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力を示してもよい。追加として、能力は、オンライン訓練をサポートする能力を端末装置110-1がサポートすることを示してもよい。例えば、微調整がオンライン訓練に適用可能である。他の適切な方法もオンライン訓練に適用可能であることに注意すべきである。能力はまた、端末装置110-1がサポートするAI/MLモデルのインデックスを示してもよい。いくつかの他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側でAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延を示してもよい。こうして、ネットワーク装置120は、端末装置110-1について、対応するAI/MLモデル及び関連する有効化パラメータを設定することができる。
【0088】
他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延を示してもよい。こうして、AI/MLモデルの統合解析を容易にすることができる。
【0089】
ブロック520において、端末装置110-1は、該データ処理モデルの1つ又は複数の設定をネットワーク装置120から受信する。該1つ又は複数の設定は、上位層シグナリングを介して送信されてもよい。例えば、該1つ又は複数の設定は、RRCシグナリングを介して送信されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、該1つ又は複数の設定は、第1の設定を含んでいてもよい。この場合、第1の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよい。追加として、第1の設定は、AI/MLモデルの第1のタイプのパラメータを示してもよい。この場合、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの構造パラメータを含んでもよい。例えば、構造パラメータは、AI/MLモデルのディープニューラルネットワーク(DNN:deep neural network)を示すことができる。代替として、構造パラメータは、AI/MLモデルの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolutional neural network )を示すことができる。構造パラメータはまた、AI/MLモデルの層数を示してもよい。構造パラメータは、AI/MLモデルの層のタイプを示してもよい。追加として、構造パラメータは、AI/MLモデルのニューロン数を示してもよい。いくつかの他の実施形態において、第1の設定は、AI/MLモデルのファクターを示してもよい。例えば、ファクターは、重みファクターであってもよい。代替として又は追加として、ファクターは、バイアスファクターであってもよい。
【0091】
追加として又は代替として、第1の設定は、第1のタイプのパラメータを示してもよい。換言すれば、端末装置110-1は、AI/MLモデル及び対応する第1のタイプのパラメータを有するように設定されてもよい。第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの入力のデータフォーマットを含んでもよい。例えば、入力のデータフォーマットは、入力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、入力のデータフォーマットは、入力データの単位を含んでもよい。入力のデータフォーマットは、入力データの解釈を含んでもよい。
【0092】
追加として、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの出力のデータフォーマットを含んでもよい。同様に、出力のデータフォーマットは、出力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、出力のデータフォーマットは、出力データの単位を含んでもよい。出力のデータフォーマットは、出力データの解釈を含んでもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの前処理パラメータを含んでもよい。第1のタイプのパラメータはまた、AI/MLモデルの後処理パラメータを含んでもよい。例えば、第1のタイプのパラメータは、標準化係数を含んでもよい。用語「標準化係数」は、入力データについて正規化動作を実行することにより、入出力データを同じ分布に平坦化し、訓練ネットワークを加速させることを指してもよい。例えば、最大値ベースの正規化の場合、全ての入力データを標準化係数である最大値で割ってもよい。
【0094】
追加として、第1の設定はまた、第1の有効化パラメータを含んでもよい。第1の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルにおける障害を端末装置110-1が検出可能にすることができる。例えば、第1の設定が第1の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。代替として、第1の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第1の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行してもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデル及び実行可能挙動を決定することができる。
【0095】
他の実施形態において、第1の設定は、第3の有効化パラメータを含んでもよい。第3の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルのオンライン訓練を端末装置110-1が実行可能にすることができる。例えば、第1の設定が第3の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。代替として、第3の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第3の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行してもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行することができる。
【0096】
ブロック530において、端末装置110-1は、該データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガする指示を受信する。いくつかの実施形態において、CSI報告は、RRCシグナリングにより設定可能な周期的CSI報告であってもよい。代替として、CSI報告は、半永続的なCSI報告であってもよい。この場合、このようなCSI報告は、ネットワーク装置120からのメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)によりアクティブ化されることが可能である。他の実施形態において、CSI報告は、非周期的なCSI報告又はSP-CSI報告であってもよい。この場合、CSI報告は、ネットワーク装置120からのダウンリンク制御情報(DCI)によりトリガされてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、CSI報告の設定を受信してもよい。例えば、CSI報告の設定は、CSI-ReportConfigの上位層設定を介して送信されてもよい。CSI報告の設定は、CSI報告が1つ又は複数のCSI-RS又はSSBリソースセットに関連付けられていることを示してもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットは周期的であってもよい。代替として、CSI-RSリソースセットは半永続的であってもよい。他の実施形態において、CSI-RSリソースセットは非周期的であってもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットにおける各CSI-RSリソースは、ビームに対応してもよい。CSI報告の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよく、これは、CSI報告がAI/MLモデルに関連付けられていることを意味する。こうして、端末装置は、CSI報告がどのAI/MLモデルに適用されているかを知ることができる。
【0098】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、1組の参照信号を端末装置110-1に受信してもよい。ネットワーク装置120は、CSI-RSリソースセットに基づいて該1組の参照信号を送信してもよい。
【0099】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、該1組の参照信号を測定してもよい。端末装置110-1は、該1組の参照信号についてRSRPを測定してもよい。例えば、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、CRI-RSRPを測定してもよい。代替として、SSBRI-RSRPが測定されてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、CRI SINRを測定してもよい。代替として、端末装置110-1は、該1組の参照信号に基づいて、SSBRI-SINRを測定してもよい。
【0100】
端末装置110-1は、報告をネットワーク装置120に送信してもよい。いくつかの実施形態において、報告は、AI/MLモデルに関連付けられた情報を含んでもよい。例えば、報告は、AI/MLモデルが失敗したか否かを示す第1の情報を含んでいてもよい。第1の情報は、報告量であってもよい。例えば、第1の情報は、報告内のビットフィールドを占有してもよい。図示のために、第1の情報が「1」を示す場合、AI/MLモデル障害の発生を意味する。第1の情報が「0」を示す場合、AI/MLモデル障害が発生していないことを意味する。こうして、端末装置は、第1の情報を報告することにより、AI/MLモデルが失敗したか否かをネットワーク装置に通知することができる。
【0101】
他の実施形態において、報告は、測定結果を示してもよい。例えば、報告は、CRI-RSRP、SSBRI-RSRP、CRI-SINR、又はSSBRI-SINR、のうちの1つを含んでもよい。いくつかの実施形態において、上述した1つ又は複数の設定は、第2の有効化パラメータを含んでもよい。第2の有効化パラメータは、関連付けられた報告がAI/MLモデルにおける障害を検出するために使用されることを示すために使用されてもよい。この場合、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、端末装置110-1は、何の量も報告しないようにしてもよく、換言すれば、端末装置110-1は、報告を送信しなくてもよい。報告の送信はスキップされてもよい。同時に、時間領域において他の競合する報告がなければ、ネットワーク装置120は、CSI報告を受信しないようにしてもよい。この場合、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル障害が発生したと決定してもよい。代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出されない場合、端末装置110-1は、K(K>0)個の最適ビーム及び対応するビーム品質、即ち、K個のCRI及び対応するL1-RSRPを報告内で報告してもよい。こうして、報告が第2の有効化パラメータに関連付けられているため、報告品質が「CRI-RSRP」にセットされているものの、端末装置はなお、CSI報告がAI/MLモデル障害を検出するために使用されることを知っている。
【0102】
代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、報告は、所定値を示すビットフィールドを含んでもよい。例えば、AI/MLモデルの障害が発生した場合、報告内の、CRIに対応するビットフィールド及び/又はL1-RSRPフィールドの値が全て「1」にセットされてもよい。
【0103】
いくつかの実施形態において、上述した1つ又は複数の設定は、第2の設定を含んでもよい。第2の設定は、時間オフセットを示してもよい。この場合、端末装置110-1は、時間オフセットに基づいて決定されたスロット上で報告を送信してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、端末装置110-1においてAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延に依存してもよい。代替として、時間オフセットは、端末装置110-1におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延に依存してもよい。時間オフセットは、端末装置110-1がどのスロット上で報告量を転送するかを示してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定による時間オフセットを指してもよい。代替として、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定とは独立してRRC設定を介して設定されてもよい。この場合、第1の時間オフセットがRRC設定内で設定される場合、端末装置110-1は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定により提供される値を無視してもよい。この場合、端末装置は、報告をいつ実行するかを知ることができる。
【0104】
端末装置110-1は、少なくとも1つの条件が満たされた場合に、AI/MLモデル上で障害が発生したと決定してもよい。例えば、AI/MLモデルに基づいて決定された第1のターゲットビームが、該1組の参照信号の測定に基づいて決定された第2のターゲットビームと異なる場合に、端末装置110-1は、AI/MLモデルに故障が発生したと決定してもよい。代替として、第1のターゲットビームの第1の量と第2のターゲットビームの第2の量との差が第1の閾値を超えた場合に、端末装置110-1は、AI/MLモデル上で故障が発生したと決定してもよい。他の実施形態において、条件が満たされた回数が第2の閾値を超えている場合、端末装置110-1は、AI/MLモデル上で故障が発生したと決定してもよい。例えば、第2の閾値は、RRCシグナリングを介して設定されてもよい。この場合、端末装置とネットワーク装置とは、どのような条件の下でAI/MLモデルが発生するかを知る。
【0105】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、複数の報告を送信してもよい。この場合、該複数の報告の各々は、対応する優先度を示してもよい。例えば、他のアップリンク情報(例えば、別の報告)を送信する必要がある場合、端末装置110-1は、該他のアップリンク情報が報告と衝突するか否かを決定してもよい。該他のアップリンク情報が報告と衝突する場合、端末装置110-1は、報告の第1の優先度と、該他のアップリンク情報の第2の優先度とを比較してもよい。この場合、第1の優先度が第2の優先度よりも高い場合、端末装置110-1は、報告をネットワーク装置に送信してもよい。第1の優先度の値は、1組の値から決定されてもよい。第2の優先度の値も、該1組の値から決定されてもよい。該1組の値は、0、1及び2を含んでもよい。該1組の値はまた、他の値を含んでもよいことに注意すべきである。こうして、異なる内容を搬送する複数の報告が衝突する場合、端末装置は、最初にどのCSI報告を送信するかを知る。
【0106】
代替として、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル上で障害が発生したか否かを決定してもよい。第2の情報は、推論情報と実際の情報とを含んでもよい。この場合、推論情報は、AI/MLモデルに基づいて決定された推論ビーム、又は該推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。追加として、該実際の情報は、報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は該実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、ビーム品質がRSRPであってもよい。代替として、ビーム品質がSINRであってもよい。いくつかの実施形態において、ビーム品質は、7ビットの値により定義されてもよい。ビーム品質は、1dBのステップサイズで-140dBm~-44dBmであってもよい。いくつかの実施形態において、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前にある。代替として、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの後にある。
【0107】
いくつかの実施形態において、報告は、第3の情報に関連付けられてもよい。この場合、第3の情報は、AI/MLモデルに基づいて更新された訓練済みAI/MLモデルの第2のタイプのパラメータを含んでもよい。例えば、第3の情報は、AI/MLモデルと比べての訓練済みAI/MLモデルの変化の量、例えば、重みファクター及びバイアスファクターを主に含んでもよい。こうして、ネットワーク装置側におけるモデルの統合解析を容易にすることができる。代替として、端末装置110-1は、訓練済みAI/MLモデルを報告しなくてもよい。この場合、端末装置110-1は、K個の最適ビームを報告するだけでよい。
【0108】
図6は本開示の実施形態にかかる例示的な方法600のフローチャートである。方法600は、任意の適切な装置において実施することができる。説明のためのみに、方法600は、図1に示すようなネットワーク装置120-1において実現されることができる。
【0109】
ブロック610において、ネットワーク装置120は、能力報告を端末装置110-1から受信する。該能力報告は、1つ又は複数の能力を含む。該1つ又は複数の能力は、端末装置110-1がAI/MLモデルをサポートすることを少なくとも示す。
【0110】
いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLをサポートする能力を示してもよい。いくつかの実施形態において、能力は、AI/MLに基づくビーム管理をサポートする能力を示してもよい。代替として又は追加として、能力は、AI/MLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力を示してもよい。追加として、能力は、オンライン訓練をサポートする能力を端末装置110-1がサポートすることを示してもよい。例えば、微調整がオンライン訓練に適用可能である。他の適切な方法もオンライン訓練に適用可能であることに注意すべきである。能力はまた、端末装置110-1がサポートするAI/MLモデルのインデックスを示してもよい。いくつかの他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側でAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延を示してもよい。こうして、ネットワーク装置120は、端末装置110-1について、対応するAI/MLモデル及び関連する有効化パラメータを設定することができる。
【0111】
他の実施形態において、能力は、端末装置110-1側におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延を示してもよい。こうして、AI/MLモデルの統合解析を容易にすることができる。
【0112】
ブロック620において、ネットワーク装置120は、該データ処理モデルの1つ又は複数の設定を端末装置110-1に送信する。設定は、上位層シグナリングを介して送信されてもよい。例えば、設定は、RRCシグナリングを介して送信されてもよい。
【0113】
いくつかの実施形態において、該1つ又は複数の設定は、第1の設定を含んでいてもよい。この場合、第1の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよい。追加として、第1の設定は、AI/MLモデルの第1のタイプのパラメータを示してもよい。この場合、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの構造パラメータを含んでもよい。例えば、構造パラメータは、AI/MLモデルのディープニューラルネットワーク(DNN:deep neural network)を示すことができる。代替として、構造パラメータは、AI/MLモデルの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolutional neural network )を示すことができる。構造パラメータはまた、AI/MLモデルの層数を示してもよい。構造パラメータは、AI/MLモデルの層のタイプを示してもよい。追加として、構造パラメータは、AI/MLモデルのニューロン数を示してもよい。いくつかの他の実施形態において、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルのファクターを含んでもよい。例えば、ファクターは、重みファクターであってもよい。代替として又は追加として、ファクターは、バイアスファクターであってもよい。追加として又は代替として、第1の設定は、第1のタイプのパラメータを示してもよい。換言すれば、端末装置110-1は、AI/MLモデル及び対応する第1のタイプのパラメータを有するように設定されてもよい。第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの入力のデータフォーマットを含んでもよい。例えば、入力のデータフォーマットは、入力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、入力のデータフォーマットは、入力データの単位を含んでもよい。入力のデータフォーマットは、入力データの解釈を含んでもよい。
【0114】
追加として、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの出力のデータフォーマットを含んでもよい。同様に、出力のデータフォーマットは、出力データの行数及び列数を含んでもよい。追加として、出力のデータフォーマットは、出力データの単位を含んでもよい。出力のデータフォーマットは、出力データの解釈を含んでもよい。
【0115】
いくつかの実施形態において、第1のタイプのパラメータは、AI/MLモデルの前処理パラメータを含んでもよい。第1のタイプのパラメータはまた、AI/MLモデルの後処理パラメータを含んでもよい。例えば、第1のタイプのパラメータは、標準化係数を含んでもよい。用語「標準化係数」は、入力データについて正規化動作を実行することにより、入出力データを同じ分布に平坦化し、訓練ネットワークを加速させることを指してもよい。例えば、最大値ベースの正規化の場合、全ての入力データを標準化係数である最大値で割ってもよい。
【0116】
追加として、第1の設定はまた、第1の有効化パラメータを含んでもよい。第1の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルにおける障害を端末装置110-1が検出可能にすることができる。例えば、第1の設定が第1の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。代替として、第1の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第1の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルにおける障害の検出を実行してもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデル及び実行可能挙動を決定することができる。
【0117】
他の実施形態において、第1の設定は、第3の有効化パラメータを含んでもよい。第3の有効化パラメータを用いて、AI/MLモデルのオンライン訓練を端末装置110-1が実行可能にすることができる。例えば、第1の設定が第3の有効化パラメータを含まない場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。代替として、第3の有効化パラメータが無効にセットされた(例えば「0」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行しなくてもよい。他の実施形態において、第3の有効化パラメータが有効にセットされた(例えば「1」にセットされた)場合、端末装置110-1は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行してもよい。こうして、端末装置は、AI/MLモデルのオンライン訓練を実行することができる。
【0118】
ブロック630において、ネットワーク装置120は、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガする指示を送信する。いくつかの実施形態において、CSI報告は、RRCシグナリングにより設定可能な周期的CSI報告であってもよい。代替として、CSI報告は、半永続的なCSI報告であってもよい。この場合、このようなCSI報告は、ネットワーク装置120からのメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)によりアクティブ化されることが可能である。他の実施形態において、CSI報告は、非周期的なCSI報告又はSP-CSI報告であってもよい。この場合、CSI報告は、ネットワーク装置120からのダウンリンク制御情報(DCI)によりトリガされてもよい。
【0119】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、CSI報告の設定を送信してもよい。例えば、CSI報告の設定は、CSI-ReportConfigの上位層設定を介して送信されてもよい。CSI報告の設定は、CSI報告が1つ又は複数のCSI-RS又はSSBリソースセットに関連付けられていることを示してもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットは周期的であってもよい。代替として、CSI-RSリソースセットは半永続的であってもよい。他の実施形態において、CSI-RSリソースセットは非周期的であってもよい。いくつかの実施形態において、CSI-RSリソースセットにおける各CSI-RSリソースは、ビームに対応してもよい。CSI報告の設定は、AI/MLモデルのインデックスを示してもよく、これは、CSI報告がAI/MLモデルに関連付けられていることを意味する。こうして、端末装置は、CSI報告がどのAI/MLモデルに適用されているかを知ることができる。
【0120】
ネットワーク装置120は、1組の参照信号を端末装置110-1に送信してもよい。ネットワーク装置120は、CSI-RSリソースセットに基づいて該1組の参照信号を送信してもよい。
【0121】
ネットワーク装置120は、CSI報告を端末装置110-1から受信してもよい。いくつかの実施形態において、CSI報告は、AI/MLモデルが失敗したか否かを示す第1の情報を含んでいてもよい。第1の情報は、報告量であってもよい。例えば、第1の情報は、CSI報告内のビットフィールドを占有してもよい。図示のために、第1の情報が「1」を示す場合、AI/MLモデル障害の発生を意味する。第1の情報が「0」を示す場合、AI/MLモデル障害が発生していないことを意味する。こうして、端末装置は、第1の情報を報告することにより、AI/MLモデルが失敗したか否かをネットワーク装置に通知することができる。
【0122】
他の実施形態において、CSI報告は、測定結果を示してもよい。例えば、CSI報告は、CRI-RSRP、SSBRI-RSRP、CRI-SINR、又はSSBRI-SINR、のうちの1つを含んでもよい。CSI報告は、第2の有効化パラメータに関連付けられてもよい。第2の有効化パラメータは、関連付けられたCSI報告がAI/MLモデルにおける障害を検出するために使用されることを示すために使用されてもよい。この場合、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、端末装置110-1は、何の量も報告しないようにしてもよく、換言すれば、端末装置110-1は、CSI報告を送信しなくてもよい。CSI報告の送信はスキップされてもよい。同時に、時間領域において他の競合するCSI報告がなければ、ネットワーク装置120は、何のCSI報告も受信しないようにしてもよい。この場合、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル障害が発生したと決定してもよい。代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出されない場合、端末装置110-1は、K(K>0)個の最適ビーム及び対応するビーム品質、即ち、K個のCRI及び対応するL1-RSRPをCSI報告内で報告してもよい。こうして、CSI報告が第2の有効化パラメータに関連付けられているため、報告品質が「CRI-RSRP」にセットされているものの、端末装置はまた、CSI報告がAI/MLモデル障害を検出するために使用されることを知っている。
【0123】
代替として、AI/MLモデルにおいて障害が検出された場合、CSI報告は、所定値を示すビットフィールドを含んでもよい。例えば、AI/MLモデルの障害が発生した場合、CSI報告内の、CRIに対応するビットフィールド及び/又はL1-RSRPフィールドの値が全て「1」にセットされてもよい。
【0124】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、第2の設定を端末装置110-1に送信してもよい。第2の設定は、時間オフセットを示してもよい。この場合、端末装置110-1は、時間オフセットに基づいて決定されたスロット上でCSI報告を送信してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、端末装置110-1においてAI/MLモデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延に依存してもよい。代替として、時間オフセットは、端末装置110-1におけるAI/MLモデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延に依存してもよい。時間オフセットは、端末装置110-1がどのスロット上で報告量を転送するかを示してもよい。いくつかの実施形態において、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定による時間オフセットを指してもよい。代替として、時間オフセットは、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定とは独立してRRC設定を介して設定されてもよい。この場合、第1の時間オフセットがRRC設定内で設定される場合、端末装置110-1は、CSI-ReportPeriodicityAndOffset又はreportSlotOffsetListの上位層設定により提供される値を無視してもよい。この場合、端末装置は、報告をいつ実行するかを知ることができる。
【0125】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、複数のCSI報告を受信してもよい。この場合、該複数のCSI報告の各々は、対応する優先度を示してもよい。該優先度の値は、該1組の値から決定されてもよい。該1組の値は、0、1及び2を含んでもよい。該1組の値はまた、他の値を含んでもよいことに注意すべきである。こうして、異なる内容を搬送する複数のCSI報告が衝突する場合、端末装置は、最初にどのCSI報告を送信するかを知る。
【0126】
代替として、ネットワーク装置120は、AI/MLモデル上で障害が発生したか否かを決定してもよい。この場合、新しい報告量、例えば、第2の情報を導入することができる。第2の情報は、推論情報と実際の情報とを含んでもよい。この場合、推論情報は、AI/MLモデルに基づいて決定された推論ビーム、又は該推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。追加として、該実際の情報は、報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は該実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、ビーム品質がRSRPであってもよい。代替として、ビーム品質がSINRであってもよい。いくつかの実施形態において、ビーム品質は、7ビットの値により定義されてもよい。ビーム品質は、1dBのステップサイズで-140dBm~-44dBmであってもよい。いくつかの実施形態において、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前にある。代替として、推論ビーム及び推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、実際のビーム及び実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの後にある。
【0127】
いくつかの実施形態において、報告は、第3の情報に関連付けられてもよい。この場合、第3の情報は、AI/MLモデルに基づいて更新された訓練済みAI/MLモデルの第2のタイプのパラメータを含んでもよい。例えば、第3の情報は、AI/MLモデルと比べての訓練済みAI/MLモデルの変化の量、例えば、重みファクター及びバイアスファクターを主に含んでもよい。こうして、ネットワーク装置側におけるモデルの統合解析を容易にすることができる。代替として、端末装置110-1は、訓練済みAI/MLモデルを報告しなくてもよい。この場合、端末装置110-1は、K個の最適ビームを報告するだけでよい。
【0128】
いくつかの実施形態において、端末装置は回路を備え、前記回路は、ネットワーク装置に、前記端末装置の1つ又は複数の能力を報告し、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示し、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を受信し、前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を受信するように設定されている。
【0129】
いくつかの実施形態において、前記1つ又は複数の能力は、人工知能(AI)又は機械学習(ML)をサポートする能力、AI又はMLに基づくビーム管理をサポートする能力、AI又はMLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力、オンライン訓練をサポートする能力、前記データ処理モデルのインデックス、前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延、又は前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延、のうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0130】
いくつかの実施形態において、前記1つ又は複数の設定は、前記データ処理モデルのインデックス、前記データ処理モデルの第1のタイプのパラメータ、前記データ処理モデルにおける障害を前記端末装置が検出可能にするために用いられる第1の有効化パラメータ、オンライン訓練を前記端末装置が実行可能にするために用いられる第2の有効化パラメータ、又は時間オフセットに従って決定されたスロット上で前記報告を送信するように前記端末装置に示すために用いられる前記時間オフセット、のうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0131】
いくつかの実施形態において、前記第1のタイプのパラメータは、前記データ処理モデルの構造パラメータ、前記データ処理モデルの重みファクター、前記データ処理モデルのバイアスファクター、前記データ処理モデルの入力のデータフォーマット、前記データ処理モデルの出力のデータフォーマット、前記データ処理モデルの前処理パラメータ、又は前記データ処理モデルの後処理パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0132】
いくつかの実施形態において、前記時間オフセットは第1の時間遅延又は第2の時間遅延に従って決定され、前記第1の時間遅延は、前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間であり、前記第2の時間遅延は、前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である。
【0133】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、前記端末装置が前記時間オフセットを有するように設定されているとの決定に従って、別の設定内で示された別の時間オフセットを無視させるように設定されている。
【0134】
いくつかの実施形態において、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報は、前記データ処理モデルにおいて障害が発生したか否かを示す第1の情報、推論情報と実際の情報とを含む第2の情報、又は前記データ処理モデルに基づいて更新された訓練済みデータ処理モデルの第2のタイプのパラメータを示す第3の情報、のうちの1つを含む。
【0135】
いくつかの実施形態において、前記推論情報は、前記データ処理モデルに基づいて決定された推論ビーム、又は前記推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含み、前記実際の情報は、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は前記実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。
【0136】
いくつかの実施形態において、前記ビーム品質は、参照信号受信電力(RSRP)又は信号対干渉雑音比(SINR)、のうちの少なくとも1つを含む。
【0137】
いくつかの実施形態において、前記推論ビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで-140~-44dBmの範囲内において、7ビット値により定義され、前記実際のビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで前記-140~-44dBmの範囲内において、7ビット値により定義される。
【0138】
いくつかの実施形態において、前記推論ビーム及び前記推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、前記実際のビーム及び前記実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前又は後にある。
【0139】
いくつかの実施形態において、前記第2のタイプのパラメータは、前記訓練済みデータ処理モデルの構造パラメータ、前記訓練済みデータ処理モデルの重みファクター、又は前記訓練済みデータ処理モデルのバイアスファクター、のうちの少なくとも1つを含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、前記ネットワーク装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報を取得するための前記報告を送信するように設定されている。
【0141】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、前記データ処理モデルにおいて障害が検出されたとの決定に従って、前記ネットワーク装置に、前記報告を送信するように設定され、前記報告に対応するビットフィールドが所定の数にセットされている。
【0142】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、前記データ処理モデルにおいて障害が検出された決定に従って、前記報告の送信をスキップさせるように設定されている。
【0143】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、第2のアップリンク情報を送信する必要があるとの決定に従って、前記第2のアップリンク情報が前記報告と衝突するか否かを決定し、前記第2のアップリンク情報が前記報告と衝突するとの決定に従って、前記報告の第1の優先度と前記第2のアップリンク情報の第2の優先度とを比較し、前記第1の優先度が前記第2の優先度よりも高いとの決定に従って、前記報告を前記ネットワーク装置に送信するように設定されている。
【0144】
いくつかの実施形態において、前記第1の優先度と前記第2の優先度とは、0、1又は2を含む1組の値から決定される。
【0145】
いくつかの実施形態において、前記端末装置は回路を備え、前記回路は、少なくとも1つの条件が満たされたとの決定に従って、前記データ処理モデル上で障害が発生したと決定するように設定されている。
【0146】
いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの条件は、前記データ処理モデルに基づいて決定された第1のターゲットビームと、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された第2のターゲットビームとが異なる第1の条件、前記第1のターゲットビームのビーム量と前記第2のターゲットビームのビーム量との差が第1の閾値を超えた第2の条件、又は前記第1の条件又は前記第2の条件が満たされた回数が第2の閾値を超えた第3の条件、のうちの1つを含む。
【0147】
いくつかの実施形態において、前記報告は、周期的なチャネル状態情報(CSI)報告、半永続的なCSI報告、又は非周期的なCSI報告、のうちの少なくとも1つを含む。
【0148】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は回路を備え、前記回路は、端末装置から、前記端末装置の1つ又は複数の能力を含む能力報告を受信し、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示し、前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を送信し、前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を送信するように設定されている。
【0149】
いくつかの実施形態において、前記1つ又は複数の能力は、人工知能(AI)又は機械学習(ML)をサポートする能力、AI又はMLに基づくビーム管理をサポートする能力、AI又はMLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力、オンライン訓練をサポートする能力、前記データ処理モデルのインデックス、前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延、又は前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延、のうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0150】
いくつかの実施形態において、前記1つ又は複数の設定は、前記データ処理モデルのインデックス、前記データ処理モデルの第1のタイプのパラメータ、前記データ処理モデルにおける障害を前記端末装置が検出可能にするために用いられる第1の有効化パラメータ、オンライン訓練を前記端末装置が実行可能にするために用いられる第2の有効化パラメータ、又は時間オフセットに従って決定されたスロット上で前記報告を送信するように前記端末装置に示すために用いられる前記時間オフセット、のうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0151】
いくつかの実施形態において、前記第1のタイプのパラメータは、前記データ処理モデルの構造パラメータ、前記データ処理モデルの重みファクター、前記データ処理モデルのバイアスファクター、前記データ処理モデルの入力のデータフォーマット、前記データ処理モデルの出力のデータフォーマット、前記データ処理モデルの前処理パラメータ、又は前記データ処理モデルの後処理パラメータ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0152】
いくつかの実施形態において、前記時間オフセットは第1の時間遅延又は第2の時間遅延に従って決定され、前記第1の時間遅延は、前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間であり、前記第2の時間遅延は、前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である。
【0153】
いくつかの実施形態において、前記報告は、前記データ処理モデルに関連付けられた前記1つ又は複数の設定に関連付けられている。
【0154】
いくつかの実施形態において、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報は、前記データ処理モデルにおいて障害が発生したか否かを示す第1の情報、推論情報と実際の情報とを含む第2の情報、又は前記データ処理モデルに基づいて更新された訓練済みデータ処理モデルの第2のタイプのパラメータを示す第3の情報、のうちの1つを含む。
【0155】
いくつかの実施形態において、前記推論情報は、前記データ処理モデルに基づいて決定された推論ビーム、又は前記推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含み、前記実際の情報は、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は前記実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む。
【0156】
いくつかの実施形態において、前記ビーム品質は、参照信号受信電力(RSRP)又は信号対干渉雑音比(SINR)、のうちの少なくとも1つを含む。
【0157】
いくつかの実施形態において、前記推論ビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで-140~-44dBmの範囲内において、7ビット値により定義され、前記実際のビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、前記-140~-44dBmの範囲内において、7ビット値により定義される。
【0158】
いくつかの実施形態において、前記推論ビーム及び前記推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、前記実際のビーム及び前記実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前又は後にある。
【0159】
いくつかの実施形態において、前記第2のタイプのパラメータは、前記訓練済みデータ処理モデルの構造パラメータ、前記訓練済みデータ処理モデルの重みファクター、又は前記訓練済みデータ処理モデルのバイアスファクター、のうちの少なくとも1つを含む。
【0160】
いくつかの実施形態において、前記ネットワーク装置は回路を備え、前記回路は、前記端末装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報を取得するための前記報告を受信するように設定されている。
【0161】
いくつかの実施形態において、前記ネットワーク装置は回路を備え、前記回路は、前記データ処理モデルにおいて障害が検出されたとの決定に従って、前記ネットワーク装置に、前記報告を送信するように設定され、前記報告に対応するビットフィールドが所定の数にセットされている。
【0162】
図7は本開示の実施形態を実装するのに適した装置700の概略ブロック図である。装置700は、図1に示すような端末装置110の別の例示的な実施態様として考えられてもよい。したがって、装置700は、端末装置110において、或いはそれの少なくとも一部として実現されることができる。代替として、装置700は、図1に示すようなネットワーク装置120の別の例示的な実施態様として考えられてもよい。したがって、装置700は、ネットワーク装置120において、又はそれの少なくとも一部として実現されてもよい。
【0163】
図示されるように、装置700は、プロセッサ710と、プロセッサ710に結合されたメモリ720と、プロセッサ710に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)740と、TX/RX 740に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ720は、プログラム730の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 740は双方向通信に用いられる。TX/RX 740は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有してもよい。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0164】
プログラム730は、図2図6を参照して本明細書で説明したように、関連付けられるプロセッサ710により実行された場合、装置700が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定される。本明細書の実施形態は、装置700のプロセッサ710により実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。プロセッサ710は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定されてもよい。さらに、プロセッサ710とメモリ720との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段750を形成してもよい。
【0165】
メモリ720は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現されてもよい。装置700内には1つのメモリ720のみが示されているが、装置700内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ710は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。装置700は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0166】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、機器、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装されてもよいことを理解すべきである。
【0167】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図2~6を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般的には、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割されてもよい。プログラムモジュールのマシンが実行可能な命令は、ローカル又は分散型装置内で実行されてもよい。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体内の両方に配置されていてもよい。
【0168】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング機器のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行してもよい。
【0169】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装されてもよく、マシン可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置により利用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であってもよい。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器若しくは装置、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含んでもよいが、これらに限定されない。マシン可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。
【0170】
なお、動作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした動作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続する順序で実行し、又は、説明された全ての動作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスク及び並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0171】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解すべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
【0172】
本明細書で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を指す。端末装置の例は、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、携帯電話、セルラーフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(Iota)装置、超信頼性低遅延通信(URLLC)装置、あらゆるモノのインターネット(Iowa)装置、マシンタイプ通信(MTC:machine type communication)装置、Xが歩行者、車両、又はインフラストラクチャ/ネットワークを意味するV2X通信のための車載装置、統合アクセス及び統合アクセス及びバックホール(IAB)のための装置、衛星及び無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft System)を包含する高高度プラットフォーム(HAP:High Altitude Platform)を含む非地上系ネットワーク(NTN)内の衛星搭載車両又は航空機搭載車両、拡張現実(AR)、混合現実(MR)、仮想現実(VR)などの、異なるタイプの現実を含むエクステンデッドリアリティ(XR:extended reality)装置、人間の操縦者を持たない航空機でありドローンとして一般に称される無人航空車両(UAV:unmanned aerial vehicle)、高速列車(HST:high speed train)上の装置、又はデジタルカメラなどの画像取得装置、センサーゲーム装置、音楽保存及び再生装置、又は無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧などを可能とするインターネット家電など、を含むがこれらに限定されない。「端末装置」は、公共の安全及びミッションを最重要視する、V2Xアプリケーション、トランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、スマートTV、無線サービス、無線を介するソフトウェア配信、グループ通信及びIotaアプリケーションをサポートするために、「マルチキャスト/ブロードキャスト」機能をさらに有してもよい。また、マルチSIMとして知られる1つ又は複数の加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module )を組み込んでもよい。用語「端末装置」は、UE、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、又は無線装置と互換的に使用されてもよい。
【0173】
用語「ネットワーク装置」は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることができる装置を指す。ネットワーク装置の例は、ノードB(ノード又はNB)、進化型ノード(ノード又はeNB)、次世代ノード(gNB)、送受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、IABノード、フェムトノード、ピコノード、再設定可能なインテリジェントサーフェス(RIS:reconfigurable intelligent surface)などの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0174】
端末装置又はネットワーク装置は、人工知能(AI:Artificial intelligence)又は機械学習の能力を有していてもよい。一般的に、特定の関数のために収集された多数のデータから訓練済みのモデルが含まれ、いくつかの情報を予測するために使用されることができる。
【0175】
端末装置又はネットワーク装置は、例えば、FR1(410MHz~7125MHz)、FR2(24.25GHz~71GHz)、100GHzより大きい周波数帯域、及びテラヘルツ(THz:Tera Hertz)などのいくつかの周波数範囲上で動作してもよい。さらに許可/無許可/共有スペクトル上で動作することができる。端末装置は、マルチ無線デュアル接続(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)アプリケーションシナリオの下で、ネットワーク装置と2つ以上の接続を有していてもよい。端末装置又はネットワーク装置は、全二重、フレキシブル二重、クロス分割二重モードで動作することができる。
【0176】
本開示の実施形態は、例えば、信号生成器、信号分析器、スペクトル分析器、ネットワーク分析器、テスト端末装置、テストネットワーク装置、チャネルエミュレータ等のテスト機器において実施されてもよい。
【0177】
本開示の実施形態は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコル、5.5G、5G-Advancedネットワーク、又は第6世代(6G)ネットワークを含むが、これらに限定されない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信の方法であって、
端末装置において、ネットワーク装置に、前記端末装置の1つ又は複数の能力を報告することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、
前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を受信することと、
前記ネットワーク装置から、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を受信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数の能力は、
人工知能(AI:artificial intelligent)又は機械学習(ML:machine learning)をサポートする能力、
AI又はMLに基づくビーム管理をサポートする能力、
AI又はMLに基づく空間領域におけるビーム予測をサポートする能力、
オンライン訓練をサポートする能力、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記端末装置における前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間である第1の時間遅延、又は
前記端末装置における前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である第2の時間遅延、
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数の設定は、
前記データ処理モデルのインデックス、
前記データ処理モデルの第1のタイプのパラメータ、
前記データ処理モデルにおける障害を前記端末装置が検出可能にするために用いられる第1の有効化パラメータ、
オンライン訓練を前記端末装置が実行可能にするために用いられる第2の有効化パラメータ、又は
時間オフセットに従って決定されたスロット上で前記報告を送信するように前記端末装置に示すために用いられる前記時間オフセット、
のうちの少なくとも1つをさらに示す
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のタイプのパラメータは、
前記データ処理モデルの構造パラメータ、
前記データ処理モデルの重みファクター、
前記データ処理モデルのバイアスファクター、
前記データ処理モデルの入力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの出力のデータフォーマット、
前記データ処理モデルの前処理パラメータ、又は
前記データ処理モデルの後処理パラメータ、
のうちの少なくとも1つを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記時間オフセットは、第1の時間遅延又は第2の時間遅延に従って決定され、前記第1の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルにおける障害を検出するのに要する最小時間であり、前記第2の時間遅延は、前記端末装置で前記データ処理モデルのオンライン訓練に要する最小時間である
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記端末装置が前記時間オフセットを有するように設定されているとの決定に従って、別の設定内で示された別の時間オフセットを無視させること
をさらに含む
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報は、
前記データ処理モデルにおいて障害が発生したか否かを示す第1の情報、
推論情報と実際の情報とを含む第2の情報、又は
前記データ処理モデルに基づいて更新された訓練済みデータ処理モデルの第2のタイプのパラメータを示す第3の情報、
のうちの1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記推論情報は、前記データ処理モデルに基づいて決定された推論ビーム、又は前記推論ビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含み、
前記実際の情報は、前記報告に関連付けられた1組の参照信号の測定に基づいて決定された実際のビーム、又は前記実際のビームに対応するビーム品質、のうちの少なくとも1つを含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ビーム品質は、参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)又は信号対干渉雑音比(SINR:signal to interference plus noise ratio)、のうちの少なくとも1つを含む
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記推論ビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義され、前記実際のビームに対応するビーム品質は、1dBのステップサイズで、前記-140~-44dBmの範囲において、7ビット値により定義される
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記推論ビーム及び前記推論ビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドが、前記実際のビーム及び前記実際のビームに対応するビーム品質に対応するビットフィールドの前又は後にある
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のタイプのパラメータは、前記訓練済みデータ処理モデルの構造パラメータ、前記訓練済みデータ処理モデルの重みファクター、又は前記訓練済みデータ処理モデルのバイアスファクター、のうちの少なくとも1つを含む
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記ネットワーク装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた前記情報を取得するための前記報告を送信すること
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
通信の方法であって、
ネットワーク装置において、端末装置から、前記端末装置の1つ又は複数の能力を含む能力報告を受信することであって、前記1つ又は複数の能力は、前記端末装置がデータ処理モデルをサポートすることを少なくとも示すことと、
前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた1つ又は複数の設定を送信することと、
前記端末装置に、前記データ処理モデルに関連付けられた情報を取得するための報告をトリガするための指示を送信することと、
を含む方法。
【請求項15】
プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備える通信装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項1~14の何れか一項に記載の方法を含む動作を実行する、
通信装置。
【国際調査報告】