(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/209 20210101AFI20250115BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20250115BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20250115BHJP
H01M 50/264 20210101ALI20250115BHJP
H01M 50/256 20210101ALI20250115BHJP
H01M 50/531 20210101ALI20250115BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20250115BHJP
H01M 50/262 20210101ALI20250115BHJP
【FI】
H01M50/209
H01M50/505
H01M10/04 Z
H01M50/264
H01M50/256 101
H01M50/531
H01M50/503
H01M50/262 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540835
(86)(22)【出願日】2023-03-16
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 KR2023003547
(87)【国際公開番号】W WO2023177241
(87)【国際公開日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0033285
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0049958
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517019603
【氏名又は名称】スタンダード エナジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】イ ドンヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム ブギ
【テーマコード(参考)】
5H028
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028CC01
5H040AA01
5H040AS07
5H040AT02
5H040CC34
5H040DD03
5H040GG21
5H043BA11
5H043CA04
5H043FA04
5H043JA01E
5H043JA01F
5H043LA21F
(57)【要約】
本発明は、電解質に溶解された金属イオンが酸化還元して充放電される二次電池に関する。本発明の実施形態による二次電池モジュールは、酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤーと、前記複数のレイヤーを電気的に連結する一対のバスバーとを含み、前記複数のレイヤーのそれぞれは、第1半反応が起こるアノードと、第2半反応が起こるカソードとを含み、前記レイヤーの前記アノードと前記カソードは、縦方向に配列される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤーと、
前記複数のレイヤーを電気的に連結する一対のバスバーと、
を含み、
前記複数のレイヤーのそれぞれは、
第1半反応が起こるアノードと、
第2半反応が起こるカソードと、
を含み、
前記レイヤーの前記アノードと前記カソードは、縦方向に配列される、
二次電池モジュール。
【請求項2】
前記複数のレイヤーのいずれかの前記レイヤーの前記アノードは、隣接した他の前記レイヤーの前記アノードと積層され、
前記他のレイヤーの前記カソードは、隣接したさらに他の前記レイヤーの前記カソードと積層される、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項3】
前記複数のレイヤーのそれぞれは、
複数のアノードと電気的に連結される複数のアノード集電体と、
複数のカソードと電気的に連結される複数のカソード集電体と、
を含み、
前記複数のアノード集電体のいずれかの前記アノード集電体は、隣接して配置される一対の前記アノードの間に配置され、
前記複数のカソード集電体のいずれかの前記カソード集電体は、隣接して配置される一対の前記カソードの間に配置される、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項4】
前記複数のアノード集電体は、一部が、前記複数のレイヤーのいずれかの側面から突出して配置され、
前記複数のカソード集電体は、一部が、前記複数のレイヤーの前記複数のアノード集電体の一部が突出した前記側面の反対面に突出して配置される、
請求項3に記載の二次電池モジュール。
【請求項5】
前記アノード集電体と前記カソード集電体は、それぞれの一部が、前記レイヤーにおいて互いに逆方向に突出する、
請求項3に記載の二次電池モジュール。
【請求項6】
前記複数のレイヤーのそれぞれは、
複数のアノードと電気的に連結される複数のアノード集電体と、
複数のカソードと電気的に連結される複数のカソード集電体と、
を含み、
前記一対のバスバーは、
前記複数のアノード集電体を電気的に連結する第1バスバーと、
前記複数のカソード集電体を電気的に連結する第2バスバーと、
を含む、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項7】
前記一対のバスバーのいずれかのバスバーは、前記複数のレイヤーのいずれかの側面に配置され、
他の前記バスバーは、前記複数のレイヤーの前記いずれかのバスバーが配置される側面の反対面に配置される、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項8】
前記複数のレイヤーの上端に配置される上側エンドプレートと、
前記複数のレイヤーの下端に配置される下側エンドプレートと、
前記複数のレイヤー、前記上側エンドプレート、及び前記下側エンドプレートを囲んで結ぶタイと、
を更に含み、
前記タイは、前記複数のレイヤーの側面のうち前記一対のバスバーが配置されていない側面に配置される、
請求項7に記載の二次電池モジュール。
【請求項9】
前記一対のバスバーのそれぞれは、縦方向に長く形成される、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項10】
前記複数のレイヤーの上端に配置される上側エンドプレートと、
前記複数のレイヤーの下端に配置される下側エンドプレートと、
を更に含み、
前記一対のバスバーのそれぞれは、上端が前記上側エンドプレートと接触するか、下端が前記下側エンドプレートと接触する、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項11】
前記複数のレイヤーの上端に配置される上側エンドプレートと、
前記複数のレイヤーの下端に配置される下側エンドプレートと、
を更に含み、
前記一対のバスバーのそれぞれは、上端が前記複数のレイヤーの上端より高く配置されるか、下端が前記複数のレイヤーの下端より低く配置される、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項12】
前記複数のレイヤーの上端に配置される上側エンドプレートと、
前記複数のレイヤーの下端に配置される下側エンドプレートと、
前記上側エンドプレートに連結される取っ手と、
を更に含む、
請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項13】
複数の二次電池モジュールを含み、
前記複数の二次電池モジュールのそれぞれは、
酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤーと、
前記複数のレイヤーを電気的に連結する一対のバスバーと、
を含み、
前記複数の二次電池モジュールは、横方向に密集して配置される、
二次電池。
【請求項14】
横方向に密集して配置された前記複数の二次電池モジュールは、横方向に密集して配置された、他の前記複数の二次電池モジュールと縦方向に積層される、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記複数の二次電池モジュールは、隣接した一対の前記二次電池モジュールのそれぞれの前記一対のバスバーのいずれかが、互いに接触して電気的に連結される、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項16】
前記互いに連結される2つの前記バスバーは、互いに支持するように形成される、
請求項15に記載の二次電池。
【請求項17】
前記複数の二次電池モジュールの一部の側面を支持するサポータを更に含む、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項18】
前記複数の二次電池モジュールは、一部が充電するとき、他の一部は、放電する、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項19】
前記複数の二次電池モジュールが収容されるコンテナを更に含む、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項20】
前記複数の二次電池モジュールは、前記複数の二次電池モジュールが充電する充電対象物を支持する底の下側に配置される、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項21】
前記複数の二次電池モジュールを覆うカバーを更に含む、
請求項13に記載の二次電池。
【請求項22】
前記カバーは、前記複数の二次電池モジュールが充電する充電対象物を加熱する、
請求項21に記載の二次電池。
【請求項23】
前記複数の二次電池モジュールを制御するバッテリ管理システムを更に含み、
前記バッテリ管理システムは、前記カバーの内部に配置される、
請求項21に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関し、より詳細は、電解質に溶解された金属イオンが酸化還元して充放電される二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
レドックス二次電池(Redox battery)は、既存の二次電池とは異なり、電解質(electrolytes)内の活物質(active material)が酸化還元して充放電されるシステムであって、電気エネルギーを電解液の化学的エネルギーに貯蔵させる電気化学的蓄電装置である。従来のレドックス・フロー電池は、タンク内の電解質をポンプを用いてスタック(stack)の内部に継続して循環させ、スタックで電気化学的反応が行われて作動する。こうしたレドックス・フロー電池は、タンクとポンプとによって空間上の制約と設計の難易度があり、本発明の発明者らは、タンクとポンプとを除去したレドックス二次電池を開発した。しかし、エネルギー密度が低くて、体積及び重さによる問題点があり、二次電池の大きさと重さを最小化するために高密度の集積が要求されていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、高密度の集積が可能な二次電池モジュールを提供することである。
【0004】
本発明のさらに他の課題は、高密度の集積にも電気的連結が可能な二次電池を提供することである。
【0005】
本発明の課題は、以上で言及した課題に限らず、言及していないさらに他の課題は、下記の記載から当業者にとって明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を達成するために本発明の実施形態による二次電池モジュールは、酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤーと、前記複数のレイヤーを電気的に連結する一対のバスバーとを含み、前記複数のレイヤーのそれぞれは、第1半反応が起こるアノードと、第2半反応が起こるカソードとを含み、前記レイヤーの前記アノードと前記カソードは、縦方向に配列される。
【0007】
前記の課題を達成するために本発明の実施形態による二次電池は、複数の二次電池モジュールを含み、前記複数の二次電池モジュールのそれぞれは、酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤーと、前記複数のレイヤーを電気的に連結する一対のバスバーとを含み、前記複数の二次電池モジュールは、横方向に密集して配置される。
【0008】
その他実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の二次電池によれば、次のような効果を1つあるいはそれ以上有する。
【0010】
第一、二次電池モジュールを単純化して、横方向の密集かつ縦方向の積層が可能である長所がある。
【0011】
第二、二次電池モジュールの電気的連結を単純化して、高密度に集積する長所もある。
【0012】
第三、二次電池が高密度に集積しながらも設置かつ管理が容易である長所もある。
【0013】
第四、二次電池が高密度に集積しながらも温度が安定する長所もある。
【0014】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及していないさらに他の効果は、請求の範囲の記載から当業者にとって明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態による二次電池のレイヤーに関する分解斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による二次電池のレイヤーに関する断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する一部斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する一部断面図である。
【
図7】本発明の他の実施形態による二次電池モジュールに関する一部断面図である。
【
図8】本発明の一実施形態による複数の二次電池モジュールが横方向に配置されることを示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態による複数の二次電池モジュールが横方向に配置されることを示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構成を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態による複数の二次電池モジュールが縦方向に積層されることを示す図である。
【
図12】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図13】本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する使用例示図である。
【
図14】本発明の他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図15】本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図16】本発明のさらに他の実施形態による取っ手に関する構造を示す図である。
【
図17】本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図18】本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図19】本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【
図20】本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図21】本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図22】本発明の一実施形態による二次電池を移送することに関する例示図である。
【
図23】本発明の一実施形態による二次電池を含む充電システムに関する概略的な構成を示す図である。
【
図24】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図25】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図26】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図27】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図28】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図29】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図30】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図31】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図32】本発明のさらに他の実施形態による複数の二次電池モジュールに関する概略的な構造を示す図である。
【
図33】本発明のさらに他の実施形態による複数の二次電池モジュールに関する概略的な構造を示す図である。
【
図34】本発明のさらに他の実施形態による複数の二次電池モジュールに関する概略的な構造を示す図である。
【
図35】本発明のさらに他の実施形態による複数の二次電池モジュールに関する概略的な構造を示す図である。
【
図36】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図37】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図38】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図39】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図40】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図41】本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【
図42】本発明のさらに他の実施形態による二次電池の制御方法に関する手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下に開示の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態に具現され、但し、本実施形態は、本発明の開示を完全にして、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書の全体にわたって同じ参照符号は、同じ構成要素を称する。
【0017】
たとえ第1、第2などは、様々な構成要素を述べるために使われるものの、これらの構成要素は、これら用語によって制限されないことは勿論である。これら用語は、単に一構成要素を他構成要素と区別するために使うものであって、特に逆の記載がない限り、第1構成要素は、第2構成要素であってもよいことは勿論である。
【0018】
全明細書において、特に逆の記載がない限り、各構成要素は、単数であってもよく、複数であってもよい。
【0019】
以下では、構成要素の「上部(又は下部)」又は構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配されるということは、任意の構成が、上記構成要素の上面(又は下面)に接して配されるだけでなく、上記構成要素と、上記構成要素上に(又は下に)配された任意の構成との間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0020】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、上記構成要素は、互いに直接に連結されるか、又は接続されていてもよいものの、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」されていてもよいと理解しなければならない。
【0021】
本明細書で使われる単数の表現は、文脈上明らかに他に意味しない限り、複数の表現を含む。本願における「構成される」又は「含む」などの用語は、明細書上に記載の複数の構成要素、又は複数の段階を必ずしも全て含むものと解釈されてはならず、そのうち一部の構成要素又は一部の段階は、含まれていなくてもよく、或いはさらなる構成要素又は段階を含むことができると解釈しなければならない。
【0022】
全明細書において、「A及び/又はB」とするとき、これは特に逆の記載がない限り、A、B又はA及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは特に逆の記載がない限り、C以上かつD以下であることを意味する。
【0023】
以下では、本発明の実施形態によって二次電池を説明するため図面を参考して、本発明について説明することとする。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態による二次電池のレイヤーに関する分解斜視図であり、
図2は、本発明の一実施形態による二次電池のレイヤーに関する断面図である。
【0025】
本発明の一実施形態によるレイヤー10は、電解質に溶解されたレドックス対が酸化還元反応して、電気エネルギーを蓄積するか放出する。レイヤー10は、高さの低い直方体状である。
【0026】
本発明の一実施形態によるレイヤー10は、第1半反応が起こるアノード12と、第2半反応が起こるカソード13と、アノード12とカソード13とを分離する分離膜19と、分離膜19によっても2つの空間に分けられて、アノード12及びカソード13が収容されるフレーム11と、アノード12と電気的に連結されるアノード集電体14と、カソード13と電気的に連結されるカソード集電体15と、を含む。
【0027】
アノード12は、アノードレドックス対が溶解された電解質を含み、カーボンフェルトのような伝導性素材が更に含まれていてもよい。アノードレドックス対は、バナジウム(V)、亜鉛(Zn)、ブローム(Br)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、セリウム(Ce)、及びコバルト(Co)のうち少なくとも1つを含む素材で具現することができ、本実施形態では、V2+/V3+レドックス対である。電解質は、イオン化によって電流を伝導する溶液である酸性水溶液であってもよく、好ましくは、硫酸を含む。本実施形態における電解質は、H2SO4水溶液にVOSO4(vanadylsulfate)またはV2O5(vanadium pentoxide)を溶解して製造することができる。
【0028】
アノード12は、第1半反応を起こす。第1半反応は、下記のとおりであり、→は、放電反応方向を示し、←は、充電反応方向を示す。
【0029】
V2+←→V3++e-
【0030】
放電の際、2価のバナジウムイオンは、3価のバナジウムイオンに酸化し、充電の際、3価のバナジウムイオンは、2価のバナジウムイオンに還元する。
【0031】
アノード12は、炭素または黒鉛フェルト、炭素繊維布、カーボンブラック、黒鉛粉末またはグラフェンのような炭素系材料からなる固体電極を更に含んでいてもよい。固体電極は、多孔性直方体状に形成されて電解質が含浸するか、粉末、フェルト、ペレットなどの形態に電解質と混合することができる。
【0032】
アノード12は、フレーム11、アノード集電体14(または双極板17)、及び分離膜19で囲まれて備えられる。アノード12は、アノード集電体14と電気的に連結されて、放電の際、電子がアノード集電体14に移動し、充電の際、アノード集電体14の電子がアノード12に移動する。アノード12は、分離膜19と接触して、分離膜19を介して水素カチオン(陽子)が移動される。
【0033】
カソード13は、カソードレドックス対が溶解された電解質を含み、カーボンフェルトのような伝導性素材が更に含まれていてもよい。カソードレドックス対は、バナジウム(V)、亜鉛(Zn)、ブローム(Br)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、セリウム(Ce)、及びコバルト(Co)のうち少なくとも1つを含む素材で具現することができ、本実施形態では、V4+/V5+レドックス対である。電解質は、イオン化によって電流を伝導する溶液である酸性水溶液であってもよく、好ましくは、硫酸を含む。本実施形態における電解質は、H2SO4水溶液にVOSO4(vanadylsulfate)またはV2O5(vanadium pentoxide)を溶解して製造することができる。
【0034】
カソード13は、第2半反応を起こす。第2半反応は、下記のとおりであり、→は、放電反応方向を示し、←は、充電反応方向を示す。
【0035】
V5++e-←→V4+
【0036】
放電の際、5価のバナジウムイオンは、4価のバナジウムイオンに還元し、充電の際、4価のバナジウムイオンは、5価のバナジウムイオンに酸化する。
【0037】
カソード13は、炭素または黒鉛フェルト、炭素繊維布、カーボンブラック、黒鉛粉末またはグラフェンのような炭素系材料からなる固体電極を更に含んでいてもよい。固体電極は、多孔性直方体状に形成されて電解質が含浸するか、粉末、フェルト、ペレットなどの形態に電解質と混合することができる。
【0038】
カソード13は、フレーム11、カソード集電体15(または双極板17)、及び分離膜19で囲まれて備えられる。カソード13は、カソード集電体15と電気的に連結されて、充電の際、電子がカソード集電体15に移動し、放電の際、カソード集電体15の電子がカソード13に移動する。カソード13は、分離膜19と接触して、分離膜19を介して水素カチオン(陽子)が移動される。
【0039】
図2を参照すると、アノード12とカソード13は、縦方向に配列される。1つのレイヤー10において、アノード12が上側に配置され、カソード13が下側に配置されるか、カソード13が上側に配置され、アノード12が下側に配置されていてもよい。
【0040】
フレーム11は、中空の六面体で形成される。フレーム11は、上面と下面とが開口した高さの低い直方体であるのが好ましい。実施形態によってフレーム11は、様々な形状の多面体で形成されていてもよい。フレーム11は、中空の空間が分離膜19によって2つの空間を形成する。フレーム11は、分離膜19を支持する。
【0041】
分離膜19は、フレーム11の内部に配置されて、アノード12とカソード13とを分離し、互いの間に水素カチオン(陽子)が移動できるようにする。分離膜19は、フレーム11の内部に配置されて、アノード12とカソード13とが収容される2つの空間に区分する。分離膜19は、アノード集電体14とカソード集電体15との間に配置される。分離膜19は、縁がフレーム11に結合する。水素カチオンは、放電の際、分離膜19を介してアノード12からカソード13に移動し、充電の際、分離膜19を介してカソード13からアノード12に移動する。
【0042】
分離膜19は、過フッ素化イオノマー(perfluorinated ionomer)、部分的フッ素化ポリマー(partially fluorinated polymer)、及び非フッ素化炭化水素(non-fluorinated hydrocarbons)を含んでいてもよい。分離膜19は、Nafion(登録商標)、Flemion(登録商標)、NEOSEPTA-F(登録商標)またはGore Select(登録商標)で形成されるか、これを含んでいてもよい。
【0043】
分離膜19は、フレーム11の縦方向(複数のレイヤー10の積層方向)の中央に配置される。分離膜19は、フレーム11に結合して固定される。
【0044】
アノード集電体14は、フレーム11の一側に配置されて、フレーム11及び分離膜19と共にアノード12が収容される空間を形成する。アノード集電体14は、アノード12と電気的に連結されて、充放電の際、電子が移動して電流が流れる。アノード集電体14は、放電の際、電子が放出する負極になり、充電の際、電子が流入する正極になる。
【0045】
アノード集電体14は、電気伝導性の高い金属、例えば、銅またはアルミニウムで形成される。アノード集電体14は、軟性の薄膜で形成されるか、剛性の板で形成されていてもよい。アノード集電体14は、長方形の板状に形成されるものの、一部がレイヤー10の側面に突出する。アノード集電体14は、一部がレイヤー10における横方向に突出する。
【0046】
アノード集電体14とアノード12との間には、双極板17が備えられていてもよい。双極板17は、黒鉛、炭素、炭素プラスチックなどのような材料で形成されて、高い電気伝導性と高い耐酸性を有する。双極板17は、アノード集電体14及びアノード12と電気的に連結されて、アノード集電体14とアノード12との間に電子が移動されるようにするものの、アノード集電体14がアノード12の電解質によって酸化しないようにする。双極板17は、アノード集電体14にコートして形成されていてもよい。
【0047】
カソード集電体15は、フレーム11の一側に配置されて、フレーム11及び分離膜19と共にカソード13が収容される空間を形成する。カソード集電体15は、カソード13と電気的に連結されて、充放電の際、電子が移動して電流が流れる。カソード集電体15は、放電の際、電子が流入する正極になり、充電の際、電子が放出する負極になる。
【0048】
カソード集電体15は、電気伝導性の高い金属、例えば、銅またはアルミニウムで形成される。カソード集電体15は、軟性の薄膜で形成されるか、剛性の板で形成されていてもよい。カソード集電体15は、長方形の板状に形成されるものの、一部がレイヤー10の側面に突出する。カソード集電体15は、一部がレイヤー10から横方向に突出する。
【0049】
カソード集電体15とカソード13との間には、双極板17が備えられていてもよい。双極板17は、黒鉛、炭素、炭素プラスチックなどのような材料で形成されて、高い電気伝導性と高い耐酸性を有する。双極板17は、カソード集電体15及びカソード13と電気的に連結されて、カソード集電体15とカソード13との間に電子が移動されるようにするものの、カソード集電体15がカソード13の電解質によって酸化しないようにする。双極板17は、カソード集電体15にコートして形成されていてもよい。
【0050】
図2を参照すると、アノード集電体14とカソード集電体15は、それぞれの一部がレイヤー10の側面に突出するものの、互いに反対方向に突出する。すなわち、アノード集電体14は、一部がレイヤー10のいずれかの側面に突出し、カソード集電体15は、一部がレイヤー10のアノード集電体14の突出した側面の反対面に突出する。
【0051】
図3及び
図4は、本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図であり、
図5は、本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する一部斜視図であり、
図6は、本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する一部断面図である。
【0052】
本発明の一実施形態による二次電池モジュール100は、酸化還元反応が起こり、縦方向に積層される複数のレイヤー10と、複数のレイヤー10を電気的に連結する一対のバスバー120と、複数のレイヤー10の上端に配置される上側エンドプレート130と、複数のレイヤー10の下端に配置される下側エンドプレート140と、を含む。
【0053】
複数のレイヤー10は、縦方向(上下方向、高さ方向または重力方向)に積層される。本発明による二次電池モジュール100は、積層方向(縦方向)に加わる圧力には比較的によく耐えるものの、積層方向と直交する方向(横方向)に加わる圧力には弱いため、二次電池モジュール100は、複数のレイヤー10の積層方向が縦方向になるように配置される。また、これらの方向に配置されて、メンテナンスの際、それぞれの二次電池モジュール100を引き出しやすい。縦方向に積層された複数のレイヤー10は、高さの高い直方体状であるのが好ましい。
【0054】
積層された複数のレイヤー10の積層方向(縦方向)の両端には、上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140が配置される。積層された複数のレイヤー10の上端には、上側エンドプレート130が配置され、積層された複数のレイヤー10の下端には、下側エンドプレート140が配置される。積層された複数のレイヤー10の両側面には、一対のバスバー120がそれぞれ配置される。
【0055】
アノード集電体14とカソード集電体15は、複数のレイヤー10の間に1個ずつ順次配置される。すなわち、隣接した一対のアノード12の間には1つのアノード集電体14が配置され、隣接した一対のカソード13の間には1つのカソード集電体15が配置される。
【0056】
図6を参照すると、複数のレイヤー10のいずれかのレイヤー10のアノード12は、隣接した他のレイヤー10のアノード12と積層され、他のレイヤー10のカソード13は、隣接したさらに他のレイヤー10のカソード13と積層される。よって、隣接した複数のレイヤー10は、1つのアノード集電体14またはカソード集電体15を共有する。複数のアノード集電体14のいずれかの前記アノード集電体14は、隣接して配置される一対のアノード12の間に配置され、複数のカソード集電体15のいずれかのカソード集電体15は、隣接して配置される一対のカソード13の間に配置される。
【0057】
図6を参照すると、複数のレイヤー10は、第1バッテリセル10aのアノード12が、第2バッテリセル10bのアノード12とアノード集電体14を介して隣接するように配置され、第2バッテリセル10bのカソード13が、第3バッテリセル10cのカソード13とカソード集電体15を介して隣接するように積層される。
【0058】
図5を参照すると、複数のアノード集電体14及び複数のカソード集電体15は、複数のレイヤー10の対向する両側面から突出して配置される。すなわち、複数のアノード集電体14は、一部が複数のレイヤー10のいずれかの側面から突出して配置され、複数のカソード集電体15は、一部が複数のレイヤー10のいずれかの側面(複数のアノード集電体14の一部が突出した側面)の反対面に突出して配置される。
【0059】
一対のバスバー120のそれぞれは、縦方向(複数のレイヤー10の積層方向)に長く形成されて、一方向に長いバー(bar)または板(plate)状である。一対のバスバー120のそれぞれは、長さ方向が縦に配置される。
【0060】
バスバー120の高さは、積層された複数のレイヤー10の高さよりさらに高い。一対のバスバー120のそれぞれは、上端が複数のレイヤー10の上端より高く配置され、下端が複数のレイヤー10の下端より低く配置される。一対のバスバー120のそれぞれは、上端が上側エンドプレート130と接触し、下端が下側エンドプレート140と接触していてもよい。一対のバスバー120と上側エンドプレート130との間、及び/または一対のバスバー120と下側エンドプレート140との間には、絶縁体が配置されていてもよい。
【0061】
一対のバスバー120は、複数のレイヤー10の側面に配置されて、複数のレイヤー10を電気的に連結する。本実施形態におけるバスバー120は、複数のレイヤー10を並列に連結する。一対のバスバー120と複数のレイヤー10の側面との間には絶縁体が配置されていてもよい。
【0062】
一対のバスバー120は、複数のレイヤー10の対向する両側面に1つずつ配置される。一対のバスバー120のいずれかのバスバー120は、複数のレイヤー10のいずれかの側面に配置され、他のバスバー120は、複数のレイヤー10のいずれかの側面(いずれかのバスバー120が配置される側面)の反対面に配置される。
【0063】
一対のバスバー120は、複数のレイヤー10を集束することができる。バスバー120は、上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140と結合して、複数のレイヤー10を集束することができる。
【0064】
一対のバスバー120は、複数のアノード集電体14を電気的に連結する第1バスバー120aと、複数のカソード集電体15を電気的に連結する第2バスバー120bとを含む。第1バスバー120aは、複数のレイヤー10のいずれかの側面に配置され、第2バスバー120bは、複数のレイヤー10の第1バスバー120aが配置される側面の反対面に配置される。
【0065】
複数のレイヤー10の側面から突出した複数のアノード集電体14の一部は、折り曲げて第1バスバー120aと連結され、複数のレイヤー10の側面から突出した複数のカソード集電体15の一部は、折り曲げて第2バスバー120bと連結される。
【0066】
上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140は、積層されたレイヤー10の積層方向の両端、つまり、上端及び下端にそれぞれ配置される。上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140のそれぞれは、高さの低い直方体状であり、実施形態によって上面と下面とが平行である様々な立体形状であってもよい。上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140のそれぞれは、強度の高い無機化合物材料(例えば、セメント)または有機化合物材料(例えば、エンジニアリング・プラスチック)で形成されていてもよく、絶縁コートした金属とセメントとが混合した混合物であってもよい。
【0067】
上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140は、複数のレイヤー10の上端及び下端を保護し、集束手段(fastener)と共に複数のレイヤー10を加圧して集束する。本実施形態における集束手段は、バスバー120であり、実施形態によって集束手段は、上側エンドプレート130、複数のレイヤー10、及び下側エンドプレート140を囲んで結ぶバンドやタイであってもよい。
【0068】
上側エンドプレート130及び/または下側エンドプレート140は、複数のレイヤー10よりも横方向に突出していてもよい。複数の二次電池モジュール100は、横方向に密集して配置されるため、横方向に隣接した複数のレイヤー10が互いに密着して加圧されないように、上側エンドプレート130及び/または下側エンドプレート140が、隣接した二次電池モジュール100の上側エンドプレート130及び/または下側エンドプレート140と密着していてもよい。横方向に密集して配置される複数の二次電池モジュール100は、互いに隣接した上側エンドプレート130及び/または下側エンドプレート140が密着し得、横方向に隣接した複数のレイヤー10は、互いに離隔していてもよい。
【0069】
二次電池モジュール100は、実際に縦方向に長い直方体状であり、二次電池モジュール100は、レイヤー10の積層方向が高さ方向である。
【0070】
図7は、本発明の他の実施形態による二次電池モジュールに関する一部断面図である。
【0071】
本発明の他の実施形態による複数のレイヤー10のいずれかのレイヤー10のアノード12は、隣接した他のレイヤー10のカソード13と積層される。集電体14,15は、隣接して配置されるアノード12とカソード13との間に配置される。
【0072】
図7を参照すると、複数のレイヤー10は、第1バッテリセル10aのアノード12が、第2バッテリセル10bのカソード13と集電体14,15を介して隣接するように積層され、第2バッテリセル10bのアノード12が、第3バッテリセル10cのカソード13と集電体14,15を介して隣接するように積層される。この場合、複数のレイヤー10は、直列に連結される。
【0073】
図8及び
図9は、本発明の一実施形態による複数の二次電池モジュールが横方向に配置されることを示す図であり、
図10は、本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構成を示す図である。
【0074】
本発明の一実施形態による二次電池1000は、横方向に密集して配置される複数の二次電池モジュール100を含む。
【0075】
二次電池1000は、複数の二次電池モジュール100からなる二次電池パック(pack)またはエネルギー貯蔵装置(Energy Storage System,ESS)を意味する。
【0076】
複数の二次電池モジュール100は、横方向に密集して配置される。本発明による二次電池モジュール100は、発熱がほぼなくて、冷却のため流体の流動流路が不要であり、構造が単純である。よって、複数の二次電池モジュール100は、横方向に密集して配置されていてもよい。
【0077】
複数の二次電池モジュール100は、隣接した一対の二次電池モジュール100のそれぞれの一対のバスバー120のいずれかが、互いに接触して電気的に連結されていてもよい。
図8を参照して、複数の二次電池モジュール100のいずれかの二次電池モジュール100の第1バスバー120aは、隣接した二次電池モジュール100の第2バスバー120bと接触して電気的に連結されていてもよい。この場合、複数の二次電池モジュール100は、直列に連結される。
【0078】
複数の二次電池モジュール100は、隣接した一対の二次電池モジュール100のそれぞれの一対のバスバー120のいずれかが、共通バスバー129によって連結されていてもよい。
図9を参照すると、複数の二次電池モジュール100のいずれかの二次電池モジュール100の第1バスバー120aと隣接した二次電池モジュール100の第2バスバー120bは、共通バスバー129によって電気的に連結される。
【0079】
図10を参照すると、横方向に密集した二次電池モジュール100が二次電池1000を構成する。
【0080】
図11は、本発明の一実施形態による複数の二次電池モジュールが縦方向に積層されることを示す図である。
【0081】
近年、船舶用エネルギー貯蔵装置に対する要求が増えつつあり、船舶用として使用するとき、これに対する適宜な二次電池モジュール100の配置が必要である。本発明の一実施形態による二次電池1000は、複数の二次電池モジュール100が収容されるコンテナ9を更に含む。コンテナ9は、規格化した船舶用コンテナであって、エネルギー貯蔵装置を船舶に船積するか荷揚げする場合、港湾のコンテナ用クレーンを用いることが容易だからである。
【0082】
複数の二次電池モジュール100が船舶用コンテナ9に収容されるとき、複数の二次電池モジュール100は、横方向に密集して配置され、横方向に密集して配置された複数の二次電池モジュール100が、横方向に密集して配置された他の複数の二次電池モジュール100と縦方向に積層されるのが好ましい。複数の二次電池モジュール100は、縦方向に積層されても、圧力に比較的によく耐えられる。よって、船舶用コンテナ9のように、高さの高いケースに収容されるとき、複数の二次電池モジュール100は、縦方向に積層されるのが好ましい。
【0083】
横方向に配置される複数の二次電池モジュール100は、ハウジング(またはケース)に収容されて、複数のハウジング(またはケース)が積層されていてもよい。また、複数の二次電池モジュール100の各レイヤーの間に、レイヤー別の複数の二次電池モジュール100を支持するプレートが備えられていてもよい。複数の二次電池モジュール100は、レイヤー別に横方向にスライドして、船舶用コンテナ9またはケースに収納されるか引き出されていてもよい。
【0084】
図12は、本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図であり、
図13は、本発明の一実施形態による二次電池モジュールに関する使用例示図である。
【0085】
本発明の一実施形態による二次電池モジュール100は、上側エンドプレート130に連結される取っ手170を更に含む。取っ手170は、上側エンドプレート130に着脱可能に連結される。取っ手170は、使用者が把持して、二次電池モジュール100を縦方向に引き出すか収納できるようにする。上側エンドプレート130には、取っ手170が着脱可能に連結される取っ手結合部135が備えられていてもよい。
【0086】
図13を参照すると、二次電池1000のメンテナンスのため二次電池モジュール100を引き出す必要があり得る。使用者は、取っ手170をメンテナンスを要する二次電池モジュール100に連結する。使用者は、取っ手170を上側エンドプレート130の取っ手結合部135に連結して、取っ手170を把持し、上側に引き上げて、当該二次電池モジュール100を引き出すことができる。実施形態によって取っ手170をクレーンなどで引き上げることができる。
【0087】
二次電池モジュール100をさらに収納する場合に使用者は、取っ手170を把持して、下側に移動させ、当該二次電池モジュール100を収納する。当該二次電池モジュール100を収納した後、使用者は、取っ手170を上側エンドプレート130の取っ手結合部135から分離する。
【0088】
図14は、本発明の他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【0089】
本発明の他の実施形態による二次電池モジュール100は、複数のレイヤー10、上側エンドプレート130、及び下側エンドプレート140を囲んで結ぶタイ180を更に含む。
【0090】
タイ180は、環状に形成されて、上側エンドプレート130の両側面及び上面と、複数のレイヤー10の両側面と、下側エンドプレート140の両側面及び下面と、を囲むように配置される。タイ180は、弾性が小さくて、非伝導性であり、耐熱及び耐化学性に優れるPP(polypropylene)またはPET(polyethylen terephthalate)材質である。
【0091】
本実施形態において、複数のレイヤー10、上側エンドプレート130、及び下側エンドプレート140を集束する集束手段は、タイ180である。タイ180は、複数のレイヤー10、上側エンドプレート130、及び下側エンドプレート140を加圧して集束する。
【0092】
タイ180は、複数のレイヤー10の側面のうち一対のバスバー120が配置されていない側面に配置される。タイ180は、複数備えられていてもよい。
【0093】
本実施形態における取っ手170は、タイ180に着脱可能に連結されていてもよい。実施形態によってタイ180の上部に折り畳み式取っ手170が備えられるか、タイ180の上側の一部が取っ手170になり得る。
【0094】
図15は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図であり、
図16は、本発明のさらに他の実施形態による取っ手に関する構造を示す図である。
【0095】
本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュール100は、第1バスバー120aと電気的に連結される負極の上側エンドプレート230a及び負極の下側エンドプレート240aと、第2バスバー120bと連結される正極の上側エンドプレート230b及び正極の下側エンドプレート240bと、を含む。本実施形態における取っ手270は、連結の際、二次電池モジュール100を短絡する。
【0096】
上述したように、第1バスバー120a及び第2バスバー120bは、アノード集電体14及びカソード集電体15と連結される。本実施形態において、負極の上側エンドプレート230a及び負極の下側エンドプレート240aは、二次電池モジュール100の放電の際、負極端子になり、充電の際、正極端子になる。正極の上側エンドプレート230b及び正極の下側エンドプレート240bは、放電の際、正極端子になり、充電の際、負極端子になる。
【0097】
本実施形態における取っ手270は、伝導性素材(例えば、金属)からなる本体271と、本体271に塗布される絶縁素材である塗布材272とを含む。塗布材272は、使用者が把持する部分に塗布されて、使用者の感電を防止する。取っ手270の本体271の内部には、安全のためスイッチ、抵抗、キャパシタなどの素子が含まれていてもよい。
【0098】
取っ手270のうち負極の上側エンドプレート230a及び正極の上側エンドプレート230bと接触する部分は、塗布材272が塗布されておらず、取っ手270が負極の上側エンドプレート230a及び正極の上側エンドプレート230bと連結される場合、負極の上側エンドプレート230aと正極の上側エンドプレート230bとが電気的に連結されて、二次電池モジュール100が短絡する。これによって、二次電池モジュール100が充電された状態でも、取っ手270が連結されると、二次電池モジュール100が放電して、使用者は、安全に二次電池モジュール100を引き出すことができる。
【0099】
図17は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【0100】
本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュール100は、第1バスバー320aと、第2バスバー320bと、第1バスバー320aが延びて形成される負極連結口360aと、第2バスバー320bが延びて形成される正極連結口360bと、を含む。本実施形態における取っ手370は、負極連結口360a及び正極連結口360bと連結するとき、二次電池モジュール100を短絡する。
【0101】
第1バスバー320a及び第2バスバー320bは、アノード集電体14及びカソード集電体15と連結され、これによって、負極連結口360a及び正極連結口360bは、複数のレイヤー10のアノード集電体14及びカソード集電体15と電気的に連結される。負極連結口360aは、二次電池モジュール100の放電の際、負極端子になり、充電の際、正極端子になる。正極連結口360bは、二次電池モジュール100の放電の際、正極端子になり、充電の際、負極端子になる。
【0102】
図18は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【0103】
本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュール100は、隣接した二次電池モジュール100と互いにスライド結合するガイド191,192を更に含む。ガイド191,192は、隣接した複数の二次電池モジュール100を互いに結合して、互いに支持できるようにし、二次電池モジュール100の引き出し及び収納を容易にする。ガイド191,192は、長さ方向が縦に配置される。ガイド191,192は、隣接した二次電池モジュール100のガイド190と互いにスライド結合されていてもよい。ガイド191,192は、バスバー120としての働きをすることができる。
【0104】
本実施形態におけるガイド191,192は、上側エンドプレート130及び下側エンドプレート140に形成される引込凹部192と、上側エンドプレート130、複数のレイヤー10及び下側エンドプレート140に配置される突出凸部191と、を含んでいてもよい。二次電池モジュール100の凸部191は、隣接した二次電池モジュール100の凹部192に挿入されて、互いにスライド結合されていてもよい。
【0105】
図19は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池モジュールに関する斜視図である。
【0106】
本実施形態におけるガイド191,192は、二次電池モジュール100の一側面に配置される第1ガイド193と、他側面に配置される第2ガイド194と、を含んでいてもよい。二次電池モジュール100の第1ガイド193は、隣接した二次電池モジュール100の第2ガイド194とスライド結合することができる。第1ガイド193及び第2ガイド194にはローラやボールが含まれていてもよい。
【0107】
第1ガイド193及び第2ガイド194は、第2バスバー120b及び第1バスバー120aのいずれか及び他のいずれかであってもよい。本実施形態における第1ガイド193は、第1バスバー120aであり、第2ガイド194は、第2バスバー120bである。
【0108】
隣接した一対の二次電池モジュール100のそれぞれの一対のバスバー120のいずれかが、互いに接触して電気的に連結され、互いに連結される2つのバスバー120は、互いに支持するように形成される。本実施形態における第1ガイド193である第1バスバー120aは、第2ガイド194である第2バスバー120bと電気的に連結されて、互いに支持するように形成される。
【0109】
図20は、本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【0110】
本発明の一実施形態による二次電池1000は、それぞれが横方向に配置される複数の二次電池モジュール100を含み、複数の二次電池モジュール100は、複数の二次電池モジュール100に貯蔵された電気エネルギーが供給される充電対象物1を支持する底2の下側に配置される。
【0111】
複数の二次電池モジュール100は、複数の二次電池モジュール100が充電する充電対象物1を支持する底2の下側に配置される。本実施形態における充電対象物1は、車両(電気車またはプラグインハイブリッド車)1であり、複数の二次電池モジュール100に貯蔵された電気エネルギーによって充電を要する様々な動力装置や運送手段は、いずれも充電対象物になり得る。複数の二次電池モジュール100は、車両1が駐車される駐車場の底2の下側に横方向に密集して配置される。底2が地面(ground)である場合、地面を掘削して、複数の二次電池モジュール100を埋め込み、底2が建物の各レイヤーである場合、スラブ(slab)の下側やスラブの内部に二次電池モジュール100を埋め込む。二次電池1000のあらゆる構成が底2の下側に配置される必要はなく、制御モジュール(バッテリ管理システム(Battery Management System,BMS)またはエネルギー管理システム(Energy Management System,EMS)など)は、底2上に配置されていてもよい。
【0112】
本発明の実施形態による複数の二次電池モジュール100は、複数の二次電池モジュール100に貯蔵された電気エネルギーが供給される車両1、つまり充電対象になる車両1の車輪距離より幅(W)が狭い。
【0113】
好ましくは、車両1のタイヤが複数の二次電池モジュール100の上側に配置されないように、複数の二次電池モジュール100は、幅(W)が車両の両側タイヤの内側の間の距離(L)より狭くてもよい。
【0114】
二次電池モジュール100が縦方向の圧力には強いものの、車両は、非常に重く、特に電気車の場合、バッテリの重さによって相当重いため、なるべく車両1の重さが二次電池モジュール100に伝達されないように、複数の二次電池モジュール100の幅(W)が車輪距離より狭く、好ましくは、両側タイヤの内側の間の距離(L)より狭い。
【0115】
図21は、本発明の一実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【0116】
本発明の実施形態による二次電池1000は、横方向に配置される複数の二次電池モジュール100と、複数の二次電池モジュール100の側面と底面とを囲むハウジング1210と、ハウジング1210の上側を覆うカバー1220と、を含む。
【0117】
ハウジング1210は、上面の開放した直方体に形成されて、内部に複数の二次電池モジュール100を収容する。ハウジング1210は、複数の二次電池モジュール100が外部の影響に加熱されるか冷却しないように断熱し、複数の二次電池モジュール100に水が浸透しないように防水する。ハウジング1210は、金属材を基礎とし、防水材、絶縁材及び/または断熱材を更に含んでいてもよい。
【0118】
カバー1220は、ハウジング1210と着脱可能に結合される。カバー1220は、複数の二次電池モジュール100を覆う。カバー1220は、断熱及び防水が可能に金属材を基礎とし、防水材、絶縁材及び/または断熱材を更に含んでいてもよい。カバー1220は、上端面が底2から突出するか、底2と高さが同一に配置されて、底2と偏平であってもよい。カバー1220の突出部位は、車両1を駐車するとき、駐車ガイドとしての働きをすることができる。カバー1220の内部には、結線や複数の二次電池モジュール100を制御する制御モジュール1110を収容することができる。制御モジュール1110は、バッテリ管理システム(BMS)またはエネルギー管理システム(EMS)などを含んでいてもよい。
【0119】
実施形態によって、カバー1220は、複数の二次電池モジュール100の放電の際、発熱や別途加熱手段で充電対象物1を加熱することができる。充電対象物である車両1の底面にはバッテリが収容されて、バッテリは、低温で効率が低くなるため、低温環境では、バッテリが加熱できるようにカバー1220が車両1の下部を加熱するのが好ましい。
【0120】
実施形態によって、カバー1220の上面には太陽光パネルが設置されていてもよい。二次電池1000が更地に設置される場合、上側に車両1などがないとき、太陽熱を吸熱して、複数の二次電池モジュール100の温度上昇を防止し、複数の二次電池モジュール100を充電することができる太陽光パネルが備えられるのが好ましい。
【0121】
ハウジング1210の底面に配置されて、複数の二次電池モジュール100に弾性を提供する弾性体が備えられていてもよい。弾性体は、二次電池モジュール100の引き出し及び収納を容易にし、複数の二次電池モジュール100の間の高さ偏差を解消することができる。
【0122】
実施形態によって、車両1などの充電対象物に内装したリチウムイオンバッテリの発火に備えて、二次電池1000は、水を収容する手段が含まれていてもよい。本実施形態において、レイヤー10のアノード12及びカソード13は、水を含む。
【0123】
実施形態によって、ハウジング1210の底面では、アンカーが備えられて、アンカーが二次電池モジュール100の下側エンドプレート140と噛み合って、二次電池モジュール100の位置が合わせられる。また、二次電池モジュール100の上側エンドプレート130には、互いに噛み合うブロック状の構造が備えられて、複数の二次電池モジュール100の高さが合わせられる。
【0124】
図22は、本発明の一実施形態による二次電池を移送することに関する例示図である。
【0125】
ハウジング1210の枠上端には、鋼線7が連結される連結部1211が備えられていてもよい。二次電池1000の最初設置の際、複数の二次電池モジュール100が収容されたハウジング1210の連結部1211に鋼線を連結し、クレーンに鋼線7を掛けて、ハウジング1210を移動することができる。
【0126】
図23は、本発明の一実施形態による二次電池を含む充電システムに関する概略的な構成を示す図である。
【0127】
本発明の実施形態による充電システムは、二次電池1000と、車両1などの充電対象物と連結されて、二次電池1000の電気エネルギーを車両1などの充電対象物に供給する充電器1310と、外部電力源(S)から供給される交流電気を直流電気に変換する電力変換装置(Power Conversion System,PCS)1320と、を含む。
【0128】
電力変換装置1320は、充電器1310と連結され、二次電池1000は、充電器1310と連結され、電力変換装置1320で変換された直流電気を充電器1310を経て供給される。
【0129】
充電器1310は、昇降可能に配置され、車両1などの充電対象物との連結時には上昇して、底2の上側に配置され、車両1などの充電対象物との連結時でない場合には下降して、底2の下側に配置されていてもよい。電力変換装置1320も、底2の下側に配置されていてもよい。
【0130】
二次電池1000は、複数の二次電池モジュール100と、複数の二次電池モジュール100を制御する制御モジュール1110とを含む。制御モジュール1110は、バッテリ管理システム(BMS)及び/またはエネルギー管理システム(EMS)を含んでいてもよい。制御モジュール1110は、底2と複数の二次電池モジュール100との間に配置されていてもよい。制御モジュール1110は、上述したカバー1220の内部に配置されていてもよい。
【0131】
図24~
図26は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【0132】
二次電池1000は、ハウジング1210の内部に備えられて、複数の二次電池モジュール100の一部の側面を支持するサポータ1230を更に含んでいてもよい。サポータ1230は、複数の二次電池モジュール100とスライド結合することができる。サポータ1230は、二次電池モジュール100の引き出しや収納の際、二次電池モジュール100が縦方向に滑るように二次電池モジュール100をガイドすることができる。二次電池モジュール100は、サポータ1230と滑り結合するガイドを含んでいてもよく、バスバー120がガイドになり得る。サポータ1230は、ローラまたはボールを含んでいてもよい。
【0133】
図24を参照すると、サポータ1230は、複数の二次電池モジュール100の熱と熱との間に配置される、立ち上げた板状に形成されていてもよい。
【0134】
図25を参照すると、サポータ1230は、複数の二次電池モジュール100の間に配置される柱状に形成されていてもよい。柱状のサポータ1230は、下側が地面に差し込まれて、パイル(pile)としての働きをすることができる。
【0135】
図26を参照すると、サポータ1230は、碁盤のように直交して配置され、その間に複数の二次電池モジュール100のそれぞれに配置されていてもよい。
【0136】
本実施形態におけるサポータ1230は、複数の二次電池モジュール100のそれぞれの電解質が漏出したとき、他の二次電池モジュール100に超えることを遮断する。また、二次電池モジュール100のそれぞれの引き出しと収納の際、その位置が合わせられるようにガイドする。
【0137】
図27~
図31は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【0138】
本実施形態における二次電池1000は、複数の二次電池モジュール100のうち少なくとも一部の側面を支持するガイド壁1260を更に含んでいてもよい。
【0139】
ガイド壁1260は、板状壁の形態であって、単独で立ち上がり可能に構成される。ガイド壁1260は、複数の二次電池モジュール100を設置するか除去するとき、配置される位置をガイドしつつ倒れないように支持する。ガイド壁1260は、複数備えられていてもよく、直交する方向に配置されていてもよい。ガイド壁1260は、一対に備えられて、同じ方向に配置されていてもよい。ガイド壁1260は、複数の二次電池モジュール100の設置または除去の際にのみ設置され、ガイド壁1260は、作業を終了した後に除去することができる。実施形態によってガイド壁1260は、除去されず、ハウジング1210の内部の一側に配置されていてもよい。
【0140】
ハウジング1210は、ガイド壁1260の移動が円滑であるように、内部の底面が摩擦係数が低く処理されていてもよい。実施形態によって、ハウジング1210の内部底面には、摩擦係数の低い底材(不図示)が備えられていてもよい。
【0141】
図28を参照すると、ガイド壁1260は、回動可能な羽部材1265を含んでいてもよい。
【0142】
羽部材1265は、ガイド壁1260に回動可能に連結されて、ガイド壁1260と直交する方向に配置されていてもよい。羽部材1265は、ガイド壁1260から開いて、複数の二次電池モジュール100のうち少なくとも1つを支持することができる。羽部材1265は、複数の二次電池モジュール100のうち少なくとも1つに対して、ガイド壁1260が支持しない側面を支持することができる。羽部材1265は、最上端が複数の二次電池モジュール100の最上端より高く配置されていてもよい。
【0143】
図29を参照すると、ガイド壁1260は、ハウジング1210の上端に掛かる掛け部材1266を更に含んでいてもよい。
【0144】
掛け部材1266は、ガイド壁1260がハウジング1210に設置されるとき、ハウジング1210の上端に掛かって、ガイド壁1260が立ち上がるようにし、ガイド壁1260を移動するジグなどの取っ手としての働きをすることができる。
【0145】
掛け部材1266がハウジング1210の上端に掛かるとき、ガイド壁1260は、最上端が複数の二次電池モジュール100の最上端より高く配置されていてもよい。
【0146】
また、二次電池1000は、ハウジング1210の内部の底に配置される底部材1270を更に含んでいてもよい。底部材1270は、弾性があり、二次電池モジュール100を配置するとき、衝撃を吸収することができる。複数のレイヤー10で漏出する電解液などを吸湿することができる。底部材1270は、複数のレイヤー10で漏出する電解液などを吸湿することができる。
【0147】
図30を参照すると、底部材1270は、上下に移動可能にすることができる。底部材1270は、ハウジング1210の底で上昇して、複数の二次電池モジュール100及びガイド壁1260をハウジング1210の上部に移動することができる。
【0148】
図31を参照すると、ハウジング1210の底または底部材1270には、複数の二次電池モジュール100のそれぞれが配置される位置をガイドするガイド突起1280が備えられていてもよい。ガイド突起1280は、ハウジング1210の底、または底部材1270から上側に突出して、複数の二次電池モジュール100のそれぞれが配置される位置をガイドして、互いの間の間隔を調節する。
【0149】
実施形態によってハウジング1210の天井またはハウジング1210の上側を覆うカバー1220にも、下側に突出するガイド突起が備えられて、複数の二次電池モジュール100のそれぞれが傾かないようにして、互いの間の間隔を調節する。
【0150】
図32~
図35は、本発明のさらに他の実施形態による複数の二次電池モジュールに関する概略的な構造を示す図である。
【0151】
本実施形態における二次電池1000は、内部に収容空間(S)が形成されたコンテナ8と、コンテナ8の内部の収容空間(S)にそれぞれが横方向に配置される複数の二次電池モジュール100とを含み、複数の二次電池モジュール100のそれぞれは、複数のレイヤー10が縦方向に積層される。
【0152】
本実施形態におけるコンテナ8は、20フィートハーフコンテナ(20ft half container)である。コンテナ8は、外部の基準が長さ6,058mm、幅2,438mm、高さ1,280mmであり、収容空間(S)は、13.4m3であるのが好ましい。複数の二次電池モジュール100が収容されたコンテナ8は、地上に配置されるか、地下に配置されるか、船舶に積まれていてもよい。
【0153】
複数の二次電池モジュール100は、コンテナ8の収容空間(S)の横方向を十分満たすように、横方向に密集して配置されるのが好ましい。複数の二次電池モジュール100のそれぞれは、高さがコンテナ8の収容空間(S)の高さより低く構成される。複数の二次電池モジュール100の上側には、サービス空間(V)が形成されるのが好ましい。
【0154】
図33を参照すると、サービス空間(V)には、複数の二次電池モジュール100を電気的に連結するモジュールバスバー1160や、バッテリ管理システム(BMS)またはエネルギー管理システム(EMS)などのような制御モジュール1110が配置されていてもよい。
【0155】
サービス空間(V)には、複数のレイヤー10で発生し得るガスを捕集して除去するか、外部に排出できる構造が形成されるのが好ましい。レイヤー10で発生したガスが移動される最短経路の方向は、複数の二次電池モジュール100の配置方向と直交するのが好ましい。
【0156】
実施形態によって、二次電池モジュール100が配置され得る処の一部にマスターバッテリ管理システムなどの制御モジュール1110が配置されていてもよい。
【0157】
実施形態によって、複数の二次電池モジュール100が収容されたコンテナ8上に、他の複数の二次電池モジュール100が収容されたコンテナ8が積層されていてもよい。
【0158】
図34を参照すると、二次電池1000は、充電対象物1を支持する底2の下側に配置されていてもよい。複数の二次電池モジュール100を収容したコンテナ8は、底2の下側に配置されていてもよい。
【0159】
図35を参照すると、二次電池1000は、コンテナ8と複数の二次電池モジュール100との間に配置される遮蔽部材8bを更に含んでいてもよい。
【0160】
遮蔽部材8bは、複数の二次電池モジュール100をコンテナ8と電気的に絶縁することができる。遮蔽部材8bは、外部からコンテナ8の内部に浸透する異物が複数の二次電池モジュール100に流入しないようにすることができる。遮蔽部材8bは、複数のレイヤー10で漏出する電解液などを吸湿することができる。遮蔽部材8bは、石灰やセメント、フォーム状の高分子化合物、ビニルのような高分子化合物であってもよい。
【0161】
実施形態によって遮蔽部材8bは、サービス空間(V)などのコンテナ8の内部空間を完全に満たすことができる。例えば、遮蔽部材8bがコンクリートである場合、コンテナ8に複数の二次電池モジュール100とその他制御モジュール1110などが備えられた状態で、コンテナ8の内部にコンクリートを注入することができる。この場合、コンテナ8の上部には、コンクリートが注入される注入口8aが備えられる。注入口8aは、複数のレイヤー10で発生し得るガスが排出する排出口としての働きをすることができる。
【0162】
実施形態によって遮蔽部材8bは、塩水であり、注入口8aを介して塩水がコンテナ8を満たすことができる。コンテナの下部には、塩水を排水する排水口(不図示)が備えられていてもよい。
【0163】
図36~
図41は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池に関する概略的な構造を示す図である。
【0164】
本実施形態における複数の二次電池モジュール100は、一部が充電するとき、他の一部は、放電する。本実施形態における二次電池1000は、複数の第1バッテリモジュール100aと、複数の第1バッテリモジュール100aを充電するとき、放電する複数の第2バッテリモジュール100bとを含む。
【0165】
二次電池モジュール100は、放電の際、発熱し、充電の際、吸熱する。温度の安定化のため一部の複数のバッテリモジュール100aが放電するとき、他の複数のバッテリモジュール100bは、放電しないか充電するのが好ましい。
【0166】
複数の第1バッテリモジュール100aだけ放電して、車両1を充電した後、複数の第1バッテリモジュール100aの放電が完了すると、複数の第1バッテリモジュール100aが充電し、複数の第2バッテリモジュール100bが放電して、車両1を充電する。複数の第2バッテリモジュール100bが発熱するが、複数の第1バッテリモジュール100aの吸熱で温度が安定化する。実施形態によって複数の第2バッテリモジュール100bが車両1と複数の第1バッテリモジュール100aとを同時に充電することができる。
【0167】
複数の第1バッテリモジュール100aと複数の第2バッテリモジュール100bは、外部の温度や全体の二次電池モジュール100の温度に対応して、複数の第1バッテリモジュール100aのうち一部が、第2バッテリモジュール100bになるか、その逆になるように制御することができる。また、充電する条件と放電する条件とを適宜調節して制御することができる。
【0168】
図36を参照すると、複数の第1バッテリモジュール100aと複数の第2バッテリモジュール100bは、横方向に密集して配置されるものの、1つずつ交差して配置される。
【0169】
図37を参照すると、横方向に配置される複数の第1バッテリモジュール100aと、横方向に配置される複数の第2バッテリモジュール100bとが積層して配置される。すなわち、複数の第1バッテリモジュール100aは、複数の第2バッテリモジュール100bの上側に配置される。
【0170】
図38を参照すると、複数の第1バッテリモジュール100aのそれぞれは、複数の第2バッテリモジュール100bのそれぞれと交差して配置されていてもよい。複数の第1バッテリモジュール100aのそれぞれと、複数の第2バッテリモジュール100bのそれぞれとの間には、互いに熱交換のため熱交換手段が備えられていてもよい。
【0171】
図39を参照すると、複数の第1バッテリモジュール100aは、複数の列をなして配置され、複数の第2バッテリモジュール100bは、複数の列をなして配置され、それぞれの列が複数の第1バッテリモジュール100aがなすそれぞれの列の間に配置されていてもよい。
【0172】
図40及び
図41を参照すると、複数の第1バッテリモジュール100aのそれぞれは、複数の第2バッテリモジュール100bのそれぞれと内側かつ外側に交差して配置されていてもよい。すなわち、複数の第1バッテリモジュール100aが複数の第2バッテリモジュール100bを縦方向に囲むように配置されるか、複数の第2バッテリモジュール100bが複数の第1バッテリモジュール100aを縦方向に囲むように配置されていてもよい。
【0173】
図42は、本発明のさらに他の実施形態による二次電池の制御方法に関する手順図である。
【0174】
車両1などの充電対象物が充電器に連結されて、充電を開示すると、複数の第1バッテリモジュール100aが放電して、車両1を充電する(S10)。あらゆる二次電池モジュール100が同時に放電して、温度が過度に上昇することを防止する。
【0175】
複数の第1バッテリモジュール100aの放電が完了すると、複数の第1バッテリモジュール100aが充電し、複数の第2バッテリモジュール100bが放電して、車両1を充電する(S20)。複数の第2バッテリモジュール100bが発熱し、複数の第1バッテリモジュール100aが吸熱して、温度が安定化する。実施形態によって複数の第2バッテリモジュール100bが車両1と複数の第1バッテリモジュール100aとを同時に充電することができる。
【0176】
車両1などの充電対象物の充電が完了すると、複数の第2バッテリモジュール100bが充電する(S30)。このとき、複数の第1バッテリモジュール100aが完全に充電されていない場合、複数の第1バッテリモジュール100aも充電できる。
【0177】
複数の第1バッテリモジュール100aと複数の第2バッテリモジュール100bは、外部の温度や全体の二次電池モジュール100の温度に対応して、複数の第1バッテリモジュール100aのうち一部が、第2バッテリモジュール100bになるか、その逆になるように制御することができる。また、充電する条件と放電する条件とを適宜調節して制御することができる。
【0178】
以上では、本発明の好ましい実施形態について示して説明したが、本発明は、上述した特定の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を外れないで、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって様々な変形実施が可能であることは勿論であり、これらの変形実施は、本発明の技術的思想や見込みから個別に理解されてはならない。
【国際調査報告】