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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】振動モータ
(51)【国際特許分類】
   B06B 1/14 20060101AFI20250117BHJP
   B06B 1/04 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
B06B1/14
B06B1/04 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530801
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2023-05-22
(86)【国際出願番号】 CN2022139861
(87)【国際公開番号】W WO2024130466
(87)【国際公開日】2024-06-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】毛 路斌
(72)【発明者】
【氏名】▲湯▼ ▲贇▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 杰
【テーマコード(参考)】
5D107
【Fターム(参考)】
5D107AA02
5D107AA20
5D107BB08
5D107CC09
5D107DD03
5D107DD12
5D107FF10
(57)【要約】
【課題】本発明は振動アセンブリと固定子アセンブリとを含む振動モータを提供する。
【解決手段】前記振動アセンブリは質量ブロックと、前記質量ブロックの内壁に固定される磁性鋼アセンブリと、弾性部材とを含み、前記磁性鋼アセンブリは振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁に固定される第1磁性鋼アセンブリを含み、前記第1磁性鋼アセンブリは前記内壁に固定される第1導磁板と、前記第1導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第1磁性鋼とを含み、前記磁性鋼アセンブリは前記内壁と前記第1導磁板との間に介設される第2磁性鋼をさらに含む。第1導磁板の一方側に第1磁性鋼を設置し、他方側に第2磁性鋼を設置することにより、磁性鋼アセンブリの磁界性能を効果的に向上させ、振動モータの駆動力を顕著に向上させ、それにより前記振動モータはユーザーに強い振動フィードバックを提供し、ユーザー体験を向上させることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動モータであって、
収容空間を有するハウジングと、前記収容空間内に収容される振動アセンブリ及び固定子アセンブリとを含み、
前記振動アセンブリは、前記ハウジングと間隔を隔てて設置される質量ブロックと、前記質量ブロックに固定される磁性鋼アセンブリと、前記質量ブロックを前記収容空間内に支持する弾性部材とを含み、
前記質量ブロックには、前記質量ブロックを貫通する収容孔が設置され、
前記質量ブロックは、前記収容孔を取り囲むように形成される内壁を含み、
前記磁性鋼アセンブリは、前記収容孔内に収容され且つ前記内壁に固定され、
前記固定子アセンブリは、前記ハウジングに固定され且つ一部が前記収容孔内に収容され且つ前記磁性鋼アセンブリと対向して設置されるコイルアセンブリを含み、
前記磁性鋼アセンブリは、振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁に固定される第1磁性鋼アセンブリを含み、
前記第1磁性鋼アセンブリは、前記内壁に固定される第1導磁板と、前記第1導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第1磁性鋼とを含み、
前記磁性鋼アセンブリは、前記内壁と前記第1導磁板との間に介設される第2磁性鋼をさらに含む、ことを特徴とする振動モータ。
【請求項2】
前記磁性鋼アセンブリは、振動方向に沿って前記内壁に固定される第2磁性鋼アセンブリをさらに含み、前記第2磁性鋼アセンブリは、内壁に固定される第2導磁板と、前記第2導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第3磁性鋼とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項3】
前記第2磁性鋼アセンブリは、前記第2導磁板と前記内壁との間に介設される第4磁性鋼をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の振動モータ。
【請求項4】
前記第2磁性鋼、前記第1導磁板及び前記第1磁性鋼は、順に前記第1方向に沿って前記内壁に積層され、前記第2磁性鋼、前記第1導磁板及び前記第1磁性鋼は、前記第1方向に沿った投影が完全に重なる、ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項5】
前記第1磁性鋼は、3段着磁構造であり、前記第1磁性鋼は、振動方向に沿って順に配列される第1着磁領域、第2着磁領域及び第3着磁領域を含み、前記第1着磁領域と前記第3着磁領域とは、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に垂直な方向に沿っ着磁される、ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項6】
前記第1磁性鋼は、3段着磁構造であり、前記第1磁性鋼は、振動方向に沿って順に配列される第1着磁領域、第2着磁領域及び第3着磁領域を含み、前記第1着磁領域と前記第3着磁領域は、着磁方向が逆であり、且ついずれも振動方向に沿って着磁される、ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項7】
前記磁性鋼アセンブリは、2組の前記第1磁性鋼アセンブリを含み、2組の前記第1磁性鋼アセンブリは、それぞれ前記コイルアセンブリの前記第1方向に沿った両側に設置され、2組の前記第1磁性鋼アセンブリの前記第1磁性鋼は、同じ極が対向するように設けられている、ことを特徴とする請求項5に記載の振動モータ。
【請求項8】
前記第3磁性鋼、前記第2導磁板及び前記第4磁性鋼は、振動方向に沿った投影が完全に重なる、ことを特徴とする請求項3に記載の振動モータ。
【請求項9】
前記第3磁性鋼と前記第4磁性鋼は、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に沿って着磁される、ことを特徴とする請求項8に記載の振動モータ。
【請求項10】
前記磁性鋼アセンブリは、2組の前記第2磁性鋼アセンブリを含み、2組の前記第2磁性鋼アセンブリは、それぞれ前記コイルアセンブリの振動方向に沿った両側に設置され、2組の前記第2磁性鋼アセンブリの前記第3磁性鋼は、同じ極が対向するように設けられている、ことを特徴とする請求項9に記載の振動モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの技術分野に関し、特に携帯型モバイル端末用に用いられる振動モータに関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発展に伴い、携帯型消費性電子製品、例えば携帯電話、携帯ゲーム機、ナビゲーション装置或いは携帯マルチメディア娯楽装置などは、ますます人々に注目され、これらの電子製品は、一般的に振動モータを用いて、例えば携帯電話の着信提示、メッセージ提示、ナビゲーション提示、ゲーム機の振動フィードバックなどのシステムフィードバックを行う。このように広く応用される場合、振動モータの性能が高く、耐用年数が長いことが要求されている。
【0003】
関連技術の振動モータは、収容空間を有するハウジングと、前記収容空間に位置する振動アセンブリと、前記ハウジングに固定される固定子アセンブリとを含み、振動アセンブリは、一般的に質量ブロックと、質量ブロックに固定される磁性鋼とを含み、固定子アセンブリは、磁性鋼と相互作用して駆動力を提供するコイルを含む。しかしながら、関連技術において、コイルの一方側の磁性鋼は、一般的に単一の磁性鋼のみが設置され、それによって、それが提供する駆動力が限られ、振動モータが強い振動フィードバックを提供する必要がある場合、このような磁性鋼構造は需要を満たすことができない。
【0004】
したがって、新たな振動モータを提供して上記技術課題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、磁界性能に優れ且つ駆動力がより強い振動モータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、振動モータを提供し、当該振動モータは、収容空間を有するハウジングと、前記収容空間内に収容される振動アセンブリ及び固定子アセンブリとを含み、前記振動アセンブリは、前記ハウジングと間隔を隔てて設置される質量ブロックと、前記質量ブロックに固定される磁性鋼アセンブリと、前記質量ブロックを前記収容空間内に支持する弾性部材とを含み、前記質量ブロックには、前記質量ブロックを貫通する収容孔が設置され、前記質量ブロックは、前記収容孔を取り囲むように形成される内壁を含み、前記磁性鋼アセンブリは、前記収容孔内に収容され且つ前記内壁に固定され、前記固定子アセンブリは、前記ハウジングに固定され且つ一部が前記収容孔内に収容され且つ前記磁性鋼アセンブリと対向して設置されるコイルアセンブリを含み、前記磁性鋼アセンブリは、振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁に固定される第1磁性鋼アセンブリを含み、前記第1磁性鋼アセンブリは、前記内壁に固定される第1導磁板と、前記第1導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第1磁性鋼とを含み、前記磁性鋼アセンブリは、前記内壁と前記第1導磁板との間に介設される第2磁性鋼を含む。
【0007】
好ましくは、前記磁性鋼アセンブリは、振動方向に沿って前記内壁に固定される第2磁性鋼アセンブリをさらに含み、前記第2磁性鋼アセンブリは、内壁に固定される第2導磁板と、前記第2導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第3磁性鋼とを含む。
【0008】
好ましくは、前記第2磁性鋼アセンブリは、前記第2導磁板と前記内壁との間に介設される第4磁性鋼をさらに含む。
【0009】
好ましくは、前記第2磁性鋼、前記第1導磁板及び前記第1磁性鋼は、順に前記第1方向に沿って前記内壁に積層され、前記第2磁性鋼、前記第1導磁板及び前記第1磁性鋼は、前記第1方向に沿った投影が完全に重なる。
【0010】
好ましくは、前記第1磁性鋼は3段着磁構造であり、前記第1磁性鋼は、振動方向に沿って順に配列される第1着磁領域、第2着磁領域及び第3着磁領域を含み、前記第1着磁領域と前記第3着磁領域は、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に垂直な方向に沿って着磁される。
【0011】
好ましくは、前記第1磁性鋼は3段着磁構造であり、前記第1磁性鋼は、振動方向に沿って順に配列される第1着磁領域、第2着磁領域及び第3着磁領域を含み、前記第1着磁領域と前記第3着磁領域は、着磁方向が逆であり、且ついずれも振動方向に沿って着磁される。
【0012】
好ましくは、前記磁性鋼アセンブリは、2組の前記第1磁性鋼アセンブリを含み、2組の前記第1磁性鋼アセンブリは、それぞれ前記コイルアセンブリの前記第1方向に沿った両側に設置され、2組の前記第1磁性鋼アセンブリの前記第1磁性鋼は、同じ極が対向するように設けられている。
【0013】
好ましくは、前記第3磁性鋼、前記第2導磁板及び前記第4磁性鋼は、振動方向に沿った投影が完全に重なる。
【0014】
好ましくは、前記第3磁性鋼と前記第4磁性鋼は、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に沿って着磁される。
【0015】
好ましくは、前記磁性鋼アセンブリは、2組の前記第2磁性鋼アセンブリを含み、2組の前記第2磁性鋼アセンブリは、それぞれ前記コイルアセンブリの振動方向に沿った両側に設置され、2組の前記第2磁性鋼アセンブリの前記第3磁性鋼は、同じ極が対向するように設けられている。
【発明の効果】
【0016】
関連技術に比べて、本発明が提供する振動モータは、振動アセンブリ及び固定子アセンブリを含み、前記振動アセンブリは質量ブロック、前記質量ブロックに固定された磁性鋼アセンブリ及び前記質量ブロックを支持する弾性部材を含み、前記質量ブロックにそれを貫通する収容孔が設置され、前記質量ブロックは前記収容孔を取り囲むように形成される内壁を含み、前記磁性鋼アセンブリは振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁に固定される第1磁性鋼アセンブリを含み、前記第1磁性鋼アセンブリは前記内壁に固定される第1導磁板と、前記第1導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第1磁性鋼を含み、前記磁性鋼アセンブリは前記内壁と前記第1導磁板との間に介設される第2磁性鋼を含む。第1導磁板の一方側に第1磁性鋼を設置し、他方側に第2磁性鋼を設置することにより、磁性鋼アセンブリの磁界性能を効果的に向上させ、振動モータの駆動力を顕著に向上させ、それにより前記振動モータはユーザーに強い振動フィードバックを提供し、ユーザー体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明で使用される必要がある図面を簡単に紹介するが、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例だけであり、本発明が属する技術分野の当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができることは明らかである。
図1】本発明の実施例における振動モータの斜視図である。
図2】本発明の実施例における振動モータの分解斜視図である。
図3】本発明の実施例における振動モータの一部の構造の斜視図である。
図4図3に示す振動モータの磁性鋼アセンブリの着磁方向の模式図である。
図5】本発明の他の実施例における振動モータの一部の構造の斜視図である。
図6図5に示す振動モータの磁性鋼アセンブリの着磁方向の模式図である。
図7図5に示す振動モータの磁性鋼アセンブリの着磁方向の模式図である。
図8図5に示す振動モータの磁性鋼アセンブリの着磁方向の模式図である。
図9】本発明の他の実施例における振動モータの一部の構造の斜視図である。
図10図9に示す振動モータの磁性鋼アセンブリの着磁方向の模式図である。
【0018】
以下本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術案を明確で、完全に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1図4に示すように、本発明の実施例において振動モータ100を提供し、振動モータ100は、収容空間10を有するハウジング1と、前記収容空間10内に収容される振動アセンブリ2及び固定子アセンブリ3とを含む。
【0020】
前記ハウジング1は、収容空間10を有する上ハウジング11と、前記上ハウジング11に固定されかつ前記上ハウジング11と前記収容空間10を取り囲むように形成される下ハウジング12とを含む。
【0021】
前記振動アセンブリ2は、前記ハウジング1と間隔を隔てて設置される質量ブロック21と、前記質量ブロック21に固定される磁性鋼アセンブリ22と、前記質量ブロック21を前記収容空間10内に支持する弾性部材23とを含み、具体的には、前記弾性部材23は、前記上ハウジング11に固定され、前記質量ブロック21には、それを貫通する収容孔211が設置され、前記質量ブロック21は、前記収容孔211を取り囲むように形成される内壁212を含み、前記磁性鋼アセンブリ22は、前記収容孔211内に収容され且つ前記内壁212に固定されている。
【0022】
前記固定子アセンブリ3は、前記ハウジング1に固定され且つ前記収容孔211内に一部が収容され且つ前記磁性鋼アセンブリ22と対向して設置されるコイルアセンブリ31と、前記コイルアセンブリ31を外部回路に電気的に接続するフレキシブル回路板32とを含む。具体的には、前記コイルアセンブリ31は、前記ハウジング1に固定される鉄芯311と前記鉄芯311に巻き付けられるコイル312とを含み、前記コイル312は、前記フレキシブル回路板32に電気的に接続されている。具体的には、前記鉄芯311と前記フレキシブル回路板32は、いずれも前記下ハウジング12に固定されている。前記コイル312は、前記収容孔211内に収容されかつ前記磁性鋼アセンブリ22と対向して設置され、前記コイル312が通電されると、前記コイル312は前記磁性鋼アセンブリ22と相互作用して駆動力を生成し、それにより、前記弾性部材23は、前記質量ブロック21及び前記磁性鋼アセンブリ22が振動方向に沿って移動するように駆動して、振動フィードバックを提供することができる。
【0023】
図1図3に示すように、前記磁性鋼アセンブリ22は、振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁212に固定される第1磁性鋼アセンブリ221を含み、前記第1磁性鋼アセンブリ221は、前記内壁212に固定される第1導磁板2211と、前記第1導磁板2211の前記内壁212から離間する一方側に固定される第1磁性鋼2212とを含む。前記磁性鋼アセンブリ22の磁界性能を向上するために、本発明の振動モータ100において、前記磁性鋼アセンブリ22は、前記内壁212と前記第1導磁板2211との間に介設される第2磁性鋼2213をさらに含む。前記第2磁性鋼2213、前記第1導磁板2211及び前記第1磁性鋼2212は、順に前記第1方向に沿って前記内壁212に積層され、前記第2磁性鋼2213、前記第1導磁板2211及び前記第1磁性鋼2212は、前記第1方向に沿った投影が完全に重なる。
【0024】
本実施例において、図4に示すように、前記第1磁性鋼2212は、3段着磁構造であり、前記第1磁性鋼2212は、振動方向に沿って順に配列される第1着磁領域2212a、第2着磁領域2212b及び第3着磁領域2212cを含み、前記第1着磁領域2212aと前記第3着磁領域2212cは、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に垂直な第1方向に沿って着磁され、前記第2着磁領域2212bの着磁方向は、前記第1着磁領域2212aの着磁方向と逆である。本実施例において、前記第1磁性鋼2212と前記第2磁性鋼2213は、着磁構造が完全に一致し、すなわち前記第2磁性鋼2213も3段着磁構造であり、且つ各セグメントの着磁方向は前記第1磁性鋼2212と同じであることが分かる。理解されるように、前記磁性鋼アセンブリ22は、2組の前記第1磁性鋼アセンブリ221を含み、2組の前記第1磁性鋼アセンブリ221は、それぞれ前記コイルアセンブリ31の前記第1方向に沿った両側に設置され、2組の前記第1磁性鋼アセンブリ221の前記第1磁性鋼2212は、同じ極が対向するように設置されている。
【0025】
本発明の他の実施例が提供する振動モータにおいて、前記磁性鋼アセンブリ22の磁界性能をさらに強化するために、図5に示すように、前記磁性鋼アセンブリ22は、振動方向に沿って前記内壁212に固定される第2磁性鋼アセンブリ222をさらに含み、前記第2磁性鋼アセンブリ222は、内壁212に固定される第2導磁板2221と、前記第2導磁板2221の前記内壁212から離間する一方側に固定される第3磁性鋼2222とを含み、本実施例において、図6に示すように、前記第3磁性鋼2222は、振動方向に沿って着磁され、同様に、前記磁性鋼アセンブリ22は、2組の前記第2磁性鋼アセンブリ222を含み、2組の前記第2磁性鋼アセンブリ222は、それぞれ前記コイルアセンブリ31の振動方向に沿った両側に設置され、ただし、2組の前記第2磁性鋼アセンブリ222の前記第3磁性鋼2222は、同じ極が対向するように設置されている。
【0026】
さらに、前記第1磁性鋼アセンブリ221の着磁方向は、異なる構造に応じて設計することができ、図7に示すように、図6との唯一の違いは、前記第1磁性鋼2212と前記第2磁性鋼2213との着磁方向が逆であることにある。また、図8は、前記第1磁性鋼アセンブリ221の別の着磁方式を示し、即ち、前記第1着磁領域2212aと前記第3着磁磁領域2212cは、着磁方向は逆であり且ついずれも振動方向に沿って着磁されるように設置することができ、この時、前記第2着磁領域2212bは、依然として前記第1方向に沿って着磁され、即ち、前記第2着磁領域2212bの着磁方向は、前記第1着磁領域2212aと垂直である。以上、前記磁性鋼アセンブリ22の一部の可能な着磁状況のみを示し、具体的には需要に応じて設計することができる。
【0027】
さらに、図9図10に示すように、本実施例における他の実施例が提供する振動モータにおいて、図5における振動モータとの唯一の違いは、前記第2磁性鋼アセンブリ222は、前記第2導磁板2221と前記内壁212との間に介設される第4磁性鋼2223をさらに含むことである。具体的には、前記第3磁性鋼2222、前記第2導磁板2221及び前記第4磁性鋼2223は、振動方向に沿った投影が完全に重なる。前記第4磁性鋼2223と前記第3磁性鋼2222は、着磁方向が同じであり、且ついずれも振動方向に沿って着磁される。
【0028】
関連技術に比べて、本発明が提供する振動モータは、振動アセンブリ及び固定子アセンブリを含み、前記振動アセンブリは、質量ブロック、前記質量ブロックに固定される磁性鋼アセンブリ及び前記質量ブロックを支持する弾性部材を含み、前記質量ブロックにそれを貫通する収容孔が設置され、前記質量ブロックは、前記収容孔を取り囲むように形成される内壁を含み、前記磁性鋼アセンブリは、振動方向に垂直な第1方向に沿って前記内壁に固定される第1磁性鋼アセンブリを含み、前記第1磁性鋼アセンブリは、前記内壁に固定される第1導磁板と、前記第1導磁板の前記内壁から離間する一方側に固定される第1磁性鋼とを含み、前記磁性鋼アセンブリは、前記内壁と前記第1導磁板との間に介設される第2磁性鋼をさらに含む。第1導磁板の一方側に第1磁性鋼を設置し、他方側に第2磁性鋼を設置することにより、磁性鋼アセンブリの磁界性能を効果的に向上させ、振動モータの駆動力を顕著に向上させ、それにより、前記振動モータは、ユーザーに強い振動フィードバックを提供し、ユーザー体験を向上させることができる。
【0029】
上記したのは、本発明の実施形態だけであり、本発明が属する技術分野の当業者にとって、本発明の創造的構想から逸脱しない範囲において種々変更可能であるが、これらはいずれも本発明の保護範囲内に属するものと理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】